JP2004352808A - ディップ成形方法およびディップ成形用ラテックス組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】引張強度および破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えることのできるディップ成形方法を提供すること。
【解決手段】表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであるディップ成形方法。
【選択図】 なし
【解決手段】表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであるディップ成形方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム手袋などを製造するディップ成形方法およびディップ成形用ラテックス組成物に関し、さらに詳しくは、引張強度及び破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えるディップ成形方法およびディップ成形用ラテックス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴム手袋、指サックなどのディップ成形品は、柔軟で、かつ十分な機械的強度を有することから、様々な分野で用いられている。
該ディップ成形品は、手、指などの形をした成形型の表面に塩化カルシウムなどの凝固剤を付着させ、ゴムラテックスを含有するディップ成形用ラテックス組成物に前記成形型を浸漬(ディップ)して引き上げて成形型の表面に塗膜(ディップ成形層)を形成させた後、該成形型を加熱してディップ成形層を加硫(架橋)することにより成形される。
医療・手術用の手袋、電子部品・半導体部品製造用の手袋などは、引張強度および破断伸びが十分に大きく、かつ、応力保持率が高くて手に密着して装着されて長時間経過しても緩みやたるみが生じにくいものであることが重要である。このような性質は、天然ゴムラテックスを用いたディップ成形品によりある程度実現されている。しかし、天然ゴム製品は有機溶剤に対する耐性が乏しく、また、蛋白を含有するので、個人差があるもののアレルギー反応を起こしてかゆみ、発疹、呼吸障害などを惹起するという問題を有する。
【0003】
天然ゴムラテックスの持つ上記欠点を改善するために、合成ゴムラテックスを用いることが試みられている。特許文献1は、ニトリルゴムラテックスのニトリル共重合ゴム100重量部に対し酸化亜鉛を0.1〜0.5重量部添加して柔軟性を向上させることを提案している。しかし、この方法では、100%伸張の引張応力を取り除いてから6分経過後の応力保持率は50%以下と小さいので、当初は密着している手袋でも長時間経過すると緩みやたるみが生じてしまう。また、特許文献2は、メタクリル酸当量2〜6重量%を有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを予備加硫してからディップ成形用ラテックス組成物として用いることにより、応力保持率の高い手袋が得られることを報じている。しかしながら、カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを用いて製造した手袋は上記応力保持率が大きいものの、引張強度が十分に大きくないのが欠点である。
そのため、手袋の締め付けが過度に大きくならない程度に適度な高さの応力保持率を有する合成ゴムラテックスのディップ成形品、しかも引張強度および破断伸びが十分に大きなディップ成形品を製造する方法の開発が待望されている。
【0004】
【特許文献1】
米国再発行特許第35616号公報
【特許文献2】
特表2002−527632号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、引張強度および破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えることのできるディップ成形方法、および、ディップ成形用ラテックス組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ディップ成形用ラテックス組成物として、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを用いることにより上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして本発明により、以下の1〜4が提供される。
1. 表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、
前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであるディップ成形方法。
2, 前記カルボン酸化合物が、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸、芳香族ポリカルボン酸もしくはそれらのアルカリ金属塩、または、脂肪族ジカルボン酸もしくは芳香族ポリカルボン酸の無水物である上記1記載のディップ成形方法。
3.前記カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスが、共役ジエン単量体単位30〜84重量%、エチレン性不飽和ニトリル単量体単位15〜50重量%、およびエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位1〜20重量%からなる共重合体のラテックスである上記1または2に記載のディップ成形方法。
4. カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるディップ成形用ラテックス組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のディップ成形方法は、表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであることを特徴とする。
【0008】
本発明方法で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスは、共役ジエン、エチレン性不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸、および必要に応じて用いられる、これらと共重合可能な他の単量体を共重合してなるニトリルゴムのラテックスである。該ラテックスを使用することにより、柔軟で、かつ耐油性および機械的強度に優れ、適度に高い応力保持率と、十分に大きな引張強度及び破断伸びを有するディップ成形品が得られる。
【0009】
共役ジエンとして、炭素数4〜12の脂肪族共役ジエン化合物が使用される。かかる化合物の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ハロゲン置換ブタジエンなどが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、1,3−ブタジエンが好ましく使用できる。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムの共役ジエン単量体単位の含有量は、好ましくは30〜84重量%であり、より好ましくは50〜80重量%である。共役ジエン単量体単位の含有量が少なすぎると成形品が柔軟性に欠けるおそれがあり、逆に、多すぎると成形品の機械的強度が低下する可能性がある。
【0010】
エチレン性不飽和ニトリルとして、ニトリル基を有する炭素数3〜18のエチレン性不飽和化合物が使用される。かかる化合物の例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ハロゲン置換アクリロニトリルなどが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、アクリロニトリルが好ましく使用できる。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムのエチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、好ましくは15〜50重量%、より好ましくは18〜40重量%である。エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると成形品が耐油性に劣るおそれがあり、逆に、多すぎると成形品の柔軟性が低下する可能性がある。
【0011】
エチレン性不飽和カルボン酸として、炭素数3〜18のカルボキシル基含有エチレン性不飽和化合物が使用される。かかる化合物には、エチレン性不飽和モノカルボン酸、エチレン性不飽和多価カルボン酸、エチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステルのほか、重合反応時にカルボキシル基を有する化合物に変化するエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物が含まれる。
エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが例示される。エチレン性不飽和多価カルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などが例示される。エチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステルとしては、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルなどが例示される。エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、エチレン性不飽和モノカルボン酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましく使用される。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムのエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有量は、好ましくは1〜20重量%であり、より好ましくは2〜10重量%である。エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有量が少なすぎると成形品の機械的強度が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると成形品の柔軟性が低下する可能性がある。
【0012】
前記の必要に応じて用いられる共重合可能な他の単量体としては、非共役ジエン、α−オレフィン、芳香族ビニル、エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル、フルオロオレフィン、エチレン性不飽和カルボン酸アミドなどが挙げられる。
非共役ジエンとしては、炭素数5〜12の非共役ジエンが挙げられ、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが例示される。
α−オレフィンは、炭素数2〜12の炭化水素の末端の炭素とそれに隣接する炭素との間に二重結合を有する鎖状モノオレフィンで、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示される。
芳香族ビニルの例としては、スチレンおよび炭素数8〜18のスチレン誘導体が挙げられ、該誘導体の例としてはα−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
【0013】
エチレン性不飽和モノカルボン酸エステルは、エチレン性不飽和モノカルボン酸と炭素数1〜12の脂肪族アルコールとのエステルであり、(メタ)アクリル酸メチル〔メタクリル酸メチルおよびアクリル酸メチルの意。以下、(メタ)アクリルアミドなど同様。〕、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸テトラフルオロプロピルなどが例示される。
フルオロオレフィンは、炭素数2〜12の不飽和フッ化化合物で、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニルなどが例示される。
エチレン性不飽和カルボン酸アミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
上記単量体以外にも、共重合可能なその他の単量体として酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルなどを用いることができる。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムにおける、必要に応じて用いられるその他の共重合可能な単量体の単量体単位含有量は、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜20重量%である。
【0014】
本発明方法で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを得るには、上記の共役ジエン、エチレン性不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸および必要に応じて用いられるその他の単量体を用いて、公知の乳化重合法によって重合反応を行えばよい。
【0015】
本発明で使用するディップ成形用ラテックス組成物は、上記カルボキシル基含有ゴムラテックスに、カルボン酸化合物を添加してなるものである。
カルボン酸化合物として、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸、芳香族ポリカルボン酸もしくはそれらのアルカリ金属塩、または、脂肪族ジカルボン酸もしくは芳香族ポリカルボン酸の無水物を使用することができる。
【0016】
脂肪族ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸などの炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、安息香酸、トルイル酸、クロロ安息香酸、サリチル酸などが挙げられる。芳香環が、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲンなどのカルボキシル基以外の他の置換基を有してもよい。
芳香族ポリカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸などが挙げられる。芳香環が、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲンなどのカルボキシル基以外の他の置換基を有してもよい。
【0017】
カルボン酸化合物の使用量は、カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスのニトリルゴム100重量部に対し、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.2〜4重量部、特に好ましくは0.5〜3重量部である。カルボン酸化合物の使用量が少なすぎると成形品に所望の高い応力保持率が発現しないおそれがあり、逆に、多すぎても特段の効果が得られず不経済となる可能性がある。
【0018】
上記カルボン酸化合物をカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスに添加してディップ成形用ラテックス組成物を調製するに際し、カルボン酸化合物を添加して20〜50℃で、30分〜5日間、好ましくは3時間〜3日間熟成させることが好ましい。この熟成により、カルボン酸化合物がラテックスのニトリルゴムに均一に分配され、また、ニトリルゴムを予備加硫することができる。
【0019】
また、本発明で使用するディップ成形用ラテックス組成物には、加硫剤および加硫促進剤を配合することができる。さらに、酸化亜鉛を配合してニトリルゴムのカルボキシル基間をイオン架橋することが好ましい。
加硫剤としては、ディップ成形において通常用いられるものが使用でき、例えば、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などの硫黄;ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどのポリアミン類;などが挙げられる。なかでも、硫黄が好ましい。加硫剤の使用量は、ラテックスのニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜4重量部である。
【0020】
加硫促進剤としては、ディップ成形において通常用いられるものが使用でき、例えば、ジエチルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジ−2−エチルヘキシルジチオカルバミン酸、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸などのジチオカルバミン酸類およびそれらの亜鉛塩;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛、2−メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホニリル−2−ベンゾチアジルジスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアジルメルカプトメチル)ユリアなどが挙げられる。なかでも、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾールおよび2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛が好ましい。これらの加硫促進剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
加硫促進剤の使用量は、ラテックスのニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜5重量部である。
【0021】
酸化亜鉛の使用量は、ラテックスのニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.5〜2重量部である。酸化亜鉛を添加することにより、引張強度を向上することができる。
【0022】
ディップ成形用ラテックス組成物には、さらに所望により、増粘剤、老化防止剤、分散剤、顔料、充填剤、軟化剤などを配合してもよい。
【0023】
ディップ成形用ラテックス組成物の固形分濃度は、通常、20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%である。
【0024】
本発明で使用するディップ成形用ラテックス組成物のpHは、一般的なpH調整剤を用いて、好ましくは8以上、より好ましくは9〜11に調整される。ディップ成形用ラテックス組成物のpHが低すぎると該組成物が凝固するおそれがあり、逆に、高すぎると得られる成形品の柔軟性が損なわれる可能性がある。
【0025】
本発明方法で使用するディップ成形型の材質は、ディップ成形で通常用いられるものであれば限定されず、例えば、磁器、陶器、金属、ガラス、またはプラスチックなどが挙げられる。ディップ成形品が手袋である場合、成形型は人の手の輪郭に対応する形状を有する雄型であり、製造しようとする手袋の使用目的に応じて、手首から指先までの形状のもの、肘から指先までの形状のもの等、種々の形状のものを用いることができる。
【0026】
凝固剤溶液としては、ディップ成形で通常使用される凝固剤溶液であれば限定されない。該溶液中の凝固剤としては、電解質金属塩であれば限定されないが、例えば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのハロゲン化金属;硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛などの硝酸塩;酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛など酢酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩などが挙げられる。なかでも、塩化カルシウムまたは硝酸カルシウムが好ましい。
電解質金属塩は、通常、水、アルコール、またはそれらの混合物の溶液として使用する。電解質金属塩の濃度は、通常、5〜70重量%、好ましくは20〜50重量%である。
【0027】
ディップ成形型に凝固剤溶液を塗布するには、刷毛塗りでもよいがディップ成形型を該凝固剤溶液中に浸漬して引き上げる方法が効率的である。引き上げた成形型を温度30〜80℃に保って該溶液の溶媒を蒸発させ、ディップ成形型の表面に凝固剤を付着させる。
【0028】
表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることにより、ディップ成形型の表面にディップ成形用ラテックス組成物からなるディップ成形層を形成させることができる。
【0029】
表面にディップ成形層が形成されたディップ成形型を加熱処理することにより、ディップ成形層を加硫する。
ディップ成形層の加熱処理は、通常、80〜150℃の温度に、10〜120分間置く。加熱の方法としては、赤外線や熱空気による外部加熱または高周波による内部加熱による方法が採用される。なかでも、熱空気による外部加熱が好ましい。
【0030】
なお、ディップ成形層を加硫する前にリーチングを行ってもよい。リーチングとしては、通常、ディップ成形層を20〜60℃の温水に、1〜30分間程度浸漬する。リーチングを行なうことで、ディップ成形層中に含まれる水溶性不純物(例えば、余剰の乳化剤や凝固剤など)が除去され、より機械的強度に優れるディップ成形品が得られる。
このリーチングは、ディップ成形層を加硫した後に行ってもよいが、より効率的に水溶性不純物を除去できる点から、ディップ成形層を加硫する前に行なうのが好ましい。
【0031】
ディップ成形層を加硫した後、該加硫物をディップ成形型から脱着することによって、ディップ成形品が得られる。脱着方法は、手で型から剥がしたり、水圧や圧縮空気の圧力により剥がしたりする方法が採用できる。脱着後、さらに60〜120℃の温度で、10〜120分の加熱処理を行ってもよい。
【0032】
こうして得られるディップ成形品の厚みは、通常、0.1〜3mm、好ましくは0.1〜0.3mmである。
【0033】
本発明方法によって得られるディップ成形品は、引張強度が大きい。引張強度は、好ましくは26MPa以上、より好ましくは28MPa以上である。ディップ成形品の引張強度が小さすぎると、例えばディップ成形による手袋の口を広げると簡単に切れるおそれがある。
【0034】
また、本発明方法によって得られるディップ成形品は、破断伸びが大きい。破断伸びは好ましくは500%以上、より好ましくは550%以上である。ディップ成形品の破断伸びが小さすぎると、例えばディップ成形による手袋の口を広げようとしても、あまり広がらないおそれがある。
【0035】
さらに、本発明方法によって得られるディップ成形品は、適度な高さの応力保持率を有する。すなわち、ディップ成形品を100%伸張した引張応力M100(0)に対する、伸張を停止してから6分経過後の応力M100(6)の百分率で示される応力保持率は、好ましくは50〜90%、より好ましくは60〜80%である。ディップ成形品の応力保持率が低すぎると、例えばディップ成形による手袋に、装着してから時間経過とともに大きく緩みやたるみが生ずるおそれがあり、逆に、高すぎると締め付けが持続して不快感を惹き起こす可能性がある。
ディップ成形品の応力保持率はカルボン酸化合物の量により調整できる。ただし、応力保持率を過度に高くするとディップ成形品が硬くなるおそれがある。また、引張強度及び破断伸びは加硫剤、加硫促進剤、特に、酸化亜鉛の量により調整できる。
【0036】
本発明方法によって得られるディップ成形品の具体例としては、例えば、手術用、医療用、家庭用、農業用、漁業用および工業用のアンサポート型手袋またはサポート型手袋;指サック;哺乳瓶用乳首、スポイト、導管、水枕などの医療用品;風船、人形、ボールなどの玩具や運動具;加圧成形用バッグ、ガス貯蔵用バッグなどが挙げられる。なかでも、応力保持率が高いので、手術用、医療用の手袋として好適に使用できる。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。おな、以下の記載における「部」および「%」は特に断りのない限り重量基準である。
試験、評価は以下のように行なった。
(1)引張強度および破断伸び
ディップ成形品から4号ダンベル形状の試験片を作製し、JIS K 6251の方法で、速度500mm/分にて引張試験を行い、引張強度および破断伸びを測定した。
【0038】
(2)応力保持率
ディップ成形品からJIS K 6251に規定の4号ダンベル形状の試験片を作製し、該試験片の両端に速度500mm/分にて引張応力をかけ、該試験片の標準区間20mmが2倍(100%)に伸張した時点で伸張を止めると共に引張応力M100(0)を測定し、また、そのまま6分間経過した後の引張応力M100(6)を測定した。M100(0)に対するM100(6)の百分率を応力保持率とした。
【0039】
(実施例1)
アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体ラテックス(1,3−ブタジエン単位67.5%、アクリロニトリル単位27%およびメタクリル酸単位5.5%、固形分濃度30%、ラテックスpH9.5)333部に、硫黄3部、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛1.5部、酸化亜鉛0.5部および無水フタル酸0.5部を添加した後30℃で3日間熟成した。
【0040】
60℃に加熱したセラミック製の手型を、ディップ成形用凝固剤溶液である硝酸カルシウム25%水溶液に浸漬して引き上げ、60℃で10分間乾燥した。この凝固剤が付着した手型を、前記のディップ成形用ラテックス組成物に10秒間浸漬して引き上げ、手型上にディップ成形層を形成した。次いで、これを40℃の脱イオン水で5分間リーチングしてから60℃で10分間乾燥した後、120℃で20分間ディップ成形層を加硫した。得られた加硫物を、手型から反転させながら脱着して、ゴム手袋を得た。このゴム手袋の引張強度は29MPa、破断伸びは560%、応力保持率は70%であった。
【0041】
(実施例2)
実施例1において、無水フタル酸に代えて安息香酸を用いたほかは実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は29MPa、破断伸びは590%、応力保持率は67%であった。
【0042】
(実施例3)
実施例1において、無水フタル酸に代えて安息香酸ナトリウムを用いたほかは実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は28MPa、破断伸びは600%、応力保持率は67%であった。
【0043】
(比較例1)
実施例1において、無水フタル酸を配合しなかったほかは、実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は18MPa、破断伸びは560%、応力保持率は60%であった。
【0044】
(比較例2)
実施例1において、無水フタル酸に代えてシクロヘキシルチオフタルイミドを用いたほかは、実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は16MPa、破断伸びは560%、応力保持率は62%であった。
【0045】
【発明の効果】
本発明方法によれば、引張強度および破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えることのできるディップ成形方法、および、ディップ成形用ラテックス組成物を提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム手袋などを製造するディップ成形方法およびディップ成形用ラテックス組成物に関し、さらに詳しくは、引張強度及び破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えるディップ成形方法およびディップ成形用ラテックス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴム手袋、指サックなどのディップ成形品は、柔軟で、かつ十分な機械的強度を有することから、様々な分野で用いられている。
該ディップ成形品は、手、指などの形をした成形型の表面に塩化カルシウムなどの凝固剤を付着させ、ゴムラテックスを含有するディップ成形用ラテックス組成物に前記成形型を浸漬(ディップ)して引き上げて成形型の表面に塗膜(ディップ成形層)を形成させた後、該成形型を加熱してディップ成形層を加硫(架橋)することにより成形される。
医療・手術用の手袋、電子部品・半導体部品製造用の手袋などは、引張強度および破断伸びが十分に大きく、かつ、応力保持率が高くて手に密着して装着されて長時間経過しても緩みやたるみが生じにくいものであることが重要である。このような性質は、天然ゴムラテックスを用いたディップ成形品によりある程度実現されている。しかし、天然ゴム製品は有機溶剤に対する耐性が乏しく、また、蛋白を含有するので、個人差があるもののアレルギー反応を起こしてかゆみ、発疹、呼吸障害などを惹起するという問題を有する。
【0003】
天然ゴムラテックスの持つ上記欠点を改善するために、合成ゴムラテックスを用いることが試みられている。特許文献1は、ニトリルゴムラテックスのニトリル共重合ゴム100重量部に対し酸化亜鉛を0.1〜0.5重量部添加して柔軟性を向上させることを提案している。しかし、この方法では、100%伸張の引張応力を取り除いてから6分経過後の応力保持率は50%以下と小さいので、当初は密着している手袋でも長時間経過すると緩みやたるみが生じてしまう。また、特許文献2は、メタクリル酸当量2〜6重量%を有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを予備加硫してからディップ成形用ラテックス組成物として用いることにより、応力保持率の高い手袋が得られることを報じている。しかしながら、カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを用いて製造した手袋は上記応力保持率が大きいものの、引張強度が十分に大きくないのが欠点である。
そのため、手袋の締め付けが過度に大きくならない程度に適度な高さの応力保持率を有する合成ゴムラテックスのディップ成形品、しかも引張強度および破断伸びが十分に大きなディップ成形品を製造する方法の開発が待望されている。
【0004】
【特許文献1】
米国再発行特許第35616号公報
【特許文献2】
特表2002−527632号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、引張強度および破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えることのできるディップ成形方法、および、ディップ成形用ラテックス組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ディップ成形用ラテックス組成物として、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを用いることにより上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして本発明により、以下の1〜4が提供される。
1. 表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、
前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであるディップ成形方法。
2, 前記カルボン酸化合物が、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸、芳香族ポリカルボン酸もしくはそれらのアルカリ金属塩、または、脂肪族ジカルボン酸もしくは芳香族ポリカルボン酸の無水物である上記1記載のディップ成形方法。
3.前記カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスが、共役ジエン単量体単位30〜84重量%、エチレン性不飽和ニトリル単量体単位15〜50重量%、およびエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位1〜20重量%からなる共重合体のラテックスである上記1または2に記載のディップ成形方法。
4. カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるディップ成形用ラテックス組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のディップ成形方法は、表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであることを特徴とする。
【0008】
本発明方法で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスは、共役ジエン、エチレン性不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸、および必要に応じて用いられる、これらと共重合可能な他の単量体を共重合してなるニトリルゴムのラテックスである。該ラテックスを使用することにより、柔軟で、かつ耐油性および機械的強度に優れ、適度に高い応力保持率と、十分に大きな引張強度及び破断伸びを有するディップ成形品が得られる。
【0009】
共役ジエンとして、炭素数4〜12の脂肪族共役ジエン化合物が使用される。かかる化合物の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ハロゲン置換ブタジエンなどが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、1,3−ブタジエンが好ましく使用できる。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムの共役ジエン単量体単位の含有量は、好ましくは30〜84重量%であり、より好ましくは50〜80重量%である。共役ジエン単量体単位の含有量が少なすぎると成形品が柔軟性に欠けるおそれがあり、逆に、多すぎると成形品の機械的強度が低下する可能性がある。
【0010】
エチレン性不飽和ニトリルとして、ニトリル基を有する炭素数3〜18のエチレン性不飽和化合物が使用される。かかる化合物の例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ハロゲン置換アクリロニトリルなどが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、アクリロニトリルが好ましく使用できる。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムのエチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、好ましくは15〜50重量%、より好ましくは18〜40重量%である。エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると成形品が耐油性に劣るおそれがあり、逆に、多すぎると成形品の柔軟性が低下する可能性がある。
【0011】
エチレン性不飽和カルボン酸として、炭素数3〜18のカルボキシル基含有エチレン性不飽和化合物が使用される。かかる化合物には、エチレン性不飽和モノカルボン酸、エチレン性不飽和多価カルボン酸、エチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステルのほか、重合反応時にカルボキシル基を有する化合物に変化するエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物が含まれる。
エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが例示される。エチレン性不飽和多価カルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などが例示される。エチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステルとしては、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルなどが例示される。エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、エチレン性不飽和モノカルボン酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましく使用される。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムのエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有量は、好ましくは1〜20重量%であり、より好ましくは2〜10重量%である。エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有量が少なすぎると成形品の機械的強度が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると成形品の柔軟性が低下する可能性がある。
【0012】
前記の必要に応じて用いられる共重合可能な他の単量体としては、非共役ジエン、α−オレフィン、芳香族ビニル、エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル、フルオロオレフィン、エチレン性不飽和カルボン酸アミドなどが挙げられる。
非共役ジエンとしては、炭素数5〜12の非共役ジエンが挙げられ、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが例示される。
α−オレフィンは、炭素数2〜12の炭化水素の末端の炭素とそれに隣接する炭素との間に二重結合を有する鎖状モノオレフィンで、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示される。
芳香族ビニルの例としては、スチレンおよび炭素数8〜18のスチレン誘導体が挙げられ、該誘導体の例としてはα−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
【0013】
エチレン性不飽和モノカルボン酸エステルは、エチレン性不飽和モノカルボン酸と炭素数1〜12の脂肪族アルコールとのエステルであり、(メタ)アクリル酸メチル〔メタクリル酸メチルおよびアクリル酸メチルの意。以下、(メタ)アクリルアミドなど同様。〕、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸テトラフルオロプロピルなどが例示される。
フルオロオレフィンは、炭素数2〜12の不飽和フッ化化合物で、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニルなどが例示される。
エチレン性不飽和カルボン酸アミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
上記単量体以外にも、共重合可能なその他の単量体として酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルなどを用いることができる。
本発明で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムにおける、必要に応じて用いられるその他の共重合可能な単量体の単量体単位含有量は、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜20重量%である。
【0014】
本発明方法で使用するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスを得るには、上記の共役ジエン、エチレン性不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸および必要に応じて用いられるその他の単量体を用いて、公知の乳化重合法によって重合反応を行えばよい。
【0015】
本発明で使用するディップ成形用ラテックス組成物は、上記カルボキシル基含有ゴムラテックスに、カルボン酸化合物を添加してなるものである。
カルボン酸化合物として、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸、芳香族ポリカルボン酸もしくはそれらのアルカリ金属塩、または、脂肪族ジカルボン酸もしくは芳香族ポリカルボン酸の無水物を使用することができる。
【0016】
脂肪族ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸などの炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、安息香酸、トルイル酸、クロロ安息香酸、サリチル酸などが挙げられる。芳香環が、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲンなどのカルボキシル基以外の他の置換基を有してもよい。
芳香族ポリカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸などが挙げられる。芳香環が、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲンなどのカルボキシル基以外の他の置換基を有してもよい。
【0017】
カルボン酸化合物の使用量は、カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスのニトリルゴム100重量部に対し、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.2〜4重量部、特に好ましくは0.5〜3重量部である。カルボン酸化合物の使用量が少なすぎると成形品に所望の高い応力保持率が発現しないおそれがあり、逆に、多すぎても特段の効果が得られず不経済となる可能性がある。
【0018】
上記カルボン酸化合物をカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスに添加してディップ成形用ラテックス組成物を調製するに際し、カルボン酸化合物を添加して20〜50℃で、30分〜5日間、好ましくは3時間〜3日間熟成させることが好ましい。この熟成により、カルボン酸化合物がラテックスのニトリルゴムに均一に分配され、また、ニトリルゴムを予備加硫することができる。
【0019】
また、本発明で使用するディップ成形用ラテックス組成物には、加硫剤および加硫促進剤を配合することができる。さらに、酸化亜鉛を配合してニトリルゴムのカルボキシル基間をイオン架橋することが好ましい。
加硫剤としては、ディップ成形において通常用いられるものが使用でき、例えば、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などの硫黄;ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどのポリアミン類;などが挙げられる。なかでも、硫黄が好ましい。加硫剤の使用量は、ラテックスのニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜4重量部である。
【0020】
加硫促進剤としては、ディップ成形において通常用いられるものが使用でき、例えば、ジエチルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジ−2−エチルヘキシルジチオカルバミン酸、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸などのジチオカルバミン酸類およびそれらの亜鉛塩;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛、2−メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホニリル−2−ベンゾチアジルジスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアジルメルカプトメチル)ユリアなどが挙げられる。なかでも、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾールおよび2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛が好ましい。これらの加硫促進剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
加硫促進剤の使用量は、ラテックスのニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜5重量部である。
【0021】
酸化亜鉛の使用量は、ラテックスのニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.5〜2重量部である。酸化亜鉛を添加することにより、引張強度を向上することができる。
【0022】
ディップ成形用ラテックス組成物には、さらに所望により、増粘剤、老化防止剤、分散剤、顔料、充填剤、軟化剤などを配合してもよい。
【0023】
ディップ成形用ラテックス組成物の固形分濃度は、通常、20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%である。
【0024】
本発明で使用するディップ成形用ラテックス組成物のpHは、一般的なpH調整剤を用いて、好ましくは8以上、より好ましくは9〜11に調整される。ディップ成形用ラテックス組成物のpHが低すぎると該組成物が凝固するおそれがあり、逆に、高すぎると得られる成形品の柔軟性が損なわれる可能性がある。
【0025】
本発明方法で使用するディップ成形型の材質は、ディップ成形で通常用いられるものであれば限定されず、例えば、磁器、陶器、金属、ガラス、またはプラスチックなどが挙げられる。ディップ成形品が手袋である場合、成形型は人の手の輪郭に対応する形状を有する雄型であり、製造しようとする手袋の使用目的に応じて、手首から指先までの形状のもの、肘から指先までの形状のもの等、種々の形状のものを用いることができる。
【0026】
凝固剤溶液としては、ディップ成形で通常使用される凝固剤溶液であれば限定されない。該溶液中の凝固剤としては、電解質金属塩であれば限定されないが、例えば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのハロゲン化金属;硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛などの硝酸塩;酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛など酢酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩などが挙げられる。なかでも、塩化カルシウムまたは硝酸カルシウムが好ましい。
電解質金属塩は、通常、水、アルコール、またはそれらの混合物の溶液として使用する。電解質金属塩の濃度は、通常、5〜70重量%、好ましくは20〜50重量%である。
【0027】
ディップ成形型に凝固剤溶液を塗布するには、刷毛塗りでもよいがディップ成形型を該凝固剤溶液中に浸漬して引き上げる方法が効率的である。引き上げた成形型を温度30〜80℃に保って該溶液の溶媒を蒸発させ、ディップ成形型の表面に凝固剤を付着させる。
【0028】
表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることにより、ディップ成形型の表面にディップ成形用ラテックス組成物からなるディップ成形層を形成させることができる。
【0029】
表面にディップ成形層が形成されたディップ成形型を加熱処理することにより、ディップ成形層を加硫する。
ディップ成形層の加熱処理は、通常、80〜150℃の温度に、10〜120分間置く。加熱の方法としては、赤外線や熱空気による外部加熱または高周波による内部加熱による方法が採用される。なかでも、熱空気による外部加熱が好ましい。
【0030】
なお、ディップ成形層を加硫する前にリーチングを行ってもよい。リーチングとしては、通常、ディップ成形層を20〜60℃の温水に、1〜30分間程度浸漬する。リーチングを行なうことで、ディップ成形層中に含まれる水溶性不純物(例えば、余剰の乳化剤や凝固剤など)が除去され、より機械的強度に優れるディップ成形品が得られる。
このリーチングは、ディップ成形層を加硫した後に行ってもよいが、より効率的に水溶性不純物を除去できる点から、ディップ成形層を加硫する前に行なうのが好ましい。
【0031】
ディップ成形層を加硫した後、該加硫物をディップ成形型から脱着することによって、ディップ成形品が得られる。脱着方法は、手で型から剥がしたり、水圧や圧縮空気の圧力により剥がしたりする方法が採用できる。脱着後、さらに60〜120℃の温度で、10〜120分の加熱処理を行ってもよい。
【0032】
こうして得られるディップ成形品の厚みは、通常、0.1〜3mm、好ましくは0.1〜0.3mmである。
【0033】
本発明方法によって得られるディップ成形品は、引張強度が大きい。引張強度は、好ましくは26MPa以上、より好ましくは28MPa以上である。ディップ成形品の引張強度が小さすぎると、例えばディップ成形による手袋の口を広げると簡単に切れるおそれがある。
【0034】
また、本発明方法によって得られるディップ成形品は、破断伸びが大きい。破断伸びは好ましくは500%以上、より好ましくは550%以上である。ディップ成形品の破断伸びが小さすぎると、例えばディップ成形による手袋の口を広げようとしても、あまり広がらないおそれがある。
【0035】
さらに、本発明方法によって得られるディップ成形品は、適度な高さの応力保持率を有する。すなわち、ディップ成形品を100%伸張した引張応力M100(0)に対する、伸張を停止してから6分経過後の応力M100(6)の百分率で示される応力保持率は、好ましくは50〜90%、より好ましくは60〜80%である。ディップ成形品の応力保持率が低すぎると、例えばディップ成形による手袋に、装着してから時間経過とともに大きく緩みやたるみが生ずるおそれがあり、逆に、高すぎると締め付けが持続して不快感を惹き起こす可能性がある。
ディップ成形品の応力保持率はカルボン酸化合物の量により調整できる。ただし、応力保持率を過度に高くするとディップ成形品が硬くなるおそれがある。また、引張強度及び破断伸びは加硫剤、加硫促進剤、特に、酸化亜鉛の量により調整できる。
【0036】
本発明方法によって得られるディップ成形品の具体例としては、例えば、手術用、医療用、家庭用、農業用、漁業用および工業用のアンサポート型手袋またはサポート型手袋;指サック;哺乳瓶用乳首、スポイト、導管、水枕などの医療用品;風船、人形、ボールなどの玩具や運動具;加圧成形用バッグ、ガス貯蔵用バッグなどが挙げられる。なかでも、応力保持率が高いので、手術用、医療用の手袋として好適に使用できる。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。おな、以下の記載における「部」および「%」は特に断りのない限り重量基準である。
試験、評価は以下のように行なった。
(1)引張強度および破断伸び
ディップ成形品から4号ダンベル形状の試験片を作製し、JIS K 6251の方法で、速度500mm/分にて引張試験を行い、引張強度および破断伸びを測定した。
【0038】
(2)応力保持率
ディップ成形品からJIS K 6251に規定の4号ダンベル形状の試験片を作製し、該試験片の両端に速度500mm/分にて引張応力をかけ、該試験片の標準区間20mmが2倍(100%)に伸張した時点で伸張を止めると共に引張応力M100(0)を測定し、また、そのまま6分間経過した後の引張応力M100(6)を測定した。M100(0)に対するM100(6)の百分率を応力保持率とした。
【0039】
(実施例1)
アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体ラテックス(1,3−ブタジエン単位67.5%、アクリロニトリル単位27%およびメタクリル酸単位5.5%、固形分濃度30%、ラテックスpH9.5)333部に、硫黄3部、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛1.5部、酸化亜鉛0.5部および無水フタル酸0.5部を添加した後30℃で3日間熟成した。
【0040】
60℃に加熱したセラミック製の手型を、ディップ成形用凝固剤溶液である硝酸カルシウム25%水溶液に浸漬して引き上げ、60℃で10分間乾燥した。この凝固剤が付着した手型を、前記のディップ成形用ラテックス組成物に10秒間浸漬して引き上げ、手型上にディップ成形層を形成した。次いで、これを40℃の脱イオン水で5分間リーチングしてから60℃で10分間乾燥した後、120℃で20分間ディップ成形層を加硫した。得られた加硫物を、手型から反転させながら脱着して、ゴム手袋を得た。このゴム手袋の引張強度は29MPa、破断伸びは560%、応力保持率は70%であった。
【0041】
(実施例2)
実施例1において、無水フタル酸に代えて安息香酸を用いたほかは実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は29MPa、破断伸びは590%、応力保持率は67%であった。
【0042】
(実施例3)
実施例1において、無水フタル酸に代えて安息香酸ナトリウムを用いたほかは実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は28MPa、破断伸びは600%、応力保持率は67%であった。
【0043】
(比較例1)
実施例1において、無水フタル酸を配合しなかったほかは、実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は18MPa、破断伸びは560%、応力保持率は60%であった。
【0044】
(比較例2)
実施例1において、無水フタル酸に代えてシクロヘキシルチオフタルイミドを用いたほかは、実施例1と同様に行った。得られたゴム手袋の引張強度は16MPa、破断伸びは560%、応力保持率は62%であった。
【0045】
【発明の効果】
本発明方法によれば、引張強度および破断伸びが大きく、かつ、応力保持率が適度に高いディップ成形品を与えることのできるディップ成形方法、および、ディップ成形用ラテックス組成物を提供される。
Claims (4)
- 表面に凝固剤を付着させたディップ成形型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬して引き上げることによりディップ成形型の表面にディップ成形層を形成させた後、該ディップ成形型を加熱してディップ成形品を得るディップ成形方法であって、
前記ディップ成形用ラテックス組成物が、カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるものであるディップ成形方法。 - 前記カルボン酸化合物が、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸、芳香族ポリカルボン酸もしくはそれらのアルカリ金属塩、または、脂肪族ジカルボン酸もしくは芳香族ポリカルボン酸の無水物である請求項1記載のディップ成形方法。
- 前記カルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスが、共役ジエン単量体単位30〜84重量%、エチレン性不飽和ニトリル単量体単位15〜50重量%およびエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位1〜20重量%からなる共重合体のラテックスである請求項1または2に記載のディップ成形方法。
- カルボン酸化合物を含有するカルボキシル基含有ニトリルゴムラテックスからなるディップ成形用ラテックス組成物。
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