JP2004345598A - スライドドア用給電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】よりコンパクトなスライドドア用給電装置を提供する。
【解決手段】スライドドア10内に、フラットケーブル巻取装置16、ガイドレール18、スライダ20を設置する。巻取装置16のフラットケーブル出入口から先のフラットケーブル14は、前記出入口付近でスライダ20に固定され、スライダ20から車体側フラットケーブル引き込み部22に渡って、車体側の機器に接続される。スライダ20と車体側フラットケーブル引き込み部22とはプロテクタ24で連結し、フラットケーブル14の渡り部を保護する。スライドドアが閉じた状態から途中まで開くまではプロテクタ24の屈曲によりスライドドアの移動に対応し、プロテクタが伸びきった状態からスライドドアが全開になるまではスライダ20がプロテクタに引っ張られてガイドレール18に沿って移動し、それによって巻取装置16からフラットケーブル14が引き出されることでスライドドアの移動に対応する。
【選択図】 図1
【解決手段】スライドドア10内に、フラットケーブル巻取装置16、ガイドレール18、スライダ20を設置する。巻取装置16のフラットケーブル出入口から先のフラットケーブル14は、前記出入口付近でスライダ20に固定され、スライダ20から車体側フラットケーブル引き込み部22に渡って、車体側の機器に接続される。スライダ20と車体側フラットケーブル引き込み部22とはプロテクタ24で連結し、フラットケーブル14の渡り部を保護する。スライドドアが閉じた状態から途中まで開くまではプロテクタ24の屈曲によりスライドドアの移動に対応し、プロテクタが伸びきった状態からスライドドアが全開になるまではスライダ20がプロテクタに引っ張られてガイドレール18に沿って移動し、それによって巻取装置16からフラットケーブル14が引き出されることでスライドドアの移動に対応する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体側からスライドドア内の機器に給電するためのスライドドア用給電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スライドドア内の機器(パワーウィンドモーター、スイッチ、スピーカ等)を動作させるためには、スライドドアの開閉に関係なく、車体側の機器(電源等)とスライドドア内の機器とを常時電気的に接続しておく必要がある。スライドドア用給電装置にはこのような常時接続機能が求められる。従来のスライドドア用給電装置は、所要本数の電線を束ねて構成されたドア用ハーネスを、スライドドアの開閉に追従できるように、余長をもたせて配索し、ドア用ハーネスの余長部分を車体側に収容したものが一般的である(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−2288号公報
【特許文献2】特開2002−127847号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ドア用ハーネスは電線を束ねたものであるため、太さが太くなり、許容曲げ半径も大きくなる。このためドア用ハーネスの余長部分の収容スペースが大きくなり、給電装置が大型化するという難点がある。
【0005】本発明の目的は、よりコンパクトなスライドドア用給電装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、本発明に係るスライドドア用給電装置は、スライドドア内に、フラットケーブルを巻き取る巻取装置と、この巻取装置のフラットケーブル出入口付近からスライドドア移動方向に伸びるガイドレールと、このガイドレールに沿ってスライドするスライダとが設置されており、
前記巻取装置に巻き取られたフラットケーブルの内端側はスライドドア内の機器に接続されるようになっており、
前記巻取装置のフラットケーブル出入口から先のフラットケーブルは、前記出入口付近でスライダに固定され、スライダ内でその幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るように方向変換され、スライダから車体側のフラットケーブル引き込み部に渡って、車体側の機器に接続されるようになっており、
前記スライダと車体側フラットケーブル引き込み部との間は、内部にフラットケーブルを通し、フラットケーブルと共に屈曲可能で非伸縮性のプロテクタで連結されており、
スライドドアが閉じた状態から途中まで開くまではプロテクタの屈曲によりスライドドアの移動に対応し、スライドドアが途中まで開くとプロテクタが伸びきり、そこからスライドドアが全開になるまではスライダがプロテクタに引っ張られてガイドレールに沿って移動し、それによって巻取装置からフラットケーブルが引き出されることでスライドドアの移動に対応するようになっている、ことを特徴とするものである。
【0007】本発明に係るスライドドア用給電装置は、よりコンパクトにするためには、前記フラットケーブル巻取装置が、フラットケーブルの巻き方向を反転する反転ロールを有するものであることが好ましい。
【0008】また本発明に係るスライドドア用給電装置は、よりスムーズな動作を得るためには、前記プロテクタが長手方向の左右両側に屈曲できるように形成されていることが好ましい。
【0009】また本発明にかかるスライドドア用給電装置は、前記プロテクタの外周にグロメットを被せたものであることが好ましい。
【0010】また本発明に係るスライドドア用給電装置において、ガイドレールは、スライダをスムーズに移動させるために、スライダガイド溝の開口部が車体側を向くように設置されていることが好ましい。
【0011】また本発明に係るスライドドア用給電装置は、フラットケーブルがスライダ内で車体側へ向かうように横方向に折り曲げられており、スライダが、そのフラットケーブルの横方向折り曲げ部を挟み付けて収容するスロットを有しているものであることが好ましい。
【0012】また本発明に係るスライドドア用給電装置は、スライダが、フラットケーブルを折り曲げることなく捩ることで車体側へ向かうように方向変換させる捩れスロットを有しているものであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】図1(A)〜(D)は本発明に係るスライドドア用給電装置の一実施形態を、スライドドアを開く過程を追って示したものである。図において、10はスライドドア、12A、12Bはスライドドア10の案内レールである。(A)はスライドドア10が閉じている状態、(B)は途中まで開いた状態、(C)はさらに開いた状態、(D)は全開の状態である。
【0015】スライドドア10内には、ばね力でフラットケーブル14を巻き取る巻取装置16と、この巻取装置16のフラットケーブル出入口付近からスライドドア10の移動方向に伸びるガイドレール18と、このガイドレール18に沿ってスライドするスライダ20とが設置されている。またスライダ20と車体側のフラットケーブル引き込み部22との間はプロテクタ24で連結されている。プロテクタ24はフラットケーブル14のスライドドア10側から車体側へ渡る部分を保護するものである。
【0016】巻取装置16しては図2のようなものを用いることが好ましい。図2において、14はフラットケーブル(図示の例では2枚積層してあるが積層枚数は任意である)、26はケース、28はローター、30はコイルばねである。
【0017】ケース26は、外側環状壁32と内側環状壁34と上側端面板36と下側端面板38とによって囲まれた環状空間Sを有している。ケース26は互いに結合されたアッパーケース26Aとロアケース26Bとから構成されていて、アッパーケース26Aに前記外側環状壁32と内側環状壁34と上側端面板36が一体に形成され、ロアケース26Bに前記下側端面板38が形成されている。下側端面板38の中心部には二つ割り型の凸部40が形成され、この凸部40の間がコイルばね30の下端部を係止する係止溝42となっている。
【0018】ローター28は、ケース26の下側端面板38上に位置する円板44と、この円板44上に回転可能に設けられた一つの反転ロール46及び複数個のガイドロール48と、円板44の中心部に一体に形成された中空軸50とを備えている。反転ロール46は円板44上に突設された一つの軸部52に回転可能に支持され、ガイドロール48は円板44上に突設された複数の軸部54にそれぞれ回転可能に支持されている。反転ロール46の直径は環状空間Sの外半径と内半径の差よりも若干小さい程度に設定され、ガイドロール48の直径はそれよりも小さく設定されている。ガイドロール48はフラットケーブル14を外側環状壁32の内周面に沿って案内するように適当な間隔で配置されている。フラットケーブル14を外側環状壁32の内周面に沿って案内する部材はガイドロールのように回転するものでなくてもよく、例えば円板44上に立設された円弧状の壁などであってもよい。
【0019】ローター28の中空軸50はケース26の内側環状壁34の内周に回転可能に嵌合している。中空軸50の下端は開口しており、上端は天板部56で塞がれている。天板部56の下面には二つ割り型の凸部58が形成され、この凸部58の間がコイルばね30の上端部を係止する係止溝60となっている。中空軸50の上部はケース26の上側端面板36よりも上に突出しており、ケース26にはこの中空軸50の上部を覆うキャップ部62が一体に形成されている。キャップ部62の内径は内側環状壁34の内径と同じである。
【0020】フラットケーブル14は長さ方向の中間部がケース26の環状空間S内に収納されている。環状空間S内のフラットケーブル14は反転ロール46で巻き方向を反転させてある。反転ロール46を境にして、フラットケーブル14の一端側は内側環状壁34の外周に巻き付いた後、幅方向に直角に折り曲げられて、上側端面板36の内周部に設けられた引き出し口64からケース26外に引き出されている。内側環状壁34の外周の、引き出し口64に相当する位置には、フラットケーブル14の直角折り曲げ部分を覆うカバー部66が突設されている。またカバー部66の隣りには内側環状壁34の外周面上でフラットケーブル14を把持固定するクランプ68が設けられている。一方、フラットケーブル14の他端側は、ガイドロール48により外側環状壁32の内周面に沿うように案内され、外側環状壁32の一部に接線方向に設けられたフラットケーブル出入口70からケース26外に導出されている。
【0021】コイルばね30は、前記ローター28の中空軸50内に同軸状に配置され、ローター28にフラットケーブル14を巻き取る方向の回転力を付与するように捻られた状態で、一端部30aが中空軸50の係止溝60に係止され、他端部30bがロアケース26Bの係止溝42に係止されている。これによりローター28は図2(A)において反時計方向の回転力を付与されるが、フラットケーブル14に引き出し方向の力がかからないときは、反転ロール46がフラットケーブル14を介してカバー部66に突き当たり、それ以上回転しない。
これが初期状態である。つまりカバー部66はローター28のストッパーとしても作用するように形成されている。
【0022】次にこのフラットケーブル巻取装置16の動作を説明する。図2はケース26のフラットケーブル出入口70からケース外に出ているフラットケーブル14に引張力がかかっていない状態を示す。この状態でフラットケーブル14に矢印P方向の引張力がかかると、図3に示すようにローター28が矢印Q方向に回転して、フラットケーブル14が引き出される。ガイドロール48は反転ロール46よりも直径が小さく、ローター28が回転するときにカバー部66に接触しないようになっている。フラットケーブル14がさらに矢印P方向に引っ張られると、フラットケーブル14がさらに引き出されて図4のようになる。その後、フラットケーブル14の引張力が弱くなると、ローター28がコイルばね30の回転力により反時計方向に回転し、フラットケーブル14をケース26内に巻き取り、最終的には図2の状態に戻る。このようにしてフラットケーブル14に弛みを生じさせることなく、フラットケーブル14の引き出し巻き取りを行うことができる。
【0023】以上のように構成されたフラットケーブル巻取装置16が、図1(A)のようにスライドドア10内に設置されている。巻取装置16の内周部の引き出し口64からケース外に引き出されたフラットケーブル14の端部にはコネクタ(図示せず)が取り付けられ、このコネクタにスライドドア10内の機器(図示せず)が接続されるようになっている。
【0024】巻取装置16のフラットケーブル出入口70からケース外に伸びるフラットケーブル14は、その出入口70付近でスライダ20に固定され、スライダ20内でその幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るように方向変換された後、プロテクタ24内を通って車体側のフラットケーブル引き込み部22に渡り、車体側の機器(図示せず)に接続されるようになっている。
【0025】スライダ20は、図5に示すように、背面にT形突起72を有しており、このT字形突起72をガイドレール18のT形溝(開口部より内部の方が幅の広い溝)に装着することで、ガイドレール18にスライド可能に支持されている。ガイドレール18及び巻取装置16はスライドドア内の支持部材74に固定されている。ガイドレール18はT形溝の開口部が車体側を向くように支持部材74に固定されている。これは、スライダ20がプロテクタ24により車体側に引っ張られた状態でも、ガイドレール18に沿ってスムーズにスライドできるようにするためである。
【0026】スライダ20はガイドレール18に支持された状態で、フラットケーブル載置面が巻取装置16のフラットケーブル出入口70の延長線上に位置するように形成されている。巻取装置16の出入口70から伸びるフラットケーブル14はスライダ20内で下方に90°屈曲され、さらに横方向に90°折り曲げられる。これによってフラットケーブル14は、その幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るようになる。このような状態でフラットケーブル14を車体側へ渡すと、スライドドア10の開閉の際にフラットケーブル14を無理なく屈曲させることができる。なおフラットケーブル14はスライダ20に接着その他の手段により固定される。
【0027】スライダ20と車体側のフラットケーブル引き込み部22との間を連結するプロテクタ24は、図6のような構成とすることが好ましい。すなわち、プロテクタ24は、多数の角筒状素子76を軸ピン78で連結した中空チェーンの形態であり、同図(A)の2点鎖線のように長手方向の左右両側には曲がるが、上下方向には実質的に曲がらないように構成されている。このようにプロテクタ24が左右両側に屈曲できるものであれば、スライドドア10を開くときには、図1(A)から(B)に移行する過程で、プロテクタ24は(B)のように屈曲する。またスライドドア10を閉めるときには(C)から(B)に移行する過程で、(B)とは反対側に容易に屈曲する。このためプロテクタ24が突っ張ることがなく、スライドドア10の開閉をスムーズに行うことができる。またプロテクタ24が上下方向に曲がらなければ、スライダ20から車体側フラットケーブル引き込み部22へ渡るフラットケーブル14が幅方向に曲げられるおそれがなく、フラットケーブル14の渡り部の保護が確実である。
【0028】またプロテクタ24の外周には、図5(B)に示すように、ゴム製のグロメット80を被せておくことが好ましい。これにより渡り部の耐水性、耐油性を向上させることができる。
【0029】以上がこの実施形態のスライドドア給電装置の各部の構成である。次にこの給電装置の動作を説明する。図1(A)はスライドドア10が閉じている状態である。フラットケーブル14のスライドドア10側の端部はスライドドア10内の機器(パワーウィンドモーター等)に接続され、車体側の端部は車体内に機器(電源等)に接続される。これにより車体側からスライドドア側へ一連続のフラットケーブル14で給電することができ、またスライドドア10側から車体側へ信号を伝送することもできる。図1(A)では、巻取装置16がフラットケーブル14を巻き取った状態(図2又はそれに近い状態)にあり、プロテクタ24が車体前方に傾いてほぼ伸びきった状態にある。
【0030】この状態からスライドドア10を開いていくと、スライドドア10は案内レール12Aから離れながら後退するため、プロテクタ24は(B)のように屈曲する。さらにスライドドア10を開いていくと、(C)のようにプロテクタ24が車体後方に傾いて伸びきった状態となる。ここまではスライダ20を移動させる力が発生しないので、スライダ20と巻取装置16の位置関係は変わらない。その後、さらにスライドドア10を開いていくと、スライダ20がプロテクタ24に引っ張られてガイドレール18に沿って移動するため、巻取装置16からフラットケーブル14が引き出される。(D)はスライドドア10を全開にした状態である。全開の状態では巻取装置16は例えば図4の状態になる。
【0031】次にスライドドア10を全開の状態から閉じていくと、フラットケーブル14が巻取装置16内のばね力で巻き取られ、(D)から(C)の状態に戻る。さらにスライドドア10を閉じていくと、プロテクタ24は(B)の状態とは反対側に屈曲しながら(A)の状態に戻る。スライドドア10を開閉する過程で引張力を受け止めるのはプロテクタ24であり、フラットケーブル14の渡り部に引張力がかかることはない。またフラットケーブル14の渡り部は、その幅方向が上下方向に向いているため、プロテクタ24と共に容易に屈曲し、無理がかからない。このためスライドドアの開閉によりフラットケーブルが損傷を受けるおそれが少ない。
【0032】図7はスライダ20の好ましい例を示す。フラットケーブル14の、スライダ20から車体側フラットケーブル引き込み部へ渡る部分は、スライドドアの開閉により左右に屈曲される。この屈曲によりフラットケーブル14の横方向折り曲げ部が開閉すると、その折り曲げ部で導体が疲労破断するおそれがある。これを防止するため、このスライダ20は、フラットケーブル14の横方向折り曲げ部を収容するスロット82を形成し、スロット82の内壁でフラットケーブル14の横方向折り曲げ部を挟み付けて、その折り曲げ部が開かないように保持したものである。
【0033】図8はスライダ20の他の好ましい例を示す。このスライダ20は、下向きに屈曲したフラットケーブル14を、折り曲げずに、捩るようにして横方向に引き出す捩れスロット84を形成したものである。フラットケーブル14をこのような捩れスロット84に通して方向変換すれば、フラットケーブル14を横方向に折り曲げる必要がないので、導体の疲労破断を防止できる。
なお以上の実施形態では、巻取装置としてフラットケーブルを反転ロールで巻き方向を反転させて巻き取るタイプのものを使用したが、巻取装置はフラットケーブルをゼンマイ巻きで一方向に巻き取るタイプのものを使用することもできる。
【0034】以上の実施形態では、フラットケーブルを巻き取る巻取装置として、コイルばねのばね力を利用したものを説明したが、巻取装置はフラットケーブルを巻き取るのにフラットケーブル自体の弾性を利用するものであってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、スライドドア内にフラットケーブル巻取装置を設置し、スライダの移動によるフラットケーブルの巻き取り引き出しと、スライダと車体側フラットケーブル引き込み部との間を連結するプロテクタのスライドドア開閉方向の振れとの組み合わせで、スライドドアの開閉に対応するようにしたので、装置全体をコンパクトにまとめることができ、設置スペースを小さくできる。またフラットケーブルが、スライダから車体側フラットケーブル引き込み部へ渡る部分では、フラットケーブル幅方向を上下方向に向けてあるため、フラットケーブルがプロテクタと共に無理なく屈曲することができ、損傷を受けにくい。さらにフラットケーブルはスライドドア内から車体内まで一連続であるため、接続箇所を少なくでき、コスト低減、信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は本発明に係るスライドドア用給電装置の一実施形態を、スライドドアを開いていく過程を追って示す説明図。
【図2】本発明に用いるフラットケーブル巻取装置の好ましい例を示す、(A)は中心軸線を横切る方向の断面図、(B)は(A)のB−B線における断面図。
【図3】図2の巻取装置で、フラットケーブルを途中まで引き出した状態を示す断面図。
【図4】図3の状態からフラットケーブルをさらに引き出した状態を示す断面図。
【図5】図1の給電装置の巻取装置とスライダとガイドレールの位置関係を示す、(A)車外側からみた透視図、(B)は(A)のB−B線断面図。
【図6】本発明に用いるプロテクタの好ましい例を部分的に示す、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は左側面図、(D)は右側面図、(E)は断面図。
【図7】本発明に用いるスライダの好ましい例を示す斜視図。
【図8】本発明に用いるスライダの他の好ましい例を示す、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は断面図。
【符号の説明】
10:スライドドア
12A、12B:スライドドア案内レール
14:フラットケーブル
16:フラットケーブル巻取装置
18:ガイドレール
20:スライダ
22:フラットケーブル引き込み部
24:プロテクタ
26:ケース
28:ローター
30:コイルばね
46:反転ロール
48:ガイドロール
80:グロメット
82:スロット
84:捩れスロット
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体側からスライドドア内の機器に給電するためのスライドドア用給電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スライドドア内の機器(パワーウィンドモーター、スイッチ、スピーカ等)を動作させるためには、スライドドアの開閉に関係なく、車体側の機器(電源等)とスライドドア内の機器とを常時電気的に接続しておく必要がある。スライドドア用給電装置にはこのような常時接続機能が求められる。従来のスライドドア用給電装置は、所要本数の電線を束ねて構成されたドア用ハーネスを、スライドドアの開閉に追従できるように、余長をもたせて配索し、ドア用ハーネスの余長部分を車体側に収容したものが一般的である(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−2288号公報
【特許文献2】特開2002−127847号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ドア用ハーネスは電線を束ねたものであるため、太さが太くなり、許容曲げ半径も大きくなる。このためドア用ハーネスの余長部分の収容スペースが大きくなり、給電装置が大型化するという難点がある。
【0005】本発明の目的は、よりコンパクトなスライドドア用給電装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、本発明に係るスライドドア用給電装置は、スライドドア内に、フラットケーブルを巻き取る巻取装置と、この巻取装置のフラットケーブル出入口付近からスライドドア移動方向に伸びるガイドレールと、このガイドレールに沿ってスライドするスライダとが設置されており、
前記巻取装置に巻き取られたフラットケーブルの内端側はスライドドア内の機器に接続されるようになっており、
前記巻取装置のフラットケーブル出入口から先のフラットケーブルは、前記出入口付近でスライダに固定され、スライダ内でその幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るように方向変換され、スライダから車体側のフラットケーブル引き込み部に渡って、車体側の機器に接続されるようになっており、
前記スライダと車体側フラットケーブル引き込み部との間は、内部にフラットケーブルを通し、フラットケーブルと共に屈曲可能で非伸縮性のプロテクタで連結されており、
スライドドアが閉じた状態から途中まで開くまではプロテクタの屈曲によりスライドドアの移動に対応し、スライドドアが途中まで開くとプロテクタが伸びきり、そこからスライドドアが全開になるまではスライダがプロテクタに引っ張られてガイドレールに沿って移動し、それによって巻取装置からフラットケーブルが引き出されることでスライドドアの移動に対応するようになっている、ことを特徴とするものである。
【0007】本発明に係るスライドドア用給電装置は、よりコンパクトにするためには、前記フラットケーブル巻取装置が、フラットケーブルの巻き方向を反転する反転ロールを有するものであることが好ましい。
【0008】また本発明に係るスライドドア用給電装置は、よりスムーズな動作を得るためには、前記プロテクタが長手方向の左右両側に屈曲できるように形成されていることが好ましい。
【0009】また本発明にかかるスライドドア用給電装置は、前記プロテクタの外周にグロメットを被せたものであることが好ましい。
【0010】また本発明に係るスライドドア用給電装置において、ガイドレールは、スライダをスムーズに移動させるために、スライダガイド溝の開口部が車体側を向くように設置されていることが好ましい。
【0011】また本発明に係るスライドドア用給電装置は、フラットケーブルがスライダ内で車体側へ向かうように横方向に折り曲げられており、スライダが、そのフラットケーブルの横方向折り曲げ部を挟み付けて収容するスロットを有しているものであることが好ましい。
【0012】また本発明に係るスライドドア用給電装置は、スライダが、フラットケーブルを折り曲げることなく捩ることで車体側へ向かうように方向変換させる捩れスロットを有しているものであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】図1(A)〜(D)は本発明に係るスライドドア用給電装置の一実施形態を、スライドドアを開く過程を追って示したものである。図において、10はスライドドア、12A、12Bはスライドドア10の案内レールである。(A)はスライドドア10が閉じている状態、(B)は途中まで開いた状態、(C)はさらに開いた状態、(D)は全開の状態である。
【0015】スライドドア10内には、ばね力でフラットケーブル14を巻き取る巻取装置16と、この巻取装置16のフラットケーブル出入口付近からスライドドア10の移動方向に伸びるガイドレール18と、このガイドレール18に沿ってスライドするスライダ20とが設置されている。またスライダ20と車体側のフラットケーブル引き込み部22との間はプロテクタ24で連結されている。プロテクタ24はフラットケーブル14のスライドドア10側から車体側へ渡る部分を保護するものである。
【0016】巻取装置16しては図2のようなものを用いることが好ましい。図2において、14はフラットケーブル(図示の例では2枚積層してあるが積層枚数は任意である)、26はケース、28はローター、30はコイルばねである。
【0017】ケース26は、外側環状壁32と内側環状壁34と上側端面板36と下側端面板38とによって囲まれた環状空間Sを有している。ケース26は互いに結合されたアッパーケース26Aとロアケース26Bとから構成されていて、アッパーケース26Aに前記外側環状壁32と内側環状壁34と上側端面板36が一体に形成され、ロアケース26Bに前記下側端面板38が形成されている。下側端面板38の中心部には二つ割り型の凸部40が形成され、この凸部40の間がコイルばね30の下端部を係止する係止溝42となっている。
【0018】ローター28は、ケース26の下側端面板38上に位置する円板44と、この円板44上に回転可能に設けられた一つの反転ロール46及び複数個のガイドロール48と、円板44の中心部に一体に形成された中空軸50とを備えている。反転ロール46は円板44上に突設された一つの軸部52に回転可能に支持され、ガイドロール48は円板44上に突設された複数の軸部54にそれぞれ回転可能に支持されている。反転ロール46の直径は環状空間Sの外半径と内半径の差よりも若干小さい程度に設定され、ガイドロール48の直径はそれよりも小さく設定されている。ガイドロール48はフラットケーブル14を外側環状壁32の内周面に沿って案内するように適当な間隔で配置されている。フラットケーブル14を外側環状壁32の内周面に沿って案内する部材はガイドロールのように回転するものでなくてもよく、例えば円板44上に立設された円弧状の壁などであってもよい。
【0019】ローター28の中空軸50はケース26の内側環状壁34の内周に回転可能に嵌合している。中空軸50の下端は開口しており、上端は天板部56で塞がれている。天板部56の下面には二つ割り型の凸部58が形成され、この凸部58の間がコイルばね30の上端部を係止する係止溝60となっている。中空軸50の上部はケース26の上側端面板36よりも上に突出しており、ケース26にはこの中空軸50の上部を覆うキャップ部62が一体に形成されている。キャップ部62の内径は内側環状壁34の内径と同じである。
【0020】フラットケーブル14は長さ方向の中間部がケース26の環状空間S内に収納されている。環状空間S内のフラットケーブル14は反転ロール46で巻き方向を反転させてある。反転ロール46を境にして、フラットケーブル14の一端側は内側環状壁34の外周に巻き付いた後、幅方向に直角に折り曲げられて、上側端面板36の内周部に設けられた引き出し口64からケース26外に引き出されている。内側環状壁34の外周の、引き出し口64に相当する位置には、フラットケーブル14の直角折り曲げ部分を覆うカバー部66が突設されている。またカバー部66の隣りには内側環状壁34の外周面上でフラットケーブル14を把持固定するクランプ68が設けられている。一方、フラットケーブル14の他端側は、ガイドロール48により外側環状壁32の内周面に沿うように案内され、外側環状壁32の一部に接線方向に設けられたフラットケーブル出入口70からケース26外に導出されている。
【0021】コイルばね30は、前記ローター28の中空軸50内に同軸状に配置され、ローター28にフラットケーブル14を巻き取る方向の回転力を付与するように捻られた状態で、一端部30aが中空軸50の係止溝60に係止され、他端部30bがロアケース26Bの係止溝42に係止されている。これによりローター28は図2(A)において反時計方向の回転力を付与されるが、フラットケーブル14に引き出し方向の力がかからないときは、反転ロール46がフラットケーブル14を介してカバー部66に突き当たり、それ以上回転しない。
これが初期状態である。つまりカバー部66はローター28のストッパーとしても作用するように形成されている。
【0022】次にこのフラットケーブル巻取装置16の動作を説明する。図2はケース26のフラットケーブル出入口70からケース外に出ているフラットケーブル14に引張力がかかっていない状態を示す。この状態でフラットケーブル14に矢印P方向の引張力がかかると、図3に示すようにローター28が矢印Q方向に回転して、フラットケーブル14が引き出される。ガイドロール48は反転ロール46よりも直径が小さく、ローター28が回転するときにカバー部66に接触しないようになっている。フラットケーブル14がさらに矢印P方向に引っ張られると、フラットケーブル14がさらに引き出されて図4のようになる。その後、フラットケーブル14の引張力が弱くなると、ローター28がコイルばね30の回転力により反時計方向に回転し、フラットケーブル14をケース26内に巻き取り、最終的には図2の状態に戻る。このようにしてフラットケーブル14に弛みを生じさせることなく、フラットケーブル14の引き出し巻き取りを行うことができる。
【0023】以上のように構成されたフラットケーブル巻取装置16が、図1(A)のようにスライドドア10内に設置されている。巻取装置16の内周部の引き出し口64からケース外に引き出されたフラットケーブル14の端部にはコネクタ(図示せず)が取り付けられ、このコネクタにスライドドア10内の機器(図示せず)が接続されるようになっている。
【0024】巻取装置16のフラットケーブル出入口70からケース外に伸びるフラットケーブル14は、その出入口70付近でスライダ20に固定され、スライダ20内でその幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るように方向変換された後、プロテクタ24内を通って車体側のフラットケーブル引き込み部22に渡り、車体側の機器(図示せず)に接続されるようになっている。
【0025】スライダ20は、図5に示すように、背面にT形突起72を有しており、このT字形突起72をガイドレール18のT形溝(開口部より内部の方が幅の広い溝)に装着することで、ガイドレール18にスライド可能に支持されている。ガイドレール18及び巻取装置16はスライドドア内の支持部材74に固定されている。ガイドレール18はT形溝の開口部が車体側を向くように支持部材74に固定されている。これは、スライダ20がプロテクタ24により車体側に引っ張られた状態でも、ガイドレール18に沿ってスムーズにスライドできるようにするためである。
【0026】スライダ20はガイドレール18に支持された状態で、フラットケーブル載置面が巻取装置16のフラットケーブル出入口70の延長線上に位置するように形成されている。巻取装置16の出入口70から伸びるフラットケーブル14はスライダ20内で下方に90°屈曲され、さらに横方向に90°折り曲げられる。これによってフラットケーブル14は、その幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るようになる。このような状態でフラットケーブル14を車体側へ渡すと、スライドドア10の開閉の際にフラットケーブル14を無理なく屈曲させることができる。なおフラットケーブル14はスライダ20に接着その他の手段により固定される。
【0027】スライダ20と車体側のフラットケーブル引き込み部22との間を連結するプロテクタ24は、図6のような構成とすることが好ましい。すなわち、プロテクタ24は、多数の角筒状素子76を軸ピン78で連結した中空チェーンの形態であり、同図(A)の2点鎖線のように長手方向の左右両側には曲がるが、上下方向には実質的に曲がらないように構成されている。このようにプロテクタ24が左右両側に屈曲できるものであれば、スライドドア10を開くときには、図1(A)から(B)に移行する過程で、プロテクタ24は(B)のように屈曲する。またスライドドア10を閉めるときには(C)から(B)に移行する過程で、(B)とは反対側に容易に屈曲する。このためプロテクタ24が突っ張ることがなく、スライドドア10の開閉をスムーズに行うことができる。またプロテクタ24が上下方向に曲がらなければ、スライダ20から車体側フラットケーブル引き込み部22へ渡るフラットケーブル14が幅方向に曲げられるおそれがなく、フラットケーブル14の渡り部の保護が確実である。
【0028】またプロテクタ24の外周には、図5(B)に示すように、ゴム製のグロメット80を被せておくことが好ましい。これにより渡り部の耐水性、耐油性を向上させることができる。
【0029】以上がこの実施形態のスライドドア給電装置の各部の構成である。次にこの給電装置の動作を説明する。図1(A)はスライドドア10が閉じている状態である。フラットケーブル14のスライドドア10側の端部はスライドドア10内の機器(パワーウィンドモーター等)に接続され、車体側の端部は車体内に機器(電源等)に接続される。これにより車体側からスライドドア側へ一連続のフラットケーブル14で給電することができ、またスライドドア10側から車体側へ信号を伝送することもできる。図1(A)では、巻取装置16がフラットケーブル14を巻き取った状態(図2又はそれに近い状態)にあり、プロテクタ24が車体前方に傾いてほぼ伸びきった状態にある。
【0030】この状態からスライドドア10を開いていくと、スライドドア10は案内レール12Aから離れながら後退するため、プロテクタ24は(B)のように屈曲する。さらにスライドドア10を開いていくと、(C)のようにプロテクタ24が車体後方に傾いて伸びきった状態となる。ここまではスライダ20を移動させる力が発生しないので、スライダ20と巻取装置16の位置関係は変わらない。その後、さらにスライドドア10を開いていくと、スライダ20がプロテクタ24に引っ張られてガイドレール18に沿って移動するため、巻取装置16からフラットケーブル14が引き出される。(D)はスライドドア10を全開にした状態である。全開の状態では巻取装置16は例えば図4の状態になる。
【0031】次にスライドドア10を全開の状態から閉じていくと、フラットケーブル14が巻取装置16内のばね力で巻き取られ、(D)から(C)の状態に戻る。さらにスライドドア10を閉じていくと、プロテクタ24は(B)の状態とは反対側に屈曲しながら(A)の状態に戻る。スライドドア10を開閉する過程で引張力を受け止めるのはプロテクタ24であり、フラットケーブル14の渡り部に引張力がかかることはない。またフラットケーブル14の渡り部は、その幅方向が上下方向に向いているため、プロテクタ24と共に容易に屈曲し、無理がかからない。このためスライドドアの開閉によりフラットケーブルが損傷を受けるおそれが少ない。
【0032】図7はスライダ20の好ましい例を示す。フラットケーブル14の、スライダ20から車体側フラットケーブル引き込み部へ渡る部分は、スライドドアの開閉により左右に屈曲される。この屈曲によりフラットケーブル14の横方向折り曲げ部が開閉すると、その折り曲げ部で導体が疲労破断するおそれがある。これを防止するため、このスライダ20は、フラットケーブル14の横方向折り曲げ部を収容するスロット82を形成し、スロット82の内壁でフラットケーブル14の横方向折り曲げ部を挟み付けて、その折り曲げ部が開かないように保持したものである。
【0033】図8はスライダ20の他の好ましい例を示す。このスライダ20は、下向きに屈曲したフラットケーブル14を、折り曲げずに、捩るようにして横方向に引き出す捩れスロット84を形成したものである。フラットケーブル14をこのような捩れスロット84に通して方向変換すれば、フラットケーブル14を横方向に折り曲げる必要がないので、導体の疲労破断を防止できる。
なお以上の実施形態では、巻取装置としてフラットケーブルを反転ロールで巻き方向を反転させて巻き取るタイプのものを使用したが、巻取装置はフラットケーブルをゼンマイ巻きで一方向に巻き取るタイプのものを使用することもできる。
【0034】以上の実施形態では、フラットケーブルを巻き取る巻取装置として、コイルばねのばね力を利用したものを説明したが、巻取装置はフラットケーブルを巻き取るのにフラットケーブル自体の弾性を利用するものであってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、スライドドア内にフラットケーブル巻取装置を設置し、スライダの移動によるフラットケーブルの巻き取り引き出しと、スライダと車体側フラットケーブル引き込み部との間を連結するプロテクタのスライドドア開閉方向の振れとの組み合わせで、スライドドアの開閉に対応するようにしたので、装置全体をコンパクトにまとめることができ、設置スペースを小さくできる。またフラットケーブルが、スライダから車体側フラットケーブル引き込み部へ渡る部分では、フラットケーブル幅方向を上下方向に向けてあるため、フラットケーブルがプロテクタと共に無理なく屈曲することができ、損傷を受けにくい。さらにフラットケーブルはスライドドア内から車体内まで一連続であるため、接続箇所を少なくでき、コスト低減、信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は本発明に係るスライドドア用給電装置の一実施形態を、スライドドアを開いていく過程を追って示す説明図。
【図2】本発明に用いるフラットケーブル巻取装置の好ましい例を示す、(A)は中心軸線を横切る方向の断面図、(B)は(A)のB−B線における断面図。
【図3】図2の巻取装置で、フラットケーブルを途中まで引き出した状態を示す断面図。
【図4】図3の状態からフラットケーブルをさらに引き出した状態を示す断面図。
【図5】図1の給電装置の巻取装置とスライダとガイドレールの位置関係を示す、(A)車外側からみた透視図、(B)は(A)のB−B線断面図。
【図6】本発明に用いるプロテクタの好ましい例を部分的に示す、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は左側面図、(D)は右側面図、(E)は断面図。
【図7】本発明に用いるスライダの好ましい例を示す斜視図。
【図8】本発明に用いるスライダの他の好ましい例を示す、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は断面図。
【符号の説明】
10:スライドドア
12A、12B:スライドドア案内レール
14:フラットケーブル
16:フラットケーブル巻取装置
18:ガイドレール
20:スライダ
22:フラットケーブル引き込み部
24:プロテクタ
26:ケース
28:ローター
30:コイルばね
46:反転ロール
48:ガイドロール
80:グロメット
82:スロット
84:捩れスロット
Claims (7)
- スライドドア内に、フラットケーブルを巻き取る巻取装置と、この巻取装置のフラットケーブル出入口付近からスライドドア移動方向に伸びるガイドレールと、このガイドレールに沿ってスライドするスライダとが設置されており、
前記巻取装置に巻き取られたフラットケーブルの内端側はスライドドア内の機器に接続されるようになっており、
前記巻取装置のフラットケーブル出入口から先のフラットケーブルは、前記出入口付近でスライダに固定され、スライダ内でその幅方向を上下方向に向けた状態で車体側へ渡るように方向変換され、スライダから車体側のフラットケーブル引き込み部に渡って、車体側の機器に接続されるようになっており、
前記スライダと車体側フラットケーブル引き込み部との間は、内部にフラットケーブルを通し、フラットケーブルと共に屈曲可能で非伸縮性のプロテクタで連結されており、
スライドドアが閉じた状態から途中まで開くまではプロテクタの屈曲によりスライドドアの移動に対応し、スライドドアが途中まで開くとプロテクタが伸びきり、そこからスライドドアが全開になるまではスライダがプロテクタに引っ張られてガイドレールに沿って移動し、それによって巻取装置からフラットケーブルが引き出されることでスライドドアの移動に対応するようになっている、ことを特徴とするスライドドア用給電装置。 - フラットケーブル巻取装置が、フラットケーブルの巻き方向を反転する反転ロールを有するものであることを特徴とする請求項1記載のスライドドア用給電装置。
- プロテクタが長手方向の左右両側に屈曲できるように形成されていることを特徴とする請求項1記載のスライドドア用給電装置。
- プロテクタの外周にグロメットを被せたことを特徴とする請求項1又は3記載のスライドドア用給電装置。
- ガイドレールは、スライダガイド溝の開口部が車体側を向くように設置されていることを特徴とする請求項1記載のスライドドア用給電装置。
- フラットケーブルがスライダ内で車体側へ向かうように横方向に折り曲げられており、スライダが、そのフラットケーブルの横方向折り曲げ部を挟み付けて収容するスロットを有していることを特徴とする請求項1記載のスライドドア用給電装置。
- スライダが、フラットケーブルを折り曲げることなく捩ることで車体側へ向かうように方向変換させる捩れスロットを有していることを特徴とする請求項1記載のスライドドア用給電装置。
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JP2006327328A (ja) * | 2005-05-24 | 2006-12-07 | Honda Motor Co Ltd | ハーネスの配索構造 |
JP2007196961A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Yazaki Corp | スライド配索装置 |
KR100776654B1 (ko) | 2006-10-27 | 2007-11-15 | 기아자동차주식회사 | 승합차용 슬라이딩 도어의 전원 와이어링 지지구조 |
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-
2003
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