JP2004341426A - 二次救命処置訓練用高度救急処置モデル - Google Patents
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Abstract
【課題】二次救命処置訓練用高度救急処置モデルの提供。
【解決手段】全身が柔軟性を有する合成樹脂により構成された二次救命処置訓練用高度救急処置モデルであって、該モデルの頭部骨格に固定ピンを設け、該固定ピンに沿って一方向にスライス可能な屈曲部を有する第1のアームと、該第1のアームの屈曲部先端を、舌を取り付けた第2のアームと連結し、前記モデルの頭部を下げる動作、あるいは下顎を上げる動作を行うことによって第1のアームをスライドさせ、これによって第2のアームが作動して気道口を塞いでいた舌が前方に傾倒し気道を開口し、機械的に押し広げることによって開口する咽頭構造を有することを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルである。
【選択図】図5
【解決手段】全身が柔軟性を有する合成樹脂により構成された二次救命処置訓練用高度救急処置モデルであって、該モデルの頭部骨格に固定ピンを設け、該固定ピンに沿って一方向にスライス可能な屈曲部を有する第1のアームと、該第1のアームの屈曲部先端を、舌を取り付けた第2のアームと連結し、前記モデルの頭部を下げる動作、あるいは下顎を上げる動作を行うことによって第1のアームをスライドさせ、これによって第2のアームが作動して気道口を塞いでいた舌が前方に傾倒し気道を開口し、機械的に押し広げることによって開口する咽頭構造を有することを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルである。
【選択図】図5
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は気道内挿管の操作を習得し、心拍数の変化により心電図波形をシミュレーとすることができる二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルに関する。
【0002】
【従来の技術】
患者を救急現場より病院に搬送する過程において、例えば救急救命士が応急処置を行うが、この救急処置には器具を使用することなく行う一次救命処置と器具を使用する二次救命処置とがある。一次救命処置には心臓マッサージや人工呼吸等の処置があり、二次救命処置には不整脈に対する除細動や気道の確保、静脈路確保及び輸液の注入等の処置がある。そしてこの二次救命処置を習得するためのシミュレーターとして既にいくつかのシミュレーター製品が開発、販売されている。
例えば、気道内挿管の操作を訓練するシミュレータ製品について、従来のものは気道が閉塞した状態を作ってないために常に気道内挿管が可能となり、また、気道の確保についてはバックマスクで人工呼吸をしたときに気道確保がされて無くともエアが入っていく構造になっているので訓練者が誤った手技を習得してしまう危険がある。また現在日本の救急救命士が気道確保時に使用できる器具はラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアウェイ、コンビチューブの3種類である。ラリンゲアルマスクは喉に挿管はしないが、人工呼吸が必要な傷病者の気道確保のため喉の入り口にラリンゲアルマスクの平らな部分を押し当てて気道確保を行うものであり、食道閉鎖式エアウェイは、食道チューブの先端カフ(風船のこと)で食道を閉鎖することにより、送気はチューブの側孔により気管から肺に入り換気を行うものであり、コンビチューブはダブルルーメン構造(カフが2つ付いていてそれぞれ希望の方を膨らますことが出来る)のため食道又は気管のいずれに挿入されてもルーメンを使い分けることにより食道確保・人工呼吸を行うものである。いずれの場合も気道確保がされているかの換気チェックを胸部に聴診器をあてて行うのであるが、従来の高度救急処置シミュレーターは構造的に気道支構造の分岐が無く肺を模したエアバックが一つになっているため、片肺ずつの換気状態確認ができないことと、換気した音が聴取できないため訓練の幅が制限され効果的な訓練ができない等の問題点があった。
【0003】
さらに従来のシミュレーター製品では、心電図波形シミュレータと人形との間に接続コードがついているため、二次救命処置の訓練を実施する際に訓練者の妨げになったり、或いは、指導者はそのコードが訓練者の妨げにならないように気を使いながら訓練をすることになり、訓練の効率、効果を落としている場合がある。又心電図波形シミュレータの内容も、心拍数が固定になっている、あるいは心臓マッサージの波形が混入できない事や心電図に同期した脈拍が取れないなどの問題があり、さらに訓練者が訓練の内容の細部まで理解できないような構成になっている、又訓練を指導する側も教えにくい構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、気道確保を始めとして気道内挿管の訓練及びその他の二次救命の応急処置を確実に習得できる二次救命処置訓練の高度救急処置モデルについて種々の検討をした結果、本発明品を完成したもので、本発明品の目的は気道の確保等の二次救命処置訓練の高い効果が得られる二次救命処置訓練の高度救急処置モデルを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、全身が柔軟性を有する合成樹脂により構成された二次救命処置訓練用高度救急処置モデルであって、該モデルの頭部骨格に固定ピンを設け、該固定ピンに沿って一方向にスライド可能な屈曲部を有する第1のアームと、該第1のアームの屈曲部先端を、舌を取り付けた第2のアームと連結し、前記モデルの頭部を下げる動作、あるいは下顎を上げる動作を行うことによって第1のアームをスライドさせ、これによって第2のアームが作動して気道口を塞いでいた舌が前方に傾倒し気道を開口し、機械的に押し広げることによって開口する咽頭構造を有することを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルである。そして、更に、この高度救急処置モデルに於いて、モデルの体内に心電図に同期して発生する総頸動脈発生装置の電子回路を設けたことを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルである。また、心臓マッサージ波形が心臓マッサージに同期して心電図波形に混入することが好ましい。
【0006】
これによって本シミュレーターを用いることによって二次救命処置領域の気道閉塞の状態を電気を使わずに機械的に再現し、喉頭鏡により舌根沈下を回避し、口腔、咽頭、喉頭及び鼻腔内に気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスクの訓練を行うことができ、更に、気道開口後、これを機械的に押し広げることによって開口することによって、食道閉鎖式エアウェイ、コンビチューブの訓練が可能である。
即ち、救急方法としては片方の手掌を前額部、もう片方の手掌を後頭部近くのうなじに置き前額部の手掌で優しく後方に反れさせると共に、うなじを持ち上げる頭部後屈頸部挙上法、片方の手掌を前額部に置き、頭部を少し後屈させ、もう片方の手の中指、人差し指を顎の先端に当てて、顎を持ち上げる頭部後屈顎先挙上法、及び、頭頂側、又は頭部の横に位置して行う救急法で、両手の親指を除く手指を下顎上行枝にもっていき、両手の親指はそれぞれの側の口角のやや下の下顎部に当て、肘から指先まで全体で頭部を後屈すると共に、親指を除く指で下部歯列が上部よりわずかに突出するまで下顎を挙上すると同時に両方の親指で下口唇を押し上げ口を僅かに開く下顎挙上法があるが、これらのそれぞれの救急法に対応して上述の気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスクの訓練、或いは食道閉鎖式エアウェイ、コンビチューブの訓練ができる。
又、必要に応じて胸部には、気道支を左右に分けた構造を用い左右の肺を模したエアバックと腹部の胃を模したエアバックを設けて前記チューブより送入されたエアによって前記のエアーバックが膨らみ、且つ、聴診器による換気状態のチェック(エア送入音)を左右肺のそれぞれの状態を確認できるようにしてもよい。また胸部の左右肺及び腹部の膨らみを目視でき、腹部は食道挿管された場合のみ開通する弁を設けかつ、表皮外部より腹部胃のエアー送入音を聴診器で確認できるようにしてもよい。
以上の構造により、手技の習得に効果的な全身型の二次救命処置訓練のシミュレーターを提供できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明する。
本発明にかかる二次救命処置訓練用とは先に述べたように、気道内挿管をはじめラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアーウエイ、ツーウエイチューブを用いた実習を行うこともできる。この高度救急用のモデルは全身が一体として形成されていてもよいが、頭部、胴部、両手、両足等に区分していてもよい。その材質としては特に規定されるものではないが、例えばシリコーン樹脂や塩化ビニル樹脂等の柔軟性を有する合成樹脂を使用することが好ましい。本発明にかかる二次救命処置訓練用モデルは、その咽喉部は常時気道が閉塞しており、該モデルの頭部を下げる動作或いは顎を上げる動作によって舌が前部に傾倒して気道が開口して確保される。従って、従来のモデルのように常時気道が開口しているものとは異なり、頭部を下げる動作或いは顎を上げる動作によって舌が前部に傾倒して気道が開口して確保されてから挿管するので、より実際的な訓練を行うことができる。
更に、気道を開口後、食道口を機械的に押し広げて開口させ、気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスク等の訓練を行うことができる。
【0008】
【実施例】
次に本発明の実施例として図面をもって咽喉部の機構を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1〜図3は本モデルの口腔部及び咽喉部の説明図であって、図1は舌が気道を覆い塞いでいる状態、図2は下顎先を上に上げて気道を確保している状態、及び図3は咽頭鏡による咽頭展開の状態のそれぞれの説明図である。図に於いて、1は舌、2は気道、3は食道、13はこれらの開口部を示す。舌1の下側は第2のアーム4によって下顎骨格5に固定されており、同時に下顎骨格5は第1のアーム6に連なり、第1のアーム6の他端にはカムが設けられており、同時にはバネ7を介して骨格に固定されている。
次に本発明にかかる高度救急シミュレータの使用法について説明する。
通常の状態では舌1により気道2及び食道3の開口部13が覆い塞がれている(図1参照)が、頭部が図2に示すように▲1▼の矢印方向の後方に下げる(頭部後屈法という)と、▲2▼方向に第1のアーム6が作動して気道を塞いでいる舌1が▲3▼方向にピン9を中心として回転することによって持ち上がり気道を確保する。
【0009】
以上の頭部後屈法或いは下顎挙上法によって気道を確保する機構を図4及び図5によって説明する。図4は舌が気道を覆い塞いでいる状態、図5は頭部後屈法或いは下顎挙上法よって、気道を確保した状態を示す。図4に示すように、気道が塞がれているときは、第1のアームはバネ7によって引っ張られている。気道確保のため、頭を後方に、または下顎骨格5を挙げると、カム機構の固定ピン11を中心としてカム板12が跳ね上がり、これによってバネ7が縮みカム板12が固定ピン11を支点として跳ね上がり、バネ7が縮み、第1のアームが後方に引っ張られると、舌の下に付けられている第2のアーム4が立ち上がり、舌1が前方に傾倒して気道が確保される。
【0010】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の高度救急処置モデルの咽頭部の構造が、常時気道は塞がれ、その頭部を下げる動作、あるいは顎を上げる動作を行うことで舌が前部に移動して気道を開口するのであるから、従来の喉頭鏡により舌根沈下を回避でき、口腔、咽頭、喉頭及び鼻腔内に気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスクの訓練を行うことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモデルの通常状態を示す説明図。
【図2】図1における頭部後屈による気道確保の説明図。
【図3】図1における喉頭鏡で舌をかき分けた気道確保の説明図。
【図4】気道が塞がれている状態の説明図。
【図5】気道が確保されている状態の説明図。
【符号の説明】
1 舌 2 気道部 3 食道 4 第2のアーム
5 下顎骨格 6 第1のアーム 7 バネ
9 ピン 8 喉頭鏡 10 第1アームの屈曲部
11 カム機構の固定ピン 12 カム板
13 開口部
【発明が属する技術分野】
本発明は気道内挿管の操作を習得し、心拍数の変化により心電図波形をシミュレーとすることができる二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルに関する。
【0002】
【従来の技術】
患者を救急現場より病院に搬送する過程において、例えば救急救命士が応急処置を行うが、この救急処置には器具を使用することなく行う一次救命処置と器具を使用する二次救命処置とがある。一次救命処置には心臓マッサージや人工呼吸等の処置があり、二次救命処置には不整脈に対する除細動や気道の確保、静脈路確保及び輸液の注入等の処置がある。そしてこの二次救命処置を習得するためのシミュレーターとして既にいくつかのシミュレーター製品が開発、販売されている。
例えば、気道内挿管の操作を訓練するシミュレータ製品について、従来のものは気道が閉塞した状態を作ってないために常に気道内挿管が可能となり、また、気道の確保についてはバックマスクで人工呼吸をしたときに気道確保がされて無くともエアが入っていく構造になっているので訓練者が誤った手技を習得してしまう危険がある。また現在日本の救急救命士が気道確保時に使用できる器具はラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアウェイ、コンビチューブの3種類である。ラリンゲアルマスクは喉に挿管はしないが、人工呼吸が必要な傷病者の気道確保のため喉の入り口にラリンゲアルマスクの平らな部分を押し当てて気道確保を行うものであり、食道閉鎖式エアウェイは、食道チューブの先端カフ(風船のこと)で食道を閉鎖することにより、送気はチューブの側孔により気管から肺に入り換気を行うものであり、コンビチューブはダブルルーメン構造(カフが2つ付いていてそれぞれ希望の方を膨らますことが出来る)のため食道又は気管のいずれに挿入されてもルーメンを使い分けることにより食道確保・人工呼吸を行うものである。いずれの場合も気道確保がされているかの換気チェックを胸部に聴診器をあてて行うのであるが、従来の高度救急処置シミュレーターは構造的に気道支構造の分岐が無く肺を模したエアバックが一つになっているため、片肺ずつの換気状態確認ができないことと、換気した音が聴取できないため訓練の幅が制限され効果的な訓練ができない等の問題点があった。
【0003】
さらに従来のシミュレーター製品では、心電図波形シミュレータと人形との間に接続コードがついているため、二次救命処置の訓練を実施する際に訓練者の妨げになったり、或いは、指導者はそのコードが訓練者の妨げにならないように気を使いながら訓練をすることになり、訓練の効率、効果を落としている場合がある。又心電図波形シミュレータの内容も、心拍数が固定になっている、あるいは心臓マッサージの波形が混入できない事や心電図に同期した脈拍が取れないなどの問題があり、さらに訓練者が訓練の内容の細部まで理解できないような構成になっている、又訓練を指導する側も教えにくい構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、気道確保を始めとして気道内挿管の訓練及びその他の二次救命の応急処置を確実に習得できる二次救命処置訓練の高度救急処置モデルについて種々の検討をした結果、本発明品を完成したもので、本発明品の目的は気道の確保等の二次救命処置訓練の高い効果が得られる二次救命処置訓練の高度救急処置モデルを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、全身が柔軟性を有する合成樹脂により構成された二次救命処置訓練用高度救急処置モデルであって、該モデルの頭部骨格に固定ピンを設け、該固定ピンに沿って一方向にスライド可能な屈曲部を有する第1のアームと、該第1のアームの屈曲部先端を、舌を取り付けた第2のアームと連結し、前記モデルの頭部を下げる動作、あるいは下顎を上げる動作を行うことによって第1のアームをスライドさせ、これによって第2のアームが作動して気道口を塞いでいた舌が前方に傾倒し気道を開口し、機械的に押し広げることによって開口する咽頭構造を有することを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルである。そして、更に、この高度救急処置モデルに於いて、モデルの体内に心電図に同期して発生する総頸動脈発生装置の電子回路を設けたことを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデルである。また、心臓マッサージ波形が心臓マッサージに同期して心電図波形に混入することが好ましい。
【0006】
これによって本シミュレーターを用いることによって二次救命処置領域の気道閉塞の状態を電気を使わずに機械的に再現し、喉頭鏡により舌根沈下を回避し、口腔、咽頭、喉頭及び鼻腔内に気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスクの訓練を行うことができ、更に、気道開口後、これを機械的に押し広げることによって開口することによって、食道閉鎖式エアウェイ、コンビチューブの訓練が可能である。
即ち、救急方法としては片方の手掌を前額部、もう片方の手掌を後頭部近くのうなじに置き前額部の手掌で優しく後方に反れさせると共に、うなじを持ち上げる頭部後屈頸部挙上法、片方の手掌を前額部に置き、頭部を少し後屈させ、もう片方の手の中指、人差し指を顎の先端に当てて、顎を持ち上げる頭部後屈顎先挙上法、及び、頭頂側、又は頭部の横に位置して行う救急法で、両手の親指を除く手指を下顎上行枝にもっていき、両手の親指はそれぞれの側の口角のやや下の下顎部に当て、肘から指先まで全体で頭部を後屈すると共に、親指を除く指で下部歯列が上部よりわずかに突出するまで下顎を挙上すると同時に両方の親指で下口唇を押し上げ口を僅かに開く下顎挙上法があるが、これらのそれぞれの救急法に対応して上述の気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスクの訓練、或いは食道閉鎖式エアウェイ、コンビチューブの訓練ができる。
又、必要に応じて胸部には、気道支を左右に分けた構造を用い左右の肺を模したエアバックと腹部の胃を模したエアバックを設けて前記チューブより送入されたエアによって前記のエアーバックが膨らみ、且つ、聴診器による換気状態のチェック(エア送入音)を左右肺のそれぞれの状態を確認できるようにしてもよい。また胸部の左右肺及び腹部の膨らみを目視でき、腹部は食道挿管された場合のみ開通する弁を設けかつ、表皮外部より腹部胃のエアー送入音を聴診器で確認できるようにしてもよい。
以上の構造により、手技の習得に効果的な全身型の二次救命処置訓練のシミュレーターを提供できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明する。
本発明にかかる二次救命処置訓練用とは先に述べたように、気道内挿管をはじめラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアーウエイ、ツーウエイチューブを用いた実習を行うこともできる。この高度救急用のモデルは全身が一体として形成されていてもよいが、頭部、胴部、両手、両足等に区分していてもよい。その材質としては特に規定されるものではないが、例えばシリコーン樹脂や塩化ビニル樹脂等の柔軟性を有する合成樹脂を使用することが好ましい。本発明にかかる二次救命処置訓練用モデルは、その咽喉部は常時気道が閉塞しており、該モデルの頭部を下げる動作或いは顎を上げる動作によって舌が前部に傾倒して気道が開口して確保される。従って、従来のモデルのように常時気道が開口しているものとは異なり、頭部を下げる動作或いは顎を上げる動作によって舌が前部に傾倒して気道が開口して確保されてから挿管するので、より実際的な訓練を行うことができる。
更に、気道を開口後、食道口を機械的に押し広げて開口させ、気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスク等の訓練を行うことができる。
【0008】
【実施例】
次に本発明の実施例として図面をもって咽喉部の機構を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1〜図3は本モデルの口腔部及び咽喉部の説明図であって、図1は舌が気道を覆い塞いでいる状態、図2は下顎先を上に上げて気道を確保している状態、及び図3は咽頭鏡による咽頭展開の状態のそれぞれの説明図である。図に於いて、1は舌、2は気道、3は食道、13はこれらの開口部を示す。舌1の下側は第2のアーム4によって下顎骨格5に固定されており、同時に下顎骨格5は第1のアーム6に連なり、第1のアーム6の他端にはカムが設けられており、同時にはバネ7を介して骨格に固定されている。
次に本発明にかかる高度救急シミュレータの使用法について説明する。
通常の状態では舌1により気道2及び食道3の開口部13が覆い塞がれている(図1参照)が、頭部が図2に示すように▲1▼の矢印方向の後方に下げる(頭部後屈法という)と、▲2▼方向に第1のアーム6が作動して気道を塞いでいる舌1が▲3▼方向にピン9を中心として回転することによって持ち上がり気道を確保する。
【0009】
以上の頭部後屈法或いは下顎挙上法によって気道を確保する機構を図4及び図5によって説明する。図4は舌が気道を覆い塞いでいる状態、図5は頭部後屈法或いは下顎挙上法よって、気道を確保した状態を示す。図4に示すように、気道が塞がれているときは、第1のアームはバネ7によって引っ張られている。気道確保のため、頭を後方に、または下顎骨格5を挙げると、カム機構の固定ピン11を中心としてカム板12が跳ね上がり、これによってバネ7が縮みカム板12が固定ピン11を支点として跳ね上がり、バネ7が縮み、第1のアームが後方に引っ張られると、舌の下に付けられている第2のアーム4が立ち上がり、舌1が前方に傾倒して気道が確保される。
【0010】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の高度救急処置モデルの咽頭部の構造が、常時気道は塞がれ、その頭部を下げる動作、あるいは顎を上げる動作を行うことで舌が前部に移動して気道を開口するのであるから、従来の喉頭鏡により舌根沈下を回避でき、口腔、咽頭、喉頭及び鼻腔内に気道内挿管チューブ、ラリンゲアルマスクの訓練を行うことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモデルの通常状態を示す説明図。
【図2】図1における頭部後屈による気道確保の説明図。
【図3】図1における喉頭鏡で舌をかき分けた気道確保の説明図。
【図4】気道が塞がれている状態の説明図。
【図5】気道が確保されている状態の説明図。
【符号の説明】
1 舌 2 気道部 3 食道 4 第2のアーム
5 下顎骨格 6 第1のアーム 7 バネ
9 ピン 8 喉頭鏡 10 第1アームの屈曲部
11 カム機構の固定ピン 12 カム板
13 開口部
Claims (2)
- 全身が柔軟性を有する合成樹脂により構成された二次救命処置訓練用高度救急処置モデルであって、該モデルの頭部骨格に固定ピンを設け、該固定ピンに沿って一方向にスライス可能な屈曲部を有する第1のアームと、該第1のアームの屈曲部先端を、舌を取り付けた第2のアームと連結し、前記モデルの頭部を下げる動作、あるいは下顎を上げる動作を行うことによって第1のアームをスライドさせ、これによって第2のアームが作動して気道口を塞いでいた舌が前方に傾倒し気道を開口し、機械的に押し広げることによって開口する咽頭構造を有することを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデル。
- 請求項1記載の高度救急処置モデルに於いて、該モデルの体内に心電図に同期して発生する総頸動脈発生装置の電子回路を設けたことを特徴とする、二次救命処置訓練用の高度救急処置モデル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003140515A JP2004341426A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 二次救命処置訓練用高度救急処置モデル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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