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JP2004327836A - 被転写体の転写方法、被転写体の製造方法、回路基板の製造方法、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

被転写体の転写方法、被転写体の製造方法、回路基板の製造方法、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

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JP2004327836A
JP2004327836A JP2003122403A JP2003122403A JP2004327836A JP 2004327836 A JP2004327836 A JP 2004327836A JP 2003122403 A JP2003122403 A JP 2003122403A JP 2003122403 A JP2003122403 A JP 2003122403A JP 2004327836 A JP2004327836 A JP 2004327836A
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adhesive
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Application number
JP2003122403A
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English (en)
Inventor
Sumio Utsunomiya
純夫 宇都宮
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】素子や回路等の被転写体を均等に転写先基板に転写することが可能な回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】1以上の被転写体(10)が形成されている転写元基板(1)上の転写対象領域を取り囲む囲み手段(13)を形成する工程と、転写元基板(1)と転写先基板(2)と囲み手段(13)とによって密閉された領域に接着剤(3)を充填する工程と、充填された接着剤(3)を硬化させる工程と、転写元基板(1)を剥離して、接着剤(3)により転写先基板(2)に接着された転写対象領域の被転写体(10)を当該転写先基板(2)に転写する工程と、を備える。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、素子や回路の転写により回路基板を製造する方法に係わり、特に、大面積の回路基板を製造する場合に有利な製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄膜トランジスタ(薄膜トランジスタ)や薄膜ダイオード(TFD)等の薄膜素子を備えた回路基板の製造に関し、素子や回路を含む被転写層を転写先のフレキシブル基板に転写することにより、軽量で衝撃に強く、可撓性を有する電子デバイスを製造するための技術が種々検討されている。
【0003】
本出願人は、基板上に形成した薄膜トランジスタ等の薄膜素子を転写体に転写する方法として、基板上に剥離層を介して被転写層を形成し、これを転写体に接合してから剥離層に光を照射し剥離を生じさせ、基板を剥離層から離脱させる転写方法を開発し、既に特許出願している(特開平10−125931号公報:特許文献1)。同じく本出願人は、被転写層全体を一次転写体に接合し、これをさらに二次転写体に転写するという転写方法を開発し、既に特許出願している(特開平11−26733号公報:特許文献2)。
【0004】
これらの転写技術によれば、製造に高温プロセスを要求される機能性デバイスを、このような高温に耐えることのできないものも含めて所望の基板上に転写することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−125931号公報
【特許文献2】
特開平11−26733号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の転写技術には転写元基板と転写先基板とを接着する場合に均一な厚みで接着層を形成できない場合があった。すなわち、転写元基板と転写先基板との貼り合わせには液状の接着剤を用いるため、両基板を平行に貼り合わせたつもりでも、重量の偏りによって基板が傾いてしまう。傾いて硬化した接着層によって保持される回路や素子は転写先基板の平面に対し均等な高さで配置されていないことになり、実装上、様々な問題を生ずるのである。このような問題は傾きによる接着層の厚みの差が拡大される大型基板で、より顕著に表れる傾向にあった。
【0007】
また二枚の基板の間隙を液状の接着剤で満たす工程では気泡等の異物が発生し易く、基板が大型になる程気泡等の異物を混入させずに工程を実施することが困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明は、素子や回路等の被転写体を均等に転写先基板に転写することが可能な回路基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、1以上の被転写体が形成されている転写元基板上の転写対象領域を取り囲む囲み手段を形成する工程と、転写元基板と転写先基板と囲み手段とによって密閉された領域に接着剤を充填する工程と、充填された接着剤を硬化させる工程と、転写元基板を剥離して、接着剤により転写先基板に接着された転写対象領域の被転写体を当該転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記工程によれば、囲み手段が転写元基板と転写先基板との間に挟まれた場合に転写元基板の転写対象領域を密閉するようになっている。その密閉領域中に接着剤が充填され硬化されるので、転写元基板と転写先基板との間隙が囲み手段で一定の距離に保たれながら硬化した接着剤の層が形成される。すなわちこの接着層は転写対象領域全面に亘って均一な厚みに形成されている。これら工程の後に転写対象領域の被転写体が転写元基板から外され転写先基板に転写されるので、転写先基板において均等な高さで被転写体が配置されることになる。
【0011】
ここで本発明において、「被転写体」とは、薄膜トランジスタ、ダイオード、抵抗、インダクタ、キャパシタ、その他能動素子・受動素子を問わない単体の素子、一定の機能を奏するように素子が集積され配線された集積回路等の回路(チップ)、さらに複数の素子の組み合わせからなる回路の一部、集積回路等の回路を1以上組み合わせて一定の機能を奏するように構成された装置の全部又は一部を意味する。すなわち、「被転写体」の構成や形状、大きさには限定はない。
【0012】
また本発明において「転写元基板」とは、被転写体が複数集積して形成される基板をいい、必ずしも平板であることを要しない。例えば被転写体が球面に形成されるものでもよく、また可撓性を有するフィルムのように一定の剛性を有しないものでもよい。
【0013】
さらに本発明において「転写先基板」とは、最終的に被転写体を配置すべき対象をいい、必ずしも平板であることを要しない。例えば被転写体が球面に形成されるものでもよく、また可撓性を有するフィルムのように一定の剛性を有しないものでもよい。
【0014】
「転写対象領域」は、転写される一以上の被転写体を含む領域であり、必ずしも転写元基板上に形成された被転写体全部を含む必要はない。
【0015】
「囲み手段」とは、転写対象領域を取り囲む一定の厚み(高さ)の壁や土台のようなものをいい、薄膜プロセスで形成される薄膜であるかエッチング等の造形手段で形成される構造であるか印刷等によって一定の厚みに形成されるバンクであるか等を問わない。この囲み手段は、転写元基板上に形成されるものであっても転写先基板に形成されるものであってもよい。
【0016】
「接着剤」は固化前に液状または半液状である公知の接着剤を種々に適用可能である。すなわち、光硬化性樹脂、光可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または熱可塑性樹脂を製造条件に併せて適用することが可能である。また接着シートを利用することも可能である。
【0017】
ここで転写対象領域に転写元基板と転写先基板との間隙を一定に保つ間隙付与部材を配置することは好ましい。このような工程によれば、間隙付与部材が柱のようになって転写元基板と転写先基板との間隙を一定に保つので、転写対象領域が比較的広い面積であってもいずれかの基板が撓んだり基板そのものが弾性を有していたりしても接着層の厚みを転写対象領域全体に亘って一定にすることができる。
【0018】
ここで「間隙付与部材」は、基板間に挟まれた場合に変形することなく所定の距離に基板間を保つことができるものをいい、微小チップや微粒子、ファイバー等がペーストに拡散されたいわゆるギャップ剤等をいう。
【0019】
ここで囲み手段を形成する工程は、転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲むような囲み手段を形成することは好ましい。このような工程によれば、囲み手段を転写元基板と転写先基板とで挟んで密閉領域を形成した後に流入路経由で接着剤を密閉領域内に充填することが可能となる。
【0020】
ここで流入路は、一つであるか複数であるかを問わない。流入路を一つとする場合、例えば、接着剤を充填する工程は、転写対象領域が流入路を除いて密閉されるように囲み手段を挟んで転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、減圧雰囲気下において重ねられた転写元基板及び転写先基板のうち少なくとも流入路を接着剤に浸漬する工程と、重ねられた転写元基板及び転写先基板を減圧雰囲気より高圧な雰囲気下に晒して接着剤を密閉された囲み手段内に充填させる工程と、を備える。このような工程によれば、転写元基板と転写先基板と囲み手段とで囲まれた密閉領域が減圧雰囲気に晒される際に内部の気圧も減圧状態となる。この状態で流入路を含む領域が接着剤に浸漬され、その後高圧雰囲気下に移されるので、圧力差によって接着剤が流入路を経て密閉領域内に吸引され、密閉領域中に接着剤が充填される。
【0021】
ここで接着剤を充填する工程は、囲み手段により囲まれる転写対象領域に接着剤を充填する工程と、転写対象領域が密閉されるように、囲み手段に接着剤が充填されている転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、を備えることは好ましい。このような工程によれば、囲み手段内に接着剤が適用されてから転写先基板と転写元基板とが貼り合わせされるため、囲み手段内に接着剤を充填することが可能である。
【0022】
なお、接着剤の充填方法としては、液体噴射装置によるものの他、スピンコート法や印刷法等、基板面に接着手段による膜を形成するために適する公知の方法を適用可能である。この接着剤を充填する手段として、液体噴射装置により各囲み手段内に適量の接着剤を吐出するものでもよい。ここで「液体噴射装置」とは、接着成分を含む液体材料を液体材料の圧力変化を利用して吐出するように構成された装置をいい、例えば、注射器状のシリンダーの先端から液体材料を吐出するディスペンサータイプの他にも、静電駆動タイプ、ピエゾ駆動タイプ、熱駆動タイプ等のインクジェット式ヘッドが考えられる。静電駆動タイプのヘッドは、圧力室が設けられた圧力室基板の壁面をなす振動板に隣接させて電極を設けた構造をしており、圧力室基板と電極との間に所定電圧を印加する際に生ずる静電力を利用して圧力室の壁面をなす振動板を変形させて圧力室の体積を変化させ圧力室内部の液体を吐出させるものである。ピエゾ駆動タイプのヘッドは、圧力室の壁面をなす振動板に圧電体素子を設けた構造をしており、圧電体素子に所定の電圧を加えることにより振動板を変形させて圧力室の体積を変化させ圧力室内部の液体を吐出させるものである。熱駆動タイプのヘッドは、液体流路の所定箇所に熱印加手段を設けた構造をしており、熱印加手段に所定の電圧を加えることにより熱印加手段を発熱させ液体に気泡を生じさせてその圧力により液体を吐出させるものである。
【0023】
ここで囲み手段を形成する工程は、転写元基板と転写先基板との間に流体の導通路を生ずるように囲み手段を形成することは好ましい。この工程によれば、囲み手段の内側は接着剤が充填される密閉領域となる他、その外側は接着剤で両基板を拘束することのない空間が形成されることとなる。
【0024】
ここで「流体」とは、空気等の気体であるか液体であるかを問わない。流体であれば導通路を満たしてその壁面に力を及ぼすことができる。
【0025】
したがって転写する工程は、転写元基板と転写先基板との間の空間であって囲み手段で密閉される空間以外の空間に物理的作用を施すことができる。この空間を利用して物理的な作用や力を及ぼせば接着剤が固化している部分では被転写体が転写先基板に接着されたまま離脱していく。したがって被転写体の転写元基板からの剥離が容易である。
【0026】
ここで転写する工程は、物理的作用として気体を空間に供給する。気体の一例として例えば、空気をこの空間に供給すれば空気圧によって両基板間に均等に剥離させるような力が作用し、両基板の密着力の弱い部分で両者が離間していく。被転写体は硬化した接着剤によって転写先基板にしっかり固定されているので、転写先基板とともに離脱、すなわち転写していくことになる。
【0027】
ここで光透過性のある基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上に被転写体を含む被転写層を形成する工程と、によって転写元基板を形成する工程をさらに含むことは好ましい。これら工程によれば、剥離層という事後的に密着性を解消できる層が被転写体の下層に形成されるので、被転写体の転写が容易になる。
【0028】
ここで「剥離層」とは、エネルギーの付与によって転写元基板と被転写体との結合力が弱まるような材料で形成されていればよく、例えばアモルファスシリコン、水素を含有するアモルファスシリコン、窒素を含有するアモルファスシリコン、水素含有合金、窒素含有合金、多層膜、セラミックス、金属、有機高分子材料等を利用可能である。
【0029】
ここで転写する工程は、剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程を含むことは好ましい。この工程によればエネルギー付与によって剥離層の結合力を弱め転写し易くすることができる。ここで、「エネルギー」としては、例えば、光(レーザ光等)が考えられる。光を照射するものとすれば、任意の領域へのエネルギー付与が行え、併せて正確な位置合わせが可能であるため、特に被転写体が微少な大きさである場合に有利である。ここでエネルギー源には限定はないが、例えばレーザ光を用いれば、コヒーレント光であるため効率的にエネルギーを付与でき、併せて正確な位置にエネルギーを付与することが可能である。
【0030】
本発明は、光透過性のある転写元基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上に被転写体を含む被転写層を形成する工程と、転写元基板上の転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲む囲み手段を形成する工程と、転写対象領域に転写元基板と転写先基板との間隙を一定に保つ間隙付与部材を配置する工程と、転写対象領域が流入路を除いて密閉されるように囲み手段を挟んで転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、重ねられた転写元基板及び転写先基板のうち少なくとも流入路を減圧雰囲気下において接着剤に浸漬する工程と、重ねられた転写元基板及び転写先基板を減圧雰囲気より高圧な雰囲気下に晒して接着剤を密閉された囲み手段内に充填させる工程と、充填された接着剤を硬化させる工程と、剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程と、を備えたことを特徴とする。これら工程によれば、本発明の第1実施形態の回路基板の製造方法が提供される。
【0031】
本発明は、光透過性のある転写元基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上に被転写体を含む被転写層を形成する工程と、転写元基板と転写先基板との間の空間に流体の導通路を生ずるように転写元基板上の転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲む囲み手段を形成する工程と、転写対象領域が流入路を除いて密閉されるように囲み手段を挟んで転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、減圧雰囲気下において重ねられた転写元基板及び転写先基板のうち少なくとも流入路を接着剤に浸漬する工程と、重ねられた転写元基板及び転写先基板を減圧雰囲気より高圧な雰囲気下に晒して接着剤を密閉された囲み手段内に充填させる工程と、充填された接着剤を硬化させる工程と、剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程と、液体の導通路に流体を供給して被転写体を転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする。これら工程によれば、本発明の第2実施形態の回路基板の製造方法が提供される。
【0032】
本発明は、光透過性のある転写元基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上に被転写体を含む被転写層を形成する工程と、転写元基板と転写先基板との間の空間に流体の導通路を生ずるように転写元基板上の転写対象領域を取り囲む囲み手段を形成する工程と、囲み手段により囲まれる転写対象領域に接着剤を充填する工程と、転写対象領域が密閉されるように、囲み手段に接着剤が充填されている転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、充填された接着剤を硬化させる工程と、剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程と、流体の導通路に流体を供給して被転写体を転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする。これら工程によれば、本発明の第3実施形態の回路基板の製造方法が提供される。
【0033】
本発明は、本発明の回路基板の製造方法によって製造される回路基板を備える電気光学装置でもあり、電子機器でもある。当該回路基板の製造方法によって被転写体である回路や素子が均一な高さに形成されている基板(転写先基板)となっているので、薄型の装置や機器を精度よく提供できる。特に本発明によれば、大面積の基板であっても被転写体の高さのばらつきが無くなるので、大面積の装置や機器において好適なものとなる。
【0034】
また本発明の転写方法によって、多数の素子や回路を転写元基板上に集中的に製造してから、転写先基板に転写して製造するので、熱等の製造プロセスにおいて一旦製造した素子や回路にダメージを与えることなく最終的に転写先基板に実装させることができ、回路基板の性能向上を図ることができる。さらに素子や回路を転写前に選別、排除することが容易に実行可能となり、その結果製品歩留まりを向上することができる。
【0035】
ここで、「電気光学装置」とは、電気的作用によって発光するあるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶素子、電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。
【0036】
「電子機器」とは、複数の素子または回路の組み合わせにより一定の機能を奏する機器一般をいい、例えば電気光学装置やメモリを備えて構成される。回路基板を一枚または複数備えることが可能である。その構成に特に限定が無いが、例えば、ICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が含まれる。
【0037】
本発明は、回路基板の製造のみならず、被転写体の転写方法やその製造方法にも適用できる。すなわち、本発明の被転写体の転写方法は、転写元基板上に剥離層を介して被転写体を形成する工程と、前記被転写体が形成された領域を囲む囲み手段を形成する工程と、前記囲み手段が形成された前記転写元基板と転写先基板とを重ね合わせる工程と、前記転写元基板と前記転写先基板と前記囲み手段とによって密閉された領域に接着剤を充填する工程と、充填された前記接着剤を硬化させる工程と、エネルギーを前記剥離層に付与することにより当該剥離層に剥離を生じさせ、前記転写元基板と前記転写先基板とを分離して前記被転写体を前記転写先基板に転写する工程と、を備えることを特徴とする。
【0038】
ここで囲み手段は、前記被転写対象領域を、一部の流入路を除いて取り囲むように形成されることは好ましい。
【0039】
本発明の被転写体の製造方法は、前記転写先基板上の所定領域に配線を形成する工程と、上記被転写体の転写方法を用いて前記被転写体を前記転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態は、回路や素子等の被転写体を含む被転写層全体をレーザ光による剥離のみで転写先基板に転写するものである。
【0041】
図1〜図6に、本第1の実施の形態に係る回路基板の製造方法の製造工程断面図を示す。これら図において(a)は概念を説明する斜視図、(b)は図1のB−B切断面に相当する断面図、(b)は図1のC−C切断面に相当する断面図である。
【0042】
(転写元基板形成工程:図1)
まず図1に示すように、基板100上に剥離層101及び被転写層102を形成して転写元基板1を製造する。基板100は、光が透過し得る透光性を有するものであることが好ましい。基板100を介して剥離層101に光を照射することができ、剥離層を光照射によって迅速かつ正確に剥離させることができるからである。光の透過率は10%以上であるのが好ましく、50%以上であるのがより好ましい。この透過率が高い程光の減衰(ロス)がより少なくなり、剥離層101を剥離するのにより小さな光量で済むからである。
【0043】
基板100は、信頼性の高い材料で構成されているのが好ましく、特に、耐熱性に優れた材料で構成されているのが好ましい。その理由は、被転写体層102を形成する際に、その種類や形成方法によってはプロセス温度が高くなる(例えば350〜1000℃程度)ことがあるが、そのとき基板100が耐熱性に優れていれば、基板010上への被転写体層102の形成に際し、その温度条件等の成膜条件の設定の幅が広がるからである。これにより転写元基板上に多数の素子や回路を製造する際、所望の高温処理が可能となり、信頼性が高く高性能の素子や回路を製造することができる。
【0044】
従って、基板100は、被転写体層102の形成の際の最高温度をTmaxとしたとき、歪点がTmax以上の材料で構成されているものが好ましい。具体的には、基板100の構成材料は、歪点が350℃以上のものが好ましく、500℃以上のものがより好ましい。このようなものとしては、例えば、石英ガラス、コーニング7059、日本電気ガラスOA−2等の耐熱性ガラスが挙げられる。
【0045】
また、基板100の厚さは、特に限定されないが、通常は、0.1〜5.0mm程度であるのが好ましく、0.5〜1.5mm程度であるのがより好ましい。基板10の厚さがより厚ければより強度が上昇し、より薄ければ基板10の透過率が低い場合に、光の減衰をより生じにくくなるからである。なお、基板100の光の透過率が高い場合には、その厚さは、前記上限値を超えるものであってもよい。なお、光を均一に照射できるように、基板100の厚さは、均一であるのが好ましい。
【0046】
このように転写元基板である転写元基板には数々の条件があるが、転写元基板は最終製品となる転写先基板とは異なり、繰り返し利用することが可能であるため、比較的高価な材料を用いても繰り返し使用によって製造コストの上昇を少なくすることが可能である。
【0047】
剥離層101は、照射される光を吸収し、その層内及び/または界面において剥離(以下、「層内剥離」、「界面剥離」と言う)を生じるような性質を有するものであり、好ましくは、光の照射により、剥離層101を構成する物質の原子間または分子間の結合力が消失または減少すること、すなわち、アブレーションが生じて層内剥離および/または界面剥離に至るものがよい。
【0048】
光の照射により、剥離層101から気体が放出され、分離効果が発現される場合もある。すなわち、剥離層101に含有されていた成分が気体となって放出される場合と、剥離層101が光を吸収して一瞬気体になり、その蒸気が放出され、分離に寄与する場合とがある。このような剥離層101の組成としては、例えば、次の材料A〜Fに記載されるものが挙げられる。
【0049】
材料A.アモルファスシリコン(a−Si)
このアモルファスシリコン中には、水素(H)が含有されていてもよい。この場合、Hの含有量は、2原子%以上程度であるのが好ましく、2〜20原子%程度であるのがより好ましい。このように、水素(H)が所定量含有されていると、光の照射によって水素が放出され、剥離層101に内圧が発生し、それが上下の薄膜を剥離する力となる。アモルファスシリコン中の水素(H)の含有量は、成膜条件、例えばCVDにおけるガス組成、ガス圧、ガス雰囲気、ガス流量、温度、基板温度、投入パワー等の条件を適宜設定することにより調整することができる。アモルファスシリコンは光吸収性がよく、また、成膜も容易であり実用性が高い。したがって、剥離層をアモルファスシリコンで構成することによって、光照射により正確に剥離を生じる剥離層を安価に形成することができる。
【0050】
材料B.酸化ケイ素又はケイ酸化合物、酸化チタンまたはチタン酸化合物、酸化ジルコニウムまたはジルコン酸化合物、酸化ランタンまたはランタン酸化化合物等の各種酸化物セラミックス、透電体(強誘電体)あるいは半導体
酸化ケイ素としては、SiO、SiO、Siが挙げられ、ケイ酸化合物としては、例えばKSiO、LiSiO、CaSiO、ZrSiO、NaSiOが挙げられる。
【0051】
酸化チタンとしては、TiO、Ti、TiOが挙げられ、チタン酸化合物としては、例えば、BaTiO、BaTiO、BaTi 、BaTi11、CaTiO、SrTiO、PbTiO、MgTiO、ZrTiO、SnTiO、AlTiO、FeTiOが挙げられる。
【0052】
酸化ジルコニウムとしては、ZrOが挙げられ、ジルコン酸化合物としては、例えばBaZrO、ZrSiO、PbZrO、MgZrO、KZrOが挙げられる。
【0053】
また窒素を含有するシリコンで構成することは好ましい。剥離層に窒素含有シリコンを用いた場合、光の照射に伴い窒素が放出され、これによって剥離層における剥離が促進されるからである。
【0054】
材料C.PZT、PLZT、PLLZT、PBZT等のセラミックスあるいは誘電体(強誘電体)
材料D.窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物セラミックス
材料E.有機高分子材料有機高分子材料としては、−CH−、−CO−(ケトン)、−CONH−(アミド)、−NH−(イミド)、−COO−(エステル)、−N=N−(アゾ)、−CH=N−(シッフ)等の結合(光の照射によりこれらの結合が切断される)を有するもの、特に、これらの結合を多く有するものであればいかなるものでもよい。また、有機高分子材料は、構成式中に芳香族炭化水素(1または2以上のベンゼン環またはその縮合環)を有するものであってもよい。
【0055】
このような有機高分子材料の具体例としては、ポリエチレン,ポリプロピレンのようなポリオレフィン,ポリイミド,ポリアミド,ポリエステル,ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリフェニレンサルファイド(PPS),ポリエーテルスルホン(PES),エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0056】
材料F.金属
金属としては、例えば、Al,Li,Ti,Mn,In,Sn,Y,La,Ce,Nd,Pr,Gd,Smまたはこれらのうちの少なくとも1種を含む合金が挙げられる。
【0057】
その他、剥離層101を水素含有合金で構成することもできる。剥離層に水素含有合金を用いた場合、光の照射に伴い水素が放出され、これによって剥離層における剥離が促進されるからである。
【0058】
また、剥離層101を窒素含有合金で構成することもできる。剥離層に窒素含有合金を用いた場合、光の照射に伴い窒素が放出され、これによって剥離層における剥離が促進されるからである。
【0059】
さらに、剥離層101を多層膜からなるものとすることもできる。多層膜は、例えばアモルファスシリコン膜とその上に形成された金属膜とからなるものとすることができる。多層膜の材料として、上記したセラミックス,金属,有機高分子材料の少なくとも一種から構成することもできる。このように剥離層を多層膜または異種材料の組み合わせによる膜として構成すれば、アモルファスシリコンの場合と同様に、光の照射に伴う水素ガスや窒素ガスの放出によって、分離層における剥離が促進されるからである。
【0060】
剥離層101の厚さは、剥離目的や剥離層の組成、層構成、形成方法等の諸条件により異なるが、通常は、1nm〜20μm程度であるのが好ましく、10nm〜2μm程度であるのがより好ましく、40nm〜1μm程度であるのがさらに好ましい。剥離層101の膜厚がより大きい程より成膜の均一性を保て剥離にムラを生じにくくなる一方、膜厚がより薄い程剥離層101の良好な剥離性を確保するための光のパワー(光量)が小さくて済むとともに、後に剥離層101を除去する際にその作業にかかる時間がより少なくなるからである。なお、剥離層101の膜厚は、できるだけ均一であるのが好ましい。
【0061】
剥離層101の形成方法は、特に限定されず、膜組成や膜厚等の諸条件に応じて適宜選択される。たとえば、CVD(MOCVD、低圧CVD、ECR−CVDを含む)、蒸着、分子線蒸着(MB)、スパッタリング、イオンプレーティング、PVD等の各種気相成膜法、電気メッキ、浸漬メッキ(ディッピング)、無電解メッキ等の各種メッキ法、ラングミュア・プロジェット(LB)法、スピンコート、スプレーコート、ロールコート等の塗布法、各種印刷法、転写法、インクジェットコーティング法、粉末ジェット法等が挙げられ、これらのうちの2以上を組み合わせて形成することもできる。
【0062】
例えば、剥離層101の組成がアモルファスシリコン(a−Si)の場合には、CVD、特に低圧CVDやプラズマCVDにより成膜するのが好ましい。
【0063】
また、剥離層101をゾル−ゲル法によるセラミックスで構成する場合や、有機高分子材料で構成する場合には、塗布法、特に、スピンコートにより成膜するのが好ましい。
【0064】
なお、図1には示されていないが、基板100と剥離層101の性状に応じて、両者の密着性の向上等を目的とした中間層を基板100と剥離層101の間に設けても良い。この中間層は、例えば製造時または使用時において被転写層を物理的または化学的に保護する保護層、絶縁層、被転写層へのまたは被転写層からの成分の移行(マイグレーション)を阻止するバリア層、反射層としての機能のうち少なくとも一つを発揮するものである。
【0065】
この中間層の組成は、その目的に応じて適宜選択されえる。例えば非晶質シリコンで構成された剥離層と被転写層との間に形成される中間層の場合には、SiO(酸化珪素)やSiN(窒化珪素)等が挙げられる。また、他の中間層の組成としては、例えば、Pt、Au、W,Ta,Mo,Al,Cr,Tiまたはこれらを主成分とする合金のような金属が挙げられる。
【0066】
中間層の厚みは、その形成目的に応じて適宜決定される。通常は、10nm〜5μm程度であるのが好ましく、40nm〜1μm程度であるのがより好ましい。中間層の膜厚がより大きい程より成膜の均一性を保て密着性にムラを生じにくくなる一方、膜厚がより薄い程剥離層にまで透過すべき光の減衰がより少なくなるからである。
【0067】
中間層の形成方法としては、前記剥離層で説明した各種の方法が適用可能である。中間層は、一層で形成する他、同一または異なる組成を有する複数の材料を用いて二層以上形成することもできる。
【0068】
剥離層101上に形成される被転写層102は、複数の被転写体10からなる。各被転写体10は、薄膜トランジスタその他の能動素子や受動素子、又はそれらの組み合わせからなる回路である。被転写体10は、個々の素子であったり集積回路等の独立した機能を有するチップであったり、さらに両者の中間の独立した機能は奏しないが他の素子や回路と組み合わせることにより独立して機能する回路の部分であったりする。したがってその構造やサイズに限定はない。各被転写体10は、同じ機能の素子又は回路を複数形成する場合の他、異なる機能の素子又は回路を複数形成したり、異なる種類の素子又は回路をそれぞれ複数個ずつ形成したりしてもよい。
【0069】
いずれにせよ、被転写体10は同一の基板上に形成されるものであるため、同様な製造プロセスで製造可能であるものである。このような薄膜素子の例として、薄膜トランジスタの他に、例えば、薄膜ダイオードや、シリコンのPIN接合からなる光電変換素子(光センサ、太陽電池)やシリコン抵抗素子、その他の薄膜半導体デバイス、電極(例:ITO、メサ膜のような透明電極)、スイッチング素子、メモリ、圧電素子等のアクチュエータ、マイクロミラー(ピエゾ薄膜セラミックス)、磁気記録薄膜ヘッド、コイル、インダクター、抵抗、キャパシタ、薄膜高透磁材料およびそれらを組み合わせたマイクロ磁気デバイス、フィルター、反射膜、ダイクロイックミラー等がある。
【0070】
図17(a)は、本実施形態において用いられる被転写体10の一例である薄膜トランジスタTの断面図である。この薄膜トランジスタTは、剥離層101に中間層103を介して形成されており、ゲート絶縁膜104、ゲート電極106、層間絶縁膜105、及びアルミニウム等からなる電極107、チャネル領域108、及びポリシリコン層にn型不純物やp型不純物を導入して形成されたソース,ドレイン領域109を具備する。薄膜トランジスタTはこのような構成に限定されることなく、シリコンベースのトランジスタやSOI(silicon on insulator)などの種々の構造を適用し得る。
【0071】
図17(b)及び図17(c)は、本実施形態において用いられる被転写体10の一例として、集積回路である薄膜トランジスタで形成されたメモリ素子を示してある。
【0072】
図17(c)に示すように、当該集積回路200は、メモリセルアレー201、アドレスバッファ202、行デコーダ203、ワードドライバ204、アドレスバッファ205、列デコーダ206、列選択スイッチ207、入出力回路208、及び制御回路209の各ブロックを備えている。各ブロックには、薄膜トランジスタを中心とする回路が形成されており、互いのブロック間には金属層をパターニングすることによる配線が形成されている。
【0073】
図17(b)は、図17(c)のB―B断面における集積回路200の断面図であり、p型薄膜トランジスタTpとn型薄膜トランジスタTnとが形成されている付近を示している。当該断面図に示すように、転写元基板100上には剥離層101が形成され、剥離層101の上に被転写体層102が形成されている。被転写体層102には、下地となる絶縁膜103上に、図17(a)に示すような構造のn型薄膜トランジスタTn及びp型薄膜トランジスタTpが形成され、各々のソースまたはドレインが電極107で相互に接続されている。保護層110は、被転写体層102を保護するための膜である。
【0074】
集積回路200の回路構成は種々に考えられるが、このようなメモリ回路に関するものの他、例えば電気光学装置である表示装置用の画素駆動回路等にも適用が考えられる。このように、被転写体10としては、個々の素子のみならず素子の組み合わせによって一定の機能を奏するように構成された集積回路も適用可能である。
【0075】
なお、図1に示すように、被転写層102には複数の被転写体10が形成されており、周囲の枠部11と格子12とで被転写体10間が区切られている。被転写層102の厚みには限定は無いが、あまりに薄いと集積回路等の基板として強度が少なすぎ、あまりに厚いと、特殊な被転写体間分離処理をしない限り、被転写体10を枠11や格子12から分離することが難しくなる。そのため例えば被転写層102は1〜3μm程度に形成する。
【0076】
被転写層102の層厚が厚い場合や簡単に剥離させるためには、被転写体間を分離して被転写体を枠や格子から外し易くする処理を施しておくことが好ましい。このような処理としては、例えば、被転写体10の周辺領域をエッチングして被転写体層10及び剥離層101を完全に分離する処理、被転写層102のみをエッチングして島状に被転写体10を残す処理、剥離層101の途中までエッチングして被転写体10を島状に残す処理、剥離層101をオーバーエッチングして剥離層の面積を少なくする処理、被転写層102の厚み途中まで溝を形成する処理、基板100の表面に転写対象領域の外周に沿って凹凸を形成しその不連続な状態で被転写体を分離可能とする処理等、種々のものが考えられる。
【0077】
(囲み手段形成工程:図2)
次に、被転写層102上の転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲む囲み層13を形成する。ここでは基板100上に形成された被転写体10総てを一括して転写することとするが、一部のみを取り囲んで一部の被転写体10のみを転写するようにしてもよい。
【0078】
囲み層13は、転写元基板1と転写先基板2とを一定間隔に保つため均一な厚みで形成される。この厚みはそのまま後工程の接着層の厚みに反映する。したがってこの厚みが薄すぎると接着層としての接着力が確保できず、厚すぎると転写先基板の厚みが厚くなりすぎ薄型機器には適さなくなる。このため例えば囲み層13の厚みとしては5〜50μm程度に調整する。
【0079】
囲み層13の形成位置は転写したい被転写体10を囲みうる位置とする。その幅は、転写元基板1と転写先基板2とを重ね接着剤を充填する工程までにおいて崩壊することなく両基板の間隙を一定に保つことができる強度を有する程度とする。
【0080】
このとき、囲み層13には、流入路15が開口するように形成する。この流入路15は、接着剤の流入口を提供するものである。流入路15の幅は、接着剤の粘度と囲み層13の厚みとの兼ね合いから接着剤を確実に密閉領域内に充填させることができる程度に定める。
【0081】
囲み層13の形成の前後または同時に、転写対象領域であって被転写体10に重ならない位置、例えば格子12上、にスペーサ14を形成する。転写対象領域のどの位置においても基板間が同一の間隔に保たれるように、スペーサ14は転写対象領域内に均等に分散させることが好ましい。図2ではスペーサ14を各格子12の交差点に配置しているが、強度が保てる限りスペーサを減らすことが可能である。
【0082】
囲み層13及びスペーサ14の材料としては、均一形成が可能であって、一時的な間隔保持に耐えられるような強度を有する材料であればよい。例えば、一般の薄膜材料を公知の薄膜形成方法で形成してから枠11の形状に沿ってパターニングすることで囲み層13が得られる。具体的には、窒化膜や酸化膜を公知CVD法やスパッタ法で一定膜厚に形成し、フォトリソグラフィ法を適用してパターニングすることで囲み層13を得る。また、公知の印刷法、例えばスクリーン印刷法を適用してスペースを確保するための、いわゆるギャップ剤を予め定められた位置に印刷してもよい。印刷法によれば、塗布(印刷)される溶媒の量がほぼ一定となるからである。
【0083】
なお、ギャップ剤は、金属球等、均一な径の微小球を乳剤中に適量分散したものであり、例えば、シリカ微粒子やグラスファイバーといったものが利用可能である。
【0084】
(重ね合わせ工程:図3)
次に図3に示すように、転写先基板2の転写対象領域が密閉されるように囲み層13とスペーサ14が形成された被転写基板1の面に転写先基板2を重ね合わせる。転写先基板2としては、特に限定されないが、基板(板材)、特に透明基板が挙げられる。なお、このような基板は平板であっても、湾曲板であってもよい。また転写先基板2は、転写元基板1に比べ、耐熱性・耐食性等の特性が劣るものであってもよい。その理由は、本発明では、転写元基板1側に被転写体10を形成し、その後、被転写体10を転写先基板2に転写するため、転写先基板2に要求される特性、特に耐熱性は、被転写体10の形成の際の温度条件等に依存しないからである。
【0085】
したがって、被転写体10の形成の際の最高温度をTmaxとしたとき、転写先基板2の構成材料として、ガラス転移点(Tg)または軟化点がTmax以下のものを用いることができる。例えば、転写先基板2は、ガラス転移点(Tg)または軟化点が好ましくは800℃以下、より好ましくは500℃以下、さらに好ましくは320℃以下の材料で構成することができる。
【0086】
転写元基板1と転写先基板2とは重ね合わせた状態を接着剤が充填され硬化するまで保持することを要する。すなわち重ね合わせただけでは両基板は密着していないため、何らかの外部の力により両基板を相対的に動くことなく仮固定しておく必要がある。囲み層13の上面に薄く接着剤を塗布して両基板を仮固定しておけば、囲み層13で囲まれる空間の気密性を保てるため好ましい。
【0087】
(接着剤浸漬工程:図4)
次に重ねられた転写元基板1及び転写先基板2を低圧雰囲気下において接着剤に浸漬する。この技術には、特開平10―125929号公報に記載されているような液晶表示装置の製造技術が応用できる。まず真空チャンバ内に設置された槽内に液状の接着剤3を所定量貯めておき、真空チャンバ内の空気を抜いて相対的な低圧雰囲気、例えば0.1〜10mmHgに減圧する。このとき、重ね合わせた転写元基板1及び転写先基板2も真空チャンバ内に設置しておく。流入路15を介して外気と連通している両基板と囲み層13とで囲まれた空間の気圧も同様に減圧される。次いで流入路15をこの接着剤を貯留している槽に浸してから、真空チャンバ内の気圧を常圧に戻す。基板間の空間が低圧状態となっているところでチャンバ内の気圧が上がるため、図4に示すように、その気圧差に応じて液状の接着剤3が流入路15を介して転写対象領域を含む基板間の空間に注入される。空間内にほぼ接着剤を充填することができる程度に減圧の量を調整する。
【0088】
気圧差による充填に適当な粘度となるよう、接着剤3には適当な溶剤を添加して粘度を調節しておいてもよい。
【0089】
ここで、接着剤3としては、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤等の各種硬化型接着剤が挙げられる。接着剤の組成としては、例えば、ポリエチレン、ポロプロピレン、エチレン−プレピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルベンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エボキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。
【0090】
(接着剤硬化・照射工程:図5)
次いで図5に示すように、充填された接着剤3を硬化させる。接着剤3の種類に応じて硬化方法を定める。例えば熱硬化型接着剤を使用した場合には、基板全体の温度を上げたりレーザ光やμ波を照射したりして一部の温度を上昇させて接着剤を順次硬化していく。光硬化型接着剤を使用した場合には、紫外線や赤外線、可視光、レーザ光等の光源を充填された接着剤3に照射して順次硬化している。光による硬化を行う場合には、光照射を転写先基板2側から行うことが好ましい。被転写体10の光透過性の有無に依らず、接着剤を均一に硬化させることができるからである。このため少なくとも転写先基板2は光透過性を備えていることが好ましい。
【0091】
接着剤3が硬化したら、図5に示すように、転写元基板1側から剥離層101にレーザ光Lを照射して剥離層の密着性を弱める。剥離層101は、光が照射されると剥離(層内剥離および/または界面剥離)を生じる。層内剥離および/または界面剥離が生じる原理は、剥離層101の構成材料にアブレーションが生じること、また、剥離層101に含まれているガスの放出、さらには照射直後に生じる溶融、蒸散等の相変化によるものである。
【0092】
ここで、アブレーションとは、照射光を吸収した固定材料(剥離層101の構成材料)が光化学的または熱的に励起され、その表面や内部の原子または分子の結合が切断されて放出することをいい、主に、剥離層101の構成材料の全部または一部が溶融、蒸散(気化)等の相変化を生じる現象として現れる。また、前記相変化によって微小な発泡状態となり、結合力が低下することもある。
【0093】
剥離層101が層内剥離を生じるか、界面剥離を生じるか、またはその両方であるかは、剥離層101の組成や、その他種々の要因に左右され、その要因の1つとして、照射される光の種類、波長、強度、到達深さ等の条件が挙げられる。
【0094】
照射する光Lとしては、剥離層101に層内剥離および/または界面剥離を起こさせるものであればいかなるものでもよく、例えば、X線、紫外線、可視光、赤外線(熱線)、レーザ光、ミリ波、マイクロ波、電子線、放射線(α線、β線、γ線)等が挙げられる。
【0095】
そのなかでも、剥離層101の剥離(アブレーション)を生じさせ易く、かつ高精度の局部照射が可能である点で、レーザ光が好ましい。レーザ光はコヒーレント光であり、基板100を介して剥離層に高出力パルス光を照射して高精度で所望部分に剥離を生じさせるのに好適である。したがって、レーザ光の使用によって、容易にかつ確実に被転写体10を剥離させることができる。
【0096】
このレーザ光を発生させるレーザ装置としては、各種気体レーザ、固体レーザ(半導体レーザ)等が挙げられるが、エキシマレーザ、Nd−YAGレーザ、Arレーザ、COレーザ、COレーザ、He−Neレーザ等が好適に用いられる。
【0097】
このレーザ光としては、波長100nm〜350nmを有するレーザ光が好ましい。このように短波長レーザ光を用いることにより、光照射精度が高められるとともに、剥離層101における剥離を効果的に行うことができる。
【0098】
上述の条件を満たすレーザ光としては、例えばエキシマレーザを挙げることができる。エキシマレーザは、短波長紫外域の高エネルギーのレーザ光出力が可能なガスレーザであり、レーザ媒質として希ガス(Ar,Kr,Xeなど)とハロゲンガス(F,HClなど)とを組み合わせたものを用いることにより、代表的な4種類の波長のレーザ光を出力することができる(XeF=351nm,XeCl=308nm,KrF=248nm,ArF=193nm)。エキシマレーザは、短波長域で高エネルギーを出力するため、極めて短時間で剥離層101にアブレーションを生じさせることができ、よって基板100に温度上昇をほとんど生じさせることなく、被転写体10等に劣化、損傷を生じさせることなく、剥離層101を剥離することができる。
【0099】
あるいは、剥離層101に、例えばガス放出、気化、昇華等の相変化を起こさせて分離特性を与える場合、照射されるレーザ光の波長は、350から1200nm程度が好ましい。
【0100】
このような波長のレーザ光は、YAG、ガスレーザなどの一般加工分野で広く使用されるレーザ光源や照射装置を用いることができ、光照射を安価にかつ簡単に行うことができる。また、このような可視光領域の波長のレーザ光を用いることによって、基板100が可視光透光性であればよく、基板の選択の自由度を広げることができる。
【0101】
また、照射されるレーザ光のエネルギー密度、特に、エキシマレーザの場合のエネルギー密度は、10〜5000mJ/cm程度とするのが好ましく、100〜500mJ/cm程度とするのがより好ましい。また、照射時間は、1〜1000nsec程度とするのが好ましく、10〜100nsec程度とするのがより好ましい。エネルギー密度がより高くまたは照射時間がより長い程アブレーション等が生じ易く、一方で、エネルギー密度がより低くまたは照射時間がより短い程剥離層101を透過した照射光により被転写体10等に悪影響を及ぼすおそれを低減できるからである。
【0102】
なお、剥離層101を透過した照射光が被転写体10にまで達して悪影響を及ぼす場合の対策としては、例えば、剥離層101上にタンタル(Ta)等の金属膜を形成する方法がある。これにより、剥離層101を透過したレーザ光は、金属膜の界面で完全に反射され、それよりの上の被転写体10に悪影響を与えない。
【0103】
レーザ光に代表される照射光は、その強度が均一となるように照射されるのが好ましい。照射光の照射方向は、剥離層101に対し垂直な方向に限らず、剥離層101に対し所定角度傾斜した方向であってもよい。
【0104】
また、剥離層101の面積が照射光の1回の照射面積より大きい場合には、剥離層101の全領域に対し、複数回に分けて照射光を照射することもできる。また、同一箇所に2回以上照射してもよい。また、異なる種類、異なる波長(波長域)の照射光(レーザ光)を同一領域または異なる領域に2回以上照射してもよい。
【0105】
(転写工程:図6)
最後に、図6に示すように、基板100と転写先基板2とを引き離す力を加え、基板100を転写先基板2から剥離する。このために、例えばくさび状の部材を被転写層102と基板100との間に差し入れることが考えられる。
【0106】
なお剥離後、転写された被転写層102底面または転写した基板100表面には剥離層101の剥離残分が付着している場合がある。この残渣を完全に取り除くための方法としては、例えば洗浄、エッチング、アッシング、研磨等の方法、またはこれらを組み合わせた方法の中から適宜選択して採用することができる。
【0107】
総ての被転写体10が剥離された後に、基板100は再利用(リサイクル)に供することができる。基板100を再利用することにより、製造コストの無駄を省くことができる。これは石英ガラスのような高価な材料、希少な材料からなる基板100を用いる場合に特に有効となる。
【0108】
以上、本第1実施形態によれば、転写元基板1と転写先基板2との間隙が囲み層13の介在によって一定の距離に保たれながら硬化した接着剤3の層が形成される。したがってこのような接着層3は転写対象領域全面に亘って均一な厚みに形成されている。これら工程の後に転写対象領域の被転写体10が基板100から外され転写先基板2に転写されるので、転写先基板2において均等な高さで被転写体が配置されることになる。
【0109】
また本第1実施形態によれば、スペーサ14が柱のようになって転写元基板1と転写先基板2との間隙を一定に保つので、大面積基板等、転写対象領域が比較的広い面積であってもいずれかの基板が撓んだり基板そのものが弾性を有していたりしても接着層の厚みを転写対象領域全体に亘って一定にすることができる。
【0110】
さらに本第1実施形態によれば、気圧差によって転写元基板1及び転写先基板2と囲み層13とで密閉される密閉領域中に接着剤3を簡単に充填することができる。
【0111】
本第1実施形態によれば、多数の素子や回路を転写元基板1上に最適なプロセスにて製造してから、転写先基板2に転写することにより、一旦転写元基板上に製造した素子や回路にダメージを与えることなくその性能を維持したまま転写先基板に実装させることができ。
【0112】
<第2の実施の形態>
本発明の第2実施形態は、転写元基板に空気供給による物理的作用をさらに施し剥離を促進する回路基板の製造方法に関する。
【0113】
図7〜図11に、本第2の実施の形態に係る回路基板の製造方法の製造工程断面図を示す。これら図において(a)は概念を説明する斜視図、(b)は図7のB−B切断面に相当する断面図、(b)は図7のC−C切断面に相当する断面図である。
【0114】
上記第1実施形態では、剥離作用は専ら剥離層101に生ずる密着力の消失によるものであったが、本実施形態では囲み層13に代えて基板間に空気が入りうるように囲み枠を印刷によって設け、空気供給によって剥離を促進させる点で異なる。上記第1実施形態と同様な工程・構造に係る部分では説明を省略する。
【0115】
(囲み枠形成工程:図7)
転写元基板1の形成工程については上記第1実施形態(図1)と同様である。次いで、図7に示すように、当該実施形態では、被転写層102のうち、被転写体10を取り囲むように囲み枠16を設ける。囲み枠16は、隣接する被転写体10同士が連通路18で互いに空間的に連通するように、被転写体10の列を連通させて取り囲む。隣接する被転写体10の列間は、空気の流通路17で分離されている。
【0116】
囲み枠16は、フォトリソグラフィ法を利用した薄膜パターン成形技術によって製造することは可能であるが、枠の幅が微細であることから、ここでは印刷法、例えば公知のスクリーン印刷法によって成形する。但し、インクに代わり印刷すべき溶剤として、上記第1実施形態で利用したギャップ剤を使用する。このギャップ剤を印刷すれば、例え枠の幅が微細なものであっても同一径の微細球が印刷パターンに沿って分散することになるため、スペーサとして機能させることができる。
【0117】
囲み枠16の高さは、前記囲み層13の厚みと同様に接着層の厚みを規定するものであるため、囲み枠16の高さが低すぎると接着層としての接着力が確保できず、高すぎると転写先基板の厚みが厚くなりすぎ薄型機器には適さなくなる。このため例えば囲み枠16の高さとしては10〜30μm程度に調整して印刷する。また囲み枠16の幅は、小さすぎると強度が弱くなりすぎ、大きすぎると隣接する囲み枠との間に充分な空気の流通路17が確保できなくなるので、適当な幅に設定する。
【0118】
囲み枠16に設ける流入路15と連通路17の幅は、接着剤の粘度と囲み枠16の高さとの兼ね合いから接着剤を確実に密閉領域内に充填させることができる程度に定める。
【0119】
(重ね合わせ・浸漬・充填・硬化・剥離工程:図8/図9)
次いで上記第1実施形態と同様にして、転写先基板2を転写元基板1に貼り合わせてから、真空チャンバ内で接着剤を貯留する槽へ低圧雰囲気下において重ね合わせた基板の流入路15を浸漬させ、真空チャンバ内を常圧化させて接着剤3を囲み枠16によって囲まれる転写対象領域に充填させる(図8)。このとき囲み枠16は連通路18によって隣接する被転写体10を含む転写対象領域と繋がっているので、流通路15から流入した接着剤3は連通路18を通して次々吸い上げられ囲み枠16内総てが接着剤3によって満たされる。
【0120】
次いで上記第1実施形態と同様にして、接着剤3の種類に応じた接着剤硬化を行ってから、基板100側からのレーザ光照射によって剥離層101内にアブレーションを生じさせる(図9)。この硬化工程によって、囲み枠16によって囲まれる領域には接着層が形成されるが、囲み枠16の外側であって基板間の空間、すなわち流通路17は、空間が形成されたままとなる。
【0121】
(転写工程:図10・図11)
次いで図10に示すように、空気流A1〜A4を空気の流通路17に目がけて供給する。上記したように、転写元基板1と転写先基板2との間であって囲み枠16の外側は空気が流通しうる空間が形成され流通路17となっている。このため、四周から流入した空気流により流通路17内部は高圧状態となり、図10(b)の白抜き矢印の方向に圧力が作用する。剥離層101にはレーザ光が照射されその密着性が喪失しているので、空気流によって生ずる圧力によって基板100と転写先基板2とが容易に分離する。ここで被転写体10は接着剤3によって転写先基板2に接着されているため転写先基板とともに剥離される。
【0122】
一方、被転写体10以外の被転写層102の部分(枠11や格子12)は、被転写体10と分離し、基板100側に残る可能性がある。このような部分が基板100側に残るか、破壊されてしまうかは、被転写体10と枠11や格子12との間に溝が形成されているか否か等、両者間の密着度に依る。図11は、これら枠11や格子12が基板100側に残ったまま転写先基板2が分離された場合を示している。
【0123】
以上、本第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果を奏する他、転写元基板1と転写先基板2との間の空間であって囲み枠16で密閉される空間以外の空間に空気を吹き付けることで応力を生じさせ、簡単に被転写体10の転写元基板1からの剥離が行える。
【0124】
特に本第2実施形態によれば、四周からの空気供給によって均等に剥離させる応力を及ぼすことができるので、確実に被転写体を転写先基板に転写させることができる。
【0125】
<第3の実施の形態>
本発明の第3実施形態は、空気供給による圧力によって剥離を促進する点では上記第2実施形態と同様であるが、接着剤の充填方法において第2実施形態と異なる。
【0126】
図12〜図16に、本第3の実施の形態に係る回路基板の製造方法の製造工程断面図を示す。これら図において(a)は概念を説明する斜視図、(b)は図12のB−B切断面に相当する断面図、(b)は図12のC−C切断面に相当する断面図である。上記各実施形態と同様な工程・構造に係る部分では説明を省略する。
【0127】
(囲み枠形成工程:図12)
転写元基板1の形成工程については上記第1実施形態(図1)と同様である。図12に示すように、当該実施形態では、上記第2実施形態と同様に、被転写層102のうち、各被転写体10を取り囲むように囲み枠16を設ける。但し、隣接する被転写体10同士を連通させるような連通路を設けない。同様に、接着剤を充填するための流入路15も設けない。すなわち各囲み枠16は、各被転写体10を切れ目無く囲むバンクとなっている。囲み枠16の材料や形成方法、幅や高さについては上記第2実施形態と同様である。
【0128】
(充填工程:図13)
次いで各囲み枠16に接着剤3を個別に充填する。このような接着層の個別形成は、ディスペンス法や印刷法、インクジェットコーティング法を利用する。インクジェットコーティング法を実施するためには液体噴射装置を利用する。液体噴射装置の構造は、静電駆動タイプ、ピエゾ駆動タイプ、熱駆動タイプ等に分けられるが、その中でもピエゾ駆動タイプの液体吐出法は、材料液に熱を加えず吐出させるため接着剤の性質を変化させるおそれがない。従って、このような一部に液体を塗布する工業的目的として好ましい。このピエゾ駆動タイプのヘッドは、圧力室の壁面をなす振動板に圧電体素子を設けた構造をしており、圧電体素子に所定の電圧を加えることにより振動板を変形させて圧力室の体積を変化させ圧力室内部の液体を吐出させるものである。インクジェットコーティング法を利用する場合には、適当な有機溶媒に前記接着剤を溶解し、吐出可能な粘度と表面張力になるように材料液を調整する必要がある。
【0129】
接着剤3の充填は、液体噴射装置のノズルを、被転写体10を囲む囲み枠16上に移動させて接着剤3を含んだ材料液を吐出して実施される。必要に応じて有機溶媒を蒸発させるための熱処理・乾燥処理をする。
【0130】
(重ね合わせ・硬化・剥離工程:図13/図14)
次いで上記第1実施形態と同様にして、転写先基板2を転写元基板1に貼り合わせる(図13)。そして上記第1実施形態と同様にして、接着剤3の種類に応じた接着剤硬化を行ってから、基板100側からのレーザ光照射によって剥離層101内にアブレーションを生じさせる(図14)。この硬化工程によって、囲み枠16によって囲まれる領域には接着層が形成されるが、囲み枠16の外側であって基板間の空間、すなわち流通路17は、空間が形成されたままとなる。この流通路17は、連通路18等によって空間が分離されていないことから、被転写体10を取り囲むように形成される。
【0131】
(転写工程:図15・図16)
次いで図15に示すように、空気流A1〜A4を空気の流通路17に目がけて供給する。上記したように、転写元基板1と転写先基板2との間であって囲み枠16の外側は空気が流通しうる空間が形成され流通路17となっている。このため、四周から流入した空気流により流通路17内部は高圧状態となり、図15(b)の白抜き矢印の方向に応力が作用する。剥離層101にはレーザ光が照射されその密着性が喪失しているので、空気流によって生ずる応力によって基板100と転写先基板2とが容易に分離する。ここで被転写体10は接着剤3によって転写先基板2に接着されているため転写先基板とともに剥離される。
【0132】
一方、被転写体10以外の被転写層102の部分(枠11や格子12)は、被転写体10と分離し、基板100側に残る可能性がある。このような部分が基板100側に残るか、破壊されてしまうかは、被転写体10と枠11や格子12との間に溝が形成されているか否か等、両者間の密着度に依る。図16は、これら枠11や格子12が基板100側に残ったまま転写先基板2が分離された場合を示している。
【0133】
以上、本第3実施形態によれば、上記第1及び第2実施形態と同様の効果を奏する。特に本第3実施形態によれば、空気の流通路17が縦横に巡らされているので応力をより均等に作用させることができる。このため、さらに確実に被転写体を転写先基板に転写させることができる。
【0134】
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態は、上記各実施の形態における回路基板の製造方法によって製造される電気光学装置に関する。
【0135】
図18に、本第4の実施の形態における電気光学装置50の基板平面ブロック図を示す。当該電気光学装置50は、転写先基板2上に、表示領域40、走査線駆動回路20、及びデータ線駆動回路30を配置して構成されている。走査線駆動回路20からは選択信号線Vsnが、データ線駆動回路30からはデータ線Idatamが、それぞれ表示領域40に配線されている。選択信号線Vsnとデータ線Idatamとは交差する位置に対応させて画素領域Pmnが設けられており、アクティブマトリクス基板を構成している。各画素領域Pmnは、例えば電界発光効果により発光可能なEL素子と薄膜トランジスタ等で構成された周辺回路とが設けられている。選択信号線Vsnとデータ線Idatamとを制御することにより、各画素領域に対する電流プログラムが行われ、EL素子による発光が制御される。
【0136】
ここで、この電気光学装置50は、本発明の回路基板の製造方法により、転写元基板1で製造された被転写体である集積回路等が転写先基板2に転写されて形成されたものである。
【0137】
本代4実施形態によれば、当該回路基板の製造方法によって被転写体である回路や素子が均一な高さに形成されている基板(転写先基板)となっているので、薄型の電気光学装置を精度よく提供できる。特に本発明によれば、大面積の基板であっても被転写体の高さのばらつきが無くなるので、大面積の電気光学装置において好適なものとなる。
【0138】
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態は、上記各実施の形態における回路基板の製造方法によって製造される電子機器、特にフレキシブル表示装置に関する。
【0139】
図19は、本第5実施形態におけるフレキシブル表示装置1000の構成を示す斜視図である。図19において、フレキシブル表示装置1000は、フレキシブル表示体1001に、駆動回路1003からの表示信号が信号線配線1002を通じて供給されるように構成されている。フレキシブル表示体1001は、拡大図に示すように、画素配線1004の交差点に本発明に係る被転写体10がそれぞれ転写されて構成されている。当該被転写体10は、画素の表示素子(例えばEL素子)を含む画素回路が形成されている。駆動回路1003から表示信号を供給することにより、任意の画像Gが表示されるように構成されている。
【0140】
上記構成において、フレキシブル表示体1001は本発明の転写先基板に相当している。当該フレキシブル表示装置1000の製造時には、予めフレキシブル表示体1001上に画素配線1004を形成しておいてから、個々の画素回路が形成されている被転写体10を本発明の転写方法や回路基板の製造方法に基づいて転写していくことになる。
【0141】
本第5実施形態によれば、当該本発明の転写方法や回路基板の製造方法によって被転写体である回路や素子が均一な高さに形成されているので、薄型の電子機器を精度よく提供できる。特に本発明によれば、大面積の基板であっても被転写体の高さのばらつきが無くなるので、大面積の回路基板を備えた電子機器において好適なものとなる。
【0142】
なお、上記実施の形態は、本発明の趣旨の範囲で種々に変形して適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る転写元基板の形成工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は(a)のB−B切断面における断面図、(c)は(a)のC−C切断面における断面図である。
【図2】第1実施形態に係る囲み手段形成工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図1(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図1(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図3】第1実施形態に係る重ね合わせ工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図1(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図1(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図4】第1実施形態に係る接着剤充填工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図1(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図1(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図5】第1実施形態に係る接着剤硬化・照射工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図1(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図1(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図6】第1実施形態に係る剥離・転写工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図1(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図1(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図7】第2実施形態に係る囲み手段形成工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は(a)のB−B切断面における断面図、(c)は(a)のC−C切断面における断面図である。
【図8】第2実施形態に係る重ね合わせ・接着剤充填工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図7(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図7(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図9】第2実施形態に係る接着剤硬化・照射工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図7(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図7(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図10】第2実施形態に係る空気供給工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図7(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図7(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図11】第2実施形態に係る分離・転写工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図7(a)のB−B切断面に相当する断面図、(c)は図7(a)のC−C切断面に相当する断面図である。
【図12】第3実施形態に係る囲み手段形成工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は(a)のB−B切断面における断面図である。
【図13】第3実施形態に係る接着剤充填・重ね合わせ工程を示すものであり、(a)は接着剤充填工程を示す概略斜視図、(b)は重ね合わせ工程を示す概略斜視図、(c)は図12(a)のB−B切断面に相当する断面図である。
【図14】第3実施形態に係る接着剤硬化・照射工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図12(a)のB−B切断面に相当する断面図である。
【図15】第3実施形態に係る空気供給工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図12(a)のB−B切断面に相当する断面図である。
【図16】第3実施形態に係る分離・転写工程を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は図12(a)のB−B切断面に相当する断面図である。
【図17】(a)は本実施形態に係る半導体装置の断面図、(b)は本実施形態に係る集積回路の断面図、(c)はその平面図。
【図18】第4の実施の形態に係る電気光学装置の平面図。
【図19】変形例に係る電子機器の応用例。
【符号の説明】
1…転写元基板、2…転写先基板、3…接着剤、10…被転写体、11…枠、12…格子、13…囲み層(囲み手段)、14…スペーサ(間隙付与部材)、15…流入路、16…囲み枠、17…流通路、18…連通路、50…電気光学装置、100…基板、101…剥離層、102…被転写体層、103…絶縁膜、104…ゲート絶縁膜、105…層間絶縁膜、106…ゲート電極、107…電極、108…チャネル領域、109…ソース/ドレイン領域、1000…電子機器(フレキシブル表示装置)、1001…フレキシブル表示体、1002…表示配線、1003…駆動回路、1004…画素配線

Claims (15)

  1. 1以上の被転写体が形成されている転写元基板上の転写対象領域を取り囲む囲み手段を形成する工程と、
    前記転写元基板と転写先基板と前記囲み手段とによって密閉された領域に接着剤を充填する工程と、
    充填された前記接着剤を硬化させる工程と、
    前記転写元基板を剥離して前記接着剤により前記転写先基板に接着された前記転写対象領域の被転写体を当該転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする回路基板の製造方法。
  2. 前記転写対象領域に前記転写元基板と前記転写先基板との間隙を一定に保つ間隙付与部材を配置することを特徴とする、請求項1に記載の回路基板の製造方法。
  3. 前記囲み手段を形成する工程は、前記転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲むような囲み手段を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の回路基板の製造方法。
  4. 前記接着剤を充填する工程は、
    前記転写対象領域が前記流入路を除いて密閉されるように前記囲み手段を挟んで前記転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、
    減圧雰囲気下において重ねられた前記転写元基板及び前記転写先基板のうち少なくとも前記流入路を接着剤に浸漬する工程と、
    重ねられた前記転写元基板及び前記転写先基板を前記減圧雰囲気より高圧な雰囲気下に晒して前記接着剤を密閉された前記囲み手段内に充填させる工程と、を備えることを特徴とする、請求項3に記載の回路基板の製造方法。
  5. 前記接着剤を充填する工程は、
    前記囲み手段により囲まれる前記転写対象領域に前記接着剤を充填する工程と、
    前記転写対象領域が密閉されるように、前記囲み手段に前記接着剤が充填されている前記転写元基板と前記転写先基板とを重ねる工程と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の回路基板の製造方法。
  6. 前記囲み手段を形成する工程は、
    前記転写元基板と前記転写先基板との間に流体の導通路を生ずるように前記囲み手段を形成するものである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回路基板の製造方法。
  7. 前記転写する工程は、
    前記転写元基板と前記転写先基板との間の空間であって前記囲み手段で密閉される空間以外の空間に物理的作用を施す工程を含むことにより前記被転写体を前記転写先基板に転写することを特徴とする、請求項6に記載の回路基板の製造方法。
  8. 光透過性のある転写元基板上に剥離層を形成する工程と、
    前記剥離層上に前記被転写体を含む被転写層を形成する工程と、
    前記転写元基板上の転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲む囲み手段を形成する工程と、
    前記転写対象領域に前記転写元基板と転写先基板との間隙を一定に保つ間隙付与部材を配置する工程と、
    前記転写対象領域が前記流入路を除いて密閉されるように前記囲み手段を挟んで前記転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、
    重ねられた前記転写元基板及び前記転写先基板のうち少なくとも前記流入路を減圧雰囲気下において接着剤に浸漬する工程と、
    重ねられた前記転写元基板及び前記転写先基板を前記減圧雰囲気より高圧な雰囲気下に晒して前記接着剤を密閉された前記囲み手段内に充填させる工程と、
    充填された前記接着剤を硬化させる工程と、
    前記剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程と、を備えたことを特徴とする回路基板の製造方法。
  9. 光透過性のある転写元基板上に剥離層を形成する工程と、
    前記剥離層上に前記被転写体を含む被転写層を形成する工程と、
    前記転写元基板と転写先基板との間の空間に流体の導通路を生ずるように前記転写元基板上の転写対象領域を一部の流入路を除いて取り囲む囲み手段を形成する工程と、
    前記転写対象領域が前記流入路を除いて密閉されるように前記囲み手段を挟んで前記転写元基板と転写先基板とを重ねる工程と、
    減圧雰囲気下において重ねられた前記転写元基板及び前記転写先基板のうち少なくとも前記流入路を接着剤に浸漬する工程と、
    重ねられた前記転写元基板及び前記転写先基板を前記減圧雰囲気より高圧な雰囲気下に晒して前記接着剤を密閉された前記囲み手段内に充填させる工程と、
    充填された前記接着剤を硬化させる工程と、
    前記剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程と、
    前記流体の導通路に流体を供給して前記被転写体を前記転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする回路基板の製造方法。
  10. 光透過性のある転写元基板上に剥離層を形成する工程と、
    前記剥離層上に前記被転写体を含む被転写層を形成する工程と、
    前記転写元基板と転写先基板との間に流体の導通路を生ずるように前記転写元基板上の転写対象領域を取り囲む囲み手段を形成する工程と、
    前記囲み手段により囲まれる前記転写対象領域に前記接着剤を充填する工程と、
    前記転写対象領域が密閉されるように、前記囲み手段に前記接着剤が充填されている前記転写元基板と前記転写先基板とを重ねる工程と、
    充填された前記接着剤を硬化させる工程と、
    前記剥離層にエネルギーを付与することにより当該剥離層の密着性を弱める工程と、
    前記流体の導通路に流体を供給して前記被転写体を前記転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする回路基板の製造方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路基板の製造方法によって製造される回路基板を備える電気光学装置。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路基板の製造方法によって製造される回路基板を備える電子機器。
  13. 転写元基板上に剥離層を介して被転写体を形成する工程と、
    前記被転写体が形成された領域を囲む囲み手段を形成する工程と、
    前記囲み手段が形成された前記転写元基板と転写先基板とを重ね合わせる工程と、
    前記転写元基板と前記転写先基板と前記囲み手段とによって密閉された領域に接着剤を充填する工程と、
    充填された前記接着剤を硬化させる工程と、
    エネルギーを前記剥離層に付与することにより当該剥離層に剥離を生じさせ、前記転写元基板と前記転写先基板とを分離して前記被転写体を前記転写先基板に転写する工程と、
    を備えることを特徴とする被転写体の転写方法。
  14. 前記囲み手段は、前記被転写対象領域を、一部の流入路を除いて取り囲むように形成される、請求項13に記載の被転写体の転写方法。
  15. 前記転写先基板上の所定領域に配線を形成する工程と、
    請求項13または14に記載の被転写体の転写方法を用いて前記被転写体を前記転写先基板に転写する工程と、を備えたことを特徴とする被転写体の製造方法。
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