JP2004325628A - 表示装置、及びその画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】調光時の色変化を抑えつつ、コントラストを向上させることができ、高品質の映像表示が可能な表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の表示装置は、光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域50bの出力を増加させ、前記中間輝度領域50bの出力の上昇に応じて低輝度領域50aの出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行う画像処理部(階調補正手段)を備えている。高輝度領域50cは、出力ゲインを低下させるように階調補正を行うことが好ましい。
【選択図】 図6
【解決手段】本発明の表示装置は、光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域50bの出力を増加させ、前記中間輝度領域50bの出力の上昇に応じて低輝度領域50aの出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行う画像処理部(階調補正手段)を備えている。高輝度領域50cは、出力ゲインを低下させるように階調補正を行うことが好ましい。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及びその画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、IT技術の進歩に伴い、様々な分野で画像表示装置のニーズが高まってきている。このような画像表示装置のうち、液晶分子の配列を電気的に制御して、光学的特性を変化させることができる液晶表示装置は、低消費電力、薄型、目にやさしいなどの点から特に期待されている。また近年では、液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系から射出される映像を投射レンズを通してスクリーンに拡大投射する投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)も広く利用されるようになっている。
【0003】
この投射型液晶表示装置は、光変調手段として液晶ライトバルブを用いているが、光学系を構成する様々な光学要素で生じる光漏れや迷光のため、表示できる明るさの範囲(ダイナミックレンジ)が狭い、映像品質の向上を図り難いというようなことがある。そこで、ダイナミックレンジを拡大する方法として、映像信号に応じてライトバルブ(光変調手段)に入射させる光量を変化させる一方ライトバルブに表示する画像を伸長する方法が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−179886号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記表示画像に応じて光量を変化させる適応型調光表示装置では、光量を減少させることによりコントラストを向上させることが可能である。しかしながら、コントラストの変化に伴って表示画像を構成する原色(R,G,B)の比率が変化してしまうために、表示画像の色調が変化するという問題を有していた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであって、調光時の色変化を抑えつつ、コントラストを向上させることができ、高品質の映像表示が可能な表示装置を提供することを目的としている。
また本発明は、調光時の色変化を抑えつつ、高コントラストの映像表示を行うことができる画像処理方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置は、上記課題を解決するために、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させ、前記中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の信号ゲインを上昇させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、照明光量を減少させる調光を行う場合に、前記階調補正手段によって画像信号の中間輝度領域の出力が増加されることで、減光に伴う表示階調の低下を相殺でき、係る領域の輝度レベルを非調光時に近づけることができるため、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、低輝度領域のコントラストを向上させることができるので、減光により得られる締まった黒表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
上記中間輝度領域と低輝度領域との境界となる信号レベルは、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。前記境界を固定する場合には、例えば入力信号の帯域下限値や最も暗い画素の信号レベルを基準に設定することができる。また、表示画像に応じて可変とする場合には、例えば1フレームの画像データから作成したヒストグラム(出現度数分布)を解析し、この解析に基づき上記境界を設定することができる。
【0008】
本発明の表示装置は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、中間輝度領域の出力を増加させ、低輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び低輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、高輝度領域の出力ゲインを低下させることにより高輝度領域の画像信号を圧縮するので、高輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
上記中間輝度領域と高輝度領域との境界となる信号レベルは、先の構成と同様に、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。
【0009】
本発明の表示装置は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を増加させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させ、前記中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、照明光量を増加させる調光を行う場合に、上記階調補正手段によって、画像信号の中間輝度領域の出力が減少されることで、増光による表示階調の上昇が相殺され、照明光量を変化させないときの表示階調に近づくため、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、高輝度領域のコントラストを向上させることができるので、増光により得られる際立ったハイライト表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
上記中間輝度領域と高輝度領域との境界となる信号レベルは、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。前記境界を固定する場合には、例えば入力信号の帯域上限値や最も明るい画素の信号レベルを基準に設定することができる。また、表示画像に応じて可変とする場合には、例えば1フレームの画像データから作成したヒストグラム(出現度数分布)を解析し、この解析に基づき上記境界を設定することができる。
【0010】
本発明の表示装置は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を増加させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、中間輝度領域の出力を減少させ、高輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び高輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、低輝度領域の出力ゲインを低下させることにより低輝度領域の画像信号を圧縮するので、低輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
上記中間輝度領域と低輝度領域との境界は、先の構成と同様に、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。
【0011】
本発明の表示装置では、前記画像信号に基づき画像要素の彩度を判定する彩度判定部をさらに備え、前記彩度判定部によって前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれていると判定された場合に、前記階調補正手段により、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が行われる構成とすることができる。
この構成によれば、照明光量を減少させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が行われるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる表示装置を提供できる。
【0012】
本発明の表示装置では、前記画像信号に基づき画像要素の彩度を判定する彩度判定部をさらに備え、前記彩度判定部によって前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれていると判定された場合に、前記階調補正手段により、前記高輝度領域の出力を減少させる階調補正処理が行われる構成とすることもできる。
この構成によれば、照明光量を増加させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が成されるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる表示装置を提供できる。
【0013】
本発明の表示装置は、前記画像信号に対する階調補正処理を行うための変換テーブルを複数作成可能とされたテーブル作成部を備え、前記階調補正手段が、前記彩度判定部の彩度判定に基づき選択された変換テーブルを用いて、対応する彩度の前記画像信号の階調補正処理を行う構成とすることができる。
この構成によれば、入力された画像信号に含まれる画像要素の彩度に応じて複雑な階調補正処理が可能な画像処理部を容易に構成することができる。また、変換テーブルを用いて画像信号の補正を行うため、画像処理を高速に実行することが可能である。
【0014】
本発明の表示装置では、照明光量変化時の中間輝度領域の表示階調が、非照明光量変化時の表示階調と概ね一致していることが好ましい。この構成によれば、上記中間輝度領域の表示について、照明光量を変化させないときからの色変化をほぼなくすことができるため、高画質の調光表示を得ることができる。
【0015】
次に、本発明の表示装置の画像処理方法は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記照明光量を減少させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、画像信号の中間輝度領域の出力が増加されることで、減光に伴う表示階調の低下を相殺し、係る領域の表示階調を、照明光量が変化しないときの階調に近づけることができるので、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、低輝度領域のコントラストを向上させることができるので、減光により得られる締まった黒表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
【0016】
本発明の表示装置の画像処理方法は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記照明光量を減少させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、中間輝度領域の出力を増加させ、低輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び低輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、高輝度領域の出力ゲインを低下させることにより高輝度領域の画像信号を圧縮するので、高輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
【0017】
本発明の表示装置の画像処理方法は、光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記光量を増加させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、画像信号の中間輝度領域の出力が減少されることで、増光による表示階調の増加を相殺し、係る領域の表示階調を、照明光量を変化させないときの階調に近づけることができるため、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、高輝度領域のコントラストを向上させることができるので、増光により得られる際立ったハイライト表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
【0018】
本発明の表示装置の画像処理方法は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記照明光量を増加させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、中間輝度領域の出力を減少させ、高輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び高輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、低輝度領域の出力ゲインを低下させることにより低輝度領域の画像信号を圧縮するので、低輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
【0019】
本発明の表示装置の画像処理方法では、前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理を行うこともできる。
この画像処理方法によれば、照明光量を減少させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が成されるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる。
【0020】
本発明の表示装置の画像処理方法では、前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記高輝度領域の出力を低下させる階調補正処理を行うこともできる。
この画像処理方法によれば、照明光量を増加させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が成されるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる。
【0021】
次に、本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を減少させる場合に、非調光時に比して中間輝度領域の出力を増加させ、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させる信号変調機能をコンピュータに実行させるものである。
【0022】
本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を減少させるとき、非調光時に比して中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものである。
【0023】
本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を増加させるとき、非調光時に比して中間輝度領域の出力を減少させ、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものである。
【0024】
本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を増加させるとき、非調光時に比して中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものである。
【0025】
本発明の画像処理プログラムでは、前記画像信号の低輝度領域に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものとすることができる。
【0026】
本発明の画像処理プログラムでは、前記画像信号の高輝度領域に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記高輝度領域の出力を低下させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものとすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[投射型表示装置]
図1は、本発明に係る画像処理方法を適用した表示装置の一例である投射型表示装置の概略構成図である。同図に示す投射型表示装置は、光源510、調光素子26、ダイクロイックミラー513、514、反射ミラー515、516、517、リレーレンズ518、519、520、赤色光用液晶ライトバルブ522、緑色光用液晶ライトバルブ523、青色光用液晶ライトバルブ524、クロスダイクロイックプリズム525、投射レンズ系526を備えている。前記調光素子26は、例えば、透過率が可変とされた液晶パネルによって構成されるものである。
【0028】
光源510は、超高圧水銀灯等のランプ511とランプ511の光を反射するリフレクタ512とから構成されている。この光源510とダイクロイックミラー513との間には、光源510からの光量を調節する調光素子26が配置されている。
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー513は、光源510からの白色光のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー517で反射され、赤色光用液晶ライトバルブ522に入射される。
【0029】
一方、ダイクロイックミラー513で反射された緑色光は、緑色光反射用のダイクロイックミラー514によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ523に入射される。
また、ダイクロイックミラー513で反射された青色光は、ダイクロイックミラー514も透過し、リレーレンズ518、反射ミラー515、リレーレンズ519、反射ミラー516、リレーレンズ520からなるリレー系521を経て、青色光用液晶ライトバルブ524に入射される。
【0030】
各液晶ライトバルブ522、523、524により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ系526によってスクリーン527上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0031】
各液晶ライトバルブ522、523、524には、画像信号に基づいて、各色光に所定の画像処理を施す画像処理部(図1では図示を省略)が接続されている。画像処理部で所定の画像処理が施された画像信号は、ライトバルブドライバを介して、各液晶ライトバルブ522、523、524に供給される。本発明に係る投射型表示装置は、この画像処理部において行われる所定の画像処理に基づいて、画像表示を行うものである。
【0032】
次に、本実施形態に係る投射型表示装置に適用された画像処理方法の第1、第2実施形態について説明する。
[画像処理方法の第1実施形態]
図2は、本実施形態の投射型表示装置の駆動回路の構成を示したブロック図である。図3は、図2に示す画像処理部21の詳細構成を示すブロック図である。図4は、図2に示す画像解析部24の詳細構成を示すブロック図である。
【0033】
図2に示すように、まず画像信号は、画像処理部21および画像解析部24に入力される。画像解析部24では、画像信号の解析を行って画像処理を行うための画像処理パラメータを算出するとともに、入力された画像信号をライトバルブ23の出力階調に変換するための複数の変換テーブルを作成し、画像処理部21に供給する。本実施形態の場合、図2に示すように、高彩度用LUT(ルックアップテーブル)と低彩度用LUTの2種類の変換テーブルが、画像解析部24から画像処理部21へ供給されるようになっている。
【0034】
また、画像解析部24は、調光制御信号に基づいて調光素子ドライバ25を制御する。調光ドライバ25は、調光素子26を制御する。この調光素子ドライバ25は、画像解析部24により得られた画像処理パラメータに従って、光源510からの照明光量を変化させる。これにより、表示画像の明るさ範囲を拡張しつつ、滑らかな階調表現を実現することができるようになっている。本実施の形態の投射型表示装置では、以上の作用により、ダイナミックレンジを広げることができ、映像品位の向上を図ることができる。
【0035】
一方、画像処理部21では、画像信号が入力されると、ライトバルブ23を駆動する出力階調への変換処理を行う。この出力階調に変換された画像信号は、各色光用のライトバルブドライバ22に入力され、ライトバルブドライバ22は、この画像信号に基づいて、各色光用のライトバルブ23を制御するようになっている。
【0036】
本実施形態に係る画像処理部21は、図3に示すように、彩度判定部31と、高彩度処理部32と、低彩度処理部33とを備えて構成されている。
高彩度処理部32及び低彩度処理部33は、入力された画像信号を、画像解析部24から供給される変換テーブルに基づき出力階調に変換する。図3に示すように高彩度処理部32には、画像解析部24から変換テーブルとして高彩度用LUTが供給され、低彩度処理部33には、同、低彩度用LUTが供給されるようになっている。
上記彩度判定部31は、入力された画像信号を解析して、所定の水準以上の彩度を有する画像要素又は画像領域の有無を判定し、係る判定に基づき、高彩度処理部32と低彩度処理部33のいずれを用いて後段の画像処理(出力階調変換処理)を行うかを選択する。そして、選択された前記処理部に対して画像信号を供給するようになっている。
【0037】
画像解析部24は、図4に示すように、ヒストグラム作成部41と、ヒストグラム解析部42と、テーブル作成部43とを備えて構成されている。ヒストグラム作成部41は、入力された画像信号の1フレームに含まれる画像データから、階調毎のヒストグラム(出現度数分布)を作成する。このヒストグラムの一例を図5に示す。図5中、横軸は階調数、縦軸は画素数を示している。
ヒストグラム解析部42は、上記ヒストグラム作成部41で作成されたヒストグラムに基づいて、画像処理部21における画像処理パラメータである画像の明るさおよびオフセット値を抽出する。そして、これらのパラメータをテーブル作成部43へ供給する。
【0038】
テーブル作成部43は、受け取った複数のパラメータに基づき、入力信号をライトバルブドライバ22の出力階調に変換するための変換テーブルを作成する。その際、上記階調補正用パラメータを適用して変調曲線の補正を行うとともに、高彩度用LUTと低彩度用LUTの、画像信号の彩度に応じた2種類の変換テーブルを作成する。そして、作成した高彩度用LUTを先の画像処理部21の高彩度処理部32へ供給し、低彩度用LUTを低彩度処理部33へ供給するようになっている。
【0039】
上記高彩度用LUT及び低彩度用LUTを供給された各処理部32,33は、彩度判定部31からの画像信号の供給を受けると、その画像信号を上記変換テーブルを用いて出力階調に変換し出力する。本実施形態の投射型表示装置では、上記変換テーブルが階調補正用パラメータを適用して作成されているため、適切な階調補正が成された画像信号を得ることができるようになっており、画像信号の変調を行う画像処理部21が、本発明に係る階調補正手段としても機能するようになっている。出力された画像信号は、前記処理部32又は33から図2に示すライトバルブドライバ22に送信される。
【0040】
上記画像解析部24で作成された2種類の変換テーブルを用いた画像処理部21における入力信号の変調に際して、第1実施形態の画像処理方法を適用すれば、表示光量を減少させる場合に、適切に階調補正が成された高画質の表示画像を得ることができる。この第1実施形態の画像処理方法における階調補正処理について、図6を参照して以下に説明する。図6(a)〜図6(c)は、画像処理方法の第1実施形態を説明するための階調曲線を示す図であり、図中、横軸は入力信号(画像信号)、縦軸は表示階調又は出力階調を示している。
【0041】
図6(a)は、調光を行わない通常時の階調曲線を示している。この場合、階調曲線は45°の直線状を成しており、入力信号は全帯域で一定のゲインで出力階調に変換され、同様の階調特性の表示階調が得られる。これに対して、本実施形態の画像処理方法では、図6(b)に示すような階調曲線50に沿う変換テーブル(低彩度用LUT)を用いて入力信号を出力階調に変換する処理を行う。そして、この出力階調に変換された画像信号で制御されるライトバルブ23により、減光された光を変調することで、図6(c)に実線で示すような表示階調の階調曲線が得られるようになっている。上記階調補正を行わない場合(すなわち、図6(b)に点線で示す階調曲線52を用いて上記変換を行った場合)、表示階調の階調曲線は、図6(c)に二点鎖線で示す階調曲線55のような表示特性になる。
【0042】
図6(b)において、本実施形態の階調曲線50(実線)は、階調曲線52(非調光時の階調曲線)に比して、中間輝度領域50bにおける出力が増加しており、それに伴って低輝度領域50aの出力ゲインが上昇し、高輝度領域50cの出力ゲインが低下している。そして、本実施形態の階調曲線50を用いた画像処理により得られる表示階調においては、図6(c)に示すように、中間輝度領域において、同図に点線で示す非調光時の階調曲線54と一致している。
このように表示階調の中間輝度領域の出力を、非調光時の階調曲線54と一致させるように増加させることで、光量を低下させたことによる色変化を効果的に抑制することができ、従来の適応型表示装置で問題となっていた調光時の色変化による画質の低下を抑えることができる。
【0043】
また、図6(c)に示す表示階調の低輝度領域においては、出力ゲインの上昇によりコントラストが向上するので、視覚される画像の暗部の高画質化を実現することができ、調光による階調表現の向上効果をさらに促進することができる。
さらに本実施形態の場合、図6(b)に示すように、高輝度領域50cにおける出力ゲインを、非調光時に比して低下させるように階調補正を行っているので、図6(c)に示すように、階調補正を行わない場合の階調曲線55のように高輝度領域における階調のつぶれを生じさせることなく、調光を行うことが可能になっている。
【0044】
また、本実施形態ではテーブル作成部43において、高彩度用LUTと低彩度用LUTの2種類を作成し、これらの変換テーブルを用いて、画像要素の彩度に基づき異なる画像処理を行うことで、調光時の表示画像のさらなる高画質化を実現できるようになっている。上記実施形態における図6(b)に示した階調曲線に沿う変換テーブルは、低彩度用LUTとして低彩度処理部33に供給されるものであり、高彩度処理部32に対しては、図7に示すような階調曲線に沿う変換テーブルを供給するようになっている。図7(a)は、高彩度処理部32で用いられる高彩度用LUTの説明図、図7(b)は、図7(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線である。
【0045】
図6(b)に示す階調曲線に対応する低彩度用LUTを用いた場合、低輝度領域50aの出力ゲインを上昇させることに伴って、この輝度領域の色調に若干の変化を生じるため、画像信号中に彩度の高い画像要素又は画像領域が含まれている場合、この画像要素における色変化が比較的目立って視認されることになる。そこで、本実施形態の画像処理方法においては、画像信号に上記高彩度の画像要素ないし画像領域が含まれる場合には、係る画像要素について高彩度処理部32によって画像処理を行うことが選択され、図7(a)に示す階調曲線に沿う高彩度用LUTを用いて入力信号の変換を行うようになっている。図7(a)に示すように、高彩度用LUTに対応する階調曲線53は、図6(b)に示す階調曲線50と比較して、低輝度領域53aの出力が増加されている。そして、この高彩度用LUTを用いた画像処理を行うことで、図7(b)に示す表示階調の階調曲線56が得られ、この階調曲線56では、低輝度領域56aにおいて非調光時の階調曲線54とほぼ一致しており、低輝度領域における色変化を目立たなくすることができる。
【0046】
[画像処理方法の第2実施形態]
次に、第2実施形態の画像処理方法を適用した場合について図8及び図9を参照して説明する。この第2実施形態の画像処理方法は、光量を増加させる場合に適用することで、適切に階調補正が成された高画質の表示画像を得ることができる画像処理方法である。
図8(a)〜(c)は、本画像処理方法を説明するための階調曲線を示す図であり、図中、横軸は入力信号(画像信号)、縦軸は表示階調又は出力階調を示している。また、図9(a)は、本画像処理方法に係る高彩度用LUTに対応する階調曲線を示す図であり、図9(b)は、図9(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線を示している。
【0047】
図8(a)は、図6(a)と同様に、調光を行わない通常時の階調曲線を示している。これに対して、本実施形態の画像処理方法では、図8(b)に示すような階調曲線60に沿う変換テーブル(低彩度用LUT)を用いて入力信号を出力階調に変換する処理を行う。そして、この出力階調に変換された画像信号で制御されるライトバルブ23により、減光された光を変調することで、図8(c)に実線で示すような表示階調の階調曲線が得られるようになっている。上記階調補正を行わない場合(すなわち、図8(b)に点線で示す階調曲線62を用いて上記変換を行った場合)、表示階調の階調曲線は、図8(c)に二点鎖線で示す階調曲線65のような表示特性になる。
【0048】
図8(b)において、本実施形態の階調曲線60(実線)は、階調曲線62(非調光時の階調曲線)に比して、中間輝度領域60bにおける出力が低下しており、それに伴って高輝度領域60cの出力ゲインが上昇し、低輝度領域60aの出力ゲインが低下している。そして、本実施形態の階調曲線60を用いた画像処理により得られる表示階調においては、図8(c)に示すように、中間輝度領域において、同図に点線で示す非調光時の階調曲線54と一致している。
このように表示階調の中間輝度領域の出力を、非調光時の階調曲線54と一致させるように増加させることで、光量を増加させたことによる色変化を効果的に抑制することができ、従来適応型表示装置で問題となっていた調光時の色変化による画質の低下を抑えることができる。
【0049】
また、図8(c)に示す表示階調の高輝度領域においては、出力ゲインの上昇によりコントラストが向上するので、視覚される画像の明部の高画質化を実現することができ、調光による階調表現の向上効果をさらに促進することができる。
さらに本実施形態の場合、図8(b)に示すように、低輝度領域60aにおける出力ゲインを、非調光時に比して低下させるように階調補正を行っているので、図8(c)に示すように、階調補正を行わない場合の階調曲線65のように低輝度領域における階調のつぶれを生じさせることなく、調光を行うことが可能になっている。
【0050】
また、本実施形態の投射型表示装置ではテーブル作成部43において、高彩度用LUTと低彩度用LUTの2種類を作成し、これらの変換テーブルを用いて、画像要素の彩度に基づき異なる画像処理を行うことで、調光時の表示画像のさらなる高画質化を実現できるようになっている。先の実施形態の画像処理方法における図8(b)に示した階調曲線に沿う変換テーブルは、低彩度用LUTとして低彩度処理部33に供給されるものであり、高彩度処理部32に対しては、図9に示すような階調曲線に沿う変換テーブルを供給するようになっている。
【0051】
図8(b)に示す階調曲線に対応する低彩度用LUTを用いた場合、高輝度領域60cの出力ゲインを上昇させることに伴って、この輝度領域の色調に若干の変化を生じるため、画像信号中に彩度の高い画像要素又は画像領域が含まれている場合、この画像要素の色変化が比較的目立って視認されることになる。本実施形態の画像処理方法においても、上記第1実施形態と同様に、画像信号に上記高彩度の画像要素あるいは画像領域が含まれる場合には、係る画像要素について高彩度処理部32によって画像処理を行うことが選択され、図9(a)に示す階調曲線に沿う高彩度用LUTを用いて入力信号の変換を行うようになっている。図9(a)に示すように、高彩度用LUTに対応する階調曲線63は、図8(b)に示す階調曲線60と比較して、高輝度領域63cの出力が増加されている。そして、この高彩度用LUTを用いた画像処理を行うことで、図9(b)に示す表示階調の階調曲線66が得られる。この階調曲線66では、高輝度領域66cにおいて非調光時の階調曲線54とほぼ一致しているので、高輝度領域における色変化を目立たなくすることができる。
【0052】
このように、本発明に係る画像処理方法を適用された投射型表示装置によれば、減光を行う場合には、上記第1実施形態の画像処理方法による階調補正処理によって、色変化が抑制されるとともに低輝度領域のコントラストが向上された高画質の表示画像が得られ、増光を行う場合には、上記第2実施形態の画像処理方法による階調補正処理によって、色変化が抑制されるとともに高輝度領域のコントラストが向上された高画質の表示画像が得られる。
【0053】
尚、本発明に係る表示装置としては、上記第1、第2実施形態の画像処理方法は、両方を適用されている必要はなく、第1、第2実施形態のいずれかの画像処理方法のみを適用された構成であっても良いのは勿論であり、表示装置の構成に応じて適宜選択すればよい。
また、上記実施形態の投射型表示装置では、画像処理部21が階調補正手段を備えた構成としたが、入力された画像信号がライトバルブドライバ22に入力されるまでの間であれば、任意の位置に上記階調補正手段を設けることができ、上記階調補正手段により補正処理を施される画像信号はアナログ信号であっても、デジタル信号であっても構わない。
【0054】
[投射型表示装置の他の実施形態]
図10は、本発明に係る投射型表示装置の他の形態を示す概略構成図である。この実施形態の投射型表示装置70と、図1に示した形態の投射型表示装置との異なる点は、先の実施形態では、照明系として光源510と、この光源510から射出された光を複数の色光に分離するダイクロイックミラー513,514とリレーレンズ518,519,520とが備えられていたのに対して、本実施形態では異なる色光をそれぞれ射出することが可能な光源2R,2G,2Bが設けられている点である。
【0055】
光源2Rは、赤色光LRを射出するランプ7Rと、ランプ7Rの光を反射するリフレクタ8とから構成されている。光源2Gは、緑色光LGを射出するランプ7Gと、ランプ7Gの光を反射するリフレクタ8とから構成されている。光源2Bは、青色光LBを射出するランプ7Bと、ランプ7Bの光を反射するリフレクタ8とから構成されている。ランプ7R,7G,7Bは、発光ダイオード(LED)や、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)や、無機エレクトロルミネッセンス素子(無機EL素子)等から構成されている。
【0056】
光源2R,2G,2Bは、液晶ライトバルブ(光変調手段)72,73,74に対応して設けられており、光源2Rと赤色光用液晶ライトバルブ72との間に赤色光調光用液晶素子72aが配置され、光源2Gと緑色光用液晶ライトバルブ73との間に緑色光調光用液晶素子73aが配置され、光源2Bと青色光用液晶ライトバルブ74との間に青色光調光用液晶素子74aが配置されている。
【0057】
光源2Rから射出された赤色光LRは赤色光調光用液晶素子72aに入射し、ここで先の実施形態と同様にして赤色の映像信号のヒストグラムから抽出された画像処理パラメータに基づいて強度(光量)を調節された後、赤色光用液晶ライトバルブ72に入射し、ここで変調される。光源2Gから射出された緑色光LGは緑色光調光用液晶素子73aに入射し、緑色の映像信号のヒストグラムから抽出された画像処理パラメータに基づいて強度(光量)を調節された後、緑色光用液晶ライトバルブ73に入射し、ここで変調される。光源2Bから射出された青色光LBは青色光調光用液晶素子74aに入射し、青色の映像信号のヒストグラムから抽出された画像処理パラメータに基づいて強度(光量)を調節された後、青色光用液晶ライトバルブ74に入射し、ここで変調される。
【0058】
各液晶ライトバルブ72,73,74によって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム75に入射され、ここで3つの色光が合成されてカラー画像を表す光が形成される。合成された光は投射光学系である投射レンズ76によりスクリーン77上に投射され、拡大画像が投影されるようになっている。
【0059】
上記本実施形態の投射型表示装置においても、上記各ライトバルブ72〜74による各色光の変調に際して、画像信号に対して本発明に係る第1実施形態又は第2実施形態の画像処理方法を適用した適切な階調補正が行われるため、調光に伴う画像要素の色変化が抑えられた高画質の表示画像が得られる。また、光量を減少させる場合には、低輝度領域の出力ゲインを上昇させることによるコントラストの向上効果が得られ、光量を増加させる場合には、高輝度領域の出力ゲインを上昇させることによるコントラストの向上効果が得られる。
さらに、調光による階調つぶれも、減光時には高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正を行うことで防止でき、また増光時には低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正を行うことにより効果的に防止することができる。
【0060】
またさらに、上記階調補正処理は、画像信号の彩度に基づき選択される変換テーブル(高彩度用LUT、低彩度用LUT)を用いて行われるため、調光による色変化が目立ちやすい高彩度の画像要素についても適切な階調補正処理が成され、高画質の表示画像が得られる。
【0061】
また、本実施形態の投射型表示装置によれば、光源2R,2G、2Bとこれに対応して設けられた液晶ライトバルブ72,73,74との間にそれぞれ調光用液晶素子が備えられ、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各光路上において光源と液晶ライトバルブとの間に調光用液晶素子が備えられているので、光源2R,2G、2Bから射出された赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの強度(光量)を互いに独立に調節可能である。したがって、各光源の光出力強度が一定のままでも各調光用液晶素子に対応する液晶ライトバルブにおいて所望の強度(光量)の色光が得られるため、映像に応じた明るさが得られ、また、映像の色合いに偏りがある場合であっても効果的に調光でき、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置の実現に有利である。
【0062】
尚、本実施形態の投射型表示装置では、液晶ライトバルブに照射される光量の調節を行う調光手段として、調光用液晶素子72a〜74aを液晶ライトバルブ72〜74の前段に配した場合を図示して説明したが、光源2R,2G,2Bのランプ7R,7G,7Bに固体発光素子を用いる場合には、その発光強度を制御性良く変化させることが可能であるため、調光用液晶素子72a〜74aを設けない構成としてもよい。
【0063】
[画像処理プログラム]
また、上記各実施形態の投射型表示装置ないし画像処理方法の機能を実現するための画像処理プログラムを、コンピュータ読取可能な媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行することにより本発明に係る画像処理方法に必要な処理を実行することもできる。
本発明に係る画像処理プログラムは、上記投射型表示装置に限らず、直視型表示装置、液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、デジタルミラーデバイス、フィールドエミッションデバイス等の画像処理にも用いることができる。
【0064】
上記でいう「コンピュータ」は、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものである。また「コンピュータ読取可能な媒体」には、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のみならず、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータ内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含まれる。
また上記画像処理プログラムは、上記実施形態の表示装置の機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータにすでに記録されている画像処理プログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分プログラムであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る画像処理方法を適用した表示装置の一例である投射型表示装置の概略構成図。
【図2】図2は、実施形態の投射型表示装置の駆動回路の構成を示したブロック図。
【図3】図3は、図2に示す画像処理部の詳細構成を示すブロック図。
【図4】図4は、図2に示す画像解析部の詳細構成を示すブロック図。
【図5】図5は、ヒストグラムの一例を示す図。
【図6】図6(a)〜図6(c)は、画像処理方法の第1実施形態を説明するための階調曲線を示す図。
【図7】図7(a)は、高彩度処理部32で用いられる高彩度用LUTの説明図、図7(b)は、図7(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線を示す図。
【図8】図8(a)〜(c)は、本発明の画像処理方法を説明するための階調曲線を示す図。
【図9】図9(a)は、本発明の画像処理方法に係る高彩度用LUTに対応する階調曲線を示す図、図9(b)は、図9(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線を示す図。
【図10】図10は、投射型表示装置の他の形態を示す概略構成図。
【符号の説明】
21 画像処理部(階調補正手段)、24 画像解析部、31 彩度判定部、32 高彩度処理部、33 低彩度処理部、43 テーブル作成部、50,60階調曲線(出力階調)、50a,60a 低輝度領域、50b,60b 中間輝度領域、50c,60c 高輝度領域、53,63 階調曲線(表示階調)
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及びその画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、IT技術の進歩に伴い、様々な分野で画像表示装置のニーズが高まってきている。このような画像表示装置のうち、液晶分子の配列を電気的に制御して、光学的特性を変化させることができる液晶表示装置は、低消費電力、薄型、目にやさしいなどの点から特に期待されている。また近年では、液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系から射出される映像を投射レンズを通してスクリーンに拡大投射する投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)も広く利用されるようになっている。
【0003】
この投射型液晶表示装置は、光変調手段として液晶ライトバルブを用いているが、光学系を構成する様々な光学要素で生じる光漏れや迷光のため、表示できる明るさの範囲(ダイナミックレンジ)が狭い、映像品質の向上を図り難いというようなことがある。そこで、ダイナミックレンジを拡大する方法として、映像信号に応じてライトバルブ(光変調手段)に入射させる光量を変化させる一方ライトバルブに表示する画像を伸長する方法が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−179886号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記表示画像に応じて光量を変化させる適応型調光表示装置では、光量を減少させることによりコントラストを向上させることが可能である。しかしながら、コントラストの変化に伴って表示画像を構成する原色(R,G,B)の比率が変化してしまうために、表示画像の色調が変化するという問題を有していた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであって、調光時の色変化を抑えつつ、コントラストを向上させることができ、高品質の映像表示が可能な表示装置を提供することを目的としている。
また本発明は、調光時の色変化を抑えつつ、高コントラストの映像表示を行うことができる画像処理方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置は、上記課題を解決するために、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させ、前記中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の信号ゲインを上昇させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、照明光量を減少させる調光を行う場合に、前記階調補正手段によって画像信号の中間輝度領域の出力が増加されることで、減光に伴う表示階調の低下を相殺でき、係る領域の輝度レベルを非調光時に近づけることができるため、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、低輝度領域のコントラストを向上させることができるので、減光により得られる締まった黒表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
上記中間輝度領域と低輝度領域との境界となる信号レベルは、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。前記境界を固定する場合には、例えば入力信号の帯域下限値や最も暗い画素の信号レベルを基準に設定することができる。また、表示画像に応じて可変とする場合には、例えば1フレームの画像データから作成したヒストグラム(出現度数分布)を解析し、この解析に基づき上記境界を設定することができる。
【0008】
本発明の表示装置は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、中間輝度領域の出力を増加させ、低輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び低輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、高輝度領域の出力ゲインを低下させることにより高輝度領域の画像信号を圧縮するので、高輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
上記中間輝度領域と高輝度領域との境界となる信号レベルは、先の構成と同様に、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。
【0009】
本発明の表示装置は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を増加させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させ、前記中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、照明光量を増加させる調光を行う場合に、上記階調補正手段によって、画像信号の中間輝度領域の出力が減少されることで、増光による表示階調の上昇が相殺され、照明光量を変化させないときの表示階調に近づくため、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、高輝度領域のコントラストを向上させることができるので、増光により得られる際立ったハイライト表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
上記中間輝度領域と高輝度領域との境界となる信号レベルは、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。前記境界を固定する場合には、例えば入力信号の帯域上限値や最も明るい画素の信号レベルを基準に設定することができる。また、表示画像に応じて可変とする場合には、例えば1フレームの画像データから作成したヒストグラム(出現度数分布)を解析し、この解析に基づき上記境界を設定することができる。
【0010】
本発明の表示装置は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、前記照明光量を増加させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、中間輝度領域の出力を減少させ、高輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び高輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、低輝度領域の出力ゲインを低下させることにより低輝度領域の画像信号を圧縮するので、低輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
上記中間輝度領域と低輝度領域との境界は、先の構成と同様に、特定の信号レベルに固定してもよく、表示画像に応じて可変としてもよい。
【0011】
本発明の表示装置では、前記画像信号に基づき画像要素の彩度を判定する彩度判定部をさらに備え、前記彩度判定部によって前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれていると判定された場合に、前記階調補正手段により、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が行われる構成とすることができる。
この構成によれば、照明光量を減少させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が行われるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる表示装置を提供できる。
【0012】
本発明の表示装置では、前記画像信号に基づき画像要素の彩度を判定する彩度判定部をさらに備え、前記彩度判定部によって前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれていると判定された場合に、前記階調補正手段により、前記高輝度領域の出力を減少させる階調補正処理が行われる構成とすることもできる。
この構成によれば、照明光量を増加させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が成されるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる表示装置を提供できる。
【0013】
本発明の表示装置は、前記画像信号に対する階調補正処理を行うための変換テーブルを複数作成可能とされたテーブル作成部を備え、前記階調補正手段が、前記彩度判定部の彩度判定に基づき選択された変換テーブルを用いて、対応する彩度の前記画像信号の階調補正処理を行う構成とすることができる。
この構成によれば、入力された画像信号に含まれる画像要素の彩度に応じて複雑な階調補正処理が可能な画像処理部を容易に構成することができる。また、変換テーブルを用いて画像信号の補正を行うため、画像処理を高速に実行することが可能である。
【0014】
本発明の表示装置では、照明光量変化時の中間輝度領域の表示階調が、非照明光量変化時の表示階調と概ね一致していることが好ましい。この構成によれば、上記中間輝度領域の表示について、照明光量を変化させないときからの色変化をほぼなくすことができるため、高画質の調光表示を得ることができる。
【0015】
次に、本発明の表示装置の画像処理方法は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記照明光量を減少させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、画像信号の中間輝度領域の出力が増加されることで、減光に伴う表示階調の低下を相殺し、係る領域の表示階調を、照明光量が変化しないときの階調に近づけることができるので、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、低輝度領域のコントラストを向上させることができるので、減光により得られる締まった黒表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
【0016】
本発明の表示装置の画像処理方法は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記照明光量を減少させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、中間輝度領域の出力を増加させ、低輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び低輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、高輝度領域の出力ゲインを低下させることにより高輝度領域の画像信号を圧縮するので、高輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
【0017】
本発明の表示装置の画像処理方法は、光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記光量を増加させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、画像信号の中間輝度領域の出力が減少されることで、増光による表示階調の増加を相殺し、係る領域の表示階調を、照明光量を変化させないときの階調に近づけることができるため、中間輝度領域における色変化を抑えることができる。また、中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させることにより、高輝度領域のコントラストを向上させることができるので、増光により得られる際立ったハイライト表示と相まって高画質の調光表示を得ることができる。
【0018】
本発明の表示装置の画像処理方法は、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、前記照明光量を増加させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする。
この画像処理方法によれば、中間輝度領域の出力を減少させ、高輝度領域の出力ゲインを上昇させることによって、中間輝度領域における色変化の抑制効果、及び高輝度領域のコントラスト向上効果を得ることができるのに加え、低輝度領域の出力ゲインを低下させることにより低輝度領域の画像信号を圧縮するので、低輝度領域における階調つぶれが生じないようにすることができる。
【0019】
本発明の表示装置の画像処理方法では、前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理を行うこともできる。
この画像処理方法によれば、照明光量を減少させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が成されるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる。
【0020】
本発明の表示装置の画像処理方法では、前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記高輝度領域の出力を低下させる階調補正処理を行うこともできる。
この画像処理方法によれば、照明光量を増加させる場合に、前記彩度判定部による画像解析に基づき、調光による色変化が目立って視認されやすい画像要素について、低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が成されるので、調光による色変化をさらに抑制することができ、もって高画質の表示画像が得られる。
【0021】
次に、本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を減少させる場合に、非調光時に比して中間輝度領域の出力を増加させ、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させる信号変調機能をコンピュータに実行させるものである。
【0022】
本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を減少させるとき、非調光時に比して中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものである。
【0023】
本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を増加させるとき、非調光時に比して中間輝度領域の出力を減少させ、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものである。
【0024】
本発明の画像処理プログラムは、照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置に適用できる画像処理プログラムであって、前記照明光量を増加させるとき、非調光時に比して中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものである。
【0025】
本発明の画像処理プログラムでは、前記画像信号の低輝度領域に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものとすることができる。
【0026】
本発明の画像処理プログラムでは、前記画像信号の高輝度領域に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記高輝度領域の出力を低下させる階調補正機能をコンピュータに実行させるものとすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[投射型表示装置]
図1は、本発明に係る画像処理方法を適用した表示装置の一例である投射型表示装置の概略構成図である。同図に示す投射型表示装置は、光源510、調光素子26、ダイクロイックミラー513、514、反射ミラー515、516、517、リレーレンズ518、519、520、赤色光用液晶ライトバルブ522、緑色光用液晶ライトバルブ523、青色光用液晶ライトバルブ524、クロスダイクロイックプリズム525、投射レンズ系526を備えている。前記調光素子26は、例えば、透過率が可変とされた液晶パネルによって構成されるものである。
【0028】
光源510は、超高圧水銀灯等のランプ511とランプ511の光を反射するリフレクタ512とから構成されている。この光源510とダイクロイックミラー513との間には、光源510からの光量を調節する調光素子26が配置されている。
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー513は、光源510からの白色光のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー517で反射され、赤色光用液晶ライトバルブ522に入射される。
【0029】
一方、ダイクロイックミラー513で反射された緑色光は、緑色光反射用のダイクロイックミラー514によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ523に入射される。
また、ダイクロイックミラー513で反射された青色光は、ダイクロイックミラー514も透過し、リレーレンズ518、反射ミラー515、リレーレンズ519、反射ミラー516、リレーレンズ520からなるリレー系521を経て、青色光用液晶ライトバルブ524に入射される。
【0030】
各液晶ライトバルブ522、523、524により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ系526によってスクリーン527上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0031】
各液晶ライトバルブ522、523、524には、画像信号に基づいて、各色光に所定の画像処理を施す画像処理部(図1では図示を省略)が接続されている。画像処理部で所定の画像処理が施された画像信号は、ライトバルブドライバを介して、各液晶ライトバルブ522、523、524に供給される。本発明に係る投射型表示装置は、この画像処理部において行われる所定の画像処理に基づいて、画像表示を行うものである。
【0032】
次に、本実施形態に係る投射型表示装置に適用された画像処理方法の第1、第2実施形態について説明する。
[画像処理方法の第1実施形態]
図2は、本実施形態の投射型表示装置の駆動回路の構成を示したブロック図である。図3は、図2に示す画像処理部21の詳細構成を示すブロック図である。図4は、図2に示す画像解析部24の詳細構成を示すブロック図である。
【0033】
図2に示すように、まず画像信号は、画像処理部21および画像解析部24に入力される。画像解析部24では、画像信号の解析を行って画像処理を行うための画像処理パラメータを算出するとともに、入力された画像信号をライトバルブ23の出力階調に変換するための複数の変換テーブルを作成し、画像処理部21に供給する。本実施形態の場合、図2に示すように、高彩度用LUT(ルックアップテーブル)と低彩度用LUTの2種類の変換テーブルが、画像解析部24から画像処理部21へ供給されるようになっている。
【0034】
また、画像解析部24は、調光制御信号に基づいて調光素子ドライバ25を制御する。調光ドライバ25は、調光素子26を制御する。この調光素子ドライバ25は、画像解析部24により得られた画像処理パラメータに従って、光源510からの照明光量を変化させる。これにより、表示画像の明るさ範囲を拡張しつつ、滑らかな階調表現を実現することができるようになっている。本実施の形態の投射型表示装置では、以上の作用により、ダイナミックレンジを広げることができ、映像品位の向上を図ることができる。
【0035】
一方、画像処理部21では、画像信号が入力されると、ライトバルブ23を駆動する出力階調への変換処理を行う。この出力階調に変換された画像信号は、各色光用のライトバルブドライバ22に入力され、ライトバルブドライバ22は、この画像信号に基づいて、各色光用のライトバルブ23を制御するようになっている。
【0036】
本実施形態に係る画像処理部21は、図3に示すように、彩度判定部31と、高彩度処理部32と、低彩度処理部33とを備えて構成されている。
高彩度処理部32及び低彩度処理部33は、入力された画像信号を、画像解析部24から供給される変換テーブルに基づき出力階調に変換する。図3に示すように高彩度処理部32には、画像解析部24から変換テーブルとして高彩度用LUTが供給され、低彩度処理部33には、同、低彩度用LUTが供給されるようになっている。
上記彩度判定部31は、入力された画像信号を解析して、所定の水準以上の彩度を有する画像要素又は画像領域の有無を判定し、係る判定に基づき、高彩度処理部32と低彩度処理部33のいずれを用いて後段の画像処理(出力階調変換処理)を行うかを選択する。そして、選択された前記処理部に対して画像信号を供給するようになっている。
【0037】
画像解析部24は、図4に示すように、ヒストグラム作成部41と、ヒストグラム解析部42と、テーブル作成部43とを備えて構成されている。ヒストグラム作成部41は、入力された画像信号の1フレームに含まれる画像データから、階調毎のヒストグラム(出現度数分布)を作成する。このヒストグラムの一例を図5に示す。図5中、横軸は階調数、縦軸は画素数を示している。
ヒストグラム解析部42は、上記ヒストグラム作成部41で作成されたヒストグラムに基づいて、画像処理部21における画像処理パラメータである画像の明るさおよびオフセット値を抽出する。そして、これらのパラメータをテーブル作成部43へ供給する。
【0038】
テーブル作成部43は、受け取った複数のパラメータに基づき、入力信号をライトバルブドライバ22の出力階調に変換するための変換テーブルを作成する。その際、上記階調補正用パラメータを適用して変調曲線の補正を行うとともに、高彩度用LUTと低彩度用LUTの、画像信号の彩度に応じた2種類の変換テーブルを作成する。そして、作成した高彩度用LUTを先の画像処理部21の高彩度処理部32へ供給し、低彩度用LUTを低彩度処理部33へ供給するようになっている。
【0039】
上記高彩度用LUT及び低彩度用LUTを供給された各処理部32,33は、彩度判定部31からの画像信号の供給を受けると、その画像信号を上記変換テーブルを用いて出力階調に変換し出力する。本実施形態の投射型表示装置では、上記変換テーブルが階調補正用パラメータを適用して作成されているため、適切な階調補正が成された画像信号を得ることができるようになっており、画像信号の変調を行う画像処理部21が、本発明に係る階調補正手段としても機能するようになっている。出力された画像信号は、前記処理部32又は33から図2に示すライトバルブドライバ22に送信される。
【0040】
上記画像解析部24で作成された2種類の変換テーブルを用いた画像処理部21における入力信号の変調に際して、第1実施形態の画像処理方法を適用すれば、表示光量を減少させる場合に、適切に階調補正が成された高画質の表示画像を得ることができる。この第1実施形態の画像処理方法における階調補正処理について、図6を参照して以下に説明する。図6(a)〜図6(c)は、画像処理方法の第1実施形態を説明するための階調曲線を示す図であり、図中、横軸は入力信号(画像信号)、縦軸は表示階調又は出力階調を示している。
【0041】
図6(a)は、調光を行わない通常時の階調曲線を示している。この場合、階調曲線は45°の直線状を成しており、入力信号は全帯域で一定のゲインで出力階調に変換され、同様の階調特性の表示階調が得られる。これに対して、本実施形態の画像処理方法では、図6(b)に示すような階調曲線50に沿う変換テーブル(低彩度用LUT)を用いて入力信号を出力階調に変換する処理を行う。そして、この出力階調に変換された画像信号で制御されるライトバルブ23により、減光された光を変調することで、図6(c)に実線で示すような表示階調の階調曲線が得られるようになっている。上記階調補正を行わない場合(すなわち、図6(b)に点線で示す階調曲線52を用いて上記変換を行った場合)、表示階調の階調曲線は、図6(c)に二点鎖線で示す階調曲線55のような表示特性になる。
【0042】
図6(b)において、本実施形態の階調曲線50(実線)は、階調曲線52(非調光時の階調曲線)に比して、中間輝度領域50bにおける出力が増加しており、それに伴って低輝度領域50aの出力ゲインが上昇し、高輝度領域50cの出力ゲインが低下している。そして、本実施形態の階調曲線50を用いた画像処理により得られる表示階調においては、図6(c)に示すように、中間輝度領域において、同図に点線で示す非調光時の階調曲線54と一致している。
このように表示階調の中間輝度領域の出力を、非調光時の階調曲線54と一致させるように増加させることで、光量を低下させたことによる色変化を効果的に抑制することができ、従来の適応型表示装置で問題となっていた調光時の色変化による画質の低下を抑えることができる。
【0043】
また、図6(c)に示す表示階調の低輝度領域においては、出力ゲインの上昇によりコントラストが向上するので、視覚される画像の暗部の高画質化を実現することができ、調光による階調表現の向上効果をさらに促進することができる。
さらに本実施形態の場合、図6(b)に示すように、高輝度領域50cにおける出力ゲインを、非調光時に比して低下させるように階調補正を行っているので、図6(c)に示すように、階調補正を行わない場合の階調曲線55のように高輝度領域における階調のつぶれを生じさせることなく、調光を行うことが可能になっている。
【0044】
また、本実施形態ではテーブル作成部43において、高彩度用LUTと低彩度用LUTの2種類を作成し、これらの変換テーブルを用いて、画像要素の彩度に基づき異なる画像処理を行うことで、調光時の表示画像のさらなる高画質化を実現できるようになっている。上記実施形態における図6(b)に示した階調曲線に沿う変換テーブルは、低彩度用LUTとして低彩度処理部33に供給されるものであり、高彩度処理部32に対しては、図7に示すような階調曲線に沿う変換テーブルを供給するようになっている。図7(a)は、高彩度処理部32で用いられる高彩度用LUTの説明図、図7(b)は、図7(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線である。
【0045】
図6(b)に示す階調曲線に対応する低彩度用LUTを用いた場合、低輝度領域50aの出力ゲインを上昇させることに伴って、この輝度領域の色調に若干の変化を生じるため、画像信号中に彩度の高い画像要素又は画像領域が含まれている場合、この画像要素における色変化が比較的目立って視認されることになる。そこで、本実施形態の画像処理方法においては、画像信号に上記高彩度の画像要素ないし画像領域が含まれる場合には、係る画像要素について高彩度処理部32によって画像処理を行うことが選択され、図7(a)に示す階調曲線に沿う高彩度用LUTを用いて入力信号の変換を行うようになっている。図7(a)に示すように、高彩度用LUTに対応する階調曲線53は、図6(b)に示す階調曲線50と比較して、低輝度領域53aの出力が増加されている。そして、この高彩度用LUTを用いた画像処理を行うことで、図7(b)に示す表示階調の階調曲線56が得られ、この階調曲線56では、低輝度領域56aにおいて非調光時の階調曲線54とほぼ一致しており、低輝度領域における色変化を目立たなくすることができる。
【0046】
[画像処理方法の第2実施形態]
次に、第2実施形態の画像処理方法を適用した場合について図8及び図9を参照して説明する。この第2実施形態の画像処理方法は、光量を増加させる場合に適用することで、適切に階調補正が成された高画質の表示画像を得ることができる画像処理方法である。
図8(a)〜(c)は、本画像処理方法を説明するための階調曲線を示す図であり、図中、横軸は入力信号(画像信号)、縦軸は表示階調又は出力階調を示している。また、図9(a)は、本画像処理方法に係る高彩度用LUTに対応する階調曲線を示す図であり、図9(b)は、図9(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線を示している。
【0047】
図8(a)は、図6(a)と同様に、調光を行わない通常時の階調曲線を示している。これに対して、本実施形態の画像処理方法では、図8(b)に示すような階調曲線60に沿う変換テーブル(低彩度用LUT)を用いて入力信号を出力階調に変換する処理を行う。そして、この出力階調に変換された画像信号で制御されるライトバルブ23により、減光された光を変調することで、図8(c)に実線で示すような表示階調の階調曲線が得られるようになっている。上記階調補正を行わない場合(すなわち、図8(b)に点線で示す階調曲線62を用いて上記変換を行った場合)、表示階調の階調曲線は、図8(c)に二点鎖線で示す階調曲線65のような表示特性になる。
【0048】
図8(b)において、本実施形態の階調曲線60(実線)は、階調曲線62(非調光時の階調曲線)に比して、中間輝度領域60bにおける出力が低下しており、それに伴って高輝度領域60cの出力ゲインが上昇し、低輝度領域60aの出力ゲインが低下している。そして、本実施形態の階調曲線60を用いた画像処理により得られる表示階調においては、図8(c)に示すように、中間輝度領域において、同図に点線で示す非調光時の階調曲線54と一致している。
このように表示階調の中間輝度領域の出力を、非調光時の階調曲線54と一致させるように増加させることで、光量を増加させたことによる色変化を効果的に抑制することができ、従来適応型表示装置で問題となっていた調光時の色変化による画質の低下を抑えることができる。
【0049】
また、図8(c)に示す表示階調の高輝度領域においては、出力ゲインの上昇によりコントラストが向上するので、視覚される画像の明部の高画質化を実現することができ、調光による階調表現の向上効果をさらに促進することができる。
さらに本実施形態の場合、図8(b)に示すように、低輝度領域60aにおける出力ゲインを、非調光時に比して低下させるように階調補正を行っているので、図8(c)に示すように、階調補正を行わない場合の階調曲線65のように低輝度領域における階調のつぶれを生じさせることなく、調光を行うことが可能になっている。
【0050】
また、本実施形態の投射型表示装置ではテーブル作成部43において、高彩度用LUTと低彩度用LUTの2種類を作成し、これらの変換テーブルを用いて、画像要素の彩度に基づき異なる画像処理を行うことで、調光時の表示画像のさらなる高画質化を実現できるようになっている。先の実施形態の画像処理方法における図8(b)に示した階調曲線に沿う変換テーブルは、低彩度用LUTとして低彩度処理部33に供給されるものであり、高彩度処理部32に対しては、図9に示すような階調曲線に沿う変換テーブルを供給するようになっている。
【0051】
図8(b)に示す階調曲線に対応する低彩度用LUTを用いた場合、高輝度領域60cの出力ゲインを上昇させることに伴って、この輝度領域の色調に若干の変化を生じるため、画像信号中に彩度の高い画像要素又は画像領域が含まれている場合、この画像要素の色変化が比較的目立って視認されることになる。本実施形態の画像処理方法においても、上記第1実施形態と同様に、画像信号に上記高彩度の画像要素あるいは画像領域が含まれる場合には、係る画像要素について高彩度処理部32によって画像処理を行うことが選択され、図9(a)に示す階調曲線に沿う高彩度用LUTを用いて入力信号の変換を行うようになっている。図9(a)に示すように、高彩度用LUTに対応する階調曲線63は、図8(b)に示す階調曲線60と比較して、高輝度領域63cの出力が増加されている。そして、この高彩度用LUTを用いた画像処理を行うことで、図9(b)に示す表示階調の階調曲線66が得られる。この階調曲線66では、高輝度領域66cにおいて非調光時の階調曲線54とほぼ一致しているので、高輝度領域における色変化を目立たなくすることができる。
【0052】
このように、本発明に係る画像処理方法を適用された投射型表示装置によれば、減光を行う場合には、上記第1実施形態の画像処理方法による階調補正処理によって、色変化が抑制されるとともに低輝度領域のコントラストが向上された高画質の表示画像が得られ、増光を行う場合には、上記第2実施形態の画像処理方法による階調補正処理によって、色変化が抑制されるとともに高輝度領域のコントラストが向上された高画質の表示画像が得られる。
【0053】
尚、本発明に係る表示装置としては、上記第1、第2実施形態の画像処理方法は、両方を適用されている必要はなく、第1、第2実施形態のいずれかの画像処理方法のみを適用された構成であっても良いのは勿論であり、表示装置の構成に応じて適宜選択すればよい。
また、上記実施形態の投射型表示装置では、画像処理部21が階調補正手段を備えた構成としたが、入力された画像信号がライトバルブドライバ22に入力されるまでの間であれば、任意の位置に上記階調補正手段を設けることができ、上記階調補正手段により補正処理を施される画像信号はアナログ信号であっても、デジタル信号であっても構わない。
【0054】
[投射型表示装置の他の実施形態]
図10は、本発明に係る投射型表示装置の他の形態を示す概略構成図である。この実施形態の投射型表示装置70と、図1に示した形態の投射型表示装置との異なる点は、先の実施形態では、照明系として光源510と、この光源510から射出された光を複数の色光に分離するダイクロイックミラー513,514とリレーレンズ518,519,520とが備えられていたのに対して、本実施形態では異なる色光をそれぞれ射出することが可能な光源2R,2G,2Bが設けられている点である。
【0055】
光源2Rは、赤色光LRを射出するランプ7Rと、ランプ7Rの光を反射するリフレクタ8とから構成されている。光源2Gは、緑色光LGを射出するランプ7Gと、ランプ7Gの光を反射するリフレクタ8とから構成されている。光源2Bは、青色光LBを射出するランプ7Bと、ランプ7Bの光を反射するリフレクタ8とから構成されている。ランプ7R,7G,7Bは、発光ダイオード(LED)や、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)や、無機エレクトロルミネッセンス素子(無機EL素子)等から構成されている。
【0056】
光源2R,2G,2Bは、液晶ライトバルブ(光変調手段)72,73,74に対応して設けられており、光源2Rと赤色光用液晶ライトバルブ72との間に赤色光調光用液晶素子72aが配置され、光源2Gと緑色光用液晶ライトバルブ73との間に緑色光調光用液晶素子73aが配置され、光源2Bと青色光用液晶ライトバルブ74との間に青色光調光用液晶素子74aが配置されている。
【0057】
光源2Rから射出された赤色光LRは赤色光調光用液晶素子72aに入射し、ここで先の実施形態と同様にして赤色の映像信号のヒストグラムから抽出された画像処理パラメータに基づいて強度(光量)を調節された後、赤色光用液晶ライトバルブ72に入射し、ここで変調される。光源2Gから射出された緑色光LGは緑色光調光用液晶素子73aに入射し、緑色の映像信号のヒストグラムから抽出された画像処理パラメータに基づいて強度(光量)を調節された後、緑色光用液晶ライトバルブ73に入射し、ここで変調される。光源2Bから射出された青色光LBは青色光調光用液晶素子74aに入射し、青色の映像信号のヒストグラムから抽出された画像処理パラメータに基づいて強度(光量)を調節された後、青色光用液晶ライトバルブ74に入射し、ここで変調される。
【0058】
各液晶ライトバルブ72,73,74によって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム75に入射され、ここで3つの色光が合成されてカラー画像を表す光が形成される。合成された光は投射光学系である投射レンズ76によりスクリーン77上に投射され、拡大画像が投影されるようになっている。
【0059】
上記本実施形態の投射型表示装置においても、上記各ライトバルブ72〜74による各色光の変調に際して、画像信号に対して本発明に係る第1実施形態又は第2実施形態の画像処理方法を適用した適切な階調補正が行われるため、調光に伴う画像要素の色変化が抑えられた高画質の表示画像が得られる。また、光量を減少させる場合には、低輝度領域の出力ゲインを上昇させることによるコントラストの向上効果が得られ、光量を増加させる場合には、高輝度領域の出力ゲインを上昇させることによるコントラストの向上効果が得られる。
さらに、調光による階調つぶれも、減光時には高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正を行うことで防止でき、また増光時には低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正を行うことにより効果的に防止することができる。
【0060】
またさらに、上記階調補正処理は、画像信号の彩度に基づき選択される変換テーブル(高彩度用LUT、低彩度用LUT)を用いて行われるため、調光による色変化が目立ちやすい高彩度の画像要素についても適切な階調補正処理が成され、高画質の表示画像が得られる。
【0061】
また、本実施形態の投射型表示装置によれば、光源2R,2G、2Bとこれに対応して設けられた液晶ライトバルブ72,73,74との間にそれぞれ調光用液晶素子が備えられ、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各光路上において光源と液晶ライトバルブとの間に調光用液晶素子が備えられているので、光源2R,2G、2Bから射出された赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの強度(光量)を互いに独立に調節可能である。したがって、各光源の光出力強度が一定のままでも各調光用液晶素子に対応する液晶ライトバルブにおいて所望の強度(光量)の色光が得られるため、映像に応じた明るさが得られ、また、映像の色合いに偏りがある場合であっても効果的に調光でき、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置の実現に有利である。
【0062】
尚、本実施形態の投射型表示装置では、液晶ライトバルブに照射される光量の調節を行う調光手段として、調光用液晶素子72a〜74aを液晶ライトバルブ72〜74の前段に配した場合を図示して説明したが、光源2R,2G,2Bのランプ7R,7G,7Bに固体発光素子を用いる場合には、その発光強度を制御性良く変化させることが可能であるため、調光用液晶素子72a〜74aを設けない構成としてもよい。
【0063】
[画像処理プログラム]
また、上記各実施形態の投射型表示装置ないし画像処理方法の機能を実現するための画像処理プログラムを、コンピュータ読取可能な媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行することにより本発明に係る画像処理方法に必要な処理を実行することもできる。
本発明に係る画像処理プログラムは、上記投射型表示装置に限らず、直視型表示装置、液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、デジタルミラーデバイス、フィールドエミッションデバイス等の画像処理にも用いることができる。
【0064】
上記でいう「コンピュータ」は、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものである。また「コンピュータ読取可能な媒体」には、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のみならず、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータ内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含まれる。
また上記画像処理プログラムは、上記実施形態の表示装置の機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータにすでに記録されている画像処理プログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分プログラムであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る画像処理方法を適用した表示装置の一例である投射型表示装置の概略構成図。
【図2】図2は、実施形態の投射型表示装置の駆動回路の構成を示したブロック図。
【図3】図3は、図2に示す画像処理部の詳細構成を示すブロック図。
【図4】図4は、図2に示す画像解析部の詳細構成を示すブロック図。
【図5】図5は、ヒストグラムの一例を示す図。
【図6】図6(a)〜図6(c)は、画像処理方法の第1実施形態を説明するための階調曲線を示す図。
【図7】図7(a)は、高彩度処理部32で用いられる高彩度用LUTの説明図、図7(b)は、図7(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線を示す図。
【図8】図8(a)〜(c)は、本発明の画像処理方法を説明するための階調曲線を示す図。
【図9】図9(a)は、本発明の画像処理方法に係る高彩度用LUTに対応する階調曲線を示す図、図9(b)は、図9(a)に示す階調曲線を適用した場合の表示階調の階調曲線を示す図。
【図10】図10は、投射型表示装置の他の形態を示す概略構成図。
【符号の説明】
21 画像処理部(階調補正手段)、24 画像解析部、31 彩度判定部、32 高彩度処理部、33 低彩度処理部、43 テーブル作成部、50,60階調曲線(出力階調)、50a,60a 低輝度領域、50b,60b 中間輝度領域、50c,60c 高輝度領域、53,63 階調曲線(表示階調)
Claims (14)
- 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、
前記照明光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させ、前記中間輝度領域の出力上昇に応じて低輝度領域の信号ゲインを上昇させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする表示装置。 - 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、
前記照明光量を減少させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする表示装置。 - 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、
前記照明光量を増加させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させ、前記中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする表示装置。 - 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置であって、
前記照明光量を増加させる場合に機能し、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行う階調補正手段を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記画像信号に基づき画像要素の彩度を判定する彩度判定部をさらに備え、
前記彩度判定部によって前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれていると判定された場合に、前記階調補正手段により、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理が行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。 - 前記画像信号に基づき画像要素の彩度を判定する彩度判定部をさらに備え、
前記彩度判定部によって前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれていると判定された場合に、前記階調補正手段により、前記高輝度領域の出力を減少させる階調補正処理が行われることを特徴とする請求項3又は4に記載の表示装置。 - 前記画像信号に対する階調補正処理を行うための変換テーブルを複数作成可能とされたテーブル作成部を備え、
前記階調補正手段が、前記彩度判定部の彩度判定に基づき選択された変換テーブルを用いて、対応する彩度の前記画像信号の階調補正処理を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の表示装置。 - 照明光量変化時の中間輝度領域の表示階調が、非照明光量変化時の表示階調と概ね一致していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の表示装置。
- 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、
前記照明光量を減少させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行うことを特徴とする表示装置の画像処理方法。 - 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、
前記照明光量を減少させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を増加させるとともに、前記中間輝度領域の出力の上昇に応じて低輝度領域の出力ゲインを上昇させ、高輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする表示装置の画像処理方法。 - 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、
前記照明光量を増加させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させる階調補正処理を行うことを特徴とする表示装置の画像処理方法。 - 照明光量を変化させることにより表示画像の調整が可能な表示装置の画像処理方法であって、
前記照明光量を増加させるとき、前記表示画像の画像信号に対して、中間輝度領域の出力を減少させるとともに、前記中間輝度領域の出力の低下に応じて高輝度領域の出力ゲインを上昇させ、低輝度領域の出力ゲインを低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする表示装置の画像処理方法。 - 前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記低輝度領域の出力を増加させる階調補正処理を行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の表示装置の画像処理方法。
- 前記画像信号に彩度の高い画像要素が含まれているとき、前記高輝度領域の出力を低下させる階調補正処理を行うことを特徴とする請求項11又は12に記載の表示装置の画像処理方法。
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