JP2004264088A - 静電容量型指紋センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】低消費電力化を図るとともにオフセット電圧を減少させる。
【解決手段】センサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具え、センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路の基準側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路で構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】センサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具え、センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路の基準側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路で構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電容量型指紋センサに係るもので、静電容量による電荷を電圧に変換して指紋データの作成を行う回路構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】米国特許第6,049,620号
【0003】
従来の静電容量型指紋センサは、図5に示すように、誘電体保護膜2で被覆されたセンサ電極3、電荷−電圧変換コンデンサ7、センサ電極3と電荷−電圧コンデンサ7をリセットするための放電用スイッチ4、開始信号源6、充電を停止するための保持用スイッチ8と保持信号源9で構成されている。図2に示したように、センサアレイ3の誘電体膜2上に指1が置かれている状態において、センサ電極3と指1との間に発生する静電容量を、放電用スイッチ4を開始信号源6によってONすることによって、接地して残留電荷をリセットする。その後、カレントミラー回路5によって指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ7に電流が供給されて両方のコンデンサの電圧が上昇する。保持用スイッチ8をONすることで指ぶれによる出力電圧の変動を防止し、この出力電圧から指紋データの作成を行う。
【0004】
【発明が解決使用とする課題】
しかし、残留電荷の放電時にカレントミラーと放電回路のトランジスタの抵抗値が低いために、電源とグラウンド間に大量の電流が流れることになる。またセンサ電極に保持用スイッチを接続しているため、寄生容量が増加して出力信号のオフセット電圧も増加し、これによって出力信号の設定可能な電圧範囲が狭められる。本発明は、従来の静電容量型指紋センサ装置における上記の欠点を解決しようとするもので、低消費電力化を図るとともにオフセット電圧を減少させるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回路を構成するカレントミラー回路を変えることによって、上記の課題を解決するものである。
【0006】
すなわち、誘電体保護膜で被覆されたセンサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる固定の静電容量を有する電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具えた静電容量型指紋センサにおいて、センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路の基準側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路で構成することに特徴を有するものである。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。図1は本発明の実施例を示す回路図であり、図2はセンサ部の正面断面図である。二次元に配置された多数のセンサ電極3とそれを覆う誘電体膜2でセンサアレイを構成する。各センサ電極3は指紋の画像を表現できるように、指紋の凹凸で表現される線の太さより狭い300dpiないし500dpiの間隔で配置される。誘電体保護膜2は、センサ電極を被覆して保護するとともに、指1とセンサ電極3との間にコンデンサを形成する。このセンサアレイは、各センサ電極がほぼ均一な静電容量を有している。図2に示したように誘電体膜2上に指1を置くと、指1は接地状態にあるため、指1とセンサ電極3との間に静電容量が発生する。その静電容量は、指紋の凸部すなわち指1とセンサ電極3との距離が短い部分では大きくなり、指紋の凹部すなわち指1とセンサ電極3との距離が長い部分では小さくなる。
【0008】
図1は、指紋センサの回路の1単位を構成する単位回路を示すもので、MOSトランジスタで回路を構成した例である。図に示すように、この単位回路は、指との間に静電容量を発生させるセンサ電極3、電荷−電圧変換コンデンサ13、センサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13に充電するカスコード型カレントミラー11、センサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13をリセットするための放電用スイッチ10、開始信号源12とカスコード型カレントミラーのバイアス端子に入力する保持信号源14で構成される。
【0009】
センサアレイの誘電体膜上に指が置かれている状態において、以下の手順を踏むことで指紋画像を得ることができる。保持信号源14よりカレントミラー回路11のバイアス端子に定電圧源と同等の電圧を入力してカレントミラー回路11に流れる電流を制限する。センサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13に接続する放電用スイッチ10を開始信号源12によりそれぞれONすることによって接地して残留電荷を放電する。これによって、指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサの端子電圧を0Vにリセットする。この際の放電電流はカレントミラー回路11がカスコード接続されていることによって抵抗値が大きくなるため、従来500μA以上流れていたのをほぼ0μAに抑えることが可能となる。
【0010】
放電後、放電用スイッチ10をOFFしてセンサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13を接地状態から開放状態に切り換える。さらに、保持信号源14よりカレントミラー回路11のバイアス端子に、定電圧源よりMOSトランジスタの閾値以下の電圧を印加すると、残留電荷の放電により、カレントミラー回路11のトランジスタのゲート電圧が低いため、カレントミラー回路11が動作して指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ13に電流が供給され、双方のコンデンサの電圧が上昇する。この充電は、開始信号源12によって信号が入力されると、指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサの両端に生じる電圧が電源電圧からカレントミラー回路11を構成するトランジスタの閾値電圧分低い電圧になるまで徐々に行われる。
【0011】
このとき、保持信号源14によってカレントミラー回路11のバイアス端子に定電圧源と同等の電圧を入力すると、カレントミラー回路11は停止し、コンデンサ13への電荷の供給が停止されるので、コンデンサ13に発生する電圧は放電用スイッチ10を接地状態に切り換えるまで保持される。電荷−電圧変換コンデンサ13に電荷の供給が停止されるまでに充電される電荷は、指1とセンサ電極3で構成されたコンデンサに充電された電荷と比例する量の電荷であり、電荷−電圧変換コンデンサ13に発生する出力電圧にも比例する。電荷−電圧変換コンデンサ13に充電される電荷はカレントミラー回路11による電流比によって決定するので、カレントミラー回路11を構成するトランジスタのゲートのサイズを変えることによって任意の電荷とすることが可能である。
【0012】
次にその動作を図3を用いて説明する。開始信号15はHighレベルの間、放電用スイッチはONしているため、指とセンサ電極で構成されるコンデンサ、電荷−電圧変換コンデンサがともに接地されている状態となり、波形17、18は0Vを示している。開始信号15と保持信号16をLowレベルに切り換えると、コンデンサに充電が開始される。コンデンサの端子電圧は波形17に示されるように徐々に上昇し、この充電は保持信号16を電源電圧に変化させるまで行われる。これと同様の期間、電荷−電圧変換コンデンサも充電され、波形18のように指とセンサ電極で構成されるコンデンサの静電容量によって異なる電圧を示す。電荷−電圧変換コンデンサの電圧18は開始信号15が再びHighになり、放電を開始するまで保持される。
【0013】
上記の説明は充電型の静電容量型指紋センサについて述べた。本発明は、また、指とセンサ電極で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサに充電された電荷を放電用カレントミラー回路で放電させ、所定の電荷となった時の電圧を検出する回路にも利用できる。カスコード型カレントイミラー回路の効果によって消費電力を抑えるとともに、オフセット電圧を減少させることが可能である。
【0014】
指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ22に接続する充電用スイッチ19をONすることで電源電圧に充電する。充電後スイッチ19をOFFに切り換え、保持信号源23によりカレントミラー回路20のバイアス端子にMOSトランジスタの閾値以上の電圧を印加すると、カレントミラー回路20が動作し、指1とセンサ電極3とで構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ22から放電を開始する。この放電は指1とセンサ電極3とで構成されるコンデンサの端子電圧が、グラウンドレベルよりカレントミラー回路20を構成するトランジスタの閾値電圧分高い電圧となるまで徐々に放電する。これと同様の期間コンデンサ22からも放電され、指1とセンサ電極3とで構成されるコンデンサの静電容量によって異なる電圧を示す。この放電型の回路においても、従来は電源電圧を充電する際に多量の電流が流れていたが、このカスケード型カレントミラー回路を用いることによって消費電力を抑えることができる。また、センサ電極に接続する素子数を減らすことができるのでオフセット電圧を減少させることができ、データ信号の電圧の設定可能な範囲を広げることができる。
【0015】
【発明の効果】
従来の静電容量型指紋センサにおいては残留電荷を放電するときに電流が多量に流れていたが、本発明によればカレントミラー回路をカスケード型カレントミラー回路に置き換えることによって消費電力を抑えることができる。また、センサ電極に接続する素子数を減らすことでオフセット電圧を減少させることができ、データ信号の電圧の設定可能な範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路図
【図2】検出センサ部の正面断面図
【図3】信号波形の説明図
【図4】本発明の他の実施例の回路図
【図5】従来の静電容量型指紋センサの回路図
【符号の説明】
1:指
2:誘電体保護膜
3:センサ電極
4、10、19:放電用スイッチ
5、11、20:カレントミラー回路
6、12、21:充電開始信号源
7、13、22:電荷−電圧変換コンデンサ
8:保持用スイッチ
9、14、23:保持信号源
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電容量型指紋センサに係るもので、静電容量による電荷を電圧に変換して指紋データの作成を行う回路構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】米国特許第6,049,620号
【0003】
従来の静電容量型指紋センサは、図5に示すように、誘電体保護膜2で被覆されたセンサ電極3、電荷−電圧変換コンデンサ7、センサ電極3と電荷−電圧コンデンサ7をリセットするための放電用スイッチ4、開始信号源6、充電を停止するための保持用スイッチ8と保持信号源9で構成されている。図2に示したように、センサアレイ3の誘電体膜2上に指1が置かれている状態において、センサ電極3と指1との間に発生する静電容量を、放電用スイッチ4を開始信号源6によってONすることによって、接地して残留電荷をリセットする。その後、カレントミラー回路5によって指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ7に電流が供給されて両方のコンデンサの電圧が上昇する。保持用スイッチ8をONすることで指ぶれによる出力電圧の変動を防止し、この出力電圧から指紋データの作成を行う。
【0004】
【発明が解決使用とする課題】
しかし、残留電荷の放電時にカレントミラーと放電回路のトランジスタの抵抗値が低いために、電源とグラウンド間に大量の電流が流れることになる。またセンサ電極に保持用スイッチを接続しているため、寄生容量が増加して出力信号のオフセット電圧も増加し、これによって出力信号の設定可能な電圧範囲が狭められる。本発明は、従来の静電容量型指紋センサ装置における上記の欠点を解決しようとするもので、低消費電力化を図るとともにオフセット電圧を減少させるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回路を構成するカレントミラー回路を変えることによって、上記の課題を解決するものである。
【0006】
すなわち、誘電体保護膜で被覆されたセンサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる固定の静電容量を有する電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具えた静電容量型指紋センサにおいて、センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路の基準側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路で構成することに特徴を有するものである。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。図1は本発明の実施例を示す回路図であり、図2はセンサ部の正面断面図である。二次元に配置された多数のセンサ電極3とそれを覆う誘電体膜2でセンサアレイを構成する。各センサ電極3は指紋の画像を表現できるように、指紋の凹凸で表現される線の太さより狭い300dpiないし500dpiの間隔で配置される。誘電体保護膜2は、センサ電極を被覆して保護するとともに、指1とセンサ電極3との間にコンデンサを形成する。このセンサアレイは、各センサ電極がほぼ均一な静電容量を有している。図2に示したように誘電体膜2上に指1を置くと、指1は接地状態にあるため、指1とセンサ電極3との間に静電容量が発生する。その静電容量は、指紋の凸部すなわち指1とセンサ電極3との距離が短い部分では大きくなり、指紋の凹部すなわち指1とセンサ電極3との距離が長い部分では小さくなる。
【0008】
図1は、指紋センサの回路の1単位を構成する単位回路を示すもので、MOSトランジスタで回路を構成した例である。図に示すように、この単位回路は、指との間に静電容量を発生させるセンサ電極3、電荷−電圧変換コンデンサ13、センサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13に充電するカスコード型カレントミラー11、センサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13をリセットするための放電用スイッチ10、開始信号源12とカスコード型カレントミラーのバイアス端子に入力する保持信号源14で構成される。
【0009】
センサアレイの誘電体膜上に指が置かれている状態において、以下の手順を踏むことで指紋画像を得ることができる。保持信号源14よりカレントミラー回路11のバイアス端子に定電圧源と同等の電圧を入力してカレントミラー回路11に流れる電流を制限する。センサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13に接続する放電用スイッチ10を開始信号源12によりそれぞれONすることによって接地して残留電荷を放電する。これによって、指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサの端子電圧を0Vにリセットする。この際の放電電流はカレントミラー回路11がカスコード接続されていることによって抵抗値が大きくなるため、従来500μA以上流れていたのをほぼ0μAに抑えることが可能となる。
【0010】
放電後、放電用スイッチ10をOFFしてセンサ電極3と電荷−電圧変換コンデンサ13を接地状態から開放状態に切り換える。さらに、保持信号源14よりカレントミラー回路11のバイアス端子に、定電圧源よりMOSトランジスタの閾値以下の電圧を印加すると、残留電荷の放電により、カレントミラー回路11のトランジスタのゲート電圧が低いため、カレントミラー回路11が動作して指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ13に電流が供給され、双方のコンデンサの電圧が上昇する。この充電は、開始信号源12によって信号が入力されると、指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサの両端に生じる電圧が電源電圧からカレントミラー回路11を構成するトランジスタの閾値電圧分低い電圧になるまで徐々に行われる。
【0011】
このとき、保持信号源14によってカレントミラー回路11のバイアス端子に定電圧源と同等の電圧を入力すると、カレントミラー回路11は停止し、コンデンサ13への電荷の供給が停止されるので、コンデンサ13に発生する電圧は放電用スイッチ10を接地状態に切り換えるまで保持される。電荷−電圧変換コンデンサ13に電荷の供給が停止されるまでに充電される電荷は、指1とセンサ電極3で構成されたコンデンサに充電された電荷と比例する量の電荷であり、電荷−電圧変換コンデンサ13に発生する出力電圧にも比例する。電荷−電圧変換コンデンサ13に充電される電荷はカレントミラー回路11による電流比によって決定するので、カレントミラー回路11を構成するトランジスタのゲートのサイズを変えることによって任意の電荷とすることが可能である。
【0012】
次にその動作を図3を用いて説明する。開始信号15はHighレベルの間、放電用スイッチはONしているため、指とセンサ電極で構成されるコンデンサ、電荷−電圧変換コンデンサがともに接地されている状態となり、波形17、18は0Vを示している。開始信号15と保持信号16をLowレベルに切り換えると、コンデンサに充電が開始される。コンデンサの端子電圧は波形17に示されるように徐々に上昇し、この充電は保持信号16を電源電圧に変化させるまで行われる。これと同様の期間、電荷−電圧変換コンデンサも充電され、波形18のように指とセンサ電極で構成されるコンデンサの静電容量によって異なる電圧を示す。電荷−電圧変換コンデンサの電圧18は開始信号15が再びHighになり、放電を開始するまで保持される。
【0013】
上記の説明は充電型の静電容量型指紋センサについて述べた。本発明は、また、指とセンサ電極で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサに充電された電荷を放電用カレントミラー回路で放電させ、所定の電荷となった時の電圧を検出する回路にも利用できる。カスコード型カレントイミラー回路の効果によって消費電力を抑えるとともに、オフセット電圧を減少させることが可能である。
【0014】
指1とセンサ電極3で構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ22に接続する充電用スイッチ19をONすることで電源電圧に充電する。充電後スイッチ19をOFFに切り換え、保持信号源23によりカレントミラー回路20のバイアス端子にMOSトランジスタの閾値以上の電圧を印加すると、カレントミラー回路20が動作し、指1とセンサ電極3とで構成されるコンデンサと電荷−電圧変換コンデンサ22から放電を開始する。この放電は指1とセンサ電極3とで構成されるコンデンサの端子電圧が、グラウンドレベルよりカレントミラー回路20を構成するトランジスタの閾値電圧分高い電圧となるまで徐々に放電する。これと同様の期間コンデンサ22からも放電され、指1とセンサ電極3とで構成されるコンデンサの静電容量によって異なる電圧を示す。この放電型の回路においても、従来は電源電圧を充電する際に多量の電流が流れていたが、このカスケード型カレントミラー回路を用いることによって消費電力を抑えることができる。また、センサ電極に接続する素子数を減らすことができるのでオフセット電圧を減少させることができ、データ信号の電圧の設定可能な範囲を広げることができる。
【0015】
【発明の効果】
従来の静電容量型指紋センサにおいては残留電荷を放電するときに電流が多量に流れていたが、本発明によればカレントミラー回路をカスケード型カレントミラー回路に置き換えることによって消費電力を抑えることができる。また、センサ電極に接続する素子数を減らすことでオフセット電圧を減少させることができ、データ信号の電圧の設定可能な範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路図
【図2】検出センサ部の正面断面図
【図3】信号波形の説明図
【図4】本発明の他の実施例の回路図
【図5】従来の静電容量型指紋センサの回路図
【符号の説明】
1:指
2:誘電体保護膜
3:センサ電極
4、10、19:放電用スイッチ
5、11、20:カレントミラー回路
6、12、21:充電開始信号源
7、13、22:電荷−電圧変換コンデンサ
8:保持用スイッチ
9、14、23:保持信号源
Claims (3)
- 誘電体保護膜で被覆されたセンサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる固定の静電容量を有する電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具えた静電容量型指紋センサにおいて、
センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路の基準側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路で構成することを特徴とする静電容量型指紋センサ。 - 誘電体保護膜で被覆されたセンサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる固定の静電容量を有する電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具えた静電容量型指紋センサにおいて、
センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路の基準側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路とし、そのバイアス電圧の端子を制御することによって出力電圧を確定することを特徴とする静電容量型指紋センサ。 - 誘電体保護膜で被覆されたセンサ電極、そのセンサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加する電圧を切り換える開始信号を入力するスイッチ回路、電荷の変化に比例して出力電圧を変化させる固定の静電容量を有する電荷−電圧変換コンデンサ、その電荷−電圧変換コンデンサに初期電圧を設定する開始信号を入力するスイッチ回路、および、基準側にそのセンサ電極を、出力側にその電荷−電圧変換コンデンサを接続したカレントミラー回路を具えた静電容量型指紋センサにおいて、
センサ電極と検出対象物間に生じる静電容量に印加した電圧が切り換わることによって変化する電荷に比例したその電荷―電圧変換コンデンサの電荷によって生じる出力電圧を確定する保持信号を入力するスイッチ回路をカレントミラー回路のグラウンド側に具え、そのスイッチ回路とカレントミラー回路をカスコード型カレントミラー回路で構成することを特徴とする静電容量型指紋センサ。
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JP2003052923A JP2004264088A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 静電容量型指紋センサ |
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JP2003052923A JP2004264088A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 静電容量型指紋センサ |
Publications (1)
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JP2004264088A true JP2004264088A (ja) | 2004-09-24 |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004264088A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009032362A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Fujitsu Microelectronics Ltd | カスコードカレントミラー回路を有する内部電源回路 |
CN110749779A (zh) * | 2019-12-05 | 2020-02-04 | 上海芯凌微电子有限公司 | 电容式传感器电容变化检测方法及电路 |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003052923A patent/JP2004264088A/ja active Pending
Cited By (3)
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