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JP2004262816A - 香料除去用組成物 - Google Patents

香料除去用組成物 Download PDF

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JP2004262816A
JP2004262816A JP2003053984A JP2003053984A JP2004262816A JP 2004262816 A JP2004262816 A JP 2004262816A JP 2003053984 A JP2003053984 A JP 2003053984A JP 2003053984 A JP2003053984 A JP 2003053984A JP 2004262816 A JP2004262816 A JP 2004262816A
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JP
Japan
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fragrance
composition
perfume
mass
ethanol
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Withdrawn
Application number
JP2003053984A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shoji
健 庄司
Masanori Yoshimura
政典 吉村
Sumie Taguchi
澄恵 田口
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP2003053984A priority Critical patent/JP2004262816A/ja
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Abstract

【課題】香りを手軽に確実に消すことのできる香料除去用組成物を提供する。
【解決手段】(a)水と、
(b)エタノールと、
(c)水:エタノールの質量比が1:1の水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するカルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類から選ばれる1種又は2種以上と、
を含むことを特徴とする香料除去用組成物。
前記組成物において、(C)が、クエン酸トリエチル、コハク酸ジエトキシエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールからなる群より選択される1種又は2種以上、特にクエン酸トリエチルであることが好適である。
前記香料除去用組成物を用いて、香料を拭き取ることを特徴とする香料除去方法。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は香料除去用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、メーキャップや服装による視覚的な演出に加え、香水を付けることで、個性的な魅力を引き出し、演出することがなされている。
そして、食事中に香りが邪魔になる、あるいは、シーンに応じて香水を付け替えたいが、前に付けた香りと混ざってしまう、という問題が生じることがある。
【0003】
一般的に臭いを除去する技術としては、▲1▼臭気成分の臭いを化学的・生物的作用等で低減又は無臭成分に変えてしまう方法、▲2▼臭気成分を吸着あるいは包接する等の物理的作用で臭わなくする方法、▲3▼臭気成分を他の芳香成分によってマスキングする方法がある。
【0004】
▲1▼としては、例えば体臭等の不快臭に対してフィチン酸金属錯化合物を用いる方法等、多くの研究がなされている(特許文献1)。▲2▼としては、活性炭をはじめとして、臭気成分を吸着する物質(例えば非晶質リン酸カルシウム粒子)を用いる方法が数多くある(特許文献2)。▲3▼としては、例えば加齢臭に対するマスキング香料等、様々なマスキング香料の検討がなされている(特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】特開平9−202721
【特許文献2】特開平11−278816
【特許文献1】特開平11−286428
【0006】
しかしながら、香料等に含まれる香気成分を除去する技術に関しては、未だ研究がなされておらず、香りを除去する製品も市場には存在しない。また、香水等は、様々な香料成分が含まれているため、特定の臭気成分を消臭する技術では、完全に香りを除去することができない。また、マスキングによる方法では、別の香気成分を用いて臭気を感じなくする方法であるため、香りを除去することはできない。
【0007】
そこで、一度付けた香水等の香料成分を除去したい時には、一般的に、石鹸を用いて洗い流したり、洗浄用のウェットティッシュ等で拭き取ったりする方法がとられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、香水は多種類の香料からなっており、さらに皮膚に強固に吸着するため、上記方法では香りを消すことはできなかった。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、香りを手軽に確実に消すことのできる香料除去用組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、特定の組成物を用いて拭き取ることにより、瞬時に確実に香りを消すことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第一の主題は、
(a)水と、
(b)エタノールと、
(c)水:エタノールの質量比が1:1の水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するカルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類から選ばれる1種又は2種以上と、
を含むことを特徴とする香料除去用組成物である。
【0010】
前記組成物において、(c)が、クエン酸トリエチル、コハク酸ジエトキシエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールからなる群より選択される1種又は2種以上、特にクエン酸トリエチルであることが好適である。
【0011】
前記組成物において、組成物全体に対して、(a)を10〜90質量%、(b)を5〜60質量%、(c)を5〜60質量%含むことが好適である。
本発明の第二の主題は、前記香料除去用組成物を用いて、香料を拭き取ることを特徴とする香料除去方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の香料除去用組成物は、(a)水と、(b)エタノールと、(c)水:エタノールの質量比が1:1の水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するカルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類から選ばれる1種又は2種以上と、を含むことを特徴とする。
水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するものであれば、(a)、(b)、(c)の3成分の組み合わせることにより、香りを確実に消すことができる。
【0013】
(c)成分
(c)成分は、水:エタノールの質量比が1:1の水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するカルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類であり、特に制限されず、1種あるいは2種以上用いることができる。
【0014】
カルボン酸エステルとしては、例えばクエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジエトキシエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ミリスチン酸イソプロピル、アゼライン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジエル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
【0015】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0016】
これらのカルボン酸エステル類及び多価アルコール類の中でも、クエン酸トリエチル、コハク酸ジエトキシエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールを含むことが好ましく、特に、クエン酸トリエチルを含むことが好ましい。
【0017】
クエン酸トリエチルは、無色の油状液体であり、下記式(I)で表される。
【化1】
Figure 2004262816
【0018】
(c)成分の配合量は、組成物全体に対して、5〜50質量%、特に10〜30質量%であることが好適である。5質量%未満であると、香りの取れ具合が悪くなることがあり、50質量%を超えると、べたつきの原因となる。
【0019】
エタノール
エタノールの配合量は、組成物全体に対して、5〜60質量%、特に10〜60質量%、さらに10〜50質量%であることが好適である。5質量%未満であると、香りの取れ具合が悪くなることがあり、60質量%を超えると、相対的に他成分が少なくなるため、香りの取れ具合が悪くなることがある。
【0020】

水の配合量は、組成物全体に対して、10〜90質量%であることが好適である。10質量%未満であると、香りの取れ具合が悪くなる、あるいは、べたつきの原因となることがある。90質量%を超えると、相対的に他成分が少なくなるため、香りの取れ具合が悪くなることがある。
【0021】
本発明の香料除去用組成物は、それ自体の臭いが弱いため、香料を拭き取った後に、組成物の臭いが気になるということがない。また、使用後にべたつくこともない。
香料除去用組成物を用いて、拭き取るだけで、一瞬にして香料を除去することができるため、手軽にどこでも使える。
【0022】
本発明の香料除去用組成物による香りを消す作用は、香料を溶解して拭き取るものであり、マスキングによる効果ではない。よって本発明品が、次につける香りに影響を与えることはない。
【0023】
本発明の香料除去用組成物は、香りが邪魔になる時、香水を変えたい時、香水を付けすぎた時等に、香料を除去するために用いることができる。
また、アトマイザー・香水ビン等に適用し、香りを消すことができるため、従来は再利用が不可能であったこれらを再利用することもできる。
さらに、業務用として香水売り場などで利用すれば、香水購入時に複数の香水を試す場合に、香りが混ざらないため便利である。
【0024】
また、本発明の香料除去用組成物の剤型はあらゆる薬剤処方形態とすることが可能であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油2層系、水−油−粉末3層系、ゲル、エアゾール、ミスト、及びカプセル等任意の形態で提供することができる。
【0025】
本発明の香料除去組成物は、肌や物に直接適用した後に、コットンパフ等で拭き取る又は洗い流す方法で使用することができる。また、コットンパフや不織布等の吸収体に一旦含浸させてから、肌や物に付着した香料を拭き取る方法で使用することができる。あるいは、本発明の香料除去組成物を、予めコットンパフや不織布等の吸収体に含浸させてなる形態を採ることもできる。本発明の香料除去組成物は、コットンパフや不織布等の吸収体に含浸させて使用すると、より簡便に香料を除去することができ好ましい。
【0026】
使用される吸収体としては、液体を吸収できるものであれば特に限定されず、コットンパフ、不織布等が挙げられる。不織布としては、例えば、セルロース等の天然繊維、レーヨン等の半合成繊維、または、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、ナイロン等の合成繊維から構成されているもの、あるいは、天然繊維、半合成繊維および合成繊維の中の2種以上から構成されているものが挙げられる。表面にエンボス加工等による凹凸のある不織布や、メッシュ状の不織布を使用することもできる。
【0027】
含浸させる香料除去組成物の量は、適宜選択され特に限定されない。吸収体の材質によっても異なるが、具体的には、吸収体の質量に対して1〜8倍量、好ましくは2〜4倍量である。例えば、目付け50g/mの不織布を吸収体として用いる場合には、不織布1mあたり、約100〜200gとすると、香料が効果的に除去でき、なおかつ除去後にべたつかず好ましい。
【0028】
その他の形状、例えばゲル型、ミスト型などの場合、組成物を適用した後、コットン等で拭き取る、あるいは、水または湯で洗い流して用いることができる。
本発明の組成物は、香水の他、オー・デ・コロン、オー・ド・トワレ、オー・ド・パルファム等を使用した場合に、皮膚上に残存した香料を除去するために用いることができる。
【0029】
本発明の香料除去用組成物には、上記した必須構成成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することが出来る。
【0030】
さらに、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リンゴ酸等の金属封鎖剤、クエン酸、シュウ酸等の有機酸、クエン酸ナトリウム、シュウ酸カリウム等の有機酸塩、塩酸、リン酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム等の無機酸塩、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸及びその誘導体、甘草、カリン、イチヤクソウ等の各種生薬抽出物、酢酸トコフェロール、グリチルレジン酸、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、アルギニン、リジン等のアミノ酸及びその誘導体、フルクトース、マンノース、エリスリトール、トレハロース、キシリトール等の糖類等も適宜配合することができる。
【0031】
前述のように、香水等の好ましいとされる香りについては、通常いかに香りを長持ちさせるかが検討されるため、現在のところ香りを消す製品は市場に存在しない。よって、香料除去用組成物の概念自体が新規なものである。
【0032】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術範囲はこれら実施例により限定されるものではない。なお、配合量はすべて質量%である。
初めに、市販品を用いて香料が除去できるかどうかを試験した。
香水(シャワーコロンTM:(株)資生堂)を手首内側につけ、直後に下記の処理を行い、香りの取れ具合を試験した。
【0033】
試験例1:湯のみで洗い流す。
試験例2:無香料石鹸にて洗浄し、湯で洗い流す。
試験例3:クレンジングオイルで洗浄し、湯で洗い流す。
試験例4:クレンジングシートで拭き取る。
試験例5:クレンジングクリームで洗浄し、湯で洗い流す。
【0034】
評価基準
○:香りが完全に除去できた
△:香りが少し除去できた
×:香りが全く除去できなかった
【0035】
Figure 2004262816
表1より、市販品では、香りが全く除去できないものが多く、無香料石鹸やクレンジングオイルを用いた場合においても、完全に除去することはできないことが確認された。
【0036】
そこで、本発明者らは、香料を溶解しやすい成分を組み合わせれば、香りを除去できるのではないかと考え、下記表2の試験例の組成物を用いて同様に試験を行った。
すなわち、パネル20名により、香水(シャワーコロンTM:(株)資生堂)を手首内側につけ、直後にコットンに含侵させた各組成物により拭き取り、香りの取れ具合を試験した。また、使用感についても試験した。判定基準は下記のとおりである。
【0037】
(香りの取れ具合の判定基準)
◎ :香りが完全に取れたと回答した被験者が18名以上
○ :香りが完全に取れたと回答した被験者が16名以上18名未満
△ :香りが完全に取れたと回答した被験者が10名以上16名未満
× :香りが完全に取れたと回答した被験者が10名未満
(使用感の判定基準)
◎ :べたつかないと回答した被験者が18名以上
○ :べたつかないと回答した被験者が16名以上18名未満
△ :べたつかないと回答した被験者が10名以上16名未満
× :べたつかないと回答した被験者が10名未満
【0038】
Figure 2004262816
【0039】
上記のように、カルボン酸エステル(クエン酸トリエチル)と、エタノール、水の3成分を含む試験例9は、香料を良好に除去でき、且つべたつかず使用感がよいことが確認された。これに対し、これらのうち2成分のみを含む試験例6〜8は香りの取れ具合が劣っていた。また、カルボン酸エステルの代わりに多価アルコールを用いた場合にも、香料を良好に除去でき、且つべたつかず使用感がよいことが確認された。
このことから、カルボン酸エステル及び/又は多価アルコールと、エタノール、水を含む組成物は、香料をよく除去できることが確認された。
【0040】
カルボン酸エステル類及び多価アルコール類の配合量
次に、香料除去用組成物において、カルボン酸エステル類及び多価アルコール類の好適な配合量を試験した。
下記表3の試験例について、上記と同様の方法により試験し、同様に判定した。
【0041】
Figure 2004262816
【0042】
上記のように、カルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類の配合量が5質量%以上の場合(試験例10−2〜10−10)、香料を良好に除去できた。しかしながら、カルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類の配合量が50質量%を超える試験例10−10では、香りの取れ具合は良いもののべたついた使用感であり、使用感においては、油分が50質量%以下、特に30質量%以下の時、べたつかず好ましいことがわかった。このことから、カルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類の配合量は、5〜50質量%、特に10〜30質量%が好ましいことが確認された。
【0043】
エタノールの配合量
次に、香料除去用組成物において、エタノールの好適な配合量を試験した。
下記表4の試験例について、上記と同様の方法により試験し、同様に判定した。
Figure 2004262816
【0044】上記のように、エタノールの配合量の合計が5〜60質量%である時(試験例11−2〜11−10)、香料を良好に除去でき、且つ使用感がよいことがわかった。さらに、香りの取れ具合はエタノールの配合量が10〜60質量%である時(試験例11−2〜11−9)、使用感はエタノールの配合量が50質量%以下である時、特に良好であった。
【0045】
これに対し、エタノールを65質量%配合した試験例11−1では、相対的に他成分が少なくなるため、香りの取れ具合が悪くなり、使用感も劣るものであった。
このことから、エタノールの配合量は、5〜60質量%、特に10〜60質量%、さらに10〜50質量%であることが好ましいことが確認された。
【0046】
実施例1 香料除去用組成物
(処方)
エタノール 40
ジプロピレングリコール 20
クエン酸 0.05
クエン酸ナトリウム 0.05
イオン交換水 残余
上記組成物を調製し、コットンパフに取って、皮膚に塗布した香料を除去すると、香料が除去され、なおかつ皮膚のべたつきは感じられなかった。
【0047】
実施例2 香料除去用シート状化粧料
(処方)
エタノール 40
クエン酸トリエチル 10
フタル酸ジエチル 5.0
プロピレングリコール 3.0
クエン酸 0.05
クエン酸ナトリウム 0.05
イオン交換水 残余
上記組成物を調製し、目付け50g/mの不織布に、不織布1mあたり、120gの組成物を含浸させた。このシート状化粧料を用いて、皮膚に塗布した香料を拭き取ると、香料が除去され、なおかつ皮膚のべたつきは感じられなかった。
【0048】
実施例3 香料除去用ジェル状組成物
(処方)
エタノール 45
アジピン酸ジブチル 10
ミリスチン酸イソブチル 5.0
プロピレングリコール 3.0
カルボキシビニルポリマー 0.3
アミノメチルプロパノール 0.2
シュウ酸 0.05
シュウ酸ナトリウム 0.05
イオン交換水 残余
上記組成物を調製し、予め皮膚に塗布した香料の上に、ジェル状化粧料をなじませた後、コットンパフで拭き取った。すると、香料が除去され、なおかつ皮膚のべたつきは感じられなかった。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、水と、エタノールと、水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するカルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類を組み合わせることにより、香りを手軽に確実に消すことができる香料除去用組成物を得ることができる。

Claims (5)

  1. (a)水と、
    (b)エタノールと、
    (c)水:エタノールの質量比が1:1の水エタノール混合溶液に1質量%以上溶解するカルボン酸エステル類及び/又は多価アルコール類から選ばれる1種又は2種以上と、
    を含むことを特徴とする香料除去用組成物。
  2. 請求項1に記載の香料除去用組成物において、(c)が、クエン酸トリエチル、コハク酸ジエトキシエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールからなる群より選択される1種又は2種以上であることを特徴とする香料除去用組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の香料除去用組成物において、(c)が、クエン酸トリエチルであることを特徴とする香料除去用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の香料除去用組成物において、組成物全体に対して、(a)を10〜90質量%、(b)を5〜60質量%、(c)を5〜60質量%含むことを特徴とする香料除去用組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の香料除去用組成物を用いて、香料を拭き取ることを特徴とする香料除去方法。
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