JP2004255517A - 放電加工用の消耗電極部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電加工処理において、母材に対する連続施工性に優れた放電加工用の消耗電極部材を得る。
【解決手段】放電加工処理装置に使用され、該放電加工処理装置の電極部10に交換できるように取付けられる、発泡金属を含む消耗電極部材12を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】放電加工処理装置に使用され、該放電加工処理装置の電極部10に交換できるように取付けられる、発泡金属を含む消耗電極部材12を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電加工による表面処理技術に関し、特に、放電加工装置において用いられる消耗電極部材と、この消耗電極部材を用いて皮膜を形成する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電加工装置としては、例えば、以下の特許文献1や特許文献2に示すように、放電加工装置を用いて母材の表面を処理する技術が開示されている。ここで、特許文献1では、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、タングステン(W)等の炭化しやすい金属の粉末からなる圧粉体にニッケルを添加したものを、特許文献2では、タングステンカーバイド(WC)にニッケル(Ni)およびクロムを混合したものをそれぞれ消耗電極部材として使用している。そして、消耗電極部材が消耗する条件を用いて母材の加工部分に対して処理を行う。これにより、消耗電極部材であるニッケルを含むチタンやタングステン等の合金の炭化物の皮膜がこの加工部分の表面に形成される。ここで、上記の金属の粉末からなる圧粉体とは、金属の粉末等を混合して圧縮して成型されたものを意味している。
【0003】
しかし、上記の特許文献1に示された金属の粉末からなる圧粉体からなる消耗電極部材は、金属粉を圧縮して成型しただけのものであるために構造上の強度が脆く、電極の作成時および加工時の取り扱いが不便である。また、上記の金属粉からなる圧粉体を薄肉形状や環状等の枠状またはフレーム状に成型することは一般に困難である。
【0004】
また、放電加工処理において、上記の圧粉体からなる消耗電極部材を用いて連続的または長時間にわたって加工を行う場合には、次の点が問題となる。このことを図4のAおよびBを用いて簡単に説明する。図4のAおよびBは、母材に対する放電加工前の電極の形状および放電加工後の電極の形状を示している。これは、エンジンのバルブシートを放電加工により硬化させる場合の態様に相当する。ここで、母材の放電施工面20に対して連続的または長時間にわたって消耗電極部材6が使用されると、図4Aの消耗電極部材104の形状が、変形部分106を含む図4Bの消耗電極部材104’へと変形する。特に、このような消耗電極部材の変形106は、消耗電極部材104が図4のAの母材2の放電施工面20に近接する部分において顕著である。そして、このような消耗電極の変形によって、所望の放電加工部分20とは異なる放電加工部分22が形成されてしまい、放電が不安定になる。従って、放電加工部分20において形成される皮膜22の厚さや膜の性質が不均一になるという不具合が生じうる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−20882号公報
【特許文献2】
特開2002−155378号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放電加工において使用される加工が容易な消耗電極部材と、これを用いた安定した放電加工処理方法とを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、発泡金属または金属短繊維の集合体を用いた消耗電極部材を提供する。
具体的には、放電加工処理装置の電極部に交換できるように取付けられる、発泡金属または金属短繊維の集合体を含む消耗電極部材を提供する。
ここで、前記発泡金属または金属短繊維の集合体が、少なくともニッケルを含むものである態様や、リング状または円筒状の形状を有する態様や、前記母材の加工部分の形状に適合するよう形成された態様であることが好ましい。また、前記消耗電極部材の先端の形状が、該母材の加工部分の形状に適合するように形成されている態様であることがより好ましい。
【0008】
ここで、前記空孔を有する発泡金属を形成するステップが短繊維の集合体を加工して形成されていることを特徴とする態様や、前記消耗電極材が少なくともニッケルを含むものであることを特徴とする態様や、前記母材がアルミニウムまたは少なくともアルミニウムを含む合金であることを特徴とする態様であることが好ましい。
【0009】
また、本発明は、上記のいずれかの態様に製造方法によって得られた皮膜も提供する。ここで、前記皮膜はその内部に球状に揃った気孔を含むものである。さらに、前記皮膜は、前記母材の近傍ではアルミニウムの比率が高く、前記皮膜の表面近傍ではニッケルの比率が高くなっている態様や、前記皮膜は、前記母材から前記皮膜の表面に向かって、アルミニウムの組成とニッケルの組成とが連続的に変化している態様であることが好ましい。
【0010】
ここで「発泡金属」とは、その内部または表面部に泡状の空孔を備えた金属または合金をいう。
このような合金には、例えば、ニッケルやアルミニウムからなる合金などが含まれる。発泡金属は溶融した金属中にガスを吹き込んだTiH2などの発泡剤を投入して発泡させて凝固させることにより製造される。その他に水系バインダと金属の粉末材料と発泡剤を混合して発泡させ、乾燥後、焼結する方法がある。このとき金属の代わりに金属の短繊維を使用することもできる。この発泡金属の気泡の全体積に対する比率は、50〜95%の範囲であり、気泡の平均粒径は1mm以下であることが好ましい。
その他、本発明においては、金属短繊維、例えば、びびり振動切削法等の加工方法により得られる太さ数十〜数百マイクロメートル、長さ数ミリメートルの金属短繊維を、プレス成形、必要であれば、適切なバインダを用いて焼結することで、上記空孔率を満足するように製造した金属短繊維の集合体を放電加工用消耗電極部材の製造のために用いることもできる。
また、ここで「消耗電極部材」とは、放電加工により放電のエネルギーによって消耗する金属または合金からなる部材を意味する。また、ここで「皮膜」とは、材料の表面全体または材料表面の少なくとも一部を覆うように形成される膜を含むが、これに限らず、例えば、母材と消耗電極部材との間において形成された合金からなる膜および層も含みうる。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、発泡金属を用いて消耗電極部材を製造する方法について説明する。例えば、市販されているニッケル製の発泡金属シートを使用できる。具体的には、商品名「発泡金属」として、三菱マテリアル株式会社により製造販売されているものなどを用いることができる。このような材料を用途に応じてリング状または円筒状の形状に形を整える。また、発泡金属の代わりに、金属短繊維の集合体を用いることができる。いずれの素材を用いても、この消耗電極部材12は、適度な強度を備えるとともに加工が容易である。このため、従来の圧粉体の消耗電極部材のような円柱形状あるいは直方体形状のみならず、従来の圧粉体では困難な形状である薄肉形状やリング状あるいは円筒状に容易に成形することができる。
【0012】
図1のAおよびBを参照すると、母材2のバルブシートフェイス面の穴の外周部を放電加工部分20(または放電加工面ともよばれる)とする場合が示されている。図1のAおよびBでは、消耗電極部材12は、母材2の放電加工部分20の加工面に適合するように成形されていることが示されている。
【0013】
ここで、放電加工部分20の形状に「適合」するというのは、例えば、放電加工部分20の加工面とほぼ平行になるように消耗電極部材12の一部の形状を成型すること、または放電加工部分20の加工面の大きさを考慮して消耗電極部材12の端面の大きさを定めることを含みうる。
【0014】
次に、上記の発泡金属の消耗電極部材12を用いて、母材に皮膜を形成する方法について説明する。まず、銅製の放電加工用の電極部10に対して、上記のニッケルを少なくとも含む発泡金属または金属の短繊維の集合体からなる消耗電極部材12を取付けて、放電加工用の電極1とする。ここで、この消耗電極部材12が、円柱状の電極部10の先端に取付けることができるよう加工されている。そして、ニッケルを少なくとも含む発泡金属または金属の短繊維集合体の方をマイナスとし、放電加工処理の対象物である母材のアルミニウムまたはアルミニウム合金の方をプラスとする。そして、上記の電極間にパルス放電をさせて放電加工を行い、母材であるアルミニウムの所望の加工部分にNi−Al合金の皮膜または層を形成する。ここで、消耗電極部材12の母材2に近接する部分の形状は、図1のAに示すように、母材2の放電加工部分20の形状に適合するように予め加工されていることが好ましい。
【0015】
特に、上記のように消耗電極部材12の発泡金属としてニッケルを用い、母材2としてアルミニウムまたはアルミニウムを含む合金を用いた場合には、より有益な効果が期待できる。それは、母材2の放電加工部分20に皮膜30として形成されるニッケルとアルミニウムとの合金(以下、「Ni−Al合金」とよぶ。)が、母材のアルミニウム合金と比較して硬く、そのNi−Al合金の皮膜30の内部に存在する多数の微細な気孔30aにより優れた断熱性も有するからである。またアルミニウムまたはアルミニウム合金に対して、ニッケルを電極に用いるとカーバイドの作成を防ぐことができ、皮膜の靱性の低下を防ぐことができる。
ここで、このNi−Al合金の皮膜は、500HV〜700HVのピッカーズ硬度を有しており、適度な硬さと耐熱性とを備えるものである。
また、このNi−Al合金の皮膜30の内部に存在する上記の気孔30aは、表面に現れると潤滑油等の油分をその孔の内部に保持することができる。従って、このNi−Al合金の皮膜30は、油保持性に優れており、このような皮膜30に覆われた母材2は優れた耐磨耗性を備える。
【0016】
次に、上記のNi−Al合金を含む皮膜30の作成条件について具体的に説明する。例えば、厚さ約3mmの市販の発泡金属シートを用いて、直径約30mm、高さ約15mmの円筒状の電極を形成する。これを一般的な放電加工装置に取付けて、電流12A、オンタイム512μS、デューティファクタ50%、施工時間5分の条件下において、図2に示すように、約50μmの厚さのNi−Al合金の皮膜30を母材2の表面に形成する。
そして、一般に、このNi−Al合金の皮膜30の表面は、例えば、ローラバニッシュ等を行うことによって最終的には平坦化または平滑化されるように処理されることが好ましい。
【0017】
また、従来の圧粉体からなる消耗電極部材104と比較すると、本発明の発泡金属からなる消耗電極部材12は、自由度の高い形状に容易に加工することができる。つまり、薄い形状や複雑な形状等に比較的に容易に作製することができる。また、放電加工処理においてこの消耗体電極部材が壊れるという心配も少ない。また、母材2の放電加工部分20の形状に適合するように本発明の発泡金属からなる消耗電極部材12を形成した場合には、連続放電における消耗電極部材の形状保持性に優れるという効果がある。このことを図1のBを用いて説明する。従来の圧粉体を用いた消耗電極部材と比較すると、図1のBに示す本発明の発泡金属を用いた消耗電極部材12では、母材2の放電加工部分20の加工面に適合するよう円筒状に成形されているため、母材2の放電加工部分20に近接する消耗電極部材12’の変形が比較的に少なくなっている。このため、消耗電極部材12’の形状を切削により成型し直す等の別途の作業を行う必要がない。そのため、スループットの向上や消耗電極部材12、12’の有効利用を図ることができる。加えて、放電加工を行っても消耗電極部材の形状が安定しているので、放電加工において放電が安定したものとなる。従って、母材2の放電加工部分20に形成されるNi−Al合金の皮膜30の膜厚および品質の均一性がより向上する。
【0018】
次に、上記のNi−Al合金の皮膜30の断面形状について、図2を用いて説明する。ニッケルを含む発泡電極を用いて作製したNi−Al合金の皮膜30は、数ミクロン〜数十ミクロン程度の微細な球状の気孔30aと、その表面部分に開口した孔30bとを含んでいる。このNi−Al合金の皮膜30内に含まれる気孔30aは、溶射皮膜等においてみられるような気孔とは形状が異なっており、ほぼ球状になっている。そのため、Ni−Al合金の皮膜30の強度低下は比較的に小さくなっている。また、Ni−Al合金の皮膜30の内部および表面に存在する気孔により断熱性を有するため、この皮膜30に覆われている母材2のアルミニウム合金等の耐熱性がより向上する。さらに、このNi−Al合金の皮膜30は、母材2のアルミニウム合金よりも硬いので、耐磨耗性にも優れている。
【0019】
また、皮膜の表面ではニッケルの濃度が大きく、皮膜の内側にゆくにつれてアルミニウムの濃度が序々に高くなるような、なだらかな濃度勾配を有しているので、皮膜が母材から剥がれるようなことはおきにくい。
【0020】
次に、図3に示すように、X線構造解析(以下、「XRD解析」とよぶ)を用いて上記のNi−Al合金の皮膜の構造を解析した結果を説明する。ここでは、Ni−Al合金層の表面からX線を照射している。図3のXRD解析より、数種類のNi−Al合金が混合して皮膜内に存在していることがわかる。
【0021】
このようにして作成されたNi−Al合金の皮膜30は炭化物をほとんど含まれていないので、靱性を劣化させるニッケルカーバイドが皮膜30形成されないという利点を有する。従って、皮膜30の形成後に、炭化物を除去する等の処理を別途行う必要がないので、放電加工処理のスループットを向上させることができる。
【0022】
なお、ここでは、発泡金属としてニッケルを用いた場合を例に説明してきたが、本発明の発泡金属は、これに限定されるものではなく、その他にもチタンまたはチタンを含む合金を発泡金属として消耗電極部材を形成することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上に説明してきたように、本発明は、金属短繊維の集合体または発泡金属を消耗電極部材として使用することによって、薄肉状や複雑な形状等を有する電極を容易に作製することができるという効果を有する。また、母材の加工部分の形状とこの消耗電極部材の形状とを適合させることによって、連続放電加工により生じる消耗電極部材の変形という不具合を解決している。従って、従来の圧粉体からなる消耗電極部材と比較すると、本発明の消耗電極部材を適用することにより、連続加工性や歩留まりを改善することができる。
さらに、このような発泡金属の消耗電極部材を使用することにより、母材に形成された皮膜に対して、多数の微細な球状の気孔を均一性よく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1のAは、本発明の発泡金属からなる消耗電極部材を電極に適用した場合の放電加工処理前の状態を示す概略図である。図1のBは、本発明の発泡金属からなる消耗電極部材を電極に適用した場合の放電加工処理後の状態を示す概略図である。
【図2】本発明の発泡金属を消耗電極部材として用いた放電加工処理によって、母材であるアルミニウム合金上に得られたNi−Al合金の皮膜の断面図である。
【図3】本発明の発泡金属を消耗電極部材として用いた放電加工処理によって、母材であるアルミニウム合金上に得られたNi−Al合金の皮膜のX線解析結果を示す概略図である。
【図4】図4のAは、従来技術の金属の粉末からなる圧粉体を消耗電極部材として電極に適用した場合の放電加工処理前の状態を示す概略図である。図4のBは、従来技術の金属の粉末からなる圧粉体を消耗電極部材として電極に適用した場合の放電加工処理後の状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 電極
2 母材
10 電極部
12 連続施工前の発泡金属を用いた消耗電極部材
12’ 連続施工後に消耗した発泡金属を用いた消耗電極部材
20 本発明の消耗電極部材により得られた放電加工部分
22 従来の消耗電極部材により得られた放電加工部分
30 皮膜
30a、30b 気孔
100 従来の電極
102 電極部
104 従来の圧粉体の消耗電極部材
104’ 連続放電後の従来の圧粉体の消耗電極部材
106 連続放電加工後に消耗して変形した圧粉体の消耗電極部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電加工による表面処理技術に関し、特に、放電加工装置において用いられる消耗電極部材と、この消耗電極部材を用いて皮膜を形成する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電加工装置としては、例えば、以下の特許文献1や特許文献2に示すように、放電加工装置を用いて母材の表面を処理する技術が開示されている。ここで、特許文献1では、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、タングステン(W)等の炭化しやすい金属の粉末からなる圧粉体にニッケルを添加したものを、特許文献2では、タングステンカーバイド(WC)にニッケル(Ni)およびクロムを混合したものをそれぞれ消耗電極部材として使用している。そして、消耗電極部材が消耗する条件を用いて母材の加工部分に対して処理を行う。これにより、消耗電極部材であるニッケルを含むチタンやタングステン等の合金の炭化物の皮膜がこの加工部分の表面に形成される。ここで、上記の金属の粉末からなる圧粉体とは、金属の粉末等を混合して圧縮して成型されたものを意味している。
【0003】
しかし、上記の特許文献1に示された金属の粉末からなる圧粉体からなる消耗電極部材は、金属粉を圧縮して成型しただけのものであるために構造上の強度が脆く、電極の作成時および加工時の取り扱いが不便である。また、上記の金属粉からなる圧粉体を薄肉形状や環状等の枠状またはフレーム状に成型することは一般に困難である。
【0004】
また、放電加工処理において、上記の圧粉体からなる消耗電極部材を用いて連続的または長時間にわたって加工を行う場合には、次の点が問題となる。このことを図4のAおよびBを用いて簡単に説明する。図4のAおよびBは、母材に対する放電加工前の電極の形状および放電加工後の電極の形状を示している。これは、エンジンのバルブシートを放電加工により硬化させる場合の態様に相当する。ここで、母材の放電施工面20に対して連続的または長時間にわたって消耗電極部材6が使用されると、図4Aの消耗電極部材104の形状が、変形部分106を含む図4Bの消耗電極部材104’へと変形する。特に、このような消耗電極部材の変形106は、消耗電極部材104が図4のAの母材2の放電施工面20に近接する部分において顕著である。そして、このような消耗電極の変形によって、所望の放電加工部分20とは異なる放電加工部分22が形成されてしまい、放電が不安定になる。従って、放電加工部分20において形成される皮膜22の厚さや膜の性質が不均一になるという不具合が生じうる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−20882号公報
【特許文献2】
特開2002−155378号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放電加工において使用される加工が容易な消耗電極部材と、これを用いた安定した放電加工処理方法とを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、発泡金属または金属短繊維の集合体を用いた消耗電極部材を提供する。
具体的には、放電加工処理装置の電極部に交換できるように取付けられる、発泡金属または金属短繊維の集合体を含む消耗電極部材を提供する。
ここで、前記発泡金属または金属短繊維の集合体が、少なくともニッケルを含むものである態様や、リング状または円筒状の形状を有する態様や、前記母材の加工部分の形状に適合するよう形成された態様であることが好ましい。また、前記消耗電極部材の先端の形状が、該母材の加工部分の形状に適合するように形成されている態様であることがより好ましい。
【0008】
ここで、前記空孔を有する発泡金属を形成するステップが短繊維の集合体を加工して形成されていることを特徴とする態様や、前記消耗電極材が少なくともニッケルを含むものであることを特徴とする態様や、前記母材がアルミニウムまたは少なくともアルミニウムを含む合金であることを特徴とする態様であることが好ましい。
【0009】
また、本発明は、上記のいずれかの態様に製造方法によって得られた皮膜も提供する。ここで、前記皮膜はその内部に球状に揃った気孔を含むものである。さらに、前記皮膜は、前記母材の近傍ではアルミニウムの比率が高く、前記皮膜の表面近傍ではニッケルの比率が高くなっている態様や、前記皮膜は、前記母材から前記皮膜の表面に向かって、アルミニウムの組成とニッケルの組成とが連続的に変化している態様であることが好ましい。
【0010】
ここで「発泡金属」とは、その内部または表面部に泡状の空孔を備えた金属または合金をいう。
このような合金には、例えば、ニッケルやアルミニウムからなる合金などが含まれる。発泡金属は溶融した金属中にガスを吹き込んだTiH2などの発泡剤を投入して発泡させて凝固させることにより製造される。その他に水系バインダと金属の粉末材料と発泡剤を混合して発泡させ、乾燥後、焼結する方法がある。このとき金属の代わりに金属の短繊維を使用することもできる。この発泡金属の気泡の全体積に対する比率は、50〜95%の範囲であり、気泡の平均粒径は1mm以下であることが好ましい。
その他、本発明においては、金属短繊維、例えば、びびり振動切削法等の加工方法により得られる太さ数十〜数百マイクロメートル、長さ数ミリメートルの金属短繊維を、プレス成形、必要であれば、適切なバインダを用いて焼結することで、上記空孔率を満足するように製造した金属短繊維の集合体を放電加工用消耗電極部材の製造のために用いることもできる。
また、ここで「消耗電極部材」とは、放電加工により放電のエネルギーによって消耗する金属または合金からなる部材を意味する。また、ここで「皮膜」とは、材料の表面全体または材料表面の少なくとも一部を覆うように形成される膜を含むが、これに限らず、例えば、母材と消耗電極部材との間において形成された合金からなる膜および層も含みうる。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、発泡金属を用いて消耗電極部材を製造する方法について説明する。例えば、市販されているニッケル製の発泡金属シートを使用できる。具体的には、商品名「発泡金属」として、三菱マテリアル株式会社により製造販売されているものなどを用いることができる。このような材料を用途に応じてリング状または円筒状の形状に形を整える。また、発泡金属の代わりに、金属短繊維の集合体を用いることができる。いずれの素材を用いても、この消耗電極部材12は、適度な強度を備えるとともに加工が容易である。このため、従来の圧粉体の消耗電極部材のような円柱形状あるいは直方体形状のみならず、従来の圧粉体では困難な形状である薄肉形状やリング状あるいは円筒状に容易に成形することができる。
【0012】
図1のAおよびBを参照すると、母材2のバルブシートフェイス面の穴の外周部を放電加工部分20(または放電加工面ともよばれる)とする場合が示されている。図1のAおよびBでは、消耗電極部材12は、母材2の放電加工部分20の加工面に適合するように成形されていることが示されている。
【0013】
ここで、放電加工部分20の形状に「適合」するというのは、例えば、放電加工部分20の加工面とほぼ平行になるように消耗電極部材12の一部の形状を成型すること、または放電加工部分20の加工面の大きさを考慮して消耗電極部材12の端面の大きさを定めることを含みうる。
【0014】
次に、上記の発泡金属の消耗電極部材12を用いて、母材に皮膜を形成する方法について説明する。まず、銅製の放電加工用の電極部10に対して、上記のニッケルを少なくとも含む発泡金属または金属の短繊維の集合体からなる消耗電極部材12を取付けて、放電加工用の電極1とする。ここで、この消耗電極部材12が、円柱状の電極部10の先端に取付けることができるよう加工されている。そして、ニッケルを少なくとも含む発泡金属または金属の短繊維集合体の方をマイナスとし、放電加工処理の対象物である母材のアルミニウムまたはアルミニウム合金の方をプラスとする。そして、上記の電極間にパルス放電をさせて放電加工を行い、母材であるアルミニウムの所望の加工部分にNi−Al合金の皮膜または層を形成する。ここで、消耗電極部材12の母材2に近接する部分の形状は、図1のAに示すように、母材2の放電加工部分20の形状に適合するように予め加工されていることが好ましい。
【0015】
特に、上記のように消耗電極部材12の発泡金属としてニッケルを用い、母材2としてアルミニウムまたはアルミニウムを含む合金を用いた場合には、より有益な効果が期待できる。それは、母材2の放電加工部分20に皮膜30として形成されるニッケルとアルミニウムとの合金(以下、「Ni−Al合金」とよぶ。)が、母材のアルミニウム合金と比較して硬く、そのNi−Al合金の皮膜30の内部に存在する多数の微細な気孔30aにより優れた断熱性も有するからである。またアルミニウムまたはアルミニウム合金に対して、ニッケルを電極に用いるとカーバイドの作成を防ぐことができ、皮膜の靱性の低下を防ぐことができる。
ここで、このNi−Al合金の皮膜は、500HV〜700HVのピッカーズ硬度を有しており、適度な硬さと耐熱性とを備えるものである。
また、このNi−Al合金の皮膜30の内部に存在する上記の気孔30aは、表面に現れると潤滑油等の油分をその孔の内部に保持することができる。従って、このNi−Al合金の皮膜30は、油保持性に優れており、このような皮膜30に覆われた母材2は優れた耐磨耗性を備える。
【0016】
次に、上記のNi−Al合金を含む皮膜30の作成条件について具体的に説明する。例えば、厚さ約3mmの市販の発泡金属シートを用いて、直径約30mm、高さ約15mmの円筒状の電極を形成する。これを一般的な放電加工装置に取付けて、電流12A、オンタイム512μS、デューティファクタ50%、施工時間5分の条件下において、図2に示すように、約50μmの厚さのNi−Al合金の皮膜30を母材2の表面に形成する。
そして、一般に、このNi−Al合金の皮膜30の表面は、例えば、ローラバニッシュ等を行うことによって最終的には平坦化または平滑化されるように処理されることが好ましい。
【0017】
また、従来の圧粉体からなる消耗電極部材104と比較すると、本発明の発泡金属からなる消耗電極部材12は、自由度の高い形状に容易に加工することができる。つまり、薄い形状や複雑な形状等に比較的に容易に作製することができる。また、放電加工処理においてこの消耗体電極部材が壊れるという心配も少ない。また、母材2の放電加工部分20の形状に適合するように本発明の発泡金属からなる消耗電極部材12を形成した場合には、連続放電における消耗電極部材の形状保持性に優れるという効果がある。このことを図1のBを用いて説明する。従来の圧粉体を用いた消耗電極部材と比較すると、図1のBに示す本発明の発泡金属を用いた消耗電極部材12では、母材2の放電加工部分20の加工面に適合するよう円筒状に成形されているため、母材2の放電加工部分20に近接する消耗電極部材12’の変形が比較的に少なくなっている。このため、消耗電極部材12’の形状を切削により成型し直す等の別途の作業を行う必要がない。そのため、スループットの向上や消耗電極部材12、12’の有効利用を図ることができる。加えて、放電加工を行っても消耗電極部材の形状が安定しているので、放電加工において放電が安定したものとなる。従って、母材2の放電加工部分20に形成されるNi−Al合金の皮膜30の膜厚および品質の均一性がより向上する。
【0018】
次に、上記のNi−Al合金の皮膜30の断面形状について、図2を用いて説明する。ニッケルを含む発泡電極を用いて作製したNi−Al合金の皮膜30は、数ミクロン〜数十ミクロン程度の微細な球状の気孔30aと、その表面部分に開口した孔30bとを含んでいる。このNi−Al合金の皮膜30内に含まれる気孔30aは、溶射皮膜等においてみられるような気孔とは形状が異なっており、ほぼ球状になっている。そのため、Ni−Al合金の皮膜30の強度低下は比較的に小さくなっている。また、Ni−Al合金の皮膜30の内部および表面に存在する気孔により断熱性を有するため、この皮膜30に覆われている母材2のアルミニウム合金等の耐熱性がより向上する。さらに、このNi−Al合金の皮膜30は、母材2のアルミニウム合金よりも硬いので、耐磨耗性にも優れている。
【0019】
また、皮膜の表面ではニッケルの濃度が大きく、皮膜の内側にゆくにつれてアルミニウムの濃度が序々に高くなるような、なだらかな濃度勾配を有しているので、皮膜が母材から剥がれるようなことはおきにくい。
【0020】
次に、図3に示すように、X線構造解析(以下、「XRD解析」とよぶ)を用いて上記のNi−Al合金の皮膜の構造を解析した結果を説明する。ここでは、Ni−Al合金層の表面からX線を照射している。図3のXRD解析より、数種類のNi−Al合金が混合して皮膜内に存在していることがわかる。
【0021】
このようにして作成されたNi−Al合金の皮膜30は炭化物をほとんど含まれていないので、靱性を劣化させるニッケルカーバイドが皮膜30形成されないという利点を有する。従って、皮膜30の形成後に、炭化物を除去する等の処理を別途行う必要がないので、放電加工処理のスループットを向上させることができる。
【0022】
なお、ここでは、発泡金属としてニッケルを用いた場合を例に説明してきたが、本発明の発泡金属は、これに限定されるものではなく、その他にもチタンまたはチタンを含む合金を発泡金属として消耗電極部材を形成することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上に説明してきたように、本発明は、金属短繊維の集合体または発泡金属を消耗電極部材として使用することによって、薄肉状や複雑な形状等を有する電極を容易に作製することができるという効果を有する。また、母材の加工部分の形状とこの消耗電極部材の形状とを適合させることによって、連続放電加工により生じる消耗電極部材の変形という不具合を解決している。従って、従来の圧粉体からなる消耗電極部材と比較すると、本発明の消耗電極部材を適用することにより、連続加工性や歩留まりを改善することができる。
さらに、このような発泡金属の消耗電極部材を使用することにより、母材に形成された皮膜に対して、多数の微細な球状の気孔を均一性よく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1のAは、本発明の発泡金属からなる消耗電極部材を電極に適用した場合の放電加工処理前の状態を示す概略図である。図1のBは、本発明の発泡金属からなる消耗電極部材を電極に適用した場合の放電加工処理後の状態を示す概略図である。
【図2】本発明の発泡金属を消耗電極部材として用いた放電加工処理によって、母材であるアルミニウム合金上に得られたNi−Al合金の皮膜の断面図である。
【図3】本発明の発泡金属を消耗電極部材として用いた放電加工処理によって、母材であるアルミニウム合金上に得られたNi−Al合金の皮膜のX線解析結果を示す概略図である。
【図4】図4のAは、従来技術の金属の粉末からなる圧粉体を消耗電極部材として電極に適用した場合の放電加工処理前の状態を示す概略図である。図4のBは、従来技術の金属の粉末からなる圧粉体を消耗電極部材として電極に適用した場合の放電加工処理後の状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 電極
2 母材
10 電極部
12 連続施工前の発泡金属を用いた消耗電極部材
12’ 連続施工後に消耗した発泡金属を用いた消耗電極部材
20 本発明の消耗電極部材により得られた放電加工部分
22 従来の消耗電極部材により得られた放電加工部分
30 皮膜
30a、30b 気孔
100 従来の電極
102 電極部
104 従来の圧粉体の消耗電極部材
104’ 連続放電後の従来の圧粉体の消耗電極部材
106 連続放電加工後に消耗して変形した圧粉体の消耗電極部材
Claims (11)
- 発泡金属からなる放電加工用の消耗電極部材。
- 金属短繊維の集合体からなる放電加工用の消耗電極部材。
- ニッケルを含むものである請求項1または2に記載の消耗電極部材。
- リング状または円筒状の形状を有する請求項1から3のいずれかに記載の消耗電極部材。
- 前記消耗電極部材の先端の形状が、処理対象の母材の加工部分の形状に適合するように形成されている請求項4に記載の消耗電極部材。
- 請求項1または2に記載の消耗電極部材を電極として用いて、アルミニウムまたはアルミニウム合金の表面を放電加工することを含む放電加工表面処理方法。
- 前記消耗電極部材が、ニッケルからなることを特徴とする請求項6に記載の放電加工表面処理方法。
- 前記消耗電極部材の先端が、処理対象の母材の形状に適合したテーパー面を有することを特徴とする請求項6または7に記載の放電加工表面処理方法。
- 請求項6から8のいずれかの放電加工表面処理方法により形成される、球状に揃った空孔を含む多孔質皮膜。
- 前記皮膜は、前記母材の近傍ではアルミニウムの比率が高く、前記皮膜の表面近傍ではニッケルの比率が高くなっている請求項9に記載の多孔質皮膜。
- 前記皮膜は、前記母材から前記皮膜の表面に向かって、アルミニウムの組成とニッケルの組成とが連続的に変化している請求項10に記載の多孔質皮膜。
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JP2009202320A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Naotake Mori | 微細工具の製造方法及び微細工具の製造装置 |
JP2010284625A (ja) * | 2009-06-15 | 2010-12-24 | Mitsubishi Electric Corp | 静電霧化装置及び空気調和機 |
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2003
- 2003-02-26 JP JP2003049010A patent/JP2004255517A/ja not_active Withdrawn
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