JP2004251249A - 消音器 - Google Patents
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Abstract
【課題】限られた消音器のパイプオフセットでも、高周波成分の消音量を増加させる消音器を提供すること。
【解決手段】メインマフラ本体11内部に複数の隔壁17を設けて拡張室18と共鳴室19を構成し、拡張室18と共鳴室19を接続するインレットパイプ12,13、インナーパイプ14、アウトレットパイプ15を設け、各パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔16を多数設け、内部にグラスウール21を充填したグラスウールチャンバー2を設け、パイプ孔16を設けた部分のパイプ外周をグラスウール21で覆うようにグラスウールチャンバー2をアウトレットパイプ15に取り付けた消音器において、グラスウールチャンバー2のグラスウール21に対してパイプの位置を偏心させ、グラスウール21の厚みに差を持たせた。
【選択図】 図2
【解決手段】メインマフラ本体11内部に複数の隔壁17を設けて拡張室18と共鳴室19を構成し、拡張室18と共鳴室19を接続するインレットパイプ12,13、インナーパイプ14、アウトレットパイプ15を設け、各パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔16を多数設け、内部にグラスウール21を充填したグラスウールチャンバー2を設け、パイプ孔16を設けた部分のパイプ外周をグラスウール21で覆うようにグラスウールチャンバー2をアウトレットパイプ15に取り付けた消音器において、グラスウールチャンバー2のグラスウール21に対してパイプの位置を偏心させ、グラスウール21の厚みに差を持たせた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消音器内部の消音室を接続するパイプの孔をグラスウールで覆って、高周波成分の排気騒音を消音する消音器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来の消音器は、高周波成分の排気騒音に対する消音対策として、インレットパイプやアウトレットパイプ等のマフラパイプの外周にグラスウールを装着している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−133014号公報(第2−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、エンジン動力性能及び消音性能向上に伴いメインマフラ容量が大きくなってきている。また、この消音器(マフラ)容量と地上高を確保するため、消音器を扁平させている場合が多々あり、消音器内部のパイプとパイプのオフセット量が制約され、容量を確保するのは大変困難になってきている。このようなパイプオフセットに制約がある場合には、真円チャンバーを使うとグラスウールの厚さを十分確保できないものとなっていた。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、限られた消音器のパイプオフセットでも、高周波成分の消音量を増加させる消音器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、消音器本体内部に複数の隔壁を設けて消音室を複数構成し、消音室を接続するパイプを複数設け、パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔を多数設け、内部にグラスウールを充填したグラスウールチャンバーを設け、パイプ孔を設けた部分のパイプ外周をグラスウールで覆うようにグラスウールチャンバーをパイプに取り付けた消音器において、グラスウールチャンバーのグラスウールに対してパイプの位置を偏心させ、グラスウールの厚みに差を持たせたことを特徴とする手段とした。
【0007】
請求項2記載の発明では、グラスウールチャンバーが、消音室から消音器本体外部の下流に排気を排出するアウトレットパイプであり、
グラスウールチャンバーのグラスウールに対してアウトレットパイプの位置を上下に偏心させたことを特徴とする手段とした。
【0008】
【発明の作用と効果】
請求項1記載の発明では、グラスウールの厚みに差を持たせることで、扁平形状のように余裕のない断面形状の消音器にしても、グラスウールチャンバーのグラスウールに対してパイプの位置を偏心させて、グラスウールチャンバーによる高周波成分の消音作用を行う厚みを持たせることができる。よって、余裕のない断面形状に合わせてグラスウールチャンバーを小径化していた従来に比べ、消音量を増大させることができる。
【0009】
請求項2記載の発明では、消音室外部へ排出する直前の排気に対して、グラスウールの高周波成分の消音を行うようにして、その後の消音室内での高周波成分の消音効果を持った状態で排気されるようにし、グラスウールチャンバーのグラスウールに対してアウトレットパイプの位置を上下に偏心させたことにより、上下を短くする扁平形状にしても、グラスウールチャンバーによる高周波成分の消音作用を行う厚みを持たせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の消音器を実現する実施の形態を、請求項1,2に係る発明に対応する実施例に基づいて説明する。
【0011】
(実施例)
【0012】
まず、構成を説明する。
図1は実施例の消音器を示す平面図である。図2は実施例の消音器の正面図である。図3は実施例の消音器を用いる排気系の概略図である。図4は実施例の消音器の消音効果を示すグラフである。図1〜3における主要符号を説明すると、1はメインマフラ(消音器)、11はメインマフラ本体(消音器本体)、12,13はインレットパイプ(パイプ)、14はインナーパイプ(パイプ)、15はアウトレットパイプ(パイプ)、16はパイプ孔、17は隔壁、18は拡張室(消音室)、19は共鳴室(消音室)、2はグラスウールチャンバー、21はグラスウール、3はエンジン、4はエキゾーストマニホールド、5は触媒コンバータ、6はサブマフラ、Aは偏心させずにメインマフラ本体に収容できる大きさのグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線、Bは偏心させたグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線である。
【0013】
実施例のメインマフラ1は、図3に示すようにエンジン3からの排気系の触媒コンバータ5、サブマフラ6の下流に設けられる。
このメインマフラ1は図1,2に示すようにメインマフラ本体11の内部に3つの隔壁17を設けることにより、3つの拡張室18と1つの共鳴室19を形成し、上流から内部へ排気を取り入れるインレットパイプ12,13、拡張室18間と共鳴室19とを連通させるインナーパイプ14、内部から下流へ排気を送り出すアウトレットパイプ15を設ける。各パイプには、所定の範囲にパイプ孔16を設ける。
【0014】
共鳴室19に位置するパイプ孔16を有するアウトレットパイプ15部分にはグラスウールチャンバー2を設ける。グラスウールチャンバー2内部には、グラスウール21が充填されているので、パイプ孔16を有するアウトレットパイプ15の外周はグラスウール21で覆われることとなる。
本実施例では、図2に示すように、グラスウールチャンバー2に対して、アウトレットパイプ15の位置を下方に下げるように偏心させ、上下でグラスウール21の厚みが異なるようにしている。
【0015】
次に、作用を説明する。
【0016】
[消音量の確保作用]
本実施例では、偏心させた配置にすることで、図2に示すように扁平な断面形状のメインマフラ1にしても、グラスウール21の厚みを持たせるようにする。従来においては、このようなマフラ形状に対しては、グラスウール21の厚みを小さくすることで対応していた。
以下に実施例のような扁平な断面形状のマフラに、グラスウールチャンバー2に対してアウトレットパイプ15を偏心させたものと、グラスウール21を薄くして対応したものとの消音効果の差を試験した結果を示す。
【0017】
評価試験
試験品:本実施例相当品(グラスウールチャンバー径:110mm,アウトレットパイプ径:75mm,パイプオフセット量:27mm)
【0018】
:従来品(グラスウールチャンバー径:96mm,アウトレットパイプ径:75mm)
試験条件:エンジン単体に排気系を取り付けたエンジンベンチ(または車両の状態)によるエンジン回転数を変化させた際の音圧レベルをJISで定められたテール端から45°の方向に50cm離した位置から測定した。
このように試験を行った試験結果を図4に示す。Aは偏心させずにメインマフラ本体に収容できる大きさのグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線、Bは偏心させたグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線である。3000rpm以上の範囲において、グラスウール21の高周波成分の消音効果により、排気音の音圧レベルが約1.5dBほど低減している。
よって、従来より効果高く消音量が確保される。
【0019】
[設計自由度の向上作用]
このようにグラスウールチャンバー2に対してアウトレットパイプ15の位置を偏心させて消音量を確保すれば、上下だけでなく、左右も含めて余裕のない断面形状のマフラにでき、地面からの所定の車高が求められるマフラの設計の自由度を向上させることとなる。また、マフラ自体においても、内部の設計の自由度を向上させることとなる。
【0020】
次に、効果を説明する。
【0021】
実施例の消音器にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0022】
(1)メインマフラ本体11内部に複数の隔壁17を設けて拡張室18と共鳴室19を構成し、拡張室18と共鳴室19を接続するインレットパイプ12,13、インナーパイプ14、アウトレットパイプ15を設け、各パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔16を多数設け、内部にグラスウール21を充填したグラスウールチャンバー2を設け、パイプ孔16を設けた部分のパイプ外周をグラスウール21で覆うようにグラスウールチャンバー2をアウトレットパイプ15に取り付けた消音器において、グラスウールチャンバー2のグラスウール21に対してパイプの位置を偏心させ、グラスウール21の厚みに差を持たせたため、余裕のない断面形状に合わせてグラスウールチャンバー2を小径化していた従来に比べ、消音量を増大させることができ、余裕のない断面形状であっても十分な消音効果を有するマフラにできる。
また、このように、偏心させることは、マフラの形状が扁平率をUPさせたり、異形になっていた場合でもパイプレイアウトに影響を与えにくくでき、効果のあるパイプレイアウトの維持に役立つとともに、パイプレイアウトの自由度の確保にも役立てることができる。また、クリアランスの確保も容易にできる。
【0023】
(2)グラスウールチャンバー2が、マフラ本体の内部からメインマフラ本体11外部の下流に排気を排出するアウトレットパイプ15であり、グラスウールチャンバー2のグラスウール21に対してアウトレットパイプ15の位置を上下に偏心させたため、上下を短くする扁平形状にしても、グラスウールチャンバー2による高周波成分の消音作用を行う厚みを持たせることができ、車両に組み込んだ際に要求される最低地上高の確保が容易になる。
【0024】
以上、本発明の消音器を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例では、インレットパイプ、インナーパイプ、アウトレットパイプと3つの拡張室と1つの共鳴室でメインマフラを構成したが、別の構成を取ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の消音器を示す平面図である。
【図2】実施例の消音器の正面図である。
【図3】実施例の消音器を用いる排気系の概略図である。
【図4】実施例の消音器の消音効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 メインマフラ
11 メインマフラ本体
12 インレットパイプ
13 インレットパイプ
14 インナーパイプ
15 アウトレットパイプ
16 パイプ孔
17 隔壁
18 拡張室
19 共鳴室
2 グラスウールチャンバー
21 グラスウール
3 エンジン
4 エキゾーストマニホールド
5 触媒コンバータ
6 サブマフラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、消音器内部の消音室を接続するパイプの孔をグラスウールで覆って、高周波成分の排気騒音を消音する消音器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来の消音器は、高周波成分の排気騒音に対する消音対策として、インレットパイプやアウトレットパイプ等のマフラパイプの外周にグラスウールを装着している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−133014号公報(第2−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、エンジン動力性能及び消音性能向上に伴いメインマフラ容量が大きくなってきている。また、この消音器(マフラ)容量と地上高を確保するため、消音器を扁平させている場合が多々あり、消音器内部のパイプとパイプのオフセット量が制約され、容量を確保するのは大変困難になってきている。このようなパイプオフセットに制約がある場合には、真円チャンバーを使うとグラスウールの厚さを十分確保できないものとなっていた。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、限られた消音器のパイプオフセットでも、高周波成分の消音量を増加させる消音器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、消音器本体内部に複数の隔壁を設けて消音室を複数構成し、消音室を接続するパイプを複数設け、パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔を多数設け、内部にグラスウールを充填したグラスウールチャンバーを設け、パイプ孔を設けた部分のパイプ外周をグラスウールで覆うようにグラスウールチャンバーをパイプに取り付けた消音器において、グラスウールチャンバーのグラスウールに対してパイプの位置を偏心させ、グラスウールの厚みに差を持たせたことを特徴とする手段とした。
【0007】
請求項2記載の発明では、グラスウールチャンバーが、消音室から消音器本体外部の下流に排気を排出するアウトレットパイプであり、
グラスウールチャンバーのグラスウールに対してアウトレットパイプの位置を上下に偏心させたことを特徴とする手段とした。
【0008】
【発明の作用と効果】
請求項1記載の発明では、グラスウールの厚みに差を持たせることで、扁平形状のように余裕のない断面形状の消音器にしても、グラスウールチャンバーのグラスウールに対してパイプの位置を偏心させて、グラスウールチャンバーによる高周波成分の消音作用を行う厚みを持たせることができる。よって、余裕のない断面形状に合わせてグラスウールチャンバーを小径化していた従来に比べ、消音量を増大させることができる。
【0009】
請求項2記載の発明では、消音室外部へ排出する直前の排気に対して、グラスウールの高周波成分の消音を行うようにして、その後の消音室内での高周波成分の消音効果を持った状態で排気されるようにし、グラスウールチャンバーのグラスウールに対してアウトレットパイプの位置を上下に偏心させたことにより、上下を短くする扁平形状にしても、グラスウールチャンバーによる高周波成分の消音作用を行う厚みを持たせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の消音器を実現する実施の形態を、請求項1,2に係る発明に対応する実施例に基づいて説明する。
【0011】
(実施例)
【0012】
まず、構成を説明する。
図1は実施例の消音器を示す平面図である。図2は実施例の消音器の正面図である。図3は実施例の消音器を用いる排気系の概略図である。図4は実施例の消音器の消音効果を示すグラフである。図1〜3における主要符号を説明すると、1はメインマフラ(消音器)、11はメインマフラ本体(消音器本体)、12,13はインレットパイプ(パイプ)、14はインナーパイプ(パイプ)、15はアウトレットパイプ(パイプ)、16はパイプ孔、17は隔壁、18は拡張室(消音室)、19は共鳴室(消音室)、2はグラスウールチャンバー、21はグラスウール、3はエンジン、4はエキゾーストマニホールド、5は触媒コンバータ、6はサブマフラ、Aは偏心させずにメインマフラ本体に収容できる大きさのグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線、Bは偏心させたグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線である。
【0013】
実施例のメインマフラ1は、図3に示すようにエンジン3からの排気系の触媒コンバータ5、サブマフラ6の下流に設けられる。
このメインマフラ1は図1,2に示すようにメインマフラ本体11の内部に3つの隔壁17を設けることにより、3つの拡張室18と1つの共鳴室19を形成し、上流から内部へ排気を取り入れるインレットパイプ12,13、拡張室18間と共鳴室19とを連通させるインナーパイプ14、内部から下流へ排気を送り出すアウトレットパイプ15を設ける。各パイプには、所定の範囲にパイプ孔16を設ける。
【0014】
共鳴室19に位置するパイプ孔16を有するアウトレットパイプ15部分にはグラスウールチャンバー2を設ける。グラスウールチャンバー2内部には、グラスウール21が充填されているので、パイプ孔16を有するアウトレットパイプ15の外周はグラスウール21で覆われることとなる。
本実施例では、図2に示すように、グラスウールチャンバー2に対して、アウトレットパイプ15の位置を下方に下げるように偏心させ、上下でグラスウール21の厚みが異なるようにしている。
【0015】
次に、作用を説明する。
【0016】
[消音量の確保作用]
本実施例では、偏心させた配置にすることで、図2に示すように扁平な断面形状のメインマフラ1にしても、グラスウール21の厚みを持たせるようにする。従来においては、このようなマフラ形状に対しては、グラスウール21の厚みを小さくすることで対応していた。
以下に実施例のような扁平な断面形状のマフラに、グラスウールチャンバー2に対してアウトレットパイプ15を偏心させたものと、グラスウール21を薄くして対応したものとの消音効果の差を試験した結果を示す。
【0017】
評価試験
試験品:本実施例相当品(グラスウールチャンバー径:110mm,アウトレットパイプ径:75mm,パイプオフセット量:27mm)
【0018】
:従来品(グラスウールチャンバー径:96mm,アウトレットパイプ径:75mm)
試験条件:エンジン単体に排気系を取り付けたエンジンベンチ(または車両の状態)によるエンジン回転数を変化させた際の音圧レベルをJISで定められたテール端から45°の方向に50cm離した位置から測定した。
このように試験を行った試験結果を図4に示す。Aは偏心させずにメインマフラ本体に収容できる大きさのグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線、Bは偏心させたグラスウールチャンバーにしたものの音圧グラフ曲線である。3000rpm以上の範囲において、グラスウール21の高周波成分の消音効果により、排気音の音圧レベルが約1.5dBほど低減している。
よって、従来より効果高く消音量が確保される。
【0019】
[設計自由度の向上作用]
このようにグラスウールチャンバー2に対してアウトレットパイプ15の位置を偏心させて消音量を確保すれば、上下だけでなく、左右も含めて余裕のない断面形状のマフラにでき、地面からの所定の車高が求められるマフラの設計の自由度を向上させることとなる。また、マフラ自体においても、内部の設計の自由度を向上させることとなる。
【0020】
次に、効果を説明する。
【0021】
実施例の消音器にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0022】
(1)メインマフラ本体11内部に複数の隔壁17を設けて拡張室18と共鳴室19を構成し、拡張室18と共鳴室19を接続するインレットパイプ12,13、インナーパイプ14、アウトレットパイプ15を設け、各パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔16を多数設け、内部にグラスウール21を充填したグラスウールチャンバー2を設け、パイプ孔16を設けた部分のパイプ外周をグラスウール21で覆うようにグラスウールチャンバー2をアウトレットパイプ15に取り付けた消音器において、グラスウールチャンバー2のグラスウール21に対してパイプの位置を偏心させ、グラスウール21の厚みに差を持たせたため、余裕のない断面形状に合わせてグラスウールチャンバー2を小径化していた従来に比べ、消音量を増大させることができ、余裕のない断面形状であっても十分な消音効果を有するマフラにできる。
また、このように、偏心させることは、マフラの形状が扁平率をUPさせたり、異形になっていた場合でもパイプレイアウトに影響を与えにくくでき、効果のあるパイプレイアウトの維持に役立つとともに、パイプレイアウトの自由度の確保にも役立てることができる。また、クリアランスの確保も容易にできる。
【0023】
(2)グラスウールチャンバー2が、マフラ本体の内部からメインマフラ本体11外部の下流に排気を排出するアウトレットパイプ15であり、グラスウールチャンバー2のグラスウール21に対してアウトレットパイプ15の位置を上下に偏心させたため、上下を短くする扁平形状にしても、グラスウールチャンバー2による高周波成分の消音作用を行う厚みを持たせることができ、車両に組み込んだ際に要求される最低地上高の確保が容易になる。
【0024】
以上、本発明の消音器を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例では、インレットパイプ、インナーパイプ、アウトレットパイプと3つの拡張室と1つの共鳴室でメインマフラを構成したが、別の構成を取ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の消音器を示す平面図である。
【図2】実施例の消音器の正面図である。
【図3】実施例の消音器を用いる排気系の概略図である。
【図4】実施例の消音器の消音効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 メインマフラ
11 メインマフラ本体
12 インレットパイプ
13 インレットパイプ
14 インナーパイプ
15 アウトレットパイプ
16 パイプ孔
17 隔壁
18 拡張室
19 共鳴室
2 グラスウールチャンバー
21 グラスウール
3 エンジン
4 エキゾーストマニホールド
5 触媒コンバータ
6 サブマフラ
Claims (2)
- 消音器本体内部に複数の隔壁を設けて消音室を複数構成し、前記消音室を接続するパイプを複数設け、同パイプの一部にパイプの内外を連通させるパイプ孔を多数設け、内部にグラスウールを充填したグラスウールチャンバーを設け、前記パイプ孔を設けた部分のパイプ外周をグラスウールで覆うように前記グラスウールチャンバーを前記パイプに取り付けた消音器において、
グラスウールチャンバーのグラスウールに対してパイプの位置を偏心させ、グラスウールの厚みに差を持たせたことを特徴とする消音器。 - 請求項1に記載された消音器において、
グラスウールチャンバーが、消音室から消音器本体外部の下流に排気を排出するアウトレットパイプであり、
グラスウールチャンバーのグラスウールに対してアウトレットパイプの位置を上下に偏心させたことを特徴とする消音器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003044822A JP2004251249A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 消音器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003044822A JP2004251249A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 消音器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004251249A true JP2004251249A (ja) | 2004-09-09 |
Family
ID=33027416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003044822A Pending JP2004251249A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 消音器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004251249A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100925938B1 (ko) | 2007-12-14 | 2009-11-09 | 현대자동차주식회사 | 배기 방사음 저감타입 차량의 배기 장치 |
CN103982273A (zh) * | 2014-05-28 | 2014-08-13 | 成都陵川特种工业有限责任公司 | 侧开通槽消音器 |
CN103982270A (zh) * | 2014-05-28 | 2014-08-13 | 成都陵川特种工业有限责任公司 | 带弧形管的消音器 |
CN114135364A (zh) * | 2021-12-07 | 2022-03-04 | 杭叉集团股份有限公司 | 一种三通道并联双谐振腔工业车辆排气消声器 |
-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003044822A patent/JP2004251249A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100925938B1 (ko) | 2007-12-14 | 2009-11-09 | 현대자동차주식회사 | 배기 방사음 저감타입 차량의 배기 장치 |
CN103982273A (zh) * | 2014-05-28 | 2014-08-13 | 成都陵川特种工业有限责任公司 | 侧开通槽消音器 |
CN103982270A (zh) * | 2014-05-28 | 2014-08-13 | 成都陵川特种工业有限责任公司 | 带弧形管的消音器 |
CN114135364A (zh) * | 2021-12-07 | 2022-03-04 | 杭叉集团股份有限公司 | 一种三通道并联双谐振腔工业车辆排气消声器 |
CN114135364B (zh) * | 2021-12-07 | 2023-09-15 | 杭叉集团股份有限公司 | 一种三通道并联双谐振腔工业车辆排气消声器 |
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