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JP2004242472A - 導電路 - Google Patents

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JP2004242472A
JP2004242472A JP2003031358A JP2003031358A JP2004242472A JP 2004242472 A JP2004242472 A JP 2004242472A JP 2003031358 A JP2003031358 A JP 2003031358A JP 2003031358 A JP2003031358 A JP 2003031358A JP 2004242472 A JP2004242472 A JP 2004242472A
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JP
Japan
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electric wire
motor
conductive path
terminal
bus bar
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Pending
Application number
JP2003031358A
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English (en)
Inventor
Tadashi Miyazaki
正 宮崎
Hiroyuki Tsukajima
浩幸 塚嶋
Kazuaki Shingo
和晃 新郷
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

【課題】機器側の端子の周囲に十分なスペースが確保できない条件下においても、機器側の端子に電線を容易に接続できるようにする。
【解決手段】導電路Aの機器用コネクタ部31a〜cはモータM(機器)に取り付けられ、機器用端子部14a〜cが機器側端子金具Mbに接続される。電線側コネクタ部33は、バスバー10a〜cの長さ、経路、形状等を任意に設定することにより、モータMに対して所望の位置、即ち電線側コネクタ部33に対して電線Wを容易に接続できるような十分なスペースが確保された位置に配置することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ等の機器に対する電線の接続を容易にするための導電路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モータに対して電力供給用の電線を接続する手段の一例として、モータのステータから導出させた端子をモータの外面に臨ませた状態で設け、その端子に、電線の端末に固着した端子を接続する構造がとられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−197311公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにモータ側端子がモータの外面上における一定の位置に決められていて、そのモータ側端子に電線を接続する構造では、次のような問題が懸念される。
【0005】
即ち、モータを所定の位置に組み付けた後に電線をモータに接続するという手順が決められており、モータを組付けた状態ではモータ側端子の周囲に電線の接続を行うための十分なスペースが確保されないという条件の下では、電線の接続作業が極めて困難となる。
尚、このような電線の接続作業を困難にする条件の一例としては、自動車のボディに設けたフロアトンネルの下に動力源としてのモータを設置し、モータケース内の油の漏れ防止を考慮してモータ側端子をモータケースの上面に配置する場合がある。最低地上高に制約がある自動車において、車内の居住性向上のためにフロアトンネルを幅狭で上方(車内側)への突出高さを抑えた形態とし、同時に、出力向上のためにモータを大型化することが求められると、フロアトンネルの内壁面とモータとの間に確保できるスペースは狭くならざるを得ず、この狭いスペースに作業者が手を差し入れて電線をモータ上面の端子に接続することは、極めて困難である。
【0006】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、機器側の端子の周囲に十分なスペースが確保できない条件下においても、機器側の端子に電線を容易に接続できるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、機器に設けた機器側端子金具と、前記機器の外部において配索される電線とに接続されることで、前記機器側端子金具と前記電線とを導通可能に接続するものであって、前記機器側端子金具に接続される機器用端子部及び前記電線に接続される電線用端子部を有するバスバーと、前記バスバーを包囲するように成形され、前記機器用端子部を臨ませる機器用コネクタ部及び前記電線用端子部を臨ませる電線用コネクタ部が設けられた樹脂モールドと、前記バスバー及び前記樹脂モールドを前記機器に固定する固定手段とを備えてなる構成とした。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記樹脂モールドが導電性材料からなるシールドシェルで包囲されている構成とした。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記機器用コネクタ部と前記電線用コネクタ部のうちの少なくとも一方のコネクタ部を覆う形態であり、前記シールドシェルに対して導通可能に接続されたダイキャスト製の導電性カバーを備えている構成とした。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの発明において、並列する複数本の前記バスバーの間を仕切る仕切壁を有するセパレータを備え、前記複数本のバスバーと前記セパレータとが一括して前記樹脂モールド内に埋設されている構成とした。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの発明において、前記バスバーは3本設けられ、前記バスバーにおける前記機器用端子部及び前記電線用端子部を除いた細長い板状領域では前記3本のバスバーが並列されているものであって、いずれか1本の前記バスバーを基準として他の2本のバスバーが、夫々、板厚方向と幅方向に並べられている構成とした。
請求項6の発明は、請求項2乃至請求項5のいずれかの発明において、前記シールドシェルに前記固定手段が形成されている構成とした。
【0010】
請求項7の発明は、請求項3乃至請求項6のいずれかの発明において、前記カバーに前記固定手段が形成されている構成とした。
【0011】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
導電路の機器用コネクタ部は機器に取り付けられ、これにより、機器用端子部が機器側端子金具に接続される。一方、電線用コネクタ部は、バスバーの長さ、経路、形状等を任意に設定することにより、機器に対して所望の位置、即ち電線用コネクタ部に対して電線を容易に接続できるような十分なスペースが確保された位置に配置することができる。尚、バスバーと樹脂モールドを固定手段によって機器に固定することにより、電線用コネクタ部は遊動することなく所定の位置に位置決めされる。このように、本願発明の導電路を用いることで、機器に対して電線を接続する作業が容易となる。
【0012】
[請求項2の発明]
樹脂モールドをシールドシェルで包囲したことにより、バスバーをシールドすることができる。
[請求項3の発明]
樹脂モールドのうちコネクタ部は機器や電線との嵌合部を形成する必要があるために比較的複雑な形状になることは避けられないのであるが、このコネクタ部は、板金加工に比べて比較的複雑な形状に成型し易いダイキャスト製の導電性カバーで覆うようにしたので、コネクタ部の外面とカバーの内面との間に無駄な空間を空けずに済み、大型化が回避される。一方、コネクタ部以外の比較的形状の簡素化が望める領域については、ダイキャストに比べてコスト低減及び軽量化が可能な方法(例えば、板金加工)で製造したシールドシェルで覆うことができる。このように、樹脂モールドの形状に応じてダイキャスト製のカバーと板金製造が可能なシールドシェルという2つのシールド手段を使い分けることで、コスト低減、軽量化及び小型化を図ることが可能となっている。
【0013】
[請求項4の発明]
モールド成形の際には、射出圧によってバスバーが変形して他のバスバーと接触することが懸念される。バスバー同士の接触を回避する方法としては、バスバー間のピッチを大きくすることが考えられるが、この場合、導電路が幅広化又は嵩高化してしまう。その点、本発明では、バスバー間をセパレータで仕切ったので、射出圧によってバスバー同士の接触を確実に回避でき、これにより、バスバー間のピッチを狭め、導電路の幅狭化又は低背化を図ることができる。
【0014】
[請求項5の発明]
3本のバスバーの板状領域は、いずれか1本のバスバーを基準として他の2本のバスバーが、夫々、板厚方向と幅方向に並べられているので、3本のバスバーを配索するのに必要なスペースは、板厚方向と幅方向のいずれの方向においても小さく抑えられる。
[請求項6の発明]
樹脂モールドは金型成型されるので、樹脂モールドに固定手段を形成することは金型構造が複雑になることを意味するが、本発明では、固定手段をシールドシェルに設けたので、樹脂モールドには固定手段を形成せずに済む。
【0015】
[請求項7の発明]
樹脂モールドは金型成型されるので、樹脂モールドに固定手段を形成することは金型構造が複雑になることを意味するが、本発明では、固定手段をカバーに設けたので、樹脂モールドには固定手段を形成せずに済む。
【0016】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図36を参照して説明する。
本実施形態の導電路Aは、モータM(本発明の構成要件である機器)に設けた機器側端子金具Mbと、モータMの外部において配索される電線Wとに接続されることで、機器側端子金具Mbと電線とを導通可能に接続するものである。
【0017】
[モータM]
モータMは、導電性を有する略円形のモータケースMa内にステータ(図示せず)と軸線を前後方向に向けたロータ(図示せず)とを収容したものであり、その上面には、上向きに開口する3つの嵌合凹部Mcが左右方向に並んで設けられ、各嵌合凹部Mc内には、夫々、ステータに接続された雌形の機器側端子金具Mbが収容されている。尚、機器側端子金具MbがモータMの上面に配置されているのは、モータケースMa内の油が漏出するのを防止するためである。
【0018】
モータケースMaの上面における嵌合凹部Mcの左側に隣接する位置には、導電路Aの機器用コネクタ部31a,31b,31c側の端部を固定するための雌ネジ孔Mdが軸線を上向きにして形成されている。また、モータケースMaの右側面には、導電路Aの電線用コネクタ部33側の端部を固定するための受け部Meが形成されている。受け部Meは、右方に面する略平坦な面を有し、この平坦面における上下両端部には軸線を左右方向に向けた雌ネジ孔Mfが形成されている。
【0019】
かかるモータMは、内燃機関(図示せず)を備えるハイブリッド自動車に搭載され、走行駆動源、内燃機関始動用、回生用などとして用いられる。自動車のボディには、その床板Faを略ドーム状断面に盛り上げることによってフロアトンネルFbが形成され、このフロアトンネルFbの内部(床板Faの下方)には、モータM、プロペラシャフト(図示せず)及び変速機(図示せず)が互いに同軸上に連結された状態で配置されている。モータMは、ボディの下方から組み付けられ、モータMの略上半分がフロアトンネルFbの内部に収容される。
【0020】
モータMは出力向上のために大型化(大径化)が図られているが、ボディの最低地上高を下げることには制約があり、車内の居住性向上のためにフロアトンネルFbは幅狭で上方(車内側)への突出高さを抑えた形態とされることから、フロアトンネルFbの内壁面とモータMの外周面との間に確保されるスペースSは狭い。この狭いスペースSに作業者が手を差し込んで電線WをモータMの上面の機器側端子金具Mbに接続することは極めて困難であるが、この問題は本実施形態の導電路Aを用いることによって解決することができる。以下、導電路Aについて説明する。
【0021】
[導電路Aの全体構成]
導電路Aは、3本のバスバー10a,10b,10c、セパレータ20、樹脂モールド30、シールドシェル40及びカバー60を備えて構成され、モータMの外周のうち上面から右側面に至る略90°の範囲に亘って対応するように(沿うように)屈曲した形状となっている。モータMの上面の機器側端子金具Mbと対応する3つの機器用コネクタ部31a,31b,31cは、正面から視ると左右方向(水平方向)に並び、モータケースMaの上面に固定されている。モータケースMaの右側面であってロータの中心と概ね同じ高さに位置する電線用コネクタ部33は、正面から視ると上下方向に長く、モータMの右側面に当接した状態で固定されている。機器用コネクタ部31a,31b,31cと電線用コネクタ部33とを連結する連結部Asは、正面から視ると斜め右下がりに傾斜して直線状に長く延び、モータMの外周に対して僅かな隙間を空けて対応している。
【0022】
[バスバー10a,10b,10c]
図15〜図23に示すように、第1〜第3の3本のバスバー10a,10b,10cは、導電性材料からなる細長い板材を曲げ加工したものであって、端部の形状や長さが互いに異なっている。
第1バスバー10aは、板面を水平に向けると共に左右方向に延びる水平部11aと、この水平部11aの右端から斜め右下方へ直線的に延びる傾斜部12aと、傾斜部12aの下端から下方へ垂直に延びる垂直部13aとを有する。水平部11aの左端部の後縁からは、板面を水平部11a及び垂直部13aに対して直角に向けた機器用第1端子部14aが、下向きに一定幅で延出されている。この機器用第1端子部14aの上端部にはシールリング15が接着されている。また、垂直部13aの前縁からは、板面を垂直部13aと平行に向けた電線用第1端子部16aが前方へ突出している。
【0023】
第2バスバー10bは、板面を水平に向けると共に左右方向に延び且つ第1バスバー10aの水平部11aよりも短い水平部11bと、この水平部11bの右端から斜め右下方へ第1バスバー10aの傾斜部12aと同じ角度で直線的に延び且つ第1バスバー10aの傾斜部12aよりも少し長い傾斜部12bと、傾斜部12bの下端から下方へ垂直に延び且つ第1バスバー10aの垂直部13aよりも長い垂直部13bとを有する。水平部11bの左端部の後縁からは、板面を機器用第1端子部14aに対して同一平面上とした機器用第2端子部14bが、下向きに一定幅で且つ機器用第1端子部14aよりも長く延出されている。この機器用第2端子部14bの上端部にもシールリング15が接着されている。また、垂直部13bの下端部の前縁からは、板面を垂直部13bと平行に向け且つ電線用第1端子部16aと同じ長さの電線用第2端子部16bが前方へ突出している。
【0024】
第3バスバー10cは、板面を水平に向けると共に左右方向に延び且つ第2バスバー10bの水平部11bよりも短い水平部11cと、この水平部11cの右端から斜め右下方へ第1バスバー10aの傾斜部12aと同じ角度で直線的に延び且つ第1バスバー10aの傾斜部12aと同じ長さの傾斜部12cと、傾斜部12cの下端から下方へ垂直に延び且つ第2バスバー10bの垂直部13bよりも長い垂直部13cとを有する。水平部11cの左端部の前縁からは、板面を機器用第1端子部14a及び機器用第2端子部14bに対して同一平面上とした機器用第3端子部14cが、下向きに一定幅で且つ機器用第1端子部14aと同じ長さで延出されている。この機器用第3端子部14cの上端部にもシールリング15が接着されている。また、垂直部13cの下端部の前縁からは、板面を垂直部13cと平行に向け且つ電線用第1端子部16a及び電線用第2端子部16bよりも前後長の長い電線用第3端子部16cが前方へ突出している。
【0025】
[セパレータ20]
セパレータ20は、絶縁性材料(合成樹脂)からなり、全体として上記バスバー10a,10b,10cの水平部11a,11b,11c、傾斜部12a,12b,12c及び垂直部13a,13b,13cと対応するように細長く屈曲した形状をなす。セパレータ20は、第1バスバー10aの水平部11a、傾斜部12a及び垂直部13aを前方からスライドさせて収容するためのスリットを有する第1収容部21aと、第2バスバー10bの水平部11b、傾斜部12b及び垂直部13bを後方からスライドさせて収容するためのスリットを有する第2収容部21bと、第3バスバー10cの水平部11c、傾斜部12c及び垂直部13cを後方からスライドさせて収容するためのスリットを有する第3収容部21cとを有する。第1収容部21aを基準として第2収容部21bは水平部11a,11b,11cにおいて上方、垂直部13a,13b,13cにおいて右上方に隣接するように配置される。第3収容部21cは、第1収容部21aの真後ろに隣接するように配置されている。
【0026】
第1収容部21aは、モータMの外周と対向する前部内壁22、第2収容部21bとの間を仕切る前部仕切壁23、及び第3収容部21cとの間を仕切る後部仕切壁24とから構成され、前方に開口する。第2収容部21bは、第1収容部21aとの間の前部仕切壁23、この前部仕切壁23を挟んでモータMとは反対側に位置する外壁25、及び前後方向において第1収容部21aの開口部と対応する前壁26とから構成され、後方に開口する。第3収容部21cは、第1収容部21aの前部内壁22と面一状に連続する後部内壁27、上記第1収容部21aとの間の後部仕切壁24、前部仕切壁23と面一状に連続する後部外壁28とから構成され、後方に開口する。
【0027】
第1収容部21aのうち第1バスバー10aの水平部11aを収容する水平収容部21a−aの端部は左方に開口している。第2収容部21bの水平収容部21b−aの左端は閉じており、その左端は第1収容部21aの水平収容部21a−aの左端よりも右方に位置する。第3収容部21cの水平収容部21c−aの左端は閉じていて、その左端は第2収容部21bの水平収容部21b−aの左端よりも右方に位置する。また、第3収容部21cの水平収容部21c−aの左端部には、後方から差し込まれる第3バスバー10cの機器用第3端子部14cとの干渉を回避するための切欠部29が形成されている。
【0028】
第1収容部21aのうち第1バスバー10aの垂直部13aを収容する垂直収容部21a−bの下端は、第2収容部21bの垂直収容部21b−bの下端よりも上方に位置し、第3収容部21cの垂直収容部21c−bの下端は第2収容部21bの垂直収容部21b−bの下端よりも下方に位置する。
[バスバー10a,10b,10cとセパレータ20の組付け]
セパレータ20の第1〜第3の各収容部21a,21b,21cには、夫々、第1から第3の各バスバー10a,10b,10cが別個に緊密に嵌合されるように収容され、各バスバー10a,10b,10cは各収容部21a,21b,21c内でガタ付きを生じることも、各収容部21a,21b,21cの外へ容易に外れることもない。全てのバスバー10a,10b,10cをセパレータ20に組み付けた状態では、バスバー10a,10b,10cのうち機器用端子部14a,14b,14cと電線用端子部16a,16b,16cを除いた部分(水平部11a,11b,11c、傾斜部12a,12b,12c及び垂直部13a,13b,13c)が互いに並列するように位置決めされる。また、第2バスバー10bは前部仕切壁23を挟んで第1バスバー10aと板厚方向に隣接して並ぶように配置され、第3バスバー10cは後部仕切壁24を挟んで第1バスバー10aと幅方向(板厚方向と直交する方向)に隣接して並ぶように配置されている。このように3つのバスバー10a,10b,10cは前部仕切壁23と後部仕切壁24を介して互いに接触しないように仕切られている。
【0029】
各バスバー10a,10b,10cの傾斜部12a,12b,12cは全長に亘って各収容部21a,21b,21c内に収容されるが、水平部11a,11b,11cと垂直部13a,13b,13cについては、下記のように部分的に収容部21a,21b,21cの外へ露出するものもある。
即ち、第1バスバー10aの水平部11aの左端部は第1収容部21aから左外方へ突出し、その突出部分の後縁から機器用第1端子部14aが下方へ延びている。第2バスバー10bの水平部11bはその全領域が第2収容部21b内に収容され、機器用第2端子部14bは第2収容部21bの左端部後縁の開口から下外方へ突出している。第3バスバー10cの水平部11cはその全領域が第2収容部21b内に収容され、機器用第3端子部14cは第3収容部21cの左端部前縁から下外方へ突出している。これら3つの機器用端子部は、板面が互いに同一面上に位置し、且つ下端が互いに同じ高さとなるように位置する。このように、並列する3つの水平部11a,11b,11cのうち収容部21a,21b,21cから露出しているのは第1バスバー10aの水平部11aだけとなっている。
【0030】
第1バスバー10aの垂直部13aはその全領域が第1収容部21a内に収容され、電線用第1端子部16aは第1収容部21aから前方へ突出している。第2バスバー10bの垂直部13bの下端部は第2収容部21bから下外方へ突出し、その突出した下端部の前縁から電線用第2端子部16bが前方へ延びている。第3バスバー10cの垂直部13cの下端部は第3収容部21cから下外方へ突出し、その突出した下端部の前縁から電線用第3端子部16cが前方へ延びている。これら3つの電線用端子部16a,16b,16cは、板面を互いに同一面上に位置させ、且つ前端を互いに同じ位置で上下に揃えるように位置する。また、並列する3つの垂直部13a,13b,13cのうち、第2バスバー10bの垂直部13bと第3バスバー10cの垂直部13cが、夫々、第2収容部21bと第3収容部21cの外へ露出しているが、両者13b,13cの露出領域は上下にずれているため、板厚方向において互いに直接対向することはない。
【0031】
[樹脂モールド30]
樹脂モールド30は、バスバー10a,10b,10cを収容した状態のセパレータ20の全体を包囲する形態で成形され、この樹脂モールド30により、バスバー10a,10b,10c及びセパレータ20に対する外部からの異物の干渉が防止されるとともに、バスバー10a,10b,10cが各収容部21a,21b,21cの外へ突出することが規制されている。
【0032】
樹脂モールド30のうちバスバー10a,10b,10cの水平部11a,11b,11c及びセパレータ20の水平収容部21a−a,21b−a,21c−aを包囲する部分には、下面側へ突出するとともに各機器用端子部14a,14b,14cを個別に包囲する形態の3つの機器用コネクタ部31a,31b,31cが左右に並んで形成されている。各機器用コネクタ部31a,31b,31cは、機器用端子部14a,14b,14cのうちシールリング15が装着された上端側部分を包囲するが、各機器用端子部14a,14b,14cの下端部は機器用コネクタ部31a,31b,31cの下面から下方へ突出(露出)されている。また、各機器用コネクタ部31a,31b,31cの外周には、夫々、嵌合凹部Mcの内周との隙間をシールするためのシールリング32が装着されている。
【0033】
樹脂モールド30のうちバスバー10a,10b,10cの垂直部13a,13b,13c及びセパレータ20の垂直収容部21a−b,21b−b,21c−bを包囲する部分には、前方へ突出する縦長の電線用コネクタ部33が形成されている。電線用コネクタ部33には、前方に開口する上下3つの円形のフード部34a,34b,34cが隣接して連ねた形態で形成されており、各フード部34a,34b,34c内には、夫々、電線用端子部16a,16b,16cが収容されている。また、電線用コネクタ部33には、その下端から下方へ突出する連結部35と、その後端から後方へ突出する連結部36とが形成されている。この2つの連結部35,36には、夫々、左右方向に貫通するボルト孔35a,36bが形成されている。
【0034】
[シールドシェル40]
シールドシェル40は、導電性の薄い板材からなり、外枠41と内板50との2部品からなる。
外枠41は、樹脂モールド30のうち水平部11a,11b,11cとの対応部分の前面、後面、上面及び左側面を覆う水平枠部42と、樹脂モールド30のうち傾斜部12a,12b,12cとの対応部分の前面、後面及び右上斜面を覆う傾斜枠部43と、樹脂モールド30のうち垂直部13a,13b,13cとの対応部分の下面右側縁部、後面右側縁部及び右側面を覆う垂直枠部44とからなる。
【0035】
水平枠部42には、その左端から左方へ突出する板状の固定部45(本発明の構成要件である固定手段)が形成され、固定部45には上下方向に貫通するボルト孔45aが形成されている。垂直枠部44には、下方及び後方へ突出する板状の取付部46,47が形成され、各取付部46,47には、夫々、左右方向に貫通するボルト孔46a,47aが形成されている。
また、水平枠部42における前側の下縁及び後側の下縁からは、夫々、左右2片ずつの板状の結合片48が下方へ突出されている。傾斜枠部43における前側の斜め左下縁及び後側の斜め左下縁からは、夫々、その縁部の長さ方向に沿った3片ずつの板状の結合片48が斜め左下方へ突出されている。垂直枠部44の後側の前縁からは1片の板状の結合片48が前方へ突出されている。
【0036】
内板50は、樹脂モールド30のうち水平部11a,11b,11cとの対応部分の下面を部分的に覆う水平板部51と、樹脂モールド30のうち傾斜部12a,12b,12cとの対応部分の左下斜面全体を覆う傾斜板部52と、樹脂モールド30のうち垂直部13a,13b,13cとの対応部分の左側面を部分的に覆う垂直板部53とからなる。水平板部51には、3つの機器用コネクタ部31a,31b,31cとの干渉を回避するための切欠凹部54が形成されている。また、水平板部51と傾斜板部52の前後両縁及び垂直板部53の後縁には、夫々、外枠41の結合片48と対応する結合片55が形成されている。
【0037】
シールドシェル40の組付に際しては、まず、外枠41と内板50とを、夫々、樹脂モールド30に対して斜め右上方と斜め左下方から組み付ける。組付状態では、外枠41の各結合片48と内板50の各結合片55とが前後に重なり合う。この後、重なり合った結合片48,55を一緒に内板50におけるモータMとの対向面側へほぼ直角に曲げこむ。このとき、内板50の結合片55が、外枠41の結合片48と内板50との間で挟みつけられる。この結合片48,55の曲げ加工により、外枠41と内板50とが合体されてシールドシェル40を構成するとともに、シールドシェル40が樹脂モールド30に対してこれを包囲する形態で組み付けられる。
【0038】
尚、機器用コネクタ部31a,31b,31cと電線用コネクタ部33はシールドシェル40の外部に露出する。また、樹脂モールド30における垂直部13a,13b,13cとの対応部分の左側面(モータMとの対向面)もシールドシェル40の外部に露出した状態となる。
[カバー60]
カバー60は、導電性材料(例えば、アルミ合金)からなるダイキャスト製品であり、電線用コネクタ部33の上面、右側面、下面及び後面を覆う箱状をなす。カバー60の前面には、電線用コネクタ部33の前端縁部に嵌合される縦長長円形の枠部61が形成されている。また、カバー60の左側面はほぼ全体に亘って開放した開口部67となっているため、導電路AをモータMから外した状態では電線用コネクタ部33の左側面(モータMと対向する面)がカバー60の外部に露出した状態となるが、導電路AをモータMに取り付けた状態ではカバー60の開口部67はモータケースMaの外面により蓋をされるように塞がれる。
【0039】
カバー60の内部には、下端部に位置して左右方向に貫通する雌ネジ孔62と、ほぼ中央高さの後端部に位置して左右方向に貫通する雌ネジ孔63とが形成されている。また、カバー60の外面には、上端部に位置して左右方向に貫通するボルト孔64aを有する固定部64(本発明の構成要件である固定手段)と、下端部に位置して左右方向に貫通するボルト孔65aを有する固定部65(本発明の構成要件である固定手段)とが形成されている。さらに、カバー60の上下両端の結合部66には、前後方向に貫通する雌ネジ孔66aが形成されている。
【0040】
[導電路Aの製造工程]
セパレータ20に3つのバスバー10a,10b,10cを組み付ける。即ち、第1収容部21aに前方から第1バスバー10aを嵌め込み、第2収容部21bに第2バスバー10bを後方から嵌め込み、第3収容部21cに後方から第3バスバー10cを嵌め込む。バスバー10a,10b,10cを組み付けた状態では、3つの機器用端子部14a,14b,14cは、前後方向において後部仕切壁24と対応する位置でセパレータ20から下方へ突出する。また、3つの電線用端子部16a,16b,16cは、左右方向において第1収容部21aの垂直収容部21a−bと対応する位置から前方へ突出する。
【0041】
尚、バスバー10a,10b,10cのうちセパレータ20内に収容される部分には、予め接着剤(図示せず)を塗布しておいてもよく、この接着剤により、バスバー10a,10b,10cをセパレータ20の各収容部21a,21b,21c内に固定することができる。また、バスバー10a,10b,10cのうちセパレータ20から突出し且つ樹脂モールド30内に埋設される部分にも、予め接着剤(図示せず)を塗布しておいてもよく、この接着剤により、樹脂モールド30とバスバー10a,10b,10cとの間に隙間を確実にシールすることができる。
【0042】
次に、セパレータ20とバスバー10a,10b,10cをモールド用の金型(図示せず)にセットする。このとき、セパレータ20の外面に予め接着剤(図示せず)を塗布しておいてもよく、この接着剤によりセパレータ20と樹脂モールド30との間に隙間が空くのを防止することができる。金型にセットした状態では、各機器用端子部14a,14b,14cの先端部と各電線用端子部16a,16b,16cは、いずれも、金型に形成された位置決め溝(図示せず)に嵌合される。この状態で溶融した樹脂を金型内に注入する。その樹脂が硬化するとセパレータ20及びバスバー10a,10b,10cを包囲する樹脂モールド30が成型される。
【0043】
成型の際にはセパレータ20やバスバー10a,10b,10cに対して樹脂の射出圧が作用するが、バスバー10a,10b,10cの大部分はセパレータ20の内部に収容されているため、バスバー10a,10b,10cは射出圧によって変形することはない。また、セパレータ20の外に突出している機器用端子部14a,14b,14cと電線用端子部16a,16b,16c、即ちバスバー10a,10b,10cの両端部は、いずれも、モールド金型の位置決め溝に嵌合されて遊動規制されているので、バスバー10a,10b,10cにおけるセパレータ20からの突出部分は、射出圧を受けても変形することはない。
【0044】
この後、シールドシェル40の外枠41と内板50を樹脂モールド30の外面に沿わせて組み付け、結合片48,55を曲げ加工することによってシールドシェル40が樹脂モールド30を包囲するように組み付けられる。
シールドシェル40の組付け後は、電線用コネクタ部33にカバー60を組み付ける。組付けに際しては、カバー60の左側面の開口部67から電線用コネクタ部33の前端側をカバー60内に進入させ、互いに位置合わせしつつ電線用コネクタ部33の全体をカバー60内に収容するとともに枠部61に電線用コネクタ部33の前端部を嵌合させる。カバー60に電線用コネクタ部33を収容した状態では、シールドシェル40の取付部46,47のボルト孔46a,47a及び樹脂モールド30の連結部35,36のボルト孔35a,36aがカバー60の雌ネジ孔62,63と整合する。そして、このボルト孔35a,36a,46a,47aに左方から差し込んだボルト68を雌ネジ孔62,63に螺合して締め付けると、シールドシェル40とカバー60とが固定される。以上により導電路Aの製造が完了する。
【0045】
[電線W及び電線側コネクタ70]
電線Wは導体Waの外周を絶縁性のコアWbで包囲したものであり、この電線W自体はシールド機能を備えていない。各電線Wの端末部には、夫々、雌形の電線側端子金具73が接続されている。また、3本の電線Wは、編組線からなる筒状のシールド部材74によって一括して包囲されている。
電線側コネクタ70は、ハウジング71内に形成した上下3つのキャビティ72に、夫々、電線側端子金具73を挿入したものであり、ハウジング71の外周には導電性のシールド筒75が嵌合され、このシールド筒75の外周にシールド部材74の端末部がカシメリング77によより導通可能に固着されている。シールド筒75の上下両端部には、前後方向にボルト孔76aを貫通させた取付部76が形成されている。
【0046】
[モータMに対する導電路Aの取付け]
導電路Aは、モータMをフロアトンネルFb内に収容する前にモータMに取り付けられる。取付けに際しては、機器用端子部14a,14b,14cを機器側端子金具Mbの真上に位置させた状態で導電路Aを上からモータMに接近させ、各機器用コネクタ部31a,31b,31cを、夫々、対応する嵌合凹部Mc内に嵌合する。この嵌合動作に伴い、モータMの受け部Meの右側面に対して電線用コネクタ部33及びカバー60の前面が摺接する。そして、正規の組付け状態に至ると、各機器用端子部14a,14b,14cが各機器側端子金具Mbに導通可能に接続されるとともに、シールドカバー60における機器用コネクタ部31a,31b,31c側の端部に形成されている固定部45のボルト孔45aが、モータケースMaの上面の雌ネジ孔Mdと整合する。そして、ボルト孔45aに差し込んだボルト(図示せず)を雌ネジ孔Mdに螺合して締め付けることにより、導電路Aにおける機器用コネクタ部31a,31b,31c側の端部がモータケースMaの上面に固定されるとともに、シールドシェル40における機器用コネクタ部31a,31b,31c側の端部がモータケースMaに導通可能に接続される。
【0047】
一方、モータケースMaの右側面においては、電線用コネクタ部33を覆うカバー60の固定部64,65のボルト孔64a,65aが受け部Meの雌ネジ孔Mfに整合する。そして、ボルト孔64a,65aに差し込んだボルト(図示せず)を雌ネジ孔Mfに螺合して締め付けることにより、導電路Aにおける電線用コネクタ部33側の端部がモータケースMaに固定されるとともに、シールドシェル40における電線用コネクタ部33側の端部がモータケースMaに導通可能に接続される。
【0048】
導電路AをモータMに固定した後、このモータMと導電路Aをボディに組み付けてフロアトンネルFb内に収容する。組付け状態では、モータMの略下半分がボディの床板Faから下方へ突出している。また、電線用コネクタ部33もその略下半分のみが床板Faから下方へ突出しており、この電線用コネクタ部33に対して電線側コネクタ70が前方から嵌合される。
[導電路Aに対する電線Wの接続]
電線用コネクタ部33に電線側コネクタ70を嵌合する際には、電線側コネクタ70の略上半分をフロアトンネルFbとモータMとの隙間に入り込ませた状態で嵌合を行うが、電線側コネクタ70の略下半分は床板Faから下方へ突出しているので、この突出部分を手で摘むことによって電線側コネクタ70と電線用コネクタ部33との嵌合作業を容易に行うことができる。嵌合状態では、電線側コネクタ70のシールド筒75に形成されている取付部76のボルト孔76aがカバー60の上下両端部の雌ネジ孔66aに整合するので、このボルト孔76aに差し込んだボルト(図示せず)を雌ネジ孔66aに螺合して締め付けることにより、電線側コネクタ70が導電路Aに固定されるとともに、電線W側のシールド部材74の端部が導電路Aにおける電線用コネクタ部33側の端部に導通可能に接続される。
【0049】
[実施形態の作用及び効果]
本実施形態では、モータMの機器側端子金具MbがモータMとフロアトンネルFbとの間の狭い隙間Sに臨むように配置されているのであるが、機器側端子金具Mbには、予め、導電路Aの一方の端部(機器用コネクタ部31a,31b,31c)を接続しておき、その導電路Aの他方の端部に設けた電線用コネクタ部33をフロアトンネルFb外に臨む位置に配置して、その電線用コネクタ部33に電線を接続するようにしたので、モータMに対する電線Wの接続を容易に行うことができる。
【0050】
また、導電路AはモータMに固定されているので、電線用コネクタ部33は所定の位置に確実に位置決めされている。これにより、電線Wの接続作業性向上が実現されている。
また、導電路Aの樹脂モールド30をシールドシェル40で包囲したことにより、電線Wの端末から機器側端子金具Mbに至る導電経路(バスバー10a,10b,10c)をシールドすることが実現されている。
また、樹脂モールド30のうちコネクタ部31a,31b,31a,33はモータMや電線Wとの嵌合部を形成する必要があるために比較的複雑な形状になることは避けられないのであるが、本実施形態では電線用コネクタ部33は、板金加工に比べて比較的複雑な形状に成型し易いダイキャスト製の導電性カバー60で覆うようにしたので、電線用コネクタ部33の外面とカバー60の内面との間に無駄な空間を空けずに済み、大型化が回避されている。一方、電線用コネクタ部33以外の比較的形状の簡素化が望める領域については、ダイキャストに比べてコスト低減及び軽量化が可能な方法(板金加工)で製造したシールドシェル40で覆っている。このように、樹脂モールド30の形状に応じてダイキャスト製のカバー60と板金製造が可能なシールドシェル40という2つのシールド手段を使い分けることで、コスト低減、軽量化及び小型化を図ることが実現されている。
【0051】
また、モールド成形の際には、並列状態のバスバーが射出圧により変形して他のバスバーと接触するのを回避する手段としては、バスバー間のピッチを大きくすることが考えられるが、この場合、導電路が幅広化又は嵩高化してしまう。その点、本実施形態では、バスバー10a,10b,10c間をセパレータ20で仕切ったので、射出圧によってバスバー10a,10b,10c同士の接触を確実に回避でき、これにより、バスバー10a,10b,10c間のピッチを狭め、導電路Aの幅狭化又は低背化を図ることが可能となっている。
【0052】
また、3本のバスバー10a,10b,10cの板状領域(水平部11a,11b,11c、傾斜部12a,12b,12c及び垂直部13a,13b,13c)は、第1バスバー10aを基準として他の第2及び第3バスバー10cが、夫々、板厚方向と幅方向に並べられた形態としているので、3本のバスバー10a,10b,10cを配置するのに必要なスペースは、板厚方向と幅方向のいずれの方向においても小さく抑えられている。
【0053】
また、樹脂モールド30は金型成型されるので、樹脂モールド30にモータMへの固定手段を形成すると金型構造が複雑になることが懸念されるが、本実施形態では、固定手段としての固定部45,64,65を樹脂モールド30にではなくてシールドシェル40とカバー60に設けたので、樹脂モールド30に固定手段を形成することに起因するモールド金型の複雑化が回避されている。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0054】
(1)上記実施形態ではモータが自動車の動力源として使用される場合について説明したが、本発明は、自動車の動力源に限らず、電動自転車や特殊車両などの動力源としてモータが使用される場合にも適用できる。
(2)上記実施形態では導電路の接続対象である機器がモータである場合について説明したが、本発明は、電気自動車におけるインバータなどのモータ以外の機器にも適用できる。
【0055】
(3)上記実施形態では各バスバーが1つの機器用端子部と1つの電線用端子部を有するが、本発明によれば、機器用端子部と電線用端子部のうち少なくともいずれか一方が複数形成されていてもよい。
(4)上記実施形態ではバスバーが3本設けられているが、本発明によれば、バスバーの数は、2本以下でも、4本以上でもよい。
(5)上記実施形態では導電路をモータ(機器)の外面に沿った形状としたが、本発明によれば、導電路をモータの外面に沿わずにモータから離間する形態としてもよい。尚、モータの外面から離間させる領域は、導電路の全長に亘る範囲でもよく、導電路の一部分のみでもよい。
【0056】
(6)上記実施形態では1つのバスバーの両端に機器用端子部と電線用端子部を形成し、両端子部の間を1本のバスバーによって連結するようにしたが、本発明によれば、バスバーと樹脂モールドからなるバスバー体を複数本直列的に接続し、そのバスバー体の列における一方の端部に機器用端子部を形成するとともに他方の端部に電線用端子部を形成してもよい。つまり、複数のバスバー体を直列的に接続することによって1つの導電路を構成してもよい。
【0057】
(7)上記実施形態ではシールドシェルを設けたが、本発明によれば、機器に接続される導電経路にシールド機能が不要である場合には、シールドシェルを設けない構成とすることもできる。
(8)上記実施形態では電線用コネクタ部のみをダイキャスト製のカバーで覆ったが、本発明によれば、ダイキャスト製カバーが、機器用コネクタ部のみを覆うようにしてもよく、電線用コネクタ部と機器用コネクタ部の両方を覆うようにしてもよい。
【0058】
(9)上記実施形態では樹脂モールドを覆うシールド手段としてシールドシェルとカバーの2つを用いたが、本発明によれば、板金加工によるシールドシェルのみで樹脂モールド全体を覆うようにしてもよく、ダイキャスト製カバーのみで樹脂モールド全体を覆うしてもよい。
(10)上記実施形態では射出圧によるバスバー同士の接触を回避する手段としてバスバーの間をセパレータで仕切ったが、本発明によれば、セパレータを設けずに、バスバー間のピッチを大きくすることでバスバー同士の接触を回避するようにしてもよい。
【0059】
(11)上記実施形態では3本のバスバーのうち1本のバスバーを基準にして他の2本のバスバーを板厚方向と幅方向に並べるようにしたが、本発明によれば、3本のバスバーを全て板厚方向に並べてもよく、3本のバスバーを全て幅方向に並べてもよい。
(12)上記実施形態では電線用端子部の突出方向を正面方向(機器用端子部に対して直角方向)としたが、本発明によれば、電線用端子部の突出方向は背面方向でもよく、下方向(機器用端子部と同じ方向)でもよい。
【0060】
(13)上記実施形態では機器側端子金具をモータの上面に配置したが、本発明は、モータの側面や下面などの上面以外の位置に機器側端子金具を配置してもよい。
(14)上記実施形態では固定手段をシールドシェルとハウジングに設けたが、本発明によれば、固定手段はシールドシェルのみに設けてもよく、ハウジングのみに設けてもよい。
(15)上記実施形態では樹脂モールドには固定手段を設けない構造としたが、本発明によれば、樹脂モールドに固定手段を設けてもよい。
【0061】
(16)上記実施形態では両コネクタ部の間を連結する連結部を直線状としたが、本発明によれば、連結部がモータの外周に沿った略円弧状をなすようにしてもよい。
(17)上記実施形態では電線がシールド機能を有せず、3本の電線をシールド部材によって一括して包囲するようにしたが、本発明は、電線としてシールド電線を用いた場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1において導電路をモータに取り付けた状態をあらわす正面図
【図2】正面図
【図3】左側面図
【図4】底面図
【図5】図2のA−A断面図
【図6】図5のB−B断面図
【図7】シールドシェルとカバーを外した状態の正面図
【図8】シールドシェルとカバーを外した状態の左側面図
【図9】シールドシェルとカバーを外した状態の平面図
【図10】シールドシェルとカバーを外した状態の底面図
【図11】(A)図7のC−C断面図
(B)図7のD−D断面図
(C)図7のE−E断面図
【図12】(A)図7のF−F断面図
(B)図7のG−G断面図
(C)図7のH−H断面図
【図13】図8のI−I拡大断面図
【図14】樹脂モールドにシールドシェルを取り付けた状態の正面図
【図15】第1バスバーの正面図
【図16】第1バスバーの平面図
【図17】第1バスバーの右側面図
【図18】第2バスバーの正面図
【図19】第2バスバーの平面図
【図20】第2バスバーの右側面図
【図21】第3バスバーの正面図
【図22】第3バスバーの平面図
【図23】第3バスバーの右側面図
【図24】セパレータの正面図
【図25】セパレータの左側面図
【図26】セパレータの平面図
【図27】セパレータの底面図
【図28】シールドシェルを外枠と内板に分離した状態をあらわす正面図
【図29】外枠の左側面図
【図30】外枠の底面図
【図31】内板の底面図
【図32】カバーの正面図
【図33】カバーの左側面図
【図34】図33のJ−J断面図
【図35】電線側コネクタの一部切欠正面図
【図36】電線用コネクタ部に電線側コネクタを取り付けた状態の断面図
【符号の説明】
A…導電路
M…モータ(機器)
Mb…機器側端子金具
W…電線
10a…第1バスバー
10b…第2バスバー
10c…第3バスバー
14a…機器用第1端子部
14b…機器用第2端子部
14c…機器用第3端子部
16a…電線用第1端子部
16b…電線用第2端子部
16c…電線用第3端子部
20…セパレータ
23…前部仕切壁
24…後部仕切壁
30…樹脂モールド
31a…機器用コネクタ部
31b…機器用コネクタ部
31c…機器用コネクタ部
33…電線用コネクタ部
40…シールドシェル
45…固定部(固定手段)
60…カバー
64…固定部(固定手段)
65…固定部(固定手段)

Claims (7)

  1. 機器に設けた機器側端子金具と、前記機器の外部において配索される電線とに接続されることで、前記機器側端子金具と前記電線とを導通可能に接続するものであって、
    前記機器側端子金具に接続される機器用端子部及び前記電線に接続される電線用端子部を有するバスバーと、
    前記バスバーを包囲するように成形され、前記機器用端子部を臨ませる機器用コネクタ部及び前記電線用端子部を臨ませる電線用コネクタ部が設けられた樹脂モールドと、
    前記バスバー及び前記樹脂モールドを前記機器に固定する固定手段とを備えてなることを特徴とする導電路。
  2. 前記樹脂モールドが導電性材料からなるシールドシェルで包囲されていることを特徴とする請求項1記載の導電路。
  3. 前記機器用コネクタ部と前記電線用コネクタ部のうちの少なくとも一方のコネクタ部を覆う形態であり、前記シールドシェルに対して導通可能に接続されたダイキャスト製の導電性カバーを備えていることを特徴とする請求項2記載の導電路。
  4. 並列する複数本の前記バスバーの間を仕切る仕切壁を有するセパレータを備え、前記複数本のバスバーと前記セパレータとが一括して前記樹脂モールド内に埋設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の導電路。
  5. 前記バスバーは3本設けられ、前記バスバーにおける前記機器用端子部及び前記電線用端子部を除いた細長い板状領域では前記3本のバスバーが並列されているものであって、
    いずれか1本の前記バスバーを基準として他の2本のバスバーが、夫々、板厚方向と幅方向に並べられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の導電路。
  6. 前記シールドシェルに前記固定手段が形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の導電路。
  7. 前記カバーに前記固定手段が形成されていることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の導電路。
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