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JP2004236371A - インバータを用いる電動機制御装置 - Google Patents

インバータを用いる電動機制御装置 Download PDF

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JP2004236371A
JP2004236371A JP2003018406A JP2003018406A JP2004236371A JP 2004236371 A JP2004236371 A JP 2004236371A JP 2003018406 A JP2003018406 A JP 2003018406A JP 2003018406 A JP2003018406 A JP 2003018406A JP 2004236371 A JP2004236371 A JP 2004236371A
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voltage
current
inverter
control device
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Katsumi Ishikawa
勝美 石川
Hideki Miyazaki
英樹 宮崎
Katsuaki Takahashi
克明 高橋
Katsunori Suzuki
勝徳 鈴木
Ryuichi Saito
隆一 齋藤
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Hitachi Ltd
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  • Inverter Devices (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
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Abstract

【課題】回生時のIGBTのターンオフ時のサージ電圧を効果的な抑制手段を設け、過電圧からインバータ装置を保護する。
【解決手段】検出した前記サージ電圧が所定値を超えた場合に、判定部で異常を出力し、制御部は、トルク指令制限により、トルクを制限する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機、電気自動車、ハイブリッド自動車などを駆動するためのインバータを用いる電動機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気自動車、ハイブリッド自動車などはインバータによって速度制御が行われる。このインバータに使用されるパワー半導体素子は、電圧が低い場合はパワーMOSFET、高い場合にはIGBTが用いられる。
【0003】
パワーMOSFETやIGBTはいずれも電圧駆動型素子であり、低損失化への要求から一層の低オン電圧化、低スイッチング損失化が望まれている。低オン電圧化するためには、電流密度を大きくしなければならず、また、低スイッチング損失化するためには、電流変化率di/dt、電圧変化率dv/dtを大きくしなければならない。
【0004】
上記の理由から、大電流を高速で遮断することが必要となるが、これはサージ電圧(或いはスパイク電圧、跳ね上り電圧とも呼ぶ)の増大を招く。これらの過渡的なサージ電圧を低減する技術としては、スナバ回路や、ゲート駆動回路のターンオフ時におけるゲート抵抗値の制御によって、サージ電圧を抑制する方法が、良く知られている。
【0005】
パワー半導体素子のスイッチング時におけるサージ電圧を抑制する回路例として、特開平6−291631号公報、特開2001−245466号公報、特開2001−217697号公報に開示されている駆動回路がある。
【0006】
一方、電動機、電気自動車、ハイブリッド自動車などを制御するインバータ装置の直流電源端子には、通常、大容量コンデンサが並列に接続され、サージ電圧の吸収や、電源インピーダンスの低下時の過渡的な大電流供給能力の向上が図られている。
【0007】
蓄電池などの直流電源からは、このインバータ装置及びコンデンサに電力が供給される。例えば特開2001−245466号公報記載の電動機制御装置は、このようなインバータ装置及びコンデンサを過電圧から保護している。
【0008】
この制御装置は、リレーのオン・オフを制御するリレー制御回路と、インバータ回路の電源電圧または回生時の整流電圧を検出する電圧検出回路と、高電圧電源とインバータ回路との間の電流方向及び電流値を検出する電流検出回路を設け、それぞれ中央処理装置CPU(以下CPUと略称する)に伝える。
【0009】
CPUは、電流方向に応じて駆動状態か回生状態かを判定し、回生状態で異常電圧が検出されたとき、インバータ回路のスイッチング素子の駆動信号を制御するようにしている。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−291631号公報
【特許文献2】
特開2001−245466号公報
【特許文献3】
特開2001−217697号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
大電流領域でのターンオフ時のスイッチングにおいて、サージ電圧Vsurgeは、Vsurge=Vdc+L*di/dtで決まる。ここでVdc:インバータ回路の電源電圧、L:インバータ装置の主回路インダクタンス、di/dt:ターンオフ時の遮断電流変化率である。
【0012】
先に述べたように、インバータに使用するパワー半導体素子においては、電流密度も電流変化率di/dtも大きくなってきている。その結果、インバータ回路の電源電圧が高い場合は、サージ電圧が高くなるので、持続的に印加される電源電圧は下げる必要がある。しかしながら、電源電圧を下げるとインバータ装置の容量が小さくなる欠点がある。
【0013】
また、インバータの電源電圧を検出する電圧検出回路を設けた特開2001−245466号公報記載の電動機制御装置においては、直流電圧Vdcのみを検出している。そのために、回生状態で異常電圧が検出されたとき、インバータ回路のスイッチング素子の駆動信号を制御するようにしている。
【0014】
しかしながら、回生状態、すなわち、直流電圧Vdcが高い状態で大電流を遮断する場合、パワー半導体素子を破壊してしまう可能性がある。その理由は、サージ電圧(Vsuege)は、Vdc+L*di/dtで決まるため、パワー半導体素子の絶対最大定格電圧を超えるからである。
【0015】
半導体素子の破壊を防止するには、直流電圧Vdcの異常検知レベルを下げるような構成とする必要がある。ターンオフ時の遮断電流が小さい場合は、直流電圧Vdcが高くなっても、サージ電圧Vsergeは、ターンオフ時の遮断電流変化率di/dtが小さく、パワー半導体素子の絶対最大定格電圧を超えることはない。この場合には、インバータ回路内のスイッチング素子の駆動信号を制御することにより、回生エネルギーを無駄に消費させてしまうこととなる。
【0016】
本発明の目的は、回生状態時に直流電圧が上昇する場合でも、IGBTなどに通流する電流を制限すると同時に、サージ電圧を抑制し、より信頼性の高いインバータ装置を用いる電動機制御装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のスイッチング素子によって直流電力を交流電力に変換して電動機を駆動するインバータと、トルク指令に応じて前記スイッチング素子の電流を制御する電流制御装置と、前記スイッチング素子の遮断時のサージ電圧を検出する検出部と、検出した前記サージ電圧が所定値を超えたときに異常と判定する異常判定部と、前記サージ電圧を抑制する手段と、前記異常を検出したとき電動機トルク制限指令信号を出力する制御部を備え、前記電流制御装置は、前記トルク制限指令信号によって電動機のトルクを制限するようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下図面を使用して本発明の一実施例を、詳細に説明する。
(実施例1)
図1は本発明の一実施例を示す電動機制御装置のブロックダイアグラムである。バッテリ10は、リレー12およびDCコンデンサ14を介してインバーター主回路16に直流電力を供給する。インバーター主回路16は直流電力を交流電力に変換して走行用電動機18に印加する。
【0019】
インバーター主回路16は、スイッチング素子であるIGBT20、22,24,26,28、30と、IGBT20〜30にそれぞれ逆並列に接続されたフリーホイールダイオード32,34,36,38,40、42から構成され、これらのIGBT20〜30は図示しない冷却用フィン上に取り付けられている。フリーホイールダイオード32〜42は、IGBT20〜30に逆方向に電圧がかかったときバイパスするためである。
【0020】
なお、この実施例では走行用電動機18に同期電動機を用いた例を示すが、誘導電動機を用いてもよい。また、スイッチング素子にIGBT20〜30を用いているが、パワーMOSFET、パワートランジスター、サイリスタなどのスイッチング素子を用いることも可能である。
【0021】
電流44、46、48は、インバーター主回路16の各相の出力電流Iu、Iv、Iwを検出する検出器である。また、磁極センサ50は、電動機18の磁極位置を検出する検出器であり、回転センサ52は、電動機18の回転速度Neを検出する検出器である。
【0022】
制御装置54は、マイクロコンピュータとその周辺部品から構成され、トルク指令値Trにしたがって電動機18の三相電流Iu、Iv、Iwを制御する。さらに、サージ電圧が発生したときは、電動機トルク指令値Trを制限し、制限処理後のトルク指令値Trに応じた出力電流となるように各IGBT20〜30の電流を制御する。
【0023】
サージ電圧が発生しないときは、CPU64からのトルク制限指令はなく、例えば、アクセルからのトルク指令に応じてリミッタ68は、指令トルクTrを発生する。
【0024】
この指令トルクTrは、変換器70によって電流指令Irに変換され、電流制御器72に与えられる。電流制御器72は、電流センサ44〜48によって検出された電流Iu、Iv、Iwと電流指令Irとを比較して、入力ロジック回路74に出力する。入力ロジック回路74は、その入力に応じて各スイッチング素子20〜30の制御パルスを作成し、駆動回路76によってIGBT20〜30をオン・オフ制御するのである。
【0025】
従来のドライバ回路では、CPU64からの信号は、入力ロジック回路74を介して、駆動回路76に伝送され、IGBT20〜30を駆動していた。本発明では、スイッチング素子であるIGBT20〜30の遮断時におけるサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路60を設け、検出したサージ電圧が所定値を超えた場合に異常と判定する異常判定回路62を備えている。
【0026】
異常判定回路62から異常信号を受けると、CPU64は、トルク制限指令Tmaxを発生し、電動機18のトルクを制限することによって、IGBT20〜30に通流する電流を制限し、サージ電圧を抑制する。
【0027】
さらに、異常を判定する異常判定回路62は、サージ電圧を低減するために、サージ電圧抑制回路66を介して駆動回路76に異常信号を伝達し、サージを抑制している。
【0028】
図2は、600V/400A定格のIGBT素子を用い、直流電圧300Vにおいて定格電流400Aを遮断した場合の電圧及び電流波形を示す。直流電圧より跳ね上がる電圧の値は、遮断時の電流変化率di/dtとインバータ主回路のインダクタンスLの積により決定される。従って、サージ電圧は、直流電圧VdcとL*di/dtの和により決定される。
【0029】
図3は、従来の装置の構成において、直流電圧を300V、350V、400Vと変化させた場合、定格電流400AのIGBT遮断時の電圧−電流の軌跡を示す。Vdc=350Vまではサージ電圧は600V以下であり、IGBTの最大定格電圧を超えることがない。
【0030】
しかしながら、400Vの直流電圧で、定格電圧400AのIGBTを遮断した場合、サージ電圧VsergeがIGBTの最大定格電圧を超えてしまう。そのため、従来は、直流過電圧保護レベルを、350Vに設定する必要があった。
【0031】
この場合、図3において、直流電圧が400Vで遮断電流が定格電流の半分の200Aの場合、サージ電圧VsergeはIGBTの最大定格電圧を超えないにも拘わらず、直流過電圧保護レベルにより、動作しない構成となっていた。この場合、インバータ装置の直流電圧の保護レベルの基準値を下げなければならず、インバータ装置の容量が小さくなってしまう欠点がある。
【0032】
図4は、本発明によるサージ電圧抑制による効果を示す図である。サージ電圧検出レベルをIGBTの最大電圧よりも若干低い約570V程度に設定している。この設定値は、信頼性のマージンであり、約500〜580Vの間に設定することが好ましい。
【0033】
図4において、定格電流400Aを、直流電圧350Vで遮断した場合、サージ電圧が570Vに到達する。このとき、スイッチング素子の遮断時のサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路60により検出したサージ電圧が、所定値を超えた場合に異常判定回路62が異常と判定し、異常信号を発生する。
【0034】
この異常信号は、CPU64に伝えられ、トルク制限指令により、電動機18のトルクを制限する。これによってIGBT20〜30に通流する電流を制限し、サージ電圧を抑制することができる。
【0035】
したがって、回生状態時に直流電圧が上昇する場合でも、トルクを制限しながらIGBT20〜30に通流する電流を制限して、信頼性の高いインバータ装置を構成することができる。
【0036】
図5は、本発明によるサージ電圧抑制効果を説明する図である。サージ電圧検出レベルをIGBTの最大電圧よりも若干低い約570V程度に設定している。定格電流400Aを、直流電圧350Vで遮断した場合、サージ電圧が570Vに到達する。
【0037】
この場合、スイッチング素子の遮断時のサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路60により、検出したサージ電圧が所定値を超えた場合に、異常判定回路62が異常信号を発生する。
【0038】
この異常信号はCPU64に伝えられ、トルク制限指令により、電動機18のトルクを制限することにより、IGBTに通流する電流を制限し、サージ電圧をIGBT最大定格電圧以下に抑制することができる。
【0039】
この方式では、回生電圧Vdcが急激に上昇した場合、CPU64を介したトルク制限が遅くなる場合、異常を判定する異常判定回路62は、駆動回路76に異常信号を伝達し、サージ電圧抑制回路66によりサージ電圧をすぐに抑制している。
【0040】
直流電圧Vdcが350Vを超えた場合(本例ではVdcが400Vの場合を想定)でも、図5に示すように、このサージ電圧抑制回路66により、サージ電圧を抑制するように電流−電圧の軌跡を制限する。
【0041】
これによって、回生状態時に直流電圧が上昇する場合でも、トルクを制限しながらIGBTに通流する電流を制限すると同時に、サージ電圧を抑制する抑制回路を設けることで、より信頼性の高いインバータ装置を用いる電動機制御装置を構成することができる。
【0042】
図6は、図1のブロックダイアグラムの詳細回路図を示したものである。
【0043】
まず、CPU64からの信号は、リミッタ68,変換器70,電流制御器72、入力ロジック回路74を介して、駆動回路76に伝送される。駆動回路76は、プッシュプル(Push−Pull)接続されたトランジスタTr1とトランジスタTr2、ターンオン用のゲート抵抗R1とターンオフ用のゲート抵抗R2により、IGBT20〜30を駆動する。なお、図では1つのIGBTの制御回路を示しているが、他のIGBTの制御回路も同じように構成されている。
【0044】
ターンオフ用のゲート抵抗R2の値を小さくすると、IGBT20〜30のゲート駆動時間が早くなり、IGBT20〜30は高速に遮断する。この場合、ターンオフ損失は減少するが、ターンオフ時の遮断時の電流減少率di/dtは大きくなり、インバータ主回路のインダクタンスLとの積で決まるサージ電圧は大きくなる。
【0045】
次に、サージ電圧を検出するサージ電圧検出回路60について説明する。IGBT20〜30のコレクタ電圧は、約600Vまで上昇するので、直列接続された抵抗R3及びR4によりコレクタ電圧を分圧して測定する。約600Vのサージ電圧を検出する場合は、抵抗R3とR4の比、R3/R4は約100:1とし、検出電位は約6〜8Vにすることが望ましい。
【0046】
直列接続された抵抗R3及びR4は、IGBTのコレクタ端子と接地端子間に接続され、抵抗R3にはコンデンサC1が並列接続され、抵抗R4にはツェナーダイオードZD1とコンデンサC2がそれぞれ並列に接続されている。過渡的な検出電圧には遅延を生じる。このため、過渡応答を早くするためのコンデンサC1及びC2を挿入することで、検出電圧の遅延をなくすように工夫している。
【0047】
コンデンサC1、C2の容量については、IGBTの出力容量も考慮して決定される。尚、ツェナーダイオードZD1は、トランジスタTr4の入力保護用の素子として使用され、検出電圧より高く、トランジスタTr4のソース−ゲート間耐圧より低く設定することが望ましい。
【0048】
サージ電圧を判定する異常判定回路62は、一般的な差動増幅回路を用いている。トランジスタTr3、Tr4のソースは共通に接続され、トランジスタTr5のコレクタ−ソース回路、抵抗6を介して接地される。トランジスタTr5のゲート−ソース回路、抵抗6の直列回路にトランジスタTr6のコレクタ−ソース回路が接続されている。
【0049】
また、トランジスタTr6のゲート−ソース回路は抵抗6と並列に接続されている。トランジスタTr6には抵抗5が直列に接続され、その接続点は、トランジスタTr5のゲートに接続されている。ツェナーダイオードZD2には、抵抗R8が直列に接続され、その接続点はトランジスタTr3のゲートに接続されている。抵抗R8、抵抗R5、トランジスタTr3のコレクタ端子、トランジスタTr4のコレクタに接続された抵抗7はいずれも電源端子に接続されている。
【0050】
トランジスタTr5、トランジスタTr6、抵抗R5、R6による回路は、この差動増幅回路の応答速度を決定するバイアス回路となっており、抵抗R6を小さくすることにより、差動増幅器の動作は速くなる。
【0051】
差動増幅器のレファレンスの入力電圧は、ツェナーダイオードZD2により決定され、抵抗R8はこのツェナーダイオードZD2のバイアス電流を決める。本回路では、IGBT20〜30のコレクタ電圧を分圧した電圧値、R3/(R3+R4)がツェナーダイオードの規準電圧値を超えた場合に動作する。
【0052】
トランジスタTr4のベースへ与えられる抵抗R3,R4の中点電圧がトランジスタTr3に与えられるレファレンス電圧より高くなると、トランジスタTr4の出力電圧が上昇する。
【0053】
その結果、トランジスタTr7のベース入力電圧が高くなり、トランジスタTr7をオンするとともにその異常信号をCPU64へ与える。このサージ電圧を判定する異常判定回路62は、電位を比較する一般的なコンパレータも利用可能である。
【0054】
異常判定回路62から異常信号を受けたCPU64は、トルク制限指令を発生し、電動機トルクを制限することにより、IGBT20〜30に通流する電流を制限し、サージ電圧を抑制することができる。
【0055】
サージ電圧抑制回路66は、トランジスタTr7のソースに接続されたコンデンサC3,抵抗R9の並列回路を備えている。トランジスタTr7のコレクタは電源V1の正極端子へ、コンデンサC3および抵抗R9の端子はIGBT20〜30のゲートに接続されている。
【0056】
トランジスタTr7のゲートは、抵抗R7とトランジスタTr4のコレクタとの接続点へ接続されている。サージ電圧抑制回路66は、異常判定回路62より異常信号を受けると、トランジスタTr7をオンし、抵抗R9を介してIGBT20〜30のゲートに電荷を注入する。これによって、ゲート駆動電圧が増加し、電流遮断時のターンオフdi/dtを低減し、サージ電圧を減少することができる。
【0057】
尚、トランジスタTr7は、PMOSのFETでも代用可能である。また、過渡応答を早くするためのコンデンサC3を挿入することで、注入速度の遅延を解消するように工夫している。このコンデンサC3の値は、IGBTの入力容量の値によって決定される。なお、サージ電圧を検出したときターンオフ用ゲート抵抗R2を大きくするサージ電圧抑制回路も使用可能である。
【0058】
入力ロジック回路74、駆動回路76、サージ電圧検出回路66、異常判定回路62、サージ電圧抑制回路66は、集積回路80とすることが可能である。サージ電圧抑制回路66、異常判定回路62等を集積回路化することで、伝送速度を高速化することができ、より信頼性の高いインバータ装置を構成することができる。
【0059】
尚、大電流駆動用IGBTを用いる場合、駆動回路76については、外付けで使用することも可能である。また、サージ電圧検出回路60についても、IGBT20〜30に対応して、サージ電圧検出レベルを可変させる場合は、汎用性を持たせるために、外付けで使用することも可能である。
【0060】
図7は、サージ抑制回路を付加していない場合のターンオフ時のスイッチング波形の代表例を示す図である。図8は、サージ抑制回路を付加した場合のターンオフ時のスイッチング波形の代表例を示す図である。
【0061】
サージ抑制回路を付加した場合のターンオフ時のスイッチング波形を示す図8は、付加していない場合の波形を示す図7と比べて、ゲートに電荷を注入しているため、ゲート駆動電圧が増加している。これにより、電流遮断時のターンオフdi/dtを低減できるので、サージ電圧を減少することができる。
【0062】
尚、他のサージ電圧抑制手段としては、スイッチング素子の遮断時のゲート抵抗値を大きい値に変化させることができる。
【0063】
このような構成により、回生状態時に直流電圧が上昇する場合でも、トルクを制限しながらIGBTに通流する電流を制限すると同時に、サージ電圧を抑制回路を設けることで、より信頼性の高いインバータ装置を構成することができる。
(実施例2)
図9は、本発明の他の実施例を示すインバータ装置の1相分のドライバの回路ブロック図を示す。第1の実施例で示す図1のスイッチング素子の遮断時のサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路60の代わりに、電源電圧検出回路84と、IGBT di/dt検出回路86を設けている。
【0064】
この電源電圧検出回路84とIGBTdi/dt検出回路86により、あらかじめ主回路のインダクタンスを測定していれば、サージ電圧はVsurge=Vdc+L*di/dt(Vdc:インバータ回路の電源電圧、L:インバータ装置の主回路インダクタンス、di/dt:ターンオフ時の遮断電流変化率)で決まるため、両方の回路の状態を判定することにより、サージ電圧を精度良く算出することが可能である。このような構成により、信頼性の高いインバータ装置を構成することができる。
(実施例3)
図10に、本発明の他の実施例のインバータ装置の1相分のドライバの回路ブロック図を示す。本発明では、図9のIGBTのdi/dt検出回路86の代わりに、IGBTの電流値検出回路88を設けている。
【0065】
IGBTの電流値とIGBTの特性が事前に測定することで、IGBTの遮断電流値に対するIGBTの遮断時の電流変化率di/dtを推定可能である。電流変化率di/dtの検出に比較すると、電流の検出は容易であるため、この実施例はより実用的である。
【0066】
この実施例では、IGBTの電流値検出回路88は、センス機能を内蔵するIGBT22、及びセンス電流検出用抵抗90、92を用いることで、IGBTの電流値を検出している。
【0067】
IGBTの通電電流を検出する方法は、他にカレントトランスで測定する方法や、シャント抵抗で測定する方法などがある。本構成においても、サージ電圧を精度良く算出することが可能である。これらの構成により、信頼性の高いインバータ装置を構成することができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、回生状態時に直流電圧が上昇する場合でも、トルクを制限しながらIGBTに通流する電流を制限すると同時に、サージ電圧を抑制回路を設けることで、より信頼性の高いインバータ装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電動機制御装置の回路ブロック図である。
【図2】IGBT素子の300V/400A遮断時の典型的な電圧及び電流波形図である。
【図3】従来装置の構成でのIGBT遮断時の電圧−電流の軌跡である。
【図4】図1に示す本発明の実施例によるIGBT遮断時の電圧−電流の軌跡図である。
【図5】本発明の実施例によるIGBT遮断時の電圧−電流の軌跡図である。
【図6】図2の詳細回路図である。
【図7】サージ抑制回路を付加していない場合のターンオフ時のスイッチング波形の代表例図である。
【図8】サージ抑制回路を付加した場合のターンオフ時のスイッチング波形の代表例図である。
【図9】本発明の他の実施例を示すインバータ装置の1アーム分のドライバの回路図である。
【図10】本発明の他の実施例を示すインバータ装置の1相分のドライバのブロックダイアグラムである。
【符号の説明】
10…バッテリ、20、22,24,26,28,30…IGBT、32,34,36,38,40,42…フリーホイールダイオード、22…センス機能内蔵IGBT、60…サージ電圧検出回路、62…異常判定回路、64…CPU、66…サージ電圧抑制回路、76…駆動回路、74…入力ロジック回路、80…集積回路、84…電源電圧検出回路、86…IGBTdi/dt検出回路、88…IGBT電流値検出回路、90…センス電流検出用抵抗。

Claims (9)

  1. 複数のスイッチング素子によって直流電力を交流電力に変換して電動機を駆動するインバータと、トルク指令に応じて前記スイッチング素子の電流を制御する電流制御装置と、前記スイッチング素子の遮断時のサージ電圧を検出するサージ電圧検出部と、検出したサージ電圧が所定値を超えたときに異常と判定する異常判定部と、前記異常判定部からの信号に応じてサージ電圧を抑制する手段と、前記異常判定部が異常を検出したとき電動機トルク制限指令信号を出力する制御部を備え、前記電流制御装置は、トルク制限指令信号によって電動機のトルクを制限することを特徴とするインバータを用いる電動機制御装置。
  2. 請求項1において、前記サージ電圧検出部が、前記スイッチング素子のコレクタ電圧を分圧した電位を検出するインバータを利用する電動機制御装置。
  3. 請求項1において、前記サージ電圧検出部が、電源電圧と、スイッチング素子の遮断電流値の電流変化率を検出するインバータを用いる電動機制御装置。
  4. 請求項1において、前記サージ電圧検出部が、電源電圧と、スイッチング素子の電流値を検出するインバータを用いる電動機制御装置。
  5. 請求項4において、スイッチング素子の電流値を検出する手段が、センス電流機能付きパワー半導体素子のセンス電流を検出するインバータを用いる電動機制御装置。
  6. 複数のスイッチング素子によって直流電力を交流電力に変換して電動機を駆動するインバータと、トルク指令に応じて前記スイッチング素子の電流を制御する電流制御装置と、前記スイッチング素子の遮断時のサージ電圧を検出する検出部と、検出したサージ電圧が所定値を超えたときに異常と判定する異常判定部と、前記異常判定部からの信号に応じてサージ電圧を抑制する手段と、前記異常判定部が異常を検出したとき電動機トルク制限指令信号を出力する制御部を備え、前記サージ電圧を抑制する手段は、サージ電圧が所定値を超えたときに、前記判定部からの異常出力信号により、サージ電圧を抑制すると共に前記電流制御装置は、前記トルク制限指令信号によって電動機のトルクを制限することを特徴とするインバータを用いる電動機制御装置。
  7. 請求項6において、前記サージ電圧を抑制する手段により、電圧−電流の遮断軌跡を、定格電圧以内に制御するインバータを用いる電動機制御装置。
  8. 請求項6において、前記サージ電圧を抑制する手段は、スイッチング素子の遮断動作時に、そのゲート駆動電圧を上昇させるインバータを用いる電動機制御装置。
  9. 請求項6において、前記サージ電圧を抑制する手段は、スイッチング素子の遮断用のゲート抵抗値を変更可能であるインバータを用いる電動機制御装置。
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