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JP2004233871A - 偏光板、偏光板の製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

偏光板、偏光板の製造方法および液晶表示装置 Download PDF

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JP2004233871A JP2003024804A JP2003024804A JP2004233871A JP 2004233871 A JP2004233871 A JP 2004233871A JP 2003024804 A JP2003024804 A JP 2003024804A JP 2003024804 A JP2003024804 A JP 2003024804A JP 2004233871 A JP2004233871 A JP 2004233871A
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polarizing
stretching
polarizing film
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慶一 田口
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Abstract

【課題】偏光膜の厚みが薄く、かつクロスニコル時の可視光の短波および長波側での光漏れを防ぎ、良好な色相を与える偏光板を提供する。さらに、偏光板打ち抜き工程における得率を向上することができる斜め延伸したポリマーフィルムを偏光膜として有し、高性能で安価な偏光板を提供する。さらには、上記偏光板の製造方法及び上記偏光板を備えた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】クロスニコル時の700nmの透過率が0.001%以上0.3%以下であり、410nmの透過率が0.001%以上0.3%以下であり、かつ偏光膜の膜厚が5μm以上22μm以下であることを特徴とする偏光板。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光板、該偏光板の製造方法、該偏光板を備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光板は液晶表示装置(以下、LCD)の普及に伴い、需要が急増している。偏光板は一般に偏光能を有する偏光層の両面あるいは片面に、接着剤層を介して保護フィルムを貼り合わせられている。
偏光層の素材としては、ポリビニルアルコール(以下、PVA)が主に用いられており、PVAフィルムを一軸延伸してから、ヨウ素あるいは二色性染料で染色するかあるいは染色してから延伸し、さらにホウ素化合物で架橋することにより偏光層用の偏光膜が形成される。偏光膜の吸収軸は、通常長手方向に一軸延伸するため、長手方向にほぼ平行となる。
また、他の延伸方法としては、プラスチックフィルムを横または縦に一軸延伸しつつ、その延伸方向の左右を異なる速度で前期延伸方向とは相違する縦または横方向に引っ張り延伸して、配向軸を前記一軸延伸方向に対し傾斜させる方法(従来例1;特許文献1参照。)、連続フィルムの左右両耳端に走行方向とθの角度をなす左右対のフィルム保持ポイントを複数対有し、フィルムの走行につれて、各々の対ポイントがθの方向に延伸できる機構により、フィルムの走行方向に対し任意の角度θの延伸軸を有するフィルムを製造する方法(従来例2;特許文献2参照。)、フィルムの両端部を、所定走行区間内におけるチャックの走行距離が異なるようにように配置されたテンターレール上を走行する2列のチャック間に把持して走行させることによりフィルムの長さ方向と斜交する方向に延伸する製造方法(従来例3;特許文献3参照。)、斜め延伸方法(従来例4;特許文献4参照。)などがある。
【0003】
これらの方法は、フィルム搬送方向に対しポリマーの配向軸を所望の角度傾斜させることができるが、従来例1〜3の方法は、フィルムにツレ、シワ、延伸ムラが生じ、これを緩和するためには延伸工程を非常に長くする必要があり、設備コストが大きくなる欠点があり、これらの問題を解決したのが従来例4の方法であった。この方法は、吸収軸を45度に傾けることにより、特に大サイズの偏光板では、得率を高くすることができる優れた方法である。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−9912号公報
【特許文献2】
特開平3−182701号公報
【特許文献3】
特開平2−113920公報
【特許文献4】
特開2002−86554号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の一軸延伸方法により製造された偏光板は、偏光膜の厚みが約25μm程度あり、特に15インチ以上の液晶モニターにて偏光膜が経時変化により収縮するために、モニターの周辺部から光漏れが発生する故障(額縁故障)、および携帯用途にて偏光板部材の軽量化の観点から偏光膜の厚みを薄くする要望が高かった。ところが、偏光膜を薄膜化していくと、可視光の短波および長波側でのクロスニコル時の光漏れが大きくなり、色相がニュートラルグレーからずれることが問題となりうることが明らかになってきた。具体的には、偏光膜の厚みが20μm以下になると上記問題が顕著になり、上市されている偏光板は、最も薄いものでも22.5μmであった。
【0006】
クロスニコル時の光漏れが大きくなる問題は、上記の従来例1〜4の延伸方法でも改良されることはなく、延伸方法にかかわらず共通の問題であることが明らかになってきた。
【0007】
従って、本発明の目的は、偏光膜の厚みが薄く、かつクロスニコル時の可視光の短波および長波側での光漏れを防ぎ、良好な色相を与える偏光板を提供することにある。さらには、斜め延伸方法により得られ、偏光板打ち抜き工程における得率を向上することができる斜め延伸したポリマーフィルムを偏光膜として有し、高性能で安価な偏光板を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、上記偏光板の製造方法及び上記偏光板を備えた液晶表示装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記構成のポリマーフィルムの延伸方法、偏光板、及び液晶表示装置が提供され、本発明の上記目的が達成される。
1.クロスニコル時の700nmの透過率が0.001%以上0.3%以下であり、410nmの透過率が0.001%以上0.3%以下であり、かつ偏光膜の膜厚が5μm以上22μm以下であることを特徴とする偏光板。
2.偏光膜の膜厚が5μm以上20μm以下であることを特徴とする上記1に記載の偏光板。
3.クロスニコル時の410nmの透過率が0.001%以上0.08%以下であることを特徴とする上記1または2に記載の偏光板。
4.単板透過率が41%以上50%未満、偏光度が99.9%以上100%未満であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の偏光板。
5.偏光膜の少なくとも片面に保護膜を有し、該保護膜の遅相軸と偏光膜の吸収軸との角度が10°以上90°未満であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の偏光板。
6.偏光膜を少なくとも有する長尺の偏光板であって、偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもないことを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の偏光板。
7.偏光膜用ポリマーフィルムを連続的に供給し、該フィルムの搬送方向に一軸延伸して偏光膜を形成する工程を含むことを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
8.延伸倍率が4倍から12倍であることを特徴とする上記7に記載の製造方法。
9.偏光膜用ポリマーフィルムを連続的に供給し、該フィルムの搬送方向に一軸延伸しながらまたは一軸延伸した後、搬送方向と垂直な方向に延伸して偏光膜を形成する工程を含むことを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
10.連続的に供給される偏光膜用ポリマーフィルムの両端を保持手段により保持し、該保持手段をフィルムの長手方向に進行させつつ張力を付与して延伸して偏光膜を形成する工程を含む偏光板を製造する方法であって、
該工程が、偏光膜用ポリマーフィルムの一方端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点までの保持手段の軌跡L1及びポリマーフィルムのもう一端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点までの保持手段の軌跡L2と、二つの実質的な保持解除点の距離Wが、下記式(1)を満たし、かつポリマーフィルムの支持性を保ち、揮発分率が10%以上の状態を存在させて延伸し、その後乾燥により10%以上収縮させると共に揮発分率を低下させることにより行われること特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
式(1):|L2−L1|>0.4W
11.上記1〜6のいずれかに記載の偏光板を、液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板のうち少なくとも一方に用いることを特徴とする液晶表示装置。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明の偏光板は、偏光能を持つ偏光膜を少なくとも有し、その膜厚が5μm以上22μm以下、かつクロスニコル時の700nmの透過率が0.001%以上0.3%以下で410nmの透過率が0.001%以上0.3%以下である。
偏光膜の膜厚は、好ましくは5μm以上20μm以下である。クロスニコル時の700nmの透過率の上限は、0.3%以下であることが好ましく、0.2%であることが好ましい。410nmの透過率の上限は0.3%以下であることが好ましく、0.08%以下であることがより好ましく、0.05%以下であることがさらに好ましい。
本発明の偏光板は、クロスニコル時の色味がCIE色空間にてX値が0.2以上0.35以下、Y値が0.2以上0.35以下となり、青味が少ないニュートラルグレーの色味を示し、良好な品位を提供できる。
【0010】
また、単板透過率および偏光度は高い方が好ましく、単板透過率が41%以上50%未満、偏光度が99.9%以上100%未満であることが好ましい。単板透過率は42%以上50%未満、偏光度99.95%以上100%未満が更に好ましい。
【0011】
さらに好ましい形態としては、該偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもなく、好ましくは該吸収軸と長手方向とのなす角度が20°以上70°以下の範囲に、より好ましくは40°以上50°以下の範囲にある。
偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもないこと、また保護膜の遅相軸と偏光膜の吸収軸との角度が10°以上90°未満であることにより、長尺の偏光板より単板を偏光板打ち抜き工程で高得率で得ることができる。
【0012】
以上の特徴を有する偏光板は、延伸して偏光膜を作製する際の色相調整剤の種類の選択と添加方法を工夫すること、偏光板用ポリマーフィルムの膨潤を調節し二色性物質および硬膜剤の添加方法を工夫することにより、作製することができる。
【0013】
本発明者らは、薄膜化した際発生するクロスニコル時の色相の青味化を防ぐべく、鋭意検討した結果、クロスニコル時の700nmの透過率を0.3%以下で410nmの透過率を0.3%以下とすることにより、ニュートラルグレーに近い色相が得られることを見出した。
クロスニコル時の700nmの透過率および410nmの透過率を下げる手段としては、偏光膜に、ヨウ素などの二色性物質に加えて対応する波長域に吸収をもつ二色性色素を色相調整剤として添加すること、ヨウ素などの二色性物質を添加する際にホウ酸などの硬膜剤を添加すること等が有効であることを見出した。また、これらを組み合わせて行うことも有効である。
【0014】
<色相調整剤の種類と添加方法>
以下、本発明で採用する色相調整剤の種類と添加方法について述べる。
色相調整剤として用いられる二色性色素の具体例としては、例えば、C.I.Direct Red 37, Congo Red(C.I. Direct Red 28)、C.I.Direct Violet 12, C.I.Direct Blue 90, C.I.Direct Blue 22, C.I.Direct Blue 1, C.I.Direct Blue 151, C.I.Direct Green 1等のベンジジン系、C.I.Direct Yellow 44, C.I.Direct Red23, C.I.Direct Red 79等のジフェニル尿素系、C.I.Direct Yellow 12等のスチルベン系、C.I.Direct Red 31等のジナフチルアミン系、C.I.Direct Red 81, C.I.Direct Violet 9, C.I.Direct Blue 78等のJ酸系を挙げることができる。
これ以外にも、C.I.Direct Yellow 8、C.I.Direct Yellow 28、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 87、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Orange 26、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 72、C.I.Direct Orange 106、C.I.Direct Orange 107、C.I.Direct Red 2、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red 89、C.I.Direct Red 240、C.I.Direct Red 242、C.I.Direct Red 247、C.I.Direct Violet 48、C.I.Direct Violet 51、C.I.Direct Violet 98、C.I.Direct Blue 15、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 71、C.I.Direct Blue 98、C.I.Direct Blue 168、C.I.Direct Blue 202、C.I.Direct Blue236、C.I.Direct Blue 249、C.I.Direct Blue 270、C.I.Direct Green 59、C.I.Direct Green 85、C.I.Direct Brown 44、C.I.Direct Brown 106、C.I.Direct Brown 195、C.I.Direct Brown 210、C.I.Direct Brown 223、C.I.Direct Brown 224、C.I.Direct Black 1、C.I.Direct Black 17、C.I.Direct Black 19、C.I.Direct Black 54等、さらに特開昭62−70802号、特開平1−161202号、特開平1−172906号、特開平1−172907号、特開平1−183602号、特開平1−248105号、特開平1−265205号、特開平7−261024号、の各公報記載の二色性色素等も好ましく使用することができる。これらのうち、アゾ系色素が好ましく、特にビスアゾ系とトリスアゾ系色素が好ましい。二色性色素は水溶性のものが好ましく、このため二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置換基が導入され、遊離酸、あるいはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン類の塩として好ましく用いられる。
【0015】
上記色相調整剤は2種以上を配合してもよい。添加する色素は、410nmまたは700nmに吸収を有すれば本発明の目的を達成するが、主吸収が380nmから500nmもしくは600nmから720nmに有することが好ましい。また、添加する色素量は、使用する色素の吸光度、二色比などにより任意に決めることができる。いずれもクロスニコル時の700nmの透過率が0.3%以下で410nmの透過率が0.3%以下になれば特に制限されることはない。
【0016】
また、上記色相調整剤を偏光膜に添加する方法としては、浸漬、塗布、噴霧などのあらゆる方法が用いられるが、その中でも浸漬が好ましい。添加する工程は、延伸前、延伸後のいずれでもかまわないが、偏光性能向上の観点から延伸前が好ましい。単独で添加工程を設けてもよいし、後述する染色工程または硬膜剤添加工程のいずれかもしくは両方において行うこともできる。
【0017】
<偏光板用ポリマーフィルムの膨潤調節・二色性物質および硬膜剤の添加方法>
また、本発明の偏光板は、膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護膜貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程により作製することができる。上記の染色工程、硬膜工程、延伸工程の順序を任意に変えること、またいくつかの工程を組み合わせて同時に行うことも可能である。特に、上記膨潤工程、染色工程、および乾燥工程を以下のように行うことにより、本発明の偏光板を好適に作製することができる。
(イ)上記膨潤工程で、偏光板用ポリマーフィルムがPVAフィルムの場合、二色性物質であるヨウ素の染色を促進させるために、予め水などに浸漬させるが、このときの温度を30℃以上50℃以下、好ましくは35℃以上45℃以下にする。
(ロ)染色工程で二色性物質であるヨウ素を偏光板用ポリマーフィルムに染色させるが、このときに、硬膜剤であるホウ酸を、ヨウ素に対し質量比で1から30倍添加する。
(ハ)乾燥工程で延伸された偏光膜を乾燥させるが、このときの温度を80℃以下、好ましくは70℃以下にする。
上記各工程の説明は、後述する。
【0018】
<偏光膜の厚みを薄くする方法>
偏光膜の厚みを薄くする方法は、従来の延伸法において、延伸倍率を高くする、膜厚の薄いPVAフィルムを用いる等の方法により達成できる。通常用いられているPVAフィルムの膜厚は、75μm(例えばクラレ製VF−P、VF−PSなど)であるが、この場合は、長手方向の縦一軸延伸法では8倍程度以上延伸すると、偏光膜の膜厚は20μm以下となる。テンター方式などにより、横一軸延伸法では4倍以上延伸すると、偏光膜の膜厚は20μm以下となる。また、PVAフィルムの膜厚を、50μm以下に薄くして、一軸延伸にて6倍程度以上延伸することにより、偏光膜の膜厚は20μm以下となる。
【0019】
本発明においては、これらの一軸延伸の他に、偏光膜用ポリマーフィルムを搬送方向に一軸延伸しながらまたは一軸延伸した後、横方向に延伸して製造する延伸方法も用いることができる。この方法は、一般に二軸延伸と呼ばれる方法である。この方法で一般的なものはテンター方式による同時二軸延伸法やチューブラ方式による同時二軸延伸法などが知られている。この方式では、膜厚75μmのPVAフィルムを、縦方向に4倍程度以上、横方向に1.5倍程度以上延伸すると、偏光膜の膜厚は20μm以下となる。
【0020】
本発明において好ましい延伸方式は、特開2002−86554号公報に記載の斜め延伸方法である。この延伸方法では、PVAフィルムの膜厚が125μm以下のPVAフィルムを4倍以上延伸することにより、偏光膜の膜厚は20μm以下となる。
【0021】
本発明において、光漏れが発生する故障(額縁故障)、および偏光板部材の軽量化の観点から、偏光膜の厚みは薄いほうが好ましいが、薄すぎると、延伸中に膜が切断したり、染色液・硬膜液などに浸漬させる際のハンドリングに悪影響を及ぼす、延伸後の乾燥中に亀裂が入るなどの問題が発生する。従って、本発明において、好ましい偏光膜の厚みは5μm以上22μm以下であり、更に好ましくは8μm以上20μm以下である。
【0022】
<各工程の説明>
以下、本発明の偏光板を作製する場合の各工程について説明する。
【0023】
(膨潤工程)
膨潤工程は、水のみで行うことが好ましいが、特開平10−153709号公報に記載されているように、光学性能の安定化及び製造ラインでの偏光フィルム基材のシワ発生回避のために、偏光フィルム基材をホウ酸水溶液により膨潤させて、偏光フィルム基材の膨潤度を管理することもできる。
また、膨潤工程の温度および時間は、任意に定めることができるが、10℃〜50℃、5秒以上が好ましく、二色性色素を用いない場合には前述の通り30℃以上50℃以下、好ましくは35℃以上45℃以下の温度で5秒以上600秒以下、好ましくは15秒以上300秒以下とすることが好ましい。
【0024】
(染色工程)
染色工程は、特開2002−86554号公報に記載の方法を用いることができる。また、染色方法としては浸漬だけでなく、ヨウ素あるいは染料溶液の塗布あるいは噴霧等、任意の手段が可能である。
染色に用いる二色性物質は特に限定されるものではないが、高コントラストな偏光板を得るためには、ヨウ素を用いることが好ましい。また、染色工程は液相で行うのが好ましい。
ヨウ素を用いる場合には、ヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液にPVAフィルムを浸漬させて行われる。ヨウ素は0.05〜20g/l、ヨウ化カリウムは3〜200g/l、ヨウ素とヨウ化カリウムの質量比は1〜2000が好ましい。染色時間は10〜1200秒が好ましく、液温度は10〜60℃が好ましい。さらに好ましくは、ヨウ素は0.5〜2g/l、ヨウ化カリウムは30〜120g/l、ヨウ素とヨウ化カリウムの質量比は30〜120とし、染色時間は30〜600秒、液温度は20〜50℃とする。
【0025】
前述の通り、硬膜剤としてホウ酸,ホウ砂等のホウ素系化合物を添加して、染色工程と後述する硬膜工程を同時に行うことも有効である。ホウ酸を用いる場合は、ヨウ素に対し質量比で1から30倍添加することが好ましい。また、この工程で二色性色素を添加することも有効で、その量は0.001〜1g/lが好ましい。また、水溶液中の添加物量を一定にすることは、偏光性能維持のために重要であることから、連続して製造する場合には、ヨウ素、ヨウ化カリウム、ホウ酸、二色性色素などを補充しつつ製造することが好ましい。補充は、溶液、固形のいずれの状態でもよい。溶液で添加する場合には、高濃度にしておき、必要に応じて少量ずつ添加してもよい。
【0026】
(硬膜工程)
硬膜工程は、架橋剤溶液に浸漬、または溶液を塗布して架橋剤を含ませるのが好ましい。また、特開平11−52130号公報に記載されているように、硬膜工程を数回に分けて行うこともできる。
架橋剤としては米国再発行特許第232897号明細書に記載のものが使用でき、特許第3357109号公報に記載されているように、寸法安定性を向上させるため、架橋剤として多価アルデヒドを使用することもできるが、ホウ酸類が最も好ましく用いられる。
硬膜工程に用いる架橋剤としてホウ酸を用いる場合には、ホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液に金属イオンを添加しても良い。金属イオンとしては塩化亜鉛が好ましいが、特開2000−35512号公報に記載されているように、塩化亜鉛の変わりに、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などの亜鉛塩を用いることもできる。
好ましくは、塩化亜鉛を添加したホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液を作製し、PVAフィルムを浸漬させて硬膜を行うのが良い。ホウ酸は1〜100g/l、ヨウ化カリウムは1〜120g/l、塩化亜鉛は0.01〜10g/l、硬膜時間は10〜1200秒が好ましく、液温度は10〜60℃が好ましい。さらに好ましくは、ホウ酸は10〜80g/l、ヨウ化カリウムは5〜100g/l、塩化亜鉛は0.02〜8g/l、硬膜時間は30〜600秒、液温度は20〜50℃である。前述の通り、この工程で二色性色素を添加して染色工程も同時に行うことも有効で、その詳細は既に述べた。
【0027】
(延伸工程)
延伸は、前述の通り、延伸後に22μm以下の偏光膜になるように調整したうえで、米国特許2,454,515号明細書などに記載されているような、一軸延伸方法を用いることができる。本発明においては、特開2002−86554号公報に記載されているようなテンター方式による斜め延伸法で行うことも好ましい。
以下、本発明で用いる斜め延伸方法について説明する。
図1は、ポリマーフィルムを斜め延伸する方法の典型例を、概略平面図として、示したものである。本発明で用いる斜め延伸方法は、(a)で示される原反フィルムを矢印(イ)方向に導入する工程、(b)で示される幅方向延伸工程、及び(c)で示される延伸フィルムを次工程、即ち(ロ)方向に送る工程を含む。以下「延伸工程」と称するときは、これらの(a)〜(c)工程を含んで、本発明で用いる斜め延伸方法を行うための工程全体を指す。フィルムは(イ)の方向から連続的に導入され、上流側から見て左側の保持手段にB1点で初めて保持される。この時点ではいま一方のフィルム端は保持されておらず、幅方向に張力は発生しない。つまり、B1点は実質的な保持開始点(以下、「実質保持開始点」という)には相当しない。本発明で用いる方法では、実質保持開始点は、フィルム両端が初めて保持される点で定義される。実質保持開始点は、より下流側の保持開始点A1と、A1から導入側フィルムの21に略垂直に引いた直線が、反対側の保持手段の軌跡23と交わる点C1の2点で示される。この点を起点とし、両端の保持手段を実質的に等速度で搬送すると、単位時間ごとにA1はA2,A3…Anと移動し、C1は同様にC2,C3…Cnに移動する。つまり同時点に基準となる保持手段が通過する点AnとCnを結ぶ直線が、その時点での延伸方向となる。
【0028】
斜め延伸方法では、図1のようにAnはCnに対し次第に遅れてゆくため、延伸方向は、搬送方向垂直から徐々に傾斜していく。実質的な保持解除点(以下、「実質保持解除点」という)は、より上流で保持手段から離脱するCx点と、Cxから次工程へ送られるフィルムの中心線22に略垂直に引いた直線が、反対側の保持手段の軌跡24と交わる点Ayの2点で定義される。最終的なフィルムの延伸方向の角度は、実質的な延伸工程の終点(実質保持解除点)での左右保持手段の行程差Ay−Ax(すなわち|L1−L2|)と、実質保持解除点の距離W(CxとAyの距離)との比率で決まる。従って、延伸方向が次工程への搬送方向に対しなす傾斜角θはtanθ=W/( Ay−Ax)、即ち、tanθ=W/|L1−L2|を満たす角度である。図1の上側のフィルム端は、Ay点の後も28まで保持されるが、もう一端が保持されていないため新たな幅方向延伸は発生せず、18および28は実質保持解除点ではない。
【0029】
以上のように、斜め延伸方法において、フィルムの両端にある実質保持開始点は、左右各々の保持手段への単純な噛み込み点ではない。二つの実質保持開始点は、上記で定義したことをより厳密に記述すれば、左右いずれかの保持点と他の保持点とを結ぶ直線がフィルムを保持する工程に導入されるフィルムの中心線と略直交している点であり、かつこれらの二つの保持点が最も上流に位置するものとして定義される。同様に、本発明において、二つの実質保持解除点は、左右いずれかの保持点と他の保持点とを結ぶ直線が、次工程に送りだされるフィルムの中心線と略直交している点であり、しかもこれら二つの保持点が最も下流に位置するものとして定義される。ここで、略直交とは、フィルムの中心線と左右の実質保持開始点、あるいは実質保持解除点を結ぶ直線が、90±0.5゜であることを意味する。
【0030】
テンター方式の延伸機を用いて左右の行程差を付けようとする場合、レール長などの機械的制約により、しばしば保持手段への噛み込み点と実質保持開始点に大きなずれが生じたり、保持手段からの離脱点と実質保持解除点に大きなずれが生ずることがあるが、上に定義した実質保持開始点と実質保持解除点間の工程が、式(1)(式(1):|L2−L1|>0.4W)の関係を満たしていれば本発明の目的は達成される。
【0031】
(乾燥工程)
乾燥条件は、特開2002−86554号公報に記載の方法に従うが、前述の通り、温度を80℃以下、好ましくは70℃以下にすることが好ましい。好ましい乾燥時間は30秒〜60分である。
【0032】
(保護膜貼り合わせ工程)
本発明で製造された偏光膜は、両面あるいは片面に保護フィルムを貼り付けて偏光板として用いられる。保護フィルムの種類は特に限定されず、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート等のセルロースエステル類、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル等を用いることができる。市販品としては、富士写真フィルム(株)製フジタック、コニカ(株)製のトリアセチルセルロースフィルム、日本ゼオン(株)製ゼオノア、日本合成ゴム(株)製アートンなどがあげられる。その他、例えば特開平8−110402号公報あるいは特開平11−293116号公報に記載されているような非複屈折性光学樹脂材料が挙げられる。
偏光板の保護膜には、透明性、適度な透湿度、低複屈折性、適度な剛性といった物性が求められ、膜厚は取り扱い性や耐久性の観点から5〜500μmが好ましく、20〜200μmがより好ましく、20〜100μmが特に好ましい。
【0033】
偏光膜と保護フィルムとの接着剤は特に限定されないが、PVA系樹脂(アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等が導入された変性PVAを含む)やホウ素化合物水溶液等が挙げられ、中でもPVA系樹脂が好ましい。
偏光膜と保護フィルムの貼り合わせは、貼合直前に接着液を供給し、偏光膜と保護フィルムを重ね合わせるように、一対のロールで貼り合わせることが好ましい。乾燥後の接着剤層の厚みは、0.001〜5μmであることが好ましく、0.005〜3μmであることがより好ましい。
また、特開2001−296426号公報及び特開2002−86554号公報に記載されているように、偏光膜の延伸に起因するレコードの溝状の凹凸を抑制するには、貼り合わせ時の偏光膜の水分率を調整することが好ましく、本発明では0.1%〜30%にすることが好ましい。
【0034】
(貼り合わせ後の乾燥工程)
貼り合わせ後の乾燥条件は、特開2002−86554号公報に記載の方法に従うが、好ましい温度範囲は30℃〜100℃であり、好ましい乾燥時間は30秒〜60分である。
以上の工程により作製された偏光板は、偏光膜中の元素含有量が、ヨウ素0.1〜3.0g/m、ホウ素0.1〜5.0g/m、カリウム0.1〜2.0g/m、亜鉛0.001〜2.0g/mであることが好ましい。特に、単板透過率を41%以上にするためには、ヨウ素の含有量を低くすることが重要であり、好ましいヨウ素の含有量は0.1〜1.0g/mである。
【0035】
<偏光膜用ポリマーフィルム>
本発明で用いる偏光膜用ポリマーフィルムは、PVAフィルムが好ましい。
PVAは、ポリ酢酸ビニルをケン化したものであるが、例えば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のような酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる。
【0036】
PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重合度は特に限定されないが、1000〜10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。
PVAフィルムの結晶化度は、特に限定されるものではない。例としてあげると、特許第3251073号公報に記載されているように平均結晶化度(Xc)50〜75質量%のPVAフィルムを用いることが好ましい。また、特開平14−236214号公報に記載されているように、面内の色相バラツキを低減させるために、結晶化度38%以下のPVAフィルムを用いることもできる。
PVAフィルムの複屈折(△n)は小さいことが好ましく、特許第3342516号に記載されているように、複屈折が1.0×10−3以下のPVAフィルムを好ましく用いることができる。但し、特開2002−228835号公報に記載されているように、延伸時のPVAフィルムの切断を回避しながら高偏光度を得るため、PVAフィルムの複屈折を0.02以上0.01以下としてもよい。
【0037】
特許2978219号に記載されているようにPVAフィルムのシンジオタクテイシテイーは耐久性を改良するために、55%以上のPVAフィルムを用いてもよいし、特許第3317494号公報に記載されているようにシンジオタクティシティーが45〜52.5モル%のPVAフィルムを用いてもよい。
【0038】
この他、本発明の偏光板の偏光膜には、特許3021494号公報に記載されているような1,2−グリコール結合量が1.5モル%以下のPVAフィルム、特開平13−316492号に記載されているような5μm以上の光学的異物が100cm当たり500個以下であるPVAフィルム、特開平14−030163号公報に記載されているようなフィルムのTD方向の熱水切断温度斑が1.5℃以下であるPVAフィルム、さらに特開平06−289225号公報に記載されているような可塑剤を15質量%以上混合した溶液から製膜したPVAフィルムをそれぞれ好ましく使用することができる。
【0039】
PVAフィルムの製造方法としては、PVA系樹脂を水又は有機溶媒に溶解した原液を流延して成膜する方法が一般に好ましく用いられる。原液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、通常5〜20質量%であり、この原液を流延法により製膜することによって、膜厚10〜200μmのPVAフィルムを製造できる。PVAフィルムの製造は、特許第3342516号、特開平09−328593号、特開2001−302817号、特開2002−144401号の各公報を参考にして行うことができる。
【0040】
<偏光板の構成>
本発明の偏光板の保護膜表面には、反射性偏光子や、例えば特開平4−229828号、特開平6−75115号、特開平8−50206号等の各公報に記載されているLCDの視野角補償のための光学異方層や、ディスプレイの視認性向上のための防眩層や反射防止層、偏光板の耐傷性を高めるためのハードコート層、水分や酸素の拡散を抑えるガスバリア層、偏光膜あるいは接着剤、粘着剤との密着力を高める易接着層、スベリ性を付与する層等、任意の機能層を設けることができる。
機能層は偏光膜側に設けてもよいし、偏光膜と反対面に設けても良く、目的に応じ適宜に選択できる。
【0041】
偏光板の保護膜としては、上に述べた好ましい保護膜を一枚、または複数枚積層して用いることができる。偏光膜の両面に同じ保護膜を貼合しても良いし、両面に異なる機能、物性をもつ保護膜をそれぞれ貼合しても良い。また、片面のみに上記保護膜を貼合し、反対面には直接液晶セルを貼合するために、粘着剤層を直接設けて保護膜を貼合しないことも可能である。この場合粘着剤の外側には、剥離可能なセパレータフィルムを設けることが好ましい。
【0042】
<粘着剤層>
本発明の偏光板を直接液晶セルに貼合するために設けられる上記粘着剤層は、光学的に透明であることはもとより、適度な粘弾性や粘着特性を示す層である。本発明における粘着剤層は、例えばアクリル系共重合体、エポキシ系樹脂、ポリウレタン、シリコーン系ポリマー、ポリエーテル、ブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、合成ゴムなどを含有するポリマー組成物からなる塗布液を偏光膜に塗布し、塗布層を乾燥法、化学硬化法、熱硬化法、熱熔融法、光硬化法等により硬化して形成することができる。就中アクリル系共重合体において最も粘着物性を制御しやすく、かつ透明性や耐候性や耐久性などに優れるので、好ましく用いうる。
【0043】
<打ち抜き>
図2に従来の偏光板の打ち抜きの例を、図3に斜め延伸した偏光膜を有する本発明の偏光板の打ち抜きの例を示す。従来の偏光板は、図2に示されるように、偏光の吸収軸71すなわち延伸軸が長手方向72と一致しているのに対し、斜め延伸の偏光板は、図3に示されるように、偏光の吸収軸81すなわち延伸軸が長手方向82に対して45゜傾斜しており、この角度がLCDにおける液晶セルに貼り合わせる際の偏光板の吸収軸と、液晶セル自身の縦または横方向とのなす角度に一致しているため、打ち抜き工程において斜めの打ち抜きは不要となる。しかも図3からわかるように、本発明の偏光板は切断が長手方向に沿って一直線であるため、打ち抜かずに長手方向に沿ってスリットすることによっても製造可能であるため、生産性も格段に優れている。更に、他の光学部材と、ロールtoロールで貼り合わせることもでき、高機能光学部材を作製する際にも、高生産性が期待できる。
【0044】
<用途など>
本発明の偏光板は、各種用途に用いることができる。例えば、液晶表示装置において、液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板のうち、少なくとも一方に好適に用いることができる。
また、特に配向軸の傾斜角度が長手方向に対し40〜50゜である偏光板は、液晶表示装置用偏光板(例えばTN、STN、OCB、ROCB、ECB、CPA、IPS、VAの液晶モードにおいて、透過型、半透過型、反射型などの表示方式において)、有機ELディスプレイの反射防止用円偏光板等に好ましく用いられる。
また、各種光学部材、例えばλ/4板、λ/2板などの位相差フィルム、視野角拡大フィルム、防眩性フィルム、ハードコートフィルムなどと組み合わせて用いる場合にも適している。
【0045】
【実施例】
本発明を具体的に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
[比較例1]
平均重合度が2400、膜厚125μmのPVAフィルムを15℃のイオン交換水で48秒予備膨潤し、ステンレス製のブレードを用いて表面水分を掻き取ったのち、濃度が一定になるように濃度補正しつつヨウ素0.9g/l、ヨウ化カリウム60.0g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で55秒浸漬し、さらに濃度が一定になるように濃度補正しつつホウ酸42.5g/l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で90秒浸漬後、フィルムの両面をステンレス製ブレードにて余剰水分を掻き取り、図1の形態のテンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として、100m送出し、60℃95%雰囲気下で4.12倍まで延伸した後、テンターを延伸方向に対し図1の如く屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら75℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。このときの偏光膜の厚みは29μmで、含水率は4.0%であった。その後、幅方向から3cm、カッターにて耳きりをした後、PVA((株)クラレ製PVA−124H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、面内レターデーション値3.0nm、膜厚80μm)と貼り合わせ、さらに70℃で10分間加熱して有効幅650mm、長さ100mのロール形態の偏光板P−1を作製した。
この偏光板について、単板透過率、偏光度、クロスニコル時のCIE色空間での色相x、yを島津自記分光光度計UV3100にて測定した。
偏光度は、2枚の偏光板を吸収軸を一致させて重ねた場合の透過率をH0(%)、吸収軸を直交させて重ねた場合の透過率をH1(%)として、次式により求めた。
P=((H0−H1)/(H0+H1))1/2×100
単板透過率、偏光度は視感度補正を行い、結果を表1に示した。
【0047】
[比較例2]
PVAフィルムの膜厚を75μmにすること以外は、比較例1と同様にして偏光板P−2を作製した。このときの偏光膜の厚みは17.5μmで、含水率は3%であった。
比較例1と同様の測定を行い、結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
Figure 2004233871
【0049】
表1より、偏光板偏光膜を薄膜化していくと、可視光の短波および長波側でのクロスニコル時の光漏れが大きくなり、色相がニュートラルグレーからずれることがわかる。
【0050】
[実施例1]
平均重合度が2400、膜厚100μmのPVAフィルムを40℃のイオン交換水にて60秒予備膨潤し、ステンレス製のブレードにて表面水分を掻き取ったのち、濃度が一定になるように濃度補正しつつヨウ素0.7g/l、ヨウ化カリウム60.0g/l、ホウ酸5.0g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で55秒浸漬し、さらに濃度が一定になるように濃度補正しつつホウ酸42.5g/l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で90秒浸漬後、フィルムの両面をステンレス製ブレードにて余剰水分を掻き取り、図1の形態のテンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として、100m送出し、60℃95%雰囲気下で5倍まで延伸した後、テンターを延伸方向に対し図1の如く屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら70℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。このときの偏光膜の厚みは19μmで、含水率は4%であった。その後、幅方向から3cm、カッターにて耳きりをした後、PVA((株)クラレ製PVA−124H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、面内レターデーション値3.0nm、膜厚80μm)と貼り合わせ、さらに70℃で10分間加熱して有効幅650mm、長さ100mのロール形態の偏光板P−3を作製した。
比較例1同様の測定を行い、結果を表2に示した。
【0051】
[実施例2]
平均重合度が2400、膜厚75μmのPVAフィルムを40℃のイオン交換水にて60秒予備膨潤し、ステンレス製のブレードにて表面水分を掻き取ったのち、濃度が一定になるように濃度補正しつつヨウ素0.7g/l、ヨウ化カリウム60.0g/l、ホウ酸1g/lの水溶液に40℃にて55秒浸漬し、さらに濃度が一定になるように濃度補正しつつホウ酸42.5g/l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で90秒浸漬後、フィルムの両面をステンレス製ブレードにて余剰水分を掻き取り、図1の形態のテンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として、100m送出し、60℃95%雰囲気下で4.5倍まで延伸した後、テンターを延伸方向に対し図1の如く屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら65℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。このときの偏光膜の厚みは16μmで、含水率は3%であった。その後、幅方向から3cm、カッターにて耳きりをした後、PVA((株)クラレ製PVA−124H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、面内レターデーション値3.0nm、膜厚80μm)と貼り合わせ、さらに70℃で10分間加熱して有効幅650mm、長さ100mのロール形態の偏光板P−4を作製した。
比較例1同様の測定を行い、結果を表2に示した。
【0052】
[実施例3]
平均重合度が2400、膜厚75μmのPVAフィルムを40℃のイオン交換水にて60秒予備膨潤し、ステンレス製のブレードにて表面水分を掻き取ったのち、濃度が一定になるように濃度補正しつつヨウ素0.7g/l、ヨウ化カリウム60.0g/l、ホウ酸1g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で55秒浸漬し、さらに濃度が一定になるように濃度補正しつつホウ酸42.5g/l、ヨウ化カリウム30g/l、C.I.Direct Yellow 44(λmax410nm) 0.1g/l、C.I.Direct Blue 1(λmax650nm) 0.1g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で90秒浸漬後、フィルムの両面をステンレス製ブレードにて余剰水分を掻き取り、テンター延伸機を用いて、横一軸延伸した。搬送速度を4m/分として、100m送出し、60℃95%雰囲気下で4.12倍まで延伸し、以降幅を一定に保ち、収縮させながら65℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。このときの偏光膜の厚みは17.5μmで、含水率は3%であった。その後、幅方向から3cm、カッターにて耳きりをした後、PVA((株)クラレ製PVA−124H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、面内レターデーション値3.0nm、膜厚80μm)と貼り合わせ、さらに70℃で10分間加熱して有効幅650mm、長さ100mのロール形態の偏光板P−5を作製した。
比較例1同様の測定を行い、結果を表2に示した。
【0053】
【表2】
Figure 2004233871
【0054】
[実施例4]
平均重合度が2400、膜厚75μmのPVAフィルムを15から17℃のイオン交換水で60秒予備膨潤し、ステンレス製のブレードにて表面水分を掻き取ったのち、濃度が一定になるように濃度補正しつつヨウ素0.7g/l、ヨウ化カリウム60.0g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で55秒浸漬し、さらに濃度が一定になるように濃度補正しつつホウ酸42.5g/l、ヨウ化カリウム30g/l、C.I.Direct Yellow 44(λmax410nm) 1.0g/l、C.I.Direct Blue 1(λmax650nm) 1.0g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で90秒浸漬後、フィルムの両面をステンレス製ブレードにて余剰水分を掻き取り、図1の形態のテンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として、100m送出し、60℃95%雰囲気下で6倍まで延伸した後、テンターを延伸方向に対し図1の如く屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら70℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。このときの偏光膜の厚みは12μmで、含水率は3%であった。その後、幅方向から3cm、カッターにて耳きりをした後、PVA((株)クラレ製PVA−124H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、面内レターデーション値3.0nm、膜厚80μm)と貼り合わせ、さらに70℃で10分間加熱して有効幅650mm、長さ100mのロール形態の偏光板P−6を作製した。
比較例1同様の測定を行い、結果を表3に示した。
【0055】
[実施例5]
平均重合度が2400、膜厚50μmのPVAフィルムを15℃から17℃のイオン交換水で60秒予備膨潤し、ステンレス製のブレードを用いて表面水分を掻き取ったのち、濃度が一定になるように濃度補正しつつヨウ素0.7g/l、ヨウ化カリウム60.0g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で55秒浸漬し、さらに濃度が一定になるように濃度補正しつつホウ酸42.5g/l、ヨウ化カリウム30g/l、C.I.Direct Yellow 44(λmax410nm) 1.5g/l、C.I.Direct Blue 1(λmax650nm) 1.5g/lの水溶液にPVAフィルムを40℃で90秒浸漬後、フィルムの両面をステンレス製ブレードにて余剰水分を掻き取り、図1の形態のテンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として、100m送出し、60℃95%雰囲気下で5倍まで延伸した後、テンターを延伸方向に対し図1の如く屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら70℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。このときの偏光膜の厚みは9.5μmで、含水率は2%であった。その後、幅方向から3cm、カッターにて耳きりをした後、PVA((株)クラレ製PVA−124H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、面内レターデーション値3.0nm、膜厚80μm)と貼り合わせ、さらに70℃で10分間加熱して有効幅650mm、長さ100mのロール形態の偏光板P−7を作製した。
比較例1同様の測定を行い、結果を表3に示した。
【0056】
【表3】
Figure 2004233871
【0057】
表2および3より、本発明の偏光板は、膜厚が22μm以下であり、クロスニコル時の700nmの透過率が0.3%以下で410nmの透過率が0.3%以下であり、かつ単板透過率が41%以上、偏光度が99.9%以上であり、かつクロスニコル時の色味がCIE色空間にてX値が0.2以上0.35以下、Y値が0.2以上0.35以下となり、青味が少ないニュートラルグレーの色味を示し、良好な品位を有していることがわかる。更に、実施例1および2、4および5は、斜め延伸法を用いていることから、偏光板の得率が高くなる。
【0058】
次に一例として、視野角補償フィルムと組み合わせた液晶パネルの実施例について記載する。
[実施例6]
(視野角補償フィルムの作成)
直鎖アルキル変性PVA(MP−203、クラレ(株)製)30gに水130g、メタノール40gを加えて攪拌、溶解した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、配向層用塗布液を調製した。
ゼラチン薄膜(0.1μm)の下塗り層を有する100μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)に、上記配向層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、60℃で乾燥した後、MD方向に対して45度の方向にラビング処理を行って、厚さ0.5μmの配向層を形成した。
次いで、液晶性ディスコティック化合物として下記構造の化合物LC−1を1.6g、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(M−101、東亜合成(株)製)0.4g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.05g及び光重合開始剤(イルガキュア−907、チバガイギー社製)0.01gを3.65gのメチルエチルケトンに溶解した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、光学異方層用塗布液を調製した。
【0059】
【化1】
Figure 2004233871
【0060】
上記配向層上に、上記光学異方層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の後さらに3分間加熱、液晶の熟成を行ってディスコティック化合物を配向させた後、120℃のまま160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ1.8μmの光学異方層を形成することにより、視野角補償フィルムを作成した。
【0061】
次に、実施例1と同様の方法で偏光膜を作製し、図4に示すように、偏光膜91の一方の片面上に視野角補償フィルム94を貼合し、もう一方の面上にケン化処理した保護フィルム(富士写真フィルム(株)製フジタック、セルローストリアセテート、レターデーション値3.0nm)96を貼り合わせて、偏光板92を作製した。
そして、実施例1と同様の方法で偏光膜を作製し、偏光膜91’の片面上に視野角補償フィルム94’を貼合し、もう一方の面上に市販の防眩性反射防止フィルム((株)サンリッツ製)95を貼り合わせて、偏光板93を作製した。偏光板92,93において、視野角補償フィルムの配向層のラビング方向が偏光層の延伸方向と一致するようにした。
偏光板92をLCDの液晶セル97を挟持する2枚の偏光板のうち、バックライト98側の偏光板として、偏光板93を表示側偏光板として、いずれも視野角補償フィルム94,94’の光学異方層面に接着剤を介して液晶セル97に貼合してLCDを作成した。
こうして作成したLCDは優れた輝度、視野角特性、視認性を示し、目視にて黒表示での色相は良好であった。
【0062】
【発明の効果】
本発明の偏光板は、偏光膜の厚みが薄く、かつクロスニコル時の可視光の短波および長波側での光漏れを防ぎ、液晶表示装置に良好な色相を与えることができる。また、本発明の斜め延伸方法を用いた偏光板の製造方法により得られた偏光板は、偏光板打ち抜き工程における得率を向上することができる斜め延伸したポリマーフィルムを偏光膜として有し、高性能で安価である。
さらに、本発明の偏光板を備えた液晶表示装置は、良好な輝度、視野角特性、視認性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリマーフィルムを斜め延伸する方法の一例を示す概略平面図である。
【図2】従来の偏光板を打ち抜く様子を示す概略平面図である。
【図3】斜め延伸法で製造された偏光板を打ち抜く様子を示す概略平面図である。
【図4】実施例6の液晶表示装置の層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
(イ) フィルム導入方向
(ロ) 次工程へのフィルム搬送方向
(a) フィルムを導入する工程
(b) フィルムを延伸する工程
(c) 延伸フィルムを次工程へ送る工程
A1 フィルムの保持手段への噛み込み位置とフィルム延伸の起点位置(実質保持開始点:右)
B1 フィルムの保持手段への噛み込み位置(左)
C1 フィルム延伸の起点位置(実質保持開始点:左)
Cx フィルム離脱位置とフィルム延伸の終点基準位置(実質保持解除点:左)
Ay フィルム延伸の終点基準位置(実質保持解除点:右)
|L1−L2| 左右のフィルム保持手段の行程差
W フィルムの延伸工程終端における実質幅
θ 延伸方向とフィルム進行方向のなす角
11 導入側フィルムの中央線
12 次工程に送られるフィルムの中央線
13 フィルム保持手段の軌跡(左)
14 フィルム保持手段の軌跡(右)
15 導入側フィルム
16 次工程に送られるフィルム
17、17’ 左右のフィルム保持開始(噛み込み)点
18、18’ 左右のフィルム保持手段からの離脱点
21 導入側フィルムの中央線
22 次工程に送られるフィルムの中央線
23 フィルム保持手段の軌跡(左)
24 フィルム保持手段の軌跡(右)
25 導入側フィルム
26 次工程に送られるフィルム
27、27’ 左右のフィルム保持開始(噛み込み)点
28、28’ 左右のフィルム保持手段からの離脱点
71 吸収軸(延伸軸)
72 長手方向
81 吸収軸(延伸軸)
82 長手方向
90 液晶表示装置
91、91’ 偏光膜
92、93 偏光板
94,94’視野角補償フィルム
95 防眩性反射防止フィルム
96 保護フィルム
97 液晶セル
98 バックライト

Claims (11)

  1. クロスニコル時の700nmの透過率が0.001%以上0.3%以下であり、410nmの透過率が0.001%以上0.3%以下であり、かつ偏光膜の膜厚が5μm以上22μm以下であることを特徴とする偏光板。
  2. 偏光膜の膜厚が5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
  3. クロスニコル時の410nmの透過率が0.001%以上0.08%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光板。
  4. 単板透過率が41%以上50%未満、偏光度が99.9%以上100%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 偏光膜の少なくとも片面に保護膜を有し、該保護膜の遅相軸と偏光膜の吸収軸との角度が10°以上90°未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 偏光膜を少なくとも有する長尺の偏光板であって、偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板。
  7. 偏光膜用ポリマーフィルムを連続的に供給し、該フィルムの搬送方向に一軸延伸して偏光膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  8. 延伸倍率が4倍から12倍であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 偏光膜用ポリマーフィルムを連続的に供給し、該フィルムの搬送方向に一軸延伸しながらまたは一軸延伸した後、搬送方向と垂直の方向に延伸して偏光膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  10. 連続的に供給される偏光膜用ポリマーフィルムの両端を保持手段により保持し、該保持手段をフィルムの長手方向に進行させつつ張力を付与して延伸して偏光膜を形成する工程を含む偏光板を製造する方法であって、
    該工程が、偏光膜用ポリマーフィルムの一方端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点までの保持手段の軌跡L1及びポリマーフィルムのもう一端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点までの保持手段の軌跡L2と、二つの実質的な保持解除点の距離Wが、下記式(1)を満たし、かつポリマーフィルムの支持性を保ち、揮発分率が10%以上の状態を存在させて延伸し、その後乾燥により10%以上収縮させると共に揮発分率を低下させることにより行われること特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
    式(1):|L2−L1|>0.4W
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板を、液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板のうち少なくとも一方に用いることを特徴とする液晶表示装置。
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