JP2004224297A - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18の斜板15a,18aの角度を変更することにより、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17を同方向に操作可能、並びに、右又は左の静油圧式無段変速装置14,17を操作可能な操作手段を備える。右又は左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19の斜板16a,19aの角度を変更可能な変更手段27,28,29,30を備える。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、右及び左の走行装置を備えた作業車の走行伝動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
作業車においては例えば特許文献1に開示されているように、エンジンの動力を変速して右の走行装置に伝達可能な右の静油圧式無段変速装置(特許文献1の図2及び図3中の50)、エンジンの動力を変速して左の走行装置に伝達可能な左の静油圧式無段変速装置(特許文献1の図2及び図3中の40)を備えたものがある。これにより、右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板(特許文献1の図6中の53c及び図5中の43c)の角度を変更することにより、右及び左の静油圧式無段変速装置を同方向に操作して、機体の走行速度を変更する。右又は左の静油圧式無段変速装置を操作して、右及び左の走行装置に速度差を発生させることにより、機体を右又は左に旋回させる。
【0003】
右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を同位置に操作して機体を直進させようとしても、右及び左の静油圧式無段変速装置の個体差等により、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力に僅かな速度差が発生して機体の向きが次第に変わり、直進できないような状態の生じることがある。これにより特許文献1の構造では、右及び左の走行装置を互いに連結する油圧多板式の連結機構(特許文献1の図2及び図3中の80)を備えて、連結機構により右及び左の走行装置を互いに連結することによって、右及び左の走行装置の速度差を無くして、機体の直進性を確保している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−192970号公報(図2,3,5,6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の構造によると、右及び左の走行装置を互いに連結する為に、油圧多板式の連結機構を使用している。このような油圧多板式の連結機構は比較的多数の部品が必要であり、連結機構の横幅が比較的大きなものになる点、及び、右及び左の走行装置を互いに連結できるようにする為には、連結機構をミッションケースの左右中央に配置しなければならない点により、連結機構を内装するミッションケースの横幅が大きなものになってしまう。
本発明は作業車の走行伝動構造において、右及び左の静油圧式無段変速装置を備えた場合、機体の直進性を確保しながら、ミッションケースの横幅を狭くすることができるように構成することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[I]
作業車の走行伝動構造において、右及び左の走行装置、エンジンの動力を変速して右の走行装置に伝達可能な右の静油圧式無段変速装置、エンジンの動力を変速して左の走行装置に伝達可能な左の静油圧式無段変速装置を備え、右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を変更することにより、右及び左の静油圧式無段変速装置を同方向に操作可能、並びに、右又は左の静油圧式無段変速装置を操作可能な操作手段を備えた場合、
請求項1の特徴によると、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更自在に構成し、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えている。
【0007】
請求項2の特徴によると、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更自在に構成し、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えている。右及び左の走行装置の速度を検出する速度検出手段を備え、操作手段により右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板が同位置に操作されている状態において、速度検出手段の検出に基づいて右及び左の走行装置が同じ速度になるように、変更手段を作動させる制御手段を備えている。
【0008】
これにより、請求項1(請求項2)の特徴によると、右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を同位置に操作して機体を直進させようとした場合、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力に僅かな速度差が発生しても、変更手段により右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更することにより、右又は左の静油圧式無段変速装置の出力を変更し、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を少なくして、機体の直進性を向上させることができる。
【0009】
請求項1(請求項2)の特徴によると、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えて、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を少なくするように構成しているので、変更手段を右又は左の静油圧式無段変速装置に備えればよく、横幅が比較的大きな連結機構をミッションケースの左右中央に配置すると言うような構成を採用する必要がなくなって、ミッションケースの横幅を狭くすることが可能になる。
【0010】
[II]
前項[I]に記載のように、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を少なくする場合、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を変更することにより、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を少なくして、機体の直進性を向上させるように構成することが考えられる。
この場合、右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板は操作手段と連係されており、操作手段により右及び左の静油圧式無段変速装置を同方向に操作して、機体の走行速度を変更したり、操作手段により右又は左の静油圧式無段変速装置を操作して、右及び左の走行装置に速度差を発生させることにより、機体を右又は左に旋回させたりする。
【0011】
これにより、前述のように右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を変更することにより、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を少なくして、機体の直進性を向上させるように構成する場合、操作手段と右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板との連係の途中部分に、前述のように右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を変更する機構を組み込まなければならないので、構造の複雑化を招くことになる。
【0012】
これに対して、請求項1(請求項2)の特徴によると、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えており、操作手段と右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板との連係の途中部分に、前述の変更手段を組み込む必要がないので、操作手段と右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板との連係に、変更や改造を施す必要がない。
【0013】
[III]
請求項2の特徴によると、右及び左の走行装置の速度を検出する速度検出手段を備えており、操作手段により右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度が同位置に操作されている状態において、速度検出手段の検出に基づいて右及び左の走行装置が同じ速度になるように、変更手段を作動させる制御手段を備えている。
【0014】
これにより請求項2の特徴によると、右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を同位置に操作して機体を直進させようとした場合、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力に僅かな速度差が発生しても、速度検出手段、制御手段及び変更手段により、右又は左の静油圧式無段変速装置の出力が自動的に変更されて、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差が精度良く少なくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[1]
図1に示すように、クローラ式の右及び左の走行装置1によって支持された機体の前部の左部に刈取部2、機体の前部の右部に運転部3が備えられ、機体の後部の左部に脱穀装置4、機体の後部の右部にグレンタンク5が備えられて、作業車の一例である稲用のコンバインが構成されている。これにより、圃場の穀稈が刈取部2によって刈り取られ、脱穀装置4により脱穀処理されて、脱穀装置4で回収された穀粒がグレンタンク5に供給される。
【0016】
図2に示すように、走行用のミッションケース6が備えられて、エンジン7のの動力が、ベルト式のテンションクラッチ8を介してミッションケース6の入力軸9に伝達されている。静油圧式無段変速装置10がミッションケース6に連結されて、静油圧式無段変速装置10の油圧ポンプ11の入力ギヤ11bが入力軸9の伝動ギヤ9aに咬合しており、静油圧式無段変速装置10の油圧モータ12の出力軸12aの動力が、ベルト式のテンションクラッチ13を介して刈取部2に伝達されている。静油圧式無段変速装置10の油圧ポンプ11の斜板11aの角度を変更することにより、静油圧式無段変速装置10の油圧モータ12の出力軸12aの動力を変速する。
【0017】
図2に示すように、右の静油圧式無段変速装置14及び左の静油圧式無段変速装置17がミッションケース6に連結されており、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18の入力ギヤ15b,18bが、入力軸9の伝動ギヤ9aに咬合している。大径ギヤ及び小径ギヤを備えた右及び左の伝動ギヤ20が備えられ、右の静油圧式無段変速装置14の油圧モータ16の出力ギヤ16bが、右の伝動ギヤ20の大径ギヤに咬合し、左の静油圧式無段変速装置17の油圧モータ19の出力ギヤ19bが、左の伝動ギヤ20の大径ギヤに咬合している。大径ギヤ及び小径ギヤを備えた右及び左の伝動ギヤ21が備えられ、右及び左の伝動ギヤ20の小径ギヤと右及び左の伝動ギヤ21の大径ギヤとが咬合しており、右及び左の走行装置1を駆動する右及び左の車軸22の入力ギヤ22aが、右及び左の伝動ギヤ21の小径ギヤに咬合している。
【0018】
以上の構造により、図2に示すように、入力軸9の動力が右の静油圧式無段変速装置14、右の伝動ギヤ20,21及び右の車軸22を介して右の走行装置1に伝達されるのであり、入力軸9の動力が左の静油圧式無段変速装置17、左の伝動ギヤ20,21及び左の車軸22を介して左の走行装置1に伝達される。
【0019】
[2]
次に、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の操作系の構造について説明する。
図3に示すように、前後左右に操作自在な操作レバー23、前後に操作自在な主変速レバー24及び副変速レバー25が運転部3に備えられており、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18の斜板15a,18aと、操作レバー23及び主変速レバー24とが、連係機構26を介して機械的に連係されている。操作レバー23は中立位置N1、機体の後方の上昇位置U、機体の前方の下降位置D、機体の右方の右旋回域R1、機体の左方の左旋回域L1に操作自在である。主変速レバー24は中立位置N2、機体の前方の前進変速域F、機体の後方の後進変速域Rに操作自在である。副変速レバー25は高速位置H2及び低速位置L2に操作自在である。
【0020】
図3に示すように、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17において、油圧ポンプ15,18の斜板15a,18aの角度を変更することにより、油圧ポンプ15,18から油圧モータ16,19に伝達される動力を、中立位置、前進の高速側及び後進の高速側に変速することができる。右及び左の静油圧式無段変速装置14,17において、油圧モータ16,19の斜板16a,19aの角度が変更自在に構成されており、油圧モータ16,19の動力を高速及び低速に変速することができる。
【0021】
図3及び図4に示すように、右の静油圧式無段変速装置14の油圧モータ16の斜板16aの角度を変更する操作シリンダ27,28、左の静油圧式無段変速装置17の油圧モータ19の斜板19aの角度を変更する操作シリンダ29,30が備えられている。操作シリンダ27,28に作動油を給排操作する制御弁31が備えられ、操作シリンダ29,30に作動油を給排操作する制御弁32が備えられている。操作シリンダ28,30に作動油を供給し、操作シリンダ27,29から作動油を排出すると、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19が低速位置に操作され、操作シリンダ27,29に作動油を供給し、操作シリンダ28,30から作動油を排出すると、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19が高速位置に操作される。
【0022】
図2及び図3に示すように、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19の回転数を検出する速度センサー33,34が備えられており、速度センサー33,34の検出値が制御装置35に入力されている。操作レバー23及び副変速レバー25の操作位置が制御装置35に入力されており、後述するように制御装置35が制御弁31,32を操作する。
【0023】
[3]
次に、操作レバー23、主変速レバー24及び副変速レバー25の操作について説明する。
図3に示すように、操作レバー23を上昇位置Uに操作すると、刈取部2が上昇駆動されて、操作レバー23を中立位置N1に操作すると、刈取部2の上昇駆動が停止する。操作レバー23を下降位置Dに操作すると、刈取部2が下降駆動されて、操作レバー23を中立位置N1に操作すると、刈取部2の下降駆動が停止する。
【0024】
図3に示すように、操作レバー23を中立位置N1に操作している状態において、主変速レバー24を中立位置N2に操作すると、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18の斜板15a,18aが中立位置に操作されて機体は停止する。
【0025】
図3に示すように、操作レバー23を中立位置N1に操作している状態において、主変速レバー24を前進変速域Fに操作すると、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18の斜板15a,18aが同じ前進の高速側に操作される。これにより、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18から油圧モータ16,19に伝達される動力が前進の高速側に変速されて、機体の前進速度が高速側に変速されるのであり、主変速レバー24を中立位置N2と前進最高速位置FMとの間(前進変速域F)で操作することにより、機体の前進速度を変速する。
【0026】
図3に示すように、操作レバー23を中立位置N1に操作している状態において、主変速レバー24を後進変速域Rに操作すると、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18の斜板15a,18aが同じ後進の高速側に操作される。これにより、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧ポンプ15,18から油圧モータ16,19に伝達される動力が後進の高速側に変速されて、機体の後進速度が高速側に変速されるのであり、主変速レバー24を中立位置N2と後進最高速位置RMとの間(後進変速域R)で操作することにより、機体の後進速度を変速する。
【0027】
図3に示すように、副変速レバー25を低速位置L2に操作すると、制御弁31,32及び操作シリンダ28,30により、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19が低速位置に操作され、副変速レバー25を高速位置H2に操作すると、制御弁31,32及び操作シリンダ27,29により、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19が高速位置に操作される。このように、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19の斜板16a,19aの角度を変更することにより、副変速装置の機能を得ることができる。
【0028】
図3に示すように、主変速レバー24を前進変速域F(後進変速域R)に操作し、副変速レバー25を低速位置L2(高速位置H2)に操作している状態において、操作レバー23を中立位置N1に操作していると、速度センサー33,34の検出値が互いに一致するように、制御装置35により制御弁32及び操作シリンダ29,30が自動的に操作されて、左の静油圧式無段変速装置17の油圧モータ19の斜板19aの角度が、低速位置(高速位置)において自動的に微調節される。これにより、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19の回転数が一致し、右及び左の走行装置1の速度差が無くなって、機体の直進性が向上する。
【0029】
この場合、制御装置35により制御弁31及び操作シリンダ27,28が自動的に操作されて、右の静油圧式無段変速装置14の油圧モータ16の斜板16aの角度が、低速位置(高速位置)において自動的に微調節されるように構成したり、制御装置35により制御弁31,32及び操作シリンダ27,28,29,30が自動的に操作されて、右及び左の静油圧式無段変速装置14,17の油圧モータ16,19の斜板16a,19aの角度が、低速位置(高速位置)において自動的に微調節されるように構成してもよい。
【0030】
[4]
図3に示すように、主変速レバー24を前進変速域F(後進変速域R)に操作し、副変速レバー25を低速位置L2(高速位置H2)に操作している状態において、操作レバー23を中立位置N1から右旋回域R1に操作していくと、右の静油圧式無段変速装置14の油圧ポンプ15の斜板15aが前進(後進)の低速側に操作されて、右及び左の走行装置1の速度差により機体は前進(後進)しながら右に旋回していく。
【0031】
次に図3に示すように、操作レバー23を右旋回域R1の中間位置に操作すると、右の静油圧式無段変速装置14の油圧ポンプ15の斜板15aが中立位置に操作され、右の走行装置1が停止して、左の走行装置1により機体は右に信地旋回する。操作レバー23を右旋回域R1の中間位置から右最大旋回位置RMに操作していくと、右の静油圧式無段変速装置14の油圧ポンプ15の斜板15aが左の走行装置1とは逆向きの後進(前進)の高速側に操作され、右の走行装置1が左の走行装置1とは逆向きに駆動されて、機体は右に超信地旋回する。
【0032】
図3に示すように、主変速レバー24を前進変速域F(後進変速域R)に操作し、副変速レバー25を低速位置L2(高速位置H2)に操作している状態において、操作レバー23を中立位置N1から左旋回域L1に操作していくと、左の静油圧式無段変速装置17の油圧ポンプ18の斜板18aが前進(後進)の低速側に操作されて、右及び左の走行装置1の速度差により機体は前進(後進)しながら左に旋回していく。
【0033】
次に図3に示すように、操作レバー23を左旋回域L1の中間位置に操作すると、左の静油圧式無段変速装置17の油圧ポンプ18の斜板18aが中立位置に操作され、左の走行装置1が停止して、右の走行装置1により機体は左に信地旋回する。操作レバー23を左旋回域L1の中間位置から左最大旋回位置LMに操作していくと、左の静油圧式無段変速装置17の油圧ポンプ18の斜板18aが右の走行装置1とは逆向きの後進(前進)の高速側に操作され、左の走行装置1が右の走行装置1とは逆向きに駆動されて、機体は左に超信地旋回する。
【0034】
[発明の実施の別形態]
前述の[発明の実施の形態]において、主変速レバー24を前進変速域F(後進変速域R)に操作し、副変速レバー25を低速位置L2(高速位置H2)に操作している状態において、操作レバー23を中立位置N1に操作している場合、手動で操作されるダイヤルスイッチを作業者が操作することにより、制御装置35により制御弁32及び操作シリンダ29,30が操作されて、左の静油圧式無段変速装置17の油圧モータ19の斜板19aの角度が、低速位置(高速位置)において微調節されるように構成してもよい。このように構成すると、作業者が機体の走行状態を目視しながらダイヤルスイッチを操作して、機体の直進性を確保することになる。
【0035】
前述の[発明の実施の形態]において、操作レバー23に代えて、一般の乗用車のような丸型の操縦ハンドル(図示せず)を使用してもよい。
本発明はクローラ式の右及び左の走行装置1ばかりではなく、操向操作されない走行車輪を右及び左に複数個備えて、右及び左の走行装置1を構成した作業車にも適用できる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1(請求項2)の特徴によると、作業車の走行伝動構造において、右及び左の静油圧式無段変速装置を備えた場合、右又は左の静油圧式無段変速装置の出力を変更し、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を少なくして、機体の直進性を向上させながら、ミッションケースの横幅を狭くすることが可能になって、ミッションケースのコンパクト化及び軽量化の面で有利なものとなった。
【0037】
請求項1(請求項2)の特徴によると、右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えているので、操作手段と右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板との連係の途中部分に、変更手段を組み込む必要がなくなり、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
【0038】
請求項2の特徴によると、速度検出手段、制御手段及び変更手段により、右又は左の静油圧式無段変速装置の出力が自動的に変更されるので、右及び左の静油圧式無段変速装置の出力の速度差を精度良く少なくすることができて、機体の直進性を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】ミッションケースの伝動系を示す概略図
【図3】操作レバー、主及び副変速レバー、右及び左の静油圧式無段変速装置の連係状態を示す概略図
【図4】右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの付近の縦断正面図
【符号の説明】
1 走行装置
7 エンジン
14,17 静油圧式無段変速装置
15,18 静油圧式無段変速装置の油圧ポンプ
15a,18a 静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板
16,19 静油圧式無段変速装置の油圧モータ
16a,19a 静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板
23 操作手段
27,28,29,30 変更手段
33,34 速度検出手段
35 制御手段
Claims (2)
- 右及び左の走行装置と、エンジンの動力を変速して前記右の走行装置に伝達可能な右の静油圧式無段変速装置と、エンジンの動力を変速して前記左の走行装置に伝達可能な左の静油圧式無段変速装置とを備えて、
前記右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を変更することにより、前記右及び左の静油圧式無段変速装置を同方向に操作可能、並びに、前記右又は左の静油圧式無段変速装置を操作可能な操作手段を備えると共に、
前記右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更自在に構成し、前記右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えてある作業車の走行伝動構造。 - 右及び左の走行装置と、エンジンの動力を変速して前記右の走行装置に伝達可能な右の静油圧式無段変速装置と、エンジンの動力を変速して前記左の走行装置に伝達可能な左の静油圧式無段変速装置とを備えて、
前記右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板の角度を変更することにより、前記右及び左の静油圧式無段変速装置を同方向に操作可能、並びに、前記右又は左の静油圧式無段変速装置を操作可能な操作手段を備えると共に、
前記右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更自在に構成し、前記右又は左の静油圧式無段変速装置の油圧モータの斜板の角度を変更可能な変更手段を備えて、
前記右及び左の走行装置の速度を検出する速度検出手段を備え、
前記操作手段により前記右及び左の静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板が同位置に操作されている状態において、前記速度検出手段の検出に基づいて前記右及び左の走行装置が同じ速度になるように、前記変更手段を作動させる制御手段を備えてある作業車の走行伝動構造。
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JP2003017434A Pending JP2004224297A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | 作業車の走行伝動構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004224297A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006306199A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 作業機械における走行駆動制御装置 |
JP2009106256A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-21 | Yanmar Co Ltd | 収穫機 |
KR101072654B1 (ko) | 2007-09-26 | 2011-10-11 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 작업차 |
-
2003
- 2003-01-27 JP JP2003017434A patent/JP2004224297A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006306199A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 作業機械における走行駆動制御装置 |
KR101072654B1 (ko) | 2007-09-26 | 2011-10-11 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 작업차 |
JP2009106256A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-21 | Yanmar Co Ltd | 収穫機 |
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