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JP2004218075A - 化成処理剤及び表面処理金属 - Google Patents

化成処理剤及び表面処理金属 Download PDF

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JP2004218075A
JP2004218075A JP2003403693A JP2003403693A JP2004218075A JP 2004218075 A JP2004218075 A JP 2004218075A JP 2003403693 A JP2003403693 A JP 2003403693A JP 2003403693 A JP2003403693 A JP 2003403693A JP 2004218075 A JP2004218075 A JP 2004218075A
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ion
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ppm
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JP2003403693A
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Masahiko Matsukawa
真彦 松川
Kazuhiro Makino
一宏 牧野
Toshiaki Shimakura
俊明 島倉
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2222/00Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
    • C23C2222/20Use of solutions containing silanes

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  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

【課題】環境への負荷が少なく、皮膜のムラを抑え、かつ、鉄、亜鉛、アルミニウム等の金属に対して良好な化成処理を行うことができる化成処理剤の提供。
【解決手段】ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、フッ素、密着性付与剤、並びに、化成反応促進剤からなり、上記密着性付与剤は亜鉛などの金属イオン、ケイ素含有化合物、アミノ基を有し、少なくとも構成単位として−(−CH−CHNH−)−又は−(−CH−CHCHNH−)−を有する水溶性樹脂、エポキシ化合物、並びにシランカップリング剤の群から選ばれる少なくとも一種であり、上記化成反応促進剤は亜硝酸イオン、ニトロ基含有化合物、有機酸等の群から選ばれる少なくとも一種であり、その配合量は1〜5000ppmである化成処理剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、化成処理剤及び表面処理金属に関する。
金属材料表面にカチオン電着塗装や粉体塗装を施す場合、通常、耐食性、塗膜密着性等の性質を向上させる目的で、化成処理が施されている。塗膜の密着性や耐食性をより向上させることができる観点から化成処理において用いられてきたクロメート処理は、近年、クロムの有害性が指摘されるようになっており、クロムを含まない化成処理剤の開発が必要とされてきた。このような化成処理としては、リン酸亜鉛による処理が広く行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、リン酸亜鉛系処理剤は、金属イオン及び酸濃度が高く非常に反応性の強い処理剤であるため、排水処理における経済性、作業性が良好でない。更に、リン酸亜鉛系処理剤による金属表面処理に伴って、水に不溶な塩類が生成して沈殿となって析出する。このような沈殿物は、一般にスラッジと呼ばれ、このようなスラッジを除去し、廃棄することによるコストの発生等が問題とされている。また、リン酸イオンは、富栄養化によって環境に対して負荷を与えるおそれがあるため、廃液の処理に際して労力を要し、使用しないことが好ましい。更に、リン酸亜鉛系処理剤による金属表面処理においては、表面調整を行うことが必要とされており、工程が長くなるという問題もある。
このようなリン酸亜鉛系処理剤又はクロメート化成処理剤以外の金属表面処理剤として、ジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。このようなジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤は、スラッジの発生が抑制される点で上述したようなリン酸亜鉛系処理剤に比べて優れた性質を有している。
しかし、このようなジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤により得られる化成皮膜は、基材のエッジ部と平面部等の部位の違いによって皮膜析出量が異なるためにムラを有する等の問題が生じる。リン酸亜鉛化成処理であれば、得られる化成皮膜は厚膜タイプであるためムラはさほど大きな問題とはならないが、ジルコニウム化合物からなる化成皮膜は、薄膜タイプであるため、化成処理されにくい平面部において充分な皮膜量が得られない場合があり、塗装時の塗装ムラの原因となり、塗装外観、耐食性等に問題を生じる場合がある。
このようなジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤によって得られた化成皮膜は、各種塗装により得られる塗膜との密着性が悪く、通常、塗装の前処理工程として行われることは少なかった。特に、このようなジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤においては、リン酸イオン等の成分を併用することによって、密着性の向上や耐食性を改善することが行われている。しかし、リン酸イオンを併用した場合、上述したような富栄養化という問題が生じる。
上述したような塗膜密着性の問題を改善したジルコニウム化合物含有金属表面処理剤として、リン酸イオンを含まず、ジルコニウム化合物、バナジウム、及び、樹脂からなる金属表面処理剤の開発もなされている(例えば、特許文献3参照)。しかし、このような金属表面処理剤は、バナジウムを含むため人体に対する有害性や廃液処理の問題等を生じる点で好ましくない。
更に、自動車車体や部品等の鉄、亜鉛、アルミニウム等の種々の金属素材からなる物品に対して一回の処理ですべての金属の表面処理を行わなければならない場合もあり、このような場合であっても問題なく化成処理を施すことができる化成処理剤の開発が望まれている。
特開平10−204649号公報 特開平7−310189号公報 特開2002−60699号公報
本発明は、上記に鑑み、環境への負荷が少なく、皮膜のムラを抑え、かつ、鉄、亜鉛、アルミニウム等のすべての金属に対して良好な化成処理を行うことができる化成処理剤を提供することを目的とするものである。
本発明は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、フッ素、密着性付与剤、並びに、化成反応促進剤からなる化成処理剤であって、上記密着性付与剤は、亜鉛、マンガン、及び、コバルトイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオン(A)、アルカリ土類金属イオン(B)、周期律表第三属金属イオン(C)、
銅イオン(D)、ケイ素含有化合物(E)、少なくとも一部に下記式(1);
Figure 2004218075
及び/又は下記式(2);
Figure 2004218075
で表される構成単位を有する水溶性樹脂(F)、アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)、並びに、シランカップリング剤、及び/又は、その加水分解物(H)からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、上記化成反応促進剤は、亜硝酸イオン、ニトロ基含有化合物、硫酸ヒドロキシルアミン、過硫酸イオン、亜硫酸イオン、次亜硫酸イオン、過酸化物、鉄(III)イオン、クエン酸鉄化合物、臭素酸イオン、過塩素酸イオン、塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、並びに、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、上記化成反応促進剤の配合量は、1〜5000ppmであることを特徴とする化成処理剤である。
上記アルカリ土類金属イオン(B)は、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン、及び、ストロンチウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種であり、上記周期律表第三属金属イオン(C)は、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、及び、インジウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種であり、上記ケイ素含有化合物(E)は、シリカ、水溶性ケイ酸塩化合物、ケイ酸エステル類及びアルキルシリケート類からなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
上記水溶性樹脂(F)は、ポリビニルアミン樹脂、又は、ポリアリルアミン樹脂であることが好ましい。
上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)は、イソシアネート基を有するものであることが好ましい。
本発明は、上記化成処理剤により形成された化成皮膜を有することを特徴とする表面処理金属でもある。
上記化成皮膜は、皮膜量が化成処理剤に含まれる金属の合計量とエポキシ化合物に含まれる炭素量との合計量で0.1〜500mg/mであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、リン酸イオンや、有害な重金属イオンを実質的に含有しない化成処理剤である。例えば、従来のジルコニウム含有化成処理剤により金属基材を処理すると、化成処理剤中に溶出した金属イオンがZrF 2−のフッ素イオンを引き抜き、又、界面pHの上昇により、ジルコニウムの水酸化物又は酸化物が生成され、このジルコニウムの水酸化物又は酸化物が基材表面に析出していると考えられる。
このようなジルコニウム含有化成処理剤を用いると、化成皮膜の厚みムラの発生や、特に鉄系基材においては充分な密着性が得られない等の問題が生じる。上記皮膜の厚みムラは、基材のエッジ部及び平面部等のように形状の違う部位における皮膜析出量が異なることに由来する。
また、化成処理方法として汎用されているリン酸亜鉛処理に代えて、従来のジルコニウム等からなる化成処理剤により被処理物を処理すると、特に鉄系基材においては充分な塗膜密着性が得られない等の問題が生じる。本発明は、上記のような問題を解決し、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種及びフッ素からなる化成処理剤であって、皮膜のムラを引き起こさず、鉄系基材に対しても充分な安定性及び塗膜密着性を有する化成皮膜を形成するものである。
上記化成処理剤に含まれるジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種は、化成皮膜形成成分であり、基材にジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む化成皮膜が形成されることにより、基材の耐食性や耐磨耗性を向上させ、更に、次に形成される塗膜との密着性を高めることができる。
上記ジルコニウムの供給源としては特に限定されず、例えば、KZrF等のアルカリ金属フルオロジルコネート;(NHZrF等のフルオロジルコネート;HZrF等のフルオロジルコネート酸等の可溶性フルオロジルコネート等;フッ化ジルコニウム;酸化ジルコニウム等を挙げることができる。
上記チタンの供給源としては特に限定されず、例えば、アルカリ金属フルオロチタネート、(NHTiF等のフルオロチタネート;HTiF等のフルオロチタネート酸等の可溶性フルオロチタネート等;フッ化チタン;酸化チタン等を挙げることができる。
上記ハフニウムの供給源としては特に限定されず、例えば、HHfF等のフルオロハフネート酸;フッ化ハフニウム等を挙げることができる。
上記ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の供給源としては、皮膜形成能が高いことからZrF 2−、TiF 2−、HfF 2−からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する化合物が好ましい。
上記化成処理剤に含まれるジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量は、金属換算で下限20ppm、上限10000ppmの範囲であることが好ましい。上記下限未満であると得られる化成皮膜の性能が不充分であり、上記上限を超えると、それ以上の効果は望めず経済的に不利である。上記下限は50ppmがより好ましく、上記上限は2000ppmがより好ましい。
上記化成処理剤に含まれるフッ素は、基材のエッチング剤としての役割を果たすものである。上記フッ素の供給源としては特に限定されず、例えば、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化ホウ素酸、フッ化水素アンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化水素ナトリウム等のフッ化物を挙げることができる。また、錯フッ化物としては、例えば、ヘキサフルオロケイ酸塩が挙げられ、その具体例としてケイフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸亜鉛、ケイフッ化水素酸マンガン、ケイフッ化水素酸マグネシウム、ケイフッ化水素酸ニッケル、ケイフッ化水素酸鉄、ケイフッ化水素酸カルシウム等を挙げることができる。
本発明の化成処理剤は、化成反応促進剤を含有するものである。上記化成反応促進剤を含有することにより、得られる化成皮膜の膜厚が場所によって不均一になるという問題を解決することができる。従来のジルコニウム化合物からなる表面処理剤により、エッジ部を有する金属基材を処理すると、エッジ部でアノード溶解反応が選択的に生じるため、カソード反応がエッジ部近傍で起こりやすくなり、結果としてエッジ部近傍に皮膜が析出しやすくなる。一方、金属基材の平面部では、アノード溶解反応が起こりにくいため、皮膜の析出が抑制される。このため、得られる化成皮膜にムラが生じる。本発明における化成反応促進剤は、上述したような問題を解決するために使用される化合物であり、化成処理剤に配合することによって、上述したエッジ部及び平面部における化成処理反応の差を生じることなく化成処理を行うことができるようにする性質を有するものである。
上記化成反応促進剤は、亜硝酸イオン、ニトロ基含有化合物、硫酸ヒドロキシルアミン、過硫酸イオン、亜硫酸イオン、次亜硫酸イオン、過酸化物、鉄(III)イオン、クエン酸鉄化合物、臭素酸イオン、過塩素酸イオン、塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、並びに、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であるが、なかでも、エッチング反応を効率よく促進するため、酸化作用を有するもの又は有機酸が好ましい。
これらの化成反応促進剤を化成処理剤に配合することにより、皮膜析出の偏りを調整し、基材のエッジ部及び平面部においてもムラのない良好な化成皮膜を得ることができる。
上記亜硝酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸アンモニウム等を挙げることができる。上記ニトロ基含有化合物としては特に限定されず、例えば、ニトロベンゼンスルホン酸、ニトログアニジン等を挙げることができる。上記過硫酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、Na、K等を挙げることができる。上記亜硫酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム等を挙げることができる。上記次亜硫酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、次亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸カリウム、次亜硫酸アンモニウム等を挙げることができる。上記過酸化物としては特に限定されず、例えば、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム等を挙げることができる。
上記鉄(III)イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、硝酸第二鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄等を挙げることができる。上記クエン酸鉄化合物としては特に限定されず、例えば、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸鉄カリウム等を挙げることができる。上記臭素酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、臭素酸アンモニウム等を挙げることができる。上記過塩素酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等を挙げることができる。
上記塩素酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、塩素酸アンモニウム等を挙げることができる。上記亜塩素酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸アンモニウム等を挙げることができる。上記アスコルビン酸及びその塩としては特に限定されず、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸アンモニウム等を挙げることができる。上記クエン酸及びその塩としては特に限定されず、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム等を挙げることができる。上記酒石酸及びその塩としては特に限定されず、例えば、酒石酸、酒石酸アンモニウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム等を挙げることができる。上記マロン酸及びその塩としては特に限定されず、例えば、マロン酸、マロン酸アンモニウム、マロン酸カリウム、マロン酸ナトリウム等を挙げることができる。上記コハク酸及びその塩としては特に限定されず、例えば、コハク酸、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、コハク酸アンモニウム等を挙げることができる。
上述した化成反応促進剤は、単独で使用するものであってもよいが、必要に応じて2以上の成分を使用するものであってもよい。
本発明の化成処理剤における上記化成反応促進剤の配合量は、下限1ppm、上限5000ppmの範囲内である。1ppm未満であると、充分な効果が得られず好ましくない。5000ppmを超えると、皮膜形成を阻害するおそれがある。上記下限は、3ppmが好ましく、5ppmがより好ましい。上記上限は、2000ppmが好ましく、1500ppmがより好ましい。
本発明の化成処理剤は、更に、密着性付与剤として上記(A)〜(H)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有するものである。上記(A)〜(H)の成分を配合することにより、化成皮膜の安定性及び塗膜密着性を改善し、従来のジルコニウム化合物からなる表面処理剤による処理が不適であった鉄系基材に対しても良好な化成皮膜を形成することができる。
上記亜鉛イオン、マンガンイオン、及び、コバルトイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオン(A)は、それぞれ2価又は3価の価数を有する金属イオンである。上記イオンのなかでも、亜鉛イオンが好ましい。上記化成処理剤における含有量は、下限1ppm、上限5000ppmの範囲内であることが好ましい。1ppm未満であると、得られる化成皮膜の耐食性が低下して好ましくない。5000ppmを超えると、それ以上の効果の向上はみられず経済的に不利であり、塗装後密着性が低下するおそれがある。上記下限は、20ppmがより好ましく、上記上限は、2000ppmがより好ましい。
上記アルカリ土類金属イオン(B)としては特に限定されず、例えば、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン、ストロンチウムイオン等を挙げることができるが、なかでも、マグネシウムイオンが好ましい。上記アルカリ土類金属イオンの含有量は、下限1ppm、上限5000ppmの範囲内であることが好ましい。1ppm未満であると、得られる化成皮膜の耐食性が低下して好ましくない。5000ppmを超えると、それ以上の効果の向上はみられず経済的に不利であり、塗装後密着性が低下するおそれがある。上記下限は、20ppmがより好ましく、上記上限は、2000ppmがより好ましい。
上記周期律表第三属金属イオン(C)としては、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、インジウムイオンを挙げることができるが、なかでもアルミニウムイオンが好ましい。上記周期律表第三属金属イオンの含有量は、下限1ppm、上限5000ppmの範囲内であることが好ましい。2ppm未満であると、得られる化成皮膜の耐食性が低下して好ましくない。1000ppmを超えると、それ以上の効果の向上はみられず経済的に不利であり、塗装後密着性が低下する場合もある。上記下限は、5ppmがより好ましく、上記上限は、2000ppmがより好ましい。
上記銅イオン(D)の含有量は、下限0.5ppm、上記100ppmの範囲内であることが好ましい。0.5ppm未満であると、得られる化成皮膜の耐食性が低下して好ましくない。100ppmを超えると、亜鉛系基材及びアルミニウム系基材に対して負の作用をもたらすおそれがある。上記下限は、2ppmがより好ましく、上記上限は、50ppmがより好ましい。上記銅イオンは、特に、金属基材表面に置換めっきすることにより化成皮膜を安定化する効果が高いため、他の成分と比較して少量で高い効果を得ることができると推測される。
上記(A)、(B)、(C)及び(D)の各成分の供給源としては特に限定されず、例えば、硝酸化物、硫酸化物、又は、フッ化物等として化成処理剤に配合することができる。なかでも、化成反応に悪影響を与えないため、硝酸化物が好ましい。
上記ケイ素含有化合物(E)としては特に限定されず、例えば、水分散性シリカ等のシリカ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム等の水溶性ケイ酸塩化合物、ケイ酸エステル類、ジエチルシリケート等のアルキルシリケート類等を挙げることができる。なかでも、化成皮膜のバリアー性を高める効果があることからシリカが好ましく、化成処理剤中での分散性が高いことから水分散性シリカがより好ましい。上記水分散性シリカとしては特に限定されず、例えば、ナトリウム等の不純物が少ない、球状シリカ、鎖状シリカ、アルミ修飾シリカ等を挙げることができる。上記球状シリカとしては特に限定されず、例えば、「スノーテックスN」、「スノーテックスO」、「スノーテックスOXS」、「スノーテックスUP」、「スノーテックスXS」、「スノーテックスAK」、「スノーテックスOUP」、「スノーテックスC」、「スノーテックスOL」(いずれも日産化学工業株式会社製)等のコロイダルシリカや、「アエロジル」(日本アエロジル株式会社製)等のヒュームドシリカ等を挙げることができる。上記鎖状シリカとしては特に限定されず、例えば、「スノーテックスPS−M」、「スノーテックスPS−MO」、「スノーテックスPS−SO」(いずれも日産化学工業株式会社製)等のシリカゾル等を挙げることができる。上記アルミ修飾シリカとしては、「アデライトAT−20A」(旭電化工業株式会社製)等の市販のシリカゾル等を挙げることができる。上記ケイ素含有化合物は、単独で用いるものであってもよいが、上述した(A)〜(E)の金属イオンと組み合わせて使用したときによりすぐれた効果を発揮する。
上記ケイ素含有化合物(E)の含有量は、ケイ素成分として、下限1ppm、上限5000ppmの範囲内であることが好ましい。1ppm未満であると、得られる化成皮膜の耐食性が低下して好ましくない。5000ppmを超えると、それ以上の効果の向上はみられず経済的に不利であり、塗装後密着性が低下するおそれがある。上記下限は、5ppmがより好ましく、上記上限は、2000ppmがより好ましい。
なお、上記(A)〜(E)の密着性付与成分は、同時に耐食性を付与する効果もあると考えられる。
上記水溶性樹脂(F)は、少なくとも一部に上記式(1)及び/又は上記式(2)で表される構成単位を有する樹脂である。上記樹脂からなる化成皮膜は、上記樹脂に含まれるアミノ基の作用により、金属基材及び塗膜との密着性が高くなる化成皮膜を形成することができると考えられる。上記水溶性樹脂(F)の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法によって製造することができる。
上記水溶性樹脂(F)は、上記式(1)で表される構成単位のみからなる重合体であるポリビニルアミン樹脂及び/又は上記式(2)で表される構成単位のみからなる重合体であるポリビニルアミン樹脂が特に好ましい。上記ポリビニルアミン樹脂及びポリアリルアミン樹脂は、特に、密着性を向上する効果に優れている点で好ましい。上記ポリビニルアミン樹脂としては特に限定されず、PVAM−0595B(三菱化学株式会社製)等の市販のポリビニルアミン樹脂を使用することができる。上記ポリアリルアミン樹脂としては特に限定されず、例えば、PAA−01、PAA−10C、PAA−H−10C、PAA−D11HCl(いずれも日東紡株式会社製)等の市販のポリアリルアミン樹脂を使用することができる。また、ポリビニルアミン樹脂とポリアリルアミン樹脂とを併用して使用するものであってもよい。
上記水溶性樹脂(F)は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記ポリビニルアミン樹脂及び/又はポリアリルアミン樹脂のアミノ基の一部をアセチル化する等の方法によって修飾したもの、アミノ基の一部又は全部が酸により中和されたもの、溶解性に影響を与えない範囲で架橋剤によって架橋したもの等も使用することができる。
上記水溶性樹脂(F)は、樹脂100g当たり、下限0.01モル、上限2.3モルの範囲内のアミノ基を有することが好ましい。0.01モル未満であると、充分な効果が得られず好ましくない。2.3モルを超えると、目的とする効果が得られないおそれがある。上記下限は、0.1モルがより好ましい。
本発明の化成処理剤における上記水溶性樹脂(F)の含有量は、固形分で下限5ppm、上限5000ppmの範囲内であることが好ましい。5ppm未満であると、充分な塗膜密着性を有する化成皮膜が得られず好ましくない。5000ppmを超えると、皮膜形成を阻害するおそれがある。上記下限は、10ppmがより好ましく、上記上限は、500ppmがより好ましい。
上記水溶性樹脂(F)は、分子量が下限500、上限500000の範囲内であることが好ましい。500未満であると、充分な塗膜密着性を有する化成皮膜が得られず好ましくない。500000を超えると、皮膜形成を阻害するおそれがある。上記下限は、5000がより好ましく、上記上限は、70000がより好ましい。
上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)としては、必要量を化成処理剤中に溶解できる程度の溶解性を有するものであれば、特に限定されない。上記アミノ基としては特に限定されず、例えば、−NH基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、モノヒドロキシアミノ基、ジヒドロキシアミノ基、その他1級〜3級のアミンを有する化合物等を挙げることができる。
上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)は、エポキシ樹脂を骨格とするものであってよい。上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加型エポキシ樹脂、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加型エポキシ樹脂等を挙げることができる。なかでも、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールFエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂が好ましい。
上記骨格を形成するエポキシ樹脂にアミノ基を導入する反応としては特に限定されるものではなく、溶媒中でエポキシ樹脂とアミン化合物とを混合する方法等を挙げることができる。
上記化成処理剤は、上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)を固形分で、下限が20pm、上限5000ppmの範囲内で含有することが好ましい。20ppm未満であると、得られる化成皮膜中において、適正な塗装後性能が得られないおそれがあり、5000ppmを超えると、効率的に化成皮膜が形成されないおそれがある。より好ましい下限は50ppm、より好ましい上限は1000ppmである。
上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)は、更に、イソシアネート基を有するものであることが好ましい。
上記イソシアネート基を有することによって、エポキシ化合物との間に架橋反応を生じ、これによって皮膜の物性が向上する点で好ましい。上記イソシアネート基は、ブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基であることが好ましい。ブロックされていることによって、化成処理剤中に安定に配合することができる。
上記ブロックイソシアネート基は、イソシアネート基の一部がブロックされたポリイソシアネート化合物をエポキシ化合物と反応させることによってエポキシ化合物中に導入することができる。上記ポリイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(3量体を含む)、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイシシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の脂環族ポリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート等を挙げることができる。
上記ブロック剤としては特に限定されず、例えば、n−ブタノール、n−ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、フェノールカルビノール、メチルフェニルカルビノール等の一価のアルキル(又は芳香族)アルコール類;エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等のセロソルブ類;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾール等のフェノール類;ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、メチルアミルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムに代表されるラクタム類等を挙げることができる。オキシム類及びラクタム類のブロック剤は低温で解離するため、樹脂硬化性の観点からより好ましい。
上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)としては、アデカレジンEM−0436シリーズ、アデカレジンEM−0436Fシリーズ、アデカレジンEM0718シリーズ(いずれも旭電化工業社製)等の市販の製品を使用することもできる。
上記アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)は、更にリン元素を有するものであってもよい。上記リン元素は、リン酸エステル基として上記アミノ基を有する化溶性エポキシ化合物中に含まれることが好ましい。上記リン酸エステル基は、部分的にアルキル化されたものであってもよい。上記リン酸エステル基は、上記エポキシ基とリン酸化合物との反応によってエポキシ化合物に導入することができる。
上記シランカップリング剤、及び/又は、その加水分解物(H)を化成処理剤に配合することによって、得られる化成皮膜と金属基材が水素結合的に吸着し、安定性及び密着性が向上すると考えられる。
上記シランカップリング剤としては特に限定されず、例えば、信越化学工業、日本ユニカー、チッソ、東芝シリコーン等から販売されているビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルエトキシシラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカブトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。なかでも、密着性の向上において特に優れた効果を有することから、アミノ基を有するアミノシランカップリング剤を使用することがより好ましい。
上記シランカップリング剤の加水分解物は、従来公知の方法、例えば、上記アミノ基含有シランカップリング剤をイオン交換水に溶解し、任意の酸で酸性に調整する方法等により製造することができる。上記シランカップリング剤の加水分解物としては、KBP−90、KBP−60、KBP−40、KBP−41、KBP−43、KBP−44、X−12−414(いずれも信越シリコーン社製)等の市販の製品を使用することもできる。なかでも、密着性向上の観点から、KBP−90が好ましい。
本発明の化成処理剤における上記シランカップリング剤、及び/又は、その加水分解物(H)の含有量は、下限5ppm、上限5000ppmの範囲内であることが好ましい。5ppm未満であると、充分な密着性を有する化成皮膜が得られず好ましくない。5000ppmを超えると、皮膜形成を阻害するおそれがある。上記下限は、30ppmがより好ましく、上記上限は、2000ppmがより好ましい。
上記(A)〜(H)の各成分は、単独で使用するものであってもよいが、必要に応じて2以上の成分を併用して使用するものであってもよい。2以上の成分を同時に使用する場合、各成分毎の含有量がそれぞれ上記範囲内にあることが好ましく、各成分の合計量は、特に限定されるものではない。
特に好ましい組み合わせとしては、(A)+(B)、(A)+(B)+(D)+(F)、(A)+(B)+(C)+((F)又は(G))、(A)+(B)+((E)、(F)又は(H))、(A)+(B)+(E)+((F)、(G)又は(H))を挙げることができる。
本発明の化成処理剤は、実質的にリン酸イオンを含有しないものであることが好ましい。実質的にリン酸イオンを含まないとは、リン酸イオンが化成処理剤中の成分として作用する程含まれていないことを意味し、本発明の化成処理剤は、実質的にリン酸イオンを含まないことから、環境負荷の原因となるリンを実質的に使用することがなく、リン酸亜鉛処理剤を使用する場合に発生するリン酸鉄、リン酸亜鉛等のようなスラッジの発生を抑制することができる。
本発明の化成処理剤は、pHが下限1.5、上限6.5での範囲内であることが好ましい。1.5未満であると、エッチング過剰となり充分な皮膜形成ができなくなる。6.5を超えると、エッチングが不充分となり良好な皮膜が得られない。上記下限は、2.0がより好ましく、上記上限は、5.5がより好ましい。上記下限は、2.5が更に好ましく、上記上限は、5.0が更に好ましい。pHを調整するために、硝酸、硫酸等の酸性化合物、及び、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の塩基性化合物を使用することができる。
上記化成処理剤による金属の表面処理は、特に限定されるものではなく、通常の処理条件によって化成処理剤と金属表面とを接触させることによって行うことができる。上記化成処理における処理温度は、下限20℃、上限70℃の範囲内であることか好ましい。上記下限は30℃であることがより好ましく、上記上限は50℃であることがより好ましい。上記化成処理における化成時間は、下限5秒、上限1200秒の範囲内であることが好ましい。上記下限は30秒がより好ましく、上記上限は120秒がより好ましい。化成処理方法としては特に限定されず、例えば、浸漬法、スプレー法、ロールコート法等を挙げることができる。
本発明は、上記化成処理剤によって形成される化成皮膜を有する表面処理金属でもある。上記表面処理金属の表面は、上記化成処理剤によって化成処理される前に脱脂処理、脱脂後水洗処理を行い、化成処理後に化成後水洗処理を行うことが好ましい。
上記脱脂処理は、基材表面に付着している油分や汚れを除去するために行われるものであり、無リン・無窒素脱脂洗浄液等の脱脂剤により、通常30〜55℃において数分間程度の浸漬処理がなされる。所望により、脱脂処理の前に、予備脱脂処理を行うことも可能である。
上記脱脂後水洗処理は、脱脂処理後の脱脂剤を水洗するために、大量の水洗水によって1回又はそれ以上スプレー処理を行うことにより行われるものである。
上記化成後水洗処理は、その後の各種塗装後の密着性、耐食性等に悪影響を及ぼさないようにするために、1回又はそれ以上により行われるものである。この場合、最終の水洗は、純水で行われることが適当である。この化成後水洗処理においては、スプレー水洗又は浸漬水洗のどちらでもよく、これらの方法を組み合わせて水洗することもできる。
また、本発明の化成処理剤を使用する化成処理は、従来より実用化されているリン酸亜鉛系化成処理剤を用いて処理する方法において、必要となっている表面調整処理を行わなくてもよいため、より少ない工程で金属基材の化成処理を行うことが可能となる。
本発明の化成処理剤を使用する化成処理においては、上記化成後水洗処理の後で乾燥工程は必ずしも必要ではない。乾燥工程を行わず化成皮膜がウェットな状態のまま、塗装を行っても得られる性能に影響は与えない。また、乾燥工程を行う場合は、冷風乾燥、熱風乾燥等を行うことが好ましい。熱風乾燥を行う場合、有機分の分解を防ぐためにも、300℃以下が好ましい。
本発明の化成処理剤により処理される金属基材は、鉄系基材、アルミニウム系基材、及び、亜鉛系基材等を挙げることができる。鉄、アルミニウム、及び、亜鉛系基材とは、基材が鉄及び/又はその合金からなる鉄系基材、基材がアルミニウム及び/又はその合金からなるアルミニウム基材、基材が亜鉛及び/又はその合金からなる亜鉛系基材を意味する。本発明の化成処理剤は、鉄系基材、アルミニウム系基材、及び、亜鉛系基材のうちの複数の金属基材からなる被塗物の化成処理に対しても使用することができる。
本発明の化成処理剤は、従来ジルコニウム等からなる化成処理剤での前処理が不適であった鉄系基材に対しても、充分な塗膜密着性を付与することができる点で好ましく、このため、特に少なくとも一部に鉄系基材を含む被処理物の処理にも使用することができる点で優れた性質を有するものである。
上記鉄系基材としては特に限定されず、例えば、冷延鋼板、熱延鋼板等を挙げることができる。上記アルミニウム系基材としては特に限定されず、例えば、5000番系アルミニウム合金、6000番系アルミニウム合金等を挙げることができる。上記亜鉛系基材としては特に限定されず、例えば、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜鉛−鉄めっき鋼板、亜鉛−クロムめっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板等の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき鋼板等の亜鉛又は亜鉛系合金めっき鋼板等を挙げることができる。上記化成処理剤を用いて、鉄、アルミニウム及び亜鉛系基材を同時に化成処理することが可能である。
本発明の化成処理剤により得られる化成皮膜は、皮膜量が化成処理剤に含まれる金属の合計量とエポキシ化合物に含まれる炭素量との合計量で下限0.1mg/m、上限500mg/mの範囲内であることが好ましい。0.1mg/m未満であると、均一な化成皮膜が得られず好ましくない。500mg/mを超えると、経済的に不利である。上記下限は、5mg/mがより好ましく、上記上限は、200mg/mがより好ましい。
本発明の化成処理剤により形成された表面処理金属に対して行うことができる塗装としては特に限定されず、カチオン電着塗装、粉体塗装等の従来公知の塗装を行うことができる。なかでも、鉄、亜鉛、アルミニウム等の全ての金属に対して良好な処置を施すことができることから、少なくとも一部が鉄系基材からなる被処理物のカチオン電着塗装の前処理として好適に使用することができる。上記カチオン電着塗装としては特に限定されず、アミノ化エポキシ樹脂、アミノ化アクリル樹脂、スルホニウム化エポキシ樹脂等からなる従来公知のカチオン電着塗料を塗布することができる。
本発明の化成処理剤は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を皮膜形成成分として含有する化成処理剤であって、基材上に析出する皮膜量の偏りによる化成皮膜のムラを抑えることによって、良好な性能を有する化成皮膜を得ることができる化成処理剤である。更に、本発明の化成処理剤は、化成皮膜の安定性を改善することで、従来ジルコニウム等からなる化成処理剤での前処理が不適であった鉄系基材に対しても塗膜密着性に優れた化成皮膜を形成することができる。
本発明で使用する化成処理剤は、リン酸イオンを実質的に含まないため、環境に対する負荷が少なく、スラッジも発生しない。更に、本発明の化成処理剤を使用する化成処理は、表面調整工程を必要としないため、より少ない工程で金属基材の化成処理を行うことができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。また、実施例中、「部」は特に断りのない限り「質量部」を意味し、「%」は特に断りのない限り「質量%」を意味する。
製造例1 アミノ基含有水溶性エポキシ化合物の調製
攪拌機、冷却機、温度制御装置、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応器にビスフェノールAエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)190部、リン酸モノエチル38部を仕込んで130℃で3時間攪拌した。次に、ジエタノールアミン30部、及び、酢酸セロソルブ110部を加え、100℃で2時間反応させ、不揮発分70%のリン含有エポキシ樹脂−アミン付加物を得た。別の反応器に、2,4−トルエンジイソシアネート174部、フェノール96部、ジメチルベンジルアミン5部、酢酸エチル118部を仕込み、窒素雰囲気下、80℃で3時間攪拌しながら反応を行い、不揮発分70%、NCO10.6%の部分ブロック化イソシアネートを得た。この部分ブロック化イソシアネート30部とリン含有エポキシ樹脂−アミン付加物70部を攪拌しながら80℃で、4時間反応させた。赤外分光分析を行い、NCOの吸収が完全になくなることを確認した後、酢酸3部を添加し、イオン交換水で希釈し、不揮発分25%、pH4.1のアミノ基含有水溶性エポキシ化合物Aを得た。
実施例1〜14、比較例5〜7
市販の冷間圧延鋼板(SPCC−SD、日本テストパネル社製、70mm×150mm×0.8mm)、亜鉛系めっき鋼板(GA鋼板、日本テストパネル社製、70mm×150mm×0.8mm)、5000系アルミニウム(日本テストパネル社製、70mm×150mm×0.8mm)又は6000系アルミニウム(日本テストパネル社製、70mm×150mm×0.8mm)を基材として、下記の条件で塗装前処理を施した。
(1)塗装前処理
脱脂処理:2質量%「サーフクリーナーEC92」(日本ペイント社製脱脂剤)で40℃、2分間浸漬処理した。
脱脂後水洗処理:水道水で30秒間スプレー処理した。
化成皮膜形成成分としてジルコンフッ化水素酸及びチタンフッ化水素酸、各金属の硝酸塩、ケイ素含有化合物として市販のシリカ(日産化学工業社製、日本アエロジル工業社製)及びケイ酸ナトリウム、シランカップリング剤としてKBP−90(信越シリコーン社製)、製造例1で得たアミノ基含有エポキシ化合物A、PAA−10C(ポリアリルアミン樹脂:分子量15000:日東紡株式会社製)を用いて表1及び2に示す組成を有する化成処理剤を調製した。使用した化成反応促進剤は、A:クエン酸鉄(III)アンモニウム、B:亜硝酸ナトリウム、C:過硫酸アンモニウム、D:ニトロベンゼンスルホン酸、E:過酸化水素、F:アスコルビン酸、G:臭素酸ナトリウム、H:塩素酸ナトリウム、I:クエン酸、J:酒石酸、K:ニトログアニジンである。pHは、硝酸又は水酸化ナトリウムを用いて2.5〜5.5に調整した。調整した化成処理剤の温度を25〜75℃に調整し、各基材を10〜120秒間浸漬処理した。ジルコニウム及びチタン濃度は金属換算で、ケイ素含有化合物の濃度はケイ素成分としての濃度を示している。上記アミノ基含有エポキシ化合物Aの濃度は、不揮発分として添加した量を示した。また、ポリアリルアミン樹脂及びシランカップリング剤の濃度は、固形分換算で示した。
化成後水洗処理:水道水で30秒間スプレー処理した。更にイオン交換水で30秒間スプレー処理した。
乾燥処理:水洗処理後の金属基材を乾燥せずにウェットなまま次の塗装工程に入るもの、冷風乾燥させたもの、熱風乾燥炉を用いて、80℃で5分間乾燥させたものを作製した。なお、皮膜量は、化成処理剤に含まれる金属の合計量とエポキシ化合物に含まれる炭素量との合計量で表した。金属の合計量は、「XRF1700」(島津製作所製蛍光X線分析装置)を用いて分析し、エポキシ化合物中の炭素量は、「RC412」(LECO社製水分分析装置)を用いて分析した。
(2)塗装
化成処理剤1L当たり1mの金属基材を処理した後に、「パワーニクス110」(日本ペイント社製カチオン電着塗料)を用いて乾燥膜厚20μmになるように電着塗装し、水洗後、170℃で20分間加熱して焼き付け、試験板を作成した。
評価試験
〈皮膜外観〉
各実施例及び比較例で調製された化成処理剤により得られた化成皮膜を、冷風乾燥させた後、皮膜外観を目視で観察した。
〇:ムラなし
×:ムラあり
〈スラッジ観察〉
化成処理剤1L当たり1mの金属基材を処理した後、化成処理剤中の濁りを目視観察した。
〇:濁りなし
×:濁りあり
〈二次密着性試験(SDT)〉
得られた試験板に、素地まで達する縦平行カットを2本入れた後、5%NaCl水溶液中において50℃で840時間浸漬した。その後、カット部をテープ剥離し、塗料の剥離を観察した。
◎:剥離なし
〇:若干剥離
×:剥離幅3mm以上
評価結果は、表1に示す。
比較例1〜4
脱脂後水洗処理の後に、サーフファイン5N−8M(日本ペイント社製)を用いて室温で30秒間表面調整を行い、サーフダインSD−6350(日本ペイント社製リン酸亜鉛系化成処理剤)を用いて35℃で2分間浸漬処理を行うことで化成処理を施したこと以外は実施例と同様にして試験板を得た。使用した基材、化成処理剤のpH、処理条件及び乾燥条件は表1に示した通りである
Figure 2004218075
表1より本発明の化成処理剤により得られた化成皮膜には、ムラが生じないことが示された。更に、本発明の化成処理剤中には、スラッジの発生がみられず、本発明の化成処理剤により得られた化成皮膜は、鉄系基材においても良好な塗膜密着性を有することが示された。一方、比較例で調製した化成処理剤は、スラッジの発生を抑えつつ、かつ、外観及び塗膜密着性に優れる化成皮膜を得ることはできなかった。
本発明の化成処理剤により、ムラのない化成皮膜を得ることができる。更に、本発明の化成処理剤は、環境に対する負荷が少なく、スラッジの発生も見られない化成処理剤である。また、本発明の化成処理剤により、鉄系基材に対しても皮膜としての安定性及び塗膜密着性に優れる化成皮膜を形成することができる。更に、本発明の化成処理剤は、表面調整を行わなくても良好な化成皮膜が形成されることから、作業性及びコストの面でも良好である。

Claims (6)

  1. ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、フッ素、密着性付与剤、並びに、化成反応促進剤からなる化成処理剤であって、
    前記密着性付与剤は、亜鉛、マンガン、及び、コバルトイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオン(A)、
    アルカリ土類金属イオン(B)、
    周期律表第三属金属イオン(C)、
    銅イオン(D)、
    ケイ素含有化合物(E)、
    少なくとも一部に下記式(1);
    Figure 2004218075
    及び/又は下記式(2);
    Figure 2004218075
    で表される構成単位を有する水溶性樹脂(F)、
    アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)、並びに、
    シランカップリング剤、及び/又は、その加水分解物(H)
    からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
    前記化成反応促進剤は、亜硝酸イオン、ニトロ基含有化合物、硫酸ヒドロキシルアミン、過硫酸イオン、亜硫酸イオン、次亜硫酸イオン、過酸化物、鉄(III)イオン、クエン酸鉄化合物、臭素酸イオン、過塩素酸イオン、塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、並びに、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、
    前記化成反応促進剤の配合量は、1〜5000ppmである
    ことを特徴とする化成処理剤。
  2. アルカリ土類金属イオン(B)は、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン、及び、ストロンチウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種であり、
    周期律表第三属金属イオン(C)は、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、及び、インジウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種であり、
    ケイ素含有化合物(E)は、シリカ、水溶性ケイ酸塩化合物、ケイ酸エステル類及びアルキルシリケート類からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の化成処理剤。
  3. 水溶性樹脂(F)は、ポリビニルアミン樹脂、又は、ポリアリルアミン樹脂である請求項1又は2記載の化成処理剤。
  4. アミノ基を有する水溶性エポキシ化合物(G)は、イソシアネート基を有するものである請求項1、2又は3記載の化成処理剤。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の化成処理剤により形成された化成皮膜を有することを特徴とする表面処理金属。
  6. 化成皮膜は、皮膜量が化成処理剤に含まれる金属の合計量とエポキシ化合物に含まれる炭素量との合計量で0.1〜500mg/mである請求項5記載の表面処理金属。
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