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JP2004199927A - コネクタ端子及び端子対 - Google Patents

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JP2004199927A
JP2004199927A JP2002364901A JP2002364901A JP2004199927A JP 2004199927 A JP2004199927 A JP 2004199927A JP 2002364901 A JP2002364901 A JP 2002364901A JP 2002364901 A JP2002364901 A JP 2002364901A JP 2004199927 A JP2004199927 A JP 2004199927A
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aluminum
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electric wire
connector
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JP2002364901A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Yamada
浩孝 山田
Hiroki Hirai
宏樹 平井
Keiichi Ito
桂一 伊藤
Yoshihide Tsukamoto
欣秀 塚本
Masato Namikata
真人 南方
Isao Yoneyama
勲 米山
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】アルミニウム電線に使用した場合でも電蝕のおそれが少ないコネクタ端子及び端子対を提供すること。
【解決課題】この雌端子100は、アルミニウム電線160の導体162と接合される導体圧着部130と、この導体圧着部130と一体形成され相手方の雄端子を嵌合可能な端子嵌合部110とを備え、ステンレス鋼を母材としてアルミニウムを積層したクラッド材を用い、導体圧着部130の内側にはこのクラッド材のアルミニウム部分▲1▼が配設され、かつ端子嵌合部110の内側の少なくとも一部には同アルミニウム部分▲1▼が配設されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用ワイヤーハーネス等の電線としてアルミニウム電線が使用される場合において、当該ワイヤーハーネス等の接続コネクタに設けられるコネクタ端子及び端子対に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車部品は小型・軽量化が求められており、そのために電線として従来の銅線に代えてアルミニウム系材料を導体とするアルミニウム電線を使用することがある。
【0003】
そして、アルミニウム電線に対応した端子としては、例えば図5に示すような周知のコネクタ端子100Aをベースとして、そのアルミニウム電線160の導体162の接合部分に高硬度かつ変形しやすい網状物170を介在させて、アルミニウム電線160の導体162が上記接合部分から抜け出しにくいようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。このコネクタ端子100Aでは、電線160の導体162を図中の矢印方向に挿入して上記網状物170ごと圧着するものである。
【0004】
【特許文献1】
実開昭56−38974号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般に、異種金属同士が接触する場合にはイオン化傾向の差により、その接触部分において電解液の介在下で電蝕が発生しやすくなる。このイオン化傾向は、K、Ca、Na、Mg、Al、Zn、Cr+3、Fe+2、Cd、Co+2、Ni、Sn+2、Pb、Fe+3、H、Cu+2、Hg+、Ag、Auの順に小さくなることが知られている。
【0006】
このように、アルミニウム(Al)のイオン化傾向は銅(Cu)と比べて非常に大きいので、アルミニウム電線に銅製のコネクタ端子を使用した場合には、このコネクタ端子とアルミニウム電線の導体との接触部分で電蝕が発生しやすい。そして、電蝕が発生した場合には、上記接触部分での接触面積の確保が困難となってコネクタ端子の接続信頼性を損ない、はなはだしい場合にはアルミニウム電線の導体がコネクタ端子100から脱落してそのコネクタ端子の耐久性をも損なうおそれがあった。なお、従来より銅製のコネクタ端子の表面に、イオン化傾向がアルミニウムと銅との中間にある錫(Sn)をめっきする場合があるが、錫めっきは剥離やピンホールの発生によって銅表面が露出しやすいので、上記電蝕をなくす決め手にはならない。
【0007】
本発明は、上記従来の問題を解消するためになされたもので、アルミニウム電線に使用した場合でも電蝕のおそれを少なくし、かつ、十分な材料強度、ばね性及び導電率を確保できるコネクタ端子及び端子対を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
アルミニウム電線の導体とコネクタ端子との間の導電率を考慮すると、端子材料としてアルミニウム系材料を使用したいところであるが、アルミニウム(Al)は、材料強度、ばね性等の点で銅(Cu)に劣る。このため、端子板厚が薄いと、応力緩和によるばね部、圧着部の電気的特性が劣化しやすいと考えられる。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、具体的に、請求項1記載の発明は、アルミニウム電線の導体と接合される導体接合部と、相手方端子と電気的に接続可能な端子接続部とを有するコネクタ端子において、鉄系金属材料にアルミニウム系材料が積層されたクラッド材を用いて、上記導体接続部が上記アルミニウム電線と接触する面及び上記端子接続部が相手方端子と接触する面が上記アルミニウム系材料で構成されるように上記導体接合部及び端子接続部を成形し、かつ、この導体接合部が上記アルミニウム系材料によって上記アルミニウム電線の導体と導通可能としたものであることを特徴とするものである。
【0010】
この構成によれば、鉄系金属材料にアルミニウム系材料が積層されたクラッド材を用いて、上記導体接続部が上記アルミニウム電線と接触する面及び上記端子接続部が相手方端子と接触する面が上記アルミニウム系材料で構成されるように上記導体接合部及び端子接続部が成形され、かつ、この導体接合部が上記アルミニウム系材料によって上記アルミニウム電線の導体と導通可能とされるので、アルミニウム電線の導体と導体接合部との接触部分にはアルミニウム同士が使用され、両者間での電蝕のおそれが少なくなるとともに、両者間での導電性を確保することができる。
【0011】
また、鉄系金属材料にアルミニウム系材料が積層されたクラッド材が使用されることにより、アルミニウム系材料単体の場合に問題となる材料強度、ばね性等の点で銅材料に勝るとも劣ることはない優れた性質が得られるので、このクラッド材の優れた性質を生かして、接触圧が確保され、この点からも接触抵抗を下げることが期待できる。
【0012】
さらに、このクラッド材を構成する鉄系金属材料とアルミニウム系材料との間に水等の電解質が侵入するおそれがなく、また、アルミニウム系材料のベースとなるアルミニウムのイオン化傾向は鉄系金属材料のベースとなる鉄(Fe)と比べて大きいものの、これらアルミニウムと鉄とのイオン化傾向の差は、アルミニウムと銅とのイオン化傾向の差に比べると小さいので、従来の銅製端子を使用した場合に比べると、電蝕が発生するおそれがさらに少なくなる。
【0013】
なお、上記鉄系金属材料は例えばステンレス鋼であり、上記アルミニウム系材料は純アルミニウムのみならず、その合金をも含むものである。
【0014】
請求項2記載の発明のように、上記導体接合部は、上記端子接続部と一体成形したものであることとすれば、さらに簡単な構成となる。
【0015】
ところで、本コネクタ端子のような導体接合部を有するいわゆる圧着端子では、アルミニウム電線の導体に対する抵抗値を小さくして導電率を確保する手段として、導体接合部の組立て後の高さであるクリンプハイトを小さくとることが考えられるが、このクリンプハイトを小さくとり過ぎると、アルミニウム電線が断線しやすくなる。しかし、請求項3記載の発明のように、上記導体接合部は、互いに対向配置された左右一対の圧着壁を有し、各圧着壁の先端を、前後方向に相互に食い違った状態でアルミニウム電線の導体に食い込み可能な凹凸状(図2の実施形態では「ぎざぎざ」状となっている。)に成形されていることとすれば、この食い込みにより、アルミニウム電線を断線させる程、クリンプハイトを小さくしなくても、アルミニウム電線の導体表面の酸化皮膜が破壊される。このぎざぎざ刃間の端子板厚に相当する大きなセレーション効果と電線に食いつく効果とにより、アルミニウム電線の導体と端子との間の導電率がさらに向上される。
【0016】
請求項4記載の発明のように、上記相手方端子は雄端子であって、上記端子接続部は、相手方端子を前後方向に嵌脱可能な筒状の嵌合部と、この嵌合部内に嵌入された相手方端子を該嵌合部の内壁の特定面に向けて弾性付勢して接触させる弾性付勢部とを有し、かつ、この特定面がアルミニウム系材料で構成されるように成形したものであることとすれば、この特定面と相手方端子との接触部分にはアルミニウム系材料が使用されることとなり、端子接続部と相手方端子と間の導電率が向上される一方、弾性付勢部には鉄系金属材料が使用されることとなり、この鉄系金属材料の材料強度、ばね性等の性質を生かして、より大きな接触圧が確保される。
【0017】
請求項5記載の発明のように、請求項4記載のコネクタ端子と、雄端子とからなり、上記雄端子は、少なくとも上記接触部分がアルミニウム系材料で構成されるように成形したものであることとすれば、端子接続部と相手方端子と間の導電率がさらに向上される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は端子対を構成する雄端子と雌端子との概略構成を示す図であって、(a)は雄端子を雌端子に嵌合する前の状態を示す一部断面を含む正面図、(b)は雄端子を雌端子に嵌合した時の状態を示す一部断面を含む正面図である。また、図2は本発明の一実施形態に係る雌端子の詳細構成を示す斜視図、図3は図2におけるA−A線断面図、図4は図2におけるB−B線断面図である。なお、図2は雌端子にアルミニウム電線を上方からいれて両者を接続する様子を示している。また、図3中の一点鎖線は端子嵌合部に雄端子を嵌合した状態を示すものであり、さらに、図4中の一点鎖線は導体圧着部にアルミニウム電線の導体を挟み込んだ状態を示すものである。
【0019】
図1(a)に示すように、本実施形態に係る雌端子(コネクタ端子に相当する。)100は、例えば自動車用ワイヤーハーネス等の接続コネクタに設けられる端子対の一方をなすものであって、図2のアルミニウム電線160の導体162と接合される導体接合部としての導体圧着部130と、この導体圧着部130と一体成形され上記端子対の他方をなす雄端子(相手方端子に相当する。)200と電気的に接続可能な端子接続部の嵌合部としての筒状の端子嵌合部110とを有し、この端子嵌合部110内に弾性付勢部としてのばね接点部140が形成されたものである。そして、この雌端子100は、図1(b)に示すように、雄端子200のタブ端子部210を端子嵌合部110に嵌合させたときに、ばね接点部140にタブ端子部210が接触するようになっている。なお、アルミニウム電線160の導体162はアルミニウム系材料からなる素線を複数本撚りあわせた撚線であってもよいし、アルミニウム系材料からなる単芯線であってもよい。
【0020】
この雌端子100の素材として、母材となるステンレス鋼等の鉄系金属材料の表面又は裏面に、このステンレス鋼よりもイオン化傾向の大きいアルミニウム又はその合金(アルミニウム系材料に相当する。以下では、アルミニウムと総称する。)が積層されたクラッド材が使用されている。クラッド材とは、上記ステンレス鋼とアルミニウムのように性質の異なる材料を積層し、圧延、爆着、拡散等によって、両材料を金属組織的に接合させたものである。
【0021】
このようなクラッド材製の雌端子100と接続される雄端子200については、雌端子と同様のクラッド材でもよいが、少なくとも上記接触部分については、上記アルミニウムと同じ材料で形成することが、より好ましい。なお、上記素材をプレス等で打ち抜いて雌端子100の原板となる連鎖端子(図示省略)を構成する場合、その素材としてのクラッド材の板厚は端子サイズにもよるが、加工性等を考慮すればステンレス鋼部分とアルミニウム部分との厚みがそれぞれ100〜200μm程度のものとされるのが望ましい。
【0022】
また、この実施形態における雌端子100は、上記アルミニウム電線の細線化に対応した構造となっている。すなわち、図2に示すように、雌端子100は、一側の端子嵌合部110と、他側のインシュレーションバレル120と、それらの間の導体圧着部130とを備え、これらが底壁150(151,152,153)によって連設されている。雌端子100は上記連鎖端子を折り曲げることによって、成形されるものである。
【0023】
端子嵌合部110は、前後方向が開口された四角筒形状となっており、先端側の開口部から雄端子200のタブ端子部210が挿入されることによって、このタブ端子部210が接触し、これにより雌端子100と雄端子200とが導通状態となる。
【0024】
そのA−A断面は、図3に示すように、クラッド材のアルミニウム部分▲1▼が上側に、ステンレス鋼部分▲2▼が下側にそれぞれ露出するようにして、連鎖端子の一側の底壁151になる部分の先端が先方に延長され、この延長部分が約180°折り返されることによって、端子嵌合部110の内側に舌片状のばね接点部140が形成されている。ばね接点部140の中央部は上側に凸状となっており、この凸部141が、同図中の一点鎖線で示した雄端子200のタブ端子部210との接触点をなすようになっている。
【0025】
そして、このばね接点部140を取り巻くように、底壁151が、クラッド材のアルミニウム部分▲1▼を内側に、ステンレス鋼部分▲2▼を外側にそれぞれ露出するような方向に約90°づつ折り曲げられて、左右両側壁111,112が形成され、天井壁113,114が形成される。
【0026】
その際、底壁151の一部が側壁111,112とともに起立してランス115,116が形成される。天井壁113の一部は内側に凹んでおり、この凹部117,118が雄端子200のタブ端子部210との接触点をなし、天井壁114は113をオーバーラップして、端子嵌合部110の変形を防止するようになっている。
【0027】
インシュレーションバレル120は、図2に示すように、端子嵌合部110と反対側の端部の底壁152を起立するように折り曲げることによってリップ状に形成されている。このインシュレーションバレル120は、被覆状態のままのアルミニウム電線160が差し込まれ、両側から加締めることによって、このアルミニウム電線160の絶縁性の被覆161を挟み込んで固定するようになっている。
【0028】
導体圧着部130は、図2におけるB−B断面である図4に示すように、クラッド材からなる連鎖端子に対してそのアルミニウム部分▲1▼が内側に、ステンレス鋼部分▲2▼が外側になるように折り曲げを行って圧着部分を形成し、その後、底壁151,152の中間にある底壁153の両端部を上方に折り曲げて、側壁131,132を形成することによって形成される。この折り曲げを良好に行うため、原板となる連鎖端子は、上述した程度の厚みを持つ薄板状に加工されるとともに、底壁153には、図2に示すような複数のインデント133,133,・・・が打ち出しによって形成されている。
【0029】
ところで、導体圧着部130を有するいわゆる圧着端子では、その導体圧着部130におけるアルミニウム電線160の導体162に対する抵抗値を小さくしてその導電率を確保するために導体圧着部130の組立て後の高さであるクリンプハイト(同図中のH寸法で示す。)を小さくとることがある。しかし、このクリンプハイトHを小さくとり過ぎると、アルミニウム電線160が断線しやすくなる。
【0030】
そこで、ここでは導体圧着部130の両側壁131,132の先端131a,132aが、前後方向に相互に食い違った状態で電線160の導体162に食い込み可能な凹凸(図2中では「ぎざぎざ」で表示している。)状に成形することとした。これにより、クリンプハイトHを小さくし過ぎることなく、アルミニウム電線160の導体162に対する導電性が確保される。
【0031】
また、この導体圧着部130では、図4中の一点鎖線で示したように、アルミニウム電線160の被覆161(図2参照。)をはがした導体162が差し込まれ、両側から加締めることによって、アルミニウム同士が接触するとともに、さらにアルミニウム電線160の導体162に食い込んでこの導体162表面の酸化皮膜を破ってその内部と接触する。このぎざぎざ刃間の端子板厚に相当する大きなセレーション効果と電線に食いつく効果とにより、アルミニウム電線160の導体162と雌端子100とが導通し、この雌端子100と端子嵌合部110側の雄端子200とが電気的に接続されるので、アルミニウム電線160の導体162と雌端子100との間の導電率がさらに向上される。
【0032】
この実施形態によれば、ステンレス鋼にアルミニウムが積層されたクラッド材を用いて、導体圧着部130がアルミニウム電線160の導体162と接触する面及び端子嵌合部110が雄端子200のタブ端子210と接触する面が上記アルミニウムで構成されるように導体圧着部130及び端子嵌合部110が成形され、かつ、この導体圧着部130が上記アルミニウムによってアルミニウム電線160の導体162と導通可能とされるので、アルミニウム電線160の導体162と導体圧着部130との接触部分にはアルミニウム同士が使用され、これにより両者間での電蝕のおそれを少なくすることができるとともに、両者間での導電性を確保することができる。
【0033】
また、ステンレス鋼にアルミニウムが積層されたクラッド材が使用されることにより、アルミニウム単体の場合に問題となる材料強度、ばね性等の点で銅材料に勝るとも劣ることはない優れた性質が得られるので、このクラッド材の優れた性質を生かして、接触圧を確保することができ、この点からも接触抵抗を下げることが期待できる。
【0034】
さらに、このクラッド材を構成するステンレス鋼とアルミニウムとの間に水等の電解質が侵入するおそれがなく、また、アルミニウムのイオン化傾向はステンレス鋼のベースとなる鉄(Fe)と比べて大きいものの、これらアルミニウムと鉄とのイオン化傾向の差は、アルミニウムと銅とのイオン化傾向の差に比べると小さいので、従来の銅製端子を使用した場合に比べると、電蝕が発生するおそれがさらに少なくすることができる。
【0035】
その結果、コネクタ端子の接続信頼性を向上させるとともに、コネクタ端子の耐久性をも向上させることができる。
【0036】
なお、上記実施形態では、クラッド材の母材としてステンレス鋼を使用し、その母材にアルミニウムを積層した場合を説明したが、母材はステンレス鋼以外の鉄系金属材料であってもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、クラッド材として、母材であるステンレス鋼の表面又は裏面の全面にわたり、積層材であるアルミニウム系材料を積層した2層構造のクラッド材を説明したが、ステンレス鋼の表裏両面にアルミニウムを積層した3層構造、さらに多層構造のクラッド材を使用してもよいし、或いは、ステンレス鋼の表面、裏面又はその両面において、上記接触部分を構成する部位だけに局部的にアルミニウムを積層したクラッド材を使用してもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、導体圧着部130は、端子嵌合部110と一体成形した場合を説明したが、両者を別個に成形して連結することとしてもよいが、上記のように一体成形する方が、より簡単な構成となる。
【0039】
また、上記実施形態では、コネクタ端子が雌端子でありかつ相手方端子が雄端子である端子対について説明したが、この逆にコネクタ端子が雄端子でありかつ相手方端子が雌端子である端子対であってもよいし、さらには、端子接続部が従来例の図5に示すようなフラットな端子形状であってもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、クラッド材の表面に錫めっきをしない場合を説明しているが、本発明はこの錫めっきを施工した場合に適用してもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、自動車用ワイヤーハーネス等の接続コネクタに設けられるコネクタ端子及び端子対について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られず、その他一般的なコネクタ端子及び端子対に適用してもよいのはもちろんである。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、鉄系金属材料にアルミニウム系材料が積層されたクラッド材を用いて、上記導体接合部及び端子接続部が成形され、かつ、この導体接合部が上記アルミニウム系材料によって上記アルミニウム電線の導体と導通可能とされるので、アルミニウム電線の導体と導体接合部との接触部分にはアルミニウム同士が使用され、これにより両者間での電蝕のおそれを少なくすることができるとともに、両者間での導電性を確保することができる。
【0043】
また、鉄系金属材料にアルミニウム系材料が積層されたクラッド材が使用されることにより、アルミニウム系材料単体の場合に問題となる材料強度、ばね性等の点で銅材料に勝るとも劣ることはない優れた性質が得られるので、このクラッド材の優れた性質を生かして、接触圧を確保することができ、この点からも接触抵抗を下げることが期待できる。
【0044】
さらに、このクラッド材を構成する鉄系金属材料とアルミニウム系材料との間に水等の電解質が侵入するおそれがなく、また、アルミニウム系材料のベースとなるアルミニウムのイオン化傾向は鉄系金属材料のベースとなる鉄(Fe)と比べて大きいものの、これらアルミニウムと鉄とのイオン化傾向の差は、アルミニウムと銅とのイオン化傾向の差に比べると小さいので、従来の銅製端子を使用した場合に比べると、電蝕が発生するおそれをさらに少なくすることができる。
【0045】
その結果、コネクタ端子の接続信頼性を向上させるとともに、コネクタ端子の耐久性をも向上させることができる。
【0046】
請求項2記載の発明によれば、さらに簡単な構成とすることができる。
【0047】
請求項3記載の発明によれば、上記導体接合部の左右両壁の先端が、アルミニウム電線の導体に食い込むことにより、アルミニウム電線を断線させる程、クリンプハイトを小さくしなくても、アルミニウム電線の導体表面の酸化皮膜が破壊される。このぎざぎざ刃間の端子板厚に相当する大きなセレーション効果と電線に食いつく効果とにより、アルミニウム電線の導体と端子との間の導電率をさらに向上させることができる。
【0048】
請求項4記載の発明によれば、嵌合部の内壁の特定面と相手方端子との接触部分にはアルミニウム系材料が使用されることとなり、端子接続部と相手方端子と間の導電率を向上させることができる一方、弾性付勢部には鉄系金属材料が使用されることとなり、この鉄系金属材料の材料強度、ばね性等の性質を生かして、より大きな接触圧を確保することができる。
【0049】
請求項5記載の発明によれば、端子接続部と相手方端子と間の導電率をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】端子対を構成する雄端子と雌端子との概略構成を示す図であって、(a)は雄端子を雌端子に嵌合する前の状態を示す一部断面を含む正面図、(b)は雄端子を雌端子に嵌合した時の状態を示す一部断面を含む正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る雌端子の詳細構造を示す図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】図2におけるB−B線断面図である。
【図5】従来のコネクタ端子の一例における概略構成を示す図である。
【符号の説明】
100 雌端子(コネクタ端子に相当する。)
110 端子嵌合部(端子接続部の嵌合部に相当する。)
120 インシュレーションバレル
130 導体圧着部(導体接合部に相当する。)
140 ばね接点部(弾性付勢部に相当する。)
160 アルミニウム電線
162 導体
200 雄端子(相手方端子に相当する。)

Claims (5)

  1. アルミニウム電線の導体と接合される導体接合部と、相手方端子と電気的に接続可能な端子接続部とを有するコネクタ端子において、
    鉄系金属材料にアルミニウム系材料が積層されたクラッド材を用いて、上記導体接続部が上記アルミニウム電線と接触する面及び上記端子接続部が相手方端子と接触する面が上記アルミニウム系材料で構成されるように上記導体接合部及び端子接続部を成形し、かつ、この導体接合部が上記アルミニウム系材料によって上記アルミニウム電線の導体と導通可能としたものであることを特徴とするコネクタ端子。
  2. 上記導体接合部は、上記端子接続部と一体成形したものであることを特徴とする請求項1記載のコネクタ端子。
  3. 上記導体接合部は、互いに対向配置された左右一対の圧着壁を有し、各圧着壁の先端を、前後方向に相互に食い違った状態でアルミニウム電線の導体に食い込み可能な凹凸状に成形したものであることを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ端子。
  4. 上記相手方端子は雄端子であって、上記端子接続部は、相手方端子を前後方向に嵌脱可能な筒状の嵌合部と、この嵌合部内に嵌入された相手方端子を該嵌合部の内壁の特定面に向けて弾性付勢して接触させる弾性付勢部とを有し、かつ、この特定面がアルミニウム系材料で構成されるように成形したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコネクタ端子。
  5. 請求項4記載のコネクタ端子と、雄端子とからなり、上記雄端子は、少なくとも上記接触部分がアルミニウム系材料で構成されるように成形したものであることを特徴とする端子対。
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