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JP2004179560A - 集積型薄膜光起電力装置 - Google Patents

集積型薄膜光起電力装置 Download PDF

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JP2004179560A
JP2004179560A JP2002346580A JP2002346580A JP2004179560A JP 2004179560 A JP2004179560 A JP 2004179560A JP 2002346580 A JP2002346580 A JP 2002346580A JP 2002346580 A JP2002346580 A JP 2002346580A JP 2004179560 A JP2004179560 A JP 2004179560A
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film photovoltaic
integrated thin
photovoltaic device
thin
film
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JP2002346580A
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Inventor
Hisashi Higuchi
永 樋口
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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Abstract

【課題】光の透過損失を減らして出力低下を防止し、厚みを薄くして小型化を図ることを目的とする
【解決手段】透光性を有する第1の基板10の一主面上に、複数のユニットセルが直列接続して成る第1の集積型薄膜光起電力素子と、表面が導電性を有する第2の基板60の一主面上に複数のユニットセルが直列接続して成る第2の集積型薄膜光起電力素子とを、両基板10,60の他主面が外側に位置するように互いに対向させて成るメカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置であって、両基板10,60の主面を平面視したときに、前記第1の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向とが交叉(最適には直交)させている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの基板に形成された光起電力素子を、両基板が外側に配置されるように互いに対向させ、電気出力を素子毎に別々に取り出すことのできるメカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置に関し、特に、2つの集積型光起電力素子における集積化の方向と、2つの集積型光起電力素子の出力取り出し部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄膜太陽電池は高変換効率化と大面積化と低コスト化を目指した開発が活発である。この中で、太陽光エネルギー分布を有効に利用するために禁制帯幅の異なる複数の半導体接合を積み重ねた積層型の薄膜太陽電池の開発が活発に行われている。
【0003】
従来例1として、光起電力素子群から成る2種類の基体を接着剤で機械的に貼り合わせ、電気出力を別々に取り出すメカニカル・スタック型の薄膜太陽電池モジュールが知られている(特許文献1を参照)。この薄膜太陽電池の断面模式図を図6と図7に示す。
【0004】
この薄膜太陽電池モジュールは、第1の半導体からなる光起電力領域31、32、....、と両側に透明電極21、22、....、と41、42、....、とを有し、分離形成された複数の直列接続ユニットセル111、112、....、を備えた第1のガラス基板10と、第1の半導体より狭いバンドギャップを持つ第2の半導体からなる光起電力領域81、82、....、と、反基板側に透明電極91、92、....、と基板側に導電層71、72、....、とを有し、分離形成された直列接続ユニットセル161、162、....、を備えた第2のガラス基板60とが、両基板を外側にして対向させた状態で位置して互いにガラスにより気密に連結され、両基板上のユニットセル間の空間150は外部より遮断されている。上記特許文献1の実施形態において、第1の半導体としてアモルファスシリコンのPIN接合が、第2の半導体としてアモルファスシリコン・ゲルマニュームのPIN接合が記載されている。この構成により、バンドギャップの広い第1の半導体からなるセル側から入射した光はそのセルで吸収され接合により光電流が発生するが、吸収されない光は対向するバンドギャップの狭い第2の半導体からなるセルにて吸収され、再び光電流を発生するので、入射光の利用効率が向上するとしている。
【0005】
図6は2枚の直列型太陽電池よりそれぞれ出力を独立に取り出すタイプである。これによれば、第1の半導体に対しての直列数と第2の半導体に対しての直列数とは等しく、2枚の直列型太陽電池におけるそれぞれの光起電力領域と、それぞれの直列接続用分離溝51、52、....、と101、102、....、とは入射光に対し一致して(重なって)おり、それぞれ異なった出力電圧であり、それぞれに出力の取り出し部があり、リード線が接続されている。
【0006】
また図7に示すように、2枚のそれぞれの直列型太陽電池の両端を接続するために、第1の半導体に対しては5直列とし、第2の半導体に対しては6直列とし、両端の最適動作電圧がほぼ等しくなるようにして、それぞれの出力の取り出し部とリード線が直接接続されている。
【0007】
従来例2として、メカニカル・スタック型の薄膜太陽電池モジュールが知られている(特許文献2を参照)。このタンデム太陽電池モジュールは、多結晶シリコンから成り大面積の下側の第1太陽電池サブモジュール、光カプラとして作用する透明な絶縁性中間層、水素添加非晶質シリコンから成り大面積で透明な上側の第2太陽電池サブモジュール、両方のサブモジュールの互いに無関係な電気接触部を備えることを特徴としている。また、多結晶シリコンとして、バルク単結晶シリコン以外にシリコン材料が基板上に析出した後再結晶処理例えばアニーリングにより多結晶構造となった薄膜太陽電池モジュールが好適としている。また、光カプラは入射光を吸収も反射もしない電気絶縁性としている。さらに、第1サブモジュールと第2サブモジュールとは等しい幅のストライブ型構造であることを特徴としている。
【0008】
また、全モジュールを1つの枠に組み込み、全体で少なくとも4個の電気接触を通して各サブモジュールで発生した光電流が互に無関係に引き出されるとしている。
【0009】
従来例3として、一つの基板上に禁制帯幅の異なる複数の半導体接合を積み重ねた積層型で、光学的・電気的に直列接続された二端子型タンデム構造である集積化されたタンデム型薄膜光起電力装置が知られている(特許文献3を参照)。
透明基板上に順次に積層された透明電極層、少なくとも1の非晶質シリコン系薄膜光起電力ユニット層、少なくとも1の結晶質シリコン系薄膜光起電力ユニット層、および裏面電極層が複数のタンデム型光起電力セルを形成するように実質的に直線状で互いに平行な複数の分離溝によって分離されていて、かつそれらの複数のセルは前記分離溝に平行な複数の接続用溝を介して互いに電気的に直列接続されていることを特徴とする。
【0010】
これは、複数のタンデム型光起電力セルを形成するように実質的に直線状で互いに平行な複数の分離溝によって分離され、それらの複数のセルは前期分離溝によって分離され、さらに、それらの複数セルは前期分離溝に平行な複数の接続用溝を介して互いに電気的に直列接続されているものであり、一枚の基板上で集積化されている。基板が一枚のこの集積型薄膜光起電力装置では、基板の裏面電極側にバックシートなどが封止樹脂にて接着され、耐環境特性への配慮がなされている。
【0011】
【特許文献1】
特公平5−27278号公報
【特許文献2】
特開平1−68977号公報
【特許文献3】
特開平11−186583号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例1の図6に示す構造では、2枚の直列型太陽電池の光起電力領域31、32、....、と81、82、....、および直列接続用分離溝51、52、....、と101、102、....、とは入射光に対して一致して(重なって)おり、2枚の直列型太陽電池の各ユニット(ユニットセル)に於ける光電流はほぼ一致し効率よく各ユニットの光電流を直列接続できるが、基板端部で出力電圧が異なるためそれぞれに独立した出力取り出し部(リード線など)が2枚の基板の両端にそれぞれ必要である。このため、これらの出力取り出し部がかさばってしまい、2枚のガラス基板間のギャップ(密接層)を狭くできないという問題や絶縁性に対する配慮と注意が必要であった。そして、このギャップが大きいため、貼り合せるための透明樹脂の使用量が増えてコスト高になったり、光の透過損失が増えて第二の直列型太陽電池の出力低下を生じたり、貼り合わせたメカニカル・スタック型太陽電池モジュールの厚みが増して小型化を妨げたりしていた。
【0013】
また、従来例1の図7にしめす構造では、図より明らかなように、2枚の直列型太陽電池の光起電力領域31、32、....、と81、82、....、および直列接続用分離溝51、52、....、と101、102、....、とは入射光に対して一致して(重なって)おらず、第二の直列型太陽電池の各ユニットには、第一の直列型太陽電池の分離溝の影響(光の影となる悪影響)を受けるユニットと受けないユニットが存在し、第二の直列型太陽電池の各ユニットにおける光電流は異なってしまい、直列接続すると分離溝の影響を受けた小さい光電流のユニットに律速された光電流しか流れないという変換効率低下の問題を引き起こしていた。
【0014】
さらに、基板端部で出力電圧が同じであるため出力リード線を接触・接続して取り出せるが、2枚の同じ基板端部よりリードを取り出しているため、これらのリード部がかさばってしまい、2枚のガラス基板間のギャップを狭くできないという問題があった。そしてギャップが大きいため、貼り合せるための透明樹脂の使用量が増えてコスト高になったり、光の透過損失が増えて第二の直列型太陽電池の出力低下を生じたり、貼り合わせたメカニカル・スタック型太陽電池モジュールの厚みが増して小型化を妨げたりしていた。
【0015】
上述した従来例2の場合は、第1サブモジュールと第2サブモジュールとは等しい幅のストライブ型構造であり、全モジュールを1つの枠に組み込み、全体で少なくとも4個の電気接触を通して各サブモジュールで発生した光電流が互に無関係に引き出されるようにするとしており、前記従来例1の図6のケースと同じ問題があった。
【0016】
上述した従来例3の場合は、一つの基板上で第1と第2の光起電力セルが直列接続された薄膜二端子型タンデム構造の光起電力装置であるため、第1の光起電力セルで発生する光電流と第2の光起電力セルで発生する光電流とが等しく、且つこれらの光電流が2つの起電力セルそれぞれの最適動作点でなければ高い変換効率が得られない。例えば、従来例3では第1のセルは非晶質であり光劣化するが第2のセルは結晶質であり光劣化しない。第1と第2の光起電力セルが直列接続されているためこれらの電流は回路的に等しくなければならず、第1セルの光劣化の影響を第2のセルも受けてしまい、ともに光電流が低下するという問題があった。また、基板の裏面電極側にバックシートなどが封止樹脂にて接着されていたが、薄くて強度の無いバックシートだけでは太陽電池モジュールの取り付け工事などで傷をつけ易く取り扱いに注意が必要であった。
【0017】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、メカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置とすることにより、第1の光起電力セルと第2の光起電力セルとの光電流の律速要因を無くして変換効率の低下を無くすとともに、2枚のガラス基板間のギャップ(密接層)を狭くし、貼り合せるための透明樹脂層の使用量を減らしてコストを削減し、光の透過損失を減らして出力低下を防ぎ、厚みを薄くして装置の小型化を図ることを目的とする。また、第1の集積化された複数の薄膜光起電力ユニットセルからの透過光が第2の集積化された複数の薄膜光起電力ユニットセルにそれぞれ等しく照射されるように図ることである。また、出力取り出し部のリード接続を簡素にすることである。さらに、複数の薄膜光起電力装置を平面的に接続し拡大することを目的とする。そして、バックシートを無くし、低コスト化が可能で耐環境性に優れそして強度に優れた第2の基板による薄膜光起電力素子の保護をも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の集積型薄膜光起電力装置は、透光性を有する第1の基板の一主面上に、複数のユニットセルが直列接続して成る第1の集積型薄膜光起電力素子と、表面が導電性を有する第2の基板の一主面上に複数のユニットセルが直列接続して成る第2の集積型薄膜光起電力素子とを、前記両基板の他主面が外側に位置するように互いに対向させて成るメカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置であって、前記両基板の主面を平面視したときに、前記第1の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向とが交叉していることを特徴とする。
【0019】
また、前記集積型薄膜光起電力装置において、前記両基板の主面を平面視したときに、前記第1の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向とが直交しているとともに、前記両基板の一主面には、前記両基板の主面を平面視したときに、互いに重ならない出力取り出し部があることを特徴とする。
【0020】
また、前記第1の集積型薄膜光起電力素子と前記第2の集積型薄膜光起電力素子との間に、透光性樹脂層もしくは断熱用気体層を含む密接層を介在させたことを特徴とする。
【0021】
また、前記両基板の一主面側の外周領域を粗面化したことを特徴とすることを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
【0022】
また、前記出力取り出し部どうしを互いに電気的に接続したことを特徴とする。
【0023】
また、前記密接層の厚みが0.01mm〜20mmの範囲にあることを特徴とする。
【0024】
また、前記第1の集積型薄膜光起電力素子の表面、前記第2の集積型薄膜光起電力素子の表面、前記第1の基板の一主面、及び前記第2の基板の一主面において、少なくとも一つが凹凸状を成す光閉じ込め構造を有することを特徴とする。
【0025】
また、少なくとも一部を透明にしてシースルー構造にしたことを特徴とする。
【0026】
また、前記第1及び第2の集積型薄膜光起電力素子の外周部を保護枠で固定したことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の集積型薄膜光起電力装置の断面模式図を図1,図2、及び図3,図4、並びに図5に示す。これらの図において矢印Lは光の入射方向を示す。
【0028】
まず、本発明に係る第1の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1と図2は同一の集積型薄膜光起電力装置(それぞれの光起電力装置は、ユニットセルの複数が直列接続して成る)の断面模式図であるが、90度異なった(基板主面の平面視において、ユニットセルの直列方向が互いに直交する)断面模式図である。すなわち、図1に示すA−A´断面が図2である。
【0029】
図1及び図2に示すように、本発明の集積型薄膜光起電力装置は、透光性を有する第1の基板10の一主面上に、複数のユニットセルが直列接続して成る第1の集積型薄膜光起電力素子と、表面が導電性を有する第2の基板60の一主面上に複数のユニットセルが直列接続して成る第2の集積型薄膜光起電力素子とを、両基板10,60の他主面が外側に位置するように互いに対向させて成るメカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置であって、両基板10,60の主面を平面視したときに、前記第1の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向とが交叉(最適には直交)している。そして特に、両基板10,60の一主面には、両基板10,60の主面を平面視したときに、互いに重ならない出力取り出し部があることを特徴とする。
【0030】
具体的には、集積型薄膜光起電力装置1は、第1の基板10を備えた第1の集積型薄膜光電素子(ユニットセル111、112、....、)と、第2の基板60を備えた第2の集積型薄膜光電素子16X(X=1、2、....)が、両基板10,60を外側にして対向して配置されたメカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置1であって、第1の集積型薄膜光電素子(ユニットセル111、112、....)は、透光性基板10上に順次、第1の透光性導電層21、22、....、第1の薄膜光起電力層31、32、....、及び第2の透光性導電層41、42、....、からなる。第2の集積型薄膜光電素子16X(X=1、2、....)は、第2の基板60である絶縁層を備えた導電性基板もしくは絶縁性基板上に順次、導電層7X、第2の薄膜光起電力層8X、及び第3の透光性導電層9X(X=1、2、....)からなる。そして、両素子間の密接層が透光性樹脂層150もしくは断熱用気体層を含む密接層150からなる。第1の集積型薄膜光電素子(ユニットセル111、112、....)の間には、分離溝(直列接続領域)51、52、....、があり、第2の集積型薄膜光電素子(ユニットセル161、162、....)の間には、分離溝(直列接続領域)101、102、....、がある。
【0031】
また、第1の基板端上には、出力取り出し部121、122があり、リード線131、132が外部へと接続されている。
【0032】
第1の薄膜光起電力層31、32、....、は、例えば、第1の一導電型シリコン系半導体層、実質的に真性である非単結晶シリコン系半導体層、第1の逆導電型シリコン系半導体層の積層から成る(図示せず)。また、第2の薄膜光起電力層8X(X=1、2、....)は、例えば、第2の一導電型シリコン系半導体層、実質的に真性である非単結晶シリコン系半導体層、第2の逆導電型シリコン系半導体層、の積層から成る(図示せず)。これらの薄膜半導体にはシリコン系以外に化合物半導体系や色素系などを用いても構わない。
【0033】
図2は図1に記載したA−A´断面の断面模式図である。図2の説明は図1と同様であり、説明を省略する。
【0034】
そして本発明の実施例1では、図1及び図2に示すように、第1の基板の幅と第2の基板の幅はいずれも同じ幅である。
【0035】
これらによれば、第1の集積型薄膜光起電力素子(ユニットセル111、112、....、)の直列接続方向(集積化方向)と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子161、162、....の直列接続方向(集積化方向)とが直交を成すことにより、第2の集積型薄膜光電素子(ユニットセル161、162、....、)は、第1の集積型薄膜光電素子111、112、....、と分離溝51、52、....、からの透過光の影響を均等に受光することができる。これにより、第2の集積型薄膜光起電力素子161、162、....の各素子(ユニットセル)に於ける光電流はほぼ一致し効率よく各ユニットの光電流を直列接続できる。
【0036】
また、図1の第1の集積型薄膜光起電力素子110の出力取り出し部121、122及びリード線131、132は、図2の図1の第2の集積型薄膜光起電力素子160の出力取り出し部171、172及びリード線181、182と90度ずれた位置関係にあり、第1の基板10の幅と第2の基板60の幅が等しくても、これらが重なることは無い。従って、絶縁性に対する配慮と注意が不必要となり、2枚のガラス基板間のギャップ(密接層)が狭くできて、貼り合せるための透明樹脂の使用量が減ってコスト減になり、光の透過損失が減って第二の直列型太陽電池の出力低下を生じなくなり、貼り合わせたメカニカル・スタック型太陽電池モジュールの厚みが減って小型化を行うことが出来た。
【0037】
また、本発明の第1及び/または第2の薄膜光起電力層に結晶質半導体層の結晶質柱状堆積による自生凹凸を設け、この透光性樹脂層からなる密接層150との凹凸構成により、光閉じ込め効果を高めることができる。この光閉じ込め効果の向上により、従来に比し変換効率の向上をもたらす。
【0038】
また、本発明の集積型薄膜光起電力装置1によれば、第1の基板10の表面(一主面)もしくは第1の透光性導電層21、22、....、の表面が凹凸をなすことを特徴とする。これにより、積層構造の入射位置に凹凸面を得たことになり、光の選択入射・屈折そして吸収が特に第1の集積型薄膜光起電力装置でより活発となり、光閉じ込め効果のアップにより、変換効率の向上をもたらす。
【0039】
また、本発明の集積型薄膜光起電力装置によれば、第2の基板60もしくは導電層71、72、....、の表面が凹凸をなすことを特徴とする。これにより、短波長光より光侵入が深い長波長光に対して、第1の凹凸がより光透過性となり、第2の凹凸がより光反射性となり、長波長光の光閉じ込め効果が増してより高い変換効率の向上をもたらす。
【0040】
また、第1と第2の集積型薄膜光電素子間に第1と第2の薄膜光起電力層と屈折率差の大きい透光性樹脂からなる密接層150を設けることにより、第1の集積型薄膜光起電力素子への光反射が大きくなり、第1の集積型薄膜光起電力素子の変換効率を向上できる。すなわち、密接層150が主に断熱用気体層の場合、屈折率差及び断熱性も大きくより効果的である。また断熱用気体層を減圧気体層もしくは真空層にすることにより、屈折率差及び断熱性も大きくより効果的である。密接層150が断熱用気体層と透光性樹脂層との並層の場合、断熱用気体層による前記効果とともに、透光性樹脂層により両素子間の隙間を固定化できて薄膜光起電力装置の機械的安定性を保持できる。特に、非集積セルの場合外周を固定化し、集積セルの場合分離溝を固定化すると効率への悪影響が無く好都合である。密接層150が気体と透光性樹脂材の混合層の場合、全面において隙間の固定が出来て機械的強度を備えることができ、気体と透光性樹脂材との繰り返しを光の波長オーダーとすることにより光の反射率を高めることができる。
【0041】
また、図1において、第1の基板10の出力取り出し部121、及びこれと対向する第2の基板の対向部である領域141において、これらの下地である透光性基板10と第2の基板60上における第1の透光性導電層21と第2の導電層7Xが無い領域(図示せず)を第1と第2の基板の一主面の外周部に設け、さらにこれらの領域(下地基板のはみ出し領域)の表面を粗面化することにより、出力取り出し部とリード線取り付け部を樹脂封止する上でより強固な密着性が確保できて、耐環境性・耐湿性にすぐれた封止となる。他方の基板端部についても同様である。こうして、第1の基板10の一主面における外周部と第2の基板60の一主面における外周部において、薄膜を少なくとも取り除き、さらに基板を凹凸化することにより、膜剥離が無く接着面積も増えて耐環境性・耐湿性にすぐれた封止ができる。
【0042】
また、本発明の集積型薄膜光起電力装置1における密接層の厚みを0.01mmから20mmの範囲とすることを特徴とする。なぜなら、密接層の厚みが0.01μm以下であれば第1の集積型薄膜光電素子と第2の集積型薄膜光電素子の絶縁性に問題が生じる恐れがあり、20mm以上であれば本発明の集積型薄膜光起電力装置1の厚みが厚くなりモジュールの小型化が実現できなくなってしまうからである。
【0043】
また、図1において、第1の集積型薄膜光起電力素子110の出力取り出し部121、122及びリード線131、132は、図2の第2の集積型薄膜光起電力素子160の出力取り出し部171、172及びリード線181、182とは独立して出力を取り出すことができるので、それぞれを最適動作点で動作させることができるので、高い変換効率が得られる。
【0044】
また、裏面電極側に従来のバックシートなどより厚くて強度が強く耐環境性に優れた第2の基板を設けたことにより、太陽電池モジュールの取り付け工事などで傷をつける危険や取り扱い上の注意がほとんど無くなり、信頼性の高い太陽電池モジュールが提供できる。
【0045】
次に本発明に係る第2の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図3と図4は同一の集積型薄膜光起電力装置の断面模式図であるが、90度異なった断面模式図である。すなわち、図3に示すA−A´断面が図4である。
【0046】
前記第1の実施形態と第2の実施形態と違いは、図3及び図4に示すように、第1の基板10の幅と第2の基板60の幅が異なり、基板端部に出力取り出し部とリード線を有する基板側の幅を大きくしていることである。
【0047】
これにより、出力取り出し部からのリード線などの接続を容易にしたことを特徴としている。すなわち、第1の基板と第2の基板とを密接層を介した貼り合せ後に、出力取り出し部からのリード線などの接続作業を妨げ無しで容易にできる。
【0048】
次に本発明に係る第3の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図5は第2の実施形態の集積型薄膜光起電力装置を複数個接続した形態を示す断面模式図である。この断面模式図では横方向に3つの集積型薄膜光起電力装置を平面的に接続した場合を図示しているが、より一般的には複数個の集積型薄膜光起電力装置を平面的に接続したものである。縦方向にも複数個の集積型薄膜光起電力装置を平面的に接続したものである。
【0049】
本実施形態の集積型薄膜光起電力装置1は、横方向に第1の集積型薄膜光起電力装置21、第2の集積型薄膜光起電力装置22、....、から成る。ここで、第1の集積型薄膜光起電力装置21は、第1の基板11、第1の集積型薄膜光電素子111、第2の基板61、第2の集積型薄膜光電素子161、と密接層から構成されている。第2の集積型薄膜光起電力装置22、....、も同様である。この図5に示すように、両端の最終の出力取り出し部121、122とリード線131、132を除けば、出力取り出し部を互い違いに弾性もしくは溶接の導電体等にてほぼ直接接続できる構造としており、横方向に第1の基板11の端面と第1の基板12の端面、及び第2の基板61の端面と第2の基板62の端面とを直接接着もしくは緩衝スペーサを介して接着することにより、横方向に集積型薄膜光起電力装置を拡大することができる。同様に、縦方向にも集積型薄膜光起電力装置を拡大することができる。こうして、平面状に機械的に拡大化された集積型薄膜光起電力装置1を作ることができる。
【0050】
こうして、均一性に優れ入手しやすい小型のプラズマCVD装置などを用いて、小さい基板サイズで集積型薄膜光起電力装置を多数製作し、これらを平面状に機械的に拡大化することにより、大きなサイズの集積型薄膜光起電力装置1を作ることができる。
【0051】
また、本発明の集積型薄膜光起電力装置によれば、非晶質シリコン系半導体層22、結晶質シリコン系半導体層72が、化学気相成長法により連続堆積することなくそれぞれ独自の製膜条件で堆積されることを特徴とする。
【0052】
また、第2の基板60を透光性基板とし、第2の集積型薄膜光起電力素子の導電層71、72、....、の一部を均等にリジェクトすることにより外光を透過させるシースルー型の集積型薄膜光起電力装置1を得ることができる。
【0053】
また、該集積型薄膜光起電力装置1の端部外周が少なくとも保護枠で固定されることにより、本発明の集積型薄膜光起電力装置1の機械的強度を上げることができる。
【0054】
【実施例】
以下、本発明をより具体的に示す実施例1〜4で説明する。
<実施例1>
図1、図2において、1は集積型薄膜光起電力装置である。10は透光性基板であり、本実施例では透光性基板として、両面が平坦な青板ガラス(厚み1.8mm)を用いた。他の透光性基板として、白板ガラスなど各種ガラス、サファイアなどの透明無機質基板、ポリカーボネートなどの透明有機樹脂基板などを用いてもよい。21、22、....は、第1の透光性導電膜で、本実施例ではスパッタ法で堆積したITO膜を用いたが、熱CVD法やスプレー法などによるSnO2膜などを用いてもよい。以下、分離溝51、52、....、の形成は随時レーザー照射にて形成したが、フォトプロセスで形成しても構わない。他の透光性導電膜として、スパッタ法などで堆積したSnO2膜やZnO(不純物ドープ)膜などを用いてもよく、これらの透光性導電膜を積層して用いてもよい。31、32、....は、PIN接合を有する非晶質シリコン系半導体膜であり、水素化アモルファスシリコン系の膜を用い、P型半導体膜とI型半導体膜とN型半導体膜の積層によるPIN接合半導体とし、本実施例ではプラズマCVD法で堆積したが、触媒CVD法などで堆積してもよい。本実施例では第1の透光性導電膜側にP型半導体膜を設けたPIN接合としたが、逆接合のNIP接合でも構わない。また、I型半導体膜が非晶質であれば、P型半導体膜とN型半導体膜もしくはいずれかが微結晶でも構わない。また、水素化アモルファスシリコン合金系の膜でも構わない。例えば、光入射側のP膜は水素化アモルファスシリコンカーバイドが透光性を高めて光の侵入ロスが少なくより好ましい。
【0055】
41、42、....は、第2の透光性導電膜であり、ITO膜をスパッタ法で堆積した。他の第2の透光性導電膜として、ZnO、SnO2:Fなどを用いてもよく、これらの積層膜でもよい。また、この上にAg膜を堆積して櫛型などの電極パターンを形成した集電極を有してもよい。
【0056】
60は絶縁層を備えた導電性基板もしくは絶縁性基板であり、これに導電層71、72、....、第2の薄膜光起電力層81、82、....、及び第3の透光性導電層91、92、....であり、本実施例では絶縁性基板である青板ガラス1.8mmtを用いた。他の基板として、各種ガラスなどの無機質基板、ポリカーボネートなどの有機樹脂基板、またアルミ基板やステンレス基板などの導電性基板を用いてもよい。
【0057】
71、72、....は光反射性導電膜であり、本実施例ではTi/Ag/Tiの積層膜を用いた。基板側のTi膜は密着性促進のためであり、Ag膜上のTi膜は半導体膜中へのAg拡散抑止のためである。Ag膜は、高光反射性を有し、高変換効率が得られやすい。他の材料構成として、Ti/Ag:Al合金/ZnO:Alなどでも構わない。
【0058】
81、82、....は、PIN接合を有する結晶質シリコン系半導体膜であり、プラズマCVD法や触媒CVD法などで堆積して得られる比較的高い結晶化率を有する微結晶シリコン系の膜を用い、P型半導体膜とI型半導体膜とN型半導体膜の積層によるPIN接合半導体とした。I型半導体膜が微結晶であれば、P型半導体膜とN型半導体膜もしくはいずれかが非晶質でも構わない。本実施例では前記光反射性導電膜付きガラス基板上にプラズマCVD法によりNIP型半導体膜をそれぞれ連続して堆積した。光反射性導電膜側にN型半導体膜を設けたNIP接合としたが、逆接合のPIN接合でも構わない。また、微結晶シリコン合金系の膜でも構わない。本実施例ではプラズマCVD法を用いた。91、92、....は、第3の透光性導電膜で、本実施例ではITO膜をスパッタ法で堆積した。他の第2の透光性導電膜として、ZnO:Al、SnO2:Fなどを用いてもよく、これらの積層膜でもよい。また、この上に前記同様の集電極を形成してもよい。
【0059】
150は透光性樹脂であり、本実施例では透明封止樹脂のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)を用いた。EVAシートを両基体に挟み、これらを減圧し、加熱による樹脂の溶融、EVAの圧着・充填、熱硬化、一次冷却、大気圧への開放、二次冷却からなる工程によって集積型薄膜光電素子1を作製した。
また、集積型薄膜光電素子1の外枠として、断面がU字型であるアルミニウム材からなる保護枠を用いた。アルミニウムのほかにステンレスなどの金属材料やFTPなどの硬質プラスチックが用いてもよい。
【0060】
<実施例2>
図3、図4において、1は集積型薄膜光起電力装置である。11は透光性基板であり、60は絶縁層を備えた導電性基板もしくは絶縁性基板であり、これらの基板サイズが 図3、図4に示すように、約10mmのはみ出し領域(重ならない領域)を有するように準備した。この後の工程は、前記実施例1と同様にとした。
【0061】
【発明の効果】
本発明の集積型薄膜光起電力装置によれば、第1の集積型薄膜光起電力素子の直列接続方向(集積化方向)と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子の直列接続方向(集積化方向)が交叉(最適には直交)を成すことにより、第2の集積型薄膜光電素子は、第1の集積型薄膜光電素子と分離溝からの透過光の影響を均等に受光することができる。これにより、第2の集積型薄膜光起電力素子の各素子(ユニット)に於ける光電流がほぼ一致し効率よく各ユニットの光電流を直列接続できるので変換効率が向上する。
【0062】
また、請求項1及び2によれば、第1の集積型薄膜光起電力素子の出力取り出しと第2の集積型薄膜光起電力素子の出力取り出しとは独立して出力を取り出すことができるので、それぞれを最適動作点で動作させ高い変換効率が得られる。
そして、第1の集積型薄膜光起電力素子の出力取り出しと第2の集積型薄膜光起電力素子の出力取り出しとを直接接続して同じ電圧で出力を取り出すこともできるので、それぞれを最適動作点で動作させ高い変換効率が得られる。さらに、裏面電極側に従来のバックシートなどより厚くて強度が強く耐環境性に優れた第2の基板を設けることもできるので、太陽電池モジュールの取り付け工事などで傷をつける危険や取り扱い上の注意が無くなり、信頼性の高い太陽電池モジュールが提供できる。また、例えば、第1の基板の幅と第2の基板の幅が異なり、基板端部に出力取り出し部とリード線を有することにより、出力取り出し部からのリード線などの接続を容易にできる。すなわち、第1の基板と第2の基板とを密接層を介した貼り合せ後に、出力取り出し部からのリード線などの接続作業を障害物なしで行うことができる。さらに、横方向に複数個の集積型薄膜光起電力装置を段違いに交互に平面的に位置するように、リード線を用いることなく出力取り出し部を互い違いに弾性導電体等にて直接接続し、基板の端面とそれに対向させる基板の端面とを直接接着もしくはスペーサを介して接着することにより、平面状に機械的に拡大した集積型薄膜光起電力装置を作ることができる。これにより、均一性に優れ入手しやすい小型のプラズマCVD装置などにて小さいサイズの基板で集積型薄膜光起電力装置を複数個製作し、これらを平面状に機械的に拡大化することにより、大きなサイズの集積型薄膜光起電力装置を作製することができる。
【0063】
また、特に請求項2によれば、第1の集積型薄膜光起電力素子の出力取り出し部及びリード線は、第2の集積型薄膜光起電力素子の出力取り出し部及びリード線と90度ずれた位置にあり、第1の基板の幅と第2の基板の幅が等しくても、これらが重なることは無い。従って、絶縁が確実となり、2枚のガラス基板間のギャップ(密接層)が狭くでき、貼り合せるための透明樹脂の使用量が減ってコスト減になり、光の透過損失が減って第二の直列型太陽電池の出力低下を生じることがなく、貼り合わせたメカニカル・スタック型太陽電池モジュールの厚みが減って小型化ができる。
【0064】
また、請求項3によれば、第1と第2の集積型薄膜光電素子間に第1と第2の薄膜光起電力層と屈折率差の大きい透光性樹脂からなる密接層を設けることにより、第1の集積型薄膜光起電力素子への光反射が大きくなり、第1の集積型薄膜光起電力素子の変換効率を向上できる。すなわち、このような密接層が主に断熱用気体層の場合、屈折率差及び断熱性も大きくより効果的である。また断熱用気体層を減圧気体層もしくは真空層にすることにより、屈折率差及び断熱性も大きくより効果的である。密接層が断熱用気体層と透光性樹脂層との並層の場合、断熱用気体層による前記効果とともに、透光性樹脂層により両素子間の隙間を固定化できて薄膜光起電力装置の機械的安定性を保持できる。特に、非集積セルの場合外周を固定化し、集積セルの場合分離溝を固定化すると効率への悪影響が無く好都合である。密接層が気体と透光性樹脂材の混合層の場合、全面において隙間の固定が出来て機械的強度を備えることができ、気体と透光性樹脂材との繰り返しを光の波長オーダーとすることにより光の反射率を高めることができる。
【0065】
また、請求項4によれば、例えば、第1の基板の出力取り出し部、及びこれと対向する第2の基板の対向部である領域において、これらの下地である第1の透光性導電層と第2の導電層を取り除き、さらにこれらの下地である透光性基板と第2の基板における外周部の表面を粗面化することにより、出力取り出し部とリード線などを樹脂封止する上で、より強固な密着性が確保できて、耐環境性・耐湿性にすぐれた封止ができる。他方の基板端部についても同様である。こうして、第1の基板の外周部と第2の基板の外周部において、薄膜を取り除くことにより、さらには粗面化を行うことにより、耐環境性・耐湿性にすぐれた封止ができる。
【0066】
また、請求項6によれば、密接層の厚みを0.01mmから20mmの範囲とし、この密接層の厚みを0.01μm以上とすることにより第1の集積型薄膜光電素子と第2の集積型薄膜光電素子の絶縁が確実となり、20mm以下とすることにより本発明の集積型薄膜光起電力装置の厚みが薄くできてモジュールの小型化が実現できる。
【0067】
また、請求項7によれば、第1の透光性基板における表面もしくは第1の透光性導電層の表面が凹凸をなすことにより、積層構造の入射位置に凹凸面を得たことになり、光の選択入射・屈折そして吸収が特に第1の集積型薄膜光起電力装置でより活発となり、短波長光の光閉じ込め効果のアップにより、変換効率の向上をもたらすことができる。また、第2の絶縁性基板における表面もしくは導電層の表面が凹凸をなすことにより、短波長光より光侵入が深い長波長光に対してより光反射性となり、長波長光の光閉じ込め効果が増してより高い変換効率の向上をもたらすことができる。
【0068】
また、請求項8によれば、例えば絶縁基板を透光性基板とし、第2の集積型薄膜光起電力素子における導電層の一部を均等に除去することにより、外光を透過させるシースルー型の集積型薄膜光起電力装置を得ることができる。
【0069】
また、請求項9によれば、該集積型薄膜光起電力装置の端部外周が少なくとも保護枠で固定されることにより、本発明の集積型薄膜光起電力装置の機械的強度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集積型薄膜光起電力装置の一実施形態を模式的に説明する断面図である。
【図2】本発明に係る集積型薄膜光起電力装置の一実施形態を模式的に説明する断面図である。
【図3】本発明に係る集積型薄膜光起電力装置の他の実施形態を模式的に説明する断面図である。
【図4】本発明に係る集積型薄膜光起電力装置の他の実施形態を模式的に説明する断面図である。
【図5】本発明に係る集積型薄膜光起電力装置を模式的に説明する断面図である。
【図6】従来の集積型薄膜光起電力装置の一例を説明する断面図である。
【図7】従来の集積型薄膜光起電力装置の一例を説明する断面図である。
【符号の説明】
1:集積型薄膜光起電力装置
10、11、12:透光性基板(第1の基板)
21、22、....:第1の透光性導電層
31、32、....:第1の薄膜光起電力層
41、42、....:第2の透光性導電層
51、52、....:分離溝(直列接続領域)
60、61、62:絶縁層を備えた導電性基板もしくは絶縁性基板(第2の基板)
71、72、....:導電層
81、82、....:第2の薄膜光起電力層
91、92、....:第3の透光性導電層
110:第1の集積型薄膜光起電力素子
121、122、....:出力取り出し部
131、132、....:リード線
150:密接層
160:第2の集積型薄膜光起電力素子

Claims (9)

  1. 透光性を有する第1の基板の一主面上に、複数のユニットセルが直列接続して成る第1の集積型薄膜光起電力素子と、表面が導電性を有する第2の基板の一主面上に複数のユニットセルが直列接続して成る第2の集積型薄膜光起電力素子とを、前記両基板の他主面が外側に位置するように互いに対向させて成るメカニカル・スタック型の集積型薄膜光起電力装置であって、前記両基板の主面を平面視したときに、前記第1の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向とが交叉していることを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  2. 請求項1に記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記両基板の主面を平面視したときに、前記第1の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向と、前記第2の集積型薄膜光起電力素子のユニットセルの直列接続方向とが直交しているとともに、前記両基板の一主面に互いに重ならない出力取り出し部を設けたことを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  3. 請求項1または2に記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記第1の集積型薄膜光起電力素子と前記第2の集積型薄膜光起電力素子との間に、透光性樹脂層もしくは断熱用気体層を含む密接層を介在させたことを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  4. 請求項1乃至3に記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記両基板の一主面側の外周領域を粗面化したことを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  5. 請求項2に記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記出力取り出し部どうしを互いに電気的に接続したことを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  6. 請求項3に記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記密接層の厚みが0.01mm〜20mmの範囲にあることを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記第1の集積型薄膜光起電力素子の表面、前記第2の集積型薄膜光起電力素子の表面、前記第1の基板の一主面、及び前記第2の基板の一主面において、少なくとも一つが凹凸状を成す光閉じ込め構造を有することを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の集積型薄膜光起電力装置であって、少なくとも一部を透明にしてシースルー構造にしたことを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の集積型薄膜光起電力装置であって、前記第1及び第2の集積型薄膜光起電力素子の外周部を保護枠で固定したことを特徴とする集積型薄膜光起電力装置。
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