JP2004166072A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナとして機能する伝送路の配置位置の変更や新たな敷設が簡単に行え、しかも、伝送路を配置する場合の自由度を大きくする。
【解決手段】屋内に配設され、アンテナとして機能する漏洩伝送路1,2,3と、漏洩伝送路1の一端に接続された基地局4及び他端に接続されたコネクタ5及びアンテナ6と、漏洩伝送路2の一端に接続されたコネクタ7及びアンテナ9と、漏洩伝送路3の一端に接続されたコネクタ10及びアンテナ12とを備え、基地局は、漏洩伝送路、コネクタ及びアンテナを介して無線通信端末13,14,15と無線通信する。また、漏洩伝送路、コネクタ及びアンテナを介して無線通信端末間でも無線通信する。
【選択図】 図1
【解決手段】屋内に配設され、アンテナとして機能する漏洩伝送路1,2,3と、漏洩伝送路1の一端に接続された基地局4及び他端に接続されたコネクタ5及びアンテナ6と、漏洩伝送路2の一端に接続されたコネクタ7及びアンテナ9と、漏洩伝送路3の一端に接続されたコネクタ10及びアンテナ12とを備え、基地局は、漏洩伝送路、コネクタ及びアンテナを介して無線通信端末13,14,15と無線通信する。また、漏洩伝送路、コネクタ及びアンテナを介して無線通信端末間でも無線通信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナとして機能する伝送路を経由して基地局と無線通信端末とが無線通信する無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
2本の漏洩同軸ケーブルの一端間をコネクタ及び同軸ケーブルを介して接続し、一方の漏洩同軸ケーブルの他端をコネクタ及び別の同軸ケーブルを介して中継装置に接続し、他方の漏洩同軸ケーブルの他端をコネクタ及び別の同軸ケーブルを介してターミネータに接続し、一方の漏洩同軸ケーブルの延設位置に無線送受信装置を接続したデータ処理装置を複数配置するとともに他方の漏洩同軸ケーブルの延設位置に無線送受信装置を接続したデータ処理装置を複数配置したものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものは、漏洩同軸ケーブルと無線結合した無線送受信装置を介してデータ処理装置間で、あるいは、データ処理装置と中継装置側に連なるデータ処理装置又はローカルエリアネットワークとデータ通信ができるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−83258号公報(第3頁、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この公報のものは、漏洩同軸ケーブル間を同軸ケーブルで接続してケーブルの延長を図っているため、例えば、別のエリアにデータ処理装置を配置する場合や同軸ケーブルを既に配置している場所にデータ処理装置を配置する場合、既に配置している漏洩同軸ケーブルや同軸ケーブルを新たなデータ処理装置の配置に合わせて配置し直したり、長さの異なる別のケーブルに交換したりなど、敷設作業に手間がかかるという問題があった。また、漏洩同軸ケーブルの敷設状況によっては交換ができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、アンテナとして機能する伝送路の配置位置の変更や新たな敷設が簡単な作業ででき、しかも、伝送路を配置する場合の自由度が大きい無線通信システムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、屋内に配設され、アンテナとして機能する、例えば漏洩伝送路などの複数の伝送路と、この各伝送路にそれぞれ接続され、各伝送路間を無線通信で中継するアンテナなどの中継手段と、無線通信端末と伝送路及び中継手段を経由して無線通信する基地局を備えたことにある。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1において、アンテナとして機能する伝送路である漏洩伝送路1、2及び3は漏洩導波管や漏洩同軸ケーブルからなる。例えば、漏洩導波管においては管状導体に所定の長さの放射スロットを一定の間隔で全体に亙って設け、これを被覆材で覆ったもので、導波管内と外部空間との間で放射スロットを介して電波の送受信を行うようになっている。
【0010】
基地局4が前記漏洩伝送路1の一端に接続され、コネクタ5が前記漏洩伝送路1の他端に接続される。そして、中継手段を構成するアンテナ6が前記コネクタ5に接続される。また、コネクタ7が漏洩伝送路2の一端に接続され、終端器8が前記漏洩伝送路2の他端に接続され、中継手段を構成するアンテナ9が前記コネクタ7に接続される。また、コネクタ10が漏洩伝送路3の一端に接続され、終端器11が前記漏洩伝送路3の他端に接続され、中継手段を構成するアンテナ12が前記コネクタ10に接続される。前記アンテナ6、9及び12は、各漏洩伝送路間を無線通信で通信する中継用アンテナである。前記コネクタ5、7及び10は、前記漏洩伝送路1、2及び3に、前記中継用アンテナ6、9及び12をそれぞれ接続する。
【0011】
前記漏洩伝送路1の無線通信範囲内には複数の無線通信端末13が配置され、前記漏洩伝送路2の無線通信範囲内には複数の無線通信端末14が配置され、前記漏洩伝送路3の無線通信範囲内には複数の無線通信端末15が配置されている。
【0012】
前記各漏洩伝送路1〜3は、屋内の、例えば、天井パネルの表側や天井パネルの裏側や天井パネル内に配設される。また、天井パネルがない場合は、屋根の内側に吊るすようにして屋内の上部空間部分に配設される。
【0013】
前記基地局4から漏洩伝送路1に送出された信号はその漏洩伝送路1内を伝搬しながらその一部が漏洩伝送路1に配列された放射スロットから電波として放射され、これにより、基地局4と無線通信端末13が漏洩伝送路1を経由して無線通信を行う。また、コネクタ5を介してアンテナ6まで伝搬した信号は空間に放射される。
【0014】
前記アンテナ6から放射された信号はアンテナ9で受信されコネクタ7を介して漏洩伝送路2に送られる。これにより、基地局4と無線通信端末14が、漏洩伝送路1、アンテナ6、アンテナ9及び漏洩伝送路2を経由して無線通信を行う。
【0015】
前記アンテナ9に送られた信号は、コネクタ7を介して漏洩伝送路2に送られる。そして、漏洩伝送路2内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路2に配列された放射スロットから電波として放射される。
【0016】
また、前記アンテナ6から放射された信号はアンテナ12で受信され、コネクタ10を介して漏洩伝送路3に送られる。そして、漏洩伝送路3内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路3に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、基地局4と無線通信端末15が、漏洩伝送路1、アンテナ6、アンテナ10及び漏洩伝送路3を経由して無線通信を行う。
【0017】
また、無線通信端末14から送出された信号は漏洩伝送路2で受信され、コネクタ7を介してアンテナ9から空間に放射される。
前記アンテナ9から放射された信号はアンテナ6で受信されコネクタ5を介して漏洩伝送路1に送られる。そして、漏洩伝送路1内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路1に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末14と無線通信端末13が、漏洩伝送路2、アンテナ9、アンテナ6及び漏洩伝送路1を経由して無線通信を行う。
【0018】
また、前記アンテナ9から放射された信号はアンテナ12で受信されコネクタ10を介して漏洩伝送路3に送られる。そして、漏洩伝送路3内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路3に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末14と無線通信端末15が、漏洩伝送路2、アンテナ9、アンテナ12及び漏洩伝送路3を経由して無線通信を行う。
【0019】
また、無線通信端末15から送出された信号は漏洩伝送路3で受信され、コネクタ10を介してアンテナ12から空間に放射される。
前記アンテナ12から放射された信号はアンテナ6で受信されコネクタ5を介して漏洩伝送路1に送られる。そして、漏洩伝送路1内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路1に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末15と無線通信端末13が、漏洩伝送路3、アンテナ12、アンテナ6及び漏洩伝送路1を経由して無線通信を行う。
【0020】
また、前記アンテナ12から放射された信号はアンテナ9で受信されコネクタ7を介して漏洩伝送路2に送られる。そして、漏洩伝送路2内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路2に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末15と無線通信端末14が、漏洩伝送路3、アンテナ12、アンテナ9及び漏洩伝送路2を経由して無線通信を行う。
【0021】
このようにして、基地局4と各無線通信端末13,14,15との間で無線通信ができるのは勿論、各無線通信端末13,14,15間同士でも無線通信ができる。
【0022】
そして、各漏洩伝送路1,2,3間を、アンテナ6,9,12を使用して無線で中継するようになっているので、各漏洩伝送路1,2,3の配置が比較的自由にでき、配置の自由度を大きくできる。また、各漏洩伝送路1,2,3単位で敷設ができ、配置位置の変更や新たな敷設が簡単な作業でできる。
【0023】
なお、この実施の形態では漏洩伝送路2,3の他端に終端器を接続したものを例として述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、終端器に代えてコネクタとアンテナを接続し、さらに、別の漏洩伝送路と無線通信するようにしてもよい。
【0024】
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、中継手段としてアンテナを使用した場合の応用例について述べる。
【0025】
図2において、21は中央部が吹き抜けになっている3階建ての建物で、最上階の一方の壁際の天井部に基地局22を設置し、この基地局22に漏洩伝送路23の一端を接続し、この漏洩伝送路23の他端を吹き抜け部分の天井部に設置したコネクタ24に接続し、このコネクタ24にアンテナ25を接続している。
【0026】
前記コネクタ24に漏洩伝送路26の一端を接続し、この漏洩伝送路26の他端を最上階の他方の壁際の天井部に設置した終端器27に接続している。そして、前記漏洩伝送路23の下には無線通信端末28が配置され、前記漏洩伝送路26の下には無線通信端末29が配置されている。
【0027】
フロア2階の一方の天井部には、漏洩伝送路30が敷設され、その漏洩伝送路30の一端が吹き抜け部近傍の天井部に設置したコネクタ31に接続し、他端が壁際の天井部に設置した終端器32に接続している。前記コネクタ31には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ33が接続されている。
【0028】
また、フロア2階の他方の天井部には、漏洩伝送路34が敷設され、その漏洩伝送路34の一端が吹き抜け部近傍の天井部に設置したコネクタ35に接続し、他端が壁際の天井部に設置した終端器36に接続している。前記コネクタ35には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ36が接続されている。そして、前記漏洩伝送路30の下には無線通信端末37が配置され、前記漏洩伝送路34の下には無線通信端末38が配置されている。
【0029】
フロア1階の一方の天井部には、漏洩伝送路39が敷設され、この漏洩伝送路39の一端がコネクタ40に、他端が終端器41に接続している。前記コネクタ40には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ42が接続されている。
【0030】
また、フロア1階の他方の天井部には、漏洩伝送路43が敷設され、この漏洩伝送路43の一端がコネクタ44に、他端が終端器45に接続している。前記コネクタ44には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ46が接続されている。そして、前記漏洩伝送路39の下には無線通信端末47が配置され、前記漏洩伝送路43の下には無線通信端末48が配置されている。
【0031】
このような構成においては、基地局22から漏洩伝送路23に送出される信号の一部は漏洩伝送路23の放射スロットから空間に放射される。また、漏洩伝送路23を伝搬した信号は、コネクタ24を介して漏洩伝送路26に伝搬され、その一部が漏洩伝送路26の放射スロットから空間に放射される。また、信号の一部は、コネクタ24を介してアンテナ25から空間に放射される。
【0032】
アンテナ25から放射された電波は、それぞれアンテナ33,36,42,46で受信される。そして、アンテナ33で受信した信号はコネクタ31を介して漏洩伝送路30に送られる。そして、漏洩伝送路30を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路30に配列された放射スロットから空間に放射される。また、アンテナ36で受信した信号はコネクタ35を介して漏洩伝送路34に送出され、その一部が漏洩伝送路34の放射スロットから空間に放射される。
【0033】
また、アンテナ42で受信した信号はコネクタ40を介して漏洩伝送路39に送出され、その一部が漏洩伝送路39の放射スロットから空間に放射される。また、アンテナ46で受信した信号はコネクタ44を介して漏洩伝送路43に送出され、その一部が漏洩伝送路43の放射スロットから空間に放射される。
【0034】
このようにして、基地局22と各フロアの無線通信端末28、29、37、38、47、48との間で無線通信ができる。また、無線通信端末同士でも無線通信ができる。そして、各フロア間を接続するためのケーブルの敷設は不要であり、漏洩伝送路の敷設作業は極めて簡単であり、敷設コストも安い。
【0035】
ところで、天井部に漏洩伝送路を敷設して、その下に配置された無線通信端末と無線通信を行う場合、漏洩伝送路からの電波の放射は、信号の伝送方向に、垂直方向に対してθの角度を持って斜め前方に行われる。このため、図3に示すように基地局51から漏洩伝送路52に信号を送出すると、漏洩伝送路52からの電波の放射は図中実線の矢印で示すようになり、棚などの障害物53があると、障害物53の裏側には電波が届かないエリアが生じる。
【0036】
これを解決するために、前記漏洩伝送路52と平行にもう1本の漏洩伝送路54を敷設し、前記漏洩伝送路52の他端にコネクタ55とアンテナ56を接続し、また、前記漏洩伝送路54の漏洩伝送路52と並んだ端にコネクタ57とアンテナ58を接続し、反対側の端には終端器59を取りつける。
【0037】
これにより、漏洩伝送路52を伝搬する信号はコネクタ55を介してアンテナ56から空間に放射され、アンテナ58によって受信される。そして、受信された信号はアンテナ58からコネクタ57を介して漏洩伝送路54内を終端器59に向かって伝搬され、その一部が漏洩伝送路54の放射スロットから角度−θで放射される。
【0038】
このときの電波は漏洩伝送路52からの放射で電波が届かなかったエリアに放射されるようになる。このように、隣り合う漏洩伝送路52,54における信号の伝送方向が互いに逆になるようにして平行に敷設することで、障害物が有っても電波が届かない通信不能エリアが生じるのを防止することができる。
【0039】
なお、ここでは、漏洩伝送路を2本配置した場合を例として述べたがこれに限定するものではなく、漏洩伝送路54の終端器をコネクタとアンテナに代えてさらに2本、あるいは4本の漏洩伝送路を平行に配置してもよい。このようにしても隣り合う2本ずつの組み合わせの作用は上述した実施の形態における2本の場合と同様である。
【0040】
図4は漏洩伝送路の配置を真上から見た平面図で、2本の漏洩伝送路61,62を例えば90°の角度で交差させて配置している。なお、90°に限定するものではなく、要は交差していればよい。
【0041】
一方の漏洩伝送路61の一端は基地局63に接続し、他端はアンテナ64を接続したコネクタ65に接続している。他方の漏洩伝送路62の一端はアンテナ66を接続他コネクタ67に接続し、他端は終端器68に接続している。
【0042】
この構成においては、基地局63から漏洩伝送路61に送出された信号の一部はその漏洩伝送路61の放射スロットから放射される。また、コネクタ65に到達した信号はアンテナ64から空間に放射され、アンテナ66によって受信される。そして、アンテナ66で受信した信号はコネクタ67を介して他方の漏洩伝送路62を終端器68に向かって伝搬し、途中で一部が漏洩伝送路62の放射スロットから放射される。
【0043】
このように、2本の漏洩伝送路61,62を無線中継方式で繋ぐので、この2本の漏洩伝送路を交差させて敷設することが容易にできる。また、2本の漏洩伝送路61,62を交差させて配置することで、棚などの障害物69を、図4に示すように、一方の漏洩伝送路61と平行に並べれば、障害物69間に挟まれる空間に対しては他方の漏洩伝送路62からの放射によってカバーすることができ、通信不能エリアの発生を防止できる。
【0044】
また、障害物69を、図5に示すように90°回転した場合でも、障害物69間に挟まれる空間に対しては一方の漏洩伝送路61からの放射によってカバーすることができ、通信不能エリアの発生を防止できる。
【0045】
なお、この実施の形態では2本の漏洩伝送路を交差させて敷設したものを例として述べたがこれに限定するものではなく、3本以上の漏洩伝送路を交差させて敷設するものであってもよい。
【0046】
(第3の実施の形態)
図6に示すように、これは、第1の実施の形態において、コネクタ5とアンテナ6との間に増幅部16を接続し、コネクタ7とアンテナ9との間に増幅部17を接続し、コネクタ10とアンテナ12との間に増幅部18を接続したもので、その他は第1の実施の形態と同一の構成である。アンテナ6と増幅部16、アンテナ9と増幅部17、アンテナ12と増幅部18はそれぞれ中継手段を構成する。
【0047】
前記増幅部16は、2つのサーキュレータ161,162、送信用増幅器163及び受信用増幅器164からなる。前記増幅部16は、漏洩伝送路1からコネクタ5を介して入力される信号を、サーキュレータ161を介して送信用増幅器163で増幅した後、サーキュレータ162を介してアンテナ6に送信する。また、前記増幅部16は、アンテナ6で受信した信号を、サーキュレータ162を介して受信用増幅器164で増幅した後、サーキュレータ161及びコネクタ5を介して漏洩伝送路1に送出する。
【0048】
前記増幅部17は、2つのサーキュレータ171,172、送信用増幅器173及び受信用増幅器174からなる。前記増幅部17は、漏洩伝送路2からコネクタ7を介して入力される信号を、サーキュレータ171を介して送信用増幅器173で増幅した後、サーキュレータ172を介してアンテナ9に送信する。また、前記増幅部17は、アンテナ9で受信した信号を、サーキュレータ172を介して受信用増幅器174で増幅した後、サーキュレータ171及びコネクタ7を介して漏洩伝送路2に送出する。
【0049】
前記増幅部18は、2つのサーキュレータ181,182、送信用増幅器183及び受信用増幅器184からなる。前記増幅部18は、漏洩伝送路3から入力された信号を送信用増幅器183で増幅してからアンテナ12に送信し、アンテナ12で受信した信号を受信用増幅器184で増幅してから漏洩伝送路3に送出する。
【0050】
このような構成においては、各増幅部16,17,18によってそれぞれ送信信号及び受信信号が増幅されるので、比較的離れた位置でも基地局4と各無線通信端末14,15との通信や各無線通信端末同士の通信が確実にできるようになる。なお、その他については、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるものである。
【0051】
(第4の実施の形態)
この実施の形態は、中継手段として光中継器を使用したものである。すなわち、図7に示すように、アンテナとして機能する漏洩伝送路71の一端を基地局72に接続し、他端をコネクタ73に接続し、このコネクタ73に光中継器74を接続している。また、アンテナとして機能する漏洩伝送路75の一端をコネクタ76に接続し、他端を終端器77に接続し、前記コネクタ76に光中継器78を接続している。
【0052】
前記光中継器74は、サーキュレータ741、送信用増幅器742、受信用増幅器743、電気信号を光信号に変換する光電変換器744、光信号を電気信号に変換する光電変換器745、発光素子746及び受光素子747からなる。
【0053】
前記光中継器78は、サーキュレータ781、送信用増幅器782、受信用増幅器783、電気信号を光信号に変換する光電変換器784、光信号を電気信号に変換する光電変換器785、発光素子786及び受光素子787からなる。
【0054】
前記基地局72から漏洩伝送路71に送出された信号は、その漏洩伝送路71内を伝搬しながらその一部が放射スロットから電波として放射され、無線通信端末79に到達する。また、コネクタ73を介して光中継器74まで伝搬した信号は、光中継器74の送信用増幅器742で増幅された後、光電変換器744で光信号に変換され、発光素子746から放出される。
【0055】
発光素子746から放出された光信号は光中継器78の受光素子787で受光され、光電変換器785で電気信号に変換される。この信号は受信用増幅器783で増幅された後、サーキュレータ781及びコネクタ76を介して漏洩伝送路75に送られる。漏洩伝送路75に送られた信号はその漏洩伝送路75内を伝搬しながらその一部が放射スロットから電波として放射され無線通信端末80に到達する。
【0056】
また、無線通信端末80からの電波が漏洩伝送路75の放射スロットから漏洩伝送路75で受信され、その受信信号はコネクタ76を介して光中継器78まで伝搬する。コネクタ76を介して光中継器78まで伝搬された信号は、サーキュレータ781を介して送信用増幅器782に供給され増幅される。そして増幅された信号は光電変換器784で光信号に変換され、発光素子786から放出される。
【0057】
発光素子786から放出された光信号は光中継器74の受光素子747で受光され、光電変換器745で電気信号に変換される。この信号は受信用増幅器743で増幅された後、サーキュレータ741及びコネクタ73を介して漏洩伝送路71に送出される。漏洩伝送路71に送出された信号はその漏洩伝送路71内を伝搬しながらその一部が放射スロットから電波として放射され無線通信端末79に到達する。また、漏洩伝送路71内を基地局72まで伝搬する。
【0058】
このようにして、基地局72と無線通信端末79と80が無線結合されて通信を行う。また、無線通信端末79,80間でも無線通信を行う。
従って、中継手段として光中継器を使用したものにおいても前述した第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるものである。
【0059】
また、光中継器74,78には送信用増幅器742,782及び受信用増幅器743,783を設けて信号を増幅するようにしているので、漏洩伝送路71と漏洩伝送路75が比較的離れた位置に敷設されていても基地局72と無線通信端末80との通信や各無線通信端末同士の通信が確実にできるようになる。
【0060】
なお、この実施の形態では漏洩伝送路75の他端に終端器を接続したものを例として述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、終端器に代えて別の光中継器を接続し、さらに、別の漏洩伝送路と光による無線通信を行うようにしてもよい。
【0061】
(第5の実施の形態)
これは、図8に示すように、前述した第1の実施の形態における漏洩伝送路3を、無線通信範囲内に配置された無線通信端末と直接無線通信する第2の基地局83に置き換えたものであり、前記第2の基地局83は、中継用アンテナ84と通信用アンテナ85を有している。
【0062】
そして、中継用アンテナ84をコネクタ73に接続したアンテナ81及びコネクタ76に接続したアンテナ82の方向に指向性を向け、アンテナ81、82、84間で信号の送受信を行うようになっている。また、別の通信用アンテナ85は第2の基地局83のサービスエリア86に指向性を向け、このサービスエリア86内に配置された無線通信端末87と無線通信を行うようになっている。
【0063】
障害物が無いか、比較的少ない場所では、漏洩伝送路に接続した中継手段と無線通信するとともに、無線通信範囲内に配置された無線通信端末と直接無線通信する第2の基地局83を配置し、そのサービスエリア86内に複数の無線通信端末87を設置すれば、この無線通信端末87は、第2の基地局83、各アンテナ84,81,82を経由して第1の漏洩伝送路71や第2の漏洩伝送路75と信号の送受信ができる。従って、無線通信端末87は、第2の基地局83は勿論、第1の基地局72や無線通信端末79や無線通信端末80と無線通信することができる。
【0064】
(第6の実施の形態)
この実施の形態は無線通信範囲内に配置された無線通信端末と直接無線通信する基地局を配置する応用例について述べる。
【0065】
図9に示すように、フロアA〜Eの5つのフロアと通路Fが壁で隔てられており、フロアAには、第1の基地局101、漏洩伝送路102、コネクタ103、アンテナ104からなる伝送路が敷設されるとともに複数の無線通信端末105を配置している。フロアAの隣のフロアBには無線通信端末は配置されないため、漏洩伝送路や中継手段を備えた第2の基地局は配置されていない。
【0066】
フロアBの隣のフロアCには、アンテナ106、コネクタ107、漏洩伝送路108、終端器109からなる伝送路が敷設されるとともに複数の無線通信端末110を配置している。フロアAとは通路Fを挟んで隣のフロアDには、アンテナ111、コネクタ112、漏洩伝送路113、終端器114からなる伝送路が敷設されるとともに複数の無線通信端末115を配置している。
【0067】
フロアB及びCとは通路Fを挟んで隣のフロアEには、中継用アンテナ116と通信用アンテナ117を設けた第2の基地局118を設置している。また、そのフロアEには、複数の無線通信端末119を配置している。
【0068】
このような構成においては、フロアAにおいては第1の基地局101は漏洩伝送路102を介して無線通信端末105と無線通信を行う。また、フロアAの漏洩伝送路102とフロアCの漏洩伝送路108とは、コネクタ103、アンテナ104、106、コネクタ107を経由して送受信を行うので、フロアCの無線通信端末110はフロアAの基地局101や無線通信端末105と通信することができる。
【0069】
また、フロアAの漏洩伝送路102とフロアDの漏洩伝送路113とは、コネクタ103、アンテナ104、111、コネクタ112を経由して送受信を行うので、フロアDの無線通信端末115はフロアAの第1の基地局101や無線通信端末105と通信することができる。
【0070】
また、フロアAの漏洩伝送路102とフロアEの第2の基地局118とは、コネクタ103、アンテナ104、116を経由して送受信を行うので、フロアEの無線通信端末119は第2の基地局118とは勿論、フロアAの第1の基地局101や無線通信端末105と通信することができる。
【0071】
また、フロアEの第2の基地局118とフロアCの漏洩伝送路108とは、アンテナ116,106、コネクタ103を経由して送受信を行うので、フロアEの無線通信端末119はフロアCの無線通信端末110と通信することができる。また、フロアEの第2の基地局118とフロアDの漏洩伝送路113とは、アンテナ116,111、コネクタ112を経由して送受信を行うので、フロアEの無線通信端末119はフロアDの無線通信端末115と通信することができる。
【0072】
さらに、フロアCの漏洩伝送路108とフロアDの漏洩伝送路113とは、コネクタ107、アンテナ106、111、コネクタ112を経由して送受信を行うので、フロアCの無線通信端末110とフロアDの無線通信端末115は互いに通信することができる。
【0073】
このような構成においては、漏洩伝送路を敷設した各フロア間に壁や通路などの障害物があっても、第1の基地局101と各フロアに設置されている無線通信端末、あるいは無線通信端末間で無線通信することができる。
【0074】
また、比較的障害物の多い環境ではフロアA、C、Dのように漏洩伝送路102、108、113を敷設することで各フロアに配置されている無線通信端末との通信を確実にできる。更に、障害物が無いか、比較的少ない環境では、フロアDのように中継手段を備えた第2の基地局のみを設置して漏洩伝送路を配設しない。
【0075】
第2の基地局は、他のフロアに設置されている第1の基地局と漏洩伝送路に接続されたアンテナを経由して無線通信できる。第2の基地局の無線通信範囲内に配置されている無線通信端末は、他のフロアに設置されている第1の基地局と、前記第2の基地局及び漏洩伝送路に接続されたアンテナを経由して無線通信することができる。
【0076】
また、第2の基地局の無線通信範囲内に配置されている無線通信端末は、他のフロアに設置されている無線通信端末と、前記第2の基地局及び漏洩伝送路に接続されたアンテナ及び漏洩伝送路を経由して無線通信することができる。従って、設備コストを低下させることができ、また、取付け作業も簡単になる。
【0077】
なお、この実施の形態では、フロアC及びDにおいて漏洩伝送路108、113の他端にそれぞれ終端器109、114を接続した場合を例として述べたが、この終端器に代えてコネクタとアンテナを接続してもよい。また、別途配置する基地局は1台に限定するものではなく、2台以上であってもよい。
【0078】
なお、前述した各実施の形態ではアンテナとして機能する伝送路として漏洩伝送路を使用したが必ずしもこれに限定するものではなく、高周波伝送路の途中に複数の高周波結合器及びアンテナを備えたアンテナアレイケーブルを使用してもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、アンテナとして機能する伝送路の配置位置の変更や新たな敷設が簡単な作業ででき、しかも、伝送路を配置する場合の自由度が大きい無線通信システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、第1の実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の、第2の実施の形態を示すシステム構成図。
【図3】同実施の形態における漏洩伝送路の敷設例を示す図。
【図4】同実施の形態における漏洩伝送路の他の敷設例を示す図。
【図5】同実施の形態における漏洩伝送路の敷設例を示す図。
【図6】本発明の、第3の実施の形態を示すシステム構成図。
【図7】本発明の、第4の実施の形態を示すシステム構成図。
【図8】本発明の、第5の実施の形態を示すシステム構成図。
【図9】本発明の、第6の実施の形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
1,2,3…漏洩伝送路
4…基地局
6,9,12…アンテナ
13,14,15…無線通信端末
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナとして機能する伝送路を経由して基地局と無線通信端末とが無線通信する無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
2本の漏洩同軸ケーブルの一端間をコネクタ及び同軸ケーブルを介して接続し、一方の漏洩同軸ケーブルの他端をコネクタ及び別の同軸ケーブルを介して中継装置に接続し、他方の漏洩同軸ケーブルの他端をコネクタ及び別の同軸ケーブルを介してターミネータに接続し、一方の漏洩同軸ケーブルの延設位置に無線送受信装置を接続したデータ処理装置を複数配置するとともに他方の漏洩同軸ケーブルの延設位置に無線送受信装置を接続したデータ処理装置を複数配置したものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものは、漏洩同軸ケーブルと無線結合した無線送受信装置を介してデータ処理装置間で、あるいは、データ処理装置と中継装置側に連なるデータ処理装置又はローカルエリアネットワークとデータ通信ができるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−83258号公報(第3頁、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この公報のものは、漏洩同軸ケーブル間を同軸ケーブルで接続してケーブルの延長を図っているため、例えば、別のエリアにデータ処理装置を配置する場合や同軸ケーブルを既に配置している場所にデータ処理装置を配置する場合、既に配置している漏洩同軸ケーブルや同軸ケーブルを新たなデータ処理装置の配置に合わせて配置し直したり、長さの異なる別のケーブルに交換したりなど、敷設作業に手間がかかるという問題があった。また、漏洩同軸ケーブルの敷設状況によっては交換ができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、アンテナとして機能する伝送路の配置位置の変更や新たな敷設が簡単な作業ででき、しかも、伝送路を配置する場合の自由度が大きい無線通信システムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、屋内に配設され、アンテナとして機能する、例えば漏洩伝送路などの複数の伝送路と、この各伝送路にそれぞれ接続され、各伝送路間を無線通信で中継するアンテナなどの中継手段と、無線通信端末と伝送路及び中継手段を経由して無線通信する基地局を備えたことにある。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1において、アンテナとして機能する伝送路である漏洩伝送路1、2及び3は漏洩導波管や漏洩同軸ケーブルからなる。例えば、漏洩導波管においては管状導体に所定の長さの放射スロットを一定の間隔で全体に亙って設け、これを被覆材で覆ったもので、導波管内と外部空間との間で放射スロットを介して電波の送受信を行うようになっている。
【0010】
基地局4が前記漏洩伝送路1の一端に接続され、コネクタ5が前記漏洩伝送路1の他端に接続される。そして、中継手段を構成するアンテナ6が前記コネクタ5に接続される。また、コネクタ7が漏洩伝送路2の一端に接続され、終端器8が前記漏洩伝送路2の他端に接続され、中継手段を構成するアンテナ9が前記コネクタ7に接続される。また、コネクタ10が漏洩伝送路3の一端に接続され、終端器11が前記漏洩伝送路3の他端に接続され、中継手段を構成するアンテナ12が前記コネクタ10に接続される。前記アンテナ6、9及び12は、各漏洩伝送路間を無線通信で通信する中継用アンテナである。前記コネクタ5、7及び10は、前記漏洩伝送路1、2及び3に、前記中継用アンテナ6、9及び12をそれぞれ接続する。
【0011】
前記漏洩伝送路1の無線通信範囲内には複数の無線通信端末13が配置され、前記漏洩伝送路2の無線通信範囲内には複数の無線通信端末14が配置され、前記漏洩伝送路3の無線通信範囲内には複数の無線通信端末15が配置されている。
【0012】
前記各漏洩伝送路1〜3は、屋内の、例えば、天井パネルの表側や天井パネルの裏側や天井パネル内に配設される。また、天井パネルがない場合は、屋根の内側に吊るすようにして屋内の上部空間部分に配設される。
【0013】
前記基地局4から漏洩伝送路1に送出された信号はその漏洩伝送路1内を伝搬しながらその一部が漏洩伝送路1に配列された放射スロットから電波として放射され、これにより、基地局4と無線通信端末13が漏洩伝送路1を経由して無線通信を行う。また、コネクタ5を介してアンテナ6まで伝搬した信号は空間に放射される。
【0014】
前記アンテナ6から放射された信号はアンテナ9で受信されコネクタ7を介して漏洩伝送路2に送られる。これにより、基地局4と無線通信端末14が、漏洩伝送路1、アンテナ6、アンテナ9及び漏洩伝送路2を経由して無線通信を行う。
【0015】
前記アンテナ9に送られた信号は、コネクタ7を介して漏洩伝送路2に送られる。そして、漏洩伝送路2内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路2に配列された放射スロットから電波として放射される。
【0016】
また、前記アンテナ6から放射された信号はアンテナ12で受信され、コネクタ10を介して漏洩伝送路3に送られる。そして、漏洩伝送路3内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路3に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、基地局4と無線通信端末15が、漏洩伝送路1、アンテナ6、アンテナ10及び漏洩伝送路3を経由して無線通信を行う。
【0017】
また、無線通信端末14から送出された信号は漏洩伝送路2で受信され、コネクタ7を介してアンテナ9から空間に放射される。
前記アンテナ9から放射された信号はアンテナ6で受信されコネクタ5を介して漏洩伝送路1に送られる。そして、漏洩伝送路1内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路1に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末14と無線通信端末13が、漏洩伝送路2、アンテナ9、アンテナ6及び漏洩伝送路1を経由して無線通信を行う。
【0018】
また、前記アンテナ9から放射された信号はアンテナ12で受信されコネクタ10を介して漏洩伝送路3に送られる。そして、漏洩伝送路3内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路3に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末14と無線通信端末15が、漏洩伝送路2、アンテナ9、アンテナ12及び漏洩伝送路3を経由して無線通信を行う。
【0019】
また、無線通信端末15から送出された信号は漏洩伝送路3で受信され、コネクタ10を介してアンテナ12から空間に放射される。
前記アンテナ12から放射された信号はアンテナ6で受信されコネクタ5を介して漏洩伝送路1に送られる。そして、漏洩伝送路1内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路1に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末15と無線通信端末13が、漏洩伝送路3、アンテナ12、アンテナ6及び漏洩伝送路1を経由して無線通信を行う。
【0020】
また、前記アンテナ12から放射された信号はアンテナ9で受信されコネクタ7を介して漏洩伝送路2に送られる。そして、漏洩伝送路2内を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路2に配列された放射スロットから電波として放射される。これにより、無線通信端末15と無線通信端末14が、漏洩伝送路3、アンテナ12、アンテナ9及び漏洩伝送路2を経由して無線通信を行う。
【0021】
このようにして、基地局4と各無線通信端末13,14,15との間で無線通信ができるのは勿論、各無線通信端末13,14,15間同士でも無線通信ができる。
【0022】
そして、各漏洩伝送路1,2,3間を、アンテナ6,9,12を使用して無線で中継するようになっているので、各漏洩伝送路1,2,3の配置が比較的自由にでき、配置の自由度を大きくできる。また、各漏洩伝送路1,2,3単位で敷設ができ、配置位置の変更や新たな敷設が簡単な作業でできる。
【0023】
なお、この実施の形態では漏洩伝送路2,3の他端に終端器を接続したものを例として述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、終端器に代えてコネクタとアンテナを接続し、さらに、別の漏洩伝送路と無線通信するようにしてもよい。
【0024】
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、中継手段としてアンテナを使用した場合の応用例について述べる。
【0025】
図2において、21は中央部が吹き抜けになっている3階建ての建物で、最上階の一方の壁際の天井部に基地局22を設置し、この基地局22に漏洩伝送路23の一端を接続し、この漏洩伝送路23の他端を吹き抜け部分の天井部に設置したコネクタ24に接続し、このコネクタ24にアンテナ25を接続している。
【0026】
前記コネクタ24に漏洩伝送路26の一端を接続し、この漏洩伝送路26の他端を最上階の他方の壁際の天井部に設置した終端器27に接続している。そして、前記漏洩伝送路23の下には無線通信端末28が配置され、前記漏洩伝送路26の下には無線通信端末29が配置されている。
【0027】
フロア2階の一方の天井部には、漏洩伝送路30が敷設され、その漏洩伝送路30の一端が吹き抜け部近傍の天井部に設置したコネクタ31に接続し、他端が壁際の天井部に設置した終端器32に接続している。前記コネクタ31には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ33が接続されている。
【0028】
また、フロア2階の他方の天井部には、漏洩伝送路34が敷設され、その漏洩伝送路34の一端が吹き抜け部近傍の天井部に設置したコネクタ35に接続し、他端が壁際の天井部に設置した終端器36に接続している。前記コネクタ35には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ36が接続されている。そして、前記漏洩伝送路30の下には無線通信端末37が配置され、前記漏洩伝送路34の下には無線通信端末38が配置されている。
【0029】
フロア1階の一方の天井部には、漏洩伝送路39が敷設され、この漏洩伝送路39の一端がコネクタ40に、他端が終端器41に接続している。前記コネクタ40には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ42が接続されている。
【0030】
また、フロア1階の他方の天井部には、漏洩伝送路43が敷設され、この漏洩伝送路43の一端がコネクタ44に、他端が終端器45に接続している。前記コネクタ44には吹き抜け部に突出した状態でアンテナ46が接続されている。そして、前記漏洩伝送路39の下には無線通信端末47が配置され、前記漏洩伝送路43の下には無線通信端末48が配置されている。
【0031】
このような構成においては、基地局22から漏洩伝送路23に送出される信号の一部は漏洩伝送路23の放射スロットから空間に放射される。また、漏洩伝送路23を伝搬した信号は、コネクタ24を介して漏洩伝送路26に伝搬され、その一部が漏洩伝送路26の放射スロットから空間に放射される。また、信号の一部は、コネクタ24を介してアンテナ25から空間に放射される。
【0032】
アンテナ25から放射された電波は、それぞれアンテナ33,36,42,46で受信される。そして、アンテナ33で受信した信号はコネクタ31を介して漏洩伝送路30に送られる。そして、漏洩伝送路30を伝搬する信号の一部が漏洩伝送路30に配列された放射スロットから空間に放射される。また、アンテナ36で受信した信号はコネクタ35を介して漏洩伝送路34に送出され、その一部が漏洩伝送路34の放射スロットから空間に放射される。
【0033】
また、アンテナ42で受信した信号はコネクタ40を介して漏洩伝送路39に送出され、その一部が漏洩伝送路39の放射スロットから空間に放射される。また、アンテナ46で受信した信号はコネクタ44を介して漏洩伝送路43に送出され、その一部が漏洩伝送路43の放射スロットから空間に放射される。
【0034】
このようにして、基地局22と各フロアの無線通信端末28、29、37、38、47、48との間で無線通信ができる。また、無線通信端末同士でも無線通信ができる。そして、各フロア間を接続するためのケーブルの敷設は不要であり、漏洩伝送路の敷設作業は極めて簡単であり、敷設コストも安い。
【0035】
ところで、天井部に漏洩伝送路を敷設して、その下に配置された無線通信端末と無線通信を行う場合、漏洩伝送路からの電波の放射は、信号の伝送方向に、垂直方向に対してθの角度を持って斜め前方に行われる。このため、図3に示すように基地局51から漏洩伝送路52に信号を送出すると、漏洩伝送路52からの電波の放射は図中実線の矢印で示すようになり、棚などの障害物53があると、障害物53の裏側には電波が届かないエリアが生じる。
【0036】
これを解決するために、前記漏洩伝送路52と平行にもう1本の漏洩伝送路54を敷設し、前記漏洩伝送路52の他端にコネクタ55とアンテナ56を接続し、また、前記漏洩伝送路54の漏洩伝送路52と並んだ端にコネクタ57とアンテナ58を接続し、反対側の端には終端器59を取りつける。
【0037】
これにより、漏洩伝送路52を伝搬する信号はコネクタ55を介してアンテナ56から空間に放射され、アンテナ58によって受信される。そして、受信された信号はアンテナ58からコネクタ57を介して漏洩伝送路54内を終端器59に向かって伝搬され、その一部が漏洩伝送路54の放射スロットから角度−θで放射される。
【0038】
このときの電波は漏洩伝送路52からの放射で電波が届かなかったエリアに放射されるようになる。このように、隣り合う漏洩伝送路52,54における信号の伝送方向が互いに逆になるようにして平行に敷設することで、障害物が有っても電波が届かない通信不能エリアが生じるのを防止することができる。
【0039】
なお、ここでは、漏洩伝送路を2本配置した場合を例として述べたがこれに限定するものではなく、漏洩伝送路54の終端器をコネクタとアンテナに代えてさらに2本、あるいは4本の漏洩伝送路を平行に配置してもよい。このようにしても隣り合う2本ずつの組み合わせの作用は上述した実施の形態における2本の場合と同様である。
【0040】
図4は漏洩伝送路の配置を真上から見た平面図で、2本の漏洩伝送路61,62を例えば90°の角度で交差させて配置している。なお、90°に限定するものではなく、要は交差していればよい。
【0041】
一方の漏洩伝送路61の一端は基地局63に接続し、他端はアンテナ64を接続したコネクタ65に接続している。他方の漏洩伝送路62の一端はアンテナ66を接続他コネクタ67に接続し、他端は終端器68に接続している。
【0042】
この構成においては、基地局63から漏洩伝送路61に送出された信号の一部はその漏洩伝送路61の放射スロットから放射される。また、コネクタ65に到達した信号はアンテナ64から空間に放射され、アンテナ66によって受信される。そして、アンテナ66で受信した信号はコネクタ67を介して他方の漏洩伝送路62を終端器68に向かって伝搬し、途中で一部が漏洩伝送路62の放射スロットから放射される。
【0043】
このように、2本の漏洩伝送路61,62を無線中継方式で繋ぐので、この2本の漏洩伝送路を交差させて敷設することが容易にできる。また、2本の漏洩伝送路61,62を交差させて配置することで、棚などの障害物69を、図4に示すように、一方の漏洩伝送路61と平行に並べれば、障害物69間に挟まれる空間に対しては他方の漏洩伝送路62からの放射によってカバーすることができ、通信不能エリアの発生を防止できる。
【0044】
また、障害物69を、図5に示すように90°回転した場合でも、障害物69間に挟まれる空間に対しては一方の漏洩伝送路61からの放射によってカバーすることができ、通信不能エリアの発生を防止できる。
【0045】
なお、この実施の形態では2本の漏洩伝送路を交差させて敷設したものを例として述べたがこれに限定するものではなく、3本以上の漏洩伝送路を交差させて敷設するものであってもよい。
【0046】
(第3の実施の形態)
図6に示すように、これは、第1の実施の形態において、コネクタ5とアンテナ6との間に増幅部16を接続し、コネクタ7とアンテナ9との間に増幅部17を接続し、コネクタ10とアンテナ12との間に増幅部18を接続したもので、その他は第1の実施の形態と同一の構成である。アンテナ6と増幅部16、アンテナ9と増幅部17、アンテナ12と増幅部18はそれぞれ中継手段を構成する。
【0047】
前記増幅部16は、2つのサーキュレータ161,162、送信用増幅器163及び受信用増幅器164からなる。前記増幅部16は、漏洩伝送路1からコネクタ5を介して入力される信号を、サーキュレータ161を介して送信用増幅器163で増幅した後、サーキュレータ162を介してアンテナ6に送信する。また、前記増幅部16は、アンテナ6で受信した信号を、サーキュレータ162を介して受信用増幅器164で増幅した後、サーキュレータ161及びコネクタ5を介して漏洩伝送路1に送出する。
【0048】
前記増幅部17は、2つのサーキュレータ171,172、送信用増幅器173及び受信用増幅器174からなる。前記増幅部17は、漏洩伝送路2からコネクタ7を介して入力される信号を、サーキュレータ171を介して送信用増幅器173で増幅した後、サーキュレータ172を介してアンテナ9に送信する。また、前記増幅部17は、アンテナ9で受信した信号を、サーキュレータ172を介して受信用増幅器174で増幅した後、サーキュレータ171及びコネクタ7を介して漏洩伝送路2に送出する。
【0049】
前記増幅部18は、2つのサーキュレータ181,182、送信用増幅器183及び受信用増幅器184からなる。前記増幅部18は、漏洩伝送路3から入力された信号を送信用増幅器183で増幅してからアンテナ12に送信し、アンテナ12で受信した信号を受信用増幅器184で増幅してから漏洩伝送路3に送出する。
【0050】
このような構成においては、各増幅部16,17,18によってそれぞれ送信信号及び受信信号が増幅されるので、比較的離れた位置でも基地局4と各無線通信端末14,15との通信や各無線通信端末同士の通信が確実にできるようになる。なお、その他については、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるものである。
【0051】
(第4の実施の形態)
この実施の形態は、中継手段として光中継器を使用したものである。すなわち、図7に示すように、アンテナとして機能する漏洩伝送路71の一端を基地局72に接続し、他端をコネクタ73に接続し、このコネクタ73に光中継器74を接続している。また、アンテナとして機能する漏洩伝送路75の一端をコネクタ76に接続し、他端を終端器77に接続し、前記コネクタ76に光中継器78を接続している。
【0052】
前記光中継器74は、サーキュレータ741、送信用増幅器742、受信用増幅器743、電気信号を光信号に変換する光電変換器744、光信号を電気信号に変換する光電変換器745、発光素子746及び受光素子747からなる。
【0053】
前記光中継器78は、サーキュレータ781、送信用増幅器782、受信用増幅器783、電気信号を光信号に変換する光電変換器784、光信号を電気信号に変換する光電変換器785、発光素子786及び受光素子787からなる。
【0054】
前記基地局72から漏洩伝送路71に送出された信号は、その漏洩伝送路71内を伝搬しながらその一部が放射スロットから電波として放射され、無線通信端末79に到達する。また、コネクタ73を介して光中継器74まで伝搬した信号は、光中継器74の送信用増幅器742で増幅された後、光電変換器744で光信号に変換され、発光素子746から放出される。
【0055】
発光素子746から放出された光信号は光中継器78の受光素子787で受光され、光電変換器785で電気信号に変換される。この信号は受信用増幅器783で増幅された後、サーキュレータ781及びコネクタ76を介して漏洩伝送路75に送られる。漏洩伝送路75に送られた信号はその漏洩伝送路75内を伝搬しながらその一部が放射スロットから電波として放射され無線通信端末80に到達する。
【0056】
また、無線通信端末80からの電波が漏洩伝送路75の放射スロットから漏洩伝送路75で受信され、その受信信号はコネクタ76を介して光中継器78まで伝搬する。コネクタ76を介して光中継器78まで伝搬された信号は、サーキュレータ781を介して送信用増幅器782に供給され増幅される。そして増幅された信号は光電変換器784で光信号に変換され、発光素子786から放出される。
【0057】
発光素子786から放出された光信号は光中継器74の受光素子747で受光され、光電変換器745で電気信号に変換される。この信号は受信用増幅器743で増幅された後、サーキュレータ741及びコネクタ73を介して漏洩伝送路71に送出される。漏洩伝送路71に送出された信号はその漏洩伝送路71内を伝搬しながらその一部が放射スロットから電波として放射され無線通信端末79に到達する。また、漏洩伝送路71内を基地局72まで伝搬する。
【0058】
このようにして、基地局72と無線通信端末79と80が無線結合されて通信を行う。また、無線通信端末79,80間でも無線通信を行う。
従って、中継手段として光中継器を使用したものにおいても前述した第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるものである。
【0059】
また、光中継器74,78には送信用増幅器742,782及び受信用増幅器743,783を設けて信号を増幅するようにしているので、漏洩伝送路71と漏洩伝送路75が比較的離れた位置に敷設されていても基地局72と無線通信端末80との通信や各無線通信端末同士の通信が確実にできるようになる。
【0060】
なお、この実施の形態では漏洩伝送路75の他端に終端器を接続したものを例として述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、終端器に代えて別の光中継器を接続し、さらに、別の漏洩伝送路と光による無線通信を行うようにしてもよい。
【0061】
(第5の実施の形態)
これは、図8に示すように、前述した第1の実施の形態における漏洩伝送路3を、無線通信範囲内に配置された無線通信端末と直接無線通信する第2の基地局83に置き換えたものであり、前記第2の基地局83は、中継用アンテナ84と通信用アンテナ85を有している。
【0062】
そして、中継用アンテナ84をコネクタ73に接続したアンテナ81及びコネクタ76に接続したアンテナ82の方向に指向性を向け、アンテナ81、82、84間で信号の送受信を行うようになっている。また、別の通信用アンテナ85は第2の基地局83のサービスエリア86に指向性を向け、このサービスエリア86内に配置された無線通信端末87と無線通信を行うようになっている。
【0063】
障害物が無いか、比較的少ない場所では、漏洩伝送路に接続した中継手段と無線通信するとともに、無線通信範囲内に配置された無線通信端末と直接無線通信する第2の基地局83を配置し、そのサービスエリア86内に複数の無線通信端末87を設置すれば、この無線通信端末87は、第2の基地局83、各アンテナ84,81,82を経由して第1の漏洩伝送路71や第2の漏洩伝送路75と信号の送受信ができる。従って、無線通信端末87は、第2の基地局83は勿論、第1の基地局72や無線通信端末79や無線通信端末80と無線通信することができる。
【0064】
(第6の実施の形態)
この実施の形態は無線通信範囲内に配置された無線通信端末と直接無線通信する基地局を配置する応用例について述べる。
【0065】
図9に示すように、フロアA〜Eの5つのフロアと通路Fが壁で隔てられており、フロアAには、第1の基地局101、漏洩伝送路102、コネクタ103、アンテナ104からなる伝送路が敷設されるとともに複数の無線通信端末105を配置している。フロアAの隣のフロアBには無線通信端末は配置されないため、漏洩伝送路や中継手段を備えた第2の基地局は配置されていない。
【0066】
フロアBの隣のフロアCには、アンテナ106、コネクタ107、漏洩伝送路108、終端器109からなる伝送路が敷設されるとともに複数の無線通信端末110を配置している。フロアAとは通路Fを挟んで隣のフロアDには、アンテナ111、コネクタ112、漏洩伝送路113、終端器114からなる伝送路が敷設されるとともに複数の無線通信端末115を配置している。
【0067】
フロアB及びCとは通路Fを挟んで隣のフロアEには、中継用アンテナ116と通信用アンテナ117を設けた第2の基地局118を設置している。また、そのフロアEには、複数の無線通信端末119を配置している。
【0068】
このような構成においては、フロアAにおいては第1の基地局101は漏洩伝送路102を介して無線通信端末105と無線通信を行う。また、フロアAの漏洩伝送路102とフロアCの漏洩伝送路108とは、コネクタ103、アンテナ104、106、コネクタ107を経由して送受信を行うので、フロアCの無線通信端末110はフロアAの基地局101や無線通信端末105と通信することができる。
【0069】
また、フロアAの漏洩伝送路102とフロアDの漏洩伝送路113とは、コネクタ103、アンテナ104、111、コネクタ112を経由して送受信を行うので、フロアDの無線通信端末115はフロアAの第1の基地局101や無線通信端末105と通信することができる。
【0070】
また、フロアAの漏洩伝送路102とフロアEの第2の基地局118とは、コネクタ103、アンテナ104、116を経由して送受信を行うので、フロアEの無線通信端末119は第2の基地局118とは勿論、フロアAの第1の基地局101や無線通信端末105と通信することができる。
【0071】
また、フロアEの第2の基地局118とフロアCの漏洩伝送路108とは、アンテナ116,106、コネクタ103を経由して送受信を行うので、フロアEの無線通信端末119はフロアCの無線通信端末110と通信することができる。また、フロアEの第2の基地局118とフロアDの漏洩伝送路113とは、アンテナ116,111、コネクタ112を経由して送受信を行うので、フロアEの無線通信端末119はフロアDの無線通信端末115と通信することができる。
【0072】
さらに、フロアCの漏洩伝送路108とフロアDの漏洩伝送路113とは、コネクタ107、アンテナ106、111、コネクタ112を経由して送受信を行うので、フロアCの無線通信端末110とフロアDの無線通信端末115は互いに通信することができる。
【0073】
このような構成においては、漏洩伝送路を敷設した各フロア間に壁や通路などの障害物があっても、第1の基地局101と各フロアに設置されている無線通信端末、あるいは無線通信端末間で無線通信することができる。
【0074】
また、比較的障害物の多い環境ではフロアA、C、Dのように漏洩伝送路102、108、113を敷設することで各フロアに配置されている無線通信端末との通信を確実にできる。更に、障害物が無いか、比較的少ない環境では、フロアDのように中継手段を備えた第2の基地局のみを設置して漏洩伝送路を配設しない。
【0075】
第2の基地局は、他のフロアに設置されている第1の基地局と漏洩伝送路に接続されたアンテナを経由して無線通信できる。第2の基地局の無線通信範囲内に配置されている無線通信端末は、他のフロアに設置されている第1の基地局と、前記第2の基地局及び漏洩伝送路に接続されたアンテナを経由して無線通信することができる。
【0076】
また、第2の基地局の無線通信範囲内に配置されている無線通信端末は、他のフロアに設置されている無線通信端末と、前記第2の基地局及び漏洩伝送路に接続されたアンテナ及び漏洩伝送路を経由して無線通信することができる。従って、設備コストを低下させることができ、また、取付け作業も簡単になる。
【0077】
なお、この実施の形態では、フロアC及びDにおいて漏洩伝送路108、113の他端にそれぞれ終端器109、114を接続した場合を例として述べたが、この終端器に代えてコネクタとアンテナを接続してもよい。また、別途配置する基地局は1台に限定するものではなく、2台以上であってもよい。
【0078】
なお、前述した各実施の形態ではアンテナとして機能する伝送路として漏洩伝送路を使用したが必ずしもこれに限定するものではなく、高周波伝送路の途中に複数の高周波結合器及びアンテナを備えたアンテナアレイケーブルを使用してもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、アンテナとして機能する伝送路の配置位置の変更や新たな敷設が簡単な作業ででき、しかも、伝送路を配置する場合の自由度が大きい無線通信システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、第1の実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の、第2の実施の形態を示すシステム構成図。
【図3】同実施の形態における漏洩伝送路の敷設例を示す図。
【図4】同実施の形態における漏洩伝送路の他の敷設例を示す図。
【図5】同実施の形態における漏洩伝送路の敷設例を示す図。
【図6】本発明の、第3の実施の形態を示すシステム構成図。
【図7】本発明の、第4の実施の形態を示すシステム構成図。
【図8】本発明の、第5の実施の形態を示すシステム構成図。
【図9】本発明の、第6の実施の形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
1,2,3…漏洩伝送路
4…基地局
6,9,12…アンテナ
13,14,15…無線通信端末
Claims (5)
- 屋内に配設され、アンテナとして機能する複数の伝送路と、この各伝送路にそれぞれ接続され、前記各伝送路間を無線通信で中継する中継手段と、無線通信端末と前記伝送路及び中継手段を経由して無線通信する基地局を備えたことを特徴とする無線通信システム。
- 中継手段は、各伝送路の一端または両端に接続されたアンテナを含み、基地局は、任意の伝送路の一端に接続され、他の伝送路の無線通信範囲内に存在する無線通信端末と前記伝送路及び前記中継手段を経由して無線通信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
- 伝送路を漏洩伝送路で構成し、隣り合う漏洩伝送路の伝送方向が互いに逆になるように並べて敷設したことを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
- 複数の伝送路を交差させて敷設したことを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
- 屋内に配設され、アンテナとして機能する複数の伝送路と、この各伝送路にそれぞれ接続され、前記各伝送路間を無線通信で中継する中継手段と、前記中継手段と前記伝送路を経由して無線通信端末と無線通信する前記第1の基地局と、前記中継手段と無線通信するとともに、無線通信端末と直接無線通信する第2の基地局を備えたことを特徴とする無線通信システム。
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