JP2004150320A - バッテリー電圧低下警報ブザー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者が知覚しやすい報知音を用いたバッテリー電圧低下警報ブザー装置を提供すること。
【解決手段】警報ブザー装置1は、通常回路とトラブル回路からなり、通常回路は、バッテリーBのプラス端子aに、ツェナーダイオードZDのカソードと、第1抵抗R1の一端がそれぞれ接続され、R1の他端に第1トランジスタT1のコレクタが接続され、同T1のエミッタに前記Bのマイナス端子が接続され、同T1のベースに第2抵抗R2の一端が接続され、R2の他端に前記ZDのアノードと前記Bのマイナス端子がそれぞれ接続されて構成されている。トラブル回路は、前記R1の一端に、ブザー2の入力端が接続され、ブザー2の出力端に第2トランジスタT2のコレクタが接続され、同T2のエミッタに前記Bのマイナス端子が接続されると共に、同T2のベースにR1の他端が接続されて構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】警報ブザー装置1は、通常回路とトラブル回路からなり、通常回路は、バッテリーBのプラス端子aに、ツェナーダイオードZDのカソードと、第1抵抗R1の一端がそれぞれ接続され、R1の他端に第1トランジスタT1のコレクタが接続され、同T1のエミッタに前記Bのマイナス端子が接続され、同T1のベースに第2抵抗R2の一端が接続され、R2の他端に前記ZDのアノードと前記Bのマイナス端子がそれぞれ接続されて構成されている。トラブル回路は、前記R1の一端に、ブザー2の入力端が接続され、ブザー2の出力端に第2トランジスタT2のコレクタが接続され、同T2のエミッタに前記Bのマイナス端子が接続されると共に、同T2のベースにR1の他端が接続されて構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バス等の自動車等に搭載されているバッテリーのバッテリー電圧低下警報ブザー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大気環境、地球温暖化等の環境問題について、その解決のため積極的に取組むことができる運動として、バス会社等において「アイドリングストップ運動」が実施されている。
この運動は、信号による停止時、車庫、ターミナル等での駐車時に、エンジンを切るなどしてアイドリングによる排気ガスをストップさせるものである。
一方で、この運動の実施により、エンジンの始動回数が増加するに伴い、バッテリーの電圧が低下してしまうという問題点が出てきた。
【0003】
現在のバス自動車には、照明灯、エアコンをはじめ、料金箱、ギアボックス等、多くの電動装置が搭載されており、バッテリーの電圧低下は、それらの動作の不良を引起すことになってしまう。
例えば、料金箱の作動中にエンジンを始動させると、料金箱の作動が停止してしまい、紙幣が機械に噛まれてしまうような事故、またエンジンの始動ができずに、路上故障になってしまうような事故等が、現実に発生している。このような事故は、乗客の信頼を損なうおそれがある。
【0004】
かかる問題点を解消する方法として、従来より、運転者に対し放電状態をランプで視認させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−069642号公報(段落0020、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ランプで視認させる方法では、乗務員がそのランプの点灯を見逃してしまう恐れがあった。
また、上記特許文献1のように、バッテリーの放電状態をランプで点灯させ、それに運転者が気がついたとしても、どの程度の電圧低下なのか、運転者に不明なことであり(特許文献1、段落0027参照)、無用なプレッシャーを与えるおそれがあった。
また、バッテリーの端子間電圧が、エンジン始動可能電圧を下回る時点で、前記ランプを消灯させる場合(特許文献1、段落0027参照)、善後策を講じる余裕がなく、この点でも運転者に無用なプレッシャーを与え、さらには乗客に多大な迷惑をかけることになってしまう。
【0007】
そこで本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、見逃しやすいランプに代えて、運転者が最も知覚しやすい報知音を用いると共に、乗務員が善後策を講じることができるように、精神的な余裕を与えることができるバッテリー電圧低下警報ブザー装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るバッテリー電圧低下警報ブザー装置(以下、警報ブザー装置という)は、次の回路構成となっている。
即ち、バッテリーのプラス端子に、ツェナーダイオードのカソードを、そのアノードに前記バッテリーのマイナス端子を接続する。
また、前記ツェナーダイオードのカソードに、第1抵抗の一端とブザーの入力端をそれぞれ接続する。
前記第1抵抗の他端に第1トランジスタのコレクタを接続し、同トランジスタのエミッタに前記バッテリーのマイナス端子を接続すると共に、前記第1抵抗の他端に第2トランジスタのベースを接続する。
前記ブザーの出力端に前記第2トランジスタのコレクタを接続し、同トランジスタのエミッタに前記バッテリーのマイナス端子を接続する。
前記第1トランジスタのベースに、第2抵抗を介して、前記ツェナーダイオードのアノード端子を接続する。
【0009】
この発明を構成する前記ツェナーダイオードは、前記バッテリーのプラス端子とマイナス端子間の逆方向電圧がツェナー電圧以上であれば、オンとなり、前記バッテリーのプラス端子とマイナス端子間の逆方向電圧がツェナー電圧以下であれば、オフとなる。
よって、前記バッテリー端子間の逆方向電圧がツェナー電圧より十分に高ければ、前記第1トランジスタがオンとなり、前記第2トランジスタはオンせず、よってバッテリー電流は、そのプラス端子から、第1抵抗、第1トランジスタを介して、そのマイナス端子に至り、前記ブザーを鳴らすことはない。
一方、バッテリー端子間の逆方向電圧がツェナー電圧より低くければ、前記第1トランジスタがオフとなり、前記第2トランジスタはオンとなり、よってバッテリー電流は、そのプラス端子から、前記ブザーの入出力端、第2トランジスタを介して、そのマイナス端子に至り、前記ブザーを鳴らす。
従って、ブザー或いはそのブザーを組込んだイヤホン等で運転者(乗務員ともいう)が知覚しやすい報知音によって、バッテリーの異常を認識できる。
【0010】
上記発明において、前記ツェナー電圧は、自動車がそのバッテリー容量により、約1時間程度、走行可能にする電圧と略同一に設定されている(請求項2に記載の発明)。
よってバッテリーの残容量により自動車を約1時間程度走行させることができる時点で前記ブザーがオンすることになる。その後、エンジンを動かし続けた状態で、ブザー音が消えなければ、バッテリーの不良ということになる。
即ち、バッテリー容量が完全に低下する前で、かつ、自動車を車庫等の拠点まで戻すことができる程度のバッテリー容量を残した時点で、前記ブザーを作動させることから、拠点への連絡等、善後策を取ることが出来、その自動車の起終点での交換も可能になる。
【0011】
上記発明において、前記ツェナーダイオードのアノードと前記バッテリーのマイナス端子間にコンデンサを接続する(請求項3の発明)。
前記バッテリーが正常の通常運転時に、このコンデンサが充電されることになる。よって、通常運転時の例えば「アイドリングストップ運動」実施後に、エンジンを始動させた場合に、急激にバッテリー端子間電圧が低下しても、前記コンデンサが放電し、前記ツェナーダイオードに順方向電圧が加えられ、前記第1トランジスタをオンさせることができて、前記ブザーがオンすることはない。
よって、乗務員に無用の誤解を与えることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以上の各発明について、図面を参照しつつ、その構成を詳細に説明する。
図1は第1実施形態に係る警報ブザー装置の回路図、図2は第2実施形態に係る警報ブザー装置の回路図、図3は警報ブザー装置の取付状態図である。
なお、各図において、同一の符号が示すものは同一の構成を示すものである。また、各実施形態に係る警報ブザー装置が設けられている自動車として、バス自動車が想定されている。
【0013】
図1に示した警報ブザー装置1の回路は、バッテリーのプラス端子とマイナス端子間の電圧がツェナー電圧以上である場合に作動する通常回路と、バッテリーのプラス端子とマイナス端子間電圧がツェナー電圧以下である場合に作動するトラブル回路からなっている。
【0014】
前記通常回路は、バッテリーBのプラス端子aに、ツェナーダイオードZDのカソードと、第1抵抗R1の一端がそれぞれ接続され、この第1抵抗R1の他端に第1トランジスタT1のコレクタが接続され、同トランジスタT1のエミッタに前記バッテリーBのマイナス端子が接続され、同トランジスタT1のベースに第2抵抗R2の一端が接続され、この第2抵抗R2の他端に前記ツェナーダイオードZDのアノードと前記バッテリーBのマイナス端子がそれぞれ接続されて、構成されている。
【0015】
一方、前記トラブル回路は、前記第1抵抗R1の一端に、ブザー2の入力端が接続され、そのブザー2の出力端に第2トランジスタT2のコレクタが接続され、同トランジスタT2のエミッタに前記バッテリーのBマイナス端子が接続されると共に、同トランジスタT2のベースに前記第1抵抗R1の他端が接続されて構成されている。
【0016】
次に、上記通常回路の動作を説明する。
前記バッテリーBの消費電力が、自動車の発電機で充電されリカバーされる通常運転時には、前記バッテリーBのプラス端子aとマイナス端子b間の電圧が前記ツェナーダイオードZDのツェナー電圧以上となる。
よって、前記ツェナーダイオードZDに逆方向電流が流れ、オン(同通)となり、前記第2抵抗R2の他端と前記バッテリーBのマイナス端子b間に所定電圧が印加され、前記第2抵抗R2の一端から前記第1トランジスタT1のベースにバイアス電圧が印加される。
その結果、前記第1トランジスタT1がオンし、バッテリー電流は、前記バッテリーBのプラス端子aから前記第1抵抗R1に流れ、前記第1トランジスタT1のコレクタからエミッタ、前記バッテリーBのマイナス端子bに流れる。
一方、前記第1抵抗R1により電圧降下されたバッテリー電流は、前記第2トランジスタT2の内部抵抗により、そのベースからエミッタに流れ難くなっており、前記第2トランジスタT2はオンしない。よって、前記ブザー2が鳴ることはない。
【0017】
次に、上記トラブル回路の動作を説明する。
前記バッテリーBのプラス端子aとマイナス端子b間の電圧が前記ツェナーダイオードZDのツェナー電圧以下となる場合には、前記ツェナーダイオードZDに逆方向電流が流れず、従って前記ツェナーダイオードZDはオフ(不通)となり、前記第1トランジスタT1のベースにバイアス電圧が印加されることはない。よって、前記第1トランジスタT1がオフとなる。
一方、前記ツェナーダイオードZDがオフ時のバッテリー電流により、前記第2トランジスタT2のベース電位が上昇し、前記第2トランジスタT2はオンとなり、前記ブザー2から前記バッテリーBのマイナス端子bに流れるバッテリー電流が、前記ブザー2を鳴らすることになる。
【0018】
即ち、前記バッテリーBの端子a,b間電圧が、ツェナー電圧以下に低下すると前記ブザー2が鳴り、また、前記バッテリーBの端子a,b間電圧が、ツェナー電圧以上に回復すれば、前記ブザー2は鳴り止むようになっている。
従って、バッテリーBの不良をはじめ、オルタネーター、リレー、配線不良等による電圧低下を、ブザー2或いはそのブザー2を組込んだイヤホーン等により、乗務員が認識できる。
【0019】
前記ツェナーダイオードZDのツェナー電圧は、約22.6V±0.2V程度に設定されている。この理由は次の通りである。
第1は、路上故障を起こすような、前記バッテリーBの容量が完全に低下する前で、かつ、バスが車庫等の拠点まで走行できる程度のバッテリー容量を残した時点で、前記ブザー2を作動させるためである。
通常の運転で、22.6Vから22.0Vまで低下する時間は、約40分〜約1時間程度を要する。
このような時間的な余裕があれば、拠点への連絡等、善後策を取ることが出来、乗務員に精神的な余裕を与えることができる。
第2は、自動車のギア変速装置のマグネットを作動させるための電圧が20V以下まで下がると作動不能になるからである。
第3に、一度、エンジンが停止すると、20V以上の電圧がないとセルモータを始動させることができないからである。
第4に、エンジン停止の際の燃料カットソレノイドは、20V以上の電圧がないとソレノイドが動作しないため、エンジンを始動させることができないからである。
【0020】
なお、前記第1、第2抵抗R1,R2については、それぞれ約3kΩ程度のものを使用する。
【0021】
次に、図2に基づき、第2実施形態に係る警報ブザー装置1Aの構成を説明する。
この警報ブザー装置1Aが、上記警報ブザー装置1と異なる点は、図2に図示したように、一端が前記バッテリーBのマイナス端子bに、他端が前記ツェナーダイオードZDのアノードと、第2抵抗2の他端にそれぞれ接続されたコンデンサ7を設けた点である。
前記ツェナーダイオードZDは、順方向電流が加えられた場合に、オンする特性がある。そして通常運転時の例えば「アイドリングストップ運動」実施後のエンジン始動時に、急激にバッテリーBの端子a,b間の電圧が低下し、前記ツェナー電圧以下になった場合、前記コンデンサ7が放電し、前記第1トランジスタT1をオンさせることができ、前記ブザー2がオンすることはない。
前記コンデンサ7の電荷保持時間は、約5秒間となっており、通常運転時のエンジン始動時等に生じる電圧降下では、ブザー2は鳴らず、乗務員にトラブルの発生を誤解させることはない。
【0022】
上記のように構成された警報ブザー装置は、ツェナーダイオードZD1個、抵抗2個、トランジスタ2個、ブザー1個+コンデンサ1個を使い、小数の素子で、安価に、且つ、コンパクトに構成することができる。よって、例えば、図3のように、運転席のダッシュボードに取付けることができる。
なお、上記各実施形態では、バス自動車に適用されるが、トラック等に適用してもよく、車輛の種類に限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、アイドリングストップ運動の推進にあたり、運転手も安心してその運動を実施できる。
また、ブザーを備えたイヤホンでも良く、ランプのような確認不足になることはない。
また、少数の素子で、警報ブザー装置を構成することかできる。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、運転者に精神的な余裕を与えると共に、路上故障を避けることができる。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、エンジンを始動させて、急激なバッテリー端子間電圧の低下があっても、ブザーがオンすることはなく、乗務員に無用の誤解を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る回路図、
【図2】第2実施形態に係る回路図、
【図3】警報ブザー装置の取付説明図。
【符号の説明】
1 1A 警報ブザー装置
B バッテリー a プラス端子 b マイナス端子
ZD ツェナーダイオード
R1 第1抵抗 R2 第2抵抗
T1 第1トランジスタ T2 第2トランジスタ
2 ブザー
【発明の属する技術分野】
本発明は、バス等の自動車等に搭載されているバッテリーのバッテリー電圧低下警報ブザー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大気環境、地球温暖化等の環境問題について、その解決のため積極的に取組むことができる運動として、バス会社等において「アイドリングストップ運動」が実施されている。
この運動は、信号による停止時、車庫、ターミナル等での駐車時に、エンジンを切るなどしてアイドリングによる排気ガスをストップさせるものである。
一方で、この運動の実施により、エンジンの始動回数が増加するに伴い、バッテリーの電圧が低下してしまうという問題点が出てきた。
【0003】
現在のバス自動車には、照明灯、エアコンをはじめ、料金箱、ギアボックス等、多くの電動装置が搭載されており、バッテリーの電圧低下は、それらの動作の不良を引起すことになってしまう。
例えば、料金箱の作動中にエンジンを始動させると、料金箱の作動が停止してしまい、紙幣が機械に噛まれてしまうような事故、またエンジンの始動ができずに、路上故障になってしまうような事故等が、現実に発生している。このような事故は、乗客の信頼を損なうおそれがある。
【0004】
かかる問題点を解消する方法として、従来より、運転者に対し放電状態をランプで視認させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−069642号公報(段落0020、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ランプで視認させる方法では、乗務員がそのランプの点灯を見逃してしまう恐れがあった。
また、上記特許文献1のように、バッテリーの放電状態をランプで点灯させ、それに運転者が気がついたとしても、どの程度の電圧低下なのか、運転者に不明なことであり(特許文献1、段落0027参照)、無用なプレッシャーを与えるおそれがあった。
また、バッテリーの端子間電圧が、エンジン始動可能電圧を下回る時点で、前記ランプを消灯させる場合(特許文献1、段落0027参照)、善後策を講じる余裕がなく、この点でも運転者に無用なプレッシャーを与え、さらには乗客に多大な迷惑をかけることになってしまう。
【0007】
そこで本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、見逃しやすいランプに代えて、運転者が最も知覚しやすい報知音を用いると共に、乗務員が善後策を講じることができるように、精神的な余裕を与えることができるバッテリー電圧低下警報ブザー装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るバッテリー電圧低下警報ブザー装置(以下、警報ブザー装置という)は、次の回路構成となっている。
即ち、バッテリーのプラス端子に、ツェナーダイオードのカソードを、そのアノードに前記バッテリーのマイナス端子を接続する。
また、前記ツェナーダイオードのカソードに、第1抵抗の一端とブザーの入力端をそれぞれ接続する。
前記第1抵抗の他端に第1トランジスタのコレクタを接続し、同トランジスタのエミッタに前記バッテリーのマイナス端子を接続すると共に、前記第1抵抗の他端に第2トランジスタのベースを接続する。
前記ブザーの出力端に前記第2トランジスタのコレクタを接続し、同トランジスタのエミッタに前記バッテリーのマイナス端子を接続する。
前記第1トランジスタのベースに、第2抵抗を介して、前記ツェナーダイオードのアノード端子を接続する。
【0009】
この発明を構成する前記ツェナーダイオードは、前記バッテリーのプラス端子とマイナス端子間の逆方向電圧がツェナー電圧以上であれば、オンとなり、前記バッテリーのプラス端子とマイナス端子間の逆方向電圧がツェナー電圧以下であれば、オフとなる。
よって、前記バッテリー端子間の逆方向電圧がツェナー電圧より十分に高ければ、前記第1トランジスタがオンとなり、前記第2トランジスタはオンせず、よってバッテリー電流は、そのプラス端子から、第1抵抗、第1トランジスタを介して、そのマイナス端子に至り、前記ブザーを鳴らすことはない。
一方、バッテリー端子間の逆方向電圧がツェナー電圧より低くければ、前記第1トランジスタがオフとなり、前記第2トランジスタはオンとなり、よってバッテリー電流は、そのプラス端子から、前記ブザーの入出力端、第2トランジスタを介して、そのマイナス端子に至り、前記ブザーを鳴らす。
従って、ブザー或いはそのブザーを組込んだイヤホン等で運転者(乗務員ともいう)が知覚しやすい報知音によって、バッテリーの異常を認識できる。
【0010】
上記発明において、前記ツェナー電圧は、自動車がそのバッテリー容量により、約1時間程度、走行可能にする電圧と略同一に設定されている(請求項2に記載の発明)。
よってバッテリーの残容量により自動車を約1時間程度走行させることができる時点で前記ブザーがオンすることになる。その後、エンジンを動かし続けた状態で、ブザー音が消えなければ、バッテリーの不良ということになる。
即ち、バッテリー容量が完全に低下する前で、かつ、自動車を車庫等の拠点まで戻すことができる程度のバッテリー容量を残した時点で、前記ブザーを作動させることから、拠点への連絡等、善後策を取ることが出来、その自動車の起終点での交換も可能になる。
【0011】
上記発明において、前記ツェナーダイオードのアノードと前記バッテリーのマイナス端子間にコンデンサを接続する(請求項3の発明)。
前記バッテリーが正常の通常運転時に、このコンデンサが充電されることになる。よって、通常運転時の例えば「アイドリングストップ運動」実施後に、エンジンを始動させた場合に、急激にバッテリー端子間電圧が低下しても、前記コンデンサが放電し、前記ツェナーダイオードに順方向電圧が加えられ、前記第1トランジスタをオンさせることができて、前記ブザーがオンすることはない。
よって、乗務員に無用の誤解を与えることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以上の各発明について、図面を参照しつつ、その構成を詳細に説明する。
図1は第1実施形態に係る警報ブザー装置の回路図、図2は第2実施形態に係る警報ブザー装置の回路図、図3は警報ブザー装置の取付状態図である。
なお、各図において、同一の符号が示すものは同一の構成を示すものである。また、各実施形態に係る警報ブザー装置が設けられている自動車として、バス自動車が想定されている。
【0013】
図1に示した警報ブザー装置1の回路は、バッテリーのプラス端子とマイナス端子間の電圧がツェナー電圧以上である場合に作動する通常回路と、バッテリーのプラス端子とマイナス端子間電圧がツェナー電圧以下である場合に作動するトラブル回路からなっている。
【0014】
前記通常回路は、バッテリーBのプラス端子aに、ツェナーダイオードZDのカソードと、第1抵抗R1の一端がそれぞれ接続され、この第1抵抗R1の他端に第1トランジスタT1のコレクタが接続され、同トランジスタT1のエミッタに前記バッテリーBのマイナス端子が接続され、同トランジスタT1のベースに第2抵抗R2の一端が接続され、この第2抵抗R2の他端に前記ツェナーダイオードZDのアノードと前記バッテリーBのマイナス端子がそれぞれ接続されて、構成されている。
【0015】
一方、前記トラブル回路は、前記第1抵抗R1の一端に、ブザー2の入力端が接続され、そのブザー2の出力端に第2トランジスタT2のコレクタが接続され、同トランジスタT2のエミッタに前記バッテリーのBマイナス端子が接続されると共に、同トランジスタT2のベースに前記第1抵抗R1の他端が接続されて構成されている。
【0016】
次に、上記通常回路の動作を説明する。
前記バッテリーBの消費電力が、自動車の発電機で充電されリカバーされる通常運転時には、前記バッテリーBのプラス端子aとマイナス端子b間の電圧が前記ツェナーダイオードZDのツェナー電圧以上となる。
よって、前記ツェナーダイオードZDに逆方向電流が流れ、オン(同通)となり、前記第2抵抗R2の他端と前記バッテリーBのマイナス端子b間に所定電圧が印加され、前記第2抵抗R2の一端から前記第1トランジスタT1のベースにバイアス電圧が印加される。
その結果、前記第1トランジスタT1がオンし、バッテリー電流は、前記バッテリーBのプラス端子aから前記第1抵抗R1に流れ、前記第1トランジスタT1のコレクタからエミッタ、前記バッテリーBのマイナス端子bに流れる。
一方、前記第1抵抗R1により電圧降下されたバッテリー電流は、前記第2トランジスタT2の内部抵抗により、そのベースからエミッタに流れ難くなっており、前記第2トランジスタT2はオンしない。よって、前記ブザー2が鳴ることはない。
【0017】
次に、上記トラブル回路の動作を説明する。
前記バッテリーBのプラス端子aとマイナス端子b間の電圧が前記ツェナーダイオードZDのツェナー電圧以下となる場合には、前記ツェナーダイオードZDに逆方向電流が流れず、従って前記ツェナーダイオードZDはオフ(不通)となり、前記第1トランジスタT1のベースにバイアス電圧が印加されることはない。よって、前記第1トランジスタT1がオフとなる。
一方、前記ツェナーダイオードZDがオフ時のバッテリー電流により、前記第2トランジスタT2のベース電位が上昇し、前記第2トランジスタT2はオンとなり、前記ブザー2から前記バッテリーBのマイナス端子bに流れるバッテリー電流が、前記ブザー2を鳴らすることになる。
【0018】
即ち、前記バッテリーBの端子a,b間電圧が、ツェナー電圧以下に低下すると前記ブザー2が鳴り、また、前記バッテリーBの端子a,b間電圧が、ツェナー電圧以上に回復すれば、前記ブザー2は鳴り止むようになっている。
従って、バッテリーBの不良をはじめ、オルタネーター、リレー、配線不良等による電圧低下を、ブザー2或いはそのブザー2を組込んだイヤホーン等により、乗務員が認識できる。
【0019】
前記ツェナーダイオードZDのツェナー電圧は、約22.6V±0.2V程度に設定されている。この理由は次の通りである。
第1は、路上故障を起こすような、前記バッテリーBの容量が完全に低下する前で、かつ、バスが車庫等の拠点まで走行できる程度のバッテリー容量を残した時点で、前記ブザー2を作動させるためである。
通常の運転で、22.6Vから22.0Vまで低下する時間は、約40分〜約1時間程度を要する。
このような時間的な余裕があれば、拠点への連絡等、善後策を取ることが出来、乗務員に精神的な余裕を与えることができる。
第2は、自動車のギア変速装置のマグネットを作動させるための電圧が20V以下まで下がると作動不能になるからである。
第3に、一度、エンジンが停止すると、20V以上の電圧がないとセルモータを始動させることができないからである。
第4に、エンジン停止の際の燃料カットソレノイドは、20V以上の電圧がないとソレノイドが動作しないため、エンジンを始動させることができないからである。
【0020】
なお、前記第1、第2抵抗R1,R2については、それぞれ約3kΩ程度のものを使用する。
【0021】
次に、図2に基づき、第2実施形態に係る警報ブザー装置1Aの構成を説明する。
この警報ブザー装置1Aが、上記警報ブザー装置1と異なる点は、図2に図示したように、一端が前記バッテリーBのマイナス端子bに、他端が前記ツェナーダイオードZDのアノードと、第2抵抗2の他端にそれぞれ接続されたコンデンサ7を設けた点である。
前記ツェナーダイオードZDは、順方向電流が加えられた場合に、オンする特性がある。そして通常運転時の例えば「アイドリングストップ運動」実施後のエンジン始動時に、急激にバッテリーBの端子a,b間の電圧が低下し、前記ツェナー電圧以下になった場合、前記コンデンサ7が放電し、前記第1トランジスタT1をオンさせることができ、前記ブザー2がオンすることはない。
前記コンデンサ7の電荷保持時間は、約5秒間となっており、通常運転時のエンジン始動時等に生じる電圧降下では、ブザー2は鳴らず、乗務員にトラブルの発生を誤解させることはない。
【0022】
上記のように構成された警報ブザー装置は、ツェナーダイオードZD1個、抵抗2個、トランジスタ2個、ブザー1個+コンデンサ1個を使い、小数の素子で、安価に、且つ、コンパクトに構成することができる。よって、例えば、図3のように、運転席のダッシュボードに取付けることができる。
なお、上記各実施形態では、バス自動車に適用されるが、トラック等に適用してもよく、車輛の種類に限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、アイドリングストップ運動の推進にあたり、運転手も安心してその運動を実施できる。
また、ブザーを備えたイヤホンでも良く、ランプのような確認不足になることはない。
また、少数の素子で、警報ブザー装置を構成することかできる。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、運転者に精神的な余裕を与えると共に、路上故障を避けることができる。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、エンジンを始動させて、急激なバッテリー端子間電圧の低下があっても、ブザーがオンすることはなく、乗務員に無用の誤解を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る回路図、
【図2】第2実施形態に係る回路図、
【図3】警報ブザー装置の取付説明図。
【符号の説明】
1 1A 警報ブザー装置
B バッテリー a プラス端子 b マイナス端子
ZD ツェナーダイオード
R1 第1抵抗 R2 第2抵抗
T1 第1トランジスタ T2 第2トランジスタ
2 ブザー
Claims (3)
- バッテリーのプラス端子に、ツェナーダイオードのカソードを、前記バッテリーのマイナス端子に、前記ツェナーダイオードのアノードをそれぞれ接続すると共に、
前記ツェナーダイオードのカソードに、第1抵抗の一端とブザーの入力端をそれぞれ接続し、
前記第1抵抗の他端に第1トランジスタのコレクタを接続し、同トランジスタのエミッタに前記バッテリーのマイナス端子を接続し、且つ、前記第1抵抗の他端に第2トランジスタのベースを接続し、
前記ブザーの出力端に前記第2トランジスタのコレクタを接続し、同トランジスタのエミッタに前記バッテリーのマイナス端子を接続すると共に、
前記第1トランジスタのベースに、第2抵抗を介して、前記ツェナーダイオードのアノードを接続することを特徴とするバッテリー電圧低下警報ブザー装置。 - 前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は、自動車がそのバッテリー容量により、約1時間程度走行可能な程度の電圧と略同一に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のバッテリー電圧低下警報ブザー装置。
- 前記ツェナーダイオードのアノードと前記バッテリーのマイナス端子間にコンデンサを接続することを特徴とする請求項1に記載のバッテリー電圧低下警報ブザー装置。
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JP2002314982A JP2004150320A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | バッテリー電圧低下警報ブザー装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014169013A (ja) * | 2013-03-04 | 2014-09-18 | Lecip Holdings Corp | 電源制御装置 |
WO2018107436A1 (zh) * | 2016-12-15 | 2018-06-21 | 宁德时代新能源科技股份有限公司 | 电池顶盖组件及二次电池 |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002314982A patent/JP2004150320A/ja active Pending
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