JP2004144936A - 照明装置及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源としてコヒーレント光源を用い、装置構成を大型化することなく、光利用効率の低下を招来することなく、スペックルノイズの発生を抑える。
【解決手段】コヒーレント光源1とこのコヒーレント光源1によって照明される被照明体5との間にコヒーレント光を拡散させる拡散素子2を設け、この拡散素子2を振動させる。この拡散素子2と被照明体との間に、さらに、拡散手段4を配設する。
【選択図】 図1
【解決手段】コヒーレント光源1とこのコヒーレント光源1によって照明される被照明体5との間にコヒーレント光を拡散させる拡散素子2を設け、この拡散素子2を振動させる。この拡散素子2と被照明体との間に、さらに、拡散手段4を配設する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に画像表示装置において空間光変調素子を照明するための照明装置及びこの照明装置を用いて構成された画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶パネルやいわゆる「DMD素子」などの空間光変調素子を照明装置によって照明し、この空間光変調素子の虚像を結像レンズによって形成するように構成された画像表示装置が提案されている。
【0003】
このような画像表示装置における照明装置の光源としては、現在、主に発光ダイオード(LED)が用いられている。しかし、発光ダイオードを光源として画像表示を行う場合には、出射光が単色光ではないため、大きな色再現領域を実現することが困難となる。
【0004】
一方、照明装置の光源として、半導体レーザを用いることが試みられている。半導体レーザは、実用上十分な発光量及び寿命を有しており、また、出射光の単色性が良好であるため、大きな色再現領域を実現することを可能とする。
【0005】
【特許文献1】
特開平06−208089号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように光源として半導体レーザを用いた照明装置においては、スペックルノイズの問題が発生する。一般に、画像表示装置により形成された虚像を観測者が鑑賞する場合には、観測者の網膜上においては、空間光変調素子の各領域からの光が重なって画像が形成される。このとき、この空間光変調素子上の異なる領域を経た光同士が複雑な位相関係で重ねられ、半導体レーザからの出射光は高いコヒーレンシ(可干渉性)を有していることから、互いに干渉し合うこととなる。このような干渉によって、ランダムな強度の変化、すなわち、スペックルノイズが形成されてしまう。このようなスペックルノイズが形成されることにより、表示画像の画質低下が招来される。
【0007】
スペックルノイズは、コヒーレンシを有するレーザ光を照明として用いる場合に共通の問題であり、これまでにも、スペックルノイズを低減させるための種々の試みがなされてきた。例えば、ファイバーバンドルを用いた構成が提案されている。このファイバーバンドルは、複数の光ファイバーからなり、それぞれの光ファイバの互いの光路長差が、照明光として使われるレーザ光のコヒーレント長よりも長く、もしくは、コヒーレント長程度となされているものである。このようなファイババンドルの一端部よりコヒーレント光を入射させると、他端部からの出射光は、それぞれ非干渉となる。このようなファイババンドルの他端部からの出射光を照明光として使用することにより、照明系全体としてのコヒーレンシを低減させることができ、空間光変調素子上におけるスペックルノイズを低減させることができる。
【0008】
しかし、このような構成においては、以下に示すような問題が発生する。すなわち、このようなファイババンドルにおいては、異なる光ファイバを通過した光束が各々非干渉となるため、光ファイバの本数が多いほど、つまり、光束の分割数が多いほど、これらを合流させた照明光のコヒーレンシを低減させることができる。ここで、n本の光ファイバからなるファイババンドルを用いるとする。そして、一般に、シングルモードのパワースペクトラムを有する半導体レーザにおいては、出射光の典型的なスペクトラム幅は100MHz程度であり、コヒーレント長cは、数mのオーダとなる。すると、このファイバハンドルを用いて、非干渉の照明光を得るためには、最短の光ファイバと最長の光ファイバとの長さの差は、nxc〔m〕となる。例えば、光ファイバの本数nを50本、コヒーレント長cを1mとした場合、最長の光ファイバの長さは50m以上となる。
【0009】
このような互いの光路長差を有する多数本の光ファイバからなるファイババンドルを備えた光学系は、相当に大きな体積及び重量を有するものになってしまい、画像投影装置全体の大型化を招来してしまう。
【0010】
一方、スペックルノイズを低減させるための他の構成として、回転拡散板等を用いたものが提案されている。この構成では、半導体レーザから出射された照明光の光路上に、高速で回転操作され照明光が透過する拡散板が配設されている。この拡散板は、高速回転されることによって、コヒーレント光である照明光により発生される干渉パターンを分裂させ、この干渉パターン、すなわち、スペックルノイズを、空間光変調素子上において高速に動き回らせる。
【0011】
すなわち、この構成においては、実際にスペックルノイズが消失するわけではないのであるが、あたかもスペックルノイズが消失したかのように見えるのである。
【0012】
しかし、この構成においては、拡散板として磨りガラス等が利用されるため、光利用効率が低下する。また、このような構成を具体的に照明光学系に組み込む場合には、どのような場所に組み込むかや、どのような性質、大きさの拡散板を使用すればよいのかといった具体的な提案はほとんどなされていない。特に、携帯用として小型に構成された画像表示装置においては、拡散板と空間光変調素子との間の距離が極めて短いため、上述のような構成によるコヒーレンシの低減効果及び拡散板の回転によるスペックルノイズの低減効果は、ほとんど得ることができず、結果的に、表示画像はノイズの多い不鮮明な画像になっていた。
【0013】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、照明光としてコヒーレント光を用い、装置構成を大型化することなく、また、光利用効率の低下を招来することなく、スペックルノイズの発生が抑えられた照明装置を提供し、また、このような照明装置を備えて構成された画像表示装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、コヒーレント光を出射しこのコヒーレント光によって被照明体を照明するコヒーレント光源手段と、このコヒーレント光源手段と被照明体との間のコヒーレント光の光路上に配設され該コヒーレント光源手段から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて所定の強度分布に配光して拡散させる拡散素子と、この拡散素子を振動させる加振手段と、拡散素子と被照明体との間に配設された拡散手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
この照明装置においては、コヒーレント光源手段より出射されたコヒーレント光は、加振手段によって振動される拡散素子によって拡散され、さらに、拡散手段を経て、被照明体に到達することにより、この被照明体におけるスペックルノイズを充分に低減することができる。
【0016】
そして、本発明に係る画像表示装置は、コヒーレント光を出射するコヒーレント光源手段と、このコヒーレント光によって照明される空間光変調素子と、コヒーレント光源手段と空間光変調素子との間のコヒーレント光の光路上に配設され該コヒーレント光源手段から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて所定の強度分布に配光して拡散させる拡散素子と、この拡散素子を振動させる加振手段と、拡散素子と空間光変調素子との間に配設された拡散手段と、空間光変調素子の虚像を形成する結像手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0017】
この画像表示装置においては、コヒーレント光源手段より出射されたコヒーレント光は、加振手段によって振動される拡散素子によって拡散され、さらに、拡散手段を経て、空間光変調素子に到達することにより、この空間光変調素子におけるスペックルノイズを充分に低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】
以下の各実施の形態は、本発明に係る照明装置を、被照明体となる画像表示装置における空間光変調素子を照明するものとして構成し、この照明装置を有する画像表示装置を構成したものである。
【0020】
なお、この画像表示装置は、一対の画像表示装置が観察者の左右両瞳に対応されて設置されるように、保持具(ヘアバンドや眼鏡の蔓状のもの)によって保持されるように構成された、いわゆる頭部搭載型の画像表示装置として構成することができ、また、ビデオカメラ装置等のにおけるいわゆる「ビューファインダ」として構成することもできる。
【0021】
〔実施の形態(1)〕
この照明装置は、図1に示すように、コヒーレント光を出射して空間光変調素子5を照明するコヒーレント光源手段となる半導体レーザ1を備えて構成されている。この半導体レーザ1から射出したコヒーレント光束は、直線偏光状態の拡散光束であり、拡散しながら、拡散素子2に入射する。
【0022】
この拡散素子2は、半導体レーザ1から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて、所定の角度及び所定の強度分布に配光して出射させるように形成されている。この拡散素子2は、例えば、透明な合成樹脂材料により、平板状に形成され、表面部に所定形状の凹凸が形成されているものである。表面部に形成する凹凸の大きさや形状、深さなどを適宜に設定することによって、出射光の角度及び強度分布を所望の状態とすることができる。
【0023】
この拡散素子2においては、この拡散素子2を透過した光束の断面形状を円形として強度分布をガウシアン分布にしたり、または、この拡散素子2を透過した光束の強度分布を矩形状の分布としたりすることができる。なお、このような、透過した光束の強度分布を矩形状の分布とするような特性を有する拡散素子2は、例えば、ホログラム素子として形成することによって実現することができる。
【0024】
なお、これら拡散素子2を透過した光束の強度分布は、このピーム成形素子3に入射する光束の入射角に依存するものであってもよい。
【0025】
そして、この拡散素子2は、光軸に直交する平面内において移動可能に支持されており、後述するスペックルノイズの低減のために、加振手段3によって、光軸に直交する平面内において、すなわち、この拡散素子2の主面部に平行な平面内において、所定の周波数で振動させられる。この加振手段3の駆動力源としては、圧電素子、ボイスコイル、または、超音波モータなどを使用することができる。
【0026】
この拡散素子2を経たコヒーレント光束は、拡散手段となる導光体4に入射する。この導光体4は、透明な合成樹脂材料やガラス材料等により、楔形状の略々平板状に形成されている。そして、この導光体4に対しては、各側面部のうちの幅の広い側面部である入射面4aから光束が入射され、この入射面4aに略々直交する主面部である出射面4bから光束が出射される。この導光体4は、完全な透明体ではなく、入射した光束をこの導光体4内において適宜拡散させるように、内部に多数の光反射用ドット(拡散材)を含んで形成されている。すなわち、導光体4の入射面4aから入射された光束は、この導光体4内を進行することにより拡散されて、この導光体4の出射面4bから出射される。
【0027】
拡散素子2及び導光体4を透過して導光体4から出射した光束は、被照明体となる空間光変調素子5を略々一様に照明する。この空間光変調素子5としては、例えば、液晶表示デバイスや、いわゆる「DMD素子」などが使用される。
【0028】
そして、この空間光変調素子5の虚像が、結像手段となる結像レンズ6によって形成され、観察者の瞳7によって観察される。結像レンズ6は、凸レンズである。
【0029】
ここで、拡散素子2の振動の光軸に直交する方向の振幅と、スペックルコントラストとの関係を調べると、図2に示すように、拡散素子2の振動の光軸に直交する方向の振幅が大きいほど、スペックルコントラストは低下するが、ある振幅(約400μm)以上は、それより大きくしてもスペックルコントラストを低下させる効果はいわば飽和状態となってしまい、あまり変化がなくなってしまうことがわかる。なお、図2は、レーザ光源から出射された光束を、ある特定の拡散角を有する拡散素子を透過させてスクリーンに投影し、その映像をCCD(固体撮像素子)で撮影し画像解析して求めたものである。この図2において、横軸は拡散素子の振動振幅、縦軸はスペックルコントラストを表している。
【0030】
ここでいうスペックルコントラストとは、被照明体である空間光変調素子5上での光の空間的な強度分布の標準偏差を、強度分布の平均値で規格化した値であり、スペックルノイズが多い場合には、その値は大きくなり、逆にスペックルノイズが低減されている場合には、その値は小さくなる。
【0031】
また、図2に示す実験結果は、レーザ光源として、クリプトン(Kr)レーザ、単一モードの赤色半導体レーザ(出力50mW)、マルチモードの赤色半導体レーザ(出力500mW)を用いたものであり、それぞれスペックルコントラストの値は異なるが、スペックルコントラストの低減については、同様の傾向が確認できている。
【0032】
そして、拡散素子2の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが被照明体上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。
【0033】
また、拡散素子2の振動振幅は、小さすぎると、スペックルノイズの低減効果が小さくなってしまい、逆に、大き過ぎると、騒音の発生原因や、機械的信頼性の低下を引き起こしてしまう。この点に関しては、本件発明者による実験結果によると、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0034】
そして、圧電素子、ボイスコイル、または、超音波モータ等の振動素子を用いて拡散素子2を振動させる場合、拡散素子2の共振周波数(固有振動数)を30Hz程度に設定することにより、少ない消費電力で振動させることができる。この場合、比較的比重の大きいガラス等からなる拡散素子2を用いた場合には、上述の共振条件を満たすように振動系を設計した場合に、質量の大きさに応じて振動系のばね定数も大きくしなければ、共振周波数を30Hz程度とすることが達成できず、そのために駆動音の増加や、機械的信頼性の低下が引き起こされる可能性が増加する。
【0035】
したがって、拡散素子2をなす材料としては、比較的比重の小さい材料、例えば、ポリカーボネイト、ポリエステル等の合成樹脂材料を用いることが好ましい。
【0036】
さらに、光源となる半導体レーザとしては、コヒーレンシの低いマルチモード発振のものが良い。しかし、単一波長の光源を必要とする照明装置、例えば、色収差の許容量が極めて小さい光学系を用いる場合などにおいてはこの限りではない。
【0037】
また、図1に示した構成では、単一の半導体レーザを用いているが、複数の半導体レーザを並列的に用いたほうが、照明装置全体でのスペックルノイズの低減効果を大きくすることができる。
【0038】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズ、すなわち細かな照度むらのない、もしくは、スペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。すなわち、この画像表示装置において観察者により観察される像は、非常に短い時間においてはスペックルノイズが発生しているが、加振手段3によって拡散素子2が振動されることにより、スペックルノイズが空間的に平均化され、明瞭な画像となる。
【0039】
なお、拡散素子2は、図3に示すように、放射光強度分布に異方性をもった半導体レーザ1からの出射光のビーム整形と、スペックルノイズの除去との双方を実現するものとしてもよい。
【0040】
すなわち、半導体レーザ1から放射された光束は、図4に示すように、θ⊥方向(半導体レーザチップをなす積層構造の各層に直交する方向)(図4中x方向)のビーム径が、θ//方向(半導体レーザチップをなす積層構造の各層に平行な方向)(図4中y方向)のビーム径に対して長くなっている楕円形状である。半導体レーザ1から放射された光束の拡散素子2に対する入射領域2aの形状は、このような楕円形状となっている。そして、この楕円形状の縦横比は、導光体4の入射面4aの縦横比に対応したものとはなっていない。
【0041】
そのため、このままでは、効率よく光束を利用することが困難であり、また、画像表示装置等において、所定の領域を均一に照明することが困難である。
【0042】
そこで、この照明装置においては、断面が楕円形状の入射光束に対し、この楕円形状の縦横比を変化させて出射するような性質を有する拡散素子2を用いる。この拡散素子2を透過した光束は、導光体4の入射面4aの縦横比に対応した縦横比を有する楕円形状の入射領域4cにおいて、導光体4の入射面4aに入射する。
【0043】
そして、この拡散素子2は、上述したように、加振手段によって、光軸に直交する面内で振動される。このように拡散素子2が振動されることによって、空間光変調素子において形成される干渉パターンが人の目に認識されにくいように動き回り、結果的にスペックルノイズが低減される。
【0044】
さらに、拡散素子2を透過した後のビーム形状が、導光体4の入射面4aと同一の形状となるようにすることも考えられる。この場合には、楕円形の断面形状を有する光束が入射されたときにこの光束の断面形状を矩形として出射させる特性を有する拡散素子2を用いる。そして、このような拡散素子2を光軸上に対して垂直方向に振動させることによって、空間光変調素子5において形成される干渉パターンを人の目に認識されにくいように動き回らせることができ、結果的にスペックルノイズを低減させることができる。
【0045】
本発明に係る照明装置においては、この実施の形態に示したような光学系を用いることによって、光利用効率を高く維持しつつ、スペックルノイズを充分に低減させることが可能となる。
【0046】
この場合においても、拡散素子2の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが空間光変調素子5上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。
【0047】
また、拡散素子2の振動振幅は、小さすぎると、スペックルノイズの低減効果が小さくなってしまい、逆に、大き過ぎると、騒音の発生原因や、機械的信頼性の低下を引き起こしてしまう。この点に関しては、本件発明者による実験結果によると、上述と同様に、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0048】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズのない、もしくはスペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。
【0049】
〔実施の形態(2)〕
次に、本発明に係る照明装置及び画像表示装置の他の実施の形態として、図5に示すように、拡散手段として、上述の導光体4に代えて、第2の拡散素子8を用いた構成を示す。
【0050】
この照明装置は、図5に示すように、コヒーレント光を出射して空間光変調素子5を照明するコヒーレント光源手段となる半導体レーザ1を備えて構成される。この半導体レーザ1から射出したコヒーレント光束は、拡散しながら、拡散素子2に入射する。
【0051】
この拡散素子2は、上述の各実施例におけると同様に、半導体レーザ1から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて、所定の角度及び所定の強度分布に配光して出射させるように形成されている。
【0052】
そして、この拡散素子2は、スペックルノイズの低減のために、加振手段3によって、光軸に直交する平面内において、すなわち、この拡散素子2の主面部に平行な平面内において、所定の周波数で振動させられる。この加振手段3の駆動力源としては、圧電素子、ボイスコイル、または、超音波モータなどを使用することができる。
【0053】
拡散素子2を経たコヒーレント光束は、拡散手段となる第2の拡散素子8に入射する。この第2の拡散素子8は、加振手段3によって振動させられる拡散素子2と同様に形成されたものであるが、光軸に対して固定して配設される。
【0054】
各拡散素子2,8を透過して第2の拡散素子8から出射した光束は、被照明体となる空間光変調素子5を略々一様に照明する。この空間光変調素子5としては、例えば、液晶表示デバイスや、いわゆる「DMD素子」などが使用される。
【0055】
そして、この空間光変調素子5の虚像が、結像手段となる結像レンズ6によって形成され、観察者の瞳7によって観察される。
【0056】
この場合においても、拡散素子2の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが被照明体上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。また、拡散素子2の振動振幅は、本件発明者による実験結果によると、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0057】
また、拡散素子2の共振周波数(固有振動数)を30Hz程度に設定することにより、少ない消費電力で振動させることができる。拡散素子2をなす材料としては、比較的比重の小さい材料、例えば、ポリカーボネイト、ポリエステル等の合成樹脂材料を用いることが好ましい。
【0058】
さらに、光源となる半導体レーザとしては、コヒーレンシの低いマルチモード発振のものが良い。しかし、単一波長の光源を必要とする照明装置、例えば、色収差の許容量が極めて小さい光学系を用いる場合などにおいてはこの限りではない。
【0059】
なお、図5に示した構成では、単一の半導体レーザを用いているが、複数の半導体レーザを並列的に用いたほうが、照明装置全体でのスペックルノイズの低減効果を大きくすることができる。
【0060】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズ、すなわち細かな照度むらのない、もしくは、スペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。すなわち、この画像表示装置において観察者により観察される像は、非常に短い時間においてはスペックルノイズが発生しているが、加振手段3によって拡散素子2が振動されることにより、スペックルノイズが空間的に平均化され、明瞭な画像となる。
【0061】
〔実施の形態(3)〕
上述の各実施の形態における画像表示装置において、光源として、赤色(以下、「R」とする。)、緑色(以下、「G」とする。)、青色(以下、「B」とする。)の3色のうちの互いに異なる一色の光を発する3個のレーザ光源を用いて、カラー画像を表示する画像表示装置を構成することができる。
【0062】
また、この場合においては、レーザ光源を各色1個ずつ用いる構成に限定されず、それぞれの色について複数個のレーザ光源を用いるようにしてもよい。各色について複数個のレーザ光源を並列的に用いたほうが、照明光学系全体について、スペックルノイズの低減効果を大きくすることができる。
【0063】
各レーザ光源から出射されたR、G、Bのコヒーレント光は、それぞれ拡散素子を経て、ダイクロイックミラー等の光学素子によって合成され、導光体、または、第2の拡散素子に入射する。各拡散素子及び導光体、または、第2の拡散素子を透過して導光体、または、第2の拡散素子から出射した光束は、被照明体となる空間光変調素子を略々一様に照明する。そして、この空間光変調素子の虚像が、結像手段となる結像レンズによって形成され、観察者の瞳によって観察される。
【0064】
この場合においても、各拡散素子は、上述したように、加振手段によって、光軸に直交する面内で振動される。このように拡散素子が振動されることによって、空間光変調素子において形成される干渉パターンが人の目に認識されにくいように動き回り、結果的にスペックルノイズが低減される。拡散素子の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが空間光変調素子上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。
【0065】
また、拡散素子の振動振幅は、小さすぎると、スペックルノイズの低減効果が小さくなってしまい、逆に、大き過ぎると、騒音の発生原因や、機械的信頼性の低下を引き起こしてしまう。この点に関しては、本件発明者による実験結果によると、上述と同様に、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0066】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズのない、もしくはスペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。
【0067】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る照明装置においては、コヒーレント光によって被照明体を照明するコヒーレント光源手段を用いながらも、コヒーレント光の光路上に配設された拡散素子を振動させ、かつ、拡散手段として、例えば、導光体、もしくは、第2の拡散素子を配置することによって、スペックルノイズ、すなわち、照度むらを低減させることができる。
【0068】
この照明装置においては、コヒーレント光源手段として量子効率の高いレーザ光源を用いることができるため、消費電力の削減を実現することができる。
【0069】
また、この照明装置を用いることにより、コヒーレント光源手段として単色性の高いレーザ光源を用いることができるため、収差の少ない高解像度の画像を表示することができる画像表示装置を構成することができる。
【0070】
そして、本発明に係る画像表示装置においては、上述のような照明装置を備えることにより、例えば、一対の画像表示装置が観察者の左右両瞳に対応されて設置されるように、保持具(ヘアバンドや眼鏡の蔓状のもの)によって保持されるように構成された、いわゆる頭部搭載型の画像表示装置として構成した場合や、ビデオカメラ装置におけるいわゆる「ビューファインダ」として構成した場合においても、観察者に対しスペックルノイズの低減された画像を提供でき、色純度、コントラストが高い画像を表示することができる画像表示装置を実現することができる。
【0071】
また、本発明に係る画像表示装置は、発振波長が異なる複数のレーザ光源を用いれば、色再現領域の広い画像表示装置として構成することができる。
【0072】
すなわち、本発明は、照明光としてコヒーレント光を用い、装置構成を大型化することなく、また、光利用効率の低下を招来することなく、スペックルノイズの発生が抑えられた照明装置を提供し、また、このような照明装置を備えて構成された画像表示装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る照明装置及びこの照明装置を用いて構成された本発明に係る画像表示装置の構成を示す側面図である。
【図2】上記照明装置における拡散素子の振動振幅とスペックルノイズの減少との関係を示すグラフである。
【図3】上記照明装置における導光体の形状を示す斜視図である。
【図4】上記導光体に入射される光束の断面形状を示す正面図である。
【図5】本発明に係る照明装置及びこの照明装置を用いて構成された本発明に係る画像表示装置の構成の他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ、2 拡散素子、3 加振手段、4 導光体、5 空間光変調素子、6 結像レンズ、7 瞳、8 第2の拡散素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に画像表示装置において空間光変調素子を照明するための照明装置及びこの照明装置を用いて構成された画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶パネルやいわゆる「DMD素子」などの空間光変調素子を照明装置によって照明し、この空間光変調素子の虚像を結像レンズによって形成するように構成された画像表示装置が提案されている。
【0003】
このような画像表示装置における照明装置の光源としては、現在、主に発光ダイオード(LED)が用いられている。しかし、発光ダイオードを光源として画像表示を行う場合には、出射光が単色光ではないため、大きな色再現領域を実現することが困難となる。
【0004】
一方、照明装置の光源として、半導体レーザを用いることが試みられている。半導体レーザは、実用上十分な発光量及び寿命を有しており、また、出射光の単色性が良好であるため、大きな色再現領域を実現することを可能とする。
【0005】
【特許文献1】
特開平06−208089号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように光源として半導体レーザを用いた照明装置においては、スペックルノイズの問題が発生する。一般に、画像表示装置により形成された虚像を観測者が鑑賞する場合には、観測者の網膜上においては、空間光変調素子の各領域からの光が重なって画像が形成される。このとき、この空間光変調素子上の異なる領域を経た光同士が複雑な位相関係で重ねられ、半導体レーザからの出射光は高いコヒーレンシ(可干渉性)を有していることから、互いに干渉し合うこととなる。このような干渉によって、ランダムな強度の変化、すなわち、スペックルノイズが形成されてしまう。このようなスペックルノイズが形成されることにより、表示画像の画質低下が招来される。
【0007】
スペックルノイズは、コヒーレンシを有するレーザ光を照明として用いる場合に共通の問題であり、これまでにも、スペックルノイズを低減させるための種々の試みがなされてきた。例えば、ファイバーバンドルを用いた構成が提案されている。このファイバーバンドルは、複数の光ファイバーからなり、それぞれの光ファイバの互いの光路長差が、照明光として使われるレーザ光のコヒーレント長よりも長く、もしくは、コヒーレント長程度となされているものである。このようなファイババンドルの一端部よりコヒーレント光を入射させると、他端部からの出射光は、それぞれ非干渉となる。このようなファイババンドルの他端部からの出射光を照明光として使用することにより、照明系全体としてのコヒーレンシを低減させることができ、空間光変調素子上におけるスペックルノイズを低減させることができる。
【0008】
しかし、このような構成においては、以下に示すような問題が発生する。すなわち、このようなファイババンドルにおいては、異なる光ファイバを通過した光束が各々非干渉となるため、光ファイバの本数が多いほど、つまり、光束の分割数が多いほど、これらを合流させた照明光のコヒーレンシを低減させることができる。ここで、n本の光ファイバからなるファイババンドルを用いるとする。そして、一般に、シングルモードのパワースペクトラムを有する半導体レーザにおいては、出射光の典型的なスペクトラム幅は100MHz程度であり、コヒーレント長cは、数mのオーダとなる。すると、このファイバハンドルを用いて、非干渉の照明光を得るためには、最短の光ファイバと最長の光ファイバとの長さの差は、nxc〔m〕となる。例えば、光ファイバの本数nを50本、コヒーレント長cを1mとした場合、最長の光ファイバの長さは50m以上となる。
【0009】
このような互いの光路長差を有する多数本の光ファイバからなるファイババンドルを備えた光学系は、相当に大きな体積及び重量を有するものになってしまい、画像投影装置全体の大型化を招来してしまう。
【0010】
一方、スペックルノイズを低減させるための他の構成として、回転拡散板等を用いたものが提案されている。この構成では、半導体レーザから出射された照明光の光路上に、高速で回転操作され照明光が透過する拡散板が配設されている。この拡散板は、高速回転されることによって、コヒーレント光である照明光により発生される干渉パターンを分裂させ、この干渉パターン、すなわち、スペックルノイズを、空間光変調素子上において高速に動き回らせる。
【0011】
すなわち、この構成においては、実際にスペックルノイズが消失するわけではないのであるが、あたかもスペックルノイズが消失したかのように見えるのである。
【0012】
しかし、この構成においては、拡散板として磨りガラス等が利用されるため、光利用効率が低下する。また、このような構成を具体的に照明光学系に組み込む場合には、どのような場所に組み込むかや、どのような性質、大きさの拡散板を使用すればよいのかといった具体的な提案はほとんどなされていない。特に、携帯用として小型に構成された画像表示装置においては、拡散板と空間光変調素子との間の距離が極めて短いため、上述のような構成によるコヒーレンシの低減効果及び拡散板の回転によるスペックルノイズの低減効果は、ほとんど得ることができず、結果的に、表示画像はノイズの多い不鮮明な画像になっていた。
【0013】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、照明光としてコヒーレント光を用い、装置構成を大型化することなく、また、光利用効率の低下を招来することなく、スペックルノイズの発生が抑えられた照明装置を提供し、また、このような照明装置を備えて構成された画像表示装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、コヒーレント光を出射しこのコヒーレント光によって被照明体を照明するコヒーレント光源手段と、このコヒーレント光源手段と被照明体との間のコヒーレント光の光路上に配設され該コヒーレント光源手段から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて所定の強度分布に配光して拡散させる拡散素子と、この拡散素子を振動させる加振手段と、拡散素子と被照明体との間に配設された拡散手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
この照明装置においては、コヒーレント光源手段より出射されたコヒーレント光は、加振手段によって振動される拡散素子によって拡散され、さらに、拡散手段を経て、被照明体に到達することにより、この被照明体におけるスペックルノイズを充分に低減することができる。
【0016】
そして、本発明に係る画像表示装置は、コヒーレント光を出射するコヒーレント光源手段と、このコヒーレント光によって照明される空間光変調素子と、コヒーレント光源手段と空間光変調素子との間のコヒーレント光の光路上に配設され該コヒーレント光源手段から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて所定の強度分布に配光して拡散させる拡散素子と、この拡散素子を振動させる加振手段と、拡散素子と空間光変調素子との間に配設された拡散手段と、空間光変調素子の虚像を形成する結像手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0017】
この画像表示装置においては、コヒーレント光源手段より出射されたコヒーレント光は、加振手段によって振動される拡散素子によって拡散され、さらに、拡散手段を経て、空間光変調素子に到達することにより、この空間光変調素子におけるスペックルノイズを充分に低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】
以下の各実施の形態は、本発明に係る照明装置を、被照明体となる画像表示装置における空間光変調素子を照明するものとして構成し、この照明装置を有する画像表示装置を構成したものである。
【0020】
なお、この画像表示装置は、一対の画像表示装置が観察者の左右両瞳に対応されて設置されるように、保持具(ヘアバンドや眼鏡の蔓状のもの)によって保持されるように構成された、いわゆる頭部搭載型の画像表示装置として構成することができ、また、ビデオカメラ装置等のにおけるいわゆる「ビューファインダ」として構成することもできる。
【0021】
〔実施の形態(1)〕
この照明装置は、図1に示すように、コヒーレント光を出射して空間光変調素子5を照明するコヒーレント光源手段となる半導体レーザ1を備えて構成されている。この半導体レーザ1から射出したコヒーレント光束は、直線偏光状態の拡散光束であり、拡散しながら、拡散素子2に入射する。
【0022】
この拡散素子2は、半導体レーザ1から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて、所定の角度及び所定の強度分布に配光して出射させるように形成されている。この拡散素子2は、例えば、透明な合成樹脂材料により、平板状に形成され、表面部に所定形状の凹凸が形成されているものである。表面部に形成する凹凸の大きさや形状、深さなどを適宜に設定することによって、出射光の角度及び強度分布を所望の状態とすることができる。
【0023】
この拡散素子2においては、この拡散素子2を透過した光束の断面形状を円形として強度分布をガウシアン分布にしたり、または、この拡散素子2を透過した光束の強度分布を矩形状の分布としたりすることができる。なお、このような、透過した光束の強度分布を矩形状の分布とするような特性を有する拡散素子2は、例えば、ホログラム素子として形成することによって実現することができる。
【0024】
なお、これら拡散素子2を透過した光束の強度分布は、このピーム成形素子3に入射する光束の入射角に依存するものであってもよい。
【0025】
そして、この拡散素子2は、光軸に直交する平面内において移動可能に支持されており、後述するスペックルノイズの低減のために、加振手段3によって、光軸に直交する平面内において、すなわち、この拡散素子2の主面部に平行な平面内において、所定の周波数で振動させられる。この加振手段3の駆動力源としては、圧電素子、ボイスコイル、または、超音波モータなどを使用することができる。
【0026】
この拡散素子2を経たコヒーレント光束は、拡散手段となる導光体4に入射する。この導光体4は、透明な合成樹脂材料やガラス材料等により、楔形状の略々平板状に形成されている。そして、この導光体4に対しては、各側面部のうちの幅の広い側面部である入射面4aから光束が入射され、この入射面4aに略々直交する主面部である出射面4bから光束が出射される。この導光体4は、完全な透明体ではなく、入射した光束をこの導光体4内において適宜拡散させるように、内部に多数の光反射用ドット(拡散材)を含んで形成されている。すなわち、導光体4の入射面4aから入射された光束は、この導光体4内を進行することにより拡散されて、この導光体4の出射面4bから出射される。
【0027】
拡散素子2及び導光体4を透過して導光体4から出射した光束は、被照明体となる空間光変調素子5を略々一様に照明する。この空間光変調素子5としては、例えば、液晶表示デバイスや、いわゆる「DMD素子」などが使用される。
【0028】
そして、この空間光変調素子5の虚像が、結像手段となる結像レンズ6によって形成され、観察者の瞳7によって観察される。結像レンズ6は、凸レンズである。
【0029】
ここで、拡散素子2の振動の光軸に直交する方向の振幅と、スペックルコントラストとの関係を調べると、図2に示すように、拡散素子2の振動の光軸に直交する方向の振幅が大きいほど、スペックルコントラストは低下するが、ある振幅(約400μm)以上は、それより大きくしてもスペックルコントラストを低下させる効果はいわば飽和状態となってしまい、あまり変化がなくなってしまうことがわかる。なお、図2は、レーザ光源から出射された光束を、ある特定の拡散角を有する拡散素子を透過させてスクリーンに投影し、その映像をCCD(固体撮像素子)で撮影し画像解析して求めたものである。この図2において、横軸は拡散素子の振動振幅、縦軸はスペックルコントラストを表している。
【0030】
ここでいうスペックルコントラストとは、被照明体である空間光変調素子5上での光の空間的な強度分布の標準偏差を、強度分布の平均値で規格化した値であり、スペックルノイズが多い場合には、その値は大きくなり、逆にスペックルノイズが低減されている場合には、その値は小さくなる。
【0031】
また、図2に示す実験結果は、レーザ光源として、クリプトン(Kr)レーザ、単一モードの赤色半導体レーザ(出力50mW)、マルチモードの赤色半導体レーザ(出力500mW)を用いたものであり、それぞれスペックルコントラストの値は異なるが、スペックルコントラストの低減については、同様の傾向が確認できている。
【0032】
そして、拡散素子2の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが被照明体上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。
【0033】
また、拡散素子2の振動振幅は、小さすぎると、スペックルノイズの低減効果が小さくなってしまい、逆に、大き過ぎると、騒音の発生原因や、機械的信頼性の低下を引き起こしてしまう。この点に関しては、本件発明者による実験結果によると、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0034】
そして、圧電素子、ボイスコイル、または、超音波モータ等の振動素子を用いて拡散素子2を振動させる場合、拡散素子2の共振周波数(固有振動数)を30Hz程度に設定することにより、少ない消費電力で振動させることができる。この場合、比較的比重の大きいガラス等からなる拡散素子2を用いた場合には、上述の共振条件を満たすように振動系を設計した場合に、質量の大きさに応じて振動系のばね定数も大きくしなければ、共振周波数を30Hz程度とすることが達成できず、そのために駆動音の増加や、機械的信頼性の低下が引き起こされる可能性が増加する。
【0035】
したがって、拡散素子2をなす材料としては、比較的比重の小さい材料、例えば、ポリカーボネイト、ポリエステル等の合成樹脂材料を用いることが好ましい。
【0036】
さらに、光源となる半導体レーザとしては、コヒーレンシの低いマルチモード発振のものが良い。しかし、単一波長の光源を必要とする照明装置、例えば、色収差の許容量が極めて小さい光学系を用いる場合などにおいてはこの限りではない。
【0037】
また、図1に示した構成では、単一の半導体レーザを用いているが、複数の半導体レーザを並列的に用いたほうが、照明装置全体でのスペックルノイズの低減効果を大きくすることができる。
【0038】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズ、すなわち細かな照度むらのない、もしくは、スペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。すなわち、この画像表示装置において観察者により観察される像は、非常に短い時間においてはスペックルノイズが発生しているが、加振手段3によって拡散素子2が振動されることにより、スペックルノイズが空間的に平均化され、明瞭な画像となる。
【0039】
なお、拡散素子2は、図3に示すように、放射光強度分布に異方性をもった半導体レーザ1からの出射光のビーム整形と、スペックルノイズの除去との双方を実現するものとしてもよい。
【0040】
すなわち、半導体レーザ1から放射された光束は、図4に示すように、θ⊥方向(半導体レーザチップをなす積層構造の各層に直交する方向)(図4中x方向)のビーム径が、θ//方向(半導体レーザチップをなす積層構造の各層に平行な方向)(図4中y方向)のビーム径に対して長くなっている楕円形状である。半導体レーザ1から放射された光束の拡散素子2に対する入射領域2aの形状は、このような楕円形状となっている。そして、この楕円形状の縦横比は、導光体4の入射面4aの縦横比に対応したものとはなっていない。
【0041】
そのため、このままでは、効率よく光束を利用することが困難であり、また、画像表示装置等において、所定の領域を均一に照明することが困難である。
【0042】
そこで、この照明装置においては、断面が楕円形状の入射光束に対し、この楕円形状の縦横比を変化させて出射するような性質を有する拡散素子2を用いる。この拡散素子2を透過した光束は、導光体4の入射面4aの縦横比に対応した縦横比を有する楕円形状の入射領域4cにおいて、導光体4の入射面4aに入射する。
【0043】
そして、この拡散素子2は、上述したように、加振手段によって、光軸に直交する面内で振動される。このように拡散素子2が振動されることによって、空間光変調素子において形成される干渉パターンが人の目に認識されにくいように動き回り、結果的にスペックルノイズが低減される。
【0044】
さらに、拡散素子2を透過した後のビーム形状が、導光体4の入射面4aと同一の形状となるようにすることも考えられる。この場合には、楕円形の断面形状を有する光束が入射されたときにこの光束の断面形状を矩形として出射させる特性を有する拡散素子2を用いる。そして、このような拡散素子2を光軸上に対して垂直方向に振動させることによって、空間光変調素子5において形成される干渉パターンを人の目に認識されにくいように動き回らせることができ、結果的にスペックルノイズを低減させることができる。
【0045】
本発明に係る照明装置においては、この実施の形態に示したような光学系を用いることによって、光利用効率を高く維持しつつ、スペックルノイズを充分に低減させることが可能となる。
【0046】
この場合においても、拡散素子2の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが空間光変調素子5上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。
【0047】
また、拡散素子2の振動振幅は、小さすぎると、スペックルノイズの低減効果が小さくなってしまい、逆に、大き過ぎると、騒音の発生原因や、機械的信頼性の低下を引き起こしてしまう。この点に関しては、本件発明者による実験結果によると、上述と同様に、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0048】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズのない、もしくはスペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。
【0049】
〔実施の形態(2)〕
次に、本発明に係る照明装置及び画像表示装置の他の実施の形態として、図5に示すように、拡散手段として、上述の導光体4に代えて、第2の拡散素子8を用いた構成を示す。
【0050】
この照明装置は、図5に示すように、コヒーレント光を出射して空間光変調素子5を照明するコヒーレント光源手段となる半導体レーザ1を備えて構成される。この半導体レーザ1から射出したコヒーレント光束は、拡散しながら、拡散素子2に入射する。
【0051】
この拡散素子2は、上述の各実施例におけると同様に、半導体レーザ1から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて、所定の角度及び所定の強度分布に配光して出射させるように形成されている。
【0052】
そして、この拡散素子2は、スペックルノイズの低減のために、加振手段3によって、光軸に直交する平面内において、すなわち、この拡散素子2の主面部に平行な平面内において、所定の周波数で振動させられる。この加振手段3の駆動力源としては、圧電素子、ボイスコイル、または、超音波モータなどを使用することができる。
【0053】
拡散素子2を経たコヒーレント光束は、拡散手段となる第2の拡散素子8に入射する。この第2の拡散素子8は、加振手段3によって振動させられる拡散素子2と同様に形成されたものであるが、光軸に対して固定して配設される。
【0054】
各拡散素子2,8を透過して第2の拡散素子8から出射した光束は、被照明体となる空間光変調素子5を略々一様に照明する。この空間光変調素子5としては、例えば、液晶表示デバイスや、いわゆる「DMD素子」などが使用される。
【0055】
そして、この空間光変調素子5の虚像が、結像手段となる結像レンズ6によって形成され、観察者の瞳7によって観察される。
【0056】
この場合においても、拡散素子2の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが被照明体上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。また、拡散素子2の振動振幅は、本件発明者による実験結果によると、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0057】
また、拡散素子2の共振周波数(固有振動数)を30Hz程度に設定することにより、少ない消費電力で振動させることができる。拡散素子2をなす材料としては、比較的比重の小さい材料、例えば、ポリカーボネイト、ポリエステル等の合成樹脂材料を用いることが好ましい。
【0058】
さらに、光源となる半導体レーザとしては、コヒーレンシの低いマルチモード発振のものが良い。しかし、単一波長の光源を必要とする照明装置、例えば、色収差の許容量が極めて小さい光学系を用いる場合などにおいてはこの限りではない。
【0059】
なお、図5に示した構成では、単一の半導体レーザを用いているが、複数の半導体レーザを並列的に用いたほうが、照明装置全体でのスペックルノイズの低減効果を大きくすることができる。
【0060】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズ、すなわち細かな照度むらのない、もしくは、スペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。すなわち、この画像表示装置において観察者により観察される像は、非常に短い時間においてはスペックルノイズが発生しているが、加振手段3によって拡散素子2が振動されることにより、スペックルノイズが空間的に平均化され、明瞭な画像となる。
【0061】
〔実施の形態(3)〕
上述の各実施の形態における画像表示装置において、光源として、赤色(以下、「R」とする。)、緑色(以下、「G」とする。)、青色(以下、「B」とする。)の3色のうちの互いに異なる一色の光を発する3個のレーザ光源を用いて、カラー画像を表示する画像表示装置を構成することができる。
【0062】
また、この場合においては、レーザ光源を各色1個ずつ用いる構成に限定されず、それぞれの色について複数個のレーザ光源を用いるようにしてもよい。各色について複数個のレーザ光源を並列的に用いたほうが、照明光学系全体について、スペックルノイズの低減効果を大きくすることができる。
【0063】
各レーザ光源から出射されたR、G、Bのコヒーレント光は、それぞれ拡散素子を経て、ダイクロイックミラー等の光学素子によって合成され、導光体、または、第2の拡散素子に入射する。各拡散素子及び導光体、または、第2の拡散素子を透過して導光体、または、第2の拡散素子から出射した光束は、被照明体となる空間光変調素子を略々一様に照明する。そして、この空間光変調素子の虚像が、結像手段となる結像レンズによって形成され、観察者の瞳によって観察される。
【0064】
この場合においても、各拡散素子は、上述したように、加振手段によって、光軸に直交する面内で振動される。このように拡散素子が振動されることによって、空間光変調素子において形成される干渉パターンが人の目に認識されにくいように動き回り、結果的にスペックルノイズが低減される。拡散素子の振動周波数は、30Hz以上が望ましい。振動周波数がこの値以下だと、スペックルノイズが空間光変調素子上で動き回るのが認識されてしまうため、スペックルノイズの低減効果は小さくなってしまう。
【0065】
また、拡散素子の振動振幅は、小さすぎると、スペックルノイズの低減効果が小さくなってしまい、逆に、大き過ぎると、騒音の発生原因や、機械的信頼性の低下を引き起こしてしまう。この点に関しては、本件発明者による実験結果によると、上述と同様に、100μm以上400μm以下が望ましい。
【0066】
以上のような条件を満たした光学系を利用することによって、スペックルノイズのない、もしくはスペックルノイズの非常に少ない照明装置及び画像表示装置を実現することができる。
【0067】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る照明装置においては、コヒーレント光によって被照明体を照明するコヒーレント光源手段を用いながらも、コヒーレント光の光路上に配設された拡散素子を振動させ、かつ、拡散手段として、例えば、導光体、もしくは、第2の拡散素子を配置することによって、スペックルノイズ、すなわち、照度むらを低減させることができる。
【0068】
この照明装置においては、コヒーレント光源手段として量子効率の高いレーザ光源を用いることができるため、消費電力の削減を実現することができる。
【0069】
また、この照明装置を用いることにより、コヒーレント光源手段として単色性の高いレーザ光源を用いることができるため、収差の少ない高解像度の画像を表示することができる画像表示装置を構成することができる。
【0070】
そして、本発明に係る画像表示装置においては、上述のような照明装置を備えることにより、例えば、一対の画像表示装置が観察者の左右両瞳に対応されて設置されるように、保持具(ヘアバンドや眼鏡の蔓状のもの)によって保持されるように構成された、いわゆる頭部搭載型の画像表示装置として構成した場合や、ビデオカメラ装置におけるいわゆる「ビューファインダ」として構成した場合においても、観察者に対しスペックルノイズの低減された画像を提供でき、色純度、コントラストが高い画像を表示することができる画像表示装置を実現することができる。
【0071】
また、本発明に係る画像表示装置は、発振波長が異なる複数のレーザ光源を用いれば、色再現領域の広い画像表示装置として構成することができる。
【0072】
すなわち、本発明は、照明光としてコヒーレント光を用い、装置構成を大型化することなく、また、光利用効率の低下を招来することなく、スペックルノイズの発生が抑えられた照明装置を提供し、また、このような照明装置を備えて構成された画像表示装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る照明装置及びこの照明装置を用いて構成された本発明に係る画像表示装置の構成を示す側面図である。
【図2】上記照明装置における拡散素子の振動振幅とスペックルノイズの減少との関係を示すグラフである。
【図3】上記照明装置における導光体の形状を示す斜視図である。
【図4】上記導光体に入射される光束の断面形状を示す正面図である。
【図5】本発明に係る照明装置及びこの照明装置を用いて構成された本発明に係る画像表示装置の構成の他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ、2 拡散素子、3 加振手段、4 導光体、5 空間光変調素子、6 結像レンズ、7 瞳、8 第2の拡散素子
Claims (28)
- コヒーレント光を出射し、このコヒーレント光によって被照明体を照明するコヒーレント光源手段と、
上記コヒーレント光源手段と上記被照明体との間の上記コヒーレント光の光路上に配設され、該コヒーレント光源手段から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて所定の強度分布に配光して拡散させる拡散素子と、
上記拡散素子を振動させる加振手段と、
上記拡散素子と上記被照明体との間に配設された拡散手段と
を備えたことを特徴とする照明装置。 - 上記拡散手段は、導光体であることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記拡散手段は、第2の拡散素子であることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記被照明体として、空間光変調素子を照明することを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記加振手段による上記拡散素子の振動の周波数が30Hz以上であることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記加振手段による上記拡散素子の振動の光軸に直交する方向の振幅が100μm乃至400μmであることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記拡散素子は、合成樹脂材料を主原料として形成されていること特徴とする請求項1記載の照明装置
- 上記加振手段は、圧電素子を有し、この圧電素子によって、上記拡散素子を振動させることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記加振手段は、ボイスコイルを有し、このボイスコイルによって、上記拡散素子を振動させることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記加振手段は、超音波モータを有し、この超音波モータによって、上記拡散素子を振動させることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記コヒーレント光源手段は、複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記各コヒーレント光源手段は、互いに異なる波長のコヒーレント光を発することを特徴とする請求項11記載の照明装置。
- 上記拡散素子は、発散角に異方性を有していることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 上記拡散素子は、断面形状が楕円形状の入射光を、断面形状が円形状の光束として出射させることを特徴とする請求項13記載の照明装置。
- 上記拡散素子は、断面形状が楕円形状の入射光を、断面形状が四角形状の光束として出射させることを特徴とする請求項13記載の照明装置。
- コヒーレント光を出射するコヒーレント光源手段と、
上記コヒーレント光によって照明される空間光変調素子と、
上記コヒーレント光源手段と上記空間光変調素子との間の上記コヒーレント光の光路上に配設され、該コヒーレント光源手段から入射するコヒーレント光の強度分布を変化させて所定の強度分布に配光して拡散させる拡散素子と、
上記拡散素子を振動させる加振手段と、
上記拡散素子と上記空間光変調素子との間に配設された拡散手段と、
上記空間光変調素子の虚像を形成する結像手段と
を備えていることを特徴とする画像表示装置。 - 上記拡散手段は、導光体であることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記拡散手段は、第2の拡散素子であることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記加振手段による上記拡散素子の振動の周波数が30Hz以上であることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記加振手段による上記拡散素子の振動の光軸に直交する方向の振幅が100μm乃至400μmであることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記拡散素子は、合成樹脂材料を主原料として形成されていることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記コヒーレント光源手段は、複数設けられていることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記加振手段は、圧電素子を有し、この圧電素子によって、上記拡散素子を振動させることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記加振手段は、ボイスコイルを有し、このボイスコイルによって、上記拡散素子を振動させることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記加振手段は、超音波モータを有し、この超音波モータによって、上記拡散素子を振動させることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記拡散素子は、配光角に異方性を有していることを特徴とする請求項16記載の画像表示装置。
- 上記拡散素子は、断面形状が楕円形状の入射光を、断面形状が円形状の光束として出射させることを特徴とする請求項26記載の画像表示装置。
- 上記拡散素子は、断面形状が楕円形状の入射光を、断面形状が四角形状の光束として出射させることを特徴とする請求項26記載の画像表示装置。
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