JP2004137928A - 気化器の空燃比制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉し得る,気化器の空燃比制御装置を提供する。
【解決手段】メインノズル5の外周に,その内部に多数のブリード孔14を介して連通するエアブリード室13を形成し,このエアブリード室13に,常時導通状態の第1ブリードエア通路15と,制御弁20により開閉される第2ブリードエア通路16とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,スロットルバルブ7の開度に応じて第2ブリードエア通路16を開閉するように,該バルブ7の一部により制御弁20を構成した。
【選択図】 図4
【解決手段】メインノズル5の外周に,その内部に多数のブリード孔14を介して連通するエアブリード室13を形成し,このエアブリード室13に,常時導通状態の第1ブリードエア通路15と,制御弁20により開閉される第2ブリードエア通路16とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,スロットルバルブ7の開度に応じて第2ブリードエア通路16を開閉するように,該バルブ7の一部により制御弁20を構成した。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,気化器本体の吸気道に開口するメインノズルの外周に,そのメインノズル内に多数のブリード孔を介して連通するエアブリード室を形成し,このエアブリード室に,常時導通状態の第1ブリードエア通路と,制御弁により開閉される第2ブリードエア通路とを接続した,気化器の空燃比制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる気化器の空燃比制御装置は,例えば下記特許文献1に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【特許文献1】
実開昭55−137245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のかゝる気化器の空燃比制御装置では,第2ブリードエア通路を開閉する制御弁を負圧応動型に構成している。即ち,通常はばねの付勢力をもってダイヤフラム弁により第2ブリードエア通路を遮断し,スロットルバルブが所定開度になると,負圧室に導入した吸気負圧によりダイヤフラム弁を開弁して第2ブリードエア通路を導通させるようになっている。
【0005】
ところで,こうした気化器の空燃比制御装置は,構造が複雑で部品点数が多く,コスト高となるを免れず,その上,負圧室への負圧の導入,遮断タイミング,即ち第2ブリードエア通路の開閉タイミングを安定させるために,吸気道に開口させる負圧取り入れ孔とスロットルバルブとの相対位置を高精度に設定する必要があり,高い加工精度が要求されるため,これもコスト高の要因となっている。
【0006】
本発明は,かゝる点に鑑みてなされたもので,構造が簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉し得るようにした,前記気化器の空燃比制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,気化器本体の吸気道に開口するメインノズルの外周に,そのメインノズル内に多数のブリード孔を介して連通するエアブリード室を形成し,このエアブリード室に,常時導通状態の第1ブリードエア通路と,制御弁により開閉される第2ブリードエア通路とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,吸気道を開閉するスロットルバルブの開度に応じて第2ブリードエア通路を開閉するように,該バルブの一部により前記制御弁を構成したことを第1の特徴とする。
【0008】
この第1の特徴によれば,制御弁の構成に特別な部材を付加する必要がなく,したがって制御弁の構造は簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉して,エンジンに供給する混合気の空燃比を所望通りに制御することができる。
【0009】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記制御弁を,スロットルバルブの開度増加に応じて第2ブリードエア通路を閉じるように構成したことを第2の特徴とする。
【0010】
この第2の特徴によれば,エンジンのアイドルないし低,中負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御し,高負荷ないし全負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御すると共にノッキングを防ぐことができる。
【0011】
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,スロットルバルブをバタフライ型に構成して,このスロットルバルブの,気化器本体に回転自在に支承されるバルブ軸の一部により前記制御弁をロータリ式に構成したことを第3の特徴とする。
【0012】
この第3の特徴によれば,制御弁の構造の一層の簡素化を図ると共に,作動の確実性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,図面に示す本発明の好適な実施例に基づき以下に説明する。
【0014】
図1は本発明の空燃比制御装置を備えた気化器の縦断平面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は上記空燃比制御装置の全体説明図,図4は同空燃比制御装置の作用説明図,図5は同空燃比制御装置の特性線図である。
【0015】
先ず,図1及び図2において,水平方向に延びる吸気道2を有する気化器本体1の下面周縁に,それとの間にフロート室4を画成するフロート室体3がOリング23を介して接合される。
【0016】
吸気道2のベンチュリ部2aの下面には,円筒状メインノズル5の上端が開口しており,そのベンチュリ部2aを挟んで吸気道2の上流側にチョークバルブ6,下流側にスロットルバルブ7が配設される。
【0017】
スロットルバルブ7は,吸気道2を鉛直方向に貫通して気化器本体1に回転可能に支承されるバルブ軸8と,吸気道2内でこのバルブ軸8に固着されるバタフライ型の弁板9とで構成され,バルブ軸8の,気化器本体1外方に突出した上端部に固着されたスロットルレバー10を回動すれば,それと共に回転する弁板9により吸気道2を開閉することができる。
【0018】
気化器本体1は,吸気道2の上流端側にエアクリーナAが接続され,下流端側でエンジンの吸気管Pに接続される。
【0019】
図3に示すように,気化器本体1は,前記メインノズル5を支持するノズル支持部1aをフロート室4内で下方へ延出しており,そのノズル支持部1aの下端部に,フロート室体3の中心部を液密に貫通するボルト11を螺着することにより,フロート室体3は気化器本体1に固着される。フロート室4には,図示しない燃料タンクから供給される燃料Fが常に一定量貯留されるようになっている。
【0020】
ノズル支持部1aには,また,メインノズル5の下端をフロート室4に連通するメイン燃料ジェット12が螺着され,それによってフロート室4からメインノズル5に流れる燃料が計量される。
【0021】
メインノズル5とノズル支持部1aとの間には,円筒状のエアブリード室13が形成されており,このエアブリード室13をメインノズル5内に連通する多数のブリード孔14,14…がメインノズル5の周壁に穿設されている。
【0022】
気化器本体1には,互いに並列する第1及び第2ブリードエア通路15,16が設けられ,これらブリードエア通路15,16の上流端は前記エアクリーナA内に開口し,それらの下流端はエアブリード室13に開口する。第1ブリードエア通路15は常時導通しており,その上流端には,第1ブリードエア通路15での最大空気流量を規制する第1エアジェット17が設けられる。
【0023】
一方,第2ブリードエア通路16は,前記スロットルレバー10のバルブ軸8の一端部により構成されるロータリ式制御弁20により開閉される。これを詳しく説明すると,バルブ軸8の一端部即ち制御弁20を回転可能に支承すべく気化器本体1に設けられた軸受孔21が第2ブリードエア通路16の中間部に介入するように,第1ブリードエア通路15は構成される。したがって第2ブリードエア通路16は,軸受孔21によりエアクリーナに連なる上流側通路16aと,エアブリード室13に連なる下流側通路16bとに分割される。制御弁20は,その一側面に切欠き22を備えており,その切欠き22を上流側通路16a及び下流側通路16bの軸受孔21への開口端に対向させるとき,第2ブリードエア通路16を導通させ,切欠き22以外の円筒面を対向させるときは,第2ブリードエア通路16を遮断するようになっている。
【0024】
図4に示すように,上記制御弁20は,図示例の場合,スロットルバルブ7の全閉時に第2ブリードエア通路16を導通させ,スロットルバルブ7の半開度からその導通度合いを減じ始め,全開時には第2ブリードエア通路16を遮断するようになっている。
【0025】
第2ブリードエア通路16の上流端には,第2ブリードエア通路16での最大空気流量を規制する第2エアジェット18が設けられる。
【0026】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0027】
エンジンの運転中,吸気道2をエンジンに向かって流れる吸入空気量は,スロットルバルブ7の開度により制御され,またその吸気量に応じてベンチュリ部2aに発生する負圧がメインノズル5に作用することにより,フロート室4内の燃料Fがメインノズル5から吸気道2に噴出し,上記吸入空気と共に混合気を生成しながらエンジンに吸入される。
【0028】
その間,第1ブリードエア通路15を通して2次空気がエアブリード室13に流入し,そして多数のブリード孔14,14…からメインノズル5内に進入して,メインノズル5内の上昇する燃料をエマルジョン化して,メインノズル5から噴出する燃料の霧化を促進する。
【0029】
このとき,スロットルバルブ7がアイドル開度ないし低開度にあれば,前述のように,バルブ軸8の一部で構成される制御弁20の切欠き22が第2ブリードエア通路16を導通状態にするので,第2ブリードエア通路16をも2次空気が通過し,第1ブリードエア通路15を通過した2次空気と同様に,エアブリード室13からブリード孔14,14…を経てメインノズル5内に進入して,メインノズル5内の燃料のエマルジョン化を図る。その結果,メインノズル5から噴出する燃料中の空気量が増量され,エンジンが吸入する混合気は希釈され,その空燃比は経済空燃比となり(図5参照),エンジンのアイドルから低,中負荷速運転における燃費の節減を図ることができる。
【0030】
またスロットルバルブ7が全開近傍ないし全開状態になると,前述のように,制御弁20の円筒状周面が第2ブリードエア通路16を遮断状態にするので,2次空気が第2ブリードエア通路16を通らなくなった分,メインノズル5から噴出する燃料中の空気量が減量され,エンジンが吸入する混合気は濃厚化し,その空燃比は出力空燃比となり(図5参照),エンジンの高負荷ないし全負荷運転における出力増強を図ると共に,ノッキングの発生を抑えることができる。
【0031】
このように制御弁20は,スロットルバルブ7のバルブ軸8の一部で構成されるので,制御弁20の構成に特別な部材を付加する必要がなく,したがって制御弁20の構造は簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉して,エンジンに供給する混合気の空燃比を所望通りに制御することができる。
【0032】
特に,スロットルバルブ7をバタフライ型に構成して,このスロットルバルブ7のバルブ軸8の一部により制御弁20をロータリ式に構成したことにより,制御弁20の構造の一層の簡素化を図ると共に,作動の確実性を高めることができる。
【0033】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,スロットルバルブ7をピストン型に構成して,その摺動部によりスライド式の制御弁を構成することもできる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,気化器本体の吸気道に開口するメインノズルの外周に,そのメインノズル内に多数のブリード孔を介して連通するエアブリード室を形成し,このエアブリード室に,常時導通状態の第1ブリードエア通路と,制御弁により開閉される第2ブリードエア通路とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,吸気道を開閉するスロットルバルブの開度に応じて第2ブリードエア通路を開閉するように,該バルブの一部により前記制御弁を構成したことを第1の特徴とする。
【0035】
この第1の特徴によれば,制御弁の構成に特別な部材を付加する必要がなく,したがって制御弁の構造は簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉して,エンジンに供給する混合気の空燃比を所望通りに制御することができる。
【0036】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記制御弁を,スロットルバルブの開度増加に応じて第2ブリードエア通路を閉じるように構成したことを第2の特徴とする。
【0037】
この第2の特徴によれば,エンジンのアイドルないし低,中負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御し,高負荷ないし全負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御すると共にノッキングを防ぐことができる。
【0038】
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,スロットルバルブをバタフライ型に構成して,このスロットルバルブの,気化器本体に回転自在に支承されるバルブ軸の一部により前記制御弁をロータリ式に構成したことを第3の特徴とする。
【0039】
この第3の特徴によれば,制御弁の構造の一層の簡素化を図ると共に,作動の確実性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比制御装置を備えた気化器の縦断平面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】上記空燃比制御装置の全体説明図
【図4】同空燃比制御装置の作用説明図
【図5】同空燃比制御装置の特性線図
【符号の説明】
1・・・・・気化器本体
2・・・・・吸気道
5・・・・・メインノズル
7・・・・・スロットルバルブ
8・・・・・バルブ軸
13・・・ エアブリード室
14・・・・ブリード孔
15・・・・第1ブリードエア通路
16・・・・第2ブリードエア通路
20・・・・制御弁
【発明の属する技術分野】
本発明は,気化器本体の吸気道に開口するメインノズルの外周に,そのメインノズル内に多数のブリード孔を介して連通するエアブリード室を形成し,このエアブリード室に,常時導通状態の第1ブリードエア通路と,制御弁により開閉される第2ブリードエア通路とを接続した,気化器の空燃比制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる気化器の空燃比制御装置は,例えば下記特許文献1に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【特許文献1】
実開昭55−137245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のかゝる気化器の空燃比制御装置では,第2ブリードエア通路を開閉する制御弁を負圧応動型に構成している。即ち,通常はばねの付勢力をもってダイヤフラム弁により第2ブリードエア通路を遮断し,スロットルバルブが所定開度になると,負圧室に導入した吸気負圧によりダイヤフラム弁を開弁して第2ブリードエア通路を導通させるようになっている。
【0005】
ところで,こうした気化器の空燃比制御装置は,構造が複雑で部品点数が多く,コスト高となるを免れず,その上,負圧室への負圧の導入,遮断タイミング,即ち第2ブリードエア通路の開閉タイミングを安定させるために,吸気道に開口させる負圧取り入れ孔とスロットルバルブとの相対位置を高精度に設定する必要があり,高い加工精度が要求されるため,これもコスト高の要因となっている。
【0006】
本発明は,かゝる点に鑑みてなされたもので,構造が簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉し得るようにした,前記気化器の空燃比制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,気化器本体の吸気道に開口するメインノズルの外周に,そのメインノズル内に多数のブリード孔を介して連通するエアブリード室を形成し,このエアブリード室に,常時導通状態の第1ブリードエア通路と,制御弁により開閉される第2ブリードエア通路とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,吸気道を開閉するスロットルバルブの開度に応じて第2ブリードエア通路を開閉するように,該バルブの一部により前記制御弁を構成したことを第1の特徴とする。
【0008】
この第1の特徴によれば,制御弁の構成に特別な部材を付加する必要がなく,したがって制御弁の構造は簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉して,エンジンに供給する混合気の空燃比を所望通りに制御することができる。
【0009】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記制御弁を,スロットルバルブの開度増加に応じて第2ブリードエア通路を閉じるように構成したことを第2の特徴とする。
【0010】
この第2の特徴によれば,エンジンのアイドルないし低,中負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御し,高負荷ないし全負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御すると共にノッキングを防ぐことができる。
【0011】
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,スロットルバルブをバタフライ型に構成して,このスロットルバルブの,気化器本体に回転自在に支承されるバルブ軸の一部により前記制御弁をロータリ式に構成したことを第3の特徴とする。
【0012】
この第3の特徴によれば,制御弁の構造の一層の簡素化を図ると共に,作動の確実性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,図面に示す本発明の好適な実施例に基づき以下に説明する。
【0014】
図1は本発明の空燃比制御装置を備えた気化器の縦断平面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は上記空燃比制御装置の全体説明図,図4は同空燃比制御装置の作用説明図,図5は同空燃比制御装置の特性線図である。
【0015】
先ず,図1及び図2において,水平方向に延びる吸気道2を有する気化器本体1の下面周縁に,それとの間にフロート室4を画成するフロート室体3がOリング23を介して接合される。
【0016】
吸気道2のベンチュリ部2aの下面には,円筒状メインノズル5の上端が開口しており,そのベンチュリ部2aを挟んで吸気道2の上流側にチョークバルブ6,下流側にスロットルバルブ7が配設される。
【0017】
スロットルバルブ7は,吸気道2を鉛直方向に貫通して気化器本体1に回転可能に支承されるバルブ軸8と,吸気道2内でこのバルブ軸8に固着されるバタフライ型の弁板9とで構成され,バルブ軸8の,気化器本体1外方に突出した上端部に固着されたスロットルレバー10を回動すれば,それと共に回転する弁板9により吸気道2を開閉することができる。
【0018】
気化器本体1は,吸気道2の上流端側にエアクリーナAが接続され,下流端側でエンジンの吸気管Pに接続される。
【0019】
図3に示すように,気化器本体1は,前記メインノズル5を支持するノズル支持部1aをフロート室4内で下方へ延出しており,そのノズル支持部1aの下端部に,フロート室体3の中心部を液密に貫通するボルト11を螺着することにより,フロート室体3は気化器本体1に固着される。フロート室4には,図示しない燃料タンクから供給される燃料Fが常に一定量貯留されるようになっている。
【0020】
ノズル支持部1aには,また,メインノズル5の下端をフロート室4に連通するメイン燃料ジェット12が螺着され,それによってフロート室4からメインノズル5に流れる燃料が計量される。
【0021】
メインノズル5とノズル支持部1aとの間には,円筒状のエアブリード室13が形成されており,このエアブリード室13をメインノズル5内に連通する多数のブリード孔14,14…がメインノズル5の周壁に穿設されている。
【0022】
気化器本体1には,互いに並列する第1及び第2ブリードエア通路15,16が設けられ,これらブリードエア通路15,16の上流端は前記エアクリーナA内に開口し,それらの下流端はエアブリード室13に開口する。第1ブリードエア通路15は常時導通しており,その上流端には,第1ブリードエア通路15での最大空気流量を規制する第1エアジェット17が設けられる。
【0023】
一方,第2ブリードエア通路16は,前記スロットルレバー10のバルブ軸8の一端部により構成されるロータリ式制御弁20により開閉される。これを詳しく説明すると,バルブ軸8の一端部即ち制御弁20を回転可能に支承すべく気化器本体1に設けられた軸受孔21が第2ブリードエア通路16の中間部に介入するように,第1ブリードエア通路15は構成される。したがって第2ブリードエア通路16は,軸受孔21によりエアクリーナに連なる上流側通路16aと,エアブリード室13に連なる下流側通路16bとに分割される。制御弁20は,その一側面に切欠き22を備えており,その切欠き22を上流側通路16a及び下流側通路16bの軸受孔21への開口端に対向させるとき,第2ブリードエア通路16を導通させ,切欠き22以外の円筒面を対向させるときは,第2ブリードエア通路16を遮断するようになっている。
【0024】
図4に示すように,上記制御弁20は,図示例の場合,スロットルバルブ7の全閉時に第2ブリードエア通路16を導通させ,スロットルバルブ7の半開度からその導通度合いを減じ始め,全開時には第2ブリードエア通路16を遮断するようになっている。
【0025】
第2ブリードエア通路16の上流端には,第2ブリードエア通路16での最大空気流量を規制する第2エアジェット18が設けられる。
【0026】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0027】
エンジンの運転中,吸気道2をエンジンに向かって流れる吸入空気量は,スロットルバルブ7の開度により制御され,またその吸気量に応じてベンチュリ部2aに発生する負圧がメインノズル5に作用することにより,フロート室4内の燃料Fがメインノズル5から吸気道2に噴出し,上記吸入空気と共に混合気を生成しながらエンジンに吸入される。
【0028】
その間,第1ブリードエア通路15を通して2次空気がエアブリード室13に流入し,そして多数のブリード孔14,14…からメインノズル5内に進入して,メインノズル5内の上昇する燃料をエマルジョン化して,メインノズル5から噴出する燃料の霧化を促進する。
【0029】
このとき,スロットルバルブ7がアイドル開度ないし低開度にあれば,前述のように,バルブ軸8の一部で構成される制御弁20の切欠き22が第2ブリードエア通路16を導通状態にするので,第2ブリードエア通路16をも2次空気が通過し,第1ブリードエア通路15を通過した2次空気と同様に,エアブリード室13からブリード孔14,14…を経てメインノズル5内に進入して,メインノズル5内の燃料のエマルジョン化を図る。その結果,メインノズル5から噴出する燃料中の空気量が増量され,エンジンが吸入する混合気は希釈され,その空燃比は経済空燃比となり(図5参照),エンジンのアイドルから低,中負荷速運転における燃費の節減を図ることができる。
【0030】
またスロットルバルブ7が全開近傍ないし全開状態になると,前述のように,制御弁20の円筒状周面が第2ブリードエア通路16を遮断状態にするので,2次空気が第2ブリードエア通路16を通らなくなった分,メインノズル5から噴出する燃料中の空気量が減量され,エンジンが吸入する混合気は濃厚化し,その空燃比は出力空燃比となり(図5参照),エンジンの高負荷ないし全負荷運転における出力増強を図ると共に,ノッキングの発生を抑えることができる。
【0031】
このように制御弁20は,スロットルバルブ7のバルブ軸8の一部で構成されるので,制御弁20の構成に特別な部材を付加する必要がなく,したがって制御弁20の構造は簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉して,エンジンに供給する混合気の空燃比を所望通りに制御することができる。
【0032】
特に,スロットルバルブ7をバタフライ型に構成して,このスロットルバルブ7のバルブ軸8の一部により制御弁20をロータリ式に構成したことにより,制御弁20の構造の一層の簡素化を図ると共に,作動の確実性を高めることができる。
【0033】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,スロットルバルブ7をピストン型に構成して,その摺動部によりスライド式の制御弁を構成することもできる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,気化器本体の吸気道に開口するメインノズルの外周に,そのメインノズル内に多数のブリード孔を介して連通するエアブリード室を形成し,このエアブリード室に,常時導通状態の第1ブリードエア通路と,制御弁により開閉される第2ブリードエア通路とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,吸気道を開閉するスロットルバルブの開度に応じて第2ブリードエア通路を開閉するように,該バルブの一部により前記制御弁を構成したことを第1の特徴とする。
【0035】
この第1の特徴によれば,制御弁の構成に特別な部材を付加する必要がなく,したがって制御弁の構造は簡単で低廉であり,しかも第2ブリードエア通路をスロットルバルブの開度に応じて的確に開閉して,エンジンに供給する混合気の空燃比を所望通りに制御することができる。
【0036】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記制御弁を,スロットルバルブの開度増加に応じて第2ブリードエア通路を閉じるように構成したことを第2の特徴とする。
【0037】
この第2の特徴によれば,エンジンのアイドルないし低,中負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御し,高負荷ないし全負荷運転時には,混合気の空燃比を経済空燃比に制御すると共にノッキングを防ぐことができる。
【0038】
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,スロットルバルブをバタフライ型に構成して,このスロットルバルブの,気化器本体に回転自在に支承されるバルブ軸の一部により前記制御弁をロータリ式に構成したことを第3の特徴とする。
【0039】
この第3の特徴によれば,制御弁の構造の一層の簡素化を図ると共に,作動の確実性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比制御装置を備えた気化器の縦断平面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】上記空燃比制御装置の全体説明図
【図4】同空燃比制御装置の作用説明図
【図5】同空燃比制御装置の特性線図
【符号の説明】
1・・・・・気化器本体
2・・・・・吸気道
5・・・・・メインノズル
7・・・・・スロットルバルブ
8・・・・・バルブ軸
13・・・ エアブリード室
14・・・・ブリード孔
15・・・・第1ブリードエア通路
16・・・・第2ブリードエア通路
20・・・・制御弁
Claims (3)
- 気化器本体(1)の吸気道(2)に開口するメインノズル(5)の外周に,そのメインノズル(5)内に多数のブリード孔(14)を介して連通するエアブリード室(13)を形成し,このエアブリード室(13)に,常時導通状態の第1ブリードエア通路(15)と,制御弁(20)により開閉される第2ブリードエア通路(16)とを接続した,気化器の空燃比制御装置において,
吸気道(2)を開閉するスロットルバルブ(7)の開度に応じて第2ブリードエア通路(16)を開閉するように,該バルブ(7)の一部により前記制御弁(20)を構成したことを特徴とする,気化器の空燃比制御装置。 - 請求項1記載の気化器の空燃比制御装置において,
前記制御弁(20)を,スロットルバルブ(7)の開度増加に応じて第2ブリードエア通路(16)を閉じるように構成したことを特徴とする,気化器の空燃比制御装置。 - 請求項1又は2記載の気化器の空燃比制御装置において,
スロットルバルブ(7)をバタフライ型に構成して,このスロットルバルブ(7)の,気化器本体(1)に回転自在に支承されるバルブ軸(8)の一部により前記制御弁(20)をロータリ式に構成したことを特徴とする,気化器の空燃比制御装置。
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US10113509B2 (en) | 2015-07-01 | 2018-10-30 | Honda Motor Co., Ltd. | Carburetor for internal combustion engine |
-
2002
- 2002-10-16 JP JP2002301653A patent/JP2004137928A/ja active Pending
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CN106050478B (zh) * | 2015-04-15 | 2019-01-01 | 株式会社京浜 | 化油器 |
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