JP2004137769A - 防犯サムターンの構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】既存サムターン23の摘み31を覆う防犯サムターンの構造であって、摘み31を挿入する嵌入穴51aを有し嵌入穴51aに挿入した摘み31を固着手段53によって固定して摘み31を包囲して被着される回動円板51と、回動円板51の前面51cに取り付け固定され前端面にフランジ部55aを有した止軸55と、湾曲面57aの凹状内面で回動円板51を前面51cから覆う碗状に形成され止軸55に回動自在に支持されるとともにフランジ部55aによって止軸55からの抜脱が規制され且つ回動円板51の周縁51kを表出させる窓部57bを有した空転部材57と、回動円板51とともに空転部材57の前面から外周を覆う碗状に形成され、ストッパ部材71を介して空転部材57に脱着自在に取り付けられるカバー部材69とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉の施解錠操作に用いられる防犯サムターンの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば扉に設けられる施錠装置は、屋外側に表出させたシリンダー錠の鍵孔に、合鍵(キー)を挿入して回動操作することにより、扉の木口より進退させたデッドボルトを扉枠に設けたストライクに係合・係合解除して施解錠を行うとともに、屋内側からは、サムターンの摘みを回動操作するのみで、デッドボルトを進退させて、扉の施解錠を簡便に行えるようにしている。
【0003】
ところが、近年、ポスト口や、機械工具によって開けた小さな穴から針金等を挿入し、回転操作の容易なサムターンに係止して回転させ、施錠装置を解錠する不正解錠が増えている。このようなサムターンに針金等を係止して回転させることを防止するものに例えば下記特許文献1に開示されるサムターン用防犯カバーがある。
【0004】
この防犯カバー1は、図7,図8に示すように、サムターン2が嵌入する嵌入孔3が形成されているとともに、回転時に円状軌跡2bを描くサムターン2の外面2aを覆う部分が、円状軌跡に沿う円形状に形成されている。そして、嵌入孔3内に螺入してサムターン2の側面に当接し、両側から挟持するセットスクリュー4,4が設けられている。
このような構成からなる防犯カバー1は、嵌入孔3にサムターン2を挿入することで、サムターン2に防犯カバー1を覆うように被せる。その後セットスクリュー4,4を螺入させて締め付けることで、防犯カバー1をサムターン2に固定する。従って、サムターン2に被せた防犯カバー1によって、針金等を係止させて回転させることが難しくなる。
【0005】
また、上記した防犯カバーの別態様として、図9に示すように、防犯カバー1を、取付部5及び本体部6から構成したものが開示されている。取付部5は、上記の防犯カバー1の外形を手での操作が容易となるように形成し、本体部6が係止する係止突部5aを設けている。取付部5は、サムターン2に被せた状態で、サムターン2を容易に回転させることができる。また、本体部6は、係止突部5aに係止可能な係止部6aを有している。このようにすることで、係止作業という簡単な作業で、防犯カバー1の着脱が行える。さらに係止部6aで本体部6が空転することにより、針金等を係止させて回転させることが不可能となる。
【0006】
さらに、上記した防犯カバーの別態様として、図10に示すように、係止部6a内に、係止突部5aとの間にバネ部材8を設け、本体部6側の外周縁に複数の係合凹部5bと、この係合凹部5bに係合可能な係合凸部6bとを設けたものが開示されている。
このような構成とすれば、本体部6を常に取り付けたままとしておくことができる。すなわち、常時は係止突部5aと係止部6aとで本体部6が空転し、サムターン2を回転させたいときは、本体部6を手で押圧し、係合凸部6bを取付部5の係合凹部5bに係合させ、この係合状態のまま本体部6を回転させることにより、サムターン2を回転させることができた。
【0007】
【特許文献1】
実公平4−40362号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7,図8に示された防犯カバーは、外形が円筒体形状であるため、サムターンに被せた場合、本来小判形状であることからその回転位置によって視認できたサムターンの施錠状態又は非施錠状態を視認不能にしてしまい、施解錠の操作性を低下させる問題があった。
【0009】
また、図9に示された防犯カバーは、サムターンを回転操作可能にする取付部と、この取付部に対し空転しかつ着脱可能となる本体部とから構成されており、簡素な係止構造であることから、取付部に対して本体部が簡単に引き抜けてしまう欠点があった。
【0010】
さらに、図10に示された防犯カバーは、本体部を常に取り付けたままとできるが、サムターンの回転操作時には本体部を手で押圧しながら回転させなければならないため、操作性を低下させた。
【0011】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第一の目的は、針金や棒等によるサムターンの回転を阻止できるとともに、従来同様の回転のみによる操作を可能とし、かつ、サムターンの不使用時には、回転操作を不可能とする防犯サムターンの構造を提供し、もって、防犯性、操作性の向上を図ることにある。また、その第二の目的は、サムターンの回転位置が容易に視認できる防犯サムターンの構造を提供し、もって、操作性の向上を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の防犯サムターンの構造は、扉25の屋内面25aに取り付けられた既存サムターン23の摘み31を覆う防犯サムターンの構造であって、
前記摘み31を挿入する嵌入穴51aを後面51bに有し該嵌入穴51aに挿入した前記摘み31を固着手段53によって固定して前記摘み31を包囲して被着される回動円板51と、
該回動円板51の前面51cに取り付け固定され前端面にフランジ部55aを有した止軸55と、
湾曲面57aの凹状内面で前記回動円板51を前面51cから覆う碗状に形成され前記止軸55に回動自在に支持されるとともに前記フランジ部55aによって前記止軸55からの抜脱が規制され且つ前記回動円板51の周縁51kを表出させる窓部57bを有した空転部材57と、
前記回動円板51とともに前記空転部材57の前面から外周を覆う碗状に形成され、係脱機構71を介して前記空転部材57に脱着自在に取り付けられるカバー部材69と、
を具備したことを特徴とする。
【0013】
この防犯サムターンの構造では、既存サムターン23の摘み31が回動円板51によって覆われ、また、回動円板51には、回動円板51の一部を表出する空転部材57が被される。さらにこれら回動円板51と空転部材57とはカバー部材69にてその外周を覆われることとなる。従って、針金や棒等を用いても、カバー部材69の表面を滑ることとなり、また、カバー部材69が空転部材57とともに空回りし、摘み31への回転力を伝達しない。そして、サムターンの操作を行うには、係脱機構71を操作し、空転部材57からカバー部材69を取り外し、空転部材57とともに窓部57bから表出した回動円板51を摘むことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。なお、サムターンの操作終了後、カバー部材69は空転部材57に取り付けられる。
【0014】
請求項2記載の防犯サムターンの構造は、請求項1記載の防犯サムターンの構造において、
前記止軸55の先端面に、回転位置表示手段55dが設けられたことを特徴とする。
【0015】
この防犯サムターンの構造では、回動円板51に覆われることで視認できなくなった摘み31の回転位置が、回転位置表示手段55dを介して知ることができ、カバー部材69を外した状態でのサムターン操作時における施錠及び解除の操作性が向上する。
【0016】
請求項3記載の防犯サムターンの構造は、扉25の屋内面25aに位置し、錠機構部内に回動操作力を入力するサムターン軸83を備える防犯サムターンの構造であって、
前記サムターン軸83に設けられ、該サムターン軸83とともに回動する略フランジ状の回動円板85と、
該回動円板85の前面及び後面に配置され、該回動円板85を挟んで連結されて、前記サムターン軸83に回動自在に支持されるとともに、前記回動円板85の周縁85aを表出させる窓部87aを有した空転部材87と、
前記回動円板85とともに前記空転部材87の前面から外周を覆う碗状に形成され、係脱機構71を介して前記空転部材87に脱着自在に取り付けられるカバー部材69と、
を具備したことを特徴とする。
【0017】
この防犯サムターンの構造では、サムターン軸83に回動円板85が設けられ、この回動円板85には、回動円板85の一部を表出する空転部材87が被される。さらにこれら回動円板85と空転部材87とはカバー部材69にてその外周を覆われることとなる。従って、針金や棒等を用いても、カバー部材69の表面を滑り、また、カバー部材69が空転部材87とともに空回りすることとなり、サムターン軸83への回転力を伝達しない。そして、サムターンの操作を行うには、係脱機構71を操作し、空転部材87からカバー部材69を取り外し、空転部材87とともに窓部87aから表出した回動円板85を摘むことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。なお、サムターンの操作終了後、カバー部材69は空転部材87に取り付けられる。
【0018】
請求項4記載の防犯サムターンの構造は、請求項3記載の防犯サムターンの構造において、
前記サムターン軸83の先端面に、回転位置表示手段84が設けられたことを特徴とする。
【0019】
この防犯サムターンの構造では、サムターン軸83の回転位置が、回転位置表示手段84を介して知ることができ、カバー部材69を外した状態でのサムターン操作時における施錠及び解除の操作性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る防犯サムターンの構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に説明する防犯サムターンの構造では、扉の屋内面に既に配設されている既存サムターンに対して、防犯サムターンを構成させる例として説明する。
図1は本発明に係る防犯サムターンの構造を既存サムターンとともに表した縦断面図、図2は図1に示した防犯サムターンの構造の分解斜視図である。
【0021】
まず、本実施の形態による防犯サムターンの構造の説明に先立ち、防犯サムターン21によって覆われることとなる既存サムターン23について説明する。
図1に示すように、扉25には図示しない錠箱が設けられ、この錠箱にはラッチボルト,デッドボルト,及びこれらを扉25の木口から進退させる錠箱機構部を内設している。
扉25は屋内側の面である屋内面25aに既存サムターン23を突設している。上記した錠箱のデッドボルトは、扉25の屋外側の面に設けたシリンダー錠をキーによって、又はこの既存サムターン23の摘み31を回動することによって扉25の木口から進退可能となる。
【0022】
既存サムターン23は、筒状支持部27と、筒状支持部27に嵌挿されるサムターン軸29と、サムターン軸29と相対回転不能に連結、若しくはこのサムターン軸29と一体に形成される摘み31と、筒状支持部27の先端部に外嵌される飾り筒33と、飾り筒33に外嵌され、筒状支持部27に外挿されたコイルバネ35によって屋内面25aに押付けられる略円錐形状の化粧リング37とを主要な構成部材として有している。
【0023】
筒状支持部27は、略円筒形に形成されている。筒状支持部27の後端部27aには、軸線に直交方向の一対の凸部39,39が外周の上下に設けられている。これら凸部39,39には固定穴41が形成されている。筒状支持部27の後端部は、屋内面25aに穿設した挿入穴25bに挿入され、扉25内に設けた図示しない錠箱にこの固定穴41を介して固定される。これにより、筒状支持部27は、錠箱に回動不能に固定され、この錠箱を介して扉25の屋内面25a側に固設されることになる。
【0024】
筒状支持部27の先端は、屋内面25aより突出し、その外周には、先端側を切除した略円錐状の化粧リング37を、先端部が筒状支持部27の先端となるように取り付けている。また、筒状支持部27の先端には、飾り筒33が設けられ、筒状支持部27の先端面を覆っている。
【0025】
サムターン軸29は、基端部が断面十字形状の入力部43となり、この入力部43が図示しない錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入される。サムターン軸29は、筒状支持部27に挿通支持され、図示しないEリングなどの移動規制部材が取り付けられて、筒状支持部27に対して抜脱が規制され、回動自在に支持される。サムターン軸29の先端部は、飾り筒33の先端面から突出する摘み31に相対回転不能に連結される。従って、既存サムターン23は、摘み31が回動されることで、サムターン軸29を介して入力部43により錠箱機構部内が操作され、デッドボルトが扉25の木口から進退するようになっている。
【0026】
本実施の形態による防犯サムターン21は、この既存サムターン23に取り付けることができる。
防犯サムターン21は、摘み31を挿入する嵌入穴51aを後面51bに有し嵌入穴51aに挿入した摘み31を固着手段53によって固定して摘み31を包囲して被着される回動円板51と、回動円板51の前面51cに取り付け固定され前端面にフランジ部55aを有した止軸55と、湾曲面57aの反対側の面となる凹状内面で回動円板51を前面51cから覆う碗状に形成され止軸55に回動自在に支持されるとともにフランジ部55aによって止軸55からの抜脱が規制され、かつ回動円板51の周縁51kを表出させる窓部57bを有した空転部材57と、回動円板51とともに空転部材57の前面から外周を覆う碗状に形成され、係脱機構71を介して空転部材57に脱着自在に取り付けられるカバー部材69とを備えている。
【0027】
回動円板51は、後面51b側の大径部51dの前面に、小径部51eを同軸上に形成することで、段部51fを有している。大径部51dの側面には半径方向に固着手段53であるネジ孔51gが形成され、ネジ孔51gは嵌入穴51aに通じている。このネジ孔51gには固着手段53である固定用ネジ61が螺合される。すなわち、回動円板51は、嵌入穴51aに摘み31を挿入し、ネジ孔51gに螺合した固定用ネジ61を締め付けることで、固定用ネジ61の先端を摘み31に圧接して摘み31に取り付け固定できるようになっている。つまり、回動円板51は、摘み31と一体回転するように取り付けられる。
【0028】
回動円板51の前面51c略中央には凹部51hが形成され、凹部51hには止軸55の基端55bが嵌入される。また、回動円板51の後面51bから凹部51hには固定穴51jが貫通し穿設されている。一方、止軸55にはネジ孔55cが軸線方向に形成されている。止軸55は、この固定穴51jに挿通したビス52を止軸55のネジ孔55cに螺合することで、基端55bを凹部51hに嵌合して取り付け固定される。
【0029】
この止軸55のフランジ部55aには回転位置表示手段55dが設けられている。回転位置表示手段55dは、微小な凹凸による標示、印刷や刻印、あるいは部分的な着色による色分け等とされている。例えば、図2に示すように、解錠時では回転位置表示手段55dは縦長状とされており、施錠する場合、時計回り方向に回動円板51を90度回転させると、横長状となり、解錠時と施錠時とが識別可能となっている。
【0030】
空転部材57は、中央部に止軸55の挿通される貫通穴63を有している。空転部材57は、碗部57cの湾曲面57aから突出して、貫通穴63から曲面に沿って放射状に延在する複数、本実施の形態では4つの凸条部65を有している。凸条部65は、碗部57cの裾から延出している。
【0031】
空転部材57の凸条部65は、回動円板51の大径部51dの外側となり、延出先端を、化粧リング37の周囲に配置する。凸条部65の碗部57cの内側には段部65aが形成されている。この段部65aは、回動円板51の段部51fと組み合わさるようになっている。この状態で、空転部材57は止軸55に対して回転自在となる。従って、空転部材57は、回動円板51に対して相対回転自在に保持される。空転部材57は、凸条部65同士の間隙が窓部57bとなっている。この窓部57bからは、回動円板51の周縁51kが表出するようになっている。
なお、空転部材57の凸条部65の外側面には、後述する係脱機構71に係る凹溝67が形成される。この実施の形態では、4つの凸条部65のうち対向位置となる2つにそれぞれ形成されるが、各凸条部65に形成されても良い。
【0032】
従って、回動円板51には回動円板51と止軸55とが組み付けられ、回動円板51が固着手段53によって摘み31に取り付け固定されることになる。
【0033】
カバー部材69は、図2に示すように、外周面の形状が、好ましくは曲面で形成されており、また内周面には空転部材57の各凸条部65が嵌入される凹条69aが形成される。カバー部材69の基端側の外周面に略蒲鉾状の一対の突条70が軸線方向に沿って突出形成されている。各突条70は、中心軸線に対し180度の位置である互いに外方向となる位置に形成される。また、各突条70を直交して、外周面には周方向に沿って取付溝72がそれぞれ形成されている。各突条70には、軸線方向である長手方向に挿入孔70aが形成される。各取付溝72には、カバー部材69の側壁を貫通する透孔73が穿設される。そして、これら取付溝72には、それぞれ係脱機構としてのストッパ部材71が配設される。
【0034】
各ストッパ部材71は、図2,3に示すように、中途に軸孔71aが穿設され、先端に係止爪71bを有している。また、このストッパ部材71には中途から斜めに延設される付勢部71cを有している。このストッパ部材71は、カバー部材69の取付溝72内に、係止爪71b及び付勢部71cが位置し、取付溝底部に付勢部71cが当接状態で配設され、軸孔71aを貫通して突条70の挿入孔70aに挿着されるピン75にて揺動自在に取り付けられる。ストッパ部材71は、図3に示すように、基端の操作部71dが、カバー部材69の外側面より突出する。なお、このストッパ部材71は、可撓性を有するポリアセタール樹脂などで構成される。
【0035】
従って、このカバー部材69は、回動円板51とともに空転部材57の前面から外周を覆うように取り付けられ、各ストッパ部材71の係止爪71bが、空転部材57の凸条部65の凹溝67に嵌入し、カバー部材69と空転部材57とが略一体となって、防犯サムターン21全体が摘み31に取り付けられる。
【0036】
次に本実施の形態の動作について説明する。
まず、屋内側から施錠する場合について説明する。
操作者は、カバー部材69を取り外す。図4に示すように、カバー部材69の外側面から突出している各ストッパ部材71の操作部71dを同時に、それぞれの付勢部71cの付勢力に抗して揺動させる。そして、係止爪71bを凹溝67から後退させ互いの係合状態を解き、そのままカバー部材69とともに空転部材57から引き離し取り外す。
【0037】
次に、操作者は、窓部57bから表出している回動円板51の周縁51kを摘む。このとき、摘んだ手指は、空転部材57も同時に摘むこととなっても良い。
【0038】
摘んだ手を捻って回動円板51を例えば時計回りに回転させると、摘み31もそれに伴って回動する。そして、例えば90度回動されると、サムターン軸29の入力部43により錠箱機構部内が操作され、デッドボルトが扉25の木口に進出する。
【0039】
これにより屋内側から扉25が施錠される。このとき、止軸55のフランジ部55aの回転位置表示手段55dは横長になっており、屋内側から施錠されていることが視認される。
【0040】
なお、回動円板51の周縁51kを摘んだ指が回動円板51の回動に伴って凸条部65の側部に当接し、これによって、空転部材57は回動円板51と同方向に回転する。
【0041】
施錠操作を終えたら、カバー部材69を取り付ける。この取り付けは、カバー部材69を各ストッパ部材71の位置にて摘んだ状態が好ましく、これらストッパ部材71の各係止爪71bを空転部材57の凹溝67に嵌合させることで行う。
【0042】
次に、施錠状態から解掟するときは、上記施錠状態と同様に、まず、カバー部材69を取り外す。すなわち、カバー部材69の外側面から突出している各ストッパ部材71を同時に、それぞれの付勢部71cの付勢力に抗して揺動させる。そして、係止爪71bを凹溝67から後退させ互いの係合状態を解き、そのままカバー部材69とともに空転部材57から引き離し取り外す。
【0043】
次に、凸条部65の間である窓部57bより表出している回動円板51の周縁51kを摘む。回動円板51を反時計回り方向に回転させると、サムターン軸29もそれに伴って回転する。回動円板51が90度回動されると、サムターン軸29の入力部43により錠箱機構部内が操作され、扉25の木口に進出しているデットボルトが扉25の木口から後退させられる。
【0044】
これにより屋内側から扉25が解錠される。このとき、凸条部65のフランジ部55aの回転位置表示手段55dは縦長になっており、屋内側から解錠されていることが視認される。
【0045】
解錠操作を終えたら、カバー部材69を取り付ける。この取り付けは、カバー部材69を各ストッパ部材71の位置にて摘んだ状態が好ましく、これらストッパ部材71の各係止爪71bを空転部材57の凹溝67に嵌合させることで行う。
【0046】
また、施錠時において、扉25等に設けられた小窓を割り、或いは扉25と扉枠の隙間から針金を差し入れて、外部より防犯サムターン21を不正に操作しようとする場合、針金等の先端は、カバー部材69の表面を滑ることとなり、すなわち、針金等にて回転操作を行おうとしてもそのような操作を不能とする。ここで、カバー部材69の外側面より突出しているストッパ部材71に針金等が引っ掛かったとしても、カバー部材69は空転部材57とともに回転し、不正操作を不可能とし、すなわち、不正解錠を防止することができる。
【0047】
もし、カバー部材69が取り付けられていなくとも、上記のような不正な操作にて、針金が凸条部65に係止されようとしても、空転部材57自身が止軸55に対して回転自在であるため、空転部材57が空転するのみであり、止軸55及び摘み31を回動させることができず、デッドボルトも進退しないこととなる。従って、不正解錠を防止することができる。
【0048】
このように、上記の防犯サムターン21によれば、既存サムターン23の摘み31が回動円板51によって覆われ、また、回動円板51には、回動円板51の一部を表出する空転部材57が被される。さらにこれら回動円板51と空転部材57とはカバー部材69にてその外周を覆われることとなる。従って、針金や棒等を用いても、カバー部材69の表面を滑ることとなり、また、カバー部材69が空転部材57とともに空回りし、摘み31への回転力を伝達しない。そして、サムターンの操作を行うには、ストッパ部材71を操作し、空転部材57からカバー部材69を取り外し、空転部材57とともに窓部57bから表出した回動円板51を摘むことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。
【0049】
そして、サムターンの操作時には、回動円板51の外側に空転部材57を配設するので、空転部材57とともに、窓部57bから表出した回動円板51を摘むことができ、回動円板51のみを摘む場合に比べて、指が滑り難くなり、またこの回動操作により空転部材57が回動円板51とともに回動することから、操作者の操作感を得られ、操作性を良好にすることができる。
【0050】
また、回動円板51に覆われることで視認できなくなった摘み31の回転位置が、回転位置表示手段55dを介して知ることができ、操作性を向上させることができる。
【0051】
なお、上述した実施の形態では、既設のサムターンである既存サムターン23に対して後付けを行うことで防犯性を得る防犯サムターンの構造について説明したが、予め防犯構造とされるサムターンであっても上記同様の効果を得られるものである。
すなわち、図5,6に示すように、錠機構部内に回動操作力を入力するサムターン軸83を備え、このサムターン軸83に、上記と同様の、回動円板85と空転部材87を設けるとともに、これら回動円板85と空転部材87とを覆うカバー部材69を構成した構造としてもよい。
【0052】
この防犯サムターンの構造によれば、サムターン軸83に回動円板85が設けられ、この回動円板85には、回動円板85の一部を表出する空転部材87が被される。さらにこれら回動円板85と空転部材87とはカバー部材69にてその外周を覆われることとなる。従って、針金や棒等を用いても、カバー部材69の表面を滑り、また、カバー部材69は空転部材87とともに空回りすることとなり、サムターン軸83への回転力を伝達しない。そして、サムターンの操作を行うには、係脱機構71を操作し、空転部材87からカバー部材69を取り外し、空転部材87とともに窓部87aから表出した回動円板85の周縁85aを摘むことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。なお、サムターンの操作終了後、カバー部材69は空転部材87に取り付けられる。
【0053】
また、この防犯サムターンの構造において、サムターン軸83の先端面に、回転位置表示手段84が設けられることが好ましく、この防犯サムターンの構造によれば、サムターン軸83の回転位置が、回転位置表示手段84を介して知ることができ、カバー部材69を外した状態でのサムターン操作時における施錠及び解除の操作性が向上する。
【0054】
なお、上述した各実施の形態では、凸条部65を周方向に4つ形成することとしたが、4つに限定されることはなく、例えば、1個〜3個であってもよく、また5個以上であってもよい。この場合、凸条部65同士の間隔は、回動円板51が指に摘まれて回動操作可能となる程度の間隔であればよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の防犯サムターンの構造によれば、既存サムターンの摘みが回動円板によって覆われ、また、回動円板には、回動円板の一部を表出する空転部材が被され、さらにこれら回動円板と空転部材とはカバー部材にてその外周を覆われることとなるので、針金や棒等を用いて不正な解錠操作を行おうとしても、針金等はカバー部材の表面を滑ることとなり、また、カバー部材が空転部材とともに空回りし、摘みへの回転力を伝達せず、阻止することができる。そして、サムターンの操作を行うには、係脱機構を操作し、空転部材からカバー部材を取り外し、空転部材とともに窓部から表出した回動円板を摘むことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。なお、サムターンの操作を終え、使用しないこととなれば、カバー部材にて覆われることとなり、上記のような不正な操作に対し、それを阻止するものとなり、不正解錠が不可能となる。
【0056】
請求項2記載の防犯サムターンの構造によれば、回動円板に覆われることで視認できなくなった摘みの回転位置が、回転位置表示手段を介して知ることができ、カバー部材を外した状態でのサムターン操作時における施錠及び解除の操作性を向上させることができる。
【0057】
請求項3記載の防犯サムターンの構造によれば、サムターン軸に回動円板が設けられ、この回動円板には、回動円板の一部を表出する空転部材が被され、さらにこれら回動円板と空転部材とはカバー部材にてその外周を覆われることとなるので、針金や棒等を用いて不正な解錠操作を行おうとしても、針金等はカバー部材の表面を滑ることとなり、また、カバー部材が空転部材とともに空回りし、サムターン軸への回転力の入力を阻止することができる。そして、サムターンの操作を行うには、係脱機構を操作し、空転部材からカバー部材を取り外し、空転部材とともに窓部から表出した回動円板を摘むことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。
【0058】
請求項4記載の防犯サムターンの構造によれば、サムターン軸の回転位置が、回転位置表示手段を介して知ることができ、カバー部材を外した状態でのサムターン操作時における施錠及び解除の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防犯サムターンを既存サムターンとともに表した縦断面図である。
【図2】図1に示した防犯サムターンの分解斜視図である。
【図3】図1におけるA−A線断面図である。
【図4】同防犯サムターンの操作状態を示す正面図である。
【図5】他の実施の形態の防犯サムターンの縦断面図である。
【図6】同正面図である。
【図7】従来の防犯カバーの扉への取り付け状態を示す斜視図である。
【図8】図7に示した防犯カバーの内部状態を表す断面図である。
【図9】図7に示した防犯カバーの別態様を表す部分破断側面図である。
【図10】図7に示した防犯カバーのさらに別態様を表す部分破断側面図である。
【符号の説明】
21…防犯サムターン
23…既存サムターン
25…扉
25a…屋内面
31…摘み
51,85…回動円板
51a…嵌入穴
51b…後面
51c…前面
51k,85a…周縁
53…固着手段
55a…フランジ部
55…止軸
55d,84…回転位置表示手段
57,87…空転部材
57a…湾曲面
57b,87a…窓部
69…カバー部材
71…係脱機構(ストッパ部材)
83…サムターン軸
Claims (4)
- 扉の屋内面に取り付けられた既存サムターンの摘みを覆う防犯サムターンの構造であって、
前記摘みを挿入する嵌入穴を後面に有し該嵌入穴に挿入した前記摘みを固着手段によって固定して前記摘みを包囲して被着される回動円板と、
該回動円板の前面に取り付け固定され前端面にフランジ部を有した止軸と、
湾曲面の凹状内面で前記回動円板を前面から覆う碗状に形成され前記止軸に回動自在に支持されるとともに前記フランジ部によって前記止軸からの抜脱が規制され且つ前記回動円板の周縁を表出させる窓部を有した空転部材と、
前記回動円板とともに前記空転部材の前面から外周を覆う碗状に形成され、係脱機構を介して前記空転部材に脱着自在に取り付けられるカバー部材と、
を具備したことを特徴とする防犯サムターンの構造。 - 請求項1記載の防犯サムターンの構造において、
前記止軸の先端面に、回転位置表示手段が設けられたことを特徴とする防犯サムターンの構造。 - 扉の屋内面に位置し、錠機構部内に回動操作力を入力するサムターン軸を備える防犯サムターンの構造であって、
前記サムターン軸に設けられ、該サムターン軸とともに回動する略フランジ状の回動円板と、
該回動円板の前面及び後面に配置され、該回動円板を挟んで連結されて、前記サムターン軸に回動自在に支持されるとともに、前記回動円板の周縁を表出させる窓部を有した空転部材と、
前記回動円板とともに前記空転部材の前面から外周を覆う碗状に形成され、係脱機構を介して前記空転部材に脱着自在に取り付けられるカバー部材と、
を具備したことを特徴とする防犯サムターンの構造。 - 請求項3記載の防犯サムターンの構造において、
前記サムターン軸の先端面に、回転位置表示手段が設けられたことを特徴とする防犯サムターンの構造。
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