JP2004111595A - 壁体防水構造及び防水型電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】防水コネクタの金型を安価で短納期で制作することができ、部品点数の削減、組立性の向上、コストダウンを図ること。
【解決手段】電子機器の筐体1と、該筐体1内に電線6を取り込む穴16と、前記電線6を前記筐体1に取り付けるための取り付け板7と、該取り付け板7と前記電線6を一体に形成すると共に、前記穴16の防水を行うホットメルト樹脂11と、前記取り付け板7を前記筐体1に取り付ける圧着固定具13とを備える。
【選択図】 図5
【解決手段】電子機器の筐体1と、該筐体1内に電線6を取り込む穴16と、前記電線6を前記筐体1に取り付けるための取り付け板7と、該取り付け板7と前記電線6を一体に形成すると共に、前記穴16の防水を行うホットメルト樹脂11と、前記取り付け板7を前記筐体1に取り付ける圧着固定具13とを備える。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器を防水構造にするための壁体防水構造及び防水型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車等の防水機能が必要な電子機器(例えば、電源装置)において、電線を電子機器の筐体内に取り込む場合、電線と電線の間にそれぞれ既存のコネクタを取り付け、そのコネクタにパッキンゴムを取り付けて筐体に固定し防水機能を有するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−8009号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のものは、次のような課題があった。近年電子機器の形状も小型化とコストダウンが要求されるようになり、既存のコネクタでは、雄型、雌型のコネクタ及びそれに付随するパッキンゴムや端子などが必要となる。また、アッセンブリ作業もワイヤに端子付けとコネクタへの取り付けを雄型、雌型にしなければならない。特に、専用コネクタを作成の場合は、金型の制作時間が長く費用も多くかかるものであった。このため、小型化と部品点数削減でのコストダウン及び納期短縮には、限度があった。
【0005】
本発明は、このような従来の課題を解決し、金型を安価で短納期で制作することができ、部品点数の削減、組立性の向上、コストダウンを図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図5は本発明のホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。図5中、1は筐体を表し特にその一部の壁体が表されており、6は線体であるところの皮膜が施された電線、7は取り付け板(金属金具)、11はホットメルト樹脂、13は圧着固定具(ネジ)、16は穴(長穴)、Bは突起部である。
【0007】
上記問題を解決するべく、本発明に係る壁体防水機構においては、線体を取り込む穴を有する壁体と、前記線体を壁体に対し一定位置に取り付ける取り付け板と、前記取り付け板を前記壁体に対し圧着固定する圧着固定具とを有する壁体の防水構造であって、前記線体と前記取り付け板の間にホットメルト樹脂が充填されることで前記線体と前記取り付け板が一体化され、前記取り付け板を前記圧着固定具により前記壁体に圧着固定する際、前記ホットメルト樹脂が前記壁体に圧着され前記穴を塞いでいるものである。
【0008】
そして、この壁体は、筐体の一面であっても良い。これにより、筐体内に線体が取り込まれた防水型の筐体が得られる。
【0009】
また、前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記壁体よりも壁体側に突出している突起部を有し、この突起部が前記壁体に前記穴を取り囲んで圧着されている構造としても良い。また、前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記壁体側の面よりも壁体側に前記線体周囲において突出している突出部を有し、この突出部が前記穴に圧入されている構造としても良い。このような構造を採用することで優れた防水構造が得られる。
【0010】
そして、前記線体は、皮膜が施されている電線であっても良い。このような構造を採用することで、電線が壁体を超えて取り込まれている場合に、壁体の電線が通る穴で防水機能が得られるのである。
【0011】
また、上記問題を解決するべく、本発明に係る防水型電子機器は、皮膜が施されている電線を取り込む穴を有する電子機器の筐体と、前記電線を前記筐体に対し一定位置に取り付ける取り付け板と、前記取り付け板を前記筐体に対し圧着固定する圧着固定具とを有する電子機器であって、前記電線と前記取り付け板間にホットメルト樹脂が充填されることで前記電線と前記取り付け板が一体化され、前記取り付け板を前記圧着固定具により前記筐体に圧着固定することで前記ホットメルト樹脂が前記筐体に圧着され前記穴を塞いでいるものである。
【0012】
前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記筐体側の面よりも筐体側に突出している突起部を設け、この突起部が前記筐体に前記穴を取り囲んで圧着されるものとしても良い。また、前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記筐体側の面よりも筐体側に前記電線周囲において突出している突出部を有し、この突出部が前記穴に圧入されているものとしても良い。このような構造を採用することで優れた防水構造が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、鉄又はアルミ等の金型を安価で短納期で制作し、その金型に取り付け板と複数の電線を取り付け、ホットメルト樹脂を低圧で注入し一体のコネクタ(防水コネクタユニット)を制作するものである。この一体のコネクタを電子機器の筐体にネジ止め、又は、ロック機構(例えば、突起と凹部の嵌合)を設けて固定する。そして、この一体のコネクタのホットメルト樹脂が筐体に接する部分に突起部又は突出部を持たせることにより防水機能を持たせるものである。
【0014】
(1):防水機能を有する壁体防水構造及び電子機器の説明
図1は本発明の実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の説明図である。図1において、電子機器の筐体1は、蓋2を複数のネジ14で取り付けることにより密閉されている。電線6と取り付け板7とをホットメルト樹脂で一体とされた防水コネクタユニットは、ネジ13により筐体1の一面である壁体に固定されている。ここで筐体1は金属製あるいは樹脂性、電線6は導体に塩化ビニル等の皮膜がなされている線体を使用している。
【0015】
図2は実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の分解説明図である。図2において、この電子機器は、筐体1を有し、この筐体1内に電子回路部を構成するプリント基板4及び種々の部品、機構部を内蔵して構成されている(ここではプリント基板4を筐体1に複数のネジ15で固定している)。
【0016】
上記電子機器は、シリコンゴム等から成るOリング3等のパッキンを付けた蓋2が複数のネジ14で筐体1に固定されると共に、電線6を端子5側から筐体1の穴16に挿入したホットメルトユニット12がネジ13で筐体1に固定された防水構造となっている。なお、電線6の端子5は、筐体1内の導体、例えば、プリント基板4の導体と接続されるものである。
【0017】
(2):ホットメルトユニットの製造方法の説明
図3は実施の形態におけるホットメルトユニットの製造方法の説明図である。図3(a)において、端子5が付いた電線6を取り付け板7に挿入後に金型下8の凹部に取り付ける。図3(b)は、端子5が付いた電線6を取り付け板7に挿入後に金型下8の凹部に取り付けた状態を示している。その後、図3(c)に示すように、金型上9で型締めし、ホットメルト樹脂注入口Aよりホットメルト樹脂を低圧(通常のプラスチック成形より低圧)力にて注入する。注入冷却後に金型上9を外しホットメルトユニット12を取り出す。
【0018】
(3):ホットメルトユニットの説明
▲1▼:ホットメルトユニットに突起を持たせる場合の説明
図4は突起を持たせたホットメルトユニットの説明図である。図4において、ホットメルトユニット12の構成の斜視図であり、複数の電線6と取り付け板7とがホットメルト樹脂11で一体とされている。そして、ホットメルト樹脂11には、防水Oリングの代わりとなる突起部Bが構成されている。なお、取り付け板7には、両端に取付穴71が設けられている。また、ホットメルト樹脂11は、加熱すると溶け冷えて固まっても接着性(防水性)を持つ樹脂材料で、弾力性を有するものである。
【0019】
図5はホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。図5において、ホットメルトユニット12を電子機器の筐体1に固定した場合の防水部分の断面を示している。取り付け板7のホットメルト樹脂が入り込む開口において、取り付け板7の筐体側の開口部7aは広い開口となっており、逆側の開口部7bはそれよりも狭い開口となっている。そして、それぞれの開口部7a、7b間の開口部7cは更に狭い開口となり、ホットメルト樹脂11と取り付け板7が一体とされた後においても、容易に両者が分離しない構造となっている。このような構造の取り付け板であっても、ホットメルト樹脂は、低融点であるため、容易に取り付け板とホットメルト樹脂とを一体化できる。このホットメルトユニット12は、取り付け板7の取付穴71にネジ13を挿入して筐体1に固定し、突起部Bを筐体1に接触させることにより、防水機能を付加している。そして、ネジ等の圧着固定具13により取り付け板7を筐体1の一面である壁体に固定する。この際、取り付け板7とホットメルト樹脂11は一体となっており、かつ、突起部Bが取り付け板7よりも突出しているので突起部Bと壁体間に強い圧力が生じる。よって、筐体1は強い防水効果が得られる。
【0020】
なお、ホットメルト樹脂11は、筐体1の穴16に丁度入り込む突出部Cが設けられており、穴16に嵌入されている。
【0021】
▲2▼:ホットメルトユニットの突出部に所定の角度を設ける場合の説明
図6は突出部に所定の角度を設けたホットメルトユニットの説明図である。図6において、ホットメルトユニット12の構成の斜視図であり、複数の電線6と取り付け板7とがホットメルト樹脂11で一体とされている。そして、ホットメルト樹脂11には、突出部Cが構成されており、所定の角度が設けられている。なお、取り付け板7には、両端に取付穴71が設けられている。
【0022】
図7はホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。図7において、ホットメルトユニット12を電子機器の筐体1に固定した場合の防水部分の断面を示している。ホットメルトユニット12の筐体1への固定は、取り付け板7の取付穴71にネジ13を挿入し、筐体1に締めつけて、所定の角度が設けられている突出部Cを筐体1の穴16の内面に圧着させることにより、防水機能を付加している。また、ホットメルト樹脂11は、取り付け板7を挟み込むような形状Dで構成され、取り付け板7との接着力を上げている。なお、穴16の内面も突出部Cとほぼ同じ角度を持たせることにより、より確実な防水機能を付加することができる。更に、ホットメルト樹脂11に突起部Bと所定の角度が設けられている突出部Cの両方を持たせ、更に確実な防水機能を行うこともできる。
【0023】
(4):その他の実施の形態の説明
ホットメルトユニット12の電子機器の筐体1への固定(取付)は、ネジ止め以外にロック機構を設けて行うこともできる。ロック機構として、例えば図8の構成の取付手段とすることもできる。
【0024】
図8は取付突起を備える場合の説明図である。図8において、筐体1の穴16の周辺に複数の取付突起21を設けてある。ホットメルトユニット12の取付けは、矢印のように電線6から穴16に挿入すると、取付突起21の弾力により、取り付け板7が取付突起21間に入り、取付突起21の突片21aにより取り付け板7が抜けないように固定されるものである。
【0025】
なお、筐体1の長穴である穴16はこれに限らず、丸形、四角、長丸等とすることができる。また、取り付け板7も金属でなく、固い(剛性)のもの、例えばプラスチックを使用することもできる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0027】
取付手段である圧着固定具で取り付け板を壁体や筐体に取り付け、ホットメルト樹脂で取り付け板と線体を一体に形成すると共に穴の防水を行うため、防水コネクタの金型を安価で短納期で制作することができ、部品点数の削減、組立性の向上、コストダウンを図ることができ、簡単な構成で確実に防水機能を持たせることができる。
【0028】
また、電線をコネクタを介さず直接筐体内に取り込むため、途中に接続手段がないので部品点数を少なくしコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の説明図である。
【図2】実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の分解説明図である。
【図3】実施の形態におけるホットメルトユニットの製造方法の説明図である。
【図4】実施の形態における突起を持たせたホットメルトユニットの説明図である。
【図5】実施の形態におけるホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。
【図6】実施の形態における突出部に所定の角度を設けたホットメルトユニットの説明図である。
【図7】実施の形態におけるホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。
【図8】実施の形態における取付突起を備える場合の説明図である。
【符号の説明】
1 筐体
6 電線
7 取り付け板(金属金具)
11 ホットメルト樹脂
13 圧着固定具(ネジ)
16 穴(長穴)
B 突起部
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器を防水構造にするための壁体防水構造及び防水型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車等の防水機能が必要な電子機器(例えば、電源装置)において、電線を電子機器の筐体内に取り込む場合、電線と電線の間にそれぞれ既存のコネクタを取り付け、そのコネクタにパッキンゴムを取り付けて筐体に固定し防水機能を有するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−8009号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のものは、次のような課題があった。近年電子機器の形状も小型化とコストダウンが要求されるようになり、既存のコネクタでは、雄型、雌型のコネクタ及びそれに付随するパッキンゴムや端子などが必要となる。また、アッセンブリ作業もワイヤに端子付けとコネクタへの取り付けを雄型、雌型にしなければならない。特に、専用コネクタを作成の場合は、金型の制作時間が長く費用も多くかかるものであった。このため、小型化と部品点数削減でのコストダウン及び納期短縮には、限度があった。
【0005】
本発明は、このような従来の課題を解決し、金型を安価で短納期で制作することができ、部品点数の削減、組立性の向上、コストダウンを図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図5は本発明のホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。図5中、1は筐体を表し特にその一部の壁体が表されており、6は線体であるところの皮膜が施された電線、7は取り付け板(金属金具)、11はホットメルト樹脂、13は圧着固定具(ネジ)、16は穴(長穴)、Bは突起部である。
【0007】
上記問題を解決するべく、本発明に係る壁体防水機構においては、線体を取り込む穴を有する壁体と、前記線体を壁体に対し一定位置に取り付ける取り付け板と、前記取り付け板を前記壁体に対し圧着固定する圧着固定具とを有する壁体の防水構造であって、前記線体と前記取り付け板の間にホットメルト樹脂が充填されることで前記線体と前記取り付け板が一体化され、前記取り付け板を前記圧着固定具により前記壁体に圧着固定する際、前記ホットメルト樹脂が前記壁体に圧着され前記穴を塞いでいるものである。
【0008】
そして、この壁体は、筐体の一面であっても良い。これにより、筐体内に線体が取り込まれた防水型の筐体が得られる。
【0009】
また、前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記壁体よりも壁体側に突出している突起部を有し、この突起部が前記壁体に前記穴を取り囲んで圧着されている構造としても良い。また、前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記壁体側の面よりも壁体側に前記線体周囲において突出している突出部を有し、この突出部が前記穴に圧入されている構造としても良い。このような構造を採用することで優れた防水構造が得られる。
【0010】
そして、前記線体は、皮膜が施されている電線であっても良い。このような構造を採用することで、電線が壁体を超えて取り込まれている場合に、壁体の電線が通る穴で防水機能が得られるのである。
【0011】
また、上記問題を解決するべく、本発明に係る防水型電子機器は、皮膜が施されている電線を取り込む穴を有する電子機器の筐体と、前記電線を前記筐体に対し一定位置に取り付ける取り付け板と、前記取り付け板を前記筐体に対し圧着固定する圧着固定具とを有する電子機器であって、前記電線と前記取り付け板間にホットメルト樹脂が充填されることで前記電線と前記取り付け板が一体化され、前記取り付け板を前記圧着固定具により前記筐体に圧着固定することで前記ホットメルト樹脂が前記筐体に圧着され前記穴を塞いでいるものである。
【0012】
前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記筐体側の面よりも筐体側に突出している突起部を設け、この突起部が前記筐体に前記穴を取り囲んで圧着されるものとしても良い。また、前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記筐体側の面よりも筐体側に前記電線周囲において突出している突出部を有し、この突出部が前記穴に圧入されているものとしても良い。このような構造を採用することで優れた防水構造が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、鉄又はアルミ等の金型を安価で短納期で制作し、その金型に取り付け板と複数の電線を取り付け、ホットメルト樹脂を低圧で注入し一体のコネクタ(防水コネクタユニット)を制作するものである。この一体のコネクタを電子機器の筐体にネジ止め、又は、ロック機構(例えば、突起と凹部の嵌合)を設けて固定する。そして、この一体のコネクタのホットメルト樹脂が筐体に接する部分に突起部又は突出部を持たせることにより防水機能を持たせるものである。
【0014】
(1):防水機能を有する壁体防水構造及び電子機器の説明
図1は本発明の実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の説明図である。図1において、電子機器の筐体1は、蓋2を複数のネジ14で取り付けることにより密閉されている。電線6と取り付け板7とをホットメルト樹脂で一体とされた防水コネクタユニットは、ネジ13により筐体1の一面である壁体に固定されている。ここで筐体1は金属製あるいは樹脂性、電線6は導体に塩化ビニル等の皮膜がなされている線体を使用している。
【0015】
図2は実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の分解説明図である。図2において、この電子機器は、筐体1を有し、この筐体1内に電子回路部を構成するプリント基板4及び種々の部品、機構部を内蔵して構成されている(ここではプリント基板4を筐体1に複数のネジ15で固定している)。
【0016】
上記電子機器は、シリコンゴム等から成るOリング3等のパッキンを付けた蓋2が複数のネジ14で筐体1に固定されると共に、電線6を端子5側から筐体1の穴16に挿入したホットメルトユニット12がネジ13で筐体1に固定された防水構造となっている。なお、電線6の端子5は、筐体1内の導体、例えば、プリント基板4の導体と接続されるものである。
【0017】
(2):ホットメルトユニットの製造方法の説明
図3は実施の形態におけるホットメルトユニットの製造方法の説明図である。図3(a)において、端子5が付いた電線6を取り付け板7に挿入後に金型下8の凹部に取り付ける。図3(b)は、端子5が付いた電線6を取り付け板7に挿入後に金型下8の凹部に取り付けた状態を示している。その後、図3(c)に示すように、金型上9で型締めし、ホットメルト樹脂注入口Aよりホットメルト樹脂を低圧(通常のプラスチック成形より低圧)力にて注入する。注入冷却後に金型上9を外しホットメルトユニット12を取り出す。
【0018】
(3):ホットメルトユニットの説明
▲1▼:ホットメルトユニットに突起を持たせる場合の説明
図4は突起を持たせたホットメルトユニットの説明図である。図4において、ホットメルトユニット12の構成の斜視図であり、複数の電線6と取り付け板7とがホットメルト樹脂11で一体とされている。そして、ホットメルト樹脂11には、防水Oリングの代わりとなる突起部Bが構成されている。なお、取り付け板7には、両端に取付穴71が設けられている。また、ホットメルト樹脂11は、加熱すると溶け冷えて固まっても接着性(防水性)を持つ樹脂材料で、弾力性を有するものである。
【0019】
図5はホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。図5において、ホットメルトユニット12を電子機器の筐体1に固定した場合の防水部分の断面を示している。取り付け板7のホットメルト樹脂が入り込む開口において、取り付け板7の筐体側の開口部7aは広い開口となっており、逆側の開口部7bはそれよりも狭い開口となっている。そして、それぞれの開口部7a、7b間の開口部7cは更に狭い開口となり、ホットメルト樹脂11と取り付け板7が一体とされた後においても、容易に両者が分離しない構造となっている。このような構造の取り付け板であっても、ホットメルト樹脂は、低融点であるため、容易に取り付け板とホットメルト樹脂とを一体化できる。このホットメルトユニット12は、取り付け板7の取付穴71にネジ13を挿入して筐体1に固定し、突起部Bを筐体1に接触させることにより、防水機能を付加している。そして、ネジ等の圧着固定具13により取り付け板7を筐体1の一面である壁体に固定する。この際、取り付け板7とホットメルト樹脂11は一体となっており、かつ、突起部Bが取り付け板7よりも突出しているので突起部Bと壁体間に強い圧力が生じる。よって、筐体1は強い防水効果が得られる。
【0020】
なお、ホットメルト樹脂11は、筐体1の穴16に丁度入り込む突出部Cが設けられており、穴16に嵌入されている。
【0021】
▲2▼:ホットメルトユニットの突出部に所定の角度を設ける場合の説明
図6は突出部に所定の角度を設けたホットメルトユニットの説明図である。図6において、ホットメルトユニット12の構成の斜視図であり、複数の電線6と取り付け板7とがホットメルト樹脂11で一体とされている。そして、ホットメルト樹脂11には、突出部Cが構成されており、所定の角度が設けられている。なお、取り付け板7には、両端に取付穴71が設けられている。
【0022】
図7はホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。図7において、ホットメルトユニット12を電子機器の筐体1に固定した場合の防水部分の断面を示している。ホットメルトユニット12の筐体1への固定は、取り付け板7の取付穴71にネジ13を挿入し、筐体1に締めつけて、所定の角度が設けられている突出部Cを筐体1の穴16の内面に圧着させることにより、防水機能を付加している。また、ホットメルト樹脂11は、取り付け板7を挟み込むような形状Dで構成され、取り付け板7との接着力を上げている。なお、穴16の内面も突出部Cとほぼ同じ角度を持たせることにより、より確実な防水機能を付加することができる。更に、ホットメルト樹脂11に突起部Bと所定の角度が設けられている突出部Cの両方を持たせ、更に確実な防水機能を行うこともできる。
【0023】
(4):その他の実施の形態の説明
ホットメルトユニット12の電子機器の筐体1への固定(取付)は、ネジ止め以外にロック機構を設けて行うこともできる。ロック機構として、例えば図8の構成の取付手段とすることもできる。
【0024】
図8は取付突起を備える場合の説明図である。図8において、筐体1の穴16の周辺に複数の取付突起21を設けてある。ホットメルトユニット12の取付けは、矢印のように電線6から穴16に挿入すると、取付突起21の弾力により、取り付け板7が取付突起21間に入り、取付突起21の突片21aにより取り付け板7が抜けないように固定されるものである。
【0025】
なお、筐体1の長穴である穴16はこれに限らず、丸形、四角、長丸等とすることができる。また、取り付け板7も金属でなく、固い(剛性)のもの、例えばプラスチックを使用することもできる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0027】
取付手段である圧着固定具で取り付け板を壁体や筐体に取り付け、ホットメルト樹脂で取り付け板と線体を一体に形成すると共に穴の防水を行うため、防水コネクタの金型を安価で短納期で制作することができ、部品点数の削減、組立性の向上、コストダウンを図ることができ、簡単な構成で確実に防水機能を持たせることができる。
【0028】
また、電線をコネクタを介さず直接筐体内に取り込むため、途中に接続手段がないので部品点数を少なくしコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の説明図である。
【図2】実施の形態における防水コネクタを使用した電子機器の分解説明図である。
【図3】実施の形態におけるホットメルトユニットの製造方法の説明図である。
【図4】実施の形態における突起を持たせたホットメルトユニットの説明図である。
【図5】実施の形態におけるホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。
【図6】実施の形態における突出部に所定の角度を設けたホットメルトユニットの説明図である。
【図7】実施の形態におけるホットメルトユニットを電子機器に固定した場合の説明図である。
【図8】実施の形態における取付突起を備える場合の説明図である。
【符号の説明】
1 筐体
6 電線
7 取り付け板(金属金具)
11 ホットメルト樹脂
13 圧着固定具(ネジ)
16 穴(長穴)
B 突起部
Claims (8)
- 線体を取り込む穴を有する壁体と、
前記線体を壁体に対し一定位置に取り付ける取り付け板と、
前記取り付け板を前記壁体に対し圧着固定する圧着固定具とを有する壁体の防水構造であって、
前記線体と前記取り付け板の間にホットメルト樹脂が充填されることで前記線体と前記取り付け板が一体化され、
前記取り付け板を前記圧着固定具により前記壁体に圧着固定する際、前記ホットメルト樹脂が前記壁体に圧着され前記穴を塞いでいることを特徴とする壁体防水構造。 - 前記壁体は、筐体の一面であることを特徴とする請求項1記載の壁体防水構造。
- 前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記壁体よりも壁体側に突出している突起部を有し、この突起部が前記壁体に前記穴を取り囲んで圧着されていることを特徴とする請求項1または2記載の壁体防水構造。
- 前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記壁体側の面よりも壁体側に前記線体周囲において突出している突出部を有し、この突出部が前記穴に圧入されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の壁体防水構造。
- 前記線体は、皮膜が施されている電線であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の壁体防水構造。
- 皮膜が施されている電線を取り込む穴を有する電子機器の筐体と、
前記電線を前記筐体に対し一定位置に取り付ける取り付け板と、
前記取り付け板を前記筐体に対し圧着固定する圧着固定具とを有する電子機器であって、
前記電線と前記取り付け板間にホットメルト樹脂が充填されることで前記電線と前記取り付け板が一体化され、
前記取り付け板を前記圧着固定具により前記筐体に圧着固定することで前記ホットメルト樹脂が前記筐体に圧着され前記穴を塞いでいることを特徴とする防水型電子機器。 - 前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記筐体側の面よりも筐体側に突出している突起部を設け、この突起部が前記筐体に前記穴を取り囲んで圧着されていることを特徴とする請求項6記載の防水型電子機器。
- 前記ホットメルト樹脂は、前記取り付け板の前記筐体側の面よりも筐体側に前記電線周囲において突出している突出部を有し、この突出部が前記穴に圧入されていることを特徴とする請求項6または7記載の防水型電子機器。
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- 2002-09-18 JP JP2002271055A patent/JP2004111595A/ja not_active Withdrawn
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