JP2004100179A - 開口部装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる開口部装置を提供する。
【解決手段】建物の開口に設けられる枠体2と、該枠体2内に開閉自在に設けられた障子3a,3bと、前記枠体2に設けられる収納式網戸6とを備え、前記収納式網戸6は、網体7を収納する収納部8と、網体7の先端部を保持し網体7を収納部8から引き出し入れして網戸6の開閉を行う可動框9と、該可動框9の両端部を摺動自在に案内する案内部10とを有し、前記可動框9に障子3a,3bとの隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材13を設け、該虫除け部材13を両端部が前記枠体2から離間した第1の虫除け部材13aと、該第1の虫除け部材13aに接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材13bとにより構成し、該第2の虫除け部材13bにこれを前記枠体2に対して所定の位置に規制する規制手段37を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】建物の開口に設けられる枠体2と、該枠体2内に開閉自在に設けられた障子3a,3bと、前記枠体2に設けられる収納式網戸6とを備え、前記収納式網戸6は、網体7を収納する収納部8と、網体7の先端部を保持し網体7を収納部8から引き出し入れして網戸6の開閉を行う可動框9と、該可動框9の両端部を摺動自在に案内する案内部10とを有し、前記可動框9に障子3a,3bとの隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材13を設け、該虫除け部材13を両端部が前記枠体2から離間した第1の虫除け部材13aと、該第1の虫除け部材13aに接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材13bとにより構成し、該第2の虫除け部材13bにこれを前記枠体2に対して所定の位置に規制する規制手段37を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開口部装置に係り、特に収納式網戸の可動框に設けられる虫除け部材の構造を改良した開口部装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
開口部装置としては、建物の開口に設けられる枠体と、この枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸例えばロール式網戸とを備えたものが知られている(例えば、特公昭52−15089号公報参照)。前記ロール式網戸は、網体を巻取って収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、この可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有している。
【0003】
そして、前記可動框には、障子との隙間を塞いで室外から室内への虫の侵入を防ぐための虫除け部材が設けられている。この虫除け部材は、例えばゴムパッキンからなっている。この虫除け部材は、操作性が損なわれないように網戸の開閉操作時には枠体に触れず、また、虫が侵入しないように枠体との間に所定の隙間例えば1〜2mmの隙間が形成されるような長さ寸法とされていることが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記開口部装置においては、枠体(サッシ枠)の施工状態によって現実的には±1.5mm程度の狂い(施工誤差)が生じる場合があるため、例えば虫除け部材と枠体との隙間が1mmに設定されていると、虫除け部材と枠体とが干渉して網戸の操作性に問題が生じる可能性があり、また、虫除け部材と枠体との隙間が2mmに設定されていると、隙間が最悪で3.5mmと大きくなって防虫性に問題が生じる可能性があった。
【0005】
本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる開口部装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち、請求項1の発明は、収納式網戸からなる開口部装置であって、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框にサッシの障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部がサッシの枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、建物の開口に設けられる枠体と、該枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸とを備え、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框に障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部が前記枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の実施の形態を示す開口部装置の縦断面図、図2は同開口部装置の横断面図、図3はロール式網戸の使用状態を示す横断面図、図4は網体を概略的に示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図、図5は可動框の一例を示す斜視図である。
【0009】
図1、図2ないし図3に示すように、開口部装置1は、建物の開口に設けられるサッシのサッシ枠である枠体2と、この枠体2内に開閉自在に設けられた障子3a,3bと、前記枠体2に設けられる収納式網戸例えばロール式網戸6とを備えている。前記枠体2は、例えばアルミ押出形材からなる上枠2a、下枠2b及び左右の縦枠2c,2dからなっている。図示例の開口部装置1は引違い窓として構成されており、枠体2内に内外の障子3a,3bが横方向に引違い状に開閉自在に設けられている。障子3a,3bは、例えばアルミ押出形材からなる上框4a、下框4b及び左右の縦框4c,4dからなる框体4内にガラスパネル5を装着してなる。
【0010】
前記ロール式網戸6は、網体7を巻取って収納する収納部8と、その網体7の先端部を保持し網体7を収納部8から引き出し入れして網戸6の開閉を行う可動框(戸先框ともいう)9と、この可動框9の両端部を摺動自在に案内する案内部10,10とを有している。前記収納部8内には網体7を巻取る巻取部である巻取軸11が回転自在に設けられ、この巻取軸11が網体7を巻取る方向に付勢手段である図示しないばねにより付勢されている。
【0011】
図示例の開口部装置1は枠体2の左右にロール式網戸6,6を備えている。左側のロール式網戸6は図3に示すように開状態にある外障子3bの戸先框4dの室内面に取付けた戸先補助框12との間を網体7で覆うようになっており、右側のロール式網戸6は開状態の内障子3aの戸先框4dとの間を網体7で覆うようになっている。左側のロール式網戸6の可動框9には外障子3bの戸先補助框12との間を塞いで虫の侵入を防ぐための虫除け部材13が設けられている。右側のロール式網戸6の可動框9には内障子3aの戸先框4dとの間を塞いで虫の侵入を防ぐための虫除け部材13が設けられている。
【0012】
前記虫除け部材は13は、両端部が前記枠体2例えば上枠2a,下枠2bから大きく離間した第1の虫除け部材13aと、該第1の虫除け部材13aに接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材13b,13bとにより構成され、該第2の虫除け部材13bにはこれを前記枠体2例えば上枠2a,下枠2bに対して所定の位置例えば隙間が1mmになるように規制する規制手段37が設けられている。第1の虫除け部材13aは可動框9に対して固定されているため固定虫除け部材と称することができ、第2の虫除け部材13bは可動框9に対して移動可能に設けられているため可動虫除け部材と称することができる。
【0013】
前記虫除け部材13a,13bは、例えばゴム、軟質樹脂等の弾性材によりヒレ状に形成されている。なお、虫除け部材13a,13bは、例えばモヘアからなっていても良い。前記規制手段37は、本実施の形態では、第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2a,下枠2bに接近させる方向に付勢するばね37aと、このばね37aの付勢力に抗して第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2aの下面,下枠2bの上面から所定例えば1mmの隙間の位置に保持すべく上枠2aの下面又は下枠2bの上面に接して走行(転動)する車輪37bとから主に構成されている。
【0014】
前記可動框9の両端部には、図1、図2ないし図5に示すように網戸を閉める方向に突出したケース部38,38が設けられ、各ケース部38には前記第2の虫除け部材13bの基端部を保持した摺動枠37cが上下方向に摺動可能に設けられている。この摺動枠37cに前記車輪37bが回転可能に軸支され、摺動枠37cを付勢するように前記ばね37aが設けられている。
【0015】
図示例では、収納部8は左右の縦枠2c,2dの室内側にそれぞれ別体で設けられ、案内部10は上枠2a及び下枠2bの室内側にそれぞれ別体で設けられている。具体的には、サッシ枠である枠体2の室内面にロール式網戸6の枠体14が固着具であるネジ15で着脱自在に取付けられている。このロール式網戸6の枠体14は、例えばアルミ押出形材からなる上枠材14a、下枠材14b及び左右の縦枠材14c,14dからなり、上枠材14aと下枠材14bは上枠2aと下枠2bの室外面に取付けられ、左右の縦枠材14c,14dは左右の縦枠2c,2dの室内面に取付けられている。
【0016】
そして、左右の縦枠材14c,14dに収納部8,8がそれぞれ設けられ、上枠材14aと下枠材14bに左右の可動框9,9に共通の案内部10,10が設けられている。上枠材14aと下枠材14bの対向面には、長手方向(左右方向)に沿って案内部10としてのガイド溝16が設けられており、可動框9の上下端部には、図1ないし図5に示すように、ガイド溝16に沿って摺動するガイド片部17が設けられている。
【0017】
前記虫除け部材13a,13bの突出長さを短くするために、前記ガイド溝16はサッシ枠である枠体2側に近付けて配置されていることが好ましい。また、可動框9の上下両端部には、第2の虫除け部材13bが枠体2例えば上枠2a,下枠2bに接触しないように規制するためにガイド溝16の溝縁部16aに沿って摺動自在に係合した環状溝部を有する規制部材18が配置されていることが好ましい。具体的には、後述の回転軸25の両端部に規制部材が18が連結され、ここの規制部材18の先端部に歯車が22が設けられている。前記収納部8には網体7を引き出すための引出口部19が設けられているが、この引出口部19はガイド溝16の位置に位置されていることが好ましい。また、縦枠材14c,14dには可動框9の一部を収容する収容部20が設けられていることが好ましい。
【0018】
前記収納部8から網体7を引き出しながら移動操作される可動框9を障子3a,3bの戸先框4dと対応する任意の位置に固定する手段として、図示例では歯車式の停止機構21が設けられている。この停止機構21は、可動框9の上下端部に回動自在に設けられた歯車22と、上枠材14a及び下枠材14bに前記歯車22が噛合するように長手方向に沿って設けられたラック23とを有している。
【0019】
前記上下の歯車22,22は前記規制部材18の端部に配置され、上下の歯車22,22は可動框9内に設けられた例えば断面C字状のタッピングホールからなる軸受24に回転自在に支持された回転軸25の上端部と下端部に取付固定されている。可動框9には手掛け部26が設けられ、この手掛け部26には回転軸25を回転しないようにロックしたりロックを解除するための図示しないロック機構及びその操作部27が設けられている。なお、可動框9を任意の位置に固定する手段としては、歯車式に限定されず、例えば摩擦部材を上枠材及び下枠材に押し付けて制動固定する摩擦式等であっても良い。
【0020】
前記網体7の先端部を可動框9に固定する手段として、図4の(a)ないし(b)に示すように網体7の先端部には袋部28が形成され、この袋部28に芯材(抜け止め材ともいう)29が挿入されてこれが前記可動框9に固定されている。具体的には、網体7の先端部は、補強のために折り返されて縫製糸30aにより図の上下方向に連通した袋状に縫製されており、この袋部28を利用して芯材29が挿入されている。芯材29は、例えばアルミパイプからなっているが、ある程度の剛性を有する棒状であれば材質は問わない。また、前記網体7の両側縁部(図では上下縁部)は、ガイド溝16から抜けるのを防止するために図4の(a)ないし(c)に示すように折り返されて縫製糸30bにより長手方向(図では左右方向)に連通した袋状に縫製され、袋部31,31が形成されている。図1ないし図5に示すように上枠材14a及び下枠材14bのガイド溝16内には抜け止めガイド棒40がガイド溝16内の略中央部から両縦枠材14c,14d近傍に向って片持ち梁状に設けられ、収納部8から網体7を引き出してロール式網戸6を閉める時に網体7の両側部の袋部31,31に抜け止めガイド棒40,40に挿通されるようになっている。
【0021】
前記網体7には先端部に袋部28が形成された後、両側縁部に抜け止め用の袋部31,31が形成されている。なお、前記芯材29は、網体7の先端部に袋部28を形成してから該袋部28に挿入することが好ましいが、網体7の両側縁部に袋部31,31を形成してから先端の袋部28にその一部を破って芯材29を挿入するようにしても良く、挿入時期や挿入方法を問わない。前記可動框9内には例えば断面C字状のタッピングホールからなる固定部(第1の固定部)32が設けられ、この固定部32には前記網体7の先端部の袋部28に挿入した芯材29が嵌合固定されている。
【0022】
また、網体7の先端部が上下方向に弛んで網体7の先端側に部分的に皺が寄るのを防止するために、網体7の先端側両端部(図示例では上下両端部)が前記可動框9の両端部(同、上下両端部)に固定されている。すなわち、可動框9の両端部には網体7の先端側両端部を固定する固定部(第2の固定部)33が設けられている。この固定部33は一対の挟持片34a,34bを有している。挟持片34a,34bの対向面には網体7の滑り止めのために互いに係合する凹凸部35が形成されていることが好ましい。
【0023】
前記可動框9の一側部(後部側)は網体7の先端部を引き入れて固定部(第1の固定部)32に固定するために断面略U字状に開口形成されており、両挟持片34a,34bの一部がその可動框9内に端部から挿入されるようになっている。この場合、一方の挟持片34aが可動框9の端部に予め固定されており、この一方の挟持片34aに対して他方の挟持片34bをネジ36で固定するようになっていることが好ましい。また、網体7はその上下両端部を固定する場合、ピンと張った状態で固定することが好ましい。
【0024】
以上の構成からなる開口部装置1によれば、建物の開口に設けられる枠体2と、該枠体2内に開閉自在に設けられた障子3a,3bと、前記枠体2に設けられるロール式網戸6とを備え、前記ロール式網戸6は、網体7を巻取って収納する収納部8と、網体7の先端部を保持し網体7を収納部8から引き出し入れして網戸6の開閉を行う可動框9と、該可動框9の両端部を摺動自在に案内する案内部10とを有し、前記可動框9に障子3a,3bとの隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材13を設け、該虫除け部材13を両端部が前記枠体2から離間した第1の虫除け部材13aと、該第1の虫除け部材13aに接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材13b,13bとにより構成し、該第2の虫除け部材13bにこれを前記枠体2に対して所定の位置に規制する規制手段37を設けたので、ロール式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0025】
すなわち、規制手段37によって第2の虫除け部材13bと枠体2との間に所定例えば1mmの隙間を確保することができるため、枠体2の施工に誤差ないし狂いが生じたとしても、第2の虫除け部材13bと枠体2とが接触して網戸6の開閉操作性が損なわれることが無く、また、第2の虫除け部材13bと枠体2の隙間が広がって網戸6の防虫性が損なわれることも無い。また、前記規制手段37が第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2a,下枠2bに接近させる方向に付勢するばね37aと、このばね37aの付勢力に抗して第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2aの下面,下枠2bの上面から所定例えば1mmの隙間の位置に保持すべく上枠2aの下面又は下枠2bの上面に接して走行する車輪37bとから主に構成されているため、簡単な構成で開口部装置1におけるロール式網戸6の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0026】
ロール式網戸6としては、網体7の上下側縁部を袋状に縫ってその袋部31内に棒状の抜け止めガイド棒40を挿入して網体7の上下側縁部が上枠材14aや下枠材14bから抜け出ないようにしている方式の網戸があるが、本実施例の網体7の固定構造は、この方式の網戸に対して非常にメリットがある。この方式の網戸の場合、網戸の開閉時に網体の先端部が常に抜け止めガイド棒に擦れて動くので、網体のほつれや破れ防止のために網体の先端部を折り返すことで補強している。本実施例では、この網体7の先端部の折り返し時にできた袋部28を利用してこれに抜け止め材である芯材29を挿入し、これを可動框9の固定部32に固定するようにしているため、網体の先端部に抜け止め材を固定する工数を削減することができ、組立性の向上及びコストの低減が図れる。
【0027】
また、前記網体7の先端側両端部を前記可動框9の両端部に固定したので、網体7に部分的に皺が寄ることがなく、品質の均一化が図れる。二分割した可動框間に両面テープを介して網体の先端部を挟んでネジ止めにより固定する方式や、抜け止め材を網体の先端部にホッチキスで固定してこれを可動框に固定する方式では、作業時に網体が部分的に引張られたりして、皺が寄り易いが、本実施例では網体7の先端部の袋部28に芯材29を挿入しているだけで、芯材29に網体7を固定しておらず、網体7の先端側両端部だけを可動框9の両端部に固定しているので、作業によって部分的に皺が寄るようなことが少なく、作業によるばらつきがなく、全体的に均一なテンションを与えることができ、品質の均一化ないし向上が図れる。また、網体7の先端部を芯材29を介して可動框9に固定すると共に、網体7の先端側両端部を可動框9の両端部に固定しているため、網体7先端部の保持強度の向上が図れる。
【0028】
図6は本発明の他の実施の形態を示す図で、(a)は断面図、(b)は(a)のC−C線断面図、図7は可動框の一端を概略的に示す斜視図である。本実施の形態では、第2の虫除け部材13bを枠体2に対して所定の位置に規制する規制手段37の他の例が示されている。本実施の形態では、規制手段37はガイド溝16の溝縁部16aに沿って摺動自在に係合した規制部材18が用いられている。この規制部材18はガイド溝16の溝縁部16aに摺動自在に係合した環状溝18aを有する円柱状に形成され、その先端部に歯車22が一体的に設けられ、基端部に回転軸25が嵌合連結されている。
【0029】
前記規制部材18は可動框9の端部から引き抜けないようにして可動框9に回動自在に支持されていることが好ましい。そして、前記規制部材18には第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2aないし下枠2bに対して所定の位置すなわち所定の隙間S(例えばS=1mm程度)に規制するために環状の規制溝18bが設けられている。前記第2の虫除け部材13bの基部にはバー状の支持材39が設けられ、この支持材39には前記規制溝18bに摺動自在に係合する円弧状の係合爪部39aが設けられている。係合爪部39aが規制溝18bの周方向に所定範囲で係合するように円弧状に形成されていることにより支持材39が略水平に保持されていると共にケース部38内から引き抜けることが無い。また、支持材39の上下方向の移動はケース部38の側面に設けた開口溝41によって許容されている。
【0030】
規制部材18は、回転軸25から回転は伝わるが、回転軸25によって上下方向の動きは拘束されていない。すなわち、回転軸25の端部は例えば断面半円形に形成され、規制部材18には回転軸25の端部が軸方向に摺動自在に係合する例えば断面半円形の軸孔が形成されている。また、回転軸25は可動框9に対して上下方向に移動しないように設けられており、規制部材18は可動框9に対して上下方向に所定の範囲で移動可能に設けられており、上部の規制部材18が上方に、下部の規制部材18が下方に最大限移動しても回転軸の端部から規制部材18が抜けないようになっている。本実施の形態によれば、規制手段37がガイド溝16の溝縁部16aに摺動自在に係合する環状溝18aを有する規制部材18と、この規制部材18に設けられた環状の規制溝18bと、第2の虫除け部材13bの支持材39に設けられ前記規制溝18bに係合する係合爪部39aとから主に構成されているため、可動枠6の移動操作による網戸6の開閉操作時に第2の虫除け部材13bを枠体2に対して常に所定の隙間Sを形成する位置に規制することができ、開口部装置1におけるロール式網戸6の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0031】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、本発明は、引違い窓だけでなく、片引き窓、縦辷り窓、障子が上下方向に開閉自在に設けられた上げ下げ窓等にも適用することが可能である。また、収納式網戸としては、ロール式網戸以外に、例えば網体をプリーツ状に折り畳んで収納する網戸であっても良い。収納式網戸は横引きタイプだけでなく、縦引きタイプであっても良い。更に、前記実施の形態ではロール式網戸を2つ用いて両開き式に構成した例が示されているが、片引き式に構成したものであっても良い。また、ロール式網戸の収納部や案内部は、サッシ枠の枠体に一体形成ないし一体に設けられていても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0033】
(1)請求項1の発明によれば、収納式網戸からなる開口部装置であって、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框にサッシの障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部がサッシの枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けているため、収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0034】
(2)請求項2の発明によれば、建物の開口に設けられる枠体と、該枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸とを備え、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框に障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部が前記枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けているため、収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す開口部装置の縦断面図である。
【図2】同開口部装置の横断面図である。
【図3】ロール式網戸の使用状態を示す横断面図である。
【図4】網体を概略的に示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。
【図5】可動框の一端を概略的に示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す図で、(a)は断面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図7】可動框の一端を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 開口部装置
2 枠体
3a,3b 障子
6 ロール式網戸(収納式網戸)
7 網体
8 収納部
9 可動框
10 案内部
13 虫除け部材
13a 第1の虫除け部材
13b 第2の虫除け部材
37 規制手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、開口部装置に係り、特に収納式網戸の可動框に設けられる虫除け部材の構造を改良した開口部装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
開口部装置としては、建物の開口に設けられる枠体と、この枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸例えばロール式網戸とを備えたものが知られている(例えば、特公昭52−15089号公報参照)。前記ロール式網戸は、網体を巻取って収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、この可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有している。
【0003】
そして、前記可動框には、障子との隙間を塞いで室外から室内への虫の侵入を防ぐための虫除け部材が設けられている。この虫除け部材は、例えばゴムパッキンからなっている。この虫除け部材は、操作性が損なわれないように網戸の開閉操作時には枠体に触れず、また、虫が侵入しないように枠体との間に所定の隙間例えば1〜2mmの隙間が形成されるような長さ寸法とされていることが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記開口部装置においては、枠体(サッシ枠)の施工状態によって現実的には±1.5mm程度の狂い(施工誤差)が生じる場合があるため、例えば虫除け部材と枠体との隙間が1mmに設定されていると、虫除け部材と枠体とが干渉して網戸の操作性に問題が生じる可能性があり、また、虫除け部材と枠体との隙間が2mmに設定されていると、隙間が最悪で3.5mmと大きくなって防虫性に問題が生じる可能性があった。
【0005】
本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる開口部装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち、請求項1の発明は、収納式網戸からなる開口部装置であって、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框にサッシの障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部がサッシの枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、建物の開口に設けられる枠体と、該枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸とを備え、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框に障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部が前記枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の実施の形態を示す開口部装置の縦断面図、図2は同開口部装置の横断面図、図3はロール式網戸の使用状態を示す横断面図、図4は網体を概略的に示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図、図5は可動框の一例を示す斜視図である。
【0009】
図1、図2ないし図3に示すように、開口部装置1は、建物の開口に設けられるサッシのサッシ枠である枠体2と、この枠体2内に開閉自在に設けられた障子3a,3bと、前記枠体2に設けられる収納式網戸例えばロール式網戸6とを備えている。前記枠体2は、例えばアルミ押出形材からなる上枠2a、下枠2b及び左右の縦枠2c,2dからなっている。図示例の開口部装置1は引違い窓として構成されており、枠体2内に内外の障子3a,3bが横方向に引違い状に開閉自在に設けられている。障子3a,3bは、例えばアルミ押出形材からなる上框4a、下框4b及び左右の縦框4c,4dからなる框体4内にガラスパネル5を装着してなる。
【0010】
前記ロール式網戸6は、網体7を巻取って収納する収納部8と、その網体7の先端部を保持し網体7を収納部8から引き出し入れして網戸6の開閉を行う可動框(戸先框ともいう)9と、この可動框9の両端部を摺動自在に案内する案内部10,10とを有している。前記収納部8内には網体7を巻取る巻取部である巻取軸11が回転自在に設けられ、この巻取軸11が網体7を巻取る方向に付勢手段である図示しないばねにより付勢されている。
【0011】
図示例の開口部装置1は枠体2の左右にロール式網戸6,6を備えている。左側のロール式網戸6は図3に示すように開状態にある外障子3bの戸先框4dの室内面に取付けた戸先補助框12との間を網体7で覆うようになっており、右側のロール式網戸6は開状態の内障子3aの戸先框4dとの間を網体7で覆うようになっている。左側のロール式網戸6の可動框9には外障子3bの戸先補助框12との間を塞いで虫の侵入を防ぐための虫除け部材13が設けられている。右側のロール式網戸6の可動框9には内障子3aの戸先框4dとの間を塞いで虫の侵入を防ぐための虫除け部材13が設けられている。
【0012】
前記虫除け部材は13は、両端部が前記枠体2例えば上枠2a,下枠2bから大きく離間した第1の虫除け部材13aと、該第1の虫除け部材13aに接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材13b,13bとにより構成され、該第2の虫除け部材13bにはこれを前記枠体2例えば上枠2a,下枠2bに対して所定の位置例えば隙間が1mmになるように規制する規制手段37が設けられている。第1の虫除け部材13aは可動框9に対して固定されているため固定虫除け部材と称することができ、第2の虫除け部材13bは可動框9に対して移動可能に設けられているため可動虫除け部材と称することができる。
【0013】
前記虫除け部材13a,13bは、例えばゴム、軟質樹脂等の弾性材によりヒレ状に形成されている。なお、虫除け部材13a,13bは、例えばモヘアからなっていても良い。前記規制手段37は、本実施の形態では、第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2a,下枠2bに接近させる方向に付勢するばね37aと、このばね37aの付勢力に抗して第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2aの下面,下枠2bの上面から所定例えば1mmの隙間の位置に保持すべく上枠2aの下面又は下枠2bの上面に接して走行(転動)する車輪37bとから主に構成されている。
【0014】
前記可動框9の両端部には、図1、図2ないし図5に示すように網戸を閉める方向に突出したケース部38,38が設けられ、各ケース部38には前記第2の虫除け部材13bの基端部を保持した摺動枠37cが上下方向に摺動可能に設けられている。この摺動枠37cに前記車輪37bが回転可能に軸支され、摺動枠37cを付勢するように前記ばね37aが設けられている。
【0015】
図示例では、収納部8は左右の縦枠2c,2dの室内側にそれぞれ別体で設けられ、案内部10は上枠2a及び下枠2bの室内側にそれぞれ別体で設けられている。具体的には、サッシ枠である枠体2の室内面にロール式網戸6の枠体14が固着具であるネジ15で着脱自在に取付けられている。このロール式網戸6の枠体14は、例えばアルミ押出形材からなる上枠材14a、下枠材14b及び左右の縦枠材14c,14dからなり、上枠材14aと下枠材14bは上枠2aと下枠2bの室外面に取付けられ、左右の縦枠材14c,14dは左右の縦枠2c,2dの室内面に取付けられている。
【0016】
そして、左右の縦枠材14c,14dに収納部8,8がそれぞれ設けられ、上枠材14aと下枠材14bに左右の可動框9,9に共通の案内部10,10が設けられている。上枠材14aと下枠材14bの対向面には、長手方向(左右方向)に沿って案内部10としてのガイド溝16が設けられており、可動框9の上下端部には、図1ないし図5に示すように、ガイド溝16に沿って摺動するガイド片部17が設けられている。
【0017】
前記虫除け部材13a,13bの突出長さを短くするために、前記ガイド溝16はサッシ枠である枠体2側に近付けて配置されていることが好ましい。また、可動框9の上下両端部には、第2の虫除け部材13bが枠体2例えば上枠2a,下枠2bに接触しないように規制するためにガイド溝16の溝縁部16aに沿って摺動自在に係合した環状溝部を有する規制部材18が配置されていることが好ましい。具体的には、後述の回転軸25の両端部に規制部材が18が連結され、ここの規制部材18の先端部に歯車が22が設けられている。前記収納部8には網体7を引き出すための引出口部19が設けられているが、この引出口部19はガイド溝16の位置に位置されていることが好ましい。また、縦枠材14c,14dには可動框9の一部を収容する収容部20が設けられていることが好ましい。
【0018】
前記収納部8から網体7を引き出しながら移動操作される可動框9を障子3a,3bの戸先框4dと対応する任意の位置に固定する手段として、図示例では歯車式の停止機構21が設けられている。この停止機構21は、可動框9の上下端部に回動自在に設けられた歯車22と、上枠材14a及び下枠材14bに前記歯車22が噛合するように長手方向に沿って設けられたラック23とを有している。
【0019】
前記上下の歯車22,22は前記規制部材18の端部に配置され、上下の歯車22,22は可動框9内に設けられた例えば断面C字状のタッピングホールからなる軸受24に回転自在に支持された回転軸25の上端部と下端部に取付固定されている。可動框9には手掛け部26が設けられ、この手掛け部26には回転軸25を回転しないようにロックしたりロックを解除するための図示しないロック機構及びその操作部27が設けられている。なお、可動框9を任意の位置に固定する手段としては、歯車式に限定されず、例えば摩擦部材を上枠材及び下枠材に押し付けて制動固定する摩擦式等であっても良い。
【0020】
前記網体7の先端部を可動框9に固定する手段として、図4の(a)ないし(b)に示すように網体7の先端部には袋部28が形成され、この袋部28に芯材(抜け止め材ともいう)29が挿入されてこれが前記可動框9に固定されている。具体的には、網体7の先端部は、補強のために折り返されて縫製糸30aにより図の上下方向に連通した袋状に縫製されており、この袋部28を利用して芯材29が挿入されている。芯材29は、例えばアルミパイプからなっているが、ある程度の剛性を有する棒状であれば材質は問わない。また、前記網体7の両側縁部(図では上下縁部)は、ガイド溝16から抜けるのを防止するために図4の(a)ないし(c)に示すように折り返されて縫製糸30bにより長手方向(図では左右方向)に連通した袋状に縫製され、袋部31,31が形成されている。図1ないし図5に示すように上枠材14a及び下枠材14bのガイド溝16内には抜け止めガイド棒40がガイド溝16内の略中央部から両縦枠材14c,14d近傍に向って片持ち梁状に設けられ、収納部8から網体7を引き出してロール式網戸6を閉める時に網体7の両側部の袋部31,31に抜け止めガイド棒40,40に挿通されるようになっている。
【0021】
前記網体7には先端部に袋部28が形成された後、両側縁部に抜け止め用の袋部31,31が形成されている。なお、前記芯材29は、網体7の先端部に袋部28を形成してから該袋部28に挿入することが好ましいが、網体7の両側縁部に袋部31,31を形成してから先端の袋部28にその一部を破って芯材29を挿入するようにしても良く、挿入時期や挿入方法を問わない。前記可動框9内には例えば断面C字状のタッピングホールからなる固定部(第1の固定部)32が設けられ、この固定部32には前記網体7の先端部の袋部28に挿入した芯材29が嵌合固定されている。
【0022】
また、網体7の先端部が上下方向に弛んで網体7の先端側に部分的に皺が寄るのを防止するために、網体7の先端側両端部(図示例では上下両端部)が前記可動框9の両端部(同、上下両端部)に固定されている。すなわち、可動框9の両端部には網体7の先端側両端部を固定する固定部(第2の固定部)33が設けられている。この固定部33は一対の挟持片34a,34bを有している。挟持片34a,34bの対向面には網体7の滑り止めのために互いに係合する凹凸部35が形成されていることが好ましい。
【0023】
前記可動框9の一側部(後部側)は網体7の先端部を引き入れて固定部(第1の固定部)32に固定するために断面略U字状に開口形成されており、両挟持片34a,34bの一部がその可動框9内に端部から挿入されるようになっている。この場合、一方の挟持片34aが可動框9の端部に予め固定されており、この一方の挟持片34aに対して他方の挟持片34bをネジ36で固定するようになっていることが好ましい。また、網体7はその上下両端部を固定する場合、ピンと張った状態で固定することが好ましい。
【0024】
以上の構成からなる開口部装置1によれば、建物の開口に設けられる枠体2と、該枠体2内に開閉自在に設けられた障子3a,3bと、前記枠体2に設けられるロール式網戸6とを備え、前記ロール式網戸6は、網体7を巻取って収納する収納部8と、網体7の先端部を保持し網体7を収納部8から引き出し入れして網戸6の開閉を行う可動框9と、該可動框9の両端部を摺動自在に案内する案内部10とを有し、前記可動框9に障子3a,3bとの隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材13を設け、該虫除け部材13を両端部が前記枠体2から離間した第1の虫除け部材13aと、該第1の虫除け部材13aに接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材13b,13bとにより構成し、該第2の虫除け部材13bにこれを前記枠体2に対して所定の位置に規制する規制手段37を設けたので、ロール式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0025】
すなわち、規制手段37によって第2の虫除け部材13bと枠体2との間に所定例えば1mmの隙間を確保することができるため、枠体2の施工に誤差ないし狂いが生じたとしても、第2の虫除け部材13bと枠体2とが接触して網戸6の開閉操作性が損なわれることが無く、また、第2の虫除け部材13bと枠体2の隙間が広がって網戸6の防虫性が損なわれることも無い。また、前記規制手段37が第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2a,下枠2bに接近させる方向に付勢するばね37aと、このばね37aの付勢力に抗して第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2aの下面,下枠2bの上面から所定例えば1mmの隙間の位置に保持すべく上枠2aの下面又は下枠2bの上面に接して走行する車輪37bとから主に構成されているため、簡単な構成で開口部装置1におけるロール式網戸6の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0026】
ロール式網戸6としては、網体7の上下側縁部を袋状に縫ってその袋部31内に棒状の抜け止めガイド棒40を挿入して網体7の上下側縁部が上枠材14aや下枠材14bから抜け出ないようにしている方式の網戸があるが、本実施例の網体7の固定構造は、この方式の網戸に対して非常にメリットがある。この方式の網戸の場合、網戸の開閉時に網体の先端部が常に抜け止めガイド棒に擦れて動くので、網体のほつれや破れ防止のために網体の先端部を折り返すことで補強している。本実施例では、この網体7の先端部の折り返し時にできた袋部28を利用してこれに抜け止め材である芯材29を挿入し、これを可動框9の固定部32に固定するようにしているため、網体の先端部に抜け止め材を固定する工数を削減することができ、組立性の向上及びコストの低減が図れる。
【0027】
また、前記網体7の先端側両端部を前記可動框9の両端部に固定したので、網体7に部分的に皺が寄ることがなく、品質の均一化が図れる。二分割した可動框間に両面テープを介して網体の先端部を挟んでネジ止めにより固定する方式や、抜け止め材を網体の先端部にホッチキスで固定してこれを可動框に固定する方式では、作業時に網体が部分的に引張られたりして、皺が寄り易いが、本実施例では網体7の先端部の袋部28に芯材29を挿入しているだけで、芯材29に網体7を固定しておらず、網体7の先端側両端部だけを可動框9の両端部に固定しているので、作業によって部分的に皺が寄るようなことが少なく、作業によるばらつきがなく、全体的に均一なテンションを与えることができ、品質の均一化ないし向上が図れる。また、網体7の先端部を芯材29を介して可動框9に固定すると共に、網体7の先端側両端部を可動框9の両端部に固定しているため、網体7先端部の保持強度の向上が図れる。
【0028】
図6は本発明の他の実施の形態を示す図で、(a)は断面図、(b)は(a)のC−C線断面図、図7は可動框の一端を概略的に示す斜視図である。本実施の形態では、第2の虫除け部材13bを枠体2に対して所定の位置に規制する規制手段37の他の例が示されている。本実施の形態では、規制手段37はガイド溝16の溝縁部16aに沿って摺動自在に係合した規制部材18が用いられている。この規制部材18はガイド溝16の溝縁部16aに摺動自在に係合した環状溝18aを有する円柱状に形成され、その先端部に歯車22が一体的に設けられ、基端部に回転軸25が嵌合連結されている。
【0029】
前記規制部材18は可動框9の端部から引き抜けないようにして可動框9に回動自在に支持されていることが好ましい。そして、前記規制部材18には第2の虫除け部材13bを枠体2例えば上枠2aないし下枠2bに対して所定の位置すなわち所定の隙間S(例えばS=1mm程度)に規制するために環状の規制溝18bが設けられている。前記第2の虫除け部材13bの基部にはバー状の支持材39が設けられ、この支持材39には前記規制溝18bに摺動自在に係合する円弧状の係合爪部39aが設けられている。係合爪部39aが規制溝18bの周方向に所定範囲で係合するように円弧状に形成されていることにより支持材39が略水平に保持されていると共にケース部38内から引き抜けることが無い。また、支持材39の上下方向の移動はケース部38の側面に設けた開口溝41によって許容されている。
【0030】
規制部材18は、回転軸25から回転は伝わるが、回転軸25によって上下方向の動きは拘束されていない。すなわち、回転軸25の端部は例えば断面半円形に形成され、規制部材18には回転軸25の端部が軸方向に摺動自在に係合する例えば断面半円形の軸孔が形成されている。また、回転軸25は可動框9に対して上下方向に移動しないように設けられており、規制部材18は可動框9に対して上下方向に所定の範囲で移動可能に設けられており、上部の規制部材18が上方に、下部の規制部材18が下方に最大限移動しても回転軸の端部から規制部材18が抜けないようになっている。本実施の形態によれば、規制手段37がガイド溝16の溝縁部16aに摺動自在に係合する環状溝18aを有する規制部材18と、この規制部材18に設けられた環状の規制溝18bと、第2の虫除け部材13bの支持材39に設けられ前記規制溝18bに係合する係合爪部39aとから主に構成されているため、可動枠6の移動操作による網戸6の開閉操作時に第2の虫除け部材13bを枠体2に対して常に所定の隙間Sを形成する位置に規制することができ、開口部装置1におけるロール式網戸6の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0031】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、本発明は、引違い窓だけでなく、片引き窓、縦辷り窓、障子が上下方向に開閉自在に設けられた上げ下げ窓等にも適用することが可能である。また、収納式網戸としては、ロール式網戸以外に、例えば網体をプリーツ状に折り畳んで収納する網戸であっても良い。収納式網戸は横引きタイプだけでなく、縦引きタイプであっても良い。更に、前記実施の形態ではロール式網戸を2つ用いて両開き式に構成した例が示されているが、片引き式に構成したものであっても良い。また、ロール式網戸の収納部や案内部は、サッシ枠の枠体に一体形成ないし一体に設けられていても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0033】
(1)請求項1の発明によれば、収納式網戸からなる開口部装置であって、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框にサッシの障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部がサッシの枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けているため、収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【0034】
(2)請求項2の発明によれば、建物の開口に設けられる枠体と、該枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸とを備え、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框に障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部が前記枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けているため、収納式網戸の操作性及び防虫性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す開口部装置の縦断面図である。
【図2】同開口部装置の横断面図である。
【図3】ロール式網戸の使用状態を示す横断面図である。
【図4】網体を概略的に示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。
【図5】可動框の一端を概略的に示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す図で、(a)は断面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図7】可動框の一端を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 開口部装置
2 枠体
3a,3b 障子
6 ロール式網戸(収納式網戸)
7 網体
8 収納部
9 可動框
10 案内部
13 虫除け部材
13a 第1の虫除け部材
13b 第2の虫除け部材
37 規制手段
Claims (2)
- 収納式網戸からなる開口部装置であって、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框にサッシの障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部がサッシの枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする開口部装置。
- 建物の開口に設けられる枠体と、該枠体内に開閉自在に設けられた障子と、前記枠体に設けられる収納式網戸とを備え、前記収納式網戸は、網体を収納する収納部と、網体の先端部を保持し網体を収納部から引き出し入れして網戸の開閉を行う可動框と、該可動框の両端部を摺動自在に案内する案内部とを有し、前記可動框に障子との隙間を塞いで虫の侵入を防ぐ虫除け部材を設け、該虫除け部材を両端部が前記枠体から離間した第1の虫除け部材と、該第1の虫除け部材に接してその両端部から長手方向に移動可能な第2の虫除け部材とにより構成し、該第2の虫除け部材にこれを前記枠体に対して所定の位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする開口部装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260793A JP2004100179A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 開口部装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260793A JP2004100179A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 開口部装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004100179A true JP2004100179A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32261330
Family Applications (1)
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JP2002260793A Pending JP2004100179A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 開口部装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004100179A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005121487A1 (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Seiki Juko Co., Ltd. | 横引きロール網戸 |
-
2002
- 2002-09-06 JP JP2002260793A patent/JP2004100179A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005121487A1 (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Seiki Juko Co., Ltd. | 横引きロール網戸 |
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