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JP2004095110A - 部分的な電流絞込層を備えたスピンバルブ型磁気ヘッド及びその製造方法、ならびにその電流絞込方法 - Google Patents

部分的な電流絞込層を備えたスピンバルブ型磁気ヘッド及びその製造方法、ならびにその電流絞込方法 Download PDF

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JP2004095110A JP2002257782A JP2002257782A JP2004095110A JP 2004095110 A JP2004095110 A JP 2004095110A JP 2002257782 A JP2002257782 A JP 2002257782A JP 2002257782 A JP2002257782 A JP 2002257782A JP 2004095110 A JP2004095110 A JP 2004095110A
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Abstract

【課題】適切な電気抵抗と高い抵抗変化率を有する高感度の膜厚方向電流型磁気抵抗効果素子を用いて、再生出力の高い磁気ヘッドを提供する。
【解決手段】巨大磁気抵抗効果積層膜101に膜厚方向に電流を印可し、自由層13のごく近傍に電流の流れる領域を1/2〜1/100に絞り込む電流絞込層51を配置する構造と、その作成方法を提供する。さらに磁区制御膜を磁気抵抗効果積層膜101上やその近傍に形成し、高出力、安定性の良い磁気ヘッドが得られ、高記録密度の磁気記録再生装置を得る。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録再生装置に用いる磁気ヘッドおよびその製造方法、ならびに磁気ヘッドの電流絞込方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平7−73416号公報には軟質能動層にイクスチェンジ層を隣接したMR型読み出しトランスデューサーの記載がある。特開平7−169026号公報には反強磁性的結合膜を用いたスピンバルブセンサの記載がある。特開平10−173252号公報には高電気抵抗磁性層を積層した磁気抵抗センサの記載がある。
【0003】
また、特開平10−284768号公報にはフリー強磁性層に隣接した補助磁化反転層を有する磁気抵抗効果素子の記載がある。特開平11−259824号公報には硬磁性膜を自由層に積層したトンネル型磁気抵抗効果ヘッドの記載がある。特開2001−230470号公報、特開平11−259824号公報には硬磁性膜を自由層に積層した磁気抵抗効果素子及びトンネル型磁気抵抗効果ヘッドの記載がある。
【0004】
USP6023395号公報および特開2001−250205号公報にはバイアス強磁性膜をフリー磁性層に積層した薄膜磁気ヘッドの記載が有る。特開平5−347013号公報および特開平6−223336号公報には、上下に反強磁性膜を有する磁気抵抗効果素子の記載がある。
【0005】
特開2000−156530号公報には、磁性層の間に酸化物層などを挿入した磁気抵抗効果素子の記載がある。特開平10−173252号公報には酸化物を含有した高電気抵抗磁性層を積層した磁気抵抗センサの記載がある。第25回日本応用磁気学会学術講演概要集25pB−3、p37(2001)には磁性層の中間および自由層の上部に極薄い酸化層を挿入した磁気抵抗効果素子の記載がある。第25回日本応用磁気学会学術講演概要集25pB−5、p39(2001)には多層磁性層を用いた磁気抵抗効果素子の記載がある。さらに、特開2002−157711号公報には、絶縁層を備えたCPP構造スピンバルブヘッドの記載がある。また、特開2002−176211号公報には、電流の通過する面積の小さい領域を形成したCPP−GMR素子の記述がある。
【0006】
【特許文献1】「特開平7−73416号公報」
【特許文献2】「特開平7−169026号公報」
【特許文献3】「特開平10−173252号公報」
【特許文献4】「特開平10−284768号公報」
【特許文献5】「特開平11−259824号公報」
【特許文献6】「特開2001−230470号公報」
【特許文献7】「特開平11−259824号公報」
【特許文献8】「USP6023395号公報」
【特許文献9】「特開2001−250205号公報」
【特許文献10】「特開平5−347013号公報」
【特許文献11】「特開平6−223336号公報」
【特許文献12】「特開2000−156530号公報」
【特許文献13】「特開2002−157711号公報」
【特許文献14】「特開2002−176211号公報」
【非特許文献1】「第25回日本応用磁気学会学術講演概要集25pB−3、p37(2001)」
【非特許文献2】「第25回日本応用磁気学会学術講演概要集25pB−5、p39(2001)」
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
巨大磁気抵抗効果を利用した高感度な磁気ヘッドが、既にGMRヘッドあるいはスピンバルブヘッドとして既に実用化されている。上記GMRヘッドは、積層膜の膜面内方向に感知電流を印加して外部磁界による電気抵抗の変化を再生出力として得る。最近、積層膜の膜厚方向に感知電流を印加して外部磁界による電気抵抗の変化を再生出力として得るセンサおよび磁気ヘッドが提唱されている。有力な技術として、トンネル磁気抵抗および垂直電流(Current Perpendicular Plane CPP)磁気抵抗がある。トンネル磁気抵抗の場合は、スピンバルブ膜の非磁性導電層の代わりに絶縁障壁層が配置されており、絶縁障壁層としては、薄膜形成された金属アルミ二ウムを酸化して形成された酸化アルミ二ウムが一般的に使用されている。垂直電流巨大磁気抵抗の場合は、面内電流の巨大磁気抵抗と同様の物理効果を用いるものであるので、スピンバルブ膜と同じく非磁性導電層をCuなどの金属層で形成してなる。
【0008】
膜厚方向に電流を印加する上記のタイプのセンサおよび磁気ヘッドでは、抵抗変化率が高いメリットがある。しかし、デメリットとなるのは電気抵抗の値である。磁気記録の記録サイズは年々細小化しており、近年のセンサ感応部のサイズは一般にサブミクロンである。このサイズで考えた場合に、上記トンネル磁気抵抗によるセンサは電気抵抗が高過ぎ、逆に垂直電流巨大磁気抵抗は電気抵抗が低すぎる点が大きな技術的課題である。これは、トンネル磁気抵抗は絶縁障壁層を通過するトンネル電流を利用するために本質的に電気抵抗が高く、逆に垂直電流巨大磁気抵抗は主として金属からなる非磁性導電層が磁気抵抗効果を支配するために、膜厚方向の電気抵抗が極めて低いということと対応する。
【0009】
面内電流のセンサでは基本的に再生ヘッドの感知領域のサイズで電気抵抗は変わらない。しかし、膜厚方向電流のセンサではサイズの二乗に反比例する形でセンサ抵抗が変化する。したがって、今後ますます磁気記録装置の記録密度が高くなるとともに、センササイズ、すなわち、磁気ヘッドの感応部のサイズ、例えばトラック幅や素子高さは小さくなり、膜厚方向電流のセンサ抵抗は急速に高くなる傾向にある。
【0010】
この場合、素子の再生出力は素子抵抗に比例して高くなるわけであるが、ここで電気抵抗によるノイズも考慮する必要がある。素子抵抗の増加により、いわゆるジョンソンノイズによりノイズ増加が生ずる。それを考慮すると、トンネル磁気抵抗のような面積あたりの抵抗が高い再生方式では面積が小さい方がS/Nが低下する。その一方、垂直電流巨大磁気抵抗のように面積抵抗が低ければ、面積が小さい方がS/Nが増加して、磁気ヘッドとして高い再生性能を発揮するのである。したがって、トンネル磁気抵抗の応用には膜厚方向の電気抵抗の低減が必要であり、逆に垂直電流巨大磁気抵抗では電気抵抗の増加の必要があるのである。
【0011】
垂直電流巨大磁気抵抗において電気抵抗を増加させるには、例えば膜厚を増加させる方法があるが、この方法で増加できるのは2倍程度である。最近の磁気記録で必要な電気抵抗を得るには少なくとも電気抵抗を10倍から1000倍増加させる必要があるので、より効果的な手法が必要である。巨大磁気抵抗効果積層膜の一部に、高抵抗なセミメタルや酸化物、高抵抗な強磁性体や酸化物と金属のグラニュラー混合体などを用いる技術が提唱されている(例えば、特開平10−173252号公報)が、十分な効果が得られていない。
【0012】
もっとも効果的な手法は、膜厚方向に流れる電流の面積を小さく絞ることである。面積を1/10に絞ればセンサ素子の電気抵抗は10倍に、1/100に絞れば電気抵抗は100倍に増加する。しかしながら、従来の技術では膜厚方向に電流を印加する面積は磁気記録の記録密度に対応してきまるトラック幅などの幾何学サイズによって決定されており、単純に1/10や1/100にすることはできなかった。トラック幅の例えば1/10のサイズに巨大磁気抵抗効果膜をパターニングすることは現状の技術では実現できないからである。
【0013】
また、仮に、巨大磁気抵抗効果積層膜を極微細にパターニングして面積を絞る代わりに、膜厚方向に電流を印加する電極や、電極と巨大磁気抵抗効果積層膜との接触面積をごく小さく絞ることができたとしても、問題の解決にはならない。何故なら、絞込部がそのサイズに比較して巨大磁気抵抗効果の生じている非磁性導電層である非磁性中間層から離れた構成であれば、膜厚方向に流れる電流は絞込部分から巨大磁気抵抗効果積層膜内部の中間層に達するまでの間に広がって、実質的に巨大磁気抵抗効果が生じる部分では広い電流面積を有してしまう。そのため、素子の電気抵抗は増加するが巨大磁気抵抗による抵抗変化率は低下するからである。この電流の広がりは、絞込部分と、その周囲の物質の電気抵抗の配置で決まってしまうものであり、高い再生出力を実現するにはこの絞込層の配置と構造でのみ対処することができる。
【0014】
さらに、膜厚方向に電流が流れるために強磁性固定層の磁化を実質的に固定させるための反強磁性膜を用いた場合には、反強磁性膜が高抵抗で厚いことに起因する高い電気抵抗が素子の抵抗の多くを占めてしまい、実質的な出力を低下させてしまう問題がある。これも解決すべき問題である。単純に試算すると、反強磁性膜の厚さは巨大磁気抵抗効果積層膜のほかの部分とほぼ同程度か1.5倍程度の厚さであって、電気抵抗率は他の構成要素の6倍程度であるとすると、反強磁性膜による膜厚方向の電気抵抗は、巨大磁気抵抗効果積層膜の他の部分の電気抵抗のおよそ6〜10倍程度となる。従って、仮に巨大磁気抵抗効果積層膜が本質的に100%の抵抗変化率を有したとしても、反強磁性膜が直列抵抗となる構成では、実質的に10〜15%の抵抗変化率の素子しか得られないことになるのである。
【0015】
以上のように、膜厚方向に電流を印加するセンサ、特に磁気ヘッドを得るにはトンネル磁気抵抗素子より低い抵抗と垂直電流巨大磁気抵抗素子より高い抵抗を有する、高い抵抗変化率の素子の開発が必要である。
上記問題に加えて、膜厚方向に電流を印加するセンサにおいても、面内電流の素子と同様にノイズを防止して線形な出力を得るための磁区制御構造が必要となる。
【0016】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、高密度記録に対応した再生出力の高い磁気記録装置もしくは磁気センサーを用いた磁気ヘッドを提供することにあり、より具体的には、巨大磁気抵抗効果膜に膜厚方向電流を印加し、適切な電気抵抗と高い抵抗変化率を有する高感度の膜厚方向電流型磁気抵抗効果素子を用いたセンサ、および再生出力の高い磁気ヘッドを提供し、さらにこれを用いた磁気記録再生装置、ならびに磁気ヘッドの電流絞込方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、磁気ヘッドにおいて、磁気抵抗効果を示す積層膜と、該積層膜の膜面に対して上下に配置された一対の電極膜と、該一対の電極膜の間に配置され、非導電材料からなる部分と導電材料からなる部分とを有する電流絞込層とを備えるようにした。
【0018】
また、電流絞込層を磁気抵抗効果を示す積層膜内部に備えるようにした。さらに、磁気抵抗効果を示す積層膜は、強磁性固定層と、非磁性伝導層である非磁性中間層と、第1の軟磁性自由層と、電流絞込層と、第2の軟磁性自由層とが順次積層された構造を備えるようにした。さらにまた、磁気抵抗効果を示す積層膜は、強磁性固定層と、非磁性伝導層である非磁性中間層と、軟磁性自由層と、電流絞込層と、磁区制御層とが順次積層された構造を備えるようにした。また、軟磁性自由層と電流絞込層の間に非磁性分離層を備えるようにした。
【0019】
さらに、磁気抵抗効果を示す積層膜は、強磁性固定層と、非磁性伝導層である非磁性中間層と、第1の軟磁性自由層と、電流絞込層と、第2の軟磁性自由層と、非磁性分離層と、磁区制御層とが順次積層された構造を有するようにした。さらにまた、磁気抵抗効果を示す積層膜は、軟磁性自由層と、非磁性伝導層である非磁性中間層と、第1の強磁性固定層と、電流絞込層と、反強磁性層とが、順次積層された構造を有するようにした。
【0020】
また、電流絞込層における導電材料からなる部分の面積率は1/2から1/100であるようにした。さらに、電流絞込層と前記非磁性中間層との間隔が1ナノメートル以上5ナノメートル以下であるようにした。
【0021】
また、電流絞込み層は、非導電材料と金属導電体の混合した材料からなるようにした。さらに、電流絞込層は、銅、金、銀、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、レニウム、オスミウムからなる群から選択される少なくとも1つの元素と、酸化シリコンまたは酸化アルミニウムとの混合した材料を含有するようにした。さらにまた、電流絞込み層は、アルミニウムもしくはシリコンのいずれかの元素と、酸化アルミニウムもしくは酸化シリコンのいずれかの酸化物との混合した材料からなるようにした。
【0022】
また、少なくとも軟磁性自由層と、強磁性固定層と、前記軟磁性自由層と強磁性固定層との間に形成された非磁性中間層である非磁性導電層とを有する磁気抵抗効果積層膜と、該積層膜の膜面に対して上下に配置された一対の電極膜と、該電極膜を経由して前記磁気抵抗効果積層膜の膜面垂直方向に流れる電流の経路を構成する面積を部分的に減少する手段を有するようにした。
【0023】
さらに、基板上に下部シールド層を形成し、該下部シールド層上に下部導電性ギャップ層を形成し、該下部導電性ギャップ層上に磁気抵抗効果素子を形成し、該磁気抵抗効果素子上に電流絞込層を形成し、該電流絞込み層上に上部導電性ギャップ層を形成し、該導電性ギャップ層上に上部シールド層を形成する磁気ヘッドの製造方法において、前記電流絞込層を形成する工程は、導電性材料からなる膜を形成する工程と、該導電性材料からなる膜上に島状の非導電体層を形成する工程とを含むようにした。
【0024】
また、基板上に下部シールド層を形成し、該下部シールド層上に下部導電性ギャップ層を形成し、該下部導電性ギャップ層上に磁気抵抗効果素子を形成し、該磁気抵抗効果素子上に電流絞込み層を形成し、該電流絞込み層上に上部導電性ギャップ層を形成し、該導電性ギャップ層上に上部シールド層を形成する磁気ヘッドの製造方法において、前記電流絞込み層を形成する工程は、酸化物と貴金属との混合膜を形成する工程と、該混合膜を熱処理する工程とを含むようにした。
【0025】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施の形態の概略を述べる。
本発明では高記録密度に対応した膜厚方向に感知電流を印加する磁気センサを磁気ヘッドに搭載した磁気記録装置を提供するために、上記磁気センサとして用いる磁気抵抗効果積層膜として、スピンバルブ型の巨大磁気抵抗効果積層膜に、少なくとも部分的に感知電流を絞り込む機能を有する電流絞込層を積層する。この該磁気抵抗効果膜の上下には上下1対の電極が配置され、結果として、電流絞込層は上下1対の電極間に配置されることになる。
【0026】
本発明において電流絞込み層とは、基本的には
一対の電極を経由して磁気抵抗効果膜を電流が膜厚方向に通電する通電経路中に、通電経路を横断する構造で配置される層状の構造体であって、
上記層状構造体の面内で、非導電材料からなる部分と導電材料からなる部分とを有する層状構造体であって、
上記構造により、膜厚方向、すなわち面に垂直に流れる電流の経路を、電流絞込層内部の導電部分に限定して絞込む効果があり、磁気抵抗効果膜と近接して積層あるいはその内部に積層することによって、この絞込み効果を磁気抵抗効果膜の電気抵抗の実質的増幅効果として機能させる構造体、
である。
【0027】
このような電流絞込層を磁気抵抗効果積層膜の内部に配置することでも、垂直電流巨大磁気抵抗の電気抵抗を高めることができる。例えば、非磁性金属中間層に近接して配置した場合は、非磁性中間層である非磁性導電層中での膜厚方向電流の広がりを低減することにより、電気抵抗を高めることができる。あるいは、固定層の磁化を固定する反強磁性層内部に電流絞込層を配置した場合には、逆に反強磁性膜中では膜厚方向電流の広がりを相対的に大きくすることができ、抵抗変化率を向上し、かつ、反強磁性膜の電気抵抗の寄与を低下させることができる。
【0028】
本発明ではこのような材料、構成を用いた磁気抵抗効果型磁気ヘッドと、これを再生部とした磁気記録再生装置において、高記録密度、すなわち記録媒体上に記録される記録波長が短く、また、記録トラックの幅が狭い記録を実現して、十分な再生出力を得、記録を良好に保つことができる。
【0029】
電流絞込層を備えた磁気ヘッドの構成としては、例えば以下のような構成がある。
反強磁性膜/強磁性固定層非磁性導電層/軟磁性自由層/電流絞込み層の積層構造を有する磁気抵抗効果素子を用いる。
あるいは反強磁性膜/強磁性固定層/非磁性中間層である非磁性導電層/軟磁性自由層/非磁性分離層/電流絞込み層の積層構造を有する磁気抵抗効果素子を用いる。
あるいはスクリーニング層は軟磁性自由層の一部に形成してもよく、具体的には、反強磁性膜/強磁性固定層/非磁性導電層である非磁性導電層/第一の軟磁性自由層/電流絞込層/第二の軟磁性自由層として、電流絞込層を介して第一の軟磁性自由層と第二の軟磁性自由層が磁気的に結合して単一の自由層として機能せしめてもよい。
【0030】
同様に、軟磁性自由層/非磁性中間層である非磁性導電層/第一の強磁性固定層/電流絞込層/第二の強磁性固定層/反強磁性膜の構成として、電流絞込層を非磁性中間層である非磁性導電層の近傍に配置するのに強磁性固定層の一部として、電流絞込層を介して第一の強磁性固定層と第二の強磁性固定層とを磁気的に結合せしめてもよい。この場合、第二の強磁性固定層は比較的厚く設定するとよい(その理由は後述)し、特に第二の強磁性固定層の部分をRuなどの反平行結合層を含む強磁性体/反平行結合層/強磁性体の構成の膜、いわゆるSynthetic ferrimagnet構造にするとよい。
【0031】
また、ここで反強磁性膜は強磁性固定層の磁化を実質的に固定するための交換結合バイアスを印可するものであって、直接強磁性固定層に密着して形成するか、あるいは間接的に磁気的結合を経て効果をもたらしてもよい。あるいは反強磁性膜の代わりに他のバイアス印可手段、例えば、硬磁性膜の残留磁化を用いたり、電流バイアスを用いてもよい。また非磁性分離層はスクリーニング層と軟磁性自由層、あるいは他の構成要素との拡散反応などの影響を抑制する、極薄い挿入層である。センサとしての再生出力は上記軟磁性自由層の磁化回転により、非磁性導電層を介して軟磁性自由層と強磁性固定層との間の巨大磁気抵抗効果により発生する。
【0032】
本発明の磁気抵抗効果型磁気センサおよび磁気ヘッドには外部磁界に対して磁化回転して磁気抵抗効果を発生せしめる軟磁性自由層を単磁区化するための磁区制御構造と組み合わせても効力を有する。上記軟磁性自由層を単磁区状態にし、感知すべき磁界に対してヒステリシスのない出力を持たせる機能を発現できる。磁区制御膜は例えば硬磁性膜で形成し、磁区制御構造としてはハードバイアスと呼ばれる構成、すなわち、感知領域の幅、すなわちトラック幅に形成した磁気抵抗効果膜の両端部に硬磁性膜を所定の厚さで配置して、この磁区制御膜が膜厚方向に感知電流をリークあるいはバイパスしてしまうことのないように、磁気抵抗効果積層膜のサイドに配置される磁区制御膜を電気的に短絡しない構造に形成する。硬磁性膜の磁化を着磁工程によってトラック幅方向に残留磁化を有するように設定し、上記残留磁化によってトラック幅方向の端部に発生する磁荷が上記軟磁性自由層の端部に発生する磁荷と打ち消しあうことによって静磁エネルギーを下げ、上記軟磁性自由層を単磁区化する。また、別の形態の方法でより有効な方法として、磁区制御膜を磁気抵抗効果積層膜の膜厚方向、特に軟磁性自由層に近い側、に積層してほぼ同一サイズにパターニングすることによる単磁区化が可能である。
【0033】
この場合は磁区制御膜が磁気抵抗効果積層膜の膜厚方向に積層されるため電流のリークもしくはバイパスの発生を危惧する必要はない。積層される磁区制御膜は反強磁性膜で交換結合された強磁性膜、もしくは硬磁性膜などから構成することができる。さらに軟磁性自由層と磁区制御層との間に弱い反強磁性的結合を生じるような反平行結合膜を配置することで有効な磁区制御構造を実現する事ができる。
【0034】
以上のような構成を実現する材料を具体的に以下に述べる。反強磁性膜としては例えばMnPt膜、MnIr膜、NiMn膜などを用いることができる。強磁性固定層としてはCo合金、特にCoFe合金あるいはCoFeNi合金を用いることができる。さらに、Ru、Rhなどの反平行結合層を含んで反強磁性的な結合を有するSynthetic ferrimagnet構造としたり、極薄い酸化物層などを含んでいても良い。軟磁性自由層としてはNiFe合金、CoFe合金あるいはCoFeNi合金、さらにこれらの積層膜を用いることができる。非磁性導電層である非磁性中間層としてはCuがよいが、Au、Agなどを用いることも可能である。非磁性分離層としてはCu、Ta、Ruなどがよいが、比較的さまざまな材料が利用可能である。非磁性分離層は、一般に磁気的な結合をゼロに近い構成とするために用いるが、磁区制御のためや、バイアスの制御のために、非磁性分離層が反平行結合層としての機能を適度に弱く有するように設定することもできる。電流絞込層の非導電部を形成する材料としてはアルミナもしくはAl酸化物がよい。
【0035】
電流絞込層としては絶縁障壁層と同様のアルミナもしくはAl酸化物、もしくはアルミナもしくはAl酸化物とCu、Au、Ag、Pt、Ru、Ir、Rh、Re、Osなどの酸化し難い金属との混合体がよい。Al酸化物にSiを加えても良い。
【0036】
本発明の実施の形態について、図面を参照してさらに詳細にのべる。
(実施例1)
本実施例においては、まず、本発明の電流絞込層の配置について、各種の実施形態を述べる。
図18は本発明の磁気ヘッドの、電流絞込層の配置の1例を示した図である。図18(a)は、一対の電極40の間に、下部導電性ギャップ膜711、電流絞込層51、巨大磁気抵抗効果積層膜101、上部導電性ギャップ膜721、を配置してなる。図18(b)は、一対の電極40の間に、下部導電性ギャップ膜711、巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、上部導電性ギャップ膜721、を配置してなる。図18(c)は、一対の電極40の間に、下部導電性ギャップ膜711、電流絞込層51、巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、上部導電性ギャップ膜721、を配置してなる。
【0037】
図19は本発明の磁気ヘッドの、電流絞込層の配置の別の例を示した図である。一対の電極40の間に、下部導電性ギャップ膜711、巨大磁気抵抗効果積層膜101、上部導電性ギャップ膜721、を配置してなり、巨大磁気抵抗効果積層膜101は積層構成内に電流絞込層51を配置してなる。より具体的な構成例を図20に示す。
【0038】
図20は本発明の磁気ヘッドの電流絞込層を含んだ巨大磁気抵抗効果積層膜の構成例である。図20(a)は反強磁性膜11、強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13、電流絞込層51、軟磁性自由層13を積層してなる。図20(b)は反強磁性膜11、強磁性固定層15、非磁性導電層12、軟磁性自由層13、電流絞込層51、非磁性分離層411、磁区制御膜41を積層してなる。図20(c)は反強磁性膜11、強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13、電流絞込層51、軟磁性自由層13、非磁性分離層411、磁区制御膜41を積層してなる。なお、ここでは磁区制御膜41および非磁性分離膜411を巨大磁気抵抗効果積層膜101の一部として図示してあるが、本質的には磁区制御膜および非磁性分離膜は巨大磁気抵抗効果に寄与しないため、巨大磁気抵抗効果積層膜101と区別してもよいが、薄膜形成過程において同時に作製することが望ましいのでここでは一体のものとして図示した。したがって上記部分を別個の構成部分として記述しても本質的になんら問題ない。
【0039】
図21は本発明の磁気ヘッドの電流絞込層を含んだ巨大磁気抵抗効果積層膜の構成例である。図21(a)は反強磁性膜11、強磁性固定層15、電流絞込層51、強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13を積層してなる。図21(b)は反強磁性膜11、第一の強磁性固定層151、反平行結合層154、第二の強磁性固定層152、電流絞込層51、第二の強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13、を積層してなる。図21(a)(b)で、電流絞込層51を介在した配置の強磁性固定層は互いに強磁性的に結合して一体の強磁性膜として機能する。
【0040】
図22は本発明の電流絞込層の概略図である。電流絞込層51は非導電体からなる電流絞込層非導電部512と、電流絞込層導電部511からなる。電流絞込層導電部511は絶縁体もしくは電気抵抗が実質的に絶縁体に近い値を示す非導電体から成る電流絞込層非導電部512のなかに所定の面積率で形成した導電体、特に金属からなる。ここで、面積率、とは、電流絞込層51の面積のうち、電流絞込層導電部511の占める面積の割合であって、
面積率=1/絞込率
=電流絞込層導電部面積/(電流絞込層導電部面積+電流絞込層非道電部)
で定義される。絞込率についても同様で、面積率の逆数で定義される。すなわち、面積率とは電流絞込層51のうち、電流の流れる面積の割合を示す値である。
【0041】
図23は本発明の電流絞込の効果を示す概算図である。面積抵抗として、0.1Ωμmの値で算出した磁気ヘッドの素子抵抗は、以下のようになる。
素子抵抗=面積抵抗/(トラック幅・素子高さ)
トラック幅と素子高さが同じとして、素子抵抗を示したのが図23である。トラック幅は100Gb/in以上の磁気ディス装置を想定した。絞込率が2倍から10倍では素子抵抗が数十Ωから数百程度となって、この値は再生ヘッドとしての出力を取るのに適当な値となっており、適切である。絞込率が100では、素子抵抗が数千Ωとなっており、磁気ヘッドとしては抵抗に起因するノイズが増加するため、適切な範囲より大きいといえる。
【0042】
したがって、本発明で望ましい絞込率は2以上、100以下程度、すなわち面積率が1/2〜1/100であるといえる。絞込率が1から2以下となってもよいが、絞込率が1から2では、図22のような複数の電流絞込層導電部の配置された構成では絞込率の制御が困難になる。絞込率が上記の好ましい範囲内で、かつ2近傍の構成は図24に示すような単一の絞込層導電部を有した構成が望ましい。
【0043】
図24は絞込率が低い本発明の磁気ヘッドの構成例である。一対の電極40の間に、下部導電性ギャップ膜711、巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、上部導電性ギャップ膜721、を配置してなる。電流絞込層51は、単一の電流絞込層導電部511と、電流絞込層非導電部512からなり、電流絞込層導電部511に感知電流が流れて磁気ヘッドとして機能する。電流絞込層導電部511は、さまざまな作製方法で作ることが可能だが、フォトレジスト工程を用いてトラック幅より狭いパターンとして作製することが望ましい。
(実施例2)
本実施例の巨大磁気抵抗効果積層膜を構成する薄膜は高周波マグネトロンスパッタリング装置により以下のように作製した。アルゴン1から6ミリトールの雰囲気中にて、厚さ1ミリのセラミックス基板に以下の材料を順次積層して作製した。スパッタリングターゲットとしてタンタル、ニッケル−20at%鉄合金、銅、コバルト、MnPt、ルテニウム、アルミナ、MnIr、アルミニウムの各ターゲットを用いた。Coターゲット上には、FeおよびNiの1センチ角のチップを適宜配置して組成を調整した。RuおよびCuターゲット上にはAu、Ag、Ptなどのチップを適宜配置して合金薄膜を形成した。同様にアルミナターゲット上にはAu、Ag、Pt、Alなどのチップを適宜配置してグラニュラー薄膜を形成した。積層膜は、各ターゲットを配置したカソードに各々高周波電力を印加して装置内にプラズマを発生させておき、各カソードごとに配置されたシャッターを一つずつ開閉して順次各層を形成した。膜形成時には永久磁石を用いて基板に平行におよそ80エルステッドの磁界を印加して、一軸異方性をもたせた。
【0044】
形成した膜を、真空中、磁場中で270℃、3時間の熱処理を行ってMnPt反強磁性膜を相変態させ、室温での磁気抵抗を測定して評価した。MnPt以外の反強磁性膜を併用する場合には異なる温度の着磁熱処理を併用した。また、硬磁性膜を用いた構成では熱処理後に室温で着磁処理を行った。基体上の素子の形成はフォトレジスト工程によってパターニングした。その後、基体はスライダー加工し、磁気記録装置に搭載した。
【0045】
以下に本発明の更なる具体的な実施例を、図を追って説明する。
図1は本発明の磁気センサの原理の一つを示す構成例である。磁気ヘッドとして応用した場合に磁気媒体に対向する対向面から眺めた模式図で示した。基体上50に下部磁気シールド35、下部導電性ギャップ膜711を形成し、その上に、巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、単磁区化強磁性層45が形成されてなり、さらに上部導電性ギャップ膜721、上部磁気シールド36を形成して、再生信号を検出する再生ギャップ43を形成してなる。絶縁膜75は巨大磁気抵抗効果積層膜101に膜厚方向に電流を印加する領域を定義し、その領域の周りに配置される。同様に本図では巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、および単磁区化強磁性膜45を所定のほぼ形状にパターニングして、電流の流れる領域及び磁気的な動作領域を規定してなる。本図では単磁区化強磁性層45を巨大磁気抵抗積層膜101に積層配置の形態で構成し、巨大磁気抵抗効果積層膜101のセンサ部を磁区制御して安定した出力を得る構造となっている。
【0046】
本実施例で、自由層もしくは軟磁性自由層とは、外部磁場によって磁化回転する軟磁性膜を意味している。同様に、固定層もしくは強磁性固定層とは、感知すべき磁界に対して、実質的に磁化が固定されている強磁性層を意味する。固定層の磁化を固定するための手段としては反強磁性膜を用いるが、硬磁性膜すなわち比較的大きな磁界が加わらない限り磁化が変化しない材料で代替することもできる。スペキュラー効果やあるいはSynthetic ferrimagnetと呼ばれるような強磁性固定層を多層構造にする構造も提唱されている。
【0047】
本図での単磁区化強磁性層45は、強磁性層412、反強磁性層413を積層して反強磁性層413と強磁性層412の接合界面で交換結合磁界により強磁性層412の磁化が所定方向、特にトラック幅方向に実質的に固定もしくは残留してなる構成を有するが、これらを別の構成で同等の効果を得ることもできる。例えば単磁区化強磁性層45を硬磁性膜から構成してもよい。本実施例では、巨大磁気抵抗効果積層膜101は、下地膜14、反強磁性膜11、強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13が連続して形成された構造を備えている。図1の構成例では、強磁性固定層15は単層であるが、積層構成としても良い。ここで、強磁性固定層15をRuなどの磁気的な反平行結合を発現する層を介して積層した強磁性層/反平行結合層/強磁性層とした構造にすると、実質的な静磁界の発生がゼロに近づくため望ましい。
【0048】
またここで軟磁性自由層13は単層の磁性体として図示したが、2層以上の積層体から形成しても何ら本発明の趣旨に反するものではない。特に、非磁性中間層である非磁性導電層12に近い側をCo合金、反対側をNiFe合金から形成すると、軟磁気特性と高い抵抗変化率を両立できてよい。また巨大磁気抵抗効果積層膜101に適切な保護膜などをさらに積層してもよいが、以下に述べる電流絞込層の効果を阻害しないように、数ナノメートル以下で、導電性のよい物を用いることが望ましい。
【0049】
本図の構成では、膜厚方向に印加する感知電流は、図示されていない電極から磁気シールド36、上部導電性ギャップ膜721、保護膜兼電極膜37、単磁区化強磁性膜45などの経路を経て、電流絞込層51を介し、巨大磁気抵抗効果積層膜101中を通じる。さらに下部導電性ギャップ膜711、下部磁気シールド35などの経路を経て、図示されていない電極へ抜けて、膜厚方向の電流経路を実現する。当然、電流の経路が正負逆としたり、他に電極構成を設けて磁気シールド部を迂回したりしても本発明の主旨に反するものではない。本発明の主旨は巨大磁気抵抗効果積層膜101中の電流の通電経路にある。図中、矢印53に電流の通電経路を概念的に示した。
【0050】
本発明において電流絞込層とは、先に述べた如く、基本的に、一対の電極を経由して磁気抵抗効果膜を電流が膜厚方向に通電する通電経路中に、通電経路を横断する構造で配置される層状の構造体であって、
上記層状構造体の面内で、非導電体からなる非導電層中に導電体からなる部分、例えば穴状部分からなる導電部が膜厚方向に埋めこまれた構造を有する層状構造体であって、
上記構造により、膜厚方向、すなわち面に垂直に流れる電流の経路を、電流絞込層内部の導電部分に限定して絞込む効果があり、磁気抵抗効果膜と近接して積層することによって、この絞込み効果を磁気抵抗効果膜の電気抵抗の実質的増幅として機能させる構造体、である。
【0051】
本実施例でさらに具体的に示すと、電流絞込層51は電流絞込層導電部511および電流絞込層非導電部512からなる。電流絞込層導電部511は、例えばAu,Cu、Alなどの導電性の高い金属の粒子からなり、電流絞込層非導電部512より極端に低い電気抵抗率を示す領域で、電流絞込層51の面積の所定の割合、例えば1/2から1/100を占めるよう形成されてなる。膜厚方向電流は、上部磁気シールド36および上部導電性ギャップ膜712中では広い面積を流れているが、非導電膜75によって巨大磁気抵抗効果積層膜101部に絞られて通電する。電流絞込層51がない場合、巨大磁気抵抗効果積層膜101中での膜厚方向電流は巨大磁気抵抗効果積層膜101の面内でおおよそ均一で流れるはずである。しかしながら本発明の構成では電流絞込層51の存在により、膜厚方向電流は電流絞込層導電部511の部分に集中し、膜厚方向電流の流れる面積を巨大磁気抵抗積層膜101の面積に対しての所定の割合、すなわち電流絞込層導電部511の面積率に応じた割合で絞ることができる。
【0052】
電流絞込層51を通過した電流は巨大磁気抵抗効果積層膜101に通電する。膜厚方向電流は電流絞込層511から離れるとともに電流絞込層導電部511の面内のサイズより広がって通電するが、本発明の構成では電流絞込層51と巨大磁気抵抗積層膜101中の非磁性中間層である非磁性導電層12との距離を、例えば5ナノメートル以下、特に3ナノメートル以下に低減してなるので、膜厚方向電流の広がりが小さい状態で非磁性導電層12に通電する事ができる。ここで、各層間の距離、は各層の互いに近い側の界面間の距離として定義している。
【0053】
したがって、巨大磁気抵抗の膜厚方向電流による磁気抵抗効果を、巨大磁気抵抗効果積層膜101の面積から得られるよりも、高い電気抵抗かつ高い抵抗変化率で再生出力を得ることができる。電流絞込層51と巨大磁気抵抗積層膜101中の非磁性中間層である非磁性導電層12との距離を上記のように小さくするには、軟磁性自由層13の厚さを5ナノメートル以下、特に3ナノメートル以下とすることで実現できる。また、本図では図示していないが、軟磁性自由層13と電流絞込層51の間に非磁性分離層を形成すると、軟磁性自由層13の磁気的な特性を良好に保つ効果、特に磁歪の制御および保磁力の低減に効果がある。しかしながら、上記非磁性分離層の厚さも電流絞込層51と巨大磁気抵抗積層膜101中の非磁性中間層である非磁性導電層12との距離に加算されるので、上記非磁性分離層は極力薄く、特に1ナノメートル以下であることが望ましい。同様に軟磁性自由層13と非磁性分離層の厚さの合計が5ナノメートル以下、特に3ナノメートル以下が望ましい。
【0054】
さらに、本発明の構成によれば膜厚方向電流は矢印53に示したように、非磁性中間層である非磁性導電層12を通電後に広がっていくが、このため、反強磁性膜11を通電する際には非磁性導電層12の通電時より数倍の領域に広がり、反強磁性膜11の膜厚方向の電気抵抗への寄与を、おおよそ上記広がりのマイナス二乗に比例して低減することができる。巨大磁気抵抗効果積層膜101を通電した電流は、広い面積で下部非磁性導電性ギャップ膜711および下部磁気シールド35を通じて感知電流として機能するのである。
【0055】
電流絞込層51の電流絞込層導電部511は電流絞込層絶縁部512の中にドット状あるいは島状の形態で分布して形成されてなり、電流絞込層51中で所定の面積率(面積率の定義については既述)、例えば1/100〜1/2の存在比率を有する。電流絞込層導電部511のサイズは、非磁性中間層である非磁性導電層12までの距離および軟磁性自由層13の厚さより数倍以上大きく形成するとよい。これは、電流絞込層51からの電流の広がりが非磁性導電層に達するまでは比較的無視できるように、幾何学的必要性で決定される。同様に電流絞込層導電部511のサイズは感知すべき磁気記録単位より十分小さく作製する。すなわち、電流絞込層導電部511のサイズが感知すべき磁気記録単位、特にトラック幅や素子高さ、素子感応部のサイズと同程度の大きさから数分の一程度の大きさの場合、素子感応部に含まれる電流絞込層導電部511の個数は離散的となり、安定した特性の素子を生産することが困難であるからである。
【0056】
電流絞込層51の構成は、上述の構成を含め、様々な作製法、および構成によって実現が可能である。電流絞込層導電部511をCu、Agなどの金属の島状組織で形成し、電流絞込層非導電部512である酸化アルミニウムのマトリクスで周囲を埋めた構造としてもよい。あるいは、スクリーニング層51をアルミニウムとCu、Ag 、Au、Ptなどの混合薄膜で形成し、薄膜形成後に熱処理によって金属粒子を析出される手法で形成してもよい。電流絞込層51をアルミニウムとCu、Ag 、Au、Ptなどの島状組織との混合薄膜で形成し、薄膜形成後に酸化処理によってアルミナ中に未酸化の金属粒子が残存する手法で形成してもよい。
【0057】
ここでは、特に、図4に示したような手法で作製した構成が望ましい。具体的には、Alの層を形成し、Cu、Auなどからなる島状組織を形成し、上記島状組織をマスクにしてAl層を部分的に酸化し、最終的にAlからなる導電部分と、Al−Oからなる非導電部分を所定の面積率で作製した構成である。このような島状組織などの自己配列組織を内包した構成が本発明に利用することができる。
【0058】
すなわち、本発明の主要な原理の一つは、面内の狭い面積に部分的に導電性を有する電流絞込層51を非磁性導電層12に近接して配置し、膜厚方向電流を巨大磁気抵抗効果積層膜101に印可することで、非磁性導電層12に通電する膜厚方向電流を所定の面積の中で絞り、高い素子抵抗と高い抵抗変化率を実現するとともに、反強磁性膜11による素子抵抗の増加と抵抗変化率の低減を防止することができるというところにある。
【0059】
上記の効果は、当然、反強磁性膜などの高抵抗膜が電流絞込層51の上部側、下部側のいずれに配置されていても同様の効果があるのに加えて、反強磁性膜などの高抵抗膜が電流絞込層51の上部側、下部側の双方に配置されていても同様に効果的である。したがって本発明では電流絞込層の上下に反強磁性膜が積層された巨大磁気抵抗効果センサを実現することができる。図1に示したような磁区制御のための反強磁性膜46と、巨大磁気抵抗効果積層膜101の反強磁性膜11が電流絞込層51の上下にそれぞれ配置された構造で高い抵抗変化率を有するセンサを実現できるのである。
【0060】
次に本発明の電流絞込層の積層構成とそのサイズについて説明する。図10はサイズの異なるスクリーニング層による電流絞込の電流分布を示した図である。用いたデータは、円柱(z−r)座標系を仮定して計算した結果である。zおよびr方向についてそれぞれz方向に1ナノメートル、r方向に1ナノメートルのサイズの40×40のセルに分割した導体中にr=0を中心にした円形の穴(導電部)を有する絶縁部(図中太線の形状)を配置してZ方向に電圧を印可し、電流分布を算出した。すなわち、個々の影響が十分無視できる程度に距離が離れて独立であるとして扱える電流絞込層導電部の電流分布を計算機実験で確かめたものである。z軸方向の電流成分の等高線図として示した。図中太線でしめした非導電部によって電流の経路は限定され、非導電部のない所定のサイズの穴状である導電部を伝導する。導電部の穴を通過する前および後の電流はr方向に広がりながら導電する様子が図からわかるが、その広がり方の程度は導電部のサイズによって異なっている。導電部の直径が6ナノメートルと小さいと、穴の位置からz方向に電流の等高線は、1ナノメートルに数本存在し、すなわち密であって、電流が急激に拡散、減少していることがわかる。導電部の直径が大きい場合の電流分布を見ると、導電部の直径とともに次第に等高線の間隔は広がり、導電部のサイズが大きいとz方向に穴部から離れても電流が広がりが小さいことがわかる。
【0061】
図11に導電部のサイズを変えた時の、z方向離れた位置での電流密度分布を示した。電流密度は導電部の中心の電流密度を100として規格化して示してある。図中点線で導電部の端部を示してあるが、z位置が0、すなわち導電部直下、または直上、では穴よりr位置が大きい部分では絶縁部によって電流がゼロになっており、また、導電部の端部で電流密度が高くなっている。これは非伝導部を回り込んだ電流がもっとも短いバスを通るために穴の端部に集中するためである。z位置が0より大きい、すなわちz方向に導電部の穴から離れた位置では、電流密度は穴部の中心で高く、r位置が大きくなるほど減衰していることがわかる。
【0062】
導電部のサイズを変えた場合で比較すると、導電部の直径が6ナノメートルではzが2、4、6と増えるとr=0近傍の電流密度が急激に低下し、かつ導電部直径より外、すなわち、図中点線より右側で電流密度が裾を持ち、zが大きいほど広がった電流分布をしていることがわかる。一方で、導電部直径が24ナノメートルと大きい場合には、zが2、4、6と増えた場合のr=0近傍の電流密度の低下は、導電部のサイズが小さい場合に比べて極めて小さく、比較すると導電部のサイズが大きいほど電流分布の広がりが小さい結果になった。
【0063】
図12は導電部の直径を変えたときのz位置離れた部分の電流効率を示した図である。ここで電流効率は、z位置離れた部分で導電部相当の面積に流れる電流の総量を導電部(z=0)を通る電流の総量を1として規格化した値である。すなわち、導電部の穴状の部分によって絞られた電流がz位置離れた部分でどの程度絞られているかの指標と言って良い。導電部の直径が6ナノメートルの場合、zが1ナノメートル離れた場所の電流量は導電部の1に対して0.6程度まで急激に低下しており、導電部のサイズが小さいとわずか1ナノメートル離れただけで電流絞込の効果が4割失われることを示している。これに対して導電部の直径が48ナノメートルの場合、電流量はzに対して比較的緩やかに減衰し、例えばz位置が4ナノメートル離れて電流量は全体のおよそ0.8、すなわち絞込効果の8割を得ることができる。このような電流絞込効果のサイズ依存性は磁気抵抗効果素子の特性に直接影響を与える。
【0064】
図14は電流効率と再生素子の特性を計算した結果である。ここで電流の絞込率βを導電部の面積率の逆数として定義し、素子面積SMR、一個の導電部の面積をs、導電部、巨大磁気抵抗部および反強磁性膜の電気抵抗率をρ、ρMR、ρAF、同様に厚さをそれぞれt、tMR、tAF、とし、以下の算出を行った。本発明のスクリーン層を用いない場合、素子抵抗Rおよび抵抗変化量ΔRは下記のようになる。
=ρMR・tMR/SMR+ρAF・tAF/SMR
ΔR=MR・ρMR・tMR/SMR
ここでMRは巨大磁気抵抗部の抵抗変化率である。一方で本発明のスクリーン層を用いた場合の素子抵抗Rおよび抵抗変化量ΔRは、
=ρ・t・β/S+ρMR・tMR。・β・γ/SMR+ρAF・tAF/SMR
ΔR=MR・ρMR・tMR。・β・γ/SMR
βは絞込率、γは電流効率である。
【0065】
以上の式に、ρ=30×10−8Ωm、ρMR=30×10−8Ωm、ρAF=180×10−8Ωm、同様に厚さをそれぞれt=2×10−9m、tMR=3×10−9m、tAF=15×10−9m、MR=0.3(30%)、β=100を代入して計算を行った。図13の結果は導電部(穴)の直径が大きいほど素子の抵抗変化率ΔR/Rが大きいことを示しており、さらに導電部のz位置の値が大きくなるほどΔR/Rが低下して導電部の直径が大きくなっても改善しにくいことがわかる。十分高い出力の素子を得るためには、図13においてΔR/Rが2本の点線の間程度に十分に飽和値に近いことが望ましいが、したがって高い出力を得るための素子構造は導電部の直径と導電部のz位置について所定の関係を持つ必要がある。例えばz=2(nm)であれば導電部の直径はおよそ10nm以上あれば良いが、z=6(nm)であれば導電部の直径は30ナノメートル以上必要であることがわかる。一方で導電部の直径は素子サイズからも規制を受ける。
【0066】
図14は素子内の導電部の数と導電部の直径の関係を示した図である。絶縁体によって互いに隔てられた穴状の導電部は、所定のサイズの素子の中に配置され、したがって、(1)素子のサイズより小さく、(2)複数の導電部が独立であるためにその素子面積に対する面積率は1/2以下であり、(3)所定の絞込率βを実現する合計の面積を有する、等の条件によって規定される。図14に示した結果は、素子面積SMR、素子内の導電部数n、絞込率β、導電部直径dについて、
(d/2)≦SMR/(2π・n・β)
として上記条件を満たす導電部数と導電部直径を示したものである。
【0067】
ここで素子面積としては磁気記録装置の典型的なサイズである0.1μm角を基準に求めた。図14の結果は、絞込率βが大きいほど、また素子内導電部数が大きいほど導電部の直径は小さい必要があることを示しており、仮に絞込率βが2と低い値でも、導電部の直径は60ナノメートル以下であり、通常、導電部の直径は30ナノメートル以下となることがわかる。これにより導電部の直径の最大値が規定され、図13の結果と合わせるとスクリーニング層の導電部のサイズとz方向の配置位置が規定される。
【0068】
図15は電流絞込層のz方向配置位置と導電部の直径の関係を示した図である。図中太線部内の構成では図13、14で示した条件を満たしており、高い素子出力を得ることが出きる。z位置の値が小さい、すなわち電流絞込層の配置が磁気抵抗部の中核である非磁性中間層に極めて近い2〜3ナノメートル程度であると、導電部の直径が10〜60ナノメートルと広い範囲で高い出力の素子を得ることができる。一方で電流絞込層の配置が非磁性中間層から10ナノメートルと遠い構成では導電部直径が50〜60ナノメートルと大きく導電部で、かつ狭いサイズ領域でしか高い素子出力が得られない。特に作製時のばらつきやマージンを考慮すると、電流絞込層のz位置が2〜6ナノメートルで、導電部のサイズが10〜60ナノメートルであることが望ましいのである。
【0069】
実際に積層膜の厚さや磁気的な特性から、さらに望ましい構成を規定すると、非磁性中間層すなわち非磁性導電層と電流絞込層の間隔が1から3ナノメートルとすることが望ましい。すなわち、巨大磁気抵抗効果が実際に生じている部分は積層構成のうち、非磁性中間層もしくは非磁性導電層と呼ばれる部分でおおよそ2nm程度の厚さのCu層からなり、この層と直接積層した一対の強磁性層との界面が主要な物理現象の現場であるわけだが、強磁性層自体にも、機能を発揮するための所定の厚さがあり、少なくとも1ナノメートル、以上の厚さを要するからである。同様に強磁性膜の厚さが3nmを超えても物理的には余剰部分と言えるからである。以上の理由から、非磁性中間層と電流絞込層の間隔は最小で1ナノメートル必要であり、また、5ナノメートル以下、さらに望ましくは3ナノメートルあれば所定の効果が得られることが規定できるのである。
(実施例3)
図2は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの別の構成例である。本実施例の磁気ヘッドは、電流絞込層の上下に巨大磁気抵抗効果積層膜をそれぞれおよそ対称に配置する構造を特徴とする。磁気ヘッドとして応用した場合に磁気媒体に対向する対向面から眺めた模式図で示した。基体上50に下部磁気シールド35、下部導電性ギャップ膜711を形成し、その上に、巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、巨大磁気抵抗効果積層膜101が形成されてなり、さらに上部導電性ギャップ膜721、上部磁気シールド36を形成して、再生信号を検出する再生ギャップ43を形成してなる。絶縁膜75は巨大磁気抵抗効果積層膜101に膜厚方向に電流を印加する領域を定義し、その領域の周りに配置される。
【0070】
同様に本図では巨大磁気抵抗効果積層膜101、電流絞込層51、および単磁区化強磁性膜45を所定のほぼ形状にパターニングして、電流の流れる領域及び磁気的な動作領域を規定してなる。本図では単磁区化強磁性層45を巨大磁気抵抗積層膜101に積層配置の形態で構成し、巨大磁気抵抗効果積層膜101のセンサ部を磁区制御して安定した出力を得る構造となっている。上下の巨大磁気抵抗効果積層膜101は基本的に同様の構成であるが、その磁性膜の積層構成は上下で対象である。すなわち、基板側では下地膜14、反強磁性膜11、強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13と構成し、スクリーニング層51を挟んで、さらに軟磁性自由層13、非磁性導電層12、強磁性固定層15、反強磁性膜11、保護膜兼電極膜37を構成してなる。また、磁区制御膜41は、硬磁性膜などからなり、巨大磁気抵抗効果積層膜101の側部、特にトラック幅方向の端部に近接して配置して、巨大磁気抵抗効果積層膜101のセンサ部、すなわち軟磁性自由層13を単磁区化してノイズのない出力を得ることができる。以下、その他の概略は図1と同様である。
(実施例4)
図3は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのまた別の構成例である。対向面に平行な断面図で示した。図は磁気媒体に対向する対向面から眺めた模式図になっている。基体50上に下部磁気シールド35、下部ギャップ膜71を形成し、その上に、巨大磁気抵抗効果積層膜101が形成されてなり、さらに上部ギャップ膜72、上部磁気シールド36を形成して、再生信号を検出する再生ギャップ43を形成してなる。電極40は、巨大磁気抵抗効果積層膜10のトラック幅方向の両端部に接触して配置し、感知電流の印可と電気抵抗の変化の検出を行う。電極40の形成方法およびその形状は、ここではいわゆるリフトオフ法によって作製した構造で記述してあるが他にさまざまな方法が利用できる。
【0071】
巨大磁気抵抗効果積層膜101は、図1と同様に図3では以下の構成例のような構造を有する。巨大磁気抵抗効果積層膜101は下地膜14、反強磁性膜11、強磁性固定層15、非磁性中間層である非磁性導電層12、軟磁性自由層13を連続して形成してなる。この構成例では強磁性固定層15は第一の強磁性膜151と第二の強磁性膜152、および反平行結合膜154の積層体からなる。反平行結合膜154は第一の強磁性膜151と第二の強磁性膜152の磁化を互いに反平行に配列させる交換結合を印加して、強磁性固定層の実質的な磁化の量を第一の強磁性膜151と第二の強磁性膜152の磁化量の差分に制御する効果がある。ここで強磁性固定層15を単層の磁性体から形成したり、2層や4層以上の積層体から形成しても何ら本発明の趣旨に反するものではない。またここで軟磁性自由層13は第一の自由層軟磁性膜および第二の自由層軟磁性膜の積層体からなるが軟磁性自由層13を単層の磁性体から形成したり、2層以上の積層体から形成しても何ら本発明の趣旨に反するものではない。特に、非磁性導電層12に近い側をCo合金、反対側をNiFe合金から形成すると、軟磁気特性と高い抵抗変化率を両立できてよい。
【0072】
本図の構成では、膜厚方向に印加する感知電流は、図示されていない電極から磁気シールド36、上部導電性ギャップ膜721、保護膜兼電極膜37などの経路を経て、電流絞込層51を介し、巨大磁気抵抗効果積層膜101中を通じる。さらに下部導電性ギャップ膜711、下部磁気シールド35などの経路を経て、図示されていない電極へ抜けて、膜厚方向の電流経路を実現する。当然、電流の経路が正負逆としたり、他に電極構成を設けて磁気シールド部を迂回したりしても本発明の主旨に反するものではない。
【0073】
本発明の主旨は巨大磁気抵抗効果積層膜101中の電流の通電経路にある。図中、矢印53に電流の通電経路を概略的に示した。電流絞込層51は電流絞込層導電部511および電流絞込層非導電部512からなる。電流絞込層導電部511は、例えばAu、Cu、Alなどの導電性の高い金属の粒子からなり、電流絞込層非導電部512より極端に低い電気抵抗率を示す領域で、電流絞込層51の面積の所定の割合、例えば1/2から1/100を占めるよう形成されてなる。膜厚方向電流は、上部磁気シールド36および上部導電性ギャップ膜712中では広い面積を流れているが、非導電膜75によって巨大磁気抵抗効果積層膜101部に絞られて通電する。
【0074】
以下、概略は図1の場合と同様であり、図3において異なるのは磁区制御の構成である。図3の構成例では、磁区制御膜41は、硬磁性膜などからなり、巨大磁気抵抗効果積層膜101の側部、特にトラック幅方向の端部に近接して配置して、巨大磁気抵抗効果積層膜101のセンサ部、すなわち軟磁性自由層13を単磁区化してノイズのない出力を得ることができる。逆に巨大磁気抵抗効果積層膜101に全面に積層した磁区制御構造は配置しない構成となっている。
(実施例5)
図4は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの電流絞込層の構成と作製方法の第一例を示した図である。巨大磁気抵抗効果積層膜101を形成し、その表面上にAlの膜を1〜数ナノメートル程度の形成する。ここではAlを例としたが、代換材料としては相応の共有結合性化合物を形成しやすく、伝導性の高い金属が望ましい。次にAl層上に島状の粒組織を形成する。粒組織はCu、Auなどの化合物を形成しにくい、貴金属などが望ましく、形成条件を適切にすることで連続膜ではなく所定のサイズと面積率の島状組織を形成せしめる。次に上記構造の表面を酸素雰囲気に暴露し、Al層の露出部分を酸化する。酸素以外の化合物形成ガスを用いてもよいし、ガスでなくプラズマに暴露してもよいが、Alなどと化合して絶縁性の化合物を形成する雰囲気に暴露することが肝要である。
【0075】
島状組織に覆われていない部分のAl層を、上記暴露によって非導電化合物、ここではAl−Oに反応形成物層に形成し、保護膜、電極層などをさらに積層してスクリーニング層51を形成することができる。上記スクリーニング層51の作製工程は、真空薄膜形成装置チャンバー内で行い、大気開放されずに、別室で酸素暴露するなどの方法作製することが望ましい。図示したように、酸化したAl−O部がスクリーニング層絶縁部512、Cu、Auなどの島状組織酸の粒子が接した非酸化Al部分がスクリーニング層導電部511となる。
(実施例6)
図5は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの電流絞込層の構成と作製方法の第二例を示した図である。巨大磁気抵抗効果積層膜101を形成し、その表面上にAu、Cu、Agなどの膜を1〜数ナノメートル程度の形成する。ここではAu、Cu、Agを例としたが、化合物を形成しにくい、伝導性の高い金属、すなわち貴金属などが望ましい。次に上記Au、Cu、Agの層上にAlなどからなる島状の粒組織を形成する。粒組織はAlの代換材料としては相応の共有結合性化合物を形成しやすい材料が望ましい。粒組織は形成条件を適切にすることで連続膜ではなく所定のサイズと面積率の島状組織を形成せしめる。
【0076】
次に上記構造の表面を酸素雰囲気に暴露し、粒組織を酸化する。酸素以外の化合物形成ガスを用いてもよいし、ガスでなくプラズマに暴露してもよいが、Alなどと化合して絶縁性の化合物を形成する雰囲気に暴露することが肝要である。Alなどからなる粒組織を、上記暴露によって非導電化合物、ここではAl−Oに反応形成物層に形成し、保護膜、電極層などをさらに積層してスクリーニング層51を形成することができる。上記スクリーニング層51の作製工程は、真空薄膜形成装置チャンバー内で行い、大気開放されずに、別室で酸素暴露するなどの方法作製することが望ましい。ここで酸化したAl−O部がスクリーニング層絶縁部512、Al−Oが被覆していない部分およびそれに接したAu、Cu、Agなどの島状組織酸の粒子が接した非酸化Al部分が電流絞込層導電部511となる。
【0077】
これらの導電部および非導電部は、作製手段の如何によらずその形状、サイズと配置によって電流絞込層として機能するから、図10から図15で記述した導電部および非導電部の適したサイズとすると本発明の効果を発揮することができる。具体的には導電部、すなわち非酸化Alもしくは金属粒子部分が5ナノメートルから50ナノメートル、とし、非磁性中間層から1から5、もしくは1〜3ナノメートルの所定の位置に配置するとよいのである。なお、上記導電部を構成する金属微粒子の平均粒径が5ナノメートル未満では、電流密度が大きくなり過ぎて不適である。また、50ナノメートルを越えると、電流の絞込率が低下して不適となる。
(実施例7)
図6は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの電流絞込層の構成と作製方法の第三例を示した図である。巨大磁気抵抗効果積層膜101を形成し、その表面上にAl−OとAuの混合膜を1〜数ナノメートル程度の形成する。ここではAuを例としたが、化合物を形成しにくい、伝導性の高い金属、すなわちAu、Cu、Agなどの貴金属などが望ましい。同様にAl−Oの代換材料としては相応の共有結合性化合物材料が望ましい。上記構造にさらに保護膜や導電膜などを形成した後、次に上記構造を所定の温度と時間で熱処理する。熱処理条件、特に温度と時間、と、混合膜のAl−OとAuの混合組成、および膜形成条件を適切にすることで、混合膜から所定のサイズと面積率の導電性粒子の島状組織を形成せしめて電流絞込層51を形成することができる。上記電流絞込層51の作製工程は、真空薄膜形成装置チャンバー内で行い、保護膜等を形成することが望ましい。ただし熱処理は大気開放した後に別装置でを行うことができる。ここでAl−O部が電流絞込層非導電部512、析出したAuなどの島状組織の粒子部分が電流絞込層導電部511となる。
(実施例8)
図7は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの電流絞込層の構成と作製方法の第四例を示した図である。巨大磁気抵抗効果積層膜101を形成し、その表面上にAu、Cu、Ruなどの膜を1〜数ナノメートル程度の形成する。ここではAu、Cu、Ruを例としたが、化合物を形成しにくい、伝導性の高い金属、すなわち貴金属などが望ましい。次に上記Au、Cu、Ruなどの層上にAl―Auなどからなる層を形成する。上記Al−Au層は、Alの代換材料としては相応の共有結合性化合物を形成しやすい材料とAuの代わりに化合物を形成しにくい、伝導性の高い金属、すなわち貴金属などで置換できる。
【0078】
次に上記構造の表面を酸素雰囲気に暴露し、Al−Au層を酸化する。酸素以外の化合物形成ガスを用いてもよいし、ガスでなくプラズマに暴露してもよいが、Alなどと化合して非導電性の化合物を形成する雰囲気に暴露することが肝要である。上記酸化処理によって、Al―Au層を絶縁化合物、ここではAl−Oと、Auの粒子状非反応部を形成し、保護膜、電極層などをさらに積層して電流絞込層51を形成することができる。上記電流絞込層51の作製工程は、真空薄膜形成装置チャンバー内で行い、大気開放されずに、別室で酸素暴露するなどの方法作製することが望ましい。ここで酸化したAl−O部が電流絞込層非導電部512、Auなどの非反応部の島状組織が電流絞込層導電部511となる。
(実施例9)
図8は本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの電流絞込層の構成と、塗布粒子による作製方法の第一例を示した図である。巨大磁気抵抗効果積層膜101を形成し、その表面上にAu、Cu、Ruなど貴金属の膜を1〜数ナノメートル程度形成する。ここではAu、Cu、Ruを例としたが、化合物を形成しにくい伝導性の高い金属(例えば貴金属など)が望ましい。次に上記Au、Cu、Ruなどの層上にAuなどの粒子を塗布する。Au以外の粒子でもよいが、貴金属が望ましい。Au粒子は有機溶媒中にミセルなどの形でコロイド粒子となっているものを、適宜に希釈し、回転塗布することで膜上に適切な密度で形成できる。
【0079】
別の塗布手段としては、水などの液体表面上に、粒子を含有した溶液を液体表面に分子膜状に分散させ、しかる後にこの分散膜を基板上に付着せしめることもできる。上記のような粒子の塗布後、適宜、熱処理やプラズマ処理を行って、粒子から余剰の有機分子などを除去することが望ましい。上記粒子を配置した後に、Al−Oなどからなる絶縁性薄膜を形成すると、粒子がマスクとなって粒子の存在密度とサイズに対応した穴部を有したAl−O層が形成できる。次にAu粒子を方位性ミリングやクラスタービームなどによって除去し、保護膜や電極膜を形成して電流絞込層51を形成できる。
(実施例10)
実施例8では粒子を除去する工程を含めたが、粒子を残存させることも可能である。巨大磁気抵抗効果積層膜101の上に形成されたAl−O層が電流絞込層絶縁部512となり、Al−O層の穴に該当する部分が電流絞込層導電部511となる。図9は本実施例での電流絞込層の構成と、塗布粒子による作製方法の第二例を示した図である。巨大磁気抵抗効果積層膜101を形成し、その表面上にAu、Cu、Ruなど貴金属の膜を1〜数ナノメートル程度の形成する。ここではAu、Cu、Ruを例としたが、化合物を形成しにくい、伝導性の高い金属、すなわち貴金属などが望ましい。
【0080】
次に上記Au、Cu、Ruなどの層上にAuなどの粒子を塗布する。Au以外の粒子でもよいが、貴金属が望ましい。Au粒子は有機溶媒中にミセルなどの形でコロイド粒子となっているものを、適宜に希釈し、回転塗布することで膜上に適切な密度で形成できる。塗布後、適宜、熱処理やプラズマ処理を行って、粒子から余剰の有機分子などを除去することが望ましい。上記粒子を配置した後に、Alなどからなる、非導電性化合物を作りやすい金属などを形成すると、粒子がマスクとなって粒子の存在密度とサイズに対応した穴部を有したAl層が形成できる。
【0081】
次に上記構造の表面を酸素雰囲気に暴露し、Al−Au層を酸化する。酸素以外の化合物形成ガスを用いてもよいし、ガスでなくプラズマに暴露してもよいが、Alなどと化合して絶縁性の化合物を形成する雰囲気に暴露することが肝要である。上記酸化処理によって、Al―Au層を絶縁化合物、ここではAl−Oと、Auの粒子状非反応部を形成し、保護膜、電極層などをさらに積層して電流絞込層51を形成することができる。ここでは粒子を除去しない構成例を示したが、図8の例で示したように次にAu粒子を方位性ミリングやクラスタービームなどによって除去することも可能である。巨大磁気抵抗効果積層膜101の上に形成されたAl−O層が電流絞込層絶縁部512となり、Al−O層の穴に該当する部分が電流絞込層導電部511となる。
(実施例11)
図16は本発明の磁気抵抗効果素子による磁気センサーを搭載した磁気ヘッドの構成例の概念図である。基体50上に巨大磁気抵抗効果積層膜101、下部磁気シールド35、上部磁気シールド36、下部磁気コア84、コイル42、上部コア83を形成してなり、対向面63を形成してなる。磁区制御膜等は巨大磁気抵抗効果積層膜101の近傍に配置されるが、省略し、図中に示していない。本図では個別に上部シールドと下部コアとを形成した構造になっているが、上部シールドが下部コアを兼ねた構造としても本発明の主旨を損なうものではない。下部磁気コア84、コイル42、上部磁気コア83は記録ヘッドを構成し、電磁誘導効果によって発生する磁界を対抗面63の記録ギャップから発生して磁気ディスク上の記録媒体に記録する。電極40は巨大磁気抵抗効果積層膜101の上下に配置して巨大磁気抵抗効果積層膜101の膜厚方向に電流を印加する。
(実施例12)
図17は本発明の磁気記録再生装置の構成例である。磁気的に情報を記録する記録媒体91を保持するディスク95をスピンドルモーター93にて回転させ、アクチュエーター92によってヘッドスライダー90をディスク95のトラック上に誘導する。即ち磁気ディスク装置においてはヘッドスライダー90上に形成した再生ヘッド、及び記録ヘッドがこの機構に依ってディスク95上の所定の記録位置に近接して相対運動し、信号を順次書き込み、及び読み取るのである。アクチュエーター92はロータリーアクチュエーターであることが望ましい。記録信号は信号処理系94を通じて記録ヘッドにて媒体上に記録し、再生ヘッドの出力を、信号処理系94を経て信号として得る。さらに再生ヘッドを所望の記録トラック上へ移動せしめるに際して、本再生ヘッドからの高感度な出力を用いてトラック上の位置を検出し、アクチュエーターを制御して、ヘッドスライダーの位置決めを行うことができる。本図ではヘッドスライダー90、ディスク95を各1個示したが、これらは複数であっても構わない。またディスク95は両面に記録媒体91を有して情報を記録してもよい。情報の記録がディスク両面の場合ヘッドスライダー90はディスクの両面に配置する。
【0082】
上述したような構成について、本発明の磁気ヘッドおよびこれを搭載した磁気記録再生装置を試験した結果、充分な出力と、良好なバイアス特性を示し、また動作の信頼性も良好であった。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば安定した特性と、出力の高い磁気センサと、これを用いた磁気ヘッドが得られ、特に高い記録密度において良好な再生出力を有する磁気ヘッドおよび高密度磁気記録再生装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。
【図2】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドの別の構成例である。
【図3】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのまた別の構成例である。
【図4】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのスクリーニング層の構成と作製方法の第一例を示した図である。
【図5】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのスクリーニング層の構成と作製方法の第二例を示した図である。
【図6】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのスクリーニング層の構成と作製方法の第三例を示した図である。
【図7】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのスクリーニング層の構成と作製方法の第四例を示した図である。
【図8】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのスクリーニング層の構成と、塗布粒子による作製方法の第一例を示した図である。
【図9】本発明の巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドのスクリーニング層の構成と、塗布粒子による作製方法の第二例を示した図である。
【図10】サイズの異なるスクリーニング層による電流絞込の電流分布を示した図である。
【図11】導電部のサイズを変えた時の、z方向離れた位置での電流密度分布を示した図である。
【図12】導電部の直径を変えたときのz位置離れた部分の電流効率を示した図である。
【図13】電流効率と再生素子の特性の関係を示した図である。
【図14】本発明の素子内の導電部の数と導電部の直径の関係を示した図である。
【図15】スクリーニング層のz方向配置位置と導電部の直径の関係を示した図である
【図16】本発明の磁気抵抗効果素子による磁気センサーを搭載した磁気ヘッドの構成例の概略図である。
【図17】本発明の磁気記録再生装置の構成例である。
【図18】本発明の磁気ヘッドの、電流絞込層の配置の例を示した図である。
【図19】本発明の磁気ヘッドの、電流絞込層の配置の別の例を示した図である。
【図20】本発明の磁気ヘッドの電流絞込層を含んだ巨大磁気抵抗効果膜の構成例である。
【図21】本発明の磁気ヘッドの電流絞込層を含んだ巨大磁気抵抗効果膜の別の構成例である。
【図22】本発明の電流絞込層の概略図である。
【図23】本発明の電流絞込の効果を示す概算図である。
【図24】絞込み率が低い本発明の磁気ヘッドの構成例である。
【符号の説明】
101…巨大磁気抵抗効果積層膜、11…反強磁性膜、12…非磁性中間層である非磁性導電層、13…軟磁性自由層、14…下地膜、15… 強磁性固定層、151…第一の強磁性膜、152…第二の強磁性膜、154…反平行結合層、35…下部磁気シールド、36…上部磁気シールド、37…保護膜兼電極膜、40…電極、41…磁区制御膜、411…非磁性分離層、412…強磁性層、413…反強磁性層、414…硬磁性層、415…結合層、42…コイル、43…再生ギャップ、44…記録トラック、45…単磁区化強磁性層、46…反強磁性膜、47…電流の経路、50…基体、51…電流絞込層、511…電流絞込層導電部、512…電流絞込層層非導電部、53…電流経路、63…対向面、64…漏洩磁界、711…下部導電性ギャップ膜、721…上部導電性ギャップ膜、7…非導電膜、83…上部磁気コア、84…下部磁気コア、90…ヘッドスライダー、91…記録媒体、92…アクチュエーター、93…スピンドル、94…信号処理系、95…磁気ディスク。

Claims (22)

  1. 磁気抵抗効果を示す積層膜と、該積層膜の膜面に対して上下に配置された一対の電極膜と、該一対の電極膜の間に配置され、非導電材料からなる部分と導電材料からなる部分とを有する電流絞込層を備えることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込層は前記磁気抵抗効果を示す積層膜内部に備えることを特徴とする磁気ヘッド。
  3. 請求項2に記載の磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗効果を示す積層膜は、強磁性固定層と、非磁性中間層と、第1の軟磁性自由層と、電流絞込層と、第2の軟磁性自由層とが順次積層された構造を備えることを特徴とする磁気ヘッド。
  4. 請求項2に記載の磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗効果を示す積層膜は、強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層と、電流絞込層と、磁区制御層とが順次積層された構造を備えることを特徴とする磁気ヘッド。
  5. 請求項4に記載の磁気ヘッドにおいて、更に、前記軟磁性自由層と電流絞込層の間に設けられた非磁性分離層を備えることを特徴とする磁気ヘッド。
  6. 請求項2に記載の磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗効果を示す積層膜は、強磁性固定層と、非磁性中間層と、第1の軟磁性自由層と、電流絞込層と、第2の軟磁性自由層と、非磁性分離層と、磁区制御層とが順次積層された構造を有することを特徴とする磁気ヘッド。
  7. 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込層における前記導電材料からなる部分の面積率は1/2から1/100であることを特徴とする磁気ヘッド。
  8. 請求項2に記載の磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗効果を示す積層膜は、軟磁性自由層と、非磁性中間層と、第1の強磁性固定層と、電流絞込層と、反強磁性層とが、順次積層された構造を有することを特徴とする磁気ヘッド。
  9. 請求項3から5のいずれか1項に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込層と前記非磁性中間層との間隔が1ナノメートル以上5ナノメートル以下であることを特徴とする磁気ヘッド。
  10. 請求項9に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込み層と前記非磁性中間層との間隔が1ナノメートル以上3ナノメートル以下であることを特徴とする磁気ヘッド。
  11. 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込み層は、非導電材料と金属導電体の混合した材料からなることを特徴とする磁気ヘッド。
  12. 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込層は、銅、金、銀、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、レニウム、オスミウムからなる群から選択される少なくとも1つの元素と、酸化シリコンまたは酸化アルミニウムとの混合した材料を含有することを特徴とする磁気ヘッド。
  13. 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込み層は、アルミニウムもしくはシリコンのいずれかの元素と、酸化アルミニウムもしくは酸化シリコンのいずれかの酸化物との混合した材料からなることを特徴とする磁気ヘッド。
  14. 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込層は、アルミニウムと酸化アルミニウムとの混合物からなることを特徴とする磁気ヘッド。
  15. 磁気抵抗効果を示す積層膜と、該積層膜の膜面に対して上下に配置された一対の電極膜と、該一対の電極膜の間に配置された電流絞込層を有し、該電流絞込層は、第1の導電性材料からなる膜と、該第1の導電性材料からなる膜上に形成された島状の非導電体層と、該島状の非導電体層の隙間を充填する第2の導電性材料とを含むことを有することを特徴とする磁気ヘッド。
  16. 請求項15に記載の磁気ヘッドにおいて、前記電流絞込層は、前記島状の非導電体層を構成する島と島との間に形成された貴金属粒子を有し、該貴金属粒子の平均粒径は5ナノメートルから50ナノメートルであることを特徴とする磁気ヘッド。
  17. 少なくとも軟磁性自由層と、強磁性固定層と、前記軟磁性自由層と強磁性固定層との間に形成された非磁性導電層とを有する磁気抵抗効果積層膜と、該積層膜の膜面に対して上下に配置された一対の電極膜と、該電極膜を経由して前記磁気抵抗効果積層膜の膜面垂直方向に流れる電流の経路を構成する面積を部分的に減少する手段を有することを特徴とする磁気ヘッドの電流絞込方法。
  18. 基板上に下部シールド層を形成し、該下部シールド層上に下部導電性ギャップ層を形成し、該下部導電性ギャップ層上に磁気抵抗効果素子を形成し、該磁気抵抗効果素子上に電流絞込層を形成し、該電流絞込み層上に上部導電性ギャップ層を形成し、該導電性ギャップ層上に上部シールド層を形成する磁気ヘッドの製造方法において、前記電流絞込層を形成する工程は、
    導電性材料からなる膜を形成する工程と、該導電性材料からなる膜上に島状の非導電体層を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  19. 基板上に下部シールド層を形成し、該下部シールド層上に下部導電性ギャップ層を形成し、該下部導電性ギャップ層上に磁気抵抗効果素子を形成し、該磁気抵抗効果素子上に電流絞込み層を形成し、該電流絞込み層上に上部導電性ギャップ層を形成し、該導電性ギャップ層上に上部シールド層を形成する磁気ヘッドの製造方法において、前記電流絞込み層を形成する工程は、
    酸化物と貴金属との混合膜を形成する工程と、該混合膜を熱処理する工程とを含むことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  20. 請求項18に記載の磁気ヘッドの製造方法において、前記島状の非導電体層を形成する工程は、前記導電性材料からなる膜上に、貴金属微粒子を含有する溶媒を塗布する工程と、該溶媒を除去する工程と、前記貴金属微粒子上に非導電体膜を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  21. 請求項20に記載の磁気ヘッドの製造方法において、前記貴金属微粒子上に非導電体膜を形成する工程は、該貴金属微粒子上に導電性の膜を形成する工程と、該導電性の膜を酸化する工程とを含むことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  22. 請求項20に記載の磁気ヘッドの製造方法において、更に該貴金属微粒子を除去する工程を含むことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
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