JP2004086763A - 半導体集積回路の設計方法および半導体集積回路の設計プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体集積回路の配置配線工程後に性能最適化のためのセルの置換を容易に行え、配置配線工程のやり直しを不要にできること。
【解決手段】論理合成手段1は、RTL10に基づきネットリスト11を生成する。配置配線手段2は、ネットリスト11に基づき製造工程用のレイアウトデータ12を生成する。置換処置手段3は、配置配線手段2により得たレイアウトデータ12に対し性能最適化によりセルを置き換える必要性があるとき、配置配線の情報を変更せずに、論理および振舞が等価であるセルに置き換える。この際、置換個所の情報13を参照して修正後のレイアウトデータ14を得て製造工程に供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】論理合成手段1は、RTL10に基づきネットリスト11を生成する。配置配線手段2は、ネットリスト11に基づき製造工程用のレイアウトデータ12を生成する。置換処置手段3は、配置配線手段2により得たレイアウトデータ12に対し性能最適化によりセルを置き換える必要性があるとき、配置配線の情報を変更せずに、論理および振舞が等価であるセルに置き換える。この際、置換個所の情報13を参照して修正後のレイアウトデータ14を得て製造工程に供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路の配置配線工程後に信頼性向上や不具合対策等の性能最適化する際に配置配線工程のやり直しを不要にできる半導体集積回路の設計方法、半導体集積回路の設計プログラムおよび半導体集積回路の設計装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、従来の半導体集積回路の設計工程を示すフローチャートである。RTL(Register Transfer Level)90で記述されたハードウェア記述(RTL記述とは実現する論理をレジスタとレジスタ間の論理機能で表現したハードウェア記述言語(HDL)の記述を言う。)に基づき、論理合成(ステップS91)しネットリスト92を得て、配置配線の工程(ステップS93)を経て、製造工程用のレイアウトデータ94が生成される。
【0003】
従来、配置配線の工程(ステップS93)後に性能最適化(あるいは不具合対策)が必要である場合(ステップS95:Yes)、配置配線(ステップS93)、または論理合成(ステップS91)のやり直しが発生し、設計時間が長期化する傾向があった。これらを回避するために、従来、二つの手法が考案されている。
【0004】
・従来手法(その1)…米国特許第6099584号, G.Arnold, etal, ”SYSTEM TO FIX POST−LAYOUT TIMING AND DESIGN RULES VIOLATINS”(以下「IPO手法」と呼ぶ)。
【0005】
このIPO手法では、配置配線の工程(ステップS93)後に判明した遅延情報を用いて、駆動能力が異なる機能および振舞(入出力論理)が等価なゲートに置き換えることで、性能最適化を行うものである。この際、ゲートの大きさ、機能、配線について適宜組み合わせて変更する。
【0006】
・従来手法(その2)…米国特許第5619420号, D.G.Breid,et al, ”SEMICONDUCTOR CELL HAVING AVARIABLE TRANSISTOR WIDTH”(以下、「オンデマンドセル手法」と呼ぶ)。
【0007】
オンデマンドセル手法では、大きな特長として、セル内のトランジスタのゲート幅を可変にできるようなセル構造を採用している。配置配線の工程(ステップS93)後に判明した遅延情報を用いて、セル内のトランジスタのゲート幅のサイズを異なるもの(トランジスタのサイズのみ)に変更する。但し、配線、端子、サイズは変更しない。これにより、セルの駆動力が可変になるため配置配線の工程(ステップS93)後に性能最適化が行える。
【0008】
この他、オンデマンドセル手法に同様な技術として下記の学会論文がある。「A Performance Optimization Method byGate Resizing Based on Statistical Static Timing Analysis」 M.Hashimoto,H.Onodera, IEICE Transaction Fundamentals, vol E83−A, no 12, pp. 2558−2568, 2000/12
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のIPO手法は、駆動力が異なるセルに置換する場合、セルの数やサイズや端子位置が変わってしまう場合があり、該当セルを含む配置配線をやり直す必要が生じる点が挙げられる。セルの数が増加する場合の一例としては、リビータ(信号レベルを高める中継装置)の挿入がある。
【0010】
また、オンデマンドセル手法では、(1)セル構造のためセルサイズが冗長(予め余裕をもたせる)であるためチップ全体のサイズが大きくなる。(2)セルの駆動力選択がセル内のトランジスタの高さ(ゲート長Lとゲート幅Wのうち、ゲート幅Wに相当)に依存しているため、例えばトランジスタの閾値を変更して、低リークに変更したセルや、高速スイッチングに変更したセルに置き換えることができない。
【0011】
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、半導体集積回路の配置配線工程後に性能最適化のためのセルの置換を容易に行え、配置配線工程のやり直しを不要にできる半導体集積回路の設計方法、半導体集積回路の設計プログラムおよび半導体集積回路の設計装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、配置配線後に性能最適化のためにセルを置き換える必要性が生じたときに、必要な性能最適化の情報と置換個所の情報とに基づき入出力論理が等価なセルのタグ名を選択して置き換えることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、セルのタグ名を変更するだけであるため、配置配線情報を変更せずとも必要な性能最適化を図ることができるようになる。性能最適化により信頼性向上および不具合対策への対応を迅速に行え、かつ設計作業における工程の手戻りが発生せず設計の効率化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体集積回路の設計方法、半導体集積回路の設計プログラムおよび半導体集積回路の設計装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、この発明の半導体集積回路の設計装置を示すブロック図である。論理合成手段1は、RTL10に基づきネットリスト11を生成する。配置配線手段2は、ネットリスト11に基づき製造工程用のレイアウト情報(レイアウトデータ)12を生成する。以上のネットリスト11およびレイアウトデータ12は、既存のシミュレーションプログラムの実行に基づき自動作成することができる。
【0016】
そして、この発明では置換処置手段3を備える。置換処置手段3は、配置配線手段2により得たレイアウトデータ12に対し何らかの理由(例えば性能最適化)によってセルを置き換える必要性があるとき、配置配線の情報を変更せずに、論理および振舞が等価であるセルに置き換える。この際、置換個所の情報13を参照して修正後レイアウトデータ14を得て製造工程に供給する。なお、図1に示すブロック図は、図中上方から下方に向けて順次処理が実行されるものである。この処理手順はこの発明の設計方法のフローチャートに相当している。
【0017】
この発明では、配置配線手段2により生成されるレイアウトデータ12そのものは変更/補正をしない。この点は従来のIPO手法と異なっている。このレイアウトデータ12とは以下の6種類のデータを含む。
【0018】
(1)セルのタグ名(例として、連結固有名)
(2)セルの位置(原点)
(3)セルの形状および大きさ
(4)配線のタグ名(例として、連結固有名)
(5)配線の位置(原点)情報方法
(6)配線の形状および大きさ
但し、(4)〜(6)の各配線とは、セル内のローカル配線を含まない。
【0019】
図2は、レイアウトデータ12を示す図である。図には、あるセルに関するレイアウトデータが示されている。このセル20に関するセルデータは、タグ名と、位置と、形状/大きさに関する情報からなる。ここで、タグ見本を用いてタグ名の意味を説明する。
【0020】
SCYAD20010
【0021】
上記例は、10桁のタグ名であり、1文字目(10桁位置:S)は標準品であることを示し、2文字目(C)はCMOSであることを示し、3文字目(Y)はセル品種・トランジスタの駆動能力を示し、4,5文字目(AD)はファンクション(機能)がANDゲートであることを示し、6文字目(2)は入力数が2入力であることを示し、9文字目(2桁位置:1)は駆動能力がX1駆動であることを示している。その他の文字(桁)は予備用である。
【0022】
3文字目(Y)は、トランジスタの駆動力(速度や電力)を示している。例えば、Xは、HighSpeed,上記のようにYであればNormalSpeed,ZであればLowLeak(SlowSpeed)を示す。また、バグフィックスあるいはマイナーチェンジの修正品であることを示す場合があり、SであればHighSpeed(bagfixed)であり、TであればNormalSpeed(bagfixed)であり、UであればLowLeak(bagfixed)である。例えば、SCXAD20010であれば高速版への変更を意味し、SCTD20010であればバグフィックス版への変更を意味している。
【0023】
そして、この発明では、上記(2)〜(6)の変更を行わず、(1)セルのタグ名のみを変更する。これにより、置換処置手段3によるセルの置換処置を行っても配置配線を実行不要にする。具体的には、セルの置き換えのため、機能および振舞が同一である差し替え可能なセルを用意しておく。差し替えが可能なセルは以下の構造を条件とする。
【0024】
(a)セルの機能および振舞が同一である。
(b)セルのサイズが同一である。
(c)セルの端子の位置、数およびサイズが同一である。
(d)セル内に含まれるトランジスタのゲート長L、ゲート幅Wが同一である。
(e)セル内の配線(ローカル配線)情報は異なってもよい。
(f)セルのテクノロジ(プロセスパラメータは)異なってもよい。
【0025】
ちなみに、上記(d)〜(f)の各点が前述した従来技術のオンデマンドセル手法と相違している。図2のレイアウトデータを修正する場合、セル20のセルデータのタグ名のみを他のタグ名のセルに置換する。
【0026】
(実施の形態1)
図3は、本発明の実施の形態1による処理手順を示すフローチャートである。以下に説明する各実施の形態では共通する構成部に同一の符号を附すものとする。実施の形態1では、配置配線後のレイアウトデータ12に基づき、STA(StaticTimingAnalyzer:静的タイミング解析ツール)を用いて静的タイミング解析を実行する(ステップS30)。この解析結果31に基づき、置換個所の生成工程(ステップS32)では、例えば、タイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部の置換が必要なセルのリスト(置換個所の情報)13を得る。
【0027】
ここで、具体的には、高速(例えば10%)なセル(トランジスタ)に置換する必要性や、より低消費電力のトランジスタに置換する必要性が生じたものとする。この場合、置換処置手段3は、前述したタグ見本のなかからこの要求を満たす新たなセルのタグ名を抽出し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名を同等の機能および振舞を有する新たなセルのタグ名に変更する(ステップS33)。同等の機能および振舞とは、トランジスタ等ゲートの入出力論理が等価なことを指している。そして、具体的には、図示しないライブラリを参照し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名をトランジスタの閾値を変更して要求に適合したトランジスタを選択する。
【0028】
これにより、コストがかかる配置配線の工程を再度実行せずとも、必要な要求を満たしたセルを配置させ、修正後レイアウトデータ14を作成し、製造工程に渡すことができ、性能の最適化および設計時間の短縮化が図れるようになる。
【0029】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態2では、配置配線後のレイアウトデータ12に基づき、回路シミュレータによる解析を実行する(ステップS40)。この解析結果41に基づき、置換個所の生成工程(ステップS42)では、例えば、タイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部の置換が必要なセルのリスト(置換個所の情報)13を得るものである。
【0030】
以降、実施の形態1と同様に、置換処置手段3は、前述したタグ見本のなかから要求を満たす新たなセルのタグ名を抽出し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名を同等の機能および振舞を有する新たなセルのタグ名に変更し、修正後レイアウトデータ14を作成する(ステップS43)。
【0031】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態3では、設計された回路が製造工程を経て作成されたLSI(実チップ)を用いて実際の計測を行う(ステップS50)。この計測結果51に基づき、置換個所の生成工程(ステップS52)では、例えば、タイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部の置換が必要なセルのリスト(置換個所の情報)13を得るものである。
【0032】
以降、実施の形態1と同様に、置換処置手段3は、前述したタグ見本のなかから要求を満たす新たなセルのタグ名を抽出し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名を同等の機能および振舞を有する新たなセルのタグ名に変更し、修正後レイアウトデータ14を作成する(ステップS53)。
【0033】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態4は、前述した実施の形態1〜3により得た修正後レイアウトデータ14に対する再度の修正を行う構成である。再度の修正は、物性パタメータ、例えばトランジスタの閾値が異なるセルに代替する場合に必要となる。代替のセルの情報が予め代替ライブラリ60として用意され、要求に応じた最適なセルを自動選択する構成である。
【0034】
これにより、置換個所の選択/修正工程(ステップS62)では、置換個所の情報13に基づき、必要な置換個所に対して要求に応じたセルを代替ライブラリ60の中から選択し、新たな置換個所の情報13aとして置換処置の工程に渡し置換処置を実行し(ステップS63)、修正後レイアウトデータ14aを得ることができるようになる。代替ライブラリ60を用いることによって、例えば、消費電力を小さくしたい要求と、性能向上とを同時に満たす、という要求に応えて置換個所を修正できるようになる。また、既存する自社のライブラリ以外の他社のライブラリを利用できるようになる等、各種物性パタメータのセルを自由に選択できるようになる。
【0035】
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態5は、実施の形態4同様に前述した実施の形態1〜3により得た修正後レイアウトデータ14に対する再度の修正を行う構成である。代替のセルの情報が予め代替ライブラリ60として用意され、要求に応じた最適なセルを自動選択する構成である。
【0036】
置換個所の選択/修正工程(ステップS71)では、置換個所の情報13に基づき、必要な置換個所に対して要求に応じたセルを代替ライブラリ60の中から選択する。この際、代替ライブラリ60が有するデータで要求を満足できない場合には、動的に新たな代替ライブラリを作成し格納しておく。
【0037】
このような代替ライブラリ60が有するデータで要求を満足できない場合、セル内の配線(ローカル配線)情報を異なるセルに替えてもよい。但し、ローカル配線が異なるセルを選択した場合には、セル内の配線に関してデザインルールチェック(DRC)を実行し、配線レイアウトに問題が生じないことを確認してから新たな置換個所の情報13aとして置換処置の工程に渡し置換処置を実行し(ステップS72)、修正後レイアウトデータ14aを得る。
【0038】
図8は、一般的なセルの配置構成を示す図である。図示のように平面の一方は高さ(y),他方は幅(x)である。このような大きさ(x,y)を有するセル20は、図示のように、電源(VDD,GND)と、端子A,B,Yが所定のレイアウトで配置されている。
【0039】
図9は、セル内の異なるローカル配線状態を説明するための図である。セル内における配線は、各端子A,B,Yを外部に導出する配線76(76a〜76c)と、セル内部に配置されるローカル配線77(77a,77b)がある。
【0040】
図9(a)は、問題なく適切に行えるレイアウトのローカル配線77aを選択した例である。これに対し、ローカル配線情報が異なるセルに替えた場合、図9(b)に示す如く、選択したセルのローカル配線77bが個所Pにて配線76aにショートするレイアウトである場合が生じる。ステップS71にて実行するデザインルールチェックでは、このようなショート(所定距離以下の接近を含む)状態を検出する。この検出結果に基づいてローカル配線77が配線76にショートしないセルを選択する。
【0041】
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態6は、実施の形態5の変形例であり、代替ライブラリ60を用い、動的に代替ライブラリを作成する構成である。
【0042】
即ち、置換個所の選択/修正の工程(ステップS81)では、代替ライブラリの作成時に、予めレイアウト情報(修正後レイアウトデータ)14に含まれる配線76の情報を読み取り、この配線76の配線状態によってローカル配線77の配線禁止領域を設定する。そして、この配線禁止領域を除く制約を満たすローカル配線77を有するセルを選択し動的に新たな代替ライブラリ60を作成し格納する。これにより、この実施の形態6ではデザインルールチェックの処理を省くことができる。
【0043】
上記実施の形態1〜6で説明した各処理は、いずれも設計装置上で動作する設計プログラムが自動実行するものであるため、セルの置換処理を簡単に行えるようになる。特に、チップの不具合対策や、動作周波数の改善を容易に行えるようになる。
【0044】
始めに、不具合対策の具体例を説明する。スタンダードセル内のトランジスタのゲートは、Cosi(コバルトシリサイド)を用いて形成されている。このCosiを用いたトランジスタのゲートは、ポリゴンデータが示す形状によって低温時にひび割れを起こすことが知られている。その結果、Cosi対策を行っていないライブラリを用いて設計したASICでは、通常より低温時の動作マージンが狭くなり、組み込み機器に対する搭載の制約条件が生じる。この発明によれば、スタンダードセルの入出力論理は変えることなくCosi対策を行ったライブラリを用いて全レイアウトのセルを置換することができるようになり、低温時におけるASICの動作障害を回避することができるようになる。
【0045】
次に、動作周波数の改善の具体例を説明する。従来は、設計後、動作周波数を測定したところ、目標周波数より低い場合には、設計をやり直す必要があった。設計の全ての工程をやり直すことは工程に無駄が生じるほかに、既に上流の設計データが失われた場合はやり直すことができない。この発明によれば、レイアウトの最終データ(例えばGDSIIフォーマット)に含まれる一部のセルのデータを高速セルに置換するだけで動作周波数を高速化できるようになる。
【0046】
以上説明した半導体集積回路の設計方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、各種記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0047】
(付記1)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で前記性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0048】
(付記2)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いてスタティックタイミング解析を行うスタティックタイミング解析工程と、
前記スタティックタイミング解析工程による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0049】
(付記3)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いて回路シミュレータによる解析を行う回路シミュレータ実行工程と、
前記回路シミュレータ実行工程による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0050】
(付記4)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報に基づき製造工程を経て作成された実チップの特性計測を行うチップ特性計測工程と、
前記チップ特性計測工程による計測結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0051】
(付記5)前記各工程の実行後、再度性能最適化が必要なセルの置換個所が生じた場合には、該セルの代替情報を予め用意された代替ライブラリから選択し、該選択後の置換個所の情報を前記置換処置工程に出力する置換個所の選択工程を含むことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の半導体集積回路の設計方法。
【0052】
(付記6)前記置換個所の選択工程は、
前記代替ライブラリの代替情報を用いることができない場合には、入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルの代替情報を生成し、前記代替ライブラリに格納する代替ライブラリ作成工程を含むことを特徴とする付記5に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0053】
(付記7)前記置換個所の選択工程は、
前記代替ライブラリの代替情報を用いることができず、入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルの代替情報を生成した場合には、前記レイアウト情報が有するデザインルールに対し、前記生成したセルのデザインが所定のデザインルールチェックに違反するか否か検出するデザインルールチェック工程を含むことを特徴とする付記6に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0054】
(付記8)前記置換個所の選択工程は、
予め前記レイアウト情報内に配線禁止領域を設定する配線禁止領域設定工程を含み、
前記ライブラリ作成工程は、
前記配線禁止領域設定工程により該配線禁止領域とされた領域以外の領域内で前記入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルの代替情報を生成することを特徴とする付記6に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0055】
(付記9)前記置換処置工程は、
前記セルの選択を、前記デザインルールチェック工程によるデザインルールチェックの検出状態に基づき選択または修正が可能なセルが生成されるまで繰り返し、前記レイアウト情報により選択されたセルのタグ情報を前記生成したセルのタグ情報に修正することを特徴とする付記7または8に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0056】
(付記10)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で前記性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0057】
(付記11)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いてスタティックタイミング解析を行わせ、
前記スタティックタイミング解析による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成させ、
前記生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0058】
(付記12)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いて回路シミュレータによる解析を行わせ、
前記回路シミュレータ実行による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成させ、
前記生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0059】
(付記13)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報に基づき製造工程を経て作成された実チップの特性計測を行わせ、
前記チップ特性計測による計測結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成させ、
前記生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0060】
(付記14)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とが入力され、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価な他のセルのタグ名に置換する置換処置手段を備えたことを特徴とする半導体集積回路の設計装置。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体集積回路の配置配線工程後に信頼性向上や不具合対策のために性能最適化する際、セルのタグ名のみを置換するため、セルの個数増加が生じることなく、また、配置配線をやり直さずに信頼性向上を図ることができ、併せて設計時間を短縮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の半導体集積回路の設計装置を示すブロック図である。
【図2】レイアウトデータを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1による処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2による処理手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態3による処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態4による処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態5による処理手順を示すフローチャートである。
【図8】一般的なセルの配置構成を示す図である。
【図9】セル内の異なるローカル配線状態を説明するための図である。
【図10】本発明の実施の形態6による処理手順を示すフローチャートである。
【図11】従来の半導体集積回路の設計工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 論理合成手段
2 配置配線手段
3 置換処置手段
10 RTL
11 ネットリスト
12 レイアウトデータ
13,13a 置換個所の情報
14,14a 修正後レイアウトデータ
20 セル
21 配線
31,41 解析結果
51 計測結果
60 代替ライブラリ
A,B,Y 端子
76(76a〜76c) 配線
77(77a,77b) ローカル配線
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路の配置配線工程後に信頼性向上や不具合対策等の性能最適化する際に配置配線工程のやり直しを不要にできる半導体集積回路の設計方法、半導体集積回路の設計プログラムおよび半導体集積回路の設計装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、従来の半導体集積回路の設計工程を示すフローチャートである。RTL(Register Transfer Level)90で記述されたハードウェア記述(RTL記述とは実現する論理をレジスタとレジスタ間の論理機能で表現したハードウェア記述言語(HDL)の記述を言う。)に基づき、論理合成(ステップS91)しネットリスト92を得て、配置配線の工程(ステップS93)を経て、製造工程用のレイアウトデータ94が生成される。
【0003】
従来、配置配線の工程(ステップS93)後に性能最適化(あるいは不具合対策)が必要である場合(ステップS95:Yes)、配置配線(ステップS93)、または論理合成(ステップS91)のやり直しが発生し、設計時間が長期化する傾向があった。これらを回避するために、従来、二つの手法が考案されている。
【0004】
・従来手法(その1)…米国特許第6099584号, G.Arnold, etal, ”SYSTEM TO FIX POST−LAYOUT TIMING AND DESIGN RULES VIOLATINS”(以下「IPO手法」と呼ぶ)。
【0005】
このIPO手法では、配置配線の工程(ステップS93)後に判明した遅延情報を用いて、駆動能力が異なる機能および振舞(入出力論理)が等価なゲートに置き換えることで、性能最適化を行うものである。この際、ゲートの大きさ、機能、配線について適宜組み合わせて変更する。
【0006】
・従来手法(その2)…米国特許第5619420号, D.G.Breid,et al, ”SEMICONDUCTOR CELL HAVING AVARIABLE TRANSISTOR WIDTH”(以下、「オンデマンドセル手法」と呼ぶ)。
【0007】
オンデマンドセル手法では、大きな特長として、セル内のトランジスタのゲート幅を可変にできるようなセル構造を採用している。配置配線の工程(ステップS93)後に判明した遅延情報を用いて、セル内のトランジスタのゲート幅のサイズを異なるもの(トランジスタのサイズのみ)に変更する。但し、配線、端子、サイズは変更しない。これにより、セルの駆動力が可変になるため配置配線の工程(ステップS93)後に性能最適化が行える。
【0008】
この他、オンデマンドセル手法に同様な技術として下記の学会論文がある。「A Performance Optimization Method byGate Resizing Based on Statistical Static Timing Analysis」 M.Hashimoto,H.Onodera, IEICE Transaction Fundamentals, vol E83−A, no 12, pp. 2558−2568, 2000/12
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のIPO手法は、駆動力が異なるセルに置換する場合、セルの数やサイズや端子位置が変わってしまう場合があり、該当セルを含む配置配線をやり直す必要が生じる点が挙げられる。セルの数が増加する場合の一例としては、リビータ(信号レベルを高める中継装置)の挿入がある。
【0010】
また、オンデマンドセル手法では、(1)セル構造のためセルサイズが冗長(予め余裕をもたせる)であるためチップ全体のサイズが大きくなる。(2)セルの駆動力選択がセル内のトランジスタの高さ(ゲート長Lとゲート幅Wのうち、ゲート幅Wに相当)に依存しているため、例えばトランジスタの閾値を変更して、低リークに変更したセルや、高速スイッチングに変更したセルに置き換えることができない。
【0011】
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、半導体集積回路の配置配線工程後に性能最適化のためのセルの置換を容易に行え、配置配線工程のやり直しを不要にできる半導体集積回路の設計方法、半導体集積回路の設計プログラムおよび半導体集積回路の設計装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、配置配線後に性能最適化のためにセルを置き換える必要性が生じたときに、必要な性能最適化の情報と置換個所の情報とに基づき入出力論理が等価なセルのタグ名を選択して置き換えることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、セルのタグ名を変更するだけであるため、配置配線情報を変更せずとも必要な性能最適化を図ることができるようになる。性能最適化により信頼性向上および不具合対策への対応を迅速に行え、かつ設計作業における工程の手戻りが発生せず設計の効率化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体集積回路の設計方法、半導体集積回路の設計プログラムおよび半導体集積回路の設計装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、この発明の半導体集積回路の設計装置を示すブロック図である。論理合成手段1は、RTL10に基づきネットリスト11を生成する。配置配線手段2は、ネットリスト11に基づき製造工程用のレイアウト情報(レイアウトデータ)12を生成する。以上のネットリスト11およびレイアウトデータ12は、既存のシミュレーションプログラムの実行に基づき自動作成することができる。
【0016】
そして、この発明では置換処置手段3を備える。置換処置手段3は、配置配線手段2により得たレイアウトデータ12に対し何らかの理由(例えば性能最適化)によってセルを置き換える必要性があるとき、配置配線の情報を変更せずに、論理および振舞が等価であるセルに置き換える。この際、置換個所の情報13を参照して修正後レイアウトデータ14を得て製造工程に供給する。なお、図1に示すブロック図は、図中上方から下方に向けて順次処理が実行されるものである。この処理手順はこの発明の設計方法のフローチャートに相当している。
【0017】
この発明では、配置配線手段2により生成されるレイアウトデータ12そのものは変更/補正をしない。この点は従来のIPO手法と異なっている。このレイアウトデータ12とは以下の6種類のデータを含む。
【0018】
(1)セルのタグ名(例として、連結固有名)
(2)セルの位置(原点)
(3)セルの形状および大きさ
(4)配線のタグ名(例として、連結固有名)
(5)配線の位置(原点)情報方法
(6)配線の形状および大きさ
但し、(4)〜(6)の各配線とは、セル内のローカル配線を含まない。
【0019】
図2は、レイアウトデータ12を示す図である。図には、あるセルに関するレイアウトデータが示されている。このセル20に関するセルデータは、タグ名と、位置と、形状/大きさに関する情報からなる。ここで、タグ見本を用いてタグ名の意味を説明する。
【0020】
SCYAD20010
【0021】
上記例は、10桁のタグ名であり、1文字目(10桁位置:S)は標準品であることを示し、2文字目(C)はCMOSであることを示し、3文字目(Y)はセル品種・トランジスタの駆動能力を示し、4,5文字目(AD)はファンクション(機能)がANDゲートであることを示し、6文字目(2)は入力数が2入力であることを示し、9文字目(2桁位置:1)は駆動能力がX1駆動であることを示している。その他の文字(桁)は予備用である。
【0022】
3文字目(Y)は、トランジスタの駆動力(速度や電力)を示している。例えば、Xは、HighSpeed,上記のようにYであればNormalSpeed,ZであればLowLeak(SlowSpeed)を示す。また、バグフィックスあるいはマイナーチェンジの修正品であることを示す場合があり、SであればHighSpeed(bagfixed)であり、TであればNormalSpeed(bagfixed)であり、UであればLowLeak(bagfixed)である。例えば、SCXAD20010であれば高速版への変更を意味し、SCTD20010であればバグフィックス版への変更を意味している。
【0023】
そして、この発明では、上記(2)〜(6)の変更を行わず、(1)セルのタグ名のみを変更する。これにより、置換処置手段3によるセルの置換処置を行っても配置配線を実行不要にする。具体的には、セルの置き換えのため、機能および振舞が同一である差し替え可能なセルを用意しておく。差し替えが可能なセルは以下の構造を条件とする。
【0024】
(a)セルの機能および振舞が同一である。
(b)セルのサイズが同一である。
(c)セルの端子の位置、数およびサイズが同一である。
(d)セル内に含まれるトランジスタのゲート長L、ゲート幅Wが同一である。
(e)セル内の配線(ローカル配線)情報は異なってもよい。
(f)セルのテクノロジ(プロセスパラメータは)異なってもよい。
【0025】
ちなみに、上記(d)〜(f)の各点が前述した従来技術のオンデマンドセル手法と相違している。図2のレイアウトデータを修正する場合、セル20のセルデータのタグ名のみを他のタグ名のセルに置換する。
【0026】
(実施の形態1)
図3は、本発明の実施の形態1による処理手順を示すフローチャートである。以下に説明する各実施の形態では共通する構成部に同一の符号を附すものとする。実施の形態1では、配置配線後のレイアウトデータ12に基づき、STA(StaticTimingAnalyzer:静的タイミング解析ツール)を用いて静的タイミング解析を実行する(ステップS30)。この解析結果31に基づき、置換個所の生成工程(ステップS32)では、例えば、タイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部の置換が必要なセルのリスト(置換個所の情報)13を得る。
【0027】
ここで、具体的には、高速(例えば10%)なセル(トランジスタ)に置換する必要性や、より低消費電力のトランジスタに置換する必要性が生じたものとする。この場合、置換処置手段3は、前述したタグ見本のなかからこの要求を満たす新たなセルのタグ名を抽出し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名を同等の機能および振舞を有する新たなセルのタグ名に変更する(ステップS33)。同等の機能および振舞とは、トランジスタ等ゲートの入出力論理が等価なことを指している。そして、具体的には、図示しないライブラリを参照し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名をトランジスタの閾値を変更して要求に適合したトランジスタを選択する。
【0028】
これにより、コストがかかる配置配線の工程を再度実行せずとも、必要な要求を満たしたセルを配置させ、修正後レイアウトデータ14を作成し、製造工程に渡すことができ、性能の最適化および設計時間の短縮化が図れるようになる。
【0029】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態2では、配置配線後のレイアウトデータ12に基づき、回路シミュレータによる解析を実行する(ステップS40)。この解析結果41に基づき、置換個所の生成工程(ステップS42)では、例えば、タイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部の置換が必要なセルのリスト(置換個所の情報)13を得るものである。
【0030】
以降、実施の形態1と同様に、置換処置手段3は、前述したタグ見本のなかから要求を満たす新たなセルのタグ名を抽出し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名を同等の機能および振舞を有する新たなセルのタグ名に変更し、修正後レイアウトデータ14を作成する(ステップS43)。
【0031】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態3では、設計された回路が製造工程を経て作成されたLSI(実チップ)を用いて実際の計測を行う(ステップS50)。この計測結果51に基づき、置換個所の生成工程(ステップS52)では、例えば、タイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部の置換が必要なセルのリスト(置換個所の情報)13を得るものである。
【0032】
以降、実施の形態1と同様に、置換処置手段3は、前述したタグ見本のなかから要求を満たす新たなセルのタグ名を抽出し、レイアウトデータ12に含まれる置換個所のセルのタグ名を同等の機能および振舞を有する新たなセルのタグ名に変更し、修正後レイアウトデータ14を作成する(ステップS53)。
【0033】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態4は、前述した実施の形態1〜3により得た修正後レイアウトデータ14に対する再度の修正を行う構成である。再度の修正は、物性パタメータ、例えばトランジスタの閾値が異なるセルに代替する場合に必要となる。代替のセルの情報が予め代替ライブラリ60として用意され、要求に応じた最適なセルを自動選択する構成である。
【0034】
これにより、置換個所の選択/修正工程(ステップS62)では、置換個所の情報13に基づき、必要な置換個所に対して要求に応じたセルを代替ライブラリ60の中から選択し、新たな置換個所の情報13aとして置換処置の工程に渡し置換処置を実行し(ステップS63)、修正後レイアウトデータ14aを得ることができるようになる。代替ライブラリ60を用いることによって、例えば、消費電力を小さくしたい要求と、性能向上とを同時に満たす、という要求に応えて置換個所を修正できるようになる。また、既存する自社のライブラリ以外の他社のライブラリを利用できるようになる等、各種物性パタメータのセルを自由に選択できるようになる。
【0035】
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態5は、実施の形態4同様に前述した実施の形態1〜3により得た修正後レイアウトデータ14に対する再度の修正を行う構成である。代替のセルの情報が予め代替ライブラリ60として用意され、要求に応じた最適なセルを自動選択する構成である。
【0036】
置換個所の選択/修正工程(ステップS71)では、置換個所の情報13に基づき、必要な置換個所に対して要求に応じたセルを代替ライブラリ60の中から選択する。この際、代替ライブラリ60が有するデータで要求を満足できない場合には、動的に新たな代替ライブラリを作成し格納しておく。
【0037】
このような代替ライブラリ60が有するデータで要求を満足できない場合、セル内の配線(ローカル配線)情報を異なるセルに替えてもよい。但し、ローカル配線が異なるセルを選択した場合には、セル内の配線に関してデザインルールチェック(DRC)を実行し、配線レイアウトに問題が生じないことを確認してから新たな置換個所の情報13aとして置換処置の工程に渡し置換処置を実行し(ステップS72)、修正後レイアウトデータ14aを得る。
【0038】
図8は、一般的なセルの配置構成を示す図である。図示のように平面の一方は高さ(y),他方は幅(x)である。このような大きさ(x,y)を有するセル20は、図示のように、電源(VDD,GND)と、端子A,B,Yが所定のレイアウトで配置されている。
【0039】
図9は、セル内の異なるローカル配線状態を説明するための図である。セル内における配線は、各端子A,B,Yを外部に導出する配線76(76a〜76c)と、セル内部に配置されるローカル配線77(77a,77b)がある。
【0040】
図9(a)は、問題なく適切に行えるレイアウトのローカル配線77aを選択した例である。これに対し、ローカル配線情報が異なるセルに替えた場合、図9(b)に示す如く、選択したセルのローカル配線77bが個所Pにて配線76aにショートするレイアウトである場合が生じる。ステップS71にて実行するデザインルールチェックでは、このようなショート(所定距離以下の接近を含む)状態を検出する。この検出結果に基づいてローカル配線77が配線76にショートしないセルを選択する。
【0041】
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6による処理手順を示すフローチャートである。実施の形態6は、実施の形態5の変形例であり、代替ライブラリ60を用い、動的に代替ライブラリを作成する構成である。
【0042】
即ち、置換個所の選択/修正の工程(ステップS81)では、代替ライブラリの作成時に、予めレイアウト情報(修正後レイアウトデータ)14に含まれる配線76の情報を読み取り、この配線76の配線状態によってローカル配線77の配線禁止領域を設定する。そして、この配線禁止領域を除く制約を満たすローカル配線77を有するセルを選択し動的に新たな代替ライブラリ60を作成し格納する。これにより、この実施の形態6ではデザインルールチェックの処理を省くことができる。
【0043】
上記実施の形態1〜6で説明した各処理は、いずれも設計装置上で動作する設計プログラムが自動実行するものであるため、セルの置換処理を簡単に行えるようになる。特に、チップの不具合対策や、動作周波数の改善を容易に行えるようになる。
【0044】
始めに、不具合対策の具体例を説明する。スタンダードセル内のトランジスタのゲートは、Cosi(コバルトシリサイド)を用いて形成されている。このCosiを用いたトランジスタのゲートは、ポリゴンデータが示す形状によって低温時にひび割れを起こすことが知られている。その結果、Cosi対策を行っていないライブラリを用いて設計したASICでは、通常より低温時の動作マージンが狭くなり、組み込み機器に対する搭載の制約条件が生じる。この発明によれば、スタンダードセルの入出力論理は変えることなくCosi対策を行ったライブラリを用いて全レイアウトのセルを置換することができるようになり、低温時におけるASICの動作障害を回避することができるようになる。
【0045】
次に、動作周波数の改善の具体例を説明する。従来は、設計後、動作周波数を測定したところ、目標周波数より低い場合には、設計をやり直す必要があった。設計の全ての工程をやり直すことは工程に無駄が生じるほかに、既に上流の設計データが失われた場合はやり直すことができない。この発明によれば、レイアウトの最終データ(例えばGDSIIフォーマット)に含まれる一部のセルのデータを高速セルに置換するだけで動作周波数を高速化できるようになる。
【0046】
以上説明した半導体集積回路の設計方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、各種記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0047】
(付記1)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で前記性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0048】
(付記2)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いてスタティックタイミング解析を行うスタティックタイミング解析工程と、
前記スタティックタイミング解析工程による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0049】
(付記3)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いて回路シミュレータによる解析を行う回路シミュレータ実行工程と、
前記回路シミュレータ実行工程による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0050】
(付記4)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報に基づき製造工程を経て作成された実チップの特性計測を行うチップ特性計測工程と、
前記チップ特性計測工程による計測結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
【0051】
(付記5)前記各工程の実行後、再度性能最適化が必要なセルの置換個所が生じた場合には、該セルの代替情報を予め用意された代替ライブラリから選択し、該選択後の置換個所の情報を前記置換処置工程に出力する置換個所の選択工程を含むことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の半導体集積回路の設計方法。
【0052】
(付記6)前記置換個所の選択工程は、
前記代替ライブラリの代替情報を用いることができない場合には、入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルの代替情報を生成し、前記代替ライブラリに格納する代替ライブラリ作成工程を含むことを特徴とする付記5に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0053】
(付記7)前記置換個所の選択工程は、
前記代替ライブラリの代替情報を用いることができず、入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルの代替情報を生成した場合には、前記レイアウト情報が有するデザインルールに対し、前記生成したセルのデザインが所定のデザインルールチェックに違反するか否か検出するデザインルールチェック工程を含むことを特徴とする付記6に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0054】
(付記8)前記置換個所の選択工程は、
予め前記レイアウト情報内に配線禁止領域を設定する配線禁止領域設定工程を含み、
前記ライブラリ作成工程は、
前記配線禁止領域設定工程により該配線禁止領域とされた領域以外の領域内で前記入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルの代替情報を生成することを特徴とする付記6に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0055】
(付記9)前記置換処置工程は、
前記セルの選択を、前記デザインルールチェック工程によるデザインルールチェックの検出状態に基づき選択または修正が可能なセルが生成されるまで繰り返し、前記レイアウト情報により選択されたセルのタグ情報を前記生成したセルのタグ情報に修正することを特徴とする付記7または8に記載の半導体集積回路の設計方法。
【0056】
(付記10)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で前記性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0057】
(付記11)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いてスタティックタイミング解析を行わせ、
前記スタティックタイミング解析による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成させ、
前記生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0058】
(付記12)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いて回路シミュレータによる解析を行わせ、
前記回路シミュレータ実行による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成させ、
前記生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0059】
(付記13)半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報に基づき製造工程を経て作成された実チップの特性計測を行わせ、
前記チップ特性計測による計測結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成させ、
前記生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
【0060】
(付記14)半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とが入力され、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価な他のセルのタグ名に置換する置換処置手段を備えたことを特徴とする半導体集積回路の設計装置。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体集積回路の配置配線工程後に信頼性向上や不具合対策のために性能最適化する際、セルのタグ名のみを置換するため、セルの個数増加が生じることなく、また、配置配線をやり直さずに信頼性向上を図ることができ、併せて設計時間を短縮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の半導体集積回路の設計装置を示すブロック図である。
【図2】レイアウトデータを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1による処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2による処理手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態3による処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態4による処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態5による処理手順を示すフローチャートである。
【図8】一般的なセルの配置構成を示す図である。
【図9】セル内の異なるローカル配線状態を説明するための図である。
【図10】本発明の実施の形態6による処理手順を示すフローチャートである。
【図11】従来の半導体集積回路の設計工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 論理合成手段
2 配置配線手段
3 置換処置手段
10 RTL
11 ネットリスト
12 レイアウトデータ
13,13a 置換個所の情報
14,14a 修正後レイアウトデータ
20 セル
21 配線
31,41 解析結果
51 計測結果
60 代替ライブラリ
A,B,Y 端子
76(76a〜76c) 配線
77(77a,77b) ローカル配線
Claims (5)
- 半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で前記性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
- 半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いてスタティックタイミング解析を行うスタティックタイミング解析工程と、
前記スタティックタイミング解析工程による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。 - 半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報を用いて回路シミュレータによる解析を行う回路シミュレータ実行工程と、
前記回路シミュレータ実行工程による解析結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。 - 半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報に基づき製造工程を経て作成された実チップの特性計測を行うチップ特性計測工程と、
前記チップ特性計測工程による計測結果を参照してタイミングバイオレーションが発生しているパスに含まれている全てまたは一部のセルの置換個所の情報を生成する置換個所生成工程と、
前記置換個所生成工程で生成された置換個所の情報と前記レイアウト情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換する置換処置工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。 - 半導体集積回路の配置配線後の性能最適化を図る設計プログラムであって、該設計プログラムはコンピュータに、
半導体集積回路の各セルを配置配線した後のレイアウト情報と、該レイアウト情報に必要な性能最適化のためのセルの置換個所の情報とに基づき、前記レイアウト情報に含まれる置換個所の前記セルのタグ名を入出力論理が等価で前記性能最適化に適した他のセルのタグ名に置換させることを特徴とする半導体集積回路の設計プログラム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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