JP2004080733A - 階層移動体パケット通信ネットワークおよびその通信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動体端末333、アクセスルーター111、サブドメインルーター11、ゲートウェイルーター1などで階層構造を有する移動体通信ネットワークが構成される。移動体端末333が別のサブネットに移動すると、移動前のサブネットのアクセスルーター111には「不在」が記録される。移動先のサブネットのアクセスルーター111には移動体端末333が「ビジター」として登録され、アクセスルーター111の上流側にある親ノードとしてのブランチノード11には当該移動体端末333の位置決め情報を送る。ブランチノード11に届いた移動体端末333宛のパケットは、移動先のアクセスルーター111を経由して移動体端末333に転送される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的に、移動体通信ネットワークに関し、特に、階層移動体パケット通信ネットワークおよび、IPv6ベースでありうる、その通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の移動体/無線通信における傾向は、移動体通信への加入者の数が利用可能な技術によってのみ制限されるということを示している。インターネット・プロトコル(IP)は強固でかつ柔軟な特性を有しているため、今のところ将来の移動体通信の基準と目されている。IPv4におけるアドレス消耗の懸念は、IPv6によって既に抑制されている。リアルタイムアプリケーションへの要求、そして将来の無線ユーザが期待する有線回線ユーザが得られるのと同等のサービス・レベル品質に応えるために、IETF(インターネット・エンジニアリング特別専門委員会)は、IPモビリティプロトコルを現在特定しかつ検討している。多数のIPモビリティプロトコルの中で最も人気があるものは、MIP(モバイルIP)およびMIPv6(モバイルIPv6)であり、それらは、それぞれIPバージョン4および6に対してIETFによって策定されている。これらのプロトコル、そして特にモバイルIPv6は、性能およびスケーラビリティの面で問題を生じがちである。これらの問題を解決するために多くのマイクロモビリティに関する提案が文献にてなされているが、それらは、通常、性能をとるかスケーラビリティをとるかのトレードオフ関係にある。
【0003】
無線通信におけるインターネット・プロトコル(IP)技術および移動体通信技術を全IPコアと併合させる現在の努力は、研究界に深刻な課題を投げかけた。その結果、大学や企業に在籍する個人およびグループそして異なる種類の標準化団体は、IPの基礎の上に構築される、移動体データ通信の新時代に向けて解決策を案出している。全てのIP無線網は、話題となっているユビキタス移動体遠隔通信の始まりであるということが予想されている。ローミング・ユーザは、種々の無線IPアドレス指定可能な端末を通してインターネットの統合されたデータ、音声、およびマルチメディア・サービスへのアクセスがついに可能となる。
【0004】
この分野の研究活動における主な成果は、IPv4で策定されたIETFモバイルIPおよびモバイルIPv6である。それらは、それぞれ非特許文献1および非特許文献2で開示されている。これら二つの解決策は、IPv6におけるあるモビリティ機能の統合を除いて原理は同じである。モバイルIPは、IP技術の強固性、費用有効性、アプリケーション柔軟性、および透明性の上に構築される。従って、それは、簡単で、強固な広域モビリティソリューションのきっかけとなったが、種々有する問題の中で、とりわけ拡張性に乏しいという問題を有している。将来の移動体通信ネットワークにおいて要求される一つの品質は、スケーラビリティ、即ち、移動体端末の数の増大に対応して性能を維持可能とすることである。モバイルIPおよびモバイルIPv6によるその他の問題は、それらが高速ハンド・オフをサポートしていない、それらがQoS(サービス品質)に対するサポートをほとんどしていないということである。更に、三角ルーティングの問題を解決するために、MIPv6は、宛先オプションの導入および移動体ホスト(MH)が場所情報に基づいて対応ホスト(CH)を更新することができるという事実を取る。CHにバインディング・アップデート(BU)を送ることは、ルーティングを最適化できる利点を有するが、ネットワーク中で信号授受をすることに伴い、通信量の増大を招く。このように、ルーティングとバインディング・アップデートに伴う通信量との間でトレードオフが存在する。
【0005】
上記した問題のあるものに取り組むために多くの研究が文献においてなされている。これらの研究は、ハンド・オフ待ち時間、インターネット・バックボーンにおけるスプリアス信号の問題に取り組むために同じ一般的な機構を使用することを試み、かつQoSの実施に備えている。この一般的な考えは、マイクロモビリティ・マネージメントまたはローカル・モビリティ・マネジメント(LMM)、即ち、ローカル・エリアにおける移動体を管理することである。このようにして在圏のMHに対するモビリティ関連信号は、MHが現在ローミングしているローカル・エリアに制限され、それによって信号情報がインターネット中を行き交う頻度を低減する。また、信号伝送距離が短縮されることにより、ハンド・オフ関連動作による待ち時間が低減されてハンド・オフが速くなる。そして、少なくともローカル・モビリティ・エリアにおいては、QoSに関連するネットワークの資源確保が容易になる。
【0006】
移動体通信の一般的な問題は、アドレス指定およびルーティング問題と考えることができる。これは、従来のIPネットワークでは、パケット・ルーティングは、アドレス依存性だからである。ホストIPアドレスは、二つの部分、すなわち、ネットワーク識別部分およびホスト識別部分から構成されている。インターネット・ホストに向けて送信されたパケットは、非特許文献3にあるように、ホストが接続されているネットワークに送られ、そしてホストに送られる。しかし、固定インターネットでは、全てのホストは、静止しており従ってホストが存するホーム・ネットワーク内で常に見出される。ホストが移動してそのホーム・ネットワークから離れて行った場合、移動体通信に関連する追加操作なしでホストにパケットを送ることは不可能である−それゆえに移動体通信の管理が必要となる。また、IPアドレスは、二つの目的を有する識別子であり、それは、端末識別子および場所識別子の両方として機能し、更に、プロトコルにおける上位の層は、このフォーマットを認識し、その処理動作中にそれを用いる。これは、アドレスの非常に最適な使用であるが、これは移動体ホストではあまりよく動作しない。
【0007】
その結果、研究界は、移動体端末に二つの識別子を割り当てる一般的な考えを採用した非特許文献4を参照して、一つは、上位の層のプロトコルによって認識される端末識別子として、そして他方は、ルーティングだけに用いられるロケーション識別子としてである。このソリューションは、MHがそのホーム・ネットワークから離れて行く場合でも接続の維持が可能であるが、管理が面倒でありかつモビリティがシームレスではない。例えば、非特許文献5は、MHに対するロケーション情報およびパケット・ルーティングを管理することを支援するためにホーム・エージェント(HA)および外部エージェント(FA)の形式のモビリティ・マネジメント・エンティティの考えを導入しかつ端末識別子およびロケーション識別子としてホーム・アドレスおよび気付アドレス(COA)をそれぞれ使用する。従って、MHが外部ネットワークに移動するときに、接続性を維持するために、MHは、新しいネットワークにおいてCOAを取得しかつMHがこのネットワークでロームする間にそれに対するモビリティ問題を管理するFAで位置決めしなければならない。また、MHは、HAがそのホーム・ネットワークにおいてHAに対して到着するパケットをCOAに再指向するようにCOAをMHに報告するそのHAで位置決めする。このようにして、モビリティは、対応ノードおよび上位の層のプロトコルに対して透明性を有する。モビリティ関連信号が低くかつ上位のプロトコルを変更する必要がないので、このソリューションは優れている。しかしルーティング・コストが高くかつMHがホームから離れているので、同じサブネットのホストと通信する場合にはあまり適していない。このシナリオでは、全てのパケットは、パケットがMHによって受信することができる前にトンネリングされてサブネットに戻るように、MHのホーム・ネットワークにまず送られる。そして、MHがセッション(ハンド・オフ)の中間にある外部ネットワークに移動したならば、一般的にハンド・オフ待ち時間と呼ばれる、トラヒック・フローの適当な再指向に対してロケーション情報を取得しかつHAへ通信するために必要な時間は、不可避的にあまりにも長いので、通信が中断してしまい、それにより、ユーザが要求するサービス品質を低下させてしまう。
【0008】
インターネットにおけるサービス品質(QoS)を導入することにネットワーキングの世界には大いなる興味がいま存在するが、IPv4およびモバイルIPv6で規定されたIETFモバイルIPを用いることにより、MHがかかるサービスから利益を受けることは難しい。これは、COAの頻繁な変化がネットワーク資源の保存を難しくするからである。単一のMHに対する二つの識別子の使用は、IPv4システムにおけるアドレスの消耗を招く。また、多くの端末が移動体になる、ということは十分にありうることであるが、そのような場合、その動作方法が原因で、モビリティ関連信号はかなり増大してインターネット・トラヒックの主要部分を形成するようになり、このソリューションは、スケーラビリティをサポートしない。
【0009】
モバイルIPv6は、モバイルIPと基本的に同じであるが、ルーティングに伴う高いコストは、より多くのロケーション情報の分配によって低減される。ここでCHは、MHのロケーション情報によって更新することもでき、そしてCHは、それが通信する全てのMHに対するバインディング・アップデート(BU)キャッシュを有し、従ってMHに直接パケットを送ることができる。CHは、所与のMHに対するBUキャッシュを有していないときにだけHAを通してパケットを送る。この機能は、IPv6に新しく策定された宛先オプションによってサポートされる。また、アドレスの消耗に関する問題は、モバイルIPv6で解決される。しかしながら、モバイルIPv6は、最適でないルーティングの問題を解決するが、MH毎に高い信号コストを招く。MHが多くのCHを有する状況を考えると、サブネットの全ての変化に対してMHは、CHの全てとそのHAにロケーション更新信号を送らなければならない。また、ネットワークに多くのかかるMHが存在するような状況を考えると、このプロトコルは、システムの成長を確実に制限する。
【0010】
また、マイクロモビリティによるアプローチも用いられており、この分野には、主に2つの種類のアプローチが存在する。すなわちそれは、階層−MIP−バリアントと階層−ホスト−ベース−ルーティング−バリアント(HBR−バリアント)である。この2種類は、MHがホームから離れて行くように移動したときに、信号経路を短くしようとする点で共通の努力が払われるが、アドレス管理およびルーティングの方法においては異なる。例えば、IPv4システムでは、階層−HBRマイクロモビリティ・プロトコルの例は、非特許文献6および非特許文献7に示されている。ロケーション情報は、ドメイン内の選択されたノードのホスト−ベース・キャッシュに配置される。上流に向かうパケットは、ゲートウェイにホップ毎に送られる。そして下流に向かうパケットは、ホスト−特定キャッシュにより送られ、ホーム・ドメイン内にトンネリングが存在しない。MHは、ドメイン中にある間一つのIPアドレスだけを維持する。ハンド・オフは、ローカル的に管理されかつトラヒック・リルーティングを行う点は、ハンド・オフに関与する二つの基地局間のクロスオーバー・ノードである。このスキームの種類は、より高速なハンド・オフ動作を達成する。ドメイン内のアドレスに変化があまりないことは、QoSの実施をサポートできることにつながる。しかし、これらのスキームは、二つの主な欠陥がある。つまり、ドメイン内ルーティングは、ドメイン内からの全てのパケットが、同じドメインのホストにバインディングされたパケットを含んでいるゲートウェイに伝搬されるので、最適ではない。次いで、ドメインのホストに向けられたパケットは、送り戻される。そして、それはスケーラブルではなく、ホスト−特定−ルート・キャッシュの考えがかなりメモリを消費しかつMHの増大によりシステムの成長を制限するからであり、これは、128ビットのホスト・アドレスを有するIPv6において更に悪くなる。
【0011】
階層−MIP−バリアントの種類は、ローカル化した方法で基本的なモバイルIPまたはモバイルIPv6の一般的な考えを採用する。ドメイン内で、MHは少なくとも2つのCOAを必要とする。そのうちの1つは、広域に送付可能なアドレス、通常はゲートウェイ・ルーターのアドレス、でなければならない(実際には、COAの数は、適用される階層のレベルの数に依存する)。ドメイン内をローミングしている間、MHは、そのHAに位置決めすることを必要としないが、ドメインのサブネット内でローミングしている間、MHは新しいCOAを獲得し、かつこの情報によりゲートウェイを更新しなければならない。ゲートウェイは、MHに向けられたパケットを受信し、それらをMHが存在する特定のサブネットにトンネルする。この種のスキームは、インターネット・バックボーンに注入された信号負荷を低減しかつドメインのサイズに依存して基本的なモバイルIPv6よりもさらにハンド・オフ待ち時間を低減する。ドメイン内でパケットをカプセル化およびカプセル化解除することによって、従来のIPルーティング(このIPルーティングは、スケーラビリティをサポートする)を使用する。しかし、パケットのカプセル化およびカプセル化解除は、処理待ち時間を発生させる。さらに深刻なことには、カプセル化により、オリジナルのパケット・ヘッダーに配置されるパケットのQoS、すなわちパケット固有の取扱い処理方法がわからない状態で中間ノードによって処理される。また、資源確保は、所与のドメインにおけるCOAの頻繁な変化が原因となって困難になる。この種の例は、非特許文献8および非特許文献9に示されている。
【0012】
非特許文献8、非特許文献9および非特許文献10に示されている、あるIPv6−ベースのマイクロモビリティ提案も階層の考えを採用している。しかし、IPv4システムとは異なり、CHがバインディング・アップデート・キャッシュを維持することができるので、ルーティングは比較的最適化されていると云える。ところが、ドメインの外側に位置するCHは、(広域に送付可能なCOAにより)ゲートウェイまでパケットを送る。ドメイン内のCHがMHに直接パケットを送ることができるに対し、ドメイン外のCHから送られるこれらのパケットは、物理的COAを用いて、各MHにトンネルされる。そして、MHは、それがドメインをロームする間新しいCOAを常に獲得しかつゲートウェイおよびゲートウェイを有するCHを更新する。比較的改善されたルーティング・スキームとは別に、この種のスキームは、上に列挙したような同じ問題を共有する。更に、三角ルーティング問題は、全てのスキームにおいてドメインのゲートウェイに移行される。
【0013】
これらの努力の全ては、正しい方向に向かう正しいステップであるが、しかし一つの問題を解くことを試みると、そこに別の問題が発生する。例えば、ローカル・モビリティ・マネジメントの考えは、三角ルーティングの問題をローカル・エリアにシフトした。これは、ローカル・エリアに入って行く全てのパケットがエリアへのゲートウェイを通過しなければならないからであり、ゲートウェイは次いで適宜のMHにパケットをトンネルする。また、ハンド・オフ待ち時間を低減または無くそうとすると、様々なレベルの複雑さがネットワークで生じ、これが解決策の実行や拡張性確保を困難なものにしている。
【0014】
この複雑性の原因は、多少誤ったマネジメントの方向によるもの、すなわち基本的に固定通信を想定して設計されたネットワークにおいて移動体通信を管理しようとすることによるものと考える。移動体環境における通信がそれらの特有の特性により固定環境における通信とは異なるので、固定通信に対して設計されたネットワークにおけるモビリティを管理することは、当然面倒であり、それゆえインターネットにおけるモビリティによる現在の問題が存在する。異なる枠組みに基づき移動体ネットワークを設計することは、理想的なことであるということを主張する。この移動体に特化したネットワークは、グローバルなインターネットの一部である。更に、伝統的に、インターネットは、ネットワークのネットワークであり、モビリティに特化されたネットワークは、それを世界的なインターネットにリンクするゲートウェイを有するネットワークの1つを形成する。
【0015】
【非特許文献1】
C.Perkins、“IP Mobility Support”、IETF RFC 2002、1996年10月
【非特許文献2】
D.B.JohnsonおよびC.Perkins、“Mobility support in Ipv6”、Internet Draft,draft−ietf−mobileip−ipv6−15.txt、2001年7月
【非特許文献3】
D.E.Comer著、“Internetworking with TCP/IP”、Prentice−Hall International,Inc.、1995年、pp.113−115
【非特許文献4】
G.ChoおよびL.F.Marshall著、“An EfficientLocation and Routing Scheme for Mobile Computing Environment”、IEEE/ACM Trans.on Networking、1995年7月、vol.13、pp.868−879
【非特許文献5】
C.Perkins、“IP Mobility Support”、IETF RFC2002、1996年10月
【非特許文献6】
R.Ramjeeほか、“IP Micro−mobility support using HAWAII”、Internet Draft,draft−ietf−mobileip−hawaii−00.txt,1999年6月
【非特許文献7】
A.T.Campbellほか著、“Design、Implementation、and Evaluation of Cellular IP”、IEEE Pers.Comm.、2000年8月、pp.42−49
【非特許文献8】
E.Gustafsson,A Jonsson,およびC.Perkins、“Mobile IP Regional Registration”、Internet Draft,draft−ietf−mobileip−reg−tunnel−02.txt、2000年3月
【非特許文献9】
S.Dasら著、“TeleMIP: Telecommunications−enhanced Mobile IP Architecgture for Fast Intradomain Mobility”、IEEE Pers.Comm.、2000年8月、pp.50−58
【非特許文献10】
C.Castelluccia著、“A Hierarchical Mobile IPv6 Proposal”、Technical Report No.0226INRIA、1998年11月
【非特許文献11】
A.T.Campbellら著“Design、Implementation、and Evaluation of Cellular IP”、IEEE Pers.Comm.、Aug.2000年8月、pp.42−49
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、新規なモビリティ・マネジメント・アーキテクチャ、即ち、スケーラビリティ特性、移動体環境に適応されるIPのプレフィックス・ルーティングの変更された形式を有する、完全に階層的なアーキテクチャを利用する階層移動体パケット通信ネットワークを提供することにある。
【0017】
本発明の別の目的は、階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明による階層移動体パケット通信ネットワークは、階層アーキテクチャで構成された複数のネットワーク・ノードと複数の移動体端末とを備え;上部層のネットワーク・ノードは、上流をインターネットに接続しかつ下流を中間層のネットワーク・ノードに接続し;中間層のネットワーク・ノードは、上流を上部層のネットワーク・ノードまたは中間層よりも高位に位置する別の中間層のネットワーク・ノードに接続しかつ下流を下部層のネットワーク・ノードまたは中間層よりも低位に位置する別の中間層のネットワーク・ノードに接続し;下部層のネットワーク・ノードは、上流を中間層のネットワーク・ノードに接続しかつ下流で無線により移動体端末に接続し;各ネットワーク・ノードは、同じプレフィックスを有しかつその親ネットワーク・ノードのプレフィックスを継承する一ブロックの広域に送付可能なアドレスが割り当てられ;各移動体端末は、それが属するネットワーク・ノードのプレフィックスと、移動体端末が外部のサブネットでローミングしているときに変化しないインタフェースIDとを備えている移動体端末ごとに固有のアドレスを有し;各ネットワーク・ノードは、このサブネットでローミングしているネイティブ移動体端末およびビジット移動体端末の状況を記録するMH状況テーブルを保持することを特徴とする。
【0019】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、上部層のネットワーク・ノードは、ゲートウェイであることを更に特徴とする。
【0020】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、中間層のネットワーク・ノードは、サブドメイン・ルーターであることを更に特徴とする。
【0021】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、下部層のネットワーク・ノードは、アクセス・ルーターであることを更に特徴とする。
【0022】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、下部層のネットワーク・ノードは、基地局であることを更に特徴とする。
【0023】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、広域に送付可能なアドレスは、IPv6アドレスであることを更に特徴とする。
【0024】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、IPv6アドレスのSLA ID部分の一群の最上位のビット列(MSB)は、上部層のネットワーク・ノードのプレフィックスとして用いられることを更に特徴とする。
【0025】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、IPv6アドレスのSLA ID部分の次の一群の最上位のビット列(MSB)は、中間層のネットワーク・ノードのプレフィックスとして用いられることを更に特徴とする。
【0026】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークでは、MH状況テーブルは、ネイティブ移動体端末の状況を記録するネイティブMH状況テーブルと、ビジット移動体端末の状況を記録するビジットMH状況テーブルとで構成されていることを更に特徴とする。
【0027】
本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法であって、階層移動体パケット通信ネットワークは、階層アーキテクチャで構成された複数のネットワーク・ノードと複数の移動体端末とを備え;上部層のネットワーク・ノードは、上流をインターネットに接続しかつ下流を中間層のネットワーク・ノードに接続し;中間層のネットワーク・ノードは、上流を上部層のネットワーク・ノードまたは中間層よりも高位に位置する別の中間層ネットワーク・ノードに接続しかつ下流を下部層のネットワーク・ノードまたは中間層よりも低位に位置する別の中間層のネットワーク・ノードに接続し;下部層のネットワーク・ノードは、上流を中間層のネットワーク・ノードに接続しかつ下流で無線により移動体端末に接続し;各ネットワーク・ノードは、同じプレフィックスを有しかつその親ネットワーク・ノードのプレフィックスを継承する一ブロックの広域に送付可能なアドレスが割り当てられ;各移動体端末は、それが属するネットワーク・ノードのプレフィックスと、移動体端末が外部のサブネットでローミングしているときに変化しないインタフェースIDとを備えている移動体端末ごとに固有のアドレスを有し;各ネットワーク・ノードは、このサブネットでローミングしているネイティブ移動体端末およびビジット移動体端末の状況を記録するMH状況テーブルを保持し;移動体端末は、それがホーム・サブネットにあるかまたは外部サブネットでローミングしているかを決定するために下部層のネットワーク・ノードから送信されたビーコン信号を使用し;外部サブネットでローミングしている移動体端末は、対応する外部ネットワーク・ノードに位置決めメッセージを送り、かつ対応する外部ネットワーク・ノードから移動体端末が属するホーム・ネットワーク・ノードまでの階層ルーティング経路におけるネットワーク・ノードは、移動体のローミングに関する情報を追加し;MH状況テーブルで宛先端末がそのサブネットにおいてアクティブであるか、またはパケットをその親ネットワーク・ノードに送るということが示されるならば、ネットワーク・ノードは、そのサブネットでローミングしている移動体端末から受信したパケットを宛先端末に向けて送信し;送信されたパケットは、階層ルーティング経路を通って宛先端末に転送される。
【0028】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法では、広域に送付可能なアドレスは、IPv6アドレスであることを更に特徴とする。
【0029】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法では、IPv6アドレスのSLA ID部分の一群の最上位のビット列(MSB)は、上部層のネットワーク・ノードのプレフィックスとして用いられることを更に特徴とする。
【0030】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法では、IPv6アドレスのSLA ID部分の次の一群の最上位のビット列(MSB)は、中間層のネットワーク・ノードのプレフィックスとして用いられることを更に特徴とする。
【0031】
上述した階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法では、MH状況テーブルは、ネイティブ移動体端末の状況を記録するネイティブMH状況テーブルと、ビジット移動体端末の状況を記録するビジットMH状況テーブルとで構成されていることを更に特徴とする。
【0032】
本発明の上記目的および利点は、添付した図面を参照してその好適な実施形態を詳細に説明することによってより明らかになるであろう。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、階層IPv6ベース移動体ネットワークである、本発明による階層移動体パケット通信ネットワークの好適な実施形態を示す。この通信ネットワークは、移動体プレーン上で設計されたドメイン−ベースIPv6アクセス・ネットワークであるが、スケーラブル・ルーティングのような、インターネット特性に適用するように構成されており、かつコアおよびエッジの両方におけるモビリティを取り扱う。
【0034】
アーキテクチャには3つの層またはレベルが存在し、かつ各層は、1つのノードまたは複数のノードで構成されている。ネットワーク・ノードは、論理木階層に配列される。最上部層のネットワーク・ノード、即ち、トランク・ノードは、ゲートウェイ(1)であり、この最上部層のネットワーク・ノードは、上流をインターネットに接続しかつ下流を中間層のネットワーク・ノードに接続する。中間層のネットワーク・ノード、即ち、ブランチ・ノードは、サブドメイン・ルーター(11)であり、中間層のネットワーク・ノードは、上流をトランク・ノードに接続しかつ下流を下部層またはリーフ層のネットワーク・ノードに接続する。下部層のネットワーク・ノード、即ち、リーフ・ノードは、アクセス・ルーター(AR)(111)であり、リード・ノードは、上流をブランチ・ノードに接続しかつ下流を移動体ホスト、即ち、移動体端末(333)に接続する。以下では移動体端末を単に「MH」(=モバイル・ホスト)と称する。
【0035】
一つのゲートウェイ(1)は、一つのドメインに対応し、一つのサブドメイン・ルーター(11)は、一つのサブドメインに対応し、かつ一つのアクセス・ルーター(111)は、一つのサブネットにそれぞれ対応する。
【0036】
各ドメインは、グローバルにルーティングが可能な1つのブロックのIPv6アドレス空間が割り当てられると仮定される。これらアドレスの階層フォーマットの利点が利用される。また、本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおける異なるレベルに対するプレフィックスを生成するためにアドレス・フィールド中の、マスキングに適する一群のビット列に柔軟性が存在すると仮定する。
【0037】
例示されるネットワークには、3つのレベル(階層)が示されているが、これにも柔軟性があり、ドメインは、管理者の大きさおよび希望によりあらゆる数のレベルを有することができる。
【0038】
アクセス・ネットワークのルーターは、階層におけるそれらの位置が分るように構成され、また、ルーターは、MHアドレスにおけるレベル・プレフィックスを当然のことながら認識することができる。各ノードは、階層中の位置に応じてルーティングテーブルを維持管理する。
【0039】
図2は、本発明による階層化ネットワークの構成例を示している。
【0040】
図3は、広域に送付可能なIPv6アドレスの構造、および本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおけるアドレスを分配するためにこのアドレスのSLA ID部分の分割を示す。
【0041】
図3を参照すると、ノードは、ネットワーク階層におけるそれらの位置により番号付けされ、例えば、一群の最上位のビット列(MSB)は、レベル−1のプレフィックス(上から下に)を形成することができ、かつMSBの次の群は、レベル−2のプレフィックスを形成することができる、等。プレフィックスの階層における最後のレベルは、ドメインにおけるリーフ・ノードを形成するアクセス・ルーターに番号を付けるために用いられる。最下位のビット列(LSB)のブロックは、所与のアクセス・ルーター(以下、アクセス・ルーターを単に「AR」と称する)のカバレッジ領域におけるMHに対するアドレスを構成する。従って、あらゆるMHアドレスを調べることにより、どのドメインにそれが属しかつこのドメインにおいてどのサブドメインにそれが属し次いでサブドメインにおいてどのセルにそれが属するかを見分けることができる。この番号付けアーキテクチャは、MHがローミングしている間のルーティング・オーバーヘッドをかなり低減する。
【0042】
全てのMHは、固定IPv6アドレスを有し、ドメイン依存である。このアドレスは、サブネット・プレフィックス(AR)である、最も低いプレフィックスまでのプレフィックスの階層と、各MHおよびノード・インタフェースを識別するインタフェースIDとで構成される。ドメイン・アドミニストレータは、レベル・プレフィックスを画定するためのマスクに対するビット長を自由に決定可能である。しかし、最高のプレフィックス・レベルは、ドメインを画定する。ルーターは、それぞれのレベルが分りかつホスト・アドレスにおけるレベル・プレフィックスを認識するようにプログラムされていることが必要である。実際、IPv6アドレスにおけるサイト・レベル・アグリゲーターを画定する16ビット・フィールドは、サブネットのこの階層を生成するために容易に操作することができる(また、ホスト識別子の64ビットのあるものは、これを達成するためにマスクすることもできる)。例えば、SLA IDフィールドにおける最初の4ビットをマスクすることは、16のドメインをもたらす。各ドメインは、次の5ビットをマスキングすることによってさらに32のサブドメインに分割することができ、各サブドメインは、128のサブネットに更に分割することができかつ各サブネットは、1.8×1019のホストを収容することができる。これは明らかに非常にスケーラブルである。
【0043】
全てのARは、そのカバレッジ領域における全ての通信MHに対する記録を保持する。記憶空間および処理時間を節約するために、オフにされたMHに対するものは、システムに記録されない。MHは、以下に示す4つの異なる状態の一つでありうる。すなわち、(i)ACTIVE(アクティブ・稼動中)(ii)REST(レスト・休止)、(iii)AWAY(アウェイ・不在)、(iv)OFF(オフ)である。しかし、MHの記録は、3つのフィールド、すなわち(i)ACTIVE(アクティブ・稼動中)(ii)REST(レスト・休止)、(iii)AWAY(不在)を有する。MHがホームから離れている(ホームに不在である)ときには、ARは、その記録中のAWAYフィールドをアクティブにする。一定期間(この期間は、パケット・インター−アライバル時間に関して最適化されるべきである)パケットを送信または受信しない状態が続くと、バッテリ・パワーを節約するために、MHは、受動モード(REST状態)になる。これが発生したとき、MHは、ARにこの状態を知らせるためにパケットを送信する。次いでARは、MHの記録のRESTフィールドをアクティブにし、かつこの情報をサブドメイン・ルーターに送る。サブドメイン・ルーターは、MHをそのページング・リストに入力する。MHがオフにされたとき、ターン・オフ動作よって、ARにGOOD−NIGTHパケットが同時に送信される。次いでARは、システムからその記録をクリアする。
【0044】
図4は、本発明による階層移動体パケット通信ネットワークのネットワーク・ノードに記憶されたMH状況テーブルの例を示す。このMH状況テーブルは、ネイティブ移動体端末の状況を記録するネイティブMH状況テーブルとビジット移動体端末の状況を記録するビジットMH状況テーブルとで構成することができる。ネイティブMH状況テーブル22を図4(a)に示し、かつビジットMH状況テーブル222を図4(b)に示す。
【0045】
MHは、電源が投入されるとARビーコンを聞きかつ獲得する。ビーコン信号は、ARプレフィックスおよびパラメータ(例えば、利用可能な帯域幅)を含む。MHは、ホームにあるかまたは外部サブネットでローミングしているかを決定するためにこの情報を用いる。次いでMHは、GOOD−MORNINGパケットをARに送る(MHが起動したときは、それがいつであっても「朝」である)。ARは、当該のMHに対する記録を開き、かつ記録のACTIVEフィールドをアクティブにする。MHがそのホーム・セル以外のセルで電源投入された場合、GOOD−MORNINGパケットにおけるプレフィックス・ミスマッチを検出した各APは、MHをそのビジティング−MH−リストに記録し、それに続いてその親ノードに上記パケットを転送する。このパケットは、MHに対する記録を開きかつAWAYフィールドをアクティブにするホームARに最終的に至る。また、MHが外部セルでオフになったときには、GOOD−NIGTHパケットがホームARに転送され、上記方法に従ってこのMHに対する全ての記録がシステムからクリアされる。しかし、MHが外部セルでREST(レスト・休止)状態になったときには、RESTパケットは、サブドメイン・ルーターを越えて転送される必要はない。
【0046】
本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおけるモビリティ・マネジメントを以下に詳述する。
1. ホーム・ドメインにおけるローミング
1.1 サブドメイン内でのローミング
MHがホームにある場合、そのMHは、固定ホストのように、従来のインターネット方法に従い、ドメイン内からパケットを送信し、ドメイン外からパケットを受信する。MHがそのサブドメイン内の別のサブネットに移動したときに、MHは、COA(=気付アドレス)を得る必要がない。MHは、それがホームにいないということをそのホーム・アクセス・ルーター(AR)に知らせることだけが必要である(ARはHA[=ホーム・エージェント]機能を有しているので、これらの用語を区別なく用いる)。ホームARは、二つのリスト、すなわち(i)ネイティブ−MH−リストおよび(ii)ビジティング−MH−リストを維持管理する。MHがホーム・ドメイン内にあるときに、HAは、MHがどこにあるかを正確に知る必要がない、即ち、MHが不在であるということを知るだけで十分である。ビジティングMHがエリア内に移動してくると、当該エリアのARは、ビジティングMHのアドレスのAR−プレフィックス部分をチェックし、それがビジティングMHであるかどうかを調べ(即ち、プレフィックス・ミスマッチを検出し)、ARは検出結果をビジティング−MH−リストに入力する。続いて、階層(サブドメイン・ルーター)において当該ARの親ノードにアドレス(位置決め情報)を送る。この親ノードは、MHのアドレスのサブドメイン・マスクがそれ自身とマッチするかどうかを調べるために再びチェックする。次いで、この親ノードは、アドレス(位置決め情報)を受信したインターフェースまでをマッピングするためのエントリを当該MHのために行う(プレフィックス・アイデアにより、単一エントリは、所与のセルからビジットしている全てのMHを表すことができる)。ドメインの全てのノードは、そのカバレッジ地域でローミングしているホストに対してキャッシュ・エントリを維持管理する。所与のサブドメイン内のこの移動体は、そのサブドメインで制御され、かつドメインのその他のノードに対して透明である。モビリティ関連信号は、サブドメインを越えて伝達されることはない。
【0047】
図6は、MHがサブドメイン内でローミングをしている場合におけるモビリティ関連信号の流れ処理を示す図である。
1.2 サブドメイン間でのローミング
MHはまた、そのホーム・サブドメインから別のサブドメインにローミング(移動)することができる。この場合に位置決め情報は、サブドメイン・ルーターを越えて伝搬される。サブドメイン・ルーターがMHアドレスのプレフィックス情報を調べかつプレフィックス・ミスマッチを検出すると、このMHがそのカバレッジ領域内に属さないということをサブドメイン・ルーターは知り、従って、その親ノード、すなわち本例においてはゲートウェイであるネットワーク・ノードに位置決め情報を送らなければならない。しかし、サブドメイン・ルーターは、そのキャッシュにおいてMHに対するエントリをまず行い、サブネットの方向へのインタフェースにMHアドレスをマッピングする。
2. ホーム・ドメイン内で行われるパケット・ルーティング
2.1 MHからMHへ
パケットがドメイン内に存するMHからそのドメイン中をローミング中のMHに送られる場合に(MHからMHへ)、パケットは当然に、ドメイン内の所与のARから発信される。発信ARは、パケットの宛先アドレスをチェックする。AR−プレフィックスがそれ自身とマッチしない場合、発信ARは、そのビジティング−MH−リストをチェックする。MHがそのドメイン内をビジットしていないと判定されると、発信ARは、AR−プレフィックスをその親ノード(サブドメイン・ルーター)に送る。サブドメイン・ルーターは、宛先アドレスのサブドメイン・プレフィックスをチェックする。サブドメイン・プレフィックスがそれ自身にマッチする(即ち、パケットがそのドメインに送られる)と判定すると、サブドメイン・ルーターは、宛先のMHがローミングしているかまたは受動モードにあるかを見るためにそのキャッシュ・エントリをまずチェックし、そうでないならば、サブドメイン・ルーターは、宛先のMHのホームARに対してプレフィックスに基づき、パケットを送る。サブドメイン・ルーターが宛先のMHに対するキャッシュ・エントリを見出した場合、サブドメイン・ルーターは、宛先のMHがマップされるインタフェースにキャッシュ・エントリを送る。パケットが宛先ARに至ったときに、ARは、宛先アドレスのAR−プレフィックスをチェックする。AR−プレフィックスがそれ自身のものにマッチしないならば、ARは、次いで、MHがそのセルに存在しているということを確認するためにそのビジティング−MH−リストをチェックし、次いでARは、宛先MHへの無線リンクを通してパケットを送信する。AR−プレフィックスがそれ自身のものとマッチするならば、ARは、MHがホームから離れていないことを確認するためにそのネイティブ−MH−リストをまずチェックし、次いでARは、MHへの無線リンクを通してパケットを送信する。
【0048】
MHが同じサブネット内に存する別のMHにパケットを送る場合、送信元MHは、このパケットをARに送る。ARは、宛先アドレスのAR−プレフィックスをまずチェックする。AR−プレフィックスがそれ自身のものにマッチするならば、ARは、次いでそのネイティブ−MH−リストをチェックし、宛先MHがホームにいるならば、ARは、パケットを宛先MHに送る。しかし、MHが不在(即ち、その記録の不在(アウェイ)フィールドがアクティブとなっている)ならば、ARは、パケットをその親ノードに送る。
【0049】
パケット・カプセル化またはカプセル化解除の必要がないし、HAおよび対応ホストに対してバインディング・アップデートを送る必要もない。ルーティングは、ローカル化されかつ最適であるということが理解できる。サブドメイン間を転送されるパケットだけがゲートウェイ・ルーターを通過する必要があり、また、AR間を転送されるパケットだけがサブドメイン・ルーターを通過する必要がある。これは、ネットワークにおける負荷均衡を確保する。そしてさらに重要なことは、パケット・ヘッダーに示されるQoS関連処理のような、特別なパケット処理がカプセル化されて隠れてしまうことがない。また、カプセル化−カプセル化解除に伴うオーバーヘッドも存在しない。つまり、‘裸の’パケットが常に階層移動体パケット通信ネットワークのドメイン内で転送され、かつホーム・ドメイン内では、モビリティ関連オプションを必要としない。図6は、本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおける階層パケット・ルーティング処理手順を示す。
2.2 固定ホストからMH/MHから固定ホスト
固定ホストがパケットをMHに送るときに、このパケットは、ドメインのレベル−1ノード(ゲートウェイ・ルーター)を通って移動体アクセス・ネットワークに送られる。続いてプレフィックスに基づき、下流方向に向けてホップ・バイ・ホップでMHまで送られる。また、MHがパケットを固定ホストに送る場合、パケットは、プレフィックスによって、上流方向に、ドメインのゲートウェイ・ルーターへ送られ、次いで固定インターネットの中に送られる。カプセル化は必要ない。
3. 外部ドメインにおけるローミング
MHが階層移動体パケット通信ネットワーク外にある外部ドメインをビジットしたとき、MHはCOAを取得し、かつそのCOAを取得したサブネットに所在するARで位置登録する。このARは、MHのホーム・アドレスからCOAまでをマッピングするためのキャッシュ・エントリをMHのために行う。次いで、ARは、この位置決め情報をゲートウェイ・ルーターに伝送する。この処理は、MHホーム・アドレスがこのドメインのプレフィックスにマッチしないので、このアーキテクチャにおいては当然のものである。従って、ゲートウェイ・ルーターへの経路に沿った全てのノードは、プレフィックス・ミスマッチを当然のことながら検出し、そこで位置決め情報をキャッシュし、かつゲートウェイ・ルーターへ向けて上流方向に送り、ゲートウェイ・ルーターは対応しているサブドメイン・プレフィックスを有するMHホーム・アドレスを最終的にキャッシュする。確認通知パケットは、ARを介してMHに向け、下流方向に送られる。ARは確認通知を受信し、この確認通知パケットをMHに送るとともにMHのために位置決めパケットをMHのホームARに送る(これにより、十分でない無線帯域幅の使用を抑制する)。
【0050】
このパケットを受信する、MHのホームARは、上記位置決めパケットに対するエントリを行い、そのホーム・アドレスをCOAにマッピングする(ホームARは、MHが外部ドメインをビジットしているときにだけMHをCOAにマップすることが必要である)。また、MHは、BU(=バインディング・アップデート)をドメインの外側に所在する一群のCN(=コレスポンデント・ノード)に送ることも必要である。ドメイン内のルーティングは、プレフィックス・ベースなので、現行ドメイン内のCNを更新する必要はない。この初期更新処理手順の後、MHは、そのドメインでロームする間は、BUを送る必要がない。ただし、定期的BUリフレッシュ・パケットは除く。MHは、1つの外部ドメインにいる間に、1を超す数のCOAを必ずしも必要とはしない。MHは外部ドメイン中の別のサブネットに移動すると、COAからMHのホーム・アドレスまでをマップするARに位置登録を行う。外部ドメインでローミングしているMHは、一対のアドレスを有するネイティブ・ホストのように見える。COAは、MH宛のパケットをMHまでルーティングするために用いられ、ホーム・アドレスは、MHを識別するために用いられる。
4. 外部ドメインにおけるパケット・ルーティング
外部ドメインをローミングしているMHに対するパケットが発生した場合、パケットに付与されたアドレスのプレフィックス部分をチェックし、そのビジティング−MH−リストをクロス・チェックし、そしてパケットを転送する各ノードによって通常は上流方向に向けてルーティングされる。MHがキャッシュ・エントリを有するノードにパケットが到達した場合、このパケットは、宛先のARに向けて下流方向にルーティングされる。次いでこのARは、パケットをMHに向けて送る。カプセル化は必要ないし、従ってトンネリングも必要ない。
【0051】
ドメインの外側からMHに対してパケットが発生した場合、このパケットは、ルーティング・ヘッダー宛先オプションを用いてCOAに送られ、かつゲートウェイ・ルーターで受信される。ゲートウェイ・ルーターは、COAをMHのホーム・アドレスとスワップし、かつMHに対するキャッシュ・エントリに従って、MHが現在存在しているサブドメインにパケットを転送する。次いで、サブドメインから宛先ARへ送る。再度、トンネリングが必要ない。COAはドメイン・アドレスなので、そのプレフィックスは、その宛先アドレスがCOAにマップされるパケットをどこに送るかをノードは把握可能である。
【0052】
トンネリングは、現在のドメインの外側に存するCNがMHに対するバインディング・キャッシュを有していない場合にだけ必要であり、その場合CNは、パケットをHAに送り、次いでHAは、このパケットをMHのCOAに向けてカプセル化し、トンネルする。このパケットを受け取ったゲートウェイ・ルーターは、それをカプセル化解除しかつノーマル・ドメイン・プレフィックス・ルーティングによってMHに送る。よってトンネリングはゲートウェイ・ルーターで終わる。MHがトンネリングを認識しないので、HAは、MHのためにBUをかかるCNに送ることができる。このような方法で、MHに必要とされる機能は低減され、バッテリ・パワーの節約に寄与する。
【0053】
この種のアーキテクチャは、簡単であるばかりでなく、ネットワーク・オーバーヘッドを最小限に低減する。実際、注意深く設計することにより、IPモビリティ・マネジメントにおいてCOAの使用を完全に無くせると確信している。これは、子ノードが全てのドメインのゲートウェイ・ルーターであるノードを含むように階層を拡張することによって達成することができる。これは、グローバルなモバイルIPネットワークを生み出すことになる。
5. 移動検出
ローミング中のMHは、ARからアドバタイズされたビーコンを常に受け取りかつ処理する。ローミング中のMHが居留している在圏網に存するARからのものとは異なるプレフィックスを含むビーコンを受け取った場合、ローミングMHは、必要なハンド・オフ操作を実行する。
【0054】
以下、階層移動体パケット通信ネットワークの性能評価を、それをIPv4およびIPv6システムの既存の人気がある提案のあるものと比較することによってそれぞれ定性的に説明する。
【0055】
当然、人間の動きには地域的な特性が存在し、この特性はまた移動体使用者の動きにも反映される。推定によれば、MHは、概ね70%の時間、そのホーム・ドメイン中でロームし、残りの時間は、そのホーム・ドメインの外側で使われる。本発明は、MHがそのホーム・ドメインでロームする間はCOAおよびバインディング・アップデートなしでルーティングを最適化することができる。これは、本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおいて70%の時間は、ルーティングが最適であり、メモリ消費および信号負荷が最小になっているということを意味する。このレベルの改善は、いずれの提案においてもまだ達成されていない。
【0056】
モバイルIPv6において、ルーティングの最適化は、CHがCOAで更新されるときに達成されるが、そのように直接的に送られるパケットの中には、余分な帯域幅を消費するルーティング・ヘッダー・オプションをキャリーしなければならない。また、かかるパケットを受け取るMHは、処理するために上位レイヤーのプロトコルにそれを転送する前に宛先アドレス(COA)をMHのホーム・アドレスに置き換えなければならない。これは、余分な処理を意味する。これに対し、本発明によって最適化されたルーティングでは、ネットワークに何ら余分な負担を与えない。
【0057】
MHが近隣のセルに移動したときに、そのロケーション情報がサブドメイン・ルーターによってそのアドレスのインタフェース・マッピングとして記録されるので、本発明によって遂行されるドメイン内モビリティ・マネジメントにおいては、ホスト特有のルーティングの構成要素が存在するように思えるかもしれない。しかし、このダイレクト・マッピングはローミングの程度により1つまたは2つのノードにおいてのみ発生するに過ぎず、最小のネットワーク負荷でモビリティ・マネジメントの最適化が達成できる巧みな方法である。そして、アドレスの上部層がマッピングされる必要がなく(MHにパケットを送るのに必要な部分だけを記録する必要がある)、従ってほとんどメモリを消費しないようにプレフィックス・ルーティングを行うことの優位性は大きい。完全な一対一対応のマッピングがゲートウェイまでに通過する全てのノードにおける各MHに対してなされなければならないような、非特許文献6および非特許文献11に示されたもののようなリアル・ホスト−ベース−ルーティング・プロトコルと本発明のものと比較すると、本発明のものが費用対効果の面で優れる。また、HBRでは、上流に向かう全てのパケットは、ドメインに送り戻されるべきゲートウェイだけに至らなければならない。これは、ノードが最上部に近い程、より多くの負荷が掛かることを意味し、これは、スケーラビリティを損なう。本発明のものは、そのようなものではなく、セル内通信は、アクセス・ルーターを越えないし、また、サブドメイン内通信は、サブドメイン・ルーターを越えない。このような方法によりネットワーク・ノードに全体にわたって負荷分散され、スケーラビリティを達成する。
【0058】
多くの既存の提案は、受動結合性に対する余地を作っていなかった。移動体アクセス・ネットワークは、本発明の特徴なしには完全であり得ない。なぜならば、本発明によればMHがアイドル状態にあるときに、移動体端末のパワー消費抑制とシステムにおける不要な信号伝送の抑制という2つの利点を有するからである。驚くべきことに、本発明を含めてもわずかな数の提案、例えば非特許文献5、非特許文献6のみがこの特徴を考慮していた。
【0059】
本発明による階層移動体パケット通信ネットワークは、新規なモビリティ・マネジメント・アーキテクチャを有し、かつ固定インターネットの上の移動体プレーン上で開発された。本発明による階層移動体パケット通信ネットワークは、地域性、および階層のスケーラビリティ特性を利用するために開発された。本発明による階層移動体パケット通信ネットワークは、階層サブネッティングの考えを導入しかつインターネットのプレフィックス・ルーティングを準用した。この結果、最小のモビリティ関連信号でルーティング効率の向上が可能となる。
【0060】
【発明の効果】
本発明による階層移動体パケット通信ネットワークは、移動体プレーンで設計されたドメイン−ベースIPv6アクセス・ネットワークであるがそれはインターネット特性に適応される。これによって、ルーティングは、プレフィックス−ベースであり、かつネットワークのホーム・ドメインにおいて、MHがそれらのホーム・ドメインでロームする間、気付アドレスまたはバインディング・アップデート信号に関する処理の必要がない。これは、コール・デリバリおよびユーザ・ローミングの両方にローカル化特質が存在するので機能上の好ましい特徴である。即ち、実際の場では、ユーザは通常、高い確率で同じかまたは付近のドメインでロームする。同じ事象は、コール・デリバリで観察することができる。多数のコールは、ローカル・コールである。推定によれば、この確率は、約70%である。移動体ユーザの動きがローカル的であるという特質を、本発明はうまく利用する。すなわち、本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおける時間ルーティングの70%は、カプセル化およびカプセル化解除の負担なし、およびモビリティ関連宛先オプションなしで最適であるということを意味する。また、個々のパケットに組込まれるQoS関連処理が、カプセル化によって隠れてしまう不具合も生じない。BUは送られず、または処理もされないので、帯域幅、処理時間およびメモリ空間の節約をすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による階層移動体パケット通信ネットワークの実施形態を概略的に示す図である。
【図2】詳細な階層またはプレフィックス・アドレス分配を有する本発明による階層移動体パケット通信ネットワークの実施形態の略図である。
【図3】発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおけるアドレスの分配を示す略図であり、IPv6に基づく例を示す図である。
【図4】本発明による階層移動体パケット通信ネットワークのネットワーク・ノードに記憶されたMH状況表の例を示し、図4(a)はネイティブMH状況表であり、図4(b)はビジットMH状況表である。
【図5】本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおける階層パケット・ルーティング処理手順を示す図である。
【図6】本発明による階層移動体パケット通信ネットワークにおけるパケット・ルーティング処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 … トランク・ノード(ゲートウェイ・ルーター)
11 … ブランチ・ノード(サブドメイン・ルーター)
22 … ネイティブ・モバイル・ホスト状況表(ネイティブMH状況テーブル)
111 … リーフ・ノード(アクセス・ルーター)
222 … ビジット・モバイル・ホスト状況表(ビジットMH状況テーブル)
333 … 移動体端末(モバイル・ホスト)
Claims (14)
- 階層アーキテクチャで構成された複数のネットワーク・ノード(1、11、111)と複数の移動体端末(333)とを備え、
上部層の前記ネットワーク・ノード(1)は、上流をインターネットに接続しかつ下流を中間層のネットワーク・ノード(11)に接続し;前記中間層の前記ネットワーク・ノード(11)は、上流を前記上部層のネットワーク・ノード(1)または前記中間層よりも高位に位置する別の中間層のネットワーク・ノードに接続しかつ下流を下部層のネットワーク・ノード(111)または前記中間層よりも低位に位置する別の中間層のネットワーク・ノードに接続し;前記下部層のネットワーク・ノード(111)は、上流を前記中間層のネットワーク・ノード(11)に接続しかつ下流で無線により前記移動体端末(333)に接続し;
前記ネットワーク・ノード(1、11、111)のそれぞれは、同じプレフィックスを有しかつその親ネットワーク・ノードのプレフィックスを継承する一ブロックの広域に送付可能なアドレスが割り当てられ;
前記移動体端末(333)のそれぞれは、所属するネットワーク・ノードのプレフィックスと、前記移動体端末(333)が外部のサブネットでローミングしているときに変化しないインタフェースIDとを備えている前記移動体端末(333)ごとに固有のアドレスを有し;
前記ネットワーク・ノード(1、11、111)のそれぞれは、このサブネットでローミングしているネイティブ移動体端末およびビジット移動体端末の状況を記録するMH状況テーブル(22、222)を保持することを特徴とする、階層移動体パケット通信ネットワーク。 - 前記上部層の前記ネットワーク・ノード(1)は、ゲートウェイであることを更に特徴とする、請求項1に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記中間層の前記ネットワーク・ノード(11)は、サブドメイン・ルーターであることを更に特徴とする、請求項1に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記下部層の前記ネットワーク・ノード(111)は、アクセス・ルーターであることを更に特徴とする、請求項1に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記下部層の前記ネットワーク・ノード(111)は、基地局であることを更に特徴とする、請求項1に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記広域に送付可能なアドレスは、IPv6アドレスであることを更に特徴とする、請求項1に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記IPv6アドレスのSLA ID部分の一群の最上位のビット列(MSB)は、前記上部層の前記ネットワーク・ノードの前記プレフィックスとして用いられることを更に特徴とする、請求項6に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記IPv6アドレスのSLA ID部分の次の一群の最上位のビット列(MSB)は、前記中間層の前記ネットワーク・ノードの前記プレフィックスとして用いられることを更に特徴とする、請求項6または7に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 前記MH状況テーブル(22、222)は、前記ネイティブ移動体端末の状況を記録するネイティブMH状況テーブル(22)と、ビジット移動体端末の状況を記録するビジットMH状況テーブル(222)とで構成されていることを更に特徴とする、請求項1に記載の階層移動体パケット通信ネットワーク。
- 階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法であって、前記階層移動体パケット通信ネットワークは、階層アーキテクチャで構成された複数のネットワーク・ノード(1、11、111)と複数の移動体端末(333)とを備え、
上部層の前記ネットワーク・ノード(1)は、上流をインターネットに接続しかつ下流を中間層のネットワーク・ノード(11)に接続し;前記中間層の前記ネットワーク・ノード(11)は、上流を前記上部層のネットワーク・ノード(1)または前記中間層よりも高位に位置する別の中間層ネットワーク・ノードに接続しかつ下流を下部層のネットワーク・ノード(111)または前記中間層よりも低位に位置する別の中間層のネットワーク・ノードに接続し;前記下部層のネットワーク・ノード(111)は、上流を前記中間層のネットワーク・ノード(11)に接続しかつ下流で無線により前記移動体端末(333)に接続し;
前記ネットワーク・ノード(1、11、111)のそれぞれは、同じプレフィックスを有しかつその親ネットワーク・ノードのプレフィックスを継承する一ブロックの広域に送付可能なアドレスが割り当てられ;
前記移動体端末(333)のそれぞれは、それが属するネットワーク・ノードのプレフィックスと、前記移動体端末(333)が外部のサブネットでローミングしているときに変化しないインタフェースIDとを備えている前記移動体端末(333)ごとに固有のアドレスを有し;
前記ネットワーク・ノード(1、11、111)のそれぞれは、このサブネットでローミングしているネイティブ移動体端末およびビジット移動体端末の状況を記録するMH状況テーブル(22、222)を保持し;
前記移動体端末(333)は、それがホーム・サブネットにあるかまたは外部サブネットでローミングしているかを決定するために前記下部層のネットワーク・ノード(111)から送信されたビーコン信号を使用し;
外部サブネットでローミングしている移動体端末(333)は、対応する外部ネットワーク・ノード(111)に位置決めメッセージを送り、かつ前記対応する外部ネットワーク・ノード(111)から前記移動体端末(333)が属するホーム・ネットワーク・ノード(111)までの階層ルーティング経路におけるネットワーク・ノード(1、11、111)は、前記移動体(333)のローミングに関する情報を追加し;
前記MH状況テーブル(22、222)で宛先端末がそのサブネットにおいてアクティブであるか、または前記パケットをその親ネットワーク・ノードに送るということが示されるならば、前記ネットワーク・ノード(111)は、そのサブネットでローミングしている前記移動体端末(333)から受信したパケットを宛先端末に向けて送信し;
送信された前記パケットは、階層ルーティング経路を通って前記宛先端末に転送されることを特徴とする、階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法。 - 前記広域に送付可能なアドレスは、IPv6アドレスであることを更に特徴とする、請求項10に記載の階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法。
- 前記IPv6アドレスのSLA ID部分の一群の最上位のビット列(MSB)は、上部層の前記ネットワーク・ノードのプレフィックスとして用いられることを更に特徴とする、請求項10に記載の階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法。
- 前記IPv6アドレスのSLA ID部分の次の一群の最上位のビット列(MSB)は、中間層の前記ネットワーク・ノードのプレフィックスとして用いられることを更に特徴とする、請求項10に記載の階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法。
- 前記MH状況テーブル(22、222)は、ネイティブ移動体端末の状況を記録するネイティブMH状況テーブル(22)と、ビジット移動体端末の状況を記録するビジットMH状況テーブル(222)とで構成されていることを更に特徴とする、請求項10に記載の階層移動体パケット通信ネットワークにおける通信方法。
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