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JP2004051396A - 無機繊維と石膏の複合板、及びその製造方法 - Google Patents

無機繊維と石膏の複合板、及びその製造方法 Download PDF

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JP2004051396A
JP2004051396A JP2002208683A JP2002208683A JP2004051396A JP 2004051396 A JP2004051396 A JP 2004051396A JP 2002208683 A JP2002208683 A JP 2002208683A JP 2002208683 A JP2002208683 A JP 2002208683A JP 2004051396 A JP2004051396 A JP 2004051396A
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gypsum
inorganic fiber
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board
calcined
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JP2002208683A
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Akira Takahara
高原 明
Takumi Fujita
藤田 巧
Kosuke Tsutsumi
堤 康祐
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Chiyoda Ute Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Ute Co Ltd
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Abstract

【課題】幅広い用途に利用可能な廃石膏ボード利用の建築材料を提供することを目的とする。
【解決手段】無機繊維を含む原材料を水により硬化させた無機繊維と石膏の複合板である。原材料中の、無機繊維、水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物の総和の10〜80重量%が無機繊維であり、0〜80重量%が水硬性物質であり、10〜80重量%が焼成粉砕物であることを特徴とする。本発明によれば、廃石膏ボードを再利用して、防火性、耐火性、吸音性、曲げ強度、及び湿度に対する寸法安定性が高い複合板が得られる。よって、幅広い用途に利用可能な建築材料を提供できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機繊維と石膏の複合板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、石膏ボードは、防耐火性、遮音性等を有し、経済的であることから建築用資材として多用されている。この石膏ボードの廃材(廃石膏ボード)は、平成13年度には、新築・改修時の36万トン、解体時の86万トンの合わせて122万トンも発生している。また、平成22年度には、、新築・改修時の24万トン、解体時の152万トンの合わせて176万トンも発生すると試算されている。
【0003】
これらの廃石膏ボードの中で建築物の解体時に発生するものは、一部再利用されているものの、その大部分は、解体時の分別・選別の困難性等から、管理型産業廃棄物処分場に廃棄処分されており、近年の深刻な処理場不足の問題を引き起こしている。
一方、建築物の新築時には、建築現場において使用部位の寸法に合わせて切断された残りの端材等の廃石膏ボードが、年約16万トン発生しており、この廃石膏ボードは、石膏ボードの製造時に発生する廃石膏ボードとともに再利用されている。
【0004】
ところで、石膏ボードは、石膏を主体とする芯材を石膏ボード用原紙で被覆したものであり、現在提案されている再利用法では芯材部分のみ再利用しているため、石膏ボード用原紙を芯材から分離する必要がある。そこで、近年、種々の分離装置が提案されている。
【0005】
ところが、紙の分離には限界があるため、芯材部分のみを石膏ボードから取り出そうとしても、多少紙が芯材部分に混入してしまっていた。また、廃石膏ボードから得られる石膏を焼成した再生焼石膏は、その結晶が約1μm×10μmと非常に微細であって比表面積が非常に大きいものである。従って、廃石膏ボードから得られた再生焼石膏を用いて石膏ボードを生産しようとすると、残留した紙の影響、及び結晶の微細化の影響のため流動性に優れたスラリーを得るには多量の水を使用する必要があった。例えば、通常の石膏ボード製造においては、焼石膏100重量部に対して水を約73〜80重量部混合して、適度な粘度を持ったスラリーを調製しているが、再生焼石膏を用いると焼石膏100重量部に対して約120〜200重量部混合しなければ、適度な粘度を有するスラリーを調製することはできなかった。このように、再生焼石膏を使用すると大量の水を使用し、そして、この水を製造工程中で乾燥させる必要があるため、生産効率が落ちるという問題があった。
【0006】
たとえ生産効率を落として生産したところで、再生焼石膏を用いて製造した石膏ボードの比重は、約0.4〜0.6g/cmであり、通常の石膏ボードの約0.68g/cmと比べてかなり低く、強度が極めて低いものとなってしまっていた。
【0007】
このような事情から、石膏ボードの生産効率及び強度を低下させない程度の少量の再生焼石膏を石膏ボード原材料に混合して使用するに過ぎなかった。
また、上述の紙の分離装置はその構造が複雑であるため石膏ボードの製造コストの増大を招いていた。
以上のように、廃石膏ボードの大半は再利用されておらず、たとえ再利用されたとしても建築材料である石膏ボードの原料として用いるには種々の問題点があった。
【0008】
そこで、これらを解決する方法として、他の用途への利用が考えられており、例えば、特開平10−296224号には、廃石膏ボードの粉砕品を抄造石膏板、鉄骨等の耐火被覆用の吹き付け材料として利用することが提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、抄造石膏板、吹き付け材料は特殊用途であり、需要量が建築材料として汎用に用いられる石膏ボードと比べ極めて少ないため、廃石膏ボードの根本的な再利用法としては不十分であった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、幅広い用途に利用可能な廃石膏ボード利用の建築材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、廃石膏ボードを有効に再利用するため鋭意研究を重ねた結果、廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物、無機繊維、及び水硬性物質を所定の比率で配合した原材料を硬化させた無機繊維と石膏の複合板が、優れた物性を有し、幅広い用途に利用可能な建築材料となることを見出した。
【0011】
すなわち、請求項1の発明は、無機繊維を含む原材料を水により硬化させた無機繊維と石膏の複合板であって、前記原材料中の、無機繊維、水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物の総和の10〜80重量%が無機繊維であり、0〜80重量%が水硬性物質であり、10〜80重量%が焼成粉砕物であることを特徴とする無機繊維と石膏の複合板である。
【0012】
請求項2の発明は、無機繊維を含む原材料を水により硬化させた無機繊維と石膏の複合板であって、前記原材料中の、無機繊維、水硬性物質、及び請求項1に記載の前記複合板の粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物の総和の10〜80重量%が無機繊維であり、0〜80重量%が水硬性物質であり、10〜80重量%が焼成粉砕物であることを特徴とする無機繊維と石膏の複合板である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の無機繊維と石膏の複合板において、前記水硬性物質が、焼石膏、無水石膏、及びセメントの中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、(a)無機繊維を所定量の水に分散させ分散液を調製する工程と、(b)前記分散液に、水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た再生焼石膏を含んだ焼成粉砕物を添加して混合攪拌しスラリーを調製する工程と、(c)前記(a)の工程、又は(b)の工程のいずれかの工程において、界面活性剤を添加する工程と、(d)前記(b)の工程で調製されたスラリーを型に流し込む工程と、(e)前記(d)の工程で型に流し込まれたスラリーをプレスする工程と、(f)前記(e)の工程でプレスされたスラリーを乾燥させて無機繊維と石膏の複合板を得る工程とを備えた無機繊維と石膏の複合板の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無機繊維と石膏の複合板の一実施形態を説明する。
本発明において、廃石膏ボードとは、石膏ボードの廃材であり、建物の新築、改修時、解体時に建築現場から発生するもののみならず、石膏ボードの製造時において発生する端材等も含まれる。なお、石膏ボードとは、焼石膏や混和材に水を加えて混ぜたものを芯材とし、その両面を石膏ボード用原紙で被覆して板状に成形したものである。
【0016】
本発明において、粉砕物とは、廃石膏ボードが砕かれて粉々になったものをいい、その平均径は特に限定されないが、好ましくは1〜100μmであり、特に好ましくは1〜20μmである。
【0017】
粉砕方法は、特に限定されず、例えば、公知のハンマーミル、遠心ローラーミル、チューブミル、ボールミル、振動ボールミル等が採用される。なお、粉砕するに際して、廃石膏ボードの石膏ボード用原紙を分離せずに粉砕しても、石膏ボード用原紙をある程度除去した後に粉砕してもよい。
【0018】
好ましくは、粉砕物中に占める石膏ボード用原紙の粉砕物が3〜10重量%となるように調節することが望ましい。従来、可能な限り石膏ボード用原紙を取り除くことが好ましいと考えられてきたが、本発明者らが検討したところによると、本発明の無機繊維と石膏の複合板においては、石膏ボード用原紙の粉砕物が3〜10重量%となるようにすることで、無機繊維の分散性が向上することが判明したからである。これは、後述する粉砕物の焼成に際して、石膏ボード用原紙に由来する繊維の表面が活性化され、この活性化された繊維は、無機繊維と半水石膏が水和した二水石膏の結晶とのいずれに対しても親和性が高いためと考えられる。
【0019】
また、粉砕物中に占める石膏ボード用原紙の粉砕物が3〜10重量%となるように調節することは、比較的容易であるため特殊な紙の分離装置を使用する必要がなくなり、コスト面でも有利となる。
【0020】
粉砕物の焼成方法としては、特に限定されず、例えば、公知のケルト釜(バッチ、連続、サブマージ、コニカル)を用いた間接加熱、ロータリーキルンを用いた直接加熱が好適に用いられる。また、加熱温度としては、石膏を半水石膏若しくは一部可溶性無水石膏を含む形態にできる温度であれば、特に限定されず、例えば100〜200℃の範囲であり、好ましくは130〜190℃の範囲である。
【0021】
このようにして焼成された粉砕物を本発明においては、焼成粉砕物といい、この焼成粉砕物中には、廃二水石膏から再生された半水石膏若しくは一部可溶性無水石膏、すなわち再生焼石膏、及び活性化された石膏ボード用原紙に由来する繊維が含まれている。
【0022】
無機繊維とは、無機物質を主成分とした繊維であり、例えば、岩綿、グラスウール、炭素繊維等が挙げられ、岩綿、グラスウールが好適に使用される。これらの無機繊維は、一種類のみ使用しても良いし、2種以上を同時に使用しても良い。ここで、岩綿は、公知の岩綿、例えば、玄武岩、安山岩のような塩基性火成岩、高炉スラグ等を溶融し、溶融物を空気又は空気と水蒸気により吹き飛ばすことにより綿状としたものであれば、特に限定はされない。
【0023】
また、グラスウールはガラスを溶融し、噴射または遠心力を利用して繊維状にしたものであれば特に限定されないが、平均径が4〜8μmであることが好ましい。
【0024】
本発明の水硬性物質とは、水によって硬化する性質を持つ物質であれば特に限定されず、例えば、焼石膏、無水石膏、及びセメントの中から選ばれた少なくとも1種である。なお、ここでいう焼石膏とは、上述の廃石膏ボードから再生されたものを含まない。
【0025】
また、原材料とは、無機繊維、水硬性物質、廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た再生焼石膏を含んだ焼成粉砕物、及びパルプ繊維等のその他の添加剤からなるものをいう。
【0026】
そして、本発明の複合板では、原材料中の無機繊維、水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物の重量の総和の10〜80重量%が無機繊維、0〜80重量%が水硬性物質、10〜80重量%が焼成粉砕物となるように、好ましくは、重量の総和の20〜60重量%が無機繊維、0〜80重量%が水硬性物質、10〜80重量%が焼成粉砕物となるように、さらに好ましくは、重量の総和の20〜40重量%が無機繊維、0〜60重量%が水硬性物質、10〜80重量%が焼成粉砕物となるように、重量比率を決めて、後述の製造方法により複合板が製造される。
【0027】
このような比率の原料を硬化させた無機繊維と石膏の複合板は、原材料に含まれる無機繊維により、防火性、耐火性、吸音性、曲げ強度、及び湿度に対する寸法安定性が高く、建築材料として汎用に用いられる石膏ボードの代替として用いられるのみならず、耐火パネル、吸音板等の高機能性建築材料として幅広い用途に使用できる。よって、廃石膏ボードの有効利用が促進される。さらに、本発明の複合板においては、石膏ボード用原紙を分離しない状態の廃石膏ボードでもそのまま複合板の原料となるため、製造において原紙を分離する手間が省け生産性に優れている。
【0028】
ここで、無機繊維と石膏の複合板の製造方法について説明する。この製造方法では(a)無機繊維を所定量の水に分散させ分散液を調製する工程と、(b)前記分散液に水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た再生焼石膏を含んだ焼成粉砕物を添加して混合攪拌しスラリーを調製する工程と、(c)前記(a)の工程、又は(b)の工程のいずれかの工程において、界面活性剤を添加する工程と、(d)前記(b)の工程で調製されたスラリーを型に流し込む工程と、(e)前記(d)の工程で型に流し込まれたスラリーをプレスする工程と(f)前記(e)の工程でプレスされたスラリーを乾燥させて無機繊維と石膏の複合板を得る工程とを備える。
【0029】
この製造方法では、まず、無機繊維を所定量の水に分散させ分散液を調製する((a)の工程)。
具体的には、無機繊維の重量に対して、600〜800重量%の水を無機繊維に加え、混合攪拌して分散液を調製する。攪拌機としては、公知のプロペラ式、タービン式、パドル式等各種の攪拌機、又はパルパーを使用することができる。
【0030】
さらに、この工程において、添加剤として、パルプ繊維を加えることもできる。 パルプ繊維としては、公知のパルプ繊維、例えばリンターパルプ、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等各種のパルプ繊維が使用される。また、混合する割合としては、無機繊維、水硬性物質、及び焼成粉砕物の合計重量に対して0.5〜10重量%が好ましい。10重量%を超える場合には、パルプ繊維は、有機物であるため防火上好ましくなく、0.5重量%未満の場合には、スラリーの脱水プレスの際に、石膏分が水と一緒に大量に流出してしまうので好ましくないからである。
【0031】
つぎに、分散液に水硬性物質、及び焼成粉砕物を添加して混合攪拌しスラリーを調製する((b)の工程)。
また、この工程において、石膏ボードを製造する際に使用される分散剤、硬化促進剤、遅延剤等を必要に応じて混合することができる。ここで攪拌機の回転数は、360rpm以上とすることが好ましい。360rpm以上で混合攪拌することにより、無機質繊維と焼石膏の流動性の良いスラリーを得ることができるからである。さらに、この工程において、有機質繊維(アクリル繊維、ビニロン繊維等)、無機質繊維(ガラス繊維、カーボン繊維等)、澱粉(コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビニルアルコール)、メチルセルロース、無機軽量骨材(パーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、ガラスバルーン等)等の各種添加剤を加えることもできる。
【0032】
アクリル繊維、ビニロン繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等は加えなくても複合板の製造は可能であるが、複合板の曲げ強度を強化する場合には使用することが好ましい。また、混合する割合としては、無機繊維、水硬性物質、及び焼成粉砕物の合計重量に対して0.5〜2.0重量%が好ましい。2.0重量%を超える場合には、アクリル繊維、ビニロン繊維等の有機繊維、及び、カーボン繊維は、防火上好ましくなく、0.5重量%未満の場合には、補強強度が小さいからである。また、グラスウールにおいては、2.0重量%を超える場合には、スラリー粘度が高くなり均一混合が困難となっていき、0.5重量%未満では補強強化が小さいからである。
【0033】
澱粉(コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビニルアルコール)、メチルセルロースは加えなくても複合板を製造することは可能であるが、無機繊維と石膏との接着を強化するために使用することが好ましい。この場合に、澱粉(コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビニルアルコール)、メチルセルロースは、単独でも又は混合した状態でも使用することができる。また、混合する割合としては、無機繊維、水硬性物質、及び焼成粉砕物の合計重量に対して0.5〜3.0重量%が好ましい。3.0重量%を超える場合には、澱粉(コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビニルアルコール)、メチルセルロースは、有機物であるため防火上好ましくなく、0.5重量%未満の場合には、無機繊維が石膏から剥離し易く強度の面で好ましくないからである。
【0034】
化工澱粉としてはデキストリン、酸化澱粉等が使用される。また、PVAとしては、特に限定されず、各種の変性をかけたものであっても構わず、例えば、マレイン酸変性、イタコン酸変性等の各種の変性ポリビニールアルコールも使用することができる。
【0035】
さらに、本発明の製造方法では、(a)の工程、又は(b)の工程のいずれかの工程において、界面活性剤を添加する((c)の工程)。
界面活性剤としては、特に限定されず、公知のイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等を使用することができる。例えば、非イオン性界面活性剤としては、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリド等を使用することができる。
【0036】
また、イオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの酸化エチレン付加体のアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルカンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物の塩等を使用することができる。これらの界面活性剤の中で、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、高級アルコールの酸化エチレン付加体のアルカリ金属塩、又は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートは、無機繊維及び石膏との親和性が高いことから特に望ましい。
【0037】
界面活性剤を加えるとその起泡作用によって、スラリー中にきれいな球状の独立した空気泡が導入される。空気泡は、ボールベアリングのような作用をするので流動性が改善される。このため後述する型枠への充填が容易となり製造効率が向上する。
【0038】
また、界面活性剤を加えると空気泡の影響で、水と他の原料、例えば、無機繊維及び石膏が均一に分散され、材料分離に対する抵抗性が著しく向上し、スラリーの保水性が改善される。このため均質な複合板を得ることができる。
【0039】
次ぎに(b)の工程で調製されたスラリーを型に流し込み板状等の所定形状に成形する((d)の工程)。ここで、所定形状とは、複合板の用途に応じた任意形状であり、例えば板状、ブロック状とすることができる。
【0040】
そして、(d)の工程の型に流し込まれたスラリーをプレスする((e)工程)。このプレスにより以下の効果が得られる。界面活性剤を加えていない場合には、スラリー中で、水と他の成分がある程度分離した状態で存在している。この場合には、例えばろ布を型の底面に敷いておき、その上からスラリーを流し込むと、水は、ろ布を容易に通過していくが、その他の成分は、ろ布の上に残留するから、水を容易に分離することができ乾燥時間を短縮することができる。
【0041】
ところが、界面活性剤を加えたスラリーでは、保水性が改善されているため、スラリー中から余分な水を除くことが困難である。すなわち、例えばろ布を型の底面に敷いておき、その上からスラリーを流し込んだだけでは、余分な水をろ布から通過させることは困難である。そこで、スラリーを強制的にプレスすることによって、水分を絞り出して、早く乾燥することができるようになるのである。
【0042】
また、プレスにおいて、プレス前のスラリーの体積を界面活性剤の起泡作用により増加させ、プレス前の厚みとプレス後の厚みの比率を変化させることにより種々の密度の複合板を製造することができる。
さらに、多量に無機繊維を含んだスラリーは、型に流し込んだ状態でも無機質繊維によって、表面に凹凸ができてしまうが、表面をプレスことで表面を均すことができる。
【0043】
このように本発明の製造方法によって製造される複合板は、無機繊維がよくほぐされながら、石膏中に分散しているため、両者の接着力が強い。
【0044】
なお、本発明において、シリカゲル、珪質頁岩、珪藻土、ゼオライト等の公知の多孔質材料、ヒドラジド化合物などの公知のホルムアルデヒド吸着材、及びシリコーン、パラフィン等の公知の撥水剤を加えても本発明の効果に影響はない。
【0045】
次に、(e)の工程でプレスされたスラリーを乾燥させて無機繊維と石膏の複合板を得る((f)工程)。乾燥温度は、特に限定されないが、例えば、90〜200℃が好ましい。以上の工程を経て複合板は製造される。
【0046】
さらに、本発明の複合板は、建築材として使用した後にも複合板の原料として再利用できる。すなわち、複合板を建築材として使用した後に発生する廃複合板を粉砕し、焼成して得た焼成粉砕物を上述の廃石膏ボード由来の焼成粉砕物の代わりに用いて、(a)の工程、(b)の工程、(c)の工程、(d)の工程、(e)の工程、及び(f)の工程を実施して再生品を容易に再利用できる。
【0047】
なお、この場合には、原材料中の無機繊維、水硬性物質、及び複合板の粉砕物を焼成して得た再生焼石膏を含む焼成粉砕物の重量の総和の10〜80重量%が無機繊維、0〜80重量%が水硬性物質、10〜80重量%が焼成粉砕物となるように、好ましくは、重量の総和の20〜60重量%が無機繊維、0〜80重量%が水硬性物質、10〜80重量%が焼成粉砕物となるように、さらに好ましくは、重量の総和の20〜40重量%が無機繊維、0〜60重量%が水硬性物質、10〜80重量%が焼成粉砕物となるように、重量比率が決められる。
【0048】
このようにして製造された再生品も上述の複合板と同様に防火性、耐火性、吸音性、曲げ強度及び湿度に対する寸法安定性が高い。よって、本発明の複合板は、再利用が容易な、言い換えれば循環利用可能な優れた建築材料となる。
【0049】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、廃石膏ボードを再利用して、防火性、耐火性、吸音性、曲げ強度、及び湿度に対する寸法安定性が高い複合板が得られる。よって、幅広い用途に利用可能な建築材料を提供できる。さらに本発明の複合板は、建築材として使用した後にも複合板の原料として再利用でき、そして、再生品も防火性、耐火性、吸音性、曲げ強度、及び湿度に対する寸法安定性が高い。従って、本発明の複合板は、循環利用可能な優れた建築材料となる。
【0050】
【実施例】
<実施例1〜5、及び比較例1>
まず、廃石膏ボード(厚さ12mmの石膏ボード廃材)を約10mm角に粗粉砕した。次にこれを奈良式粉砕機(旭産業(株))によりさらに粉砕し粉砕物を得た。このときの粉砕物のメディアン径は7〜8μmであった。粉砕品を堅窯式石膏焼成装置により150〜190℃で焼成し、粉砕物中の二水石膏を焼石膏とした。この焼成した粉砕物をさらにボールミルで約20分間粉砕し、再生焼石膏を含む焼成粉砕物を得た。
【0051】
焼石膏としては、二水石膏を堅窯式石膏焼成装置により150〜190℃で焼成したものを使用した。
グラスウールとしては、東洋ファイバー株式会社製のニュースパーブロー(商品名)を使用した。
岩綿としては、JIS A9504(人造鉱物繊維保温材)に規定する原綿(太平洋セメント株式会社製、密度平均110kg/m,粒子含有率平均1.0%,繊維の太さ平均5.0μm)を使用した。
パルプ繊維としては、木材パルプを使用した。
澱粉としては、酸化澱粉を使用した。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートを使用した。
表1に示す配合割合(重量比)で連続流し込み成形法により12mm厚の複合板を製造した。
【表1】
Figure 2004051396
【0052】
<実施例6〜8>
実施例1の複合板を約10mm角に粗粉砕した。次にこれを奈良式粉砕機(旭産業(株))によりさらに粉砕し粉砕物を得た。このときの粉砕物のメディアン径は7〜8μmであった。粉砕品を堅窯式石膏焼成装置により150〜190℃で焼成し、粉砕物中の二水石膏を焼石膏とした。この焼成した粉砕物をさらにボールミルで約20分間粉砕し、再生焼石膏を含む複合板由来の焼成粉砕物を得た。
この焼成粉砕物を用いた以外は実施例1〜5と同様にして、表2に示す配合割合(重量比)で複合板を製造した。
【表2】
Figure 2004051396
【0053】
<実施例9〜12>
表3に示す配合割合(重量比)で実施例1〜5と同様にして複合板を製造した。
【表3】
Figure 2004051396
【0054】
<比較例2〜4>
比較例2としては市販のロックウール吸音板を、比較例3としては市販の石膏ボードを、比較例4としては、市販のケイカル板(ケイ酸カルシウム板)を使用した。
【0055】
<寸法安定性の測定>
次にJIS A 1437の建築用内装ボード類の耐湿性試験方法に従い、湿度変化による寸法変化率(長さ変化率)を測定した。試験は、まず測定試料を温度25℃、相対湿度50%に設定した恒温恒湿槽に24時間静置し、その後温度25℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿槽に24時間静置した。この湿度変化を繰り返して、寸法変化を測定した。試験片の寸法変化率(長さ変化率)は、JIS A 1129に示すコンパレーター方法によって測定した。そして、寸法変化率が0.02%未満を良好、0.02〜0.1%をやや不良、0.1%より大きい場合を不良とした。
【0056】
<吸音性能の測定>
吸音性能は、JIS A 1405 の音響−インピーダンス管による吸音率、及びインピーダンスの測定(定在波比法)に準拠して吸音率を測定し、その性能を比較した。そして、1000Hzでの吸音率が、0.3より大きい場合を良好、0.2〜0.3をやや不良、0.2未満を不良とした。
【0057】
<曲げ強度の測定>
曲げ強度は、JIS A 1408 建築用ボード類の曲げ強度及び衝撃試験方法に準拠して5号試験体の大きさで測定した。
【0058】
<防火性能の測定>
防火性能は、建築基準法による指定性能評価機関制定の発熱性試験に準拠して試験した。
【0059】
<耐火性能の測定>
耐火性能は、1000℃に調整した電気炉中に1時間、測定試料を静置した後、測定試料の状態を目視して評価した。
【0060】
<結果及び考察>
表1に示すように、実施例1〜5の複合板の各種性能は、比較例1の再生していない焼石膏を使用した複合板、比較例2のロックウール吸音板と比べて、同等又はそれ以上であった。
また、表2に示す実施例6〜8の再生複合板は、各種性能が実施例1〜5の複合板と同等であった。
また、表3に示す実施例9〜12の複合板の各種性能は、比較例3の石膏ボード(12.5mm厚)、比較例4のケイカル板と比べて、同等以上であった。
【0061】
以上のように本発明によれば、廃石膏ボードを再利用して、市販の各種建築用ボードと諸性能が同等又はそれ以上の複合板が得られる。よって、幅広い用途に利用可能な建築材料を提供できる。さらに本発明の複合板は、建築材として使用した後にも複合板の原料として再利用でき、そして、再生品も諸性能が高い。従って、本発明の複合板は、循環利用可能な優れた建築材料となる。

Claims (4)

  1. 無機繊維を含む原材料を水により硬化させた無機繊維と石膏の複合板であって、
    前記原材料中の、無機繊維、水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物の総和の10〜80重量%が無機繊維であり、0〜80重量%が水硬性物質であり、10〜80重量%が焼成粉砕物であることを特徴とする無機繊維と石膏の複合板。
  2. 無機繊維を含む原材料を水により硬化させた無機繊維と石膏の複合板であって、
    前記原材料中の、無機繊維、水硬性物質、及び請求項1に記載の前記複合板の粉砕物を焼成して得た焼成粉砕物の総和の10〜80重量%が無機繊維であり、0〜80重量%が水硬性物質であり、10〜80重量%が焼成粉砕物であることを特徴とする無機繊維と石膏の複合板。
  3. 前記水硬性物質が、焼石膏、無水石膏、及びセメントの中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無機繊維と石膏の複合板。
  4. (a)無機繊維を所定量の水に分散させ分散液を調製する工程と、
    (b)前記分散液に、水硬性物質、及び廃石膏ボードの粉砕物を焼成して得た再生焼石膏を含んだ焼成粉砕物を添加して混合攪拌しスラリーを調製する工程と、
    (c)前記(a)の工程、又は(b)の工程のいずれかの工程において、界面活性剤を添加する工程と、
    (d)前記(b)の工程で調製されたスラリーを型に流し込む工程と、
    (e)前記(d)の工程で型に流し込まれたスラリーをプレスする工程と、
    (f)前記(e)の工程でプレスされたスラリーを乾燥させて無機繊維と石膏の複合板を得る工程とを備えた無機繊維と石膏の複合板の製造方法。
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