JP2004040678A - 復調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正確な復調を実現する復調装置を提供する。
【解決手段】直交復調回路1が直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、位相誤差補正回路2が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正し、振幅誤差補正回路3が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する。位相誤差補正回路2では、位相変化回路が例えばQ相成分の位相を変化させ、位相誤差検出回路が位相関係の誤差を検出し、第1の制御係数付与回路が当該位相変化を制御する。振幅誤差補正回路3では、振幅変化回路が例えばQ相成分の振幅を変化させ、振幅誤差検出回路が振幅の誤差を検出し、第2の制御係数付与回路が当該振幅変化を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】直交復調回路1が直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、位相誤差補正回路2が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正し、振幅誤差補正回路3が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する。位相誤差補正回路2では、位相変化回路が例えばQ相成分の位相を変化させ、位相誤差検出回路が位相関係の誤差を検出し、第1の制御係数付与回路が当該位相変化を制御する。振幅誤差補正回路3では、振幅変化回路が例えばQ相成分の振幅を変化させ、振幅誤差検出回路が振幅の誤差を検出し、第2の制御係数付与回路が当該振幅変化を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調する復調装置などに関し、特に、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば通信に用いる無線周波数が高い無線機においては、従来、中間周波数(IF)を用いたヘテロダイン方式やスーパーヘテロダイン方式が一般的に実施されてきた。このような方式の目的は、中間周波数を用いることにより同一周波数での増幅器の利得(アンプゲイン)を少なくすることや、数種類の中間周波数で信号を増幅して全体的な利得(トータルゲイン)を確保することにより、増幅器の発振を防ぐなどして回路を容易化することであった。
また、中間周波数の信号からベースバンドの信号へ変換する直交検波器(直交復調器)を構成する場合には、このような変換を低い中間周波数で行う方が、特性の良い回路を容易に実現することができた。
【0003】
しかしながら、ヘテロダイン方式のように中間周波数を用いる回路では、フィルタやミキサや発振器等の部品点数が多くなり高価になってしまう。
また、例えばソフトウエア無線機のシステムのように数種類の無線周波数の信号を受信するような広帯域の無線周波数を扱うシステムでは、通信可能な周波数帯域が中間周波数用のフィルタに制限されてしまう。このため、例えば高い無線周波数の信号でも直接的(ダイレクト)に広帯域の直交検波が可能になれば、大きな効果が得られる。
【0004】
図4には、従来の直交検波回路の一例を示してある。
同図に示した直交検波回路では、中間周波数(IF)信号を分配器41により分配し、一方の分配信号を一方の乗算器44へ入力し、他方の分配信号を他方の乗算器45へ入力する。また、発振器42により例えばI信号に対応した搬送波信号を発振し、90°シフト器43が当該搬送波信号を一方の乗算器44へ出力するとともに当該搬送波信号の位相を90°(度)シフトさせた信号をQ信号の搬送波信号として他方の乗算器45へ出力する。一方の乗算器44では一方の分配信号とI信号に対応した搬送波信号とを混合(ミキシング)することによりI信号が得られ、同様に、他方の乗算器45では他方の分配信号とQ信号に対応した搬送波信号とを混合することによりQ信号が得られる。
【0005】
ここで、高い無線周波数で広帯域の周波数に対応した直交検波回路を実現する場合には、困難な点がある。具体的には、例えば、I相の信号とQ相の信号を取り出すために用いられるI相のローカル周波数信号とQ相のローカル周波数信号との位相の差を正確に90度にすることが困難であり、このため、I相とQ相との直交性が崩れてしまう。また、例えば、受信信号をベースバンドの信号へ変換した後にA/D(Analog to Digital)変換器でサンプリングすることが行われるが、このときのレベルに関してベースバンド回路に設ける増幅器(アンプ)の特性やフィルタのばらつきなどに起因してI相とQ相とにレベルの差が発生してしまうという困難があり、このため、正確に復調を行うことができなくなってしまう。
【0006】
図5には、I相とQ相との位相の直交性及び振幅の同一性に関して、位相誤差が10度であって振幅誤差が0dB(無し)である場合について、コンステレーションの変形の様子の一例を示してある。
また、図6には、I相とQ相との位相の直交性及び振幅の同一性に関して、位相誤差が0度(無し)であって振幅誤差が1dBである場合について、コンステレーションの変形の様子の一例を示してある。
上記図5や上記図6に示されるように、I相とQ相との間に上記のような位相誤差や振幅誤差がある場合には、誤り率(エラーレート)が悪化してしまい、受信信号を正確に復調することができなくなってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で示したように、従来の直交検波回路では、例えば高い無線周波数で広帯域の信号を復調するような場合に、I相とQ相との間に上記のような位相誤差や振幅誤差が発生してしまうために、正確に復調することができないといった不具合があった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、例えば高い無線周波数や広帯域の信号を直接的にベースバンドの信号へ復調するダイレクトコンバージョンを行うような場合に、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができる復調装置を提供することを目的とする。
【0009】
なお、以下に示す文献に記載された技術では、例えばI相成分とQ相成分に関する位相の誤差や振幅の誤差を補正することが行われるが、後述する本発明では、これらとは異なる構成や制御によりI相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差や振幅の誤差を効果的に補正することを実現する。
例えば、特開2001−211220号公報に記載の「自動直交制御機能を備えた復調器」では、直交検波器で直交検波された信号の同相及び直交成分の位相間における直交誤差を補正することや、各成分の振幅誤差を補正することが行われる。特開平8−307465号公報に記載の「受信装置の補償方法・受信装置及び送受信装置」では、検波器により検波されるI信号及びQ信号に生じる誤差のデータをメモリに保存しておき、実際の通信時に当該メモリから誤差データを読み出して誤差を補償することが行われる。特開平10−56484号公報に記載の「直交および振幅誤差補償回路」では、直交準同期検波器から出力される同相信号及び直交信号についての直交性の誤差及び振幅の誤差を補償することが行われる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る復調装置では、次のような構成により、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正する。
すなわち、直交復調回路が直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、位相誤差補正回路が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正し、振幅誤差補正回路が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する。
【0011】
また、位相誤差補正回路では、位相変化回路がI相成分とQ相成分との一方の成分と第1の制御係数とを掛け算して当該掛け算の結果と他方の成分とを引き算し、位相誤差検出回路が前記一方の成分と位相変化回路による引き算の結果とを掛け算して当該掛け算の結果を平均化し、第1の制御係数付与回路が位相誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を位相変化回路の第1の制御係数として与える。そして、位相誤差補正回路では、位相誤差検出回路による平均化の結果が小さくなるように制御し、前記一方の成分と位相変化回路による引き算の結果を位相関係の誤差が補正されたI相成分及びQ相成分として出力する。
【0012】
また、振幅誤差補正回路では、振幅変化回路がI相成分とQ相成分との一方の成分と第2の制御係数とを掛け算し、振幅誤差検出回路が他方の成分を2乗した結果と振幅変化回路による掛け算の結果を2乗した結果とを引き算した結果を平均化し、第2の制御係数付与回路が振幅誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を振幅変化回路の第2の制御係数として与える。そして、振幅誤差補正回路では、振幅誤差検出回路による平均化の結果が小さくなるように制御し、前記他方の成分と振幅変化回路による掛け算の結果を振幅誤差が補正されたI相成分及びQ相成分として出力する。
【0013】
従って、位相誤差補正回路では復調されたI相成分とQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差が小さくなるように補正することができ、また、振幅誤差補正回路では復調されたI相成分とQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差が小さくなるように補正することができ、これらにより、復調されたI相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができる。
【0014】
ここで、直交変調としては、種々な変調方式が用いられてもよく、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式などを用いることができる。
また、受信信号としては、種々な信号が用いられてもよい。
【0015】
また、位相誤差補正回路では、例えばI相成分とQ相成分との位相関係の誤差として直交からの誤差を補正し、つまり、I相成分とQ相成分との位相差が90度或いは90度に近くなるように補正する。
また、振幅誤差補正回路では、例えばI相成分とQ相成分との振幅の誤差として同一からの誤差を補正し、つまり、I相成分とQ相成分との振幅差が0或いは0に近くなるように補正する。
また、位相誤差補正回路による位相誤差補正と振幅誤差補正回路による振幅誤差補正を行う順序としては、任意であってもよく、例えば位相誤差補正の後に振幅誤差補正が行われる構成が用いられてもよく、或いは、振幅誤差補正の後に位相誤差補正が行われる構成が用いられてもよい。
【0016】
また、位相誤差補正回路の位相変化回路で用いられる一方の成分としては、I相成分とQ相成分とのいずれの成分が用いられてもよい。
また、当該位相変化回路により行われる引き算では、例えば掛け算の結果を他方の成分から引き算してもよく、或いは、他方の成分を掛け算の結果から引き算してもよい。
【0017】
また、位相誤差補正回路の位相誤差検出回路では、例えば掛け算の結果を時間的に平均化する。このような平均化の結果は、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差を反映したものとなり、このような平均化の結果が小さくなるように制御するとI相成分とQ相成分との位相関係の誤差を小さくすることができる。
また、このような平均化の結果が小さくなるように制御する態様としては、例えば当該平均化の結果が0となるように制御するのが好ましいが、実用上で有効な範囲で他の態様が用いられてもよい。
【0018】
また、位相誤差補正回路から出力される一方の成分と位相変化回路による引き算の結果としては、例えば当該一方の成分がI相成分であり当該引き算の結果がQ相成分である構成が用いられる場合や、或いは、当該一方の成分がQ相成分であり当該引き算の結果がI相成分である構成が用いられる場合がある。
【0019】
また、振幅誤差補正回路の振幅変化回路で用いられる一方の成分としては、I相成分とQ相成分とのいずれの成分が用いられてもよい。なお、位相誤差補正回路の位相変化回路で用いられる一方の成分と振幅誤差補正回路の振幅変化回路で用いられる一方の成分としては、I相成分とQ相成分とについて、例えば異なる成分が用いられてもよく、或いは、同一の成分が用いられてもよい。
【0020】
また、振幅誤差補正回路の振幅誤差検出回路により行われる引き算では、例えば他方の成分を2乗した結果を掛け算の結果を2乗した結果から引き算してもよく、或いは、掛け算の結果を2乗した結果を他方の成分を2乗した結果から引き算してもよい。
【0021】
また、振幅誤差補正回路の振幅誤差検出回路では、例えば引き算した結果を時間的に平均化する。このような平均化の結果は、I相成分とQ相成分との振幅の誤差を反映したものとなり、このような平均化の結果が小さくなるように制御するとI相成分とQ相成分との振幅の誤差を小さくすることができる。
また、このような平均化の結果が小さくなるように制御する態様としては、例えば当該平均化の結果が0となるように制御するのが好ましいが、実用上で有効な範囲で他の態様が用いられてもよい。
【0022】
また、振幅誤差補正回路から出力される他方の成分と振幅変化回路による掛け算の結果としては、例えば当該他方の成分がI相成分であり当該掛け算の結果がQ相成分である構成が用いられる場合や、或いは、当該他方の成分がQ相成分であり当該掛け算の結果がI相成分である構成が用いられる場合がある。
【0023】
また、本発明に係る無線受信機では、上記のような本発明に係る復調装置を備え、次のようにして、直交変調されて無線により送信された信号を受信し、受信した信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正する。
すなわち、受信手段が無線信号を受信し、復調装置が受信手段により受信された信号を位相関係の誤差及び振幅の誤差が補正されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、受信データ取得手段が復調装置により復調された結果に基づいて受信データを取得する。
【0024】
従って、例えば高い無線周波数や広帯域の信号を直接的にベースバンドの信号へ復調するダイレクトコンバージョンを行うような無線受信機においても、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができる。
【0025】
ここで、無線受信機としては、種々なものが用いられてもよい。
また、受信データ取得手段は、例えば、復調装置により復調された結果に基づいて同期確立処理やスクランブル解除処理やCRC(Cyclic Redundancy Check character)判定処理を行って受信データを取得し、この場合、直交変調された信号を無線送信する送信側では、当該信号に対してスクランブル処理やCRC判定のための処理を行う。
【0026】
なお、本発明は、種々な通信システムに適用されてもよく、特に、例えば高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)の狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)に適用するのに好適なものである。
ここで、高度道路交通システムでは、人と道路と車両の間で情報を送受信して、道路の安全性や輸送効率を向上させることや、運転環境や歩行環境を快適化することなどが図られる。具体的には、車両に搭載された無線機と道路に設置された基地局無線機又は別の車両に搭載された無線機との間で情報を通信することが行われる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る復調装置の一例を示してある。本例の復調装置は、無線受信機に設けられており、当該無線受信機により受信された直交変調信号を復調する。
同図に示されるように、本例の復調装置には、アナログ直交復調回路1と、フィードバック制御を行う位相誤差補正回路2と、フィードバック制御を行う振幅誤差補正回路3とが直列に接続されて備えられている。
【0028】
アナログ直交復調回路1は、例えば広帯域で高い無線周波数の受信信号を入力し、当該受信信号をアナログ直交復調する。
位相誤差補正回路2は、アナログ直交復調回路1を用いて得られたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分を入力し、当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正する。
振幅誤差補正回路3は、位相誤差補正回路2から出力されるI相成分とQ相成分を入力し、当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する。
【0029】
本例の復調装置では、このような構成を用いて、例えば復調したベースバンドの信号をA/D変換器(図示せず)でサンプリングした後に、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差や振幅の誤差を検出してこれらの誤差の分だけ補正を行う。
また、本例では、振幅誤差補正回路3から出力されるI相成分及びQ相成分に基づいて受信信号に関して同期確立処理やスクランブル解除処理やCRC判定処理を行い、これにより、受信されたデータ(受信データ)を取得して解析などする。
【0030】
次に、本例の位相誤差補正回路2の構成例を示す。
図2には、本例の位相誤差補正回路2の構成例を示してあり、本例の位相誤差補正回路2は、掛け算器11と、足し算器12と、掛け算器13と、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)14と、積分器15と、掛け算器16とから構成されている。
また、本例の位相誤差補正回路2には復調されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分が入力され、I相成分については入力されたものがそのままI相の出力端から出力される。
【0031】
掛け算器11は、位相誤差補正回路2に入力されるI相成分と後述する掛け算器16から入力される第1の制御係数α1とを掛け算し、当該掛け算の結果を足し算器12へ出力する。
足し算器12は、位相誤差補正回路2に入力されるQ相成分から掛け算器11から入力される掛け算の結果を引き算し(つまり、これらを逆位相で足し算し)、当該引き算の結果を掛け算器13へ出力するとともに位相誤差補正回路2のQ相の出力端から出力する。
ここで、掛け算器11と足し算器12では、Q相成分に対して位相の変化(補正)が行われている。
【0032】
掛け算器13は、位相誤差補正回路2に入力されるI相成分と足し算器12から入力される引き算の結果とを掛け算し、当該掛け算の結果をLPF14へ出力する。ここで、掛け算器13では、I相とQ相との掛け算が行われている。
LPF14は、掛け算器13から入力される掛け算の結果をフィルタリングすることにより平均化し、当該平均化の結果を積分器15へ出力する。
積分器15は、LPF14から入力される平均化の結果を積分し、当該積分の結果を掛け算器16へ出力する。
【0033】
掛け算器16は、積分器15から入力される積分の結果とループ利得係数Gp1とを掛け算し、当該掛け算の結果を第1の制御係数α1として上記した掛け算器11へ出力する。なお、ループ利得係数Gp1は、例えば制御部(図示せず)により制御されて掛け算器16へ供給される。
【0034】
本例の位相誤差補正回路2では、掛け算器13によりI相成分と位相変化(位相補正)後のQ相成分とを掛け算した結果をLPF14により平均化した結果の出力値が、例えば当該I相成分と当該Q相成分との直交性がずれている場合には、0ではなく、正(+)の値或いは負(−)の値のどちらかに変化する。このため、本例では、LPF14からの出力が0に近づくようにフィードバックループを制御することにより、当該I相成分と当該Q相成分との間の位相関係の誤差を補正する。なお、本例では、掛け算器13とLPF14と積分器15と掛け算器16から、フィードバックループの回路が構成される。
【0035】
次に、本例の振幅誤差補正回路3の構成例を示す。
図3には、本例の振幅誤差補正回路3の構成例を説明するために、アナログ直交復調回路やA/D変換器を有した直交復調部と一体化された振幅誤差補正回路3の構成例を示してある。
ここで、同図に示したローカル信号発振器21や位相シフト器22や掛け算器23や掛け算器24や掛け算器25やLPF26やLPF27は例えばアナログ直交復調回路を構成する部分であり、また、A/D変換器28やA/D変換器29は当該アナログ直交復調回路により復調されたベースバンド信号のI成分やQ成分をアナログ信号からデジタル信号へ変換する部分である。
【0036】
本例では、上記したアナログ直交復調回路21〜27やA/D変換器28、29から構成される直交復調部は位相誤差補正回路2の前段に備えられており、振幅誤差補正回路3とは直接的には接続されない構成であるが、ここで、直交復調部の構成例を説明しておく。
【0037】
すなわち、ローカル信号発振器21は、例えばI相に対応した搬送波信号を発振して位相シフト器22と掛け算器23へ出力する。
位相シフト器22は、ローカル信号発振器21から入力される搬送波信号の位相を(90+Δθ)度シフトさせ、当該位相シフト後の信号をQ相に対応した搬送波信号として掛け算器24へ出力する。ここで、Δθは、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差を発生させる。
【0038】
掛け算器23は、復調対象として入力される信号(入力帯域信号S)とローカル信号発振器21から入力されるI相の搬送波信号とを掛け算(混合)し、当該掛け算の結果をLPF26へ出力する。
掛け算器24は、復調対象として入力される信号(入力帯域信号S)と位相シフト器22から入力されるQ相の搬送波信号とを掛け算(混合)し、当該掛け算の結果をLPF27へ出力する。
【0039】
ここで、掛け算器24とLPF27との間に示されている掛け算器25は、例えば増幅器の特性やフィルタのばらつきなどに起因する要因ΔGがI相成分とQ相成分との振幅の誤差を発生させる様子を概念的に表している。
【0040】
LPF26は、掛け算器23から入力される掛け算の結果をフィルタリングしてI相成分を抽出し、当該I相成分をA/D変換器28へ出力する。
LPF27は、掛け算器24から入力される掛け算の結果をフィルタリングしてQ相成分を抽出し、当該Q相成分をA/D変換器29へ出力する。
A/D変換器28は、LPF26から入力されるI相成分をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。
A/D変換器29は、LPF27から入力されるQ相成分をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。
【0041】
次に、本例の振幅誤差補正回路3の構成例を説明する。
上記図3に示されるように、本例の振幅誤差補正回路3は、掛け算器30と、2乗器31と、2乗器32と、足し算器33と、LPF34と、積分器35と、掛け算器36と、足し算器37とから構成されている。
また、本例の振幅誤差補正回路3では、位相誤差補正回路2から出力されるI相成分及びQ相成分が入力され、I相成分については入力されたものがそのままI相の出力端から出力される。
【0042】
掛け算器30は、振幅誤差補正回路3に入力されるQ相成分と後述する足し算器37から入力される第2の制御係数α2とを掛け算し、当該掛け算の結果を2乗器32へ出力するとともに振幅誤差補正回路3のQ相の出力端から出力する。ここで、掛け算器30では、Q相成分に対して振幅の変化(補正)が行われている。
【0043】
2乗器31は、振幅誤差補正回路3に入力されるI相成分を2乗してエネルギー(電力)を取得し、当該2乗した結果を足し算器33へ出力する。
2乗器32は、掛け算器30から入力される掛け算の結果を2乗してエネルギー(電力)を取得し、当該2乗した結果を足し算器33へ出力する。
足し算器33は、2乗器32から入力される2乗の結果から2乗器31から入力される2乗の結果を引き算し(つまり、これらを逆位相で足し算し)、当該引き算の結果をLPF34へ出力する。
【0044】
LPF34は、足し算器33から入力される引き算の結果をフィルタリングすることにより平均化し、当該平均化の結果を積分器35へ出力する。
積分器35は、LPF34から入力される平均化の結果を積分し、当該積分の結果を掛け算器36へ出力する。
【0045】
掛け算器36は、積分器35から入力される積分の結果とループ利得係数Gp2とを掛け算し、当該掛け算の結果を足し算器37へ出力する。なお、ループ利得係数Gp2は、例えば制御部(図示せず)により制御されて掛け算器36へ供給される。
足し算器37は、例えば“1”の値から掛け算器36から入力される掛け算の結果を引き算し(つまり、これらを逆位相で足し算し)、当該引き算の結果を第2の制御係数α2として上記した掛け算器30へ出力する。
【0046】
本例の振幅誤差補正回路3では、2つの乗算器31、32及び足し算器33によりI相成分の2乗結果と振幅変化(振幅補正)後のQ相成分の2乗結果との差を求めた結果をLPF34により平均化した結果の出力値が、例えば当該I相成分と当該Q相成分との振幅の同一性がずれている場合には、0ではなく、正(+)の値或いは負(−)の値のどちらかに変化する。このため、本例では、LPF34からの出力が0に近づくようにフィードバックループを制御することにより、当該I相成分と当該Q相成分との間の振幅の誤差を補正する。なお、本例では、2乗器31と2乗器32と足し算器33とLPF34と積分器35と掛け算器36と足し算器37から、フィードバックループの回路が構成される。
【0047】
以上のように、本例の無線受信機に備えられた復調装置では、例えばQPSK方式やQAM方式などにより変調された信号を復調するために用いられる直交検波器(直交復調器)に適用されて、位相誤差補正回路2と振幅誤差補正回路3を用いて受信信号から復調により得られたI相成分とQ相成分について位相と振幅を自動的に補正することにより、受信信号の歪みを低減することができる。また、本例では、好ましい態様として、位相誤差補正回路2と振幅誤差補正回路3をアナログ直交復調回路1の直後に配置してあり、例えば従来と同様なアナログ直交復調回路1により得られた直交信号の誤差を自動的に補正する構成とした。
【0048】
更に具体的には、本例の無線受信機に備えられた復調装置では、受信したQPSK信号やQAM信号などを復調してI相及びQ相のベースバンド信号を取得する直交復調回路1と、当該I相及びQ相のベースバンド信号のI相及びQ相の相互の位相関係の誤差を補正する位相誤差補正回路2と、当該位相関係の誤差を補正したI相及びQ相のベースバンド信号のI相及びQ相の相互の振幅の誤差を補正する振幅誤差補正回路3とから成るベースバンド信号復調回路を構成した。
【0049】
そして、位相誤差補正回路2では、上記図2を用いて示したようにループ状態を形成し、LPF14からの出力が0或いはほぼ0となる(つまり、I相とQ相とが直交或いはほぼ直交する)状態に制御する。
また、振幅誤差補正回路3では、上記図3を用いて示したようにループ状態を形成し、LPF34からの出力が0或いはほぼ0となる(つまり、I相とQ相との振幅が一致或いはほぼ一致する)状態に制御する。
【0050】
また、本例の無線受信機では、QPSK信号やQAM信号やこれら両方の信号などを受信する受信部と、受信された信号を復調する上記のようなベースバンド信号復調回路とを有し、復調された信号について同期を確立し、スクランブルを解除し、CRC判定し、S/P(Serial to Parallel)変換した後に、受信信号である制御信号などを取り出す。
【0051】
このように、本例の無線受信機に備えられた復調装置では、例えば高い無線周波数や広帯域のダイレクトコンバージョンを行うに際して、直交検波器でI相成分及びQ相成分に関して位相の誤差や振幅の誤差が発生するような場合においても、これらの誤差を補正することができ、これにより、正確に復調を行うことを可能とすることができ、受信信号のエラーレートを改善することができる。
【0052】
具体的な一例として、希望する複数の信号波を受信するような場合に、ローカル周波数を用いて受信波を一度中間周波信号(IF)へ変換する従来のヘテロダイン方式を用いると、IFフィルタの帯域特性により広帯域にわたる希望受信信号の数が制限されてしまう点や、ハードウエアが大きくなってしまう点などがあり、また、例えばソフトウエア無線機におけるシステムの複雑さを避けたい点などから、受信信号をIF帯に落とすことなく直交信号の復調を行う方が有利なものとなる。この反面、高い周波数帯において直交したI相及びQ相の信号の正確な分離(復調)が要求されるため、高周波帯の周波数に同期して正確にπ/2(=90度)の位相差を保つ復調用直交ローカル周波数信号を準備する必要があるという難点が生じる。また、分離後の各相(I相及びQ相)の振幅にも誤差が発生するという難点が生じる。ここで、このような位相誤差や振幅誤差に関して、直交検波したI相及びQ相の信号の信号点配列の歪みの例は、上記図5や上記図6に示したようになる。そして、このような位相誤差や振幅誤差は、通信回線のエラーレートの悪化を引き起こす。
【0053】
これに対して、本例の復調装置を用いると、このような問題を解消することができる。
すなわち、本例の復調装置では、例えば高周波帯においてπ/2の位相差に或る程度の誤差を含んだローカル周波数信号波を用いて通常のアナログ方式によるI相及びQ相の信号の分離復調が行われるような場合においても、当該復調結果の出力をサンプリングしてデジタル化した後に、位相関係の誤差を補正すること及び振幅の誤差を補正することをデジタル処理で実行することにより、通信回線のエラーレートの改善を図ることができる。
【0054】
なお、本例の位相誤差補正回路2では、I相成分を一方の成分としてQ相成分を他方の成分として、そして、当該一方の成分と第1の制御係数α1とを掛け算器11により掛け算して当該掛け算の結果と当該他方の成分とを足し算器12により引き算する回路から位相変化回路が構成されており、当該一方の成分と位相変化回路による引き算の結果とを掛け算器13により掛け算して当該掛け算の結果をLPF14により平均化する回路から位相誤差検出回路が構成されており、積分器15及び掛け算器16により位相誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を位相変化回路の第1の制御係数α1として与える回路から第1の制御係数付与回路が構成されている。
【0055】
また、本例の振幅誤差補正回路3では、Q相成分を一方の成分としてI相成分を他方の成分として、そして、一方の成分と第2の制御係数α2とを掛け算器30により掛け算する回路から振幅変化回路が構成されており、他方の成分を2乗器31により2乗した結果と振幅変化回路による掛け算の結果を2乗器32により2乗した結果とを足し算器33により引き算した結果をLPF34により平均化する回路から振幅誤差検出回路が構成されており、積分器35や掛け算器36や足し算器37により振幅誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を振幅変化回路の第2の制御係数α2として与える回路から第2の制御係数付与回路が構成されている。
【0056】
また、本例の無線受信機では、送信側から無線により送信される直交変調信号を受信する機能により受信手段が構成されており、復調装置により復調された結果に基づいて受信された通信データや制御データなどを受信データとして取得する機能により受信データ取得手段が構成されている。
【0057】
ここで、本発明に係る復調装置や無線受信機などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法や、このような方法を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
【0058】
また、本発明に係る復調装置や無線受信機などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る復調装置によると、直交復調回路により直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、位相誤差補正回路により復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正し、振幅誤差補正回路により復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する構成として、位相誤差補正回路では位相変化回路が例えばQ相成分の位相を変化させて位相誤差検出回路が位相関係の誤差を検出して第1の制御係数付与回路が当該位相変化を制御し、振幅誤差補正回路では振幅変化回路が例えばQ相成分の振幅を変化させて振幅誤差検出回路が振幅の誤差を検出して第2の制御係数付与回路が当該振幅変化を制御するようにしたため、復調されたI相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を効果的に補正することができる。
【0060】
また、本発明に係る無線受信機によると、上記のような復調装置を備え、無線信号を受信し、復調装置により受信された信号を位相関係の誤差及び振幅の誤差が補正されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、復調装置により復調された結果に基づいて受信データを取得するようにしたため、例えば高い無線周波数や広帯域の信号を直接的にベースバンドの信号へ復調するダイレクトコンバージョンを行うような場合においても、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができ、これにより、正確な復調を実現して、高い通信品質を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る復調装置の一例を示す図である。
【図2】位相誤差補正回路の構成例を示す図である。
【図3】振幅誤差補正回路の構成例を示す図である。
【図4】直交検波回路の一例を示す図である。
【図5】位相誤差がある場合におけるコンステレーションの変形の様子の一例を示す図である。
【図6】振幅誤差がある場合におけるコンステレーションの変形の様子の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・アナログ直交復調回路、 2・・位相誤差補正回路、
3・・振幅誤差補正回路、
11、13、16、23〜25、30、36・・掛け算器、
12、33、37・・足し算器、 14、26、27、34・・LPF、
15、35・・積分器、 21・・ローカル信号発振器、
22・・位相シフト器、 28、29・・A/D変換器、
31、32・・2乗器、
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調する復調装置などに関し、特に、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば通信に用いる無線周波数が高い無線機においては、従来、中間周波数(IF)を用いたヘテロダイン方式やスーパーヘテロダイン方式が一般的に実施されてきた。このような方式の目的は、中間周波数を用いることにより同一周波数での増幅器の利得(アンプゲイン)を少なくすることや、数種類の中間周波数で信号を増幅して全体的な利得(トータルゲイン)を確保することにより、増幅器の発振を防ぐなどして回路を容易化することであった。
また、中間周波数の信号からベースバンドの信号へ変換する直交検波器(直交復調器)を構成する場合には、このような変換を低い中間周波数で行う方が、特性の良い回路を容易に実現することができた。
【0003】
しかしながら、ヘテロダイン方式のように中間周波数を用いる回路では、フィルタやミキサや発振器等の部品点数が多くなり高価になってしまう。
また、例えばソフトウエア無線機のシステムのように数種類の無線周波数の信号を受信するような広帯域の無線周波数を扱うシステムでは、通信可能な周波数帯域が中間周波数用のフィルタに制限されてしまう。このため、例えば高い無線周波数の信号でも直接的(ダイレクト)に広帯域の直交検波が可能になれば、大きな効果が得られる。
【0004】
図4には、従来の直交検波回路の一例を示してある。
同図に示した直交検波回路では、中間周波数(IF)信号を分配器41により分配し、一方の分配信号を一方の乗算器44へ入力し、他方の分配信号を他方の乗算器45へ入力する。また、発振器42により例えばI信号に対応した搬送波信号を発振し、90°シフト器43が当該搬送波信号を一方の乗算器44へ出力するとともに当該搬送波信号の位相を90°(度)シフトさせた信号をQ信号の搬送波信号として他方の乗算器45へ出力する。一方の乗算器44では一方の分配信号とI信号に対応した搬送波信号とを混合(ミキシング)することによりI信号が得られ、同様に、他方の乗算器45では他方の分配信号とQ信号に対応した搬送波信号とを混合することによりQ信号が得られる。
【0005】
ここで、高い無線周波数で広帯域の周波数に対応した直交検波回路を実現する場合には、困難な点がある。具体的には、例えば、I相の信号とQ相の信号を取り出すために用いられるI相のローカル周波数信号とQ相のローカル周波数信号との位相の差を正確に90度にすることが困難であり、このため、I相とQ相との直交性が崩れてしまう。また、例えば、受信信号をベースバンドの信号へ変換した後にA/D(Analog to Digital)変換器でサンプリングすることが行われるが、このときのレベルに関してベースバンド回路に設ける増幅器(アンプ)の特性やフィルタのばらつきなどに起因してI相とQ相とにレベルの差が発生してしまうという困難があり、このため、正確に復調を行うことができなくなってしまう。
【0006】
図5には、I相とQ相との位相の直交性及び振幅の同一性に関して、位相誤差が10度であって振幅誤差が0dB(無し)である場合について、コンステレーションの変形の様子の一例を示してある。
また、図6には、I相とQ相との位相の直交性及び振幅の同一性に関して、位相誤差が0度(無し)であって振幅誤差が1dBである場合について、コンステレーションの変形の様子の一例を示してある。
上記図5や上記図6に示されるように、I相とQ相との間に上記のような位相誤差や振幅誤差がある場合には、誤り率(エラーレート)が悪化してしまい、受信信号を正確に復調することができなくなってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で示したように、従来の直交検波回路では、例えば高い無線周波数で広帯域の信号を復調するような場合に、I相とQ相との間に上記のような位相誤差や振幅誤差が発生してしまうために、正確に復調することができないといった不具合があった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、例えば高い無線周波数や広帯域の信号を直接的にベースバンドの信号へ復調するダイレクトコンバージョンを行うような場合に、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができる復調装置を提供することを目的とする。
【0009】
なお、以下に示す文献に記載された技術では、例えばI相成分とQ相成分に関する位相の誤差や振幅の誤差を補正することが行われるが、後述する本発明では、これらとは異なる構成や制御によりI相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差や振幅の誤差を効果的に補正することを実現する。
例えば、特開2001−211220号公報に記載の「自動直交制御機能を備えた復調器」では、直交検波器で直交検波された信号の同相及び直交成分の位相間における直交誤差を補正することや、各成分の振幅誤差を補正することが行われる。特開平8−307465号公報に記載の「受信装置の補償方法・受信装置及び送受信装置」では、検波器により検波されるI信号及びQ信号に生じる誤差のデータをメモリに保存しておき、実際の通信時に当該メモリから誤差データを読み出して誤差を補償することが行われる。特開平10−56484号公報に記載の「直交および振幅誤差補償回路」では、直交準同期検波器から出力される同相信号及び直交信号についての直交性の誤差及び振幅の誤差を補償することが行われる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る復調装置では、次のような構成により、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正する。
すなわち、直交復調回路が直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、位相誤差補正回路が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正し、振幅誤差補正回路が復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する。
【0011】
また、位相誤差補正回路では、位相変化回路がI相成分とQ相成分との一方の成分と第1の制御係数とを掛け算して当該掛け算の結果と他方の成分とを引き算し、位相誤差検出回路が前記一方の成分と位相変化回路による引き算の結果とを掛け算して当該掛け算の結果を平均化し、第1の制御係数付与回路が位相誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を位相変化回路の第1の制御係数として与える。そして、位相誤差補正回路では、位相誤差検出回路による平均化の結果が小さくなるように制御し、前記一方の成分と位相変化回路による引き算の結果を位相関係の誤差が補正されたI相成分及びQ相成分として出力する。
【0012】
また、振幅誤差補正回路では、振幅変化回路がI相成分とQ相成分との一方の成分と第2の制御係数とを掛け算し、振幅誤差検出回路が他方の成分を2乗した結果と振幅変化回路による掛け算の結果を2乗した結果とを引き算した結果を平均化し、第2の制御係数付与回路が振幅誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を振幅変化回路の第2の制御係数として与える。そして、振幅誤差補正回路では、振幅誤差検出回路による平均化の結果が小さくなるように制御し、前記他方の成分と振幅変化回路による掛け算の結果を振幅誤差が補正されたI相成分及びQ相成分として出力する。
【0013】
従って、位相誤差補正回路では復調されたI相成分とQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差が小さくなるように補正することができ、また、振幅誤差補正回路では復調されたI相成分とQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差が小さくなるように補正することができ、これらにより、復調されたI相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができる。
【0014】
ここで、直交変調としては、種々な変調方式が用いられてもよく、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式などを用いることができる。
また、受信信号としては、種々な信号が用いられてもよい。
【0015】
また、位相誤差補正回路では、例えばI相成分とQ相成分との位相関係の誤差として直交からの誤差を補正し、つまり、I相成分とQ相成分との位相差が90度或いは90度に近くなるように補正する。
また、振幅誤差補正回路では、例えばI相成分とQ相成分との振幅の誤差として同一からの誤差を補正し、つまり、I相成分とQ相成分との振幅差が0或いは0に近くなるように補正する。
また、位相誤差補正回路による位相誤差補正と振幅誤差補正回路による振幅誤差補正を行う順序としては、任意であってもよく、例えば位相誤差補正の後に振幅誤差補正が行われる構成が用いられてもよく、或いは、振幅誤差補正の後に位相誤差補正が行われる構成が用いられてもよい。
【0016】
また、位相誤差補正回路の位相変化回路で用いられる一方の成分としては、I相成分とQ相成分とのいずれの成分が用いられてもよい。
また、当該位相変化回路により行われる引き算では、例えば掛け算の結果を他方の成分から引き算してもよく、或いは、他方の成分を掛け算の結果から引き算してもよい。
【0017】
また、位相誤差補正回路の位相誤差検出回路では、例えば掛け算の結果を時間的に平均化する。このような平均化の結果は、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差を反映したものとなり、このような平均化の結果が小さくなるように制御するとI相成分とQ相成分との位相関係の誤差を小さくすることができる。
また、このような平均化の結果が小さくなるように制御する態様としては、例えば当該平均化の結果が0となるように制御するのが好ましいが、実用上で有効な範囲で他の態様が用いられてもよい。
【0018】
また、位相誤差補正回路から出力される一方の成分と位相変化回路による引き算の結果としては、例えば当該一方の成分がI相成分であり当該引き算の結果がQ相成分である構成が用いられる場合や、或いは、当該一方の成分がQ相成分であり当該引き算の結果がI相成分である構成が用いられる場合がある。
【0019】
また、振幅誤差補正回路の振幅変化回路で用いられる一方の成分としては、I相成分とQ相成分とのいずれの成分が用いられてもよい。なお、位相誤差補正回路の位相変化回路で用いられる一方の成分と振幅誤差補正回路の振幅変化回路で用いられる一方の成分としては、I相成分とQ相成分とについて、例えば異なる成分が用いられてもよく、或いは、同一の成分が用いられてもよい。
【0020】
また、振幅誤差補正回路の振幅誤差検出回路により行われる引き算では、例えば他方の成分を2乗した結果を掛け算の結果を2乗した結果から引き算してもよく、或いは、掛け算の結果を2乗した結果を他方の成分を2乗した結果から引き算してもよい。
【0021】
また、振幅誤差補正回路の振幅誤差検出回路では、例えば引き算した結果を時間的に平均化する。このような平均化の結果は、I相成分とQ相成分との振幅の誤差を反映したものとなり、このような平均化の結果が小さくなるように制御するとI相成分とQ相成分との振幅の誤差を小さくすることができる。
また、このような平均化の結果が小さくなるように制御する態様としては、例えば当該平均化の結果が0となるように制御するのが好ましいが、実用上で有効な範囲で他の態様が用いられてもよい。
【0022】
また、振幅誤差補正回路から出力される他方の成分と振幅変化回路による掛け算の結果としては、例えば当該他方の成分がI相成分であり当該掛け算の結果がQ相成分である構成が用いられる場合や、或いは、当該他方の成分がQ相成分であり当該掛け算の結果がI相成分である構成が用いられる場合がある。
【0023】
また、本発明に係る無線受信機では、上記のような本発明に係る復調装置を備え、次のようにして、直交変調されて無線により送信された信号を受信し、受信した信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正する。
すなわち、受信手段が無線信号を受信し、復調装置が受信手段により受信された信号を位相関係の誤差及び振幅の誤差が補正されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、受信データ取得手段が復調装置により復調された結果に基づいて受信データを取得する。
【0024】
従って、例えば高い無線周波数や広帯域の信号を直接的にベースバンドの信号へ復調するダイレクトコンバージョンを行うような無線受信機においても、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができる。
【0025】
ここで、無線受信機としては、種々なものが用いられてもよい。
また、受信データ取得手段は、例えば、復調装置により復調された結果に基づいて同期確立処理やスクランブル解除処理やCRC(Cyclic Redundancy Check character)判定処理を行って受信データを取得し、この場合、直交変調された信号を無線送信する送信側では、当該信号に対してスクランブル処理やCRC判定のための処理を行う。
【0026】
なお、本発明は、種々な通信システムに適用されてもよく、特に、例えば高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)の狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)に適用するのに好適なものである。
ここで、高度道路交通システムでは、人と道路と車両の間で情報を送受信して、道路の安全性や輸送効率を向上させることや、運転環境や歩行環境を快適化することなどが図られる。具体的には、車両に搭載された無線機と道路に設置された基地局無線機又は別の車両に搭載された無線機との間で情報を通信することが行われる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る復調装置の一例を示してある。本例の復調装置は、無線受信機に設けられており、当該無線受信機により受信された直交変調信号を復調する。
同図に示されるように、本例の復調装置には、アナログ直交復調回路1と、フィードバック制御を行う位相誤差補正回路2と、フィードバック制御を行う振幅誤差補正回路3とが直列に接続されて備えられている。
【0028】
アナログ直交復調回路1は、例えば広帯域で高い無線周波数の受信信号を入力し、当該受信信号をアナログ直交復調する。
位相誤差補正回路2は、アナログ直交復調回路1を用いて得られたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分を入力し、当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正する。
振幅誤差補正回路3は、位相誤差補正回路2から出力されるI相成分とQ相成分を入力し、当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する。
【0029】
本例の復調装置では、このような構成を用いて、例えば復調したベースバンドの信号をA/D変換器(図示せず)でサンプリングした後に、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差や振幅の誤差を検出してこれらの誤差の分だけ補正を行う。
また、本例では、振幅誤差補正回路3から出力されるI相成分及びQ相成分に基づいて受信信号に関して同期確立処理やスクランブル解除処理やCRC判定処理を行い、これにより、受信されたデータ(受信データ)を取得して解析などする。
【0030】
次に、本例の位相誤差補正回路2の構成例を示す。
図2には、本例の位相誤差補正回路2の構成例を示してあり、本例の位相誤差補正回路2は、掛け算器11と、足し算器12と、掛け算器13と、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)14と、積分器15と、掛け算器16とから構成されている。
また、本例の位相誤差補正回路2には復調されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分が入力され、I相成分については入力されたものがそのままI相の出力端から出力される。
【0031】
掛け算器11は、位相誤差補正回路2に入力されるI相成分と後述する掛け算器16から入力される第1の制御係数α1とを掛け算し、当該掛け算の結果を足し算器12へ出力する。
足し算器12は、位相誤差補正回路2に入力されるQ相成分から掛け算器11から入力される掛け算の結果を引き算し(つまり、これらを逆位相で足し算し)、当該引き算の結果を掛け算器13へ出力するとともに位相誤差補正回路2のQ相の出力端から出力する。
ここで、掛け算器11と足し算器12では、Q相成分に対して位相の変化(補正)が行われている。
【0032】
掛け算器13は、位相誤差補正回路2に入力されるI相成分と足し算器12から入力される引き算の結果とを掛け算し、当該掛け算の結果をLPF14へ出力する。ここで、掛け算器13では、I相とQ相との掛け算が行われている。
LPF14は、掛け算器13から入力される掛け算の結果をフィルタリングすることにより平均化し、当該平均化の結果を積分器15へ出力する。
積分器15は、LPF14から入力される平均化の結果を積分し、当該積分の結果を掛け算器16へ出力する。
【0033】
掛け算器16は、積分器15から入力される積分の結果とループ利得係数Gp1とを掛け算し、当該掛け算の結果を第1の制御係数α1として上記した掛け算器11へ出力する。なお、ループ利得係数Gp1は、例えば制御部(図示せず)により制御されて掛け算器16へ供給される。
【0034】
本例の位相誤差補正回路2では、掛け算器13によりI相成分と位相変化(位相補正)後のQ相成分とを掛け算した結果をLPF14により平均化した結果の出力値が、例えば当該I相成分と当該Q相成分との直交性がずれている場合には、0ではなく、正(+)の値或いは負(−)の値のどちらかに変化する。このため、本例では、LPF14からの出力が0に近づくようにフィードバックループを制御することにより、当該I相成分と当該Q相成分との間の位相関係の誤差を補正する。なお、本例では、掛け算器13とLPF14と積分器15と掛け算器16から、フィードバックループの回路が構成される。
【0035】
次に、本例の振幅誤差補正回路3の構成例を示す。
図3には、本例の振幅誤差補正回路3の構成例を説明するために、アナログ直交復調回路やA/D変換器を有した直交復調部と一体化された振幅誤差補正回路3の構成例を示してある。
ここで、同図に示したローカル信号発振器21や位相シフト器22や掛け算器23や掛け算器24や掛け算器25やLPF26やLPF27は例えばアナログ直交復調回路を構成する部分であり、また、A/D変換器28やA/D変換器29は当該アナログ直交復調回路により復調されたベースバンド信号のI成分やQ成分をアナログ信号からデジタル信号へ変換する部分である。
【0036】
本例では、上記したアナログ直交復調回路21〜27やA/D変換器28、29から構成される直交復調部は位相誤差補正回路2の前段に備えられており、振幅誤差補正回路3とは直接的には接続されない構成であるが、ここで、直交復調部の構成例を説明しておく。
【0037】
すなわち、ローカル信号発振器21は、例えばI相に対応した搬送波信号を発振して位相シフト器22と掛け算器23へ出力する。
位相シフト器22は、ローカル信号発振器21から入力される搬送波信号の位相を(90+Δθ)度シフトさせ、当該位相シフト後の信号をQ相に対応した搬送波信号として掛け算器24へ出力する。ここで、Δθは、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差を発生させる。
【0038】
掛け算器23は、復調対象として入力される信号(入力帯域信号S)とローカル信号発振器21から入力されるI相の搬送波信号とを掛け算(混合)し、当該掛け算の結果をLPF26へ出力する。
掛け算器24は、復調対象として入力される信号(入力帯域信号S)と位相シフト器22から入力されるQ相の搬送波信号とを掛け算(混合)し、当該掛け算の結果をLPF27へ出力する。
【0039】
ここで、掛け算器24とLPF27との間に示されている掛け算器25は、例えば増幅器の特性やフィルタのばらつきなどに起因する要因ΔGがI相成分とQ相成分との振幅の誤差を発生させる様子を概念的に表している。
【0040】
LPF26は、掛け算器23から入力される掛け算の結果をフィルタリングしてI相成分を抽出し、当該I相成分をA/D変換器28へ出力する。
LPF27は、掛け算器24から入力される掛け算の結果をフィルタリングしてQ相成分を抽出し、当該Q相成分をA/D変換器29へ出力する。
A/D変換器28は、LPF26から入力されるI相成分をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。
A/D変換器29は、LPF27から入力されるQ相成分をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。
【0041】
次に、本例の振幅誤差補正回路3の構成例を説明する。
上記図3に示されるように、本例の振幅誤差補正回路3は、掛け算器30と、2乗器31と、2乗器32と、足し算器33と、LPF34と、積分器35と、掛け算器36と、足し算器37とから構成されている。
また、本例の振幅誤差補正回路3では、位相誤差補正回路2から出力されるI相成分及びQ相成分が入力され、I相成分については入力されたものがそのままI相の出力端から出力される。
【0042】
掛け算器30は、振幅誤差補正回路3に入力されるQ相成分と後述する足し算器37から入力される第2の制御係数α2とを掛け算し、当該掛け算の結果を2乗器32へ出力するとともに振幅誤差補正回路3のQ相の出力端から出力する。ここで、掛け算器30では、Q相成分に対して振幅の変化(補正)が行われている。
【0043】
2乗器31は、振幅誤差補正回路3に入力されるI相成分を2乗してエネルギー(電力)を取得し、当該2乗した結果を足し算器33へ出力する。
2乗器32は、掛け算器30から入力される掛け算の結果を2乗してエネルギー(電力)を取得し、当該2乗した結果を足し算器33へ出力する。
足し算器33は、2乗器32から入力される2乗の結果から2乗器31から入力される2乗の結果を引き算し(つまり、これらを逆位相で足し算し)、当該引き算の結果をLPF34へ出力する。
【0044】
LPF34は、足し算器33から入力される引き算の結果をフィルタリングすることにより平均化し、当該平均化の結果を積分器35へ出力する。
積分器35は、LPF34から入力される平均化の結果を積分し、当該積分の結果を掛け算器36へ出力する。
【0045】
掛け算器36は、積分器35から入力される積分の結果とループ利得係数Gp2とを掛け算し、当該掛け算の結果を足し算器37へ出力する。なお、ループ利得係数Gp2は、例えば制御部(図示せず)により制御されて掛け算器36へ供給される。
足し算器37は、例えば“1”の値から掛け算器36から入力される掛け算の結果を引き算し(つまり、これらを逆位相で足し算し)、当該引き算の結果を第2の制御係数α2として上記した掛け算器30へ出力する。
【0046】
本例の振幅誤差補正回路3では、2つの乗算器31、32及び足し算器33によりI相成分の2乗結果と振幅変化(振幅補正)後のQ相成分の2乗結果との差を求めた結果をLPF34により平均化した結果の出力値が、例えば当該I相成分と当該Q相成分との振幅の同一性がずれている場合には、0ではなく、正(+)の値或いは負(−)の値のどちらかに変化する。このため、本例では、LPF34からの出力が0に近づくようにフィードバックループを制御することにより、当該I相成分と当該Q相成分との間の振幅の誤差を補正する。なお、本例では、2乗器31と2乗器32と足し算器33とLPF34と積分器35と掛け算器36と足し算器37から、フィードバックループの回路が構成される。
【0047】
以上のように、本例の無線受信機に備えられた復調装置では、例えばQPSK方式やQAM方式などにより変調された信号を復調するために用いられる直交検波器(直交復調器)に適用されて、位相誤差補正回路2と振幅誤差補正回路3を用いて受信信号から復調により得られたI相成分とQ相成分について位相と振幅を自動的に補正することにより、受信信号の歪みを低減することができる。また、本例では、好ましい態様として、位相誤差補正回路2と振幅誤差補正回路3をアナログ直交復調回路1の直後に配置してあり、例えば従来と同様なアナログ直交復調回路1により得られた直交信号の誤差を自動的に補正する構成とした。
【0048】
更に具体的には、本例の無線受信機に備えられた復調装置では、受信したQPSK信号やQAM信号などを復調してI相及びQ相のベースバンド信号を取得する直交復調回路1と、当該I相及びQ相のベースバンド信号のI相及びQ相の相互の位相関係の誤差を補正する位相誤差補正回路2と、当該位相関係の誤差を補正したI相及びQ相のベースバンド信号のI相及びQ相の相互の振幅の誤差を補正する振幅誤差補正回路3とから成るベースバンド信号復調回路を構成した。
【0049】
そして、位相誤差補正回路2では、上記図2を用いて示したようにループ状態を形成し、LPF14からの出力が0或いはほぼ0となる(つまり、I相とQ相とが直交或いはほぼ直交する)状態に制御する。
また、振幅誤差補正回路3では、上記図3を用いて示したようにループ状態を形成し、LPF34からの出力が0或いはほぼ0となる(つまり、I相とQ相との振幅が一致或いはほぼ一致する)状態に制御する。
【0050】
また、本例の無線受信機では、QPSK信号やQAM信号やこれら両方の信号などを受信する受信部と、受信された信号を復調する上記のようなベースバンド信号復調回路とを有し、復調された信号について同期を確立し、スクランブルを解除し、CRC判定し、S/P(Serial to Parallel)変換した後に、受信信号である制御信号などを取り出す。
【0051】
このように、本例の無線受信機に備えられた復調装置では、例えば高い無線周波数や広帯域のダイレクトコンバージョンを行うに際して、直交検波器でI相成分及びQ相成分に関して位相の誤差や振幅の誤差が発生するような場合においても、これらの誤差を補正することができ、これにより、正確に復調を行うことを可能とすることができ、受信信号のエラーレートを改善することができる。
【0052】
具体的な一例として、希望する複数の信号波を受信するような場合に、ローカル周波数を用いて受信波を一度中間周波信号(IF)へ変換する従来のヘテロダイン方式を用いると、IFフィルタの帯域特性により広帯域にわたる希望受信信号の数が制限されてしまう点や、ハードウエアが大きくなってしまう点などがあり、また、例えばソフトウエア無線機におけるシステムの複雑さを避けたい点などから、受信信号をIF帯に落とすことなく直交信号の復調を行う方が有利なものとなる。この反面、高い周波数帯において直交したI相及びQ相の信号の正確な分離(復調)が要求されるため、高周波帯の周波数に同期して正確にπ/2(=90度)の位相差を保つ復調用直交ローカル周波数信号を準備する必要があるという難点が生じる。また、分離後の各相(I相及びQ相)の振幅にも誤差が発生するという難点が生じる。ここで、このような位相誤差や振幅誤差に関して、直交検波したI相及びQ相の信号の信号点配列の歪みの例は、上記図5や上記図6に示したようになる。そして、このような位相誤差や振幅誤差は、通信回線のエラーレートの悪化を引き起こす。
【0053】
これに対して、本例の復調装置を用いると、このような問題を解消することができる。
すなわち、本例の復調装置では、例えば高周波帯においてπ/2の位相差に或る程度の誤差を含んだローカル周波数信号波を用いて通常のアナログ方式によるI相及びQ相の信号の分離復調が行われるような場合においても、当該復調結果の出力をサンプリングしてデジタル化した後に、位相関係の誤差を補正すること及び振幅の誤差を補正することをデジタル処理で実行することにより、通信回線のエラーレートの改善を図ることができる。
【0054】
なお、本例の位相誤差補正回路2では、I相成分を一方の成分としてQ相成分を他方の成分として、そして、当該一方の成分と第1の制御係数α1とを掛け算器11により掛け算して当該掛け算の結果と当該他方の成分とを足し算器12により引き算する回路から位相変化回路が構成されており、当該一方の成分と位相変化回路による引き算の結果とを掛け算器13により掛け算して当該掛け算の結果をLPF14により平均化する回路から位相誤差検出回路が構成されており、積分器15及び掛け算器16により位相誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を位相変化回路の第1の制御係数α1として与える回路から第1の制御係数付与回路が構成されている。
【0055】
また、本例の振幅誤差補正回路3では、Q相成分を一方の成分としてI相成分を他方の成分として、そして、一方の成分と第2の制御係数α2とを掛け算器30により掛け算する回路から振幅変化回路が構成されており、他方の成分を2乗器31により2乗した結果と振幅変化回路による掛け算の結果を2乗器32により2乗した結果とを足し算器33により引き算した結果をLPF34により平均化する回路から振幅誤差検出回路が構成されており、積分器35や掛け算器36や足し算器37により振幅誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を振幅変化回路の第2の制御係数α2として与える回路から第2の制御係数付与回路が構成されている。
【0056】
また、本例の無線受信機では、送信側から無線により送信される直交変調信号を受信する機能により受信手段が構成されており、復調装置により復調された結果に基づいて受信された通信データや制御データなどを受信データとして取得する機能により受信データ取得手段が構成されている。
【0057】
ここで、本発明に係る復調装置や無線受信機などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法や、このような方法を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
【0058】
また、本発明に係る復調装置や無線受信機などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る復調装置によると、直交復調回路により直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、位相誤差補正回路により復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正し、振幅誤差補正回路により復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する構成として、位相誤差補正回路では位相変化回路が例えばQ相成分の位相を変化させて位相誤差検出回路が位相関係の誤差を検出して第1の制御係数付与回路が当該位相変化を制御し、振幅誤差補正回路では振幅変化回路が例えばQ相成分の振幅を変化させて振幅誤差検出回路が振幅の誤差を検出して第2の制御係数付与回路が当該振幅変化を制御するようにしたため、復調されたI相成分とQ相成分との間の位相関係の誤差及び振幅の誤差を効果的に補正することができる。
【0060】
また、本発明に係る無線受信機によると、上記のような復調装置を備え、無線信号を受信し、復調装置により受信された信号を位相関係の誤差及び振幅の誤差が補正されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調し、復調装置により復調された結果に基づいて受信データを取得するようにしたため、例えば高い無線周波数や広帯域の信号を直接的にベースバンドの信号へ復調するダイレクトコンバージョンを行うような場合においても、直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調するに際して、I相成分とQ相成分との位相関係の誤差及び振幅の誤差を補正することができ、これにより、正確な復調を実現して、高い通信品質を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る復調装置の一例を示す図である。
【図2】位相誤差補正回路の構成例を示す図である。
【図3】振幅誤差補正回路の構成例を示す図である。
【図4】直交検波回路の一例を示す図である。
【図5】位相誤差がある場合におけるコンステレーションの変形の様子の一例を示す図である。
【図6】振幅誤差がある場合におけるコンステレーションの変形の様子の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・アナログ直交復調回路、 2・・位相誤差補正回路、
3・・振幅誤差補正回路、
11、13、16、23〜25、30、36・・掛け算器、
12、33、37・・足し算器、 14、26、27、34・・LPF、
15、35・・積分器、 21・・ローカル信号発振器、
22・・位相シフト器、 28、29・・A/D変換器、
31、32・・2乗器、
Claims (2)
- 直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調する復調装置において、
直交変調された受信信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調する直交復調回路と、
復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との位相関係の誤差を補正する位相誤差補正回路と、
復調されたI相成分及びQ相成分について当該I相成分と当該Q相成分との振幅の誤差を補正する振幅誤差補正回路とを備え、
位相誤差補正回路は、I相成分とQ相成分との一方の成分と第1の制御係数とを掛け算して当該掛け算の結果と他方の成分とを引き算する位相変化回路と、前記一方の成分と位相変化回路による引き算の結果とを掛け算して当該掛け算の結果を平均化する位相誤差検出回路と、位相誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を位相変化回路の第1の制御係数として与える第1の制御係数付与回路とから構成されており、位相誤差検出回路による平均化の結果が小さくなるように制御し、前記一方の成分と位相変化回路による引き算の結果を位相関係の誤差が補正されたI相成分及びQ相成分として出力し、
振幅誤差補正回路は、I相成分とQ相成分との一方の成分と第2の制御係数とを掛け算する振幅変化回路と、他方の成分を2乗した結果と振幅変化回路による掛け算の結果を2乗した結果とを引き算した結果を平均化する振幅誤差検出回路と、振幅誤差検出回路による平均化の結果に基づく係数を振幅変化回路の第2の制御係数として与える第2の制御係数付与回路とから構成されており、振幅誤差検出回路による平均化の結果が小さくなるように制御し、前記他方の成分と振幅変化回路による掛け算の結果を振幅誤差が補正されたI相成分及びQ相成分として出力する、
ことを特徴とする復調装置。 - 直交変調されて無線により送信された信号を受信し、受信した信号をベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調する無線受信機において、
無線信号を受信する受信手段と、
受信手段により受信された信号を位相関係の誤差及び振幅の誤差が補正されたベースバンド信号のI相成分及びQ相成分へ復調する請求項1に記載の復調装置と、
復調装置により復調された結果に基づいて受信データを取得する受信データ取得手段と、
を備えたことを特徴とする無線受信機。
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