JP2004037776A - 光導波路及び光導波路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コアに接続する光ファイバ等との光軸調整が簡単かつ正確にできる光導波路装置を提供する。
【解決手段】光導波路12は、内部にコア15を形成するコア溝17と、樹脂受け溝18、及び、導波路嵌合部19が一体形成されたアンダークラッド14と、基板13、オーバークラッド16から構成されている。導波路嵌合部19とコア溝17とは一体形成されているので、支持基板22の支持基板嵌合部23に導波路嵌合部19を嵌め合わせるとコア17の端面は必ず所定の位置にくる。従って導波路嵌合部19とコア溝17との位置に合わせて支持基板嵌合部23と光ファイバガイド等を設計しておけば、コア15とコア15に接続する光ファイバ等との光軸調整が簡単かつ正確にできる。
【選択図】 図4
【解決手段】光導波路12は、内部にコア15を形成するコア溝17と、樹脂受け溝18、及び、導波路嵌合部19が一体形成されたアンダークラッド14と、基板13、オーバークラッド16から構成されている。導波路嵌合部19とコア溝17とは一体形成されているので、支持基板22の支持基板嵌合部23に導波路嵌合部19を嵌め合わせるとコア17の端面は必ず所定の位置にくる。従って導波路嵌合部19とコア溝17との位置に合わせて支持基板嵌合部23と光ファイバガイド等を設計しておけば、コア15とコア15に接続する光ファイバ等との光軸調整が簡単かつ正確にできる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路と支持基板とに凹形状または凸形状の嵌合部を有し、当該嵌合部の凹凸を嵌め合わせることによって光導波路を支持基板の所定位置に設置して光導波路のコアに接続する光ファイバ等の光軸調整を自動的に行うことができる光導波路装置及びその光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
光導波路と光ファイバとの接続部において、効率よく光を伝搬させるためには、光導波路のコアと光ファイバの光軸が一致するように、正確な位置合わせを行っておく必要がある。しかしながら、位置合わせのために時間やコストを浪費することになれば、例え光導波路を低コストで効率よく生産できたとしても、最終的な生産効率を向上させることはできない。そこで従来より、簡単に精度良く光ファイバ等と接続できる光導波路装置が提案されてきた。
【0003】
図1は、従来より提案されている光導波路装置を説明するための図である。図1に示す光導波路装置1は、光導波路1aと支持基板4とからなり、光導波路1aは、光導波路1aに接続する光ファイバ2や光学素子3とともに支持基板4上に設置して使用する。
【0004】
この光導波路1aは、基板5上に形成されたクラッド6と、クラッド6の内部に形成されたコア7と、基板5上に設置された凸状の導波路嵌合部8から構成されている。一方、支持基板4の表面には、光導波路1aの導波路嵌合部8を嵌め合わせるための凹状の支持基板嵌合部9と、光ファイバ2を乗せる光ファイバガイド10、光導波路1aのクラッド6と対面する導波路収納部11がそれぞれ凹状に形成されている。
【0005】
支持基板嵌合部9と光ファイバガイド10は、導波路嵌合部8とコア7との位置関係に合わせて形成されているため、光導波路1aの導波路嵌合部8と、支持基板4の支持基板嵌合部9とを嵌め合わせて光導波路1aを支持基板4に設置すると、コア7と光ファイバガイド10に位置決めされた光ファイバ2や支持基板4上に設置された光学素子3の光軸が自動的に調芯され、煩雑な光軸調整を行わなくとも簡単に、コア7と光ファイバ2等とが接続できるようになっている。
【0006】
従来、光導波路1aは、エッチングと堆積等を繰り返して行う半導体プロセスによって製造されていたため、光導波路1aを構成する各部品は、それぞれ異なる工程で作られていた。そのため、光導波路1aを構成する各部品の位置関係にはバラツキが生じることとなり、そのバラツキが積算された結果、コア7と導波路嵌合部8の位置関係は支持基板嵌合部9と光ファイバガイド10の位置関係とはずれてしまい、光導波路1aを支持基板4に設置したときに、コア7と光ファイバガイド10上の光ファイバ2の光軸が一致しないという問題が生じ、歩留まり低下の原因となっていた。
【0007】
なお、シングルモードで光を伝搬する光導波路のコア径は6μm前後であり、光ファイバのコアの径は約10μm以下と微細である。この値からも、導波路嵌合部8に対するコア7の位置ずれが微少であっても、コア7と光ファイバ2との接続損失に大きな影響を与えることがわかる。
【0008】
【発明の開示】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、支持基板に設けた凹部または凸部に嵌め合わせて所定位置に設置するための、凸状または凹状の嵌合部を備えた光導波路及び該光導波路を用いた光導波路装置において、コアと嵌合部との位置関係にバラツキのない光導波路及び光導波路装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の別な目的は、コアに接続する投光素子又は受光素子の光軸調整に目印として用いるアライメントマークを備えた光導波路において、アライメントマークがコア又はクラッドと同一材料で形成されていて位置精度の高いアライメントマークを備えた光導波路装置を提供することにある。
【0010】
請求項1に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置決め用の導波路嵌合部とを備えた光導波路において、前記コアと前記導波路嵌合部とを同時成型したことを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の光導波路は、位置決め用の導波路嵌合部とコアとを同時成型しているので、コアを導波路嵌合部に対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、光導波路の導波路嵌合部を対象物に対して機械的に位置決めさせることで、対象物に対して高い位置精度でコアを位置決めすることが可能になる。
【0012】
請求項2に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置決め用の導波路嵌合部とを備えた光導波路において、前記クラッドを構成する部材もしくはその一部の部材にコアを形成するための溝と前記導波路嵌合部とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填して前記コアを形成したことを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の光導波路は、位置決め用の導波路嵌合部とコア形成用の溝とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填してコアを形成しているので、コアを導波路嵌合部に対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、光導波路の導波路嵌合部を対象物に対して機械的に位置決めさせることで、対象物に対して高い位置精度でコアを位置決めすることが可能になる。
【0014】
請求項3に記載の光導波路は、請求項2における前記導波路嵌合部が前記部材の前記溝と反対側の面に設けられていることを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載した光導波路の場合には、コアの溝と導波路嵌合部とをクラッドを構成する部材もしくはその一部の部材の同じ面に形成することもできるし、請求項3に記載の光導波路のようにコアの溝と導波路嵌合部とを互いに反対側の面に設けることもできる。従って、光導波路の実装形態の自由度が増し、特に、光導波路にヒータや電極などの素子が設けられている場合には、基板等への実装が容易になる。
【0016】
請求項4に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置合わせのためのアライメントマークとを備えた光導波路において、前記コアと前記アライメントマークとを同時成型したことを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の光導波路は、位置合わせ用のアライメントマークとコアとを同時成型しているので、コアをアライメントマークに対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、発光素子や受光素子、光ファイバ等の光学部品をアライメントマークを基準として位置決めすることで精度良くコアとの光軸合せを行なうことができる。
【0018】
請求項5に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置合わせのためのアライメントマークとを備えた光導波路において、前記クラッドを構成する部材もしくはその一部の部材にコアを形成するための溝と前記アライメントマークとを同時成型し、当該溝にコア材料を充填して前記コアを形成したことを特徴としている。
【0019】
請求項5に記載の光導波路は、位置合わせ用のアライメントマークとコア形成用の溝とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填してコアを形成しているので、コアをアライメントマークに対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、発光素子や受光素子、光ファイバ等をアライメントマークを基準として位置決めすることで精度良くコアとの光軸合せを行なうことができる。
【0020】
請求項6に記載の光導波路装置は、請求項1に記載の光導波路における前記コアに光学的な影響を与えるための素子を備えたことを特徴としている。かかる素子としては、コアの温度を制御するためのヒータ、コアに電界を加えるための電極、フィルタなどがある。これらの素子を用いることにより、本発明の光導波路に光スイッチ、光合波器、光分波器などの機能を持たせることができる。
【0021】
請求項7に記載の光導波路装置は、光学部品を位置決メするための位置決めガイドと導波路嵌合部を位置決めするための支持基板嵌合部とを支持基板に設け、請求項1又は2に記載した光導波路の前記導波路嵌合部を支持基板嵌合部に嵌め合わせて支持基板に前記光導波路を固定し、前記位置決めガイドにより前記光学部品を支持基板に位置決めすることによって光学部品と前記コア端面との光軸合わせを行なったことを特徴としている。ここで光学部品とは、発光素子、受光素子、光ファイバ等である。
【0022】
請求項7に記載の光導波路装置にあっては、光導波路のコアと導波路嵌合部との位置精度が高いので、導波路嵌合部と支持基板嵌合部とを嵌め合わせて支持基板に光導波路を実装したとき、支持基板に対するコアの位置精度を高くすることができる。よって、支持基板の位置決めガイド(例えば、光ファイバ用の光ファイバガイド)に光学部品を位置決めすることにより、容易且つ正確に光学部品とコアとの光軸合わせを行なうことができる。
【0023】
請求項8に記載の光導波路装置は、請求項4又は5に記載した光導波路を支持基板に載置し、前記アライメントマークを基準として光学部品とコア端面との光軸合わせを行なって光学部品を支持基板に設置したことを特徴としている。
【0024】
請求項8に記載の光導波路装置にあっては、光導波路のコアとアライメントマークとの位置精度が高いので、アライメントマークを基準として光学部品とコアとの位置決めを行なって光学部品を支持基板に設置することにより、容易且つ正確に光学部品とコアとの光軸合わせを行なうことができる。
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
【0025】
図2は、本発明の一実施形態による光導波路12の概略斜視図である。本発明の光導波路12は、基板13と、アンダークラッド14、Y字形のコア15、オーバークラッド16から構成されている。アンダークラッド14は、コア15の下方に形成されたクラッドであり、また、オーバークラッド16はコア15の上方に形成されたクラッドである。アンダークラッド14、コア15、オーバークラッド16はいずれも屈折率の大きな透明樹脂であって、コア15の屈折率はアンダークラッド14及びオーバークラッド16の屈折率よりも大きくなっている。
【0026】
アンダークラッド14の基板13と反対側の界面には、凹状のコア溝17及び樹脂受け溝18と、凸状をした2本の導波路嵌合部19が形成されている。導波路嵌合部19はオーバークラッド16から露出しており、オーバークラッド16の上面よりも上に突出している。コア15はコア溝17の内部に形成されている。樹脂受け溝18は、コア溝17の近傍に設けられている。
【0027】
本発明の光導波路12は、図3に示す概略斜視図、及び、図4に示す図3におけるA−A’断面図に示すように、コアに接続する光ファイバ25a〜25cと共に支持基板22に乗せて実装され、光導波路12と支持基板22によって光導波路装置が構成されている。図5は、図3の概略分解斜視図である。
【0028】
支持基板22には、断面がV溝状の支持基板嵌合部23と、コア15に光学的に接続する光ファイバを乗せる光ファイバガイド24a〜24cとが形成されている。支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cは、導波路嵌合部19とコア15の端面の位置関係に合わせて形成されているため、導波路嵌合部19と支持基板嵌合部23とを嵌め合わせれば、コア15と光ファイバ25a〜25cの光軸が自動的に調芯され、簡単にコア15と光ファイバ25a〜25cとが接続できるようになっている。
【0029】
次に、図6〜図7を用いて図2に示す光導波路12の製造工程を、簡単に説明する。図6〜図7では、図2に示す光導波路12の正面に相当する面を示している。まず、図6(a)に示すように、透明な基板13に未硬化の紫外線硬化樹脂14aを塗布し、図6(b)に示すように、表面にコア溝17、樹脂受け溝18及び導波路嵌合部19の各反転パターンを有する金型20を押し当て、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂14aを硬化させ、アンダークラッド14を成形する。
【0030】
なお、アンダークラッド14の成形方法は、コア溝17と導波路嵌合部19とが同一工程で成形される方法であればよく、上記の複製法(スタンパ法)以外にも、例えば射出成型や注型などで成形してもよい良い。また、射出成型や注型でアンダークラッド14を成型した場合には、基板13とアンダークラッド14を貼り合わせるようにしてもよいし、基板13を用いなくても良い。
【0031】
次に、図6(c)に示すように、アンダークラッド14のコア溝17にアンダークラッド14よりも屈折率の大きな樹脂15d(以下、コア樹脂15dという)を滴下して、図7(d)に示すようにスタンパ21を押し当てて、図7(e)に示すようにコア15の表面を平らに形成する。スタンパ21の下面には、導波路嵌合部19を逃がすための空間21aが設けられている。このとき、アンダークラッド14の上部に形成されるバリ15eが厚ければ、コア15内を伝搬する光がバリ15eに漏洩してしまうので、コア15内に閉じ込められることがなく損失光になってしまう。
【0032】
このような伝搬損失を抑制するために、バリ15eはできる限り薄くしなければならず、シングルモードで光を伝搬する場合には、バリの厚みは3μm以下にすることが望ましい。本実施形態のように、アンダークラッド14の表面に樹脂受け溝18を設けておけば、スタンパ21を押圧した際に余剰のコア樹脂15dが樹脂受け溝18に流れ込むため、バリ15eを薄くすることができる。
【0033】
最後に、図7(f)に示すように、形成されたコア15の上面、および、導波路嵌合部19以外のアンダークラッド14の表面に、アンダークラッド14と同じ屈折率の未硬化の紫外線硬化樹脂を滴下して、再度スタンパ21で押圧して表面を平らにし、オーバークラッド16を形成すれば、光導波路12が完成する。なお、一枚の基板(親基板)で、複数個の光導波路12を一度に製造する場合には、この後ダイシングブレードで切断する工程が必要となる。
【0034】
樹脂受け溝18は、図8(a)に示すように導波路嵌合部19の両側面にも形成するなどして、複数箇所に設けても良い。導波路嵌合部19の両側面に樹脂受け溝18を形成した場合、図8(b)に示すように、導波路嵌合部19の周辺にオーバークラッド16が盛り上がらないため、光導波路12を支持基板に設置するときに盛り上がったオーバークラッド16が設置の妨げになるようなことが無い。また、樹脂受け溝18は、アンダークラッド14に形成せずに、スタンパ21表面に設けるようにしてもよい。
【0035】
本発明の光導波路装置は、上述の通り、アンダークラッド14にコア溝17と導波路嵌合部19とを同時成型しているため、導波路嵌合部19とコア15との位置関係にずれやバラツキが生じることがない。また、支持基板22は、複製法(スタンパ法)、射出成型、注型など、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cとが同時に形成される方法で成形すれば、位置関係にバラツキが生じるおそれがない。このようにして成形した支持基板22と、本発明の光導波路12を用いれば、コア15と光ファイバ25a〜25cとの光軸合わせを正確、かつ、簡単に行うことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
図9(a)は、本発明のさらに別な実施形態による光導波路12(光スイッチ)の平面図である。また、図9(b)は、図9(a)に示す光導波路12のB−B’線断面図である。本発明の光導波路12は、アンダークラッド14、Y字形になったコア15、オーバークラッド16から構成されている。また、アンダークラッド14の上面には、コア溝17と樹脂受け溝18が形成され、アンダークラッド14の下面には凹状の導波路嵌合部19が形成されている。コア15は、2本の分岐コア15a,15bと、非分岐のコア15cから構成されている。
【0037】
本発明の光導波路12のアンダークラッド14は、射出成型や注型など、コア溝17と導波路嵌合部19とがアンダークラッド14の対向する面にある場合でも同時に形成されるような方法で成形する。コア15及びオーバークラッド16は、第1の実施形態で示した製造方法と同様に、未硬化の樹脂を滴下して、スタンパで押圧し、硬化させることによって形成する。
【0038】
分岐部分の近傍において、分岐コア15a,15bの上方には、それぞれヒーター26a,26bを設置し、各ヒーター26a,26bにはそれぞれ通電用の一組の電極27a,27bを接続する。2本の分岐コア15a,15bのうち、例えば分岐コア15aにのみ光を透過伝搬させる場合、分岐コア15b上のヒーター26bで分岐コア15bを加熱し、分岐コア15bの実効屈折率をコア15aよりも小さくすると、非分岐コア15cの端面から入射した光は、分岐コア15aにのみ光を伝搬することになる。このように本発明の光導波路12では、ヒーター26a,26bのON−OFF操作によって、光を伝搬させる方向を切り替えることができる。
【0039】
なお、オーバークラッド16を薄く形成しておけば、少ない熱量で分岐コア15a,15bを効率よく温めることができるため、消費電力の小さな小型のヒーターを用いることができる。
【0040】
図10は、本発明の光導波路12を支持基板22に実装した光導波路装置を示す概略斜視図であり、図11は、図10の概略分解斜視図である。本発明の光導波路12は、コア15に接続する光ファイバ25a〜25cと共に支持基板22に乗せて使用する。光導波路12のV溝状をした導波路嵌合部19と、支持基板22の底面に設けられた凸状の支持基板嵌合部23とを嵌め合わせ、また、光ファイバ25a〜25cを支持基板22の光ファイバガイド24a〜24cに乗せて接着剤で固定すれば、光導波路12のコア15と光ファイバ25a〜25cとを自動的に光軸合わせすることができるようになっている。
【0041】
支持基板22に光導波路12を設置した後、図10に示すように、ヒーター26a,26bの電極27a,27bと、支持基板22のボンディングパッド29をワイヤボンディングする。なお、ボンディングパッド29は、支持基板22の内部で端子28と電気的に接続されており、端子28は電源に接続される。
【0042】
本発明の光導波路12は、アンダークラッド14を形成する際に、コア溝17や樹脂受け溝18と導波路嵌合部19とを同時に形成しているため、コア15と導波路嵌合部19の位置関係にずれが生じることがない。また、支持基板22は、複製法(スタンパ法)、射出成型、注型など、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cとが同時に形成される方法で形成すれば、位置関係にバラツキが生じるおそれがない。このようにして成形した支持基板と、本発明の光導波路12を用いれば、コア15と光ファイバ25a〜25cとの光軸合わせを正確、かつ、簡単に行うことができる。
【0043】
なお、第1の実施形態で示したように、基板13上面にアンダークラッドを形成した場合、基板下面にヒーターを設置することになるため、基板の厚みによってヒーターからコアに熱が伝わりにくく消費電力が大きくなったり、ヒーターで加熱したコアが充分に温まらず、光スイッチとして充分に機能しない恐れがある。しかしながら、本実施形態の光導波路12は、アンダークラッド14の対向する面にコア溝17と導波路嵌合部19を形成しており、厚みの薄いオーバークラッド16上にヒーター等を設置することができるため、消費電力の小さなヒーターを用いることができる。
【0044】
(第3の実施形態)
図12は本発明のさらに別の実施形態による光導波路12の概略斜視図である。この光導波路12は、基板13とアンダークラッド14、コア部30、オーバークラッド16から構成されている。コア部30には、コア15と導波路嵌合部19が形成されており、コア部30の表面の導波路嵌合部19以外の部分は、オーバークラッド16で覆われている。
【0045】
本実施形態の光導波路12は、図13に示す支持基板22に設置して使用する。支持基板22には、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cがいずれも断面がV溝状に形成されている。しかして、光導波路12の導波路嵌合部19を支持基板嵌合部23に嵌め合わせ、光ファイバ25a〜25cを光ファイバガイド24a〜24cに設置すればコア15と光ファイバ25a〜25cの光軸が自動的に調整できるようになっている。
【0046】
本発明の光導波路12の製造方法を簡単に説明する。まず、図14(a)に示すように、射出形成されたコア部30を、基板13上に塗布した樹脂材料の接着剤14aによって接着する。接着剤14aは、光導波路12のアンダークラッド14になるため、コアよりも屈折率が小さくなくてはならない。
【0047】
接着剤14aが硬化した後、図14(b)に示すようにコア部30表面の導波路嵌合部19以外の部分に、コア15よりも屈折率の小さい樹脂16aを塗布してスタンパ21で押圧し、オーバークラッド16を形成すれば、図14(c)に示す本実施形態の光導波路12が完成する。
【0048】
本実施形態の光導波路12は、コア15と導波路嵌合部19とが、同時成型されているため、コア15と導波路嵌合部19との位置関係にバラツキが生じるおそれがない。また、支持基板22は、複製法(スタンパ法)、射出成型、注型など、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cとが同時に形成される方法で形成すれば、位置関係にバラツキが生じるおそれがない。このようにして成形した支持基板と、本発明の光導波路12を用いれば、コア15と光ファイバ25a〜25cとの光軸合わせを正確、かつ、簡単に行うことができる。
【0049】
なお、図12〜図14においては、便宜上コア部30のうちコア15の設けられていない部分の厚みを誇張して示しており、この厚みは実際にはコア15の厚みに比べて極めて薄くなっている。
【0050】
(第4の実施形態)
図15(a)は本発明のさらに別の実施形態による光導波路12の平面図であって、図15(b)は図15(a)に示す光導波路12のC−C’線断面図である。本発明の光導波路12は、基板13とアンダークラッド14、コア15、十字形状をしたアライメントマーク32a,32b、及びオーバークラッド16から構成されている。本実施形態のアンダークラッド14は、樹脂を用いた複製法(スタンパ法)や、射出成型、注型など、コア溝17、導波路嵌合部19およびアライメントマーク溝31a,31bが同時に形成される方法で成型しなければならない。コア15およびオーバークラッド16は、第1の実施形態で説明したように、未硬化の樹脂を滴下してスタンパで押圧することによって形成する。コア15形成用の樹脂は、コア溝17と、アライメントマーク溝31a,31bの両方に滴下するため、コア15とアライメントマーク32a,32bとは同一の材料で形成される。
【0051】
アライメントマーク32a,32bは、分岐したコア15a,15b(以下、分岐コア15a,15bという)の端部付近の両サイドに形成されており、分岐コア15a,15bの端部に半導体レーザー素子(LD)を接続する際に光軸合わせに利用するマークである。半導体レーザー素子は、アライメントマーク32a,32bを目印にして支持基板22上に実装する。
【0052】
本発明の光導波路12は、アライメントマーク溝31a,31bがコア溝17と同時に形成されるため、アライメントマーク32a,32bとコア15との位置関係に、ずれが生じるおそれが無い。したがって、このアライメントマーク32a,32bを用いてコア15に接続する半導体レーザー素子の位置合わせを行えば、接続損失が最小限になる位置に半導体レーザー素子を設置することが可能になる。
【0053】
ところで、アライメントマーク32a,32bは、屈折率の差の小さなオーバークラッド16およびアンダークラッド14で囲まれているため、アライメントマーク32a,32bとアライメントマーク32a,32b周辺部との光の反射具合に変化がなく、識別しにくい場合がある。
【0054】
そこで、本発明の光導波路12では、アンダークラッド14の表面に設けたアライメントマーク32a(32b)内に、図16(a)に示すように凹部をグレーティング状に形成し、凹部が形成されている部分と、凹部が形成されていない部分での光の反射具合の違いを利用して、アライメントマーク32a(32b)を識別しやすくしている。また、アライメントマーク32a(32b)は、図16(b)に示すように、アンダークラッド14上に凸部をグレーティング状に成形したものでもよい。なお、1つのアライメントマーク32を構成する個々の凹部(凸部)の深さ(高さ)は同じであっても良いし、アライメントマークの中心部分から外側に向けて徐々に深さ(高く)が変化していくようにしても良い。また、アライメントマーク内の凹部(凸部)はグレーティング状以外の形状に形成されていてもよい。
【0055】
なお、第3の実施形態で示したように、コアと導波路嵌合部とが一体化したコア部にアライメントマーク32a(32b)を設ける場合には、図16(b)に示すような、凸部を有するアライメントマーク32a(32b)を形成するとよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明の光導波路は、コア溝と、位置決め用の凸状または凹状の導波路嵌合部とを、同一のクラッドに同時成型するために、導波路嵌合部をコアに対してバラツキなく高い位置精度で形成することができる。したがって、本発明の光導波路を、導波路嵌合部と嵌め合わせる凹状または凸状の支持基板嵌合部を備えた支持基板に設置すれば、高い位置精度でコアを位置決めすることが可能になり、コア端の位置に合わせて光ファイバガイド等を形成して光ファイバ等を実装すれば、コアと光ファイバ等の光軸調整を簡単かつ正確に行うことができる。また、コアと導波路嵌合部とを一体形成する場合にも同様の効果が得られる。
【0057】
また、アンダークラッドを射出成型や注型で形成すれば、コア溝と導波路嵌合部とをアンダークラッドの同一表面に同時成型するだけでなく、対向する面に同時成型することもできる。アンダークラッドの対向する面にコア溝と導波路嵌合部を成型すれば、コアからの厚みの薄いオーバークラッド上にヒーターを設置して熱工学効果を利用した光導波路装置(光スイッチ)にすることもできる。
【0058】
また、アンダークラッドにコア溝とアライメントマークを同時成型したり、コアとアライメントマークとを同時成型すれば、コアとアライメントマークとの位置関係にバラツキが生じるおそれがなく、位置合わせ用の目印として充分に機能させることができる。また、アライメントマーク内で凹部(凸部)を例えばグレーティング状に形成すれば、アライメントマークの周辺部とアライメントマークでの光の反射具合が異なるため、アライメントマークを識別し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】支持基板上で光ファイバと光導波路とを接続する従来の光導波路装置を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態による光導波路装置の概略斜視図である。
【図3】図2の光導波路装置と光ファイバとを支持基板上に設置した光導波路装置の概略斜視図である。
【図4】図3のA−A’線断面図である。
【図5】図3の概略分解斜視図である。
【図6】(a)〜(c)は、図2の光導波路装置の製造工程を説明する図である。
【図7】(d)〜(f)は、図6の続図である。
【図8】(a),(b)は、樹脂逃げ溝を支持基板嵌合部の両側面に形成した様子を説明するための図である。
【図9】(a)は本発明のさらに別の実施形態による光導波路装置(光スイッチ)の平面図であって、(b)は、(a)のB−B’線断面図である。
【図10】図9に示す光導波路と、光ファイバを支持基板に実装した光導波路装置の概略斜視図である。
【図11】図10の概略分解斜視図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態による光導波路の概略斜視図である。
【図13】図12の光導波路と、光ファイバ、及び、支持基板を示す概略分解斜視図である。
【図14】(a)(b)(c)は、図12に示す光導波路の製造工程を説明する図である。
【図15】(a)は、本発明のさらに別の実施形態による光導波路の平面図であって、(b)は、(a)のC−C’線断面図を示している。
【図16】(a)(b)は、アライメントマークの形状を説明するための図である。
【符号の説明】
12 光導波路
13 基板
14 アンダークラッド
15 コア
16 オーバークラッド
17 コア溝
18 樹脂受け溝
19 導波路嵌合部
22 支持基板
23 支持基板嵌合部
24a 光ファイバガイド
24b 光ファイバガイド
24c 光ファイバガイド
25a 光ファイバ
25b 光ファイバ
25c 光ファイバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路と支持基板とに凹形状または凸形状の嵌合部を有し、当該嵌合部の凹凸を嵌め合わせることによって光導波路を支持基板の所定位置に設置して光導波路のコアに接続する光ファイバ等の光軸調整を自動的に行うことができる光導波路装置及びその光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
光導波路と光ファイバとの接続部において、効率よく光を伝搬させるためには、光導波路のコアと光ファイバの光軸が一致するように、正確な位置合わせを行っておく必要がある。しかしながら、位置合わせのために時間やコストを浪費することになれば、例え光導波路を低コストで効率よく生産できたとしても、最終的な生産効率を向上させることはできない。そこで従来より、簡単に精度良く光ファイバ等と接続できる光導波路装置が提案されてきた。
【0003】
図1は、従来より提案されている光導波路装置を説明するための図である。図1に示す光導波路装置1は、光導波路1aと支持基板4とからなり、光導波路1aは、光導波路1aに接続する光ファイバ2や光学素子3とともに支持基板4上に設置して使用する。
【0004】
この光導波路1aは、基板5上に形成されたクラッド6と、クラッド6の内部に形成されたコア7と、基板5上に設置された凸状の導波路嵌合部8から構成されている。一方、支持基板4の表面には、光導波路1aの導波路嵌合部8を嵌め合わせるための凹状の支持基板嵌合部9と、光ファイバ2を乗せる光ファイバガイド10、光導波路1aのクラッド6と対面する導波路収納部11がそれぞれ凹状に形成されている。
【0005】
支持基板嵌合部9と光ファイバガイド10は、導波路嵌合部8とコア7との位置関係に合わせて形成されているため、光導波路1aの導波路嵌合部8と、支持基板4の支持基板嵌合部9とを嵌め合わせて光導波路1aを支持基板4に設置すると、コア7と光ファイバガイド10に位置決めされた光ファイバ2や支持基板4上に設置された光学素子3の光軸が自動的に調芯され、煩雑な光軸調整を行わなくとも簡単に、コア7と光ファイバ2等とが接続できるようになっている。
【0006】
従来、光導波路1aは、エッチングと堆積等を繰り返して行う半導体プロセスによって製造されていたため、光導波路1aを構成する各部品は、それぞれ異なる工程で作られていた。そのため、光導波路1aを構成する各部品の位置関係にはバラツキが生じることとなり、そのバラツキが積算された結果、コア7と導波路嵌合部8の位置関係は支持基板嵌合部9と光ファイバガイド10の位置関係とはずれてしまい、光導波路1aを支持基板4に設置したときに、コア7と光ファイバガイド10上の光ファイバ2の光軸が一致しないという問題が生じ、歩留まり低下の原因となっていた。
【0007】
なお、シングルモードで光を伝搬する光導波路のコア径は6μm前後であり、光ファイバのコアの径は約10μm以下と微細である。この値からも、導波路嵌合部8に対するコア7の位置ずれが微少であっても、コア7と光ファイバ2との接続損失に大きな影響を与えることがわかる。
【0008】
【発明の開示】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、支持基板に設けた凹部または凸部に嵌め合わせて所定位置に設置するための、凸状または凹状の嵌合部を備えた光導波路及び該光導波路を用いた光導波路装置において、コアと嵌合部との位置関係にバラツキのない光導波路及び光導波路装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の別な目的は、コアに接続する投光素子又は受光素子の光軸調整に目印として用いるアライメントマークを備えた光導波路において、アライメントマークがコア又はクラッドと同一材料で形成されていて位置精度の高いアライメントマークを備えた光導波路装置を提供することにある。
【0010】
請求項1に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置決め用の導波路嵌合部とを備えた光導波路において、前記コアと前記導波路嵌合部とを同時成型したことを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の光導波路は、位置決め用の導波路嵌合部とコアとを同時成型しているので、コアを導波路嵌合部に対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、光導波路の導波路嵌合部を対象物に対して機械的に位置決めさせることで、対象物に対して高い位置精度でコアを位置決めすることが可能になる。
【0012】
請求項2に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置決め用の導波路嵌合部とを備えた光導波路において、前記クラッドを構成する部材もしくはその一部の部材にコアを形成するための溝と前記導波路嵌合部とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填して前記コアを形成したことを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の光導波路は、位置決め用の導波路嵌合部とコア形成用の溝とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填してコアを形成しているので、コアを導波路嵌合部に対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、光導波路の導波路嵌合部を対象物に対して機械的に位置決めさせることで、対象物に対して高い位置精度でコアを位置決めすることが可能になる。
【0014】
請求項3に記載の光導波路は、請求項2における前記導波路嵌合部が前記部材の前記溝と反対側の面に設けられていることを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載した光導波路の場合には、コアの溝と導波路嵌合部とをクラッドを構成する部材もしくはその一部の部材の同じ面に形成することもできるし、請求項3に記載の光導波路のようにコアの溝と導波路嵌合部とを互いに反対側の面に設けることもできる。従って、光導波路の実装形態の自由度が増し、特に、光導波路にヒータや電極などの素子が設けられている場合には、基板等への実装が容易になる。
【0016】
請求項4に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置合わせのためのアライメントマークとを備えた光導波路において、前記コアと前記アライメントマークとを同時成型したことを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の光導波路は、位置合わせ用のアライメントマークとコアとを同時成型しているので、コアをアライメントマークに対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、発光素子や受光素子、光ファイバ等の光学部品をアライメントマークを基準として位置決めすることで精度良くコアとの光軸合せを行なうことができる。
【0018】
請求項5に記載の光導波路は、光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置合わせのためのアライメントマークとを備えた光導波路において、前記クラッドを構成する部材もしくはその一部の部材にコアを形成するための溝と前記アライメントマークとを同時成型し、当該溝にコア材料を充填して前記コアを形成したことを特徴としている。
【0019】
請求項5に記載の光導波路は、位置合わせ用のアライメントマークとコア形成用の溝とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填してコアを形成しているので、コアをアライメントマークに対してバラツキなく、高い位置精度で形成することができる。よって、発光素子や受光素子、光ファイバ等をアライメントマークを基準として位置決めすることで精度良くコアとの光軸合せを行なうことができる。
【0020】
請求項6に記載の光導波路装置は、請求項1に記載の光導波路における前記コアに光学的な影響を与えるための素子を備えたことを特徴としている。かかる素子としては、コアの温度を制御するためのヒータ、コアに電界を加えるための電極、フィルタなどがある。これらの素子を用いることにより、本発明の光導波路に光スイッチ、光合波器、光分波器などの機能を持たせることができる。
【0021】
請求項7に記載の光導波路装置は、光学部品を位置決メするための位置決めガイドと導波路嵌合部を位置決めするための支持基板嵌合部とを支持基板に設け、請求項1又は2に記載した光導波路の前記導波路嵌合部を支持基板嵌合部に嵌め合わせて支持基板に前記光導波路を固定し、前記位置決めガイドにより前記光学部品を支持基板に位置決めすることによって光学部品と前記コア端面との光軸合わせを行なったことを特徴としている。ここで光学部品とは、発光素子、受光素子、光ファイバ等である。
【0022】
請求項7に記載の光導波路装置にあっては、光導波路のコアと導波路嵌合部との位置精度が高いので、導波路嵌合部と支持基板嵌合部とを嵌め合わせて支持基板に光導波路を実装したとき、支持基板に対するコアの位置精度を高くすることができる。よって、支持基板の位置決めガイド(例えば、光ファイバ用の光ファイバガイド)に光学部品を位置決めすることにより、容易且つ正確に光学部品とコアとの光軸合わせを行なうことができる。
【0023】
請求項8に記載の光導波路装置は、請求項4又は5に記載した光導波路を支持基板に載置し、前記アライメントマークを基準として光学部品とコア端面との光軸合わせを行なって光学部品を支持基板に設置したことを特徴としている。
【0024】
請求項8に記載の光導波路装置にあっては、光導波路のコアとアライメントマークとの位置精度が高いので、アライメントマークを基準として光学部品とコアとの位置決めを行なって光学部品を支持基板に設置することにより、容易且つ正確に光学部品とコアとの光軸合わせを行なうことができる。
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
【0025】
図2は、本発明の一実施形態による光導波路12の概略斜視図である。本発明の光導波路12は、基板13と、アンダークラッド14、Y字形のコア15、オーバークラッド16から構成されている。アンダークラッド14は、コア15の下方に形成されたクラッドであり、また、オーバークラッド16はコア15の上方に形成されたクラッドである。アンダークラッド14、コア15、オーバークラッド16はいずれも屈折率の大きな透明樹脂であって、コア15の屈折率はアンダークラッド14及びオーバークラッド16の屈折率よりも大きくなっている。
【0026】
アンダークラッド14の基板13と反対側の界面には、凹状のコア溝17及び樹脂受け溝18と、凸状をした2本の導波路嵌合部19が形成されている。導波路嵌合部19はオーバークラッド16から露出しており、オーバークラッド16の上面よりも上に突出している。コア15はコア溝17の内部に形成されている。樹脂受け溝18は、コア溝17の近傍に設けられている。
【0027】
本発明の光導波路12は、図3に示す概略斜視図、及び、図4に示す図3におけるA−A’断面図に示すように、コアに接続する光ファイバ25a〜25cと共に支持基板22に乗せて実装され、光導波路12と支持基板22によって光導波路装置が構成されている。図5は、図3の概略分解斜視図である。
【0028】
支持基板22には、断面がV溝状の支持基板嵌合部23と、コア15に光学的に接続する光ファイバを乗せる光ファイバガイド24a〜24cとが形成されている。支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cは、導波路嵌合部19とコア15の端面の位置関係に合わせて形成されているため、導波路嵌合部19と支持基板嵌合部23とを嵌め合わせれば、コア15と光ファイバ25a〜25cの光軸が自動的に調芯され、簡単にコア15と光ファイバ25a〜25cとが接続できるようになっている。
【0029】
次に、図6〜図7を用いて図2に示す光導波路12の製造工程を、簡単に説明する。図6〜図7では、図2に示す光導波路12の正面に相当する面を示している。まず、図6(a)に示すように、透明な基板13に未硬化の紫外線硬化樹脂14aを塗布し、図6(b)に示すように、表面にコア溝17、樹脂受け溝18及び導波路嵌合部19の各反転パターンを有する金型20を押し当て、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂14aを硬化させ、アンダークラッド14を成形する。
【0030】
なお、アンダークラッド14の成形方法は、コア溝17と導波路嵌合部19とが同一工程で成形される方法であればよく、上記の複製法(スタンパ法)以外にも、例えば射出成型や注型などで成形してもよい良い。また、射出成型や注型でアンダークラッド14を成型した場合には、基板13とアンダークラッド14を貼り合わせるようにしてもよいし、基板13を用いなくても良い。
【0031】
次に、図6(c)に示すように、アンダークラッド14のコア溝17にアンダークラッド14よりも屈折率の大きな樹脂15d(以下、コア樹脂15dという)を滴下して、図7(d)に示すようにスタンパ21を押し当てて、図7(e)に示すようにコア15の表面を平らに形成する。スタンパ21の下面には、導波路嵌合部19を逃がすための空間21aが設けられている。このとき、アンダークラッド14の上部に形成されるバリ15eが厚ければ、コア15内を伝搬する光がバリ15eに漏洩してしまうので、コア15内に閉じ込められることがなく損失光になってしまう。
【0032】
このような伝搬損失を抑制するために、バリ15eはできる限り薄くしなければならず、シングルモードで光を伝搬する場合には、バリの厚みは3μm以下にすることが望ましい。本実施形態のように、アンダークラッド14の表面に樹脂受け溝18を設けておけば、スタンパ21を押圧した際に余剰のコア樹脂15dが樹脂受け溝18に流れ込むため、バリ15eを薄くすることができる。
【0033】
最後に、図7(f)に示すように、形成されたコア15の上面、および、導波路嵌合部19以外のアンダークラッド14の表面に、アンダークラッド14と同じ屈折率の未硬化の紫外線硬化樹脂を滴下して、再度スタンパ21で押圧して表面を平らにし、オーバークラッド16を形成すれば、光導波路12が完成する。なお、一枚の基板(親基板)で、複数個の光導波路12を一度に製造する場合には、この後ダイシングブレードで切断する工程が必要となる。
【0034】
樹脂受け溝18は、図8(a)に示すように導波路嵌合部19の両側面にも形成するなどして、複数箇所に設けても良い。導波路嵌合部19の両側面に樹脂受け溝18を形成した場合、図8(b)に示すように、導波路嵌合部19の周辺にオーバークラッド16が盛り上がらないため、光導波路12を支持基板に設置するときに盛り上がったオーバークラッド16が設置の妨げになるようなことが無い。また、樹脂受け溝18は、アンダークラッド14に形成せずに、スタンパ21表面に設けるようにしてもよい。
【0035】
本発明の光導波路装置は、上述の通り、アンダークラッド14にコア溝17と導波路嵌合部19とを同時成型しているため、導波路嵌合部19とコア15との位置関係にずれやバラツキが生じることがない。また、支持基板22は、複製法(スタンパ法)、射出成型、注型など、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cとが同時に形成される方法で成形すれば、位置関係にバラツキが生じるおそれがない。このようにして成形した支持基板22と、本発明の光導波路12を用いれば、コア15と光ファイバ25a〜25cとの光軸合わせを正確、かつ、簡単に行うことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
図9(a)は、本発明のさらに別な実施形態による光導波路12(光スイッチ)の平面図である。また、図9(b)は、図9(a)に示す光導波路12のB−B’線断面図である。本発明の光導波路12は、アンダークラッド14、Y字形になったコア15、オーバークラッド16から構成されている。また、アンダークラッド14の上面には、コア溝17と樹脂受け溝18が形成され、アンダークラッド14の下面には凹状の導波路嵌合部19が形成されている。コア15は、2本の分岐コア15a,15bと、非分岐のコア15cから構成されている。
【0037】
本発明の光導波路12のアンダークラッド14は、射出成型や注型など、コア溝17と導波路嵌合部19とがアンダークラッド14の対向する面にある場合でも同時に形成されるような方法で成形する。コア15及びオーバークラッド16は、第1の実施形態で示した製造方法と同様に、未硬化の樹脂を滴下して、スタンパで押圧し、硬化させることによって形成する。
【0038】
分岐部分の近傍において、分岐コア15a,15bの上方には、それぞれヒーター26a,26bを設置し、各ヒーター26a,26bにはそれぞれ通電用の一組の電極27a,27bを接続する。2本の分岐コア15a,15bのうち、例えば分岐コア15aにのみ光を透過伝搬させる場合、分岐コア15b上のヒーター26bで分岐コア15bを加熱し、分岐コア15bの実効屈折率をコア15aよりも小さくすると、非分岐コア15cの端面から入射した光は、分岐コア15aにのみ光を伝搬することになる。このように本発明の光導波路12では、ヒーター26a,26bのON−OFF操作によって、光を伝搬させる方向を切り替えることができる。
【0039】
なお、オーバークラッド16を薄く形成しておけば、少ない熱量で分岐コア15a,15bを効率よく温めることができるため、消費電力の小さな小型のヒーターを用いることができる。
【0040】
図10は、本発明の光導波路12を支持基板22に実装した光導波路装置を示す概略斜視図であり、図11は、図10の概略分解斜視図である。本発明の光導波路12は、コア15に接続する光ファイバ25a〜25cと共に支持基板22に乗せて使用する。光導波路12のV溝状をした導波路嵌合部19と、支持基板22の底面に設けられた凸状の支持基板嵌合部23とを嵌め合わせ、また、光ファイバ25a〜25cを支持基板22の光ファイバガイド24a〜24cに乗せて接着剤で固定すれば、光導波路12のコア15と光ファイバ25a〜25cとを自動的に光軸合わせすることができるようになっている。
【0041】
支持基板22に光導波路12を設置した後、図10に示すように、ヒーター26a,26bの電極27a,27bと、支持基板22のボンディングパッド29をワイヤボンディングする。なお、ボンディングパッド29は、支持基板22の内部で端子28と電気的に接続されており、端子28は電源に接続される。
【0042】
本発明の光導波路12は、アンダークラッド14を形成する際に、コア溝17や樹脂受け溝18と導波路嵌合部19とを同時に形成しているため、コア15と導波路嵌合部19の位置関係にずれが生じることがない。また、支持基板22は、複製法(スタンパ法)、射出成型、注型など、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cとが同時に形成される方法で形成すれば、位置関係にバラツキが生じるおそれがない。このようにして成形した支持基板と、本発明の光導波路12を用いれば、コア15と光ファイバ25a〜25cとの光軸合わせを正確、かつ、簡単に行うことができる。
【0043】
なお、第1の実施形態で示したように、基板13上面にアンダークラッドを形成した場合、基板下面にヒーターを設置することになるため、基板の厚みによってヒーターからコアに熱が伝わりにくく消費電力が大きくなったり、ヒーターで加熱したコアが充分に温まらず、光スイッチとして充分に機能しない恐れがある。しかしながら、本実施形態の光導波路12は、アンダークラッド14の対向する面にコア溝17と導波路嵌合部19を形成しており、厚みの薄いオーバークラッド16上にヒーター等を設置することができるため、消費電力の小さなヒーターを用いることができる。
【0044】
(第3の実施形態)
図12は本発明のさらに別の実施形態による光導波路12の概略斜視図である。この光導波路12は、基板13とアンダークラッド14、コア部30、オーバークラッド16から構成されている。コア部30には、コア15と導波路嵌合部19が形成されており、コア部30の表面の導波路嵌合部19以外の部分は、オーバークラッド16で覆われている。
【0045】
本実施形態の光導波路12は、図13に示す支持基板22に設置して使用する。支持基板22には、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cがいずれも断面がV溝状に形成されている。しかして、光導波路12の導波路嵌合部19を支持基板嵌合部23に嵌め合わせ、光ファイバ25a〜25cを光ファイバガイド24a〜24cに設置すればコア15と光ファイバ25a〜25cの光軸が自動的に調整できるようになっている。
【0046】
本発明の光導波路12の製造方法を簡単に説明する。まず、図14(a)に示すように、射出形成されたコア部30を、基板13上に塗布した樹脂材料の接着剤14aによって接着する。接着剤14aは、光導波路12のアンダークラッド14になるため、コアよりも屈折率が小さくなくてはならない。
【0047】
接着剤14aが硬化した後、図14(b)に示すようにコア部30表面の導波路嵌合部19以外の部分に、コア15よりも屈折率の小さい樹脂16aを塗布してスタンパ21で押圧し、オーバークラッド16を形成すれば、図14(c)に示す本実施形態の光導波路12が完成する。
【0048】
本実施形態の光導波路12は、コア15と導波路嵌合部19とが、同時成型されているため、コア15と導波路嵌合部19との位置関係にバラツキが生じるおそれがない。また、支持基板22は、複製法(スタンパ法)、射出成型、注型など、支持基板嵌合部23と光ファイバガイド24a〜24cとが同時に形成される方法で形成すれば、位置関係にバラツキが生じるおそれがない。このようにして成形した支持基板と、本発明の光導波路12を用いれば、コア15と光ファイバ25a〜25cとの光軸合わせを正確、かつ、簡単に行うことができる。
【0049】
なお、図12〜図14においては、便宜上コア部30のうちコア15の設けられていない部分の厚みを誇張して示しており、この厚みは実際にはコア15の厚みに比べて極めて薄くなっている。
【0050】
(第4の実施形態)
図15(a)は本発明のさらに別の実施形態による光導波路12の平面図であって、図15(b)は図15(a)に示す光導波路12のC−C’線断面図である。本発明の光導波路12は、基板13とアンダークラッド14、コア15、十字形状をしたアライメントマーク32a,32b、及びオーバークラッド16から構成されている。本実施形態のアンダークラッド14は、樹脂を用いた複製法(スタンパ法)や、射出成型、注型など、コア溝17、導波路嵌合部19およびアライメントマーク溝31a,31bが同時に形成される方法で成型しなければならない。コア15およびオーバークラッド16は、第1の実施形態で説明したように、未硬化の樹脂を滴下してスタンパで押圧することによって形成する。コア15形成用の樹脂は、コア溝17と、アライメントマーク溝31a,31bの両方に滴下するため、コア15とアライメントマーク32a,32bとは同一の材料で形成される。
【0051】
アライメントマーク32a,32bは、分岐したコア15a,15b(以下、分岐コア15a,15bという)の端部付近の両サイドに形成されており、分岐コア15a,15bの端部に半導体レーザー素子(LD)を接続する際に光軸合わせに利用するマークである。半導体レーザー素子は、アライメントマーク32a,32bを目印にして支持基板22上に実装する。
【0052】
本発明の光導波路12は、アライメントマーク溝31a,31bがコア溝17と同時に形成されるため、アライメントマーク32a,32bとコア15との位置関係に、ずれが生じるおそれが無い。したがって、このアライメントマーク32a,32bを用いてコア15に接続する半導体レーザー素子の位置合わせを行えば、接続損失が最小限になる位置に半導体レーザー素子を設置することが可能になる。
【0053】
ところで、アライメントマーク32a,32bは、屈折率の差の小さなオーバークラッド16およびアンダークラッド14で囲まれているため、アライメントマーク32a,32bとアライメントマーク32a,32b周辺部との光の反射具合に変化がなく、識別しにくい場合がある。
【0054】
そこで、本発明の光導波路12では、アンダークラッド14の表面に設けたアライメントマーク32a(32b)内に、図16(a)に示すように凹部をグレーティング状に形成し、凹部が形成されている部分と、凹部が形成されていない部分での光の反射具合の違いを利用して、アライメントマーク32a(32b)を識別しやすくしている。また、アライメントマーク32a(32b)は、図16(b)に示すように、アンダークラッド14上に凸部をグレーティング状に成形したものでもよい。なお、1つのアライメントマーク32を構成する個々の凹部(凸部)の深さ(高さ)は同じであっても良いし、アライメントマークの中心部分から外側に向けて徐々に深さ(高く)が変化していくようにしても良い。また、アライメントマーク内の凹部(凸部)はグレーティング状以外の形状に形成されていてもよい。
【0055】
なお、第3の実施形態で示したように、コアと導波路嵌合部とが一体化したコア部にアライメントマーク32a(32b)を設ける場合には、図16(b)に示すような、凸部を有するアライメントマーク32a(32b)を形成するとよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明の光導波路は、コア溝と、位置決め用の凸状または凹状の導波路嵌合部とを、同一のクラッドに同時成型するために、導波路嵌合部をコアに対してバラツキなく高い位置精度で形成することができる。したがって、本発明の光導波路を、導波路嵌合部と嵌め合わせる凹状または凸状の支持基板嵌合部を備えた支持基板に設置すれば、高い位置精度でコアを位置決めすることが可能になり、コア端の位置に合わせて光ファイバガイド等を形成して光ファイバ等を実装すれば、コアと光ファイバ等の光軸調整を簡単かつ正確に行うことができる。また、コアと導波路嵌合部とを一体形成する場合にも同様の効果が得られる。
【0057】
また、アンダークラッドを射出成型や注型で形成すれば、コア溝と導波路嵌合部とをアンダークラッドの同一表面に同時成型するだけでなく、対向する面に同時成型することもできる。アンダークラッドの対向する面にコア溝と導波路嵌合部を成型すれば、コアからの厚みの薄いオーバークラッド上にヒーターを設置して熱工学効果を利用した光導波路装置(光スイッチ)にすることもできる。
【0058】
また、アンダークラッドにコア溝とアライメントマークを同時成型したり、コアとアライメントマークとを同時成型すれば、コアとアライメントマークとの位置関係にバラツキが生じるおそれがなく、位置合わせ用の目印として充分に機能させることができる。また、アライメントマーク内で凹部(凸部)を例えばグレーティング状に形成すれば、アライメントマークの周辺部とアライメントマークでの光の反射具合が異なるため、アライメントマークを識別し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】支持基板上で光ファイバと光導波路とを接続する従来の光導波路装置を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態による光導波路装置の概略斜視図である。
【図3】図2の光導波路装置と光ファイバとを支持基板上に設置した光導波路装置の概略斜視図である。
【図4】図3のA−A’線断面図である。
【図5】図3の概略分解斜視図である。
【図6】(a)〜(c)は、図2の光導波路装置の製造工程を説明する図である。
【図7】(d)〜(f)は、図6の続図である。
【図8】(a),(b)は、樹脂逃げ溝を支持基板嵌合部の両側面に形成した様子を説明するための図である。
【図9】(a)は本発明のさらに別の実施形態による光導波路装置(光スイッチ)の平面図であって、(b)は、(a)のB−B’線断面図である。
【図10】図9に示す光導波路と、光ファイバを支持基板に実装した光導波路装置の概略斜視図である。
【図11】図10の概略分解斜視図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態による光導波路の概略斜視図である。
【図13】図12の光導波路と、光ファイバ、及び、支持基板を示す概略分解斜視図である。
【図14】(a)(b)(c)は、図12に示す光導波路の製造工程を説明する図である。
【図15】(a)は、本発明のさらに別の実施形態による光導波路の平面図であって、(b)は、(a)のC−C’線断面図を示している。
【図16】(a)(b)は、アライメントマークの形状を説明するための図である。
【符号の説明】
12 光導波路
13 基板
14 アンダークラッド
15 コア
16 オーバークラッド
17 コア溝
18 樹脂受け溝
19 導波路嵌合部
22 支持基板
23 支持基板嵌合部
24a 光ファイバガイド
24b 光ファイバガイド
24c 光ファイバガイド
25a 光ファイバ
25b 光ファイバ
25c 光ファイバ
Claims (8)
- 光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置決め用の導波路嵌合部とを備えた光導波路において、
前記コアと前記導波路嵌合部とを同時成型したことを特徴とする光導波路。 - 光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置決め用の導波路嵌合部とを備えた光導波路において、
前記クラッドを構成する部材もしくはその一部の部材にコアを形成するための溝と前記導波路嵌合部とを同時成型し、当該溝にコア材料を充填して前記コアを形成したことを特徴とする光導波路。 - 前記導波路嵌合部は、前記クラッド構成部材の前記溝と反対側の面に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の光導波路。
- 光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置合わせのためのアライメントマークとを備えた光導波路において、
前記コアと前記アライメントマークとを同時成型したことを特徴とする光導波路。 - 光を透過伝搬させるコアと、コアを囲むクラッドと、位置合わせのためのアライメントマークとを備えた光導波路において、
前記クラッドを構成する部材もしくはその一部の部材にコアを形成するための溝と前記アライメントマークとを同時成型し、当該溝にコア材料を充填して前記コアを形成したことを特徴とする光導波路。 - 請求項1に記載の光導波路における前記コアに光学的な影響を与えるための素子を備えた光導波路装置。
- 光学部品を位置決めするための位置決めガイドと導波路嵌合部を位置決めするための支持基板嵌合部とを支持基板に設け、請求項1又は2に記載した光導波路の前記導波路嵌合部を支持基板嵌合部に嵌め合わせて支持基板に前記光導波路を固定し、前記位置決めガイドにより前記光学部品を支持基板に位置決めすることによって光学部品と前記コア端面との光軸合わせを行なったことを特徴とする光導波路装置。
- 請求項4又は5に記載した光導波路を支持基板に載置し、前記アライメントマークを基準として光学部品とコア端面との光軸合わせを行なって光学部品を支持基板に設置したことを特徴とする光導波路装置。
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