JP2004028244A - クリップ及び部材連結装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取付部材へ低い挿入力で容易に仮止めでき且つ仮止め後は高い保持力で固定できる、ピンとブッシュとから成るクリップを提供する。
【解決手段】クリップ1はブッシュ2とピン3から成り、ブッシュ軸部9は、先端まで延びる複数のスリットによって複数の脚に分割され、スリットとブッシュフランジ7とのには半径方向内方に突出する弾性係止爪19が形成され、ピン軸部9の先端には、仮止め状態で係止爪19に係止する係止溝31が形成され、係止溝31は、ピン軸部30がブッシュ軸部9に完全に挿入されるとブッシュ軸部先端を拡径した状態で受入れて係止し、ブッシュ軸部9は、ブッシュフランジ7から取付部材5の取付穴部分における厚さ21に相当する長さ離れた位置に半径方向外方に突出した2つの係止部22を有し、係止部22は、直径方向に対向した位置に一定の周方向長さの段部形状に形成されている。
【選択図】 図8
【解決手段】クリップ1はブッシュ2とピン3から成り、ブッシュ軸部9は、先端まで延びる複数のスリットによって複数の脚に分割され、スリットとブッシュフランジ7とのには半径方向内方に突出する弾性係止爪19が形成され、ピン軸部9の先端には、仮止め状態で係止爪19に係止する係止溝31が形成され、係止溝31は、ピン軸部30がブッシュ軸部9に完全に挿入されるとブッシュ軸部先端を拡径した状態で受入れて係止し、ブッシュ軸部9は、ブッシュフランジ7から取付部材5の取付穴部分における厚さ21に相当する長さ離れた位置に半径方向外方に突出した2つの係止部22を有し、係止部22は、直径方向に対向した位置に一定の周方向長さの段部形状に形成されている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する、ピンとブッシュとから構成される、プラスチック製のクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
パネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する、ピンとブッシュとから構成される、プラスチック製のクリップは公知である。米国特許第4,276,806号明細書(日本国特開昭55−17794号公報)は、ピンとブッシュから成る、プラスチック製のクリップを開示している。そのクリップは、パネル等の取付部材にブッシュを仮止めでき、取付部材を車体等の被取付部材に連結するため、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部先端を拡径させ、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。このクリップは、取付部材にブッシュを仮止めできる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記米国特許に記載のクリップは、取付部材に仮止めしてから、被取付部材に取付部材を連結できる利点があるが、ブッシュを取付部材へ仮止めする挿入のとき、やや強い力を必要とする点で改良の余地がある。日本国実開昭55−158311号公報(実公昭57−4244号公報)は、ピンとブッシュから成るクリップを開示している。このクリップは、ブッシュをパネル等の取付部材に仮止めでき、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部を拡径させて、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。そのクリップのブッシュ軸部には、長手方向に先端まで延びる4本のスリットが形成されて、ブッシュを取付部材へ仮止めのための挿入のときの強い力を緩和しているが、まだ強い力を必要とする点で改良の余地が残っている。
【0004】
日本国実開平1−45020号公報(実公平4−17859号公報)は、ピンとブッシュから成るクリップを開示している。このクリップは、ブッシュをパネル等の取付部材に仮止めでき、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部を拡径させて、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。そのクリップのブッシュ軸部には、先端方向からフランジ側に向う細長い3本の係止爪が形成されて、ブッシュを取付部材へ仮止めのための挿入のときの強い力を緩和しているが、係止爪が細長いので取付部材への固定力がやや弱い。
【0005】
日本国実開平7−44555号公報は、ピンとブッシュから成るクリップを開示している。このクリップは、ブッシュをパネル等の取付部材に仮止めでき、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部を拡径させて、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。そのクリップは、長い連結によってブッシュ軸部が拡がった状態であってもピンを抜くことによってブッシュ軸部を縮径させる構成があるので、ブッシュ及びピンの構造が複雑になり、コストが増大する。また、ブッシュ軸部の取付部材への仮止め手段は、フランジからブッシュ軸部先端に延びる3本の細長い係止爪であり、ブッシュを取付部材の取付穴に挿入するときひっかかる惧れがあり、また、係止爪が細長いので取付部材への固定力がやや弱い。
【0006】
従って、本発明の目的は、取付部材へ低い挿入力で容易に仮止めでき且つ仮止め後は高い保持力で固定できる、取付部材を被取付部材に連結する、ピンとブッシュとから構成される、プラスチック製のクリップ及び部材連結装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明のパネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結するクリップは、頭部及びその頭部から延びる軸部から成るピンと、フランジ及びそのフランジから延びる軸部から成るブッシュとから構成され、ブッシュのフランジ及び軸部はピン軸部が挿入できるように貫通穴が形成されており、ブッシュ軸部は、長手方向に先端まで延びる複数のスリットによって複数の脚に分割され、スリットとブッシュフランジとの間のブッシュ軸部部分には半径方向内方に突出する弾性係止爪が形成され、ピン軸部の先端には、そのピン軸部がブッシュ軸部の中程に挿入されてブッシュ軸部を拡径しない仮止め状態で係止爪に係止する係止溝が形成され、その係止溝は、ピン軸部がブッシュ軸部に完全に挿入されるとそのブッシュ軸部先端を拡径した状態で受入れて係止するように形成され、ブッシュ軸部は、ブッシュフランジから取付部材の取付穴部分における厚さに相当する長さで離れた位置に半径方向外方に突出した2つの係止部を有し、係止部は、直径方向に対向した位置に一定の周方向長さの段部形状に形成されていることを特徴とする
【0008】
かかるクリップによれば、取付部材の取付穴にブッシュ軸部を挿入すればブッシュを取付部材に仮止めでき、ブッシュ軸部にピン軸部を挿入すればピンをブッシュに仮止めでき、ブッシュ軸部の係止部は2つであって直径方向に対向し一定の周方向長さの段部形状に形成されているので、取付部材の取付穴への挿入力を低くするだけでなく、挿入後の保持力を高く維持する。また、取付部材へクリップを高い保持力で先付けできるので、パネル等の取付部材のメーカでクリップを先付けし、クリップ付きの取付部材を、例えば、自動車メーカ等の車両組立ラインにある車体等の被取付部材のある場所に納品することもでき、車両組立ラインにおけるクリップ取付作業を省略できるだけでなく、取付部材をもって被取付部材に取付けできるので作業が容易になる。
【0009】
上記した本発明によるクリップを用いてパネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する部材連結装置においては、取付部材に、取付穴部分においてクリップのブッシュ軸部が延びる方向に一定の長さ突出した突出部が設けられ、突出部は、被取付部材に対して一定の間隔を保つスペーサとして機能する。この装置によれば、前記した本発明のクリップの利点の外に、取付部材が被取付部材に突出部に対応する一定の高さの分だけ離れて取付けられるので、従来必要であったスペーサが不要になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図9には、本発明の実施例に係るクリップ1が示されている。クリップ1は、図1〜図5に示す、プラスチック製のブッシュ2と、図6及び図7に示す、プラスチック製のピン3との、2部品で構成される。ブッシュ2とピン3から成るクリップ1は、図8に示すように、ピン3がブッシュ2に少し挿入された仮止め位置に連結されることができ、仮止め連結状態でパネル等の取付部材5に取付けることができる。クリップ1は、仮止め位置からピン3をブッシュ2に完全に押し込むと、図9に示す本止め位置に移る。本止め位置の連結状態において、クリップ1によって、パネル等の取付部材5を車体等の被取付部材6に連結することができる。
【0011】
図1〜図5を参照して、ブッシュ2の詳細を説明する。ブッシュ2は、円形のフランジ7とフランジ7から延びる軸部9から成る。フランジ7及び軸部9はピン3の軸部(後述)が挿入できるように軸方向に貫通穴10が形成されている。フランジの直径は、取付部材5の取付穴11(図8参照)の直径より大きく且つ取付部材5の受入凹部13(図8参照)の直径より小さく形成されている。ブッシュ軸部9の直径は、係止部22(詳細は後述)の部分を除いて、取付部材5の取付穴11に挿入できるように取付穴11より小径に形成されている。図4及び図5に図示のように、ブッシュ軸部9は、先端部分15において挿入容易なように外側が先細にテーパしており、内側も先端部分15において貫通穴10の直径が小さくなるようにテーパしている。このため、先端部分15は、ピン3の軸部がブッシュ軸部9に完全に挿入されると大きく拡径する。なお、先端部分15の端部17は、ピン軸部の係止溝に係止するように半径方向内側に少し突出している。
【0012】
ブッシュ軸部9には、フランジ7に近い位置から長手方向に先端部分15にまで延びるスリット18が形成されている。スリット18は、図1及び図3に図示のように、90度の間隔で4本形成されており、ブッシュ軸部9を4本の脚に分割している。ブッシュ軸部9を複数の脚形状に形成することによって取付部材5及び被取付部材6の取付穴にブッシュ軸部を挿入するとき容易に内側に撓んで挿入し易くなり、ピン3を仮止め位置から本止め位置に挿入するときブッシュ軸部9の先端部分15が外側に容易に撓んで、連結作業が容易になる。直径方向に対向する一対のスリット18のそれぞれには、スリット18のフランジ側の端部にブッシュ軸部9から半径方向内方に突出する弾性係止爪19が形成されている。弾性係止爪19は、ピン3の軸部がブッシュ軸部9の中程に挿入されてブッシュ軸部9を拡径しない仮止め状態(図8参照)にピン3をブッシュ2に連結するように、ピン軸部の係止溝に係止するものである。係止爪19は、ピン3をブッシュ2に仮止め連結する限り、直径方向に対向する一対でよく、他の一対のスリット19に係止爪を設ける必要はない。
【0013】
ブッシュ軸部9には、ブッシュフランジ7から取付部材5の取付穴11の部分における厚さ21(図8参照)に相当する長さで離れた位置に、半径方向外方に突出した係止部22が形成されている。係止部22は、ブッシュ軸部9の直径方向に対向した2つの位置に設けられ、各係止部22は、一定の周方向長さの段部形状に形成される。更に詳細には、各係止部22は、図3に最もよく示されるように、全周のほぼ1/4の周方向長さに形成されている。また、各係止部22は、図2、図4及び図5に示すように、フランジ7に近い側の面は軸部の外面にほぼ直交する面として形成され、軸部先端部分15の側の面は、軸部外面に対して斜面となるように形成されている。従って、ブッシュ軸部9の係止部22は2つであって直径方向に対向し一定の周方向長さの段部形状に形成されているので、ブッシュ軸部9を取付部材5の取付穴11へ挿入する力は低くすることができ、挿入後の保持力を高く維持する。更に、前記した各係止部22の詳細な形状によれば、一層挿入容易であり、係止力を高く維持できる。
【0014】
図2に最もよく示すように、ブッシュ軸部9には係止部22より先端部分15の側に被取付部材6の受入部23が形成されている。受入部23は、被取付部材6の取付穴25(図9参照)の直径にほぼ等しい外径に形成され、被取付部材6を受入れる。受入部23より更に先端部分15の側の軸部部分26は、受入部23より大径であって被取付部材取付穴25よりやや大径に形成されて、受入部23との境界に段部27が形成されている。これによって、ブッシュ軸部9を被取付部材6の取付穴25に挿入するとき、ブッシュ軸部9が完全に挿入された時点で受入部23に被取付部材6が受入られて段部27が抜け出るのでクリック感が作業者に伝わり、また、段部27が被取付部材6の縁部に係止するので容易には抜けなくなり、ピン3の挿入作業を確実にできる。
【0015】
図6及び図7を参照してピン3の詳細を説明する。ピン3は、大径の円板の頭部29と頭部29から延びる円柱軸部30とから成る。頭部29は、ブッシュフランジ7の直径とほぼ同じ直径に形成されている。ピン軸部30は、ブッシュ2の貫通穴10に挿入されるように、貫通穴10より小径であり、挿入したブッシュ軸部9の先端部分15を十分に拡径するように貫通穴10の直径に近い直径に形成されている。ピン軸部30の長さは、ピン軸部30をブッシュ2に挿入したときブッシュ軸部先端部分15から延び出る長さに形成される。更に、ピン軸部30の先端には、ピン軸部30がブッシュ軸部9の係止爪19に係止する係止溝31が外面の全周に形成されている。これによって、ピン軸部29をブッシュ軸部9の中程に挿入してブッシュ軸部を拡径しない仮止め状態でピン3をブッシュ2に連結できる。また、係止溝31は、ピン軸部29がブッシュ軸部9に完全に挿入される(図9参照)と、ブッシュ軸部9の先端部分15を拡径した状態で受入れて係止する位置と形状に形成されている。
【0016】
図8において、取付部材5には、クリップ1を取付ける取付穴10が形成されて、取付穴11の周囲にはクリップ1のブッシュフランジ7及びピン頭部29を受入れる受入凹部13が形成されている。受入凹部13は、ブッシュフランジ7及びピン頭部29を完全に受入れた状態(図9参照)で、取付部材5の表面がピン頭部29の表面と同一平面に揃うように形成されている。更に、取付部材5には、取付穴11の部分においてブッシュ軸部9が延びる方向に一定の長さ突出した突出部33が設けられている。突出部33は、被取付部材6に対して一定の間隔を保つスペーサとして機能するように、その高さが任意に定められる。
【0017】
ブッシュ2とピン3とから構成されるクリップ1を用いて、取付部材5が被取付部材6に連結される。取付部材5には、その取付穴11にブッシュ軸部9が挿入される。ブッシュ軸部9を、フランジ7が取付部材5に接面するまで挿入すると、2つの係止部22が取付部材5の反対面に出て取付部材5の縁部に係合し、その係合のとき作業者の手にクリック感が伝わり、取付部材5の縁部に係止した係止部22とフランジ7とによってブッシュ2が取付部材5に取付けられる。また、ピン3をブッシュ軸部9の途中まで挿入すると、ピン軸部30の係止溝31がブッシュ2の弾性係止爪19に係止してピン3もブッシュ2に連結される。これが図8に示される、仮止め位置である。このように、クリップ1は取付部材5に予め連結することができる。これによって、パネル等の取付部材のメーカでクリップ1を取付部材5に先付けし、クリップ付きの取付部材を、例えば、自動車メーカ等の車両組立ラインにある車体等の被取付部材6のある場所に納品することができ、車両組立ラインにおけるクリップ取付作業を省略できる。
【0018】
次に、クリップ1が仮止めされた取付部材5を被取付部材6に連結するには、取付部材5をもって、クリップ1のブッシュ軸部9の先端部分15を被取付部材6の取付穴25に合うように、取付部材5に位置決めする。そして、作業者はそのまま取付部材5を被取付部材6に押付ければ、ブッシュ軸部9が取付穴25に挿入される。ブッシュ軸部9が被取付部材6の取付穴25に完全に挿入された時点で、ブッシュ軸部9の受入部23には被取付部材6が受入られて段部27が被取付部材6から抜け出るのでクリック感が作業者に伝わり、また、段部27が被取付部材6の縁部に係止して容易には抜けなくなり、取付部材5は被取付部材6に確実に位置決めされる。次に、作業者は、ピン3の頭部29をブッシュフランジ7に向けて押圧すれば、ピン軸部30の先端がブッシュ軸部9の先端部分15を押し広げつつ通過し、ピン軸部30の係止溝31がブッシュ軸部9の先端部分15を受入れて係止する。この係止によって、図9に示すように、ブッシュ軸部9の先端部分15は拡径した状態に維持され、段部27は被取付部材6の縁部に強固に係合して被取付部材部分は受入部23に確実に保持されて、取付部材5は被取付部材6に確実に且つ安定して連結される。なお、取付部材5は、突出部33によって設定された間隔を保って被取付部材6に連結される。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係るクリップによれば、取付部材の取付穴にブッシュ軸部を挿入すればブッシュを取付部材に仮止めでき、ブッシュ軸部にピン軸部を挿入すればピンをブッシュに仮止めでき、ブッシュ軸部の係止部は2つであって直径方向に対向し一定の周方向長さの段部形状に形成されているので、取付部材の取付穴への挿入力を低くするだけでなく、挿入後の保持力を高く維持する。また、取付部材へクリップを高い保持力で先付けできるので、パネル等の取付部材のメーカでクリップを先付けし、クリップ付きの取付部材を、例えば、自動車メーカ等の車両組立ラインにある車体等の被取付部材のある場所に納品することもでき、車両組立ラインにおけるクリップ取付作業を省略できるだけでなく、取付部材をもって被取付部材に取付けできるので作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るクリップのブッシュの平面図である。
【図2】図1のブッシュの正面図である。
【図3】図1のブッシュの底面図である。
【図4】図2のブッシュのIV−IV線断面図である。
【図5】図3のブッシュのV−V線断面図である。
【図6】本発明の実施例に係るクリップのピンの正面図である。
【図7】図6のピンの底面図である。
【図8】本発明の実施例に係るクリップを取付部材に仮止め連結した状態を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例に係るクリップを用いて取付部材を被取付部材に連結した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 クリップ
2 ブッシュ
3 ピン
5 取付部材
6 被取付部材
7 ブッシュフランジ
9 ブッシュ軸部
10 貫通穴
11 取付部材の取付穴
15 ブッシュ軸部の先端部分
18 スリット
19 弾性係止爪
22 係止部
23 受入部
25 被取付部材の取付穴
27 段部
29 ピン頭部
30 ピン軸部
31 取付部材の突出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する、ピンとブッシュとから構成される、プラスチック製のクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
パネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する、ピンとブッシュとから構成される、プラスチック製のクリップは公知である。米国特許第4,276,806号明細書(日本国特開昭55−17794号公報)は、ピンとブッシュから成る、プラスチック製のクリップを開示している。そのクリップは、パネル等の取付部材にブッシュを仮止めでき、取付部材を車体等の被取付部材に連結するため、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部先端を拡径させ、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。このクリップは、取付部材にブッシュを仮止めできる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記米国特許に記載のクリップは、取付部材に仮止めしてから、被取付部材に取付部材を連結できる利点があるが、ブッシュを取付部材へ仮止めする挿入のとき、やや強い力を必要とする点で改良の余地がある。日本国実開昭55−158311号公報(実公昭57−4244号公報)は、ピンとブッシュから成るクリップを開示している。このクリップは、ブッシュをパネル等の取付部材に仮止めでき、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部を拡径させて、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。そのクリップのブッシュ軸部には、長手方向に先端まで延びる4本のスリットが形成されて、ブッシュを取付部材へ仮止めのための挿入のときの強い力を緩和しているが、まだ強い力を必要とする点で改良の余地が残っている。
【0004】
日本国実開平1−45020号公報(実公平4−17859号公報)は、ピンとブッシュから成るクリップを開示している。このクリップは、ブッシュをパネル等の取付部材に仮止めでき、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部を拡径させて、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。そのクリップのブッシュ軸部には、先端方向からフランジ側に向う細長い3本の係止爪が形成されて、ブッシュを取付部材へ仮止めのための挿入のときの強い力を緩和しているが、係止爪が細長いので取付部材への固定力がやや弱い。
【0005】
日本国実開平7−44555号公報は、ピンとブッシュから成るクリップを開示している。このクリップは、ブッシュをパネル等の取付部材に仮止めでき、ブッシュを被取付部材の取付穴に挿入するとともに、ピンをブッシュに挿入してブッシュ軸部を拡径させて、拡径したブッシュ軸部とブッシュフランジとによって取付部材と被取付部材を連結する。そのクリップは、長い連結によってブッシュ軸部が拡がった状態であってもピンを抜くことによってブッシュ軸部を縮径させる構成があるので、ブッシュ及びピンの構造が複雑になり、コストが増大する。また、ブッシュ軸部の取付部材への仮止め手段は、フランジからブッシュ軸部先端に延びる3本の細長い係止爪であり、ブッシュを取付部材の取付穴に挿入するときひっかかる惧れがあり、また、係止爪が細長いので取付部材への固定力がやや弱い。
【0006】
従って、本発明の目的は、取付部材へ低い挿入力で容易に仮止めでき且つ仮止め後は高い保持力で固定できる、取付部材を被取付部材に連結する、ピンとブッシュとから構成される、プラスチック製のクリップ及び部材連結装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明のパネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結するクリップは、頭部及びその頭部から延びる軸部から成るピンと、フランジ及びそのフランジから延びる軸部から成るブッシュとから構成され、ブッシュのフランジ及び軸部はピン軸部が挿入できるように貫通穴が形成されており、ブッシュ軸部は、長手方向に先端まで延びる複数のスリットによって複数の脚に分割され、スリットとブッシュフランジとの間のブッシュ軸部部分には半径方向内方に突出する弾性係止爪が形成され、ピン軸部の先端には、そのピン軸部がブッシュ軸部の中程に挿入されてブッシュ軸部を拡径しない仮止め状態で係止爪に係止する係止溝が形成され、その係止溝は、ピン軸部がブッシュ軸部に完全に挿入されるとそのブッシュ軸部先端を拡径した状態で受入れて係止するように形成され、ブッシュ軸部は、ブッシュフランジから取付部材の取付穴部分における厚さに相当する長さで離れた位置に半径方向外方に突出した2つの係止部を有し、係止部は、直径方向に対向した位置に一定の周方向長さの段部形状に形成されていることを特徴とする
【0008】
かかるクリップによれば、取付部材の取付穴にブッシュ軸部を挿入すればブッシュを取付部材に仮止めでき、ブッシュ軸部にピン軸部を挿入すればピンをブッシュに仮止めでき、ブッシュ軸部の係止部は2つであって直径方向に対向し一定の周方向長さの段部形状に形成されているので、取付部材の取付穴への挿入力を低くするだけでなく、挿入後の保持力を高く維持する。また、取付部材へクリップを高い保持力で先付けできるので、パネル等の取付部材のメーカでクリップを先付けし、クリップ付きの取付部材を、例えば、自動車メーカ等の車両組立ラインにある車体等の被取付部材のある場所に納品することもでき、車両組立ラインにおけるクリップ取付作業を省略できるだけでなく、取付部材をもって被取付部材に取付けできるので作業が容易になる。
【0009】
上記した本発明によるクリップを用いてパネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する部材連結装置においては、取付部材に、取付穴部分においてクリップのブッシュ軸部が延びる方向に一定の長さ突出した突出部が設けられ、突出部は、被取付部材に対して一定の間隔を保つスペーサとして機能する。この装置によれば、前記した本発明のクリップの利点の外に、取付部材が被取付部材に突出部に対応する一定の高さの分だけ離れて取付けられるので、従来必要であったスペーサが不要になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1〜図9には、本発明の実施例に係るクリップ1が示されている。クリップ1は、図1〜図5に示す、プラスチック製のブッシュ2と、図6及び図7に示す、プラスチック製のピン3との、2部品で構成される。ブッシュ2とピン3から成るクリップ1は、図8に示すように、ピン3がブッシュ2に少し挿入された仮止め位置に連結されることができ、仮止め連結状態でパネル等の取付部材5に取付けることができる。クリップ1は、仮止め位置からピン3をブッシュ2に完全に押し込むと、図9に示す本止め位置に移る。本止め位置の連結状態において、クリップ1によって、パネル等の取付部材5を車体等の被取付部材6に連結することができる。
【0011】
図1〜図5を参照して、ブッシュ2の詳細を説明する。ブッシュ2は、円形のフランジ7とフランジ7から延びる軸部9から成る。フランジ7及び軸部9はピン3の軸部(後述)が挿入できるように軸方向に貫通穴10が形成されている。フランジの直径は、取付部材5の取付穴11(図8参照)の直径より大きく且つ取付部材5の受入凹部13(図8参照)の直径より小さく形成されている。ブッシュ軸部9の直径は、係止部22(詳細は後述)の部分を除いて、取付部材5の取付穴11に挿入できるように取付穴11より小径に形成されている。図4及び図5に図示のように、ブッシュ軸部9は、先端部分15において挿入容易なように外側が先細にテーパしており、内側も先端部分15において貫通穴10の直径が小さくなるようにテーパしている。このため、先端部分15は、ピン3の軸部がブッシュ軸部9に完全に挿入されると大きく拡径する。なお、先端部分15の端部17は、ピン軸部の係止溝に係止するように半径方向内側に少し突出している。
【0012】
ブッシュ軸部9には、フランジ7に近い位置から長手方向に先端部分15にまで延びるスリット18が形成されている。スリット18は、図1及び図3に図示のように、90度の間隔で4本形成されており、ブッシュ軸部9を4本の脚に分割している。ブッシュ軸部9を複数の脚形状に形成することによって取付部材5及び被取付部材6の取付穴にブッシュ軸部を挿入するとき容易に内側に撓んで挿入し易くなり、ピン3を仮止め位置から本止め位置に挿入するときブッシュ軸部9の先端部分15が外側に容易に撓んで、連結作業が容易になる。直径方向に対向する一対のスリット18のそれぞれには、スリット18のフランジ側の端部にブッシュ軸部9から半径方向内方に突出する弾性係止爪19が形成されている。弾性係止爪19は、ピン3の軸部がブッシュ軸部9の中程に挿入されてブッシュ軸部9を拡径しない仮止め状態(図8参照)にピン3をブッシュ2に連結するように、ピン軸部の係止溝に係止するものである。係止爪19は、ピン3をブッシュ2に仮止め連結する限り、直径方向に対向する一対でよく、他の一対のスリット19に係止爪を設ける必要はない。
【0013】
ブッシュ軸部9には、ブッシュフランジ7から取付部材5の取付穴11の部分における厚さ21(図8参照)に相当する長さで離れた位置に、半径方向外方に突出した係止部22が形成されている。係止部22は、ブッシュ軸部9の直径方向に対向した2つの位置に設けられ、各係止部22は、一定の周方向長さの段部形状に形成される。更に詳細には、各係止部22は、図3に最もよく示されるように、全周のほぼ1/4の周方向長さに形成されている。また、各係止部22は、図2、図4及び図5に示すように、フランジ7に近い側の面は軸部の外面にほぼ直交する面として形成され、軸部先端部分15の側の面は、軸部外面に対して斜面となるように形成されている。従って、ブッシュ軸部9の係止部22は2つであって直径方向に対向し一定の周方向長さの段部形状に形成されているので、ブッシュ軸部9を取付部材5の取付穴11へ挿入する力は低くすることができ、挿入後の保持力を高く維持する。更に、前記した各係止部22の詳細な形状によれば、一層挿入容易であり、係止力を高く維持できる。
【0014】
図2に最もよく示すように、ブッシュ軸部9には係止部22より先端部分15の側に被取付部材6の受入部23が形成されている。受入部23は、被取付部材6の取付穴25(図9参照)の直径にほぼ等しい外径に形成され、被取付部材6を受入れる。受入部23より更に先端部分15の側の軸部部分26は、受入部23より大径であって被取付部材取付穴25よりやや大径に形成されて、受入部23との境界に段部27が形成されている。これによって、ブッシュ軸部9を被取付部材6の取付穴25に挿入するとき、ブッシュ軸部9が完全に挿入された時点で受入部23に被取付部材6が受入られて段部27が抜け出るのでクリック感が作業者に伝わり、また、段部27が被取付部材6の縁部に係止するので容易には抜けなくなり、ピン3の挿入作業を確実にできる。
【0015】
図6及び図7を参照してピン3の詳細を説明する。ピン3は、大径の円板の頭部29と頭部29から延びる円柱軸部30とから成る。頭部29は、ブッシュフランジ7の直径とほぼ同じ直径に形成されている。ピン軸部30は、ブッシュ2の貫通穴10に挿入されるように、貫通穴10より小径であり、挿入したブッシュ軸部9の先端部分15を十分に拡径するように貫通穴10の直径に近い直径に形成されている。ピン軸部30の長さは、ピン軸部30をブッシュ2に挿入したときブッシュ軸部先端部分15から延び出る長さに形成される。更に、ピン軸部30の先端には、ピン軸部30がブッシュ軸部9の係止爪19に係止する係止溝31が外面の全周に形成されている。これによって、ピン軸部29をブッシュ軸部9の中程に挿入してブッシュ軸部を拡径しない仮止め状態でピン3をブッシュ2に連結できる。また、係止溝31は、ピン軸部29がブッシュ軸部9に完全に挿入される(図9参照)と、ブッシュ軸部9の先端部分15を拡径した状態で受入れて係止する位置と形状に形成されている。
【0016】
図8において、取付部材5には、クリップ1を取付ける取付穴10が形成されて、取付穴11の周囲にはクリップ1のブッシュフランジ7及びピン頭部29を受入れる受入凹部13が形成されている。受入凹部13は、ブッシュフランジ7及びピン頭部29を完全に受入れた状態(図9参照)で、取付部材5の表面がピン頭部29の表面と同一平面に揃うように形成されている。更に、取付部材5には、取付穴11の部分においてブッシュ軸部9が延びる方向に一定の長さ突出した突出部33が設けられている。突出部33は、被取付部材6に対して一定の間隔を保つスペーサとして機能するように、その高さが任意に定められる。
【0017】
ブッシュ2とピン3とから構成されるクリップ1を用いて、取付部材5が被取付部材6に連結される。取付部材5には、その取付穴11にブッシュ軸部9が挿入される。ブッシュ軸部9を、フランジ7が取付部材5に接面するまで挿入すると、2つの係止部22が取付部材5の反対面に出て取付部材5の縁部に係合し、その係合のとき作業者の手にクリック感が伝わり、取付部材5の縁部に係止した係止部22とフランジ7とによってブッシュ2が取付部材5に取付けられる。また、ピン3をブッシュ軸部9の途中まで挿入すると、ピン軸部30の係止溝31がブッシュ2の弾性係止爪19に係止してピン3もブッシュ2に連結される。これが図8に示される、仮止め位置である。このように、クリップ1は取付部材5に予め連結することができる。これによって、パネル等の取付部材のメーカでクリップ1を取付部材5に先付けし、クリップ付きの取付部材を、例えば、自動車メーカ等の車両組立ラインにある車体等の被取付部材6のある場所に納品することができ、車両組立ラインにおけるクリップ取付作業を省略できる。
【0018】
次に、クリップ1が仮止めされた取付部材5を被取付部材6に連結するには、取付部材5をもって、クリップ1のブッシュ軸部9の先端部分15を被取付部材6の取付穴25に合うように、取付部材5に位置決めする。そして、作業者はそのまま取付部材5を被取付部材6に押付ければ、ブッシュ軸部9が取付穴25に挿入される。ブッシュ軸部9が被取付部材6の取付穴25に完全に挿入された時点で、ブッシュ軸部9の受入部23には被取付部材6が受入られて段部27が被取付部材6から抜け出るのでクリック感が作業者に伝わり、また、段部27が被取付部材6の縁部に係止して容易には抜けなくなり、取付部材5は被取付部材6に確実に位置決めされる。次に、作業者は、ピン3の頭部29をブッシュフランジ7に向けて押圧すれば、ピン軸部30の先端がブッシュ軸部9の先端部分15を押し広げつつ通過し、ピン軸部30の係止溝31がブッシュ軸部9の先端部分15を受入れて係止する。この係止によって、図9に示すように、ブッシュ軸部9の先端部分15は拡径した状態に維持され、段部27は被取付部材6の縁部に強固に係合して被取付部材部分は受入部23に確実に保持されて、取付部材5は被取付部材6に確実に且つ安定して連結される。なお、取付部材5は、突出部33によって設定された間隔を保って被取付部材6に連結される。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係るクリップによれば、取付部材の取付穴にブッシュ軸部を挿入すればブッシュを取付部材に仮止めでき、ブッシュ軸部にピン軸部を挿入すればピンをブッシュに仮止めでき、ブッシュ軸部の係止部は2つであって直径方向に対向し一定の周方向長さの段部形状に形成されているので、取付部材の取付穴への挿入力を低くするだけでなく、挿入後の保持力を高く維持する。また、取付部材へクリップを高い保持力で先付けできるので、パネル等の取付部材のメーカでクリップを先付けし、クリップ付きの取付部材を、例えば、自動車メーカ等の車両組立ラインにある車体等の被取付部材のある場所に納品することもでき、車両組立ラインにおけるクリップ取付作業を省略できるだけでなく、取付部材をもって被取付部材に取付けできるので作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るクリップのブッシュの平面図である。
【図2】図1のブッシュの正面図である。
【図3】図1のブッシュの底面図である。
【図4】図2のブッシュのIV−IV線断面図である。
【図5】図3のブッシュのV−V線断面図である。
【図6】本発明の実施例に係るクリップのピンの正面図である。
【図7】図6のピンの底面図である。
【図8】本発明の実施例に係るクリップを取付部材に仮止め連結した状態を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例に係るクリップを用いて取付部材を被取付部材に連結した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 クリップ
2 ブッシュ
3 ピン
5 取付部材
6 被取付部材
7 ブッシュフランジ
9 ブッシュ軸部
10 貫通穴
11 取付部材の取付穴
15 ブッシュ軸部の先端部分
18 スリット
19 弾性係止爪
22 係止部
23 受入部
25 被取付部材の取付穴
27 段部
29 ピン頭部
30 ピン軸部
31 取付部材の突出部
Claims (2)
- パネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結するクリップであって、
頭部及び該頭部から延びる軸部から成るピンと、フランジ及び該フランジから延びる軸部から成るブッシュとから構成され、前記ブッシュのフランジ及び軸部は前記ピン軸部が挿入できるように貫通穴が形成されており、前記ブッシュ軸部は、長手方向に先端まで延びる複数のスリットによって複数の脚に分割され、該スリットとブッシュフランジとの間のブッシュ軸部部分には半径方向内方に突出する弾性係止爪が形成され、前記ピン軸部の先端には、該ピン軸部が前記ブッシュ軸部の中程に挿入されてブッシュ軸部を拡径しない仮止め状態で前記係止爪に係止する係止溝が形成され、該係止溝は、前記ピン軸部が前記ブッシュ軸部に完全に挿入されると該ブッシュ軸部先端を拡径した状態で受入れて係止するように形成され、前記ブッシュ軸部は、前記ブッシュフランジから前記取付部材の取付穴部分における厚さに相当する長さで離れた位置に半径方向外方に突出した2つの係止部を有し、該係止部は、直径方向に対向した位置に一定の周方向長さの段部形状に形成されていることを特徴とするクリップ。 - クリップを用いてパネル等の取付部材を車体等の被取付部材に連結する部材連結装置であって、
前記クリップは、頭部及び該頭部から延びる軸部から成るピンと、フランジ及び該フランジから延びる軸部から成るブッシュとから構成され、前記ブッシュのフランジ及び軸部は前記ピン軸部が挿入できるように貫通穴が形成されており、前記ブッシュ軸部は、長手方向に先端まで延びる複数のスリットによって複数の脚に分割され、該スリットとブッシュフランジとの間のブッシュ軸部部分には半径方向内方に突出する弾性係止爪が形成され、前記ピン軸部の先端には、該ピン軸部が前記ブッシュ軸部の中程に挿入されてブッシュ軸部を拡径しない仮止め状態で前記係止爪に係止する係止溝が形成され、該係止溝は、前記ピン軸部が前記ブッシュ軸部に完全に挿入されると該ブッシュ軸部先端を拡径した状態で受入れて係止するように形成され、前記ブッシュ軸部は、前記ブッシュフランジから前記取付部材の取付穴部分における厚さに相当する長さで離れた位置に半径方向外方に突出した2つの係止部を有し、該係止部は、直径方向に対向した位置に一定の周方向長さの段部形状に形成されており、
前記取付部材には、前記取付穴部分において前記ブッシュ軸部が延びる方向に一定の長さ突出した突出部が設けられ、該突出部は、前記被取付部材に対して一定の間隔を保つスペーサとして機能することを特徴とする部材取付装置。
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