JP2004027620A - 扉の制動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動閉扉機構により自閉する扉が衝撃音等を生じないで閉じるようにした扉の制動装置を提供する。
【解決手段】枠側座板(5)に設けた扉(1)の支軸(6)の周囲に回転自在に制動軸(16)を形成する。この制動軸(16)は、枠側座板に取り付けたケース(9)内に挿入され、このケース内には制動孔(11)が有る。制動孔(11)には、高粘度油(25)が封入されている。上記制動軸(16)に取り付けた作動板(18)の先端には、扉側座板(7)に取り付けた作動ピン(19)が係合している。扉(1)が開閉すると、上記制動軸(16)は連動して回転する。扉が閉じる際、上記制動軸(16)の回転には制動が与えられるから、扉が衝撃音を生じて閉鎖しないようにできる。
【選択図】 図3
【解決手段】枠側座板(5)に設けた扉(1)の支軸(6)の周囲に回転自在に制動軸(16)を形成する。この制動軸(16)は、枠側座板に取り付けたケース(9)内に挿入され、このケース内には制動孔(11)が有る。制動孔(11)には、高粘度油(25)が封入されている。上記制動軸(16)に取り付けた作動板(18)の先端には、扉側座板(7)に取り付けた作動ピン(19)が係合している。扉(1)が開閉すると、上記制動軸(16)は連動して回転する。扉が閉じる際、上記制動軸(16)の回転には制動が与えられるから、扉が衝撃音を生じて閉鎖しないようにできる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動閉扉機構により自閉する扉に関し、特に扉が閉じる際に生じる衝撃や異音を抑制するようにした扉の制動装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、トイレブースやカウンター等の扉には、自閉扉させるためのグラビティヒンジやスプリングヒンジ等の自動閉扉機構が用いられているが、一般に、そのような機構自体は扉の自閉速度を抑える機能を有していない。そのため、自閉扉するにしたがいその速度は速くなり、扉閉鎖時に建物開口部の枠や戸当り等に扉が強く当って異音や衝撃音等を生じ、耳障りであり、手、指等を挟み込むような危険性もあった。
【0003】
また、複雑な構成の油圧機構を備えた制動装置が知られているが、そのような装置は経済的に得られず、取り付けも面倒だったり、体裁も良くなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、自動閉扉機構により自閉するようにした扉において、扉が自閉扉する際に衝撃音等を生じないで閉じるようにし、構成が簡単で経済的に得られるようにした扉の制動装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、建物開口部に取り付けた枠側座板に支軸を設け、自動閉扉機構により自閉する扉の上端を上記支軸で支持するようにした扉において、上記支軸の外周に扉の開閉と連動して回転するよう上記扉に連結された中空の制動軸を設け、上記枠側座板に該制動軸の回転を制動するよう制動手段を設けたことを特徴とする扉の制動装置が提供され、上記課題が解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、扉の正面図を示し、該扉(1)は、建物開口部に設けた枠(2)に、上部支持金具(3)と下部支持金具(4)により開閉自在に取り付けられ、該扉の適宜位置に設けた自動閉扉機構により自閉するように構成される。
【0007】
上記自動閉扉機構としては、スプリングヒンジ等を用いることもできるが、図1に示す実施例では、下部支持金具にグラビティヒンジ(図示略)を設けてある。なお、公知のように、スプリングヒンジ等を用いた場合は、扉を開閉した際、該扉は上下動しないが、グラビティヒンジの場合は、扉は上下動する。
【0008】
図2は、扉(1)の上部支持金具部分の正面図を示してあり、上記枠(2)には枠側座板(5)をねじ等で取り付けられており、該枠側座板(5)には、下方に延びる支軸(6)が設けられている。一方、扉(1)の上端には、扉側座板(7)がねじ等で取り付けられ、該扉側座板(7)には、上記支軸(6)の下部を軸支するよう円筒状の軸受(8)が設けられている。なお、自動閉扉機構としてグラビティヒンジを用いた場合は、上述したように扉は上下動するから、上記支軸(6)は上記軸受(8)に上下動可能に支持されている。
【0009】
上記枠側座板(5)には、円筒状のケース(9)が設けられている。図2〜図4に示すように、該ケース(9)は上記枠側座板(5)に後付けできるようフランジ部(10)を上記枠側座板(5)に当ててねじ等により取り付けられているが、上記枠側座板(5)と一体的に形成することもできる。該ケース(9)には、制動孔(11)が形成され、該制動孔(11)の上方には段部(12)を介して制動孔(11)より大径の上方軸受孔(13)が設けられ、また下方には肩部(14)を介して小径の下方軸受孔(15)が設けられている。
【0010】
上記支軸(6)の外周には扉(1)の開閉と連動して回転するよう上記扉に連結された中空の制動軸(16)が設けられており、該制動軸(16)は上記支軸(6)が貫通する中央孔(17)を有し、上記ケース(9)内に回転可能に挿入されている。該制動軸(16)を扉と連動回転させる機構として、図2〜図4に示す実施例では、扉の上端に沿って延びる作動板(18)を制動軸(16)の下端に回り止めして固着し、該作動板(18)と上記扉を作動ピン(19)で連結してある。
【0011】
上記作動ピン(19)は、扉側座板(7)に一体的に固定することもできるが、後付けすることができるよう下端にねじ(20)を有し、該ねじ(20)を上記扉側座板(7)にねじ着して固定され、先端(21)が上記作動板(18)に形成した略U字状の係合溝(22)若しくは孔等に係合するようにしてあり、上記作動ピン(19)の基部には、ねじ着作業を容易にするための締め付け部(23)が形成されている。また、図2等に示す実施例とは逆に、上記作動ピン(19)を上記作動板(18)に固定し、下端を上記扉側座板(7)等に係合させるようにしてもよい(図示略)。なお、グラビティヒンジを用いた場合は、扉が開閉時に上下動するので、上記作動ピンの長さは、上下動しても外れない十分な長さを有してある。
【0012】
上記作動板(18)等を用いずに上記制動軸(16)を直接回転させることもできる。例えば、上部が上記のようにケース内に回転可能に挿入されている制動軸(16)を支軸(6)に沿って下方に延長し、その下部を上記扉側座板(7)に回り止め状態で連結すればよい。回り止め状態の連結とは、スプリングヒンジ等の場合には、扉側にねじ等で固定してもよいが、グラビティヒンジの場合は、扉が上下動するので、制動軸の下部を角軸、スプライン軸、セレーション軸、異形断面軸等の形状に形成し、扉側座板には該角軸等の形状に対応した受孔を設けて回り止め状態で上下動可能に係合させるようにすればよい(図示略)。
【0013】
上記制動軸の回転は、制動手段により制動される。該制動手段としては、スプリングを利用した手段や摩擦力を利用した手段を用いることもできるが、図3に示す実施例においては、流体抵抗を利用した手段が示されている。すなわち、上記制動軸(16)の外面に上記制動孔(11)の内面や肩部(14)に間隙を存して近接する制動面(24)を形成し、該制動孔(11)内に高粘度油等の制動流体(25)を封入してある。また、上記制動軸(16)には、制動流体(25)を溜めるための溜め溝(26)や該溜め溝(26)に通じる通孔(27)を設け、該通孔(27)を止めねじ(28)で閉塞してある。このような構成により、上記制動面(24)と制動孔(11)間には回転時に流体抵抗が作用するから、制動軸(16)は制動されつつ回転する。
【0014】
上記制動軸(16)は、上記上方軸受孔(13)及び下方軸受孔(15)にそれぞれ回転自在に支持される上方案内軸(29)及び下方案内軸(30)を上下に有し、該上方案内軸(29)に設けたシール孔(31)や下方軸受孔(15)に続いて設けたシール孔(32)にOリング(33),(33) を装着することにより、シールされている。なお、上記下方案内軸(30)の下方のケース(9)内には、ワッシャ(34)を挿入してかしめ(35)により固定してあり、該ケースの外方に突出する下方案内軸(30)にスラスト板(36)を嵌挿し、その下方から上記作動板(18)を回り止め状態で嵌着してかしめ(37)等により固定し制動軸(16)を抜け止めしてある。この際、上記上方案内軸(29)の下面と上記段部(12)の間には、軸長方向の動きに余裕をもたせるよう微小間隙が形成されている。
【0015】
上記実施例においては、回転側部材である制動軸(16)を内側に設け、固定側部材であるケース(9)を外側に設けたが、固定側部材を内側に配置し、回転側部材を外側に配置するようにしてもよい。この場合には、支軸(6)と中空の制動軸の間に中空軸状の固定側部材を設け、該固定側部材と制動軸の間に上記の如き制動手段を設ければよい(図示略)。また、上記ケース(9)が扉の上端内に入り込むよう該扉の上端に空所(図示略)を形成してもよい。
【0016】
而して、上記扉(1)を開くと、上記作動ピン(19)により上記作動板(18)は、同方向に回転し、上記制動軸(16)も回転する。該制動軸(16)の回転は、高粘度油等の制動流体(25)が封入された制動孔(11)内で抵抗を受けて回転することにより制動されるが、扉を開扉する際は、扉先端部を操作するので、回転抵抗が開扉力に及ぼす影響は少なく、開扉には殆んど支障がない。
【0017】
閉扉に際、扉から手を離すと、扉は自動閉扉機構により自閉する。この際、グラビティヒンジを用いると、扉は降下するが、上記作動ピン(19)は作動板(18)より上方に延出しているから、該作動板(18)から外れることはない。上記グラビティヒンジ等の自動閉扉機構は、急な閉扉を避けるため通常は閉扉力が弱く設定されているが、閉じるに従う加速度は大きくなる。しかし、上述したように扉の回転に伴って制動軸(16)は抵抗を受けながら回転するので、上記加速は抑制され、扉は安全に静かに閉鎖される。この際、上記制動軸(16)の回転に制動を与える制動流体(25)は、上記溜め溝(26)、通孔(27)から供給されるので、安定した制動が得られる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され、扉の上端を支持する支軸の外周に扉の開閉と連動して回転するよう扉に連結された中空の制動軸を設け、建物開口部に取り付けた枠側座板に上記制動軸の回転を制動するよう制動手段を設けたので、扉が衝撃音をもって閉扉しないようにでき、従来の枠側座板と扉の間にも後付けで容易に装着することができ、経済的であり、構成が簡単で故障も生じにくい。
【0019】
また、上記作動板と作動ピン等により制動軸と扉を連結することにより、グラビティヒンジを用いた自動閉扉機構においても支障なく使用することができ、高粘度油等の制動流体を用いる場合に、制動軸に溜め溝や通孔を設けることにより、油切れの心配がなく、高温で油が膨張しても油漏れするおそれもない。その上、上記制動軸等は扉の上部に位置しているので、清掃時に水がかかる心配がなく、錆に対する対処が容易であり、長期にわたって耐久性よく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図。
【図2】扉の上部の正面図。
【図3】主として制動軸部分の拡大断面図。
【図4】作動板部分の底面図。
【図5】分解斜視図。
【符号の説明】
1…扉
5…枠側座板
6…支軸
7…扉側座板
9…ケース
11…制動孔
16…制動軸
18…作動板
19…作動ピン
24…制動面
25…制動流体
26…溜め溝
27…通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動閉扉機構により自閉する扉に関し、特に扉が閉じる際に生じる衝撃や異音を抑制するようにした扉の制動装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、トイレブースやカウンター等の扉には、自閉扉させるためのグラビティヒンジやスプリングヒンジ等の自動閉扉機構が用いられているが、一般に、そのような機構自体は扉の自閉速度を抑える機能を有していない。そのため、自閉扉するにしたがいその速度は速くなり、扉閉鎖時に建物開口部の枠や戸当り等に扉が強く当って異音や衝撃音等を生じ、耳障りであり、手、指等を挟み込むような危険性もあった。
【0003】
また、複雑な構成の油圧機構を備えた制動装置が知られているが、そのような装置は経済的に得られず、取り付けも面倒だったり、体裁も良くなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、自動閉扉機構により自閉するようにした扉において、扉が自閉扉する際に衝撃音等を生じないで閉じるようにし、構成が簡単で経済的に得られるようにした扉の制動装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、建物開口部に取り付けた枠側座板に支軸を設け、自動閉扉機構により自閉する扉の上端を上記支軸で支持するようにした扉において、上記支軸の外周に扉の開閉と連動して回転するよう上記扉に連結された中空の制動軸を設け、上記枠側座板に該制動軸の回転を制動するよう制動手段を設けたことを特徴とする扉の制動装置が提供され、上記課題が解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、扉の正面図を示し、該扉(1)は、建物開口部に設けた枠(2)に、上部支持金具(3)と下部支持金具(4)により開閉自在に取り付けられ、該扉の適宜位置に設けた自動閉扉機構により自閉するように構成される。
【0007】
上記自動閉扉機構としては、スプリングヒンジ等を用いることもできるが、図1に示す実施例では、下部支持金具にグラビティヒンジ(図示略)を設けてある。なお、公知のように、スプリングヒンジ等を用いた場合は、扉を開閉した際、該扉は上下動しないが、グラビティヒンジの場合は、扉は上下動する。
【0008】
図2は、扉(1)の上部支持金具部分の正面図を示してあり、上記枠(2)には枠側座板(5)をねじ等で取り付けられており、該枠側座板(5)には、下方に延びる支軸(6)が設けられている。一方、扉(1)の上端には、扉側座板(7)がねじ等で取り付けられ、該扉側座板(7)には、上記支軸(6)の下部を軸支するよう円筒状の軸受(8)が設けられている。なお、自動閉扉機構としてグラビティヒンジを用いた場合は、上述したように扉は上下動するから、上記支軸(6)は上記軸受(8)に上下動可能に支持されている。
【0009】
上記枠側座板(5)には、円筒状のケース(9)が設けられている。図2〜図4に示すように、該ケース(9)は上記枠側座板(5)に後付けできるようフランジ部(10)を上記枠側座板(5)に当ててねじ等により取り付けられているが、上記枠側座板(5)と一体的に形成することもできる。該ケース(9)には、制動孔(11)が形成され、該制動孔(11)の上方には段部(12)を介して制動孔(11)より大径の上方軸受孔(13)が設けられ、また下方には肩部(14)を介して小径の下方軸受孔(15)が設けられている。
【0010】
上記支軸(6)の外周には扉(1)の開閉と連動して回転するよう上記扉に連結された中空の制動軸(16)が設けられており、該制動軸(16)は上記支軸(6)が貫通する中央孔(17)を有し、上記ケース(9)内に回転可能に挿入されている。該制動軸(16)を扉と連動回転させる機構として、図2〜図4に示す実施例では、扉の上端に沿って延びる作動板(18)を制動軸(16)の下端に回り止めして固着し、該作動板(18)と上記扉を作動ピン(19)で連結してある。
【0011】
上記作動ピン(19)は、扉側座板(7)に一体的に固定することもできるが、後付けすることができるよう下端にねじ(20)を有し、該ねじ(20)を上記扉側座板(7)にねじ着して固定され、先端(21)が上記作動板(18)に形成した略U字状の係合溝(22)若しくは孔等に係合するようにしてあり、上記作動ピン(19)の基部には、ねじ着作業を容易にするための締め付け部(23)が形成されている。また、図2等に示す実施例とは逆に、上記作動ピン(19)を上記作動板(18)に固定し、下端を上記扉側座板(7)等に係合させるようにしてもよい(図示略)。なお、グラビティヒンジを用いた場合は、扉が開閉時に上下動するので、上記作動ピンの長さは、上下動しても外れない十分な長さを有してある。
【0012】
上記作動板(18)等を用いずに上記制動軸(16)を直接回転させることもできる。例えば、上部が上記のようにケース内に回転可能に挿入されている制動軸(16)を支軸(6)に沿って下方に延長し、その下部を上記扉側座板(7)に回り止め状態で連結すればよい。回り止め状態の連結とは、スプリングヒンジ等の場合には、扉側にねじ等で固定してもよいが、グラビティヒンジの場合は、扉が上下動するので、制動軸の下部を角軸、スプライン軸、セレーション軸、異形断面軸等の形状に形成し、扉側座板には該角軸等の形状に対応した受孔を設けて回り止め状態で上下動可能に係合させるようにすればよい(図示略)。
【0013】
上記制動軸の回転は、制動手段により制動される。該制動手段としては、スプリングを利用した手段や摩擦力を利用した手段を用いることもできるが、図3に示す実施例においては、流体抵抗を利用した手段が示されている。すなわち、上記制動軸(16)の外面に上記制動孔(11)の内面や肩部(14)に間隙を存して近接する制動面(24)を形成し、該制動孔(11)内に高粘度油等の制動流体(25)を封入してある。また、上記制動軸(16)には、制動流体(25)を溜めるための溜め溝(26)や該溜め溝(26)に通じる通孔(27)を設け、該通孔(27)を止めねじ(28)で閉塞してある。このような構成により、上記制動面(24)と制動孔(11)間には回転時に流体抵抗が作用するから、制動軸(16)は制動されつつ回転する。
【0014】
上記制動軸(16)は、上記上方軸受孔(13)及び下方軸受孔(15)にそれぞれ回転自在に支持される上方案内軸(29)及び下方案内軸(30)を上下に有し、該上方案内軸(29)に設けたシール孔(31)や下方軸受孔(15)に続いて設けたシール孔(32)にOリング(33),(33) を装着することにより、シールされている。なお、上記下方案内軸(30)の下方のケース(9)内には、ワッシャ(34)を挿入してかしめ(35)により固定してあり、該ケースの外方に突出する下方案内軸(30)にスラスト板(36)を嵌挿し、その下方から上記作動板(18)を回り止め状態で嵌着してかしめ(37)等により固定し制動軸(16)を抜け止めしてある。この際、上記上方案内軸(29)の下面と上記段部(12)の間には、軸長方向の動きに余裕をもたせるよう微小間隙が形成されている。
【0015】
上記実施例においては、回転側部材である制動軸(16)を内側に設け、固定側部材であるケース(9)を外側に設けたが、固定側部材を内側に配置し、回転側部材を外側に配置するようにしてもよい。この場合には、支軸(6)と中空の制動軸の間に中空軸状の固定側部材を設け、該固定側部材と制動軸の間に上記の如き制動手段を設ければよい(図示略)。また、上記ケース(9)が扉の上端内に入り込むよう該扉の上端に空所(図示略)を形成してもよい。
【0016】
而して、上記扉(1)を開くと、上記作動ピン(19)により上記作動板(18)は、同方向に回転し、上記制動軸(16)も回転する。該制動軸(16)の回転は、高粘度油等の制動流体(25)が封入された制動孔(11)内で抵抗を受けて回転することにより制動されるが、扉を開扉する際は、扉先端部を操作するので、回転抵抗が開扉力に及ぼす影響は少なく、開扉には殆んど支障がない。
【0017】
閉扉に際、扉から手を離すと、扉は自動閉扉機構により自閉する。この際、グラビティヒンジを用いると、扉は降下するが、上記作動ピン(19)は作動板(18)より上方に延出しているから、該作動板(18)から外れることはない。上記グラビティヒンジ等の自動閉扉機構は、急な閉扉を避けるため通常は閉扉力が弱く設定されているが、閉じるに従う加速度は大きくなる。しかし、上述したように扉の回転に伴って制動軸(16)は抵抗を受けながら回転するので、上記加速は抑制され、扉は安全に静かに閉鎖される。この際、上記制動軸(16)の回転に制動を与える制動流体(25)は、上記溜め溝(26)、通孔(27)から供給されるので、安定した制動が得られる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され、扉の上端を支持する支軸の外周に扉の開閉と連動して回転するよう扉に連結された中空の制動軸を設け、建物開口部に取り付けた枠側座板に上記制動軸の回転を制動するよう制動手段を設けたので、扉が衝撃音をもって閉扉しないようにでき、従来の枠側座板と扉の間にも後付けで容易に装着することができ、経済的であり、構成が簡単で故障も生じにくい。
【0019】
また、上記作動板と作動ピン等により制動軸と扉を連結することにより、グラビティヒンジを用いた自動閉扉機構においても支障なく使用することができ、高粘度油等の制動流体を用いる場合に、制動軸に溜め溝や通孔を設けることにより、油切れの心配がなく、高温で油が膨張しても油漏れするおそれもない。その上、上記制動軸等は扉の上部に位置しているので、清掃時に水がかかる心配がなく、錆に対する対処が容易であり、長期にわたって耐久性よく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図。
【図2】扉の上部の正面図。
【図3】主として制動軸部分の拡大断面図。
【図4】作動板部分の底面図。
【図5】分解斜視図。
【符号の説明】
1…扉
5…枠側座板
6…支軸
7…扉側座板
9…ケース
11…制動孔
16…制動軸
18…作動板
19…作動ピン
24…制動面
25…制動流体
26…溜め溝
27…通孔
Claims (9)
- 建物開口部に取り付けた枠側座板に支軸を設け、自動閉扉機構により自閉する扉の上端を上記支軸で支持するようにした扉において、上記支軸の外周に扉の開閉と連動して回転するよう上記扉に連結された中空の制動軸を設け、上記枠側座板に該制動軸の回転を制動するよう制動手段を設けたことを特徴とする扉の制動装置。
- 上記制動軸は扉の上端に沿って延びる作動板を有し、該作動板と上記扉を作動ピンで連結した請求項1に記載の扉の制動装置。
- 上記作動ピンは扉の上端に設けられ、その先端が上記作動板に係合している請求項2に記載の扉の制動装置。
- 上記作動ピンは作動板に設けられ、その下端が上記扉の上端に係合している請求項2に記載の扉の制動装置。
- 上記制動軸は、上部が上記枠側座板に回転可能に設けられ、下部が上記扉の扉側座板に回り止め状態で連結している請求項1に記載の扉の制動装置。
- 上記扉の扉側座板には、上記支軸を軸支する軸受が設けられている請求項1に記載の扉の制動装置。
- 上記制動軸は枠側座板に設けたケース内に挿入され、上記制動手段は該ケース内に形成された制動孔と、上記制動軸に設けられ該制動孔の内面に間隙を存して近接する制動面を含み、該制動孔内に制動流体を封入した請求項1に記載の扉の制動装置。
- 上記制動軸には、制動流体の溜め溝と通孔が設けられている請求項7に記載の扉の制動装置。
- 上記自動閉扉機構はグラビティヒンジである請求項1ないし8のいずれかに記載の扉の制動装置。
Priority Applications (1)
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JP2002184946A JP2004027620A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | 扉の制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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