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JP2004020344A - 微小粒子固相上に固定化された物質の測定法 - Google Patents

微小粒子固相上に固定化された物質の測定法 Download PDF

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Abstract

【課題】微小粒子固相に固定された被検物質をより正確に、より再現性よく、より高感度で測定することを課題とする。
【解決する手段】被検物質が固定された微小粒子状固相を、あらかじめ該固相のより均一な分散および/または正確度、再現性および/または感度のより高い測定を妨害する物質を、該分散または/および該測定を妨害する濃度では含まない液(分散液)中に分散させた後、正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を可能にする物質を含む溶液(測定用試薬溶液)と混合して被検物質を測定することにより課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ヒトの臨床検査、獣医検査、食品衛生検査など多くの分野で利用される技術に関する。詳しくは被検物質が固定された微小粒子固相を被検物質測定用試薬溶液と混合接触させる方法、該測定のために使用しうる少なくとも1の固相および/または試薬を含むキット並びに該測定法のために使用しうる固相、試薬および自動化ソフトを含む測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヒトの臨床検査をはじめとして獣医検査、食品検査など多くの分野で、抗原、抗体、DNA、生理作用物質、病原関連物質、腫瘍マーカーなど種々の物質がそれらに対する特異結合物質との複合体を固相上に形成、固定またはトラップし、固相上の複合体を測定することにより測定されてきた。固相上の複合体を測定するためには、抗原抗体結合、DNAハイブリッド結合、ビオチン−アビジン結合、イオン結合など様々な結合を介して固相上に固定された酵素、蛍光物質、発光物質、ラジオアイソトープなどの測定用標識物質が広く使われている。複合体を形成、固定またはトラップするための固相としてマイクロプレート、ポリチレン球、ガラス球、ポリスチレンチューブの内面の他、ラテックス粒子、磁性ビーズなどの微小粒子固相が使われている。固相上に固定された測定用標識物質の測定は、測定用試薬溶液と固相とを接触させた後、標識物質の種類に対応したシグナルを測定することにより実施されている。例えば、測定用標識物質が酵素の場合には、酵素が固定された固相と酵素基質を含む測定用試薬溶液とを接触させた後、測定用試薬溶液の吸光度、発光強度、蛍光強度、磁気共鳴度などが測定される。また、測定用標識物質が蛍光物質、発光物質の場合にはそれらの蛍光物質、発光物質が固相とそれらの蛍光測定、発光測定に最も適した組成の測定用試薬溶液と接触させて、蛍光強度の測定が行われる。この際、測定用標識物質が固定された固相と測定用試薬溶液との接触が瞬時に均一となることが正確で再現性のある高感度測定に必要である。殊に固相が微小粒子固相の場合には、測定用試薬溶液との均一な混合が微小粒子固相の凝集により妨げられることがあり、測定の正確度、再現性および/または感度を低下させることが問題である。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
微小粒子状の固相上に固定された被検物質の正確度、再現性および/または感度のより高い測定を可能にすることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
被検物質が固定された微小粒子固相を、該固相のより均一な分散および/または正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を妨害する物質を、該分散および/または該測定を妨害する濃度では含まない液(分散液)中にあらかじめ分散させた後、正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を可能にする物質を含む溶液(測定用試薬溶液)と混合して被検物質を測定することにより課題を解決した。
つまり、本発明は
1.被検物質が固定化された微小粒子固相を、該固相のより均一な分散および/または正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を妨害する物質を、該分散および/または該測定を妨害する濃度では含まない液(分散液)中にあらかじめ分散させた後、正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を可能にする物質を含む溶液(測定用試薬溶液)と混合して、被検物質を測定することを特徴とする測定法。
2.微小粒子固相が直径0.1〜10μmの磁性ビーズまたはこれと同等である前記1の測定法。
3.微小粒子固相が直径0.1〜10μmのラテックス粒子またはこれと同等である前記1の測定法。
4.被検物質が酵素、発光物質または蛍光物質であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1に記載の測定法。
5.被検物質が加水分解酵素であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1に記載の測定法。
6.被検物質がアルカリホスファターゼであることを特徴とする前記1〜3のいずれか1に記載の測定法。
7.被検物質がβ−D−ガラクトシダーゼであることを特徴とする前記1〜3のいずれか1に記載の測定法。
8.酵素基質がジオキセタン誘導体であることを特徴とする前記4〜7のいずれか1に記載の測定方法。
9.被検物質の測定のために酵素基質の他にエンハンサーを使用することを特徴とする前記4〜8のいずれか1に記載の測定法。
10.エンハンサーが界面活性剤であることを特徴とする前記9に記載の測定法。
11.分散液がエンハンサーを、被検物質が固定化された微小粒子固相のより均一な分散および/または正確度、再現性および/または感度の高い被検物質の測定を妨害する濃度では含まないことを特徴とする前記8〜10のいずれか1に記載の測定法。
12.分散液が酵素基質を含まないことおよび測定用試薬溶液が酵素基質とエンハンサーを含むことを特徴とする前記11に記載の測定法。
13.分散液が酵素基質を含むことおよび測定用試薬溶液がエンハンサーを含むことを特徴とする前記11に記載の測定法。
14.前記1〜13のいずれか1に記載の測定法に使用しうる試薬および/または固相の少なくとも1を含むキット。
15.前記1〜13のいずれか1に記載の測定法に使用しうる試薬、固相および自動化ソフトを含む測定システム。
からなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明は、微小粒子状固相上に固定された被検物質を測定用試薬溶液と接触させた後シグナルを計測して測定する方法に適用することができる。
本発明において使用する固相は、好ましくは直径0.1〜10μmの微小粒子状固相であって、それらの材質、形状、製造方法などにより限定されない。例えば、市販のラテックス粒子、好ましくは磁性ビーズなどであるが、これらに限定されない。
【0006】
本発明における被検物質は例示により限定されないが、酵素、蛍光物質、発光物質など、免疫測定、DNA測定などにおいて測定用標識として使用される物質が例示される。酵素としてはアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼなどが、蛍光物質としてはフルオレセイン、ローダミンなどまたはそれらの誘導体が、発光物質としてはアクリジニウム、エクオリンなどまたはそれらの誘導体などがそれぞれ例示される。
【0007】
被検物質が微小粒子状固相に固定化される方法、固定された状態に制限はないので、被検物質は種々の方法で種々の状態に固定される。例示により限定されないが、例えば被検物質は種々の物質、種々の結合を介して微小粒子状固相上に固定される。つまり、被検物質は、抗原、抗体、ホルモン、病原関連物質、腫瘍マーカー、アビジン、DNA、ストレプトアビジン、ビオチンこれらのフラグメント、これらの誘導体、抗原−抗体結合、イオン結合、DNAハイブリッド結合、ビオチン−アビジン結合、ビオチン−ストレプトアビジン結合、ハプテン−抗ハプテン抗体結合などを介して微小粒子状固相の上に固定される。これらは、種々の物質の免疫測定、DNAの測定などにおいて使用される物質、結合である。
【0008】
上記のように種々の方法で微小粒子状固相に固定化された被検物質を正確に、しかも再現性よく測定するためには、微小粒子状固相が被検物質の測定用試薬溶液中に凝集することなく均一に分散されていることが必要である。しかし、被検物質の測定用試薬溶液の中には、被検物質測定のために種々の物質が含まれている。例えば、ジオキセタン誘導体を基質として測定するβ−D−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼの測定用試薬溶液の中には、界面活性剤または界面活性剤様作用物質がエンハンサーとして含まれる。これにより、いったん集積された微小粒子状固相の測定用試薬溶液中への均一な分散が妨げられ、正確度、再現性および/または感度の高い被検物質の測定が妨害される。
【0009】
本発明においては、微小粒子状固相の均一な分散を妨げ、正確度、再現性および/または感度の高い被検物質の測定を妨害する物質を、該分散を妨げ、該測定を妨害する濃度では、含まない液(分散液)中に被検物質が固定化された微小粒子状固相を均一に分散させた後、被検物質の測定用試薬溶液と混合することにより、測定用試薬溶液中に含まれる微小粒子状固相の均一な分散を妨げる物質の効果を減弱することにより、正確度、再現性および/または感度の高い被検物質の測定を実施する。
被検物質を固定した微小粒子状固相の該分散液には、該固相が例えば凝集することなく均一に分散され、正確度、再現性または/および感度の高い被検物質の測定に支障がない限り、特に制約はない。種々の物質または物質群、例えば被検物質を測定するための酵素基質、各種のタンパク質、脂質、糖質、各種血清などを含むまたは含まない既知のまたは今後開発される液、溶液または緩衝液が例示されるが、例示に限定されるものではない。pH、イオン強度なども制限はなく、分散液は単なる水でも良い。
ただし、被検物質を固定化した微小粒子固相の均一な分散を妨げ、正確度、再現性または/および感度の高い被検物質の測定を妨害するエンハンサーを、該分散または/および該測定を妨害する濃度では、分散液が含まないことが重要である。
該分散液の使用方法にも、該固相が例えば凝集することなく分散され被検物質が正確に、しかも再現性よくまた高感度に測定しうる限り、特に制約ない。該固相を撹拌、振とうなど、どのようにして該分散液中に分散させてもよい。該分散液の体積は測定用試薬液の体積より小さいことが好ましいが、大きくてもよい。該分散時の温度も通常20〜40℃であるが、特に限定されない。
本発明における測定用試薬溶液は、正確度、再現性および/または感度の高い被検物質の測定のために、上記の分散液に分散させた微小粒子固相とシグナルを計測する前に混合、接触させる溶液であり、したがって、該測定を可能にする物質を該測定を可能にする濃度で含有する。例示により限定されないが、測定用試薬溶液が、酵素基質およびエンハンサーを含む場合が例示される。しかし、分散液中にすでに酵素基質が添加されている場合には、測定用試薬溶液の中には酵素基質が必ずしも含まれる必要はない。つまり、酵素基質は、いずれの段階で1回または2回以上添加してもよい。エンハンサーの添加でも同様であり、酵素基質、エンハンサーの濃度に制限はなく、酵素基質または/およびエンハンサーを含む測定用試薬の数、添加回数にも制限はない。上記の分散液中に分散させた微小粒子固相とエンハンサーを含む測定用試薬溶液を混合し、さらに酵素基質を含む測定用試薬溶液と混合してもよいが、酵素反応をより早く始めるためには、酵素基質はエンハンサーと同時かまたはエンハンサーより前に添加することが好ましい。
被検物質を固定化した微小粒子固相を分散液中に分散させ、測定用試薬溶液と混合した後のシグナルの測定は、公知の方法または今後開発される方法により実施することができる。該微小粒子固相の濃度が低く、シグナルの測定に支障がない場合には、そのままシグナルを測定することができるが、該微小粒子固相の濃度が高く、消光などによりシグナルの測定が困難な場合は、該微小粒子固相を集積した後に、シグナルを測定することもできる(特願2001−189419)。
【0010】
本発明は、上記に説明した測定方法の実施のための固相、試薬等におよび、また、該固相および緩衝液、ブロッキング液、洗浄液、基質液、抗体、ハプテン等に例示される本発明に使用する少なくとも1の固相および/または試薬を含む測定キットにもおよぶ。さらに、本発明は、上記に説明した測定方法の実施のための固相、試薬および自動化ソフトを含む測定システムにもおよぶ。
以上は例示により説明したが、本発明はこれらの例示により限定されるものではない。
【0011】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0012】
【実施例1】
この実施例では、磁性ビーズに固定されたアルカリホスファターゼ(ALP)の発光測定に対する、該磁性ビーズを予めALP活性測定用試薬溶液以外の緩衝液により分散することの効果を示す。
【0013】
(材料と方法)
・磁性ビーズ
MG210(直径1.7μm、比重1.3)
JSR Corporation、Tokyo、Japan
・アルカリホスファターゼ(以下ALPと記載)
Oriental Yeat Co.,Ltd.,Tokyo,Japan
・モノクローナル抗体
抗ヒトB型肝炎ウイルス表面抗原(以下HBsAgと記載)IgG−649および85ならびに抗2,4−ジニトロフェニル基(以下DNPと記載)IgG−1753
International Reagents Corporation、Kobe、Japan
・DNPビオチン−抗HBsAg Fab’とALP−抗HBsAg Fab’
DNP化ビオチン化ウシ血清アルブミン−抗HBsAg Fab’−649(DNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’)とALP−抗HBsAg Fab’−85(ALP−抗HBsAg Fab’)をマレイミド基とチオール基の反応を使う公知の方法(E. Ishikawa, Ultrasensitive and Rapid Enzyme Immunoassay, Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology Vol.27, S. Pillai, P.C. van der Vliet eds.,Elsevier, Amsterdam, pp.141−176, 1999)により調製した。
・ブロッキング液
0.15M NaCl、2.5mM EDTA、2.5g/Lウシ血清アルブミン、10g/Lシュークロース、1g/L NaNを含む10mM リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.0
・抗DNPIgG不溶化磁性ビーズ
磁性ビーズにモノクローナル抗DNPIgG−1753をJSR Corporationの指示書に従って不溶化し、ブロッキング液で洗浄した後、4℃で同液中に保存した。
・DNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’、ALP−抗HBsAg Fab’、HBsAg、抗DNPIgG不溶化磁性ビーズおよびストレプトアビジン不溶化磁性ビーズの希釈液
TEA緩衝液
・TEA緩衝液
1mM MgCl、0.1mM ZnCl、1g/L ウシ血清アルブミン、0.5g/L NaNを含む0.1Mトリエタノラミン・HCl緩衝液、pH7.6
・ALP用洗浄液
0.15M NaCl、0.1% Tween20、1g/L NaNを含む20mM Tris−HCl緩衝液、pH7.4
・インキュベーション温度
非競合的転移固相測定法の全工程におけるインキュベーション温度は37℃とした。
・DNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’の抗DNPIgG不溶化磁性ビーズへの結合
100pmol/mLのDNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’、25μLとTEA緩衝液で洗浄した抗DNPIgG不溶化磁性ビーズ、0.5mgを10分間インキュベートした後、磁性ビーズを10秒間の磁気分離により分離し、上清を吸引除去した後、ALP用洗浄液200μLで10秒間の磁気分離により1回洗浄し、TEA緩衝液80μLで懸濁した。
・HBsAgのDNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’結合抗DNPIgG不溶化磁性ビーズへの結合
2.5IU/mLのHBsAg20μLと上記の洗浄したDNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’結合抗DNPIgG不溶化磁性ビーズを2分間インキュベートした後、該磁性ビーズをALP用洗浄液200μLで10秒間の磁気分離により1回洗浄した。
・ALP−抗HBsAg Fab’のHBsAg結合DNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’結合抗DNPIgG不溶化磁性ビーズへの結合
4.8pmol/mLのALP−抗HBsAg Fab’、100μLと上記の洗浄したHBsAg結合DNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’結合抗DNPIgG不溶化磁性ビーズを1分間インキュベートした後、ALP用洗浄液200μLで10秒間の磁気分離により1回洗浄した。
・リン緩衝液
0.5g/L NaNを含む0.1M リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.5
・ストレプトアビジン
TypeII、Wako Pure Chemical Industries,Ltd., Osaka,Japan
・DNP−Lys液
3mM εN−2.4−ジトロフェニル−L−リジンを含むTEA緩衝液
・ストレプトアビジン不溶化磁性ビーズ
ビオチン化ウシ血清アルブミンを、公知の方法(E. Ishikawa, Ultrasensitiveand Rapid Enzyme Immunoassay, Laboratory Techniques in Biochemistry andMolecular Biology Vol.27, S. Pillai, P.C. van der Vliet eds.,Elsevier, Amsterdam, pp.141−176, 1999)により調製し、これをJSR Corporationの指示書にしたがって磁性ビーズに不溶化した後、30μg/mLのストレプトアビジンをリン酸緩衝液に溶解して反応させ、リン酸緩衝液で1回洗浄、ブロッキング液中に4℃で保存した。
・免疫複合体の抗DNPIgG不溶化磁性ビーズからの溶出
上記のDNP−ビオチン−抗HBsAg Fab’、HBsAg、ALP−抗HBsAg Fab’の3者からなる免疫複合体を結合させた抗DNPIgG不溶化磁性ビーズとDNP−Lys液100μLを0.5分間インキュベートした後、該磁性ビーズを磁石により15秒間集積した上清を溶出液とした。
・免疫複合体のストレプトアビジン不溶化磁性ビーズヘの結合
上記溶出液とストレプトアビジン不溶化磁性ビーズ0.5mgを1分間インキュベートした後、該磁性ビーズを磁石により10秒間集積し、上清を除去した後、ALP用洗浄液200μL中に該磁注ビーズを分散させ、再び10秒間磁石により集積して直ちに上清を除去することにより1回洗浄した。
・ALP発光基質液
CDP−star ready to use with Sapphire II、Tropix,Inc.,Bedford,MA
・ALP分散液
1M ジエタノラミン・HCl緩衝液、pH10.0
・発光測定装置
Lumicounter2500、Microtec Co.Ltd.、Chiba、Japan
・ALP結合磁性ビーズのALP活性の測定
測定1:上記の洗浄したALP結合磁性ビーズを、30μLの分散液中に分散し、基質液100μLと混合し、37℃、2.75分間インキュベートした後、該磁性ビーズを磁石で集積した上清の0.1秒間の発光量を同時に5例測定した。
測定2:上記の洗浄したALP結合磁性ビーズを、分散液30μLと基質液100μLの混合液130μL中に分散し、37℃、2.75分間インキュベートした後、該磁性ビーズを磁石で集積した上清の0.1秒間の発光量を同時に5例測定した。
【0014】
(結果)
実施例1の結果を表1に示す。
ALP結合磁性ビーズを基質とエンハンサーを含まない分散液中に予め分散させた後、基質とエンハンサーを含む基質液と混合してALP活性を測定したときの発光強度は92,892、再現性はCV2.8%(5例)であった。基質液と分散液の混合液中に直接分散させてALP活性を測定したときの発光強度は63,228、再現性CVは19.4%と非常に高かった。つまり、ALP結合磁性ビーズを、エンハンサーを含まない分散液で予め分散した後、基質とエンハンサーを含む測定用試薬溶液と混合して発光強度を測定することにより、シグナルとしての発光強度、したがって感度も再現性もともに、分散液を使用しないで該磁性ビーズを酵素基質とエンハンサーを含む測定用試薬溶液と直接混合した場合に比べて格段に改善された。
【0015】
【実施例2】
この実施例では、磁性ビーズに固定されたアルカリホスファターゼの発光測定における、エンハンサーより前の酵素基質の添加のシグナルに対する効果を示す。
【0016】
(材料と方法)
以下に示す材料と方法の他は、実施例1のそれらと同じである。
・基質液
基質としてのCDP−starのみを含む溶液、トロピックス社。
・エンハンサー液
エンハンサーとしてのSapphireIIのみを含む溶液、トロピックス社。
・ALP結合磁性ビーズのALP活性の測定
測定1:洗浄したALP結合磁性ビーズを、分散液30μLと基質液90μLの混合液中に分散し、その15秒後に実施例1で添加したALP発光基質液(基質CDP−starとエンハンサーSapphireIIを含む)の代わりにエンハンサー液10μLを添加し、実施例1と同様にインキュベートし、発光強度を測定した。
測定2:エンハンサー液10μLを測定1における添加より2分15秒遅れで添加した以外は、測定1と同様にして測定した。
【0017】
(結果)
実施例2の結果を表2に示す。
エンハンサーを基質の添加より遅れて添加し、エンハンサーの添加から発光測定までの時間を短縮することにより、発光強度は、121,500から79,090に低下した。この結果は、エンハンサーを可及的早期に添加することにより高いシグナル、つまり高い感度が得られることを示すと同時に、エンハンサー非存在下でも酵素反応が進むことを示しているので、エンハンサーを添加することができない早い段階で、例えば分散液添加の段階で基質を添加することにより、それだけ高いシグナルを得ることができることをも示している。
【0018】
【表1】
Figure 2004020344
【0019】
【表2】
Figure 2004020344

Claims (15)

  1. 被検物質が固定化された微小粒子固相を、該固相のより均一な分散および/または正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を妨害する物質を、該分散および/または該測定を妨害する濃度では含まない液(分散液)中にあらかじめ分散させた後、正確度、再現性および/または感度のより高い被検物質の測定を可能にする物質を含む溶液(測定用試薬溶液)と混合して、被検物質を測定することを特徴とする測定法。
  2. 微小粒子固相が直径0.1〜10μmの磁性ビーズまたはこれと同等である請求項1の測定法。
  3. 微小粒子固相が直径0.1〜10μmのラテックス粒子またはこれと同等である請求項1の測定法。
  4. 被検物質が酵素、発光物質または蛍光物質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の測定法。
  5. 被検物質が加水分解酵素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の測定法。
  6. 被検物質がアルカリホスファターゼであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の測定法。
  7. 被検物質がβ−D−ガラクトシダーゼであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の測定法。
  8. 酵素基質がジオキセタン誘導体であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1に記載の測定方法。
  9. 被検物質の測定のために酵素基質の他にエンハンサーを使用することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1に記載の測定法。
  10. エンハンサーが界面活性剤であることを特徴とする請求項9に記載の測定法。
  11. 分散液がエンハンサーを、被検物質が固定化された微小粒子固相のより均一な分散および/または正確度、再現性および/または感度の高い被検物質の測定を妨害する濃度では含まないことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1に記載の測定法。
  12. 分散液が酵素基質を含まないことおよび測定用試薬溶液が酵素基質とエンハンサーを含むことを特徴とする請求項11に記載の測定法。
  13. 分散液が酵素基質を含むことおよび測定用試薬溶液がエンハンサーを含むことを特徴とする請求項11に記載の測定法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1に記載の測定法に使用しうる試薬および/または固相の少なくとも1を含むキット。
  15. 請求項1〜13のいずれか1に記載の測定法に使用しうる試薬、固相および自動化ソフトを含む測定システム。
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