JP2004019293A - 外壁構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外壁1に、2個のサッシ2、2が縦方向に間隔をおいて設けられ、これらのサッシ2、2の縦枠21、21および外壁1に、縦方向に直線状に延びる縦装飾部材4、4が取り付けられ、これらの左右の縦装飾部材4、4の間の外壁1に、パネル下81、パネル中82およびパネル上83が組み立てられてなるパネル組立体3が前記外壁1を覆うように取り付けられている。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の外観の見栄えを良くする外壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅等の建物の上下階のサッシの縦枠および外壁に、縦方向に直線状に延びる縦装飾部材を取り付けて、上下階のサッシが連続したような印象を与えることにより、建物の外観の見栄えを良くする外壁構造が従来から知られている。
さらに、これらの左右の縦装飾部材の間の外壁の部分を覆うパネルを設けて、さらに建物の外観の見栄えを良くする外壁構造も知られている。そして、従来、外壁に形成された枠体に、一枚板からなるパネルが取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなパネルが設けられた従来の外壁構造にあっては、覆う外壁の部分の面積に応じて、パネルを用意する必要があるという問題がある。
また、パネルが大きくなるので、パネルの型代が高くなるとともに、パネルの重量が重くなり、パネル体の取り扱いが大変であるという問題がある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、左右の縦装飾部材の間の外壁をパネルで覆う場合に、覆うべき外壁の大きさに合わせて容易に対応することができるとともに、パネルの大きさを小さくすることができて、パネルを取り扱い易くすることができる外壁構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の外壁構造は、外壁に、複数個のサッシが縦方向に間隔をおいて設けられ、前記サッシの縦枠および前記外壁に、縦方向に直線状に延びる縦装飾部材が取り付けられ、これらの左右の縦装飾部材の間の前記外壁に、複数個のパネルが組み立てられてなるパネル組立体が該外壁を覆うように取り付けられていることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明においては、複数個のパネルを組み立ててパネル組立体を構成するので、これらのパネルの組み合わせを変えることにより、種々の大きさのパネル組立体を構成することができるため、覆うべき外壁1の大きさに合わせて容易に対応することができる。また、各パネルの大きさは小さいので、各パネルの重量が軽く、各パネルの取り扱いが容易である。また、押出し成形等による形材からなるパネルを用いる場合には、各パネルの型代を低額に抑えることができる。
【0007】
請求項2に記載の外壁構造は、請求項1に記載の発明において、前記パネル組立体は、各パネルに連結方向に間隔をおいて形成された少なくとも2つの突条部が係合されることにより各パネル同士が連結されていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明においては、各パネルに連結方向に間隔をおいて形成した少なくとも2つの突条部を係合させることにより各パネル同士を連結するようにしたので、各パネルの位置決めを容易に行うことができる。
【0009】
請求項3に記載の外壁構造は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記パネル組立体は、下端が該パネル組立体の下側の前記サッシの上枠の上端近傍に位置するとともに、上端が該パネル組立体の上側の前記サッシの水切りの内側に位置するように設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明においては、上のサッシと下のサッシの間の殆どに亘ってパネル組立体が設けられるので、上下のサッシ間がすっきりした印象を与える。
【0011】
請求項4に記載の外壁構造は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記パネル組立体は、左右の端部がそれぞれ、前記左右の各縦装飾部材の内側に位置するように設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明においては、パネル組立体の両端部が左右の縦装飾部材によって隠れるので、左右の縦装飾部材に亘ってパネル組立体の延在する外観となる。その結果、左右の縦装飾部材およびパネル組立体による外観が際立つ。
【0013】
請求項5に記載の外壁構造は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記パネル組立体の上側の前記サッシの下枠に、少なくとも該下枠の下端部から前記パネル組立体の上端部を覆うパネル用上部横装飾部材が取り付けられているとともに、前記パネル組立体の下側の前記サッシの上枠に、少なくとも該上枠の上端部から前記パネル組立体の下端部を覆うパネル用下部横装飾部材が取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明においては、パネル組立体の上側のサッシの下枠とパネル組立体の上端部との間、およびパネル組立体の下側のサッシの上枠とパネル組立体の下端部との間の複雑な形状の部分がそれぞれ、パネル用上部横装飾部材およびパネル用下部横装飾部材により覆われるので、この部分の外観がすっきりとしたものとなる。
【0015】
請求項6に記載の外壁構造は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明において、前記パネル組立体の上側の前記サッシの上枠に、該上枠を覆う上部横装飾部材が取り付けられているとともに、前記パネル組立体の下側の前記サッシの下枠に、該下枠を覆う下部横装飾部材が取り付けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明においては、左右の縦装飾部材の間に、横方向に延びる上部横装飾部材および下部横装飾部材が設けられるので、縦装飾部材と相まって際立った外観となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る外壁構造を示す正面図であり、図2は、図1のA−A線に沿う拡大断面図であり、図3は、図1のB−B線に沿う拡大断面図であり、図4は、図1のC−C線に沿う拡大断面図であり、図5は、図1のD−D線に沿う拡大断面図であり、図6は、E−E線に沿う拡大断面図である。
【0018】
本実施の形態に係る外壁構造においては、図1に示すように、建物の外壁1の上下方向に間隔をおいて、上下階の引違い窓のサッシ2、2が配設され、これらのサッシ2、2間の外壁1の部分にパネル組立体3が取り付けられている。サッシ2、2は、縦枠が縦方向に一列に並ぶように配置されている。サッシ2、2の左右の縦枠およびこれらの間の外壁には、直線状の縦装飾部材4、4がサッシ2、2の各縦枠上を縦方向に延びるように設けられている。各縦装飾部材4、4は、上の階のサッシ2の縦枠の上端部から下の階のサッシ2の縦枠の下端までを覆うように設けられている。
【0019】
また、上の階のサッシ2の上枠および下の階のサッシ2の下枠にはそれぞれ、上部横装飾部材5Aおよび下部横装飾部材5Bが取り付けられている。また、上の階のサッシ2の下枠および下の階のサッシ2の上枠にはそれぞれ、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dが取り付けられている。これらの上部横装飾部材5A、下部横装飾部材5Bおよびパネル用上部横装飾部材5C、パネル用下部横装飾部材5Dの両端はそれぞれ、左右の縦装飾部材4、4まで延びている。
【0020】
縦装飾部材4は、図7に示すような上装飾部材11と下装飾部材12とからなるものである。これらの上装飾部材11および下装飾部材12はそれぞれ、押出し成形等により形成されたアルミニウム等の形材からなり、一側面の上端部にねじ孔13が設けられている細長い装飾部材14の一端および他端にそれぞれ、蓋体15、16が取り付けられて構成されている。縦装飾部材4は、図1に示すように、これらの上装飾部材11と下装飾部材12との突合せ部19がパネル組立体3の上下方向中間部に位置するようにして、連続して一列に配置されてなるものである。左右の縦装飾部材4、4において、上装飾部材11および下装飾部材12は、ねじ孔13がサッシ2、2の外側(面内方向と反対側)になるようにして、点対称の位置に配置されている。
【0021】
そして、縦装飾部材4は、サッシ2、2の縦枠および外壁1に次のようにして設けられている。
すなわち、サッシ2の部分においては、図2および図3に示すように、サッシ2の縦枠21上に、押出し成形等により形成されたアルミニウム等の形材からなる細長い受け部材(縦枠用取付部材)6が、縦枠21に沿って取り付けられている。受け部材6は、底壁31と、この底壁31の幅方向の両端部から互いに対向して室外側に起立している起立壁32、33と、底壁31から室内側に突出している脚部34と複数個の脚部35とを備えている。
【0022】
起立壁32は、サッシ2の面内側と反対側に形成され、起立壁33は、サッシ2の面内側に形成されている。脚部34は、サッシ2の面内方向と反対側の最外側に形成され、その長さが他の脚部35の長さより少し長く設定されている。この受け部材6は、脚部34の側面および脚部35の先端が縦枠21に当接され、底壁31に形成されたねじ孔にねじ(固定具)91が挿通されてねじ91が縦枠21に締め付けられている。受け部材6の起立壁32および起立壁33の上端部にはそれぞれ、受け部材6の幅方向外側に膨出されて互いの間隔(幅方向の距離)が拡大された拡張部36および拡張部37が形成されている。
【0023】
拡張部36の基端部の外側の段部38の少し室内側の起立壁32の位置には、サッシ2の面内方向と反対側に水平に帯板状に突出する係止部41が形成されている。また、拡張部37の基端部の外側の段部39の少し室内側の起立壁33の位置には、サッシ2の面内方向に延びる突出部42が形成されている。この突出部42は、サッシ2の面内方向に水平に帯状に延びる係止部43と、この係止部43の先端部からほぼ階段状に縦枠21に近づく連結部44とを備えている。連結部44の先端部の起立壁33と平行に室内側に延びる部分は、後述するように、下装飾部材12の装飾部材14のサッシ2の面内側の先端部と、縦枠21との間に生じる隙間を閉塞する閉塞部45となっている。この閉塞部45の先端は、前記脚部35の先端と同じ位置になるように設定されており、脚部35の先端と同様に縦枠21に当接されるようになっている。
【0024】
一方、下装飾部材12の装飾部材14は、横断面形状が概略コ字状に形成されたものであって、室外方向に少し膨出された頂壁51と、この頂壁51の両端部から室内方向に鉛直に延びる側壁52および側壁53とを備えている。サッシ2の面内方向と反対側の側壁52の長さの方が、サッシ2の面内方向側の側壁53の長さより長く設定されている。側壁52の中間部内面には、内方に向かって断面形状がく字状の帯状の係止部54が形成され、先端部が室外側に斜めに屈曲されている。側壁53の中間部内面には、装飾部材14の内方に向かって水平に延び先端部が室外側に斜めに屈曲された係止部55が形成されている。
【0025】
そして、下装飾部材12の装飾部材14は、受け部材6に、室外側から押し込まれる。そうすると、装飾部材14の係止部54、55がそれぞれ、受け部材6の拡張部36、37を弾性変形させて内方に移動させつつ、拡張部36、37の外側を通過して、受け部材6の段部38、39に係止部54、55の先端部が突き当てられて係止されるとともに、係止部54、55の水平部分がそれぞれ、受け部材6の係止部41、43に当接されて係止される。これにより、装飾部材14が受け部材6に嵌合されて固定される。さらに、装飾部材14は、サッシ2の面内方向と反対側に位置されたねじ孔13からねじ(固定具)92が挿通されて、ねじ92が受け部材6の側壁32に締め付けられて、受け部材6から装飾部材14が外れるのを防止されている。
このように装飾部材14が受け部材6に固定された時、後述するように、装飾部材14の側壁53の先端と縦枠21との間には隙間が生じるが、この隙間は受け部材6の閉塞部45によって塞がれている。
【0026】
他方、パネル組立体3の部分においては、図4に示すように、サッシ2の縦枠21の延長線上に、押出し成形等により形成されたアルミニウム等の形材からなる細長い受け部材(外壁用取付部材)7が取り付けられている。受け部材7は、底壁61と、この底壁61の幅方向の両端部から互いに対向して室外側に起立している起立壁62、63と、底壁61から室内側に突出している複数個の脚部64とを備えている。
【0027】
起立壁62は、パネル組立体3と反対側に形成され、起立壁63は、パネル組立体3側に形成されている。この受け部材7は、脚部64の先端が外壁1の外壁パネル93に当接され、底壁61に形成されたねじ孔にねじ(固定具)94が挿通されてねじ94が外壁パネル93に締め付けられている。受け部材7の起立壁62および起立壁63の上端部にはそれぞれ、受け部材7の幅方向外側に膨出されて互いの間隔(幅方向の距離)が拡大された拡張部66および拡張部67が形成されている。
【0028】
拡張部66の基端部の外側の段部68の少し室内側の起立壁62の位置には、パネル組立体3と反対側に水平に帯板状に突出する係止部71が形成されている。また、拡張部67の基端部の外側の段部69の少し室内側の起立壁63の位置には、パネル組立体3方向に延びる係止部72が形成されている。
【0029】
そして、下装飾部材12の装飾部材14は、受け部材7に、室外側から押し込まれる。そうすると、装飾部材14の係止部54、55がそれぞれ、受け部材7の拡張部66、67を弾性変形させて内方に移動させつつ、拡張部66、67の外側を通過して、受け部材7の段部68、69に係止部54、55の先端部が突き当てられて係止されるとともに、係止部54、55の水平部分がそれぞれ、受け部材7の係止部71、72に当接されて係止される。これにより、装飾部材14が受け部材7に嵌合されて固定される。
このように装飾部材14が受け部材7に固定された時、装飾部材14の側壁53の先端と外壁1との間の隙間には、パネル組立体3の端部が挿入されて、この隙間が塞がれている。
【0030】
縦装飾部材4は、図5および図6に示すように、上下階のサッシ2、2の縦枠21、21にそれぞれ、受け部材6、6が取り付けられ、これらの受け部材6、6間の外壁1の部分に、受け部材7がこれらの受け部材6、6と間隔をおいて一列に並ぶように取り付けられている。そして、下装飾部材12が上側のサッシ2の縦枠21の上端から受け部材7の中間まで覆うように配置されるとともに、上装飾部材11の受け部材7の中間から下側のサッシ2の縦枠21の下端まで覆うように配置されている。これらの下装飾部材12の装飾部材14の下端と上装飾部材11の装飾部材14の上端とは突き合わされており、これにより下装飾部材12と上装飾部材11とにより縦方向に連続した直線状の縦装飾部材4が形成されている。
【0031】
図3および図4に示すように、サッシ2の縦枠21の見込み寸法H1は外壁1の見込み寸法H2より大きく、サッシ2の縦枠21が外壁1より少し(例えば、5mm程度)室外側に突出している。しかし、この縦枠21が外壁1より突出している分だけ、サッシ2の縦枠21に取り付けられる受け部材6の見込み方向の寸法が、外壁1に取り付けられる受け部材7の見込み方向の寸法より小さく設定されている。このように、受け部材6および受け部材7でサッシ2の縦枠21と外壁1の見込み方向の寸法が調節される。その結果、同一断面形状の形材からなる2つの装飾部材14、14を連続して一列に配置しても、段差を生じることなく、同じ外観の直線状の装飾部が形成される。
【0032】
また、サッシ2の縦枠21の見込み寸法H1と外壁1の見込み寸法H2との寸法の違いに加え、厚さ(高さ)寸法H3のパネル組立体3が装飾部材14の側壁53と外壁1との間に挿入されるので、同一断面形状の形材からなる装飾部材14を受け部材6および受け部材7に取り付けると、装飾部材14のサッシ2の面内側の側壁53と縦枠21との間、および側壁53とパネル組立体3との間の両方に隙間が生じないようにするには、パネル組立体3の厚さ寸法を、縦枠21の見込み寸法H1と外壁1の見込み寸法H2との寸法の違いに合わせて設定する必要がある。
【0033】
しかし、通常、パネル組立体3の厚さ寸法は、任意に設定されるので、装飾部材14のサッシ2の面内側の側壁53と縦枠21または側壁53と外壁1との間に隙間ができる。この隙間は、パネル組立体3の厚さ寸法H3が、サッシ2の縦枠21の見込み寸法H1と外壁1の見込み寸法H2との寸法の違いよりも大きいときは、図3に示すように、側壁53と縦枠21または側壁53と外壁1との間に形成される。この隙間は、同図に示すように、受け部材6の閉塞部45によって塞がれている。
【0034】
他方、パネル組立体3の厚さ寸法H3が、サッシ2の縦枠21の見込み寸法H1と外壁1の見込み寸法H2との寸法の違いよりも小さいときは、側壁53とパネル組立体3との間に形成される。また、側壁53と外壁1との間にパネル組立体3が挿入されないときは、側壁53と外壁1との間に隙間が形成される。これらの場合には、受け部材7に、受け部材6の閉塞部45と同様に、側壁3とパネル組立体3との間の隙間を閉塞する閉塞部、または側壁3と外壁1との間の隙間を閉塞する閉塞部を設けるようにする。
【0035】
図1に示すように、左右の縦装飾部材4、4は、互いに点対象になるように設けられている。また、これらの左右の縦装飾部材4、4を取り付けるための受け材6および受け材7は、左右の縦枠21、21に左右対称に設けられる。
【0036】
次に、パネル組立体3について説明する。
図6に示すように、このパネル組立体3は、パネル下(パネル)81、パネル中(パネル)82およびパネル上(パネル)83が組み立てられて構成されている。これらのパネル下81、パネル中82およびパネル上83はともに、押出し成形等により形成されたアルミニウム製の形材からなるものである。
【0037】
パネル下81は、図8に示すように、平板状の取付部101の下側に係合部102が形成されてなるものである。取付部101の上端部にはねじ孔103が形成されている。
【0038】
パネル中82は、図9に示すように、平板状の取付部104の下側に係合部102が形成され、この係合部102の下側に断面形状が円弧状の凹凸が連続して形成された凹凸部105が形成され、この凹凸部105の下側に係合部102に係合する係合部106が形成されている。取付部104の上端部にはねじ孔103が形成されている。
【0039】
パネル上83は、図10に示すように、平板状の取付部107の下側に、パネル中82の凹凸部105と同様の断面形状の凹凸部108が狭い幅で形成され、この凹凸部108の下側に係合部102に係合する係合部109が形成されている。取付部107の上端部にはねじ孔103が形成されている。
【0040】
各パネルの係合部102は、図8および図9に示すように、下側から上側に向かって円弧状に延びる円弧部111と、この円弧部の上端部に円弧の内側に突出された突条部112と、円弧部111の下端部から上方に延びる連結部113と、この連結部113の上端部から突条部112と対向するように突出された突条部114とを備えている。
【0041】
一方、この係合部102に係合する係合部106は、図9に示すように、下端部が表面方向に突出され、係合部102の突条部112に係合される突条部121と、この突条部121と間隔をおいて突条部121と反対方向(裏面方向)に突出され、係合部102の突条部114に係合される突条部122と、これらの突条部121と突条部122とを連結する連結部123とを備えている。
【0042】
また、102に係合する係合部109は、図10に示すように、上下方向に円弧状に延びる円弧部125と、この円弧部の表面方向に突出された下端部により構成され、係合部102の突条部112に係合される突条部126と、円弧部の上端部に突条部126と反対方向(裏面方向)に突出され、係合部102の突条部114に係合される突条部127とを備えている。
【0043】
そして、このようなパネル下81、パネル中82およびパネル上83に構成されるパネル組立体3は、次のようにして上下階のサッシ2、2間の外壁1に取り付けられている。
すなわち、図6に示すように、下の階のサッシ2の上枠23の上に設けられた水切り24を基準にしてパネル下81が位置決めされ、パネル下81のねじ孔103にねじ(固定具)95が挿通されてねじ95が外壁1の外壁パネル93に締め付けられて、パネル下81が係合部102を下側にして外壁1に取り付けられている。
【0044】
このパネル下81の上側には、パネル中82が、その係合部106がパネル下81の係合部102に係合されて連結されている。すなわち、パネル中82の係合部106の突条部121が、パネル下81の係合部102の円弧部111の内側に挿入されて、係合部102の突条部121に係合されているとともに、係合部106のもう一つの突条部122が係合部102のもう一つの突条部114に上側から係合されている。これらの2箇所の係合により、パネル下81とパネル中82とは、パネル下81の円弧部111の表面とパネル中82の凹凸部105の表面とが、同じ高さになり、連続する凹凸面の外観を形成するように位置決めされている。パネル中82は、パネル下81と同様に、ねじ95により外壁1の外壁パネル93に締め付けられて、外壁1に取り付けられている。
【0045】
このパネル中82の上側には、パネル上83が、その係合部109がパネル中82の係合部102に係合されて連結されている。すなわち、パネル上83の係合部109の突条部126の先端面が、パネル中82の係合部102の突条部121の先端面に係合されているとともに、係合部109のもう一つの突条部127が係合部102のもう一つの突条部114に上側から係合されている。これらに2箇所の係合により、パネル中82とパネル上83とは、パネル中82の円弧部111の表面とパネル上83の凹凸部108の表面とが、同じ高さになり、連続する凹凸面の外観を形成するように位置決めされている。パネル上83は、パネル下81と同様に、ねじ95により取付部107が外壁1の外壁パネル93に締め付けられて、外壁1に取り付けられている。取付部107は、上の階のサッシ2の下枠25の下に設けられた水切り26の内側に差し込まれている。
【0046】
これらの下パネル81、中パネル82および上パネル83は、同じ幅に設定されており、これらが組み立てられて平面視において方形のパネル組立体3が形成されている。このパネル組立体3の左右の端部はそれぞれ、図4に示すように、下装飾部材12および上装飾部材11の各装飾部材14の側壁53の先端と、外壁1との間の隙間から装飾部材14内に挿入され、パネル組立体3の左右の端部が見えないようになっている。
【0047】
次に、上の階のサッシ2の上枠23および下の階のサッシ2の下枠25に取り付けられている上部横装飾部材5A、下部横装飾部材5Bについて説明する。なお、上部横装飾部材5Aと下部横装飾部材5Bとは同じように構成されている。図5に示すように、上の階のサッシ2の上枠23には、押出し成形等により形成されたアルミニウム等の形材からなる受け部材(取付部材)130が複数個、間隔をおいて、上枠23に沿って取り付けられている。受け部材130は、断面形状が概略コ字状に形成されたものであって、底壁131と、この底壁131の幅方向の両端部から互いに対向して室外側に起立している起立壁132、133とを備えている。サッシ2の面内側に配置された短い起立壁132には、基端部の外側に係止部135が形成され、一方面内側と反対側に配置された長い起立壁133には、先端部の外側に係合部136が形成されている。受け部材130は、底壁131に形成されたねじ孔にねじ(固定具)96が挿通されて、ねじ96が上枠23に締め付けられている。
【0048】
一方、上部横装飾部材5Aは、押出し成形等により形成されたアルミニウム等の形材からなる細長い部材である。この上部横装飾部材5Aは、横断面形状が概略コ字状に形成されており、室外側の頂壁141と、この頂壁141の両端部から室内方向に鉛直に延びる側壁142および側壁143とを備えている。サッシ2の面内側の側壁142の先端部には、内側に折曲された係止部145が形成されており、この係止部145が取付作業の際に受け部材130の係止部135に係止される。一方、面内側と反対側に配置された起立壁143の中間部には、内側に突出する係合部146が形成されており、この係合部146が受け部材130の係合部136に係合されている。
【0049】
なお、図示を省略するが、下の階のサッシ2の下枠25にも、上の階のサッシ2の上枠23と同様にして、下部横装飾部材5Bが取り付けられている。この場合、下部横装飾部材5Bは、上部横装飾部材5Aと上下対称になるように取り付けられる。
【0050】
次に、上の階のサッシ2の下枠25および下の階のサッシ2の上枠23に取り付けられているパネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dについて説明する。なお、パネル用上部横装飾部材5Cとパネル用下部横装飾部材5Dとは同じように構成されている。
図6に示すように、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dは、押出し成形等により形成されたアルミニウム等の形材からなる正面視において概略帯状のものであって、断面コ字状の取付部151と、この取付部151の開口側の一端部から断面形状が概略L字状に上下方向に延びている覆い部152とを備えている。
【0051】
取付部151は、その底壁に形成されたねじ孔にねじ(固定具)97が挿通されて、ねじ97が下枠25に締め付けられている。この取付部151の帯状の開口には、概略帯板状の蓋155が嵌合されて固定されており、これにより取付部151の開口が塞がれている。この蓋155により、ねじ97が隠されて見えなくなるととともに、帯状の装飾が施される。
覆い部152は、サッシ2の下枠25の下端部からパネル組立体3のパネル上83の凹凸部108まで延びており、これにより水切り26およびパネル組立体3の上端部が覆われる。したがって、下枠25の下端部からパネル組立体3の凹凸部108までの間は、このパネル用上部横装飾部材5Cが横方向に帯状に見える外観となる。
【0052】
下の階のサッシ2の上枠23にも、上の階のサッシ2の下枠25と同様にして、パネル用下部横装飾部材5Dが取り付けられている。この場合、パネル用下部横装飾部材5Dは、パネル用上部横装飾部材5Cと上下対称になるように取り付けられる。
【0053】
次に、パネル組立体3、縦装飾部材4、4、上部横装飾部材5A、下部横装飾部材5Bおよびパネル用上部横装飾部材5C、パネル用下部横装飾部材5D等の取付方法について説明する。
まず、図11に示すように、上下階のサッシ2、2の左右の縦枠21、21にそれぞれ、受け部材6、6をねじ91で固定する。
このとき、受け部材6の左右方向の位置決めは、図12に示すように、例えば、受け部材6の脚部34の側面を縦枠21のサッシ2の面内方向と反対側の側面に当接することにより行う。また、受け部材6の上下方向の位置決めは、図13に示すように、例えば、受け部材6の上端を上枠23の水切り24下端に合わせることにより行う。
【0054】
次いで、図14に示すように、上下階のサッシ2、2の間の外壁1に、受け部材7、7をねじ94で固定する。
このとき、受け部材7の左右方向の位置決めは、図15に示すように、例えば、受け部材7のサッシ2の面内方向と反対側の側面を、受け部材6の同じ側面に合わせることにより行う。また、受け部材7の上下方向の位置決めは、図16に示すように、例えば、受け部材7の上端を上の階のサッシ2の下枠25の水切り26下端に合わせることにより行う。
【0055】
次いで、以下のようにしてパネル組立体を上下階のサッシ2、2の間の外壁1上に組み付ける。
すなわち、図17に示すように、パネル下81の裏面のねじ孔103の周辺をコーキングした後、下の階のサッシ2の上枠23の水切り24に合わせてパネル下81の上下方向の位置決めし、その後図18に示すように、受け部材7、7の間にパネル下81をねじ95で固定する。固定後、ねじ95の頭をコーキングする。
【0056】
その後、図19(a)に示すように、パネル中82の裏面のねじ孔103の周辺をコーキングした後、パネル中82の係合部106をパネル下81の係合部102に係合させてから、図19(b)に示すように、パネル中82をねじ95で固定し、固定後、ねじ95の頭をコーキングする。
【0057】
その後、図20に示すように、パネル上83の裏面のねじ孔103の周辺をコーキングした後、パネル83の上端部を上の階のサッシ2の下枠25の水切り26の内側に挿入してから、パネル上83の係合部109をパネル中82の係合部102に係合させ、その後図21に示すように、パネル上83をねじ95で固定し、固定後、ねじ95の頭をコーキングする。
なお、パネル下81、パネル中82およびパネル上83の左右の位置決めは、左右に取り付けられている受け部材7、7を目安に行うことにより、施工誤差を少なくすることができる。
【0058】
次いで、図22に示すように、受け部材6、7に上装飾部材11および下装飾部材12を嵌合する。
すなわち、まず、下側の左右の受け部材6、7にそれぞれ、上装飾部材11および下装飾部材12を嵌合する。このとき、上装飾部材11および下装飾部材12の上下方向の位置決めは、上装飾部材11および下装飾部材12の下端を下の階のサッシ2の下枠25の水切り26に合わせることにより行う。また、各上装飾部材11および下装飾部材12は、ねじ孔13をサッシ2の面内方向と反対側に向ける。
【0059】
その後、上側の左右の受け部材6、7にそれぞれ、下装飾部材12および上装飾部材11を嵌合する。このとき、各下装飾部材12および上装飾部材11は、ねじ孔13をサッシ2の面内方向と反対側に向ける。また、各下装飾部材12および上装飾部材11の下端はそれぞれ、上装飾部材11および下装飾部材12の下端に突き合わせる。
このようにすると、図23に示すように、これらの上装飾部材11と下装飾部材12との突合せ部19が、パネル組立体3の上下方向中間部に位置されて、これらの上装飾部材11と下装飾部材12が直線状に連続的に配置された縦装飾部材4が形成される。その結果、上下階のサッシ2、2の縦枠21が覆われて見えなくなるとともに、上下階のサッシ2、2が縦方向に連続した印象を与え、外壁の美観が向上する。
【0060】
次いで、図23に示すように、各上装飾部材11および下装飾部材12をねじ92により固定して、外れ止めを行う。
【0061】
次いで、図24に示すように、上の階のサッシ2の上枠23および下の階のサッシ2の下枠25にそれぞれ、複数個(この例では3個)の受け部材130を、間隔をおいて一直線に並ぶようにして、ねじ96で固定する。この場合、下枠25の受け部材130は、上枠23の受け部材130と上下対称になるように固定される。
【0062】
次いで、図25に示すように、上部横装飾部材5Aおよび下部横装飾部材5Bをそれぞれ、上枠23および下枠26の各受け部材130に嵌合する。図26に示すように、この嵌合作業は、受け部材130の係止部135に上部横装飾部材5A(下部横装飾部材5B)の係止部145を引っ掛けてから、受け部材130の係合部136に上部横装飾部材5A(下部横装飾部材5B)の係合部146を係合させて行う。なお、図26(a)は上部横装飾部材5Aの場合、図26(b)は下部横装飾部材5Bの場合をそれぞれ示している。
次いで、図27に示すように、上部横装飾部材5Aおよび下部横装飾部材5Bをそれぞれねじ98により固定して、外れ止めを行う。ねじ98はそれぞれ、上部横装飾部材5Aおよび下部横装飾部材5Bの各サッシ2の面内方向と反対側に取り付けられる。
【0063】
次いで、図28に示すように、上の階のサッシ2の下枠25および下の階のサッシ2の上枠23にそれぞれ、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dをねじ97により固定し、その後図29に示すように、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dの各取付部151の帯状の開口にそれぞれ、蓋155、155を嵌合して固定する。
【0064】
このような外壁構造にあっては、パネル下81、パネル中82およびパネル上83を組み立ててパネル組立体3を構成するので、これらのパネルの組み合わせを変えて、種々の大きさのパネル組立体を構成することができるため、覆うべき外壁1の大きさに合わせて容易に対応することができる。
また、パネル下81、パネル中82およびパネル上83の大きさは小さいので、これらのパネルの重量を軽いため、これらのパネルの取り扱いが容易であるとともに、型代を低額に抑えることができる。
【0065】
さらに、パネル下81とパネル中82とは、パネル中82の係合部106の突条部121が、パネル下81の係合部102の突条部121に係合されているとともに、係合部106のもう一つの突条部122が係合部102のもう一つの突条部114に上側から係合されることにより、連結されている。また、パネル中82とパネル上83とは、パネル上83の係合部109の突条部126の先端面が、パネル中82の係合部102の突条部121の先端面に係合されているとともに、係合部109のもう一つの突条部127が係合部102のもう一つの突条部114に上側から係合されることにより、連結されている。このように、各パネルに連結方向に間隔をおいて形成した2つの突条部を係合させることにより、各パネル同士を連結するようにしたので、各パネルの位置決めを容易に行うことができる。また、各パネルを外壁1にねじ止めするときに、各パネルが共回りして回転してしまうのを、2つの突条部すなわち2箇所で規制するので、各パネルの位置がずれるのを防止することができる。
【0066】
また、パネル組立体3は、下端が下の階のサッシ2の上枠23の上端近傍に位置するとともに、上端が上の階のサッシ2の水切り26の内側に位置するように取り付けられているので、上の階のサッシ2と下の階のサッシ2との間の殆どに亘ってパネル組立体3が設けられている、さらに、上の階のサッシ2の下枠25に、下枠25の下端部からパネル組立体3の上端部を覆うパネル用上部横装飾部材5Cが取り付けられているとともに、下の階のサッシ2の上枠23に、上枠23の上端部からパネル組立体3の下端部を覆うパネル用下部横装飾部材5Dが取り付けられている。したがって、上の階のサッシ2の下枠25とパネル組立体3の上端部との間、および下の階のサッシ2の上枠23とパネル組立体3の下端部との間の複雑な形状の部分がそれぞれ、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dにより覆われるので、この部分の外観がすっきりとしたものとなるため、美観を高めることができる。
【0067】
また、パネル組立体3は、左右の端部がそれぞれ、左右の各縦装飾部材4、4の内側に位置するように設けられているので、パネル組立体3の両端部が左右の縦装飾部材4、4によって隠れる。このため、左右の縦装飾部材4、4に亘ってパネル組立体3の延在する外観となるので、左右の縦装飾部材4、4およびパネル組立体3による外観が際立つため、美観を高めることができる。
さらに、パネル組立体3の凹凸部の隙間に、パネル組立体3の両端部から塵等が進入するのを防止することができる。
【0068】
また、上の階のサッシ2の上枠23に、この上枠23を覆う上部横装飾部材5Aが取り付けられているとともに、下の階のサッシの下枠25に、この下枠25を覆う下部横装飾部材5Bが取り付けられているので、左右の縦装飾部材4、4の間に、横方向に延びる上部横装飾部材5A、下部横装飾部材5Bが設けられるため、縦装飾部材4、4と相まって際立った外観となるので、美観を高めることができる。
【0069】
また、パネル下81とパネル中82との連結、およびパネル中82とパネル上83との連結に際しては、各パネルの平板状の取付部101、104が凹凸部の裏面(外壁1側)になるように配置されるので、これらの取付部101、104が隠れるとともに、パネル組立体3の表面側は凹凸が連続する形状にされているため、パネル組立体3の美しい外観となっている。なお、パネル上83の取付部107は、上側のパネル用上部横装飾部材5Cによって覆われている。
【0070】
また、縦装飾部材4、パネル組立体3、上部横装飾部材5Aおよび下部横装飾部材5B、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dを別個に独立して取り付けられるようにしたので、これらを適宜取り付けることができるので、状況や好み等に合わせて、種々の組み合わせの装飾を施すことができる。例えば、上部横装飾部材5Aおよび下部横装飾部材5Bを取り付けなかったり、パネル組立体3を取り付けなかったり、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dを取り付けなかったり、またはパネル組立体3、パネル用上部横装飾部材5Cおよびパネル用下部横装飾部材5Dを取り付けなかったりすることができる。
【0071】
また、サッシ2、2の縦枠21、21および外壁1にそれぞれ、互いに見込み方向の寸法の異なる受け部材6および受け部材7を取り付け、これらの受け部材6および受け部材7に、同一断面形状の形材からなる2つの装飾部材14(上装飾部材11および下装飾部材12)を縦方向に連続して一列に配置した。したがって、サッシ2の縦枠21と外壁1との見込み寸法の違いを、受け部材6および受け部材7で調節することができるので、押出し成形等により製造される形材からなる装飾部材14を、見込み方向において高低差に合わせて切断加工することなくそのまま、サッシ部および外壁部の装飾部材14として用いることができるため、装飾部材14の製造コストを低減することができる。また、同一断面形状の形材からなる2つの装飾部材14をそのまま連続して一列に配置するので、同じ外観の装飾部材14、14を連続的に配置することができるため、縦装飾部材4による美観を高めることができる。
【0072】
また、受け部材6または受け部材7に閉塞部45等を設けるので、縦装飾部材4を隙間のない連続した外観とすることができ、縦装飾部材による美観をさらに高めることができる。
さらに、受け部材6の閉塞部45およびこの閉塞部45と係止部43とを連結する連結部44とは、受け部材6の剛性を高めるリブ的な役割も果たしている。
【0073】
また、装飾部材14の脱落防止のためのねじ92をサッシ2の面内側と反対側の側面にねじ止めしたので、室内からサッシ2の窓を通して室外を見たときに、ねじ92が見えないため、縦装飾部材4による美観が損なわれることがない。
同様に、上部横装飾部材5A、下部横装飾部材5Bの脱落防止のためのねじ98をサッシ2の面内側と反対側の側面にねじ止めしたので、室内からサッシ2の窓を通して室外を見たときに、ねじ98が見えないため、上部横装飾部材5A、下部横装飾部材5Bによる美観が損なわれることがない。
【0074】
また、上装飾部材11と下装飾部材12との突合せ部19を受け部材6と受け部材7との間に位置させずに、受け部材7の中間部に位置するように配置したので、縦装飾部材4の外観の連続性を保つことができ、縦装飾部材4の美観を一層高めることができる。
【0075】
また、装飾部材14(上装飾部材11および下装飾部材12)の長さを上下階のサッシ2、2の間に収まる程度に設定したので、足場を組んで上装飾部材11および下装飾部材12を取り付ける際に、足場とサッシ2または外壁1との間でこれらの上装飾部材11および下装飾部材12を容易に取り回すことができる。さらに、長さの短い装飾部材14を複数個組み合わせて縦装飾部材4を構成するようにすると、種々の長さの縦装飾部材を形成することができる。例えば、サッシ2、2間に縦装飾部材を形成することもできるし、または庇下あるいは土台まで縦装飾部材を形成することができる。さらには、装飾部材14の端部を斜めに切断して使用することにより、斜めになっている庇下まで縦装飾部材を形成することができる。
【0076】
なお、上記実施の形態では、パネル組立体3を、パネル下81、パネル中82およびパネル上83により構成したが、この他に、例えば、図30に示すように、パネル中82とは凹凸部のみ異なり、凹凸部の長さが短い凹凸部161を備えたパネル中(パネル)84を用意すれば、これらの4つのパネルを適宜個数、組み合わせることにより、さらに種々の長さのパネル組立体を構成することができ、これにより覆うべき外壁1の長さに合わせて対応することが可能になる。
【0077】
また、上記実施の形態では、パネル組立体3を用いたが、これに代えて、例えば、図31に示すようなパネル組立体170を用いることもできる。
このパネル組立体170では、これを構成する各パネル171の凹凸部172が方形状をしている。また、パネル171の上端部および下端部の係合部173、174がそれぞれ次のように形成されている。すなわち、上端部の係合部173は、L字状の連結部181の各端部からそれぞれ突条部182、183が互いに間隔をおいてかつ直交する方向に向かって突出されている。一方、下端部の係合部174は、縦方向に延びる連結部184と、この連結部184の下端から裏面方向に鉤状に突出している突条部185と、連結部184上端から裏面方向に突出している突条部186とからなる。上端部の係合部173の上側には、平板状の取付部175が形成されている。パネル171は、押出し成形等により形成されたアルミニウム製の形材からなるものである。
【0078】
そして、各パネルは171は、パネル171の上側に、他のパネル171が、上端部および下端部の係合部173、174が互いに係合されて連結されている。すなわち、上側のパネル171の下端部の係合部174が、下側のパネル171の上端部の係合部173の突条部182、183の間に挿入されて、突条部185が突条部182に上側から係合されているとともに、突条部186がもう一つの上側の突条部183に下側から係合されている。これらの2箇所の係合により、上側および下側の各パネル171、171には、方形の凹凸が連続するように連結される。
【0079】
また、上記実施の形態では、パネル下81、パネル中82およびパネル上83を縦方向に連結したパネル組立体3を形成したが、これに代えて、パネルを横方向に連結してパネル組立体を形成するようにすることもできる。
【0080】
また、上記実施の形態では、装飾部材14を2つ用いたが、これに代えて、この装飾部材14を3つ以上用いて縦装飾部材4を構成することもできる。
【0081】
また、上記実施の形態では、上下2階のサッシ2、2の間に本発明を適用したが、3つ以上のサッシ2が設けられている外壁にも本発明を適用することができる。さらには、サッシ2の上の軒先やあるいはサッシの下の土台等にまで、縦装飾部材4が達するようにすることもできる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の外壁構造によれば、パネルの組み合わせを変えることにより、種々の大きさのパネル組立体を構成することができるため、覆うべき外壁1の大きさに合わせて容易に対応することができる。また、各パネルの大きさは小さいので、各パネルの重量が軽く、各パネルの取り扱いが容易であるとともに、押出し成形等による形材からなるパネルを用いる場合には、各パネルの型代を低額に抑えることができる。
【0083】
また、請求項2に記載の外壁構造によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、各パネルの少なくもと2つの突条部を係合させることにより各パネル同士を連結するようにしたので、各パネルの位置決めを容易に行うことができる。
【0084】
また、請求項3に記載の外壁構造によれば、請求項1または請求項2に記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、上のサッシと下のサッシの間の殆どに亘ってパネル組立体が設けられるので、上下のサッシ間がすっきりした印象を与えるため、パネル組立体による美観を高めることができる。
【0085】
また、請求項4に記載の外壁構造によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、パネル組立体の両端部が左右の縦装飾部材によって隠れるので、左右の縦装飾部材に亘ってパネル組立体の延在する外観となり、左右の縦装飾部材およびパネル組立体による外観が際立つため、美観を高めることができる。
【0086】
また、請求項5に記載の外壁構造によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、パネル組立体の上側のサッシの下枠とパネル組立体の上端部との間、およびパネル組立体の下側のサッシの上枠とパネル組立体の下端部との間の複雑な形状の部分の外観がすっきりとしたものとなるため、美観を高めることができる。
【0087】
また、請求項6に記載の外壁構造によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができるとともに、左右の縦装飾部材の間に、横方向に延びる上部横装飾部材および下部横装飾部材が設けられるので、縦装飾部材と相まって際立った外観となり、美観を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る外壁構造を示す正面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿う拡大断面図である。
【図4】図1のC−C線に沿う拡大断面図である。
【図5】図1のD−D線に沿う拡大断面図である。
【図6】図1のE−E線に沿う拡大断面図である。
【図7】(a)は装飾部材を構成する上装飾部材を示す斜視図であり、(b)は下装飾部材を示す斜視図である。
【図8】パネル組立体を構成するパネル下を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図9】パネル組立体を構成するパネル中を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図10】パネル組立体を構成するパネル上を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図11】受け部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図12】受け部材の左右方向の位置決め方法を説明するための横断面図である。
【図13】受け部材の上下方向の位置決め方法を説明するための縦断面図である。
【図14】受け部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図15】受け部材の左右方向の位置決め方法を説明するための正面図である。
【図16】受け部材の上下方向の位置決め方法を説明するための縦断面図である。
【図17】パネル下の取付方法を説明するための縦断面図である。
【図18】パネル下の取付方法を説明するための斜視図である。
【図19】パネル中の取付方法を説明するための縦断面図である。
【図20】パネル上の取付方法を説明するための縦断面図である。
【図21】パネル上の取付方法を説明するための縦断面図である。
【図22】装飾部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図23】装飾部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図24】受け部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図25】上部横装飾部材および下部横装飾部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図26】(a)は上部横装飾部材の嵌合方法を説明するための断面図であり、(b)は下部横装飾部材の嵌合方法を説明するための断面図である。
【図27】上部横装飾部材および下部横装飾部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図28】パネル用上部横装飾部材およびパネル用下部横装飾部材の取付方法を説明するための斜視図である。
【図29】蓋の取付方法を説明するための斜視図である。
【図30】パネル組立体を構成する他のパネルの例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図31】パネル組立体の他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 外壁
2 サッシ
3、170 パネル組立体
4 縦装飾部材
5A 上部横装飾部材
5B 下部横装飾部材
5C パネル用上部横装飾部材
5D パネル用下部横装飾部材
6 受け部材(縦枠用取付部材)
7 受け部材(外壁用取付部材)
11 上装飾部材
12 下装飾部材
14 装飾部材
21 縦枠
23 上枠
25 下枠
26 水切り
45 閉塞部
81 パネル下(パネル)
82 パネル中(パネル)
83 パネル上(パネル)
102、106、109 係合部
112、114、121、122、126、127 突条部
171 パネル
Claims (6)
- 外壁に、複数個のサッシが縦方向に間隔をおいて設けられ、前記サッシの縦枠および前記外壁に、縦方向に直線状に延びる縦装飾部材が取り付けられ、
これらの左右の縦装飾部材の間の前記外壁に、複数個のパネルが組み立てられてなるパネル組立体が該外壁を覆うように取り付けられていることを特徴とする外壁構造。 - 前記パネル組立体は、各パネルに連結方向に間隔をおいて形成された少なくとも2つの突条部が係合されることにより各パネル同士が連結されていることを特徴とする請求項1に記載の外壁構造。
- 前記パネル組立体は、下端が該パネル組立体の下側の前記サッシの上枠の上端近傍に位置するとともに、上端が該パネル組立体の上側の前記サッシの水切りの内側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外壁構造。
- 前記パネル組立体は、左右の端部がそれぞれ、前記左右の各縦装飾部材の内側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の外壁構造。
- 前記パネル組立体の上側の前記サッシの下枠に、少なくとも該下枠の下端部から前記パネル組立体の上端部を覆うパネル用上部横装飾部材が取り付けられているとともに、前記パネル組立体の下側の前記サッシの上枠に、少なくとも該上枠の上端部から前記パネル組立体の下端部を覆うパネル用下部横装飾部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の外壁構造。
- 前記パネル組立体の上側の前記サッシの上枠に、該上枠を覆う上部横装飾部材が取り付けられているとともに、前記パネル組立体の下側の前記サッシの下枠に、該下枠を覆う下部横装飾部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の外壁構造。
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