JP2004009358A - 印字装置および印字装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置に関し、特に、ヘッドのノズル詰まり等を防止するためのインク吐き捨て処理を適宜に効率よく実行することにより高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法を提供すること。
【解決手段】インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置において、前記画像情報を印字する印字モードとインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理モードを有し、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御する制御手段を備えたこと。
【選択図】 図3
【解決手段】インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置において、前記画像情報を印字する印字モードとインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理モードを有し、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御する制御手段を備えたこと。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置に関し、特に、ヘッドのノズル詰まり等を防止するためのインク吐き捨て処理を適宜に効率よく実行することにより高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、文字や英数字および記号や画像等の画像情報を高速で高画質に印字する印字装置として、液体であるインクをヘッドと称するユニット内で、発熱体により瞬時に気泡を発生させて極小の孔(ノズル)から吐出させて印字を行うバブル方式や、圧電素子の機械的歪みを利用してインクを吐出させて印字を行うピエゾ方式の印字装置、すなわち、総称してインクジェットプリンタと呼ばれている印字装置が市販されている。
【0003】
カラーの画像情報を印字するインクジェットプリンタの場合は、ヘッド内でインクを混合して吐出することができないので、例えばイエロー、シアン、マゼンタあるいはブラック等の使用するインクの色の数に対応した複数個のヘッドを備え、しかも、画像情報を精細に印字するために、それぞれのヘッドにインク滴を吐出する複数個のノズルを備えている。
【0004】
インクジェットプリンタは、前述のように、液体であるインクをノズルから吐出させて印字するものであるから、全てのノズルから常時、均一にインクを吐出している場合には、ノズル周辺部がインク滴の飛沫や埃等で汚れ、正常なインクの吐出ができなくなったりすることがある。
【0005】
特に、しばらく印字作動を行わなかったり、特定の色の印字ばかりを行ったような場合には、使用しなかったノズル周囲のインクが空気に触れて乾燥し、インクの粘度が高くなって吐出しにくくなったりノズルが目詰まりを起こして、正常なインクの吐出ができなくなることがある。
【0006】
一般に、ノズル周辺部の汚れ等に起因するものは、ノズル周辺部を清掃(クリーニング)することで回復するが、埃やインクの乾燥等によりノズルが目詰まりを起こしたような場合には、クリーニングだけでは回復しないことが多く、ノズルが目詰まりを起こすとインクが吐出しないため、印字した画像に、例えば、白いスジが出たりして目立ち極端に品質を低下させるばかりでなく、画像情報を正確に印字できないので重大な欠陥となっていた。
【0007】
そこで、ノズルの目詰まり等を防止するために、一般には、印字作動を行わないときにはヘッドにキャップをして埃等の付着を防止したり乾燥しにくくしているが、これだけでは不完全で、しかも、印字作動中であっても、前述のように、インクが乾燥して目詰まりを起こす危険性が高いので、通常は、例えば、印字作動開始前あるいは印字作動中であっても印字作動を一時中断して、定期的に、全てのヘッドの全てのノズルから所定量のインクを吐出させるインク吐き捨て処理を行って、ノズルの目詰まり等を回復させ、常に正常なインク吐出ができるようにクリーニングを含めたヘッドの保全(メンテナンス)を行っていた。
【0008】
しかも従来では、インク吐出制御が複雑であるため、制御を簡単にする観点から、インクの吐出を伴う印字作動もメンテナンスにおけるインク吐き捨て処理も同じインク吐出タイミングとインク吐出波形を用いており、インク吐き捨て処理の場合には、単に同時に、全ヘッドの全ノズルからインクの吐出を行うように制御していたので、印字作動とインク吐き捨て処理を同時に実行させることはできなかった。
【0009】
また、全てのヘッドが印字作動を開始する前か印字作動終了後にインク吐き捨て処理をする必要があるため、吐き捨てられたインクを受けて処理できるインク吐き捨て処理装置は、画像情報等を印字する紙等の被記録部材上から全てのヘッドが存在しないように離れた位置に設定する必要があった。
【0010】
そこで、インク吐き捨て処理を行う場合、一度に全てのヘッドの全てのノズルからインクを吐出させる方式では、インク吐き捨て処理に費やす時間は短くて済むが、インク吐き捨て処理装置を全てのヘッドを収容できる大型のものにする必要があり、必然的にインクジェットプリンタを大型の装置にしていた。
【0011】
また、インク吐き捨て処理装置を小型の装置にしようとすると、一度に全てのヘッドの全てのノズルからインクを吐出させることができないので、ヘッド毎にまたはいくつかのグループのヘッド毎にインク吐き捨て処理を行うことになり、ヘッドの移動時間も含めて全てのヘッドのインク吐き捨て処理が完了するまでには多大な処理時間を必要とし、ヘッドが多くなればなるほど高速な画像情報の印字を阻害するという問題があった。
【0012】
特に、最近では、パーソナルコンピュータの普及やインターネット等の情報通信網が整備されたことにより、デジタル化されたカラーの画像情報が増加し、これらの画像情報を高速に、しかも、カラー等もできるだけ原画に忠実に再現して印字するために、インクジェットプリンタのヘッドの数を更に増加させ、一度にできるだけ大量の画像情報を印字させることにより印字時間の短縮を図ろうとする傾向にあり、これらのインク吐き捨て処理に関する問題の早期解決が迫られていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑み、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置に関し、特に、ヘッドのノズル詰まり等を防止するためのインク吐き捨て処理を適宜に効率よく実行することにより時間短縮を図り高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置において、前記画像情報を印字する印字モードとインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理モードを有し、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
これにより、インク吐き捨て処理を印字作動中にも実行することができるので、インク吐き捨て処理を適宜に効率的に実行することにより、インク吐き捨て処理に費やす時間を短縮でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置を提供することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記印字モードは前記画像情報の印字を行うためのインク吐出タイミングとインク吐出波形を有し、前記インク吐き捨て処理モードは少なくともインクの吐き捨てを行うためのインク吐出タイミングとインク吐出波形を有することを特徴とする。
【0017】
これにより、印字モードとインク吐き捨て処理モードのそれぞれに適したインク吐出を行うことができ、特に、短時間での吐出回数を増加させることでインク吐き捨て処理の効率を一層高め、目詰まり等を早期に回復でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御手段は、前記複数のヘッドの中で、予め設定された画像情報の印字量を基準に、インク吐出回数の少ないヘッドを判別してインク吐き捨て処理モードに切り換えることを特徴とする。
【0019】
これにより、一律にインク吐き捨て処理を実行する必要がなく、目詰まり等の危険度の高いヘッドを優先してインク吐き捨て処理することができるので、インク吐き捨て処理に費やす時間を短縮でき高速で高画質な画像形成を行うことができる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の発明において、前記複数のヘッドの少なくとも1つのヘッドに対応し、吐き捨てたインクを処理するインク吐き捨て処理手段を前記複数のヘッドの主走査方向で、かつ、前記画像情報の印字領域に隣接する位置に設けたことを特徴とする。
【0021】
これにより、被記録部材の印字領域に近い位置にインク吐き捨て処理装置を設置できるので、ヘッドの移動時間を短縮でき、しかも、インク吐き捨て処理のためのヘッドの移動経路を短縮できるので、印字装置を小型化することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置の制御方法において、前記画像情報を印字する印字モードで印字する印字工程と、インク吐き捨て処理モードでインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理工程と、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字工程と前記インク吐き捨て処理工程を切り換えて制御する制御工程とを備えたことを特徴とする。
【0023】
これにより、インク吐き捨て処理が何時でもできるようになり、インク吐き捨て処理を適宜に効率的に実行することによりインク吐き捨て処理に費やす時間が短縮でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置の制御方法を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0025】
図1は、本発明の印字装置の全体概略図である。図2は、本発明の回路構成を示すブロック図である。図3は、本発明のインク吐き捨て処理を説明するための模式図である。
【0026】
図1により、本発明の印字装置の構成を説明する。
図中、参照符号の1はインク滴を吐出させるためのノズルを有するヘッド、2はヘッド1を搭載するキャリッジ、3はキャッピング手段、4はクリーニング手段、5は被記録部材、11は印字装置の筐体、12はキャリッジ2が往復作動するためのスライドガイドである。
【0027】
ヘッド1は、極小の穴からなる複数のノズルからインク滴を吐出させて文字や画像等の情報(以下、画像情報等という。)を印字するためのインクジェット方式の印字装置(以下、インクジェットプリンタという。)の印字手段であり、ヘッド駆動回路(図示せず)により機械的な歪みを圧電素子で発生させたり熱源により泡を発生させたりしてノズルからインク滴を吐出させるように構成されている。
【0028】
ヘッド1が、例えば、カラー画像を印字するヘッドの場合は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、クロ(K)の4色のインクをそれぞれ濃度の濃いインクと淡いインクに分けてノズル(図示せず)から吐出して、より高精細なカラー画像を形成するために合計8個のヘッドで構成されたヘッドユニットとなっているものがある。
【0029】
勿論、このヘッドユニットの構成は8個に限定されるものではなく、インクジェットプリンタの仕様や使用するインクの種類等により設定されるもので、更に特別な色のインクを加えたものや、Y、M、C、Kの4色のみのもの、用途によっては単色のもの等がある。
【0030】
キャリッジ2は、紙や樹脂製のフィルムまたは布帛等の被記録部材5に画像情報等を印字するためにヘッド1を搭載してスライドガイド12に沿って、往復移動させるためのもので、モータを駆動源とする歯車やベルト等で構成されたキャリッジ駆動機構(図示せず)を介して駆動制御されている。
【0031】
なお、キャリッジ2には、ヘッド1の他にヘッド駆動回路や中間タンク(図示せず)と呼ばれる吐出用のインクタンク等を搭載しているものがある。
【0032】
キャッピング手段3は、ヘッド1が印字作動をしないときに、ヘッド1のノズル周辺部が乾燥しすぎてインクが凝固してノズルからインク滴が吐出できなくならないようにするためのものであり、適当に保湿しておく必要があるため、詳細は図示しないが、ヘッド1のノズル面側に蓋(キャップ)をするための機構や装置のことをいい、一般に、キャップの中には保湿液やインク等で湿された海綿状のものが設けられている。
【0033】
なお、本発明の実施の形態においては、ヘッド1が印字作動をしないときにキャップができる位置(以下、キャッピング位置という。)にキャリッジ2により移動すると、モータを駆動源とするキャッピング機構(図示せず)がヘッド1のノズル面側にキャップをするようになっており、キャップされたときにノズルから少量のインクを吐出して海綿状のものが乾燥しないようにしている。
【0034】
クリーニング手段4は、ヘッド1のノズル周辺部(以下、ノズル面という。)が吐出したインク滴の飛沫や被記録部材5の紙粉や糸クズあるいは大気中のホコリやゴミ等による汚れにより、ノズルが塞がれてインク滴が吐出しなくなったり、インク滴の吐出方向が歪められたりしないようにするためのもので、詳細は図示しないが、一般には、ゴムのヘラ状のものでノズル面を擦ったり、海綿状のもので拭いたりして清掃し、吸引装置と連動したキャップをノズル面側に押し付けて強引に吸引することでノズルの詰まりを解消させたりする吸引機構を備えたものもあり、クリーニング手段4でヘッド1のノズル面を清掃したりノズルを吸引したりする作動をクリーニング作動という。
【0035】
そして、ヘッド1のノズル面(図示せず)のクリーニングを行う場合は、クリーニング手段4でクリーニング作動ができる位置(以下、クリーニング位置という。)にヘッド1がキャリッジ2により移動し停止すると、所定のクリーニング作動を行うようになっている。
【0036】
また、詳細は後述するが、本発明の実施の形態においては、メンテナンス作動の一環として、例えば、クリーニング作動を実施する時期と同期して、または単独に、インク吐き捨て処理を行い、正常なインク吐出ができるようにしている。
【0037】
被記録部材5は、画像情報等を印字するための紙や樹脂製のフィルムまたは布帛等であり、大型の印字装置においては、心棒が挿入できる程度の中空のロール状に巻いたものを使用することが多く、印字時には、給送装置(図示せず)により印字能力に応じて所定長さ分が繰り返し給送され、印字後に、キャリッジ2に設けられたカッター等で切断して使用するようになっており、印字装置の仕様によっては、所定の寸法に切断されたシート状の被記録部材5が使用できるようになっているものもある。
【0038】
スライドガイド12は、キャリッジ2が直線的に正確に往復作動するためのガイド(案内)となるもので、キャリッジ2の正確な移動情報を得るためにリニアエンコーダー等が備えられているものが多い。
【0039】
筐体11は、印字装置を形成するもので、前述の各手段や部材等の他に、図示はしないが、インクタンクや制御回路および印字作動等に必要な様々なセンサや駆動装置等を取り付けたり覆ったりするためのものである。
【0040】
本発明の実施の形態における印字装置の印字作動について説明する。
キャリッジ2に搭載されたヘッド1がキャッピング手段3と対向するキャッピング位置(矢印A)にある状態で制御回路(図示せず)からの印字指令を受けると、キャッピング手段3はキャップ(図示せず)をヘッド1から外し、キャリッジ2を図中左方向に2A、2B、2Cの順に前進移動させる。
【0041】
キャリッジ2がクリーニング手段4と対向するクリーニング位置(矢印B)に到達したことをクリーニング位置検出センサ(図示せず)が検知すると制御回路は、まず最初に、例えば、受け皿のような容器に海綿状のインク吸収体が設けられ、吐き捨てられたインクを受けて処理できるインク吐き捨て処理装置(図示せず)に向かってヘッドの全てのノズルからインクを吐出させるインク吐き捨て処理を実行させ、その後、キャリッジ2の移動を停止し、クリーニング手段4はヘッド1のノズル面をクリーニングする。
【0042】
クリーニング手段4が所定のクリーニング作動を終了すると、制御回路はキャリッジ2を再度図中左方向に前進移動する。
【0043】
キャリッジ2に設けられた端面検出センサ(図示せず)が被記録部材5の側端面を検出すると、予め設定された被記録部材5の幅寸法から予め設定された両側の余白部または印字範囲を求め、設定された印字開始位置からヘッド1のノズルはインクを吐出し制御回路のメモリ(図示せず)に記憶された画像情報等のデータに基づき印字を開始し、設定された印字終了位置で印字を終了するが、更にキャリッジ2は第2の待機位置(矢印D)まで進み、第2の待機位置検出センサ(図示せず)がキャリッジ2が第2の待機位置(矢印D)に到達したことを検知すると制御回路はキャリッジ2の移動を停止する。
【0044】
その後、制御回路はキャリッジ2を第1の待機位置(矢印C)方向に後進移動を開始させ、キャリッジ2の前進移動と同様に、キャリッジ2に設けられた端面センサが被記録部材5の側端面を検出すると、設定された余白部を通過した位置から印字を開始し、設定された印字終了位置で印字を終了するが、更にキャリッジ2は第1の待機位置(矢印C)まで進み、第1の待機位置検出センサ(図示せず)がキャリッジ2が第1の待機位置(矢印C)に到達したことを検知すると制御回路はキャリッジ2の移動を停止する。
【0045】
つまり、制御回路は、印字中は第1の待機位置(矢印C)と第2の待機位置(矢印D)の範囲をキャリッジ2を往復移動させながら印字を繰り返すように指令し、総ての画像情報等のデータの印字が終了すると、クリーニング位置(矢印B)でヘッド1のノズル面をクリーニングし、キャッピング位置(矢印A)でヘッド1のノズル面にキャップをして停止して、次回の画像情報等のデータの印字作動に備えるように指令する。
【0046】
なお、制御回路は、画像情報等のデータの印字途中であっても、予め設定されたクリーニング時期になった場合は、一旦クリーニング作動を実施した後、印字作動に復帰するようにしている。
【0047】
因に、クリーニング時期の設定は、ヘッドの性能や精度等により設定されるものであり、しかも、印字中か印字する画像情報等のデータが無い状態、すなわち待機中かといった状況によっても変化するものであるが、本発明の実施の形態においては、ヘッドのノズルから連続してインクを吐出させたとき、予め設定した所定の性能や精度の実現が乏しくなる時間を予め実験で求めておき、これを所定時間として前回クリーニングした時間から所定時間経った時にクリーニングを実行するようにしている。
【0048】
しかしながら、クリーニング時期の設定はこれに限らず、ヘッドの所定の性能や精度を維持できるようにすればよいので、印字中か待機中かといった状況を考慮してクリーニング時期を別個に設けても良いし、印字する画像情報等のデータ量やキャリッジ2の往復回数等、他の方式で設定しても良い。
【0049】
また、本発明の実施の形態においては、説明を簡単にするためインク吐き捨て処理の制御をクリーニング時期と同期して行うようにしているが、例えば、予め設定した画像データの量や時間間隔等を基準に、ノズルのインク吐出回数等を判断した結果に基づきクリーニング時期と異なる時期に行うようにしても良い。
【0050】
また、本発明の実施の形態では、最初に印字する際にヘッド1のノズル面のクリーニングがし易いようにキャリッジ2の移動方向を考慮して、図中右端よりキャッピング位置(矢印A)、クリーニング位置(矢印B)と移動位置を設定したが、この配置の順序は、印字装置の各種手段の配置や作動を考慮して変更しても良く、また、本発明の実施の形態とは逆の図中左端位置からキャリッジ2を移動させるようにしても良い。
【0051】
なお、キャリッジ2の移動位置等の検知に、本発明の実施の形態においては複数のセンサを用いたが、センサの数や移動停止の制御方式等もこれに限らず、移動量を予めパルス数等に変換しておき、設定されたパルスをパルスモータ等に与え駆動制御させたり、リニアエンコーダ等により検出されるパルス数を検出して駆動制御するパルス駆動方式、あるいはパルス駆動方式とセンサ等を併用するなどして加減速等の速度制御と移動位置制御等を行い、キャリッジ2を一定速度で移動させ正確な位置に停止させるように制御しても良い。
【0052】
図2により、本発明の印字装置の回路構成について説明する。
図中、参照符号の100は印字装置の制御回路を示し、制御回路100はCPU110、情報制御回路120、インタフェース(I/F)130、画像処理回路140、駆動制御回路150、表示手段170、操作入力手段180および電源回路160等から構成され、駆動制御回路150はヘッド手段151、キャリッジ手段152、被記録部材5を印字位置等に駆動する給送手段153、クリーニング手段154、キャッピング手段155等の各種手段を駆動制御し、情報制御回路120は画像情報等の画像データを記憶する画像データメモリ121、画像データに関連づけられた印字制御データを記憶する印字制御データメモリ122を備え、制御回路100はインタフェース(I/F)130を介して画像情報出力手段としての外部の情報機器の1つである、例えば、ホストコンピュータ200と接続している。
【0053】
CPU110は、予め記憶した各種印字モードや各種制御モード等のプログラムに応じたシーケンス等の制御情報を記憶する制御情報記憶手段(図示せず)を備えており、この制御情報に基づき制御回路100全体を制御するようにしている。
【0054】
なお、各種印字モードとしては、例えば、白黒モードやカラー画像モード、画像の描写に関する高精細モードや標準モードあるいは中間調の色の印字を行わない簡略モード、また、印字の方向を選択できる一方向印字モードや往復印字モード等があり、更に、印字する画像等のレイアウトを変更したり、文字等を記入したりできる編集モードを備えており、操作入力手段180による印字モードの指令の入力やホストコンピュータ200等による各種印字モードの指令等にも応じることができるようになっている。
【0055】
情報制御回路120は、外部の情報機器との情報の入出力や印字装置の内部の情報の流れを迅速に、かつ円滑に制御するために、入力した画像情報等を印字装置に適合したデータに変換する情報変換手段としてのデータ変換機能を備えた回路で、例えば、入力した画像情報を印字装置に適した画像データに変換して画像データメモリ121に記憶したり、例えば、キャリッジ手段152や給送手段153と連動するヘッド手段151の印字作動等を画像データに基づき制御する制御データとして印字制御データメモリ122に記憶するようにしている。
【0056】
また、情報制御回路120は、前述の画像情報の他に、操作入力手段180で入力された編集モードや印字モード等に関するデータや指令、あるいはホストコンピュータ200等による各種印字モードの指令等をCPU110や関連する各種回路に迅速に伝達したりするような機能も有している。
【0057】
画像処理回路140は、画像データや印字制御データを使用するヘッドやノズルに適したデータに変換する画像情報処理手段としての機能を有している。
【0058】
例えば、印字に際しては、情報制御回路120を介して、画像データメモリ121と印字制御データメモリ122に記憶されている画像データと印字制御データを読み出し、まず、印字制御データにより画像データの存在する領域の情報等を駆動制御回路150に転送し、キャリッジ手段152や給送手段153と連動してヘッド手段151が被記録部材5に対して印字作動が開始できるように準備し、同時に、画像データを色信号やインクを吐出させるためのドット信号に変換してヘッド手段151のヘッド駆動回路に転送し、ヘッドやノズル毎にインク吐出ができるように準備するようにしている。
【0059】
駆動制御回路150は、ヘッド手段151、キャリッジ手段152、給送手段153、クリーニング手段154、キャッピング手段155等の各種手段を駆動制御し、印字作動を正常に実施するために、インク吐き捨て処理やクリーニングあるいはキャッピングしたりするメンテナンス作動と画像処理回路140から転送される印字制御データ等に基づき印字を行うための印字作動をCPU110からの指令により予め設定されたプログラムやシーケンスに基づき作動させるようにしている。
【0060】
ヘッド手段151は、本発明の実施の形態においては複数のヘッド(例えば、8個)からなるヘッドユニットと各ヘッドを駆動するヘッド駆動回路(図示せず)等により構成されており、キャリッジ手段152に搭載されている。
【0061】
キャリッジ手段152は印字作動中は往復作動し、給送手段153により供給される紙等の被記録部材に対してヘッド手段151のヘッドから吐出させたインクで印字を行うようになっている。
【0062】
クリーニング手段154はヘッドのノズル面の汚れ等のクリーニングを行うもので、キャッピング手段155はヘッドに乾燥防止のためのキャップを着脱するものである。
【0063】
特に、本発明の実施の形態においては、CPU110は画像データの印字を行う印字モードとインク吐き捨て処理を行うインク吐き捨て処理モードを備えており、駆動制御手段150はCPU110の指令によりヘッド手段151のヘッド駆動回路を作動させ、ヘッド毎に、印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御できるようになっている。
【0064】
そして、駆動制御回路150は、CPU110から印字モードの実行が指令されるとヘッド手段151のヘッド駆動回路を作動させヘッド毎に印字モード用のインク吐出タイミングとインク吐出波形により印字を行うように制御し、インク吐き捨てモードの実行が指令されると、ヘッド毎にインク吐き捨て処理モード用のインク吐出タイミングとインク吐出波形によりヘッド手段151のヘッド駆動回路を作動させインク吐き捨て処理を行うようになっている。
【0065】
つまり、インク吐き捨て処理モードの場合は、ノズルからインクを吐出させることで目詰まりを起こしたノズル、または目詰まりを起こしそうなノズルを正常な状態に回復することが目的であるため、印字モードの場合とは異なり画像データとは無関係に、とにかく短時間で複数回のインク吐出が実施できるようなインク吐出タイミングとインク吐出波形を設けているのである。
【0066】
また、ヘッド毎に、このモードを切り換えできるようにすることにより、印字作動中にも、ヘッドによってはインク吐き捨て処理を実行できるようにして、インク吐き捨て処理の効率化を図り高速で高画質な印字ができるようにしたものである。
【0067】
なお、本発明の実施の形態における印字装置は、基本的には、例えば、ホストコンピュータ200から読み込んだ画像情報等のデータを印字するものであるが、最適な印字を実現するために簡単な編集ができるようにしており、例えば、編集モードにおいては、操作入力手段180により、例えば、タイトルやコメントまたは日付等の文字等の簡単な追加または削除が有る場合には、画像データメモリ121に記憶されている画像データに表示手段170で確認しながら文字等のデータを追加または削除して印字装置が印字できるようにしている。
【0068】
表示手段170は、例えば、液晶表示装置として構成され、CPU110により、操作入力手段180により指令したりデータを入力したりするための画面表示ができ、例えば、編集モードにおいては文字等の追加や削除等が確認できる編集用の画面表示ができ、また、印字装置の作動中には実行状況等の確認ができる画面表示等ができるようにしている。
【0069】
操作入力手段180は、例えば、キーボードやマウス等により構成され、印字装置の作動に関する各種モードを選択したり、編集モードにおいて文字等の追加や削除等を行うことができるようにしており、操作入力手段180で入力された各種の指令等の情報やデータは情報制御回路120で判別されてCPU110や関連する画像処理回路140、駆動制御回路150、表示手段170、電源回路160、あるいは画像データメモリ121、印字制御データメモリ122等の回路に適宜に伝達されるようになっている。
【0070】
電源回路160は電源スイッチ(図示せず)により電源が投入されると、電源回路160に設けられた電源起動回路(図示せず)により制御回路100等を起動して各種手段による印字作動を可能にし、電源スイッチまたはCPU110の指令により電源を遮断する場合は、CPU110は各種手段を予め設定された位置に作動し全ての作動を終了させた後に、電源回路160に設けられた電源遮断回路(図示せず)を作動させ、全ての電源が遮断されるようになっている。
【0071】
図3により、本発明の実施の形態におけるインク吐き捨て処理に関して説明する。図(A)および図(B)は、インク吐き捨て処理モードにおけるヘッドの作動を説明するための概略図である。
【0072】
図中、参照符号の5Aは被記録部材の印字領域、10はキャリッジ(図示せず)に搭載され、主走査方向に往復作動するヘッドユニットで、ヘッドユニット10には主走査方向の最先端位置に配置された最先端ヘッドH1から順にH2、H3、H4、H5、H6、H7、最後端ヘッドH8までの8個のヘッドが所定の間隔で設けられている。因に、図面を簡略化するためH2〜H7のヘッドに関しては図面への符号の付与を省略した。
【0073】
20は吐き捨てられたインクを処理するためのインク吐き捨て処理手段であり、30は従来のインク吐き捨て処理手段を参考として破線で示したものである。なお、一点鎖線はヘッドユニット10の作動経路を示し、図中の左端方向から印字領域5Aを経てインク吐き捨て手段20に向かう右方向への移動を主走査方向とする。
【0074】
また、図(C)は、制御回路(図示せず)がヘッドの各ノズル(図示せず)からインクを吐出させるために与える電気的なインク吐出タイミングとインク吐出波形との関係を示すもので、T1は印字モードにおけるインク吐出タイミング、W1はインク吐出タイミングT1に対応するインク吐出波形であり、T2はインク吐き捨て処理モードにおけるインク吐出タイミング、W2はインク吐出タイミングT2に対応するインク吐出波形である。
【0075】
因に、詳細な説明は割愛するが、印字モードでは、ヘッド内のインクが常に安定した状態で正確にノズルから吐出できるようにヘッド内のインクの揺れ等の動きを考慮してインク吐出波形W1が工夫されているのに対し、インク吐き捨て処理モードのインク吐出波形W2は、単にノズルの目詰まり等を回復させるだけのものであるから、インクが吐出するために必要な単純な波形となっており、かつ、短時間で繰り返しインク吐出が行えるようにインク吐出タイミングT2の間隔C2が印字モードのインク吐出タイミングT1の間隔C1より短く設定されている。
【0076】
従来では、印字作動中にインク吐き捨て処理を行うようにするという思想が無く全てのヘッドが印字作動を終了した後にインク吐き捨て処理を実行させるようにしていたので、図(A)および図(B)に示すように、従来のインク吐き捨て処理装置30は印字領域5Aから全てのヘッドが離れた位置に設けられていた。
【0077】
そして、印字モードの場合はヘッドユニット10が印字領域5A上を往復作動し、インク吐き捨て処理モードの時は、印字領域5Aとは離れた別の領域にヘッドユニット10を移動させた後にインク吐き捨て処理を行うようにしていたので、最先端ヘッドH1から最後端ヘッドH8までのインク吐き捨て処理を行うためには、本発明の実施の形態より主走査方向にヘッドユニット10の移動経路が必要となり、処理時間が掛かり、小型化も阻害するものであった。
【0078】
しかしながら、本発明の実施の形態においては、印字モードとインク吐き捨て処理モードをヘッド毎に切り換えられるようにしたので、インク吐き捨て処理装置20を印字領域5Aの近傍に設置することができ、処理時間も大幅に短縮することができるようになった。
【0079】
なお、インク吐き捨て処理は、印字作動開始前に行う場合と印字作動中に行う場合があり、基本的には、全ヘッドの全ノズルに対して行うものであるが、特に、印字作動中に行う場合には、本発明の実施の形態においては印字作動を中断することなく行え、しかも、全ヘッドの全ノズルに対して行うようにしても良いが、ノズルの目詰まりの危険度の高いヘッドを特定のヘッドと判別して行うようにすると、更に、インク吐き捨て処理の時間を短縮することができ、印字作動の高速化が図れる利点がある。これらの態様について説明する。
【0080】
(1)印字作動開始前にインク吐き捨て処理を行う場合
この場合は、前回の印字作動終了から時間が経過していることを前提に、全てのヘッドの全てのノズルが目詰まり等を起こす危険性が高いと想定して、前述のように、全ヘッドの全ノズルに対して行うものとする。
【0081】
図(A)において、印字作動開始に先立って制御回路(図示せず)は、全てのヘッドをインク吐き捨て処理モードに設定すると共に、キャリッジ(図示せず)を作動させヘッドユニット10をインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させる。
【0082】
最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1にのみ、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐出を開始させる。
【0083】
最先端ヘッドH1は、移動を続けながら、予め設定された複数回のインク吐出タイミングT2で予め設定されたインク吐出量を吐出してインク吐き捨て処理を完了する。
【0084】
同様に、図(B)に示すように最後端ヘッドH8に至るまで、順次、ヘッド毎にインク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐き捨て処理を繰り返して行い、インク吐き捨て処理が完了すると、制御回路は、一旦ヘッドユニット10の移動を停止させ、インク吐き捨て処理モードを印字モードにモードを切り換えた後、印字モードの実行を開始する。
【0085】
なお、本発明の実施の形態においては、全てのヘッドをインク吐き捨て処理モードに切り換えた後に、インク吐き捨て処理を行うようにしたが、例えば、インク吐き捨て処理手段20に達したヘッド毎に印字モードをインク吐き捨て処理モードに切り換え、インク吐き捨て処理が完了した時点で、印字モードに再度切り換えるようにしても良い。
【0086】
(2)印字作動の途中にインク吐き捨て処理を行う場合
前述の印字開始前にインク吐き捨て処理を行う場合と異なる点は、この場合、ヘッドユニット10には印字作動を実行しているヘッドとインク吐き捨て処理を実行しているヘッドが共存することがあるということである。
【0087】
本発明の実施の形態においては、印字開始から、例えば、予め設定された画像データの印字(以下、基準量の印字という。)が終了すると、インク吐出回数が少なく目詰まり等を起こす危険性が高いノズルが発生するものと想定して、必ずインク吐き捨て処理を行うように設定されているものとする。
【0088】
(イ)全ヘッドの全ノズルに対して行う場合
図(A)において、制御回路(図示せず)は、印字モードによる印字作動中に基準量の印字が終了すると、ヘッドユニット10を印字作動を継続しながら印字領域5Aからインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させる。
【0089】
最先端ヘッドH1が印字モードのプログラム等に基づき印字作動を終了し印字領域5Aの端面を越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1を印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換える。
【0090】
この時、最先端ヘッドH1以外は印字モードであり、印字モードは印字領域5A以外の領域では印字しないように設定されているので、印字領域5Aに存在するヘッドは印字作動を継続し、印字領域5Aを越えたヘッドは印字を中止した状態になる。
【0091】
最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1にのみ、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐出を開始させる。
【0092】
最先端ヘッドH1は、移動を続けながら、予め設定された複数回のインク吐出タイミングT2で予め設定されたインク吐出量を吐出してインク吐き捨て処理を完了すると同時に、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードを切り換える。
【0093】
同様に、図(B)に示すように最後端ヘッドH8に至るまで、順次、ヘッド毎にインク吐き捨て処理を繰り返して行いインク吐き捨て処理が完了すると、制御回路は、一旦ヘッドユニット10の移動を停止させ、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードが切り換えられていることを確認した後、印字モードの実行を再開する。
【0094】
(ロ)特定のヘッドを判別して行う場合
ノズルの目詰まり等を起こす危険性が高い特定のヘッドを判別する方法は種々考えられるが、本発明の実施の形態においては、制御回路が基準量の印字を行う画像データ毎に、例えば、画像データにおける色信号やドット信号を判別してインク吐出回数が少なく目詰まり等を起こす危険性が高いノズルを有するヘッドを予め選定しておき、基準量の印字が終了した時点で、インク吐き捨て処理を実行するようにしたものである。
【0095】
インク吐き捨て処理を行う順序は、危険度の高いヘッドから順に、あるいは最先端ヘッドH1側から順に行うなど種々考えられるが、一般には、危険度の高いヘッドから順に行うのが好ましく、説明を簡単にするため、最先端ヘッドH1、最後端ヘッドH8の順に危険度が高いものとして説明する。
【0096】
図(A)において、制御回路(図示せず)は、基準量の印字が終了すると、ヘッドユニット10を印字作動を継続しながら印字領域5Aからインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させる。
【0097】
最先端ヘッドH1が印字モードのプログラム等に基づき印字作動を終了し印字領域5Aの端面を越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1を印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換える。
【0098】
この時、最先端ヘッドH1以外は印字モードであるため、印字領域5Aに存在するヘッドは印字作動を継続し、印字領域5Aを越えたヘッドは印字領域5A以外の領域では印字しないように設定されているので、印字を中止した状態にある。
【0099】
最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1にのみ、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐出を開始させる。
【0100】
最先端ヘッドH1は、移動を続けながら、予め設定された複数回のインク吐出タイミングT2で予め設定されたインク吐出量を吐出してインク吐き捨て処理を完了すると同時に、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードを切り換える。
【0101】
続いて、H2〜H7のヘッドが印字領域5Aを越えインク吐き捨て処理手段20に到達するが特定のヘッドとして判別されていないのでモード切り換えを行わず通過させる。
【0102】
図(B)に示すように、最後端ヘッドH8が印字領域5Aを越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、最後端ヘッドH8を印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換える。そして、最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1と同様にインク吐き捨て処理を行わせる。
【0103】
最後端ヘッドH8がインク吐き捨て処理を完了すると同時に、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードを切り換え、制御回路は、一旦ヘッドユニット10の移動を停止させ、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードが切り換えられていることを確認した後、印字モードの実行を再開する。
【0104】
なお、基準量の印字の設定は、特定のヘッドを判別し易くするための基準として設けたものであり、一般には、印字装置の機能や性能等の仕様に基づき設定されるもので、例えば、環境条件等を設定して予め実験等を行い、ノズルの目詰まりが発生し易くなる画像データの量や時間間隔、印字回数等を求め、それらの実験データを基に、最も適切な条件で設定することが望ましい。勿論、これに限らず他の方法で判別するようにしても良い。
【0105】
また、印字作動中にインク吐き捨て処理を行う場合、本発明の実施の形態において、基準量の印字が終了するとヘッドユニット10をインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させるようにしたが、印字終了が近づいたときにヘッドユニット10の移動方向を判別して、インク吐き捨て処理手段20に向かう方向に移動していた場合に、ヘッドユニット10をインク吐き捨て処理手段20に移動させるようにすると、より効率的に時間短縮を行うことができる。
【0106】
また、本発明の実施の形態において、ヘッドが印字領域5Aを越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、ヘッドを印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換えるようにしたが、ヘッドがインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると同時に、ヘッドを印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換え、しかも、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングとインク吐出波形を与えることによりインク吐出を開始させるようにしても良い。
【0107】
なお、インク吐き捨て処理のためのインク吐出回数やインクの吐出量あるいはインク吐出タイミングやインク吐出波形等は、使用するヘッドの性能や機能あるいは印字装置の仕様等に基づき適宜設定するものであり、予め環境条件や使用条件等を考慮して目詰まりの程度をランク分けして実験等を行い、これらの目詰まりを回復するに必要なインク吐出回数やインク吐出量あるいはインク吐出タイミングやインク吐出波形等を求め、この実験値に基づき設定することが望ましい。
【0108】
以上のように、本発明の印字装置は、印字モードとインク吐き捨て処理モードを複数のヘッドのヘッド毎に切り換えられるようにしたので、例え1個のヘッドでもインク吐き捨て処理をさせることができ、小型のインク吐き捨て処理装置が使用できるようになり、しかも、インク吐き捨て処理装置を被記録部材に隣接して設けることによりヘッドの移動経路を短縮できるので、一層、印字装置を小型化できることになった。
【0109】
また、何時でも印字モードとインク吐き捨て処理モードをヘッド毎に切り換えられるので、印字装置の制御プロクラムにおいて、インク吐き捨て処理を適宜効率的に設定することができ、印字作動中であっても印字作動とインク吐き捨て処理を並行してできるので、従来のように、印字作動を中断する必要がなく大幅な時間短縮ができ、更に、インク吐き捨て処理に適したインク吐出タイミングやインク吐出波形によりインクを吐出させることにより、短時間で目詰まり等を早期に回復させることができるようになった。
【0110】
更に、目詰まりの危険度の高いヘッドを判別して、優先してインク吐き捨て処理を実行させることができるので、特に、印字作動中はインク吐き捨て処理に費やす時間を分散しながら、常にヘッドの状態を正常な状態に維持しつつ高速で高画質な印字を継続することができるようになった。
【0111】
【発明の効果】
本発明は、ヘッド毎に前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切換て制御することができるようにしたので、小型のインク吐き捨て処理装置を使用でき、しかも、インク吐き捨て処理装置を被記録部材に隣接して設けることによりヘッドの移動経路を短縮できるので、一層、印字装置を小型化できる。
【0112】
更に、印字作動中にもインク吐き捨て処理が実行でき、しかも、ノズルの目詰まり等を起こす危険性が高いヘッドを優先してインク吐き捨て処理を行わせることができるので、インク吐き捨て処理を適宜に効率的に実行することにより時間が大幅に短縮でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印字装置の全体概略図である。
【図2】本発明の回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のインク吐き捨て処理を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 ヘッド
2 キャリッジ
3 キャッピング手段
4 クリーニング手段
5 被記録部材
10 ヘッドユニット
11 筐体
12 スライドガイド
20 インク吐き捨て処理手段
100 制御回路
110 CPU
120 情報制御回路
130 インタフェース(I/F)
140 画像処理回路
150 駆動制御回路
160 電源回路
170 表示手段
180 操作入力手段
200 ホストコンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置に関し、特に、ヘッドのノズル詰まり等を防止するためのインク吐き捨て処理を適宜に効率よく実行することにより高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、文字や英数字および記号や画像等の画像情報を高速で高画質に印字する印字装置として、液体であるインクをヘッドと称するユニット内で、発熱体により瞬時に気泡を発生させて極小の孔(ノズル)から吐出させて印字を行うバブル方式や、圧電素子の機械的歪みを利用してインクを吐出させて印字を行うピエゾ方式の印字装置、すなわち、総称してインクジェットプリンタと呼ばれている印字装置が市販されている。
【0003】
カラーの画像情報を印字するインクジェットプリンタの場合は、ヘッド内でインクを混合して吐出することができないので、例えばイエロー、シアン、マゼンタあるいはブラック等の使用するインクの色の数に対応した複数個のヘッドを備え、しかも、画像情報を精細に印字するために、それぞれのヘッドにインク滴を吐出する複数個のノズルを備えている。
【0004】
インクジェットプリンタは、前述のように、液体であるインクをノズルから吐出させて印字するものであるから、全てのノズルから常時、均一にインクを吐出している場合には、ノズル周辺部がインク滴の飛沫や埃等で汚れ、正常なインクの吐出ができなくなったりすることがある。
【0005】
特に、しばらく印字作動を行わなかったり、特定の色の印字ばかりを行ったような場合には、使用しなかったノズル周囲のインクが空気に触れて乾燥し、インクの粘度が高くなって吐出しにくくなったりノズルが目詰まりを起こして、正常なインクの吐出ができなくなることがある。
【0006】
一般に、ノズル周辺部の汚れ等に起因するものは、ノズル周辺部を清掃(クリーニング)することで回復するが、埃やインクの乾燥等によりノズルが目詰まりを起こしたような場合には、クリーニングだけでは回復しないことが多く、ノズルが目詰まりを起こすとインクが吐出しないため、印字した画像に、例えば、白いスジが出たりして目立ち極端に品質を低下させるばかりでなく、画像情報を正確に印字できないので重大な欠陥となっていた。
【0007】
そこで、ノズルの目詰まり等を防止するために、一般には、印字作動を行わないときにはヘッドにキャップをして埃等の付着を防止したり乾燥しにくくしているが、これだけでは不完全で、しかも、印字作動中であっても、前述のように、インクが乾燥して目詰まりを起こす危険性が高いので、通常は、例えば、印字作動開始前あるいは印字作動中であっても印字作動を一時中断して、定期的に、全てのヘッドの全てのノズルから所定量のインクを吐出させるインク吐き捨て処理を行って、ノズルの目詰まり等を回復させ、常に正常なインク吐出ができるようにクリーニングを含めたヘッドの保全(メンテナンス)を行っていた。
【0008】
しかも従来では、インク吐出制御が複雑であるため、制御を簡単にする観点から、インクの吐出を伴う印字作動もメンテナンスにおけるインク吐き捨て処理も同じインク吐出タイミングとインク吐出波形を用いており、インク吐き捨て処理の場合には、単に同時に、全ヘッドの全ノズルからインクの吐出を行うように制御していたので、印字作動とインク吐き捨て処理を同時に実行させることはできなかった。
【0009】
また、全てのヘッドが印字作動を開始する前か印字作動終了後にインク吐き捨て処理をする必要があるため、吐き捨てられたインクを受けて処理できるインク吐き捨て処理装置は、画像情報等を印字する紙等の被記録部材上から全てのヘッドが存在しないように離れた位置に設定する必要があった。
【0010】
そこで、インク吐き捨て処理を行う場合、一度に全てのヘッドの全てのノズルからインクを吐出させる方式では、インク吐き捨て処理に費やす時間は短くて済むが、インク吐き捨て処理装置を全てのヘッドを収容できる大型のものにする必要があり、必然的にインクジェットプリンタを大型の装置にしていた。
【0011】
また、インク吐き捨て処理装置を小型の装置にしようとすると、一度に全てのヘッドの全てのノズルからインクを吐出させることができないので、ヘッド毎にまたはいくつかのグループのヘッド毎にインク吐き捨て処理を行うことになり、ヘッドの移動時間も含めて全てのヘッドのインク吐き捨て処理が完了するまでには多大な処理時間を必要とし、ヘッドが多くなればなるほど高速な画像情報の印字を阻害するという問題があった。
【0012】
特に、最近では、パーソナルコンピュータの普及やインターネット等の情報通信網が整備されたことにより、デジタル化されたカラーの画像情報が増加し、これらの画像情報を高速に、しかも、カラー等もできるだけ原画に忠実に再現して印字するために、インクジェットプリンタのヘッドの数を更に増加させ、一度にできるだけ大量の画像情報を印字させることにより印字時間の短縮を図ろうとする傾向にあり、これらのインク吐き捨て処理に関する問題の早期解決が迫られていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑み、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置に関し、特に、ヘッドのノズル詰まり等を防止するためのインク吐き捨て処理を適宜に効率よく実行することにより時間短縮を図り高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置において、前記画像情報を印字する印字モードとインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理モードを有し、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
これにより、インク吐き捨て処理を印字作動中にも実行することができるので、インク吐き捨て処理を適宜に効率的に実行することにより、インク吐き捨て処理に費やす時間を短縮でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置を提供することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記印字モードは前記画像情報の印字を行うためのインク吐出タイミングとインク吐出波形を有し、前記インク吐き捨て処理モードは少なくともインクの吐き捨てを行うためのインク吐出タイミングとインク吐出波形を有することを特徴とする。
【0017】
これにより、印字モードとインク吐き捨て処理モードのそれぞれに適したインク吐出を行うことができ、特に、短時間での吐出回数を増加させることでインク吐き捨て処理の効率を一層高め、目詰まり等を早期に回復でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御手段は、前記複数のヘッドの中で、予め設定された画像情報の印字量を基準に、インク吐出回数の少ないヘッドを判別してインク吐き捨て処理モードに切り換えることを特徴とする。
【0019】
これにより、一律にインク吐き捨て処理を実行する必要がなく、目詰まり等の危険度の高いヘッドを優先してインク吐き捨て処理することができるので、インク吐き捨て処理に費やす時間を短縮でき高速で高画質な画像形成を行うことができる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の発明において、前記複数のヘッドの少なくとも1つのヘッドに対応し、吐き捨てたインクを処理するインク吐き捨て処理手段を前記複数のヘッドの主走査方向で、かつ、前記画像情報の印字領域に隣接する位置に設けたことを特徴とする。
【0021】
これにより、被記録部材の印字領域に近い位置にインク吐き捨て処理装置を設置できるので、ヘッドの移動時間を短縮でき、しかも、インク吐き捨て処理のためのヘッドの移動経路を短縮できるので、印字装置を小型化することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置の制御方法において、前記画像情報を印字する印字モードで印字する印字工程と、インク吐き捨て処理モードでインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理工程と、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字工程と前記インク吐き捨て処理工程を切り換えて制御する制御工程とを備えたことを特徴とする。
【0023】
これにより、インク吐き捨て処理が何時でもできるようになり、インク吐き捨て処理を適宜に効率的に実行することによりインク吐き捨て処理に費やす時間が短縮でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置の制御方法を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0025】
図1は、本発明の印字装置の全体概略図である。図2は、本発明の回路構成を示すブロック図である。図3は、本発明のインク吐き捨て処理を説明するための模式図である。
【0026】
図1により、本発明の印字装置の構成を説明する。
図中、参照符号の1はインク滴を吐出させるためのノズルを有するヘッド、2はヘッド1を搭載するキャリッジ、3はキャッピング手段、4はクリーニング手段、5は被記録部材、11は印字装置の筐体、12はキャリッジ2が往復作動するためのスライドガイドである。
【0027】
ヘッド1は、極小の穴からなる複数のノズルからインク滴を吐出させて文字や画像等の情報(以下、画像情報等という。)を印字するためのインクジェット方式の印字装置(以下、インクジェットプリンタという。)の印字手段であり、ヘッド駆動回路(図示せず)により機械的な歪みを圧電素子で発生させたり熱源により泡を発生させたりしてノズルからインク滴を吐出させるように構成されている。
【0028】
ヘッド1が、例えば、カラー画像を印字するヘッドの場合は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、クロ(K)の4色のインクをそれぞれ濃度の濃いインクと淡いインクに分けてノズル(図示せず)から吐出して、より高精細なカラー画像を形成するために合計8個のヘッドで構成されたヘッドユニットとなっているものがある。
【0029】
勿論、このヘッドユニットの構成は8個に限定されるものではなく、インクジェットプリンタの仕様や使用するインクの種類等により設定されるもので、更に特別な色のインクを加えたものや、Y、M、C、Kの4色のみのもの、用途によっては単色のもの等がある。
【0030】
キャリッジ2は、紙や樹脂製のフィルムまたは布帛等の被記録部材5に画像情報等を印字するためにヘッド1を搭載してスライドガイド12に沿って、往復移動させるためのもので、モータを駆動源とする歯車やベルト等で構成されたキャリッジ駆動機構(図示せず)を介して駆動制御されている。
【0031】
なお、キャリッジ2には、ヘッド1の他にヘッド駆動回路や中間タンク(図示せず)と呼ばれる吐出用のインクタンク等を搭載しているものがある。
【0032】
キャッピング手段3は、ヘッド1が印字作動をしないときに、ヘッド1のノズル周辺部が乾燥しすぎてインクが凝固してノズルからインク滴が吐出できなくならないようにするためのものであり、適当に保湿しておく必要があるため、詳細は図示しないが、ヘッド1のノズル面側に蓋(キャップ)をするための機構や装置のことをいい、一般に、キャップの中には保湿液やインク等で湿された海綿状のものが設けられている。
【0033】
なお、本発明の実施の形態においては、ヘッド1が印字作動をしないときにキャップができる位置(以下、キャッピング位置という。)にキャリッジ2により移動すると、モータを駆動源とするキャッピング機構(図示せず)がヘッド1のノズル面側にキャップをするようになっており、キャップされたときにノズルから少量のインクを吐出して海綿状のものが乾燥しないようにしている。
【0034】
クリーニング手段4は、ヘッド1のノズル周辺部(以下、ノズル面という。)が吐出したインク滴の飛沫や被記録部材5の紙粉や糸クズあるいは大気中のホコリやゴミ等による汚れにより、ノズルが塞がれてインク滴が吐出しなくなったり、インク滴の吐出方向が歪められたりしないようにするためのもので、詳細は図示しないが、一般には、ゴムのヘラ状のものでノズル面を擦ったり、海綿状のもので拭いたりして清掃し、吸引装置と連動したキャップをノズル面側に押し付けて強引に吸引することでノズルの詰まりを解消させたりする吸引機構を備えたものもあり、クリーニング手段4でヘッド1のノズル面を清掃したりノズルを吸引したりする作動をクリーニング作動という。
【0035】
そして、ヘッド1のノズル面(図示せず)のクリーニングを行う場合は、クリーニング手段4でクリーニング作動ができる位置(以下、クリーニング位置という。)にヘッド1がキャリッジ2により移動し停止すると、所定のクリーニング作動を行うようになっている。
【0036】
また、詳細は後述するが、本発明の実施の形態においては、メンテナンス作動の一環として、例えば、クリーニング作動を実施する時期と同期して、または単独に、インク吐き捨て処理を行い、正常なインク吐出ができるようにしている。
【0037】
被記録部材5は、画像情報等を印字するための紙や樹脂製のフィルムまたは布帛等であり、大型の印字装置においては、心棒が挿入できる程度の中空のロール状に巻いたものを使用することが多く、印字時には、給送装置(図示せず)により印字能力に応じて所定長さ分が繰り返し給送され、印字後に、キャリッジ2に設けられたカッター等で切断して使用するようになっており、印字装置の仕様によっては、所定の寸法に切断されたシート状の被記録部材5が使用できるようになっているものもある。
【0038】
スライドガイド12は、キャリッジ2が直線的に正確に往復作動するためのガイド(案内)となるもので、キャリッジ2の正確な移動情報を得るためにリニアエンコーダー等が備えられているものが多い。
【0039】
筐体11は、印字装置を形成するもので、前述の各手段や部材等の他に、図示はしないが、インクタンクや制御回路および印字作動等に必要な様々なセンサや駆動装置等を取り付けたり覆ったりするためのものである。
【0040】
本発明の実施の形態における印字装置の印字作動について説明する。
キャリッジ2に搭載されたヘッド1がキャッピング手段3と対向するキャッピング位置(矢印A)にある状態で制御回路(図示せず)からの印字指令を受けると、キャッピング手段3はキャップ(図示せず)をヘッド1から外し、キャリッジ2を図中左方向に2A、2B、2Cの順に前進移動させる。
【0041】
キャリッジ2がクリーニング手段4と対向するクリーニング位置(矢印B)に到達したことをクリーニング位置検出センサ(図示せず)が検知すると制御回路は、まず最初に、例えば、受け皿のような容器に海綿状のインク吸収体が設けられ、吐き捨てられたインクを受けて処理できるインク吐き捨て処理装置(図示せず)に向かってヘッドの全てのノズルからインクを吐出させるインク吐き捨て処理を実行させ、その後、キャリッジ2の移動を停止し、クリーニング手段4はヘッド1のノズル面をクリーニングする。
【0042】
クリーニング手段4が所定のクリーニング作動を終了すると、制御回路はキャリッジ2を再度図中左方向に前進移動する。
【0043】
キャリッジ2に設けられた端面検出センサ(図示せず)が被記録部材5の側端面を検出すると、予め設定された被記録部材5の幅寸法から予め設定された両側の余白部または印字範囲を求め、設定された印字開始位置からヘッド1のノズルはインクを吐出し制御回路のメモリ(図示せず)に記憶された画像情報等のデータに基づき印字を開始し、設定された印字終了位置で印字を終了するが、更にキャリッジ2は第2の待機位置(矢印D)まで進み、第2の待機位置検出センサ(図示せず)がキャリッジ2が第2の待機位置(矢印D)に到達したことを検知すると制御回路はキャリッジ2の移動を停止する。
【0044】
その後、制御回路はキャリッジ2を第1の待機位置(矢印C)方向に後進移動を開始させ、キャリッジ2の前進移動と同様に、キャリッジ2に設けられた端面センサが被記録部材5の側端面を検出すると、設定された余白部を通過した位置から印字を開始し、設定された印字終了位置で印字を終了するが、更にキャリッジ2は第1の待機位置(矢印C)まで進み、第1の待機位置検出センサ(図示せず)がキャリッジ2が第1の待機位置(矢印C)に到達したことを検知すると制御回路はキャリッジ2の移動を停止する。
【0045】
つまり、制御回路は、印字中は第1の待機位置(矢印C)と第2の待機位置(矢印D)の範囲をキャリッジ2を往復移動させながら印字を繰り返すように指令し、総ての画像情報等のデータの印字が終了すると、クリーニング位置(矢印B)でヘッド1のノズル面をクリーニングし、キャッピング位置(矢印A)でヘッド1のノズル面にキャップをして停止して、次回の画像情報等のデータの印字作動に備えるように指令する。
【0046】
なお、制御回路は、画像情報等のデータの印字途中であっても、予め設定されたクリーニング時期になった場合は、一旦クリーニング作動を実施した後、印字作動に復帰するようにしている。
【0047】
因に、クリーニング時期の設定は、ヘッドの性能や精度等により設定されるものであり、しかも、印字中か印字する画像情報等のデータが無い状態、すなわち待機中かといった状況によっても変化するものであるが、本発明の実施の形態においては、ヘッドのノズルから連続してインクを吐出させたとき、予め設定した所定の性能や精度の実現が乏しくなる時間を予め実験で求めておき、これを所定時間として前回クリーニングした時間から所定時間経った時にクリーニングを実行するようにしている。
【0048】
しかしながら、クリーニング時期の設定はこれに限らず、ヘッドの所定の性能や精度を維持できるようにすればよいので、印字中か待機中かといった状況を考慮してクリーニング時期を別個に設けても良いし、印字する画像情報等のデータ量やキャリッジ2の往復回数等、他の方式で設定しても良い。
【0049】
また、本発明の実施の形態においては、説明を簡単にするためインク吐き捨て処理の制御をクリーニング時期と同期して行うようにしているが、例えば、予め設定した画像データの量や時間間隔等を基準に、ノズルのインク吐出回数等を判断した結果に基づきクリーニング時期と異なる時期に行うようにしても良い。
【0050】
また、本発明の実施の形態では、最初に印字する際にヘッド1のノズル面のクリーニングがし易いようにキャリッジ2の移動方向を考慮して、図中右端よりキャッピング位置(矢印A)、クリーニング位置(矢印B)と移動位置を設定したが、この配置の順序は、印字装置の各種手段の配置や作動を考慮して変更しても良く、また、本発明の実施の形態とは逆の図中左端位置からキャリッジ2を移動させるようにしても良い。
【0051】
なお、キャリッジ2の移動位置等の検知に、本発明の実施の形態においては複数のセンサを用いたが、センサの数や移動停止の制御方式等もこれに限らず、移動量を予めパルス数等に変換しておき、設定されたパルスをパルスモータ等に与え駆動制御させたり、リニアエンコーダ等により検出されるパルス数を検出して駆動制御するパルス駆動方式、あるいはパルス駆動方式とセンサ等を併用するなどして加減速等の速度制御と移動位置制御等を行い、キャリッジ2を一定速度で移動させ正確な位置に停止させるように制御しても良い。
【0052】
図2により、本発明の印字装置の回路構成について説明する。
図中、参照符号の100は印字装置の制御回路を示し、制御回路100はCPU110、情報制御回路120、インタフェース(I/F)130、画像処理回路140、駆動制御回路150、表示手段170、操作入力手段180および電源回路160等から構成され、駆動制御回路150はヘッド手段151、キャリッジ手段152、被記録部材5を印字位置等に駆動する給送手段153、クリーニング手段154、キャッピング手段155等の各種手段を駆動制御し、情報制御回路120は画像情報等の画像データを記憶する画像データメモリ121、画像データに関連づけられた印字制御データを記憶する印字制御データメモリ122を備え、制御回路100はインタフェース(I/F)130を介して画像情報出力手段としての外部の情報機器の1つである、例えば、ホストコンピュータ200と接続している。
【0053】
CPU110は、予め記憶した各種印字モードや各種制御モード等のプログラムに応じたシーケンス等の制御情報を記憶する制御情報記憶手段(図示せず)を備えており、この制御情報に基づき制御回路100全体を制御するようにしている。
【0054】
なお、各種印字モードとしては、例えば、白黒モードやカラー画像モード、画像の描写に関する高精細モードや標準モードあるいは中間調の色の印字を行わない簡略モード、また、印字の方向を選択できる一方向印字モードや往復印字モード等があり、更に、印字する画像等のレイアウトを変更したり、文字等を記入したりできる編集モードを備えており、操作入力手段180による印字モードの指令の入力やホストコンピュータ200等による各種印字モードの指令等にも応じることができるようになっている。
【0055】
情報制御回路120は、外部の情報機器との情報の入出力や印字装置の内部の情報の流れを迅速に、かつ円滑に制御するために、入力した画像情報等を印字装置に適合したデータに変換する情報変換手段としてのデータ変換機能を備えた回路で、例えば、入力した画像情報を印字装置に適した画像データに変換して画像データメモリ121に記憶したり、例えば、キャリッジ手段152や給送手段153と連動するヘッド手段151の印字作動等を画像データに基づき制御する制御データとして印字制御データメモリ122に記憶するようにしている。
【0056】
また、情報制御回路120は、前述の画像情報の他に、操作入力手段180で入力された編集モードや印字モード等に関するデータや指令、あるいはホストコンピュータ200等による各種印字モードの指令等をCPU110や関連する各種回路に迅速に伝達したりするような機能も有している。
【0057】
画像処理回路140は、画像データや印字制御データを使用するヘッドやノズルに適したデータに変換する画像情報処理手段としての機能を有している。
【0058】
例えば、印字に際しては、情報制御回路120を介して、画像データメモリ121と印字制御データメモリ122に記憶されている画像データと印字制御データを読み出し、まず、印字制御データにより画像データの存在する領域の情報等を駆動制御回路150に転送し、キャリッジ手段152や給送手段153と連動してヘッド手段151が被記録部材5に対して印字作動が開始できるように準備し、同時に、画像データを色信号やインクを吐出させるためのドット信号に変換してヘッド手段151のヘッド駆動回路に転送し、ヘッドやノズル毎にインク吐出ができるように準備するようにしている。
【0059】
駆動制御回路150は、ヘッド手段151、キャリッジ手段152、給送手段153、クリーニング手段154、キャッピング手段155等の各種手段を駆動制御し、印字作動を正常に実施するために、インク吐き捨て処理やクリーニングあるいはキャッピングしたりするメンテナンス作動と画像処理回路140から転送される印字制御データ等に基づき印字を行うための印字作動をCPU110からの指令により予め設定されたプログラムやシーケンスに基づき作動させるようにしている。
【0060】
ヘッド手段151は、本発明の実施の形態においては複数のヘッド(例えば、8個)からなるヘッドユニットと各ヘッドを駆動するヘッド駆動回路(図示せず)等により構成されており、キャリッジ手段152に搭載されている。
【0061】
キャリッジ手段152は印字作動中は往復作動し、給送手段153により供給される紙等の被記録部材に対してヘッド手段151のヘッドから吐出させたインクで印字を行うようになっている。
【0062】
クリーニング手段154はヘッドのノズル面の汚れ等のクリーニングを行うもので、キャッピング手段155はヘッドに乾燥防止のためのキャップを着脱するものである。
【0063】
特に、本発明の実施の形態においては、CPU110は画像データの印字を行う印字モードとインク吐き捨て処理を行うインク吐き捨て処理モードを備えており、駆動制御手段150はCPU110の指令によりヘッド手段151のヘッド駆動回路を作動させ、ヘッド毎に、印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御できるようになっている。
【0064】
そして、駆動制御回路150は、CPU110から印字モードの実行が指令されるとヘッド手段151のヘッド駆動回路を作動させヘッド毎に印字モード用のインク吐出タイミングとインク吐出波形により印字を行うように制御し、インク吐き捨てモードの実行が指令されると、ヘッド毎にインク吐き捨て処理モード用のインク吐出タイミングとインク吐出波形によりヘッド手段151のヘッド駆動回路を作動させインク吐き捨て処理を行うようになっている。
【0065】
つまり、インク吐き捨て処理モードの場合は、ノズルからインクを吐出させることで目詰まりを起こしたノズル、または目詰まりを起こしそうなノズルを正常な状態に回復することが目的であるため、印字モードの場合とは異なり画像データとは無関係に、とにかく短時間で複数回のインク吐出が実施できるようなインク吐出タイミングとインク吐出波形を設けているのである。
【0066】
また、ヘッド毎に、このモードを切り換えできるようにすることにより、印字作動中にも、ヘッドによってはインク吐き捨て処理を実行できるようにして、インク吐き捨て処理の効率化を図り高速で高画質な印字ができるようにしたものである。
【0067】
なお、本発明の実施の形態における印字装置は、基本的には、例えば、ホストコンピュータ200から読み込んだ画像情報等のデータを印字するものであるが、最適な印字を実現するために簡単な編集ができるようにしており、例えば、編集モードにおいては、操作入力手段180により、例えば、タイトルやコメントまたは日付等の文字等の簡単な追加または削除が有る場合には、画像データメモリ121に記憶されている画像データに表示手段170で確認しながら文字等のデータを追加または削除して印字装置が印字できるようにしている。
【0068】
表示手段170は、例えば、液晶表示装置として構成され、CPU110により、操作入力手段180により指令したりデータを入力したりするための画面表示ができ、例えば、編集モードにおいては文字等の追加や削除等が確認できる編集用の画面表示ができ、また、印字装置の作動中には実行状況等の確認ができる画面表示等ができるようにしている。
【0069】
操作入力手段180は、例えば、キーボードやマウス等により構成され、印字装置の作動に関する各種モードを選択したり、編集モードにおいて文字等の追加や削除等を行うことができるようにしており、操作入力手段180で入力された各種の指令等の情報やデータは情報制御回路120で判別されてCPU110や関連する画像処理回路140、駆動制御回路150、表示手段170、電源回路160、あるいは画像データメモリ121、印字制御データメモリ122等の回路に適宜に伝達されるようになっている。
【0070】
電源回路160は電源スイッチ(図示せず)により電源が投入されると、電源回路160に設けられた電源起動回路(図示せず)により制御回路100等を起動して各種手段による印字作動を可能にし、電源スイッチまたはCPU110の指令により電源を遮断する場合は、CPU110は各種手段を予め設定された位置に作動し全ての作動を終了させた後に、電源回路160に設けられた電源遮断回路(図示せず)を作動させ、全ての電源が遮断されるようになっている。
【0071】
図3により、本発明の実施の形態におけるインク吐き捨て処理に関して説明する。図(A)および図(B)は、インク吐き捨て処理モードにおけるヘッドの作動を説明するための概略図である。
【0072】
図中、参照符号の5Aは被記録部材の印字領域、10はキャリッジ(図示せず)に搭載され、主走査方向に往復作動するヘッドユニットで、ヘッドユニット10には主走査方向の最先端位置に配置された最先端ヘッドH1から順にH2、H3、H4、H5、H6、H7、最後端ヘッドH8までの8個のヘッドが所定の間隔で設けられている。因に、図面を簡略化するためH2〜H7のヘッドに関しては図面への符号の付与を省略した。
【0073】
20は吐き捨てられたインクを処理するためのインク吐き捨て処理手段であり、30は従来のインク吐き捨て処理手段を参考として破線で示したものである。なお、一点鎖線はヘッドユニット10の作動経路を示し、図中の左端方向から印字領域5Aを経てインク吐き捨て手段20に向かう右方向への移動を主走査方向とする。
【0074】
また、図(C)は、制御回路(図示せず)がヘッドの各ノズル(図示せず)からインクを吐出させるために与える電気的なインク吐出タイミングとインク吐出波形との関係を示すもので、T1は印字モードにおけるインク吐出タイミング、W1はインク吐出タイミングT1に対応するインク吐出波形であり、T2はインク吐き捨て処理モードにおけるインク吐出タイミング、W2はインク吐出タイミングT2に対応するインク吐出波形である。
【0075】
因に、詳細な説明は割愛するが、印字モードでは、ヘッド内のインクが常に安定した状態で正確にノズルから吐出できるようにヘッド内のインクの揺れ等の動きを考慮してインク吐出波形W1が工夫されているのに対し、インク吐き捨て処理モードのインク吐出波形W2は、単にノズルの目詰まり等を回復させるだけのものであるから、インクが吐出するために必要な単純な波形となっており、かつ、短時間で繰り返しインク吐出が行えるようにインク吐出タイミングT2の間隔C2が印字モードのインク吐出タイミングT1の間隔C1より短く設定されている。
【0076】
従来では、印字作動中にインク吐き捨て処理を行うようにするという思想が無く全てのヘッドが印字作動を終了した後にインク吐き捨て処理を実行させるようにしていたので、図(A)および図(B)に示すように、従来のインク吐き捨て処理装置30は印字領域5Aから全てのヘッドが離れた位置に設けられていた。
【0077】
そして、印字モードの場合はヘッドユニット10が印字領域5A上を往復作動し、インク吐き捨て処理モードの時は、印字領域5Aとは離れた別の領域にヘッドユニット10を移動させた後にインク吐き捨て処理を行うようにしていたので、最先端ヘッドH1から最後端ヘッドH8までのインク吐き捨て処理を行うためには、本発明の実施の形態より主走査方向にヘッドユニット10の移動経路が必要となり、処理時間が掛かり、小型化も阻害するものであった。
【0078】
しかしながら、本発明の実施の形態においては、印字モードとインク吐き捨て処理モードをヘッド毎に切り換えられるようにしたので、インク吐き捨て処理装置20を印字領域5Aの近傍に設置することができ、処理時間も大幅に短縮することができるようになった。
【0079】
なお、インク吐き捨て処理は、印字作動開始前に行う場合と印字作動中に行う場合があり、基本的には、全ヘッドの全ノズルに対して行うものであるが、特に、印字作動中に行う場合には、本発明の実施の形態においては印字作動を中断することなく行え、しかも、全ヘッドの全ノズルに対して行うようにしても良いが、ノズルの目詰まりの危険度の高いヘッドを特定のヘッドと判別して行うようにすると、更に、インク吐き捨て処理の時間を短縮することができ、印字作動の高速化が図れる利点がある。これらの態様について説明する。
【0080】
(1)印字作動開始前にインク吐き捨て処理を行う場合
この場合は、前回の印字作動終了から時間が経過していることを前提に、全てのヘッドの全てのノズルが目詰まり等を起こす危険性が高いと想定して、前述のように、全ヘッドの全ノズルに対して行うものとする。
【0081】
図(A)において、印字作動開始に先立って制御回路(図示せず)は、全てのヘッドをインク吐き捨て処理モードに設定すると共に、キャリッジ(図示せず)を作動させヘッドユニット10をインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させる。
【0082】
最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1にのみ、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐出を開始させる。
【0083】
最先端ヘッドH1は、移動を続けながら、予め設定された複数回のインク吐出タイミングT2で予め設定されたインク吐出量を吐出してインク吐き捨て処理を完了する。
【0084】
同様に、図(B)に示すように最後端ヘッドH8に至るまで、順次、ヘッド毎にインク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐き捨て処理を繰り返して行い、インク吐き捨て処理が完了すると、制御回路は、一旦ヘッドユニット10の移動を停止させ、インク吐き捨て処理モードを印字モードにモードを切り換えた後、印字モードの実行を開始する。
【0085】
なお、本発明の実施の形態においては、全てのヘッドをインク吐き捨て処理モードに切り換えた後に、インク吐き捨て処理を行うようにしたが、例えば、インク吐き捨て処理手段20に達したヘッド毎に印字モードをインク吐き捨て処理モードに切り換え、インク吐き捨て処理が完了した時点で、印字モードに再度切り換えるようにしても良い。
【0086】
(2)印字作動の途中にインク吐き捨て処理を行う場合
前述の印字開始前にインク吐き捨て処理を行う場合と異なる点は、この場合、ヘッドユニット10には印字作動を実行しているヘッドとインク吐き捨て処理を実行しているヘッドが共存することがあるということである。
【0087】
本発明の実施の形態においては、印字開始から、例えば、予め設定された画像データの印字(以下、基準量の印字という。)が終了すると、インク吐出回数が少なく目詰まり等を起こす危険性が高いノズルが発生するものと想定して、必ずインク吐き捨て処理を行うように設定されているものとする。
【0088】
(イ)全ヘッドの全ノズルに対して行う場合
図(A)において、制御回路(図示せず)は、印字モードによる印字作動中に基準量の印字が終了すると、ヘッドユニット10を印字作動を継続しながら印字領域5Aからインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させる。
【0089】
最先端ヘッドH1が印字モードのプログラム等に基づき印字作動を終了し印字領域5Aの端面を越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1を印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換える。
【0090】
この時、最先端ヘッドH1以外は印字モードであり、印字モードは印字領域5A以外の領域では印字しないように設定されているので、印字領域5Aに存在するヘッドは印字作動を継続し、印字領域5Aを越えたヘッドは印字を中止した状態になる。
【0091】
最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1にのみ、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐出を開始させる。
【0092】
最先端ヘッドH1は、移動を続けながら、予め設定された複数回のインク吐出タイミングT2で予め設定されたインク吐出量を吐出してインク吐き捨て処理を完了すると同時に、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードを切り換える。
【0093】
同様に、図(B)に示すように最後端ヘッドH8に至るまで、順次、ヘッド毎にインク吐き捨て処理を繰り返して行いインク吐き捨て処理が完了すると、制御回路は、一旦ヘッドユニット10の移動を停止させ、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードが切り換えられていることを確認した後、印字モードの実行を再開する。
【0094】
(ロ)特定のヘッドを判別して行う場合
ノズルの目詰まり等を起こす危険性が高い特定のヘッドを判別する方法は種々考えられるが、本発明の実施の形態においては、制御回路が基準量の印字を行う画像データ毎に、例えば、画像データにおける色信号やドット信号を判別してインク吐出回数が少なく目詰まり等を起こす危険性が高いノズルを有するヘッドを予め選定しておき、基準量の印字が終了した時点で、インク吐き捨て処理を実行するようにしたものである。
【0095】
インク吐き捨て処理を行う順序は、危険度の高いヘッドから順に、あるいは最先端ヘッドH1側から順に行うなど種々考えられるが、一般には、危険度の高いヘッドから順に行うのが好ましく、説明を簡単にするため、最先端ヘッドH1、最後端ヘッドH8の順に危険度が高いものとして説明する。
【0096】
図(A)において、制御回路(図示せず)は、基準量の印字が終了すると、ヘッドユニット10を印字作動を継続しながら印字領域5Aからインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させる。
【0097】
最先端ヘッドH1が印字モードのプログラム等に基づき印字作動を終了し印字領域5Aの端面を越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1を印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換える。
【0098】
この時、最先端ヘッドH1以外は印字モードであるため、印字領域5Aに存在するヘッドは印字作動を継続し、印字領域5Aを越えたヘッドは印字領域5A以外の領域では印字しないように設定されているので、印字を中止した状態にある。
【0099】
最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1にのみ、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングT2とインク吐出波形W2を与えることによりインク吐出を開始させる。
【0100】
最先端ヘッドH1は、移動を続けながら、予め設定された複数回のインク吐出タイミングT2で予め設定されたインク吐出量を吐出してインク吐き捨て処理を完了すると同時に、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードを切り換える。
【0101】
続いて、H2〜H7のヘッドが印字領域5Aを越えインク吐き捨て処理手段20に到達するが特定のヘッドとして判別されていないのでモード切り換えを行わず通過させる。
【0102】
図(B)に示すように、最後端ヘッドH8が印字領域5Aを越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、最後端ヘッドH8を印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換える。そして、最先端ヘッドH1がインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると、最先端ヘッドH1と同様にインク吐き捨て処理を行わせる。
【0103】
最後端ヘッドH8がインク吐き捨て処理を完了すると同時に、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードを切り換え、制御回路は、一旦ヘッドユニット10の移動を停止させ、インク吐き捨て処理モードから印字モードにモードが切り換えられていることを確認した後、印字モードの実行を再開する。
【0104】
なお、基準量の印字の設定は、特定のヘッドを判別し易くするための基準として設けたものであり、一般には、印字装置の機能や性能等の仕様に基づき設定されるもので、例えば、環境条件等を設定して予め実験等を行い、ノズルの目詰まりが発生し易くなる画像データの量や時間間隔、印字回数等を求め、それらの実験データを基に、最も適切な条件で設定することが望ましい。勿論、これに限らず他の方法で判別するようにしても良い。
【0105】
また、印字作動中にインク吐き捨て処理を行う場合、本発明の実施の形態において、基準量の印字が終了するとヘッドユニット10をインク吐き捨て処理手段20に向けて移動させるようにしたが、印字終了が近づいたときにヘッドユニット10の移動方向を判別して、インク吐き捨て処理手段20に向かう方向に移動していた場合に、ヘッドユニット10をインク吐き捨て処理手段20に移動させるようにすると、より効率的に時間短縮を行うことができる。
【0106】
また、本発明の実施の形態において、ヘッドが印字領域5Aを越えたことを、例えば、端面検出センサ(図示せず)等で検出すると、ヘッドを印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換えるようにしたが、ヘッドがインク吐き捨て処理手段20に達したことを、例えば、ヘッド位置検出センサ(図示せず)等で検出すると同時に、ヘッドを印字モードからインク吐き捨て処理モードに切り換え、しかも、インク吐き捨て処理モードのインク吐出タイミングとインク吐出波形を与えることによりインク吐出を開始させるようにしても良い。
【0107】
なお、インク吐き捨て処理のためのインク吐出回数やインクの吐出量あるいはインク吐出タイミングやインク吐出波形等は、使用するヘッドの性能や機能あるいは印字装置の仕様等に基づき適宜設定するものであり、予め環境条件や使用条件等を考慮して目詰まりの程度をランク分けして実験等を行い、これらの目詰まりを回復するに必要なインク吐出回数やインク吐出量あるいはインク吐出タイミングやインク吐出波形等を求め、この実験値に基づき設定することが望ましい。
【0108】
以上のように、本発明の印字装置は、印字モードとインク吐き捨て処理モードを複数のヘッドのヘッド毎に切り換えられるようにしたので、例え1個のヘッドでもインク吐き捨て処理をさせることができ、小型のインク吐き捨て処理装置が使用できるようになり、しかも、インク吐き捨て処理装置を被記録部材に隣接して設けることによりヘッドの移動経路を短縮できるので、一層、印字装置を小型化できることになった。
【0109】
また、何時でも印字モードとインク吐き捨て処理モードをヘッド毎に切り換えられるので、印字装置の制御プロクラムにおいて、インク吐き捨て処理を適宜効率的に設定することができ、印字作動中であっても印字作動とインク吐き捨て処理を並行してできるので、従来のように、印字作動を中断する必要がなく大幅な時間短縮ができ、更に、インク吐き捨て処理に適したインク吐出タイミングやインク吐出波形によりインクを吐出させることにより、短時間で目詰まり等を早期に回復させることができるようになった。
【0110】
更に、目詰まりの危険度の高いヘッドを判別して、優先してインク吐き捨て処理を実行させることができるので、特に、印字作動中はインク吐き捨て処理に費やす時間を分散しながら、常にヘッドの状態を正常な状態に維持しつつ高速で高画質な印字を継続することができるようになった。
【0111】
【発明の効果】
本発明は、ヘッド毎に前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切換て制御することができるようにしたので、小型のインク吐き捨て処理装置を使用でき、しかも、インク吐き捨て処理装置を被記録部材に隣接して設けることによりヘッドの移動経路を短縮できるので、一層、印字装置を小型化できる。
【0112】
更に、印字作動中にもインク吐き捨て処理が実行でき、しかも、ノズルの目詰まり等を起こす危険性が高いヘッドを優先してインク吐き捨て処理を行わせることができるので、インク吐き捨て処理を適宜に効率的に実行することにより時間が大幅に短縮でき、高速で高画質な画像形成を行うことができる印字装置および印字装置の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印字装置の全体概略図である。
【図2】本発明の回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のインク吐き捨て処理を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 ヘッド
2 キャリッジ
3 キャッピング手段
4 クリーニング手段
5 被記録部材
10 ヘッドユニット
11 筐体
12 スライドガイド
20 インク吐き捨て処理手段
100 制御回路
110 CPU
120 情報制御回路
130 インタフェース(I/F)
140 画像処理回路
150 駆動制御回路
160 電源回路
170 表示手段
180 操作入力手段
200 ホストコンピュータ
Claims (5)
- インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置において、前記画像情報を印字する印字モードとインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理モードを有し、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字モードとインク吐き捨て処理モードを切り換えて制御する制御手段を備えたことを特徴とする印字装置。
- 前記印字モードは前記画像情報の印字を行うためのインク吐出タイミングとインク吐出波形を有し、前記インク吐き捨て処理モードは少なくともインクの吐き捨てを行うためのインク吐出タイミングとインク吐出波形を有することを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
- 前記制御手段は、前記複数のヘッドの中で、予め設定された画像情報の印字量を基準に、インク吐出回数の少ないヘッドを判別してインク吐き捨て処理モードに切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の印字装置。
- 前記複数のヘッドの少なくとも1つのヘッドに対応し、吐き捨てたインクを処理するインク吐き捨て処理手段を前記複数のヘッドの主走査方向で、かつ、前記画像情報の印字領域に隣接する位置に設けたことを特徴とする請求項1乃至3に記載の印字装置。
- インクを吐出して画像情報を印字する複数のヘッドを有する印字装置の制御方法において、前記画像情報を印字する印字モードで印字する印字工程と、インク吐き捨て処理モードでインクを吐き捨てるインク吐き捨て処理工程と、前記複数のヘッドの各ヘッドに対して前記印字工程と前記インク吐き捨て処理工程を切り換えて制御する制御工程とを備えたことを特徴とする印字装置の制御方法。
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