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JP2004009357A - 金属蒸着/金属メッキ積層フィルム及びこれを用いた電子部品 - Google Patents

金属蒸着/金属メッキ積層フィルム及びこれを用いた電子部品 Download PDF

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Toru Miyake
三宅 徹
Koji Suzuki
鈴木 孝司
Yasushi Harada
原田 裕史
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Toyo Metallizing Co Ltd
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Toyo Metallizing Co Ltd
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Abstract

【課題】金属表面の突起が非常に少なく、平面性に優れた金属蒸着/金属メッキ積層フィルムを提供する。
【解決手段】金属蒸着層上に電気めっき法で0.5μm以上9μm未満の厚さの導電性金属層を積層し、その導電性金属層上に20μm未満の厚みの絶縁層を設けた金属蒸着/金属メッキ積層フィルムにより達成できる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルプリント配線用基板やフィルムコンデンサーなどの電子部品に用いられる金属蒸着/金属メッキ積層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化、軽量化、高機能化、多機能化、高密度実装化に伴い、プリント配線板は、導体幅および導体間の狭小化、多層化、フレキシブル化、基板の薄膜化により高密度化が急速に進み、フレキシブルプリント回路(以下FPCという)基板へと発展している。
【0003】
従来より、ポリイミドフィルムに接着剤層を介して導体層としての銅箔を貼り合せた3層構造のフレキシブルプリント配線用基板が知られている。この3層構造タイプの基板は、用いられる接着剤の耐熱性がプラスチックフィルムより劣るため、加工後の寸法精度が低下するという問題があり、また用いられる銅箔の厚さが通常10μm以上であるため、ピッチの狭い高密度配線用のパターニングが難しいという欠点もあった。さらに、IC実装の際には、高温に熱せられたICに対して接着剤が溶融、あるいは熱分解してしまうため精度良くICのバンプとFPC上のリードを接続することが出来ない。そこで、IC実装の際には、ICの実装される位置にパンチングなどの方法により穴をあけて、ICチップの下に接着剤が介在しないようにして実装を行うことが一般的である。
【0004】
一方、プラスチックフィルム上に接着剤を用いることなく、湿式メッキ法や乾式メッキ法(例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法など)により導体層としての金属層を形成させたのち電気メッキにより金属層を設ける2層構造タイプのフレキシブルプリント配線基板が知られている。これら接着剤を用いないめっき法2層タイプのフレキシブルプリント配線基板は、接着剤がないために、IC実装の際に前記したようなフィルム面に穴開けすることなく直接プラスチックフィルム上にICを実装することが可能である。また、この2層構造タイプの基板は、導体層を9μmよりも薄くすることができるため、FPCの屈曲性が非常に良好であるとともに高密度配線が可能である。
【0005】
しかし、このようにして得られた基板材料の金属表面には、メッキ工程において生じる金属の異常析出による突起あるいは凹みを生じ、これらが高密度配線において、配線の断線や配線間の短絡等の故障により歩留まり低下を招くという欠点があった。
【0006】
さらに、高密度配線化、基板のフレキシブル化が進むに連れて、プラスチックフィルムそのものもにも薄膜化が要求されてきている。しかし、通常溶液成膜されたのちイミド化プロセスを経て形成されたポリイミドフィルムは20μm未満の厚みにおいては、その平面性の悪さからフィルムを巻き取ったときにシワや折り目が生じ安く、金属蒸着やメッキ工程においてそれらの故障が助長され、後のプリント配線のパターニング等の工程において使用できなくなるという欠点あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、接着剤を用いないめっき法2層タイプのFPC基板材料において、金属表面、特に、銅表面に実用上問題となる突起や凹みがなく、導電性金属層の厚みが9μm未満であり、かつ基板となるポリイミドフィルムなどの樹脂層の厚みが20μm未満の加工後の寸法精度が良く、高密度配線が可能な金属蒸着/金属メッキ積層フィルムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
金属蒸着層上に電気めっき法で0.5μm以上9μm未満の厚さの導電性金属層を積層し、その導電性金属層上に20μm未満の厚みの絶縁層を設けることにより達成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、金属蒸着層上に電気めっき法で0.5μm以上9μm未満の厚さの導電性金属層を積層し、その導電性金属層上に20μm未満の厚みの絶縁層を設ける。
【0010】
以下、本発明の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムとその製造方法について詳述する。
【0011】
本発明では、電気メッキ法でより厚膜の金属層を形成するに先立って、真空蒸着またはスパッタ法により金属蒸着層を形成する。工業的に生産する場合には加工速度の大きい、即ち生産性の高い真空蒸着が望ましい。前記金属蒸着層およびメッキ法での金属層を構成する金属としては、銅、ニッケル、スズ、クロムおよびこれらの合金から選ばれた金属が好適であり、これによって低抵抗でしかも屈曲性に富む層を形成することができる。
【0012】
蒸着またはスパッタ法によって設けられる該金属蒸着層の厚さは10〜300nm、好ましくは30〜120nm、さらに好ましくは40〜100nmである。膜厚が10nmよりも薄い場合は、金属メッキ工程で膜が溶出しやすく、300nmよりも厚い場合は、前記真空蒸着またはスパッタ工程中に熱により基材として用いられるフィルムが変形してしまう、いわゆる熱負けが生じやすい。なお、前記金属薄膜の表面の抵抗値は1.0Ω/cm以下(端子間距離1cmで測定した抵抗値が1.0Ω以下)であることが好適である。
【0013】
本発明では、蒸着金属表面の粗さがRaで60nm未満であることが好ましい。さらに、蒸着金属表面の高さ(あるいは深さ)3μm以上の突起(あるいは凹み)が10cm四方において0.5個未満であることが好ましく、3μm以上の突起(あるいは凹み)は、ほとんどない状態がより好ましい。
【0014】
本発明では、金属薄膜上に、電解メッキによってより厚膜の金属層を形成する。電解金属メッキ工程は、密着性を向上させるための脱脂および酸活性処理、金属ストライク、金属メッキの各工程からなる。金属薄膜を蒸着した直後に電気メッキ工程に入る場合には、脱脂および酸活性処理、金属ストライクを省略してもよい。金属薄層に給電する電流密度は0.2〜10A/dm2が好適で、0.5〜5A/dm2がより好適である。また、電解メッキに加えて無電解メッキを施すこともできる。
【0015】
本発明では、形成される金属メッキ層の厚さは、0.5以上9μm未満とする必要があり、1.0〜8μmがより好適である。0.5μm以下ではメッキ層の信頼性が十分とはいえない。9μm以上では膜形成に時間がかかり、経済性が劣るほか、エッチング加工時に回路パターンの端部エッチングが進行しやすい。目的とする回路の電流密度によっても異なるが、加工作業性、品質の面から、1.0〜8μm程度がより好適である。
【0016】
本発明において、メッキの条件は、メッキ浴の組成、電流密度、浴温、撹拌条件などにより異なるが、とくに制限はない。メッキ浴は、硫酸銅浴、ピロりん酸銅浴、シアン化銅浴、スルファミン酸ニッケル浴、スズ−ニッケル合金メッキ浴、銅−スズ−亜鉛合金メッキ浴、スズ−ニッケル−銅合金メッキ浴などが好ましいが、これらに限られるものではない。エッチング後、端子部にシアン化金メッキ、シアン化銀メッキ、ロジウムメッキ、パラジュウムメッキなどの貴金属メッキを補足形成させても良い。
【0017】
本発明においては、必要に応じて、金属メッキ層上に、金属層の後から設けられる絶縁層への拡散防止や、金属層の酸化防止、金属メッキ層との密着力を強くすることなどを目的として、前記金属メッキ層に用いた金属とは異種の金属、例えばNi、Cr、Zn、Sn、Co、Tiなどの金属あるいはこれらの合金、酸化物などを真空蒸着、スパッタリング、無電解メッキ、電解メッキなどの方法により下地層として付着させることができる。この下地層の厚みは目的に応じて3nmから50nm程度とするのが一般的である。また、金属メッキ層との密着力を強くすることなどを目的として、金属箔の極表面のみエッチング方式にて絶縁層を塗布する表面処理をおこなうことも可能である。
【0018】
金属メッキ層上の絶縁層として、ポリイミド樹脂若しくはエポキシ樹脂又はこれらの混合物層を設けることが好ましい。該絶縁樹脂層は、好ましくは、ウェットコーティングにより形成するが、これに先立って、電着によりポリイミドを金属面に付着させておくと、絶縁樹脂層のピンホールを解消することができ、好ましい。また、ウェットコーティングのみよる絶縁樹脂層形成の場合も、コーティングを複数回繰り返すことにより、ピンホールを解消することができるので好ましい。絶縁層を構成する樹脂は、そのガラス転移温度が100℃以上350℃未満であることが好ましい。ガラス転移点が100℃未満であると、配線パターンを刻んだり、ICやその他の電子部品を実装する際の熱により絶縁層が変形したりあるいは劣化する場合がある。また、350℃以上の樹脂ではコーティングにより膜が形成しづらい場合がある。さらに、下地層やエッチング層上に、絶縁層を形成することもできる。
【0019】
絶縁層として用いられる樹脂の例としては、基本的にウェットコーティングに適するものであれば構わないが、酸無水物として、ビフタル酸二無水物(BPDA)、ピロメリット酸二無水物、ジアミン成分としてオキシジアニリン(ODA)p−フェニレンジアミン、1,3−ビスアミノフェノキヘキサフルオロプロパン(Bis−A−AF)などのモノマーを組み合わせて重合したものが好適に用いられる。電着により絶縁層を設ける場合には、水溶液中で電気的に荷電する官能基(カルボキシル基など)を分子鎖中に導入したポリマーを用いる。
【0020】
本発明の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムは、好ましくは、プラスチックフィルムの表面に、離型層を設け、その上に金属蒸着層を設ける。
【0021】
本発明で好ましく用いる離型層基材のプラスチックフィルムを例示すると、ポリエステルフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリパラジン酸フィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテル・エーテルケトンフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、ポリオキサゾールフィルムおよびこれらのハロゲン基あるいはメチル基置換体から選ばれたものが挙げられる。また、これらの共重合体や、他の有機重合体を含有するものであっても良い。これらのプラスチックに公知の添加剤、たとえば、滑剤、可塑剤などが添加されていても良い。
【0022】
本発明で好ましく用いるプラスチックフィルムは、少なくとも片面の表面粗さが、Raで40nm未満であることが好ましく、プラスチックフィルム表面において平均線に対する高さ(あるいは深さ)が2μm以上の粗大突起(あるいは凹み)が10cm四方において1個未満であることが好ましい。
【0023】
本発明で好ましく用いる離型層基材であるプラスチックフィルムの厚さは、6〜125μm程度のものが多用され、12〜50μmの厚さが好適である。
【0024】
プラスチックフィルムと金属蒸着層の間には、5〜50g/cmの剥離力を与えるために、フィルム表面にシリコーン樹脂膜、フッ素樹脂膜、ポリオレフィン系樹脂膜、ワックス樹脂膜、セルロース樹脂膜、メラミン系樹脂膜、アクリル樹脂膜、又はこれらの混合樹脂膜などの離型層を塗布、乾燥することが好ましい。塗布の方式は、既知のコーティング方式で有ればいずれも可能であり、特に限定されるものではない。
【0025】
かくして得られたプラスチックフィルム/離型層/金属蒸着層/絶縁樹脂層が積層されたフィルムから、離型層/金属蒸着層の界面で剥離することにより、金属蒸着層/絶縁樹脂層が積層された金属蒸着/金属メッキ積層フィルムを得ることができる。
【0026】
次いで、本発明の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムは、フレキシブルプリント配線用基板として好適に用いられる。この場合はエッチングによってパターンを形成する。具体的には金属の不要部分を化学反応で溶解除去し、所定の電気回路図形を形成する。エッチング液としては、塩化第二銅、塩化第二鉄、過硫酸塩類、過酸化水素/硫酸、アルカリエッチャントなどの水溶液などが使用できる。また、パターンとして残すべき金属の必要部分は、写真法やスクリーン印刷法で有機化合物系レジストを被覆させるか、または異種金属系レジストをメッキし保護して、金属の溶解を防止する。本発明の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムは、よりファインなパターンを形成でき、しかも製品の繰返し屈曲、各種環境試験に十分耐えるものを形成できる。
【0027】
【発明の効果】
以上、本発明の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムは、金属蒸着層上に電気めっき法で0.5μm以上9μm未満の厚さの導電性金属層を積層し、その導電性金属層上に20μm未満の厚みの絶縁層を設けたことにより、金属表面に粗大突起がなく平滑性に優れた金属蒸着/金属メッキ積層フィルムを提供できる。本発明になる金属蒸着/金属メッキ積層フィルムは、電子計算機、端末機器、電話機、通信機器、計測制御機器、カメラ、時計、自動車、事給機器、家電製品、航空機計器、医療機器などのあらゆるエレクトロニクスの分野に活用できる。またコネクター、フラット電極などの電子部品への適用も可能である。
【0028】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳述する。
【0029】
実施例中の各特性値の測定は、次の測定法に従って行なった。
【0030】
1.金属膜表面の突起(凹み)の数
160mm×40mmの範囲を40倍の実体顕微鏡で観察し、スケールの一目盛り(約25μm)以上の大きさの突起および凹みをカウントし、針などでマーキングする。マーキングされた箇所の突起(凹み)部分をレーザー顕微鏡(例えばキーエンス社製VK8500)で1000〜3000倍程度(ここでは1250倍、または2500倍)に拡大し、突起(凹み)を横切るプロファイルを作成し、高さ(深さ)を測定した。表1のデータは、これらの突起凹みの高さ(深さ)の上記視野9カ所の平均値を10cm四方に換算したものである。
【0031】
2.製品外観
金属蒸着/金属メッキ積層フィルム(500mm幅)を平坦な床面に広げ、目視にてシワ、折り目などの外観不良を観察した。
【0032】
3.蒸着金属層表面粗さ(Ra)
光干渉式表面粗さ形(WYKO NT−1000)を用い、下記条件にて
・測定倍率  ×5.2
・測定範囲  1.24mm×0.94mm
測定した。
【0033】
実施例1
厚さ50μm、幅1000mmのポリエステルフィルム(東レ(株)ルミラーT−70D 表面粗さRa=28nm、高さ2μm以上の粗大突起0.2個/10cm□)に、メラミン系離型剤をグラビアコーターにて塗布(膜厚0.2μm)し、離型フィルムを得た。この離型フィルムを500mm幅に裁断した後、真空蒸着機を用いて60nmの銅を蒸着した。銅を蒸着されたフィルムを、ロール・トゥ・ロールの電解メッキ装置にて厚さ5μmの電解銅めっきを行い、金属蒸着層上に導電性金属層を形成した。さらに、この銅メッキされたフィルムの銅面側に、ポリイミドワニス(宇部興産 ユピタイトUPA−N111)をリバースロールコーターにて2回繰り返し塗布し乾燥膜厚を12μmとし、ポリイミドフィルムを銅面上に形成した。このフィルム積層板から前記離型フィルムを剥離して、金属蒸着/金属メッキ/ポリイミド樹脂積層の構成をもつ導電性金属層薄膜ポリイミド積層フィルムを得た。ここまでの製造工程において特に問題は無かった。
【0034】
実施例2
実施例1においてポリイミド樹脂層のコーティング厚みを5μとした以外は実施例1と同様にして、サンプルを調製した。
【0035】
実施例3
厚さ50μm、幅1000mmのポリエステルフィルム(東レ(株)ルミラーR72 表面粗さRa=28nm、高さ2μm以上の粗大突起0.2個/10cm□)に、メラミン系離型剤をグラビアコーターにて塗布(膜厚0.3μm)し、離型フィルムを得た。この離型フィルムを500mm幅に裁断した後、離型材塗布面に真空蒸着機を用いて60nmの銅を蒸着した。その後、ロール・トゥ・ロールの電解メッキ装置にて厚さ8μmの電解銅めっきを行い、金属蒸着層上に導電性金属層を形成した。
【0036】
得られた積層フィルムのメッキ銅表面に、スパッタリングによりニッケルクロム合金(Ni:Cr=95:5)を120オングストロームの厚みに成膜し、さらにこの金属表面上にポリイミドワニス(宇部興産 ユピタイトUPA−N111)をコンマコーターを用いて2回繰り返し塗布し乾燥加熱工程を経て、15μm厚みのポリイミドフィルムを形成した。得られた積層フィルムから、離型フィルムを引き剥がし、金属蒸着/金属メッキ/ポリイミド樹脂積層フィルムを得た。
【0037】
比較例1
厚さ12.5μm、幅520mmのポリイミドフィルム“カプトンEN”(東レデュポン社の登録商標)の片面にプラズマ処理を実施した。プラズマ処理は、5mPa以下の真空度にした真空チャンバー中で、アルゴンガスを2.0Paまで導入し、1.0kWのRF電力で行った。次いで、クロム10%ニッケル90%のターゲットを用いて、ポリイミドフィルムのプラズマ処理面上にスパッタ蒸着し厚さ60nmのニッケルクロム蒸着層を形成し、金属蒸着層第一層とした。さらに、純度99.99%の銅を金属蒸着第二層の上にスパッタ蒸着し厚さ100nmの銅蒸着層を形成した。このスパッタ工程において、巻き取りの張力を最初に520mm幅に対して50Nに設定したが、熱負け(スパッタ時にフィルムが受ける熱による変形)によるシワが発生し、巻き取り張力を70Nに上げざるを得なかったが、この場合にも完全にシワを解消するに至らなかった。
【0038】
その後、ロール・トゥ・ロールの電解メッキ装置にて厚さ8μmの電解銅めっきを行い、金属蒸着層上に導電性金属層を形成した。
【0039】
比較例2
ポリイミドフィルムとして厚さ25μm、幅520mmの“カプトンEN”(東レデュポン社の登録商標)を用いた以外は、比較例1と全く同様にしてサンプルを作成した。この場合は加工上特に問題は生じなかった。
【0040】
評価結果
上記実施例1、2、3と比較例1、2のサンプルについて、金属表面突起(凹み)の個数測定および外観検査を行った結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
Figure 2004009357

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブルプリント配線用基板の好適なひとつの例の断面図を示す。
【符号の説明】
1:プラスチックフィルム
2:離型層
3:金属蒸着層
4:電気メッキ層
5:下地層
6:絶縁樹脂層

Claims (10)

  1. 金属蒸着層上に電気めっき法で0.5μm以上9μm未満の厚さの導電性金属層を積層し、その導電性金属層上に20μm未満の厚みの絶縁層を設けたことを特徴とする金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  2. 導電性金属層上に設けた絶縁層がポリイミド樹脂若しくはエポキシ樹脂又はこれらの混合物であるる請求項1に記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  3. ポリイミド樹脂が100℃以上350℃未満のガラス転移温度を有する請求項2に記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  4. 絶縁物がウェットコーティングにより形成される請求項1または2に記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  5. 導電性金属層上に設けた絶縁層がサーモトロピック液晶ポリマーである請求項1に記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  6. プラスチックフィルムの表面に、離型層を設け、その上に金属蒸着層を設けた請求項1から5のいずれかに記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  7. 請求項6に記載のプラスチックフィルムの少なくとも片面の表面粗さが、Raで40nm未満であり、かつ表面において平均線に対する高さ(あるいは深さ)が2μm以上の粗大突起(あるいは凹み)が10cm四方において1個未満である請求項6に記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  8. 蒸着金属表面の粗さがRaで60nm未満でありかつ高さ(あるいは深さ)3μm以上の突起(あるいは凹み)が10cm四方において0.5個未満である請求項1から7のいずれかに記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルム。
  9. プラスチックフィルムの表面に、離型層を設け、その上に金属蒸着層を設け、該金属蒸着層上に電気めっき法で0.5μm以上9μm未満の厚さの導電性金属層を積層し、その導電性金属層上に絶縁樹脂層をコーティングし、しかるのち前記プラスチックフィルムおよび離型層を剥離することにより製造する請求項1からないし5のいずれかに記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムの製造方法。
  10. 請求項1から5のいずれかに記載の金属蒸着/金属メッキ積層フィルムを用いた電子部品。
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