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JP2004002145A - ヒドロゲル形成性ポリマーと建築材料との混合物 - Google Patents

ヒドロゲル形成性ポリマーと建築材料との混合物 Download PDF

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JP2004002145A
JP2004002145A JP2003008656A JP2003008656A JP2004002145A JP 2004002145 A JP2004002145 A JP 2004002145A JP 2003008656 A JP2003008656 A JP 2003008656A JP 2003008656 A JP2003008656 A JP 2003008656A JP 2004002145 A JP2004002145 A JP 2004002145A
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ヨアヒム、パクシュ
Hans-Juergen Denu
ハンス−ユルゲン、デヌー
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エッケハルト、ヤーンズ
Ruediger Funk
リューディゲル、フンク
Ulrike Hoss
ウルリーケ、ホス
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Abstract

【課題】好適な助剤物質を添加することにより改良された圧縮強度と曲げ引張強さを有する建築材料を提供する。
【解決手段】固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子と水硬性の建築材料との混合物であって、固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子の2質量%以下が、200μmを超過する粒径を有する。この固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子として、特に酸基を有する架橋ポリマーを使用する。
【選択図】なし

Description

【0001】
本発明は、固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子と水硬性建築材料との混合物であって、該ヒドロゲル形成性ポリマー微粒子の2質量%以下が200μmを超える粒径を有することを特徴とする混合物に関する。
【0002】
更に本発明は、かかる混合物の製造方法、及び固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を水硬性建築材料の凝結剤として使用する方法に関する。
【0003】
高吸水性樹脂(SAP)としても知られているヒドロゲル形成性ポリマーを、モルタル、セメントまたは石膏等の水硬性建築材料に添加するのは知られている。例えば、DE−A19539250では、超吸水性材料(高吸水性材料)と、セメント調製物の結合添加剤として使用される水溶性ポリアルキレンオキシドとの混合物を記載している。更に、EP−B530768において、建築材料は、ポリアクリルアミドを含む65質量%以上の水溶性セルロースエーテルと20質量%以下の高吸水性樹脂との混合物を用いることによって変性される。
【0004】
EP−A448717は、水溶性の主鎖における特定の架橋により製造されるセメント添加剤に関する。この主鎖は、スルホン酸又はポリエチレンオキシドを含む側鎖を有するのが好ましい。かかる添加剤は、主として、分散(流動化)効果を有するので、圧縮強さを増大させることについては述べない。
【0005】
EP−A338739では、水を用いて予備膨張された高吸水性樹脂を凝結剤としてモルタルまたはコンクリートに添加し、その後、これらのモルタルまたはコンクリートが、例えば乾燥後に所定の空隙を形成可能となる製造方法を開示している。JP−A63−011558では、コンクリートを、SAP1g当り400gを超える水の吸水性があり且つ50μm未満の粒径である高吸水性樹脂で変性することについて開示している。
【0006】
水硬性建築材料には、水和反応の場合に十分長時間に亘って、遊離水を供給する必要がある。薄層の頂部吸収地(thin layers atop absorbent grounds)に用いられる特定の製品は、常に、同様に早期に乾燥状態として、不完全に水和させる。結果として、最初の強度が特に不十分となるばかりでなく、最終強度も低くなる。更に、適当な助剤物質を添加することにより建築材料の圧縮強さと曲げ引張強さを改良することは常に重要である。
【0007】
しかるに、本発明の目的は、上述した要件を有利な形態で満たし且つ特に強度の高さで注目に値する、改良された水硬性建築材料を提供することにある。
【0008】
本発明者等は、上記目的が固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子と水硬性建築材料との混合物であって、ヒドロゲル形成性ポリマー微粒子の2質量%以下が200μmを超える粒径を有することを特徴とする新規な改良混合物により達成されることを見出した。
【0009】
本発明は、本発明の混合物を製造する改良された方法も提供する。更に本発明は、本発明の混合物を水硬性建築材料の凝結剤として使用する方法にある。
【0010】
本発明の混合物、ならびに水硬性建築材料は、固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を、これらの一部分が水硬性建築材料の0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%となるような量で含む。
【0011】
本発明の混合物に使用される固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子は、200μmの直径を超える粒子を2質量%以下で有している。ヒドロゲル形成性ポリマーは、200μmの直径を超える粒子を1.5質量%以下で有しているのが好ましい。
【0012】
ヒドロゲル形成性ポリマーは、特に、(共)重合状態の親水性モノマーのポリマー、1種以上の親水性モノマーの適当なグラフトベースにおけるグラフト(共)重合体、架橋セルロース若しくはスターチエーテル、架橋カルボキシメチルセルロース、特に架橋ポリオキシアルキレンオキシド、または水性流体中で膨張する天然物質、例えばグアー誘導体、アルギネート及びカラゲーニンである。
【0013】
好適なグラフトベースは、天然源または合成源であっても良い。例としては、デンプン、セルロースまたはセルロース誘導体、更に、他のポリサッカリド及びオリゴサッカリド、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド、特にポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシド、ポリアミン、ポリアミドならびに親水性ポリエステルである。好適なポリアルキレンオキシドは、例えば下式:
【0014】
【化1】
Figure 2004002145
【0015】
[但し、R及びRが独立して、水素、アルキル、アルケニルまたはアリールを表わし、
Xが水素又はアルキルを表わし、
nが1〜10000までの整数を表す]
を有する。
【0016】
及びRがそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニルまたはフェニルを表すのが好ましい。
【0017】
好ましいヒドロゲル形成性ポリマーは、酸基(主として塩の形態で、一般にアルカリ金属またはアンモニウム塩である)を有する架橋ポリマーである。かかるポリマーは、水性流体との接触時に特に激しく膨張して、ゲルを形成する。
【0018】
酸−官能性モノエチレン性不飽和モノマーまたはその塩を架橋重合または共重合することにより得られるポリマーが好ましい。更に、これらのモノマーを架橋剤無しに(共)重合し、次いでこれらを架橋することも可能である。
【0019】
酸基を有するこのようなモノマーの例は、モノエチレン性不飽和C〜C25カルボン酸または無水物、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸及びフマル酸である。モノエチレン性不飽和スルホン酸またはホスホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリレート、スルホメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルスルホン酸、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を使用することも可能である。このモノマーは、単独で使用しても、または混合させても良い。
【0020】
使用されるモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸またはこれらの混合物、例えばアクリル酸とメタクリル酸との混合物、アクリル酸とアクリルアミドプロパンスルホン酸との混合物、またはアクリル酸とビニルスルホン酸との混合物が好ましい。モノマーとして、アクリル酸が特に好ましい。
【0021】
特性を最適化するために、酸基を有していないが、酸基含有モノマーと共重合可能である追加的なモノエチレン性不飽和化合物を使用することが望ましい場合がある。かかる化合物は、例えばモノエチレン性不飽和カルボン酸のアミド及びニトリル、例えばアクリルアミド、メタクリルアミドならびにN−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルである。他の好適な化合物の例は、ギ酸ビニル、酢酸ビニル若しくはプロピオン酸ビニル等の飽和C〜Cカルボン酸のビニルエステル、アルキル基に2個以上の炭素原子を有するアルキルビニルエーテル、例えばエチルビニルエーテルまたはブチルビニルエーテル、モノエチレン性不飽和C〜Cカルボン酸のエステル、例えば1価のC〜C18アルコールとアクリル酸、メタクリル酸又はマレイン酸とのエステル、マレイン酸のモノエステル、例えばマレイン酸水素メチル、N−ビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドンまたはN−ビニルカプロラクタム、1価のアルコキシル化飽和アルコール(例えば、アルコール1モルに対して2〜200モルのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと反応させた炭素原子数10〜25個のアルコール)のアクリル酸及びメタクリル酸エステル、更にポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールのモノアクリル酸エステル及びモノメタクリル酸エステル(但し、その際のポリアルキレングリコールのモル質量(Mn)は、例えば2000以下である)である。他の好適なモノマーは、スチレン及びアルキル置換スチレン、例えばエチルスチレンまたはtert−ブチルスチレンである。
【0022】
酸基を含まないモノマーは、他のモノマーとの混合物、例えば酢酸ビニルと2−ヒドロキシチルとの割合が任意の混合物で使用されても良い。酸基を含まないこれらのモノマーは、0〜50質量%範囲、好ましくは20質量%未満の量で反応混合物に添加される。
【0023】
酸基を含み且つ必要により重合前または重合後にアルカリ金属またはアンモニウム塩に転化されるモノエチレン性不飽和モノマーと、合計質量に対して、0〜40質量%の、酸基を含んでいないモノエチレン性不飽和モノマーとの架橋ポリマーが好ましい。
【0024】
モノエチレン性不飽和C〜C12カルボン酸および/またはそのアルカリ金属またはアンモニウム塩の架橋ポリマーが好ましい。特に、架橋ポリアクリル酸であって、酸基含有モノマーに対して、該アクリル酸の酸基の5〜30モル%、好ましくは5〜20モル%、特に好ましくは5〜10モル%がアルカリ金属またはアンモニウム塩として含まれている架橋ポリアクリル酸が好ましい。
【0025】
考え得る架橋剤は、少なくとも2個のエチレン性不飽和二重結合を含む化合物である。かかる化合物の例は、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート及びポリエチレングリコールジメタクリレート(それぞれ、分子量106〜8500、好ましくは400〜2000のポリエチレングリコールから誘導される)、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、アリルメタクリレート、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体のジアクリレート及びジメタクリレート、多価アルコール、例えばグリセロールまたはペンタエリスリトール(アクリル酸又はメタクリル酸で二重またはそれ以上にエステル化される)、トリアリルアミン、ジアルキルジアリルアンモニウムハライド、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びジエチルジアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルエチレンジアミン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、分子量106〜4000のポリエチレングリコールのポリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、1モルのエチレングリコールジグリシジルエーテルまたはポリエチレングリコールジグリシジルエーテルと2モルのペンタエリスリトールトリアリルエーテルまたはアリルエーテルとの反応生成物、および/またはジビニルエチレン尿素である。水溶性の架橋剤、例えばN,N’−メチレンビスアクリルアミド、2〜400モルのエチレンオキシドと1モルのジオールまたはポリオールとの付加生成物から誘導されるポリエチレングリコールジアクリレート及びポリエチレングリコールジメタクリレート、2〜400モルのエチレンオキシドと1モルのジオールまたはポリオールとの付加生成物のビニルエーテル、6〜20モルのエチレンオキシドと1モルのグリセロールとの反応生成物のエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート若しくはトリアクリレート及びトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルおよび/またはジビニルエチレン尿素を使用するのが好ましい。
【0026】
考え得る架橋剤には、少なくとも1種の重合可能なエチレン性不飽和基と少なくとも1種の他の官能性基とを含む化合物も含まれる。かかる架橋剤の官能性基は、モノマーの官能基、主としてモノマーの酸基と反応可能でなければならない。好適な官能性基には、例えばヒドロキシル、アミノ、エポキシ及びアジリジノ基が含まれる。例えば、上述したモノエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びヒドロキシブチルメタクリレート、アリルピペリジニウムブロミド、N−ビニルイミダゾール、例えばN−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール及びN−ビニルイミダゾリン、例えばN−ビニルイミダゾリン、1−ビニル−2−メチルイミダゾリン、1−ビニル−2−エチルイミダゾリンまたは1−ビニル−2−プロピルイミダゾリン(重合中に遊離塩基の形態、4級化の形態または塩として使用し得る)が有用である。ジアルキルアミノエチルアクリレート及びジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート及びジエチルアミノエチルメタクリレートを使用することも可能である。塩基性エステルは、4級化の形態または塩として使用されるのが好ましい。例えば、グリシジル(メタ)アクリレートを用いることも可能である。
【0027】
他の有用な架橋剤には、少なくとも2個の、モノマーの官能性基、主としてモノマーの酸基と反応可能な官能性基を含む化合物が含まれる。好適な官能基は、上記と同義であり、即ちヒドロキシル、アミノ、エポキシ、イソシアナト、エステル、アミド及びアジリジノ基である。かかる架橋剤の例は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、トリエタノールアミン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック共重合体、エタノールアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、エトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリビニルアルコール、ソルビトール、スターチ(デンプン)、ポリグリシジルエーテル、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアジリジン化合物、例えば2,2−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサメチレンジエチレン尿素、ジフェニルメタンビス−4,4’−N,N’−ジエチレン尿素、ハロエポキシ化合物、例えばエピクロロヒドリン及びα−メチルエピフルオロヒドリン、ポリイソシアネート、例えば2,4−トルイレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネート、アルキレンカーボネート、例えば1,3−ジオキソラン−2−オン及び4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、更にビスオキサゾリン及びオキサゾリドン、ポリアミドアミン及びこれらのエピクロロヒドリンとの反応生成物、更に第四級ポリアミン、例えばジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドの単独重合体及び共重合体、ならびに更に、必要により例えば塩化メチルと四級化されるジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの単独重合体及び共重合体が挙げられる。
【0028】
有用な架橋剤には、更に、イオン性架橋剤を形成可能な多価金属イオンが含まれる。かかる架橋剤の例は、マグネシウム、カルシウム、バリウム及びアルミニウムのイオンが挙げられる。これらの架橋剤は、例えば水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩として使用される。有用な架橋剤には、更に、イオン性架橋剤を同様に形成可能な多官能性塩基、例えばポリアミンまたはその四級化塩が含まれる。ポリアミンの例は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ペンタエチレンヘキサアミン及びポリエチレンイミン、更にモル質量4000000以下のポリアミンである。
【0029】
この架橋剤を、反応混合物中に例えば0.001〜20質量%、好ましくは0.01〜14質量%で存在させる。
【0030】
重合は、開始剤を用いて、従来から一般的な方法で開始される。しかし、重合は、重合性の水性混合物に対して作用する電子線によって開始させても良い。しかしながら、重合を、光開始剤の存在下に高エネルギー放射線を作用させることによって上述した種類の開始剤の非存在下に開始させても良い。有用な重合開始剤には、重合条件下にフリーラジカルに分解する全ての化合物、例えば過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、ペルスルフェート、アゾ化合物及び酸化還元触媒が含まれる。水溶性の開始剤を使用するのが好ましい。異なる重合開始剤の混合物、例えば過酸化水素とナトリウムペルオキソジスルフェートまたはカリウムペルオキソジスルフェートとの混合物を使用するのが有効な場合もある。過酸化水素とナトリウムペルオキソジスルフェートとの混合物を任意の割合で用いても良い。好適な有機過酸化物の例には、アセチルアセトンペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−アミルペルピバレート、tert−ブチルペルピバレート、tert−ブチルペルネオヘキサノエート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルイソノナノエート、tert−ブチルペルマレエート、tert−ブチルペルベンゾエート、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、ジアセチルペルオキシジカーボネート、アリルペルエステル、クミルペルオキシネオデカノエート、tert−ブチルペル−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド及びtert−アミルペルネオデカノエートが挙げられる。特に適当な重合開始剤は、水溶性のアゾ開始剤、例えば2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレン)イソブチロアミジンジヒドロクロリド、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス[2−(2’−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)である。上述した重合開始剤は、重合すべきモノマーに対して、通常の量、例えば0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜2.0質量%の量で使用される。
【0031】
有用な開始剤には、酸化還元触媒も含まれる。酸化還元触媒において、酸化成分は、少なくとも1種の、化合物ごとに上記に規定しており、還元成分は、例えばアスコルビン酸、グルコース、ソルボース、アンモニウムまたはアルカリ金属の亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、次亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩(二硫酸塩)若しくはスルフィド、または金属塩、例えば鉄(II)イオン若しくはナトリウムヒドロキシメチルスルホキシレートである。酸化還元触媒中の還元成分は、アスコルビン酸または亜硫酸ナトリウムであるのが好ましい。重合で使用されるモノマーの量に対して、例えば、3×10−6〜1モル%を、酸化還元触媒系の還元成分に使用し、0.001〜5.0モル%を酸化還元触媒の酸化成分に使用しても良い。
【0032】
高エネルギー放射線を用いて重合を開始する場合、開始剤として一般的な光開始剤を使用する。光開始剤には、例えばα−スプリッター、H−引き抜き組成物(系)またはその他にアジドが含まれる。かかる開始剤の例は、ベンゾフェノン誘導体、例えばミヒラーケトン、フェナントレン誘導体、フルオレン誘導体、アントラキノン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ベンゾインエーテル及びこれらの誘導体、アゾ化合物、例えば上述したフリーラジカル形成体、置換ヘキサアリールビスイミダゾールまたはアシルホスフィンオキシドである。アジドの例は、以下の通りである:即ち、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル4−アジドシンナメート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル4−アジドナフチルケトン、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル4−アジドベンゾエート、5−アジド−1−ナフチル2’−(N,N−ジメチルアミノ)エチルスルホン、N−(4−スルホニルアジドフェニル)マレイミド、N−アセチル−4−スルホニルアジドアニリン、4−スルホニルアジドアニリン、4−アジドアニリン、4−アジドフェンアシルブロミド、p−アジド安息香酸、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン及び2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノンである。光開始剤は、これを用いる場合、重合すべきモノマーの質量に対して、0.01〜5質量%の量で使用されるのが一般的である。
【0033】
架橋ポリマーを、部分的に中和された状態で使用するのが好ましい。中和度は、酸基含有モノマーに対して、好ましくは5〜60モル%、更に好ましくは10〜40モル%、特に好ましくは20〜30モル%の範囲である。有用な中和剤は、アルカリ金属の塩基またはアンモニア/アミンである。水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液または水酸化リチウムを使用するのが好ましい。しかしながら、中和は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸水素カリウム、または他の炭酸塩若しくは炭酸水素塩、またはアンモニアを用いて行われても良い。更に、第一級、第二級及び第三級アミンを使用しても良い。
【0034】
あるいは、中和度を、このために適当な全ての装置における重合前、重合中または重合後に設定可能である。中和は、例えば、重合に用いられる混練機中で直接行われる場合もある。
【0035】
これらの生成物の作製に有用な工業的処理は、例えば”Modern SuperabsorbentPolymer Technology”の第三章, F. L. Buchholz and A. T. Graham, Wiley−VCH, 1998に記載されている超吸収体を作製するために一般的に用いられる全ての処理である。
【0036】
水溶液中における重合は、ゲル重合として行われるのが好ましい。これには、モノマーと必要により適当なグラフトベースとの10〜70質量%濃度水溶液が含まれ、これを、トロムスドルフ−ノリッシュ(Norrish)効果を利用することにより、フリーラジカル開始剤の存在下で重合する。
【0037】
重合反応は、0〜150℃、好ましくは10〜100℃で行われ、その際、大気圧下ばかりでなく、過圧下若しくは減圧下で行われても良い。通常、重合は、保護ガス雰囲気下、好ましくは窒素下に行われても良い。
【0038】
次いで、ポリマーのゲルを50〜130℃、好ましくは70〜100℃で数時間加熱することにより、ポリマーの性能特性を更に改良可能である。
【0039】
表面後架橋されたヒドロゲル形成性ポリマーが好ましい。表面後架橋(surface postcrosslinking)は、乾燥され、磨砕され、そして分級されたポリマー粒子を用い、従来からの方法で行われても良い。
【0040】
表面後架橋するために、架橋によりポリマーの官能基と反応可能な化合物を、ヒドロゲル粒子の表面に、好ましくは水溶液の状態で施す。この水溶液には、水混和性の有機溶剤が含まれていても良い。好適な溶剤は、アルコール、例えばメタノール、エタノール、i−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリオールまたはアセトンである。
【0041】
次の架橋では、上述したモノエチレン性不飽和酸と必要によりモノエチレン性不飽和コモノマーとの重合により製造され且つ5000を超過する、好ましくは50000を超過する分子量のポリマーを、酸基に対して反応性の少なくとも2個の基を有する化合物と反応させる。この反応は、室温で、またはその他に、220℃以下の高温で起こり得る。
【0042】
好適な後架橋剤には、例えば以下のものが含まれる:即ち、
ジ−またはポリグリシジル化合物、例えばジグリシジルホスホネートまたはエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールのビスクロロヒドリンエーテル;
アルコキシシリル化合物;
ポリアジリジン、ポリエーテルまたは置換炭化水素を基礎とするアジリジン化合物、例えばビス−N−アジリジノメタン;
ポリアミンまたはポリアミドアミン及びそのエピクロロヒドリンとの反応生成物;
ポリオール、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセロール、メチルトリグリコール、平均分子量Mw200〜10000のポリエチレングリコール、ジ−及びポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、これらのポリオール及びこれらのエステルとカルボン酸または炭酸とのエトキシレート、例えばエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート;
炭酸誘導体、例えば尿素、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、2−オキサゾリジノン及びその誘導体、ビスオキサゾリン、ポリオキサゾリン、ジ−及びポリイソシアネート;
ジ−及びポリ−N−メチロール化合物、例えばメチレンビス(N−メチロールメタクリルアミド)またはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂等;
2個以上のブロックイソシアネート基を有する化合物、例えば2,2,3,6−テトラメチルピペリジン−4−オンでブロックされたトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;
である。
【0043】
必要により、酸性触媒を添加しても良く、例としてはp−トルエンスルホン酸、リン酸、ホウ酸またはリン酸二水素アンモニウムである。
【0044】
特に適当な後架橋剤は、ジ−またはポリグリシジル化合物、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアミドアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、及び2−オキサゾリジノンである。
【0045】
架橋剤溶液は、従来からの反応混合器または混合及び乾燥装置、例えばパターソン−ケリー(Patterson−Kelly)混合器、DRAIS乱流混合器、ルージゲ(Loedige)混合器、スクリュー混合器、プレート混合器、流動床混合器及びシュギ(Schugi)混合器中において、この架橋剤溶液を用いて噴霧することにより施される(塗布される)のが好ましい。架橋剤溶液の噴霧後は、好ましくは下流側の乾燥器中において、80〜230℃、好ましくは80〜190℃、特に好ましくは100〜160℃の温度条件下、5分〜6時間、好ましくは10分〜2時間、特に好ましくは10分〜1時間の加熱処理工程であり、その際に、分解生成物ならびに溶剤留分を除去可能である。しかし、乾燥は、混合器それ自体中において起こっても良いが、これは、ジャケットを加熱するか、または予備加熱キャリアガスを吹き込むことによって行われる。
【0046】
本発明の好ましい実施形態において、ヒドロゲル形成性ポリマーの粒子表面における親水性は、錯体を形成することにより更に変性される。ヒドロゲル粒子の外側シェルにおける錯体の形成は、2価以上の金属塩溶液を用いて噴霧することにより行われ、そしてこの金属カチオンが、ポリマーの酸基と反応して、錯体を形成可能である。2価以上の金属カチオンの例は、Mg2+、Ca2+、Al3+、Sc3+、Ti4+、Mn2+、Fe2+/3+、Co2+、Ni2+、Cu+/2+、Zn2+、Y3+、Zr4+、Ag、La3+、Ce4+、Hf4+、及びAu+/3+であり、好ましい金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Ti4+、Zr4+及びLa3+であり、特に好ましい金属カチオンは、Al3+、Ti4+、及びZr4+である。金属カチオンは、これを単独で使用するばかりでなく、相互に混合して使用しても良い。上述した金属カチオンに関して、用いられる溶剤中で適当な溶解度を有する全ての金属塩が適当である。特に適当なのは、例えば塩化物、硝酸塩または硫酸塩等の、弱キレート形成アニオンを含む金属塩である。金属塩に有用な溶剤は、水、アルコール、DMF、DMSO、更にこれらの混合物である。水及び水−アルコール混合物、例えば水−メタノールまたは水−1,2−プロパンジオールが特に好ましい。
【0047】
金属塩溶液をヒドロゲル形成性ポリマーの粒子に噴霧するのは、この粒子の表面後架橋の前ばかりでなく、表面後架橋の後に行われても良い。特に好ましい処理において、金属塩溶液の噴霧は、架橋剤溶液を用いる噴霧と同じ工程で行われ、その際に、2種類の溶液を2個のノズルにより別個に連続して、または同時に噴霧するか、あるいは架橋剤及び金属塩の溶液を単一ノズルにより共同で噴霧しても良い。
【0048】
必要により、ヒドロゲル形成性ポリマーを、例えばシリカ、アルミナ、二酸化チタン及び酸化鉄(II)等の微粒子状の無機固体の混合によって更に変性して、表面後処理の効果を更に増大させても良い。親水性シリカの混合物または平均一次粒径4〜50nm及び比表面積50〜450m/gを有するアルミナの混合物が特に好ましい。微粒子状の無機固体の混合は、架橋/錯体形成による表面変性後に行われるのが好ましいが、これらの表面変性前または変性中に行われても良い。
【0049】
本発明の混合物に好ましい固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子は、5g/gを超え、特に7g/gを超え且つ100g/g未満、特に80g/g未満の負荷条件吸光度(AUL: Absorbency Under Load)、及び10g/gを超え、特に12g/gを超え且つ100g/g未満、特に80g/g未満の遠心分離保持力(CRC: Centrifuge Retention Capacity)により特に特徴付けられる固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子である。これらの試験法、即ちAULとCRCの各値の測定に関する正確は運用は、実施例に記載されている。
【0050】
本発明の混合物は、更に、水硬性バインダー、例えば石灰石、セメントまたは石膏、更に従来からの凝結剤、例えば砂、石英微粉またはチョークを含んでいる。本発明の混合物は、更に、従来からの建築物(構造体)用化学添加剤、例えばセルロースエーテル、標準化剤(standardizer)、水和促進剤及び水和遅延剤、ポリマー分散液または分散粉末を含んでいても良い。特に良好な効果は、水硬性建築材料としてセメントまたは石膏を含むこのような混合物を用いることにより得られる。
【0051】
更に本発明は、上記固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を上記水硬性建築材料と混合することにより有効に得られる混合物を製造する方法であって、上記固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を、水との混合前に粉末状の建築材料に添加する工程を含むことを特徴とする製造方法を提供する。これは、建築物の建設工業における一般的な混合装置、例えばパドル混合器またはその他に、公知の強制混合アセンブリーで行われ得る。
【0052】
更に本発明は、200μmを超える粒径を2質量%以下で有する固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を、好ましくはセメント、石灰石または石膏を基礎とする水硬性建築材料用の凝結剤として使用する方法を提供する。
【0053】
本発明の混合物は、特に、水を長期間に亘り貯蔵可能であるため、初期強度が高くなるばかりでなく、標準条件下で28日後の最終強度も高くなる点において注目に値する。これは、実施の容易な経済上望ましい方法により得られる。
【0054】
【実施例】
I.試験法
a)遠心分離保持力(CRC)
この方法では、ティーバッグにおけるヒドロゲルの自由膨張性を測定した。0.2000±0.0050gの乾燥ヒドロゲル(粒径フラクション(particle size fraction)106〜850μm)を60×85mmの大きさのティーバッグに計量し、次いで密封した。このティーバッグを過剰の0.9質量%塩化ナトリウム溶液(少なくとも0.83L(リットル)の塩化ナトリウム溶液/1gのポリマー粉末)中に30分間浸した(置いた)。その後、このティーバッグを、250gにて3分間遠心分離した。液体の量は、遠心分離されたティーバッグを再度計量することによって測定された。
【0055】
b)負荷条件吸光度(AUL)(0.7psi(0.7ψ))
AUL0.7psi測定用の測定セルは、内径60mm及び高さ50mmのプレキシガラスシリンダーである。その下側に接着貼着されるのは、メッシュ径36μmのステンレススチール製の篩底部であった。この測定セルには、更に、直径59mmのプラスチック板と、当該プラスチック板と共に測定セルに載置可能な重り(分銅)が設けられている。このプラスチック板及び重りをあわせて計量すると、1345gであった。AUL0.7psiは、プレキシガラスシリンダーの自重とプラスチック板の質量を測定し、そしてWとしてこれを記録することにより測定された。その後、0.900±0.005gのヒドロゲル形成性ポリマーをプレキシガラスシリンダーに計量し、ステンレススチール製の篩底部で極めて均一に分散させた。次いで、プラスチック板をプレキシガラスシリンダーに注意して載置し、この構成単位全体を計量し、そして質量をWとして記録した。その後、プレキシガラスシリンダーにおけるプラスチック板に重りを載置した。直径120mm及び孔隙率0のセラミック製のフィルタープレートを、直径200mm及び高さ30mmのペトリ皿の中央に導入し、そして0.9質量%の十分な塩化ナトリウム溶液を導入して、この液体の表面に関して、フィルタープレートの表面を湿潤させることなく、フィルタープレートの表面と同水準にした。次いで、直径90mm及び孔径20μm未満の円形フィルターペーパー(シュレイシャー&シューレ(Schleicher & Schuell)社製のS&S589シュヴァーズバンド(S&S 589 Schwarzband))をセラミックプレートに載置した。ヒドロゲル形成性ポリマーを含むプレキシガラスシリンダーを、プラスチック板と重りと共にフィルターペーパーの上部に載置し、そこで60分間放置した。この時間の経過後、構成単位全体をフィルターペーパーから除去し、ペトリ皿、その後に重りをプレキシガラスシリンダーから除去した。膨張ヒドロゲルを含むプレキシガラスシリンダーをプラスチック板と共に計量し、そしてWとして質量を記録した。
【0056】
AULは、以下の等式:即ち、
【0057】
【数1】
Figure 2004002145
により計算された。
【0058】
II.実験の実施
本発明に従い、以下の高吸水性樹脂(SAP)を使用した:
0.9%塩化ナトリウム溶液中で15g/gのCRC、及び8g/gのAUL(0.5psi)を有し、且つ200μmを超過する粒径を1.5質量%未満で有するSAP1(BASF社製のHysorb C 3746−1)、
0.9%塩化ナトリウム溶液中で25g/gのCRC、及び18g/gのAUL(0.5psi)を有し、且つ200μmを超過する粒径を1質量%未満で有するSAP2(BASF社製のHysorb C 3746−5)。
【0059】
本発明によらない以下の高吸水性樹脂(SAP)を比較用に使用した:即ち、0.9%塩化ナトリウム溶液中で36g/gのCRC、及び25g/gのAUL(0.5psi)を有し、且つ200μmを超過する粒径を2質量%を明確に超過して有するSAP3(BASF社製のHysorb C 7015)。
【0060】
[標準モルタルにおける水保持力(water retention)に関する試験]
EN196の第1部に準拠して製造された標準モルタルを、水との混合前に5個に分割した。各分割分を、0.5質量%の本願による2種類のSAP1と2及び比較用のSAP3と注意して混合した。2種類の他のサンプルは、未変性であった。その後、5個の全ての混合物を、以下の表に示されている量の水と混合した。各モルタルの圧縮強さ及び曲げ引張強さを、種々の時間及び種々の熟成条件下でドイツ工業規格1164に準拠して測定した。
【0061】
比較用のSAPを含む混合物は、硬化後に均一な構造を有していなかった。大きなSAP粒子に起因する欠陥が、肉眼で認識可能であった。従って、圧縮強さ及び曲げ引張強さを測定することが不可能であった。
【0062】
表1:本願実施例2及び4ならびに比較実施例1及び3の圧縮強さ及び曲げ引張強さ
【0063】
【表1】
Figure 2004002145
【0064】
この試験では、各制御値を比較すると、本願のSAP1及び2を添加することにより、1日の乾燥熟成後に明らかに標準モルタルの圧縮強さ及び曲げ引張強さが上昇したが、特に28日の乾燥熟成後に上昇することを示していた。この効果は、明らかにSAPの水貯蔵効果によるものとされる。なぜなら、湿潤熟成後の対応する最終強度は、変性あり及び変性無しで実質上同じだからである。

Claims (9)

  1. 固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子と水硬性建築材料との混合物であって、該ヒドロゲル形成性ポリマー微粒子の2質量%以下が200μmを超える粒径を有することを特徴とする混合物。
  2. ヒドロゲル形成性ポリマーを、その一部分が水硬性建築材料の0.01〜5質量%となるような量で使用する請求項1に記載の混合物。
  3. 固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子が、酸基を有する架橋ポリマーである請求項1または2に記載の混合物。
  4. 固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子が、モノエチレン性不飽和C〜C25カルボン酸または無水物のモノマーから誘導される単位を含む請求項3に記載の混合物。
  5. 固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子が、アクリル酸モノマーから誘導される単位を含む請求項4に記載の混合物。
  6. 固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を水硬性建築材料と混合することにより請求項1〜5のいずれかに記載の混合物を製造する方法であって、
    固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を水との混合前に粉末状の建築材料に添加する工程を含むことを特徴とする製造方法。
  7. 大きさが200μmを超える粒子を2質量%以下で有する固体のヒドロゲル形成性ポリマー微粒子を、水硬性建築材料の凝結剤として使用する方法。
  8. 水硬性建築材料がセメントである請求項7に記載の使用法。
  9. 水硬性建築材料が石膏である請求項7に記載の使用法。
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