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JP2003533285A - 多糖類吸収体及び方法 - Google Patents

多糖類吸収体及び方法

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Publication number
JP2003533285A
JP2003533285A JP2001583829A JP2001583829A JP2003533285A JP 2003533285 A JP2003533285 A JP 2003533285A JP 2001583829 A JP2001583829 A JP 2001583829A JP 2001583829 A JP2001583829 A JP 2001583829A JP 2003533285 A JP2003533285 A JP 2003533285A
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JP
Japan
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water
carboxyalkyl
polysaccharide
aging
absorbency
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Application number
JP2001583829A
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Inventor
ジアン クィン
Original Assignee
キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド
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Publication date
Application filed by キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド filed Critical キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド
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    • C08B15/005Crosslinking of cellulose derivatives
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
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Abstract

(57)【要約】 開示されるのは、新規な多糖類吸収剤と、好ましい老化安定な吸収特性を有する水膨潤性及び非水溶性の改質された多糖類を与える方法である。新規な多糖類吸収剤及び方法は、天然ベースの吸収剤と、吸収性に関する好ましい老化特性を与える。天然ベースの水溶性のカルボキシアルキル多糖類を水に溶かし、回収し、熱処理して、水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類を生成させる。好ましい初期荷重下吸収性値を有する水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類が、少なくとも約60パーセントの相対湿度で老化される。1つの態様において、水溶性のカルボキシアルキル多糖類の混合液は、約4.0から約7.5までの間のpHを有する。好ましい荷重下吸収性と好ましい吸収特性を有する天然ベースの材料製品は、エージング後に、初期荷重下吸収性の分析試験値の少なくとも約50パーセントを保持したままである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、好ましい液体吸収特性を与える多糖類吸収体及び方法に関する。1
つの態様において、本発明は、外圧下で及びエージングした後でも好ましい液体
吸収性を与える改質された多糖類及び方法に関する。1つの態様において、本発
明は、好ましい液体吸収特性を有する改質された多糖類の調製プロセスに関する
【0002】 (背景技術) 個人用ケア製品の吸収性材料として使用するために、様々な材料が挙げられて
きた。個人用ケア製品の吸収性材料として使用するために挙げられた幾つかの天
然材料には、寒天、ペクチン、ガム、カルボキシアルキル・デンプン、及びカル
ボキシアルキルセルロースが含まれる。個人用ケア製品の吸収性材料として使用
するために挙げられた幾つかの合成材料には、ポリアクリレート、ポリアクリル
アミド、及びポリアクリロニトリル加水分解物が含まれる。個人用ケア製品に天
然ベースの吸収性材料を使用することもできるが、まだ幅広く使用されていない
【0003】 天然ベースの吸収性材料は、それらの吸収特性がポリアクリレート合成吸収性
材料と比べて優れてはいないので、少なくとも一部は個人用ケア製品にまだ幅広
く使用されていない。 天然ベースの材料の多くは、液体で膨潤した時に軟らかいゼラチン状の塊を形
成する。吸収製品に使用すると、軟らかいゼラチン状の塊によって、吸収性材料
の繊維マトリックス内での液体移送を妨げるゲルブロッキングが生じる。ゲルブ
ロッキングが生じた後では、次の液体放出が製品に効果的に吸収されず、製品に
漏れが生じることになる。 さらに、天然ベースの材料の多くは、外圧下では低い吸収特性を呈する。 これとは対照的に、合成吸収性材料は、固くて粘着しない性質を維持しながら
、大量の液体を吸収することができる。現在吸収製品に使用される合成吸収性材
料は、ゲルブロッキングの生じる恐れを最小にする。
【0004】 水膨潤性及び非水溶性の吸収性材料が、使い捨て個人用ケア吸収製品の超吸収
体として用いられる。超吸収体は、液体吸収能力を高めるために、おむつ、トレ
ーニングパンツ、成人失禁用製品、及び女性用ケア製品に用いられる。超吸収体
は、木材パルプ・フラフのマトリックスのような、吸収製品の繊維マトリックス
の中に形成される。木材パルプ・フラフのマトリックス単独での吸収能力は、フ
ラフ1グラム当たり液体約6グラムである。この一方で、超吸収体の吸収能力は
、水中で重量の少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約20倍、多くの場
合は100倍までのオーダーである。使い捨て個人用ケア吸収製品に超吸収体を
組み入れることによって、全体的な嵩が減る一方で吸収能力が高まることになる
【0005】 カルボキシアルキルセルロース材料その他の改質された多糖類は、随意的には
アルコールの存在下で、好ましくはモノクロロ酢酸であるクロロアルカノイック
酸のようなカルボキシアルキル化剤と、水酸化ナトリウムのようなアルカリで処
理されたセルロース材料から形成される。このようなプロセスは、例えば、Ch
atterjee他の米国特許第3,723,413号に記載されている。カル
ボキシアルキルセルロースは水溶性であり、また、非水溶性にすることができる
。 Elliottの米国特許第2,639,239号においては、高膨潤のゲル
粒子を形成するために、約0.5から約1までの置換度を有するカルボキシメチ
ルセルロースの水溶性のアルカリ金属塩が、10時間までの間、熱処理される。 Chatterjee他の米国特許第3,723,413号では、カルボキシ
アルキルセルロースが、残存するカルボキシアルキル化剤と副生成物の存在下で
熱処理されて非水溶性になり、好ましい液体吸収力及び保持力を与える。 Inklaarの米国特許第3,345,358号には、カルボキシメチル・
デンプンのような多糖類のゲル生成誘導体を調製することが記載されている。多
糖類の微細に分けられたカルボキシメチル・エーテルが、メタノール又は他の水
混和性の有機溶媒中の酸で処理することにより酸性にされる。材料上に酸カルボ
キシメチル基が生成する。この材料は、酸性の加水分解しない条件下に維持され
てエステル結合を生じ、これにより材料の構成高分子が互いに架橋されることに
なる。次いで、この材料はアルカリで中和される。生成した誘導体は、水を加え
るとゲル生成し得ると考えられる。
【0006】 Reidの米国特許第3,379,720号には、不活性媒体中で、水溶性の
多糖類のスラリーを含むセルロースのエーテル及びエステルのような改質された
多糖類を調製し、該多糖類を酸性にし、酸性にされた多糖類から過剰の酸を除去
し、乾燥して、熱硬化することが記載されている。 Gelman他の米国特許第4,689,408号には、カルボキシメチルセ
ルロースの塩を調製することが記載されている。水を含むカルボキシメチルセル
ロースが、カルボキシメチルセルロース用の非溶媒と混合され、カルボキシメチ
ルセルロースが回収される。カルボキシメチルセルロースは、カルボキシメチル
セルロース1グラム当たり少なくとも25グラムの液体吸収力を有すると言われ
る。 改質された多糖類材料は、多くの合成高吸収性材料と同じ位には吸収しない。
低い吸収レベルは、個人用ケア吸収製品におけるカルボキシアルキル多糖類の幅
広い使用の妨げになる。
【0007】 合成の高吸収性材料に匹敵する老化安定な吸収特性を有し、個人用ケア吸収製
品に用いるのに好適な天然ベースの高吸収性材料に対する必要性がある。 本発明の目的の1つは、好ましい液体吸収特性を与える吸収体及び方法を提供
することである。 本発明の目的の1つは、好ましい液体吸収特性を与える天然ベースの吸収体及
び方法を提供することである。 本発明の目的の1つは、好ましい液体吸収特性と好ましい老化安定性を与える
天然ベースの吸収体及び方法を提供することである。 本発明の別の目的は、改質された多糖類吸収体及び方法を与える天然ベースの
吸収体及び方法を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、外圧下で及びエージングした後でも好ましい液体
吸収性を有する改質された多糖類吸収体を与える天然ベースの吸収体及び方法を
提供することである。 本発明のこれらの及び他の目的は、詳細な説明と付属の図面とを併せて見ると
明らかとなるであろう。
【0008】 (発明の開示) 本発明は、好ましい荷重下吸収性と、好ましい老化特性とを有する天然ベース
の吸収性材料を与える材料及び方法を含み、該方法は、水に溶かした水溶性のカ
ルボキシアルキル多糖類を用意し、該カルボキシアルキル多糖類を回収し、熱処
理して、水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類を生成させることを
含む。好ましい初期荷重下吸収性の値を有する水膨潤性及び非水溶性のカルボキ
シアルキル多糖類が、少なくとも約60パーセントの相対湿度の下でエージング
される。1つの態様において、水溶性のカルボキシアルキル多糖類の水溶液は、
約4.0から約7.5までの間のpHを有する。好ましい荷重下吸収性と好まし
い老化特性を備える天然ベースの材料の製品は、エージングした後に、少なくと
も約50パーセントの初期荷重下吸収性の分析試験値を保持する。
【0009】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明は、最初に効果的な吸収特性プロフィールを有し、さらに、エージング
後に好ましい液体吸収特性を実質的に保持する吸収特性プロフィールを有する、
水膨潤性及び非水溶性の改質された多糖類を提供する。 本発明の材料及び方法は、水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類
を提供する。カルボキシアルキル多糖類は、効果的な初期荷重下吸収性(AUL
)の値を呈し、かつエージング後の吸収特性における効果的な安定性を呈するこ
とに特徴付けられる。 1つの態様において、本発明の材料及び方法は、少なくとも約14の初期荷重
下吸収性値を有し、約24℃及び少なくとも約30パーセントの相対湿度で約6
0日間エージングした後に、少なくとも約50パーセントの初期荷重下吸収性の
値を保持するカルボキシアルキル多糖類を提供する。 本発明はさらに、効果的な初期荷重下吸収性の値を呈し、かつエージング後の
吸収特性における効果的な安定性を呈する、水膨潤性及び非水溶性のカルボキシ
アルキル多糖類を製造する方法を含む。
【0010】 本発明の材料及び方法は、好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を備える
天然ベースの材料を提供するものであり、該方法は、水溶性のカルボキシアルキ
ル多糖類が水に溶けている水溶性のカルボキシアルキル多糖類の水溶液を用意し
、該水溶液からカルボキシアルキル多糖類を回収して回収されたカルボキシアル
キル多糖類を作成し、回収したカルボキシアルキル多糖類を約50℃を上回る温
度で熱処理して水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類を生成させる
ことを含み、この水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類は、少なく
とも約17の初期荷重下吸収性値を有し、24℃で60日間、少なくとも約60
パーセントの相対湿度の下でエージングされた後に、少なくとも50パーセント
の初期荷重下吸収性値を保持することができる。 水溶性のカルボキシアルキル多糖類の水溶液は、好ましくは約4.0から約7
.5までの間、より好ましくは約6.0から約7.5までの間のpHを有する。
【0011】 熱処理には、回収したカルボキシアルキル多糖類を、約50℃を上回る温度で
、カルボキシアルキル多糖類を架橋させて水膨潤性及び非水溶性のカルボキシア
ルキル多糖類を生成させるのに効果的な時間だけ熱処理することを含む。水溶性
のカルボキシアルキル多糖類の水溶液は、好ましくは、水溶性のカルボキシアル
キル多糖類の均一混合物を含む。カルボキシアルキル多糖類は、セルロース、デ
ンプン、グアール、カラゲナン、寒天、ゲランガム、キチン、キトサン、及び、
セルロース、デンプン、グアール、カラゲナン、寒天、ゲランガム、キチン、キ
トサンの混合物からなる群から選択された多糖類から調製される。1つの態様に
おいて、カルボキシアルキル多糖類は、カルボキシメチル多糖類である。別の態
様においては、カルボキシアルキル多糖類は、カルボキシメチルセルロースであ
る。1つの好ましい実施形態においては、カルボキシアルキル多糖類は、蒸発乾
燥することによって回収される。1つの好ましい実施形態において、水膨潤性及
び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類は、少なくとも約20の初期荷重下吸収
性値を呈する。1つの好ましい実施形態において、水膨潤性及び非水溶性のカル
ボキシアルキル多糖類は、約23℃及び少なくとも約60パーセントの相対湿度
で約60日間エージングした後に、少なくとも約70パーセントの初期荷重下吸
収性値を保持する。1つの好ましい実施形態において、水膨潤性及び非水溶性の
カルボキシアルキル多糖類は、約23℃及び少なくとも約100パーセントの相
対湿度で約60日間エージングした後に、少なくとも約50パーセントの初期荷
重下吸収性値を保持する。1つの好ましい実施形態において、カルボキシアルキ
ル多糖類は、約100℃から約200℃までの温度で約1分から約600分間、
熱処理される。別の好ましい実施形態において、カルボキシアルキル多糖類は、
約100℃から約200℃までの温度で約5分から約100分の間、熱処理され
る。
【0012】 本発明の別の態様においては、Qin他の米国特許第5,550,189号に
開示され、特許請求されるように、水溶性のカルボキシアルキル多糖類と水と架
橋剤との混合液が調製され、該混合液からカルボキシアルキル多糖類が回収され
、回収されたカルボキシアルキル多糖類が、約50℃を上回る温度で、カルボキ
シアルキル多糖類を架橋して水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類
にするのに効果的な時間だけ熱処理され、この水膨潤性及び非水溶性のカルボキ
シアルキル多糖類は、少なくとも約14の初期荷重下吸収性値を呈し、約24℃
及び少なくとも約30パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後に、
少なくとも約50パーセントの初期荷重下吸収性値を保持する。
【0013】 本発明の材料及び方法は、水溶性のカルボキシアルキル多糖類と水から調製さ
れた混合液を提供する。カルボキシアルキル多糖類は、該混合液から回収されて
、カルボキシアルキル多糖類が効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、かつエージ
ング後の吸収特性における効果的な安定性を呈するのに効果的な時間だけ、或る
温度で熱処理される。
【0014】 本発明の1つの態様においては、Qin他の米国特許第5,550,189号
に開示され、特許請求されるように、水溶性のカルボキシアルキル多糖類と水の
混合液が調製され、該混合液からカルボキシアルキル多糖類が回収され、回収さ
れたカルボキシアルキル多糖類が、約200℃から約250℃までの温度で約5
0秒から約90秒までの間の時間だけ熱処理され、この熱処理は、カルボキシア
ルキル多糖類を架橋して水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類にす
るのに効果的であり、この水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類は
、少なくとも約14の初期荷重下吸収性値を呈し、約24℃及び少なくとも約6
0パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後に、少なくとも約50パ
ーセントの初期荷重下吸収性値を保持する。 本発明の1つの態様において、水溶性のカルボキシアルキル多糖類と水を含む
混合物が調製され、該混合物は約4.0から約7.5までの間のpHを有する。
この混合物からカルボキシアルキル多糖類が回収され、カルボキシアルキル多糖
類が効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、かつエージング後の吸収特性における
効果的な安定性を呈するのに効果的な時間だけ或る温度で熱処理される。
【0015】 本発明の1つの実施形態は、水溶性のカルボキシアルキル多糖類と水を含んで
いる、約4.0から約7.5までの間のpHを有する混合物を作成し、該混合物
からカルボキシアルキル多糖類を回収し、回収したカルボキシアルキル多糖類を
、カルボキシアルキル多糖類を架橋して水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアル
キル多糖類にするのに効果的な時間だけ約50℃を上回る温度で熱処理し、この
水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類が、少なくとも約14の初期
荷重下吸収性値を呈し、約24℃及び少なくとも約80パーセントの相対湿度で
約60日間エージングした後に少なくとも約50パーセントの初期荷重下吸収性
値を保持する方法及び材料を含む。
【0016】 本発明の別の実施形態は、水溶性のカルボキシアルキル多糖類、クエン酸、触
媒、及び水を含む混合物を作成することを含む方法及び材料を含む。カルボキシ
アルキル多糖類が効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、かつエージング後の吸収
特性における効果的な安定性を呈するように、この混合物からカルボキシアルキ
ル多糖類を回収する。 本発明の1つの実施形態は、水溶性のカルボキシアルキル多糖類、水、クエン
酸、及び次亜リン酸ナトリウムを含む混合物を作成し、該混合物からカルボキシ
アルキル多糖類を回収し、この水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖
類が、少なくとも約14の初期荷重下吸収性値を呈し、かつ約24℃及び少なく
とも約30パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後に、少なくとも
約50パーセントの初期荷重下吸収性値を保持する材料及び方法を含む。
【0017】 本発明の別の実施形態は、水溶性のカルボキシアルキル多糖類、アルミニウム
イオン、及び水を含む混合物を作成する方法及び材料を含む。カルボキシアルキ
ル多糖類が効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、かつエージング後の吸収特性に
おける効果的な安定性を呈するように、この混合物からカルボキシアルキル多糖
類を回収する。 本発明の1つの実施形態は、水溶性のカルボキシアルキル多糖類と、水と、ア
ルミニウムイオンを含む架橋剤とを含む混合物を作成し、該混合物からカルボキ
シアルキル多糖類を回収し、水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類
が、少なくとも約14の初期荷重下吸収性値を呈し、かつ約24℃及び少なくと
も約30パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後に少なくとも約5
0パーセントの初期荷重下吸収性値を保持する材料及び方法を含む。
【0018】 本発明の別の実施形態は、反応分散液中でカルボキシアルキル多糖類を生成さ
せ、該反応分散液からカルボキシアルキル多糖類を回収し、回収したカルボキシ
アルキル多糖類と水を含む混合物を調製し、該混合物からカルボキシアルキル多
糖類を回収する方法及び材料を含み、このカルボキシアルキル多糖類は、カルボ
キシアルキル多糖類が効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、かつエージング後の
吸収特性における効果的な安定性を呈するのに効果的な量だけ元の結晶構造の多
糖類を含む。
【0019】 本発明の1つの実施形態は、溶媒と元の結晶構造を含む多糖類とを含む反応分
散液を調製し、この反応分散液に、カルボキシアルキル化剤が多糖類と反応して
カルボキシアルキル多糖類が生成するのに効果的な条件でカルボキシアルキル化
剤を加え、該反応分散液からカルボキシアルキル多糖類を回収し、回収したカル
ボキシアルキル多糖類と水とを含む混合物を調製し、該混合物からカルボキシア
ルキル多糖類を回収するプロセス及び方法による材料生成物を含み、該カルボキ
シアルキル多糖類は、少なくとも約14の初期荷重下吸収性値を呈し、かつ約2
4℃及び少なくとも約30パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後
に少なくとも約50パーセントの初期荷重下吸収性値を保持する水膨潤性及び非
水溶性のカルボキシアルキル多糖類を与えるのに効果的な量だけ元の結晶構造の
多糖類を含む。
【0020】 本発明の材料及び方法に係る改質された多糖類は、好ましい初期吸収特性及び
老化安定な吸収特性を備える改質された多糖類を与えるために処理する前は、水
溶性である。 ここで用いられる「水溶性」とは、過剰の水に実質的に溶解して、真溶液を形
成できることを意味する。改質された多糖類は、過剰の水に実質的に溶解して真
溶液を形成し、これにより最初の粒子形状が崩れて水溶液中に分子が拡散するこ
とになる場合に、水溶性であると考えられる。また、改質された多糖類は、真溶
液を形成しないが、最初の構造の崩れが現れる程度まで水に膨潤することができ
る。水溶性の改質された多糖類は、改質された多糖類を非水溶性にする傾向があ
る架橋としての実質的な架橋度とは無関係である。
【0021】 ここで用いられる「水膨潤性及び非水溶性」という用語は、過剰量の0.9重
量パーセントの塩化ナトリウム溶液中に曝された時に、平衡容積まで膨潤するが
該溶液には溶けない、改質された多糖類のことを指す。水膨潤性及び非水溶性の
改質された多糖類は、水溶液を吸収している間、原型すなわち物理的構造を保持
するが非常に膨張した状態にあり、したがって流れたり隣接する粒子と融合した
りするのを防ぐために十分な物理的一体性を持っていなければならない。本発明
に係る水膨潤性及び非水溶性の改質された多糖類は、1つには、効果的に架橋し
て実質的に不溶性となるが、依然として、約0.3ポンド毎平方インチの荷重が
加わった時に、最初に自重の少なくとも約14倍の0.9重量パーセント塩化ナ
トリウム水溶液を吸収することができる。
【0022】 本発明に係る改質された多糖類は、多糖類のカルボキシレート化、スルホン化
、硫酸化、及びリン酸化された誘導体、該誘導体の塩、並びに、多糖類のカルボ
キシレート化、スルホン化、硫酸化、及びリン酸化された誘導体とそれらの塩と
の混合物を含む。本発明に係る多糖類の例は、セルロース、デンプン、グアー、
カラゲナン、寒天、ゲランガム、キチン、キトサン及びそれらの混合物からなる
多糖類を含む。 本発明に係るカルボキシアルキル多糖類は、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシエチルセルロースを含むカルボキシアルキルセルロース、カルボキシア
ルキルデンプン、カルボキシアルキルカラゲナン、カルボキシアルキル寒天、カ
ルボキシアルキルゲランガム、並びに、カルボキシメチルセルロース、カルボキ
シエチルセルロース、カルボキシアルキルデンプン、カルボキシアルキルカラゲ
ナン、カルボキシアルキル寒天、カルボキシアルキルゲランガムの混合物を含む
。本発明に係る好ましいカルボキシアルキル多糖類は、カルボキシアルキルセル
ロースであり、本発明に係る好ましいカルボキシアルキルセルロースは、カルボ
キシメチルセルロースである。
【0023】 木材パルプのフラフ、綿、コットンリンター、デンプン及び寒天からなる多糖
類材料は、繊維すなわち粒子の形状まで粉砕された繊維の形態とすることができ
る。多糖類材料は、水又はアルコールのような溶媒中に分散され、該分散液にカ
ルボキシアルキル化剤が添加される。カルボキシアルキル化剤は、モノクロロ酢
酸のようなクロロアルカノイック酸と、水酸化ナトリウムのような塩基を含む。
カルボキシアルキル化剤は、カルボキシアルキル化剤が多糖類と反応して該多糖
類を改質するのに効果的な条件で、分散液に添加される。このような効果的な条
件は、温度、圧力、混合条件、並びに、材料、溶媒及び多糖類を改質するのに用
いられる試薬の相対的な量に依存する。
【0024】 1つの態様において、本発明のプロセスは、元の結晶構造を含む多糖類からカ
ルボキシアルキル多糖類を調製し、効果的な量だけ元の多糖類の結晶化度を保持
することを含み、こうして保持された結晶化度は、架橋部分として機能し、これ
によりカルボキシアルキル多糖類が効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、エージ
ング後に効果的な安定性を呈することになる。 本発明のプロセスにおいて、多糖類材料が溶媒中に分散され、該分散液にカル
ボキシアルキル化剤が添加される。カルボキシアルキル化剤は、効果的な量の元
の多糖類の結晶化度を維持しながらカルボキシアルキル化剤が多糖類と反応して
多糖類を改質するのに効果的な条件で、分散液に添加される。こうした効果的な
条件は、温度、圧力、混合条件、並びに、材料、溶媒及び多糖類を改質するのに
用いられる試薬の種類及び相対的な量に依存する。次いで、カルボキシアルキル
多糖類が分散液から回収される。次いで、回収されたカルボキシアルキル多糖類
が水溶液中に分散され、該混合物から回収される。最終的に回収された結晶架橋
したカルボキシアルキル多糖類は、効果的な初期荷重下吸収性値を呈し、かつエ
ージング後に効果的な安定性を呈する結晶架橋したカルボキシアルキル多糖類を
与えるのに効果的な量の元の結晶構造の多糖類を含む。
【0025】 セルロース及びキチンのような多くの多糖類は、高結晶性の材料である。結晶
化度は、多糖類の原材料とその処理過程に左右される。高次の結晶構造と低次の
アモルファス領域は、そこに入ってくる化学物質に対して異なる反応性を有する
。反応性の差は、アモルファス領域が最初に最も多く置換されるのに対して、高
結晶性領域が最後に最も少なく置換されることで決まる。多糖類をアルカリ膨潤
すると、改質剤が結晶領域に到達し易くなり、改質反応が促進される。多糖類の
全体的な置換度が十分に高く、改質が比較的均一に分布している場合には、水溶
液中で、改質された多糖類の全溶解度が達成される。しかしながら、全体的な置
換度が比較的低い、又は改質が比較的不均一に分布している場合には、結果とし
て得られる改質された多糖類は、ブロック共重合体のように可溶性のセグメント
と不溶性のセグメントが交番している鎖状構造を有する。不溶性のセグメントは
、改質反応後に結晶領域に残ることになる。結晶領域は、可溶性の改質された多
糖類セグメントの架橋点として機能する。最初の多糖類の結晶化度又は改質され
た最終生成物の結晶化度は、光学顕微鏡とX線回折によって分析的に求められる
。水溶液中に分散された後の改質された最終生成物は、最初の多糖類の繊維特性
の幾らかを保持している。
【0026】 カルボキシメチル化は、動力学的に制御された不可逆的な改質プロセスである
。カルボキシメチル置換が行われると、セルロース鎖に沿ってカルボキシメチル
基の配置が固定される。得られたセルロース上のカルボキシメチル置換の特定の
パターンは、合成の間の反応物の比率と反応条件に左右される。 セルロースにおいては、より到達可能なアモルファス領域が結晶領域より優先
的に置換される。カルボキシメチル基は、セルロース鎖に沿って均等に分布しな
い。過剰量のアルカリが用いられ、すなわち反応がより高い置換度まで押し上げ
られ、結晶領域において置換が起こり、より均一な置換パターンとより完全な水
溶性が与えられる。
【0027】 結晶架橋したカルボキシメチルセルロースは、このプロセスにおけるアルカリ
である水酸化ナトリウムに匹敵する酸化カリウムを使用すること、クロロ酢酸の
ようなカルボキシアルキル化剤に対してより少ない化学量論比のアルカリを使用
すること、セルロースに対して低い反応物比率のカルボキシアルキル化剤を使用
すること、スラリープロセスにおける溶媒組成を変化させること、又はこれらの
異なる処理技術の組み合わせ、を含む異なるプロセスによって調製できることが
見出されている。このような反応条件は、最終分子構造の中に結晶セルロース・
セグメントとカルボキシアルキル化セグメントとを有する、カルボキシメチルセ
ルロース構造を促進することができる。カルボキシメチルセルロースを水に溶か
すと、その分散液は半透明又は繊維質のままであるが、この一方で、可溶性の比
較的均一に置換されたカルボキシメチルセルロースは、澄んだ透明な溶液を生じ
る。
【0028】 カルボキシメチルセルロースの調製に、セルロースのための膨潤剤と、カルボ
キシメチル化反応によって生じた塩酸のようなあらゆる酸のための中和剤との両
方として、アルカリが用いられる。水酸化ナトリウムは、商業的なカルボキシメ
チルセルロースの製造プロセスのアルカリとして用いられる。 セルロースのカルボキシメチル化におけるアルカリとして水酸化カリウムを使
用すると、水酸化ナトリウムを用いる場合より比較的高い置換度であっても、よ
り不均一に分布したカルボキシメチル化パターンが生じることが分かっている。
不均一に分布したカルボキシメチル化パターンは、最終的なカルボキシメチル多
糖類生成物の元の結晶部分を保存する一助となり、結果としてカルボキシメチル
多糖類の好ましい吸収特性を与えることになる。これとは対照的に、同じプロセ
スで、アルカリとして水酸化カリウムの代わりに水酸化ナトリウムを用いると、
結果として比較的低い吸収特性をもつ水溶性のカルボキシメチルセルロースが生
じる。
【0029】 水酸化カリウムの使用と水酸化ナトリウムの使用との間の差は、カリウムイオ
ンの溶媒和力に関係すると考えられる。ナトリウムイオンより大きいカチオンで
あるカリウムイオンは、セルロース結晶領域の一部に侵入することができず、こ
うしたセルロースの結晶領域が、カルボキシメチル化の間に影響を受けないまま
残り、したがってより不均一に分布した置換パターンが生じることになる。不均
一に分布した置換パターンは、例えば1より大きい置換度をもつ比較的高度に置
換されたカルボキシメチルセルロースにおいても生じうる。
【0030】 クロロ酢酸のようなカルボキシアルキル化剤に対して過剰量のアルカリを使用
することによって、より均一に置換されたカルボキシメチルセルロース生成物が
生成され、置換度が十分に高い場合には水溶性となる。しかしながら、カルボキ
シアルキル化剤に対してアルカリが不足している場合に、望ましい吸収特性を備
える非水溶性の比較的不均一に置換されたカルボキシメチルセルロースが生成さ
れることが見出された。カルボキシアルキル化剤に対するアルカリの不足によっ
て、セルロース構造の膨潤度が減少し、これにより結晶領域に比べてアモルファ
ス領域における好ましい置換が促進される。
【0031】 セルロース対クロロ酢酸におけるような、多糖類に対するカルボキシアルキル
化剤の比較的低い比率により、好ましい吸収特性をもつカルボキシアルキル多糖
類が生成する。さらに、多糖類に対するカルボキシアルキル化剤の比率が比較的
低いことは、低い原料コストと少ない反応副生成物を与え、これら両方は、経済
的及び環境的理由から好ましい。
【0032】 結晶架橋したカルボキシアルキル多糖類は、本発明に記載の好ましい初期AU
L値と老化安定な吸収特性を呈するために、水溶液に分散させ、該水溶液から回
収するという均質化プロセスで処理される必要があるが、熱又は化学処理のよう
な付加的な処理ステップを必要としない。 結晶架橋したカルボキシアルキルセルロースを水に分散させると、改質された
セルロース鎖の繊維構造と分子配置が損なわれる。カルボキシアルキルセルロー
ス鎖の可溶性のセグメントが分散液中で互いに貫入し始めるに伴い、ランダムな
コイル交絡した分子構造が生じ、該構造は、乾燥させると実質的に固定される。
この溶解プロセスにおいて、結晶領域のより大きな集合体が生成することもあり
、該集合体は、カルボキシアルキルセルロース鎖のスーパー・ジャンクション・
ゾーンとして働き、真に三次元のネットワークを形成することができる。
【0033】 液体の取り込み及び除去の繰り返しは、結晶架橋したカルボキシアルキルセル
ロースの吸収特性に影響を及ぼさない。物理的な架橋の安定性は、架橋ジャンク
ションとして働く結晶領域のサイズに左右されると考えられる。結晶領域が効果
的な範囲を上回る場合、例えばミクロン範囲を上回るような場合には、ジャンク
ションは安定であり、水分子の攻撃を受け難い。結晶領域の効果的なサイズは、
水溶液中の結晶架橋したカルボキシメチルセルロースの分散液の半透明性に反映
される。この方法は、本発明のカルボキシアルキル多糖類の好ましい吸収特性を
損なうことなく、反応分散液からカルボキシアルキル多糖類を回収する。この方
法は、蒸発乾燥、凍結乾燥、沈殿、又は臨界点乾燥を含む。この改質プロセスは
、低水分条件下で行われる。すなわち、出発多糖類が、例えば出発多糖類の各部
分毎に1部分の水で湿潤される。カルボキシアルキル化が起こるように、カルボ
キシアルキル化剤が、湿潤された出発多糖類と混合する。次いで、カルボキシア
ルキル多糖類に付加的な水を加えて、カルボキシアルキル多糖類と水の混合物を
作成する。この手法では、カルボキシアルキル多糖類に老化安定性を与えるため
に、カルボキシアルキル多糖類の生成と、カルボキシアルキル多糖類と水の混合
物の調製のような何らかの更なる処理ステップとの間に、回収ステップは必要と
されない。しかしながら、開始多糖類に存在する水が多すぎると、カルボキシア
ルキル化反応が十分な度合いまで起こらない。
【0034】 カルボキシアルキル多糖類がカルボキシアルキルセルロースである場合には、
本発明に用いるのに適したカルボキシアルキルセルロースは、約0.3から約1
.5まで、約0.4から約1.2までの平均置換度を有する。置換度は、セルロ
ース材料の無水グルコース単位に存在するカルボキシメチル基のようなカルボキ
シアルキル基の平均数を指す。セルロース材料の無水グルコース単位に存在する
カルボキシアルキル基の最大平均数は3.0である。カルボキシアルキルセルロ
ースが、約0.3から約1.5までの範囲内の平均置換度を有する場合には、カ
ルボキシアルキルセルロースは、本発明の好ましい初期吸収特性と老化安定吸収
特性を有するカルボキシアルキルセルロースを与えるためにカルボキシアルキル
セルロースの処理を行う前には水溶性である。多糖類の実際の改質置換パターン
のような他の特性も、カルボキシアルキル多糖類の水溶性に影響を与えることに
なる。
【0035】 幅広い分子量のカルボキシアルキルセルロースを利用することができる。比較
的高い分子量をもつカルボキシアルキルセルロースが、本発明に用いるのに有益
である。それにもかかわらず、幅広い分子量が、本発明に用いるのに適している
。カルボキシアルキルセルロースの分子量は、1.0重量パーセント水溶液の2
5℃における粘度で表すのが最も便利である。本発明に用いるのに適したカルボ
キシメチルセルロースは、1.0重量パーセント水溶液の25℃における粘度が
、約10センチポアズ(10mPa.s)から約80,000センチポアズ(8
0,000mPa.s)、好ましくは約500センチポアズ(500mPa.s
)から約80,000センチポアズ(80,000mPa.s)、より好ましく
は約1,000センチポアズ(1,000mPa.s)から約80,000セン
チポアズ(80,000mPa.s)である。
【0036】 本発明の好ましい吸収特性を呈する架橋したカルボキシアルキル多糖類は、本
発明の好ましい吸収特性を呈さないカルボキシアルキル多糖類と比較して、比較
的低い水溶液粘度を呈することが見出されている。例えば0.9重量パーセント
塩化ナトリウム(食塩水)水溶液中に1.0重量パーセントの量として測定され
、例えば約18時間混合した後に約25℃で平衡に達した時に、本発明のカルボ
キシアルキル多糖類は、約400センチポアズより小さく、好ましくは約300
センチポアズより小さく、より好ましくは約200センチポアズより小さい粘度
を呈することが見出されている。本発明のカルボキシアルキル多糖類は、本発明
の好ましい吸収特性を呈するように調製又は処理されていない別の方法による同
一のカルボキシアルキル多糖類が呈する粘度よりも、約50パーセント、好まし
くは約60パーセント、より好ましくは約70パーセント少ない粘度を呈するこ
とが見出されている。例えば、本発明の好ましい吸収特性を呈するように調製又
は処理されていないカルボキシアルキル多糖類が約800センチポアズの粘度を
呈する場合には、本発明の好ましい吸収特性を呈するように調製又は処理された
カルボキシアルキル多糖類は、約400センチポアズより小さい、好ましくは約
320センチポアズより小さい、さらに好ましくは約240センチポアズより小
さい粘度を呈することになる。
【0037】 本発明に係る方法は、幅広い分子量にわたる改質された多糖類の初期AUL値
の改善を与えることが見出されている。高分子量の改質された多糖類が好ましい
が、低分子量の改質された多糖類における改善も達成することができることは重
要である。低分子量の改質された多糖類は、高分子量の改質された多糖類より安
価である。したがって、低分子量の改質された多糖類を使用することには経済的
な利点がある。さらに、高濃度な高分子量の改質された多糖類を含む水溶液と比
べて比較的高濃度な低分子量の改質された多糖類を含む水溶液を用いることがで
きる。高分子量の改質された多糖類の水溶液は、同じ濃度の低分子量の改質され
た多糖類の水溶液と比べて高い粘度を呈する。効率の理由から、依然として効果
的に水溶液として働くことができていながら、できる限り高い濃度の改質された
多糖類を含む水溶液を作成することが好ましい。 好適なカルボキシアルキルセルロースは、多数の業者から商業的に入手可能で
ある。市販のカルボキシアルキルセルロースの例は、AQUALON(登録商標
)又はBLANOSE(登録商標)セルロース・ガムの商標名でAqualon Companyから市販されている、カルボキシメチルセルロースである。
【0038】 本発明のカルボキシアルキル多糖類は、カルボキシアルキル多糖類が外圧すな
わち荷重を受けていながら液体を吸収する能力を備え、該能力を、ここでは荷重
下吸収性(AUL)と呼ぶ。荷重を受けていながら高い吸収能力をもつポリアク
リレートのような合成高分子材料は、吸収製品に組み入れられた時に、ゲル・ブ
ロッキングの発生を最小限にすることが見出されている。荷重下吸収性を求める
方法は、実施例と併せて後で説明する。荷重下吸収性の値は、後述するように求
められ、ここでは、例えば約0.3ポンド毎平方インチ(psi)の荷重下で6
0分間に吸収することができる0.9重量パーセントの塩化ナトリウムを含む水
溶液のグラム量として報告される。一般に、カルボキシアルキル多糖類は、約0
.3psiの荷重のとき、1グラム当たり少なくとも約14、好ましくは少なく
とも約17、より好ましくは少なくとも約20、更に好ましくは少なくとも約2
4、さらに好ましくは少なくとも約27、もっと好ましくは約50グラムまでの
初期荷重下吸収性値を有することが好ましい。ここで用いられる「初期荷重下吸
収性」という用語は、カルボキシアルキル多糖類が、約24℃及び相対湿度約3
0から約60パーセントまでの間のような周囲条件で保存された時に、カルボキ
シアルキル多糖類を調製してから1日以内に測定された際にカルボキシアルキル
多糖類が呈するAUL値を指すことを意味する。カルボキシアルキル多糖類の保
存条件は、カルボキシアルキル多糖類が老化する際の吸収特性に影響を及ぼすこ
とが見出されている。約24℃及び少なくとも約30パーセントの相対湿度、約
30から約60パーセントまでの間の相対湿度である周囲条件のような比較的温
和な条件でさえも、老化する際にカルボキシアルキル多糖類の吸収特性の劣化を
引き起こすことになる。周囲条件と比べて比較的高い温度及び高い相対湿度のよ
うな保存条件は、老化する際に、結果としてより速い及び/又はより深刻なカル
ボキシアルキル多糖類の吸収特性の劣化を生じることになる。
【0039】 本発明のカルボキシアルキル多糖類は、エージング後に初期AUL値を保持す
る。具体的には、本発明のカルボキシアルキル多糖類は、約60日間エージング
した後に、その初期AUL値を、約50パーセントより多く、及び約70パーセ
ントより多く保持する。エージング条件は、約24℃及び相対湿度約30パーセ
ントの周囲条件である。例えば、本発明のカルボキシアルキル多糖類が約20の
初期AUL値を有する場合には、カルボキシアルキル多糖類は、約24℃及び少
なくとも約30パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後に、少なく
とも約10、及び約14のAUL値を有することができる。別の方法による同様
のカルボキシアルキル多糖類は、類似の条件下でエージングした後に、初期AU
L値を保持しない。 本発明のカルボキシアルキル多糖類は、約24℃及び相対湿度約100パーセ
ントで約60日間エージングした後に、その初期AUL値を、約50パーセント
より多く、より好ましくは約70パーセントより多く保持する。
【0040】 上述のように、カルボキシアルキル多糖類は、カルボキシメチルセルロース又
はカルボキシエチルセルロースのようなカルボキシアルキルセルロースである。
カルボキシアルキルセルロースは、少なくとも約14、好ましくは少なくとも約
17、より好ましくは少なくとも約20、更に好ましくは少なくとも約24、も
っと好ましくは少なくとも約27の初期荷重下吸収性値を有し、約24℃及び少
なくとも約30パーセントの相対湿度で約60日間エージングした後に、最初の
AUL値を約50パーセントより多く、より好ましくは約70パーセントより多
く保持し、より好ましくは、約24℃及び約100パーセントの相対湿度で約6
0日間エージングした後に、最初のAUL値を約50パーセントより多く、より
好ましくは約70パーセントより多く保持する。
【0041】 AULに関するエージング現象は、カルボキシアルキル多糖類の架橋点の解離
に起因する。架橋点は、2つのグループに分けることができる。第1に、架橋点
は、例えばポリアミン架橋剤によるエステル又はアミド結合、又は例えば多価金
属イオン架橋剤によるイオン結合、或いは例えば保持された結晶構造からの物理
的な架橋などによる比較的恒久的な架橋とされるものがある。第2に、架橋点は
、カルボキシアルキル多糖類内での水素結合のような比較的一時的な架橋とされ
るものがある。カルボキシアルキル多糖類の老化安定性を改善するために、カル
ボキシアルキル多糖類を架橋し過ぎない程度に、カルボキシアルキル多糖類内に
存在する比較的恒久的な架橋の量を増やすことが好ましい。 本発明のカルボキシアルキル多糖類は、おむつ、トレーニングパンツ、女性用
ケア製品、成人失禁用製品のような個人用ケア製品、及び、創傷被覆材や外科用
ケープ又はドレープのような医療用製品などの使い捨て吸収衣類に使用するのに
適している。
【0042】 本発明の改質された多糖類は、特定の処理段階によって調製される。水溶性の
カルボキシアルキル多糖類と水と架橋剤との混合液を調製する。この混合液は、
混合物の総重量に基づき、約0.01から約90重量パーセントまで、好ましく
は約0.1から約30重量パーセントまで、より好ましくは約2から約25重量
パーセントまでのカルボキシアルキル多糖類を含む。この混合物は、約99.9
9から約10重量パーセントまで、好ましくは約99.9から約70重量パーセ
ントまで、より好ましくは約98から約75重量パーセントの水を含む。
【0043】 混合液へのカルボキシアルキル多糖類の溶解により、カルボキシアルキル多糖
類の個々のセグメントが互いに交絡すると考えられる。こうした交絡により、混
合液中で多糖類鎖が互いに絡まり合って、ランダムなコイル交絡した分子配置が
生じ、該配置が、架橋点を効果的に与え、例えば熱処理のような更なる処理によ
ってカルボキシアルキル多糖類をさらに架橋させる一助となると考えられる。カ
ルボキシアルキル多糖類の個々のセグメントを互いに効果的に交絡させるために
、付加的な処理ステップの前に、この混合物が平衡状態で安定な均一混合物を形
成することを許され、カルボキシアルキル多糖類が水に効果的に溶解することが
保証される。水に溶けないカルボキシアルキル多糖類の非水溶性部分が存在する
ことは明らかであろう。例えば、結晶架橋した多糖類の非結晶領域は水に溶ける
が、保持された結晶領域は水に溶けない。
【0044】 カルボキシアルキル多糖類は、少なくとも約30重量パーセント、好ましくは
約50重量パーセント、より好ましくは約75重量パーセント、もっと好ましく
は100重量パーセントの水を含む溶媒に溶ける。水と一緒に共溶媒が使用され
る場合、他の好適な溶媒は、メタノール、エタノール及びアセトンを含む。しか
しながら、こうした他の非水溶媒の使用すなわち存在は、カルボキシアルキル多
糖類鎖が効果的に溶液に溶けて互いに貫入し合わないように、均一混合物の生成
を遅らせることができる。
【0045】 本発明に用いるのに適した架橋剤は水溶性のものである。好適な架橋剤の1つ
は、カルボキシアルキル多糖類のカルボキシル基、アミノ基、又は水酸基と反応
することができる少なくとも2つの官能基すなわち官能性を有する有機化合物で
ある。有機架橋剤は、ジアミン、ポリアミン、ジオール及びポリオール、並びに
ジアミン、ポリアミン、ジオール及びポリオールの混合物からなる群、特に、第
一ジオール、第一ポリオール、第一ジアミン及び第一ポリアミン、並びに第一ジ
オール、第一ポリオール、第一ジアミン及び第一ポリアミンの混合物からなる群
から選択されることが好ましい。長い炭素鎖長を有するジオール及びポリオール
が好ましい。特に、架橋剤は、キトサングルタミン酸塩、A型ゼラチン、ジエチ
レントリアミン、エチレングリコール、ブチレングリコール、ポリビニルアルコ
ール、ヒアルロン酸、ポリエチレンイミン、及びこれらの誘導体、並びにこれら
の混合物からなる群から選択することができる。他の好適な有機架橋剤は、モノ
クロロ酢酸、クロロ酢酸ナトリウム、クエン酸、ブタンテトラカルボン酸、及び
アスパラギン酸のようなアミノ酸、並びにこれらの混合物を含む。
【0046】 本発明の或るプロセスにおいて、架橋剤、特にジアミン又はポリアミンが存在
することで、架橋剤を使用しないことを除いて同じプロセスである別の手法の同
一のカルボキシアルキル多糖類に比べて、本発明に係るカルボキシアルキル多糖
類の初期荷重下吸収性値を向上することができる。特に、架橋剤を用いて調製さ
れたカルボキシアルキル多糖類は、架橋剤を用いていない別の手法による同一の
カルボキシアルキル多糖類より、少なくとも約10パーセント、好ましくは少な
くとも約20パーセント多い初期荷重下吸収性値をもつことができる。別の手法
による同一のカルボキシアルキル多糖類は、本発明のカルボキシアルキル多糖類
と同一の組成を有し、架橋剤を含まないということ以外は本発明のカルボキシア
ルキル多糖類に相等しいプロセスによって調製される。
【0047】 別の好適な架橋剤は、Al3+、Fe3+、Ce3+、Ti4+、Zr4+、及びCe4+ のような2価より多い正電荷をもつ金属イオンを含む。好適な金属イオン架橋剤
は、空のd軌道をもつ遷移元素のものを含む。好適な金属イオン架橋剤は、Al
Cl3、FeCl3、Ce2(SO43、Zr(NH44(CO34、及びCe(
NH44(SO442H2O、その他の公知の金属イオン化合物、並びにこれら
の混合物を含む。こうした金属イオン架橋剤は、カルボキシアルキル多糖類と共
に用いた時に、カルボキシアルキル多糖類のカルボキシル基とイオン結合を形成
すると考えられる。Zn2+、Ca2+、又はMg2+のような2つのみの正電荷をも
つ金属イオンは、本発明の好ましい吸収特性を与えることになるカルボキシアル
キル多糖類の十分な架橋を与えないことが分かっている。架橋剤は、混合物中に
存在するカルボキシアルキル多糖類の総重量の約0.01から約20まで、好ま
しくは約0.05から約10まで、より好ましくは約0.1から約5重量パーセ
ントまでの量で使用される。
【0048】 架橋剤を用いる場合には、カルボキシアルキル多糖類と水と架橋剤とを混合す
る順序は重要ではない。したがって、カルボキシアルキル多糖類か又は架橋剤の
いずれかを水に加え、次いで残りの物質を加えてもよいし、3つの物質全てを同
時に加えてもよい。しかしながら、或る架橋剤を用いる場合には、最初にカルボ
キシアルキル多糖類と水を加え、次いで、該混合物に架橋剤を加えることが有益
である。例えば、架橋剤として塩化アルミニウムが用いられる場合には、カルボ
キシアルキル多糖類と水を最初に混合し、次いで該混合物に塩化アルミニウムを
加えることが有益である。 架橋触媒は、必要というわけではないが、本発明のカルボキシアルキル多糖類
の架橋を補助するのに有益である。例えば、架橋剤としてクエン酸を用いる場合
には、次亜リン酸ナトリウムが架橋触媒として使用するのに好適である。こうし
た架橋触媒は、使用するカルボキシアルキル多糖類の総重量の約0.01から約
3.0重量パーセントまで、より好ましくは約0.1から約1.0重量パーセン
トまでの量を用いることが好ましい。
【0049】 カルボキシアルキル多糖類、水、及び随意的に架橋剤の混合液を、カルボキシ
アルキル多糖類が水に溶けるときのどんな温度でも形成することができる。この
温度は、約10℃から約100℃までの範囲内となる。攪拌しながら混合物を形
成することが好ましい。 混合液は、酸性(7より小さいpH)、中性(pH7)、又は塩基性(7より
大きいpH7)とすることができる。混合液は、塩酸又は硝酸のような無機酸の
水溶液、或いは酢酸のような有機酸の水溶液を加えることによって酸性にするこ
とができる。同様に、塩基性のpHをもつ混合液を与えるために、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア等の水溶液のような塩基を該混合液に加える
ことができる。 混合液は、約2から約12まで、好ましくは約4から約9まで、より好ましく
は約4から約7.5まで、さらに好ましくは約6から約7.5までの範囲内のp
Hを有する。回収されたカルボキシアルキル多糖類は、この混合物と同じpHを
もつことになる。しかしながら、カルボキシアルキル多糖類が蒸発乾燥によって
回収される場合に、混合液が最初に塩基性であると、蒸発乾燥ステップによって
、回収されたカルボキシアルキル多糖類のpHが低くなる。本発明のカルボキシ
アルキル多糖類が、おむつ、トレーニングパンツ、女性用ケア製品のような個人
用ケア製品に使用されることを意図される場合には、カルボキシアルキル多糖類
が中性の性質をもつことが好ましい。このため、中性のpHを有する混合液を形
成することが好ましい。酸性又は塩基性のpHをもつ混合液が形成される場合に
は回収されたカルボキシアルキル多糖類は、(それぞれ)酸性又は塩基性となる
が、中和することができる。原溶液では酸性である回収されたカルボキシアルキ
ル多糖類を、例えば、回収プロセスの間に、アンモニアのようなガス状の塩基に
接触させることで中和することができる。原溶液では塩基性である回収されたカ
ルボキシアルキル多糖類を、例えば、回収プロセスの間に、二酸化炭素のような
酸性ガスに接触させることで中和することができる。
【0050】 カルボキシアルキル多糖類と水と随意的に架橋剤との混合物を形成した後に、
該混合物からカルボキシアルキル多糖類を回収することができる。カルボキシア
ルキル多糖類の好ましい吸収特性を低下させることなく、混合物からカルボキシ
アルキル多糖類を回収する方法のいずれも、本発明に用いるのに適している。こ
うした方法の例は、蒸発乾燥、凍結乾燥、沈殿、臨界点乾燥などを含む。 ここで使用されるような、混合物からカルボキシアルキル多糖類を回収するこ
とは、付加的な処理ステップの前に、カルボキシアルキル多糖類から実質的に全
ての水を分離することを表すように意図されている。実質的に全ての水を除去し
た後でさえも、カルボキシアルキル多糖類の構造内に少量の水が捕捉されたまま
である。カルボキシアルキル多糖類の構造内に捕捉されたままの水の量は、カル
ボキシアルキル多糖類を回収する方法及び条件に左右される。混合物中の水の元
の量の約15重量パーセント未満、好ましくは約10重量パーセント未満、より
好ましくは約5重量パーセント未満の量が、回収されたカルボキシアルキル多糖
類内に捕捉されたままである。
【0051】 カルボキシアルキル多糖類は、蒸発乾燥によって混合物から回収される。一般
的には、カルボキシアルキル多糖類は、約10℃から約100℃まで、好ましく
は約50℃から約80℃までの範囲内の温度で蒸発乾燥することによって回収す
ることができる。混合物が圧力下にある場合には、より高い温度を使用すること
ができる。混合物が真空下にある場合には、より低い温度を使用することができ
る。 別の回収方法は、メタノール、エタノール又はアセトンのような沈殿剤を、カ
ルボキシアルキル多糖類と水と随意的に架橋剤との混合物に添加して、該混合物
からカルボキシアルキル多糖類と架橋剤を沈殿させるという沈殿を含む。次いで
、濾過することによってカルボキシアルキル多糖類を回収することができる。カ
ルボキシアルキル多糖類を回収するのに沈殿が用いられる場合には、沈殿剤を除
去するために、回収されたカルボキシアルキル多糖類を洗浄することが好ましい
【0052】 カルボキシアルキル多糖類の回収形式に応じて、カルボキシアルキル多糖類の
形態を変えることが必要である又は望ましい。例えば、蒸発乾燥が使用される場
合には、カルボキシアルキル多糖類は、フィルム又はシートの形態で回収される
。フィルム又はシート材料を、材料の粒子又はフレークに粉砕することが望まし
い。 回収されるカルボキシアルキル多糖類の好ましい形態は、意図する用途に大き
く関与することになる。カルボキシアルキル多糖類が個人用ケア吸収製品への使
用を意図されている場合には、カルボキシアルキル多糖類は、個々の粒子、繊維
又はフレークの形態であることが好ましい。粒子の形態である場合には、該粒子
は、約50マイクロメートルから約2,000マイクロメートルまでの範囲内、
より好ましくは約100マイクロメートルから約1,000マイクロメートルま
での範囲内、最も好ましくは約300マイクロメートルから約600マイクロメ
ートルまでの範囲内の最大断面直径を有することが好ましい。
【0053】 回収したカルボキシアルキル多糖類は、一定時間、高温で熱処理される必要が
ある。こうした熱処理の結果として、上述のような好ましい初期AUL値と老化
安定性を達成するために、カルボキシアルキル多糖類の架橋又は付加的な架橋が
生じることになる。 しかしながら、例えば、架橋剤としてクエン酸が用いられ、架橋触媒として次
亜リン酸ナトリウムが用いられる場合には、混合液からカルボキシアルキル多糖
類を回収した後に、熱処理のような更なる処理ステップを必要とせずに、効果的
な初期AUL値と好ましい老化安定性を呈するカルボキシアルキル多糖類を調製
することが可能である。
【0054】 熱処理が必要な場合には、カルボキシアルキル多糖類に望ましくない損傷を与
えることなく好ましい架橋度を達成して、カルボキシアルキル多糖類が好ましい
初期AUL値と上述のような老化安定性を呈するようにするのに効果的な如何な
る温度と時間の組み合わせも本発明に用いるのに適している。架橋剤が使用され
る場合には、カルボキシアルキル多糖類は、約50℃から約250℃までの範囲
内、好ましくは約80℃から約250℃までの範囲内、より好ましくは約100
℃から約200℃まで、さらに好ましくは約100℃から約160℃までの範囲
内の温度で熱処理される。使用される温度がより高ければ、好ましい架橋度を達
成するのに必要とされる時間はより短くなる。非常に高い温度が効果的な時間だ
け使用される場合、例えば、約200℃から約250℃までの間の温度と、約5
0秒から約90秒までの間の時間が使用される場合には、架橋剤を使用しなくて
もカルボキシアルキル多糖類についての効果的な初期AUL値と十分な老化安定
性を達成することができる。熱処理プロセスは、約1分から約600分まで、好
ましくは約2分から約200分まで、より好ましくは約5分から約100分まで
の範囲内の時間にわたることができる。
【0055】 酸性の性質をもつカルボキシアルキル多糖類と水と随意的に架橋剤との混合液
を形成することによって、架橋を与えるのに必要とされる時間を短縮することが
できる。これらによって結合されるという意味ではないが、より弱酸性のカルボ
キシアルキル多糖類は、より自由なカルボン酸基を有するので、比較的低温の熱
処理の間でさえも、さらにエステル結合を形成することができる。僅かに塩基性
の性質をもつ混合液が形成すると、僅かに酸性又は中性の混合液と比べて、与え
られた温度における架橋プロセスの時間が長くなる。それにもかかわらず、酸性
、中性、又は塩基性の混合液のいずれかによって、同様の全体的な吸収特性を達
成することができる。ある場合に、熱処理の温度を下げるか又は時間を短縮する
ために、酸性の特徴をもつ混合液と、回収したカルボキシアルキル多糖類を与え
ることが好ましい。この場合には、カルボキシアルキル多糖類は、熱処理ステッ
プの後に中和することができる。
【0056】 熱処理プロセスによって、カルボキシアルキル多糖類が架橋又は付加的に架橋
して水膨潤性及び非水溶性となる。これにより結合されるという意味ではないが
、熱処理プロセスにより、架橋剤の存在には関係なく、エステル結合の生成によ
ってカルボキシアルキル多糖類がある程度の自己架橋をすると考えられる。この
自己架橋は、架橋剤の存在によって生じる何らかの架橋の付加的なものである。
さらに、架橋剤がジアミン又はポリアミンである場合には、アンモニア塩の生成
によるカルボキシル基のアミド化によって架橋が生じると考えられる。自己架橋
プロセスを通じたエステル化は、弱酸性、中性、又は弱塩基性の条件下で最初に
起こると考えられる。自己架橋プロセスを通じたエステル化は、比較的塩基性の
条件下では大きな度合いまで進むとは考えられない。架橋剤に起因する架橋は、
酸性条件と塩基性条件の両方で起こり得る。したがって、架橋剤の存在により、
広範なpH範囲にわたって架橋が起こり得る。
【0057】 特定のカルボキシアルキル多糖類の好ましい架橋度又は架橋量は、特定の改質
された多糖類の初期荷重下吸収性値と老化安定性を与える。生じる架橋が少なす
ぎると、ゲル強度の不足により、カルボキシアルキル多糖類は比較的低い初期荷
重下吸収性値を有する。生じる架橋が多すぎると、カルボキシアルキル多糖類が
液体を吸収することができないので、カルボキシアルキル多糖類は比較的低い初
期荷重下吸収性値を有する。
【0058】 エステル化又はアミド化によって生じた架橋の存在は、種々の分析技術を通じ
て検出することができる。赤外分光法及び核磁気共鳴を用いて、エステル架橋及
びアミド架橋の存在を確認することができる。 1つの態様において、本発明は、エステル化及びアミド化によって生じた架橋
を有するカルボキシアルキル多糖類によって特徴付けられる、水膨潤性及び非水
溶性のカルボキシアルキル多糖類に関する。 荷重下吸収性に関する試験法について、荷重下吸収性(AUL)試験は、荷重
又は拘束力を加えた状態で吸収性材料が液体(蒸留水中に塩化ナトリウムが0.
9重量パーセント含まれている溶液)を吸収する能力を測定する。
【0059】 唯一の図面を参照すると、AULを測定するための装置及び方法が示されてい
る。試験中の状態にある装置の斜視図が示されている。台3を昇降させるための
調節ノブ2が付いた実験用ジャッキ1が示されている。実験用スタンド4が、改
造された厚み計プローブ6に連結されたばね5を支持し、プローブ6はメーター
のハウジング7を貫通し、ハウジング7は実験用スタンドに固定されている。試
験する超吸収性材料の試料を収容するプラスチック製のサンプルカップ8は、液
体を通す底部を有し、吸収される食塩水が入ったペトリ皿9の中に置かれる。超
吸収性材料の試料(図示せず)の上部に置かれるスペーサ・ディスク(図示せず
)の上部に錘10が置かれる。
【0060】 サンプルカップは、内径1インチ、及び外径1.25インチのプラスチック筒
体からなる。サンプルカップの底部は、筒体の端部に150ミクロンの孔を有す
る100メッシュの金属網を付着させることにより形成され、この付着は、網を
プラスチックの融点より高い温度に加熱し、高温の網にプラスチック筒体を押し
付け、プラスチックを溶融させてプラスチック筒体に網を結合させることによっ
て行われる。
【0061】 食塩水を吸収する間の試料の膨張を測定するために用いられる改造された厚み
計は、ミツトヨ・デジマチックインジケータ、IDCシリーズ543、モデル5
43−180(ミツトヨ社、日本国108東京港区芝5丁目31−19)であり
、測定範囲0−0.5インチ、及び精度0.00005インチのものである。ミ
ツトヨ社から供給された厚み計は、メーターハウジング内のプローブに取り付け
られたばねを含む。このばねを取り外し、約27グラムの下向きの力を有する自
由落下プローブを与える。さらに、メーターハウジングの上部に配置されたプロ
ーブの上部を覆うキャップも取り外され、プローブの下向きの力に対向する、す
なわち該力を約1グラム±0.5グラムまで減らすように働く懸架ばね5(イリ
ノイ州シカゴのMcMaster−Carr Supply Co.から商品番
号9640K41で入手可能)をプローブに取り付けることができるようにされ
る。プローブの上端には、懸架ばねを取り付けるための針金フックが接着される
。プローブの下端には、プローブをサンプルカップの中に挿入することができる
ように、延長ニードル(ミツトヨ社、部品番号131279)も設けられる。
【0062】 試験を行うために、300から600ミクロンまでの間の粒径に篩い分けされ
た吸収性材料の試料0.160グラムを、サンプルカップに入れる。次いで、重
さ4.4グラムのプラスチックのスペーサ・ディスクで試料を覆い、該スペーサ
・ディスクは、サンプルカップの内径より僅かに小さく、試験中に試料が乱され
ないようにするものである。次いで、スペーサ・ディスクの上に100グラムの
錘が置かれ、これにより1平方インチ当たり約0.3ポンドの荷重が加えられる
。サンプルカップを台の上のペトリ皿に入れ、プローブの先端に接触するまで実
験用ジャッキを上昇させる。メータ目盛りがゼロにされる。ペトリ皿に十分な量
の食塩水(50−100ミリリットル)を加えて、試験を開始する。食塩水を吸
収して膨張した試料によって押し上げられた錘の距離を、プローブによって測定
する。この距離にサンプルカップの内側の断面積を掛けたものが、吸収に起因す
る試料の膨張体積の測定値である。食塩水の密度と試料の重量を計算に入れるこ
とによって、吸収された食塩水の量が直ちに算出される。約60分後の吸収され
た食塩水の重さが、吸収体1グラム当たりに吸収した食塩水のグラム数として表
されるAUL値である。改造された厚み計の示度が連続的にコンピュータ(ミツ
トヨ・デジマチック・ミニプロセッサDP−2DX)に入力され、計算が行われ
、AUL示度が与えられる。クロスチェックとして、試験前後のサンプルカップ
の重量差からもAULを求めることができ、この重量差が試料に吸収された溶液
の量である。
【0063】 (実施例I) AQUALON(登録商標)セルロース・ガムCMC−7HCF又はCMC−
9H4Fの商標名でAqualon Companyから入手可能なカルボキシ
メチルセルロースナトリウム(CMC)を用意する。CMC-7HCFは、約0
.7の平均置換度と、1パーセント水溶液において25℃で約1000−280
0センチポアズの粘度を有する。CMC-9H4Fは、約0.9の平均置換度と
、1パーセント水溶液において25℃で約2500−6000センチポアズの粘
度を有する。各カルボキシメチルセルロースを蒸留水に個々に溶かして、溶液の
総重量の2重量パーセントのカルボキシメチルセルロースを含んでいる溶液を形
成する。架橋剤を水に溶かして、溶液の総重量の0.5重量パーセントの架橋剤
を含んでいる溶液を形成する。使用される架橋剤は、ノルウェーのProtan Biopolymer A/SからSea Cure Gという商品名で市販
されているキトサングルタミン酸塩、Aldrich Chemical Co
mpanyから市販されている1,4‐ブチレングリコール、Polyscie
nces Inc.から市販されているポリエチレンイミン(分子量50,00
0−100,000)、Sigma社から市販されているヒアルロン酸のナトリ
ウム塩、300Bloomという商品名でAldrich Chemical
Companyから市販されているA型ゼラチン、及びAldrich Che
mical Companyから市販されているジエチレントリアミンである。
カルボキシメチルセルロースを含んでいる個々の水溶液に、架橋剤を含んでいる
水溶液を加え、水溶液中のカルボキシメチルセルロースの総重量に基づいて、種
々の濃度の架橋剤を与える。水とカルボキシメチルセルロースと架橋剤を含んで
いる、結果として得られた混合物を、十分に混合する。Blue M空気対流式
オーブンの中で80℃で蒸発乾燥することにより、この溶液からカルボキシメチ
ルセルロースを回収する。乾燥させた後に、回収したカルボキシメチルセルロー
スをブレンダの中で粉砕して粒体にし、オーブンの中で種々の時間及び温度で熱
処理する。カルボキシメチルセルロース、架橋剤、架橋剤濃度、熱処理温度、及
び熱処理時間の種々の組み合わせが作成される。このようにして調製された種々
のカルボキシメチルセルロースの初期荷重下吸収性値が測定される。カルボキシ
メチルセルロースと架橋剤と初期AUL値との正確な組み合わせを、表1に示す
。同様に、カルボキシメチルセルロースCMC−7HCF及びCMC−9H4F
の対照試料が、AUL値に関して試験される。これらの結果も表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】 表1を参照すると、本発明に係る方法は、出発カルボキシメチルセルロース材
料の初期荷重下吸収性値を著しく増加させる。使用された全ての架橋剤は、初期
荷重下吸収性値を増加させるのに効果的である。さらに、架橋剤は濃度範囲にわ
たって効果的であることが見出される。
【0067】 (実施例II) 実施例Iで使用されるキトサングルタミン酸塩の水溶液は弱酸性である。pH
の影響を評価するために、塩基性の架橋剤(Aldrich Chemical Companyから市販されているジエチレントリアミン)を使用する。同様
に、カルボキシメチルセルロース(CMC−7HCF)を蒸留水に溶かして、2
重量パーセントの水溶液を作成する。ジエチレントリアミンを水に溶かして、0
.5重量パーセントの水溶液を作成する。次いで、ジエチレントリアミンの水溶
液をカルボキシメチルセルロースの水溶液に加えて、水溶液中に存在するカルボ
キシメチルセルロースの総重量に基づき2.0重量パーセントのジエチレントリ
アミン濃度を与える。次いで、蒸発乾燥によってカルボキシメチルセルロースを
回収し、実施例Iに記載したように粒子に粉砕する。カルボキシメチルセルロー
ス(CMC−7HCF)を蒸留水に溶かして2重量パーセント溶液を作成するこ
とにより、対照試料を調製する。次いで、カルボキシメチルセルロースの水溶液
に0.004重量パーセントの水酸化ナトリウムを加える。次いで、実施例Iに
記載したように対照用カルボキシメチルセルロースを回収し、粒子に粉砕する。
次いで、両方の試料を種々の温度で30分間加熱する。結果として得られたポリ
マーを初期荷重下吸収性に関して試験する。その試験結果を表2に示す。
【0068】
【表3】
【0069】 表2を参照すると、塩基性条件下で架橋剤を含まないカルボキシメチルセルロ
ースは、熱処理ステップを通じた初期荷重下吸収性値の向上が見られない。これ
とは対照的に、塩基性の架橋剤であるジエチレントリアミンを含んでいるカルボ
キシメチルセルロースは、熱処理ステップの結果として初期AUL値の向上が見
られる。これは、比較的塩基性のpHではカルボキシメチルセルロースの自己架
橋が容易に生じないことを示していると考えられる。
【0070】 (実施例III) 試料No.65−71は、2重量パーセントのカルボキシメチルセルロース(
CMC−7HCF)を含む水溶液を作成することにより調製される。この水溶液
に、溶液のpHを9にするのに十分な量だけの水酸化ナトリウムを加える。溶液
中に架橋剤は存在しない。次いで、実施例Iの方法に従ってカルボキシメチルセ
ルロースを回収し、粉砕し、150℃で種々の時間だけ加熱し、荷重下吸収性に
ついて試験する。 試料No.72−77は、2重量パーセントのカルボキシメチルセルロース(
CMC−7HCF)を含む水溶液を作成することにより調製される。この水溶液
に、実施例Iに記載する方法で0.5重量パーセントのキトサングルタミン酸塩
を加える。この溶液は、pH約7.4であることが分かっている。次いで、実施
例Iの方法に従ってカルボキシメチルセルロースを回収し、粉砕し、150℃で
種々の時間だけ加熱し、荷重下吸収性について試験する。 試料No.78−103は、回収する前に、カルボキシメチルセルロースとキ
トサングルタミン酸塩を含む水溶液に水酸化ナトリウムを添加することを除いて
、試料No.72−77と同じ手法で調製される。水酸化ナトリウムの添加量は
、溶液をpH9.2、pH10.1、又はpH10.9にするのに十分な量であ
る。次いで、実施例Iの方法に従ってカルボキシメチルセルロースを回収し、粉
砕し、150℃で種々の時間だけ加熱し、荷重下吸収性について試験する。 この試験結果(試料No.65−103)を表3に示す。
【0071】
【表4】
【0072】 表3を参照すると、架橋剤を含んでいない塩基性のカルボキシメチルセルロー
ス(試料No.65−71)は、熱処理の結果として初期荷重下吸収性値に著し
い増加は見られない。これとは対照的に、試料No.72−103は、初期AU
L値の向上を示す。低いpHでは、初期AUL値を最適化するのに必要な熱処理
時間が、高いpHのときより短くなることが見出される。
【0073】 (実施例IV) AQUALON(登録商標)セルロース・ガムCMC−7Lという商品名でA
qualon Companyから市販されているカルボキシメチルセルロース
を用意する。このカルボキシメチルセルロースは、2パーセント水溶液が25℃
で約25−50センチポアズの粘度を呈する比較的低い分子量を有する。試料N
o.104(対照用)は、2重量パーセントのカルボキシメチルセルロース(C
MC−7L)を含む水溶液を作成することにより調製される。カルボキシメチル
セルロースは、実施例Iに記載するように回収され、乾燥される。この材料は、
2.1の初期荷重下吸収性値を有することが分かっている。試料No.105(
対照用)は、回収後に材料を粉砕し、170℃で160分間熱処理することを除
いて、試料No.104と同じ手法で調製される。結果として得られた材料は、
8.6の初期荷重下吸収性値を有することが見出される。どちらの材料も架橋剤
を含んでいない。 試料No.106は、2重量パーセントのカルボキシメチルセルロース(CM
C−7L)を含んでいる水溶液を作成することによって調製される。この水溶液
に、実施例Iに記載したのと同じ手法で1重量パーセントのキトサングルタミン
酸塩を加える。次いで、カルボキシメチルセルロースを、実施例Iに記載するよ
うに回収し、乾燥する。結果として得られた材料を170℃で2時間熱処理する
。結果として得られた材料は、約14.7の初期荷重下吸収性値を有することが
見出される。 上記のことから、キトサングルタミン酸塩の架橋剤の存在によって、熱処理さ
れていない材料及び架橋剤を含んでいない熱処理された材料と比べて、低分子量
のカルボキシメチルセルロースの初期荷重下吸収性値が著しく向上することが見
出される。
【0074】 (実施例V) 本発明に係る吸収性材料と対照用吸収性材料の老化特性を求めるために、以下
の試料を用意する。 試料No.107は、試料No.2と同様に調製される。 試料No.108は、材料を150℃で70分間加熱することを除いて、試料
No.25−28と同様に調製される。 試料No.109は、試料No.42と同様に調製される。異なる初期AUL
値が得られる。 試料No.110は、材料を20分間加熱することを除いて、試料No.24
と同様に調製される。 試料No.111は、架橋剤としてエチレングリコールを使用して、実施例I
の方法に従って調製される。この材料は、170℃で30分間熱処理される。
【0075】 試料No.107−111を、温度及び湿度制御された環境においた。温度は
24℃に維持され、湿度は相対湿度30パーセントに維持された。60日間の老
化研究の間の種々の時点で、試料をAUL値に関して試験した。その結果を表4
に示す。報告された「AUL保持」は、0日(初期)のAULの百分率で報告さ
れる60日後のAULである。すなわち、60日後のAULを0日のAULで割
る。
【0076】
【表5】
【0077】 表4を参照すると、架橋剤の存在なしに熱処理単独では、許容できる初期AU
Lを与えるが、60日間のAUL保持は僅か34.5パーセントである(試料N
o.107)。本発明に係る架橋剤の存在によって、好ましい60日間のAUL
保持が与えられる(試料No.108−111)。
【0078】 (実施例VI) 多価金属イオンの使用が、架橋剤として用いるために評価される。カルボキシ
メチルセルロースを蒸留水に溶かして、溶液の総重量の2重量パーセントのカル
ボキシメチルセルロースを含んでいる溶液を作成する。金属イオン架橋剤を水に
溶かして、溶液を作成する。次いで、金属イオン架橋剤を含んでいる水溶液を、
カルボキシメチルセルロースを含んでいる個々の水溶液に加えて、水溶液中に存
在するカルボキシメチルセルロースの総重量に基づいて種々の濃度の架橋剤を与
える。水とカルボキシメチルセルロースと架橋剤を含んでいる、結果として得ら
れた混合物を十分に混合する。次いで、約30℃から約50℃までの範囲で蒸発
乾燥することによって、溶液からカルボキシメチルセルロースを回収する。乾燥
後に、回収したカルボキシメチルセルロースを粉砕し、300から600マイク
ロメートルの粒体にふるいにかける。この粒体をオーブンの中で種々の時間及び
温度で熱処理する。カルボキシメチルセルロース、金属イオン架橋剤、架橋剤濃
度、熱処理温度、及び熱処理時間の種々の組み合わせを作成する。このようにし
て調製した種々のカルボキシメチルセルロースの初期荷重下吸収性値、並びに老
化特性を測定する。老化特性を試験するために、約23℃、及び約30から約6
0パーセントまでの間の相対湿度の周囲条件を用いる。カルボキシメチルセルロ
ースと架橋剤とAUL値との正確な組み合わせを、表5に示す。同様に、カルボ
キシメチルセルロースの対照用試料を、AULに関して試験する。これらの結果
も表5に示す。
【0079】
【表6】
【0080】 試料No.126は、試料No.114と同様に調製され、温度及び湿度制御
された環境におかれる。温度は約23℃に維持され、湿度は相対湿度約100パ
ーセントに維持される。老化研究の間の種々の時点で、試料をAUL値に関して
試験する。その結果を表6に示す。
【0081】
【表7】
【0082】 カルボキシメチルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を蒸留水
に溶かして2重量パーセントの溶液を作成し、市販のHobartミキサーを用
いて低速から中速で混合する。この溶液に種々の量のアンモニウム・ジルコニウ
ム・カーボネート(AZC)を加える。この溶液を、対流式オーブンの中で50
℃で夜通し乾燥させる。粉砕し、篩い分けした後に、試料をAUL値に関して試
験し、このときの後熱処理時間は0分である。試料をさらに架橋させるために、
温度110℃で種々の時間だけ後熱処理(硬化)を行う。この試料を再びAUL
値に関して試験する。その結果を表7に示す。
【0083】
【表8】
【0084】 カルボキシメチルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を蒸留水
に溶かして2重量パーセントの溶液を作成し、市販のHobartミキサーを用
いて低速から中速で混合する。試料133−141については、この溶液に、カ
ルボキシメチルセルロースの総重量の3重量パーセントのアンモニウム・ジルコ
ニウム・カーボネートを加える。試料142については、この溶液に、カルボキ
シメチルセルロースの総重量の1重量パーセントのアンモニウム・ジルコニウム
・カーボネートを加える。試料133は、対流式オーブンの中で50℃で2日間
乾燥される。試料134−135は、対流式オーブンの中で50℃で4日間乾燥
される。試料136−141は、対流式オーブンの中で80℃で4日間乾燥され
る。試料142は、対流式オーブンの中で80℃で2日間乾燥され、その後80
℃で20分間熱処理される。粉砕し、篩い分けした後に、試料は、温度及び湿度
制御された環境におかれる。温度は約23℃に維持され、湿度は相対湿度約10
0パーセントに維持される。老化研究の間の種々の時点で、試料をAUL値に関
して試験した。その結果を表8に示す。
【0085】
【表9】
【0086】 カルボキシメチルセルロース[Kraft処理を用いて北方の堅木から作成さ
れたセルロース・パルプから調製され、篩い分けした後の苛性処理に水酸化ナト
リウムが使用され、このセルロース・パルプは約43センチポアズの粘度と約2
023の重合度(平均数)を示し、このカルボキシメチルセルロースは約0.7
から約0.9までの範囲の置換度を有する]を蒸留水に溶かして2重量パーセン
トの溶液を作成し、市販のHobartミキサーを用いて低速から中速で混合す
る。この溶液に塩化第二鉄(CMCの重量の0.6重量パーセント)を加える。
この溶液を対流式オーブンの中で80℃で夜通し乾燥させる。粉砕し、篩い分け
した後に、試料をAUL値に関して試験する。試料をさらに架橋させるために、
140℃で種々の時間だけ、後熱処理を行う。この試料を再びAUL値に関して
試験する。その結果を表9に示す。
【0087】
【表10】
【0088】 試料No.144は、CMCが140℃で25分間、後熱処理された表9の材
料を示す。試料No.145は、CMCが140℃で30分間、後熱処理された
表9の材料を示す。これらの試料は、温度及び湿度制御された環境におかれる。
温度は約23℃に維持され、湿度は相対湿度約100パーセントに維持される。
20日間の老化研究の間の種々の時点で、試料をAUL値に関して試験する。そ
の結果を表10に示す。
【0089】
【表11】
【0090】 カルボキシメチルセルロースを蒸留水に溶かして2重量パーセントの溶液を作
成し、市販のHobartミキサーを用いて低速から中速で混合する。試料14
6及び148は、カルボキシメチルセルロースとしてAqualon CMC−
7H4Fを使用する。試料147は、表9で使用される試料を調製するための別
の処理を経て調製されたカルボキシメチルセルロースに類似のカルボキシメチル
セルロースを使用する。この溶液に種々の量の三価セリウム硫酸塩を加える。こ
の溶液を対流式オーブンの中で80℃で夜通し乾燥させる。粉砕し、篩い分けし
た後に、試料をAUL値に関して試験する。試料をさらに架橋させるために、1
40℃で種々の時間だけ後熱処理を行う。この試料を再びAUL値に関して試験
する。その結果を表11に示す。
【0091】
【表12】
【0092】 試料No.149は、CMC/Ce2(SO43の重量比が100対1であり
、CMCが140℃で60分間だけ後熱処理された表11の材料を示す。この試
料は、約23℃、及び相対湿度約30から約60パーセントの周囲条件に制御さ
れた環境におかれる。11ヶ月の老化研究の間の種々の時点で試料をAUL値に
関して試験する。その結果を表12に示す。
【0093】
【表13】
【0094】 試料No.150は、架橋剤が添加されていない、カルボキシメチルセルロー
スであるAqualon CMC−7H4Fを示す。試料No.151は、CM
C/Ce2l(SO43の重量比が100/1であり、CMCが140℃で50
分間だけ後熱処理された表11の材料を示す。試料No.152は、CMC/C
2(SO43の重量比が100/1であり、CMCが140℃で100分間だ
け後熱処理された表11の材料を示す。これらの試料は、温度及び湿度制御され
た環境におかれる。温度は約23℃に維持され、湿度は相対湿度約100パーセ
ントに維持される。老化研究の間の種々の時点で試料をAUL値に関して試験す
る。その結果を表13に示す。
【0095】
【表14】
【0096】 (実施例VII) カルボキシメチルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を蒸留水
に溶かして3重量パーセントの溶液を作成し、市販のワーリングブレンダーを用
いて低速で混合する。この溶液に、使用したCMCの重量に基づく種々の量の酸
を加える。この溶液をテフロン(登録商標)被覆されたトレイの中に広げ、対流
式オーブンの中で75℃で夜通し乾燥させる。粉砕し、篩い分けした後に、試料
をAUL値に関して試験する。その結果を表14に示す。
【0097】
【表15】
【0098】 架橋添加剤としてモノクロロ酢酸(MCAA)を用いる別の試料が、表14に
記載の試料を調製するのに用いられるのと同じ方法を用いて調製される。これら
の試料は、温度及び湿度制御された環境におかれる。試料170及び171につ
いては、温度が約23℃に維持され、湿度が相対湿度約100パーセントに維持
される。試料172及び173については、温度が華氏約110度(約43℃)
に維持され、湿度が相対湿度約80パーセントに維持される。試料174及び1
75については、温度が約23℃に維持され、湿度が相対湿度約30から約60
パーセントまでの周囲環境に維持される。老化研究の間の種々の時点で、0.3
psiで試料をAUL値に関して試験する。その結果を表15に示す。
【0099】
【表16】
【0100】 好ましいpHを達成するために、種々の量の酢酸を水に加える。カルボキシメ
チルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を酸性の水に溶かして、
3重量パーセントのCMC溶液を作成し、市販のワーリングブレンダーを用いて
低速で混合する。CMCが酸性の水に完全に溶けた後に、この混合物のpHを測
定する。このpH値を表16に報告する。この溶液をテフロン被覆されたトレイ
の中に広げ、対流式オーブンの中で40℃で夜通し乾燥させ、粉砕し、篩い分け
する。試料をさらに架橋させるために、種々の温度で種々の時間だけ後熱処理を
行う。これらの試料は、温度及び湿度制御された環境におかれる。試料176−
180については、カルボキシメチルセルロースとしてAqualon CMC
-7H4Fが用いられ、使用される熱処理条件は140℃で90分間であり、使
用される老化条件は、温度が約23℃に維持され、湿度が相対湿度約30から約
60パーセントまでの周囲環境に維持される。試料181−182については、
カルボキシメチルセルロースとしてAqualon CMC-7HCFが用いら
れ、使用される熱処理条件は、試料181は100℃で120分間で、試料18
2は150℃で35分間であり、使用される老化条件については、温度が約23
℃に維持され、湿度が相対湿度約30から約60パーセントまでの周囲環境に維
持される。
【0101】
【表17】
【0102】 (実施例VIII) カルボキシメチルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を蒸留水
に溶かして、2重量パーセント溶液を作成し、市販のHobartミキサーを用
いて低速から中速で混合する。この溶液に種々の量のアミノ酸であるアスパラギ
ン酸(AA)を加える。この溶液を対流式オーブンの中で80℃で夜通し乾燥さ
せる。粉砕し、篩い分けした後に、試料を0.3psiでAUL値に関して試験
する。試料をさらに架橋させるために、140℃の温度で種々の時間だけ後熱処
理を行う。試料を約0.3psiでAUL値に関して再度試験する。その結果を
表17に示す。
【0103】 試料No.188は、アスパラギン酸/CMCの重量比が2.5/100であ
り、CMCが110℃で種々の時間だけ後熱処理された表17の材料を示す。熱
処理後に、この試料を0.3psiでAUL値に関して試験する。その結果を表
18に示す。 試料No.189は、CMCが温度110℃で10分間だけ後熱処理された表
18の材料を示す。試料No.190は、CMCが温度110℃で15分間だけ
後熱処理された表18の材料を示す。試料No.191は、CMCが温度110
℃で20分間だけ後熱処理された表18の材料を示す。試料No.192は、C
MCにアスパラギン酸が添加されておらず、CMCが温度140℃で30分間だ
け後熱処理された対照試料を示す。これらの試料は、温度及び湿度制御された環
境におかれる。温度は約23℃に維持され、湿度は相対湿度約100パーセント
に維持される。老化研究の間の種々の時点で試料をAUL値に関して試験する。
その結果を表19に示す。
【0104】
【表18】
【0105】
【表19】
【0106】
【表20】
【0107】 (実施例IX) カルボキシメチルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を蒸留水
に溶かして2重量パーセント溶液を作成し、攪拌器の付いたステンレス・スチー
ル・ミキサーを用いて混合する。この溶液に、架橋剤として種々の量のクエン酸
(CA)、及び架橋触媒として次亜リン酸ナトリウム(SHP)を加える。この
溶液を25℃で良く混合し、テフロン被覆されたトレイに注ぎ、対流式オーブン
の中で95℃で16時間乾燥させる。300から600ミクロンの大きさの破片
に粉砕し、篩い分けした後に、試料を0.3psiでAUL値に関して試験する
。その結果を表20に示す。 試料196、197及び199も、温度及び湿度制御された環境におかれる。
温度は約25℃に維持され、湿度は相対湿度約100パーセントに維持される。
老化研究の間の種々の時点で、試料を0.3psiでAUL値に関して試験する
。その結果を表21に示す。
【0108】
【表21】
【0109】
【表22】
【0110】 (実施例X) 一般的なスラリー加工の合成法が、セルロースからカルボキシメチルセルロー
スの試料を調製するのに用いられ、該方法は以下に説明される。 機械式のスターラー、不活性ガス導入口、及び温度制御プローブを備える反応
がまの中で、15グラムのセルロースを400ミリリットルのイソプロパノール
に浸す。次いで、35ミリリットルの水(好ましい量のアルカリを含んでいる)
を加える。適切な量のクロロ酢酸(CAA)を加える前に、そのスラリーを室温
(約23℃)で30分間攪拌する。60℃で3時間、反応させる。次いでスラリ
ーをろ過し、その生成物を、メタノールと水の70:30体積パーセント溶液(
400ml)で2回洗浄し、400mlのメタノールで1回洗浄して乾燥させる
。次いで、回収したカルボキシメチルセルロースを水の中に分散させ、30℃で
乾燥し、粒体に粉砕する。300から600ミクロンまでの間の微粒子大の砕片
を吸収性試験用に収集する。カルボキシメチルセルロース生成物の置換度(D.
S.)は、.sup.1 H−NMR分光法により測定される。カルボキシメチ
ルセルロース生成物の分散の形態的な特徴は、クロス偏光光学顕微鏡法とX線回
折により観測される。AUL試験は0.3psiで行われる。老化試験は、室温
(約24℃)で水蒸気で飽和された(相対湿度100パーセント)チャンバに、
粒体の試料を入れることによって達成される。老化時間における特定の間隔で試
料をチャンバから取り出し、吸収性試験を行う前に周囲条件で2日間乾燥させる
。老化を継続するために、使用しない試料をチャンバに戻す。
【0111】 表22−24に特定される以下の試料については、種々のセルロース・パルプ
すなわちカルボキシメチルセルロースが使用される。Aqualonのセルロー
ス・ガムであるCMC−7H4Fは、CMC−7H4Fという表記により特定さ
れる。Porosanier−Jという商品名でITT Rayonier C
orp.から市販されているセルロース・パルプは、約8.4デシリットル/g
の固有の粘度を有し、かつ約98.7パーセントのアルファ・セルロース含量を
有する南方のパイン材であり、ITTという表記により特定される。Grade
1050という商品名でSouthern Cellulose Produc
ts, Inc.から市販されているセルロース・パルプは、約99.2パーセ
ントのアルファ・セルロース含量を有するコットン・リンター・パルプであり、
SCという表記により特定される。漂白した後に低温苛性処理を行わず、Kra
ft処理を用いて調製され、約15.3センチポアズの粘度と約94.6パーセ
ントのアルファ・セルロース含量を有するセルロース・パルプは、CR#8とい
う表記により特定される。Kraft処理を用いて南方の軟材チップから調製さ
れ、漂白した後の低温苛性処理のために水酸化ナトリウムが使用され、約19.
8センチポアズの粘度と約1477の重合度(平均数)を有するセルロース・パ
ルプは、CR#10という表記により特定される。Kraft処理を用いて南方
の軟材から調製され、漂白した後の低温苛性処理のために水酸化ナトリウムが使
用され、約16.6センチポアズの粘度と約1368の重合度(平均数)を有す
るセルロース・パルプは、CR#11という表記により特定される。漂白した後
に低温苛性処理を行わず、Kraft処理を用いてポプラ・チップから調製され
、約41.2センチポアズの粘度と約1997の重合度(平均数)を有するセル
ロース・パルプは、CR#18という表記により特定される。表9の試料143
を調製するのに使用されるセルロース・パルプは、CR#21という表記により
特定される。
【0112】 比較のために、水溶性のカルボキシメチルセルロースの試料を合成する。表2
2は、調製した試料の反応条件と吸収性値を与える。試料は全て、試験する食塩
水に可溶であり、そのAUL値は、周囲温度(約24℃)及び約100パーセン
トの相対湿度で老化された試料についてのものである。 アルカリとして水酸化カリウム(KOH)を用いて試料を調製する。表23は
、調製した試料の反応条件と吸収性値を与える。試料は、水に分散させた時には
全て半透明すなわち繊維質である。 例えば、試料207と試料212とを比較することから分かるように、水酸化
カリウムの使用は、水酸化ナトリウムの使用と比べて高い初期荷重下吸収性値を
呈し、かつ老化安定性を呈するカルボキシメチルセルロースを与える。
【0113】 試料No.213及び214は、2:1より少ないアルカリのクロロ酢酸に対
するモル比を用いて示されるように、化学量論的な量より少ないアルカリを用い
て調製される。試料No.215から222までは、1:1より少ないクロロ酢
酸のセルロースの対するモル比を用いて示されるように、より少ない改質剤を用
いて調製される。 表24は、調製した試料の反応条件と吸収性値を与える。 試料208及び214−217は、同様に温度及び湿度制御された環境におか
れる。温度は約23℃に維持され、湿度は相対湿度約100パーセントに維持さ
れる。老化研究の間の種々の時点で、試料を0.3psiでAUL値に関して試
験する。その結果を表25に示す。
【0114】
【表23】
【0115】
【表24】
【0116】
【表25】
【0117】
【表26】
【0118】 (実施例XI) カルボキシメチルセルロース(Aqualon CMC−7H4F)を蒸留水
に溶かして2重量パーセント溶液を作成し、市販のHobartミキサーを用い
て低速から中速で混合する。この溶液を対流式オーブンの中で80℃で夜通し乾
燥させて、粉砕し、篩い分けする。試料を架橋させるために、226℃の温度で
種々の時間だけ後熱処理を行う。これらの試料は、温度及び湿度制御された環境
におかれる。試料223−228については、温度が約37.8℃に維持され、
湿度が相対湿度約80パーセントに維持される。試料229−234については
、温度が約25℃に維持され、湿度が相対湿度約100パーセントに維持される
。老化研究の間の種々の時点で、試料を0.3psiでAUL値に関して試験す
る。その結果を表26に示す。
【0119】
【表27】
【0120】 (実施例XII) アクアロン・セルロース・ガムCMC−7HCF又はCMC−7H4Fという
商品名でAqualon Companyから市販されているカルボキシメチル
セルロースナトリウムを用意する。CMC-7H4Fカルボキシメチルセルロー
スは、約0.7の平均置換度と、1パーセント水溶液において25℃で約250
0−6000センチポアズの粘度を有する。各カルボキシメチルセルロースを蒸
留水に溶かして、溶液の総重量の約2重量パーセントのカルボキシメチルセルロ
ースを含んでいる溶液を作成する。次いで、この溶液の一部を、中性のpHにす
るか又は塩酸(約0.1モルの水溶液)を加えることにより僅かに酸性にするか
、或いは水酸化ナトリウム(約0.1モルの水溶液)を加えることにより塩基性
にする。空気対流式オーブンの中で約80℃で蒸発乾燥することにより、この溶
液からカルボキシメチルセルロースを回収する。乾燥後に、回収したカルボキシ
メチルセルロースをブレンダの中で粉砕して粒体にし、オーブンの中で種々の時
間及び温度で熱処理する。温度、時間、及び溶液のpHの種々の組み合わせを作
成し、この試料を60日間の老化研究の間の種々の時点でAUL値について評価
する。約24℃の室温及び約25パーセントから約45パーセントまでの間の相
対湿度でAUL老化研究を行った。調製プロセスの条件すなわち℃/分は、試料
が熱処理される、セルシウス度で表される温度と、分で表される時間を示す。表
27において、試料No.235−272は、CMC−7HCFカルボキシメチ
ルセルロースを使用し、試料No.273−279は、CMC−7H4Fカルボ
キシメチルセルロースを使用する。
【0121】
【表28】
【0122】 (実施例XIII) アクアロン・セルロース・ガムCMC−7H4Fカルボキシメチルセルロース
を蒸留水に溶かして、溶液の総重量の約2重量パーセントのカルボキシメチルセ
ルロースを含む溶液を作成する。次いで、この溶液の一部を、中性のpHにする
か又は塩酸(約0.1モルの水溶液)を加えることにより僅かに酸性にするか、
或いは水酸化ナトリウム(約0.1モルの水溶液)を加えることにより塩基性に
する。空気対流式オーブンの中で約80℃で蒸発乾燥することにより、この溶液
からカルボキシメチルセルロースを回収する。乾燥後に、回収したカルボキシメ
チルセルロースをブレンダの中で粉砕して粒体にし、オーブンの中で種々の時間
及び温度で熱処理する。温度、時間、及び溶液のpHの種々の組み合わせを作成
し、この試料を60日間の老化研究の間の種々の時間でAUL値について評価す
る。約24℃の室温及び約25パーセントから約45パーセントまでの間の相対
湿度でAUL老化研究を行った。調製プロセスの条件と、種々の試料のAUL値
を表28に示す。列記されたpHは、カルボキシメチルセルロースを回収する前
のカルボキシメチルセルロースと水の溶液についてのものである。表28におい
て、℃/分は、試料が熱処理される、セルシウス度で表される温度と、分で表さ
れる時間を示す。
【0123】
【表29】
【0124】 (実施例XIV) 実施例XIVからXVIIにおいては、実施例XIVからXVIIまでに従っ
て調製されたカルボキシメチルセルロース超吸収性材料について老化研究を行っ
た。その結果が表29−33に示されており、実施例XIVからXVIIまでに
従って調製されたカルボキシメチルセルロース超吸収性材料は、相対湿度100
%で60日間老化後に、初期AULの少なくとも50%の保持を示さない。
【0125】 アクアロン(登録商標)セルロース・ガムCMC−7HCF又はCMC−7H
4Fという商品名でAqualon Companyから市販されているカルボ
キシメチルセルロースナトリウムを用意する。このカルボキシメチルセルロース
は、0.7の平均置換度を有する。CMC−7H4Fは、CMC−7HCFより
僅かに高い分子量を有する。カルボキシメチルセルロースを蒸留水に溶かして、
溶液の総重量の2重量パーセントのカルボキシメチルセルロースを含んでいる溶
液を作成する。次いで、この溶液を、中性のpHにするか又は塩酸(約0.1モ
ルの水溶液)を加えることにより僅かに酸性にするか、或いは水酸化ナトリウム
(約0.1モルの水溶液)を加えることにより塩基性にする。Blue M空気
対流式オーブンの中で約80℃で蒸発乾燥することにより、この溶液からカルボ
キシメチルセルロースを回収する。乾燥後に、回収したカルボキシメチルセルロ
ースをブレンダの中で粉砕して粒体にし、オーブンの中で種々の時間及び温度で
熱処理する。温度、時間、及び溶液のpHの種々の組み合わせを作成し、結果と
して得られたカルボキシメチルセルロースの物理的特性を測定する。正確な反応
条件と結果として得られたカルボキシメチルセルロースの物理的特性を表29に
示す。試料No.No−38は、CMC−7HCFを使用し、試料No.N39
−45は、CMC−7H4Fを使用する。回収する前に、カルボキシメチルセル
ロースと水の溶液のpHを書きとめる(モル酸性化度)。0.3psiの荷重下
でカルボキシメチルセルロースのグラム当たりに吸収された食塩水溶液(0.9
重量パーセント)のグラム数として荷重下吸収性を書きとめる。
【0126】
【表30】
【0127】
【表31】
【0128】 (実施例XV) アクアロン(登録商標)セルロース・ガムCMC−9H4という商品名でAq
ualon Companyから市販されているカルボキシメチルセルロースナ
トリウムを使用することを除いて、実施例XIVを繰り返す。このカルボキシメ
チルセルロースは、0.9の平均置換度を有する。正確な反応条件と、結果とし
て得られたカルボキシメチルセルロースの物理的特性を表30に示す。
【0129】
【表32】
【0130】 (実施例XVI) カルボキシメチルセルロースを回収して、粒体及びフレークの両方が形成され
るように粉砕することを除いて、実施例XVを繰り返す。次いで、このカルボキ
シメチルセルロースを150℃で種々の時間だけ熱処理して、熱処理プロセスに
対する形状の影響を求める。その結果を表31に示す。試料N69−73は粒体
の形態である。試料N74−80はフレークの形態である。
【0131】
【表33】
【0132】 (実施例XVII) カルボキシメチルセルロースを蒸留水に溶かして、溶液の総重量の23重量パ
ーセントのカルボキシメチルセルロースを含む溶液を作成することを除いて、実
施例XVを繰り返す。粒体の形態の回収したカルボキシメチルセルロースを、1
50℃で種々の時間だけ熱処理する。結果として得られたポリマーの物理的特性
を表32に示す。
【0133】
【表34】
【0134】 カルボキシメチルセルロースを水溶液に溶かして回収することを行わずに、熱
処理プロセスを行って、実施例XIV及び実施例XVのカルボキシメチルセルロ
ースの対照試料を調製した。熱処理ステップの正確な反応条件と、結果として得
られたポリマーの物理的特性を表33に示す。両方の対照試料は、熱処理ステッ
プの後でさえも水溶性のままである。
【0135】
【表35】
【0136】 本発明は特定の実施形態に関して説明されてきたが、詳細な説明から多数の同
等の変更及び変形が明らかとなるであろう。したがって、上記の特定の実施例は
、特許請求の範囲の請求項に記載されるような本発明の範囲を、如何なる方法に
よっても制限することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸収性材料の荷重下吸収性の値を測定する装置を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/26 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C003 AA24 4C081 AA02 BB01 CD021 CD031 CD041 CD091 DA04 DB01 EA12 4C098 AA09 CC01 CE06 DD05 DD30 4G066 AA14D AC02B AC35B BA38 CA43 DA11 FA18 FA34 FA36

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベー
    スの材料を作成する方法であって、 a)水溶性のカルボキシアルキル多糖類が水に溶けている、水溶性のカルボキ
    シアルキル多糖類の混合液を用意し、 b)前記混合液からカルボキシアルキル多糖類を回収して、回収されたカルボ
    キシアルキル多糖類を作成し、 c)前記回収されたカルボキシアルキル多糖類を約50℃を上回る温度で熱処
    理して、少なくとも17の初期荷重下吸収性値を有する水膨潤性及び非水溶性の
    カルボキシアルキル多糖類を作成し、 d)少なくとも約60パーセントの相対湿度及び約24℃で60日間老化させ
    た後に、初期荷重下吸収性値の少なくとも50パーセントを保持すること、 を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記水溶性のカルボキシアルキル多糖類の混合液が約4.0
    から約7.5までの間のpHを有することを特徴とする請求項1に記載の好まし
    い荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  3. 【請求項3】 前記保持ステップが、前記水膨潤性及び非水溶性のカルボキ
    シアルキル多糖類を、少なくとも約60パーセントの相対湿度及び約24℃で約
    60日間エージングすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の好ましい
    荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  4. 【請求項4】 前記エージングが、少なくとも約80パーセントの相対湿度
    でのエージングを含むことを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性
    と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  5. 【請求項5】 前記エージングが、少なくとも約100パーセントの相対湿
    度でのエージングを含むことを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収
    性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  6. 【請求項6】 前記熱処理が、カルボキシアルキル多糖類を架橋させて水膨
    潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類を生成させるのに効果的な時間だ
    け約50℃を上回る温度で前記回収したカルボキシアルキル多糖類を熱処理する
    ことを含むことを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい
    老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  7. 【請求項7】 前記水溶性のカルボキシアルキル多糖類の混合液が、均一混
    合物からなることを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好まし
    い老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  8. 【請求項8】 前記カルボキシアルキル多糖類が、セルロース、デンプン、
    グアー、カラゲナン、寒天、ゲランガム、キチン、キトサン、及び、セルロース
    、デンプン、グアー、カラゲナン、寒天、ゲランガム、キチン、キトサンの混合
    物からなる群から選択された多糖類から調製されることを特徴とする請求項1に
    記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作
    成する方法。
  9. 【請求項9】 前記カルボキシアルキル多糖類がカルボキシメチル多糖類で
    あることを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特
    性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  10. 【請求項10】 前記カルボキシアルキル多糖類がカルボキシメチルセルロ
    ースであることを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい
    老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  11. 【請求項11】 前記カルボキシアルキル多糖類が蒸発乾燥することによっ
    て回収されることを特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好まし
    い老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法。
  12. 【請求項12】 前記水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類が
    、少なくとも約20の初期荷重下吸収性値を呈することを特徴とする請求項1に
    記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作
    成する方法。
  13. 【請求項13】 前記水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類が
    、約23℃及び少なくとも約60パーセントの相対湿度で約60日間エージング
    した後に、少なくとも約70パーセントの初期荷重下吸収性値を保持することを
    特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する
    天然ベースの材料を作成する方法。
  14. 【請求項14】 前記水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類が
    、約23℃及び少なくとも約100パーセントの相対湿度で約60日間エージン
    グした後に、少なくとも約50パーセントの初期荷重下吸収性値を保持すること
    を特徴とする請求項1に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有す
    る天然ベースの材料を作成する方法。
  15. 【請求項15】 前記水溶性のカルボキシアルキル多糖類の混合液が約6.
    0から約7.5までの間のpHを有することを特徴とする請求項2に記載の好ま
    しい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を作成する方法
  16. 【請求項16】 前記エージングが、約24℃で約60日間少なくとも約6
    0パーセントの相対湿度でエージングすることを含むことを特徴とする請求項5
    に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材料を
    作成する方法。
  17. 【請求項17】 前記カルボキシアルキル多糖類が、約100℃から約20
    0℃までの温度で約1分から約600分間、熱処理されることを特徴とする請求
    項6に記載の好ましい荷重下吸収性と好ましい老化特性を有する天然ベースの材
    料を作成する方法。
  18. 【請求項18】 水溶性のカルボキシアルキル多糖類をpH約4.0から約
    7.5の間で水に溶かした水溶性のカルボキシアルキル多糖類の混合液を用意し
    、前記混合液からカルボキシアルキル多糖類を回収して回収されたカルボキシア
    ルキル多糖類を作成し、前記回収されたカルボキシアルキル多糖類を約50℃を
    上回る温度で熱処理して水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類を作
    成することによって作成され、少なくとも約17の初期荷重下吸収性値を有し、
    かつ60日後に初期荷重下吸収性値の少なくとも約50パーセントの荷重下吸収
    性値を有するカルボキシアルキル多糖類からなる水膨潤性及び非水溶性のカルボ
    キシアルキル多糖類。
  19. 【請求項19】 約24℃で100パーセントの相対湿度の下で60日後に
    、初期荷重下吸収性の少なくとも約50パーセントの荷重下吸収性を有すること
    を特徴とする請求項18に記載の水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多
    糖類。
  20. 【請求項20】 好ましい荷重下吸収性と好ましい老化安定性を有する天然
    ベースの材料を作成する方法であって、 a)カルボキシアルキル多糖類がpH約6.0から約7.5の間で水に溶けて
    いる水溶性のカルボキシアルキル多糖類の均一混合液を用意し、 b)蒸発乾燥により前記混合液からカルボキシアルキル多糖類を回収して回収
    されたカルボキシアルキル多糖類を作成し、 c)前記回収されたカルボキシアルキル多糖類を約100℃から約200℃ま
    での温度で約5分から約100分までの時間だけ熱処理して、少なくとも20の
    初期荷重下吸収性値を有する水膨潤性及び非水溶性のカルボキシアルキル多糖類
    を作成し、 d)24℃で60日間少なくとも約60パーセントの相対湿度の下で老化させ
    た後に、初期荷重下吸収性値の少なくとも70パーセントを保持すること、 を含むことを特徴とする方法。
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