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JP2003527868A - ミルクの栄養ミネラル強化 - Google Patents

ミルクの栄養ミネラル強化

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JP2003527868A
JP2003527868A JP2001570104A JP2001570104A JP2003527868A JP 2003527868 A JP2003527868 A JP 2003527868A JP 2001570104 A JP2001570104 A JP 2001570104A JP 2001570104 A JP2001570104 A JP 2001570104A JP 2003527868 A JP2003527868 A JP 2003527868A
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JP
Japan
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milk
calcium
orthophosphate
mineral
fortified
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Application number
JP2001570104A
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English (en)
Inventor
オーガスティン,メアリー・アン
ウィリアムス,ロデリック・パッターソン・ウィンフィールド
Original Assignee
オーストラリアン・フード・インダストリー・サイエンス・センター
コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガナイゼーション
デアリー・リサーチ・アンド・ディベロープメント・コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by オーストラリアン・フード・インダストリー・サイエンス・センター, コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガナイゼーション, デアリー・リサーチ・アンド・ディベロープメント・コーポレーション filed Critical オーストラリアン・フード・インダストリー・サイエンス・センター
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Abstract

(57)【要約】 カルシウムおよび/または栄養ミネラル強化のミルクあるいは粉ミルクでは、ミルクを熱に対して安定にするために、ピロリン酸塩またはオルトリン酸塩を、6.5〜7.5のpH範囲を保持することと組合せて使用する。追加のカルシウムおよび/または栄養ミネラルを、リン酸塩の添加前または添加後に可溶形にて加える。好ましいオルトリン酸塩は、オルトリン酸二水素一ナトリウム、オルトリン酸水素二ナトリウム、オルトリン酸三ナトリウム、オルトリン酸二水素一カリウム、オルトリン酸水素二カリウム、およびオルトリン酸三カリウムの1種以上である。オルトリン酸塩の適切な混合物を使用すれば、pHを調節するためのアルカリ剤を加える必要はない。本発明のミルク物品、または粉ミルクから再構成される本発明のミルク物品は、熱に対して安定であり、半透明性、ザラザラした口中感触、または他の安定化強化ミルクに付きものの沈殿物生成という問題を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、カルシウムもしくは他の栄養ミネラル強化ミルク、トーンドミルク
(toned milk)、または粉ミルクの製造法に関する。
【0002】 発明の背景 カルシウムは、ヒトの栄養素における必須ミネラルであり、成人の体重の約1.
5〜2%を構成する。カルシウムは、骨や歯のための骨格構造をもたらす他に、他
の多くの日常的身体機能において重要な役割を果たしている。カルシウムは、血
液の正常な凝固、神経インパルスの伝導、および筋肉の収縮と弛緩だけでなく、
体液、ホルモン分泌、および細胞分裂の調節に関しても重要である。
【0003】 カルシウムは、骨粗鬆症等の疾患の予防に対してある役割が期待されるので、
最近では規定食処方計画において注目が高まっている。カルシウムに対する一日
当たりの推奨摂取量(RDA)は、女性の場合が1200mgであり、男性の場合が800mgで
ある。乳製品は優れたカルシウム源と考えられており、基本的には乳製品を摂取
することでRDAに対する要件が満たされる。
【0004】 ミルクは乳製品であり、従ってカルシウム源である。ミルクは一般に、1リッ
トル当たり1200mgのカルシウムを含有する。しかしながら、カルシウムに対する
要求量が増大してくるにつれて、1回分の摂取にてより多くの量のカルシウムを
含んだカルシウム強化ミルクを製造することが必要になっている。
【0005】 カルシウム強化ミルクは、乳製品をあまり多くは摂取しない人々にとって、カ
ルシウムミネラル補助食品に代わるものとなる。 幾つかのカルシウム強化ミルク製品は、感触がザラザラしていて沈降しやすい
という欠点を有する、比較的溶解しにくい形態のカルシウム(例えば、リン酸三
カルシウムや炭酸カルシウム)を使用している。これらの形態のカルシウムでは
、カルシウムを懸濁状態に保持するために懸濁剤を使用する必要がある。
【0006】 カルシウム塩をミルクに加えるとpHが低下する、ということが明らかになって
いる。このpH低下が、低温殺菌後に沈降が起こるという、こうしたカルシウム強
化ミルクにおける熱安定性の欠如の1つの理由であると考えられている。添加さ
れたカルシウムによってミルクのカルシウム活性が高くなることも、熱に対して
不安定であることの原因となっている。このため、製造業者によっては、低温殺
菌の後にカルシウムを加えている。
【0007】 米国特許第5,449,523号は、カルシウム強化ヨーグルトの製造法を開示してい
る。該製造法は、発酵性の乳製品、アルカリ剤、キレート化剤(好ましくはクエ
ン酸アルカリ金属塩)、および可溶性カルシウム源を混合する工程を含む。アル
カリ剤とキレート化剤は、ヨーグルトベースミックスのpHを約6.7以上に保持す
るのに効果的な量にて混合物に加える。次いでヨーグルトベースミックスを低温
殺菌し、冷却し、ヨーグルトスターターを植え付ける。該米国特許によれば、そ
の発明は、低温殺菌の前にpHが約6.7未満に低下しなければ、ヨーグルトの熱安
定性を大幅に高めることができるという発見に基づいているとのことである。さ
らに、キレート化剤および/またはアルカリ剤を、カルシウム源とほぼ同時に、p
Hが6.7未満に低下するのを防ぐのに効果的な量にて加えることによって、pHを6.
7以上に保持しつつ追加のカルシウム源をミルクに加えることができる。クエン
酸塩と他のキレート化剤でミルクを安定化させると、明らかに蛋白質ミセルから
のカルシウムの移行と血清中へのカゼインの放出によってミルクが半透明になる
、ということが経験からわかっている。
【0008】 マグネシウム、鉄、亜鉛等の他の栄養ミネラルがミルクやミルク製品に加えら
れることも多くなってきた。 本発明の目的は、上記のような欠点をもたない熱安定性の良好なカルシウムお
よび他の栄養ミネラル強化ミルクを提供することにある。
【0009】 本発明の他の目的は、再構成後において再処理したときに良好な熱安定性を有
するような、カルシウムおよび他の栄養ミネラル強化粉ミルクを得ることにある
【0010】 発明の簡単な説明 本発明は、カルシウムおよび/または栄養ミネラルが蛋白質ミセル中に移行す
るのを可能にし、pHを6.5〜7.5(好ましくは6.8〜7.0)の範囲内に入るように保持
する有効量のリン酸塩を加えることによって、カルシウムおよび/または栄養ミ
ネラル強化ミルクを安定化させることができる、という発見に基づいている。こ
れは、高濃度においてカゼインミセルを分解し、ミセルからのカルシウムの移行
と血清中へのカゼインの放出を引き起こすキレート化剤(例えば、クエン酸塩や
ポリリン酸塩)の影響とは対照的である。本発明に従って加えられるリン酸塩は
、カゼインミセルの完全性を保持する。
【0011】 本明細書全体を通じて、ミルクまたは強化ミルクとは、飲料として意図されて
いるか、あるいはさらなる処理用に使用される成分として意図されている新鮮な
ミルク、再構成ミルク、調製ミルク、または栄養強化ミルクを含めたミルクベー
スの製品を意味している。前記成分は、ミルク、濃縮ミルク、または粉ミルクで
あってよく、前記のさらなる処理は、他の乳製品(例えば、チーズ、ヨーグルト
、ミルクから作製した粉ミルク、濃縮ミルク、またはミルクパウダー)を製造す
るための処理を含む。カルシウム以外の栄養ミネラルは、鉄、マグネシウム、亜
鉛、またはマンガンである。
【0012】 従って本発明は、 −可溶性のカルシウム化合物および/または栄養ミネラル化合物をミルクに加
える工程; および −カルシウムおよび/または栄養ミネラルの添加前あるいは添加後に、カルシ
ウムおよび/または栄養ミネラルが蛋白質ミセル中に移行するのを可能にし、pH
を6.5〜7.5の範囲内に入るように保持する有効量のリン酸塩を加える工程; を含む、カルシウムまたは栄養ミネラル強化ミルクの製造法を提供する。
【0013】 好ましいリン酸塩はピロリン酸塩またはオルトリン酸塩であり、オルトリン酸
二水素一ナトリウム、オルトリン酸水素二ナトリウム、オルトリン酸三ナトリウ
ム、オルトリン酸二水素一カリウム、オルトリン酸水素二カリウム、およびオル
トリン酸三カリウムの1種以上であるのが好ましい。
【0014】 さらなる態様においては、本発明は、ミルク; 可溶性のカルシウム化合物もし
くは栄養ミネラル化合物; ならびにカルシウムまたは栄養ミネラルが蛋白質ミセ
ル中に移行するのを可能にし、pHを、熱処理中にミルクを安定化させるのに効果
的な6.5〜7.5の範囲内に入るように保持するある量のリン酸塩; を含むカルシウ
ムまたは栄養ミネラル強化ミルクを提供する。
【0015】 本発明に従って加えられるカルシウムまたは栄養ミネラルでは、懸濁剤を加え
る必要がない。カルシウムおよび/または栄養ミネラルは、可溶性の塩として加
えるのが好ましい。ミルクに加えられたミネラルは、オルトリン酸塩が存在する
と、ミルクのミセル相中に移行し、そこでミセル中にてコロイド懸濁液状態で保
持される、と考えられる。他の形態の可溶性カルシウムまたは可溶性栄養ミネラ
ルは、クエン酸塩等のキレート化剤と共に加えると、ミセルから外へのカルシウ
ム移行を促進する逆の作用を示し、この結果、ミルクは半透明の外観を呈するよ
うになる。オルトリン酸塩はミセル中への移行を促進するので、熱安定性ミルク
においてはカルシウム強化含量に対する上限も増大する。
【0016】 本発明のリン酸塩を使用すると、熱安定性の強化ミルクが確実に得られるpH範
囲が、クエン酸等のキレート化剤を使用する場合より広くなる。カルシウム強化
ミルクのpHは、適切なリン酸塩、オルトリン酸塩、またはリン酸塩とオルトリン
酸塩との混合物を加えることによって制御することができる。例えば、オルトリ
ン酸三ナトリウムはアルカリ性が高く、オルトリン酸二ナトリウムは弱アルカリ
性であり、オルトリン酸一ナトリウムはやや酸性である。食品用の適切なアルカ
リもしくは酸を使用してpHを6.5〜7.5の範囲内になるよう調節することも本発明
の範囲内に含まれる。カルシウム強化ミルクに加えるアルカリ剤の量は、pHを所
定の範囲内に入れるのに充分な量である。pHは7に近いのが最適であるが、6.5〜
7.5の範囲であれば充分な熱安定性を達成することができる。
【0017】 カルシウム強化ミルクに加えるオルトリン酸塩の量は、ミルクに加えられる追
加カルシウムの量、および施そうとする熱処理の方法に大きく依存する。通常は
、添加カルシウムと添加オルトリン酸塩との比がモル基準にて1:1となるよう、
充分な量のオルトリン酸塩をミルクに加える。ミルクの固有の熱安定性、および
カルシウム強化のレベルに応じて、より高い比又はより低い比を使用することが
できる。しかしながら、添加カルシウムと添加オルトリン酸塩との比は、高温の
熱処理(90℃で10分)が必要とされるときは、モル基準にて通常2:1〜1:2の範囲で
ある。低温殺菌の条件下では(例えば、72℃で30秒)、より低いレベルのリン酸塩
が適切である。
【0018】 本発明の好ましい態様においては、最終的に得られるカルシウム強化スキムミ
ルクソリッド(finished calcium enriched skim milk solid)の1kg当たり8gのカ
ルシウムが加えられる。従って、カルシウム添加の実際のレベルは、強化しよう
とするミルク中のミルクソリッドのレベルに依存する。標準的なテキスト(P. Wa
lstra and R. Jenness, "Dairy Chemistry and Physics", John Wiley & Sons,
New York (1984))によれば、スキムミルク(9〜9.5%のソリッドを含有)のカルシ
ウム含量は1200〜1300mg/リットルの範囲である。従って、例えば、1kgの標準的
なスキムミルクが92.5gのソリッドと1250mg/リットルのカルシウムを含有してい
る場合、必要とされるカルシウム添加量は、ミルク1kg当たりカルシウム785mgで
ある。他の栄養ミネラルに対する好ましい添加レベルは、強化ミルクソリッド10
0gに対して、一日当たりの最大推奨摂取量が得られるように意図される。鉄と亜
鉛とマンガンの場合、これらは、カルシウムおよびマグネシウムに対する一日当
たりの必要量と比較してかなり少ない量である。
【0019】 適切な形態のオルトリン酸塩が使用される幾つかのケースでは、ミルクの状態
やその年の季節に依存して、アルカリ剤が必要とされないことがある。他の形態
のオルトリン酸塩が使用されると、必要とされるアルカリ剤の量が多くなるが、
この場合もミルク固有の性質に依存する。
【0020】 カルシウム化合物、オルトリン酸塩、およびpH調節剤をミルクに加える順序は
重要なことではない。しかしながら、必要であれば、カルシウム化合物とオルト
リン酸塩を加えた後にpHを適切に調節するほうが簡単であることは明らかである
【0021】 本発明のカルシウムおよび/または栄養ミネラル強化ミルクは低温殺菌するこ
ともできるし(例えば72℃にて30秒)、あるいは他の条件にて熱処理することもで
きる(例えば90℃にて10分)。ミルクを低温または高温で熱処理してから濃縮・乾
燥して粉ミルクを生成させることにより、粉ミルクに特定の性質が付与される。
例えば、高温で熱処理すると、再構成して特定の用途に使用するときに、ミルク
の水に対する結合能力、粘度特性、およびゲル化特性が向上する。低温熱処理と
高温熱処理を施すことにより、乳漿蛋白窒素インデックス(WPNI)(スキム粉ミル
クに対する国際貿易において使用される規格)に基づいた低温熱規格または高温
熱規格に適合する粉ミルクが得られる。
【0022】 ミルクは、カルシウム源を加える前でも後でも均質化することができる。 ピロリン酸塩またはオルトリン酸塩の適切な混合物をミルクまたはトーンドミ
ルク(toned milk)に加えることにより、従来のミルクの場合と同等のpH範囲が保
持される。このようにして熱安定性が改良されることにより、熱処理および/ま
たは低温殺菌の前に、乳蛋白質沈殿物の望ましくない形成を起こすことなくカル
シウム源をミルクに加えることができる、という形でカルシウム強化ミルクを製
造することが可能となる。
【0023】 ミルクまたはトーンドミルク(toned milk)は均質化することができる。本発明
においては、一般的に使用されているいかなる均質化条件も適切に使用すること
ができる。
【0024】 当業界によく知られている方法を使用して、好ましくは特定の温度および時間
にて加熱工程が行われる。カルシウム強化のレベルが高い場合は、加熱処理に対
してあまりにも高い温度は一般的には使用されない。
【0025】 このようにして得られるミルクまたはトーンドミルク(toned milk)は、未処理
ミルクのレベルより60%高いレベルにまでカルシウム強化することができる。 本発明のさらに他の態様においては、 −可溶性のカルシウム化合物および/または栄養ミネラル化合物をミルクに加
える工程; −カルシウムおよび/または栄養ミネラルの添加前あるいは添加後に、カルシ
ウムおよび/または栄養ミネラルが蛋白質ミセル中に移行するのを可能にし、pH
を6.5〜7.5の範囲内に入るように保持する有効量のリン酸塩を加える工程; −カルシウム強化ミルクを低温殺菌もしくは加熱する工程; および −前記ミルクを濃縮・脱水して、カルシウムおよび/または栄養ミネラル強化
ドライミルク、あるいはトーンドミルク粉末(toned milk)を形成させる工程; を含む、カルシウム強化ミルクまたはトーンドミルク粉末(toned milk)の製造法
が提供される。
【0026】 本発明において使用されるカルシウム化合物は食用のあらゆるカルシウム源で
あり、好ましくはグルコン酸カルシウム、塩化カルシウム、および水酸化カルシ
ウム等の水溶性カルシウム塩である。栄養ミネラル塩はさらに、食用の水溶性塩
化物、または食品中に通常使用される塩である。本発明において使用される好ま
しいオルトリン酸塩としては、オルトリン酸二水素一ナトリウム、オルトリン酸
水素二ナトリウム、オルトリン酸三ナトリウム、オルトリン酸二水素一カリウム
、オルトリン酸水素二カリウム、およびオルトリン酸三カリウムがある。
【0027】 上記物質のミルクへの添加順序は、先ずオルトリン酸塩、次いでカルシウムお
よび/または栄養ミネラル源、ならびに必要に応じてアルカリ剤もしくは酸性化
剤であるのが好ましい。
【0028】 本発明の方法において使用されるアルカリ剤は、ミルクもしくはトーンドミル
ク(toned milk)の味とにおいに対する影響ができるだけ少ない食用アルカリ剤で
あるのが好ましい。好ましいアルカリ剤としてはアルカリ金属水酸化物がある。
好ましいアルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、
またはこれらの混合物がある。
【0029】 こうして得られる熱安定性の改良により、乳蛋白質沈殿物の望ましくない形成
を起こすことなく、熱処理および/または低温殺菌の前にカルシウム源をミルク
に加えることができる、という形でカルシウム強化ミルクを製造することが可能
となる。
【0030】 脱水工程は、噴霧乾燥、ローラー乾燥、および凍結乾燥を含めた種々の従来法
を使用して行うことができるが、好ましい脱水法は噴霧乾燥である。カルシウム
強化・濃縮ミルクまたはカルシウム強化・濃縮トーンドミルク(toned milk)の噴
霧乾燥は、従来の条件下で行うことができる。
【0031】 このようにして得られる粉ミルクまたはトーンドミルク粉末(toned milk)は、
未処理のミルクまたはトーンドミルク(toned milk)より約60%ほどカルシウムが
強化されている。
【0032】 本発明の他の態様においては、ミルクの熱安定性を試験し、強化ミルクを安定
化させるのに必要なリン酸塩の種類と量を決定する方法が提供される。第1の方
法は、単に、所定量のカルシウム塩とオルトリン酸塩を加え、pHを測定するとい
うものである。pHが6.5〜7.5の範囲内に入っていれば、さらなる処置は全く必要
ない。pHが上記の範囲から外れている場合は、pHを調節することもできるし、あ
るいはオルトリン酸塩の混合物を、pHが6.5〜7.5の所望範囲内に入るように変え
ることもできる。
【0033】 発明の詳細な記述 本発明を例示するために、本発明者らによって多くの実験がなされた。これら
の実験では、カルシウム強化ミルクもしくはカルシウム強化トーンドミルク(ton
ed milk)を製造する方法、そしてさらには、カルシウム強化粉ミルクおよびカル
シウム強化トーンドミルク粉末(toned milk)を製造する方法を検討した。
【0034】 実施例1 カルシウム強化ミルクを安定化させるべく、ある範囲のリン酸塩(オルトリン
酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、ポリリン酸塩)を使用して試験した。
これらリン酸塩のそれぞれがミルクに対して異なった影響を及ぼし、これらを使
用してカルシウム強化ミルクを安定化させることができた(表1を参照)。添加剤
が存在しない場合、20mMのカルシウムを加えたスキムミルク(10%ミルクソリッド
)は、90℃で10分加熱すると沈殿物を形成する。比較のため、クエン酸と長鎖リ
ン酸塩(ポリリン酸塩)(カルシウム強化ミルクを安定化させるために通常使用さ
れる)を加えた場合の影響を調べた。クエン酸塩とポリリン酸塩は、(加熱前に)
ミルクの白色度の低下を引き起こす傾向があり、また望ましくない黄緑色の色合
いを呈することがある、ということが観察された。
【0035】
【表1】
【0036】 上澄みCa(supernatant Ca)は、低速遠心分離(182gで10分)後に加熱ミルクの上
澄み中に残存しているCaである。これは、加熱処理によって沈殿しないカルシウ
ムを示している; n=記録されないデータ, na−適用不可。
【0037】 実施例2 表2は、20mMのカルシウムを添加したCa強化ミルクの熱安定性に及ぼす添加オ
ルトリン酸塩の影響を示している。オルトリン酸塩を添加しない場合、20mMのカ
ルシウムを添加したスキムミルク(10%ミルクソリッド)は、90℃で10分加熱する
と沈殿物を形成する。添加Caと添加リン酸塩とのモル比が1:1であるミルクは、
約pH6.4〜pH7.8の間で安定である。添加オルトリン酸三カリウム:添加オルトリ
ン酸二カリウム: 添加オルトリン酸一カリウムの比を変えることによって、pHを
、NaOHを加えることなく7.1〜5.8の範囲内で調節することができる。
【0038】
【表2】
【0039】 実施例3 表3は、20mMのCaを加えたCa強化ミルクの熱安定性に及ぼす添加トリポリリン
酸塩の影響を示している。これらの例から、添加Ca:添加トリポリリン酸塩の比
が適切であれば、トリポリリン酸塩は、広いpH範囲にわたってCa強化ミルクを安
定化させるのに効果的であることがわかる。トリポリリン酸塩を加えたミルクの
目視検査から、これらのミルクが望ましくない半透性性を呈することがわかった
【0040】
【表3】
【0041】 実施例4 表4は、20mMのCaを加えたCa強化ミルクの熱安定性に及ぼす添加ピロリリン酸
塩の影響を示している。ピロリン酸塩は、熱安定性の付与という点に関してはそ
れほど効果的ではなく、加熱の前でも後でもカルシウム強化ミルクの粘度増大を
引き起こす。ピロリン酸塩を加えたCa強化ミルクにおいては、より低いpH値にて
、加熱前にゲルが形成される。他の研究によれば、ピロリン酸塩がミルクの粘度
を増大させるということが示されている。Vujicic I., deMan J.M., and Woodro
w I.L. "Interaction of Polyphosphates and Citrates with Skim milk Protei
ns.", Can. Inst. Food Technol. J. 1 17(1968)
【0042】
【表4】
【0043】 下記の実施例5〜10には、選択されたCa強化粉末の製造法が説明されている。
これら粉末の特性と、これらの粉末から再構成されるミルクの熱安定性を表5に
示す。
【0044】 実施例5 最終粉末1kg当たり約8gのカルシウムを含有する低温スキムミルク粉末(low he at skim milk powder)の製造(塩化カルシウムとオルトリン酸三カリウムとのモ
ル比が1:1) 塩化カルシウムの溶液(1kg当たり0.2モルのCaCl2溶液9.515kg)とオルトリン酸
三カリウムの溶液(1kg当たり0.2モルのK3PO4溶液9.515kg)とをスキムミルク(100
kg, 8.9%の脱脂ミルクソリッドを含有するミルク)と混合した。本混合物に、0.6
44kgの塩酸溶液(1モル/kg)を加えた。最終混合物のpHは7.1であった。このCa強
化ミルク混合物を72℃で30秒低温殺菌し、二重効果流下膜式蒸発器(a double ef
fect falling film evaporator)を使用して約45%のトータルソリッドになるよう
濃縮し、ニロ・プロダクション・マイナー(Niro Production Minor)中にて約4%
の水分になるまで乾燥した。
【0045】 実施例6 最終粉末1kg当たり約8gのカルシウムを含有する高温スキムミルク粉末(high h eat skim milk powder)の製造(塩化カルシウムとオルトリン酸三カリウムとのモ ル比が1:1) 塩化カルシウムの溶液(1kg当たり0.2モルのCaCl2溶液9.515kg)とオルトリン酸
三カリウムの溶液(1kg当たり0.2モルのK3PO4溶液9.515kg)とをスキムミルク(100
kg, 8.9%の脱脂ミルクソリッドを含有するミルク)と混合した。本混合物に、0.6
44kgの塩酸溶液(1モル/kg)を加えた。最終混合物のpHは7.1であった。このCa強
化ミルク混合物を90℃で10分加熱し、二重効果流下膜式蒸発器を使用して約45%
のトータルソリッドになるよう濃縮し、ニロ・プロダクション・マイナー中にて
約4%の水分になるまで乾燥した。
【0046】 実施例7 最終粉末1kg当たり約8gのカルシウムを含有する低温スキムミルク粉末の製造( 塩化カルシウムとオルトリン酸二水素一ナトリウムとのモル比が1:1) 塩化カルシウムの溶液(1kg当たり0.2モルのCaCl2溶液9.510kg)とオルトリン酸
三カリウムの溶液(1kg当たり0.2モルのNaH2PO4と0.32モルのKOHとを含有する溶
液9.510kg)とをスキムミルク(100kg, 8.9%の脱脂ミルクソリッドを含有するミル
ク)と混合した。本混合物に、0.6kgの水酸化カリウム溶液(1.0モル/kg)を加えた
。最終混合物のpHは7.0であった。このCa強化ミルク混合物を72℃で30秒低温殺
菌し、二重効果流下膜式蒸発器を使用して約45%のトータルソリッドになるよう
濃縮し、ニロ・プロダクション・マイナー中にて約4%の水分になるまで乾燥した
【0047】 実施例8 最終粉末1kg当たり約8gのカルシウムを含有する高温スキムミルク粉末の製造( 塩化カルシウムとオルトリン酸二水素一ナトリウムとのモル比が1:1) 塩化カルシウムの溶液(1kg当たり0.2モルのCaCl2溶液9.510kg)とオルトリン酸
三カリウムの溶液(1kg当たり0.2モルのNaH2PO4と0.32モルのKOHを含有する溶液9
.510kg)とをスキムミルク(100kg, 8.9%の脱脂ミルクソリッドを含有するミルク)
と混合した。本混合物に、0.6kgの水酸化カリウム溶液(1モル/kg)を加えた。最
終混合物のpHは7.0であった。このCa強化ミルク混合物を90℃で10分加熱し、二
重効果流下膜式蒸発器を使用して約45%のトータルソリッドになるよう濃縮し、
ニロ・プロダクション・マイナー中にて約4%の水分になるまで乾燥した。
【0048】 実施例9 最終粉末1kg当たり約8gのカルシウムを含有する低温全乳ミルク粉末の製造(塩 化カルシウムとオルトリン酸二水素一ナトリウムとのモル比が1:1) 塩化カルシウムの溶液(1kg当たり0.2モルのCaCl2溶液13.89kg)とオルトリン酸
二水素一ナトリウムの溶液(1kg当たり0.2モルのNaH2PO4と0.32モルのKOHを含有
する溶液13.89kg)とを全乳ミルク(100kg, 8.9%の脱脂ミルクソリッドと4%の脂肪
を含有するミルク)と混合した。最終混合物のpHは6.9であった。このCa強化ミル
ク混合物を72℃で30秒加熱し、二重効果流下膜式蒸発器を使用して約45%のトー
タルソリッドになるよう濃縮し、ニロ・プロダクション・マイナー中にて約4%の
水分になるまで乾燥した。
【0049】 実施例10 最終粉末1kg当たり約8gのカルシウムを含有する高温全乳ミルク粉末の製造(塩 化カルシウムとオルトリン酸二水素一ナトリウムとのモル比が1:1) 塩化カルシウムの溶液(1kg当たり0.2モルのCaCl2溶液13.89kg)とオルトリン酸
二水素一ナトリウムの溶液(1kg当たり0.2モルのNaH2PO4と0.32モルのKOHを含有
する溶液13.89kg)とを全乳ミルク(100kg, 8.9%の脱脂ミルクソリッドと4%の脂肪
を含有するミルク)と混合した。最終混合物のpHは6.9であった。このCa強化ミル
ク混合物を90℃で10分加熱し、二重効果流下膜式蒸発器を使用して約45%のトー
タルソリッドになるよう濃縮し、ニロ・プロダクション・マイナー中にて約4%の
水分になるまで乾燥した。
【0050】
【表5】
【0051】 実施例11 ミルクにマグネシウムを加えた場合が表6に示されている。オルトリン酸塩と
共に20mMのマグネシウムを加えた。オルトリン酸塩を加えないと、20mMのマグネ
シウムを加えたスキムミルク(10%ミルクソリッド)は、90℃で10分加熱すると沈
殿物を形成する。全ての組成物中の脱脂ミルクソリッドは10%であった。
【0052】
【表6】
【0053】 実施例12 オルトリン酸塩と共にマグネシウムとカルシウムをミルクに加えるプロフィー
【0054】
【表7】
【0055】 実施例13 スキムミルクまたはミネラル調節スキムミルクの乳清相中のカルシウムと蛋白
質の分配に対するオルトリン酸塩と他の錯形成剤の相対的性能を調べた。
【0056】 スキムミルクとミネラル調節スキムミルク(20mMのカルシウムを添加)を調製し
、遠心分離(70,000xg, 90分)によって乳清フラクションを得た。ミルクとそれら
の乳清フラクションのそれぞれについて、カルシウム濃度と蛋白質濃度を分析し
た。スキムミルクの乳清フラクションとミネラル調節スキムミルクの乳清フラク
ション中に存在する蛋白質の種類を、キャピラリー電気泳動によって測定した。
実験結果を表8に示す。
【0057】 カルシウムの分配 対照標準(未調整の)スキムミルクは、ミルクの上澄み(乳清)相のカルシウム濃
度が、分別されていないミルク中における濃度の1/4のオーダーであることを示
している。ミルクにカルシウムだけを加えても、乳清相中のカルシウムの割合は
殆ど変化しなかった。カルシウムと共にオルトリン酸塩(PO4 3-)を加えると、乳
清相中のカルシウムの割合が大幅に減少した。さらに、より長鎖形のリン酸塩〔
ピロリン酸塩(P2O5)、トリポリリン酸塩(P3O10)、またはカルゴンT(PnO3n+1; n=
10〜12)〕を塩化カルシウムと組合せて加えると、乳清相中のカルシウム割合が
減少した(しかしながらその程度は、オルトリン酸塩を使用した場合より小さか
った)。クエン酸を加えると、乳清フラクション中のカルシウムの割合が大幅に
増大した(未調整のミルクまたは20mMのカルシウムを加えたミルクにおいて見ら
れる場合の2倍以上に増大)。
【0058】 蛋白質の分配 対照標準(未調整の)ミルクは、乳清の通常の蛋白質濃度が、分別されていない
ミルクの蛋白質濃度の約1/5であることを示している。乳清蛋白質の大部分は“
ホエー”蛋白質であるが、わずかな部分は、ミセルカゼインと平衡状態にて生じ
る乳清カゼインである。ミルクにカルシウムのみを、あるいはカルシウムとオル
トリン酸塩を加えると、乳清中の蛋白質の相対濃度が減少した。このことは、カ
ルシウム、オルトリン酸塩、および蛋白質が、ミセル相中に一緒に移行すること
を示している。ピロリン酸塩の添加は、オルトリン酸塩の添加と同様の効果をも
たらすが、トリポリリン酸塩とクエン酸の場合は、乳清中に見られる蛋白質の割
合を増大させる。カルゴンTは、オルトリン酸塩とクエン酸塩との中間の効果を
有する。
【0059】 種々の蛋白質の分配 対照標準(未調整)ミルクの分析、および対照標準ミルクと調整ミルクの乳清相
の分析により、いかなる処理を施しても、2種の主要なホエー蛋白質(β-ラクト
グロブリンとα-ラクトアルブミン)のレベルは殆ど変化しないことがわかった。
このことは、これらの蛋白質(乳清蛋白質の大部分を構成している)が、乳清相と
ミセル相との間のミネラル誘起による再分配に関与していない、ということを示
している。カゼインの分配では大幅な変化が観察された。一般には、示されるパ
ターンは、蛋白質窒素(protein nitrogen)の分析において観察される変化に従う
。カルシウムを加えると、未調整スキムミルクからの上澄みの場合と比較して、
上澄みカゼイン濃度の減少を引き起こす。このことはさらに、オルトリン酸塩ま
たはピロリン酸塩をカルシウムと一緒に加えた場合にも観察される。トリポリリ
ン酸またはクエン酸をカルシウムと共に加えると、乳清相中のカゼインのレベル
が種々の程度に増大する。カルゴンTは、オルトリン酸塩とクエン酸との間の中
間の効果を有する。
【0060】 下記に示されているパターンから、種々の異なったカルシウム錯形成剤が、ス
キムミルクの乳清相とミセル相との間の蛋白質とカルシウムの分配に及ぼす効果
に関して明らかな差異が存在する、ということがわかる。上澄み相の蛋白質含量
を評価することにより、本発明の方法に適う好ましい成分、すなわちオルトリン
酸塩を、一般的に使用されている他の薬剤(例えば、クエン酸塩やポリリン酸塩)
と容易に区別することができる。クエン酸塩はさらに、明らかに異なったカルシ
ウム分配を引き起こす。試験した他の2種の形態のリン酸塩のうち、トリポリリ
ン酸塩は蛋白質の分配に大きな違いを示したが、ピロリン酸塩は、これらの方法
では簡単には区別できない。他の試験から、ピロリン酸塩は、安定化をもたらす
のにあまり効果的ではないことがわかった。
【0061】
【表8】
【0062】 実施例14 アイスクリームのパイロット規模製造における強化ミルク粉末と強化ミルク濃 縮物の使用 強化ソリッド1kg当たり8gのカルシウムを加えたカルシウム強化ミルク粉末ま
たは実施例9に記載のように製造したカルシウム強化ミルク濃縮物を成分として
使用することが適切であるかどうかを調べるために、アイスクリームをパイロッ
ト規模にて製造した。同時に作製された非強化ミルク粉末または非強化ミルク濃
縮物を対照標準として使用して、対照標準アイスクリームを製造した。スキムミ
ルク粉末またはスキムミルク濃縮物を使用することによって、ミルクソリッドを
配合物中に導入した。
【0063】 配合物 使用したアイスクリーム・プレミックスの組成は以下の通りであった: 脱脂ミ
ルクソリッド(milk-solid-no-fat)11.00%, 乳脂肪11.00%, スクロース14.00%,
グアーガム0.1%, カルボキシメチルセルロース(CMC)0.1%, およびグリセロール
・モノステアレート(GMS)0.2%, バニラ・エッセンス0.35%。配合物の残部は水で
構成した。
【0064】 アイスクリームの製造 ミルク濃縮物(プラントから直接得られたもの、またはミルク粉末を再構成す
ることによって得られたもの)と、砂糖、グアーガム、およびCMCのブレンドとを
水中にて混合し、次いでGMSの乳化剤-クリーム混合物をクリーム状態にて加える
ことによってアイスクリーム・ミックスを作製した。全ミックスを均質化し(40
℃、第1段階25000psi、第2段階500psi)、チューブ式熱交換器を使用して低温殺
菌した(80℃にて30秒)。次いで、適切な量のバニラ・エッセンスを加えた。この
ミックスを4℃で24時間“エージング”した。エージングしたアイスクリーム・
ミックスを、GELMAK160連続式アイスクリームフリーザーを使用して凍結させた
。出口において−5℃の温度が得られるようフリーザーを操作した。凍結後に、
サンプルを−30℃で保持して硬化させ(24時間)、次いで−20℃にて貯蔵した。
【0065】 分析 凍結してから7日後にアイスクリームの分析を行った。 メルトダウン アイスクリームフリーザーから、特別に作製した二個構成円筒状プラスチック
モールド中に直接充填したサンプルに対し、メルトダウン試験を行った。サンプ
ルを前述のように硬化させ、−20℃にて平衡化させてから試験を行った。モール
ドからサンプルを取り出し、ステンレス鋼製メッシュスクリーン(3mmメッシュ)
上に配置し、スクリーンを通過する融解部分の重量を15分間隔にて最大2時間ま
で記録した。強化ミルク粉末を使用して作製したアイスクリームも、非強化ミル
ク粉末を使用して作製したアイスクリームもほぼ同じ速度で融解し、105分以内
に完全に融解した。濃縮物を使用した場合は融解速度が異なり、カルシウム強化
アイスクリームは75分以内に融解し、対照標準アイスクリームは、2時間でもま
だ融解しつつある状態であった。
【0066】 堅さ 500Nのロードセルを取り付けたインストロン万能試験機(モデル5564)を使用し
て堅さを測定した。5mm円筒状プローブを使用して50mm/分の速度で50mmの深さに
まで入り込むのに必要な力を記録した。強化ミルク粉末または非強化ミルク粉末
を使用した場合、対照標準サンプルとカルシウム強化サンプルとの間に大きな差
異は認められなかった。濃縮物を使用した場合は、対照標準(非強化)アイスクリ
ームのほうがやや堅かった。
【0067】 官能試験 コード付けしたサンプルを個人に与え、自然な感想を聞き出すことによって略
式の官能試験を行った。2つの物品の間に風味の違いは殆ど認められなかった。
【0068】 この実験から、カルシウムのレベルを高めたミルク粉末またはミルク濃縮物(
請求項1記載の方法によって製造)を使用して、非強化アイスクリームとほぼ同等
の特性を有するカルシウム強化アイスクリームを得ることができる、ということ
がわかる。強化アイスクリームは、非強化アイスクリームと比較してわずかに風
味が異なる。
【0069】 実施例15 UHT用途における強化ミルク粉末(強化ソリッド1kg当たり8gのカルシウムを添
加)の使用 強化ソリッド1kg当たり8gのカルシウムを添加したカルシウム強化ミルク粉末(
実施例9に記載のように製造)をミルクソリッドの供給源として使用して、ミルク
ベースの飲料を製造した。水酸化ナトリウムを使用することによって、サンプル
のpHをさらに調節した。これらのサンプルを、モデルUHT装置にて140℃で3秒の
熱処理を行った。加熱後にサンプルの粘度を測定した。得られた結果から、適切
なpHを選択すれば、これらの粉末が乳製品ベースの加糖飲料に使用しうることが
わかる。
【0070】
【表9】
【0071】 結論 ミルク中におけるオルトリン酸塩の作用メカニズムはユニークである。これは
、Caとリン酸塩とカゼインミセルとの間の動的平衡にオルトリン酸塩が影響を及
ぼすからである。ミルクにおいては、オルトリン酸塩を添加すると、Caの活動度
が低下するだけでなく、カゼインミセルの組成に影響を及ぼす。オルトリン酸塩
や他の薬剤(例えば、ポリリン酸塩やクエン酸塩)を使用して、熱の影響を受けや
すい他の蛋白質(例えば大豆蛋白)の熱安定性を改良することができるが、ミルク
以外の系における作用は、主としてCa活動度の低下によるものである。このため
蛋白質の感受性が低下して、熱による凝集が起こる。最大で25mMのCaを加えたCa
強化ミルクの熱安定性は、オルトリン酸塩の添加とpH調節を適切に行うことによ
って達成された。Ca強化ミルクの熱安定性を達成するためには、一般には、添加
Caと添加オルトリン酸塩とのモル比を1:1とした。より低いモル比も使用できる
が、この場合は、Ca強化ミルクが熱に対して安定であるpH範囲が狭くなった。添
加オルトリン酸塩の適切な組合せを選択すれば、加熱された溶液の粘度は低いは
ずであり(好ましくは約3センチポイズ未満)、また加熱された溶液を遠心分離し
て得られる沈殿物は0.5ml/50mlミルク未満となるはずである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 デアリー・リサーチ・アンド・ディベロー プメント・コーポレーション オーストラリア連邦ビクトリア 3000,メ ルボルン,ウィリアム・ストリート 84, レベル 3 (72)発明者 オーガスティン,メアリー・アン オーストラリア連邦ビクトリア 3030,ウ ェリビー,スニーデス・ロード (72)発明者 ウィリアムス,ロデリック・パッターソ ン・ウィンフィールド オーストラリア連邦ビクトリア 3030,ウ ェリビー,スニーデス・ロード Fターム(参考) 4B001 AC46 EC05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) 可溶性のカルシウム化合物および/または栄養ミネラル
    化合物をミルクに加える工程; および b) 前記カルシウムおよび/または栄養ミネラル化合物の添加前あるいは添加
    後に、カルシウムおよび/または栄養ミネラルが蛋白質ミセル中に移行するのを
    可能にし、pHを6.5〜7.5の範囲内に入るように保持する有効量のリン酸塩を加え
    る工程; を含む、カルシウムおよび/または栄養ミネラル強化ミルクの製造法。
  2. 【請求項2】 前記リン酸塩が、オルトリン酸二水素一ナトリウム、オルト
    リン酸水素二ナトリウム、オルトリン酸三ナトリウム、オルトリン酸二水素一カ
    リウム、オルトリン酸水素二カリウム、およびオルトリン酸三カリウムの1種以
    上からなるオルトリン酸塩、および/またはピロリン酸塩である、請求項1記載の
    製造法。
  3. 【請求項3】 ミルク; カルシウム化合物および/または栄養ミネラル化合
    物; ならびにカルシウムおよび/または栄養ミネラルが蛋白質ミセル中に移行す
    るのを可能にし、pHを、熱処理中にミルクを安定化させるのに効果的な6.5〜7.5
    の範囲内に入るように保持するある量のリン酸塩; を含む、カルシウムおよび/
    または栄養ミネラル強化ミルク。
  4. 【請求項4】 前記リン酸塩が、オルトリン酸二水素一ナトリウム、オルト
    リン酸水素二ナトリウム、オルトリン酸三ナトリウム、オルトリン酸二水素一カ
    リウム、オルトリン酸水素二カリウム、およびオルトリン酸三カリウムの1種以
    上からなるオルトリン酸塩である、請求項3記載のカルシウムおよび/または栄養
    ミネラル強化ミルク。
  5. 【請求項5】 a) 可溶性のカルシウム化合物および/または栄養ミネラル
    化合物をミルクに加える工程; b) 前記カルシウムおよび/または栄養ミネラル化合物の添加前あるいは添加
    後に、カルシウムおよび/または栄養ミネラルが蛋白質ミセル中に移行するのを
    可能にし、pHを6.5〜7.5の範囲内に入るように保持する有効量のリン酸塩を加え
    る工程; c) カルシウムおよび/または栄養ミネラル強化ミルクを低温殺菌もしくは加
    熱する工程; および d) 前記ミルクを濃縮・脱水して、カルシウムおよび/または栄養ミネラル強
    化ドライミルク、あるいはトーンドミルク粉末を形成させる工程; を含む、カルシウムおよび/または栄養ミネラル強化ミルクあるいはトーンドミ
    ルク粉末の製造法。
  6. 【請求項6】 前記栄養ミネラルが、マグネシウム、鉄、亜鉛、およびマン
    ガンの1種以上の水溶性化合物から選択される、請求項3記載の強化ミルク。
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