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JP2003521521A - ウイルス性ケモカインvMIP−IIのN末端に由来する、CXCR4の新規ペプチド性拮抗物質 - Google Patents

ウイルス性ケモカインvMIP−IIのN末端に由来する、CXCR4の新規ペプチド性拮抗物質

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JP2003521521A
JP2003521521A JP2001556490A JP2001556490A JP2003521521A JP 2003521521 A JP2003521521 A JP 2003521521A JP 2001556490 A JP2001556490 A JP 2001556490A JP 2001556490 A JP2001556490 A JP 2001556490A JP 2003521521 A JP2003521521 A JP 2003521521A
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JP
Japan
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peptide
leu
lys
arg
pro
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Pending
Application number
JP2001556490A
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English (en)
Inventor
ジウェイ ファン、
Original Assignee
トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティー filed Critical トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティー
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/521Chemokines
    • C07K14/522Alpha-chemokines, e.g. NAP-2, ENA-78, GRO-alpha/MGSA/NAP-3, GRO-beta/MIP-2alpha, GRO-gamma/MIP-2beta, IP-10, GCP-2, MIG, PBSF, PF-4, KC
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/18Antivirals for RNA viruses for HIV
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ウイルス性マクロファージ炎症性蛋白質II(vMIP−II)はCCR5およびCXCR4を含むCCおよびCXCケモカイン受容体と相互作用を起こすケモカインである。CCR5とCXCR4はヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)の細胞進入に必要な主な共受容体である。本発明はHIV−1ウイルスの共受容体CXCR4と相互作用するのを予防し、よってその細胞にウイルスが感染するのを予防するvMIP−IIのペプチド断片について説明する。これらのペプチド断片はHIV−1感染に対する治療薬剤の開発への糸口となる化合物として貢献することになろう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願の参照】
本出願は2000年2月3日出願の米国仮特許出願番号60/180、487
号に基づき35 USC 119条の下に優先権を主張する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本出願は分子生物学の分野に関し、より具体的には、ウイルス性マクロファー
ジ炎症性蛋白質−II(vMIP−II)およびその断片のケモカイン受容体へ
の結合、その結合によるヒト免疫不全ウイルス(HIV−1)の標的細胞への進
入の抑制に関する。
【0003】
【発明の背景】
ケモカインはT細胞、単核白血球およびマクロファージの炎症性先駆物質およ
び有効化学誘引剤の小蛋白質からなるスーパーファミリーである。N末端におけ
る保存された2つのシステイン残基の位置に基づいて、ケモカインは主にCCと
CXCの二つのサブファミリーに分けられる(ウェルズ、T.N.C.他、J
Leuk Biol、59:53−60、1996)。ケモカイン受容体はHI
V−1の標的細胞への進入の共受容体として重要な役割を果たし、その内、CC
R5とCXCR4が二つの主要なHIV−1共受容体である(ブローダー、C.
およびバーガー、E.、Proc Natl Acad Sci USA、92:9
004−9008、1995)。RANTESやMIP−1β(コッチ、F.他
、Science、270:1811−1815)のようなヒトCCケモカイン
およびSDF−1α(ブルール、C.C.他、Nature、382:829−
833、1996;オバーリン、E.他、Nature、382:833−83
5、1996)のようなCXCケモカインは、それぞれHIV−1のCCR5お
よびCXCR4受容体経由の進入を抑制する。概して特定のケモカインは同じサ
ブファミリー内の、一つまたはそれ以上の受容体しか結合できない。しかし、ヒ
トヘルペスウイルス8(HHV−8)(モーア、P.S.他、Science
274:1739−1744、1996)でコードされるウイルス性マクロファ
ージ炎症性蛋白質−II(vMIP−II)は、CCおよびCXCケモカイン受
容体の両方と多様な相互作用を示し、CCR3、CCR5およびCXCR4を媒
介とするHIV−1の進入を抑制する(ボショフ、C.他、Science、2
78:290−294、1997;クレダル、T.N.他、Science、2
77:1656−1659、1997)。vMIP−IIの広域受容体への結合
性はすべての公知のケモカイン中において特異なものであり、よってケモカイン
のリガンド−受容体相互作用を研究し、新しい小分子抗HIV剤を作り出す鋳型
として有用である。vMIP−IIの作用メカニズムに関する重要な問題は、多
数の受容体と共通の一般的結合用領域を使うのか、または異なる受容体との選択
的相互作用のためにvMIP−II内に特殊な部位が発達しそれを用いているの
かということである。
【0004】 本発明では、vMIP−IIの生体機能のメカニズムを探るための合成ペプチ
ドを用いたアプローチを説明する。vMIP−II(配列番号:1)のアミノ酸
配列と他のヒトケモカインを比較すると、vMIP−IIのN末端はCCケモカ
インまたはCXCケモカインのどちらとも相同性がほとんどないこと、しかしv
MIP−IIの他の領域はMIP−1αやMIP−1βのようなCCケモカイン
とかなり類似した配列であることがわかった(クレダル、T.N.他、Scie
nce、277:1656−1659、1997)。他のいくつかのケモカイン
のN末端が生体機能に決定的なものであることは公知である(クラーク−ルイス
、I.他、J Leuk Biol、57:703−711、1995)。従って
、vMIP−IIの特異なN末端配列が他のケモカインとは異なる生体機能を与
える事が考えられる。本発明では、vMIP−IIのN末端から由来する合成ペ
プチドを合成し、種々の生物学的アッセイで検査した。このV1と指定されるペ
プチドはvMIP−II(LGASWHRPDKCCLGYQKRPLP、配列
番号:2)の1−21番目のアミノ酸残基配列を含む。このペプチドはCXCR
4に対して拮抗活性を示したが、CCR5に対しては示さず、CXCR4媒介の
T−および両指向性HIVの進入を選択的に抑制した。本発明はvMIP−II
がケモカイン受容体と相互作用するために必要な機能的決定因子を説明する。さ
らに、これらの機能的決定因子は新しい抗HIV剤の発生における主要な化合物
として提供されるであろう。
【0005】
【発明の概要】
ウイルス性マクロファージ炎症性蛋白−II(vMIP−II)のペプチド断
片がCXCR4のシグナルトランスダクションとHIV−1の進入媒介における
共受容体機能を選択的に予防することは本発明の目的である。このペプチド断片
がvMIP−IIのアミノ末端の断片であることも目的である。より具体的に示
せば、vMIP−IIの1−21番目の残基(配列番号:2)またはその中の任
意のサブフラグメントである。このペプチド断片がHIV−1の細胞進入を防ぐ
新しい小分子物質の発生に主要な化合物として作用することも本発明の目的であ
る。
【0006】 X−R−R−R−R−R−R−R−R−R−R10−R −R12−R13−R14−R15−R16−R17−R18−R19−R −R21−Y.の式で表わされるペプチドが下記のアミノ酸を持つことも本発
明の別な目的である。ここにおいて、XはペプチドのN末端に付着した置換基で
、XはH、CHCO、CCOまたはCCHCOのどれかであり
;Yは一般式、C(α)−CO−Yを持つペプチドのC末端に付着した置換基で
、YはOH、NH、OCH、OCHまたはNHCHのどれかで
あり;Yは0から9個のアミノ酸からなり得、 RはIle、Leu、ValまたはPhe; RはGly、Ala; RはAla、Gly; RはSer、ThrまたはTyr; RはTrp、Phe、Tyr; RはHis、Lys、ArgまたはTyr; RはArg、HisまたはLys; RはPro、LeuまたはVal; RはAsp、Glu、ArgまたはLys; R10はLys、ArgまたはHis; R11はCys、SerまたはAla; R12はCys、SerまたはAla; R13はIle、LeuまたはVal; R14はGly、Ala; R15はTyr、Thr、Ser; R16はGln、Asn、ArgまたはLys; R17はLys、ArgまたはHis; R18はArg、HisまたはLys; R19はPro、LeuまたはVal; R20はIle、LeuまたはVal; R21はPro、LeuまたはVal; そしてR11がCysならR12はCys、ペニシラミン、または第三級ブチ
ルオキシカルボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり;R12がCysな
らR11はCys、ペニシラミン、または第三級ブチルオキシカルボニル−a−
アミノ酪酸のうちのどれかになり、そして、R11とR12がペニシラミンか第
三級ブチルオキシカルボニル−a−アミノ酪酸でもよいし;そして、R11とR 12 がAlaでもよい。
【0007】 好ましい一具体例において、下記の式をもつことは本発明のさらなる目的であ
る:XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、RはLeu,
はGly、RはAla、RはSer、RはTrp、RはHis、R はArg、RはPro、RはAsp、R10はLys、R11はCys、
12はCys、R13はLeu、R14はGly、R15はTyr、R16
Gln、R17はLys、R18はArg、R19はPro、R20はLeu、
21はProである。
【0008】 本発明のペプチドの最も好ましい一具体例において、XはH、YはNH;そ
してRはLeu、RはGly、RはAla、RはSer、RはTrp
、RはHis、RはArg、RはPro、RはAsp、R10はLys
、R11はCys、R12はCys、R13はLeu、R14はGly、R15 はTyr、R16はGln、R17はLys、R18はArg、R19はPro
、R20はLeu、R21はProである。
【0009】 好ましい一具体例が少なくとも下記の断片を含むC末端切断ペプチドを持つこ
と: X−R−R−R−R−R−R−R−R−Y、ここで: RはIle、LeuまたはPhe; RはGly、AlaまたはVal; RはAla、ValまたはGly; RはSer、ThrまたはTyr; RはTrp、Phe、Tyr またはLeu; RはHis、Lys、ArgまたはTrp; RはArg、HisまたはLys; RはPro、LeuまたはVal、 そして、C末端切断ペプチドが少なくとも次の断片を含む事が好ましい。つま
り、XはH、YはNH;そしてRはLeu、RはGly、RはAla、
はSer、RはTrp、RはHis、RはArg、RはPro、R はAsp、R10はLysである。ペプチドが3から30個のアミノ酸、好ま
しくは8から21個のアミノ酸であることは本発明のさらなる目的である。
【0010】 本発明の別の一具体例において、合成ペプチドのアミノ酸はD−アミノ酸で、
次の式をもつ: X−R1d−R2d−R3d−R4d−R5d−R6d−R7d−R8d−R 9d −R10d−R11d−R12d−R13d−R14d−R15d−R16 −R17d−R18d−R19d−R20d−R21d−Y、ここでXはペプ
チドのN末端に付着した置換基で、XはH、CHCO、CCOまたはC CHCOのどれかであり、Yは次の一般構造を持つペプチドのC末端に
付着した置換基で: C(α)−CO−Y、ここでYはOH、NH、OCH、OCH またはNHCHのどれかであり、Yは0から9個のアミノ酸からなり得、そし
て R1dはIle、Leu、ValまたはPhe; R2dはGly、Ala; R3dはAla、Gly; R4dはSer、ThrまたはTyr; R5dはTrp、Phe、Tyr; R6dはHis、Lys、ArgまたはTyr; R7dはArg、HisまたはLys; R8dはPro、LeuまたはVal; R9dはAsp、Glu、ArgまたはLys; R10dはLys、ArgまたはHis; R11dはAla、CysまたはSer; R12dはAla、CysまたはSer; R13dはIle、LeuまたはPhe; R14dはGly、Ala; R15dはTyr、Thr、Ser; R16dはGln、Asn、ArgまたはLys; R17dはLys、ArgまたはHis; R18dはArg、HisまたはLys; R19dはPro、LeuまたはVal; R20dはIle、LeuまたはVal; R21dはPro、LeuまたはVal; そしてここで、 R11dがCysならR12dはCys、ペニシラミン、または第三級ブチル
オキシカルボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり; R12dがCysならR11dはCys、ペニシラミン、または第三級ブチル
オキシカルボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり、 そして、 R11とR12がペニシラミンか第三級ブチルオキシカルボニル−a−アミノ
酪酸でもよいし;そして、R11とR12がAlaでもよい。
【0011】 ペプチドをふくむD−アミノ酸の好ましい一具体例において、下記の式をもつ
ことは本発明のさらなる目的である: XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、R1dはLeu,
2dはGly、R3dはAla、R4dはSer、R5dはTrp、R6d
His、R7dはArg、R8dはPro、R9dはAsp、R10dはLys
、R11dはAla、R12dはCys、R13dはLeu、R14dはGly
、R15dはTyr、R16dはGln、R17dはLys、R18dはArg
、R19dはPro、R20dはLeu、R21dはProである。
【0012】 D−アミノ酸ペプチドの最も好ましい一具体例は: XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAl
a、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R はPro、R9dはAsp、R10dはLys、R11dはAla、R12d はCys、R13dはLeu、R14dはGly、R15dはTyr、R16d はGln、R17dはLys、R18dはArg、R19dはPro、R20d はLeu、R21dはProである。
【0013】 D−アミノ酸ペプチドの好ましいC末端切断ペプチドが少なくとも次の断片を
持つことは本発明の別な目的である: X−R1d−R2d−R3d−R4d−R5d−R6d−R7d−R8d−Y ここで; R1dはIle、LeuまたはPhe; R2dはGly、AlaまたはVal; R3dはAla、ValまたはGly; R4dはSer、ThrまたはTyr; R5dはTrp、Phe、Tyr またはLeu; R6dはHis、Lys、ArgまたはTrp; R7dはArg、HisまたはLys; R8dはPro、LeuまたはValである。
【0014】 C末端切断ペプチドが少なくとも次の断片を含む事がさらに好ましい; XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAl
a、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R はPro、R9dはAsp、R10dはLysである。D−アミノ酸ペプチド
が3から30個のアミノ酸、好ましくは8から21個のアミノ酸を持つことは本
発明の別な目的である。
【0015】 ペプチドが前述の式の逆型を持つ事は本発明の別な目的で、 X−R21−R20−R19−R18−R17−R16−R15−R14−R 13 −R12−R11−R10−R−R−R−R−R−R−R
−R−Y ここでアミノ酸はL型または自然発生アミノ酸として存在する。
【0016】 逆型ペプチドの好ましい具体例は:XはHまたはCHCO;YはOHまたは
NH;そして、RはLeu,RはGly、RはAla、RはSer、
はTrp、RはHis、RはArg、RはPro、RはAsp、R 10 はLys、R11はCys、R12はCys、R13はLeu、R14はG
ly、R15はTyr、R16はGln、R17はLys、R18はArg、R 19 はPro、R20はLeu、R21はProである。
【0017】 逆型ペプチドの最も好ましい具体例は:XはH、YはNH;そしてRはL
eu、RはGly、RはAla、RはSer、RはTrp、RはHi
s、RはArg、RはPro、RはAsp、R10はLys、R11はC
ys、R12はCys、R13はLeu、R14はGly、R15はTyr、R 16 はGln、R17はLys、R18はArg、R19はPro、R20はL
eu、R21はProである。
【0018】 逆型ペプチドが少なくとも次の断片を含むC末端切断ペプチドを持つことは本
発明の別な目的である: X−R−R−R−R−R−R−R−R−Y、ここで; RはIle、LeuまたはPhe; RはGly、AlaまたはVal; RはAla、ValまたはGly; RはSer、ThrまたはTyr; RはTrp、Phe、Tyr またはLeu; RはHis、Lys、ArgまたはTrp; RはArg、HisまたはLys; RはPro、LeuまたはVal、 そして、C末端切断ペプチドが少なくとも次の断片を含む事が好ましい。つま
り、XはH、YはNH;そしてRはLeu、RはGly、RはAla、
はSer、RはTrp、RはHis、RはArg、RはPro、R はAsp、R10はLysである。
【0019】 逆型ペプチドが3から30個のアミノ酸、好ましくは8から21個のアミノ酸
であることは本発明の別な目的である。
【0020】 ペプチドがD−アミノ酸を持つ逆型ペプチドで、次の式を持つことは本発明の
別な目的である: X−R21d−R20d−R19d−R18d−R17d−R16d−R15 −R14d−R13d−R12d−R11d−R10d−R9d−R8d−R 7d −R6d−R5d−R4d−R3d−R2d−R1d−Y、ここでアミノ酸
はD型または非自然発生アミノ酸として存在する。D−アミノ酸を持つ逆式の好
ましい一具体例は: XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、R1dはLeu,
2dはGly、R3dはAla、R4dはSer、R5dはTrp、R6d
His、R7dはArg、R8dはPro、R9dはAsp、R10dはLys
、R11dはAla、R12dはCys、R13dはLeu、R14dはGly
、R15dはTyr、R16dはGln、R17dはLys、R18dはArg
、R19dはPro、R20dはLeu、R21dはProである。
【0021】 D−アミノ酸を持つ逆式の最も好ましい一具体例は: XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAl
a、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R はPro、R9dはAsp、R10dはLys、R11dはAla、R12d はCys、R13dはLeu、R14dはGly、R15dはTyr、R16d はGln、R17dはLys、R18dはArg、R19dはPro、R20d はLeu、R21dはProである。
【0022】 D−アミノ酸を含む逆型ペプチドの好ましいC末端切断ペプチドは少なくとも
次の断片を持つ: X−R1d−R2d−R3d−R4d−R5d−R6d−R7d−R8d−Y ここで、 R1dはIle、LeuまたはPhe; R2dはGly、AlaまたはVal; R3dはAla、ValまたはGly; R4dはSer、ThrまたはTyr; R5dはTrp、Phe、Tyr またはLeu; R6dはHis、Lys、ArgまたはTrp; R7dはArg、HisまたはLys; R8dはPro、LeuまたはValである。
【0023】 D−アミノ酸を含む逆型ペプチドの好ましい一具体例は少なくとも次の断片で
ある; XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAl
a、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R はPro、R9dはAsp、R10dはLysである。逆型が3から30個の
アミノ酸、好ましくは8から21個のアミノ酸を持つことは本発明の別な目的で
ある。
【0024】 薬剤物質が薬剤として許容できる担体と本発明のペプチドまたはペプチド断片
のどれか一つであることは本発明のさらなる目的である。HIV−1のCXCR
−4発現細胞への進入を抑制する方法が本発明のペプチドまたはペプチド断片の
どれか一つと接触することを含むことは本発明の別な目的である。
【0025】 HIV−1感染の治療法が本発明のペプチドまたはペプチド断片のどれか一つ
を効果的な量を患者に投与することを含むことは本発明のさらなる目的である。
【0026】 疾患、CXCR4を通ってCXCR4発現細胞へ進入することを必要とするそ
の疾患の原因因子、の抑制法がそれらの細胞を本発明のペプチドまたはペプチド
断片のどれか一つに接触させることを含むことは本発明の別な目的である。疾患
、CXCR4を通ってCXCR4発現細胞へ進入することを必要とするその疾患
の原因因子、の治療法が本発明のペプチドまたはペプチド断片のどれか一つを効
果的な量患者に投与することを含むことは本発明のさらなる目的である。
【0027】 略語表 vMIP−II: ウイルス性マクロファージ炎症性蛋白質−II HIV−1: ヒト免疫不全ウイルス1型 MIP−1α: マクロファージ炎症性蛋白質1α FACS: 蛍光発色セルソーター SDF−1: 間質細胞由来因子−1 RANTES: 正常T細胞発現分泌活性化物質 Fmoc: N−(9−フルオレニル)メトキシカルボニル。
【0028】 アミノ酸記号 本発明のポリペプチド化合物を表わす命名法は従来の方法に従い、アミノ基を
左側に示し、それぞれのアミノ残基の右側にカルボキシル基を示す。本発明の特
定の具体例を表わす公式において、アミノおよびカルボキシル末端基は、特定的
に示していないが、特別なことわりがない限り、生理的pH値においてとるであ
ろう形であると理解されるものである。アミノ酸構造式において、それぞれの残
基は概して次のようにアミノ酸の慣用名に対応して3文字で表わされている。
【0029】 アラニン Ala システイン Cys アスパラギン酸 Asp グルタミン酸 Glu フェニルアラニン Phe グリシン Gly ヒスチジン His イソロイシン Ile リジン Lys ロイシン Leu メチオニン Met アスパラギン Asn プロリン Pro グルタミン Gln アルギニン Arg セリン Ser トレオニン Thr バリン Val トリプトファン Trp チロシン Tyr
【0030】 定義 次に本発明の範囲および実施を理解する上での手助けとしてこの明細書を通し
て使われている用語の定義を示す。
【0031】 「ペプチド」はペプチド結合によって共有結合したアミノ酸残基からなる化合
物である。
【0032】 「アミノ酸」という表現は天然アミノ酸と合成アミノ酸の両方、またDアミノ
酸とLアミノ酸の両方を意味するものとして本明細書で使われている。「天然ア
ミノ酸」は典型的にペプチド、ポリペプチドおよび蛋白質を形成する20の主要
な自然発生アミノ酸の内任意のものを意味する。「合成アミノ酸」は合成的に調
製されたかまたは天然源から由来するかに関わらず、天然アミノ酸以外のどのよ
うなアミノ酸をも意味する。本明細書では、「合成アミノ酸」はまた塩、誘導体
(アミド等)および置換を含む、しかしこれらに限られない、化学修飾アミノ酸
も包含して使っている。本発明のペプチド内に含まれるアミノ酸は、特にカルボ
キシルまたはアミノ末端において、メチル化、アミド化、アセチル化または自ら
の活性に悪影響を与えずにペプチドの循環性半減期を変えることのできる他の化
学基との置換によって修飾され得る。また、抗HIV活性が維持されている限り
、本発明のペプチド内にジスルフィド結合があってもよいし、なくてもよい。
【0033】 アミノ酸は次の一般構造を持つ。 H | R―C―COOH | NH アミノ酸は側鎖Rに基づいて(1)脂肪族側鎖、(2)水酸基(OH)を含む
側鎖、(3)硫黄原子を含む側鎖、(4)酸性またはアミド基を含む側鎖、(5
)塩基を含む側鎖、(6)芳香族環を含む側鎖、そして(7)側鎖がアミノ基に
融合しているイミノ酸であるプロリンの7つのグループに分けられる。数多くの
アミノ酸からなるペプチドは「ポリペプチド」と呼ばれることがある。本明細書
および添付した請求項に記述されるペプチドのアミノ酸はDまたはLアミノ酸で
あると理解され、Lアミノ酸がより好ましい。
【0034】 本明細書において、末端アミノ基に関して「保護」とは末端アミノ基がペプチ
ド合成で従来から使われている種々のアミノ末端保護基のうちのどれかと共役す
るペプチドの末端アミノ基に当てはまる。これらの保護基には、例えば、ホルミ
ル、アセチル、ベンゾイル、トリフルオロアセチル、スクシニル、メトキシスク
シニルのようなアクリル保護基、ベンジルオキシカルボニルのような芳香族ウレ
タン保護基、そして例えばタート−ブトキシカルボニルやアダマンチルオキシカ
ルボニルのような脂肪族ウレタン保護基がある。適当な保護基に関してはグロス
およびミーンホーファー編、The Peptides、第三巻、pp.3−8
8(Academic Press、ニューヨーク、1981)を参照。
【0035】 本明細書において、末端カルボキシル基に関して「保護」とは末端カルボキシ
ル基が種々のカルボキシル末端保護基のうちのどれかと共役するペプチドの末端
カルボキシル基に当てはまる。これらの保護基には、例えば、第三級ブチル、ベ
ンジルまたは他の許容できる基でエステルまたはエーテル結合によって末端カル
ボキシル基に連結したものがある。
【0036】 アミノ酸配列に関して「N末端切断片」とはそのN末端から一つまたはそれ以
上のアミノ酸を除去して親配列から獲得した断片を意味する。
【0037】 アミノ酸配列に関して「C末端切断片」とはそのC末端から一つまたはそれ以
上のアミノ酸を除去して親配列から獲得した断片を意味する。
【0038】
【発明の実施の形態】
実験計画 材料− 組換えヒトケモカインのSDF−1、MIP−1βおよびvMIP−II(R
&D Systems、ミネソタ州、ミネアポリス)を無菌リン酸緩衝食塩水(P
BS)中に1μg/μlまたは2.5μg/μlの保存溶液として凍結乾燥およ
び溶解し、一定量ずつ−20℃で保存した。放射性ヨウ化SDF−1αとMIP
−1βはDuPont NENから購入した。125I−SDF−1αと125
I−MIP−1βの比放射能は2200Ci/mmolであった。細胞培地とG
418はLife Technologies、Inc.から購入した。抗CX
CR4モノクローナル(mAb)12G5(エンドレス、M.J.他、Cell
、87:745−756、1996)はPharMingen(カリフォルニア
州、サンディエゴ)から購入した。293とNIH/3T3細胞はペンシルバニ
ア大学のロバート W.ドムズ氏の協力で提供され、ダルベッコイーグル培地に
10%のウシ胎仔血清を加えて維持された。ヒトpcCXCR4およびHIV−
1の二つのエンベロープ蛋白質をコードする組換えワクチニアウイルス、vSC
60(BH10)(S.チャクラバルチおよびB.モス、個人的通信)そしてv
BD3(89.6)、およびT7 RNAポリメラーゼ、vTF1.1(アレク
サンダー、W.他、J Virol、66:2934−2942、1992)も
またロバート W.ドムズ氏から贈られた。
【0039】 ペプチド合成 ペプチドは、以前に説明されたように(佐藤、T.他、J Biol Chem
、272:12175−12180、1997;リー、S.他、J Biol C
hem、273:16442−16445、1998)、430Aペプチド合成
器(Applied Biosystems、カリフォルニア州、フォスターシ
ティ)および9050ペプシンセサイザープラス(Perseptive Bi
osystems、マサチューセッツ州ケンブリッジ)のFmoc法を使って固
相合成で調製した。N−Fmoc(N−(9−フルオレニル)メトキシカルボニ
ル)アミノ酸を保護する側鎖は:Arg、Pmc;Asp、OtBu;Cys、
Trt;Gln、Trt;His、Trt;Lys、Boc;Ser、tBu、
Tyr、tBu;およびTrp,Boc(Pmc=2、2、5、7、8−ペンタ
メチル−クロマン−6−スルフォニル、OtBu=タート−ブチルエステル、T
rt=トリチル、Boc=第三級−ブチルオキシカルボニルおよびtBu=第三
級−ブチルエステル)。すべての共役反応段階において、N−Fmocアミノ酸
のO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N、N、N N’−テトラメチルウロニ
ウムヘキサフルオロフォスフェート、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
の4倍余剰、およびジイソプロピルエチルアミンの10倍余剰が使われた。ペプ
チドの樹脂からの分割は分割試薬(トリフルオロ酢酸:チオアニソール:フェノ
ール:水:エタンジチオール:トリイソプロピルシラン/81.5:5:5:5
:2.5:1)を用い、緩やかに攪拌しながら室温で2時間行なった。粗ペプチ
ドを氷で冷却したメチル−t−ブチルエーテル中に沈殿させ、遠心分離し、凍結
乾燥した。粗ペプチドをその後二つの溶媒系の0.1% TFA/H2Oと0.
1% TFA/アセトニトリルを持つDynamax−300ÅC1825cm
×21.4mmI.D.カラムを使って調整用高性能液体クロマトグラフィー(
HPLC)で精製した。適当なペプチドを含む分画を集めて凍結乾燥した。最終
生成物の純度は分析逆相高性能液体クロマトグラフィー、毛管電気泳動およびマ
トリックス補助レーザー脱離・電離飛行時間質量分析によって評価した。すべて
のペプチドが少なくとも95%純性であった。
【0040】 上記の方法で次のペプチドが合成された:
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】 大文字はLアミノ酸残基を表わし、小文字はDアミノ酸残基を表わす。
【0043】 フローサイトメトリー SupT1細胞(2×10)は蛍光発色セルソーター(FACS)緩衝剤(
0.5%のウシ血清アルブミン、リン酸緩衝食塩水(PBS)中の0.05%の
アジ化ナトリウム)で洗浄し、抗CXCR4モノクローナル抗体(mAb)12
G5(10μg/ml)で30分間4℃で培養した。FACS緩衝剤で洗浄後、
細胞は10μgのフルオレセインイソチオンシアネート(FITC)共役ヤギ抗
マウスIgG(Southern Biotechnology Associa
tes、Inc.、アラバマ州、バーミングハム)で30分間4℃で培養した。
FACS緩衝剤で二度洗浄後、細胞を固定緩衝剤(PBS中の2%パラホルムア
ルデヒド)中で固定し、FACScanフローサイトメーター(Coulter
EPICS Elite、Coolten Corp.、フロリダ州、ハイアリ
ア)で分析した。
【0044】 CXCR4への125I−SDF−1α競合結合 中枢興奮機構(CEM)−T4細胞を回収し、PBSで二回洗浄した。最終量
100μlの2x10細胞を含む結合緩衝剤(50nM HEPES pH7.
4、1nM CaCl、5nM MgCl、0.1%ウシ血清アルブミン)中
の増加性濃度の未標識リガンドの存在中における単一濃度(0.2nM)の12 I−SDF−1を使って、競合結合実験を行なった。100nMの未標識SD
F−1αを添加し、非特異結合を定量した。試料を室温で60分間培養した。細
胞を結合緩衝剤から遠心分離で分離し、500μlの冷たい結合緩衝剤で洗浄し
て培養を終結した。γ放出計数によって結合リガンドを定量した。
【0045】 CXCR5への125I−MIP−1β競合結合 上述と類似した実験手法によって、CCR5でトランスフェクトされた293
細胞と125I−MIP−1βを使ってペプチドのCCR5への特異結合活性を
定量した。
【0046】 遺伝子レポーター融合アッセイ 発明者の研究所(ゾウ、N.他、Eur J Immunol、30:164−
173、2000)およびその他(ドランズ、B.J.他、Cell、85:1
149−1158、1996;ドランズ、B.J.他、J Virol、71:
6305−6314、1997;ラッカー、J.他、Methods Enzy
mol、288:118−133、1997)が発表した修正手法に従い、遺伝
子レポーター融合アッセイを使ってHIV−1ウイルス進入の媒介におけるCX
CR4とCCR5の共受容体活性へのペプチドの抑制作用を定量した。HIV−
1Env蛋白質とT7RNAポリメラーゼを組換えワクチニアウイルス感染によ
って293エフェクター細胞に導入し、リファンピシン(100μg/ml)の
存在中に32℃で一晩培養した。NIH/3T3標的細胞に、T7プロモーター
の制御下において、6ウェルプレート中でCD4、CXCR4またはCCR5を
コードするプラスミドとルシフェラーゼを、CaPOトランスフェクション法
によって共にトランスフェクトして、37℃で一晩培養した。融合を始めるため
に、それぞれのウェルに10エフェクター細胞を添加し、シトシンアラビノシ
ドおよびリファンピシンの存在中に37℃で培養した。融合を5時間した後、細
胞を150μlのレポーター溶解緩衝剤(プロメガ)中で溶解し、市販の試薬(
プロメガ)を使ってルシフェラーゼ活性の検査をした。
【0047】 細胞内カルシウム SupT1細胞とCCR5でトランスフェクトされた293細胞を使って細胞
内カルシウム流入を測定した。[Ca2+は蛍光分光計において340およ
び380nmでの励起を使って測定した(パーキンエルマー LS50)。較正
は全蛍光体の放出に10%のトリトンX−100と無キレートCa2+に0.5
MのEGTAを使って行なった。細胞内Ca2+濃度は蛍光分光計測定プログラ
ムを使って計算した。
【0048】 細胞遊走 SupT1細胞の移動は直径6.5mmの部屋と膜細孔サイズ3μMの使い捨
てトランズウェルトレー(Costar、マサチューセッツ州、ケンブリッジ)
を使って評価した。0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)RPMI1640中
の100nMのSDF−1(エール大学のエリアス・ロリス氏提供)を下部ウェ
ルに添加した。SDF−1を除く同じ媒体中の1x10細胞/mlのSupT
1細胞100μlを上部ウェルに添加した。ペプチドの抑制作用実験のために、
種々の濃度のペプチドと共に細胞をあらかじめ25℃で15分間培養しておいた
。また下部のウェルにも同濃度のペプチドを添加した。37℃、5%のCO
4時間培養後、下部のウェルに移動した細胞を数えた。細胞遊走移動は媒体中を
移動した細胞を引き算することによってのみ定量した(空の対照実験)。
【0049】 結果: V1ペプチドはCXCR4を結合するがCCRを結合しない V1ペプチド(配列番号:2)はvMIP−II(配列番号:1)のN末端領
域の1―21番残基に対応して合成した(表1)。vMIP−IIはCXCR4
とCCR5の両方と相互作用するので(クレダル、T.N.他、Science
、277:1656−1659、1997)、V1ペプチド(配列番号:2)の
これら両方の受容体との結合活性を調べた。CXCR4結合は、ペプチドを、対
照としての天然vMIP−IIおよびSDF−1αと共に、125I−SDF−
1αと抗CXCR 4mAb 12G5の両方の競合結合アッセイ(図1および図
2)を使って調べた。V1ペプチド(配列番号:2)は190nMのIC50
濃度依存して125I−SDF−1αのCXCR4結合と強く競合する。したが
って、V1ペプチド(配列番号:2)は報告された他のSDF−1のN末端に由
来するペプチドと比べてかなりCXCR4の結合性が高いように見える(ローツ
チャー、P.他、J Biol Chem、273:22279−22283、1
998;ヘベカー、N.他、Current Biology、8:369−37
6、1998)。SDF−1のN末端に由来するシステイン含有ペプチドの2量
体化が受容体の結合に関係すると報告されているので(ローツチャー、P.他、
J Biol Chem、273:22279−22283、1998)、二つの
システインを含むV1ペプチド(配列番号:2)の2量体形成を調べた。質量分
析によると2量体を含まない純粋な単体が検出され、よってV1ペプチド(配列
番号:2)の強いCXCR4結合への2量体化の影響は見られなかった。
【0050】 CXCR4の認識に重要なvMIP−II(配列番号:1)のN末端内の残基
をさらに同定するために、切断したV1類似体を合成した(表1)。V1(配列
番号:2)の両端を切断したV2ペプチド(vMIP−IIの6−18番残基、
配列番号:3)ではCXCR4の結合に有意な損失が見られたが、V1配列(配
列番号:2)の最初の半分を含むV3ペプチド(vMIP−IIの1−10番残
基、配列番号:4)では活性がいくらか残っていた(図1)。これらのペプチド
のCCR5受容体との相互作用を、放射線標識MIP−1βを使って、競合結合
アッセイで調べた。これらのペプチドはCCR5とは全く結合活性を示さなかっ
た。これらの結果によれば、vMIP−II(配列番号:1)のN末端に由来す
るペプチドはCXCR4と相互作用を起こすが、CCR5とは起こさない。これ
は、これらの受容体を両方とも認識する天然のvMIP−IIと対照的である。
【0051】 V1ペプチドは選択的にT−および両指向性HIV−1進入を抑制する 種々のHIV−1分離株の細胞進入を媒介する共受容体機能を阻止する能力に
おけるCXCR4およびCCR5ペプチドの能力を定量するために細胞−細胞融
合アッセイを使った。
【0052】 V1ペプチド(配列番号:2)はCXCR4経由のT−および両指向性HIV
−1gp120−媒介細胞−細胞融合の両方を抑制した(図2)。CXCR4結
合における有意な損失(図1)から期待されたように、切断V2ペプチド(配列
番号:3)は活性を何も示さなかった。反面、V1(配列番号:2)およびV2
(配列番号:3)のどちらもCCR5経由のM−指向性HIV−1gp120−
媒介細胞−細胞融合には効果を示さなかった。これらの結果は結合研究と一致し
、V1ペプチド(配列番号:2)がHIV−1進入媒介におけるCXCR4共受
容体の機能を選択的に抑制することを示した。
【0053】 V1ペプチドはCXCR4経由のSDF−1のシグナルおよび細胞遊走を阻止
する V1ペプチド(配列番号:2)はCXCR4受容体を結合できるので、その細
胞内シグナルを誘導する能力およびCXCR4経由のSDF−1シグナルを妨害
する能力をその受容体を発現するSupT1細胞の細胞内カルシウム流入を測定
して調べた。種々の濃度において、ペプチドはCXCR4経由のシグナル活性を
何も示さず、よってその拮抗物質としての活性を示した(図3a)。さらに、こ
のペプチドは天然CXCR4リガンドであるSDF−1のシグナルを妨害し、2
00μMの濃度ではほとんど完全にSDF−1シグナルを阻止した(図3a)。
【0054】 V1ペプチド(配列番号:2)のCCR5経由のシグナルトランスダクション
への効果もCCR5でトランスフェクトされた293細胞において調べた。CC
R5への結合がないことから予想されたように、ペプチドはシグナル活性も示さ
なかったし、MIP−1βがCCR5経由で誘発したシグナルも阻止しなかった
(図3b)。CXCR4もCCR5も結合しない(図1)V2ペプチド(配列番
号:3)はCXCR4のシグナルトランスダクションでもCCR5のシグナルト
ランスダクションでも何の効果も示さなかった。カルシウム流入のほかに、V1
ペプチド(配列番号:2)はSupT1細胞の細胞遊走アッセイでも検査した。
CXCR4経由のSDF−1シグナルを妨害する能力と同様、V1ペプチド(配
列番号:2)は濃度に依存する形でSDF−1の細胞遊走活性を抑制することが
わかった(図4)。
【0055】 薬剤物質 本発明はCXCR4受容体を発現する細胞へのウイルスの進入を抑制してHI
V−1感染を治療する方法を提供する。このCXCR4発現細胞には、例えば、
T細胞が含まれる。従って、本発明のvMIP−IIペプチドを一つまたはそれ
以上、その治療を要する患者に投与する。治療効果量のその薬剤を薬剤的に許容
される担体と組み合わせた物質として投与してもよい。
【0056】 薬剤的に許容できる担体には、非経口注射、鼻腔内または舌下送出、経口投与
、直腸または局所投与等のための、生理的に許容または容認できる希釈剤、賦形
剤、溶剤、アジュバンドまたはビヒクルがある。物質は無菌で発熱性でないこと
が好ましい。適当な担体の例には、水、食塩水、デキストロース、マニトール、
ラクトース、またはその他の糖類、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリ
ウム、システイン塩酸塩、エタノール、ポリオール(プロピリングリコール、エ
チレン、ポリエチレングリコール、グリセロール、等)、野菜油(オリーブ油等
)、オレイン酸エチル、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエ
チレンソルビトールおよびソルビタンエステルのような注射可能な有機エステル
、微結晶性セルロース、アルミニウムメタハイドロキサイド、ベントナイト、寒
天およびトラガカント、またはこれらの物質の混合物等がある。
【0057】 この薬剤物質はまた湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤、抗菌および抗黴剤(パラオ
キシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等)のよ
うな非毒性補助物質を少量含んでもよい。望むなら、吸収促進剤または遅延剤(
リポゾーム、アルミニウムモノステアレート、またはゼラチン等)を使うことも
できる。この薬剤物質は液体の溶液や懸濁液、注射の前に液体の溶液や懸濁液に
するに適した固体形、または乳剤のように、従来の形で調製できる。
【0058】 vMIP−IIペプチドを含む物質は感染の進行を抑制するに効果的な量が任
意の便利な方法で投与され、HIV−1によるCXCR4発現細胞の感染部位へ
結果的に運ばれる。投与の様式には例えば、経口、直腸、非経口(静脈内、筋肉
内、動脈内、皮下)、槽内、膣内、腹腔内、局所的(粉末、軟膏または滴剤)、
または頬または鼻スプレーまたはエアゾールとして等がある。
【0059】 薬剤物質の最も効果的な投与方法は非経口投与で、静脈内または皮下投与が好
ましい。静脈内投与には、塩化ナトリウム、グリシン等生理条件に適合する緩衝
pHを持つ生理的に適合する物質を含む任意の適切なデリバリービヒクルに溶解
して使うことができる。この静脈内デリバリービヒクルは当業者に公知である。
好ましい一具体例において、ビヒクルは無菌食塩水である。ペプチドが充分に小
さい場合は、その他の好ましい投与方法として鼻腔内、舌下等がある。静脈内ま
たは皮下投与は、例えば、注射や注入からなり得る。
【0060】 本発明のvMIP−II由来ペプチドはHIV感染の抑制が望まれるどのよう
な状況においても投与することができる。本発明のペプチドはHIV感染を避け
るための予防手段として、またすでにHIV感染した患者の治療薬として被験者
の治療に使う事ができる。本発明のペプチドで伝染が抑制され得るウイルスには
HIV−1株が含まれるが、T−向性および両指向性株のようなCXCR4経由
で進入する株に最も効果的である。T−向性株はCXCR4を進入に使い、二−
向性株はCXCR4またはCCR5を使う(シモンズ他、J. Virol. 7
0:8355−60、1996)。本発明のペプチドはHIVウイルスにさらさ
れた後、感染していない個人に予防的に使うこともできる。このような使用状況
の例としては、母体から乳児へのウイルス伝染予防、そして医療機関の事故にお
いて従業員がHIV混入血液やシリンジ等にさらされた場合等がある。ペプチド
はまたHIVにかかる危険のある個人、例えば、同性愛者、売春婦、静脈内麻薬
使用者等にも投与してよい。
【0061】 vMIP−II由来ペプチドは単体で投与してもよいし、または他のペプチド
や他の抗HIV薬剤と組み合わせて投与してもよい。投与の効果量および方法は
患者の性別、年齢、体重および疾患の段階、投与が治療目的かまたは予防目的か
、またその他の当業者には明らかな要因によって変わる。本明細書に記述した研
究に基づけば、ペプチドの適切な投与量は、約1から100μM、より好ましく
は約10から約50μM、最も好ましくは約25μMの組織中濃度を得る投与量
である。より低いまたはより高い濃度もまた効果的であろうと予測される。組織
中濃度はペプチドの血液値から得る事ができる。
【0062】 有効薬剤の投与量は感染の度合いに依存する。当業者が個々の状況および患者
の必要性に合わせて適当な投与の量およびスケジュールを引き出す。投与量はだ
いたい体重1kgあたり約0.01から約1mg、好ましくは約0.1から約0
.5mgと予想される。有効薬剤は、例えば、2から3週間続く療法中に毎日注
射で投与する。または、薬剤を皮下移植ポンプ経由のような継続する注入法で投
与することもできる。
【0063】 考察 ウイルス性ケモカインのvMIP−IIはいくつかのCCおよびCXCケモカ
イン受容体の両方との結合力が高いという点で他のすべての公知のヒトケモカイ
ンと異なる(クレダル、T.N.他、Science、277:1656−16
59、1997)。vMIP−IIのこの独自の性質は混然とした受容体相互作
用の構成基盤を探るための魅惑的な道を開く。本発明はvMIP−IIの共通結
合部位が多数の受容体相互作用のためにウイルスによって最適化されているのか
、または異なる受容体のために特殊の結合決定因子が進化したのかを決定するこ
とに関する。
【0064】 合成ペプチド接近法を使って、二つの重要なケモカイン受容体であるCXCR
4とCCR5での識別におけるvMIP−II(配列番号:1)のN末端の役割
を調べた。N末端領域はvMIP−IIおよびその他のケモカインのなかでも最
も多種多様なもので、他のケモカインにおけるN末端の重要性に基づけば(クラ
ーク−ルイス、I.他、J Leuk Biol、57:703−11、1995
)、vMIP−IIの独自機能に決定的に重要なものである。本発明のV1ペプ
チド(配列番号:2)はこの領域に対応し、CXCR4と相互作用を起こすこと
が示されており、よってシグナルトランスダクションとHIV−1の進入を媒介
する共受容体機能を阻止するものである。これはvMIP−IIのN末端がCX
CR4を通した生体機能に必須であることを示す。そのCXCR4経由の有効な
活性と対照的に、V1ペプチド(配列番号:2)はCCR5とは何の相互作用も
示さず、CCR5のシグナルおよび共受容体機能の抑制もしなかった。天然のv
MIP−II(配列番号:1)が両方の受容体と結合しその機能を阻止するのに
vMIP−IIのN末端断片がCCR5と相互作用を起こさないということは、
まだ同定されていない他の領域がvMIP−IIのCCR5経由の機能を媒介す
ることを示唆する。または、vMIP−II蛋白質のその他の領域を持たないペ
プチドはCCR5の認識に必要なコンフォメーションを採っていないのかもしれ
ない。しかし、このペプチドの別な受容体、つまりCXCR4、との強い相互作
用を考えると、このペプチドが受容体結合に適当な構成要素を持っているはずで
あるから、この確率は低い。両方を考慮して、本発明は異なる受容体を経由する
生体機能を媒介するvMIP−II(配列番号:1)中の特殊な決定因子を説明
する。
【0065】 CXCR4認識のためのvMIP−IIのN末端の重要な特徴を切断したV1
ペプチド類似体を使ってさらに分析した。SDF−1における陽性残基の空間ク
ラスターがCXCR4の細胞外領域の陰性電荷表面との好ましい静電相互作用を
形成するために決定的であると示唆されている(ディールウィス、C.他、Pr
oc Natl Acad Sci USA、95:6941−6946、1998
)。高陽性電荷はT22(村上、T.他、J Exp Med、186:1389
−1393、1997)、ALX40−4C(ドランズ、B.J.他、J Wx
p Med、186:1395−1400、1997)、およびAMD3100
(ショールズ、D.他、J Exp Med、186:1383−1388、19
97)のようなCXCR4のいくつかのペプチドおよびノンペプチド抑制剤に見
られる。面白いことに、vMIP−II(配列番号:1)は、二者の間の非常に
低い相同性にもかかわらず、SDF−1と同じように高い純陽性電荷を持つ。v
MIP−IIのN末端に由来するV1ペプチド(配列番号:2)もいくつかの陽
性電荷残基を含むので、これらの残基が受容体の相互作用に役割を果たすのかど
うかが問題となった。 本発明のV2ペプチド(配列番号:3)は、すべての陽
性残基をV1ペプチド(配列番号:2)のコア領域に保持するのだが、これらの
陽性電荷残基の機能を調べた。V2ペプチド(配列番号:3)における活性の損
失は、受容体結合における陽性残基の主要な役割を否定する根拠となった。また
は、vMIP−IIの最初の五つの残基がより決定的で、V2ペプチド(配列番
号:3)からそれらを取り除いたことが活性損失を説明する。これは、他のケモ
カインの観察においてN末端における最初のいくつかの残基が生体機能に最も大
切であったという結果と一致する(ヘベカー、N.他、Current Bio
logy、8:369―376、1998;ヒューバート、C.A.他、J B
iol Chem、266:18989−18994、1991;クランプ、M
.P.他、EMBOJournal、16:6996−7007、1997)。
vMIP−IIのN末端における最初の五つの残基の役割はさらにV1ペプチド
(配列番号:2)のN末端側半分だけを含む短い類似体であるV3(配列番号:
4)がCXCR4結合におけるいくらかの活性を保持していたことによっても示
された(図1)。
【0066】 本発明のV1ペプチド(配列番号:2)はCXCR4の高結合性リガンドの発
生に有望な先端化合物である。他のケモカイン由来ペプチドとの直接比較は結合
アッセイのプロトコルが異なるためできないが、他のCXCR4結合ペプチドと
比較したときのV1ペプチド(配列番号:2)の相対的結合性はこれらのペプチ
ドを天然SDF−1と比較して予想される。本発明において、V1ペプチド(配
列番号:2)は、それぞれ免疫複合体(IC50)値が640と190nMの抗
CXCR4 mAb 12G5と125I−SDF−1αのCXCR4結合と競合
することが示された(表2および図1)。これは、それぞれ、SDF−1と比べ
て約33分の1および約70分の1の効力である。この値はSDF−1のN末端
に由来する他の報告されたペプチドがSDF−1と比べて約82分の1から10
00分の1の効力であることと比べると、好ましい値である(ローツチャー、P
.他、J Biol Chem、273:22279−22283、1998;ヘ
ベカー、N.他、Current Biology、8:369―376、19
98)。これまでに報告されたケモカイン由来ペプチドの中において相対的に高
いCXCR4結合性を持つ他、V1ペプチド(配列番号:2)はCXCR4の内
在化の誘導のように他の興味深い生物学的性質を持つ。V1ペプチド(配列番号
:2)の細胞−細胞融合アッセイ(図2)における効力は競合結合アッセイにお
けるものよりずっと低い(図1および表2)。これらの二つのアッセイ間の同様
の効力の不一致はSDF−1に関しても見られ、125I−SDF−1α競合ア
ッセイ(図1および表2)ではIC50が2.7nMであったのに対し、200
nMにおいてさえも、細胞−細胞融合を45%しか抑制しなかった(図2)。以
前に他所で報告されたように(ラッカー、J.他、Methods Enzym
ol、288:118−133、1997)、これらは抗HIV剤の効力定量に
おける細胞−細胞融合アッセイの相対的な鈍感性による。従って、V1ペプチド
(配列番号:2)および対照SDF−1の活性が細胞−細胞融合アッセイでは低
く見積もられていることになる。細胞−細胞融合アッセイに比較して、細胞遊走
アッセイにおけるV1ペプチド(配列番号:2)の抑制活性はずっと高く、IC 50 が約1μMであり、これはCXCR4結合効力にずっと近い結果であった(
図4)。
【0067】 まとめとして、vMIP−II(配列番号:1)内のCXCR4とCCR5に
関する精密な結合部位の同定はvMIP−II機能の分子メカニズムを理解し、
広域スペクトルのHIV抑制剤を開発するための決定的な段階である。本発明は
vMIP−IIのN末端、特に最初の五つの残基をCXCR4の重要な結合部位
として同定する。この領域に由来する合成ペプチドはCXCR4およびCCR5
と広く異なった相互作用を示し、よってvMIP−II(配列番号:1)内の特
殊な部位が異なるケモカイン受容体との相互作用を媒介するという説を実験的に
支持する。この高いCXCR4受容体結合性と有効な拮抗効果をもって、本発明
のvMIP−II由来ペプチド(V1、配列番号:2)はHIVのCXCR4経
由の細胞進入を予防する新しい小分子薬剤の今後の開発にとって良い糸口となる
化合物である。
【0068】
【配列表】
【化1】
【0069】
【化2】
【0070】
【化3】
【0071】
【化4】
【0072】
【化5】
【0073】
【化6】
【0074】
【化7】
【0075】
【化8】
【0076】
【化9】
【0077】
【化10】
【0078】
【化11】
【0079】
【化12】
【0080】
【化13】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ペプチドV1(配列番号:2)(黒三角で示す)、V2(配列番号:3)(黒
丸で示す)、V3(配列番号:4)(白抜き四角で示す)、またSDF−1α(
黒四角で示す)およびvMIP−II(白抜き丸で示す)の、125I−SDF
−1α蛋白競合結合アッセイで同定したCSCR4結合。図中の結果は3つの独
立したアッセイの平均値を示す。データはPrism2.01(Graphpa
d Software、Inc.、カリフォルニア)を使って処理した。3つの
独立した実験の平均値を示す。
【図2】 細胞−細胞融合アッセイにおけるvSC60(BH10)T−指向性および8
9.6両指向性単離株のCSCR4のHIV−1共受容体機能のvMIP−II
由来ペプチドによる抑制。棒グラフは少なくとも三つの独立したアッセイの平均
値を示し、誤差の棒グラフは標準偏差(±S.E.)を示す。
【図3】 SupT1(a)およびCCR5でトランスフェクトされた293細胞(b)
における細胞内カルシウム流入。指示濃度のV1ペプチド(配列番号:2)とS
DF−1(100nM)またはMIP−1β(100nM)をSupT1と29
3細胞の処理にそれぞれ連続して使った。
【図4】 SDF−1に誘導されたSupT1細胞の走化性のV1ペプチド(配列番号:
2)による抑制。棒グラフは三つの独立したアッセイの平均値を示し、誤差の棒
グラフは標準偏差(±S.E.)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/00 A61K 37/02 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA18 BA23 CA56 NA14 ZB33 ZC55 4H045 AA10 AA30 BA01 BA09 BA12 BA13 BA14 BA15 BA16 BA17 BA18 BA51 CA03 EA31 FA34

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウイルス性マクロファージ炎症性蛋白質II(vMIP−11
    )(配列番号:1)のペプチド断片であり、前記断片がCXCR4のシグナルト
    ランスダクションとHIV−1の進入媒介における共受容体機能を選択的に予防
    するペプチド断片。
  2. 【請求項2】 前記断片は前記vMIP−IIのアミノ末端を含む請求項1記
    載のペプチド断片。
  3. 【請求項3】 前記アミノ末端は1―21番目のアミノ酸残基(V1、配列番
    号:2)、またはその中の任意のサブフラグメントを含む請求項2記載のペプチ
    ド断片。
  4. 【請求項4】 前記断片はHIV−1の細胞進入を予防する新しい小分子薬剤
    の開発に糸口となる化合物である請求項1記載のペプチド断片。
  5. 【請求項5】 X−R−R−R−R−R−R−R−R−R −R10−R11−R12−R13−R14−R15−R16−R17−R18 −R19−R20−R21−Y の式で表わされるペプチドであり、 ここにおいて、 XはペプチドのN末端に付着した置換基で、XはH、CHCO、C
    OまたはCCHCOのどれかであり; Yは一般式、 C(α)−CO−Y を持つペプチドのC末端に付着した置換基で、 YはOH、NH、OCH、OCHまたはNHCHのどれかで
    あり;Yは0から9のアミノ酸からなり得、 RはIle、Leu、ValまたはPhe; RはGly、Ala; RはAla、Gly; RはSer、ThrまたはTyr; RはTrp、Phe、Tyr; RはHis、Lys、ArgまたはTyr; RはArg、HisまたはLys; RはPro、LeuまたはVal; RはAsp、Glu、ArgまたはLys; R10はLys、ArgまたはHis; R11はCys、SerまたはAla; R12はCys、SerまたはAla; R13はIle、LeuまたはVal; R14はGly、Ala; R15はTyr、Thr、Ser; R16はGln、Asn、ArgまたはLys; R17はLys、ArgまたはHis; R18はArg、HisまたはLys; R19はPro、LeuまたはVal; R20はIle、LeuまたはVal; R21はPro、LeuまたはVal; そしてR11がCysならR12はCys、ペニシラミン、または第三級ブチ
    ルオキシカルボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり; R12がCysならR11はCys、ペニシラミン、第三級ブチルオキシカル
    ボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり、そして、 R11とR12がペニシラミンか第三級ブチルオキシカルボニル−a−アミノ
    酪酸でもよいし; そして、R11とR12がAlaでもよいペプチド。
  6. 【請求項6】 好ましい一具体例において、 XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、RはLeu,R はGly、RはAla、RはSer、RはTrp、RはHis、R はArg、RはPro、RはAsp、R10はLys、R11はCys、R 12 はCys、R13はLeu、R14はGly、R15はTyr、R16はG
    ln、R17はLys、R18はArg、R19はPro、R20はLeu、R 21 はProである請求項5記載のペプチド。
  7. 【請求項7】 最も好ましい一具体例において、 XはH、YはNH;そしてRはLeu、RはGly、RはAla、R はSer、RはTrp、RはHis、RはArg、RはPro、R はAsp、R10はLys、R11はCys、R12はCys、R13はLeu
    、R14はGly、R15はTyr、R16はGln、R17はLys、R18 はArg、R19はPro、R20はLeu、R21はProである請求項5記
    載のペプチド。
  8. 【請求項8】 好ましい具体例が少なくとも次の断片を含むC末端切断ペプチ
    ドからなり: X−R−R−R−R−R−R−R−R−Y、そしてここで; RはIle、LeuまたはPhe; RはGly、AlaまたはVal; RはAla、ValまたはGly; RはSer、ThrまたはTyr; RはTrp、Phe、Tyr またはLeu; RはHis、Lys、ArgまたはTrp; RはArg、HisまたはLys; RはPro、LeuまたはVal、 そして、C末端切断ペプチドが好ましくは少なくとも次の断片を含み、ここで
    XはH、YはNH;そしてRはLeu、RはGly、RはAla、R はSer、RはTrp、RはHis、RはArg、RはPro、R
    Asp、R10はLysである請求項5記載のペプチド。
  9. 【請求項9】 前記ペプチドが3から30個のアミノ酸、好ましくは8から2
    1個のアミノ酸を含む請求項1記載のペプチド。
  10. 【請求項10】 合成ペプチドであり、前記合成ペプチドのそれぞれのアミノ
    酸はD−アミノ酸で、次の式を持ち: X−R1d−R2d−R3d−R4d−R5d−R6d−R7d−R8d−R 9d −R10d−R11d−R12d−R13d−R14d−R15d−R16 −R17d−R18d−R19d−R20d−R21d−Y、ここで XはペプチドのN末端に付着した置換基で、XはH、CHCO、C
    OまたはCCHCOのどれかであり;そして Yは次の一般構造を持つペプチドのC末端に付着した置換基で: C(α)−CO−Y、ここでYはOH、NH、OCH、OCH またはNHCHのどれかであり、Yは0から9のアミノ酸からなり得、 R1dはIle、Leu、ValまたはPhe; R2dはGly、Ala; R3dはAla、Gly; R4dはSer、ThrまたはTyr; R5dはTrp、Phe、Tyr; R6dはHis、Lys、ArgまたはTyr; R7dはArg、HisまたはLys; R8dはPro、LeuまたはVal; R9dはAsp、Glu、ArgまたはLys; R10dはLys、ArgまたはHis; R11dはAla、CysまたはSer; R12dはAla、CysまたはSer; R13dはIle、LeuまたはPhe; R14dはGly、Ala; R15dはTyr、Thr、Ser; R16dはGln、Asn、ArgまたはLys; R17dはLys、ArgまたはHis; R18dはArg、HisまたはLys; R19dはPro、LeuまたはVal; R20dはIle、LeuまたはVal; R21dはPro、LeuまたはVal; そしてここで、 R11dがCysならR12dはCys、ペニシラミン、または第三級ブチル
    オキシカルボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり; R12dがCysならR11dはCys、ペニシラミン、または第三級ブチル
    オキシカルボニル−a−アミノ酪酸のうちのどれかになり; そして、 R11とR12がペニシラミンか第三級ブチルオキシカルボニル−a−アミノ
    酪酸でもよいし; そして、R11とR12がAlaでもよいペプチド。
  11. 【請求項11】 好ましい一具体例において: XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、R1dはLeu,
    2dはGly、R3dはAla、R4dはSer、R5dはTrp、R6d
    His、R7dはArg、R8dはPro、R9dはAsp、R10dはLys
    、R11dはAla、R12dはCys、R13dはLeu、R14dはGly
    、R15dはTyr、R16dはGln、R17dはLys、R18dはArg
    、R19dはPro、R20dはLeu、R21dはProである請求項10記
    載のペプチド。
  12. 【請求項12】 最も好ましい一具体例において: XはH;YはNH;そして、R1dはLeu,R2dはGly、R3dはA
    la、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R 8d はPro、R9dはAsp、R10dはLys、R11dはAla、R12 はCys、R13dはLeu、R14dはGly、R15dはTyr、R16 はGln、R17dはLys、R18dはArg、R19dはPro、R20 はLeu、R21dはProである請求項10記載のペプチド。
  13. 【請求項13】 好ましいC末端切断ペプチドが少なくとも次の断片を含む、
    つまり: X−R1d−R2d−R3d−R4d−R5d−R6d−R7d−R8d−Y そしてここで; R1dはIle、LeuまたはPhe; R2dはGly、AlaまたはVal; R3dはAla、ValまたはGly; R4dはSer、ThrまたはTyr; R5dはTrp、Phe、Tyr またはLeu; R6dはHis、Lys、ArgまたはTrp; R7dはArg、HisまたはLys; R8dはPro、LeuまたはValである請求項10記載のペプチド。
  14. 【請求項14】 より好ましくはC末端切断ペプチドが少なくとも次の断片か
    らなる、つまり; XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAl
    a、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R はPro、R9dはAsp、R10dはLysである請求項10記載のペプチ
    ド。
  15. 【請求項15】 3から30個のアミノ酸、好ましくは8から21個のアミノ
    酸を含む請求項10記載のペプチド。
  16. 【請求項16】 前記ペプチドが前述の式の逆型からなり、 X−R21−R20−R19−R18−R17−R16−R15−R14−R 13 −R12−R11−R10−R−R−R−R−R−R−R
    −R−Y ここでアミノ酸はL型または自然発生アミノ酸として存在する請求項5記載の
    ペプチド。
  17. 【請求項17】 好ましい一具体例において: XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、RはLeu,R はGly、RはAla、RはSer、RはTrp、RはHis、R はArg、RはPro、RはAsp、R10はLys、R11はCys、R 12 はCys、R13はLeu、R14はGly、R15はTyr、R16はG
    ln、R17はLys、R18はArg、R19はPro、R20はLeu、R 21 はProである請求項16記載のペプチド。
  18. 【請求項18】 最も好ましい一具体例において: XはH、YはNH;そしてRはLeu、RはGly、RはAla、R はSer、RはTrp、RはHis、RはArg、RはPro、R はAsp、R10はLys、R11はCys、R12はCys、R13はLeu
    、R14はGly、R15はTyr、R16はGln、R17はLys、R18 はArg、R19はPro、R20はLeu、R21はProである請求項16
    記載のペプチド。
  19. 【請求項19】 好ましい一具体例が少なくとも次の断片を含むC末端切断ペ
    プチドを含む、つまり: X−R−R−R−R−R−R−R−R−Y、ここで; RはIle、LeuまたはPhe; RはGly、AlaまたはVal; RはAla、ValまたはGly; RはSer、ThrまたはTyr; RはTrp、Phe、Tyr またはLeu; RはHis、Lys、ArgまたはTrp; RはArg、HisまたはLys; RはPro、LeuまたはVal、 そして、好ましくはC末端切断ペプチドが少なくとも次の断片を含む、つまり
    ここで、XはH、YはNH;そしてRはLeu、RはGly、RはAl
    a、RはSer、RはTrp、RはHis、RはArg、RはPro
    、RはAsp、R10はLysである請求項16記載のペプチド。
  20. 【請求項20】 前記ペプチドは3から30個のアミノ酸、好ましくは8から
    21個のアミノ酸を含む請求項16記載のペプチド。
  21. 【請求項21】 ペプチドが前記式の逆型を含む、つまり X−R21d−R20d−R19d−R18d−R17d−R16d−R15 −R14d−R13d−R12d−R11d−R10d−R9d−R8d−R 7d −R6d−R5d−R4d−R3d−R2d−R1d−Y、ここでアミノ酸
    はD型または不自然発生アミノ酸として存在する請求項5記載のペプチド。
  22. 【請求項22】 好ましい一具体例において: XはHまたはCHCO;YはOHまたはNH;そして、R1dはLeu,
    2dはGly、R3dはAla、R4dはSer、R5dはTrp、R6d
    His、R7dはArg、R8dはPro、R9dはAsp、R10dはLys
    、R11dはAla、R12dはCys、R13dはLeu、R14dはGly
    、R15dはTyr、R16dはGln、R17dはLys、R18dはArg
    、R19dはPro、R20dはLeu、R21dはProである請求項21記
    載のペプチド。
  23. 【請求項23】 最も好ましい一具体例において: XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAla
    、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R8d はPro、R9dはAsp、R10dはLys、R11dはAla、R12d
    Cys、R13dはLeu、R14dはGly、R15dはTyr、R16d
    Gln、R17dはLys、R18dはArg、R19dはPro、R20d
    Leu、R21dはProである請求項21記載のペプチド。 【請求項23】 好ましいC末端切断ペプチドは少なくとも次の断片を含む、
    つまり: X−R1d−R2d−R3d−R4d−R5d−R6d−R7d−R8d−Y そしてここで、 R1dはIle、LeuまたはPhe; R2dはGly、AlaまたはVal; R3dはAla、ValまたはGly; R4dはSer、ThrまたはTyr; R5dはTrp、Phe、Tyr またはLeu; R6dはHis、Lys、ArgまたはTrp; R7dはArg、HisまたはLys; R8dはPro、LeuまたはValである請求項21記載のペプチド。
  24. 【請求項24】 より好ましい一具体例は少なくとも次の断片を含む、つまり
    ; XはH、YはNH;そしてR1dはLeu、R2dはGly、R3dはAl
    a、R4dはSer、R5dはTrp、R6dはHis、R7dはArg、R はPro、R9dはAsp、R10dはLysである請求項21記載のペプチ
    ド。
  25. 【請求項25】 3から30個のアミノ酸、好ましくは8から21個のアミノ
    酸を含む請求項21記載のペプチド。
  26. 【請求項26】 薬剤的に許容できる担体と請求項5記載のペプチドを含む薬
    剤物質。
  27. 【請求項27】 薬剤的に許容できる担体と請求項10記載のペプチドを含む
    薬剤物質。
  28. 【請求項28】 薬剤的に許容できる担体と請求項16記載のペプチドを含む
    薬剤物質。
  29. 【請求項29】 薬剤的に許容できる担体と請求項21記載のペプチドを含む
    薬剤物質。
  30. 【請求項30】 HIV−1のCXCR4発現細胞への進入を抑制する方法で
    、前記細胞を請求項5記載のペプチドに接触させることを含む方法。
  31. 【請求項31】 HIV−1のCXCR4発現細胞への進入を抑制する方法で
    、前記細胞を請求項10記載のペプチドに接触させることを含む方法。
  32. 【請求項32】HIV−1のCXCR4発現細胞への進入を抑制する方法で、
    前記細胞を請求項16記載のペプチドに接触させることを含む方法。
  33. 【請求項33】 HIV−1のCXCR4発現細胞への進入を抑制する方法で
    、前記細胞を請求項21記載のペプチドに接触させることを含む方法。
  34. 【請求項34】 HIV−1感染の治療法で、請求項5記載のペプチドを効果
    的な量個人に投与することを含む治療法。
  35. 【請求項35】 HIV−1感染の治療法で、請求項10記載のペプチドを効
    果的な量個人に投与することを含む治療法。
  36. 【請求項36】 HIV−1感染の治療法で、請求項16記載のペプチドを効
    果的な量個人に投与することを含む治療法。 【請求項36】 HIV−1感染の治療法で、請求項21記載のペプチドを効
    果的な量個人に投与することを含む治療法。
  37. 【請求項37】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の抑制法で、前記細胞を請求5記載のペプチド
    に接触させることを含む抑制法。
  38. 【請求項38】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の抑制法で、前記細胞を請求10記載のペプチ
    ドに接触させることを含む抑制法。
  39. 【請求項39】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の抑制法で、前記細胞を請求16記載のペプチ
    ドに接触させることを含む抑制法。
  40. 【請求項40】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の抑制法で、前記細胞を請求21記載のペプチ
    ドに接触させることを含む抑制法。
  41. 【請求項41】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の治療法で、請求5記載のペプチドを効果的な
    量個人に投与することを含む治療法。
  42. 【請求項42】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の治療法で、請求10記載のペプチドを効果的
    な量個人に投与することを含む治療法。
  43. 【請求項43】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の治療法で、請求46記載のペプチドを効果的
    な量個人に投与することを含む治療法。
  44. 【請求項44】 疾患、CXCR4経由でCXCR4発現細胞へ進入すること
    を必要とする前記疾患の原因因子の治療法で、請求21記載のペプチドを効果的
    な量個人に投与することを含む治療法。
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