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JP2003517830A - カロリー制限の効果を模倣するための介入 - Google Patents

カロリー制限の効果を模倣するための介入

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JP2003517830A
JP2003517830A JP2001546691A JP2001546691A JP2003517830A JP 2003517830 A JP2003517830 A JP 2003517830A JP 2001546691 A JP2001546691 A JP 2001546691A JP 2001546691 A JP2001546691 A JP 2001546691A JP 2003517830 A JP2003517830 A JP 2003517830A
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gene expression
protein
calorie
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THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CARIFORNIA
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Abstract

(57)【要約】 長期カロリー制限は、寿命を延ばす利点を有する。カロリー制限の効果を模倣する介入(処置)(インターベンション)をスクリーニングするための方法が開示されている。コントロール動物とカロリー制限動物との間で発現が実質的に異なる遺伝子の広範な分析は、カロリー制限の間、特定の遺伝子が優先的に発現されることを実証した。同じ発現プロフィールを生じる介入のためのスクリーニングは、寿命を延長する介入を提供する。さらなる局面において、比較的短時間カロリー制限食餌をした試験動物は、長期間カロリー制限食餌をした試験動物と類似の遺伝子発現プロフィールを有することが発見された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (発明の分野) 長年、研究者らは、加齢プロセスを遅くし得るかまたは逆転し得る介入(イン
ターベンション)(処置)(intervention)の同定を促進するため
に、加齢のバイオマーカーを同定することを試みてきた。食餌カロリー制限(C
R)は、恒温脊椎動物において生活期間を伸長するための十分に記載された唯一
の方法であり、そして癌の発生率を減少するために公知である、最も効果的な手
段である。CRの生理学的結果の多くが65年前に記載されたが、その作用様式
に関してのコンセンサスは存在しない。結果として、そのようなカロリー制限の
効果を模倣し得る介入を同定する実用的方法は存在しなかった。むしろ、研究者
らは、特定の介入が、生活期間および/または癌の発生率に影響したか否かを決
定するために、試験動物の寿命を待たねばならなかった。
【0002】 (関連技術の記載) 哺乳動物は、共通の遺伝子セットを共有するようであるが、それらは広く異な
る生活期間を有する。その生活期間の差異が、特定の遺伝子の配列の差異または
その発現の差異に起因するか否かを知ることは、現在不可能である。しかし、栄
養失調が避けられた場合は、食事カロリー制限(CR)における長期の減少が、
ほとんどの加齢性生理学的変化を遅らせ、そして試験したすべての種における生
活期間を伸長することが、数十個もの実験室における多年の研究から明らかであ
る(Weindruchら、The Retardation of Agin
g and Disease by Dietary Restriction
(Charles C.Thomas、Springfield、II、198
8))。これらの研究はまた、CRが、癌発生率を減少するため、そして加齢性
疾患および腫瘍の発症を平均年齢を増加するために、恒温脊椎動物において現在
公知である最も有効な手段であることを示した(Weindruchら(198
2)Science 215:1415)。従って、生活期間は、比較的簡単な
食事レジメンを介して伸長され得ることが、明らかであるようである。しかし、
代謝および遺伝子発現に対する短期のカロリー制限の効果に関する研究は存在し
ない。
【0003】 筋肉における遺伝子発現プロフィールの1つの報告が刊行された(Leeら(
1999)Science 285:1390)。これらの研究において、筋肉
の遺伝子発現における多くの加齢性変化が、CRにより予防または逆転されるよ
うであった。6500個の遺伝子の発現プロフィールが、年長の長期CRマウス
およびコントロールマウス、ならびに年少のコントロールマウス間で比較された
。筋肉の遺伝子発現におけるいくつかの加齢性変化が、CRにより全体的にかま
たは部分的に予防されるようであった。
【0004】 (発明の要旨) 本発明は、カロリー制限の効果を模倣する短期枠における介入を同定するため
の方法を意図する。このような介入は、増加した生活期間、減少した癌発生率を
もたらし、そして/または加齢性疾患および腫瘍の発症年齢を増加する。
【0005】 好ましい実施形態において、細胞において、カロリー制限の効果を模倣する介
入を同定するための方法が開示され、この方法は、以下の工程: 生物学的サンプルを得る工程; その生物学的サンプルを介入に曝す工程; 特定の時間待機する工程; 加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、遺伝子発現レベル、RNAのレ
ベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベルの変化を評価する工程;お
よび そのレベルにおける1つ以上の変化がまたカロリー制限において生じる場合、
カロリー制限のその効果を模倣する介入としてその介入を同定する工程を包含す
る。
【0006】 その生物学的サンプルは、インビトロであってもインビボであってもよい。好
ましい実施形態において、その生物学的サンプルが細胞を含む。より好ましい実
施形態において、その細胞が哺乳動物から得られる。なおより好ましい実施形態
において、その哺乳動物がマウスである。
【0007】 1つの実施形態において、遺伝子発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レ
ベルまたはタンパク質活性レベルの変化が、シャペロンタンパク質をコードする
遺伝子の遺伝子発現における変化に相当する。好ましい実施形態において、その
シャペロンタンパク質がGRP78である。
【0008】 1つの実施形態において、加齢のバイオマーカーがアポトーシスである。別の
実施形態において、そのバイオマーカーが加齢である。別の好ましい実施形態に
おいて、加齢のバイオマーカーが、癌細胞の生成である。別の好ましい実施形態
において、加齢のバイオマーカーは、ストレスタンパク質およびシャペロンの生
成である。別の好ましい実施形態において、加齢のバイオマーカーが、炎症応答
についての遺伝子を誘導する。別の好ましい実施形態において、加齢のバイオマ
ーカーは、膜貫通チャネル/輸送タンパク質を誘導する。別の好ましい実施形態
において、加齢のバイオマーカーは、転写因子についての遺伝子を誘導する。別
の好ましい実施形態において、加齢のバイオマーカーは、アミラーゼ2である。
【0009】 好ましい実施形態において、加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、遺
伝子発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベ
ルの変化が、6週間以内に生じる。より好ましい実施形態において、加齢の1つ
以上のバイオマーカーに関連する、遺伝子発現レベル、RNAのレベル、タンパ
ク質レベルまたはタンパク質活性レベルの変化が、4週間以内に生じる。なおよ
り好ましい実施形態において、加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、遺
伝子発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベ
ルの変化が、2週間以内に生じる。最も好ましい実施形態において、加齢の1つ
以上のバイオマーカーに関連する、遺伝子発現レベル、RNAのレベル、タンパ
ク質レベルまたはタンパク質活性レベルの変化が、約2週間以内に生じる。
【0010】 1つの実施形態において、遺伝子発現の変化が遺伝子チップを用いて評価され
る。好ましい実施形態において、その遺伝子チップがストレスタンパク質の遺伝
子およびシャペンについての遺伝子を含む。別の好ましい実施形態において、そ
の遺伝子チップが炎症性応答についての遺伝子を含む。別の好ましい実施形態に
おいて、その遺伝子チップが、アポトーシスに関連する遺伝子を含む。別の好ま
しい実施形態において、その遺伝子チップが、膜貫通チャネル/輸送タンパク質
についての遺伝子を含む。別の好ましい実施形態において、その遺伝子チップが
、転写因子についての遺伝子を含む。別の好ましい実施形態において、その遺伝
子チップが、アミラーゼ2についての遺伝子を含む。
【0011】 別の実施形態において、その生物学的サンプルが試験動物である。好ましい実
施形態において、開示された方法は、参照動物における上記レベルの変化を決定
する工程をさらに含み、ここでこの動物は、長期のCRに供された年少または年
長の試験動物である。別の好ましい実施形態において、この試験動物は、長期カ
ロリー制限された動物の特徴を同定することを有する試験動物であり、ここでこ
の参照動物は、約6週間未満のカロリー制限食餌を得ていたより年長の試験動物
であり、そしてその変化は、カロリー制限の効果を模倣する介入としてその介入
を同定する工程において用いられる。より好ましい実施形態において、この参照
動物は、約4週間未満の間カロリー制限食餌を得ていた。なおより好ましい実施
形態において、この参照動物は、約2週間未満の間カロリー制限食餌を得ていた
【0012】 好ましい実施形態において、その試験動物はマウスである。好ましい実施形態
において、遺伝子発現における変化が、その試験動物において評価される。
【0013】 なおより好ましい実施形態において、開示された方法は、以下をさらに包含す
る: カロリー制限参照動物から遺伝子発現プロフィールを得る工程; 上記試験動物についての遺伝子発現の変化を、このカロリー制限参照動物の遺
伝子発現プロフィールに対して比較する工程;および この試験動物の遺伝子発現プロフィールがこのカロリー制限動物の遺伝子発現
プロフィールと統計学的に類似している場合、カロリー制限の効果を模倣する介
入として上記介入を同定する工程。
【0014】 より好ましい実施形態において、試験動物の遺伝子発現プロフィールが、一元
(one−way)ANOVAとその後のフィッシャー検定(p<0.05)に
よって、上記カロリー制限動物の遺伝子発現に統計学的に類似していると決定さ
れる。
【0015】 本発明の別の局面において、試験動物においてカロリー制限の効果を模倣する
介入を同定するためのシステムが開示され、このシステムは、試験動物と、カロ
リー制限の間に変化した発現を有することが既知の遺伝子を含む遺伝子チップと
を備える。好ましい実施形態において、その遺伝子チップが、ストレスタンパク
質/シャペロンの遺伝子、アポトーシスの遺伝子、炎症性応答の遺伝子、膜貫通
チャネルタンパク質/輸送タンパク質の遺伝子、転写因子の遺伝子およびアミラ
ーゼ2の遺伝子からなる群より選択される遺伝子を含む。
【0016】 本発明を要約する目的および先行技術を超えて達成される利点を要約するため
に、本発明の特定の目的および利点を、上記に記載してきた。当然、必ずしもす
べてではないこのような目的または利点が、本発明の任意の特定の実施形態に従
って達成され得ることが、理解されるべきである。従って、例えば、本明細書中
に教示されるような1つの利点または利点群を達成もしくは最適化する様式で、
本明細書中に教示または示唆され得るような他の目的または利点を必ずしも達成
することなく本発明が具体化または実行され得ることを、当業者は理解する。
【0017】 本発明のさらなる局面、特徴および利点は、以下の好ましい実施形態の詳細な
説明から明らかになる。
【0018】 (好ましい実施形態の詳細な説明) 記載された実施形態は、本発明の好ましい実施形態を表すが、本発明の意図か
ら逸脱することなく、改変物が、当業者に思い浮かぶことが理解されるべきであ
る。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される。
【0019】 長期間のカロリー制限(Calorie Restriction)の効果と
しては、血中からの血清タンパク質(グルコース損傷を受けた血清タンパク質を
含む)のクリアランス速度の増加、および遺伝子発現の変化が挙げられる。例え
ば、長期間のカロリー制限は、ストレスタンパク質/シャペロン、アポトーシス
に関与する遺伝子、炎症性応答、膜貫通チャネルおよび輸送体タンパク質、転写
因子などの発現に影響を及ぼす。
【0020】 分子シャペロンは、タンパク質の生合成、折り畳み、プロセシング、および破
壊を補助する。多くのシャペロン遺伝子は、ストレス誘導性である。シャペロン
のサブセットは、異なる生理的ストレッサーによって誘導される。例えば、公知
の内質シャペロンの大部分は、ER中において不良に折り畳まれた(malfo
lded)タンパク質または不適切にグリコシル化されたタンパク質を生成する
ストレスによって誘導される。この折り畳まれていないタンパク質応答経路はま
た、ERシャペロンのレベルへとERを通してタンパク質輸送のレベルを調整し
得る。他のシャペロン(例えば、豊富な細胞質シャペロンHSC70)は、通常
、構成的に発現されると考えられる。本発明は、一部分において、特定のシャペ
ロン遺伝子が、カロリー制限(このような調節は、インスリンおよびグルカゴン
経路を通して媒介されると考えられる)によってダウンレギュレートされるとい
う知見に基づく。Erp72,Erp57,GRP170,GRP78,GRP
94,HSC70,カルネキシン,およびカルレティキュリンの発現は、特に、
カロリー制限によって影響を受ける。
【0021】 研究されたほぼすべてのERシャペロンの絶食中のmRNAおよびタンパク質
のレベルが、低カロリーの食餌を慢性的に与えたCRマウスの肝臓において、有
意にかつ一貫して低減されることが見出された。GRP78の場合、レベルは、
約66%減少した。さらに、シャペロンmRNAレベルの減少は、カロリー消費
の減少に比例した。より低いカロリーが消費されると、シャペロンmRNAのレ
ベルは、より低くなる。本発明者らは、引き続いて、絶食中のシャペロンmRN
Aレベルが、異なるレベルの慢性的カロリー消費に応答して2週間の経過にわた
り変化されることを見出した。1週間あたり、より高いカロリーが消費されると
、シャペロンレベルはより高くなる。シャペロンmRNAレベルは、カロリー消
費に対してより迅速に応答する。
【0022】 大半のERシャペロンおよび主要な細胞質シャペロンであるHSC70につい
てのmRNAは、毎回の食事に対して、そして消費されたカロリーの数値に対し
て、劇的に応答性である(1.5時間以内)。この誘導の特徴は、それと折り畳
まれていないタンパク質の応答とを識別する。摂食誘導は、腎臓組織および筋肉
組織、ならびに肝臓において観察された。インスリンと組み合わせて、グルカゴ
ンにおける摂食後の変化は、この誘導の重要なメディエイタであることが見出さ
れた。
【0023】 シャペロンmRNAアバンダンスは、カロリー摂取に対して1.5時間以内に
応答する。インスリンおよびグルカゴンは、この応答に重要であり得る。この摂
食応答は、迅速である。摂食から1.5時間後までに、ERシャペロンmRNA
は、その最大の誘導レベルになるか、またはほぼ最大の誘導レベルになる。この
摂食に関連した誘導は、マウスの1つの株にも、1つの種にも限定されない。さ
らに、この応答は、肝臓以外の組織において見出される。従って、これは、イン
ビボにおける種々の細胞型の生理に対して、概して重要な応答である。
【0024】 多くのシャペロンが比較的安定なタンパク質であるので、そのタンパク質レベ
ルは、そのmRNAよりも、カロリー摂取に対する応答において、より緩徐に変
化する。例えば、GRP78タンパク質は、培養細胞において、24時間を超え
る半減期を有する。本発明者らは、GRP78タンパク質が、日々のカロリー消
費の平均における変化に応答して数日間のスパンにわたってのみ変化することを
見出した。このように、多くのシャペロンは、摂食に対する急速なmRNA応答
を、シャペロンタンパク質レベルにおける長期間の変化へと効率的に統合し得る
。カロリー消費の平均における長期間の差異は、ERおよびいくつかの細胞質シ
ャペロンの両方の肝レベルにおける差異へと導く。
【0025】 RNaseプロテクションアッセイによって、GRP78 mRNAは、摂食
に応答して転写的に調節されることが示された。類似のRNaseプロテクショ
ンの結果が、慢性的CRマウス由来の肝RNAを用いて得られた。従って、摂食
およびCRの両方が、シャペロン遺伝子の発現を転写的に変更する。
【0026】 プロマイシンは、GRP78 mRNAの部分的誘導を導いた。シクロヘキシ
ミドによるmRNAの誘導が、ポリソーム凝集による転写物の安定化に起因する
可能性は低い。シクロヘキシミドは、このようにしていくつかのmRNAを不活
化および分解から防御するが、プロマイシンは防御しない。むしろ、プロマイシ
ンは、ポリソームの解離によって翻訳を阻害する。従って、低い肝GRP78
mRNAレベルの維持は、絶食したマウスにおいてGRP78遺伝子発現の不安
定なレプレッサの作用を必要とする可能性が最も高い。翻訳に関するインヒビタ
ーの存在下において、このレプレッサは崩壊して、この遺伝子を抑制から解放し
得る。
【0027】 第2に、摂食と翻訳阻害とが組み合わされた場合に、GRP78 mRNAの
誘導の増強は存在しなかった。このmRNAの部分的な誘導が、プロマイシン処
理マウスにおいて見出され、一方、摂食は、インヒビターの非存在下において見
出されたのと同じレベルまで、mRNAを誘導した。さらに、シクロヘキシミド
は、同じ程度までmRNAを誘導した。いかなる特定の機構にも縛られることは
ないが、インヒビターおよび摂食は、共通の経路を通してこの遺伝子を誘導し得
ることが示唆される。
【0028】 第3に、摂食は、プロマイシン処理マウスにおいて完全にGRP78 mRN
Aを誘導したので、デノボでのタンパク質合成は、摂食応答に必要とされない。
既存のシグナル伝達および調節因子が、この応答を媒介する。第4に、この摂食
応答は、ERを通したタンパク質輸送における食後の増加からは生じ得ない。増
強されたERのデノボでのタンパク質輸送は、シャペロンmRNAを誘導し得る
。しかし、このような増加は、プロマイシンの存在下では生じなかった。
【0029】 第5に、折り畳まれていないタンパク質および成長因子の応答は、摂食による
シャペロンの誘導には関与しない。シクロヘキシミドは、折り畳まれていないタ
ンパク質および成長因子の応答をブロックする。本発明者らは、シクロヘキシミ
ドの存在下においてERシャペロンmRNAを誘導し得る摂食以外の唯一の操作
に気付いた。GRP mRNAは、培養物中において細胞の低酸素によって誘導
され、そしてこの誘導は、シクロヘキシミド処理とは独立している。摂食と低酸
素の応答とが共通の分子経路を共有するか否かは、現在知られていない。
【0030】 摂食は、グルカゴンを減少させ、かつインスリンレベルを増加させることが周
知である。グルカゴンおよびジブチリル−cAMPの両方が、GRP78 mR
NAの摂食誘導を鈍らせた。従って、グルカゴンは、インビボでのGRP78発
現の負の調節因子である。GRP78 mRNAの摂食誘導は、STZ糖尿病性
マウスにおいて有意に減少した。いかなる特定の機構にも縛られることはないが
、この結果およびジブチリル−cAMP処理されたSTZ糖尿病性マウスにおけ
る摂食応答の不在は、両方のホルモンの作用がこの応答に必要とされることを示
す。
【0031】 摂食に応答することが公知である他のエフェクターもまた試験した。管腔刺激
物は、胃腸ホルモンの放出を促進し得る。この理由のため、本発明者らは、鉱油
およびセルロースの消化不能な混合物で管腔を満たすことによって、シャペロン
発現を刺激し得るか否かを決定した。小さいが有意な応答が見出された。しかし
、インスリンおよびグルカゴンは、シャペロンmRNAに対して、はるかに強い
効果を有しており、このことはそれらが、摂食応答を主に担うシグナルであるこ
とを示している。
【0032】 摂食応答は、副腎摘出されたマウスにおいて増強された。これらの結果によっ
て、他の異常なホルモン(おそらく、カテコールアミン)は、摂食に対するシャ
ペロンmRNA応答を部分的に鈍らせ得ることが示唆される。しかし、これらの
ホルモンが摂食応答を刺激する機構は、現在知られていない。
【0033】 全体的に、摂食は、試験された主要な細胞質シャペロンであるHSC70およ
び大半のERシャペロンについてのmRNAを、迅速かつ強力に誘導した。摂食
はまた、少なくとも3つの異なる組織においてERシャペロンmRNAを誘導し
た。摂食およびCRは、転写レベルでシャペロンmRNAのアバンダンスを調節
した。いかなる特定の機構にも縛られることはないが、摂食は、不安定なインヒ
ビターの作用からシャペロン遺伝子発現を解放するようである。インスリンが必
要とされ、そしてグルカゴンおよびcAMPが摂食応答を媒介した。グルカゴン
レベルにおける食後の変化は、この応答の主要なメディエイタであり得る。糖質
コルチコイドではなく、消化管ホルモンおよび副腎ホルモンもまた、摂食応答に
おいて役割を有する。
【0034】 驚くべきことに、遺伝子発現における変化はまた、短期間のカロリー制限でも
観察された。遺伝子発現におけるこれらの変化は、長期間CRにおいて観察され
る変化と類似している。短期間のカロリー制限は、成熟試験動物を、約2〜6週
間、コントロール食餌の約50%未満の食餌に切り換えた場合に生じる。好まし
い実施形態では、試験動物は成熟マウスであり、そしてこの成熟マウスは、約3
1ヶ月でカロリー制限した食餌へと切り換えられる。好ましくは、コントロール
食餌の約20〜40%未満である中間食餌を、さらなる2週間のCR食餌へと切
り換える前に、約2週間使用する。
【0035】 長期間および短期間のCRは両方とも、遺伝子発現に影響を及ぼすことによっ
て、哺乳動物生理に対してその著しい効果を生じさせる。遺伝子発現の全体的パ
ターンに対するカロリー制限の効果を可能な限り広範に同定するために、遺伝子
チップ技術を利用して、肝臓における約11,000個のマウス遺伝子の発現に
対する長期間CRおよび短期間CRの効果を特徴付けた。
【0036】 肝臓は、研究のために魅力的な器官である。なぜなら、肝臓は多数の細胞型を
含み、特に、代謝および血糖、腸内神経系のニューロン、血中の免疫系細胞、な
らびに血管の平滑筋細胞の調節を主に担う肝細胞に対するCRの効果を評価する
ことを可能にするからである。
【0037】 本発明の方法は、カロリー制限の効果を模擬する介入の同定を含む。本発明に
よって特に意図されるのは、寿命、加齢、および/または加齢に関連した疾患お
よび癌の発症に対して効果を有する介入を同定する方法である。
【0038】 特定の実施形態では、このような方法は、以下の工程を包含する:細胞を得る
工程、その細胞を介入に曝露する工程、およびこの介入が、加齢の1以上の生物
マーカーに関連した遺伝子発現プロフィール、RNAのレベル、タンパク質、ま
たはタンパク質活性に影響を及ぼすか否かを観察する工程。好ましくは、遺伝子
発現、RNA、タンパク質、またはタンパク質活性レベルにおけるこのような変
化は、介入の4週間以内に生じる。より好ましくは、このような変化は、介入の
2週間以内に生じ、そして最も好ましくは、このような変化は、介入の2日間以
内に生じる。このような方法は、長期間CRおよび短期間CRで観察されるプロ
フィールと類似の代謝状態を達成する薬理学的手段または他の手段の同定を可能
にする。
【0039】 本発明の方法は、インビトロアッセイ(遺伝子チップアッセイを含む)ならび
に動物アッセイの使用を包含する。しかし、好ましくは、この方法は生存動物に
おいて実施される。例えば、増強されたシャペロン発現を有するトランスジェニ
ックマウスを使用して、介入が、癌、アポトーシス、および/または寿命を減少
させる能力を測定し得る。あるいは、本発明の方法を使用して、介入が生存動物
中の特定の遺伝子または遺伝子セットについての遺伝子発現を変化させる能力を
単純に測定することによって、カロリー制限を模擬する介入を同定し得る。この
ような方法は、短期間で有効な介入の同定を可能にする。本発明の方法によって
同定された介入は、薬理学的、外科的、または他のものであり得る。コンビナト
リアル化学もまた使用して、多数の薬理学的化合物をスクリーニングし得る。一
般的に、本発明の方法によって同定された介入は、癌、糖尿病、加齢に関連した
疾患、および/または寿命の延長の処置に有効である。
【0040】 記載された実施形態は、本発明の好ましい実施形態を表すが、本発明の意図か
ら逸脱することなく、改変物が、当業者に思い浮かぶことが理解されるべきであ
る。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される。
【0041】 (実施例) (実施例1) (シャペロン研究のための長期間カロリー制限(LTCR)動物および処理) 長命Fハイブリッド株であるC3B10RFの雌性28ヶ月齢マウスは、
以前に記載されている。マウスを28dで離乳させ、個々に収容し、そして2つ
の食餌のうちの一方に供した。コントロール食餌は、カゼイン(高タンパク質)
,207.0g/kg,DL−メチオニン,4.0g/kg,デキストロース一
水和物,301.8g/kg,コーンスターチ,290.0g/kg,セルロー
ス,702.g/kg,ビール酵母,8.0g/kg,Harlan Tekl
ad Vitamin Mix #40060,10.0g/kg,Harla
n Teklad AIN−76 Mineral Mix #170915,
35.0g/kg,炭酸カルシウム(CaCO),3.0g/kg,酸化マグ
ネシウム(MgO),1.0g/kg,フッ化ナトリウム(NaF),2.3m
g/kg,モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO−2HO),0.5 mg
/kgから構成された。50%制限食餌は、カゼイン(高タンパク質),362
.0g/kg,DL−メチオニン,7.0g/kg,デキストロース一水和物,
172.03g/kg,コーンスターチ,153.1g/kg,セルロース,8
3.6g/kg,ビール酵母,14.0g/kg,Harlan Teklad
Vitamin Mix #40060,17.5g/kg,harlan
Teklad AIN−76 Mineral Mix #170915,61
.25g/kg,炭酸カルシウム(CaCO),5.25g/kg,酸化マグ
ネシウム(MgO),1.75g/kg,フッ化ナトリウム(NaF),3.0
mg/kg,モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO−2HO),0.9
mg/kgから構成された。離乳から、コントロールマウスは、月曜日〜木曜日
に4.8gのコントロール食餌を摂食した。金曜日に、コントロールマウスは、
13.8gのコントロール食餌を摂食した。この摂食レジメンは、450kJ/
1週間を与えた。離乳から、50%カロリー制限(CR)マウスは、月曜日〜水
曜日に4.6g、金曜日に6.9gの制限食餌を摂食した。このレジメンは、2
25kJ/1週間を与えた。各食餌群は、体重1グラムあたりほぼ等量のタンパ
ク質、コーン油、無機塩類、およびビタミンを受けた。消費された炭水化物の量
は、群間で変動した。これらの研究の30d前に開始して、コントロールマウス
は、0900hに毎日4.1g(54.44kJ)のコントロール食餌を摂食し
た。50%制限マウスは、0900hに毎日2.3gの制限食餌(32kJ)を
摂食した。この30dの期間、コントロールマウスおよび制限マウスは、代表的
なマウスに必要とされると通常考えられるエネルギーの約15%および50%未
満の食餌エネルギーを受けた(Subcommittee on Labora
tory Animal Nutrition&Committee on A
nimal Nutrition 1978 ID:5480)。すべての食物
が、30分以内に規定通り消費された。
【0042】 退役した雄性Swiss−Webster飼育マウスを、Jackson L
aboratoriesから購入した。研究の30日前に開始して、マウスに、
月曜日および水曜日に11g、そして金曜日に16.6gのコントロール食餌を
毎日0900hに摂食させた。絶食−摂食研究では、マウスは、48時間食物を
枯渇され、0900hに5.5gのコントロール食餌を摂食し、そして90分後
に屠殺された。食物は、30分間以内に消費された。50mMのクエン酸ナトリ
ウム(pH4.5)中のストレプトゾトシン[10mg/g体重(b.w.)]
の1週間毎の3回の腹腔内注射によって、糖尿病を誘導した。マウスは、最後の
注射の1週間後に糖尿病であった。3mg/mlよりも高い血中グルコースレベ
ルを有するマウスのみを使用した。等量のクエン酸ナトリウムを注射されたマウ
スを、STZ糖尿病マウスについてのコントロールとして供した。副腎摘出され
たマウスおよび偽性操作された(sham−operated)マウスを、Ja
ckson Laboratoriesから購入した。ジブチリルcAMP(S
igma;18mg.100g b.w.)およびテオフィリン(Sigma;
3mg/100g b.w)、グルカゴン(Sigma;300μg/100g
b.w.)、デキサメタゾン(Sigma;125μg/100g b.w)
、シクロヘキシミド(Sigma;4mg.100g b.w.)、ならびにプ
ロマイシン(Sigma;10mg.100g b.w.)を、図の説明文に特
定したように、マウスに腹腔内投与した。マウスは、2用量の各薬物または薬物
の組み合わせを受けた。第1の注射は、摂食の30分前に投与され、そして第2
の注射は、摂食の30分後に投与された。マウスを、摂食開始の1.5時間後に
屠殺した。薬物注射マウスは、摂食期間にコントロール動物と同様の量の食物を
消費した。すべての動物使用プロトコールは、University of C
alifornia,Riversideの施設動物使用に関する委員会(in
stitutional animal use committee)によっ
て承認された。
【0043】 (実施例2) (シャペロン研究のためのRNA単離および定量) マウスを屠殺し、そして肝臓、腎臓、および筋肉を取り出した。後肢および背
面からの筋肉を取り出し、そして各動物についてプールした。組織を、液体窒素
中において瞬間凍結した。約0.2gの凍結組織を、55の設定でTekmar
Tissuemizer(Tekmar,Cincinnait,OH)を用
いて、4mlのTRI試薬(Molecular Research Cent
er,Cincinnati,OH)中において40秒間ホモジネートした。R
NAを、TRI試薬供給業者によって記載されたように単離した。RNAを、F
ORMAzol(Molecular Research Center)中に
再懸濁し、そしてそれぞれ20および10μgのRNAを用いて、ノーザンブロ
ット分析を実施した。ノーザンブロットを用いてRNAを分析し、その完全性を
確認した。ドットブロットを使用して、mRNAレベルを定量した(24;27
)。特定のmRNAレベルを、図の説明文に示したように、放射性標識された相
補的DNAを用いた18S rRNAおよび/または転写因子S−IIに対する
ハイブリダイゼーションを使用して、各サンプル中に存在する総RNAおよび/
またはmRNAのレベルへと正規化した(12;27)。マウスERp72 2
.5kb cDNAを、pcD72−1(19)からBamHIを用いて切り出
した(19)。1235bpのマウスGRP75コードフラグメントを、pG7
z−PBP1.8からHindIIIを用いて切り出した(6)。GRP78
cDNAの1.5kbのコードフラグメントを、EcoRIおよびPstIを用
いたp3C5の消化によって生成した(15)。1.4kbのハムスターGRP
94コードフラグメントを、p4A3のEcoRIおよびSa/K消化によって
生成した(15)。ラットカルレティキュリンの664bpのコードフラグメン
ト(ヌクレオチド148〜812)を、GT10.U1からPCRによって生成
した(23)。マウスPDIの2.4kb全体のcDNAを、SacIおよびB
amHIを用いてpGEM59.4から切り出した(19)。ハムスターGRP
170 cDNAの1kbコードフラグメントを、pCRtmllからEcoR
IおよびXhoIを用いて切り出した(16)。マウスERp57の1.9kb
cDNAを、pERp61からHindIIIおよびSstIを用いて切り出
した(18)。マウスHSC70の1kb cDNAを、phsc1.5からP
stIを用いて切り出した(9)。1.3kbのPEPCKコードフラグメント
を、SphI、次いでSalIでのpGEM5ZEP(Ganner D.K.
博士、Vanderbilt University School of M
edicine,Nashville,TNから贈呈)の消化によって生成した
。このフラグメントを、アガロースゲル電気泳動によって単離し、そしてT7
luickPrime Kit(Pharmacia)を製造業者の指示に従っ
て使用して放射標識した。
【0044】 (実施例3) (シャペロン研究のためのRNaseプロテクションアッセイ) マウスGRP78遺伝子のイントロン3の110塩基とエキソン4の113塩
基すべてとから作製された223塩基対(bp)のDNAフラグメントを、テン
プレートとしてゲノムDNAを用いるPCRによって合成し、そしてpT7/T
3(Ambion,Austin,Texas)中に挿入した。GRP78遺伝
子のイントロン7とエキソン7との連結領域の2つのプローブを、テンプレート
としてマウスゲノムDNAを用いるPCRによって生成した。エキソン7のすべ
てとイントロン7の最初の113塩基とを含む257塩基のフラグメントを生成
した。エキソン7のすべてとイントロン7の最初の56塩基とを含む200塩基
のフラグメントもまた生成した。T7 RNAポリメラーゼプロモーターを、製
造業者(Ambion)によって記載されるようにLig’nScribeキッ
トを用いて、これらのPCRフラグメントに連結した。これらの構築物を、製造
業者(Ambion)によって記載されるようにMAX/Scriptキットを
用いて、[32P]標識化アンチセンスRNAプローブの合成のためのテンプレ
ートとして使用した。RNaseプロテクションアッセイを、RPA IIキッ
トを製造業者(Ambion)によって記載されるように用いて実施した。GR
P78 プレmRNAとの257塩基RNAプローブのハイブリダイゼーション
は、エキソン7およびイントロン7の最初の113塩基に対応する257塩基す
べてを防御した。プレmRNAに対する200塩基のRNAプローブのハイブリ
ダイゼーションは、エキソン7のすべておよびイントロン7の最初の56塩基に
対応する200塩基を防御した。GRP78 mRNAに対するいずれかのプロ
ーブのハイブリダイゼーションは、エキソン7に対して相補的な143塩基を防
御した。S−II cDNAの185bpおよび277bpのcDNAフラグメ
ントを合成し、そしてpT7/T3にサブクローニングした(12)。センスお
よびアンチセンスの転写物に対する[32P]標識化RNAプローブをインビト
ロで合成し、そしてRNaseプロテクションアッセイを実施した。S−II
mRNAでのハイブリダイゼーションは、このプローブの185塩基または27
7塩基の領域全体を防御した。センス鎖プローブのみの防御が検出された。ハイ
ブリダイズしたフラグメントの定量を、ImageQuaNT(Molecul
ar Dynamics,Sunnyvale,CA)を用いて決定した。
【0045】 (実施例4) (シャペロン研究のための血漿グルコースおよびインスリン) 血漿グルコース、インスリン、およびグルカゴンの濃度を、Glucose[
HK]10(Sigma,St.Louis,MO),Rat Insulin
RIA and Glucagon RIA kits(Linco Res
earch,St.Charles,MO)を製造業者によって記載されるよう
に使用して決定した。
【0046】 (実施例5:シャペロン研究についての統計分析) 図1に示すデータを、5匹のマウスについての、各時点での平均±SDとして
表す。食物欠乏およびその後のマウスへの各食餌群の給餌の効果を、Fishe
r検定に従って一元ANOVAを用いて分析した。この分析によって、個々の時
点での平均が各食餌群内で時間0の平均から異なるか否かを決定した。この分析
によって、各時点でのコントロール群の平均とCR群の平均との間の差もまた決
定した。P<0.05の差を、有意とみなした。値を、平均±SDとして表す。
有意性を、Student独立t検定(P<0.95)またはFisher検定
もしくはTukey検定による一元ANOVA(P<0.01)のいずれかを用
いて決定した。全ての統計分析を、Minitab Statistical
Software(Minitab,State College,PA)を用
いて行った。
【0047】 (実施例6:肝臓シャペロンmRNAに対するカロリー消費の長期にわたる効
果および急性効果) 絶食させたマウスの給餌によって、大量のGRP78およびERp72のmR
NAが迅速に誘導された(図1Aおよび図1B)。シャペロンmRNAにおける
大きな増大は、研究した最初の時点である、給餌の1.5時間後に検出された。
GRP78およびERp72のmRNAの24時間絶食レベル(0時間)は、C
Rマウスにおいて、より低かった。給餌に対する応答は、コントロールマウスと
CRマウスとで反応速度的に異なっていた。従って、消費された食物の量は、応
答の反応速度に影響を与えた。24時間全体にわたるGRP78およびERp7
2のmRNAの積算レベルもまた、コントロールマウスにおいてよりも、CRに
おいて低かった。HSC70、ERp57、およびカルレティキュリンmRNA
に対する給餌の効果を決定した場合、同様の結果が得られた(データは示さず)
。従って、このことは、給餌に対するシャペロン遺伝子発現の共通の応答を表す
【0048】 (実施例7:複数組織における、絶食−給餌誘導性の複数シャペロンmRNA
) マウスを48時間絶食させ、そして1.5時間にわたって再度給餌した。肝臓
GRP78のmRNAは、この時間の後、約3倍誘導された(図2A)。調べた
他のERシャペロンERp57、ERp72、GRP94、GRP170、PD
Iおよびカルレティキュリン、ならびに最も多量の細胞質シャペロンHSC70
についてのmRNAもまた、給餌によって誘導された(図2A)。HSC70は
、ほぼ3倍誘導された。ミトコンドリアシャペロンGRP75における変化は、
この研究において検出されなかった。絶食したマウスおよび給餌したマウスの他
の組織におけるシャペロンレベルを調べることによって、本発明者らは、給餌関
連シャペロン誘導が、少なくとも腎臓および筋肉に広がることを見出した(図2
B)。GRP78 mRNA誘導を図に示す(図2B)。HSC70 mRNA
もまた、これらの組織において誘導された(データは示さず)。示していない研
究では、本発明者らは、肝臓シャペロンmRNAの同様の誘導がラットにおいて
生じることを見出した。従って、この応答は、他の種によって共有される。
【0049】 (実施例8:CRは、GRP78一次転写産物の量を減少させる) RNase保護研究を用いて、食餌カロリー消費における長期にわたる差に対
するGRP78 mRNAおよび一次転写産物の応答性を調査した。これらの研
究のために、GRP78一次転写産物が、転写産物の第3イントロン−第4エキ
ソンの境界を表す223塩基のRNAフラグメントを保護するように設計された
プローブを利用した(図3A、レーン1、上のバンド)。mRNAは、この遺伝
子の第4エキソンを表す、このプローブの113塩基のフラグメントを保護した
(図3A、レーン1、下のバンド)。ずっと少ない223塩基および113塩基
のGRP78前駆体およびmRNAプローブは、CRマウス由来のRNAによっ
て保護された(図3A、レーン4〜9)。185塩基のS−II mRNAにつ
いてのプローブを、内部コントロールとして各サンプル中に含めた(図3A、レ
ーン3)。S−II mRNAは、CRにも絶食−給餌にも非応答性である(2
5)。図3における非標識バンドは、S−IIプローブのRNase耐性アーチ
ファクトを表す(図3A、レーン2)。
【0050】 保護されたプローブの量を定量し、そしてS−IIプローブから得られたシグ
ナルに対して正規化した場合、シャペロン前駆体およびmRNAの量が、CRマ
ウスにおいて同じ程度に減少することが明確になった(図3B)。イントロン7
とエキソン7との境界領域についてのプローブを用いて同じ結論に達した。従っ
て、CRは、GRP78遺伝子の転写速度またはGRP78一次転写産物の安定
性のいずれかを減少させる。このデータは、CRマウスにおけるブロックもしく
は休止されたGRP78遺伝子の転写またはmRNAの安定性の変化と一致しな
い。
【0051】 (実施例9:GRP78一次転写産物の絶食−給餌誘導) RNase保護研究をまた用いて、絶食−給餌応答を調査した。給餌の1.5
時間後に単離されたRNAは、一次転写産物のエキソン7−イントロン7の境界
を表す257塩基フラグメントを、絶食させたマウスから単離されたRNAより
もずっと多く保護した(図4A、レーン10〜12をレーン7〜9に対して比較
する)。エキソン7−イントロン7の境界を表す200塩基が保護されるプロー
ブを用いて同様の結果が得られた(図4A、レーン16〜18をレーン13〜1
5に対して比較する)。各々の場合、再度給餌したマウスからのRNAもまた、
このmRNAのエキソン7領域を表す143塩基のフラグメントをより多く保護
した(図4A)。277bpのS−II mRNAについてのプローブは、内部
コントロールとして使用されるために各アッセイ中に存在した。
【0052】 これらのデータの定量およびS−II内部コントロールの正規化によって、m
RNAおよび前駆体RNAが給餌することによって本質的に同じ程度まで誘導さ
れることが実証された(図4Bおよび図4C)。この遺伝子の第3イントロン−
第4エキソンの境界について先に記載したプローブを用いて同様の結果が得られ
た(データは示さず)。特定の機構に結び付けられないが、これらのデータは、
同じ分子段階が、カロリー消費における急性変化および長期にわたる変化の両方
に対するシャペロンの遺伝的応答性を調節を担うことを示唆する。この機構は、
転写または一次転写産物の安定性のいずれかの変化を含むようである。
【0053】 (実施例10:タンパク質合成のインヒビター) 絶食−給餌応答に関する生理学的基礎を調査するために、タンパク質合成のイ
ンヒビターを用いて研究を行った。絶食させたマウスを、肝臓における95%よ
り多くのタンパク質合成を阻害するに十分な用量のシクロヘキシミドまたはピュ
ーロマイシンで処置した。シクロヘキシミドでの処置は、絶食させたマウスにお
いてGRP78 mRNAを強力に誘導した(図5A)。GRP78 mRNA
もまた、シクロヘキシミド処置され、再度給餌されたマウスにおいて強力に誘導
された。ピューロマイシン処置は、絶食させたマウスにおいてGRP78 mR
NAを中程度に誘導した(図5A)。ピューロマイシン処置マウスの給餌は、m
RNAを完全に誘導した。従って、給餌による誘導は、デノボのタンパク質合成
を必要としないようである。さらに、これらの結果は、絶食させたマウスにおけ
るより低いシャペロンmRNAレベルが、急速代謝回転因子の作用に関与し得る
ことを示唆する。
【0054】 PEPCK mRNAに対するタンパク質合成インヒビターの効果もまた、ポ
ジティブコントロールとして決定した。このmRNAに対する絶食−給餌および
シクロヘキシミド処置の効果は周知である。予想されたように、絶食はPEPC
K mRNAを誘導し、そして給餌はPEPCK mRNAを抑制した(図5B
)。また、公開されたデータから予想されるように、シクロヘキシミドは、PE
PCK mRNA安定性に対するその効果によって、絶食させたマウスおよび再
度給餌したマウスの両方においてPEPCK mRNAを増加させた。PEPC
K mRNAレベルに対するこのインヒビターの効果は、このインヒビターがこ
れらの研究において有効であることを示す。
【0055】 (実施例11:膵臓ホルモンおよびグルコース) 絶食−給餌の移行の生理学的な顕著な特徴は、増大した循環インスリンおよび
減少した循環グルカゴンである。図6に示す研究では、絶食させたマウスおよび
再度給餌した偽注射マウスは、それぞれ、84.4±5.1および121.1±
8.0mg/dlの血清グルコース濃度、0.491±0.203および1.3
±0.256pmol/mlの血清インスリン濃度、そして143±22.4お
よび81.4±13.2pg/mlの血清グルカゴン濃度を有した。
【0056】 これらのホルモンがGRP78 mRNAの食後誘導に関与するか否かを調査
するために、この応答に対するcAMP、グルカゴンおよびSTZ誘導性糖尿病
の効果を調べた。ジブチリルcAMPまたはグルカゴンのいずれかの投与は、給
餌に対するGRP78 mRNAの応答を減少させた(図6A)。ビヒクル単独
は効果がなかった。同様に、STZ誘導性糖尿病は、給餌に対する鈍った応答を
もたらしたが、これは、GRP78 mRNAの絶食レベルを改変しなかった。
STZ誘導性糖尿病をcAMP投与と組合わせた場合、GRP78 mRNAの
食後誘導は消去された。mRNAは絶食レベルのままであった。何らかの特定の
機構には結び付けられないが、これらの結果は、グルカゴンが、細胞内cAMP
レベルを増大させるように作用して、シャペロン遺伝子の転写を抑制するか、ま
たはおそらくGRP78 プレ−RNAの安定性を抑制することを示唆する。さ
らに、これらの結果は、インスリンが、減少した細胞内cAMPに対するシャペ
ロン遺伝子の完全な応答性に必要とされることを示唆する。
【0057】 (実施例12:管腔充填) 管腔充填は、いくつかの胃腸管ポリペプチドの放出をもたらし得る。こういう
わけで、本発明者らは、シャペロンmRNA応答に対する管腔刺激の役割を調べ
た。絶食させたマウスに、セルロース(マウスの普通の食餌の通常成分)および
鉱油の非栄養性ペーストを再度給餌した。このマウスは最初、混合物を熱心に消
費した。胃の充填を、剖検によって各マウスについて確認した。セルロース−鉱
油消費は、血漿グルコース濃度の変化も、血漿インスリン濃度の変化も、血漿グ
ルカゴン濃度の変化も生じることなく、GRP78 mRNAにおいて微量の、
しかし有意な増大を生じた(図6B)。
【0058】 (実施例13:副腎ホルモン) GRP78 mRNAの食後誘導における副腎ホルモンの役割を調査するため
に、本発明者らは、副腎摘出マウスにおける給餌の効果を調べた(図7)。副腎
摘出も偽手術も、GRP78 mRNAの絶食レベルに対して何の効果も有さな
かった。しかし、副腎摘出は、mRNAの食後誘導の大きさを、再度給餌され、
偽手術されたマウスにおいて見出される大きさの約2倍に増大させた。GRP9
4、ERp72、およびGRP170の給餌応答もまた、副腎摘出マウスにおい
て増強された(データは示さず)。従って、この増大は、一般化されたERシャ
ペロン応答である。副腎摘出マウスに対するデキサメタゾンの投与は、飢餓の間
のGRP78 mRNAの基底レベルを有意にではないが、増大させた(図7)
。しかし、デキサメタゾン投与は、この遺伝子の給餌誘導に対して効果を有さな
かった。このことは、デキサメタゾン投与が副腎摘出マウスに存在しないことが
、給餌応答の増強の原因ではないことを示唆する。
【0059】 (実施例14:短期CR研究のための試験群の調製) 30ヶ月齢のマウスの3つの群を、これらの研究のために利用した。雄性B6
C3Fマウスを、記載される(Dhahbiら(1998)J.Geront
ol 53A:B180)通りに維持した。マウスを28日目に離乳し、そして
個々に飼育した。使用した規定食餌の組成は記載されている。これらは、消費さ
れる炭水化物の量のみがCRマウスとコントロールマウスとの間で変動するよう
に処方される。コントロールマウスの群に6週齢から、精製された半規定食餌を
給餌した。コントロールマウスは、離乳時から約105kcal/週を消費した
。これは、マウスにおける最適な成長、受胎能および生殖能力を支持すると考え
られる食物量よりも約10%少ない{Subcommittee on Lab
oratory Animal Nutrition & Committee
on Animal Nutrition 1978 ID:5480}。主
観的に、これらのマウスは、太ってもやせても見えなかった。カロリー制限され
たマウスの群(CRマウス)に、これらのマウスがコントロールマウスよりも約
40%少ないカロリーを消費するように食餌炭水化物を減少させた食餌を給餌し
た。長期CRマウスは、離乳時から約55kcal/週を消費した。短期CRマ
ウスに、29ヶ月齢まで105kcalを給餌した。次いで、これらのマウスに
、80kcalのコントロール食餌を2週間にわたって給餌し、続いて55kc
alのCR食餌を2週間にわたって給餌した。これらのマウスに、毎日、午前9
時に給餌した。これらのマウスは水を自由に利用できた。研究のために、マウス
に月曜日の朝に通常の割当ての食物を給餌し、そして全ての食物が45分以内に
食べられた。これらのマウスを24時間にわたって絶食させ、そして火曜日の朝
に殺傷した。使用時に、長期のCR、短期のCRおよびコントロールマウスはそ
れぞれ、22.8±1.4、25.2±0.3および37.2±2.4gの重さ
であった。これらのマウスは、殺傷したときに約30ヶ月齢であった。
【0060】 マウスを頸椎脱臼によって殺傷し、そして肝臓を迅速に取り出し、そして液体
窒素中で急速に凍結した。約0.2gの凍結した肝臓を、40秒間にわたって、
4mlのTRI Reagent(Molecular Research C
enter,Inc.,Cincinnati,OH)中で、Tekmar T
issuemizer(Tekmar Co.,Cincinnati,OH)
を55の設定で用いてホモジネートした。RNAを供給業者によって記載される
通りに単離した。
【0061】 GeneChipオリゴヌクレオチドベースの高密度アレイRNA発現アッセ
イを、標準的なAffymetrixプロトコルに従って行った。ビオチン化し
た、断片化cRNAを、Mu11KsubAおよびMu11KsubB Gen
eChipアレイ(Affymetrix,Santa Clara,CA)(
これは、11,000より多くの既知マウス遺伝子およびESTについての標的
を含む)に対してハイブリダイズさせた。このアレイを洗浄し、染色し、そして
走査した。走査した画像の分析およびデータの定量を、Affymetrix
GeneChip分析パッケージv3.2をデフォールトパラメータの設定で用
いて行った。得られたデータを、グローバルスケーリングによって正規化し、任
意の2つの実験の間の比較を可能にした。
【0062】 全ての対比較の間の倍数変化分析を、Affymetrixソフトウェアによ
って行った。転写産物の平均の差はその発現レベルに直接関連するので、任意の
2つのサンプルの間の転写産物の倍数変化の推定値が算出され得る。倍数変化は
、任意の2つの所定のサンプルの間の遺伝子発現の差の指標である。齢の効果を
決定するために、各7ヶ月齢のマウス(n=3)を、同じ食餌群(コントロール
、LT−CR)における各30ヶ月齢のマウス(n=3)に対して比較し、合計
9つの対比較を生じた。9つ全ての可能な対比較の平均は、齢の効果についての
倍数変化を決定する。1.8以上(または−1.8以下)の倍数変化のみを、保
持した。LT−CRの効果を決定するために、各コントロールマウス(n=3)
を、同じ齢の群(若い、老いた)における各LT−CRマウス(n=3)に対し
て比較した。9つ全ての可能な対比較の平均は、食餌の効果についての倍数変化
を決定した。1.8以上(または−1.8以下)の倍数変化のみを、保持した。
2週齢または4週齢でのST−CRの効果を決定するために、各齢のコントロー
ルマウス(n=3)を、各ST−CRマウス(n=3)に対して、そして各ST
−CRマウス(n=3)に対して比較した。各9つの可能な対の比較の平均は、
2週間または4週間におけるST−CRの効果を決定する。1.8以上(または
−1.8以下)の倍数変化のみを、保持した。
【0063】 (実施例15:肝臓の遺伝子発現マイクロアレイプロフィールに対する加齢お
よびカロリー制限の効果) (加齢の効果) 本発明者らは、長期CR(LT−CR)に供した若いおよび老いた(7ヶ月お
よび30ヶ月)マウスにおける11,000を超える遺伝子の肝臓発現のマイク
ロアレイ分析を行った。本発明者らの研究はまた、非常に短期(2週間または4
週間;ST−CR)に供した老いたコントロールマウスの群を含んでいた。本発
明者らは、モニタリングした11,000遺伝子のうち48(0.5%)しか、
コントロールマウスにおいて加齢に伴って変化する発現レベルを示さないことを
見出した。
【0064】 1.齢によって変動した遺伝子のうちの46%は、遺伝子発現における増大を
示した(表1)。
【0065】 加齢の間に発現が変化(増加または減少)した48個の遺伝子のうち、22(
46%)の発現レベルは、コントロールマウスにおける齢に伴って増大した。こ
れらの遺伝子は、6つのクラスに分類され得る(表1)。ストレスタンパク質/
シャペロン群のいくつかのメンバー(27%)の発現における増大は、老いたコ
ントロールマウスの肝臓において加齢の間に顕著なストレス応答を示す。この第
2の群は、炎症プロセスに関与する遺伝子から構成される。これは、発現が齢に
伴って増加する全ての遺伝子の36%に相当する。アポトーシスの重要な調節因
子もまた増加した。このことは、アポトーシスの調節不全が、加齢と関連するこ
とを示唆する。
【0066】
【表1】 2.加齢の間に変化した遺伝子の54%は、遺伝子発現に減少を示した(表2
)。
【0067】 加齢の間に発現を変化させた48の遺伝子のうち、26(54%)の発現がコ
ントロールマウスにおいて年齢と共に減少した。減少された遺伝子の機能的群の
1つは、逆のレドックス状態に対する細胞防御(グルタチオン−S−トランスフ
ェラーゼ様)および生体異物の酸化的代謝(シトクロームp450、1a2)を
含んだ。DNA複製および細胞周期に関与する遺伝子の発現の際に観察された減
少は、加齢の間の肝実質細胞増殖能力における減少を示唆する。多くの主要な尿
タンパク質はまた、加齢の間減少した。
【0068】
【表2】 (実施例16) (CR効果) (LT−CRおよびST−CRは、年齢で発現が変化した48遺伝子に対する
多様な効果を有する) (1.LT−CRは、年齢で発現を変化した遺伝子の58%(48のうちの2
8)の発現に対する加齢の効果に対抗する) 年齢で増加または減少した48遺伝子の中の28(58%)について、LT−
CRは、変化に対抗した(図8および9)。28遺伝子のうち15は、LT−C
Rによって減少する遺伝子であり(図1)、そして13は、LT−CRによって
増加する遺伝子である(図2)。これらの遺伝子は、年齢およびCRの両方に応
答するので、経時的年齢ではなく、生理学的年齢によって決定される因子に連鎖
し得る。生理学的年齢に関連した機構によって調節された遺伝子は寿命に連鎖し
、そして加齢の生物マーカーとして有用であり得る。
【0069】 ST−CRは、それについて年齢に関連した変更がLT−CRによって対抗さ
れる28遺伝子中の19(68%)に対するLT−CRの効果を再現した。19
遺伝子のこのセットにおいて(ここで、遺伝子発現のパターンは、ST−および
LT−CR群中で高度に相同性であった)、CRは、若々しい遺伝子発現プロフ
ィールを維持しないが、迅速に「緩徐な加齢」プロフィールを誘導する。CRは
、迅速にストレス応答、炎症、ならびに細胞の分化およびアポトーシスに関連し
た遺伝子を変更する。従って、これらの遺伝子の発現プロファイリングは、CR
模倣薬物および処置を迅速に同定する際に有用であると示されるべきである。
【0070】 (2.LT−CRは、年齢で発現を変化した遺伝子の42%(48のうちの2
0)の発現に影響しなかった) 加齢で増加または減少した48遺伝子の中の残りの20(42%)について、
遺伝子発現は、LT−CRによって変更されなかった(図8および9)。これら
の20遺伝子のうち7は、年齢で増加したが、LT−CRによって影響されず(
図8)そして13は、年齢で増加したが、LT−CRによっても影響しなかった
(図9)。これらの遺伝子の発現レベルは、CRに独立しているので、生理学的
加齢の速度に依存しないが、時間の経過(経時的な年齢)に依存しないことを、
これらの結果は示す。
【0071】 ST−CRは実際に、経時的な年齢のみに対して応答性であるような20遺伝
子中の12の発現に影響した。ST−CRに応答する12の半数以上の遺伝子が
、分子シャペロンおよびストレス応答タンパク質、またはDNA増幅に関与する
遺伝子である。これらの群の両方は、栄養的に制御され、そして、代謝変更に迅
速に応答することが公知である。
【0072】 (3.加齢の間に36遺伝子の発現は変化しなかったが、ST−CRおよび/
またはLT−CRに対して応答性ではなかった(表3)) 上記報告されるように、11,000個のスクリーニングされた遺伝子の0.
50%のみが、コントロールマウスの肝臓における加齢の間に差次的に発現され
た。従って、広大な大多数の遺伝子の発現は、加齢の間に変化しないままであっ
た。しかし、LT−CRは、高齢および若年のマウスにおけるこれらの遺伝子の
36の発現を差次的に変更した(図10)。36遺伝子は、鍵となる代謝遺伝子
、ストレス応答タンパク質の遺伝子、ならびに炎症および炎症性応答に関与する
遺伝子を含む。これらの多様な遺伝子群に対するCRの年齢に独立した効果は、
LT−CRの寿命および健康延長効果を媒介する際に関与し得る。
【0073】 ST−CRは、36遺伝子の14(39%)に対してLT−CRの効果を再現
した(図10)。従って、これらの遺伝子の39%は、ST−CRのたった4週
間後に、LT−CRの効果を模倣する。これらの結果は、このクラスの遺伝子に
おけるLT−CRによって誘導された遺伝的再プログラミングの有意な部分が、
迅速に再現されることを示す。
【0074】 (表3) (その発現が加齢によって変化しなかった遺伝子の群(1.8倍未満)) (長期および短期CRは、それらの遺伝子発現を増加するかまたは減少する) (CRが影響する「初期増加または減少」は、若い年齢において明らかであり
、そして「後期増加または減少」は高齢で明らかである)
【0075】
【表3】 (4.遺伝子発現におけるLT−CRの主要な影響を生じるST−CR) CRの影響において最も重要であると一般に考えられる遺伝子の内、年齢によ
って発現を変化する遺伝子について、ST−CRは、LT−CRによって誘導さ
れる48個の変化の内31個(65%)に影響を生じた。従って、この重要なク
ラスの遺伝子において、ST−CRは、LT−CRの影響をすみやかに生じた。
【0076】 全ての遺伝子(年齢によって発現を変化しない遺伝子を含む)の内、84個の
遺伝子に対して45個(54%)が、同じ方法および同じ程度でLT−CRおよ
びST−CRの両方に対して応答性であった。これらの結果は、長期間の食事の
影響が遺伝子発現における変化に起因し得る主要な影響が、非常に短い期間のC
Rによって速やかに生じていることを示す。
【0077】 (5.LT−CRまたは加齢によって変化しない60個の遺伝子の発現を変え
るST−CR) ST−CRのみに応答する60個の遺伝子の内、33個は増加し(表4)、そ
して27個は、減少した(表5)。これらの遺伝子は、ストレスタンパク質、代
謝酵素、および細胞増殖媒介物をコードする。これらのクラスの遺伝子のそれぞ
れは、速やかにカロリー摂取に対して応答することが公知である。肝臓は、全体
として生体のエネルギー要求を変える環境刺激に対する適応応答において重大な
役割を果たす。ST−CRに対するこの肝応答は、新たな減少した栄養摂取に対
する適応に要求される種々の肝臓機能の調節を含み得る。
【0078】 これらの遺伝子は、CRによる寿命の延長において重要であり得ないが、これ
らは、食物を摂取する状態(制御)からカロリー的に制限された状態への成功し
た生理学的な変遷(肝臓においてストレス応答を含むような変遷)に対して重要
であり得る。
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】 (6.LT−CRは30の遺伝子の発現を若齢または老齢(高齢)のいずれか
の時に排他的に変化させるが、両方ともの年齢において変化しない) 若齢または老齢(高齢)のマウスのいずれかにおいてCRに応答するが、両方
ともの年齢のグループ(群)において応答しない30の遺伝子が存在した。これ
らの遺伝子に関して、LT−CRは19の発現を増大させ(表6)、そして11
の発現を減少させた(表7)。
【0081】 この遺伝子グループ(群)は、固有で興味深い。というのも若齢のマウスにお
ける発現の変化(増大または減少)を誘導するLT−CRは、老齢のマウスでは
観察されなかったからである。これらのCRの効果は、上述された他の3つの遺
伝子グループで観察された効果(図8〜10)と対照的である。これらのグルー
プにおいて、若齢のマウスで観察されたLT−CRの効果は、常に老齢のマウス
において見出された。
【0082】 ST−CRは、老齢のLT−CRマウスにおける発現を変化させた遺伝子の中
の7/12の遺伝子(58%)で同様の効果を再現した。これらの中で、6/8
の遺伝子(75%)は発現を増大させ(表6)、そして1/4(25%)は発現
を減少させた(表7)。したがって、ST−CRはまた、老齢のマウスにおける
これらの変化の大部分を再現した。
【0083】 (全体的な結論) 該して、ST−CRの2週〜4週のみが、老齢のマウスにおけるLT−CRに
より誘導された変化のほぼ65%を再現した。これらの結果は、ST−CRは、
LT−CRにより誘導される遺伝子発現の変化の大部分について、薬物の効果お
よび処置の効果を迅速に評価するために用いられ得ることを強く示す。
【0084】
【表6】
【0085】
【表7】 (実施例17) (STZ糖尿病マウスにおける遺伝子発現) ストレプトゾタシン(STZ)は糖尿病を誘発する。STZでの3回の処置を
うけるマウスは、約4週間で糖尿病となった。糖尿病は、インスリンレベルをほ
ぼゼロに低下する。CRは、それがインスリンレベルを低下するという点で類似
の効果を有するが、STZ処理動物におけるほど低くない。また、CRは、寿命
を延長するが。STZは、反対の効果を有しており、寿命を縮める。
【0086】 図11は、各々の可能性のあるマウス対についての全体的遺伝子発現の相関係
数の対比較を示す。この結果は、肝臓遺伝子発現が、若年CRと、若年コントロ
ールと、STZ糖尿病マウスとの間で非常に異なることを示す。結果として、重
篤な糖尿病で見出された病理経路におけるインスリンの低下は、CRで観察され
た遺伝子発現プロフィールまたは寿命効果を生じるのに不十分である。
【0087】 (実施例18) (アミノグアニジン処理マウスにおける遺伝子発現) アミノグアニジンは、グルコースのアルデヒド形態によって開始されたタンパ
ク質の架橋を阻害することによって加齢を遅らせると考えられる。しかし、アミ
ノグアニジンを給餌されたマウスは、寿命に対する効果がほとんどないか、また
は全くなかった。しかし、遺伝子発現の大きい効果を観察した(図12)。アミ
ノグアニジン処理マウスの遺伝子発現は、高齢CRおよび高齢コントロールのい
ずれとも相関しなかった。結論として、アミノグアニジンは、マウスの加齢にほ
とんど効果がないが、遺伝子発現における大きな差異が観察される。これらの効
果は、CRの効果と同様ではなく、そしてこれは、マウスの寿命に対する強力な
効果がないことと一致する。
【0088】 (実施例19) どの特定の介入がマウスにおけるカロリー制限を模倣するかを決定するため、
以下のグループ(群)のマウスを準備する。
【0089】 第1グループ:コントロール 第2グループ:トログリタゾン(Troglitazone)(提案された合
成的なカロリー制限模倣薬物であって、ラットおよびマウスにおいてインスリン
レベルを減少し、血圧およびトリグリセリドを低下し、フリーラジカルを阻害し
、ミトコンドリア量を増大し、そしてげっ歯類において食物取り込みを変化させ
ないようである):10ヶ月で処置開始 第3グループ:IGF−1(自然に提案されるカロリー制限模倣ホルモンであ
って、インスリンとグルコースの両方のレベルを低下し、加齢の基礎的機構に直
接関与し得;免疫、筋肉、および他の系に対して若返り(再活性化)効果を有す
る):12ヶ月で処置開始 第4グループ:ALT−711(または他のAGE(加齢)停止剤:提案され
たカロリー制限模倣物であり、グルコースレベルを減少するのではなく、グルコ
ースレベルの上昇の効果が生じた場合、またはそれが生じた後、その効果を逆転
することにより作用する):18ヶ月で処置開始 全てのグループにおける動物は、この研究を通じて、同じ、既知量の食物を摂
った。
【0090】 トログリタゾン(Troglitazone)およびIGF−1の用量は、若
年または好ましくはカロリー制限動物の範囲に、グルコースおよびインスリンレ
ベルを設定するように選択する。グルコースおよびインスリンを測定するが、コ
ントロールおよびALT−711グループ中ではコントロールしない。トログリ
タゾンを、食餌の0.2%の用量(他の目的のためのトログリタゾンについての
標準)で供給する。同様に、ALT−711は、この食餌中には組み込まれない
。低レベル(非毒性)のALT−711を用い、経時保持する。
【0091】 IGF−1は、連続的送達方法がアレンジされ得る限り、注射によって(最低
1週間あたり3回)供給されると仮定される。この好ましい投薬方法は、定常の
IGF−1レベルを得るための、分裂していないIGF−1分泌細胞の移植であ
り、可能ならば、これを行う。これが可能でない場合、IGF−1をGenen
techまたは別の製造業者からの寄贈として得る。注射の他の可能性のある代
替法は、浸透ミニポンプ;皮下徐放性リザーバーへのIGF−1の注入;Cel
trixによって用いられるミニポンプ手段によるインフュージョン(注入);
身体への緩徐放出を可能にする皮膚パッチの使用である。
【0092】 各々の長寿試験(longevity−testing)群(LTG)には6
0匹の動物を有する。各LTGは、平均して、40匹の同様に処理した動物の別
のセットを伴う。このセットは、固定年齢でのこの動物の状態の生物化学アッセ
イおよび組織化学的資料を可能にするための屠殺のために備えられる(屠殺グル
ープ、SG)。IGF−1およびトリグリタゾングループの場合、下記のように
、平均SGサイズを40匹残せるような様式で、いくつかの動物をパイロット用
量決定試験に割り当てる。用量確認に割り当てられたグループは、パイロット用
量グループまたはPDGと呼ばれる。
【0093】 トログリタゾンについて、3回のトログリタゾン食餌の各々の約2ヶ月の供給
(それぞれ、0.1%、0.2%または0.3%のトログリタゾンを含有する)
を最初に指示した。メインの0.2%トログリタゾン用量を、この用量に適切な
トログリタゾングループを行う前に、小規模パイロットのマウス集団で試験する
。0.2%トログリタゾンは、0.2%トログリタゾンに対して2週間後、循環
中のインスリンの予期された変化を生じると見出されない場合、この食餌を、そ
の時点でより適切な用量の食餌に変え、そして第二の小規模パイロットのマウス
集団で確認する。
【0094】 同様に、同じ動物をIGF−1注射パイロット実験に用い、適切な開始用量を
決定する。
【0095】 12月齢で:SGグループあたり3匹の動物を屠殺して、引き続く全ての結果
に対して比較されるべき12匹の動物の共通のベースライングループを得る。全
ての引き続くデータは、このプールされた群の結果に対して比較され得る。
【0096】 12.5月齢で:最も評価された用量のIGF−1を考慮して、7匹のマウス
でIGF−1 PDGを開始する。インスリンおよびグルコースレベルの決定の
ため2週間後に屠殺する。13月齢でIGF−1の用量の確認試験/第二試験を
開始し、この第二のPDGを13ヶ月、3週齢で屠殺する。インスリンおよびグ
ルコースのためのアッセイを想定することを、1週間で完了し得る。このレジメ
ンによって、14月齢まえにLTGの最終用量が決定されることが可能になる。
同様に、12.5月齢で、7匹のマウスを0.2%トログリタゾン食餌にいれる
。2週間後、屠殺して、インスリンおよびグルコースについてアッセイする。1
3月、1週で調節用量または確認用量グループを開始し、2週後に屠殺する。
【0097】 14月齢で:トログリタゾンおよびIGF−1を、各々について実験的に決定
されたまたは至適と評価された用量で開始する。
【0098】 16ヶ月齢で:グルコース、インスリンおよび本研究に関与する他の全ての終
点の決定のために、IGF−1およびトログリタゾンSGからの6匹の動物を屠
殺する。必要な場合、IGF−1の用量を再度(LTGおよびIGF−1 SG
の未使用部分の両方において)調節するか、および/または改変したトログリタ
ゾン含量を有する食餌を準備する。コントロールとして、SGおよびALT−1
1グループから各3匹の動物を屠殺し、そしてプールして、IGF−1およびト
ログリタゾングループに対して比較するための6匹の動物の共通のグループを作
成する。
【0099】 18ヶ月齢で:15ヶ月と同様に、ただしIGF−1およびトログリタゾンに
ついては7マウス/SGを用い、そしてコントロールおよびALT−711グル
ープについては4/マウス/SGを用いる。このサンプリングの直後に、ALT
−711に対しALT−711グループを開始する。
【0100】 約27ヶ月(24〜30ヶ月)で:サンプルは全て生存しているSGマウスを
保持している。
【0101】 処置1、2、3、および4について屠殺グループにおけるマウスの最初の総数
は、それぞれ30、50、50、および30である。これらのグループのいずれ
かにおいて死亡がなければ、最終サンプリングの時点で各SGにおいて20匹の
動物が残る。しかし、本発明者らが、この数の1/3しか生存しないと仮定すれ
ば、サンプリングされる動物は、最終サンプリング時点で、約7匹の動物、また
は統計学的に有意差のために必要なほぼ最小数が残る。27ヶ月での平均生存率
は73%を超える場合、より大きい年齢については27ヶ月終点は延期され得る
【0102】 他の生物化学マーカーに加えて、アッセイは以下を含み得る: 心臓および胸腺の容積および組織学; 自己抗体力価; T細胞およびB細胞の特徴; 屠殺時点での膀胱尿中のタンパク質またはアルブミンの濃度 分子グリケーション(グリコシル化)係数; タンパク質カルボニル含量または他のフリーラジカル/酸化係数;ならびに 特に、前立腺および乳房の新生物の頻度。
【図面の簡単な説明】
本発明のこれらの特徴および他の特徴が、好ましい実施形態の図面を参照して
ここに記載され、この好ましい実施形態は、本発明を例示することが意図される
が、本発明を限定することは意図されない。
【図1】 図1は、肝臓GRP78およびERp72のmRNAに対する食餌の効果であ
る。給餌後0時間、1.5時間、5時間および12時間にて、各食餌群からの5
匹のマウスを屠殺した。24時間の絶食後のそれらの重量は、CRについて22
.96±1.49gであり、コントロールマウスについては37.12±1.1
9gであった。コントロールからのGRP78 mRNA(A)およびERp7
2 RNA(B)(黒丸)およびCRマウスからのGRP78 mRNA(A)
およびERp72 RNA(B)(白丸)は、ドットブロットを使用して定量し
た。RNAローディングおよびトランスファーを、18SリボソームRNAおよ
びS−II mRNAについての連続プロービングから得たデータを用いて正規
化した。同様の結果を、両方のコントロールプローブを用いて得た。毎日1回3
0日間給餌した、CRマウスおよびコントロールマウスを、24時間絶食させ、
そして屠殺するか(n=5、0時点)、または特定の時点で再給餌しそして屠殺
した(各時点についてn=5)。+は、各時点でのCRとコントロールとの間の
差のP<0.01有意性を示す。*は、各食餌群内での0時点からの差異のP<
0.01有意性を示す。0時点および24時間は、同じデータセットである。
【図2】 図2は、シャペロン食餌応答の遺伝子および組織特異性である。A.食餌に応
答性であるシャペロン遺伝子のドメインを、48時間絶食したマウスからのRN
Aを用いる(n=6;白棒)かまたは48時間絶食し、再給餌しそして1.5時
間後に屠殺したマウスからのRNAを用いて(n=6;黒棒)、肝臓シャペロン
mRNA量を定量することによって決定した。これらのmRNAは、ドットブロ
ッティングおよびノーザンブロッティングによって定量した。いずれの技術を用
いて得られた結果においても有意な差異は存在しなかった。ドットブロッティン
グの結果を示す。B.24時間絶食したマウス(n=4)からの肝臓、腎臓およ
び筋肉のGRP78 mRNA、ならびに24時間絶食した給餌後1.5時間後
のマウス(n=5)からの肝臓、腎臓および筋肉のGRP78 mRNA。これ
らのデータは、パネルAにおいて使用したのと異なるマウスから得た。その結果
の統計学的有意性を示す(*、P<0.05;**、P<0.01;***P<
0.001)。
【図3】 図3は、肝臓前駆体mRNA(pre−mRNA)およびGRP78 mRN
Aの量に対するCRの効果。A.CRマウスおよびコントロールマウスにおける
、前駆体mRNAおよびmRNAのRNアーゼプロテクション。肝臓RNAを、
コントロールマウスおよびCRマウスから精製し、そしてGRP78遺伝子の3
番目のイントロンと4番目のエキソンとの境界に広がる転写物についてのRNA
プローブを用いてハイブリダイズした。前駆体mRNAは、そのプローブ(標識
GRP78 前駆体mRNA(pre−mRNA))の223塩基領域を保護し
たが、GRP78 mRNAは、113塩基フラグメントを保護した(図におい
てそのように示される)。S−II mRNAコード配列についてのプローブを
、内部コントロールとして各反応に含めた。それは、図においてS−II mR
NAで185塩基フラグメントを保護した。レーン1は、GRP78プローブお
よびマウス肝臓RNAにより生成された、保護されたフラグメントを示す。レー
ン2は、酵母の総RNAにハイブリダイズしたS−IIプローブにより生成され
たフラグメントを示す。レーン3は、マウス肝臓NRAにハイブリダイズしたS
−IIプローブにより生成された結果を示す。レーン4、6および9は、コント
ロールマウスからの肝臓RNAによって生成された結果を示す。レーン5、7お
よび9は、CRマウスからのRNAを用いた結果を示す。GRP78 mRNA
(B)およびGRP78前駆体mRNA(pre−mRNA)(C)を示す、保
護されたフラグメントの量の定量。上記に示されたような研究を、6匹のCRマ
ウスおよび6匹のコントロールマウスからの肝臓RNAを使用して実行した。保
護されたフラグメントの輝度を、リン光画像化機(phosphorimage
r)を用いて定量した。その前駆体mRNA(pre−mRNA)フラグメント
およびmRNAフラグメントの輝度を、S−II mRNAを示す保護されたフ
ラグメントの輝度に対して正規化した。統計学的有意性を、図2に対する説明文
におけるように示す。
【図4】 図4は、肝臓GRP78 mRNAおよびGRP78前駆体mRNA(pre
−mRNA)の量に対する食餌の効果。A.48時間絶食後(n=5)のマウス
または48時間絶食した給餌1.5時間後のマウス(n=5)のマウスにおける
、肝臓GRP78前駆体mRNA(pre−mRNA)およびGRP78 mR
NAについてのプローブのRNアーゼプロテクション。肝臓から精製したRNA
を、257塩基保護フラグメントを生じたGRP78遺伝子のエキソン7とイン
トロン7との境界を含む一次保護フラグメントについてのプローブ(標識S−I
I+GR78;レーン7〜12)またはエキソン7とイントロン7との境界に広
がる一次転写物についてのプローブ(図において示されるように、これは、20
0ヌクレオチドフラグメントを保護した(標識S−II+tGRP78、レーン
13〜18))のいずれかに対してハイブリダイズした。GRP78 mRNA
は、図に示されるように、GRP78 mRNAを示す143ヌクレオチドを生
じた。S−II mRNAコード配列についてのプローブを、内部コントロール
として各反応に含めた。このプローブを用いて、S−II mRNAは、277
ヌクレオチドフラグメントを保護した(図における標識S−II mRNA)。
レーン1、RNAマーカー。レーン2〜6、示されるプローブと酵母tRNAと
のハイブリダイゼーション。レーン7〜12、GRP78およびS−IIプロー
ブと、絶食マウス(レーン7〜9)および再給餌マウス(レーン10〜12から
のRNAとのハイブリダイゼーション。レーン13〜18、GRP78およびS
−IIプローブと、絶食マウス(レーン13〜15)および再給餌マウス(レー
ン16〜18)からのRNAとのハイブリダイゼーション。GRP78 mRN
A(B)およびGRP78前駆体mRNA(pre−mRNA)(C)を示す、
保護されたフラグメントの量の定量。上記に示されたような研究を、6匹のCR
マウスおよび6匹のコントロールマウスからの肝臓RNAを使用して実行した。
保護されたフラグメントの輝度を、上記図3において示したように定量しそして
正規化した。統計学的有意性を、図2に対する説明文におけるように示す。
【図5】 図5は、GRP78(A)およびPEPCK(B)mRNAの食餌応答に対す
るタンパク質合成インヒビターの効果。48時間絶食したマウスに、ビヒクルを
腹腔内注射し、そして1時間後にビヒクルを2回目の腹腔内注射した(絶食+擬
似(Sham);n=6)。48時間絶食したマウスに、給餌の30分前および
30分後に、ビヒクルを腹腔内注射した(再給餌(Refed)+擬似、n=6
)。48時間絶食したマウスにシクロヘキシミドを腹腔内注射し、そして1時間
後にシクロヘキシミドを2回目の腹腔内注射した(絶食(Fasted)+シク
ロヘキシミド;n=6)。48時間絶食したマウスに、給餌の30分前および3
0分後にシクロヘキシミドを腹腔内注射した(再給餌+シクロヘキシミド;n=
6)。48時間絶食したマウスに、プロマイシンを腹腔内注射し、1時間後にプ
ロマイシンを2回目の腹腔内注射した(絶食+プロマイシン;n=6)。48時
間絶食したマウスに、給餌の30分前および30分後に、プロマイシンを腹腔内
注射した(再給餌+プロマイシン;n=6)。GRP78 mRNAおよびPE
PCK mRNAの量を、精製した肝臓RNAを使用して決定した。共通の上付
き文字がない棒は、有意に異なる(P<0.005)。
【図6】 図6は、インスリン、ジブチリル−cAMP、グルカゴン、および鉱油および
セルロースの摂取による、絶食−給餌応答の調節。A.6匹のマウスの群を、4
8時間絶食し、そして以下のように処理した:(絶食+擬似)マウスに、ビヒク
ルを注射しそして1時間後にビヒクルを2回目注射した;(給餌+擬似)マウス
に、給餌の30分前および30分後に、ビヒクルを擬似注射した;(給餌+cA
MP)マウスに、ジブチリル−cAMPおよびテオフィリンを、給餌の30分前
および30分後に注射した;(給餌+グルカゴン)マウスに、給餌の30分前お
よび30分後に、グルカゴンを注射した;(絶食糖尿病+擬似)以前にSTZを
用いて糖尿病にしたマウスに、ビヒクル注射し、1時間後に2回目のビヒクル注
射した;(給餌糖尿病+擬似)STZ−糖尿病マウスに、給餌の30分前および
30分後に擬似注射した;(給餌糖尿病+cAMP)糖尿病マウスに、給餌の3
0分前および30分後にジブチリル−cAMPおよびテオフィリンを注射した。
すべてのマウスを、その最後の注射の1時間後に屠殺した。総RNAを肝臓から
単離し、そしてドットブロット分析に供した。共通の上付き文字のない棒は、有
意に異なる(P<0.005)。B.肝臓GRP78 mRNA量に対する鉱油
およびセルロース摂取の効果。6匹のマウスの群を、48時間絶食し、そして以
下のように処理した:(絶食)マウスを48時間後絶食させて屠殺した;(給餌
)マウスを48時間絶食させ、そして1.5時間後に屠殺した;(絶食+セルロ
ース)48時間絶食したマウスに、セルロースと鉱油との混合物を給餌し、そし
て1.5時間後に屠殺した。有意性を、図5に対する説明文におけるように示す
【図7】 図7は、肝臓GRP78 mRNAの発現および調節に対する、副腎摘出およ
びデキサメタゾン投与の効果。6匹のマウスの群を、48時間絶食し、そして以
下のように処理した:(絶食+擬似)擬似手術したマウスに、屠殺する7.5時
間前および1.5時間前にビヒクルを腹腔内注射した;(給餌+擬似)擬似手術
したマウスに、給餌の6時間前および30分後にビヒクルを腹腔内注射し、最後
の注射の1時間後にマウスを屠殺した;(副腎摘出(Adx)絶食+擬似)副腎
摘出マウスに、屠殺する7.5時間前および1.5時間前にビヒクルを腹腔内注
射した;(副腎摘出 給餌+擬似)副腎摘出マウスに、給餌の6時間前および3
0分後にビヒクルを腹腔内注射し、最後の注射の1時間後にマウスを屠殺した;
(副腎摘出 絶食+デキサメタゾン(Dex))副腎摘出マウスに、屠殺する7
.5時間前および1.5時間前にデキサメタゾンを腹腔内注射した;(副腎摘出
給餌+デキサメタゾン)副腎摘出マウスに、給餌の6時間前および30分後に
デキサメタゾンを腹腔内注射し、最後の注射の1時間後にマウスを屠殺した。有
意性を、図5に対する説明文におけるように示す。
【図8】 図8は、年齢とともに増加した、22個の遺伝子に対するCRの効果。上の線
は、LT−CRにより影響されなかった7個の遺伝子を示す。中の線は、LT−
CRにより年長において減少した9個の遺伝子を示す。下の線は、LT−CRに
より年少および年長において減少した6個の遺伝子を示す。
【図9】 図9は、年齢とともに減少した、26個の遺伝子に対するCRの効果。上の線
は、LT−CRにより年少および年長において増加した3個の遺伝子を示す。中
の線は、LT−CRにより年長において増加した10個の遺伝子を示す。下の線
は、LT−CRにより影響されなかった13個の遺伝子を示す。
【図10】 図10は、年齢とともに変化しなかった、36個の遺伝子に対するCRの効果
。一番上の線は、LT−CRにより年少および年長において増加した5個の遺伝
子を示す。上から2番目の線は、LT−CRにより年長において増加した8個の
遺伝子を示す。上から3番目の線は、LT−CRにより年長において減少した1
0個の遺伝子を示す。一番下の線は、LT−CRにより年少および年長において
減少した13個の遺伝子を示す。
【図11】 図11は、可能なマウス対各々についての全体的遺伝子発現相関係数の対合比
較の平均である。
【図12】 図12可能なマウス対各々についての全体的遺伝子発現相関係数の対合比較の
平均である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 37/00 102 A61K 45/00 // A61K 45/00 A61P 3/10 A61P 3/10 35/00 35/00 C12M 1/00 A C12M 1/00 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 CA02 CA12 HA12 4B029 AA07 AA23 BB20 CC03 FA15 4B063 QA01 QA20 QQ02 QQ08 QQ43 QQ53 QQ79 QR55 QR72 QR77 QR82 QR90 QS34 4C084 AA17 NA14 ZB26 ZC35

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞において、カロリー制限の効果を模倣する介入を同定す
    るための方法であって、以下: 生物学的サンプルを得る工程; 該生物学的サンプルを介入に曝す工程; 特定の時間待機する工程; 加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、遺伝子発現レベル、RNAのレ
    ベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベルの変化を評価する工程;お
    よび 該レベルにおける1つ以上の変化がまたカロリー制限において生じる場合、カ
    ロリー制限の該効果を模倣する介入として該介入を同定する工程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記生物学的サンプルが細胞を含む、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 前記細胞が哺乳動物から得られる、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記哺乳動物がマウスである、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記遺伝子発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベル
    またはタンパク質活性レベルの前記変化が、シャペロンタンパク質をコードする
    遺伝子の遺伝子発現における変化に相当する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 シャペロンタンパク質をコードする前記遺伝子がGRP78
    である、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記バイオマーカーがアポトーシスである、請求項1に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 前記バイオマーカーが加齢である、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 加齢の前記バイオマーカーが癌細胞の産生である、請求項8
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、前記遺伝子
    発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベルの
    前記変化が、6週間以内に生じる、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、前記遺伝子
    発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベルの
    前記変化が、4週間以内に生じる、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、前記遺伝子
    発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベルの
    前記変化が、2週間以内に生じる、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 加齢の1つ以上のバイオマーカーに関連する、前記遺伝子
    発現レベル、RNAのレベル、タンパク質レベルまたはタンパク質活性レベルの
    前記変化が、約2日以内に生じる、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 遺伝子発現の変化が、遺伝子チップを用いて評価される、
    請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記遺伝子チップが、ストレスタンパク質の遺伝子を含む
    、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記遺伝子チップが、炎症性反応に関連する遺伝子を含む
    、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記遺伝子チップが、アポトーシスに関連する遺伝子を含
    む、請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記遺伝子チップが、転写因子、膜貫通チャネルタンパク
    質、および輸送タンパク質からなる群より選択される遺伝子を含む、請求項14
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記生物学的サンプルが、試験動物である、請求項1に記
    載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の方法であってさらに、長期カロリー制
    限動物の特徴を同定する工程を有する、参照動物における前記レベルの変化を決
    定する工程を含み、ここで該参照動物は、約6週間未満のカロリー制限食餌を摂
    っており、そして該変化は、カロリー制限の効果を模倣する介入として該介入を
    同定する該工程において用いられる、方法。
  21. 【請求項21】 前記参照動物が約4週間未満のカロリー制限食餌を摂って
    いた、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記参照動物が約2週間未満のカロリー制限食餌を摂って
    いた、請求項24に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記試験動物がマウスである、請求項19に記載の方法。
  24. 【請求項24】 遺伝子発現の変化が前記試験動物において評価される、請
    求項19に記載の方法。
  25. 【請求項25】 請求項19に記載の方法であって、さらに以下: カロリー制限参照動物から遺伝子発現プロフィールを得る工程; 前記試験動物についての遺伝子発現の変化を、該カロリー制限参照動物の遺伝
    子発現プロフィールに対して比較する工程;および 該試験動物の遺伝子発現プロフィールが該カロリー制限動物の遺伝子発現プロ
    フィールと統計学的に類似している場合、カロリー制限の効果を模倣する介入と
    して前記介入を同定する工程、 を包含する、方法。
  26. 【請求項26】 前記試験動物の遺伝子発現プロフィールが、一元分散分析
    (ANOVA)とその後のフィッシャー検定(p<0.05)によって、前記カ
    ロリー制限動物の遺伝子発現に統計学的に類似していると確認される、請求項2
    8に記載の方法。
  27. 【請求項27】 試験動物においてカロリー制限の効果を模倣する介入を同
    定するためのシステムであって、該システムは、試験動物、およびカロリー制限
    の間に変化した発現を有することが既知の遺伝子を含む遺伝子チップを備える、
    システム。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載のシステムであって、前記遺伝子チップ
    が、ストレスタンパク質、炎症性反応、アポトーシス、シャペロンタンパク質、
    転写因子、膜貫通チャネルタンパク質および輸送タンパク質の遺伝子からなる群
    より選択される遺伝子を含む、システム。
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