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JP2003515543A - 14,15−ベータ−メチレン置換されたアンドロゲン - Google Patents

14,15−ベータ−メチレン置換されたアンドロゲン

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Publication number
JP2003515543A
JP2003515543A JP2001541010A JP2001541010A JP2003515543A JP 2003515543 A JP2003515543 A JP 2003515543A JP 2001541010 A JP2001541010 A JP 2001541010A JP 2001541010 A JP2001541010 A JP 2001541010A JP 2003515543 A JP2003515543 A JP 2003515543A
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JP
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methyl
product
methoxy
alkyl
hydrogen
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JP2001541010A
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English (en)
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レイセン,デイルク
フアン,デル・ローウ・ヤープ
ブーマ・ブルジ,ロベルタ
デ・グーヤー,マルセル・エバート
Original Assignee
アクゾ・ノベル・エヌ・ベー
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Filing date
Publication date
Application filed by アクゾ・ノベル・エヌ・ベー filed Critical アクゾ・ノベル・エヌ・ベー
Publication of JP2003515543A publication Critical patent/JP2003515543A/ja
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J53/00Steroids in which the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton has been modified by condensation with a carbocyclic rings or by formation of an additional ring by means of a direct link between two ring carbon atoms, including carboxyclic rings fused to the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton are included in this class
    • C07J53/002Carbocyclic rings fused
    • C07J53/0043 membered carbocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/16Masculine contraceptives
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P5/00Drugs for disorders of the endocrine system
    • A61P5/24Drugs for disorders of the endocrine system of the sex hormones
    • A61P5/26Androgens
    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

(57)【要約】 開示された発明は、14β,15β−シクロプロパン環および17αヒドロキシメチル基を特徴とする新規なステロイドの予想外の発見に関する。本発明によるこれらのステロイドは、共通してアンドロゲン活性を有することが見出された。それらは、男性避妊薬の調製、ならびにアンドロゲン不足治療のための医薬の調製に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ステロイド骨格の炭素原子14および15を含む環である、シクロ
プロパン環を有するステロイド化合物の分野のものである。より詳細には、本発
明は、アンドロゲン活性を有するようなステロイド化合物に関する。
【0002】 上記のシクロプロパン環を有するステロイドは、EP 768 316に開示
されており、女性避妊、および子宮内膜症または更年期愁訴に対するホルモン療
法の分野のものである。ステロイドは、プロゲスタゲン活性を有すると記載され
ており、例としては、14α,15α−メチレンエストラ−4,9−ジエン−3
−オン−17α−オールおよび3−オキソ14β,15β−メチレンエストラ−
4,9−ジエン−17β−イル(N−フェニル)カルバメートがある。これらの
プロゲスタゲンの効力やその他の受容体活性は、この開示から導くことはできな
い。
【0003】 事前公表されていない特許出願PCT/DE99/01795(1999年1
2月29日にWO99/67276として公開)に、一群の14,15−シクロ
プロピルステロイドが記載されており、その中に17β−ヒドロキシ置換された
ステロイドがある。
【0004】 別の事前公表されていない特許出願は、WO00/53619であり、そこで
は、14β,17α配置を有する一群のアンドロゲンステロイド、すなわち(1
4β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)ステロイドが記載されている。
【0005】 今般、本発明は、予想外のアンドロゲン活性を有する上記の一般型の一群の新
規なステロイドを提供する。当該技術分野で開示されているプロゲスタゲンとは
異なり、本発明のアンドロゲンは、非常に強力なものも含めて、とりわけ、シク
ロプロパン環がβ配位であり、17位の炭素原子上にα配位のヒドロキシメチル
基が存在するという要件を満たしている。その結果、本発明のステロイドは、配
置14α,17βを有するテストステロンやエストラジオールなどの天然のステ
ロイドホルモンとは違って14β配置を有している。
【0006】 本発明によるステロイドは、構造式Iを満足する。
【0007】
【化2】 式中、 Rは、O、(H,H)、(H,OR)、NORであり、Rは水素、(C1−6 )アルキル、(C1−6)アシルであり、 Rは、水素、または(C1−6)アルキルであり、 Rは、水素であるか、あるいはRは、それぞれハロゲンで置換されていても
よい、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、または(C2−6)ア
ルキニルであり、 Rは、水素、(C1−6)アルキル、または(C2−6)アルケニルであり、 Rは、(C1−6)アルキルであり、 Rは、水素、ハロゲン、または(C1−4)アルキルであり、 Rは、水素、または(C1−6)アルキルであり、 Rは、水素、ヒドロキシ、(C1−6)アルコキシ、ハロゲン、または(C −6 )アルキルであり、 RおよびR10は、独立に、水素であるか、あるいはRおよびR10は、独
立に、それぞれ(C1−4)アルコキシまたはハロゲンで置換されていてもよい
、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C3−6)シクロアルキ
ル、(C5−6)シクロアルケニル、または(C2−6)アルキニルであり、 R11は、水素、SOH、(C1−15)アシルであり、 破線は、Δ、Δ5(10)、もしくはΔ11二重結合、またはΔ4,9もしく
はΔ4,11ジエン系から選択される、任意の結合を示す。
【0008】 本発明は、構造式Iを満足するステロイドに関するだけでなく、その製薬上許
容できる塩またはエステル、プロドラッグ、および前駆体にも関する。
【0009】 式Iの定義に使用される用語(C1−6)アルキルは、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3ブチル、ペンチル、ヘキシルな
どの、1〜6個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基を意味する。同
様に、用語(C1−4)アルキルは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を
意味する。好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有するものであり、も
っとも好ましいアルキル基は、メチルおよびエチルである。
【0010】 用語(C2−6)アルケニルは、少なくとも1つの二重結合および2〜6個の
炭素原子を有する分枝または非分枝アルケニル基を意味する。好ましいアルケニ
ル基は、ビニルやプロペニルなど2〜4個の炭素原子を有するものである。
【0011】 用語(C2−6)アルキニルは、少なくとも1つの三重結合および2〜6個の
炭素原子を有する分枝または非分枝アルキニル基を意味する。好ましいアルキニ
ル基は、エチニルやプロピニルなど2〜4個の炭素原子を有するものである。
【0012】 用語(C3−6)シクロアルキルは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロ
ペンタン、およびシクロヘキサンのような3〜6個の炭素原子を有するシクロア
ルカン環を意味する。
【0013】 用語(C5−6)シクロアルケニルは、少なくとも1個の二重結合および5ま
たは6個の炭素原子を有するシクロアルケン環を意味する。
【0014】 用語(C1−6)アルコキシは、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキ
シ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、第3ブチルオキシ
、ペンチルオキシ、およびヘキシルオキシのような1〜6個の炭素原子を有する
分枝または非分枝アルキルオキシ基を意味する。同様に、用語(C1−4)アル
コキシは、1〜4個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキルオキシ基を意
味する。好ましいアルキルオキシ基は、1〜4個の炭素原子を有するものであり
、メチルオキシがもっとも好ましい。
【0015】 用語(C1−6)アシルは、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、
2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、ピバロイル、およびヘキサノイルのよ
うな1〜6個の炭素原子を有するカルボン酸から誘導されるアシル基を意味する
。同様に、用語(C1−15)アシルは、1〜15個の炭素原子を有するカルボ
ン酸から誘導されるアシル基を意味する。また、ヘミ−マロイル、ヘミ−スクシ
ノイル、ヘミ−グルタロイルのような、ジカルボン酸から誘導されるアシル基も
、(C1−6)アシルまたは(C1−15)アシルの定義に含まれる。。
【0016】 用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。ハロゲンが
、R、R、R、R、およびR10の定義のようにアルキル基の置換基で
ある場合、ClおよびFが好ましく、Fがもっとも好ましい。
【0017】 本発明の14β,15β−メチレン−17α−メタノールステロイド誘導体は
、天然の配置5α、8β、9α、10β、および13βを有する。C−17の配
置は、17αである。本発明の化合物はまた、1個または複数の追加のキラル炭
素原子を有することができる。したがって、純粋なジアステレオマーまたはジア
ステレオマーの混合物として得ることができる。純粋なジアステレオマーを得る
方法は、当該技術分野でよく知られており、例えば、結晶化またはクロマトグラ
フィーである。
【0018】 治療に使用するためには、式Iの化合物の塩は、対イオンが製薬上許容できる
ものである。しかし、式Iの酸の塩は、例えば製薬上許容できる化合物の調製ま
たは精製にも使用できる。製薬上許容できるかどうかにかかわらず、すべての塩
は、本発明の範囲に含まれる。本発明の酸の塩の例としては、ナトリウム塩、カ
リウム塩などの無機塩、およびアンモニア、イミダゾール、エチレンジアミン、
トリエチルアミンなど有機塩基から誘導される塩がある。
【0019】 ここまで一般的に記載してきた本発明の化合物は、予想外のアンドロゲン活性
を有する。アンドロゲン活性は、様々な方法で測定できる。例えば、アンドロゲ
ンの効力は、ヒト胸部腫瘍細胞からの細胞質アンドロゲン受容体を用いてin
vitroで決定することができる(MCF−7細胞系)。Bergink,E
.W.等、「Comparison of the receptor bin
ding properties of nandrolone and te
stosterone under in vitro and in viv
o conditions」、J.Steroid Biochem.22、8
31〜836(1985)参照。ヒトアンドロゲン受容体をトランスフェクトし
たチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(インキュベーション時間:16
時間、温度4℃)を用い、5α−ジヒドロテストステロンのアフィニティーと比
較することもできる[Bergink,E.W.等、J.Steroid Bi
ochem.19、1563〜1570(1983)に記載された手順に従う]
。本発明の化合物の転写促進(transactivative)アンドロゲン
活性は、例えば、マウス乳癌ウイルス(MMTV)およびルシフェラーゼ受容体
遺伝子(インキュベーション時間:16時間、温度37℃)と組み合わせたヒト
アンドロゲン受容体(hAR)をトランスフェクトしたチャイニーズハムスター
卵巣細胞(CHO)で測定し、5α−ジヒドロテストステロンの活性と比較する
ことができる[Schoonen,W.G.E.J.等、Analyt.Bio
chem.261、222〜224(1998)に記載された手順に従う]。ア
ンドロゲンのin vivo効力を決定するために、古典的なHershber
ger試験を用いることができる。この試験では、未熟去勢ラットに7日間毎日
投与した後、化合物のアンドロゲン活性(前立腺重量の増大)および蛋白同化活
性(肛門挙筋(MLA)の増大)を試験した。Hershberger,L.G
.等、「Myotrophic activity of 19−Nortes
tosterone and other steroids determi
ned by modified levator ani muscle m
ethod」、Proceedings of the society fo
r experimental biology and medicine
83、175〜180(1953)参照。さらに、Kumar,N.等、「Th
e biological activity of 7alpha−meth
yl−19−nortestosterone is not amplifi
ed in male reproductive tract as is
that of testosterone」、Endocrinology
130、3677〜3683(1992)に従って、アンドロゲン化合物のLH
抑制効果を成熟去勢ラットで試験することができる。
【0020】 比較的高いアンドロゲン活性を示す本発明による化合物が好ましい。したがっ
て、本発明の好ましい化合物は、上記の構造式I(式中、Rはオキソであり、
破線はΔ二重結合を示す)を満足するものである。Rが7α−メチルである
化合物がより好ましい。特に好ましい本発明の化合物は、(7α,14β,15
β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレ
ンエストル−4−エン−3−オンである。
【0021】 本発明のステロイドは、アンドロゲンホルモンとして、とりわけ、男性避妊お
よび男性HRT(ホルモン補充療法)に用いることができる。したがって、例え
ば男性避妊は、プロゲスタゲンが避妊効果を達成するように働き、その結果生じ
たテストステロンレベルの低下を補充するようにアンドロゲンが働くというホル
モンの投与計画を含むことができる。別の選択では、男性避妊がアンドロゲンホ
ルモンのみで行われる。アンドロゲンはまた、少しアンドロゲン不足の加齢男性
にアンドロゲン補充するために用いることもできる。男性への使用に加えて、本
発明のアンドロゲンはまた、例えば閉経後の女性のアンドロゲン補充療法として
女性に、またはアンドロゲン不足の子供に使用することができる。
【0022】 本発明はまた、標準の参照文献Gennaro等、「Remmington’
s Pharmaceutical Sciences」(第18版、Mack
Publishing Company、1990、特に、Part 8、「
Pharmaceutical Preparations and Thei
r Manufacture」参照)に記載されている、製薬上許容できる補助
剤と混合した本発明によるステロイド化合物を含む医薬組成物に関する。本発明
によるステロイド化合物と製薬上許容できる補助剤の混合物は、圧縮して、丸剤
、錠剤などの固形投与単位にし、あるいはカプセル剤または坐剤に調製すること
ができる。製薬上適当な液体を用いて、化合物を溶液、懸濁液、乳濁液の形態で
注射製剤として、あるいは例えば点鼻スプレーのようなスプレーとして適用する
こともできる。例えば錠剤などの投与単位を調製するために、充填剤、着色剤、
ポリマー結合剤などの慣用の添加剤の使用が考えられる。一般に、活性化合物の
作用を妨げない、製薬上許容できるいずれの添加剤も使用することができる。本
発明のステロイド化合物は、インプラント、膣リング、貼付剤、ゲル剤、および
その他任意の徐放性製剤も含めることができる。
【0023】 組成物と一緒に投与できる適当な担体には、ラクトース、スターチ、セルロー
ス誘導体など、または適当な量で使用されるそれらの混合物が含まれる。
【0024】 さらに、本発明は、例えば、男性または女性HRT(ホルモン補充療法)にお
けるアンドロゲン欠乏を治療するための医薬の製造に本発明によるステロイド化
合物を使用することに関する。したがって、本発明には、アンドロゲン欠乏を患
う男性または女性患者に(適当な医薬投与形態の)上記化合物を投与することを
含む男性または女性HRTの分野の治療方法も含まれる。
【0025】 さらに、本発明は、避妊活性を有する医薬(当該技術分野では、用語「避妊剤
」も用いられる)を製造するために本発明によるステロイド化合物を使用するこ
とにも関する。したがって、本発明は、避妊の医学的適応、すなわち、オス、好
ましくはヒトの男性である対象に(適当な医薬投与形態の)上記の化合物を投与
することを含み、プロゲスタゲンとの組合わせ療法であるか否かの避妊方法にも
関する。
【0026】 本発明のアンドロゲンは、男性避妊のためのキットに使用することもできる。
このキットは、一種または複数のアンドロゲンのみを含むことができるが、プロ
ゲスタゲンの投与手段およびアンドロゲンの投与手段を含むことが好ましい。
【0027】 後者の手段は、ここまで記載してきた本発明による化合物と製薬上許容できる
担体を含む医薬処方物である。
【0028】 本発明は、アンドロゲン補充の必要な(特に、ヒトの)男性または女性に上記
の14β,15β−メチレン−17α−メタノールステロイド誘導体の治療有効
量を投与することを含む治療方法にも関する。これは、プロゲスタゲンなどの避
妊剤(sterilitant)の投与を含む男性避妊の結果としてアンドロゲ
ン補充の必要が生じたか否かには関係がない。
【0029】 さらに、本発明は、上記の14β,15β−メチレン−17α−メタノールス
テロイド誘導体を前記化合物がそれ自体避妊効果を表すのに十分な用量およびレ
ジメンで、妊性のある男性、特にヒトの男性に投与することを含む避妊方法に関
する。別法として、本発明により提供される避妊方法は、プロゲスタゲンなどの
避妊剤と上記の14β,15β−メチレン−17α−メタノールステロイド誘導
体の避妊に有効な組合せを妊性のある男性、特にヒトの男性に投与することを含
む。
【0030】 本発明の化合物は、一般的には有機化学の分野、特にステロイド化学の分野で
知られている様々な方法により生成することができる(例えば、Fried,J
.等、「Organic Reactions in Steroid Che
mistry」、第1巻および第2巻、Van Nostrand Reinh
old Company、New York、1972参照)。
【0031】 重要なのは、14β,15β−メチレン基および(置換)17α−(ヒドロキ
シメチル)基をステロイド核に導入することである。
【0032】 式Iの化合物(式中、Rはオキソであり、R、R、R、およびR11 は水素であり、RおよびRは水素または(C1−6)アルキルであり;R はメチルであり、R、R、およびR10は上記の意味を有し、破線はΔ
重結合を表す)の調製に好都合な出発材料は、例えば、一般式IIの化合物(式
中、RおよびRは水素または(C1−6)アルキルである)であり、その合
成は文献から知られており、あるいは標準の方法により調製することができる[
例えば、US3407217(1965、R=H、R=H)、FR1434
172(1966、R=CH、R=H)、DE2539300(1976
、R=H、R=CH)、WO99/26962(R=CH、R=C
)参照]。
【0033】
【化3】
【0034】 本発明の化合物の可能な合成経路は、WO00/53619に記載の方法で式
IIの化合物を式IIIのΔ14−化合物に変換することから開始する。適当な
カルベン中間体をΔ14二重結合に付加すると(14β,15β,17β)−3
−メトキシ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オール誘導体が得られる[Helquist,P.、Comprehen
sive Organic Synthesis、Vol.4、p.951、P
ergamon Press、Oxford、New York(1991);
Nair,V.、上掲、Vol.4、p.999(1991);Larock,
R.C.、「Comprehesive Organic Transform
ations」、VCH Publishers,Inc.、1989、p.7
1]。17−ヒドロキシ基を酸化すると、(14β,15β)−3−メトキシ−
14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン誘
導体が生成される(酸化については、Hudilcky,M.、「Oxidat
ions in Organic Chemistry」、ACS Monog
raph 186、Washington,DC、1990参照)。この誘導体
は、17−カルビノール部分を導入するための出発材料として働く。
【0035】 17−オキソの17−(CHOH)への変換は、数種の方法で達成すること
ができる。 (a)1:17−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン誘導体への
WittigまたはPeterson反応[Maercker,A.、Org.
Reactions 14、p.270、Wiley、New York、19
65;Ager,D.J.、Org.Reactions 38、p.1、Wi
ley、New York、1990];2:例えば、9−BBN、ジシアミル
ボラン、またはテキシルボランを用いたヒドロホウ素化[例えば、Zweife
l,G.等、Org.Reactions 13、p.1、Wiley、New
York、1963参照]により、(17α)−エストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−メタノール誘導体および/または関連の17β異性体が生
成される。 (b)1:例えば、ヨウ化トリメチルスルホニウム/n−BuLiとの反応によ
る17−ケトンの(17β)−スピロエストラ−1,3,5(10)−トリエン
[17,2’]オキシランへの変換[Corey,E.J.等、J.Am.Ch
em.Soc.87、1353(1965)];2:17β−オキシランの17
α−ホルミルへの(ルイス)酸触媒による異性化[Rickborn,B.、C
omprehensive Organic Synthesis、Vol.3
、p.733、Pergamon Press、Oxford、New Yor
k(1991)];3:17α−ホルミルの17α−(CHOH)への還元。 (c)1:17−ケトンの17−メチレン化合物への変換;2:例えば、m−ク
ロロ過安息香酸などのペルオキシ酸での(17β)−スピロエストラ−1,3,
5(10)−トリエン[17,2’]オキシランへのエポキシ化;3:(b)に
記載したとおりの17α−ホルミルへの(ルイス)酸触媒による異性化;4:1
7α−ホルミルの17α(CHOH)への還元。 (d)1:(b)および(c)に記載したとおりの17−ケトンの17β−オキ
シランへの変換;2:17−メタノールステロイドへのルイス酸触媒還元[例え
ば、NaBHCN/BF.EtOを用いる、Tone,H.等、Tetr
ahedron Lett.28、4569(1987)参照]。 (e)1:トシルメチルイソシアニドとの反応による17−ケトンの17−シア
ノステロイドへの反応[TosMIC、Bull,J.R.等、Tetrahe
dron 31、2151(1975)参照];2:水素化ジイソブチルアルミ
ニウムによるシアノ基のホルミルへの還元;3:17−ホルミル基の17−(C
OH)への還元。 (f)1:(Ph)P=CHOMeでのWittig濃縮;2:得られるエノ
ールエーテルの加水分解;3:17−ホルミルの17−(CHOH)への還元
。 (g)1:(b)および(c)に記載したとおりの17−ケトンの17β−オキ
シランへの変換;2:エストラ−1,3,5(10),16−テトラエン−17
−メタノール誘導体への脱離;3:Δ16二重結合の水素化。 (h)1:17−ケトンの対応するエノールトリフレートへの変換[例えば、C
acchi,S.等、Tetrahedron Lett.25、4821(1
984)参照];2:後者のアルキルエストラ−1,3,5(10),16−テ
トラエン−17−カルボキシレートへのパラジウム触媒アルコキシカルボニル化
[Cacchi,S.等、Tetrahedron Lett.26、1109
(1985)];3:後者の対応する17−メタノール誘導体への還元;4:Δ 16 二重結合の水素化。 (i)1:(h)に記載したとおりの17−ケトンのアルキルエストラ−1,3
,5(10),16−テトラエン−17−カルボキシレートへの変換;2:例え
ば、水素化または液体アンモニア中のリチウムまたはナトリウムによるアルキル
エストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−カルボキシレート誘導体への
1,4−還元;3:エステルの17−(CHOH)への還元。
【0036】 これらの方法のいくつか(例えば、b、c)により、17α−(CHOH)
異性体が立体選択的に生成される。その他(例えば、a)は、クロマトグラフィ
ーまたは結晶化により分離することができる混合物を与えることができる。
【0037】 このように得られた(14β,15β,17α)−3−メトキシ−14,15
−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−メタノール誘導体
をBirch還元し、次いで加水分解して、本発明の(14β,15β,17α
)−17−(ヒドロキシメチル)エストル−4−エン−3−オン誘導体を生成す
る。
【0038】 場合により、上記の(14β,15β,17α)−3−メトキシ−14,15
−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−カルボキシアルデ
ヒドを式RM(式中、Rは、水素を除いて上記の意味を有し、Mは、Li、
Na、K、MgX、ZnX、CeX、SiR、またはSnRである)の(
有機金属)化合物と反応させて、通常C−20エピマーの混合物である17−(
CHROH)誘導体を生成することができる。その後、後者を上記のようにB
irch還元および加水分解で分離すると、水素を除いてRが上記の意味を有
する本発明の(14β,15β,17α)−17−(CHROH)−14,1
5−メチレンエストル−4−エン−3−オン誘導体を与えることができる。
【0039】 場合により、(14β,15β,17α)−17−(CHROH)−3−メ
トキシ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエンを酸化
させて20−ケトンを得ることができ、次いで20−ケトンは式R10M(R は、水素を除いて上記の意味を有し、Mは、上記の意味を有する)の(有機金
属)化合物と反応させることができる。その場合、Birch還元および加水分
解は、本発明の17−(CR10OH)誘導体(式中、RおよびR10
、水素を除いて上記の意味を有する)を与える。
【0040】 場合により、20−ケトンは、LiAlH、NaBH、またはその他の還
元剤との反応により還元することができる。その場合、C−20で立体化学が反
転した17−(CHROH)誘導体が得られる。C−20でのエピマー化は、
Mitsunobu反応[Dodge,J.A.等、Bioorg.& Med
.Chem.Lett.6,1(1996)]により、あるいは塩化メタンスル
ホニルまたは塩化p−トルエンスルホニルで処理した後、酸素求核剤[例えば、
カリウム超酸化物、Corey,E.J.等、Tetrahedron Let
t.3183(1975)参照]と反応させることにより達成することもできる
【0041】 場合により、(14β,15β,17α)−3−メトキシ−14,15−メチ
レンエストラ−2,5(10)−ジエン−17−メタノール誘導体、すなわち、
Birch還元の後に得られた生成物を酸化して、対応する17−カルボキシア
ルデヒドにすることができる。上記の式RMの化合物との反応と加水分解によ
り、すでに上記している本発明の17−(CHROH)誘導体を与える。この
一連の反応により、Birch還元後に残存しない置換基R、および同様にR 10 を導入することができる。場合により、3−メトキシ−2,5(10)−ジ
エンもより安定な系、例えば3,3−ジメトキシエストル−5(10)−エン誘
導体またはエストル−4−エン−3−オン環状1,2−エタンジイル(ジチオ)
アセタール誘導体に変換し、次いで酸化し、RMと反応させるなどすることも
できる。
【0042】 式IIの定義に記載したもの以外のC−3、C−4、C−7、C−11、C−
13、C−1’、C−16、およびC−17に置換基を有する式Iの化合物、ま
たは水素以外のR11を有する化合物、またはステロイド核に二重結合をもたな
いもしくはΔ二重結合以外の不飽和を有する化合物は、以下のように調製する
ことができる。
【0043】 Rが(H,H)、(H,OR)、NORであり、RがH、(C1−6)アル
キル、または(C1−6)アシルである本発明の化合物は、Rがオキソである
式Iの化合物から調製することができる。
【0044】 Rが(C1−6)アルキルである化合物は、Rが水素である式Iの化合物
から得られる。
【0045】 水素以外の置換基Rを有する化合物は、ビニルリチウムまたはビニルマグネ
シウム化合物の、例えば、(17β)−17−(アセチルオキシ)エストラ−4
,6−ジエン−3−オンへの銅(I)触媒1,6−付加により調製できる、例え
ば、(7α,17β)−7−エテニル−17−ヒドロキシエストル−4−エン−
3−オンから調製することができる[Syntex、DE1143199(19
63)]。(7α)−7−エテニル−3−メトキシエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−オンへの変換および7−エテニルからのC−7での官能化
および/または不飽和側鎖の構築は、標準方法で行われ、C−17への14β,
15β−メチレン基および側鎖の導入は、上記のように達成される。これらの操
作、ならびに得られるエストラ−2,5(10)−ジエンのBirch還元およ
び加水分解に必要な反応段階の正確なシーケンスは、合成戦略に共通の方法によ
り決定される。
【0046】 水素以外の置換基Rまたは(C1−6)アルキルを有する化合物は、例えば
、(11β)−11−(ヒドロキシメチル)−3−メトキシエストラ−1,3,
5(10)−トリエン−17−オン環状1,2−エタンジイルアセタール[va
n den Broek,A.J.等、Steroids 30、481(19
77)]、または3−メトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11
,17−ジオン環状17−(1,2−エタンジイルアセタール)[van de
n Broek,A.J.等、Recl.Trav.Chim.Pays−Ba
s 94、35(1975)]から得ることができる。
【0047】 Rが例えばエチルである化合物は、例えば、13−エチルゴン−4−エン−
3,17−ジオン[Brito,M.等、Synth.Comm.26、623
(1996)]から調製することができる。
【0048】 16−置換化合物は、(14β,15β)−3−メトキシ−14,15−メチ
レンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン誘導体のC−16で
のアルキル化を経て得ることができる。
【0049】 式Iの17β−アルキル化化合物は、例えば、アルキル(14β,15β,1
7α)−3−メトキシ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−カルボキシレートのアルキル化を経て得ることができる。R がヒドロキシ、(C1−6)アルコキシ、またはハロゲンである式Iの化合物は
、(17β)−スピロエストラ−1,3,5(10)−トリエン[17,2’]
オキシランから調製することができる。
【0050】 R11がSOHまたは(C1−15)アシルである本発明の化合物は、R が水素である式Iの化合物から得られる。
【0051】 ステロイド核に不飽和をもたない本発明の化合物は、RがオキソであるΔ 化合物から生成される。
【0052】 Δ5(10)二重結合、またはΔ4,9ジエン系を有する本発明の化合物は、
Birch還元後得られるΔ2,5(10)ジエンから生成される。
【0053】 Δ11二重結合を有する化合物は、例えば、エストラ−4,11−ジエン−3
,17−ジオンから調製することができる[Broess,A.I.A.等、S
teroids 57,514(1992)]。
【0054】 以下、下記の実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0055】 実施例1 (7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル
−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0056】
【化4】 i)(7α,17β)−3−メトキシ−7−メチルエストラ−1,3,5(10
),14−テトラエン−17−オール[Segaloff,A.等、Stero
ids 22、99(1973)、25.4g]およびジヨードメタン(27m
l)の乾燥ジクロロメタン溶液(500ml)を0℃に冷却した。ジエチル亜鉛
のヘキサン溶液(15重量%、300ml)を1時間の間に加え、反応混合物を
室温で21時間攪拌した。氷を加え、混合物を塩化アンモニウムの飽和水溶液に
注いだ。生成物をジエチルエーテルに抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー
により(7α,14β,15β,17β)−3−メトキシ−7−メチル−14,
15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オール(6.
50g)が得られた。 ii)5℃に冷却された前段階で得られた生成物(6.50g)のアセトン溶液
(325ml)をJones試薬(8M、11.9ml)で処理した。15分後
、5〜10℃で攪拌しながら2−プロパノールを加え、混合物を濾過した。濾液
を濃縮し、水を加え、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相をブライ
ンで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α,14β,
15β)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3
,5(10)−トリエン−17−オン(6.57g)を得た。生成物をさらに精
製することなく次の段階に用いた。 iii)カリウムtert−ブトキシド(6.1g)を、ヨウ化トリメチルスル
ホニウム(8.4g)を含有する乾燥テトラヒドロフラン(26ml)と乾燥ジ
メチルスルホキシド(65ml)の混合物中の、前段階で得られた生成物(3.
81g)の溶液に少しずつ加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌し、次いで塩
化アンモニウム水溶液に注いだ。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相
をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α,
14β,15β,17β)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレン
スピロエストラ−1,3,5(10)−トリエン[17,2’]オキシラン(3
.76g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 iv)前段階で得られた生成物(3.76g)の1,4−ジオキサン溶液(11
3ml)を過塩素酸水溶液(70%、1.80ml)で処理した。反応混合物を
室温で2時間攪拌し、次いで別の過塩素酸(0.36ml)で処理した。混合物
をさらに2時間攪拌し、次いで炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に注いだ。生成物
を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥させ、減圧下に濃縮して、(7α,14β,15β,17α)−3−メトキ
シ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエ
ン−17−カルボキシアルデヒド(4.11g)を得た。生成物をさらに精製す
ることなく次の段階に用いた。 v)前段階で得られた生成物(3.7g)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(24
ml)を水素化リチウムアルミニウム(1.90g)のテトラヒドロフラン氷冷
懸濁液(24ml)に滴下した。1時間攪拌後、硫酸ナトリウムの飽和水溶液の
添加により反応をクエンチした。酢酸エチルを加え、混合物をジカライトで濾過
した。有機相を水性相から分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,15
β,17α)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1
,3,5(10)−トリエン−17−メタノール(1.30g)が得られた。 vi)乾燥テトラヒドロフラン中の前段階で得られた生成物(1.30g)(2
7ml)をリチウム(0.82g)の液体アンモニア還流溶液(54ml)に加
えた。反応混合物を還流温度で45分間攪拌し、tert−ブタノール(2.7
ml)を加え、混合物を30分間攪拌した。エタノールを加え、アンモニアを蒸
発させた。水を加え、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相を塩化ア
ンモニウムの飽和水溶液とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧
下で濃縮して、(7α,14β,15β,17α)−3−メトキシ−7−メチル
−14,15−メチレンエストラ−2,5(10)−ジエン−17−メタノール
(1.17g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 vii)前段階で得られた生成物(1.17g)のアセトン溶液(23ml)を
塩酸(6M、2ml)で処理した。室温で1.5時間攪拌した後、炭酸水素ナト
リウムの飽和水溶液を加え、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相を
ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロ
マトグラフィーにより(7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシ
メチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン(
0.40g)が得られた。融点137〜140℃、[α] 20=+73.0°
(c=1.00、ジオキサン)、H NMR(CDCl)δ5.80(bs
, 1H)、3.69(m,1H)、3.50(m,1H)、1.09(s,3
H)、0.62(d,3H,J=7.1Hz)、0.47(dd,1H,J=8
.3 および 5.1Hz)、0.28(dd,1H,J=5.1 および 3
.5 Hz)。
【0057】 実施例2 (7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル
−14,15−メチレンエストル−5(10)−エン−3−オン
【0058】
【化5】
【0059】 メタノール(68ml)およびテトラヒドロフラン(48ml)の混合物中の
(7α,14β,15β,17α)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−
メチレンエストラ−2,5(10)−ジエン−17−メタノール(実施例1、段
階vi、7.38g)の溶液をシュウ酸(2.38g)の水溶液(40ml)で
処理した。室温で1時間攪拌した後、反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水
溶液に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー
により(7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−
メチル−14,15−メチレンエストル−5(10)−エン−3−オン(4.2
7g)が得られた。H NMR(CDCl)δ3.69(m,1H)、3.
51(t,1H,J=9.0Hz)、2.72(bs,2H)、2.46(bs
,2H)、1.04(s,3H)、0.69(d,3H,J=7.1Hz)、0
.48(dd,1H,J=8.3 および 5.1Hz)、0.27(dd,1
H,J=5.1 および 3.1Hz)。
【0060】 実施例3 (7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル
−14,15−メチレンエストラ−4,9−ジエン−3−オン
【0061】
【化6】
【0062】 三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(1.01g)を(7α,14β,1
5β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチ
レンエストル−5(10)−エン−3−オン(実施例2、0.85g)の乾燥ピ
リジン溶液(25ml)に加えた。室温で1.5時間攪拌した後、混合物を氷水
に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相をチオ硫酸ナトリウム
の飽和水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃
縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,15β,17α)−
17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−4
,9−ジエン−3−オン(0.18g)が得られた。H NMR(CDCl )δ5.68(s,1H)、3.72(m,1H)、3.60(m,1H)、3
.01(bs,1H)、1.11(s,3H)、0.69(d,3H,J=7.
1Hz)、0.52(dd,1H,J=8.3 および 5.5Hz)、0.3
8(dd,1H,J=5.5 および 3.9Hz)。
【0063】 実施例4 (7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−4,7−ジ
メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0064】
【化7】 i)ホルムアルデヒド(水中の37重量%溶液、0.24ml)、トリエチルア
ミン(0.288ml)、チオフェノール(0.276ml)、およびエタノー
ル(0.721ml)の混合物中の(7α,14β,15β,17α)−17−
(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン
−3−オン(実施例1、0.40g)の溶液を室温で一晩攪拌した。反応混合物
を水酸化カリウム(0.5M)の水溶液に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出した
。合わせた有機相を水酸化カリウム(0.5M)の水溶液およびブラインで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー
により(7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7−
メチル−4−[(フェニルチオ)メチル]−14,15−メチレンエストル−4
−エン−3−オン(0.13g)が得られた。 ii)前段階で得られた生成物(0.13g)のアセトン溶液(4.8ml)を
ラネーニッケル(エタノール中の懸濁液、0.5ml)で処理し、混合物を還流
温度で45分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。カラムク
ロマトグラフィーにより(7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキ
シメチル)−4,7−ジメチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3
−オン(0.050g)が得られた。H NMR(CDCl)δ3.69(
dt,AB系の部分A,1H,J=10.6 および 5.1Hz)、3.50
(ddd,AB系の部分B,1H,J=10.6,8.3 および 4.7Hz
)、2.76(dd,1H,J=13.4 および 3.1Hz)、1.78(
t,3H,J=1.2Hz)、1.08(s,3H)、0.61(d,3H,J
=7.1Hz)、0.47(dd,1H,J=8.3 および 5.1Hz)、
0.27(dd,1H,J=5.1 および 3.5Hz)。
【0065】 実施例5 (7α,14β,15β,17α)−7−エチル−17−(ヒドロキシメチル)
−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0066】
【化8】 i)クロロトリメチルシラン(19ml)をジクロロメタン(300ml)およ
びピリジン(25ml)の混合物中の(17α)−17−ヒドロキシ−19−ノ
ルプレグナ−4,6−ジエン−20−イン−3−オン[Syntex S.A.
,GB935116(1958)、18.0g]の懸濁液に5分間の間に加え、
0℃に冷却した。0℃で2時間攪拌した後、反応混合物を炭酸水素ナトリウムの
飽和水溶液に注いだ。生成物をジクロロメタンに抽出し、合わせた有機相を水と
ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、(17α)−
17−[(トリメチルシリル)オキシ]−19−ノルプレグナ−4,6−ジエン
−20−イン−3−オン(22.3g)を得た。生成物をさらに精製することな
く次の段階に用いた。 ii)リチウム(5.0g)および乾燥ジエチルエーテル(200ml)の混合
物を−30℃に冷却した。ブロモエタン(26.9ml)を滴下し、その後、得
られたエチルリチウム溶液をヨウ化銅(I)(30.6g)の乾燥テトラヒドロ
フラン懸濁液(140ml)に移し、−30℃に冷却した。得られたクプラート
(cuprate)溶液をその温度で45分間攪拌し、前段階で得られた生成物
(20.0g)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(160ml)を滴下した。−2
5℃で45分間攪拌した後、クロロトリメチルシラン(20ml)を加え、攪拌
をさらに30分間続けた。反応混合物を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、
生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相を塩化アンモニウムの飽和水溶
液とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α
,17α)−7−エチル−3,17−ビス[(トリメチルシリル)オキシ]−1
9−ノルプレグナ−3,5−ジエン−20−イン(29.5g)を得た。生成物
をさらに精製することなく次の段階に用いた。 iii)前段階で得られた生成物(29.5g)のアセトン溶液(400ml)
を塩酸(2.3M、20ml)で処理した。室温で1.5時間攪拌した後、反応
混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で中和し、減圧下でアセトンを除去し
、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥させ、減圧下に濃縮して、(7α,17α)−7−エチル−17
−ヒドロキシ−19−ノルプレグン−4−エン−20−イン−3−オン(19.
5g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 iv)塩酸(6M、240ml)をジカライト(dicalite)(240g
)のメタノール懸濁液(1200ml)滴下した。室温で20分間攪拌した後、
ジカライトを濾過により集め、中性になるまで水で洗浄した。次いで、それを水
(960ml)中に懸濁させた。激しく攪拌しながら硝酸銅(II)三水和物(
145g)を加え、炭酸ナトリウム(72.2g)の水溶液(360ml)を注
意深く加えた。30分間攪拌した後、濾過により生成物を集め、中性になるまで
水で洗浄した。生成物を80℃、減圧下で乾燥させて、ジカライトに担持させた
炭酸銅(II)(310g)を得た。iiiで得られた生成物(19.5g)お
よびジカライト上の炭酸銅(II)のトルエン混合物(330ml)をディーン
スタークトラップを用いて、水を除去しながら9時間還流温度で加熱した。反応
混合物を濾過し、残留物を酢酸エチルで完全に洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した
。カラムクロマトグラフィーにより(7α)−7−エチルエストル−4−エン−
3,17−ジオン(9.14g)が得られた。 v)前段階で得られた生成物(9.14g)、臭化銅(II)(13.6g)、
および臭化リチウム(2.64g)のアセトニトリル溶液(285ml)を室温
で4時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出した。合
わせた有機相を塩化アンモニウムの飽和水溶液とブラインで洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α)
−7−エチル−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オン(6.54g)が得られた。 vi)前段階で得られた生成物(6.54g)、乾燥炭酸カリウム(18.6g
)、ヨードメタン(5.6ml)、および乾燥ジメチルホルムアミド(22ml
)の混合物を室温で3.5時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、生成物を酢酸
エチルに抽出した。合わせた有機相を水、塩化アンモニウムの飽和水溶液とブラ
インで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α)−7−
エチル−3−メトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン(
6.77g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 vii)ジイソプロピルアミン(6.15ml)の乾燥テトラヒドロフラン溶液
(70ml)を−30℃に冷却した。n−BuLi(ヘキサン中の1.6M溶液
、27.5ml)を滴下し、攪拌を30分間続けた。反応混合物を−50℃に冷
却し、前段階で得られた生成物(6.95g)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(
100ml)を滴下した。1時間攪拌を続けた。−60℃に冷却した後、クロロ
トリメチルシラン(11.1ml)を加えた。混合物を20分間攪拌し、次いで
、三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(10.0g)の乾燥ピリジン溶液(
31ml)で処理した。−60℃で1時間攪拌した後、混合物を水に注ぎ、生成
物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液
とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムク
ロマトグラフィーにより(7α,16α)−16−ブロモ−7−エチル−3−メ
トキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン(8.75g)が
得られた。 viii)前段階で得られた生成物(8.75g)、臭化リチウム(12.7g
)、および炭酸リチウム(10.9g)の乾燥ジメチルホルムアミド混合物(7
7ml)を還流下で3.25時間加熱した。冷却後、反応混合物を水に注ぎ、生
成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより
(7α)−7−エチル−3−メトキシエストラ−1,3,5(10),14−テ
トラエン−17−オン(4.31g)および(7α,14β)−7−エチル−3
−メトキシエストラ−1,3,5(10),15−テトラエン−17−オン(1
.0g)が得られた。 ix)水素化ホウ素ナトリウム(0.21g)および水酸化ナトリウム(0.4
4g)のメタノール溶液(50ml)をジクロロメタン(12ml)とメタノー
ル(20ml)中の(7α)−7−エチル−3−メトキシエストラ−1,3,5
(10),14−テトラエン−17−オン(4.31g)の溶液に滴下し、0℃
に冷却した。反応混合物を1.5時間攪拌し、アセトン(4ml)でクエンチし
、次いで、塩化アンモニウムの飽和水溶液に注いだ。生成物を酢酸エチルに抽出
し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下に
濃縮して、(7α,17β)−7−エチル−3−メトキシエストラ−1,3,5
(10),14−テトラエン−17−オール(4.28g)を得た。生成物をさ
らに精製することなく次の段階に用いた。 x)実施例1のiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた生成
物(24.27g)を(7α,14β,15β,17β)−7−エチル−3−メ
トキシ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オール(12.82g)に変換した。 xi)実施例1のiiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(14.03g)を(7α,14β,15β)−7−エチル−3−メトキ
シ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン(7.34g)に変換した。 xii)実施例1のiiiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(6.80g)を(7α,14β,15β,17β)−7−エチル−
3−メトキシ−14,15−メチレンスピロエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン[17,2’]オキシラン(7.24g)に変換した。 xiii)実施例1のivに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(7.24g)を(7α,14β,15β,17α)−7−エチル−
3−メトキシ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン
−17−カルボキシアルデヒド(8.48g)に変換した。 xiv)実施例1のvに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(8.48g)を(7α,14β,15β,17α)−7−エチル−3−
メトキシ−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−1
7−メタノール(1.23g)に変換した。 xv)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(1.23g)を(7α,14β,15β,17α)−7−エチル−3−
メトキシ−14,15−メチレンエストラ−2,5(10)−ジエン−17−メ
タノール(1.19g)に変換した。 xvi)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(1.19g)を(7α,14β,15β,17α)−7−エチル−
17−(ヒドロキシメチル)−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−
オン(0.40g)に変換した。H NMR(CDCl)δ5.82(m,
1H)、3.69(dt,AB系の部分A,1H,J=10.6 および 5.
5Hz)、3.51(ddd,AB系の部分B,1H,J=10.6,7.9
および 4.7Hz)、1.09(s,3H)、0.79(t,3H,J=7.
5Hz)、0.45(dd,1H,J=8.3 および 5.5Hz)、0.2
7(dd,1H,J=5.5 および 3.5Hz)。
【0067】 実施例6 (7α,14β,15β,17α)−13−エチル−17−(ヒドロキシメチル
)−7−メチル−14,15−メチレンゴン−4−エン−3−オン
【0068】
【化9】 i)過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(1.3g)を(7α,17β
)−13−エチル−3−メトキシ−7−メチルゴナ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オール[FRAD87961(1966)、19.5g]および4
−メチルモルホリンN−オキシド(21.5g)のアセトン溶液(513ml)
に加えた。室温で30分間攪拌した後、反応混合物をジカライトおよびシリカで
濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物のカラムクロマトグラフィーによ
り(7α)−13−エチル−3−メトキシ−7−メチルゴナ−1,3,5(10
)−トリエン−17−オン(11.0g)が得られた。 ii)p−トルエンスルホン酸(0.41g)を前段階で得られた生成物(9.
9g)のエチレングリコール(13.3ml)とオルトギ酸トリエチル(23.
9ml)の混合物溶液に加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。追加のp
−トルエンスルホン酸(0.41g)を加え、攪拌を2時間続けた。水を加え、
攪拌をさらに1時間続けた。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相を炭
酸水素ナトリウムの飽和水溶液とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ
、減圧下で濃縮して、(7α)−13−エチル−3−メトキシ−7−メチルゴナ
−1,3,5(10)−トリエン−17−オン環状1,2−エタンジイルアセタ
ールおよび出発材料(10.5g、比1:1)を得た。出発材料を完全に変換す
るために手順を繰り返した。生成物(9.8g)をさらに精製することなく次の
段階に用いた。 iii)三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(8.25g)を前段階で得ら
れた生成物(9.80g)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(55ml)に加えた
。1時間攪拌した後、追加の三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(4.12
g)を加え、攪拌をさらに1時間続けた。反応混合物をチオ硫酸ナトリウムの飽
和水溶液に注いだ。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相を水とブライ
ンで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α,16α)
−16−ブロモ−13−エチル−3−メトキシ−7−メチルゴナ−1,3,5(
10)−トリエン−17−オン環状1,2−エタンジイルアセタール(14.5
g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 iv)前段階で得られた生成物(14.5g)の乾燥ジメチルスルホキシド溶液
(55ml)をカリウムtert−ブトキシド(12.4g)で処理し、反応混
合物を室温で1.5時間攪拌した。追加のカリウムtert−ブトキシド(12
.4g)を加え、反応混合物を40℃でさらに3時間攪拌した。混合物を塩化ア
ンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機
相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した
。カラムクロマトグラフィーにより(7α)−13−エチル−3−メトキシ−7
−メチルゴナ−1,3,5(10),15−テトラエン−17−オン環状1,2
−エタンジイルアセタール(6.30g)が得られた。 v)前段階で得られた生成物(6.3g)の乾燥トルエン溶液(162ml)を
p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(4.21g)で処理し、還流下で1時間
加熱した。冷却後、反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液に注ぎ、生成
物を酢酸エチルに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α)−13−エチル−3−メトキシ−7
−メチルゴナ−1,3,5(10),14−テトラエン−17−オン環状1,2
−エタンジイルアセタール(6.5g)を得た。生成物をさらに精製することな
く次の段階に用いた。 vi)前段階で得られた生成物(6.5g)の乾燥トルエン溶液(251ml)
をp−トルエンスルホン酸(3.5g)で処理し、還流下で45分間加熱した。
冷却後、反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液に注ぎ、生成物を酢酸エ
チルに抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α)−13−エチル−3−メトキシ−7−
メチルゴナ−1,3,5(10),14−テトラエン−17−オン(5.9g)
を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 vii)実施例1のvに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(5.9g)を(7α,17β)−13−エチル−3−メトキシ−7−メ
チルゴナ−1,3,5(10),14−テトラエン−17−オール(4.4g)
に変換した。 viii)実施例1のiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られ
た生成物(2.9g)を(7α,14β,15β,17β)−13−エチル−3
−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンゴナ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−オール(1.4g)に変換した。 ix)実施例1のiiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(1.4g)を(7α,14β,15β)−13−エチル−3−メトキシ
−7−メチル−14,15−メチレンゴナ−1,3,5(10)−トリエン−1
7−オン(1.4g)に変換した。 x)実施例1のiiiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(1.3g)を(7α,14β,15β,17β)−13−エチル−3−
メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンスピロゴナ−1,3,5(10)
−トリエン[17,2’]オキシラン(1.36g)に変換した。 xi)実施例1のivに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(1.36g)を(7α,14β,15β,17α)−13−エチル−3
−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンゴナ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−カルボキシアルデヒド(1.35g)に変換した。 xii)実施例1のvに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(1.35g)を(7α,14β,15β,17α)−13−エチル−3
−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンゴナ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−メタノール(0.80g)に変換した。 xiii)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(0.60g)を(7α,14β,15β,17α)−13−エチル
−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンゴナ−2,5(10)−ジ
エン−17−メタノール(0.60g)に変換した。 xiv)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(0.60g)を(7α,14β,15β,17α)−13−エチル
−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンゴン−4−
エン−3−オン(0.17g)に変換した。H NMR(CDCl)δ5.
79(bs,1H)、3.73(m,1H)、3.47(m,1H)、0.92
(t,3H,J=7.5Hz)、0.59(d,3H,J=7.1Hz)、0.
57(dd,1H,J=7.9 および 5.1Hz)、0.41(dd,1H
,J=5.1 および 3.5Hz)。
【0069】 実施例7 (7α,14β,15β,16β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)−7
,16−ジメチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0070】
【化10】 i)リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(20.2ミリモル)のテトラヒ
ドロフラン溶液(35ml)を−40℃に冷却した。(7α,14β,15β)
−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−17−オン(実施例1、段階ii、5.60g)の乾燥テトラ
ヒドロフラン溶液(24ml)を滴下し、反応混合物を30分間攪拌した。次い
で、−30℃で、ヨードメタン(2.4ml)を加え、攪拌を45分間続けた。
混合物を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出した
。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃
縮して、(7α,14β,15β,16α)−3−メトキシ−7,16−ジメチ
ル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン(5.99g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の段階に用いた。 ii)臭化メチルトリフェニルホスホニウム(17g)、カリウムtert−ブ
トキシド(4.4g)、および乾燥トルエン(173ml)の混合物を還流下で
1時間加熱した。前段階で得られたケトン(5.04g)の乾燥トルエン溶液(
40ml)を滴下し、加熱を3時間続けた。冷却後、反応混合物を塩化アンモニ
ウムの飽和水溶液に注いだ。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相をブ
ラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマ
トグラフィーにより(7α,14β,15β,16β)−3−メトキシ−7,1
6−ジメチル−17−メチレン−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(
10)−トリエン(3.61g)が得られた。 iii)m−クロロ過安息香酸(70〜75%、2.3g)を、固体の炭酸水素
ナトリウム(3g)を含む、前段階で得られた生成物(3.0g)の乾燥ジクロ
ロメタン溶液(51ml)に加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌し、m−ク
ロロ過安息香酸の追加の部分(70〜75%、0.77g)を1時間後と2時間
後にそれぞれ加えた。反応物を亜硫酸ナトリウムの飽和水溶液に注ぎ、生成物を
ジクロロメタンに抽出した。合わせた有機相を水酸化ナトリウムの水溶液(10
%)とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7
α,14β,15β,16β,17β)−3−メトキシ−7,16−ジメチル−
14,15−メチレンスピロエストラ−1,3,5(10)−トリエン[17,
2’]オキシラン(2.85g)を得た。生成物をさらに精製することなく次の
段階に用いた。 iv)実施例1のivに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(2.85g)を(7α,14β,15β,16β,17α)−3−メト
キシ−7,16−ジメチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−カルボキシアルデヒド(2.99g)に変換した。 v)実施例1のvに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた生成
物(2.99g)を(7α,14β,15β,16β,17α)−3−メトキシ
−7,16−ジメチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−メタノール(0.30g)に変換した。 vi)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(0.30g)を(7α,14β,15β,16β,17α)−3−メト
キシ−7,16−ジメチル−14,15−メチレンエストラ−2,5(10)−
ジエン−17−メタノール(0.31g)に変換した。 vii)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(0.31g)を(7α,14β,15β,16β,17α)−17
−(ヒドロキシメチル)−7,16−ジメチル−14,15−メチレンエストル
−4−エン−3−オン(0.053g)に変換した。H NMR(CDCl )δ5.80(m,1H)、3.64(m,2H)、1.09(s,3H)、1
.01(d,3H,J=6.7Hz)、0.62(d,3H,J=7.1Hz)
、0.38(dd,1H,J=7.9 および 5.1Hz)、0.25(dd
,1H,J=5.1 および 3.5Hz)。
【0071】 実施例8 (7α,14β,15β,17β)−17−ヒドロキシ−17−(ヒドロキシメ
チル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0072】
【化11】 i)水酸化カリウム(3.28g)をジメチルスルホキシド(147ml)と水
(25.3ml)の混合物中の(7α,14β,15β,17β)−3−メトキ
シ−7−メチル−14,15−メチレンスピロエストラ−1,3,5(10)−
トリエン[17,2’]オキシラン(実施例1、段階iii、5.00g)の溶
液に加えた。反応混合物を100℃で一晩攪拌し、次いで、塩化アンモニウム水
溶液に注いだ。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー
により(7α,14β,15β,17β)−17−(ヒドロキシメチル)−3−
メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−オール(1.02g)が得られた。 ii)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(1.02g)を(7α,14β,15β,17β)−17−(ヒドロキ
シメチル)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−2,
5(10)−ジエン−17−オール(1.05g)に変換した。 iii)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(1.05g)を(7α,14β,15β,17β)−17−ヒドロ
キシ−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエスト
ル−4−エン−3−オン(0.12g)に変換した。H NMR(CDCl )δ5.80(bs,1H)、3.63(dd,AB系の部分A,1H,J=1
0.6 および 4.7Hz)、3.46(dd,AB系の部分B,1H,J=
10.6 および 5.1Hz)、1.11(s,3H)、1.10(dd,1
H,J=4.7 および 3.9Hz)、0.61(d,3H,J=7.1Hz
)、0.54(dd,1H,J=8.3 および 4.7Hz)。
【0073】 実施例9 (7α,14β,15β,17β)−17−[(アセチルオキシ)メチル]−1
7−フルオロ−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オ
ン(a)および(7α,14β,15β,17β)−17−フルオロ−17−(
ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−
3−オン(b)
【0074】
【化12】 i)−10℃に冷却された(7α,14β,15β,17β)−3−メトキシ−
7−メチル−14,15−メチレンスピロエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン[17,2’]オキシラン(実施例1、段階iii、1.75g)の乾燥ジ
エチルエーテル溶液(43.7)をボロントリフルオリドジエチルエーテラート
(1.75ml)で処理した。反応混合物を15分間攪拌し、次いで炭酸水素ナ
トリウムの飽和水溶液でクエンチした。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた
有機相を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14
β,15β,17β)−17−フルオロ−3−メトキシ−7−メチル−14,1
5−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−メタノール(0
.36g)が得られた。 ii)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(0.36g)を(7α,14β,15β,17β)−17−フルオロ−
3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−2,5(10)−
ジエン−17−メタノールおよび(7α,14β,15β,17α)−3−メト
キシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−2,5(10)−ジエン−
17−メタノールの混合物(0.36g、比1:3)に変換した。 iii)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物の混合物(0.36g)を(7α,14β,15β,17β)−17
−フルオロ−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレン
エストル−4−エン−3−オンおよび(7α,14β,15β,17α)−17
−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エ
ン−3−オン(0.32g、比1:3)に変換した。 iv)4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.005g)を含む、乾燥ピリジン
(1.50ml)および乾燥テトラヒドロフラン(5ml)の混合物中の前段階
で得られた混合物(0.32g)の溶液を無水酢酸(0.90ml)で処理した
。混合物を室温で1.5時間攪拌し、次いで、氷水でクエンチし、炭酸水素ナト
リウムの飽和水溶液を加えた。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相を
水、水性硫酸(2M)、およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、
減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,15β,
17β)−17−[(アセチルオキシ)メチル]−17−フルオロ−7−メチル
−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン(0.050g)が得ら
れた。H NMR(CDCl)δ5.81(bs,1H)、4.22(dd
,AB系の部分A,1H,J=22.8 および 12.2Hz)、4.12(
dd,AB系の部分B,1H,J=22.4 および 12.2Hz)、2.1
0(s,3H)、1.17(d,3H,J=2.8Hz)、0.62(d,3H
,J=7.1Hz)。 v)iv)で得られた生成物(0.030g)のメタノール溶液(1ml)をメ
タノール(0.3ml)と水(0.03ml)の混合物中の水酸化ナトリウム(
0.009g)の溶液で処理した。反応混合物を室温で30分間攪拌し、氷水に
注いだ。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、(7α,14β,15β,17β
)−17−フルオロ−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−
メチレンエストル−4−エン−3−オン(0.030g)を得た。H NMR
(CDCl)δ5.81(bs,1H)、3.74(ddd,AB系の部分A
,1H,J=20.4,12.2 および 6.6Hz)、3.60(ddd,
AB系の部分B,1H,J=22.8,12.2 および 6.7Hz)、1.
15(d,3H,J=2.8Hz)、0.62(d,3H,J=7.1Hz); 19 F NMR(CDCl)δ−156.08(s)。
【0075】 実施例10 (7α,14β,15β,17β)−17−[(アセチルオキシ)メチル]−1
7−フルオロ−7−メチル−14,15−メチレンエストル−5(10)−エン
−3−オン
【0076】
【化13】 i)実施例2に記載したものと同様の手順に従って、(7α,14β,15β,
17β)−17−フルオロ−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレン
エストラ−2,5(10)−ジエン−17−メタノールと(7α,14β,15
β,17α)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−2
,5(10)−ジエン−17−メタノールの混合物(0.076g、比1:3)
(実施例9、段階ii)を(7α,14β,15β,17β)−17−フルオロ
−17−(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−
5(10)−エン−3−オンおよび(7α,14β,15β,17α)−17−
(ヒドロキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−5(10
)−エン−3−オンの混合物(0.060g、比1:3)に変換した。 ii)実施例9のivに記載したものと同様の手順に従って、iで得られた生成
物の混合物(0.060g)をアセチル化し、カラムクロマトグラフィーで分離
して、(7α,14β,15β,17β)−17−[(アセチルオキシ)メチル
]−17−フルオロ−7−メチル−14,15−メチレンエストル−5(10)
−エン−3−オン(0.008g)を得た。H NMR(CDCl)δ4.
25(dd,AB系の部分A,1H,J=23.6 および 12.2Hz)、
4.12(dd,AB系の部分B,1H,J=22.4 および 12.2Hz
)、2.73(bs,2H)、2.09(s,3H)、1.12(d,3H,J
=2.8Hz)、0.69(d,3H,J=7.1Hz)。
【0077】 実施例11 (7α,14β,15β,17α,20S)−20−ヒドロキシ−7−メチル−
14,15−メチレン−19−ノルプレグン−4−エン−3−オン(a)および
(7α,14β,15β,17α,20R)−20−ヒドロキシ−7−メチル−
14,15−メチレン−19−ノルプレグン−4−エン−3−オン(b)
【0078】
【化14】 i)0℃に冷却された(7α,14β、15β,17α)−3−メトキシ−7−
メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−カルボキシアルデヒド(実施例1、段階iv、2.50g)の乾燥テトラヒド
ロフラン溶液(15.4ml)を塩化メチルマグネシウム(テトラヒドロフラン
中の1.5M溶液、62ml)で処理した。15分間攪拌した後、塩化アンモニ
ウムの飽和水溶液を添加して反応混合物をクエンチした。生成物を酢酸エチルに
抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧
下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,15β,17
α,20S)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレン−19−ノル
プレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オール(0.84g)および
(7α,14β,15β,17α,20R)−3−メトキシ−7−メチル−14
,15−メチレン−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20
−オール(0.23g)が得られた。 iia)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、(7α,14β
,15β,17α,20S)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレ
ン−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オール(0.
48g)を(7α,14β,15β,17α,20S)−3−メトキシ−7−メ
チル−14,15−メチレン−19−ノルプレグナ−2,5(10)−ジエン−
20−オール(0.59g)に変換した。 iib)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、(7α,14β
,15β,17α,20R)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレ
ン−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オール(0.
23g)を(7α,14β,15β,17α,20R)−3−メトキシ−7−メ
チル−14,15−メチレン−19−ノルプレグナ−2,5(10)−ジエン−
20−オール(0.11g)に変換した。 iiia)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、(7α,1
4β,15β,17α,20S)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メ
チレン−19−ノルプレグナ−2,5(10)−ジエン−20−オール(0.5
9g)を(7α,14β,15β,17α,20S)−20−ヒドロキシ−7−
メチル−14,15−メチレン−19−ノルプレグン−4−エン−3−オン(0
.33g)に変換した。H NMR(CDCl)δ5.80(m,1H)、
3.73(m,1H)、1.20(s,3H)、1.12(d,3H,J=6.
3Hz)、0.62(d,3H,J=7.1Hz)、0.44(dd,1H,J
=7.9 および 5.1Hz)、0.26(dd,1H,J=5.1 および
3.1Hz)。 iiib)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、(7α,1
4β,15β,17α,20R)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メ
チレン−19−ノルプレグナ−2,5(10)−ジエン−20−オール(0.1
1g)を(7α,14β,15β,17α,20R)−20−ヒドロキシ−7−
メチル−14,15−メチレン−19−ノルプレグン−4−エン−3−オン(0
.060g)に変換した。H NMR(CDCl)δ5.80(m,1H)
、3.77(m,1H)、1.22(d,3H,J=6.7Hz)、1.16(
s,3H)、0.63(d,3H,J=7.1Hz)、0.45(dd,1H,
J=8.3 および 5.1Hz)、0.23(dd,1H,J=5.1 およ
び 3.5Hz)。
【0079】 実施例12 (7α,14β,15β,17α)−20−ヒドロキシ−7,20−ジメチル−
14,15−メチレン−19−ノルプレグン−4−エン−3−オン
【0080】
【化15】 i)実施例1のiiに記載したものと同様の手順に従って、(7α,14β,1
5β,17α,20S)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレン−
19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オールおよび(7
α,14β,15β,17α,20R)−3−メトキシ−7−メチル−14,1
5−メチレン−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オ
ールの混合物(実施例11、段階i、0.45g、比1:1)を(7α,14β
,15β,17α)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレン−19
−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オン(0.55g)に
変換した。 ii)実施例11のiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(0.55g)を(7α,14β,15β,17α)−3−メトキシ−7
,20−ジメチル−14,15−メチレン−19−ノルプレグナ−1,3,5(
10)−トリエン−20−オール(0.26g)に変換した。 iii)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られ
た生成物(0.14g)を(7α,14β,15β,17α)−3−メトキシ−
7,20−ジメチル−14,15−メチレン−19−ノルプレグナ−2,5(1
0)−トリエン−20−オール(0.14g)に変換した。 iv)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られ
た生成物(0.14g)を(7α,14β,15β,17α)−20−ヒドロキ
シ−7,20−ジメチル−14,15−メチレン−19−ノルプレグン−4−エ
ン−3−オン(0.050g)に変換した。H NMR(CDCl)δ5.
80(m,1H)、1.32(s,3H)、1.21(s,3H)、1.20(
s,3H)、0.64(d,3H,J=7.1Hz)、0.42(dd,1H,
J=7.9 および 5.1Hz)、0.25(dd,1H,J=5.1 およ
び 3.5Hz)。
【0081】 実施例13 (7α,14β,15β,17α,20S)−17−(1−ヒドロキシプロピル
)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0082】
【化16】
【0083】 実施例11に記載した手順を用いて、(7α,14β,15β,17α)−3
−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)
−トリエン−17−カルボキシアルデヒド(実施例1、段階iv)から標題化合
物を調製した。H NMR(CDCl)δ5.80(m,1H)、3.75
(m,1H)、1.21(s,3H)、0.93(t,3H,J=7.9Hz)
、0.62(d,3H,J=7.1Hz)、0.43(m,1H)、0.24(
m,1H)。
【0084】 実施例14 (7α,14β,15β,17α)−17−[(アセチルオキシ)メチル)]−
7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン
【0085】
【化17】
【0086】 乾燥ピリジン(1.76ml)および乾燥テトラヒドロフラン(8.8ml)
の混合物中の(7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロキシメチル)
−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン(実施例1
、0.20g)の溶液を無水酢酸(1.06ml)で処理した。混合物を室温で
一晩攪拌し、次いで水でクエンチした。1時間攪拌した後、生成物を酢酸エチル
に抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、
減圧下で濃縮して、(7α,14β,15β,17α)−17−[(アセチルオ
キシ)メチル)]−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3
−オン(0.22g)を得た。H NMR(CDCl)δ5.80(t,1
H,J=2.8Hz)、4.05(dd,AB系の部分A,1H,J=11.0
および 6.3Hz)、3.95(dd,AB系の部分B,1H,J=11.
0 および 7.1Hz)、2.03(s,3H)、1.08(s,3H)、0
.62(d,3H,J=7.1Hz)、0.48(dd,1H,J=8.3 お
よび 5.1Hz)、0.27(dd,1H,J=5.1 および 3.5Hz
)。
【0087】 実施例15 実施例1のvに記載したものと同様の手順に従い、出発材料としてそれぞれ実
施例1、2、および8の化合物を用いて、下記の生成物を調製した。 a)(3β,7α,14β,15β,17α)−3−ヒドロキシ−7−メチル−
14,15−メチレンエストル−4−エン−17−メタノール
【0088】
【化18】 H NMR(CDCl)δ5.33(bs,1H)、4.21(m,1H)
、3.67(m,1H)、3.48(m,1H)、1.05(s,3H)、0.
58(d,3H,J=7.1Hz)、0.45(dd,1H,J=7.9 およ
び 5.1Hz)、0.22(dd,1H,J=5.1 および 3.1Hz)
。 b1)(3β,7α,14β,15β,17α)−3−ヒドロキシ−7−メチル
−14,15−メチレンエストル−5(10)−エン−17−メタノール
【0089】
【化19】 H NMR(CDCl)δ4.09(m,1H)、3.69(m,1H)、
3.50(m,1H)、1.03(s,3H)、0.63(d,3H,J=7.
1Hz)、0.46(dd,1H,J=8.3 および 5.1Hz)、0.2
4(dd,1H,J=5.1 および 3.5Hz)。 b2)(3α,7α,14β,15β,17α)−3−ヒドロキシ−7−メチル
−14,15−メチレンエストル−5(10)−エン−17−メタノール
【0090】
【化20】 H NMR(CDCl)δ3.82(m,1H)、3.69(m,1H)、
3.50(m,1H)、1.03(s,3H)、0.63(d,3H,J=7.
1Hz)、0.46(dd,1H,J=8.3 および 5.1Hz)、0.2
4(dd,1H,J=5.1 および 3.5Hz)。 c1)(3β,7α,14β,15β,17β)−3,17−ジヒドロキシ−7
−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−17−メタノール
【0091】
【化21】 H NMR(CDCl)δ5.53(m,1H)、4.21(m,1H)、
3.61(dd,AB系の部分A,1H,J=10.6 および 4.7Hz)
、3.45(dd,AB系の部分B,1H,J=10.6 および 5.9Hz
)、1.09(s,3H)、1.02(dd,1H,J=4.7 および 3.
5Hz)、0.56(d,3H,J=7.1Hz)、0.54(dd,1H,J
=8.3 および 4.7Hz)。 c2)(3α,7α,14β,15β,17β)−3,17−ジヒドロキシ−7
−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−17−メタノール
【0092】
【化22】 H NMR(CDCl)δ5.51(m,1H)、4.12(m,1H)、
3.62(dd,AB系の部分A,1H,J=10.6 および 4.7Hz)
、3.46(dd,AB系の部分B,1H,J=10.6 および 5.9Hz
)、1.09(s,3H)、1.03(dd,1H,J=4.7 および 3.
9Hz)、0.59(d,3H,J=7.1Hz)、0.54(dd,1H,J
=8.6 および 4.7Hz)。
【0093】 実施例16 (7α,14β,15β,17β)−17−ヒドロキシ−17−(メトキシメチ
ル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン(参照
化合物3)
【0094】
【化23】 i)(7α,14β,15β,17β)−3−メトキシ−7−メチル−14,1
5−メチレンスピロエストラ−1,3,5(10)−トリエン[17,2’]オ
キシラン(実施例1、段階iii、2.0g)の乾燥メタノール溶液(106m
l)をナトリウムメトキシド(6.91g)で処理し、一晩還流した。反応混合
物を氷水に注ぎ、中和した。生成物をジエチルエーテルに抽出し、合わせた有機
相を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,
15β,17β)−3−メトキシ−17−(メトキシメチル)−7−メチル−1
4,15−メチレンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オール(
0.50g)が得られた。 ii)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(0.50g)を(7α,14β,15β,17β)−3−メトキシ−1
7−(メトキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−2,5
(10)−ジエン−17−オール(0.69g)に変換した。 iii)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得ら
れた生成物(0.69g)を(7α,14β,15β,17β)−17−ヒドロ
キシ−17−(メトキシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル
−4−エン−3−オン(0.15g)に変換した。H NMR(CDCl
δ5.80(m,1H)、3.42(d,AB系の部分A,1H,J=8.3H
z)、3.33(s,3H)、3.16(d,AB系の部分B,1H,J=8.
3Hz)、1.11(dd,1H,J=4.7 および 3.5Hz)、1.0
9(s,3H)、0.60(d,3H,J=7.1Hz)、0.50(dd,1
H,J=8.3 および 4.7Hz)。
【0095】 実施例17 (7α,14β,15β,17β)−17−(クロロメチル)−17−ヒドロキ
シ−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン(参照化
合物4)
【0096】
【化24】 i)実施例1のviに記載したものと同様の手順に従って、(7α,14β,1
5β)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレンエストラ−1,3,
5(10)−トリエン−17−オン(実施例1、段階ii、8.0g)を(7α
,14β,15β,17α)−3−メトキシ−7−メチル−14,15−メチレ
ンエストラ−2,5(10)−ジエン−17−オール(8.0g)に変換した。 ii)実施例1のviiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られ
た生成物(8.0g)を(7α,14β,15β,17α)−17−ヒドロキシ
−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オン(2.51
g)に変換した。 iii)実施例1のiiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られ
た生成物(2.51g)を(7α,14β,15β)−7−メチル−14,15
−メチレンエストル−4−エン−3,17−ジオン(2.23g)に変換した。
iv)ボロントリフルオライドジエチルエーテレート(0.27ml)を前段階
で得られた生成物(2.23g)、1,2−エタンジチオール(0.67ml)
、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)、および乾燥メタノール(20ml)の
混合物に加え、0℃に冷却した。室温で2時間攪拌した後、反応混合物を水に注
いだ。生成物を酢酸エチルに抽出し、合わせた有機相を水酸化ナトリウム水溶液
(10%)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮
した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,15β)−7−メチル
−14,15−メチレンエストル−4−エン−3,17−ジオン環状3−(1,
2−エタンジイルジチオアセタール)(2.68g)が得られた。生成物をさら
に精製することなく次の段階に用いた。 v)実施例1のiiiに記載したものと同様の手順に従って、前段階で得られた
生成物(2.68g)を(7α,14β,15β,17β)−3−[(2−メル
カプトエチル)チオ]−7−メチル−14,15−メチレンスピロエストラ−3
,5−ジエン[17,2’]オキシラン(2.81g)に変換した。 vi)前段階で得られた生成物(0.50g)のジメチルホルムアミド溶液(7
.3ml)を濃塩酸(0.73ml)で処理した。室温で1時間攪拌した後、反
応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液に注ぎ、生成物を酢酸エチルに抽出
した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下
で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(7α,14β,15β,17β
)−17−(クロロメチル)−17−ヒドロキシ−7−メチル−14,15−メ
チレンエストル−4−エン−3−オン(0.035g)が得られた。H NM
R(CDCl)δ5.81(m,1H)、3.67(d,AB系の部分A,1
H,J=11.0Hz)、3.58(d,AB系の部分B,1H,J=11.0
Hz)、1.17(dd,1H,J=5.1 および 3.5Hz)、1.15
(s,3H)、0.60(d,3H,J=6.7Hz)、0.54(dd,1H
,J=8.3 および 5.1Hz)。
【0097】 実施例18 生物学的結果 本発明による化合物および4種の参照化合物のアンドロゲン活性を試験し(そ
の手順は前述)、および下記のスキームに従って評価した。 (−)アンドロゲン活性なし (+)アンドロゲン活性あり (++)高いアンドロゲン活性 (+++)優れたアンドロゲン活性 (n.d.)データなし (pro)プロドラッグ
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AU, BA,BB,BG,BR,BZ,CA,CN,CR,C U,CZ,DM,DZ,EE,GD,GE,HR,HU ,ID,IL,IN,IS,JP,KP,KR,LC, LK,LR,LT,LV,MA,MG,MK,MN,M X,MZ,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI ,SK,SL,TR,TT,UA,US,UZ,VN, YU,ZA (72)発明者 デ・グーヤー,マルセル・エバート オランダ国、エヌ・エル−4194・エル・セ ー・メタレン、エス・アブラハムストラー ト・57 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 DA08 MA04 MA35 MA52 MA55 MA66 NA14 ZA81 4C091 AA01 AA02 BB05 CC01 DD01 EE07 FF01 GG01 HH01 JJ01 KK01 LL03 LL04 MM03 NN01 PA02 PA03 PA05 PA08 PB01 PB02 QQ02 QQ05 QQ15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式 【化1】 (式中、 Rは、O、(H,H)、(H,OR)、NORであり、Rは水素、(C1−6 )アルキル、(C1−6)アシルであり、 Rは、水素、または(C1−6)アルキルであり、 Rは、水素であるか、あるいはRは、それぞれハロゲンで置換されていても
    よい、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、または(C2−6)ア
    ルキニルであり、 Rは、水素、(C1−6)アルキル、または(C2−6)アルケニルであり、 Rは、(C1−6)アルキルであり、 Rは、水素、ハロゲン、または(C1−4)アルキルであり、 Rは、水素、または(C1−6)アルキルであり、 Rは、水素、ヒドロキシ、(C1−6)アルコキシ、ハロゲン、または(C −6 )アルキルであり、 RおよびR10は、独立に、水素であるか、あるいはRおよびR10は、独
    立に、それぞれ(C1−4)アルコキシまたはハロゲンで置換されていてもよい
    、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C3−6)シクロアルキ
    ル、(C5−6)シクロアルケニル、または(C2−6)アルキニルであり、 R11は、水素、SOH、(C1−15)アシルであり、 破線は、Δ、Δ5(10)、もしくはΔ11二重結合、またはΔ4,9もしく
    はΔ4,11ジエン系から選択される、任意の結合を示す) を満足する化合物。
  2. 【請求項2】 置換基RがOであることを特徴とする、請求項1に記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 破線がΔ二重結合を示すことを特徴とする、請求項1また
    は2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Rが7α−メチルであることを特徴とする、請求項1から
    3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 化合物(7α,14β,15β,17α)−17−(ヒドロ
    キシメチル)−7−メチル−14,15−メチレンエストル−4−エン−3−オ
    ン。
  6. 【請求項6】 治療に使用するための請求項1から5のいずれか一項に記載
    の化合物。
  7. 【請求項7】 アンドロゲン活性を有する医薬の製造のための請求項1から
    6のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  8. 【請求項8】 アンドロゲンが請求項1から6のいずれか一項に記載の化合
    物であることを特徴とする、避妊剤およびアンドロゲンを含む、男性のホルモン
    不妊を提供するキット。
  9. 【請求項9】 アンドロゲン不足のヒトに、請求項1から6のいずれか一項
    に記載の化合物の有効量を投与することを含む治療方法。
  10. 【請求項10】 ヒトが男性であり、アンドロゲン不足が男性不妊の方法の
    過程で前記男性に避妊剤を投与したことの結果であることを特徴とする、請求項
    9に記載の方法。
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