JP2003347307A - 半導体装置 - Google Patents
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- JP2003347307A JP2003347307A JP2002148182A JP2002148182A JP2003347307A JP 2003347307 A JP2003347307 A JP 2003347307A JP 2002148182 A JP2002148182 A JP 2002148182A JP 2002148182 A JP2002148182 A JP 2002148182A JP 2003347307 A JP2003347307 A JP 2003347307A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおい
て、高信頼性化、ベース抵抗の低減を可能にし高速・高
耐圧化を図る。 【解決手段】 ベース層25上に、電子親和力とバンド
ギャップの和が該ベース層25のそれよりも大きな第1
エミッタ層26が設けられ、第1エミッタ層26上に第
2エミッタ層27が設けられ、第2エミッタ層にはn型
不純物が添加され、ベース層25及び第1エミッタ層2
6がベース電極方向に延在し、ベース電極30と延在し
たベース層25との間に延在した第1エミッタ層26が
介在し、第1エミッタ層には部分的に高濃度のp型不純
物が添加されて成る。
て、高信頼性化、ベース抵抗の低減を可能にし高速・高
耐圧化を図る。 【解決手段】 ベース層25上に、電子親和力とバンド
ギャップの和が該ベース層25のそれよりも大きな第1
エミッタ層26が設けられ、第1エミッタ層26上に第
2エミッタ層27が設けられ、第2エミッタ層にはn型
不純物が添加され、ベース層25及び第1エミッタ層2
6がベース電極方向に延在し、ベース電極30と延在し
たベース層25との間に延在した第1エミッタ層26が
介在し、第1エミッタ層には部分的に高濃度のp型不純
物が添加されて成る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置、特に
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(Heterost
ructure Bipolar Transisto
r)に関する。
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(Heterost
ructure Bipolar Transisto
r)に関する。
【0002】
【従来の技術】インターネットの普及を契機に、大容量
データの高速伝送に対するニーズが急速に高まった。そ
れに伴い、無線通信、光通信で必要とされる準マイクロ
波〜ミリ波帯で動作するトランジスタの高性能化が従来
以上に重要な課題となっている。携帯電話では、WーC
DMAといった新しい通信方式の採用によりデータの高
速伝送が可能になりつつある。さらに高い伝送速度を可
能にする次世代方式の検討も開始されている。これらの
用途では、高出力増幅器(PA:Power Ampl
ifier)に対して低歪み性能が重視され、高耐圧、
低歪み性能を維持した上で一層の高効率化が求められ
る。
データの高速伝送に対するニーズが急速に高まった。そ
れに伴い、無線通信、光通信で必要とされる準マイクロ
波〜ミリ波帯で動作するトランジスタの高性能化が従来
以上に重要な課題となっている。携帯電話では、WーC
DMAといった新しい通信方式の採用によりデータの高
速伝送が可能になりつつある。さらに高い伝送速度を可
能にする次世代方式の検討も開始されている。これらの
用途では、高出力増幅器(PA:Power Ampl
ifier)に対して低歪み性能が重視され、高耐圧、
低歪み性能を維持した上で一層の高効率化が求められ
る。
【0003】準ミリ波〜ミリ波帯利用分野では、LMD
S(Locar Multipoint Distri
bution Service)やMMAC(Mult
imedia Mobile Access Comm
unication System)等、各種の広帯域
無線アクセスシステムの検討がなされて、今後の普及が
予測されている。そこでは高出力増幅器(PA)に対し
て例えば遮断周波数f T >100GHzといった高周波
性能とともに、例えば10V以上の高耐圧性能を有する
トランジスタが要求される。また、光通信分野でも40
Gbpsの伝送レートを実現するため遮断周波数fT と
して150GHz程度以上の高周波性能を有するトラン
ジスタが必要とされているが、光変調器用ドライバー
等、高周波性能だけでなく、やはり10V以上の高耐圧
性能も重要な指標となっている。
S(Locar Multipoint Distri
bution Service)やMMAC(Mult
imedia Mobile Access Comm
unication System)等、各種の広帯域
無線アクセスシステムの検討がなされて、今後の普及が
予測されている。そこでは高出力増幅器(PA)に対し
て例えば遮断周波数f T >100GHzといった高周波
性能とともに、例えば10V以上の高耐圧性能を有する
トランジスタが要求される。また、光通信分野でも40
Gbpsの伝送レートを実現するため遮断周波数fT と
して150GHz程度以上の高周波性能を有するトラン
ジスタが必要とされているが、光変調器用ドライバー
等、高周波性能だけでなく、やはり10V以上の高耐圧
性能も重要な指標となっている。
【0004】これらの要求を満たすことは、Si系デバ
イスでは容易でないため、化合物半導体デバイスに頼ら
ざるを得ない。化合物半導体デバイスの中で、特に高速
・高耐圧性能に優れたデバイスとしてInP基板に格子
整合するInP二重ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
(Double HBT)が知られている。また、高速
性能では、InP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
(HBT)に劣るものの、上記の要求を満たし、さらに
高出力増幅器(PA)における低歪み・高効率性能に優
れたデバイスとしてGaAs基板に格子整合するGaA
s系ヘテロ接合バイポーラトランジスタも良く知られて
いる。
イスでは容易でないため、化合物半導体デバイスに頼ら
ざるを得ない。化合物半導体デバイスの中で、特に高速
・高耐圧性能に優れたデバイスとしてInP基板に格子
整合するInP二重ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
(Double HBT)が知られている。また、高速
性能では、InP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
(HBT)に劣るものの、上記の要求を満たし、さらに
高出力増幅器(PA)における低歪み・高効率性能に優
れたデバイスとしてGaAs基板に格子整合するGaA
s系ヘテロ接合バイポーラトランジスタも良く知られて
いる。
【0005】後述する課題は、これらのヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタに共通するものであるが、ここでは
InP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタを例にとっ
て説明を行う。図4は、従来のInP系ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ(HBT)の一構成例を示す。この
半導体装置、即ちヘテロ接合バイポーラトランジスタ1
は、例えば半絶縁性の単結晶InP(即ち、Feドープ
InP)よりなる基板2の一面に、例えばn+ のInG
aAsよりなるサブコレクタ層3、n- のInPよりな
るコレクタ層4、p+ のInGaAsよりなるベース層
5、例えばn型のInPよりなるエミッタ層6及びn+
のInGaAsよりなるキャップ層7が順次積層されて
成る。キャップ層7上にはエミッタ電極8が形成され
る。また、ベース、コレクタへのオーミックコンタクト
形成のためにメサ構造に形成され、ベース層5の一部上
にベース電極9が形成され、サブコレクタ層3の一部上
にコレクタ電極10が形成される。即ち、ベース層5の
一部表面が露出するようにエミッタ層6及びその上のキ
ャップ層7がメサ構造となるように選択的に除去され、
露出したベース層5上にベース電極9が形成され、サブ
コレクタ層3の一部が露出するようにコレクタ層4、ベ
ース層5、エミッタ層6及びキャップ層7がメサ構造と
なるように選択的に除去され、露出したサブコレクタ層
3上にコレクタ電極10が形成される。これらのエミッ
タ、ベース及びコレクタの電極8、9及び10は、例え
ば下からTi膜,Pt膜,Au膜を順に積層した積層膜
(Ti/Pt/Au)により形成される。また、電極
8、9、10と接していない半導体表面は、例えばSi
3 N4 よりなる絶縁膜11により覆われる。
ポーラトランジスタに共通するものであるが、ここでは
InP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタを例にとっ
て説明を行う。図4は、従来のInP系ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ(HBT)の一構成例を示す。この
半導体装置、即ちヘテロ接合バイポーラトランジスタ1
は、例えば半絶縁性の単結晶InP(即ち、Feドープ
InP)よりなる基板2の一面に、例えばn+ のInG
aAsよりなるサブコレクタ層3、n- のInPよりな
るコレクタ層4、p+ のInGaAsよりなるベース層
5、例えばn型のInPよりなるエミッタ層6及びn+
のInGaAsよりなるキャップ層7が順次積層されて
成る。キャップ層7上にはエミッタ電極8が形成され
る。また、ベース、コレクタへのオーミックコンタクト
形成のためにメサ構造に形成され、ベース層5の一部上
にベース電極9が形成され、サブコレクタ層3の一部上
にコレクタ電極10が形成される。即ち、ベース層5の
一部表面が露出するようにエミッタ層6及びその上のキ
ャップ層7がメサ構造となるように選択的に除去され、
露出したベース層5上にベース電極9が形成され、サブ
コレクタ層3の一部が露出するようにコレクタ層4、ベ
ース層5、エミッタ層6及びキャップ層7がメサ構造と
なるように選択的に除去され、露出したサブコレクタ層
3上にコレクタ電極10が形成される。これらのエミッ
タ、ベース及びコレクタの電極8、9及び10は、例え
ば下からTi膜,Pt膜,Au膜を順に積層した積層膜
(Ti/Pt/Au)により形成される。また、電極
8、9、10と接していない半導体表面は、例えばSi
3 N4 よりなる絶縁膜11により覆われる。
【0006】このInP系二重ヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ(DHBT)1は、バンドギャップ(Eg)
が約1.35eVのInPをコレクタに用いているた
め、バンドギャップ約0.76eVのInGaAsをベ
ース及びコレクタに用いた単一ヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ(Single HBT)と比較して、高耐
圧性に優れる。また、InPは高電界における電子速度
が高いため、InPをコレクタに用いたことで高速性に
も優れる。
ランジスタ(DHBT)1は、バンドギャップ(Eg)
が約1.35eVのInPをコレクタに用いているた
め、バンドギャップ約0.76eVのInGaAsをベ
ース及びコレクタに用いた単一ヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ(Single HBT)と比較して、高耐
圧性に優れる。また、InPは高電界における電子速度
が高いため、InPをコレクタに用いたことで高速性に
も優れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のIn
P系二重ヘテロ接合バイポーラトランジスタ1における
重要課題の1つにベース抵抗の低減がある。ベース抵抗
が高いと最大発振周波数fmax が劣化したり電流密度の
高いところで、エミッタ・ベース間に加わる電圧が不均
一になったり(いわゆるエミッタクラウディング)する
など不都合が生じるため、デバイスの高性能化のために
ベース抵抗はできるだけ低減しておきたい。これは、I
nP系二重ヘテロ接合バイポーラトランジスタに限ら
ず、GaAs系ヘテロ接合バイポーラトランジスタにも
当てはまる。
P系二重ヘテロ接合バイポーラトランジスタ1における
重要課題の1つにベース抵抗の低減がある。ベース抵抗
が高いと最大発振周波数fmax が劣化したり電流密度の
高いところで、エミッタ・ベース間に加わる電圧が不均
一になったり(いわゆるエミッタクラウディング)する
など不都合が生じるため、デバイスの高性能化のために
ベース抵抗はできるだけ低減しておきたい。これは、I
nP系二重ヘテロ接合バイポーラトランジスタに限ら
ず、GaAs系ヘテロ接合バイポーラトランジスタにも
当てはまる。
【0008】図4に示すような構造でベース電極9を形
成するためには、エミッタ層6を除去してベース層5を
露出する必要がある。しかし、オーバーエッチングによ
ってベース層5の一部がエッチングされたり、表面欠陥
の生成、ベース層4表面の酸化・汚染等が生じてベース
コンタクト抵抗やベース電極9側に延びるベース層5の
シート抵抗が高くなり易い。このことは、特に高周波性
能を高める等のためにベース層厚を薄くしたデバイスに
おいて、より大きな問題となる。
成するためには、エミッタ層6を除去してベース層5を
露出する必要がある。しかし、オーバーエッチングによ
ってベース層5の一部がエッチングされたり、表面欠陥
の生成、ベース層4表面の酸化・汚染等が生じてベース
コンタクト抵抗やベース電極9側に延びるベース層5の
シート抵抗が高くなり易い。このことは、特に高周波性
能を高める等のためにベース層厚を薄くしたデバイスに
おいて、より大きな問題となる。
【0009】また、エミッタ層6の選択除去とその後の
工程において、エミッタ・ベース接合表面に欠陥が導入
されやすくなるため、表面再結合電流が増大し易くな
る。表面再結合電流が多いと、高周波化のためにエミッ
タを微細化した際、電流利得が低下するという問題が生
じる。また、表面での欠陥増殖にもつながるので信頼性
上好ましくない。
工程において、エミッタ・ベース接合表面に欠陥が導入
されやすくなるため、表面再結合電流が増大し易くな
る。表面再結合電流が多いと、高周波化のためにエミッ
タを微細化した際、電流利得が低下するという問題が生
じる。また、表面での欠陥増殖にもつながるので信頼性
上好ましくない。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、信頼性の点で優れ、かつベース抵
抗の低減が可能な高速・高耐圧のヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ、即ち半導体装置を提供することにある。
特に、高周波化のためにベース層を薄くした場合にベー
ス抵抗の劣化が抑制され、またエミッタを微細化した場
合に電流利得の劣化が抑えられるヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ、即ち半導体装置を提供することにある。
であり、その目的は、信頼性の点で優れ、かつベース抵
抗の低減が可能な高速・高耐圧のヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ、即ち半導体装置を提供することにある。
特に、高周波化のためにベース層を薄くした場合にベー
ス抵抗の劣化が抑制され、またエミッタを微細化した場
合に電流利得の劣化が抑えられるヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ、即ち半導体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
は、ベース層と、このベース層上に形成され、ベース層
より電子親和力とバンドギャップの和が大きい第1のエ
ミッタ層と、第1のエミッタ層上に形成された第1導電
型の第2のエミッタ層とを有し、第1のエミッタ層上に
形成されるベース電極に対応する、第1のエミッタ層内
に少なくとも第2導電型の不純物領域が設けられた構成
とする。
は、ベース層と、このベース層上に形成され、ベース層
より電子親和力とバンドギャップの和が大きい第1のエ
ミッタ層と、第1のエミッタ層上に形成された第1導電
型の第2のエミッタ層とを有し、第1のエミッタ層上に
形成されるベース電極に対応する、第1のエミッタ層内
に少なくとも第2導電型の不純物領域が設けられた構成
とする。
【0012】本発明の半導体装置、即ちヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタでは、第1、第2エミッタ層を設
け、第1エミッタ層を電子親和力とバンドギャップの和
がベース層のそれよりも大きい材料で構成するので、ホ
ールが第1エミッタ層でブロックされ、電子とホールの
再結合を生じさせる界面が表面に晒されることがなくな
り表面再結合電流が生じにくくなる。第1エミッタ層に
は第2導電型の不純物領域を設けるのでベース抵抗の低
減が可能になる。
ポーラトランジスタでは、第1、第2エミッタ層を設
け、第1エミッタ層を電子親和力とバンドギャップの和
がベース層のそれよりも大きい材料で構成するので、ホ
ールが第1エミッタ層でブロックされ、電子とホールの
再結合を生じさせる界面が表面に晒されることがなくな
り表面再結合電流が生じにくくなる。第1エミッタ層に
は第2導電型の不純物領域を設けるのでベース抵抗の低
減が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る半導体装置を示す。本実施の形態
に係る半導体装置、即ちヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ21は、npnトランジスタとして構成されるもの
で、半絶縁性のIII ーV族化合物半導体基板、例えば半
絶縁性の単結晶InP(即ち、FeドープのInP)よ
りなる基板22上に、例えば厚さ300〜1000nm
程度でn+ のIn0.53Ga0.47Asよりなるサブコレク
タ層23、例えば厚さ150〜1000nm程度でnの
InPよりなるコレクタ層24、例えば厚さ20〜10
0nm程度でp+ のInx Ga1-x As1-y Sby より
なるベース層25、例えば厚さ20〜50nm程度でI
nPよりなる第1エミッタ層26、例えば厚さ50〜1
00nm程度でn型のIn0.53Ga0.47Asよりなる第
2エミッタ層27及び例えば厚さ50〜100nm程度
でn+ のIn0.53Ga0.47Asよりなるキャップ層28
が積層されて成る。ここでベース層25のIn組成xは
0〜0.53、Sb組成yは0〜0.50であり、In
Pとの格子整合をできるだけ保つために、xが0のとき
yは0.50程度、xが増えるにつれてyは減少し、y
が0のときxは0.53程度となるように、x,yを選
ぶのが好ましい。
1の実施の形態に係る半導体装置を示す。本実施の形態
に係る半導体装置、即ちヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ21は、npnトランジスタとして構成されるもの
で、半絶縁性のIII ーV族化合物半導体基板、例えば半
絶縁性の単結晶InP(即ち、FeドープのInP)よ
りなる基板22上に、例えば厚さ300〜1000nm
程度でn+ のIn0.53Ga0.47Asよりなるサブコレク
タ層23、例えば厚さ150〜1000nm程度でnの
InPよりなるコレクタ層24、例えば厚さ20〜10
0nm程度でp+ のInx Ga1-x As1-y Sby より
なるベース層25、例えば厚さ20〜50nm程度でI
nPよりなる第1エミッタ層26、例えば厚さ50〜1
00nm程度でn型のIn0.53Ga0.47Asよりなる第
2エミッタ層27及び例えば厚さ50〜100nm程度
でn+ のIn0.53Ga0.47Asよりなるキャップ層28
が積層されて成る。ここでベース層25のIn組成xは
0〜0.53、Sb組成yは0〜0.50であり、In
Pとの格子整合をできるだけ保つために、xが0のとき
yは0.50程度、xが増えるにつれてyは減少し、y
が0のときxは0.53程度となるように、x,yを選
ぶのが好ましい。
【0015】キャップ層28上にはエミッタ電極29が
形成される。キャップ層28及び第2エミッタ層27
は、ベース電極形成のために一部選択的に除去され、メ
サ構造に形成される。この選択除去された領域上にベー
ス電極30が形成される。即ち、ベース電極30とベー
ス層25との間には第1エミッタ層26が介在してい
る。本発明の実施の形態では、第1エミッタ層26のう
ち、ベース電極30直下の部位には、例えばZnよりな
るp型不純物が例えば選択拡散により第1エミッタ層の
他の領域より高濃度に添加されている。このp型不純物
が高濃度に添加された領域33は、ベース電極30が第
1エミッタ層26と接触している領域よりも広く形成さ
れている。つまり図1のデバイス断面構造図で説明する
と、ベース電極30と第1エミッタ層26の界面付近に
おいて高濃度領域33の幅w2 はベース電極30の幅w
1 よりも広く形成されている。
形成される。キャップ層28及び第2エミッタ層27
は、ベース電極形成のために一部選択的に除去され、メ
サ構造に形成される。この選択除去された領域上にベー
ス電極30が形成される。即ち、ベース電極30とベー
ス層25との間には第1エミッタ層26が介在してい
る。本発明の実施の形態では、第1エミッタ層26のう
ち、ベース電極30直下の部位には、例えばZnよりな
るp型不純物が例えば選択拡散により第1エミッタ層の
他の領域より高濃度に添加されている。このp型不純物
が高濃度に添加された領域33は、ベース電極30が第
1エミッタ層26と接触している領域よりも広く形成さ
れている。つまり図1のデバイス断面構造図で説明する
と、ベース電極30と第1エミッタ層26の界面付近に
おいて高濃度領域33の幅w2 はベース電極30の幅w
1 よりも広く形成されている。
【0016】サブコレクタ層23より上のコレクタ層2
4乃至キャップ層28までの積層体も、コレクタ電極形
成のために一部選択的に除去され、メサ構造に形成され
る。この露出したサブコレクタ層23の上部にコレクタ
電極31が形成される。これらエミッタ、ベース及びコ
レクタの各電極29、30、31は、例えば下からTi
膜,Pt膜、Au膜を順に積層した積層膜(Ti/Pt
/Au)により形成され、対応する各層28、26、2
3に対してオーミックコンタクトされる。電極29、3
0、31と接していない半導体表面は、例えばSi3 N
4 よりなる絶縁膜32により覆われる。
4乃至キャップ層28までの積層体も、コレクタ電極形
成のために一部選択的に除去され、メサ構造に形成され
る。この露出したサブコレクタ層23の上部にコレクタ
電極31が形成される。これらエミッタ、ベース及びコ
レクタの各電極29、30、31は、例えば下からTi
膜,Pt膜、Au膜を順に積層した積層膜(Ti/Pt
/Au)により形成され、対応する各層28、26、2
3に対してオーミックコンタクトされる。電極29、3
0、31と接していない半導体表面は、例えばSi3 N
4 よりなる絶縁膜32により覆われる。
【0017】ベース電極30とベース層25の間に第1
エミッタ層26を介在させるのは、以下の理由による。
まず第1に、ベース電極の形成前、選択エッチングによ
りベース層を露出した際に、ベース層のオーバーエッチ
ング等によりベースコンタクト抵抗やベース電極側に延
在するベース層のシート抵抗が高くなりやすい。特に、
高周波化のためにベース層を薄くした素子において大き
な問題となる。これにより、最大発振周波数fmax が劣
化したり、エミッタクラウディングなどの不都合が生じ
やすくなる。第2に、ベース層を露出した場合、エミッ
タ・ベース間のpn接合界面が表面に晒されるため、表
面欠陥の影響により表面再結合電流が増加しやすくな
る。これは電流利得の低下を招くため、特に微細エミッ
タの素子において問題となる。また、再結合電流の増加
は信頼性上も好ましくない。そこで、第1エミッタ層2
6を設け、第1エミッタ層26をベース電極領域まで延
在させ、ベース電極30とベース層25との間に第1エ
ミッタ層26を介在させる構造をとることによって、上
記の問題を避けることができる。ここで、第1エミッタ
層26は電子親和力とバンドギャップの和がベース層2
5のそれよりも大きな材料で構成される。これによって
ホールを第1エミッタ層26でブロックできるので、電
子とホールの再結合が生じる界面が表面に晒されること
がなくなるので、表面再結合が生じにくくなっている。
エミッタ層26を介在させるのは、以下の理由による。
まず第1に、ベース電極の形成前、選択エッチングによ
りベース層を露出した際に、ベース層のオーバーエッチ
ング等によりベースコンタクト抵抗やベース電極側に延
在するベース層のシート抵抗が高くなりやすい。特に、
高周波化のためにベース層を薄くした素子において大き
な問題となる。これにより、最大発振周波数fmax が劣
化したり、エミッタクラウディングなどの不都合が生じ
やすくなる。第2に、ベース層を露出した場合、エミッ
タ・ベース間のpn接合界面が表面に晒されるため、表
面欠陥の影響により表面再結合電流が増加しやすくな
る。これは電流利得の低下を招くため、特に微細エミッ
タの素子において問題となる。また、再結合電流の増加
は信頼性上も好ましくない。そこで、第1エミッタ層2
6を設け、第1エミッタ層26をベース電極領域まで延
在させ、ベース電極30とベース層25との間に第1エ
ミッタ層26を介在させる構造をとることによって、上
記の問題を避けることができる。ここで、第1エミッタ
層26は電子親和力とバンドギャップの和がベース層2
5のそれよりも大きな材料で構成される。これによって
ホールを第1エミッタ層26でブロックできるので、電
子とホールの再結合が生じる界面が表面に晒されること
がなくなるので、表面再結合が生じにくくなっている。
【0018】しかしながら、このような障壁層が存在す
ると、そのままベースコンタクト抵抗が高くなる。そこ
で、本実施の形態では、第1エミッタ層26のベース電
極30を形成しようとする領域にあらかじめp型不純物
であるZnを選択的に拡散することで、ベース電極30
下の第1エミッタ層26に高濃度のp型不純物を添加
し、それによってベースコンタクト抵抗を低減してい
る。こうすることによって、ベース電極30と下地の第
1エミッタ層26の間にわずかな合金化層を形成するだ
けで、良好なオーミックコンタクトを形成することがで
きる。もしp型不純物の添加がなければ、良好なオーミ
ックコンタクト形成のために下地の第1エミッタ層26
とベース層25の一部にまで合金化層を形成する必要が
生じるので、あらかじめp型不純物を添加しておくこと
はベース層25へのオーミックコンタクト形成を制御性
良く行う上で非常に都合が良い。また上に述べたよう
に、p型不純物をあらかじめ選択的に拡散する場合、絶
縁膜32の一部が開口され、その絶縁膜32をマスクに
拡散が行われるので、p型不純物が、横方向すなわち第
1エミッタ層26とベース層25の界面に平行な方向に
も拡散する。その結果、ベース電極30と第1エミッタ
層26が接する領域よりも広い面積にp型不純物が添加
されることになる。このことは、例えばベース抵抗低減
のための熱処理工程によってベース電極30を構成する
金属が仮に第1エミッタ層26内を横方向に拡散したと
しても、それが原因でエミッタ・ベース間のリーク電流
が増大するという危険を少なくし好都合である。このよ
うな観点からは、p型不純物の横方向拡散はある程度多
いことが望ましい。p型不純物の添加がなく、ベース電
極30を構成する金属成分が横方向にも拡散した場合、
その金属と第1エミッタ層26の間にショットキー接合
乃至オーミック接合が形成され、それがエミッタ・ベー
ス間のリーク電流を増大させ、またそのバラツキを多く
することになる。
ると、そのままベースコンタクト抵抗が高くなる。そこ
で、本実施の形態では、第1エミッタ層26のベース電
極30を形成しようとする領域にあらかじめp型不純物
であるZnを選択的に拡散することで、ベース電極30
下の第1エミッタ層26に高濃度のp型不純物を添加
し、それによってベースコンタクト抵抗を低減してい
る。こうすることによって、ベース電極30と下地の第
1エミッタ層26の間にわずかな合金化層を形成するだ
けで、良好なオーミックコンタクトを形成することがで
きる。もしp型不純物の添加がなければ、良好なオーミ
ックコンタクト形成のために下地の第1エミッタ層26
とベース層25の一部にまで合金化層を形成する必要が
生じるので、あらかじめp型不純物を添加しておくこと
はベース層25へのオーミックコンタクト形成を制御性
良く行う上で非常に都合が良い。また上に述べたよう
に、p型不純物をあらかじめ選択的に拡散する場合、絶
縁膜32の一部が開口され、その絶縁膜32をマスクに
拡散が行われるので、p型不純物が、横方向すなわち第
1エミッタ層26とベース層25の界面に平行な方向に
も拡散する。その結果、ベース電極30と第1エミッタ
層26が接する領域よりも広い面積にp型不純物が添加
されることになる。このことは、例えばベース抵抗低減
のための熱処理工程によってベース電極30を構成する
金属が仮に第1エミッタ層26内を横方向に拡散したと
しても、それが原因でエミッタ・ベース間のリーク電流
が増大するという危険を少なくし好都合である。このよ
うな観点からは、p型不純物の横方向拡散はある程度多
いことが望ましい。p型不純物の添加がなく、ベース電
極30を構成する金属成分が横方向にも拡散した場合、
その金属と第1エミッタ層26の間にショットキー接合
乃至オーミック接合が形成され、それがエミッタ・ベー
ス間のリーク電流を増大させ、またそのバラツキを多く
することになる。
【0019】ベース層25にはInP基板に格子整合す
るIn0.53Ga0.47Asを用いることもできるが、ここ
では、Sbを添加したInx Ga1-x As1-y Sby を
用いた。その理由は、一般にIII ーV化合物半導体にS
bを添加することで価電子帯端のエネルギー準位をあげ
ることができるため(A.P.L,Vol.60,N
o.5,p.631(1992)に記載された各種半導
体のバンド端と格子定数の関係を参照)、p型半導体に
対するショットキー障壁(即ち、ベース層とベース電極
の間のショットキー障壁)が低くなり、その結果、ベー
スコンタクト抵抗を低減しやすくなるからである。さら
にまた、ベース層25の価電子帯端のエネルギー準位を
上げることができれば、ベース層25と第1エミッタ層
26の価電子帯端のエネルギー差を拡大することができ
るため、ホールのベース層25への閉じ込め効果を更に
高めることができ、第1エミッタ層26の材料選択の自
由度が増す。また、Inを少なくSbを多くしてゆくこ
とで、ベース層25からコレクタ層24をみたときのベ
ース層25とコレクタ層24の界面における伝導帯端エ
ネルギー不連続ΔEcを少なくあるいはなくすことがで
きる、または負にできるので、電子走行がこのΔEcに
よって妨げられるということがなくなり、好都合であ
る。
るIn0.53Ga0.47Asを用いることもできるが、ここ
では、Sbを添加したInx Ga1-x As1-y Sby を
用いた。その理由は、一般にIII ーV化合物半導体にS
bを添加することで価電子帯端のエネルギー準位をあげ
ることができるため(A.P.L,Vol.60,N
o.5,p.631(1992)に記載された各種半導
体のバンド端と格子定数の関係を参照)、p型半導体に
対するショットキー障壁(即ち、ベース層とベース電極
の間のショットキー障壁)が低くなり、その結果、ベー
スコンタクト抵抗を低減しやすくなるからである。さら
にまた、ベース層25の価電子帯端のエネルギー準位を
上げることができれば、ベース層25と第1エミッタ層
26の価電子帯端のエネルギー差を拡大することができ
るため、ホールのベース層25への閉じ込め効果を更に
高めることができ、第1エミッタ層26の材料選択の自
由度が増す。また、Inを少なくSbを多くしてゆくこ
とで、ベース層25からコレクタ層24をみたときのベ
ース層25とコレクタ層24の界面における伝導帯端エ
ネルギー不連続ΔEcを少なくあるいはなくすことがで
きる、または負にできるので、電子走行がこのΔEcに
よって妨げられるということがなくなり、好都合であ
る。
【0020】第2エミッタ層27及びキャップ層28
は、第1エミッタ層26のInPよりも電子親和力が大
きい材料In0.53Ga0.47Asで形成されるので、エミ
ッタ電極29とのコンタクト抵抗が低減する。
は、第1エミッタ層26のInPよりも電子親和力が大
きい材料In0.53Ga0.47Asで形成されるので、エミ
ッタ電極29とのコンタクト抵抗が低減する。
【0021】ベース層として、InGaAsSb以外
に、GaAsSbやGaPSb、InPNSb、GaS
b、InPSb等を用いることもできる。InPに格子
整合しない場合であっても臨界膜厚以下の膜厚であれば
使用可能である。
に、GaAsSbやGaPSb、InPNSb、GaS
b、InPSb等を用いることもできる。InPに格子
整合しない場合であっても臨界膜厚以下の膜厚であれば
使用可能である。
【0022】コレクタ層24にはn- のInP層を用い
たが、これはアンドープのInP層でもよい。また、第
2エミッタ層27にはn型のInGaAs層を用いた
が、第1エミッタ層26と同じ材料であるInP層を用
いることも可能である。しかし、この場合、第2エミッ
タ層27だけが選択的に除去可能なように第1エミッタ
層26と第2エミッタ層27との間にInGaAsやI
nAlAs等のエッチング停止層を挿入する必要があ
る。
たが、これはアンドープのInP層でもよい。また、第
2エミッタ層27にはn型のInGaAs層を用いた
が、第1エミッタ層26と同じ材料であるInP層を用
いることも可能である。しかし、この場合、第2エミッ
タ層27だけが選択的に除去可能なように第1エミッタ
層26と第2エミッタ層27との間にInGaAsやI
nAlAs等のエッチング停止層を挿入する必要があ
る。
【0023】(第2の実施の形態)図2は、本発明の第
2の実施の形態に係る半導体装置、即ちヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタを示す。第1エミッタ層として図1
のInPの代わりに、InAlAs層を用いることもで
きる。本実施の形態のヘテロ接合バイポーラトランジス
タ35は、第1エミッタ層36としてInAlAs層を
用いて構成される。この場合、図2に示すように、n+
のIn0.53Ga0.47As層からなるキャップ層28とI
n0.52Al0. 48As層からなる第1エミッタ層36との
間にn型のInP層からなる第2エミッタ37を挿入す
ることが好ましい。第2エミッタ層37がない場合、I
n0.53Ga0.47As層のキャップ層28とIn0.52Al
0.48As層の第1エミッタ層36の伝導帯端のエネルギ
ー差ΔEcが約0.5eV程度と大きいため、これがエ
ミッタのシリーズ抵抗を大きくするためである。第1エ
ミッタ層36にp型不純物を添加する等、その他の構成
は、前述の第1実施の形態と同様であり、対応する部分
には同一符号を付して重複説明を省略する。第2の実施
の形態に係るヘテロ接合バイポーラトランジスタ35に
おいても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
上述の説明から理解されるように、第1、第2の実施の
形態によれば、信頼性に優れ、且つ低いベース抵抗を有
するInP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HB
T)を実現することが可能である。
2の実施の形態に係る半導体装置、即ちヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタを示す。第1エミッタ層として図1
のInPの代わりに、InAlAs層を用いることもで
きる。本実施の形態のヘテロ接合バイポーラトランジス
タ35は、第1エミッタ層36としてInAlAs層を
用いて構成される。この場合、図2に示すように、n+
のIn0.53Ga0.47As層からなるキャップ層28とI
n0.52Al0. 48As層からなる第1エミッタ層36との
間にn型のInP層からなる第2エミッタ37を挿入す
ることが好ましい。第2エミッタ層37がない場合、I
n0.53Ga0.47As層のキャップ層28とIn0.52Al
0.48As層の第1エミッタ層36の伝導帯端のエネルギ
ー差ΔEcが約0.5eV程度と大きいため、これがエ
ミッタのシリーズ抵抗を大きくするためである。第1エ
ミッタ層36にp型不純物を添加する等、その他の構成
は、前述の第1実施の形態と同様であり、対応する部分
には同一符号を付して重複説明を省略する。第2の実施
の形態に係るヘテロ接合バイポーラトランジスタ35に
おいても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
上述の説明から理解されるように、第1、第2の実施の
形態によれば、信頼性に優れ、且つ低いベース抵抗を有
するInP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HB
T)を実現することが可能である。
【0024】(第3の実施の形態)図3は、本発明の第
3の実施の形態に係る半導体装置を示す。本実施の形態
に係る半導体装置、即ちヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ41は、例えば半絶縁性の単結晶GaAsよりなる
基板42上に、例えば厚さ300〜1000nm程度で
n+ のGaAsよりなるサブコレクタ層43、例えば厚
さ150〜1000nm程度でn- のGaAsよりなる
コレクタ層44、例えば厚さ20〜100nm程度でp
+ のGaAs1-x-y Nx Sby よりなるベース層45、
例えば厚さ20〜50nm程度でIn0.49Ga0.51Pよ
りなる第1エミッタ層46、例えば厚さ50〜100n
m程度でn型のGaAsよりなる第2エミッタ層47及
び例えば厚さ50〜100nm程度でn+ のIn0.53G
a0.47Asよりなるキャップ層48が順次積層されて成
る。ここで、ベース層45のN組成xは0.01〜0.
015程度、Sb組成yは0.10〜0.20程度であ
る。
3の実施の形態に係る半導体装置を示す。本実施の形態
に係る半導体装置、即ちヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ41は、例えば半絶縁性の単結晶GaAsよりなる
基板42上に、例えば厚さ300〜1000nm程度で
n+ のGaAsよりなるサブコレクタ層43、例えば厚
さ150〜1000nm程度でn- のGaAsよりなる
コレクタ層44、例えば厚さ20〜100nm程度でp
+ のGaAs1-x-y Nx Sby よりなるベース層45、
例えば厚さ20〜50nm程度でIn0.49Ga0.51Pよ
りなる第1エミッタ層46、例えば厚さ50〜100n
m程度でn型のGaAsよりなる第2エミッタ層47及
び例えば厚さ50〜100nm程度でn+ のIn0.53G
a0.47Asよりなるキャップ層48が順次積層されて成
る。ここで、ベース層45のN組成xは0.01〜0.
015程度、Sb組成yは0.10〜0.20程度であ
る。
【0025】キャップ層48上にはエミッタ電極29が
形成される。キャップ層48及び第2エミッタ層47
は、ベース電極形成のために一部選択的に除去され、メ
サ構造に形成される。この選択除去された領域上にベー
ス電極30が形成される。即ち、ベース電極30とベー
ス層45との間にはp型不純物が添加された第1エミッ
タ層46が介在する。前述と同様に、第1エミッタ層4
6は、電子親和力とバンドギャップの和がベース層45
のそれよりも大きく構成される。
形成される。キャップ層48及び第2エミッタ層47
は、ベース電極形成のために一部選択的に除去され、メ
サ構造に形成される。この選択除去された領域上にベー
ス電極30が形成される。即ち、ベース電極30とベー
ス層45との間にはp型不純物が添加された第1エミッ
タ層46が介在する。前述と同様に、第1エミッタ層4
6は、電子親和力とバンドギャップの和がベース層45
のそれよりも大きく構成される。
【0026】本実施の形態では、特に第1エミッタ層4
6のうちベース電極30直下の部位に、例えばZnより
なるp型不純物が例えば拡散により高濃度に添加された
高濃度領域49が形成される。サブコレクタ層43より
上のコレクタ層44乃至キャップ層48までの積層体
も、コレクタ電極形成のために一部選択的に除去され、
メサ構造に形成される。この露出したサブコレクタ層4
3上にコレクタ電極31が形成される。これらの各電極
29、30は、前述と同様に例えばTi/Pt/Au積
層膜により形成され、31は例えばAuGe/Ni/A
u積層膜により形成され、対応する各層48、46、4
3に対してオーミックコンタクトされる。電極29、3
0、31と接していない半導体表面は、例えばSi3 N
4 よりなる絶縁膜32により覆われる。
6のうちベース電極30直下の部位に、例えばZnより
なるp型不純物が例えば拡散により高濃度に添加された
高濃度領域49が形成される。サブコレクタ層43より
上のコレクタ層44乃至キャップ層48までの積層体
も、コレクタ電極形成のために一部選択的に除去され、
メサ構造に形成される。この露出したサブコレクタ層4
3上にコレクタ電極31が形成される。これらの各電極
29、30は、前述と同様に例えばTi/Pt/Au積
層膜により形成され、31は例えばAuGe/Ni/A
u積層膜により形成され、対応する各層48、46、4
3に対してオーミックコンタクトされる。電極29、3
0、31と接していない半導体表面は、例えばSi3 N
4 よりなる絶縁膜32により覆われる。
【0027】第1エミッタ層46へのp型不純物添加理
由、すなわち高濃度領域49形成の理由は、第1の実施
の形態で述べたのと同様である。ベース層45には、G
aAsやInGaAs等、良く知られた材料を用いるこ
ともできるが、ここでも、第1の実施の形態と同様に、
伝導帯端のエネルギー準位を上昇させてベースコンタク
ト抵抗を下げるためにp+ のGaAsNSb層を用い
た。同じような目的で、例えばGaAsSbのような格
子不整合材料を臨界膜厚以下で用いることもできる。そ
の他の構成は、第1の実施の形態で説明したのと同様で
ある。第3の実施の形態に係るヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ41においても、前述の第1の実施の形態と
同様の効果が得られる。
由、すなわち高濃度領域49形成の理由は、第1の実施
の形態で述べたのと同様である。ベース層45には、G
aAsやInGaAs等、良く知られた材料を用いるこ
ともできるが、ここでも、第1の実施の形態と同様に、
伝導帯端のエネルギー準位を上昇させてベースコンタク
ト抵抗を下げるためにp+ のGaAsNSb層を用い
た。同じような目的で、例えばGaAsSbのような格
子不整合材料を臨界膜厚以下で用いることもできる。そ
の他の構成は、第1の実施の形態で説明したのと同様で
ある。第3の実施の形態に係るヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ41においても、前述の第1の実施の形態と
同様の効果が得られる。
【0028】ここで本実施の形態を例にとり、第1エミ
ッタ層へのp型不純物添加法として考えられるもうひと
つの方法、あらかじめp型不純物を第1エミッタ層面内
に一様に添加しておく方法について述べる。この場合、
p型不純物が無添加の場合と比べて、ベースコンタクト
抵抗低減効果のほか、ベース層のホール濃度を高められ
ることから、ベース層のシート抵抗低減も期待できる。
さらに、p型不純物添加層とベース層の間にスペーサ層
を設けることでホールの移動度を向上させることも期待
てきるので、この場合、第1エミッタ層へのp型不純物
の添加は第1エミッタ層内のヘテロ接合に垂直な方向に
は非一様に行うことが望ましい。しかしながら、通常の
構造でこのようなp型不純物の添加を行うと、第2エミ
ッタ層からみたポテンシャル障壁が増大する方向に働く
ために、エミッタ抵抗の増大、ニー電圧の増大という問
題が生じる。そこでこの方法を用いる場合、第2エミッ
タ層からみた第1エミッタ層の伝導帯端エネルギー不連
続量ΔEcができるだけ少なくなるような材料を第1エ
ミッタ層に用いることが望まれる。例えば、図3に示し
たような、GaAsに格子整合するInGaPを第1エ
ミッタ層に用いたHBTの場合、GaAsに格子整合す
るInGaPのGa組成よりも充分小さなGa組成、例
えば45%以下のGa組成を有するInGaPを用いて
ΔEcをできるだけ小さくしておくことが望まれる。こ
のようにGa組成の小さなInGaPを使用すること
は、エミッタ抵抗の低減、ニー電圧低減という目的で、
第1エミッタ層へp型不純物が一様に添加されない場合
にも効果がある。
ッタ層へのp型不純物添加法として考えられるもうひと
つの方法、あらかじめp型不純物を第1エミッタ層面内
に一様に添加しておく方法について述べる。この場合、
p型不純物が無添加の場合と比べて、ベースコンタクト
抵抗低減効果のほか、ベース層のホール濃度を高められ
ることから、ベース層のシート抵抗低減も期待できる。
さらに、p型不純物添加層とベース層の間にスペーサ層
を設けることでホールの移動度を向上させることも期待
てきるので、この場合、第1エミッタ層へのp型不純物
の添加は第1エミッタ層内のヘテロ接合に垂直な方向に
は非一様に行うことが望ましい。しかしながら、通常の
構造でこのようなp型不純物の添加を行うと、第2エミ
ッタ層からみたポテンシャル障壁が増大する方向に働く
ために、エミッタ抵抗の増大、ニー電圧の増大という問
題が生じる。そこでこの方法を用いる場合、第2エミッ
タ層からみた第1エミッタ層の伝導帯端エネルギー不連
続量ΔEcができるだけ少なくなるような材料を第1エ
ミッタ層に用いることが望まれる。例えば、図3に示し
たような、GaAsに格子整合するInGaPを第1エ
ミッタ層に用いたHBTの場合、GaAsに格子整合す
るInGaPのGa組成よりも充分小さなGa組成、例
えば45%以下のGa組成を有するInGaPを用いて
ΔEcをできるだけ小さくしておくことが望まれる。こ
のようにGa組成の小さなInGaPを使用すること
は、エミッタ抵抗の低減、ニー電圧低減という目的で、
第1エミッタ層へp型不純物が一様に添加されない場合
にも効果がある。
【0029】
【発明の効果】本発明の半導体装置、即ちヘテロ接合バ
イポーラトランジスタでは、第1、第2エミッタ層を設
け、第1エミッタ層を電子親和力とバンドギャップの和
がベース層のそれよりも大きい材料で構成し、ベース層
及び第1エミッタ層がベース電極方向に延在し、ベース
電極と延在したベース層との間に延在した第1エミッタ
層が介在するので、ベース電極形成のためのエミッタ層
の除去に際してもベース層がオーバーエッチングされる
ことがない。ベース層が露出しないのでベース層表面の
酸化・汚染等が生ぜず、ベースコンタクト抵抗の低減が
図れ、またベース層のシート抵抗の低減が図られ、従っ
て、ベース層を薄くして高周波性能を高めることが可能
になる。エミッタ・ベース間のpn接合界面が表面に晒
されることがなく、表面再結合電流が生じにくくなる。
従って、高速・高耐圧のヘテロ接合バイポーラトランジ
スタを提供することができる。また、ベース層を薄くし
てもベース抵抗の劣化が抑制され、エミッタを微細化し
ても電流利得の劣化が抑えられる。
イポーラトランジスタでは、第1、第2エミッタ層を設
け、第1エミッタ層を電子親和力とバンドギャップの和
がベース層のそれよりも大きい材料で構成し、ベース層
及び第1エミッタ層がベース電極方向に延在し、ベース
電極と延在したベース層との間に延在した第1エミッタ
層が介在するので、ベース電極形成のためのエミッタ層
の除去に際してもベース層がオーバーエッチングされる
ことがない。ベース層が露出しないのでベース層表面の
酸化・汚染等が生ぜず、ベースコンタクト抵抗の低減が
図れ、またベース層のシート抵抗の低減が図られ、従っ
て、ベース層を薄くして高周波性能を高めることが可能
になる。エミッタ・ベース間のpn接合界面が表面に晒
されることがなく、表面再結合電流が生じにくくなる。
従って、高速・高耐圧のヘテロ接合バイポーラトランジ
スタを提供することができる。また、ベース層を薄くし
てもベース抵抗の劣化が抑制され、エミッタを微細化し
ても電流利得の劣化が抑えられる。
【0030】ベース電極直下の第1エミッタ層内には高
濃度のp型不純物が添加された高濃度領域が形成されて
いるので、たとえ合金化層をほとんど形成しなくとも低
いベースコンタクト抵抗を得ることができる。
濃度のp型不純物が添加された高濃度領域が形成されて
いるので、たとえ合金化層をほとんど形成しなくとも低
いベースコンタクト抵抗を得ることができる。
【0031】ベース層をSb添加のIII ーV族化合物で
構成するときは、価電子帯端のエネルギー準位を上げる
ことができ、p型半導体に対してのショットキー障壁
(ベース電極とベース層間のショットキー障壁)が低く
なるのでベースコンタクト抵抗の低減が図れる。さら
に、ベース層と第1エミッタ層の価電子帯端のエネルギ
ー差を拡大することができるので、ホールのベース層へ
の閉じ込めを強くでき、第1エミッタ層の材料選択の自
由度も増す。
構成するときは、価電子帯端のエネルギー準位を上げる
ことができ、p型半導体に対してのショットキー障壁
(ベース電極とベース層間のショットキー障壁)が低く
なるのでベースコンタクト抵抗の低減が図れる。さら
に、ベース層と第1エミッタ層の価電子帯端のエネルギ
ー差を拡大することができるので、ホールのベース層へ
の閉じ込めを強くでき、第1エミッタ層の材料選択の自
由度も増す。
【0032】第2エミッタ層を第1エミッタ層と同じ材
料で構成するときは、第1及び第2エミッタ層間にエッ
チング停止層を設けることにより、ベースコンタクト形
成のためのメサエッチングで第2エミッタ層を選択的に
除去することが可能になり、第1エミッタ層に影響を与
えることがない。
料で構成するときは、第1及び第2エミッタ層間にエッ
チング停止層を設けることにより、ベースコンタクト形
成のためのメサエッチングで第2エミッタ層を選択的に
除去することが可能になり、第1エミッタ層に影響を与
えることがない。
【0033】第2エミッタ層が第1エミッタ層よりも電
子親和力が大きい材料で構成されるときは、第2エミッ
タ層の伝導帯が下がりエミッタ電極のコンタクト抵抗を
低減することができる。
子親和力が大きい材料で構成されるときは、第2エミッ
タ層の伝導帯が下がりエミッタ電極のコンタクト抵抗を
低減することができる。
【0034】第1エミッタ層にInGaP、第2エミッ
タ層にGaAsを用いた場合、第1エミッタ層のInG
aPのGa組成を、GaAsと格子整合するInGaP
のGa組成よりも充分に少ないGa組成とすることで、
たとえp型不純物が第1エミッタ層に一様に添加されて
いたとしても、エミッタ抵抗の低減、ニー電圧の低減が
図れる。
タ層にGaAsを用いた場合、第1エミッタ層のInG
aPのGa組成を、GaAsと格子整合するInGaP
のGa組成よりも充分に少ないGa組成とすることで、
たとえp型不純物が第1エミッタ層に一様に添加されて
いたとしても、エミッタ抵抗の低減、ニー電圧の低減が
図れる。
【図1】本発明の第1実施の形態に係るヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタを示す構成図である。
ポーラトランジスタを示す構成図である。
【図2】本発明の第2実施の形態に係るヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタを示す構成図である。
ポーラトランジスタを示す構成図である。
【図3】本発明の第3実施の形態に係るヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタを示す構成図である。
ポーラトランジスタを示す構成図である。
【図4】従来のヘテロ接合バイポーラトランジスタを示
す構成図である。
す構成図である。
21、35、41・・・ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ、22、42・・・半絶縁性の化合物半導体基板、
23、43・・・サブコレクタ層、24、44・・・コ
レクタ層、25、45・・・ベース層、26、46・・
・第1エミッタ層、27、47・・・第2エミッタ層、
28、48・・・キャップ層、29・・・エミッタ電
極、30・・・ベース電極、31・・・コレクタ電極、
32・・・絶縁膜、33、49・・・高濃度領域
スタ、22、42・・・半絶縁性の化合物半導体基板、
23、43・・・サブコレクタ層、24、44・・・コ
レクタ層、25、45・・・ベース層、26、46・・
・第1エミッタ層、27、47・・・第2エミッタ層、
28、48・・・キャップ層、29・・・エミッタ電
極、30・・・ベース電極、31・・・コレクタ電極、
32・・・絶縁膜、33、49・・・高濃度領域
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Fターム(参考) 4M104 AA04 AA07 BB11 BB15 CC01
DD17 FF03 FF13 FF22 GG06
HH15
5F003 AP04 AZ05 BA13 BA92 BB04
BB05 BB08 BC08 BE02 BE04
BE90 BF06 BG06 BH08 BH18
BH99 BM02 BM03 BP08 BP32
Claims (15)
- 【請求項1】 ベース層と、 該ベース層上に形成され、該ベース層より電子親和力と
バンドギャップの和が大きい第1のエミッタ層と、 該第1のエミッタ層上に形成された第1導電型の第2の
エミッタ層とを有し、 上記第1のエミッタ層上に形成されるベース電極に対応
する、第1のエミッタ層内に少なくとも第2導電型の不
純物領域が設けられていることを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項2】 前記ベース層及び前記第1エミッタ層が
ベース電極方向に延在し、前記ベース電極と前記延在し
たベース層との間に前記延在した第1エミッタ層が介在
して成ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記第1エミッタ層に添加された前記p
型不純物は、ベース電極に対応する領域に選択的に添加
されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装
置。 - 【請求項4】 前記ベース電極が前記第1エミッタ層と
接触する領域よりも広い領域に前記p型不純物が添加さ
れていることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。 - 【請求項5】 前記第1エミッタ層に添加された前記p
型不純物は、前記ベース電極形成前にZnの選択的拡散
によって添加されたことを特徴とする請求項3記載の半
導体装置。 - 【請求項6】 前記ベース層がSbを含むIII ーV族化
合物半導体で構成されることを特徴とする請求項1記載
の半導体装置。 - 【請求項7】 前記ベース層がGaAsSb,InGa
AsSb,GaSbのいづれか、またはこれらいずれか
を含む層で構成されることを特徴とする請求項1記載の
半導体装置。 - 【請求項8】 前記ベース層がGaAsまたはInGa
Asで構成されることを特徴とする請求項1記載の半導
体装置。 - 【請求項9】 前記第2エミッタ層は前記第1エミッタ
層に対して選択的に除去可能な材料で構成されることを
特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項10】 前記第1エミッタ層と前記第2エミッ
タ層とは同一材料で構成され、 前記第1エミッタ層と前記第2エミッタ層との間に、前
記第2エミッタ層だけ選択的に除去可能なエッチング停
止層が設けられて成ることを特徴とする請求項1記載の
半導体装置。 - 【請求項11】 前記第1エミッタ層が、III 族元素と
してIn,Ga,Alのうち少なくともひとつを、V族
元素としてAs,Pのうち少なくともひとつを含むIII
−V族化合物半導体層により構成されていることを特徴
とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項12】 前記第2エミッタ層が前記第1エミッ
タ層よりもバンドギャップの小さな材料で構成されるこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項13】 前記ベース電極方向に延在した前記第
1エミッタ層の前記ベース電極直下の前記ベース層領域
には、前記ベース電極との合金化層が形成されていない
領域が存在することを特徴とする請求項2記載の半導体
装置。 - 【請求項14】 前記第1エミッタ層の少なくともベー
ス電極近傍を除いた領域にp型不純物が面内で一様に添
加されて成ることを特徴とする請求項1記載の半導体装
置。 - 【請求項15】 前記第1エミッタ層はGaAsと格子
整合するInGaPのGa組成よりも充分に少ないGa
組成を有するInGaPよりなることを特徴とする請求
項1記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002148182A JP2003347307A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002148182A JP2003347307A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003347307A true JP2003347307A (ja) | 2003-12-05 |
Family
ID=29766870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002148182A Pending JP2003347307A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003347307A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006303474A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-11-02 | Sony Corp | ヘテロ接合バイポーラトランジスタ |
JP2014203941A (ja) * | 2013-04-04 | 2014-10-27 | 日本電信電話株式会社 | ヘテロ接合バイポーラトランジスタおよびその製造方法 |
US10665704B2 (en) | 2017-09-15 | 2020-05-26 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Bipolar transistor and radio-frequency power amplifier module |
-
2002
- 2002-05-22 JP JP2002148182A patent/JP2003347307A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006303474A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-11-02 | Sony Corp | ヘテロ接合バイポーラトランジスタ |
JP2014203941A (ja) * | 2013-04-04 | 2014-10-27 | 日本電信電話株式会社 | ヘテロ接合バイポーラトランジスタおよびその製造方法 |
US10665704B2 (en) | 2017-09-15 | 2020-05-26 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Bipolar transistor and radio-frequency power amplifier module |
US11164963B2 (en) | 2017-09-15 | 2021-11-02 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Bipolar transistor and radio-frequency power amplifier module |
TWI757522B (zh) * | 2017-09-15 | 2022-03-11 | 日商村田製作所股份有限公司 | 雙極性電晶體及高頻功率放大模組 |
US11978786B2 (en) | 2017-09-15 | 2024-05-07 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Bipolar transistor and radio-frequency power amplifier module |
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