JP2003342429A - ポリプロピレン系樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
ポリプロピレン系樹脂組成物およびその用途Info
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Abstract
明性に優れたポリプロピレン系樹脂組成物、およびその
用途を提供すること。 【解決手段】下記プロピレン系樹脂(A)60〜90重
量%、および下記特徴(B1)〜(B3)を有するエチ
レン系樹脂(B)40〜10重量%からなる組成物、並
びに、該組成物を中空成形して得られる中空成形品。プ
ロピレン系樹脂(A):下記(A1)のプロピレン重合
体成分(a)、および下記(A2)の共重合体成分
(b)からなり、MFRが0.1〜10g/10分であ
り、成分(a)の量が85〜98重量%である。 (A1)エチレン単位の含有量が0〜2重量%、α−オ
レフィン単位が0〜10重量% (A2)エチレンおよび/またはα−オレフィン単位が
15〜50重量% (B1)エチレンとα−オレフィンとの共重合体 (B2)MFRが0.1〜50g/10分 (B3)密度が865〜910kg/m3
Description
脂組成物およびその用途に関する。
は、耐熱性、剛性、透明性、耐薬品性、水蒸気バリア性
等の多くの特性に優れているため、洗剤、化粧品、医薬
品、飲料、食料品に例示される物品の保存、輸送用の中
空容器や、自動車部品、家電製品、工業用品、雑貨等の
中空成形品に広範に利用されている。しかしながら、衝
撃強度に劣るという欠点を有している。そこで、プロピ
レン系樹脂の衝撃強度を改良する目的で、エチレンをプ
ロピレンとブロック共重合させる方法や、さらにプロピ
レン−エチレンブロック共重合体に、エチレン系樹脂を
ブレンドする方法が多く提案されているが、十分なもの
ではなかった。
れた剛性を損なわずに耐衝撃性を改良した組成物とし
て、MFR=30g/10分のプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体か
らなるプロピレン系樹脂組成物が特開平6−19250
0号公報に開示されているが、当該組成物は耐衝撃性に
おいて十分とはいえない。また、MFR=30g/10
分のプロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレン
・α−オレフィン共重合体、および無機充填剤からなる
プロピレン系樹脂組成物が特開平9−87479号公報
に開示されており、当該組成物は剛性および耐衝撃性に
おいて改良されているものの、透明性の点で十分とはい
えない。本発明の目的は、耐衝撃性と剛性とのバランス
に優れ、かつ、透明性に優れたポリプロピレン系樹脂組
成物、およびその用途を提供することにある。
ン系樹脂(A)60〜90重量%、および下記エチレン
系樹脂(B)40〜10重量%からなるポリプロピレン
系樹脂組成物、並びに、該ポリプロピレン系樹脂組成物
を中空成形して得られる中空成形品にかかるものであ
る。プロピレン系樹脂(A):プロピレンを単独重合さ
せることにより得られるかプロピレンとエチレンおよび
/またはα−オレフィンとを共重合させて得られる下記
(A1)の特徴を有するプロピレン重合体成分(a)、
並びにプロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフ
ィンとを共重合させて得られる下記(A2)の特徴を有
するプロピレン−α−オレフィン共重合体成分(b)か
らなり、230℃におけるメルトフローレート(MF
R)が0.1〜10g/10分であり、成分(a)と成
分(b)との合計量を100重量%としたときの成分
(a)の量が85〜98重量%、成分(b)の量が15
〜2重量%であるプロピレン系樹脂。 (A1)エチレンから誘導される繰り返し単位の含有量
が0〜2重量%、炭素原子数4〜12のα−オレフィン
から誘導される繰り返し単位の含有量が0〜10重量
%。 (A2)エチレンおよび/または炭素原子数4〜12の
α−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含有量が
15〜50重量%。 エチレン系樹脂(B):下記特徴(B1)〜(B3)を
有する。 (B1)エチレンと炭素原子数3〜12のα−オレフィ
ンとの共重合体。 (B2)190℃におけるメルトフローレート(MF
R)が0.1〜50g/10分。 (B3)密度(d)が865〜910kg/m3。
成物は、プロピレン系樹脂(A)およびエチレン系樹脂
(B)からなり、プロピレン系樹脂(A)を主成分とす
る樹脂組成物であって、プロピレン系樹脂(A)60〜
90重量%(好ましくは65〜88重量%、より好まし
くは70〜87重量%、特に好ましくは75〜85重量
%)、およびエチレン系樹脂(B)40〜10重量%
(好ましくは35〜12重量%、より好ましくは30〜
13重量%、特に好ましくは25〜15重量%)からな
る樹脂組成物である。ここでの重量%の表記は、前記両
成分の合計量を100重量%とする表記である。エチレ
ン系樹脂(B)は少なすぎると、衝撃強度、透明性に劣
り、また、多すぎると剛性に劣るため、好ましくない。
(A)の230℃におけるメルトフローレート(MF
R)は0.1〜10g/10分の範囲にあり、好ましく
は0.3〜5g/10分、より好ましくは0.5〜3g
/10分であり、特に好ましくは0.8〜2g/10分
である。該メルトフローレートが低すぎると、溶融時の
粘度が高くなり成形機への負荷が大きくなり過ぎるため
好ましくない。該メルトフローレートが高いと、衝撃強
度に劣るため好ましくない。
(A)は、プロピレンを単独重合させることにより得ら
れるかプロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフ
ィンとを共重合させて得られる下記(A1)の特徴を有
するプロピレン重合体成分(a)、並びにプロピレンと
エチレンおよび/またはα−オレフィンとを共重合させ
て得られる下記(A2)の特徴を有するプロピレン−α
−オレフィン共重合体成分(b)からなり、成分(a)
と成分(b)との合計量を100重量%としたときの成
分(a)の量が85〜98重量%、成分(b)の量が1
5〜2重量%であるプロピレン系樹脂である。 (A1)エチレンから誘導される繰り返し単位の含有量
が0〜2重量%、炭素原子数4〜12のα−オレフィン
から誘導される繰り返し単位の含有量が0〜10重量
%。 (A2)エチレンおよび/または炭素原子数4〜12の
α−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含有量が
15〜50重量%。
分(a)および成分(b)をそれぞれ別個に製造したも
のをブレンドして用いてもよいし、成分(a)および成
分(b)をそれぞれ製造する2以上の工程を含む重合方
法により製造されるプロピレンブロック共重合体
(A’)を用いてもよいし、成分(a)または成分
(b)と同等のプロピレン系樹脂(A”)を前記プロピ
レンブロック共重合体(A’)とブレンドして用いても
よい。
(A’)とは、少なくとも下記の2つの工程を含む製造
方法により得られるプロピレン−α−オレフィン共重合
体を意味する。プロピレンブロック共重合体(A’)の
製造方法は、下記工程を含んでいれば良く、工程2以降
に多段重合を行っても構わない。また、溶液重合、バル
ク重合、気相重合のいずれのプロセスでも構わないが、
製造コストの観点から気相重合プロセスが好ましい。 工程1:プロピレンを単独重合させるかプロピレンとエ
チレンおよび/またはα−オレフィンとを共重合させて
プロピレン重合体成分(a)を製造する工程。 工程2:工程1で製造された成分(a)の存在下に、プ
ロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィンとを
共重合させてプロピレン−α−オレフィン共重合体成分
(b)を製造する工程。
成分(b)との合計量を100重量%としたときの成分
(a)の量は、85〜98重量%の範囲であり、好まし
くは87〜97重量%であり、より好ましくは88〜9
5重量%である。また、同様に成分(b)の量は15〜
2重量%の範囲であり、好ましくは13〜3重量%であ
り、より好ましくは12〜5重量%である。成分(b)
の量が少なすぎると、低温での衝撃強度が低下するため
好ましくない。また、成分(b)の量が多すぎると、透
明性が悪化するため好ましくない。なお、プロピレン系
樹脂(A”)を前記プロピレンブロック共重合体
(A’)とブレンドして用いる場合等においては、上述
の成分(a)の量や成分(b)の量としては、それぞれ
の成分に相当するものの合計量を用いるものとする。
エチレンから誘導される繰り返し単位の含有量は0〜2
重量%、炭素原子数4〜12のα−オレフィンから誘導
される繰り返し単位の含有量は0〜10重量%の範囲に
ある。好ましいエチレンから誘導される繰り返し単位の
含有量は0〜1重量%、炭素原子数4〜12のα−オレ
フィンから誘導される繰り返し単位の含有量は0〜5重
量%である。プロピレン系樹脂(A)中の成分(a)の
エチレンから誘導される繰り返し単位の含有量が多すぎ
たり、炭素原子数4〜12のα−オレフィンから誘導さ
れる繰り返し単位の含有量が多すぎると、剛性に劣るた
め好ましくない。
エチレンおよび/または炭素原子数4〜12のα−オレ
フィンから誘導される繰り返し単位の含有量は15〜5
0重量%の範囲にある。好ましいエチレンおよび/また
は炭素原子数4〜12のα−オレフィンから誘導される
繰り返し単位の含有量は20〜45重量%であり、さら
に好ましいエチレンおよび/または炭素原子数4〜12
のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含有量
は25〜40重量%である。プロピレン系樹脂(A)中
の成分(b)のエチレンおよび/または炭素原子数4〜
12のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含
有量が少ないと、低温での衝撃強度に劣るため好ましく
ない。また、成分(b)のエチレンおよび/または炭素
原子数4〜12のα−オレフィンから誘導される繰り返
し単位の含有量が多すぎると、該成分(b)が結晶性を
発現し透明性が悪化するため好ましくない。
極限粘度([η]b)は1〜5dl/gの範囲にあるこ
とが好ましい。より好ましい成分(b)の極限粘度
([η]b)は1.5〜4.5dl/gであり、さらに
好ましい成分(b)の極限粘度([η]b)は2〜4d
l/gである。該極限粘度([η]b)が低すぎると、
低温での衝撃強度に劣るため好ましくない。また、該極
限粘度([η]b)が高すぎると、透明性が悪化するた
め好ましくない。
は、エチレンと炭素原子数3〜12のα−オレフィンと
の共重合体であり、エチレンから誘導される繰り返し単
位を50重量%以上含有する結晶性の共重合体であるこ
とが好ましい。該α−オレフィンとしてプロピレン、ブ
テン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オ
クテン−1、およびデセン−1を例示することができ
る。好ましいα−オレフィンは、ブテン−1およびヘキ
セン−1である。
メルトフローレート(MFR)は、0.1〜50g/1
0分の範囲にあり、好ましくは0.3〜40g/10
分、より好ましくは0.5〜30g/10分、さらによ
り好ましくは1〜20g/10分である。該メルトフロ
ーレート(MFR)が低すぎると、本発明のポリプロピ
レン系樹脂組成物中のエチレン系樹脂(B)の分散粒径
が粗大化して透明性に劣ることになる。また、該メルト
フローレート(MFR)が高すぎると、衝撃強度が十分
でなくなり好ましくない。
5〜910kg/m3 の範囲にあり、好ましくは867
〜905kg/m3 、より好ましくは870〜902k
g/m3 、特に好ましくは875〜900kg/m3 で
ある。該密度(d)が低すぎると、プロピレン系樹脂
(A)との密度差が大きくなり透明性が悪化するため好
ましくない。また、該密度(d)が高すぎてもプロピレ
ン系樹脂(A)との密度差が大きくなり透明性が悪化
し、また、衝撃強度も悪化するため、好ましくない。
として、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基
を持つ遷移金属化合物を用いて調製される重合用触媒
(メタロセン触媒)の存在下に、エチレンとα−オレフ
ィンとを重合させる方法を例示することができる。特に
好ましい該製造方法として、特開平10−259211
号公報記載の製造方法が挙げられる。
明性をさらに改良したり、該樹脂組成物から成形品を得
る際の成形サイクルを短縮したりする効果の観点から、
結晶造核剤と組み合わせて用いてもよい。結晶造核剤の
使用量は、該樹脂組成物100重量%に対して、一般に
0.01〜0.5重量%である。結晶造核剤が0.01
重量%に満たないと、十分な効果が得られない。また、
結晶造核剤が0.5重量%を超えると前記効果は飽和
し、余分なコストがかかる場合がある。
脂(A)のための結晶造核剤が用いられ、例えばソルビ
トール系造核剤、有機リン酸塩系造核剤、カルボン酸の
金属塩造核剤、ロジン系造核剤、ポリマー造核剤、無機
化合物が挙げられる。具体例としては、1,3,2,4
−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−
(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−p
−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデ
ンソルビトール、ナトリウム−ビス−(4−t−ブチル
フェニル)フォスフェート、カリウム−ビス−(4−t
−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,
2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレ
ン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフ
ェート、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジ
ピン酸アルミニウム、安息香酸ナトリウム、ポリビニル
シクロアルカン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を
例示することができるが、これらに限定されるわけでは
ない。また、これら結晶造核剤の二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
物には、本発明の目的を損なわない範囲で適宜、タル
ク、炭酸カルシウム、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維等
の無機充填剤;中和剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候
剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、アンチブロッキ
ング剤、防曇剤、気泡防止剤、分散剤、難燃剤、抗菌
剤、蛍光増白剤、架橋剤、架橋助剤等の添加剤;染料、
顔料等の着色剤で例示される他の成分と組み合わせて用
いてもよい。
されない。該製造方法として、各成分を公知の混練機で
溶融混練して樹脂組成物を製造する方法を例示すること
ができる。混練機として、例えば単軸混練押出機、多軸
混練押出機、バンバリーミキサー等が挙げられる。溶融
混練条件は、混練時の剪断、加熱温度、剪断による発熱
などによって溶融樹脂の著しい劣化が起こらない限り、
特に制限されない。溶融樹脂の劣化を防止する観点か
ら、加熱温度を適正に設定したり、酸化防止剤や熱安定
剤を添加したりすることは、効果的である。
い成形することにより、さまざまな成形品を得ることが
できる。成形技術としては、例えば、射出成形、圧縮成
形、射出圧縮成形、Tダイフィルム成形、延伸フィルム
成形、インフレーションフィルム成形、シート成形、カ
レンダ成形、圧空成形、真空成形、パイプ成形、異型押
出成形、中空成形、射出中空成形、射出延伸中空成形、
ラミネート成形、発泡成形、発泡射出成形等が挙げられ
る。
層以上の層から構成される多層成形品を製造することも
できる。多層成形品として、(i)外層がエチレン−プ
ロピレンランダム共重合体からなり、内層が本発明の樹
脂組成物からなる、表面の光沢が改良された2層以上の
多層成形品や、(ii)外層と内層とが本発明の樹脂組成
物からなり、中間層がエチレン−ビニルアルコール共重
合体、ポリアミド樹脂、あるいはポリエチレンテレフタ
レート樹脂等からなる、ガスバリア性に優れた3層以上
の多層成形品を例示することができる。
るバリを粉砕して得られるリサイクル樹脂からなる層を
有していてもよい。また、このリサイクル樹脂は、他の
樹脂と組み合わせて用いてもよい。
得られる成形品は、フィルム、シート、トレー、ボト
ル、カップ、タンクなどの包装用材料や包装用容器とし
て、あるいは自動車、家電製品、建築材料、工業用品、
雑貨等の成形材料などとして広範囲に使用できる。
中でも中空成形用樹脂組成物として好適である。本発明
のポリプロピレン系樹脂組成物を中空成形することによ
り、衝撃強度と剛性とのバランスに優れ、かつ、透明性
に優れた中空成形容器が得られる。
本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではな
い。実施例および比較例で用いた評価方法は以下のとお
りである。
は、JIS K7210の条件14(Condition Number
14)の方法に従って230℃で測定した(単位;g/
10分)。エチレン系樹脂はJIS K6760に従い
190℃で測定した(単位;g/10分)。
定を行った(単位;dl/g)。
位;kg/m3)。
a)。
4時間以上静置された試験片について測定した(単位;
kJ/m2 )。
レスシートを用い、JIS K7105に従って測定し
た(単位;%)。
置後、(株)オリエンテック社製RTA−1T型万能試
験機を用いて、中空成形容器を縦方向に置いた状態で、
圧縮速度10mm/minで圧縮試験を行い、圧縮歪み
が4mmでの圧縮荷重を測定した(単位;N)。
キャップをした。その後、5℃の低温恒温槽で24時間
以上静置後、1.5mの高さからコンクリート床に容器
の底を下にして10回繰り返し自由落下後、容器の破
損、クラックの有無を観察した。10本の試験容器の未
破壊本数から残存率を測定した(単位;%)。
のとおりである。 1.プロピレンブロック共重合体(A’) プロピレンブロック共重合体(a):住友化学工業(株)
製の商品名が住友ノーブレン AS620G1なる共重
合体である。該共重合体のメルトフローレート(MF
R)は1.3g/10分であった。また、該共重合体は
プロピレン単独重合体成分84重量%、およびプロピレ
ン−エチレン共重合体成分16重量%からなり、該プロ
ピレン−エチレン共重合体成分中のエチレンから誘導さ
れる繰り返し単位の含有量は38重量%であり、極限粘
度([η]b)は3.2dl/gであった。
化学工業(株)製の商品名が住友ノーブレン AD571
なる共重合体である。該共重合体のメルトフローレート
(MFR)は0.6g/10分であった。また、該共重
合体はプロピレン単独重合体成分84重量%、およびプ
ロピレン−エチレン共重合体成分16重量%からなり、
該プロピレン−エチレン共重合体成分中のエチレンから
誘導される繰り返し単位の含有量は38重量%であり、
極限粘度([η]b)は2.8dl/gであった。
業(株)製の商品名がエクセレンFX CX2001な
るエチレン−ヘキセン−1共重合体である。この樹脂は
メタロセン触媒の存在下に製造された共重合体であっ
て、メルトフローレート(MFR)が2.0g/10
分、密度(d)が896kg/m3 であった。
(b):住友化学工業(株)製の商品名がエクセレンF
X CX1001なるエチレン−ヘキセン−1共重合体
である。この樹脂はメタロセン触媒の存在下に製造され
た共重合体であって、メルトフローレート(MFR)が
1.0g/10分、密度(d)が896kg/m3 であ
った。
(c):住友化学工業(株)製の商品名がスミカセンE
FV401なるエチレン−ヘキセン−1共重合体であ
る。この樹脂はメタロセン触媒の存在下に製造された共
重合体であって、メルトフローレート(MFR)が4.
0g/10分、密度(d)が902kg/m3 であっ
た。
(d):住友化学工業(株)製の商品名がエクセレンS
PO 201なるエチレン−プロピレン共重合体であ
る。この樹脂は、メルトフローレート(MFR)が0.
7g/10分、密度(d)が860kg/m3 であっ
た。
(e):住友化学工業(株)製の商品名がスミカセンα
GZ701なるエチレン−ヘキセン−1共重合体であ
る。この樹脂は実質的に従来型固体触媒の存在下に製造
された共重合体であって、メルトフローレート(MF
R)が6.0g/10分、密度(d)が918kg/m
3 であった。
品名が住友ノーブレンFS2011Cなる重合体であ
る。該重合体のメルトフローレート(MFR)は1.6
g/10分であった。
業(株)製の商品名が住友ノーブレンYE101なる重合
体である。該重合体のメルトフローレート(MFR)は
1.1g/10分であった。
(a)56重量部と、プロピレン単独重合体(a)23
重量部と、エチレン−α−オレフィン共重合体(a)2
1重量部とを、フルフライトタイプで直径が65mmの
スクリューを有する単軸押出機を用い、温度250℃、
スクリュー回転数100rpmにて溶融混練し、ポリプ
ロピレン系樹脂組成物を得た。このポリプロピレン系樹
脂組成物のメルトフローレート(MFR)は1.5g/
10分、プロピレン系樹脂(A)中の成分(a)の含有
量は88.7重量%、成分(b)の含有量は11.3重
量%であった(表1〜3参照)。また、該ポリプロピレ
ン系樹脂組成物からなるプレスシートの曲げ弾性率は8
70MPa、アイゾット衝撃値は52kJ/m2 、透過
率は71%であり、剛性、衝撃強度、透明性に優れるも
のであった(表5参照)。
ライトタイプで直径が50mmのスクリューを有する
(株)日本製鋼所製NB3B型中空成形機にて、押出量
20kg/h、ダイ温度230℃でホットパリソンに押
出した。該ホットパリソンを、15℃に温度調節し、予
め金型の内面に(株)王子油化合成紙製の商品名がユポ
なる厚さ100μmの合成樹脂製インモールドラベルを
インサートした金型にて、温度調節したホットパリソン
を挟んだ後、これに圧力0.6MPaの圧縮空気を15
秒間吹き込み、重量が30g、側面の厚さが約0.7m
m、容量が500mlの細口楕円形状のインモールドラ
ベル付き中空成形容器を製造した。この中空成形容器の
ブロー成形性は良好であり、また、圧縮強度は132
N、落下強度は100%、透過率は85%であり、剛
性、低温での衝撃強度、透明性ともに優れるものであっ
た(表5参照)。
実施例1と同様に溶融混練してポリプロピレン系樹脂組
成物を得た。また、実施例1と同様の方法でプレスシー
トおよび中空成形容器を製造、得られた物性を表5にそ
れぞれ示した。これらの組成物からの中空成形容器のブ
ロー成形性は良好であり、剛性、低温での衝撃強度、透
明性ともに優れるものであった。
実施例1と同様に溶融混練してポリプロピレン系樹脂組
成物を得た。また、実施例1と同様の方法でプレスシー
トおよび中空成形容器を製造し、得られた物性を表5に
それぞれ示した。これらの組成物からの中空成形容器の
ブロー成形性は良好であり、剛性、低温での衝撃強度に
優れていたが、透明性に劣るものであった。
実施例1と同様に溶融混練してポリプロピレン系樹脂組
成物を得た。また、実施例1と同様の方法でプレスシー
トおよび中空成形容器を製造し、得られた物性を表5に
それぞれ示した。これらの組成物からの中空成形容器の
ブロー成形性は良好であり、剛性、透明性ともに優れて
いたが、低温での衝撃強度に劣るものであった。
衝撃性と剛性とのバランスに優れ、かつ、透明性に優れ
たポリプロピレン系樹脂組成物、およびそれを用いて得
られる耐衝撃性と剛性とのバランスに優れ、かつ、透明
性に優れた中空成形品が提供される。
Claims (3)
- 【請求項1】下記プロピレン系樹脂(A)60〜90重
量%、および下記エチレン系樹脂(B)40〜10重量
%からなるポリプロピレン系樹脂組成物。 プロピレン系樹脂(A):プロピレンを単独重合させる
ことにより得られるかプロピレンとエチレンおよび/ま
たはα−オレフィンとを共重合させて得られる下記(A
1)の特徴を有するプロピレン重合体成分(a)、並び
にプロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィン
とを共重合させて得られる下記(A2)の特徴を有する
プロピレン−α−オレフィン共重合体成分(b)からな
り、230℃におけるメルトフローレート(MFR)が
0.1〜10g/10分であり、成分(a)と成分
(b)との合計量を100重量%としたときの成分
(a)の量が85〜98重量%、成分(b)の量が15
〜2重量%であるプロピレン系樹脂。 (A1)エチレンから誘導される繰り返し単位の含有量
が0〜2重量%、炭素原子数4〜12のα−オレフィン
から誘導される繰り返し単位の含有量が0〜10重量
%。 (A2)エチレンおよび/または炭素原子数4〜12の
α−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含有量が
15〜50重量%。 エチレン系樹脂(B):下記特徴(B1)〜(B3)を
有する。 (B1)エチレンと炭素原子数3〜12のα−オレフィ
ンとの共重合体。 (B2)190℃におけるメルトフローレート(MF
R)が0.1〜50g/10分。 (B3)密度(d)が865〜910kg/m3。 - 【請求項2】請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成
物100重量部、および結晶造核剤0.01〜0.5重
量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。 - 【請求項3】請求項1または2記載のポリプロピレン系
樹脂組成物を中空成形して得られる中空成形品。
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