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JP2003341069A - ノズルプレート及びその製造方法並びにインクジェットヘッド - Google Patents

ノズルプレート及びその製造方法並びにインクジェットヘッド

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Publication number
JP2003341069A
JP2003341069A JP2002150559A JP2002150559A JP2003341069A JP 2003341069 A JP2003341069 A JP 2003341069A JP 2002150559 A JP2002150559 A JP 2002150559A JP 2002150559 A JP2002150559 A JP 2002150559A JP 2003341069 A JP2003341069 A JP 2003341069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
pitch
nozzle opening
openings
opening group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002150559A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Saeki
真治 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SII Printek Inc
Original Assignee
SII Printek Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SII Printek Inc filed Critical SII Printek Inc
Priority to JP2002150559A priority Critical patent/JP2003341069A/ja
Publication of JP2003341069A publication Critical patent/JP2003341069A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷品質を向上すると共にコストを低減した
ノズルプレート及びその製造方法並びにインクジェット
ヘッドを提供する。 【解決手段】 所定のノズル開口群25毎の加工を複数
回繰り返して形成された液滴を吐出する複数のノズル開
口24を有するノズルプレート23において、隣り合う
前記液滴の着弾位置が並設方向に理想のピッチとなる隣
接する前記ノズル開口24同士の設計上の間隔である基
準ピッチに対して、前記ノズル開口群25内の隣接する
ノズル開口24同士の間隔であるノズルピッチdを広
げ、且つ前記ノズル開口群25の端部のノズル開口24
aと、これに隣接するノズル開口群25の端部のノズル
開口24bとの間隔である加工ピッチLiを狭める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドに設けられてインク滴を吐出するノズルプレート及
びその製造方法並びにインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インク滴を吐出する複数のノ
ズル開口を有するノズルプレートの設けられたインクジ
ェットヘッドを用いて被記録媒体に文字や画像を記録す
るインクジェット式記録装置が知られている。
【0003】このようなインクジェットヘッドでは、ノ
ズルプレートのノズル開口の位置によって、インク滴の
着弾位置に誤差が生じ、記録品質を低下させてしまう。
【0004】また、ノズル開口の形成精度によっては、
インク滴の吐出方向も変化してしまうため、インク滴の
着弾位置に誤差が生じてしまう。
【0005】このため、インクジェットヘッドに用いら
れるノズルプレートには、ノズル開口をμmオーダの精
密な加工により形成する必要があり、従来では、例え
ば、エキシマレーザ等のレーザ光を照射することにより
ノズル開口の形成を高精度に行っていた。
【0006】しかしながら、このようなレーザ光を用い
たノズル開口の形成では、レーザ加工装置によってノズ
ル開口を一つずつ形成すると製造時間がかかり、高コス
トになってしまうという問題がある。
【0007】このため、複数のノズル開口を同時に加工
してノズル開口群を形成し、このノズル開口群を複数繰
り返し形成することで、製造コストを低減していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノズル
開口群の加工単位毎に形成されるノズル開口の特性に僅
かな差があり、吐出される液滴の吐出特性に変化が生じ
てしまう。このような変化を加工時にコントロールする
には時間がかかり高コストになってしまうため、コント
ロールするのは現実的には困難であるという問題があ
る。
【0009】このため、隣接するノズル開口群同士の間
隔である加工ピッチの精度をいくら良くしても、ノズル
開口群の加工単位毎に粗密の誤差が生じてしまう。この
とき、インク滴の着弾位置は、加工ピッチが狭まる方向
の誤差が生じても見た目上では特に問題ないが、広がる
方向に誤差が生じた場合、ノズルプレートを用いたイン
クジェットヘッドによって被記録媒体に印字すると、隣
り合うノズル開口群同士の間にスジ状の印字されない領
域が発生して印刷品質が低下してしまうという問題があ
る。
【0010】本発明はこのような事情に鑑み、印刷品質
を向上すると共にコストを低減したノズルプレート及び
その製造方法並びにインクジェットヘッドを提供するこ
とを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の第1の態様は、所定のノズル開口群毎の加工を複数
回繰り返して形成された液滴を吐出する複数のノズル開
口を有するノズルプレートにおいて、隣り合う前記液滴
の着弾位置が並設方向に理想のピッチとなる隣接する前
記ノズル開口同士の設計上の間隔である基準ピッチに対
して、前記ノズル開口群内の隣接するノズル開口同士の
間隔であるノズルピッチを広げ、且つ前記ノズル開口群
の端部のノズル開口と、これに隣接するノズル開口群の
端部のノズル開口との間隔である加工ピッチを狭めたこ
とを特徴とするノズルプレートにある。
【0012】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記ノズルピッチd、前記基準ピッチp、前記ノズ
ル開口群のノズル開口数n、前記ノズル開口群の端部の
ノズル開口と、これに隣接するノズル開口群の端部のノ
ズル開口とのインク滴の着弾位置の誤差eとすると、前
記加工ピッチLiが下記式(1)を満たし、且つ前記ノ
ズルピッチdが下記式(2)を満たすことを特徴とする
ノズルプレートにある。
【0013】
【数4】
【0014】
【数5】
【0015】本発明の第3の態様は、第2の態様におい
て、前記加工ピッチが下記式(3)を満たすことを特徴
とするノズルプレートにある。
【0016】
【数6】
【0017】本発明の第4の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記ノズル開口が並設されたノズル列
が2列並列されていることを特徴とするノズルプレート
にある。
【0018】本発明の第5の態様は、第4の態様におい
て、前記ノズル列の全てのノズル開口が並列方向の位置
が異なることを特徴とするノズルプレートにある。
【0019】本発明の第6の態様は、第4又は5の態様
において、前記ノズルピッチが一方のノズル列のノズル
開口と、これに並設方向に隣接する他方のノズル列のノ
ズル開口との間隔であり、且つ前記加工ピッチが一方の
ノズル列の前記ノズル開口群と、他方のノズル列の前記
ノズル開口群との間隔であることを特徴とするノズルプ
レートにある。
【0020】本発明の第7の態様は、第1〜6の何れか
の態様において、前記ノズル開口がレーザ加工により形
成されていることを特徴とするノズルプレートにある。
【0021】本発明の第8の態様は、第1〜7の何れか
の態様のノズルプレートを具備するインクジェットヘッ
ドにある。
【0022】本発明の第9の態様は、所定のノズル開口
群毎の加工を複数回繰り返して形成された液滴を吐出す
る複数のノズル開口を有するノズルプレートの製造方法
において、前記隣り合う液滴の着弾位置が並設方向に理
想のピッチとなる隣接する前記ノズル開口同士の設計上
の間隔である基準ピッチに対して、前記ノズル開口群内
の隣接するノズル開口同士の間隔であるノズルピッチを
広げて形成すると共に、前記ノズル開口群の端部のノズ
ル開口と、これに隣接するノズル開口群の端部のノズル
開口との間隔である加工ピッチを狭めて形成することを
特徴とするノズルプレートの製造方法にある。
【0023】本発明の第10の態様は、第9の態様にお
いて、前記ノズル開口が並設されたノズル列を2列並列
して形成することを特徴とするノズルプレートの製造方
法にある。
【0024】本発明の第11の態様は、第10の態様に
おいて、前記ノズル列の全てのノズル開口が並列方向の
位置が異なるように形成することを特徴とするノズルプ
レートの製造方法にある。
【0025】本発明の第12の態様は、第9〜11の何
れかの態様において、前記ノズル開口をレーザ加工によ
り形成することを特徴とするノズルプレートの製造方法
にある。
【0026】かかる本発明では、ノズル開口群内の隣接
するノズル開口同士のノズルピッチを広げると共に、隣
接するノズル開口群同士の加工ピッチを狭めることで、
インク滴の着弾位置の誤差が広がる方向に生じても、被
記録媒体に印刷した際のノズル開口群同士の間にスジ状
の印字されない領域が生じるのを防止して印刷品質を向
上すると共に製造コストを低減することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施形態に基づい
て詳細に説明する。
【0028】(実施形態1)図1は、実施形態1に係る
インクジェットヘッドの分解斜視図であり、図2は、実
施形態1に係るヘッドチップの分解斜視図及び要部拡大
断面斜視図である。
【0029】図示するように、本実施形態のインクジェ
ットヘッド10は、ヘッドチップ11と、このヘッドチ
ップ11の一方面側に設けられるベースプレート12
と、ヘッドチップ11の他方面側に設けられるヘッドカ
バー13と、ヘッドチップ11を駆動するための駆動回
路14が設けられた配線基板15とを具備する。
【0030】まず、ヘッドチップ11について詳しく説
明する。
【0031】図2に示すように、ヘッドチップ11を構
成する圧電セラミックプレート16には、ノズル開口2
4に連通してインク滴を吐出する複数の溝17が並設さ
れ、各溝17は側壁18で隔離されている。各溝17の
側壁18には、溝17の開口側に長手方向に亘って駆動
電界印加用の電極19が設けられている。
【0032】圧電セラミックプレート16に形成された
溝17は、例えば、円盤状のダイスカッターにより形成
され、深さが徐々に浅くなった部分は、ダイスカッター
の形状により形成されてしまう。また、各溝17内に形
成される電極19は、例えば、公知の斜め方向からの蒸
着により形成される。
【0033】圧電セラミックプレート16の溝17の開
口側には、インク室プレート20が接合されている。イ
ンク室プレート20には、各溝17の浅くなった他端部
のみと連通する凹部となるインク室21と、このインク
室21の底部から溝17とは反対方向に貫通するインク
供給口22とを有する。
【0034】ここで、本実施形態では、各溝17は、ブ
ラック(B)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シア
ン(C)の各色のインクに対応したグループに分かれて
おり、インク室21及びインク供給口22は、それぞれ
4つずつ設けられている。
【0035】なお、インク室プレート20は、セラミッ
クプレート以外の材質で形成することができるが、圧電
セラミックプレート16との接合後の変形等を考える
と、熱膨張率の近似したセラミックプレートを用いるの
が好ましい。
【0036】また、圧電セラミックプレート16とイン
ク室プレート20との接合体の溝17が開口している端
面には、ノズルプレート23が接合されており、ノズル
プレート23の各溝17に対向する位置にはノズル開口
24が形成されている。
【0037】本実施形態では、ノズルプレート23は、
圧電セラミックプレート16とインク室プレート20と
の接合体の溝17が開口している端面の面積よりも大き
くなっている。このノズルプレート23は、ポリイミド
フィルムなどに、例えば、エキシマレーザ装置を用いて
所定のノズル開口群毎の加工を複数回繰り返して形成す
ることで、ノズル開口24を形成したものである。
【0038】ここで、ノズルプレート23について詳細
に説明する。なお、図3は、ノズルプレートの平面図で
ある。
【0039】図示するように、ノズル開口24は、ノズ
ル開口24から吐出された液滴の被記録媒体への着弾位
置が並設方向に理想のピッチとなる隣接するノズル開口
24同士の設計上の間隔である基準ピッチに対して、ノ
ズル開口群25内の隣接するノズル開口24同士の間隔
であるノズルピッチを広げ、且つノズル開口群25の端
部のノズル開口24aと、これに隣接するノズル開口群
25の端部のノズル開口24bとの間隔である加工ピッ
チを狭めるように形成されている。
【0040】詳しくは、ノズル開口24は、基準ピッチ
p、ノズル開口群のノズル開口数n、ノズル開口群25
の端部のノズル開口24aと、これに隣接するノズル開
口群25の端部のノズル開口24bとのインク滴の着弾
位置の誤差eとすると、加工ピッチLiは下記式(1)
を満たし、且つノズルピッチdは下記式(2)を満たす
ように形成される。
【0041】
【数7】
【0042】
【数8】
【0043】例えば、ノズルプレート23が180dp
iの印刷ができるとすると基準ピッチpは141.1μ
mとなり、ノズル開口群のノズル開口数nが30、イン
ク滴の着弾位置の誤差eが10μmとすると、上記式
(1)及び式(2)から、Li=p−eとした場合、加
工ピッチLiは、131.1μmとなり、ノズルピッチ
dは、141.4μmとなる。
【0044】なお、上記ノズルピッチdは、正確には式
(2)より141.4448・・μmとなるが、これは
現実的には制御困難な値であるので141.4μmとし
た。この場合、丸めた誤差の影響が出るが、加工ピッチ
Liを132.4μmとするとこにより影響を無くすこ
とができる。これについては詳しくは後述する。
【0045】このように、ノズル開口群25内の隣接す
るノズル開口24のノズルピッチdを均等に微少に広
げ、このノズルピッチdを広げた分、加工ピッチLiを
狭めるようにしたため、被記録媒体に印刷した際に、隣
接するノズル開口群25同士の間にスジ状の印字されな
い領域が生じることなく、印刷品質を向上することがで
きる。
【0046】また、ノズル開口群25毎にノズル開口2
4を形成するため、製造コストを低減することができ
る。
【0047】なお、本実施形態では、誤差eが10μm
の場合、加工ピッチLiを基準ピッチpより10μm狭
めるようにしたが、加工ピッチLiは、上記式(1)よ
り、基準ピッチpより5〜20μm狭めるようにすれ
ば、同様の効果を得ることができ、さらに好ましくは、
加工ピッチLiを下記式(3)を満たすように、すなわ
ち、基準ピッチpより10〜15μm狭めるようにすれ
ば、より顕著な効果を得ることができる。
【0048】
【数9】
【0049】また、図示しないが、ノズルプレート23
の被印刷物に対向する面には、インクの付着等を防止す
るために撥水性を有する撥水膜が設けられている。
【0050】また、本実施形態では、図2に示すよう
に、圧電セラミックプレート16とインク室プレート2
0との接合体の溝17が開口している端部の周囲には、
ノズル支持プレート26が配置されている。このノズル
支持プレート26は、ノズルプレート24の接合体端面
の外側と接合されて、ノズルプレート24を安定して保
持するためのものである。
【0051】このような構成のヘッドチップ11は、ま
ず、圧電セラミックプレート16とインク室プレート2
0とを接合し、その接合体の端面にノズルプレート23
を接合する。次いで、ノズルプレート23の外側面、及
び圧電セラミックプレート16とインク室プレート20
との接合体にノズル支持プレート26を嵌合接着するこ
とにより形成される。
【0052】ここで、ノズルプレート23の製造方法に
ついて詳細に説明する。なお、図4は、ノズルプレート
の製造方法を示す平面図である。
【0053】図4(a)に示すように、ポリイミドフィ
ルムからなるノズルプレート23に1つ目の第1ノズル
開口群25aを形成する。
【0054】この第1ノズル開口群25aは、隣接する
ノズル開口24同士のノズルピッチdが、基準ピッチ
p、インク滴の着弾位置の誤差e、ノズル開口群25a
のノズル開口数nとすると上記式(1)及び(2)を満
たすように形成する。
【0055】例えば、本実施形態では、ノズルプレート
23が180dpiの印刷を行うとすると基準ピッチp
が141.1μmとなり、また、ノズル開口群25aの
ノズル開口数nが30、インク滴の着弾位置の誤差eが
10μmの場合、式(1)を満たすように加工ピッチL
iを上記誤差分(10μm)縮めた131.1μmとす
ると、式(2)よりノズルピッチdは、141.44
5μmとなる。
【0056】次いで、図4(b)に示すように、ノズル
プレート23に第1ノズル開口群25aに隣接する2つ
目の第2ノズル開口群25bを形成する。
【0057】この第2ノズル開口群25bも、第1ノズ
ル開口群25aのノズルピッチdと同様のノズルピッ
チdで形成し、且つ第1ノズル開口群25aの端部の
ノズル開口24aと、第2ノズル開口群25bの端部の
ノズル開口24bとの隙間である加工ピッチLiを上
記式(1)を満たすように形成する。本実施形態では、
加工ピッチLiをp−eとしたため、131.1μm
で形成した。
【0058】このように、第1ノズル開口群25aのノ
ズルピッチdを広げた分、第1ノズル開口群25aと
第2ノズル開口群25bとの加工ピッチLiを狭め
た。
【0059】次いで、図4(c)に示すように、ノズル
プレート23に第2のノズル開口群25bに隣接する3
つ目の第3ノズル開口群25cを形成する。
【0060】この第3ノズル開口群25cも、第1及び
第2ノズル開口群25a及び25bのノズルピッチd
及びdと同様のノズルピッチdで形成し、且つ第2
ノズル開口群25bの端部のノズル開口24cと、第3
ノズル開口群25cの端部のノズル開口24dとの隙間
である加工ピッチLiを上記式(1)を満たすように
形成する。本実施形態では、加工ピッチLiもp−e
としたため、加工ピッチLiと同様に131.1μm
で形成した。
【0061】このように、第2ノズル開口群25bのノ
ズルピッチdを広げた分、第2ノズル開口群25bと
第3ノズル開口群25cとの加工ピッチLiを狭め
た。
【0062】このようなノズル開口群25a〜25cを
複数回繰り返し形成することで、ノズルプレート23に
ノズル開口24を形成することができる。 このとき、
ノズル開口群25a〜25cのノズルピッチd〜d
は、ノズル開口群25a〜25c内のノズル開口24同
士の間隔の数で均等に微少に広げたため、印字品質に悪
影響を及ぼすことなく、ノズル開口群25a〜25c同
士の間隔である加工ピッチLi及びLiを狭めて、
印字品質を向上することができる。
【0063】また、ノズル開口群25a〜25cと、同
時に複数個のノズル開口24を形成することで製造コス
トを低減することができる。
【0064】なお、本実施形態では、ノズルピッチd
〜dを141.445μmとして説明したが、この値
を指定するのが困難な場合は、ノズルピッチd〜d
を141.4μmとし、加工ピッチLi及びLi
132.4μmとしても良い。以下にその理由を説明す
る。
【0065】図4(b)において、第1ノズル開口群2
5aの左端のノズル開口24eと、第2ノズル開口群2
5bの左端のノズル開口24bとの距離の理想値は、基
準ピッチpのn倍であることは言うまでもない。前述の
式(1)及び(2)は、この関係を満たすように設定さ
れている。すなわち、ノズル開口24eとノズル開口4
bとの距離は、dx(n−1)+Liで表され、式
(2)を代入すると、p×nとなる。したがって、ノズ
ルピッチdの丸めた値分(本実施形態では少なくした分
=約1.3μm)、加工ピッチを増加させれば全体のノ
ズルピッチは精度を保つことが出来、加工ピッチは13
1.1+1.3=132.4μmとなる。
【0066】また、加工ピッチが式(3)を満たすよう
にするためには、加工ピッチを129.5μmとし、ノ
ズルピッチを141.5μmすれば良い。
【0067】以下に、このようなノズルプレート23を
具備するヘッドチップ11を用いた本実施形態のインク
ジェットヘッド10について説明する。なお、図5は、
インクジェットヘッドの製造工程の一例を示す斜視図で
ある。
【0068】図1及び図5に示すように、本実施形態の
インクジェットヘッド10は、ヘッドチップ11を構成
する圧電セラミックプレート16のノズル開口24側と
は反対側の端部には電極19に接続される図示しない配
線パターンが形成されており、この配線パターンには異
方性導電膜27を介してフレキシブルケーブル28が接
合される。
【0069】また、圧電セラミックプレート16とイン
ク室プレート20との接合体のノズル支持プレート26
の後端側には、圧電セラミックプレート16側のアルミ
ニウム製のベースプレート12と、インク室プレート2
0側のヘッドカバー13とが組み付けられる。ベースプ
レート12とヘッドカバー13とは、ベースプレート1
2の係止孔12aにヘッドカバー13の係止シャフト1
3aを係合することにより固定され、両者で圧電セラミ
ックプレート16とインク室プレート20との接合体を
挟持する。ヘッドカバー13には、インク室プレート2
0のインク供給口22のそれぞれに連通するインク導入
路29が設けられている。
【0070】また、図5(a)に示すように、圧電セラ
ミックプレート16の後端部側に突出したベースプレー
ト12上には、配線基板15が固着される。ここで、配
線基板15上にはヘッドチップ11を駆動するための駆
動ICを有する駆動回路14が搭載され、駆動回路14
とフレキシブルケーブル28とが異方性導電接着膜30
を介して接続される。すなわち、圧電セラミックプレー
ト16の電極19から引き出された配線パターンと駆動
回路14とが、フレキシブルケーブル28を介して接続
される。これにより、図5(b)のインクジェットヘッ
ド10が完成する。
【0071】このようなインクジェットヘッド10は、
インクカートリッジを保持するタンクホルダ31に組み
付けられてヘッドユニット40が形成される。
【0072】このタンクホルダの一例を図6に示す。図
6に示すタンクホルダ31は、一方面が開口した略箱形
形状をなし、インクカートリッジが着脱自在に保持可能
なものである。また、底壁上面には、インクカートリッ
ジの底部に形成された開口部であるインク供給口と連結
する連結部32が設けられている。連結部32は、例え
ば、ブラック(B)、イエロー(Y)、マゼンダ
(M)、シアン(C)の各色のインク毎に設けられてい
る。連結部32内には図示しないインク流路が形成さ
れ、その開口となる連結部32の先端には、フィルタ3
3が設けられている。また、連結部32内に形成された
インク流路は底壁の裏面側まで連通して形成され、各イ
ンク流路は、タンクホルダ31の裏面側に設けられた流
路基板34内の図示しないインク流路を介して流路基板
34の側壁に開口するヘッド連結口35に連通する。こ
のヘッド連結口35はタンクホルダ31の側面側に開口
し、当該側壁の底部には、上述したインクジェットヘッ
ド10を保持するインクジェットヘッド保持部36が設
けられている。インクジェットヘッド保持部36は、配
線基板15上に設けられた駆動回路14を包囲する略コ
字状に立設された包囲壁37と、包囲壁37内にあって
インクジェットヘッド10のベースプレート12及び配
線基板15に設けられた係止孔12bと係合する係合シ
ャフト38が立設されている。
【0073】従って、このインクジェットヘッド保持部
36にインクジェットヘッド10を搭載してヘッドユニ
ット40が完成する。このとき、ヘッドカバー13に形
成されたインク導入路29が流路基板34のヘッド連結
口35に連結される。これにより、タンクホルダ31の
連結部32を介してインクカートリッジから導入された
インクは、流路基板34内のインク流路を通ってインク
ジェットヘッド10のインク導入路29に導入され、イ
ンク室21を介して溝17内に充填される。
【0074】そして、このようなヘッドユニット40
は、インクジェット式記録装置に搭載されて被記録媒体
に文字及び画像を記録することができる。
【0075】(実施形態2)図7は、実施形態2に係る
ノズルプレートの平面図である。
【0076】図示するように、本実施形態のノズルプレ
ート23Aには、ノズル開口24Aが並設されたノズル
列50、51が2列設けられている。
【0077】このようなノズル列50、51は、全ての
ノズル開口24Aが並列方向の位置が異なるように配置
されており、本実施形態では、一方のノズル列50の隣
接するノズル開口24Aのノズルピッチの略中央に他方
のノズル列51のノズル開口24Aが配置されている。
【0078】すなわち、ノズルプレート23Aのノズル
開口24Aは、ノズルピッチが上述した実施形態1の略
半分で、且つノズル開口数が2倍の360dpiの印刷
を行うことができる。
【0079】このような2列のノズル列50、51も、
所定のノズル開口群25Aを複数回繰り返し形成するこ
とで形成されている。
【0080】このような構成のノズルプレート23Aで
は、ノズル列50、51のそれぞれのノズルピッチd及
び加工ピッチLiは、上記式(1)及び式(2)、好ま
しくは式(3)を満たすように形成される。
【0081】すなわち、ノズル列50のノズル開口24
Aと、ノズル列51のノズル開口24Aとの間隔はd/
2となり、ノズル列50のノズル開口群25Aの端部の
ノズル開口24Aと、ノズル列51のノズル開口群25
Aの端部のノズル開口24Aとの間隔はLi/2とな
る。
【0082】このように、本実施形態でも、ノズル列5
0、51のそれぞれで、基準ピッチpに対して、ノズル
ピッチdを広げることで、加工ピッチLiを狭め、ノズ
ルピッチdを微少量だけ広げて印刷品質に悪影響を及ぼ
すのを防止して、隣接するノズル開口群同士の間にスジ
状の印刷されない領域が生じるのを防止して印刷品質を
向上すると共に製造コストを低減することができる。
【0083】なお、本実施形態では、ノズルプレート2
3Aにノズル列50、51を形成したが、これに限定さ
れず、上述した実施形態1のインクジェットヘッドをノ
ズル列50、51と同様の配置となるように2個並設す
るようにしてもよい。
【0084】(他の実施形態)以上、本発明の実施形態
1及び2を説明したが、ノズルプレート及びその製造方
法並びにインクジェットヘッドの基本的構成は上述した
ものに限定されるものではない。
【0085】例えば、上述した実施形態1及び2のノズ
ルプレート23、23Aを具備するインクジェットヘッ
ドを走査方向に移動する1パス印刷を複数パス行ったと
しても、同様の効果を得ることができる。
【0086】また、上述した実施形態1及び2では、イ
ンクカートリッジ型のインクジェットヘッドを例示した
が、特にこれに限定されず、例えば、インクを貯留する
インクタンクが別途設けられたインクジェットヘッドで
もよく、また、インクジェットヘッドが移動するシリア
ル型インクジェット式記録装置に搭載されるインクジェ
ットヘッドや、インクジェットヘッドが固定されるライ
ン型のインクジェットヘッド等、特に限定されない。
【0087】さらに、上述した実施形態1及び2のイン
クジェットヘッドでは、圧電セラミックプレート16に
溝17を形成したインクジェットヘッド10を例示した
が、これに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材
料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の
インクジェットヘッドや発熱素子等の発熱で発生するバ
ブルによってインク滴を吐出させるインクジェットヘッ
ド等、種々の構造のインクジェットヘッドにノズルプレ
ートを適用することができることは言うまでもない。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ノズ
ル開口群内の隣接するノズル開口同士のノズルピッチを
広げると共に、隣接するノズル開口群同士の加工ピッチ
を狭めることで、インク滴の着弾位置の誤差が広がる方
向に生じても、被記録媒体に印刷した際のノズル開口群
同士の間にスジ状の印字されない領域が生じるのを防止
して印刷品質を向上すると共に製造コストを低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェットヘッ
ドの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るヘッドチップの分解
斜視図及び要部拡大断面斜視図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るノズルプレートの平
面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るノズルプレートの製
造方法を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るインクジェットヘッ
ドの製造工程の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態1に係るタンクホルダの斜視
図及びヘッドユニットの斜視図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るノズルプレートの平
面図である。
【符号の説明】
10 インクジェットヘッド 11 ヘッドチップ 12 ベースプレート 13 ヘッドカバー 16 圧電セラミックプレート 17 溝 18 側壁 19 電極 20 インク室プレート 23、23A ノズルプレート 24、24A、24a、24b、24c、24d、24
e ノズル開口 25、25A、25a、25b、25c ノズル開口群 31 タンクホルダ 50、51 ノズル列

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のノズル開口群毎の加工を複数回繰
    り返して形成された液滴を吐出する複数のノズル開口を
    有するノズルプレートにおいて、 隣り合う前記液滴の着弾位置が並設方向に理想のピッチ
    となる隣接する前記ノズル開口同士の設計上の間隔であ
    る基準ピッチに対して、前記ノズル開口群内の隣接する
    ノズル開口同士の間隔であるノズルピッチを広げ、且つ
    前記ノズル開口群の端部のノズル開口と、これに隣接す
    るノズル開口群の端部のノズル開口との間隔である加工
    ピッチを狭めたことを特徴とするノズルプレート。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ノズルピッチ
    d、前記基準ピッチp、前記ノズル開口群のノズル開口
    数n、前記ノズル開口群の端部のノズル開口と、これに
    隣接するノズル開口群の端部のノズル開口とのインク滴
    の着弾位置の誤差eとすると、前記加工ピッチLiが下
    記式(1)を満たし、且つ前記ノズルピッチdが下記式
    (2)を満たすことを特徴とするノズルプレート。 【数1】 【数2】
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記加工ピッチが下
    記式(3)を満たすことを特徴とするノズルプレート。 【数3】
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記ノ
    ズル開口が並設されたノズル列が2列並列されているこ
    とを特徴とするノズルプレート。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記ノズル列の全て
    のノズル開口が並列方向の位置が異なることを特徴とす
    るノズルプレート。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、前記ノズルピ
    ッチが一方のノズル列のノズル開口と、これに並設方向
    に隣接する他方のノズル列のノズル開口との間隔であ
    り、且つ前記加工ピッチが一方のノズル列の前記ノズル
    開口群と、他方のノズル列の前記ノズル開口群との間隔
    であることを特徴とするノズルプレート。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記ノ
    ズル開口がレーザ加工により形成されていることを特徴
    とするノズルプレート。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかのノズルプレート
    を具備するインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 所定のノズル開口群毎の加工を複数回繰
    り返して形成された液滴を吐出する複数のノズル開口を
    有するノズルプレートの製造方法において、 前記隣り合う液滴の着弾位置が並設方向に理想のピッチ
    となる隣接する前記ノズル開口同士の設計上の間隔であ
    る基準ピッチに対して、前記ノズル開口群内の隣接する
    ノズル開口同士の間隔であるノズルピッチを広げて形成
    すると共に、前記ノズル開口群の端部のノズル開口と、
    これに隣接するノズル開口群の端部のノズル開口との間
    隔である加工ピッチを狭めて形成することを特徴とする
    ノズルプレートの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記ノズル開口が
    並設されたノズル列を2列並列して形成することを特徴
    とするノズルプレートの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記ノズル列の
    全てのノズル開口が並列方向の位置が異なるように形成
    することを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11の何れかにおいて、前
    記ノズル開口をレーザ加工により形成することを特徴と
    するノズルプレートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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