JP2003313079A - 窒化ケイ素質焼結体および窒化ケイ素質焼結体の製造方法、並びにそれを用いた回路基板 - Google Patents
窒化ケイ素質焼結体および窒化ケイ素質焼結体の製造方法、並びにそれを用いた回路基板Info
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Abstract
した窒化ケイ素質焼結体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 窒化ケイ素粒子内に、MgあるいはL
a,Y,Gd及びYbからなる群から選ばれた少なくと
も1種の希土類元素と、O元素とから構成され、核とそ
の周辺部が非晶質相である粒径100nm以下の微細粒子が
5個/μm2以上存在する窒化ケイ素質焼結体である。ま
た、β分率が30〜100%であり、酸素含有量が0.5wt%
以下、平均粒子径が0.2〜10μm、アスペクト比が10以下
である窒化ケイ素質粉末1〜50重量部と、平均粒子径が
0.2〜4μmのα型窒化ケイ素粉末99〜50重量部と、Mg
と、Y及び希土類元素(RE)からなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素とを含む焼結助剤とを配合し、0.
5MPaの窒素雰囲気にて1400℃〜1600℃の温度で1〜10時
間保持した後、5.0℃/min以下の昇温速度で1800℃〜195
0℃にして5〜40時間焼結する製造方法である。
Description
熱素子用ヒ−トシンク等の電子部品用部材、あるいは一
般機械器具用部材、溶融金属用部材、または熱機関用部
材等の構造用部材として好適な高強度・高熱伝導性に富
んだ窒化ケイ素質焼結体およびその製造方法、ならびに
前記窒化ケイ素質焼結体を用いて構成される回路基板に
関する。
よび耐摩耗性等の機械的特性に加え、耐熱性、低熱膨張
性、耐熱衝撃性、および金属に対する耐食性に優れてい
るので、従来からガスタ−ビン用部材、エンジン用部
材、製鋼用機械部材、あるいは溶融金属の耐溶部材等の
各種構造用部材に用いられている。また、高い絶縁性を
利用して電気絶縁材料として使用されている。
の発熱量の大きい半導体素子の発展に伴い、電気絶縁性
に加えて良好な放熱特性を得るために高い熱伝導率を有
するセラミックス基板の需要が増加している。このよう
なセラミックス基板として、窒化アルミニウム基板が用
いられているが、機械的強度や破壊靭性等が低く、基板
ユニットの組立て工程での締め付けによって割れを生じ
るという問題がある。また、Si半導体素子を窒化アル
ミニウム基板に実装した回路基板では、Siと窒化アル
ミニウム基板との熱膨張差が大きいため、熱サイクルに
より窒化アルミニウム基板にクラックや割れを発生し実
装信頼性が低下するという問題がある。
率は劣るものの、熱膨張率がSiに近く、かつ機械的強
度、破壊靭性および耐熱疲労特性に優れる高熱伝導窒化
ケイ素質焼結体からなる基板が注目され、種々の提案が
行われている。
は、実質的に窒化ケイ素からなり、不純物として含有さ
れるAlおよび酸素が共に3.5重量%以下であり、密度が
3.15Mg/m3(3.15g/cm3)以上であり、40W/(m・K) 以上
の熱伝導率を有する窒化ケイ素質焼結体が記載されてい
る。
85〜99重量%のβ型窒化ケイ素粒と残部が酸化物または
酸窒化物の粒界相とから構成され、粒界相中にMg,Ca,S
r,Ba,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Dy,Ho,Erおよび
Ybのうちから選ばれる少なくとも1種の元素を0.5〜10
重量%含有し、粒界相中のAl元素含有量が1重量%以下
であり、気孔率が5%以下であり、かつβ型窒化ケイ素
粒のうちで短軸径5μm以上を持つものの割合が10〜60
体積%である窒化ケイ素質焼結体が記載されている。
演予稿集1G11、同1G12、および特開平10−19484
2号公報には、原料粉末に柱状の窒化ケイ素粒子または
ウイスカーを予め添加し、ドクターブレード法あるいは
押出成形法を用いて、この粒子を2次元的に配向させた
成形体を形成し、焼結することにより熱伝導に異方性を
付与して特定方向の熱伝導率を高めた窒化ケイ素質焼結
体が記載されている。
は、窒化ケイ素質粒内の酸素、Al、Ca、Fe、の不純物量
の合計を1500ppm以下、かつ短軸径が2μm以上に制御す
ることで、熱伝導率と機械特性を向上させた窒化ケイ素
質焼結体ならびにその製造方法が記載されている。
には、原料粉末に柱状のウイスカーを予め添加し、焼成
過程において当該ウイスカーを核として選択的に粒成長
させたミクロ組織を構築することで、熱伝導率を向上さ
せた窒化ケイ素質焼結体ならびに当該ウイスカーの製造
方法が記載されている。
集2B04には、窒化ケイ素粉末の成形体を1.0MPaの窒素ガ
ス中で2000℃×4hrで焼結した後に、さらに30MPaの窒素
ガス中で2200℃×4hrの高温高圧での熱処理を行うこと
により、100w/(m・K)以上の高い熱伝導率を有する窒化ケ
イ素質焼結体が製造できることを記載している。これに
は、高熱伝導化の発現は焼結体中の窒化ケイ素粒子の成
長に加えて、高温熱処理による窒化ケイ素粒子内での六
角形の析出相が関与していると記載されている。
術の問題点について順を追って説明する。まず、特開平
4−175268号公報では40W/(m・K)以上の熱伝導率
が得られているが、昨今ではさらに熱伝導率を高めた、
機械的強度に優れる材料が望まれている。また、特開平
9−30866号公報、特開平10−194842号等
公報に記載の方法では、窒化ケイ素質焼結体中に巨大な
柱状粒子を得るために、成長核となる種結晶あるいはウ
ィスカ−を予め添加し、2000℃以上および10.1MPa(100
気圧)以上の窒素雰囲気下での焼成が不可欠である。し
たがって、ホットプレスあるいはHIP等の特殊な高温・
高圧設備が必要となりコストアップを招来する。また、
窒化ケイ素粒子を配向させた成形体を得るための成形プ
ロセスが複雑であるため、生産性が著しく低下するとい
う問題がある。
記載される窒化ケイ素質焼結体は、窒化ケイ素粒内の不
純物量を低減する(純化効果と表記)ことで、粒子自身
の熱伝導率を向上させ、これにより焼結体の熱伝導率を
向上させることを特徴としている。また、この純化効果
の助長に役立つ添加物として、Zrおよび/または、Hfを
選定し、これらを酸化物換算として0.5wt%〜3.0wt%添加
するとしている。しかしながら、ZrおよびHfの酸化物を
添加すると、焼結過程でSi3N4中のNと容易に反応して粒
界相中に電気伝導性のあるZrNおよびHfNが生成される。
よって、本来、セラミックス基板に必須とされる電気絶
縁性が保持できず、高周波で作動するパワー半導体モジ
ュール用の絶縁基板として使用し難いという問題があ
る。
に記載される製造方法は、構成する窒化ケイ素粒子の平
均円形度が、0.8以上あり、β化率が10%以上80%未
満、酸素量が0.5〜1.8質量%、比表面積が12〜22m2/g
である窒化ケイ素粉末に、希土類酸化物、酸化珪素、お
よび酸化マグネシウムよりなる群から選ればれる1種以
上を、合計が2.5〜14質量%となるように添加し、更
に、窒化珪素ウィスカ−を0.1〜8.5質量%添加した後、
混合し、成形し、窒化雰囲気下で焼結させるものであ
る。更に、焼結性向上のために窒化珪素ウィスカ−に対
して、水沸点以上(例えば、110℃〜140℃の温度範囲
下)で予め水熱処理することを特徴としている。しかし
ながら、この例で使用される窒化ケイ素ウィスカーの水
熱処理は、表面を酸化させ助剤として作用するSiO2成分
を増加させることで焼結性が改善できるが、その反面、
実施例に記載がある様に緻密な焼結体を得るための水熱
処理は、120℃で96hの処理が必要となりプロセスが煩
雑になる。また、水熱処理により焼結性は改善できるも
のの、焼結体の酸素量、しいては窒化ケイ素粒子内の酸
素量を低減することができず、高熱伝導材が得られ難い
と言う難点がある。
年会講演予稿集2B04に記載の焼結体は、1MPa窒素ガス中
2000℃での焼成後に、さらに30MPa窒素ガス中2200℃で
の高温高圧の熱処理を行うことにより100W/(m・K)以上の
高い熱伝導率が得られる利点がある。更に、高熱伝導化
の発現のメカニズムを、焼結体中の窒化ケイ素粒子の成
長に加えて、高温熱処理によって窒化ケイ素粒子内の六
角形の析出相が関与していると説明している。すなわ
ち、焼結および粒成長時にY-Nd-Si-Oから構成される助
剤成分が窒化ケイ素粒子内に取り込まれて固溶し、高温
での熱処理および冷却時にY-Nd-Si-O組成のアモルファ
ス相として、窒化ケイ素粒子内に析出し、析出物の一部
は結晶化したものと考え、窒化ケイ素粒子の高純度化作
用の1つとして考えられている。以上のことから上記の
焼結体を得るには、特殊な高温・高圧設備が必要となり
コストアップを招来する。更に焼結した上に熱処理を加
えるため生産性が著しく低下するという問題がある。ま
た、上記焼結体中の窒化ケイ素粒子内の析出相について
詳細な組成分析ならびに観察がなされておらず、熱伝導
率向上との関連性が明確にはなっていない。
たものであり、2000℃以上でかつ10.1MPa(100気圧)以
上の高温・高圧焼成といったコストの高い焼成法を必要
とせず、機械的強度に優れ、熱伝導の方向に異方性を持
たずに従来に比べて熱伝導率を高めた高熱伝導型窒化ケ
イ素質焼結体を提供することを目的とする。また本発明
は、窒化ケイ素粒子内に析出する微細粒子の組成と形態
を詳細に調査することにより熱伝導率を高めた高熱伝導
型窒化ケイ素質焼結体を提供することを目的とする。ま
た本発明は、窒化ケイ素質粉末のβ分率、含有酸素量、
不純物量およびα型窒化ケイ素質粉末との混合比及び保
持過程を含む焼結工程等を規定することにより、高い熱
伝導率と高い強度を有する窒化ケイ素質焼結体およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。また本発明
は、上記した高強度・高熱伝導性に富んだ窒化ケイ素質
焼結体用いて構成される放熱性の良好な回路基板を提供
することを目的とする。
達成するため、窒化ケイ素粒子内に少なくとも酸素およ
び焼結助剤成分を組成に含む微細粒子を意識的に析出さ
せることで、窒化ケイ素粒子自身の熱伝導率を向上さ
せ、安定して100W/(m・K)以上の熱伝導率と十分な曲げ強
度を有する窒化ケイ素質焼結体が得られることを知見し
た。また、このとき焼結助剤成分はMgO基とすること
で焼結性が向上し、かつMgOと(RExOy)が特定
量と特定比を持って含有していることが有効なことを知
見した。また、上記窒化ケイ素質焼結体の製造方法にお
いては、用いる窒化ケイ素質粉末のβ分率、含有酸素
量、不純物およびα粉末との混合比等の粉末の特性及び
保持過程を含む焼結工程等を規定することが肝要である
ことを知見した。以上により本発明に至ったものであ
る。
化ケイ素粒子内に、MgあるいはY及び希土類元素(R
E)からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素と、
O元素を含む粒径100nm以下の微細粒子が存在すること
を特徴とする。また、本発明の窒化ケイ素質焼結体は、
Mgと、Y及び希土類元素(RE)からなる群から選ば
れた少なくとも1種の元素を焼結助剤として添加する窒
化ケイ素質焼結体であって、窒化ケイ素粒子内に、Mg
あるいはLa,Y,Gd及びYbからなる群から選ばれ
た少なくとも1種の希土類元素と、O元素を含む粒径10
0nm以下の微細粒子が存在することを特徴としている。
当該微細粒子は、焼成過程で窒化ケイ素粒子の粒成長と
ともに極微量ではあるが粒内に取り込まれた助剤成分
が、窒化ケイ素粒子内に再析出したものであり、窒化ケ
イ素粒子自身の高熱伝導化に寄与する。このとき、透過
型電子顕微鏡(TEM)による直接倍率10,000倍以上の
観察像において、窒化ケイ素粒子内に粒径100nm以下の
前記微細粒子が5個/μm2以上存在することが望まし
く、この微細粒子の析出現象と割合により焼結体の熱伝
導率は向上する。
記微細粒子が少なくともSi−N-O−Mg−RE組成
を有し、当該組成割合が異なる核と周辺部とから構成さ
れることを特徴としている。この核部分についてはSi成
分が高く、かつ助剤成分として添加する(例えば、Mgお
よび希土類元素)成分量が小さいこと。一方周辺部分
は、逆にSi成分が小さく、助剤成分量が多いという構成
が望ましい。また当該微細粒子は、全体に非晶質相であ
ることが望ましい。
ケイ素質焼結体が含有するMgを酸化マグネシウム(Mg
O)に換算し、同じく含有するLa,Y,Gd及びYb
を含む希土類元素を希土類酸化物(RExOy)に換算し
たとき、これら酸化物に換算した酸化物含有量の合計が
0.6〜10wt%で、かつ(RExOy)/(MgO)>1であるこ
とを特徴とする。前記酸化物換算含有量の合計が0.6wt%
未満では焼結時の緻密化作用が不十分で相対密度が95%
未満となり好ましくなく、10wt%超では窒化ケイ素質焼
結体の第2のミクロ組織成分である熱伝導率の低い粒界
相の量が過剰となり焼結体の熱伝導率が100W/(m・K)未満
になる。これら酸化物含有量の合計は0.6〜6wt%がよ
り好ましい。尚且つ、(RExOy)/(MgO)>1である
ことが望ましく、この場合に特に高強度・高熱伝導性が
向上する。これについては後述するが、希土類酸化物
(RExOy)のイオン半径が酸化マグネシウム(MgO)の
イオン半径より大きく、窒化ケイ素粒子内に固溶するよ
りも析出した方が安定となることが新に知見されたこと
による。また、本発明の窒化ケイ素質焼結体は、常温に
おける熱伝導率が100〜300W/(m・K)であり、常温にお
ける3点曲げ強度が600〜1500MPaであり高強度・高熱伝
導性に富んでいる。
方法は、β分率が30〜100%であり、酸素含有量が0.5w
t%以下であり、平均粒子径が0.2〜10μmであり、アス
ペクト比が10以下である第一の窒化ケイ素質粉末1〜50
重量部と、平均粒子径が0.2〜4μmの第ニのα型窒化ケ
イ素粉末99〜50重量部と、Mgと、Y及び希土類元素
(RE)からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素
とを含む焼結助剤とを配合し、1800℃以上の温度及び0.
5MPa以上の窒素加圧雰囲気にて焼結することを特徴とす
る。ここで、前記焼結工程において、昇温時1400℃〜16
00℃の温度で1〜10時間にわたる保持工程を少なくとも
1回有し、かつこの保持温度から前記焼結温度までの昇
温速度を5.0℃/min以下とすることが好ましく、さらに
好ましくは2.5℃/min以下である。
では成長核としての効果はあるものの部分的に核として
作用するため、異常粒成長が起こり、最終的に得られる
窒化ケイ素質焼結体のミクロ組織中に大きな粒子を均一
分散できなくなり曲げ強度が低下する。したがって、窒
化ケイ素質粉末のβ分率は30%以上が望ましい。また前
記窒化ケイ素質粉末の平均粒子径が0.2μm未満では前記
同様に柱状粒子が均一に発達したミクロ組織を呈する窒
化ケイ素質焼結体を得られず、熱伝導率および曲げ強度
を高めることが困難である。また前記窒化ケイ素質粉末
の平均粒子径が10μmより大きいと焼結体の窒化ケイ素
質の緻密化が阻害される。したがって、窒化ケイ素質粉
末の平均粒子径は0.2〜10μmが好ましい。さらに、アス
ペクト比が10超の場合は窒化ケイ素質焼結体の緻密化が
阻害され、結果として、常温における3点曲げ強度は60
0MPa未満になる。したがって、窒化ケイ素質粉末のアス
ペクト比を10以下とすることが好ましい。
00℃の温度で1〜10時間にわたる保持工程を入れるこ
と、およびこの保持温度から前記焼結温度までの昇温速
度を5.0℃/min以下にすることは、焼結体の密度(焼結
性)と最終ミクロ組織および窒化ケイ素粒子内への助剤
成分および酸素成分の固溶量に影響を与える。すなわち
1400℃〜1600℃の温度領域では、助剤成分とSi3N4粉末
表面のSiO2成分が反応して液相を形成し、αからβへの
相転位が起こり、続いて、粒成長が開始する。この温度
領域で保持することにより成長核となるβ粒子の形状を
均質化させる効果があり、この後の昇温工程における異
常粒成長を抑制することができる。また、助剤成分とし
て、希土類酸化物とともにMg成分を添加する利点は、液
相生成温度を低下させ、焼結性を改善できることにあ
る。しかしながら、Mg成分は蒸気圧が高いため、焼結過
程において焼結体の内部から表面部へのMg成分の拡散が
進行する。このため、内部と表面部との組成差が生じ、
とりわけ肉厚品を焼結する場合には両者間で色調差を呈
し、さらには焼結体内部の密度ならびに強度が著しく低
下するといった難点がある。この点1400℃〜1600℃の温
度領域における保持工程を追加することで、この傾向を
抑制する効果があり、緻密質かつ高強度の焼結体を得る
ために望ましい工程である。
速度を5.0℃/min以下とすると、Mg成分の急激な系外へ
の揮発を抑制することができる。特に2.5℃/min以下と
すると、最終焼結体中のMg量を制御することが容易とな
り、とりわけ、薄物シート焼結体に対して、各試料間で
のMg量の組成差がなく、しいては、密度、強度等の諸特
性において差が無くなり、製品歩留りならびに品質を安
定させることができる。このため、焼結体中に気孔を生
成させることなく、低熱伝導の粒界相を効率よく低減す
ることができ、焼結体の熱伝導率向上に寄与する。ま
た、溶解・再析出を繰り返す粒成長過程で、窒化ケイ素
粒子内に取り込まれる助剤成分量ならびに酸素量を低減
することができ、この効果も焼結体の熱伝導率向上に繋
がる。したがって、昇温時の工程で保持すること、かつ
保持温度から焼結温度までの昇温速度を5.0℃/min以下
にすることは、焼結体の熱伝導率および強度を両立させ
るために望ましい工程である。
体を予備焼成し、次いで1850〜1900℃の熱処理を行うと
高熱伝導化が顕著になり120w/(m・K)を超える窒化ケイ素
質焼結体を得られ特に好ましい。この熱処理による高熱
伝導化は窒化ケイ粒子の成長と、蒸気圧の高いMgO基と
した粒界相成分が効率よく窒化ケイ素質焼結体外へ揮発
することの複合効果による。尚、1850℃〜1950℃の焼成
温度にて、焼成時間を延長することで、上記同様の高熱
伝導化の効果が達成できる。
説明する。本発明の窒化ケイ素質焼結体において、高温
熱処理および焼成時間の延長により焼結体の熱伝導率は
向上するが、これは、窒化ケイ素粒子の粒成長および焼
結助剤成分の揮発による複合効果に加えて、窒化ケイ素
粒子内に微細粒子が析出することが窒化ケイ素粒子自身
の熱伝導率の上昇に影響を与えている。したがって、10
0 w/(m・K)以上の熱伝導率を得るためには、窒化ケイ素
粒子内の微細粒子析出効果は有効である。更に、強度と
熱伝導率を両立するためには、破壊の起点として作用す
る窒化ケイ素粒子の寸法を一定にし、この粒子内の高純
度化作用を適用することが肝要である。
り、窒化ケイ素質原料粉末の緻密化に有効である。これ
らの元素は窒化ケイ素質焼結体を構成する第1ミクロ組
織成分である窒化ケイ素質粒子に対する固溶度が小さい
ので、窒化ケイ素粒子、ひいては窒化ケイ素質焼結体の
熱伝導率を高い水準に保つことができる。また、Yと同
様に窒化ケイ素質粒子に対する固溶度が小さく、焼結助
剤として有用な元素として、La,Ce,Pr,Nd,
Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
m,YbおよびLuの群から選択される少なくとも1種
の希土類元素が挙げられる。そのうち、温度および圧力
が高くなり過ぎずに焼成ができる点でLa,Ce,G
d,DyおよびYbの群から選択される少なくとも1種
の希土類元素が好ましい。前記、微細粒子は、イオン半
径の大きい元素が主で構成されており、焼結助剤として
添加するMgを酸化マグネシウム(MgO)換算し、ま
た含有するLa,Y,GdおよびYbを含む希土類元素
(RE)から選択される少なくとも1種の元素を酸化物
(RExOy)換算した場合、RExO y/MgO>1
である場合に、微細粒子が析出し易くなる。換言すれば
焼結助剤として添加するMgO量が多い場合にこの微細
粒子が析出し難たくなる。
助剤成分とSi、OおよびNから構成されるが、Mg元
素のイオン半径(Mg2+)半径:0.07nmは、窒化ケイ素
(Si3N4)を構成するSi元素のイオン半径:0.04nmに
比較的近く、酸素と共に窒化ケイ素粒子内に固溶する形
態が安定である。一方、希土類元素酸化物(RE
xO y)量が多い場合には、Yb以上の希土類元素のイ
オン半径(REx+)は、0.09nmでありSi元素のイオン
半径:0.04nmの2倍以上であり、またMg元素のイオン
半径(Mg2+)半径:0.07nmと比較して大きく、窒化ケ
イ素粒子内に固溶するよりも析出した形が安定となる。
したがって、微細粒子を析出させるためには、焼結体の
緻密化が達成できる範囲においては、希土類元素酸化物
(RExOy)基であることが望ましい。ここで、微細
粒子の粒子径が100nm超となると、それに伴い、窒化ケ
イ素粒子内に析出する100nm超の微細粒子の数が著しく
増加する。微細粒子は、Si−N-O−Mg−Rからなるガラス
相で構成されており、これ自身の熱伝導率は低い。この
ため、100nm超の微細粒子の存在が多くなると、逆に目
的とする窒化ケイ素粒子自身の熱伝導率向上が達成でき
ない。したがって、微細粒子は粒径100nm以下に制御す
ることが肝要である。
織と密接な関係にあり、これらを構成する窒化ケイ素粒
子と粒界相の熱伝導率に支配される。後者は、主にガラ
ス相として存在し、それらの熱伝導率は高々3W/(m・K)程
度である。また、所定の熱処理あるいは、焼結後の冷却
速度を緩やかにすることで粒界ガラス相を結晶化させた
場合でも30W/(m・K)程度である。前者の熱伝導率は、理
論値でAlNの319W/(m・K)に近い300W/(m・K)と推定されて
おり、また実測値でも180W/(m・K)が得られている。した
がって、焼結体の高熱伝導化は、窒化ケイ素粒子自身の
熱伝導率が多く関与している。ここで、窒化ケイ素粒子
自身の熱伝導率を低下させる阻害要因として、粒内転位
ならびに固溶元素がある。これらの阻害要因は、熱媒体
であるフォノンの散乱を引き起こし熱伝達を著しく低減
させる。このため、窒化ケイ素粒子の熱伝導率向上のた
め、しいては焼結体の熱伝導率向上のためには、これら
の阻害因子を抑制することが肝要である。これら阻害要
因のうち、粒内の固溶元素は焼結過程における液相生成
段階でSi、Nおよび助剤成分からなるSi−N-O−Mg−R
Eを生成し、更に粒成長段階で比較的小さな粒子がこの
液相に溶解して、続いてSi、Nが大きな粒子の表面に
再析出して粒成長が進行する。この際にSi、Nに混じ
ってMg、REの助剤成分および酸素(O)も粒子表面
に取り込まれる。上述した様に、元素のイオン半径が小
さい程、この傾向は大きくなる。
する窒化ケイ素粒子内には、極微量の助剤成分および酸
素が微細粒子に存在する。この固溶元素は例えばMg、
Y、La、Gd、Yb等の希土類元素であり、これらを粒子内
に微細に析出させれば、微細粒子の周りは高純度化さ
れ、粒子自身の熱伝導率は上昇する。このような固溶元
素の存在が本発明の特徴的な点であり、これにより焼結
体の高熱伝導化が達成できる。固溶元素の析出は上記し
た保持過程を含む焼結や焼結時間の延長また熱処理にて
調整できる。しかしながら、焼結後の窒化ケイ素粒子内
に固溶元素量が多い場合には、微細粒子析出による粒子
の高純度化作用は起こらないため、適切な焼結助剤の選
定ならびに焼結方法の適用が肝要である。
て、β分率が30〜100%の第一の窒化ケイ素質粉末と第
二のα型窒化ケイ素質粉末との比率は1〜50wt%:99
〜50wt%が好ましい。前記β分率が30〜100%の窒化
ケイ素質粉末の比率が1wt%未満では成長核としての
効果はあるものの、添加量が少ないために作用する成長
核の数が少なく、異常粒成長が起こりミクロ組織中に大
きな粒子を均一分散できなくなり、曲げ強度が低下す
る。また、50wt%超では成長核の数が多くなり、粒成
長の過程で、粒子同士が互いに衝突するため成長阻害が
起こり、強度は維持できるが、発達した柱状粒子からな
る窒化ケイ素質焼結体のミクロ組織を得られず、従来に
比べて高い熱伝導率を実現困難になる。前記窒化ケイ素
質粉末の酸素量を0.5wt%以下としたのは、前記窒化
ケイ素質粉末を成長核として作用させて窒化ケイ素質焼
結体を形成する場合、窒化ケイ素質焼結体を構成する窒
化ケイ素質粒子内に固溶する酸素量は、成長核として用
いる窒化ケイ素質粉末の酸素量に強く依存し、この窒化
ケイ素質粉末の酸素量が高いほど窒化ケイ素質粒子内に
固溶する酸素量が高くなる。そして窒化ケイ素質粒子中
に含有される酸素により熱伝導媒体であるフォノンの散
乱が発生し、窒化ケイ素質焼結体の熱伝導率が低下す
る。100W/(m・K)以上という従来の窒化ケイ素質焼結体で
は得られなかった高い熱伝導率を発現するには、窒化ケ
イ素質粉末の含有酸素量を0.5wt%以下に抑えて、最終的
に得られる窒化ケイ素質焼結体の酸素量を低減すること
が必要不可欠である。
l含有量がそれぞれ100ppm超では窒化ケイ素粒子内にF
eまたはAlが顕著に固溶し、この固溶部分で熱伝導媒
体であるフォノンの散乱を生じ、窒化ケイ素質焼結体の
熱伝導率を低下させる。したがって100W/m.K以上の熱伝
導率を得るには窒化ケイ素質粉末中のFe含有量および
Al含有量をそれぞれ100ppm以下に制御することが肝要
である。
は高強度、高靭性ならびに高熱伝導率の特性を生かし
て、パワ−半導体用基板またはマルチチップモジュ−ル
用基板などの各種基板、あるいはペルチェ素子用熱伝
板、または各種発熱素子用ヒ−トシンクなどの電子部品
用部材に好適である。例えば窒化ケイ素質焼結体を半導
体素子用基板として用いた場合、半導体素子の作動に伴
う繰り返しの熱サイクルを受けたときの基板のクラック
の発生が抑えられ、耐熱衝撃性ならびに耐熱サイクル性
が著しく向上し、信頼性に優れたものとなる。また、高
出力化および高集積化を指向する半導体素子を搭載した
場合でも、熱抵抗特性の劣化が少なく、優れた放熱特性
を発揮する。さらに、優れた機械的特性により本来の基
板材料としての機能だけでなく、それ自体が構造部材を
兼ねることができるため、基板ユニット自体の構造を簡
略化できる。
体をペルチェ素子用熱伝板として用いた場合、ペルチェ
素子の印加電圧の極性の入れ替えに伴う繰り返し熱サイ
クルを受けたときの前記基板のクラックの発生が抑えら
れ、耐熱サイクル性が著しく向上し、信頼性に優れたも
のとなる。また、ゼーベック素子熱伝板として用いる場
合、吸熱側では600℃前後の高温になるため、ここで
も耐熱サイクル性かつ耐熱衝撃性が要求されるが、これ
に本発明の窒化ケイ素質焼結体を用いた場合には、これ
らの寿命特性が大幅に向上し、信頼性の優れたものとな
る。
述の電子部品用部材以外に熱衝撃および熱疲労の耐熱抵
抗特性が要求される材料に幅広く利用できる。構造用部
材として、各種の熱交換器部品や熱機関用部品、アルミ
ニウムや亜鉛等の金属溶解の分野で用いられるヒーター
チューブ、ストークス、ダイカストスリーブ、溶湯攪拌
用プロペラ、ラドル、あるいは熱電対保護管等に適用で
きる。また、アルミニウム、亜鉛等の溶融金属めっきラ
インで用いられるシンクロール、サポートロール、軸
受、あるいは軸等に適用することにより、急激な加熱や
冷却に対して耐割れ性に富んだ部材となり得る。また、
鉄鋼あるいは非鉄の加工分野では、圧延ロール、スキー
ズロール、ガイドローラ、線引きダイス、あるいは工具
用チップ等に用いれば、被加工物との接触時の放熱性が
良好なため、耐熱疲労性および耐熱衝撃性を改善するこ
とができ、これにより摩耗が少なく、熱応力割れを生じ
にくくできる。
でき、例えば磁気記録装置のMRヘッド、GMRヘッ
ド、またはTMRヘッドなどに用いられる電気絶縁膜の
形成や、熱転写プリンターのサーマルヘッドなどに用い
られる耐摩耗性皮膜の形成に好適である。スパッタして
得られる被膜は、本質的に高熱伝導特性を持つととも
に、スパッタレートも十分高くでき、被膜の電気的絶縁
耐圧が高いものとなる。このため、このスパッタターゲ
ットで形成したMRヘッド、GMRヘッド、またはTM
Rヘッド用の電気絶縁性被膜は高熱伝導ならびに高耐電
圧の特性を有するので、素子の高発熱密度化や絶縁性被
膜の薄膜化が図れる。また、このスパッタターゲットで
形成したサ−マルヘッド用の耐摩耗性被膜は、窒化ケイ
素本来の特性により耐摩耗性が良好であることはもとよ
り、高熱伝導性のため熱抵抗が小さくできるので印字速
度を高めることができる。
それら実施例により本発明が限定されるものではない。 (実施例1)β化率が30%以上の第―の窒化ケイ素質粉
末1〜50wt%と、平均粒径が0.7〜1.2μm、酸素量が0.5
〜2.0wt%のα型の第二の窒化ケイ素質粉末を、1.0wt%ま
たは2.0wt%のMgOと、3wt%または6.0wt%のGd2O3あるいは
表1に示す焼結助剤を添加した混合粉末を作製した。な
お、第ニの窒化ケイ素粉末の割合は、第―の窒化ケイ素
粉末と焼結助剤粉末のバランスとした。さらに2wt%の分
散剤(商品名:レオカ゛-ト゛GP)を配合し、エタノールを満
たしたボ−ルミル容器中に投入し、次いで混合した。得
られた混合物を真空乾燥し、次いで目開き150μmの篩を
通して造粒した。次に、プレス機により直径20mm×厚さ
10mmおよび直径100mm×厚さ15mmのディスク状の成形体
を圧力3tonのCIP成形により得た。次いで1850℃〜1950
℃、0.7〜0.9MPa(7〜9気圧)の窒素ガス雰囲気中で5〜
40時間焼成した。なお、焼結工程において、昇温時1400
℃〜1600℃の温度で1〜10時間にわたる保持工程を設
け、かつこの保持温度から前記焼結温度までの昇温速度
を5.0℃/min以下にした。個々の試料の製造条件は表1
の試料No.1〜15の欄に示す。
ケイ素粒子内の微細粒子の観察は、透過型電子顕微鏡
(日立製作所製HF2000)にて観察倍率×10,000倍
から600,000倍で行った。更に、微細粒子の組成分析は
付属のエネルギー分散型分析装置にて評価した。図1〜
図4は、本発明の窒化ケイ素焼結体(表1中のNo.1か
らNo.4の試料)のTEM観察像の写真である。また、
図5は比較例のTEM観察像(表3中のNo.31の試
料)の写真である。図6〜図9は、微細粒子の高分解能
観察像(表1中のNo.1からNo.4の試料)の写真、図1
0(表1中のNo.1試料)及び図11(表1中のNo.2試
料)は、微細粒子の核および周辺部のSTEM観察像の
写真である。
径10mm×厚さ3mmの熱伝導率および密度測定用の試験
片、ならびに縦3mm×横4mm×長さ40mmの曲げ試験片を採
取した。密度はマイクロメ−タにより寸法を測定し、ま
た重量を測定し、算出した。熱伝導率はレーザーフラッ
シュ法により常温での比熱および熱拡散率を測定し熱伝
導率を算出した。3点曲げ強度は常温にてJIS R1
606に準拠して測定を行った。以上の製造条件の概略
および評価結果を、表1および表2の試料No.1〜15に
示す。
製造条件とした以外は実施例1と同様にして評価した。
以上の製造条件の概略および評価結果を、表1および表
2の試料No.31〜42に示す。
素粒子内に微細粒子が認めれた焼結体については、いず
れも100W/(m・K)以上の熱伝導率と600MPa以上の曲げ強度
が得られた。しかも微細粒子の存在割合が増すほど熱伝
導率が向上する傾向が確認できた。微細粒子が認められ
た焼結体について用いた焼結助剤成分のRExOy/MgO比
は1以上であった。一方、窒化ケイ素粒子内に微細粒子
が認められない焼結体については、いずれも100W/(m・K)
未満の熱伝導率となった。これに加えて、試料No.37〜4
2については、焼結工程において昇温時1400℃〜1600℃
の温度で保持しない場合、あるいはこの保持温度から焼
結温度までの昇温速度を5.0℃/min超とした場合には、
熱伝導率および強度ともに著しく低下した。
細粒子の高分解能電子顕微鏡(HREM)観察像及び図1
0、図11の微細粒子の核および周辺部のSTEM観察像に
ついて考察する。図1〜図4に、焼結助剤としてGd2O3
(図1)、Yb2O3(図2)、Y2O3(図3)およびLa2O3
(図4)を用いた本発明例の透過型電子顕微鏡(TEM)
像を示す。また、図5に比較例のTEM観察像を示す。図
1〜図4より、いずれにおいても窒化ケイ素粒子内に微
細粒子が存在する。図1では右下部に8〜45nmの範囲で
点在、図2では中央右部に10〜60nm範囲で点在、図3で
は中央左右部に8〜60nm範囲nmで点在、図4では右上部
に4〜85nmの範囲で点在していることが分かり、これら
の微細粒子の粒径はいずれも100nm以下であった。一
方、図5の比較例については、この様な微細粒子は観察
されなかった。なお、別の観察視野においても確認され
なかった。ここで、微細粒子の粒子径が100nm超となる
と、それに伴い、窒化ケイ素粒子内に析出する100nm超
の微細粒子の数が著しく増加し、所望の窒化ケイ素粒子
自身の熱伝導率向上に寄与しない。
(図6)、Yb2O3(図7)、Y2O3(図8)およびLa2O3
(図9)を用いた本発明例の高分解能観察(HREM)像を
示す。図6〜図9はそれぞれ図1〜図4で観察された微
細粒子についての観察像である。図6〜図9から、窒化
ケイ素粒子内に析出する微細粒子は、ランダムな格子像
および電子回折像がガラス相特有のハローパターンを示
したことから非晶質相からなることが判明した。更に、
図7のHREM像においては、組成のことなる核7と周辺部
8からなることを確認した。TEM−EDX分析の結果から、
核はSi成分が高く、MgおよびRE成分(本発明ではYbが該
当)が低く、また周辺部の組成は、これと逆の評価結果
であった。なお、HREM像においては極微小領域を長時間
観察した場合には、電子線によるダメージのため核と周
辺部を分離して観察することは困難であるが、このHREM
像は微細粒子の構成要素の分離、さらに組成の定量化ま
で言及できた点で非常に優れている。図10および図1
1は、焼結助剤としてGd2O3(図10)およびYb2O3(図
11)を用いた本発明例の走査透過型電子顕微鏡(STE
M)像を示す。これらの図は、それぞれ、図1および図
2にて観察された微細粒子についてのSTEM像である。ST
EM像は、ナノレベルの微小領域を観察する場合、特に、
組成や成分量の僅かな差を画像コントラストとして表現
するのに有効な観察方法である。図10および図11に
示した様に、個々の微細粒子は、核と周辺部から構成さ
れることが確認でき、核はSi成分が高く、かつMgおよび
RE(本発明ではGd、Ybが該当)が低く、一方、周辺部は
これとは逆の組成であることが判明した。
量が0.5wt%以下、平均粒子径が1μm〜10μm、アスヘ゜クト比
が10以下の第―の窒化ケイ素質粉末を1〜50wt%と平
均粒径が0.7〜1.2μm、酸素量が0.5〜2.0wt%のα型の
第二の窒化ケイ素質粉末に1wt%のMgO、3wt%%Gd2O3の焼
結助剤を添加した混合粉末を作製した。次いで、アミン
系の分散剤を2wt%添加したトルエン・ブタノール溶
液を満たしたボールミルの樹脂製ポット中に作製した混
合粉末および粉砕媒体の窒化ケイ素製ボールを投入し、
48時間湿式混合した。次いで、前記ポット中の混合粉末
100重量部に対しポリビニル系の有機バインダーを15重
量部および可塑剤(ジメチルフタレ−ト)を5重量部添
加し、次いで48時間湿式混合しシート成形用スラリーを
得た。この成形用スラリーを調整後、ドクターブレード
法によりグリーンシート成形した。次いで、成形したグ
リーンシートを空気中400〜600℃で2〜5時間加熱するこ
とにより、予め添加し有機バインダー成分を十分に脱脂
(除去)した。次いで脱脂体を0.9MPa(9気圧)の窒素
雰囲気中で1900℃×10時間の焼成を行い、その後室温に
冷却した。焼結工程においては、昇温時1400℃〜1600℃
の温度で1〜10時間にわたる保持工程を設け、かつこの
保持温度から前記焼結温度までの昇温速度を2.0℃/min
とした。得られた窒化ケイ素質焼結体シートに機械加工
を施し縦50mm×横50mm×厚さ0.6mmの半導体モジュール
用の基板を製造した。
12に示す回路基板を作製した。図12において、回路
基板11は作製した前記縦50mm×横50mm×厚さ0.6mmの
寸法の窒化ケイ素質焼結体製基板12の表面に銅製回路
板13を設け、前記基板12の裏面に銅板14をろう材
15により接合して構成されている。この回路基板11
に対し、3点曲げ強度の評価および耐熱サイクル試験を
行った。その結果、曲げ強度が600MPa以上と大きく、回
路基板11の実装工程における締め付け割れおよびはん
だ付け工程時の熱応力に起因するクラックの発生する頻
度がほぼ見られなくなり、回路基板を使用した半導体装
置の製造歩留まりを大幅に改善できることが実証され
た。また、耐熱サイクル試験は、−40℃での冷却を20
分、室温での保持を10分および180℃における加熱を20
分とする昇温/降温サイクルを1サイクルとし、これを
繰り返し付与し、基板部にクラック等が発生するまでの
サイクル数を測定した。その結果、1000サイクル経過後
においても窒化ケイ素質焼結体製基板12の割れや銅製
回路板13の剥離はなく、優れた耐久性と信頼性を兼備
することが確認された。また、1000サイクル経過後にお
いても耐電圧特性の低下は発生しなかった。
30%以上の窒化ケイ素粉末について述べておく、含有酸
素量がSiO2換算で2.0wt%未満、平均粒子径0.2〜
2.0μmのイミド分解法による窒化ケイ素質粉末をBN製
るつぼに充填し、次いで常圧〜1.0MPa(10気圧)のN2
雰囲気中にて1400℃〜1950℃で1〜20時間加熱する熱処
理を施し、次いで室温まで冷却した。得られた窒化ケイ
素質粉末のβ分率は90〜100%であり、酸素含有量は0.2
〜0.4wt%であった。図13に得られた窒化ケイ素質
粉末例のSEM観察像を示す。当該粉末のβ分率は100
%、酸素量は0.2wt%、FeおよびAl量はそれぞ
れ、50ppmおよび40ppmであった。当該粉末には粒子の長
軸方向と平行に溝部が形成されており、これは気相を介
して粒成長が起こる場合の特徴で、特に酸素量が微量で
あるほど顕著となる。得られた窒化ケイ素質粉末のF
e、Alの不純物分析はプラズマ発光分析(ICP)法に
より行った。また、酸素含有量は赤外線加熱吸収法によ
り測定した。
Cu―Kα線を用いたX線回折強度比から式(1)により
求めた。 β分率(%)= {(Iβ(101)+Iβ(210))/(Iβ(101)+Iβ(210)+Iα(102)+Iα(201) )}×100 (1) Iβ(101) :β型Si3N4の(101)面回折ヒ゜-ク強度, Iβ(210) :β型Si3N4の(210)面回折ヒ゜-ク強度, Iα(102) :α型Si3N4の(102)面回折ヒ゜-ク強度, Iα(210) :α型Si3N4の(210)面回折ヒ゜-ク強度。
子径および平均アスペクト比は、SEM観察にて観察倍率
×2000倍で得られたSEM写真を用い、200μm×500μm視
野面積内にある計500個の窒化ケイ素質粒子を無作為に
選定して画像解析装置により最小径と最大径を測定し、
その平均値を求めて評価した。得られた窒化ケイ素質粉
末は、β分率が30%以上、平均粒子径が0.5〜10μm、アス
ヘ゜クト比が10以下、FeおよびAlの含有量が、いずれも
100ppm以下、また、酸素含有量は、0.5wt%以下であっ
た。
体は、窒化ケイ素粒子内にMgあるいはY、La、Gd、Yb等
の希土類元素の内の少なくとも1種の元素と、酸素元素
とを含む粒径100nm以下の微細粒子の存在により、本来
有する高強度/高靭性に加えて高い熱伝導率を具備した
ものとなる。これは、高温・高圧焼結といったコストの
高い焼成法、焼成装置を必要とせずに製造することが出
来る。また、これを半導体素子用基板として用いた場合
に半導体素子の作動に伴う繰り返しの熱サイクルによっ
て基板にクラックが発生することが少なく、耐熱衝撃性
ならびに耐熱サイクル性を著しく向上することができ
る。
の窒化ケイ焼結体の透過型電子顕微鏡(TEM)観察写
真を示す。
の窒化ケイ焼結体の透過型電子顕微鏡(TEM)観察写
真を示す。
窒化ケイ焼結体の透過型電子顕微鏡(TEM)観察写真
を示す。
の窒化ケイ焼結体の透過型電子顕微鏡(TEM)観察写
真を示す。
(TEM)観察写真を示す。
の窒化ケイ焼結体において、窒化ケイ素粒子内に析出し
た微細粒子の高分解能観察写真(HREM)を示す。
の窒化ケイ焼結体において、窒化ケイ素粒子内に析出し
た微細粒子の高分解能観察写真(HREM)を示す。
窒化ケイ焼結体において、窒化ケイ素粒子内に析出した
微細粒子の高分解能観察写真(HREM)を示す。
の窒化ケイ焼結体において、窒化ケイ素粒子内に析出し
た微細粒子の高分解能観察写真(HREM)を示す。
合の窒化ケイ焼結体において、窒化ケイ素粒子内に析出
した微細粒子の走査型透過電子顕微鏡写真(STEM)
を示す。
合の窒化ケイ焼結体において、窒化ケイ素粒子内に析出
した微細粒子の走査型透過電子顕微鏡写真(STEM)
を示す。
基板の要部断面図を示す。
窒化ケイ素質粉末のSEM観察像写真を示す。
0)
率10,000倍以上の透過型顕微鏡写真において、窒化ケイ
素粒子内に、MgあるいはY及び希土類元素(RE)か
らなる群から選ばれた少なくとも1種の元素と、O元素
とを含む100nm以下の平均粒径を有する微細粒子が存在
することを特徴とする。また、本発明の窒化ケイ素質焼
結体は、Mgと、Y及び希土類元素(RE)からなる群
から選ばれた少なくとも1種の元素を焼結助剤として添
加する窒化ケイ素質焼結体であって、倍率10,000倍以上
の透過型顕微鏡写真において、窒化ケイ素粒子内に、M
gあるいはLa,Y,Gd及びYbからなる群から選ば
れた少なくとも1種の元素と、O元素とを含む100nm以
下の平均粒径を有する微細粒子が存在することを特徴と
している。当該微細粒子は、焼成過程で窒化ケイ素粒子
の粒成長とともに極微量ではあるが粒内に取り込まれた
助剤成分が、窒化ケイ素粒子内に再析出したものであ
り、窒化ケイ素粒子自身の高熱伝導化に寄与する。この
とき、倍率10,000倍以上の透過型電子顕微鏡写真におい
て、窒化ケイ素粒子内に100nm以下の平均粒径を有する
微細粒子が5個/μm2以上存在することが望ましく、こ
の微細粒子の析出現象と割合により焼結体の熱伝導率は
向上する。
記微細粒子が異なる核と周辺部とから構成されることを
特徴としている。この微細粒子は少なくともSi−N-
O−Mg−RE組成を有しており、当該組成割合は核部
分についてはSi成分が高く、かつ助剤成分として添加す
る(例えば、Mgおよび希土類元素)成分量が小さいこ
と。一方周辺部分は、逆にSi成分が小さく、助剤成分量
が多いという構成が望ましい。また当該微細粒子は、全
体に非晶質相であることが望ましい。
Claims (10)
- 【請求項1】 窒化ケイ素粒子内に、MgあるいはY及
び希土類元素(RE)からなる群から選ばれた少なくと
も1種の元素と、O元素とを含む粒径100nm以下の微細
粒子が存在することを特徴とする窒化ケイ素質焼結体。 - 【請求項2】 Mgと、Y及び希土類元素(RE)から
なる群から選ばれた少なくとも1種の元素を焼結助剤と
して添加する窒化ケイ素質焼結体であって、前記、窒化
ケイ素粒子内に、MgあるいはLa,Y,Gd及びYb
からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素と、O元
素とを含む粒径100nm以下の微細粒子が存在することを
特徴とする窒化ケイ素質焼結体。 - 【請求項3】 透過型電子顕微鏡(TEM)による直接
倍率10,000倍以上の観察像において、窒化ケイ素粒子内
に粒径100nm以下の前記微細粒子が5個/μm2以上存在す
ることを特徴とする請求項1または2記載の窒化ケイ素
質焼結体。 - 【請求項4】 前記微細粒子は少なくともSi−N-O
−Mg−RE組成を有し、当該組成割合が異なる核と周
辺部とから構成されることを特徴とする請求項1〜3の
何れかに記載の窒化ケイ素質焼結体。 - 【請求項5】 前記微細粒子が非晶質相であることを特
徴とする請求項1〜4の何れかに記載の窒化ケイ素質焼
結体。 - 【請求項6】 前記窒化ケイ素質焼結体が含有するMg
を酸化マグネシウム(MgO)に換算し、同じく含有す
るLa,Y,Gd及びYbを含む希土類元素を希土類酸
化物(RExOy)に換算したとき、これら酸化物に換
算した酸化物含有量の合計が0.6〜10wt%で、か
つ(RExOy)/(MgO)>1であることを特徴と
する請求項1〜5の何れかに記載の窒化ケイ素質焼結
体。 - 【請求項7】 常温における熱伝導率が100W/(m・K)以
上であり、常温における3点曲げ強度が600MPa以上であ
る高強度・高熱伝導性に富んだ請求項1〜6の何れかに
記載の窒化ケイ素質焼結体。 - 【請求項8】高強度・高熱伝導性に富んだ窒化ケイ素質
焼結体の製造方法であって、β分率が30〜100%であ
り、酸素含有量が0.5wt%以下であり、平均粒子径が
0.2〜10μmであり、アスペクト比が10以下である第一の
窒化ケイ素質粉末1〜50重量部と、平均粒子径が0.2〜4
μmの第ニのα型窒化ケイ素粉末99〜50重量部と、Mg
と、Y及び希土類元素(RE)からなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素とを含む焼結助剤とを配合し、18
00℃以上の温度及び0.5MPa以上の窒素加圧雰囲気にて焼
結することを特徴とする窒化ケイ素質焼結体の製造方
法。 - 【請求項9】 前記焼結工程において、昇温時1400℃〜
1600℃の温度で1〜10時間にわたる保持工程を少なくと
も1回有し、かつこの保持温度から前記焼結温度までの
昇温速度を5.0℃/min以下にしたことを特徴とする請求
項8記載の窒化ケイ素質焼結体の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1〜9記載の窒化ケイ素質焼結
体を用いて構成されることを特徴とする高強度・高熱伝
導性に富んだ回路基板。
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