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JP2003301381A - 色彩回復剤 - Google Patents

色彩回復剤

Info

Publication number
JP2003301381A
JP2003301381A JP2002105419A JP2002105419A JP2003301381A JP 2003301381 A JP2003301381 A JP 2003301381A JP 2002105419 A JP2002105419 A JP 2002105419A JP 2002105419 A JP2002105419 A JP 2002105419A JP 2003301381 A JP2003301381 A JP 2003301381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
group
carbon atoms
restoration agent
color restoration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002105419A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Shimizu
敏雄 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2002105419A priority Critical patent/JP2003301381A/ja
Publication of JP2003301381A publication Critical patent/JP2003301381A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coloring (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯の繰り返し等により褪色した衣料の色彩
を一般家庭で容易に回復させることのできる色彩回復剤
の提供。 【解決手段】 (a)25℃における屈折率が1.20
〜1.45の水不溶性アミノ変性シリコーン、(b)カ
ルボキシ変性シリコーン、(c)分子中に4級アンモニ
ウム基及び3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つ
と、炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36の
アルケニル基から選ばれる少なくとも1つとを有する分
子量300〜1,000の化合物、並びに(d)水を含
有し、(a)/(b)の質量比が50/1〜1/1であ
る色彩回復剤、及び更に、(e)水性溶媒を含有する色
彩回復剤、並びに更に、(f)乳化剤を含有する色彩回
復剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般家庭で使用する
ことができる、色柄物衣料の色彩を回復させるための色
彩回復剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】色柄物
衣料は、洗濯/着用を繰り返すうちに水道水中の塩素や
太陽光の影響で色褪せが進行する。これを回復する方法
として本出願人らは特開平3−180578号公報にエ
アゾール繊維濃色化剤を開示している。このような組成
物はスプレーすることにより、衣類が机や椅子などの硬
質表面と擦れによって生じたテカリをなくし濃色化する
ことを可能とするものである。
【0003】また、特開昭53−111192号公報、
特開昭55−26232号公報には、染色した布帛に対
して低屈折率化合物を吸着させ熱処理や湿熱処理等を行
うことにより、工業的に布帛を深色化させる方法が開示
されている。
【0004】一方特開平10−96172号公報にはシ
リコーンを繊維に吸着させる方法が開示されている。ま
た、特表平5−508889号公報にはアミノ変性シリ
コーンを含有した布帛柔軟剤組成物が開示されている。
しかしながらこれらは布のすべり性や撥水性を付与する
ことが目的であり、衣料の色彩を改善するものではな
い。
【0005】また、特開昭62−174298号公報に
は、褪色した衣料の色彩を回復させるためにセルラーゼ
を含有する水溶液で処理することが記載されているが、
その効果は十分でない。
【0006】本発明の課題は、洗濯の繰り返し等により
褪色した衣料の色彩を一般家庭で容易に回復させること
のできる色彩回復剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)25℃
における屈折率が1.20〜1.45の水不溶性アミノ
変性シリコーン(以下、(a)成分という)、(b)カ
ルボキシ変性シリコーン(以下、(b)成分という)、
(c)分子中に4級アンモニウム基及び3級アミノ基か
ら選ばれる少なくとも1つと、炭素数8〜36のアルキ
ル基及び炭素数8〜36のアルケニル基から選ばれる少
なくとも1つとを有する分子量300〜1,000の化
合物(以下、(c)成分という)、並びに(d)水(以
下、(d)成分という)を含有し、(a)/(b)の質
量比が50/1〜1/1である色彩回復剤、及び更に、
(e)水性溶媒(以下、(e)成分という)を含有する
色彩回復剤、並びに更に、(f)乳化剤(以下、(f)
成分という)を含有する色彩回復剤を提供する。
【0008】なお、ここでいう「屈折率」はアッベ屈折
計を用いて測定されるものであり、また「水不溶性」と
は20℃のイオン交換水1Lに溶解する量が1g以下で
あることをいう。
【0009】
【発明の実施の形態】[(a)成分]本発明の(a)成
分は25℃における屈折率が1.20〜1.45、好ま
しくは1.30〜1.45、特に好ましくは1.40〜
1.45、最も好ましくは1.40〜1.43の水不溶
性アミノ変性シリコーンである。屈折率がこの範囲であ
ると十分な色彩回復効果が得られ、また色彩も適正とな
る。なお、水に溶解するアミノ変性シリコーンでは、本
発明の水不溶性アミノ変性シリコーンのような満足でき
る色彩回復効果を得ることができない。
【0010】本発明の水不溶性アミノ変性シリコーンと
しては、一般式(I)で表されるアミノ変性シリコーンが
挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】[式中、R1及びR2はそれぞれ独立して、
水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは少なくとも
1つのアミノ基を有する基、YはR1、X又は水素原子
であり、aは1〜3,000、bは10〜10,000
である。] 一般式(I)中のXとしては、−C36−NH2、−C3
6−NH−C24−NH2、−C36−NH−C24
NH−C24−NH2、−C36−N(CH32、−C3
6−N(CH3)−C24−N(CH32、−C36
N(CH3)−C24−N(CH3)−C24−N(CH
32等が挙げられる。
【0013】一般式(I)で表されるアミノ変性シリコ
ーンは、例えば以下の反応により合成できる。
【0014】
【化2】
【0015】本発明の水不溶性アミノ変性シリコーンの
重量平均分子量は、1,000〜1,000,000、
特に2,000〜200,000が好ましい。この重量
平均分子量は、分子量が既知のポリスチレンを基準にゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めるこ
とができる。
【0016】また、本発明の水不溶性アミノ変性シリコ
ーンのアミノ当量は1500〜40000g/mol、
さらに1500〜20000g/mol、特に1500
〜10000g/molが好ましい。
【0017】本発明のアミノ変性シリコーンとして市販
品を用いることもでき、具体的には、東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製SM8702、SM8704、S
M8702C、SM8704C、BY22−812、B
Y22−816、BY22−819、BY22−82
3、BY16−850、SF8471、信越化学工業
(株)製KF−8002、KF−8003、Polon
MF−14、PolonMF−14D、Polon
MF−14EC、Polon MF−29、Polon
MF−39、Polon MF−44、Polon
MF−52、ジーイー東芝シリコーン(株)製TSF4
702、TSF4703、TSF4704、TSF47
05、TSF4706、TSF4707等が挙げられ
る。
【0018】[(b)成分]本発明の(b)成分は、2
5℃における屈折率が、好ましくは1.20〜1.45
であり、さらに好ましくは1.30〜1.45、特に好
ましくは1.40〜1.45、最も好ましくは1.40
〜1.43のカルボキシ変性シリコーンである。屈折率
がこの範囲であると十分な色彩回復効果が得られ、また
色彩も適正となる。
【0019】本発明のカルボキシ変性シリコーンとして
は、一般式(II)で表されるシリコーンが挙げられる。
【0020】
【化3】
【0021】[式中、Zはそれぞれ独立にメチル基又は
−R3COOHを示し、少なくとも1つは−R3COOH
である。ここでR3は炭素数2〜14のアルキレン基を
示す。x,yは、x+y=200〜1000を満足する
整数である。] 本発明のカルボキシ変性シリコーンの重量平均分子量
は、1,000〜1,000,000、特に2,000
〜100,000が好ましい。この重量平均分子量は、
分子量が既知のポリスチレンを基準にゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーにより求めることができる。
【0022】また、本発明のカルボキシ変性シリコーン
のカルボキシ当量は500〜40,000g/molが好
ましく、500〜10,000g/molが更に好まし
い。
【0023】本発明のカルボキシ変性シリコーンとして
市販品を用いることもでき、具体的には、東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン社製SF8418、BY16−8
80、BY16−750、信越化学工業(株)製X−2
2−162C、X−22−3701E等が挙げられる。
【0024】[(c)成分]本発明の(c)成分として
は、特に、(c1)下記一般式(III)で表される4級ア
ンモニウム塩、(c2)下記一般式(IV)又は(V)で表
される3級アミン化合物、(c3)多価カルボン酸と炭
素数8〜20のアルキル基を有する2級アミンとのアミ
ド化合物、(c4)炭素数8〜20の脂肪酸とアルキレ
ンジアミン、ジアルキレントリアミンもしくはヒドロキ
シアルキルアルキレンジアミンとのアミド化合物が好ま
しい。
【0025】
【化4】
【0026】〔式中、R4は炭素数8〜36、好ましく
は10〜24、特に好ましくは12〜18のアルキル基
又はアルケニル基であり、R6及びR7はそれぞれ独立
に、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアル
キル基又は式R4−(A−R5)n−で表される基である。
8は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキ
ル基である。Aは−COO−、−OCO−、−CONR
9−、−NR9CO−から選ばれる基であり、R5は炭素
数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。R
9は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒ
ドロキシアルキル基である。nは1又は0の数であり、
-は無機又は有機の陰イオン、好ましくはハロゲンイ
オン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアル
キル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオ
ン、特に好ましくはハロゲンイオン、炭素数1〜3のア
ルキル硫酸エステルイオンである。〕
【0027】
【化5】
【0028】〔式中、R10は炭素数8〜36、好ましく
は10〜24、特に好ましくは12〜18のアルキル基
又はアルケニル基であり、R11は炭素数1〜5、好まし
くは1〜3のアルキレン基である。R12及びR13はそれ
ぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロ
キシアルキル基又は式R10−(A−R11)m−で表される
基である。Aは前記の意味を示し、mは1又は0の数で
ある。〕
【0029】
【化6】
【0030】〔式中、R14、R15、R18、R21及びR22
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキ
ル基もしくはヒドロキシアルキル基又は式R23−(W−
24)p−で表される基であり、R14、R15、R18
21、R22のうち、少なくとも1つは式R23−(W−R
24)p−で表される基である。ここでR23は炭素数8〜3
6のアルキル基、R24は炭素数1〜5のアルキレン基、
Wは−COO−、−OCO−、−CONR25−、−NR
25CO−、−O−から選ばれる基、pは0、1又は2の
数であり、各N原子に結合している式R23−(W−R24)
p−の間のW及びR24は同一又は異なっていてもよい。
また、R25は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基も
しくはヒドロキシアルキル基である。R16、R17、R19
及びR20は炭素数1〜5のアルキレン基であり、i及び
jはそれぞれ独立に、0、1又は2の数である。T及び
Uはそれぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CO
NR26−、−NR26CO−、−O−、−CH(OR27)−
から選ばれる基であり、これらは同一あるいは異なって
いてもよい。R26及びR27は水素原子又は炭素数1〜5
のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である。k
は平均0〜10の数である。〕 (c3)の多価カルボン酸と2級アミンとのアミド化合
物としては、蓚酸、グルタール酸、コハク酸、マレイン
酸、フマル酸、吉草酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バチン酸、ブラシル酸、ドデカンジ酸、トリカルバリン
酸、1,2,3−プロパンジカルボン酸、クエン酸、リ
ンゴ酸、酒石酸から選ばれる多価カルボン酸と炭素数8
〜20、好ましくは12〜18の2級アミンとのアミド
化合物を挙げることができる。
【0031】(c4)のアミド化合物としては、炭素数
8〜20の脂肪酸とエチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、ヒドロキシエチルエチレンジアミンとのアミド
化合物が挙げられる。これらは全部もしくは部分的にア
ミド化されていてもよい。
【0032】本発明の(c)成分としては、色彩回復効
果の点で、(c1)、(c2)が好ましい。
【0033】[色彩回復剤]本発明の色彩回復剤中の
(a)成分の含有量は、2〜50質量%が好ましく、5
〜20質量%が更に好ましい。また、(b)成分の含有
量は0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%
が更に好ましい。(c)成分の含有量は0.1〜10質
量%が好ましく、0.5〜5質量%が更に好ましい。
【0034】また、本発明の色彩回復剤中の、(a)成
分と(b)成分の質量比(a)/(b)は、色彩回復効
果の点から50/1〜1/1であり、10/1〜3/1
が好ましい。
【0035】本発明の(d)成分としては重金属イオン
や硬度成分を除去した水が好ましく、イオン交換水や蒸
留水が好ましい。本発明の色彩回復剤は、(d)成分を
40〜95質量%、更に50〜90質量%、特に60〜
90質量%含有することが貯蔵安定性の点から望まし
い。
【0036】本発明の色彩回復剤は、更に(e)成分の
水性溶媒を含有することが、色彩回復効果及び貯蔵安定
性の点で好ましい。
【0037】(e)成分としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、アルキルグリセリルエーテル、
ジ又はトリアルキレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ジ又はトリアルキレングリコールモノアリルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、グリ
セリン、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサン
ジオール、シクロヘキサノール、2−ヘキサノール、1
−オクタノール等を挙げることができる。
【0038】これらの中でも特にエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、炭素数3〜8のアルキルグリセリル
エーテル類、ジ又はトリエチレングリコールのモノ又は
ジアルキルエーテル、ジ又はトリエチレングリコールの
モノ又はジフェニルエーテルが好ましい。特にエチレン
グリコール、プロピレングリコール、エタノール及びプ
ロパノールから選ばれる1種以上を配合することが色彩
回復効果、及び貯蔵安定性の点で好ましい。
【0039】本発明の色彩回復剤中の(e)成分の含有
量は、0.1〜20質量%、更に0.5〜10質量%が
好ましい。
【0040】また、本発明の(a)成分は水に不溶であ
るため、色彩回復剤中で均一に乳化、分散させる目的で
(f)成分の乳化剤を配合することが好ましい。
【0041】(f)成分としては、アルキルベンゼンス
ルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、オレフィンス
ルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸塩等の陰イ
オン界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキル又はア
ルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェ
ニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアル
キレンオキシド付加物、蔗糖脂肪酸エステル、アルキル
グルコシド等の非イオン界面活性剤、アミンオキシド、
スルホベタイン、カルボベタイン等の両性界面活性剤、
モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル
4級アンモニウム塩、トリ長鎖アルキル4級アンモニウ
ム塩等の陽イオン性界面活性剤を挙げることができる。
【0042】本発明で特に好ましい(f)成分は、一般
式(VI)で表される非イオン界面活性剤である。
【0043】R30−O−(R31O)q−H (VI) 〔式中、R30は、炭素数8〜22、好ましくは10〜2
0のアルキル基又はアルケニル基であり、R31は炭素数
2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基
である。また、qは2〜200、好ましくは5〜10
0、特に好ましくは5〜80の数を示す。〕一般式(VI)
で表される化合物の具体例としては以下の化合物を挙げ
ることができる。
【0044】R32−O−(C24O)r−H 〔式中、R32は炭素数10〜18のアルキル基であり、
rは5〜60、好ましくは5〜40の数である。〕 R32−O−(C24O)s(C36O)t−H 〔式中、R32は上記と同じであり、s及びtは、それぞ
れ独立に2〜50、好ましくは2〜40の数であり、s
とtの合計は5〜60の数である。エチレンオキシドと
プロピレンオキシドはランダム付加でもブロック付加で
もよい。〕。
【0045】本発明では、(f)成分/[(a)成分と
(b)成分の合計量]の質量比が、好ましくは1/10
00〜2/1、より好ましくは5/1000〜2/1、
特に好ましくは1/100〜2/1であることが、乳
化、分散安定性の点から好ましい。また、色彩回復剤中
の乳化粒子の粒径は0.01μm〜4μm、好ましくは
0.01〜3μm、特に好ましくは0.02〜2μmが
色彩回復性の点から好ましい。
【0046】本発明の色彩回復剤は、上記(a)、
(b)及び(c)成分、更には(e)成分、(f)成分
及びその他の成分を水〔(d)成分〕によって希釈した
分散液の形態で用いられる。
【0047】また、本発明の色彩回復剤のpH(20
℃)は2.0〜9.0、特には3.0〜8.0が貯蔵安
定性及び色彩回復効果の点から好ましい。
【0048】本発明の色彩回復剤は、褪色衣料を浸け置
きする方法以外に、中性洗剤のみならず一般に使用され
ている弱アルカリ性洗剤とともに衣料の洗浄の際に添加
してもよく、また洗剤で衣料を洗浄後、すすぎ水に添加
して用いることにより、簡便に色柄物衣料の色彩を回復
させることができる。洗剤とともに用いられる場合は洗
濯液中の色彩回復剤の濃度は0.01〜2質量%が好ま
しく、特に0.033〜0.5質量%が好ましい。ま
た、すすぎ水に添加して用いられる場合はすすぎ液中の
色彩回復剤の濃度は0.001〜0.3質量%が好まし
く、特に0.01〜0.2質量%が効率よく色彩回復効
果を得るために好ましい。
【0049】本発明では、(a)成分、(b)成分に加
えて、それら以外のシリコーン化合物を用いてもよい。
具体的には、ジメチルポリシロキサンオイル(以下、ジ
メチルシリコーンという)又はジメチルシリコーンオイ
ルの側鎖もしくは末端のメチル基の一部がヒドロキシ基
になっているオルガノポリシロキサンオイル(以下、ヒ
ドロキシシリコーンという)の他に、前記ジメチルシリ
コーン又はヒドロキシシリコーンのメチル基(好ましく
は側鎖のメチル基)の一部が“メチル基以外の有機基”
になっているオルガノポリシロキサンオイル(以下、変
性シリコーンという)が挙げられる。変性シリコーンは
シリコーンハンドブック(伊藤邦雄編集、日刊工業新聞
社発行、1990年8月31日、初版1刷)の第6章を
中心に例示されている。メチル基以外の有機基として
は、アミド基を含む有機基、ポリエーテル基を含む有機
基、エポキシ基を含む有機基、アルキル基を含む有機基
又はハロゲノアルキル基、ハロゲノアルキレン基もしく
はハロゲノアリール基を含む有機基の他に、特開200
1−336070号公報製造例1記載のポリ(N−アシ
ルアルキレンイミン)鎖を含む有機基が挙げられる。
【0050】
【実施例】以下の例中の%は、特記しない限り質量%で
ある。
【0051】製造例1 N−メチルエタノールアミンとアクリロ・ニトリルの付
加物より、公知の方法[J.Org.Chem.,2
6,3409,(1960)]で合成したN−(2−ヒ
ドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジ
アミン66gと硬化牛脂脂肪酸284gをフラスコに仕
込み、180℃まで昇温した。その温度で約10時間、
生成する水を留去しながら加熱した結果、式(VII)で表
される化合物を主成分とする反応物300gを得た。得
られた反応物の酸価、ケン化価、水酸基価、全アミン
価、3級アミン価を測定し、反応物の組成を調べた結
果、ジアルキル体が86%、モノアルキルアミド体が1
0%、未反応脂肪酸が4%であった。また、ガスクロマ
トグラフィーによる分析から、末反応のN−(2−ヒド
ロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジア
ミンが反応物中に0.1%含有されていた。
【0052】
【化7】
【0053】製造例2 製造例1で得られた反応物300gを8−アセチル化庶
糟を添加した工業用アルコール60gに溶解し、オート
クレーブに仕込み、2,6−ジ−tert−ブチル−p
−クレゾール(BHT)を0.15g加えて、メチルク
ロライド28gを圧入した。100℃で約8時間反応さ
せた結果、式(VIII)で表される化合物を主成分とする反
応物390gを得た。反応物の固形分は85%であり、
アミン価の測定から、4級化反応率は96%であった。
また、4級化されていないアミンのジアルキル体/モノ
アルキルアミド体の比率は85/15(質量比)であっ
た。
【0054】
【化8】
【0055】製造例3 2L4つ口フラスコに硫酸ジエチル21.4g(0.1
39モル)と2−オキサゾリン1.39モルを脱水した
酢酸エチル700gに溶解し、窒素雰囲気下5時間加熱
環流した。次にパーム核油由来のアルキル組成を持つ1
級アミンの50%酢酸エチル溶液を444g(1.11
モル)加え、10時間加熱環流した後、反応混合物中の
酢酸エチルを減圧留去した。次に得られた化合物400
gのアミド結合を加水分解し、副生したプロピオン酸を
除去し、式(IX)で表される化合物を得た。平均重合度8
モル、収率95%であった。
【0056】R−NH−(C24NH)n−H (IX) (式中、Rはパーム核油組成のアルキル基を示す。〕 実施例1 下記に示す各成分を用い、表1及び表2に示す組成の色
彩回復剤を調製した。調製に際し、各色彩回復剤は、配
合成分を全重量が200gとなるように表1及び表2の
割合で200mlビ−カ−に入れ、直径30mmのステ
ンレス製攪拌羽で300r/minの攪拌速度で室温に
て4時間攪拌して混合調製した。各色彩回復剤の乳化物
の粒径は0.02〜2μmの範囲内であった。なおこの
粒径は大塚電子(株)製光散乱光度計ELS−800を
用いて測定した。
【0057】得られた色彩回復剤を用い、下記方法で調
製した褐色衣料を下記処理方法1及び2により処理し
た。処理方法1の結果を表1に、処理方法2の結果を表
2に示す。
【0058】<配合成分> (a−1):アミノ変性シリコーン(屈折率1.40
8、信越化学工業(株)製KF−8002、粘度1,1
00mm2/s、アミノ当量1,700g/mol) (a−2):アミノ変性シリコーン(屈折率1.40
8、信越化学工業(株)製KF−8003、粘度1,8
50mm2/s、アミノ当量2,000g/mol) (a−3):アミノ変性シリコーン(屈折率1.40
5、ジーイー東芝シリコーン(株)製TSF4707、
粘度10,000mm2/s、アミノ当量7,000g/m
ol) (a'−1):ポリエーテル変性シリコーン(屈折率
1.460、ジーイー東芝シリコーン(株)製TSF4
453) (a'−2):ジメチルシリコーン(屈折率1.40
4、ジーイー東芝シリコーン(株)製TSF451−1
M) (b−1):カルボキシ変性シリコーン(屈折率1.4
06、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製SF84
18、カルボキシ当量3,500g/mol) (b−2):カルボキシ変性シリコーン(屈折率1.4
07、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製BY16
−880、カルボキシ当量3,500g/mol) (b−3):カルボキシ変性シリコーン(屈折率1.4
21、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製BY16
−750、カルボキシ当量700g/mol) (b−4):カルボキシ変性シリコーン(屈折率1.4
06、信越化学工業(株)製X−22−162C、カル
ボキシ当量2,300g/mol) (b−5):カルボキシ変性シリコーン(屈折率1.4
07、信越化学工業(株)製X−22−3701E、カ
ルボキシ当量4,000g/mol) (c−1):製造例1で得られた反応物 (c−2):製造例2で得られた反応物 (c−3):製造例3で得られた化合物 (c−4):セチルトリメチルアンモニウムクロライド
(花王(株)製コ−タミン60W) (c−5):クエン酸1モルとステアリルアミン2モル
との脱水アミド化反応生成物 (c−6):ヒドロキシエチルエチレンジアミン1モル
と硬化牛脂組成の脂肪酸2モルとの脱水縮合反応生成物 (e−1):プロピレングリコール (f−1):ラウリルアルコールにエチレンオキシドを
5モル付加したもの(花王(株)製エマルゲン105) (f−2):炭素数12〜14の2級アルコールにエチ
レンオキシドを5モル付加したもの <褪色衣料の調製法>市販紺色のポロシャツ(綿100
%)2枚を弱アルカリ性洗剤を用いて洗濯機で洗浄した
〔東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.
0667%、水道水使用、強攪拌、浴比1/50(水量
30L)、水温20℃、洗浄方法:10分間洗浄→1分
間脱水→2分間ためすすぎ→1分間脱水→2分間ため
すすぎ→1分間脱水を行った〕。この処理を7回繰り
返した衣料は初期の色合が失われ全体的に白っぽくなっ
ていた。これを褪色衣料として用いた。なお、ここで用
いた弱アルカリ性洗剤は、平均粒径500μm(粒径1
25μm以下の粒子及び粒径1000μm以上の粒子を
除去したもの)、見かけ嵩密度700g/cm3であ
り、組成は、直鎖アルキル(炭素数12と13の混合)
ベンゼンスルホン酸ナトリウム22%、ラウリル硫酸エ
ステルナトリウム5%、ミリスチン酸ナトリウム4%、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシ
ド平均付加モル数8)5%、1号ケイ酸ナトリウム8
%、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量1万)
5%、A型ゼオライト15%、炭酸ナトリウム(ソーダ
灰)15%、炭酸カリウム3%、プロテアーゼ(ノボノ
ルディスク社製のサビナーゼ12.0T type−
W)0.5%、セルラーゼ(花王株式会社製のKAC5
00)0.5%、無水硫酸ナトリウム17%(%は、揮
発分7%を除いた洗剤中のもの)である。
【0059】<処理方法1>上記褪色衣料の1枚を、表
1の色彩回復剤濃度が0.3%の水溶液に4分間浸漬
後、1分間脱水し、次いで2分間すすぎと1分間脱水を
2回繰り返した後、再度脱水し湿度50%、25℃の恒
温室で12時間乾燥した。処理後の衣料の色彩回復の程
度を、処理前の褪色衣料を対照として、10人(30代
男性)のパネラーにより白色蛍光燈下で比較し、下記の
基準で評価した。平均点が1未満を◎、1以上2未満を
○、2以上2.5未満を△、2.5以上を×とした。 評価基準 0:新品衣料に近い色合い 1:対照より明らかに色が鮮やかに見える 2:対照より色が鮮やかに見える 3:対照と同等である 4:対照より色が褪せて見える <処理方法2>上記褪色衣料を、弱アルカリ性洗剤(褪
色衣料の調製で用いたものと同じもの、洗剤濃度0.0
667%)及び表2の色彩回復剤(0.3%)を併用し
て洗濯機で、前記褪色衣料の調製と同じ条件で、洗浄
し、すすぎを行った。色彩回復効果を明確にするため
に、この操作を7回繰り返した。なお、対照は、表2の
色彩回復剤を使用せずに7回洗浄した褪色衣料を用い、
処理方法1の評価基準に従って評価した。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】(注)pHは、0.1N酢酸水溶液(もし
くは塩酸水溶液)又は0.1N水酸化ナトリウム水溶液
で調整した。また、比較品は、便宜的に(a'−1)又は
(a'−2)と(b)との質量比を(a)/(b)として
示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 1/52 D06P 1/52 Fターム(参考) 4H003 AC08 AE02 AE07 BA12 DA01 EB37 EB38 ED02 ED28 FA14 FA15 FA28 4H057 AA01 CA37 CB08 CB18 CB19 CC03 DA01 4L033 AA02 AB04 AC15 BA46 BA86 BA96 CA63 CA64

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)25℃における屈折率が1.20
    〜1.45の水不溶性アミノ変性シリコーン、(b)カ
    ルボキシ変性シリコーン、(c)分子中に4級アンモニ
    ウム基及び3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つ
    と、炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36の
    アルケニル基から選ばれる少なくとも1つとを有する分
    子量300〜1,000の化合物、並びに(d)水を含
    有し、(a)/(b)の質量比が50/1〜1/1であ
    る色彩回復剤。
  2. 【請求項2】 (a)/(b)の質量比が10/1〜3
    /1である請求項1記載の色彩回復剤。
  3. 【請求項3】 更に、(e)水性溶媒を含有する請求項
    1又は2記載の色彩回復剤。
  4. 【請求項4】 更に、(f)乳化剤を含有する請求項1
    〜3のいずれかに記載の色彩回復剤。
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