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JP2000109890A - 洗濯前処理剤組成物 - Google Patents

洗濯前処理剤組成物

Info

Publication number
JP2000109890A
JP2000109890A JP28565198A JP28565198A JP2000109890A JP 2000109890 A JP2000109890 A JP 2000109890A JP 28565198 A JP28565198 A JP 28565198A JP 28565198 A JP28565198 A JP 28565198A JP 2000109890 A JP2000109890 A JP 2000109890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
alkyl
composition
washing
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28565198A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Tamura
勝 田村
Yoichi Okuma
洋一 大熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP28565198A priority Critical patent/JP2000109890A/ja
Publication of JP2000109890A publication Critical patent/JP2000109890A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣料等の繊維製品の黒ずみ汚れに対して優れ
た洗浄力を有する洗濯前処理剤組成物の提供。 【解決手段】 (a) アミンオキシド及び両性界面活性剤
からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤
及び(b)pKa2.0 〜6.8 の有機酸及び/又はpKa2.0〜6.8
の無機酸を含有し、組成物の1重量%水溶液のpHが2.
0 〜6.8 であることを特徴とする洗濯前処理剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に衣料等の繊維
製品の黒ずみ汚れに対して優れた洗浄力を有する洗濯前
処理剤組成物に関する。
【従来の技術】繊維製品の黒ずみ汚れは通常の洗濯では
落としにくい汚れのひとつである。この黒ずみ汚れの原
因は主に塵埃と見られているが、特にホコリの黒色成分
はカーボンブラックであるとの説が示されている(水島
春男、「表面」、1968年)。このカーボンブラック
は各種の有機物質を不完全燃焼して得られるものであ
り、基本的には炭素からなる物質で、それがコロイド大
のほぼ球状の粒子の形を成しており、さらに粒子集合体
となっているのが普通である。特に今日のように自動車
の排気ガスが多い都市周辺では、こうしたカーボンブラ
ックが繊維の黒ずみ汚れの大きな原因となっているもの
と見られる。このような黒ずみ汚れは、靴下の泥汚れの
ように1回の着用で多量に付着するものではないが、毎
回の着用で徐々に付着して繊維を少しずつ黒ずませてし
まう。そのため、気が付くと新品と比較して黒ずみ汚れ
が目立つようになるが、普通の洗濯ではこの黒ずみを落
とすことは困難である。このような汚れを落とす方法と
して、洗浄時の機械力を向上させることがあげられる
が、これ以上の機械力の増大は衣類の損傷を招いてしま
う。また汚れも広範囲にわたるため手でもみ洗いしてい
ては負担がかかりすぎるため、あきらめているのが実状
である。したがって、機械力を向上させることなく、効
果的に黒ずみを除去する洗浄剤や洗浄方法が求められて
いるものの、実際に満足するものは未だ見出されていな
い。
【0002】黒ずみ汚れとは異なるが、無機汚垢の代表
である泥汚れの洗浄方法として、酸性条件下で繊維を処
理する方法も知られている。特開昭60−212496
号と特開昭60−212497号には弱酸性条件下でセ
ルラーゼを作用させて洗浄する方法が、また特開平3−
26797号には弱酸性条件下でホスホン酸化合物を作
用させたのちにアルカリ性洗浄剤で泥汚れを除去する方
法が示されている。これらの方法は無機汚垢である泥粒
子の除去には有効であるものの、黒ずみの成分であるカ
ーボンの汚れに十分な洗浄効果を示すものではない。ま
た、アミンオキシドを含有する弱酸性の洗浄剤も、特開
平1−266200号、特開昭64−40598号、特
開平5−19217号等で示されている。さらに特開昭
57−105495号、特開昭57−105496号、
特開昭57−105497号公報には、酸性条件下でア
ミンオキシドやベタインがカチオン性を呈して柔軟効果
を示す特性を利用し、繊維に柔軟性を付与できる衣料用
酸性液体洗浄剤組成物が示されている。しかしながら、
これらはいずれも洗浄剤として単独で使用されるもので
あり、特に繊維製品の黒ずみ汚れに対しては十分な洗浄
力を示すものではない。
【0003】さらに、特開平6−207196号、特開
平7−126694号、特開平7−34094号、特開
平6−184594号には過酸化水素を含有する液体漂
白剤に、洗浄助剤としてアミンオキシドを配合した実施
例も一例として示されている。このような過酸化水素を
含有する液体漂白剤では、過酸化水素がアルカリ性条件
下で不安定であることから組成物を酸性とし、硬表面の
汚れを除去する酸性洗浄剤として用いたり、漂白力を発
揮させるためにアルカリ含有の衣料用洗剤と混合してか
ら繊維製品を洗浄、漂白する使用方法が知られている。
しかしながら、紅茶のシミのような食物由来の色素に対
しては漂白剤の酸化作用によってシミ汚れが漂白される
ものの、黒ずみ汚れではカーボンが主成分であるため
に、漂白剤の酸化作用によって漂白又は除去することは
困難である。このように、多種多様の洗浄剤や漂白剤が
知られているものの、黒ずみ汚れに対して満足しうる洗
浄効果のある洗浄剤と洗浄方法は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、衣料等の繊
維製品の黒ずみ汚れに対して優れた洗浄力を有する洗濯
前処理剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ね、酸性条件下においてカチオン性を示すアミンオキ
シド及び両性界面活性剤で繊維製品を前処理することに
より、黒ずみ汚れに対して優れた洗浄効果が得られるこ
とを見出し本発明に至った。すなわち本発明は、(a) ア
ミンオキシド及び両性界面活性剤からなる群から選択さ
れる少なくとも1種の界面活性剤及び(b)pKa2.0 〜6.8
の有機酸及び/またはpKa2.0〜6.8 の無機酸を含有し、
組成物の1重量%水溶液のpHが2.0 〜6.8であること
を特徴とする洗濯前処理剤組成物を提供する。
【発明の実施の形態】本発明は、アミンオキシド又は両
性界面活性剤の電離状態が、水溶液のpHにより異なる
という性質を利用するものであり、カーボンブラック由
来の黒ずみ汚れを、皮脂汚れや泥汚れに対する洗浄機構
とは全く異なる洗浄機構により、衣料や繊維製品から除
去するための酸性洗濯前処理剤組成物である。すなわ
ち、本発明に含まれるアミンオキシド又は両性界面活性
剤には、それぞれ、以下の式で示される化学平衡が存在
することを利用したものである。
【0005】
【化1】
【0006】つまり、アミンオキシドは、酸性条件下で
カチオン性を、アルカリ性条件下でノニオン性を示し、
両性界面活性剤は、酸性条件下でカチオン性を、アルカ
リ性条件下でアニオン性を示す。この性質を利用し、酸
性条件下で繊維表面もしくは黒ずみ汚れに対するこれら
の界面活性剤の静電気的親和性を増加させて吸着させ
る。次いで、アニオン界面活性剤を含有する洗浄剤を作
用させることで黒ずみ汚れの分散性を増加させる。アニ
オン界面活性剤と繊維表面とは、共に水溶液中で負電荷
を有しているので、両者は静電気的に反発し、黒ずみ汚
れに吸着した界面活性剤の集合体が繊維表面から脱離し
やすくなり、画期的な洗浄力を示すものと考えられる。
したがって、pH7.0 未満の条件下でこれらの界面活性
剤を黒ずみ汚れにある程度の時間吸着させたのちに、ア
ニオン界面活性剤を有する洗浄剤で洗浄することによ
り、効果的に黒ずみ汚れを落とすことができる。本発明
の(a) 成分であるアミンオキシドは、以下の一般式(1)
で表されるのが好ましい。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1 は、炭素数6〜20、好ましく
は8〜18、特に好ましくは10〜16の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基、アルケニル基又はβ−ヒドロキシアル
キル基、あるいはエステル基、アミド基またはエーテル
基で分断された分断基も含めて炭素数が8〜24、好ま
しくは10〜20、特に好ましくは12〜18のアルキ
ル基もしくはアルケニル基を示す。このうち、直鎖のア
ルキル基が好ましい。R2 は、炭素数6〜20、好まし
くは8〜18、特に好ましくは10〜16の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はβ−ヒドロキシア
ルキル基、又はエステル基、アミド基またはエーテル基
で分断された分断基も含めて炭素数が8〜24、好まし
くは10〜20、特に好ましくは12〜18のアルキル
基もしくはアルケニル基或いは炭素数1〜3のアルキル
基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。このうち、炭
素数1〜3のアルキル基が好ましい。R3 は、炭素数1
〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示
す。このうち、炭素数1〜2のアルキル基が好ましい。
また、本発明の(a) 成分として用いられる両性界面活性
剤は、以下の一般式(2) 又は(3) で表されるのが好まし
い。
【0009】
【化3】
【0010】式中、R4 及びR7 は、炭素数6〜20、
好ましくは8〜18、特に好ましくは10〜16の直鎖
又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基又はβ−
ヒドロキシアルキル基、或いはエステル基、アミド基又
はエーテル基で分断された分断基も含めて炭素数が8〜
24、好ましくは10〜20、特に好ましくは12〜1
8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表
す。R5 及びR8 は、炭素数1〜20、好ましくは1〜
10、特に好ましくは1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基もしくはβ−ヒドロキシアルキル基を表す。R6
びR9 は、炭素数1〜3のアルキル基又はβ−ヒドロキ
シアルキル基を表す。Xは、水素原子または水酸基を表
す。上記のアミンオキシド及び両性界面活性剤のうち、
特に好ましい界面活性剤はアミンオキシドである。これ
らの界面活性剤は、基本的には公知の方法により製造す
ることができる。この他、α−トリメチルアンモニオ脂
肪酸、アルキルアミノプロピオン酸、アルキルタウリン
塩などが挙げられる。式(1) 〜(3) で表される本発明の
界面活性剤の配合量は0.1 〜60重量%、好ましくは4
〜50重量%、特に好ましくは6〜20重量%である。
【0011】本発明の洗濯前処理剤組成物を1重量%に
希釈したときのpHは、2.0 〜6.8、より好ましくは3.0
〜6.5 、さらに好ましくは4.0 〜6.0 である。すなわ
ち、本発明は、0.1 重量%希釈水溶液のpHをこの範囲
に調整する量のpKa2.0〜6.8の有機酸及びpKa2.0〜6.8
の無機酸を含有する。これらの酸成分はpHの緩衝剤と
して作用するものであり、このような酸成分を含有する
ことにより組成物の希釈前後のpH変化が少なくなる。
そのため、組成物を直接汚れ部分に作用させた場合で
も、水希釈して用いても、良好な洗浄効果を示すpH範
囲に維持される。pHがpKa と等しい値となるときにp
H緩衝作用が最も高くなることから、本発明における有
機酸および無機酸のpKa の範囲は2.0 〜6.8 であり、好
ましくは2.5 〜6.5 、さらに好ましくは3.0 〜6.0 であ
る。また、多段解離する有機酸および無機酸について
は、いずれかのpKa が所定範囲にあれば期待される緩衝
作用を示すので、全ての解離段のpKa がこの範囲にある
必要はない。pKa2.0〜6.8 の有機酸としては、安息香
酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸、β−
オキシ酪酸、タルトロ酸、トリカルバリン酸、マレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン
酸、ムコン酸、アコニット酸、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナンチル酸、カプリ
ル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸があげられる。さらに、1−ヒドロキシエタン
−1,1−ジホスホン酸のようなホスホン酸、エチレン
ジアミン四酢酸のようなアミノカルボン酸又はこれらの
酸とその水溶性塩との混合物を用いることができる。こ
のうち、安息香酸及びクエン酸が好ましい。pKa2.0〜6.
8 の無機酸としては、リン酸、ピロリン酸、トリポリリ
ン酸があげられる。これらのうちトリポリリン酸が好ま
しい。必要に応じて、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ナト
リウム、重曹、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミンなどのアルカノールアミン、珪酸塩などのアルカリ
剤を用いてpHを上記範囲に調整する。
【0012】本発明の洗濯前処理剤組成物には、所望に
応じ、洗浄効果を損なわない範囲内で以下のような成分
を加えることができる:ノニオン界面活性剤、アニオン
界面活性剤、カチオン界面活性剤;金属キレート剤;エ
タノール、低級アルキルアリールスルホン酸のようなハ
イドロトロープ剤;塩素系洗浄剤と誤って混合した場合
にも塩素ガスの発生が抑えられるような過酸化水素や特
開平5−111546号公報に示されるような公知の塩
素ガス発生抑制剤;プロテアーゼ、リパーゼ、セルラー
ゼなどの酵素;及び蛍光増白剤、保存剤、色素、香料、
糊剤等。塩素ガスの発生を抑制するためには、過酸化水
素の含有量は4.5 重量%で十分である。また、組成物の
pHが6以上の場合など、塩素系漂白剤と混合しても塩
素ガスが発生しない場合は、特に配合する必要はない。
【0013】アニオン界面活性剤については、アミンオ
キシド及び/又は両性界面活性剤の総量に対して等量未
満の量で添加すると、洗浄力が向上するので好ましい。
一方、ノニオン界面活性剤は、被洗布への浸透性向上や
皮脂汚垢の洗浄力を向上させる等の目的で共存させるこ
とができ、このようなノニオン界面活性剤の具体例とし
て次のものが挙げられる:炭素数8〜18の1級または
2級アルコールにエチレンオキサイド(EO)及び/又
はプロピレンオキサイド(PO)を平均4〜18モル付
加したポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニル
エーテル;平均炭素数6〜12のアルキル基を有しエチ
レンオキサイドを平均4〜20モル付加したポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル;プロピレンオキサ
イドとプロピレングリコールとの縮合物にエチレンオキ
サイドを付加したもの(プルロニック型界面活性剤);
プロピレンオキサイドとエチレンジアミンとの縮合物に
エチレンオキサイドを付加したもの(テトロニック型界
面活性剤);炭素数8〜22の脂肪酸にエチレンオキサ
イド(EO)及び/又はプロピレンオキサイド(PO)
を平均4〜18モル付加した、ポリオキシアルキレンア
ルキルまたはアルケニル脂肪酸エステルまたはその低級
アルコールエーテル;平均炭素数6〜12のアルキル基
を有しエチレンオキサイドを平均5〜20モル付加した
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;平均炭
素数10〜20の脂肪酸と蔗糖とのエステル;平均炭素
数10〜20の脂肪酸グリセリンモノエステル;及び炭
素数8〜20のアルキルポリグルコシド。
【0014】これらのアルキル基またはアルケニル基は
直鎖または分岐鎖の何れであっても良い。またノニオン
界面活性剤にエチレンオキシサイドやプロピレンオキサ
イドを付加させたものは、アルカリ触媒(NaOHな
ど)を用いる常法により合成することができ、または特
開平1−164437号公報に記載されている方法に従
い、非強塩基性アルコキシル化触媒を用いて狭いアルキ
レンオキサイド付加モル分布をもったアルコールアルコ
キシレートとして合成して得ることもできる。本発明に
用いられる好ましいノニオン界面活性剤は、非強塩基性
アルコキシル化触媒などを用いて得られる、狭いエチレ
ンオキサイド付加モル分布をもったアルコールエトキシ
レートである。本発明の洗濯前処理剤組成物は、液体で
あっても粉末であっても、さらにペースト状であっても
良く、特に限定されるものではないが、液体であるのが
好ましい。ただし、いずれの場合も、純水に溶解して1
重量%に調整したときの水溶液がpH2.0 〜6.8 の酸性
を示す必要がある。
【0015】本発明の酸性洗濯前処理剤組成物を使用す
る場合、組成物中のアミンオキシド及び/又は両性界面
活性剤の好ましい濃度は前処理剤組成物の使用方法によ
って異なる。液体又はペースト状の組成物を直接繊維に
塗布する場合には、該液体状組成物中のこれらの界面活
性剤濃度が0.01重量%以上で十分な洗浄効果を発揮す
る。組成物を水に溶かして繊維製品を浸漬する場合に
は、洗浴中のこれらの界面活性剤濃度は少なくとも1重
量%以上が必要である。直接繊維に塗布する場合、0.1
重量%以上の濃度が好ましく、1重量%以上の濃度が特
に好ましい。一方、浸漬する場合には1〜50重量%の
濃度、6〜20重量%の濃度が好ましい。本発明におけ
る洗濯前処理剤組成物による前処理方法は特に限定され
ないが、具体例を以下に示す。 1)バケツ等において、あらかじめ水又はぬるま湯に本発
明の前処理剤組成物を溶かし、この水溶液に繊維製品を
所定時間漬け置いたのち、アニオン界面活性剤を含有す
る洗剤を溶かした洗濯液(洗濯機中)に移して洗濯す
る。 2)洗濯機にためた水又はぬるま湯に本発明の前処理剤組
成物を溶かし、この水溶液に繊維製品を所定時間漬け置
いたのち、これにアニオン界面活性剤含有洗剤を加えて
洗濯を行う。 3)本発明の前処理剤組成物が液体又はペースト状の場合
には、繊維製品の特に汚れた部分に直接塗布したのち、
アニオン界面活性剤含有の市販洗剤を溶かした洗濯液
(洗濯機中)に移して洗濯する。 4)本発明の前処理剤組成物が粉末又は固形状の場合に
は、あらかじめ水又はぬるま湯に前処理剤組成物を溶か
し、これを繊維製品の特に汚れた部分に直接塗布したの
ち、アニオン界面活性剤含有の市販洗剤を溶かした洗濯
液(洗濯機中)に移して洗濯する。 5)洗濯機にためた水又はぬるま湯に繊維製品を入れ、洗
濯機を回転させなから本発明の前処理剤組成物を加えて
溶かし、所定時間このまま回転を続けたのち、これにア
ニオン界面活性剤含有の洗剤を加えて洗濯を行う。
【0016】以上のような方法が具体例として挙げられ
るが、本発明はこれらの方法に限定されるものではな
い。すなわち、本発明の前処理剤組成物で処理してから
所定時間放置後にアニオン界面活性剤含有洗濯液と共に
洗濯することにより黒ずみ汚れに対する優れた洗浄効果
が得られる。本発明において洗濯前処理剤組成物で前処
理した後の洗濯時(本洗浄)に用いられる洗剤として
は、少なくともアニオン界面活性剤を含有する洗剤であ
ることが好ましい。本洗浄の洗剤に含有されるアニオン
界面活性剤の具体例を以下に示す。 1)炭素数8〜16のアルキル基を有するアルキルベン
ゼンスルホン酸塩 2)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩 3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩 4)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩 5)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基も
しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチ
レンオキサイドを付加したアルキルエーテル硫酸塩又は
アルケニルエーテル硫酸塩 6)炭素数10〜20のアルキル基を有する、平均0.
5〜8モルのエチレンオキサイドを付加したポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテル硫酸塩 7)炭素数10〜20のアルキル基を有するα- スルホ
脂肪酸エステル塩 8)炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を
有する脂肪酸塩 9)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基も
しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチ
レンオキサイドを付加したアルキルエーテル脂肪酸塩又
はアルケニルエーテル脂肪酸塩 10)炭素数10〜20のアルキル基を有する、平均0.
5〜8モルのエチレンオキサイドを付加したポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテル脂肪酸塩これらの
うち、好ましいのは1)〜7)に示されるようなスルホ
ン酸基などの強酸性基を有するアニオン界面活性剤であ
る。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、酸性条件下においてカ
チオン性を示すアミンオキシド及び/又は両性界面活性
剤を用いることにより、繊維製品の黒ずみ汚れに対して
優れた洗浄力を示す洗濯前処理剤組成物を得ることがで
きる。
【実施例】次に実施例によって、本発明をさらに詳細に
説明するが、これに先立って、実施例で用いた黒ずみ汚
れ洗浄力の評価法を説明する。 (1)黒ずみ汚染布の調製方法 黒ずみ汚染布として、以下の(A)、(B)に示す人工
黒ずみ汚染布(綿)と黒ずみカーテン(ポリエステル)
の2種類を用いた。 (A) 人工黒ずみ汚染布:EMPA社製のEMPA10
1を人工黒ずみ汚染布とした。これはオリーブ油を媒体
としてカーボンを綿布に付着させた人工汚染布である。
これを5cm×5cmに裁断して反射率が15±2%の
範囲のものを汚染布に供した。 (B) 黒ずみカーテン:川崎市内の家庭において約4年
間使用して黒ずんだレースカーテンを用いた。このカー
テンはポリエステル100%表示の平織り白色レースカ
ーテン(幅180cm×高さ190cm)であり、約半年ご
とに市販衣料用洗剤と全自動洗濯機を用いて家庭内で洗
濯を行い、最後の洗濯から約5ヶ月間窓に掛けて経過
し、全体的な黒ずみが観察された。これを5cm×5c
mに裁断し、洗濯時にほつれないように外郭を縫製し、
反射率が42±2%の範囲のものを汚染布に供した。
【0018】(2)洗濯前処理剤組成物の調製 表−1〜3に示す実施例及び比較例にあるように洗濯前
処理剤組成物を調製した。組成物のpHについては、組
成物1グラムを水99グラムに溶かした水溶液(組成物
の1重量%水溶液)のpHが所定のpHを示すように、
あらかじめ組成物にNaOHまたはモノエタノールアミ
ンを添加して調製した。表−1〜3において、洗濯前処
理剤の組成に続いて記載したpHは、この1重量%水溶
液のpHを示す。 (3)洗濯方法 (浸漬洗浄)U.S.Testing 社のTerg-O-Tometerを使用
し、洗浄槽にて3゜DH、25℃の水900ml に本発明の
洗濯前処理剤組成物0.9 gを溶かし、前処理液とした。
次に汚染布10枚にメリヤス布を加えて計30gとした
ものを、この前処理液に所定時間浸漬(この時間を浸漬
時間とする)した。浸漬中における水温の変化を避ける
ため、浸漬は恒温槽中で行った。所定時間浸漬した後、
浸漬液に洗剤(アニオン、ノニオン又はカチオン界面活
性剤)1gを加え、120rpmで10分間洗浄した。その
後、3゜DH、900ml の水で3分間濯ぎを行い、2槽式
洗濯機にて脱水し、自然乾燥させた。結果を表1及び2
に示す。 (塗布洗浄)汚染布5枚に表1、2に示す本発明の洗濯
前処理剤組成物約1mlを塗布し、60分放置した後、市
販の洗剤(スーパートップ、ライオン株式会社製)を含
有する洗剤溶液15g/30Lを用いて洗濯した。結果
を表3に示す。 (4)評価方法 数−1により洗浄力を求めた。
【0019】
【数1】 K/S=(1−R÷100)2 ÷(2R÷100) (クベルカ・ムンクの式) ここで、Rはカール・ツワイス社製のELREPHO反
射率計によって測定される反射率(%)である。
【0020】表−1〜3に用いた各成分の説明を以下に
示す。 (5)洗濯前処理剤の成分 アミンオキシド-1;ラウリルジメチルアミンオキシド アミンオキシド-2;C12 〜C14 のアルキル基を有するア
ルキルジメチルアミンオキシド アミンオキシド-3;モノ水添牛脂アルキルジメチルアミ
ンオキシド アミンオキシド-4;ラウリン酸アミドプロピルアミンオ
キシド ベタイン-1;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(三
洋化成(株)製、レボンLD−36) (6)洗剤の主成分 アニオン界面活性剤含有洗剤:直鎖アルキル(C10〜C
14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム ノニオン界面活性剤含有洗剤:ラウリルアルコール1モ
ル当たり平均9モルの酸化エチレンを付加させたアルコ
ールエトキシレート カチオン界面活性剤含有洗剤:モノアルキル(C18)ト
リメチルアンモニウムクロライド (7)有機酸のpKa 乳酸:3.66 クエン酸:4.35 安息香酸:4.20 HEDP(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン
酸):2.5
【0021】
【化4】
【0022】
【表1】 表−1 浸漬洗浄(実施例) 実施例 1 2 3 4 5 6 7 (前処理) 洗濯前処理剤の組成(重量%) アミンオキシド-1 10 − − − − − − アミンオキシド-2 − 10 − − − 10 10 アミンオキシド-3 − − 10 − − − − アミンオキシド-4 − − − 10 − − − ベタイン-1 − − − − 10 − − 乳酸 1 − − 1 − − − クエン酸 − 1 − − 1 − − 安息香酸 − − 1 − − − − HEDP − − − − − 1 1 香料 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 pH調製剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 水 残量 残量 残量 残量 残量 残量 残量 pH 5.0 5.5 4.0 6.0 3.0 4.5 6.5 浸漬時間(分) 60 60 60 60 60 60 60 (洗濯) 洗剤の組成(重量%) アニオン 20 10 10 5 5 10 − ノニオン − − 10 20 − − 20 カチオン − − − 2 − − − 水酸化ナトリウム 適量 水 残量 残量 残量 残量 残量 残量 残量 洗濯液のpH 7 7 7 7 7 7 7 洗浄力(%) 人工黒ずみ布 60 58 59 55 53 54 52 黒ずみカーテン 44 40 42 39 37 39 36
【0023】
【表2】 表−2 浸漬洗浄(比較例) 比較例 1 2 3 4 5 (前処理) 洗濯前処理剤の組成(重量%) アミンオキシド -2 10 − − 10 10 アルコールエトキシレート − 10 − − − LAS-Na − − 10 − − ベタイン-1 − − − − − 乳酸 5 − − − − クエン酸 − 1 − 1 − 安息香酸 − − 1 − − HEDP − − − − − 香料 0.1 0.1 0.1 − − pH調製剤 適量 適量 適量 適量 適量 水 残量 残量 残量 残量 残量 pH 4.0 3.0 4.0 1.5 8.0 浸漬時間 60 60 60 60 60 (本洗濯) 洗剤の組成 アニオン 20 20 20 20 20 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 − 硫酸 − − − − 適量 水 残量 残量 残量 残量 残量 pH 7 7 7 7 7 洗浄力(%) 人工黒ずみ布 56 43 41 45 43 黒ずみカーテン 39 30 30 37 32
【0024】
【表3】 表−3 塗布洗浄 実施例 試料No. 8 9 10 11 12 13 14 (前処理) 洗濯前処理剤の組成(重量%) アミンオキシド-1 1 − − − − 1 3 アミンオキシド-2 − 2 − − − − − アミンオキシド-3 − − 2 − − − − アミンオキシド-4 − − − 0.5 − − − ベタイン-1 − − − − 3 1 − フェノキシエタノール − 1 1 − − − − 乳酸 1 − − 1 − − − クエン酸 − 1 − − 1 − − 安息香酸 − − 1 − − − − HEDP − − − − − 1 1 香料 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 pH調製剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 水 残量 残量 残量 残量 残量 残量 残量 pH 5.0 5.5 4.0 6.0 3.0 4.5 6.5 放置時間(分) 60 60 60 60 60 60 60 (本洗濯)洗濯液のpH 10.4 10.4 10.4 10.4 10.4 10.4 10.4 洗浄力(%) 人工黒ずみ布 60 59 57 57 53 56 53
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/08 C11D 17/08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) アミンオキシド及び両性界面活性剤
    からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤
    及び(b)pKa2.0 〜6.8 の有機酸及び/またはpKa2.0 〜
    6.8 の無機酸を含有し、組成物の1重量%水溶液のpH
    が2.0 〜6.8 であることを特徴とする洗濯前処理剤組成
    物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034799A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Kao Corp 衣料用洗濯前処理剤組成物
JP2003105390A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Lion Corp 泥汚れ用前処理剤組成物、泥汚れ洗浄方法及び泥汚れ用洗浄剤
JP2004075796A (ja) * 2002-08-14 2004-03-11 Kao Corp 洗濯前処理用組成物
JP2005115173A (ja) * 2003-10-09 2005-04-28 Tsuchiya Tsco Co Ltd 電子写真装置用のベロア材
JP2014037653A (ja) * 2012-08-17 2014-02-27 Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd 精練剤組成物、精練繊維の製造方法及び繊維の精練方法

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