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JP2003289248A - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

Info

Publication number
JP2003289248A
JP2003289248A JP2002089602A JP2002089602A JP2003289248A JP 2003289248 A JP2003289248 A JP 2003289248A JP 2002089602 A JP2002089602 A JP 2002089602A JP 2002089602 A JP2002089602 A JP 2002089602A JP 2003289248 A JP2003289248 A JP 2003289248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
reference signal
controlled oscillator
voltage controlled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002089602A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Mitsuoka
和則 光岡
Masafumi Kurata
雅文 蔵田
Yutaka Ishimaru
裕 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2002089602A priority Critical patent/JP2003289248A/ja
Publication of JP2003289248A publication Critical patent/JP2003289248A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力信号のS/Nが高く、最大ロックアップ
時間が短くかつ低廉なPLL回路を提供する。 【解決手段】 出力信号のS/Nが高くするために水晶
電圧制御発振器1を用いる。また、M相位相シフト回路
4が基準信号SREFを略同一周波数のM相の信号を生成
し、セレクタ5が該M相の信号の中から基準信号SREF
との位相差が最小になる信号を選択して比較信号SCOM
として出力する。これにより、比較信号SCOMと基準信
号SREFとの位相差が小さくなるので、最大ロックアッ
プ時間を短縮できる。また、水晶電圧制御発振器を一つ
しか用いないので、コストを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出力信号を基準信
号に位相同期させるように動作するPLL(Phase Lock
ed Loop)回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のPLL回路の一般的な構成を図9
に示す。図9のPLL回路は、電圧制御発振器1’と、
1/N分周器2と、位相比較器6’と、ローパスフィル
タ7とによって構成される。電圧制御発振器1’は、ロ
ーパスフィルタ7から出力される制御電圧VCONに応じ
た周波数の発振信号SOUTを発振する。1/N分周器2
は、電圧制御発振器1’から出力される発振信号SOUT
を1/N分周して基準信号SREFと同じ周波数の比較信
号SCOMを生成し、その比較信号SCOMを位相比較器6’
に送出する。位相比較器6’は、比較信号SCOMの位相
と基準信号SREFの位相とを比較して比較信号SCOMと基
準信号SREFとの位相差に応じた位相誤差信号Pdを生
成し、その位相誤差信号Pdをローパスフィルタ7に送
出する。ローパスフィルタ7は、位相誤差信号Pdから
高周波成分を除去して制御電圧VCONを生成し、その制
御電圧VCONを電圧制御発振器1’に送出する。
【0003】そして、基準信号SREFの位相が比較信号
COMの位相と一致するとき、発振信号SOUTの周波数は
基準信号SREFの周波数に1/N分周器2の分周比N
(Nは2以上の自然数)を乗じた値と一致する。また、
基準信号SREFの位相に対して比較信号SCOMの位相が遅
れているときは、比較信号SCOMの位相が基準信号SREF
の位相に一致するときに比べて制御電圧VCONがΔVだ
け大きくなり、その制御電圧VCONの増加に応じて発振
信号SOUTの周波数がΔFだけ大きくなる。一方、基準
信号SREFの位相に対して比較信号SCOMの位相が進んで
いるときは、比較信号SCOMの位相が基準信号SREFの位
相と一致するときに比べて制御電圧VCONがΔVだけ小
さくなり、その制御電圧VCONの減少に応じて発振信号
OUTの周波数がΔFだけ小さくなる。
【0004】上記のように動作することにより、電源投
入時や位相同期外れが発生したとき(以下、電源投入時
等という)でもしばらくすると、PLL回路の出力信号
である発振信号SOUTの位相と基準信号SREFの位相とが
同期する。電源投入時等から再度同期状態になるまでの
時間をロックアップ時間という。以下、ロックアップ時
間について説明する。
【0005】発振信号SOUTの位相と基準信号SREFの位
相が一致していないときは、発振信号SOUTの位相と基
準信号SREFの位相が一致しているときに対して発振信
号の周波数がΔFずれるので、発振信号SOUTの位相と
基準信号SREFの位相が一致していないとき比較信号S
COMと基準信号SREFとの周波数の差はΔF/N[Hz]
となる。したがって、比較信号SCOMが基準信号SREF
対して360度の位相シフトするのに、N/ΔF[秒]
かかる。通常PLL回路では、比較信号SCOMと基準信
号SREFとの位相差が進みの場合と遅れの場合とで制御
を分けており、この場合最悪の位相ずれは180度であ
る。したがって、最大ロックアップ時間T’は(1)式
で表される。 T’=1/2×N/ΔF[秒]…(1)
【0006】一般に電圧制御発振器1’にはLC発振器
が用いられ、ΔFが大きい。このため、ロックアップ時
間が大きくなり過ぎることはなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、出力信号として
ジッターの少ないS/Nの高い信号が必要な場合、電圧
制御発振器1’ではなく、図10に示すように水晶電圧
制御発振器1が用いられる。なお、図10において図9
と同一の部分には同一の符号を付し説明を省略する。
【0008】ところが、水晶電圧制御発振器1はΔFの
値が非常に小さいために最大ロックアップ時間が大きく
なり過ぎるという問題があった。上記(1)式から明ら
かなように、1/N分周器2の分周比Nが大きい場合に
特に最大ロックアップ時間が大きくなり過ぎていた。
【0009】例えば、20[MHz]の水晶振動子、5
[kHz]の基準信号の場合、1/N分周器2の分周比
Nの値は4000でありΔFの値は一般的に200[H
z]近傍であるので、上記(1)式から、最大ロックア
ップ時間が約10秒になってしまう。
【0010】このような問題点を解決することができる
PLL回路として、図11に示すよなPLL回路が提案
されている。図11のPLL回路は、図10のPLL回
路を2段構成したものである。図11のPLL回路は、
合計分周比Nを1段目のPLL回路100の分周比N1
(N1は2以上の自然数)と2段目のPLL回路200
の分周比N2(N2は2以上の自然数)との2つに分割す
ることで、分周比N1、N2の絶対値を小さくして最大ロ
ックアップ時間T’’(=1/2×(N1+N2)/Δ
F)を短縮していた。しかしながら、このように2段構
成にすると、水晶振動子が2つ必要となり、高コスト化
を招いてしまうという問題があった。
【0011】本発明は、上記の問題点に鑑み、出力信号
のS/Nが高く、最大ロックアップ時間が短くかつ低廉
なPLL回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るPLL回路においては、水晶振動子を
有する水晶電圧制御発振器と、前記水晶電圧制御発振器
の発振信号を分周かつ位相シフトすることによって、外
部から供給される基準信号と略同一の周波数であって前
記水晶電圧制御発振器の発振信号に同期して各々位相が
異なる複数の信号を生成する信号生成手段と、前記複数
の信号の中から一つの信号を選択し比較信号として出力
する選択手段と、前記比較信号と前記基準信号との位相
を比較して、その位相差に応じた位相誤差信号及び制御
信号を出力する位相比較器と、前記位相誤差信号に応じ
た制御電圧を生成するフィルタと、を備え、前記選択手
段が前記制御信号に応じた選択動作を行い、前記水晶電
圧制御発振器が前記制御電圧に応じた発振信号を出力す
るような構成とする。
【0013】また、前記複数の信号が前記基準信号の一
周期を2以上の所定の自然数で分割した間隔ずつ位相の
ずれた信号であってもよい。
【0014】また、前記信号生成手段が、前記水晶電圧
制御発振器の発振信号を1/N分周する1/N分周器
と、前記1/N分周器の出力信号を1/M分周する1/
M分周器と、前記1/M分周器の出力信号をデータ信号
とし、前記1/N分周器の出力信号をクロック信号とす
るMビットシフトレジスタと、を備えるようにしてもよ
い。
【0015】また、前記選択手段が、前記複数の信号の
うち前記基準信号との位相差が最小となる信号を選択す
るようにすることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図面
を参照して以下に説明する。本発明に係るPLL回路の
一構成例を図1に示す。なお、図10と同一の部分には
同一の符号を付す。
【0017】図1のPLL回路は、水晶電圧制御発振器
1と、1/N分周器2と、1/M分周器位相比較器3
と、M相位相シフト回路4と、セレクタ5と、位相比較
器6と、ローパスフィルタ7とによって構成される。な
お、N及びMは2以上の自然数である。
【0018】水晶電圧制御発振器1は、ローパスフィル
タ7から出力される制御電圧VCONに応じた周波数の発
振信号SOUTを発振する。1/N分周器2は、水晶電圧
制御発振器1から出力される発振信号SOUTを1/N分
周し、その結果生成された分周信号SDIV1を1/M分周
器3及びM相位相シフト回路4に送出する。1/M分周
器3は、1/N分周器2から出力される分周信号SDIV1
を1/N分周し、その結果生成された分周信号SDIV2
M相位相シフト回路4に送出する。
【0019】M相位相シフト回路4は、分周信号SDIV2
からM相の信号を生成する。セレクタ5は制御信号Ph
に基づいてM相の信号の中から基準信号SREFとの位相
差が最も小さくなる信号を選択して、その選択した信号
を比較信号SCOMとして出力する。位相比較器6は比較
信号SCOMの位相と基準信号SREFの位相とを比較して比
較信号SCOMと基準信号SREFとの位相差に応じた位相誤
差信号Pd及び制御信号Phを生成し、その位相誤差信
号Pdをローパスフィルタ7に、制御信号Phをセレク
タ5に送出する。ローパスフィルタ7は、位相誤差信号
Pdから高周波成分を除去して制御電圧VCONを生成
し、その制御電圧VCONを水晶電圧制御発振器1に送出
する。
【0020】なお、本実施形態では水晶電圧制御発振器
1に制御電圧VCONと発振周波数との間に正の相関があ
る水晶電圧制御発振器を用いる。このような水晶電圧制
御発振器1の一構成例を図2に示す。
【0021】水晶振動子10の一端がインバータ回路1
1の入力側と、抵抗R1の一端と、コンデンサC1の一
端に接続される。インバータ回路11の出力側と抵抗R
1の他端は、出力端子12に接続される。コンデンサC
1の他端は可変容量ダイオードD1のカソードに接続さ
れる。可変容量ダイオードD1のアノードは接地され
る。そして、コンデンサC1と可変容量ダイオードD1
との接続ノードに抵抗R2の一端が接続され、抵抗R2
の他端が制御電圧入力端子13に接続される。
【0022】水晶振動子10の他端がインダクタL1を
介して可変容量ダイオードD2のカソードに接続され
る。インダクタL1と可変容量ダイオードD2との接続
ノードに抵抗R3の一端が接続され、抵抗R3の他端が
制御電圧入力端子13に接続される。可変容量ダイオー
ドD2のアノードがコンデンサC2の一端及び抵抗R4
の一端に接続される。抵抗R4の他端は接地される。そ
して、コンデンサC2の他端が抵抗R5の一端及びコン
デンサC3の一端に接続される。抵抗R5の他端は出力
端子12に接続される。また、コンデンサC3の他端は
コンデンサC4の一端及びインダクタL2の一端に接続
される。コンデンサC4の他端及びインダクタL2の他
端は接地される。
【0023】水晶電圧制御発振器1は上述したように制
御電圧VCONと発振周波数との間に正の相関を有するの
で、位相比較器6及びループフィルタ7は基準信号S
REFの位相に対して比較信号SCOMの位相が進んでいると
きは水晶電圧制御発振器1の発振周波数を小さくして比
較信号SCOMの位相と基準信号SREFの位相とを一致させ
るために制御電圧VCONを小さくし、基準信号SREFの位
相に対して比較信号S COMの位相が遅れているときは水
晶電圧制御発振器1の発振周波数を大きくして比較信号
COMの位相と基準信号SREFの位相とを一致させるため
に制御電圧VCO Nを大きくする。
【0024】上述したような動作をする位相比較器6の
一構成例を図3に示す。比較信号S COMが供給される端
子14がOR回路15の第2入力端子及びAND回路1
7の第1入力端子に接続される。OR回路15の出力端
子がNAND回路18の第1入力端子に接続され、AN
D回路16の出力端子がNOR回路19の第1入力端子
に接続され、AND回路17の出力端子がNOR回路1
9の第2入力端子に接続される。
【0025】NAND回路18の出力端子がインバータ
回路20の入力端子及びPチャネル型MOSFET(Me
tal Oxide semiconductor Field Effect Transistor)
32のゲートに接続される。NOR回路19の出力端子
がインバータ回路21の入力端子及びNAND回路18
の第2入力端子に接続される。
【0026】インバータ回路20の出力端子が、エクス
クルーシブ・OR回路35の第1入力端子、OR回路1
5の第1入力端子、AND回路16の第1入力端子、及
びAND回路24の第1入力端子に接続される。インバ
ータ回路21の出力端子がAND回路17の第2入力端
子に接続される。
【0027】基準信号SREFが供給される端子22がO
R回路25の第1入力端子及びAND回路23の第2入
力端子に接続される。OR回路25の出力端子がNAN
D回路27の第2入力端子に接続され、AND回路23
の出力端子がNOR回路26の第1入力端子に接続さ
れ、AND回路24の出力端子がNOR回路26の第2
入力端子に接続される。
【0028】NAND回路27の出力端子がインバータ
回路29の入力端子に接続される。NOR回路26の出
力端子がインバータ回路28の入力端子及びNAND回
路27の第1入力端子に接続される。
【0029】インバータ回路29の出力端子が、Nチャ
ネル型MOSFET33のゲート、エクスクルーシブ・
OR回路35の第2入力端子、OR回路25の第2入力
端子、AND回路24の第2入力端子、及びAND回路
16の第2入力端子に接続される。インバータ回路28
の出力端子がAND回路23の第1入力端子に接続され
る。
【0030】エクスクルーシブ・OR回路35の出力端
子が端子36に接続される。端子36から制御信号Ph
が出力される。
【0031】電源電圧VCCが供給される端子31と、M
OSFET32と、MOSFET33とによってチャー
ジポンプ30が構成される。端子31がMOSFET3
2のソースに接続される。MOSFET32のドレイン
がMOSFET33のドレインに接続される。MOSF
ET33のソースは接地される。そして、MOSFET
32とMOSFET33との接続ノードに端子34が接
続される。端子34から位相誤差信号Pdが出力され
る。
【0032】続いて位相比較器6における信号波形のタ
イムチャートを図4に示す。なお、比較信号SCOMと基
準信号SREFは180度毎にHighレベルとLowレ
ベルが反転するパルス信号である。
【0033】例えば、電源起動時等に基準信号SREF
位相に対して比較信号SCOMの位相が135度遅れてい
た場合は図4(a)に示す信号波形になる。位相誤差信
号Pdは、基準信号SREFがHighレベルであって尚
かつ比較信号SCOMがLowレベルのときにVCC(Hi
ghレベル)となり、その他の期間(点線部)ではハイ
インピーダンス(オープンドレイン)状態となる。ま
た、制御信号Phは、基準信号SREFがHighレベル
であって尚かつ比較信号SCOMがLowレベルのときに
ゼロ(Lowレベル)となり、その他の期間ではV
CC(Highレベル)となる。
【0034】一方、電源起動時等に基準信号SREFの位
相に対して比較信号SCOMの位相が135度進んでいた
場合は図4(b)に示す信号波形になる。位相誤差信号
Pdは、基準信号SREFがLowレベルであって尚かつ
比較信号SCOMがHighレベルのときにゼロ(Low
レベル)となり、その他の期間(点線部)ではハイイン
ピーダンス(オープンドレイン)状態となる。また、制
御信号Phは、基準信号S REFがLowレベルであって
尚かつ比較信号SCOMがHighレベルのときにゼロ
(Lowレベル)となり、その他の期間ではVCC(Hi
ghレベル)となる。
【0035】なお、比較信号SCOMの位相と基準信号S
REFの位相が一致する場合、位相誤差信号Pdの値は常
にVCC/2となり、制御信号Phは常にVCC(High
レベル)になる。
【0036】次に、位相比較器6から出力される位相誤
差信号Pdを入力するローパスフィルタの一構成例を図
5に示す。図5のローパスフィルタは、ラグリード・ロ
ーパスフィルタであって、抵抗R6と、抵抗R7と、コ
ンデンサC5と、コンデンサC6とによって構成され
る。
【0037】位相誤差信号Pdが供給される端子に抵抗
R6の一端が接続される。抵抗R6の他端が、コンデン
サC5の一端と、コンデンサC6の一端と、制御電圧V
CONが出力される端子とに接続される。コンデンサC5
の他端は抵抗R7を介してグランドラインに接続され、
コンデンサC6の他端は直接グランドラインに接続され
る。
【0038】電源起動時等に基準信号SREFの位相に対
して比較信号SCOMの位相が遅れている場合は、ローパ
スフィルタ7によって位相誤差信号PdのHighレベ
ルがホールドされて、制御電圧VCONの値がVCCにな
る。これによって、水晶電圧制御発振器1の発振周波数
はF+ΔFとなる。
【0039】また、電源起動時等に基準信号SREFの位
相に対して比較信号SCOMの位相が進んでいる場合は、
ローパスフィルタ7によって位相誤差信号PdのLow
レベルがホールドされて、制御電圧VCONの値がゼロに
なる。これによって、水晶電圧制御発振器1の発振周波
数はF−ΔFとなる。
【0040】また、電源起動時等に比較信号SCOMの位
相が基準信号SREFの位相と一致している場合は、ロー
パスフィルタ7から出力される制御電圧VCONの値がV
CC/2になる。これによって、水晶電圧制御発振器1の
発振周波数はFとなる。なお、本実施形態ではFを20
[MHz]、ΔFを200[Hz]とする。
【0041】次に、M相位相シフト回路4とセレクタ5
の一構成例について図6を参照して説明する。本実施形
態では基準信号SREFに5[kHz]の信号を用いる。
そして、1/N分周器2の分周比を500とし、1/M
分周器3の分周比を8とする。
【0042】M相位相シフト回路4は、フリップフロッ
プ40、41、42とインバータ回路43とによって構
成される8ビットシフトレジスタである。1/N分周器
2の出力信号が、フリップフロップ40、41、42の
クロック入力端子に入力される。これにより、フリップ
フロップ40、41、42のクロック周波数は40[k
Hz](=20[MHz]/500)になる。
【0043】1/M分周器3の出力側がフリップフロッ
プ40のデータ入力端子とスイッチ50のD端子とイン
バータ回路43の入力側に接続される。フリップフロッ
プ40の非反転出力端子がフリップフロップ41のデー
タ入力端子とスイッチ50のC端子とに接続される。フ
リップフロップ41の非反転出力端子がフリップフロッ
プ42のデータ入力端子とスイッチ50のB端子とに接
続される。フリップフロップ42の非反転出力端子がス
イッチ50のA端子に接続される。
【0044】インバータ回路43の出力側がスイッチ5
0のa端子に接続される。また、フリップフロップ40
の非反転出力端子がスイッチ50のb端子に接続され
る。また、フリップフロップ41の非反転出力端子がス
イッチ50のc端子に接続される。また、フリップフロ
ップ42の非反転出力端子がスイッチ50のd端子に接
続される。
【0045】このような構成により、スイッチ50の各
端子に供給される信号波形は図7に示すタイムチャート
のようになる。すなわち、M相位相シフト回路4は、5
[kHz](=40[kHz]/8)の分周信号SDIV2
から45度ずつ位相がずれた5[kHz]の信号SA
D、Sa〜Sdを作成し、その8相(8種類)の信号S A
〜SD、Sa〜Sdをセレクタ5に出力している。
【0046】セレクタ5は、スイッチ50と、マイクロ
コンピュータ(以下、マイコンという)51と、抵抗R
8と、コンデンサC7とで構成される。スイッチ50は
マイコン51からの信号に基づき、A端子〜d端子の中
から一つの端子を選択し、位相比較器6の端子14(図
3参照)と接続する。
【0047】位相比較器6から出力される制御信号Ph
は、抵抗R8とコンデンサC7から成る積分回路によっ
て積分されたのち、マイコン51のA/D変換入力端子
に入力される。マイコン51の動作について図8のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0048】ステップ#10において、制御信号Phの
積分値がターゲット電圧Vtgより大きいか否かを判定す
る。ターゲット電圧Vtgは(2)式で表される。なお、
(2)式中のMは1/M分周器3の分周比であるので、
本実施形態の場合はM=8となる。 Vtg=(1−1/M)×VCC…(2)
【0049】制御信号Phの積分値がターゲット電圧V
tgより大きければ(ステップ#10のYes)、比較信
号SCOMと基準信号SREFの位相差が45度以内であるの
で、8相の信号SA〜SD、Sa〜Sdの中から基準信号S
REFとの位相差が最も小さい信号を比較信号SCOMとして
選択していることになる。したがって、位相比較器6に
接続される端子の切替を行わずに、ロックアップ後に再
度ロック外れが生じる場合に備えてステップ#10に移
行する。
【0050】一方、制御信号Phの積分値がターゲット
電圧Vtgより大きくなければ(ステップ#10のN
o)、比較信号SCOMと基準信号SREFの位相差が45度
より大きいので、8相の信号SA〜SD、Sa〜Sdの中か
ら基準信号SREFとの位相差が最も小さい信号を比較信
号SCOMとして選択していないことになる。したがっ
て、位相比較器6に接続される端子を一つシフトするよ
うにスイッチ50を制御する(ステップ#20)。例え
ば、ステップ#10においてD端子と移相比較器6とが
接続されている場合は、ステップ#20においてa端子
と移相比較器6とが接続されるようにスイッチ50を制
御する。その後、ステップ#10に移行して再度8相の
信号SA〜SD、Sa〜Sdの中から基準信号SREFとの位
相差が最も小さい信号を比較信号SCOMとして選択して
いるか否かを判定する。
【0051】マイコン51がこのような動作を行うこと
で、8相の信号SA〜SD、Sa〜Sdの中から基準信号S
REFとの位相差が最も小さい信号が比較信号SCOMとして
選択される。したがって、比較信号SCOMと基準信号S
REFとの位相差は最大でも45度にしかならない。
【0052】そして、発振信号SOUTの位相と基準信号
REFの位相が一致していないとき比較信号SCOMと基準
信号SREFとの周波数の差はΔF/(N×M)[Hz]
となる。したがって、比較信号SCOMが基準信号SREF
対して360度の位相シフトするのに、(N×M)/Δ
F[秒]かかる。また、本実施形態のPLL回路では、
上述したように比較信号SCOMと基準信号SREFとの位相
差は最大で45度である。このため本実施形態のPLL
回路における最大ロックアウト時間Tは(3)式で表さ
れる。 T=45/360×(N×M)/ΔF =1/8×(N×M)/ΔF[秒]…(3)
【0053】ここで、N=500、M=8、ΔF=20
0[Hz]であるので、最大ロックアウト時間Tは2.
5[秒]となる。同一条件(水晶電圧制御発振器1の発
振周波数が20[MHz]、基準信号SREFの周波数が
5[kHz]、水晶電圧制御発振器1の発振周波数の可
変幅ΔFが200[Hz])における図10に示した従
来のPLL回路の最大ロックアップ時間は10秒であっ
たので、最大ロックアップ時間を1/4に短縮すること
ができる。
【0054】さらに、位相シフト回路4の段数を増やす
ことで最大ロックアップ時間を短縮することができる。
すなわち、M相位相シフト回路4が生成する信号の相数
の設定によって、任意の最大ロックアップ時間を設定す
ることができる。例えばフリップフロップをさらに4段
追加し、各フリップフロップのクロック周波数を80
[kHz]にすることで、最大ロックアップ時間を1.
25[秒]にすることができる。
【0055】なお、本実施形態ではスイッチ50の制御
にマイコン51を用いたがマイコン51の代わりにハー
ド論理回路を用いることも可能である。また、1/N分
周器2と1/M分周器3を、別個の分周器で構成するの
ではなく、一つの分周器でタップを設ける構成にしても
よい。さらに1/M分周器3に反転出力端子を設け、該
反転端子をスイッチ50のa端子に接続することでイン
バータ回路43を用いない構成にすることもできる。こ
の構成では、1/M分周器3が、M相位相シフト回路4
の機能の一部を担うことになる。
【0056】
【発明の効果】本発明によると、水晶振動子を有する水
晶電圧制御発振器を備えているので、出力信号のS/N
を高くすることができる。また、外部から供給される基
準信号と略同一の周波数であって前記水晶電圧制御発振
器の発振信号に同期して各々位相が異なる複数の信号の
中から一つの信号を選択して比較信号とするので、前記
比較信号と前記基準信号との位相を小さくすることがで
きる。これにより、最大ロックアップ時間を短縮するこ
とができる。さらに、水晶電圧制御発振器を複数設ける
必要がないので、コストを抑えることができる。
【0057】また、本発明によると、前記複数の信号が
前記基準信号の一周期を2以上の所定の自然数で分割し
た間隔ずつ位相のずれた信号であるので、前記複数の信
号の中に前記基準信号との位相差が前記基準信号の一周
期を2以上の所定の自然数で分割した間隔以下である信
号が存在することになる。したがって、前記比較信号と
前記基準信号との位相差を2以上の所定の自然数で分割
した間隔以下にすることが可能となる。
【0058】また、本発明によると、外部から供給され
る基準信号と略同一の周波数であって前記水晶電圧制御
発振器の発振信号に同期して各々位相が異なる複数の信
号を生成する信号生成手段が、前記水晶電圧制御発振器
の発振信号を1/N分周する1/N分周器と、前記1/
N分周器の出力信号を1/M分周する1/M分周器と、
前記1/M分周器の出力信号を入力信号とし、前記1/
N分周器の出力信号をクロック信号とするMビットシフ
トレジスタと、を備えるので、前記信号生成手段を簡単
な構成で実現することができる。これにより、低コスト
化を図ることができる。
【0059】また、本発明によると、前記複数の信号の
うち前記基準信号との位相差が最小となる信号を前記比
較信号として選択するので、更に最大ロックアップ時間
を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るPLL回路の構成を示す図であ
る。
【図2】 図1のPLL回路が備える水晶電圧制御発振
器の構成を示す図である。
【図3】 図1のPLL回路が備える位相比較器の構成
を示す図である。
【図4】 図3の位相比較器における信号波形タイムチ
ャートである。
【図5】 図1のPLL回路が備えるローパスフィルタ
の構成を示す図である。
【図6】 図1のPLL回路が備えるM相位相シフト回
路及びセレクタの構成を示す図である。
【図7】 図6に示すM相位相シフト回路が出力する信
号波形のタイムチャートである。
【図8】 図6に示すマイクロコンピュータの動作フロ
ーチャートである。
【図9】 従来のPLL回路の構成を示す図である。
【図10】 水晶電圧制御発振器を備えた従来のPLL
回路の構成を示す図である。
【図11】 複数の水晶電圧制御発振器を備えた従来の
PLL回路の構成を示す図である。
【符号の説明】 1 水晶電圧制御発振器 2 1/N分周器 3 1/M分周器 4 M相位相シフト回路 5 セレクタ 6 位相比較器 7 ローパスフィルタ 10 水晶振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 裕 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5J079 AA04 BA12 DA13 FA13 FA14 FA21 FA26 FB03 FB25 FB29 FB35 FB48 GA09 KA08 5J106 AA04 CC01 CC21 CC41 CC52 CC58 DD09 DD26 JJ01 KK03 KK27 LL01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水晶振動子を有する水晶電圧制御発振器
    と、 前記水晶電圧制御発振器の発振信号を分周かつ位相シフ
    トすることによって、外部から供給される基準信号と略
    同一の周波数であって前記水晶電圧制御発振器の発振信
    号に同期して各々位相が異なる複数の信号を生成する信
    号生成手段と、 前記複数の信号の中から一つの信号を選択し、その選択
    した信号を比較信号として出力する選択手段と、 前記比較信号と前記基準信号との位相を比較して、その
    位相差に応じた位相誤差信号及び制御信号を出力する位
    相比較器と、 前記位相誤差信号に応じた制御電圧を生成するフィルタ
    と、 を備え、 前記選択手段が前記制御信号に応じた選択動作を行い、
    前記水晶電圧制御発振器が前記制御電圧に応じた発振信
    号を出力することを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】前記複数の信号が前記基準信号の一周期を
    2以上の所定の自然数で分割した間隔ずつ位相のずれた
    信号である請求項1に記載のPLL回路。
  3. 【請求項3】前記信号生成手段が、前記水晶電圧制御発
    振器の発振信号を1/N分周する1/N分周器と、前記
    1/N分周器の出力信号を1/M分周する1/M分周器
    と、前記1/M分周器の出力信号をデータ信号とし、前
    記1/N分周器の出力信号をクロック信号とするMビッ
    トシフトレジスタと、を備える請求項2に記載のPLL
    回路。
  4. 【請求項4】 前記選択手段が、前記複数の信号のうち
    前記基準信号との位相差が最小となる信号を選択する請
    求項1〜3のいずれかに記載のPLL回路。
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