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JP2003277833A - 金属板の製造方法および製造装置 - Google Patents

金属板の製造方法および製造装置

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JP2003277833A
JP2003277833A JP2002080846A JP2002080846A JP2003277833A JP 2003277833 A JP2003277833 A JP 2003277833A JP 2002080846 A JP2002080846 A JP 2002080846A JP 2002080846 A JP2002080846 A JP 2002080846A JP 2003277833 A JP2003277833 A JP 2003277833A
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JP
Japan
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metal plate
cooling
steel strip
manufacturing
restraining
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Application number
JP2002080846A
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English (en)
Inventor
Toru Minote
徹 簑手
Hideyuki Tsurumaru
英幸 鶴丸
Hiroshi Sawada
弘 澤田
Masayuki Yamazaki
雅之 山崎
Kenji Umadate
健治 馬立
Hiroshi Yoshimura
洋 吉村
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JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、鋼帯をはじめとする金属板を製造す
る際に、冷却時に面外変形による形状不良を生じさせる
ことなく金属板を製造することができる金属板の製造方
法および製造装置を提供することを目的とする。 【解決手段】走行する金属板を冷却装置で冷却する金属
板の製造方法において、金属板の冷却により板幅方向で
の圧縮応力が発生している領域またはその近傍領域で、
金属板両面側から拘束することにより面外変形を抑制す
ることを特徴とした金属板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板の冷却中に
発生する金属板の面外変形による形状不良を防止するた
めの、金属板の製造方法および製造装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鋼帯をはじめとする金属板の製造におい
ては、熱間加工後、または加熱後に金属板を冷却して、
相変態を起こさせるなどして材質の作り込みを行う。そ
の際、金属板に反りや波型変形などの面外変形による形
状不良が発生することがあり問題となっている。
【0003】この問題が特に顕著になる例として、連続
焼鈍ラインにおける焼入れ冷却がある。
【0004】たとえば、特開平11−193418号に
は、冷間圧延後の連続焼鈍過程において焼鈍後の高温の
鋼帯に焼入れ冷却を行うと、鋼板の板幅方向に円弧状の
反りが発生し、鋼帯形状の平坦性の劣化が著しくなるこ
とが示されている。鋼帯の形状不良が発生すると連続焼
鈍炉内の通板性が劣化し、搬送速度の低下や通板トラブ
ルを招いてしまい、また、プレス加工などの次工程にお
いても支障をきたすことになる。
【0005】連続焼鈍ラインの焼入れ冷却時に発生する
鋼帯の形状不良対策として、特開平4−289120号
には、組織制御により鋼帯形状を改善しようとする方法
が示されており、また、特開平11−193418号に
は、焼入れの際に、鋼帯表裏面の少なくとも幅方向の全
域に渡って500N/m2以上の圧力で加圧する方法が
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術には、それぞれ下記のような課題がある。
【0007】特開平4−289120号の方法は、フェ
ライトを3〜20%析出させてから冷却し、マルテンサ
イト変態による変形をフェライトに吸収させて、鋼帯の
形状を安定化する技術であるので、当然のことながら、
マルテンサイト単相鋼には適用できない。
【0008】特開平11−193418号の方法では、
原理的には任意の組織を持った鋼に対応できるが、次の
ような問題がある。すなわち特開平11−193418
号に記載の図1によれば、この発明を実施した場合で
も、浮き高さ(反り量)が10mm程度になる場合があ
り、また張力の影響を示した図2では、張力15N/m
2で反り量が数mm程度まで減少しているが、このよ
うな高張力では鋼帯に絞りが発生する恐れがある。最近
の需要家からの要求は厳しく、反り量5mm以下という
制限を設けられることもあり、このような厳しい要求に
は特開平11−193418号の方法では対応できな
い。
【0009】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決し、鋼帯をはじめとする金属板を製造する際に、
冷却時に面外変形による形状不良を生じさせることなく
金属板を製造することができる金属板の製造方法および
製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】金属板の面外変形による
形状不良の特に顕著な例として、鋼帯の連続焼鈍ライン
における焼入れ冷却によって生じる鋼帯幅方向の形状不
良があるが、この形状不良が発生する原因について発明
者らが鋭意検討を進めた結果、以下のような機構により
形状不良が発生していることが判った。
【0011】まず、第一の発生機構は、図7に模式的に
示すように、焼入れ開始点(冷却開始点)において鋼帯
幅方向で圧縮方向の熱応力が発生し、鋼帯が幅方向に座
屈するというものである。つまり、鋼帯のある部分が焼
入れを開始すると、焼入れ部は幅方向に熱収縮を起こす
が、焼入れ部に接した焼入れが始まっていない高温部分
は、焼入れ部の熱収縮に引っ張られて圧縮の熱応力を受
ける。そして、このように圧縮の熱応力を受ける鋼帯の
高温部分は容易に幅方向に座屈して形状不良が発生する
ことになる。
【0012】次に第二の発生機構は、同じく図7に模式
的に示すように、冷却開始温度より低温における相変
態、特にマルテンサイト変態によるものである。オース
テナイトがマルテンサイトに変態すると体積の膨張を伴
う。そこで、鋼帯のマルテンサイト変態を起こしている
部分は幅方向に広がろうとする。ところが、その部分に
接してマルテンサイト変態を起こしていない部分がマル
テンサイトを起こした部分の幅広がりを拘束するため、
マルテンサイト変態を先に起こした部分は幅方向に発生
した圧縮応力により座屈して、形状不良が発生すること
になる。
【0013】両者を比較すると、より高温で起こる第一
の機構のほうが形状不良の主たる発生原因となってい
る。
【0014】さらに発明者らは、以上の発生機構の解明
に基づき、鋼帯幅方向に圧縮応力が働いている領域また
はその近傍領域において、鋼帯両面側から拘束すること
により面外変形を抑制すれば鋼帯の幅方向座屈、すなわ
ち、鋼帯の形状不良を防止できることを見出し本発明を
完成した。鋼帯両面側から拘束することにより、鋼帯の
幅方向座屈荷重を高くできるからである。
【0015】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、その特徴は以下の通りである。
【0016】(1)走行する金属板を冷却装置で冷却す
る金属板の製造方法において、金属板の冷却により板幅
方向での圧縮応力が発生している領域またはその近傍領
域で、金属板両面側から拘束することにより面外変形を
抑制することを特徴とした金属板の製造方法。
【0017】(2)金属板の板幅方向に発生する圧縮応
力が極大となる位置と金属板をその両面側から拘束する
位置との金属板長手方向の間隔を0.2m以内とするこ
とを特徴とする上記(1)に記載の金属板の製造方法。
【0018】(3)金属板の温度を搬送方向位置で2回
微分した微分係数が1000℃/m2以上となる位置にお
いて、金属板をその両面側から拘束して面外変形を抑制
することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の
金属板の製造方法。
【0019】(4)金属板通板ライン上において、冷却
装置による冷却開始位置の0.2m以内の位置に、金属
板をその両面側から拘束して面外変形を抑制する金属板
の拘束装置を設けたことを特徴とする金属板の製造装
置。
【0020】(5)金属板の拘束装置がピンチロールか
らなることを特徴とする上記(4)に記載の金属板の製
造装置。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の金属板の製造装
置の一実施形態を示す側面図である。
【0022】図1の実施形態は、本発明を連続焼鈍炉の
焼鈍帯の出側に設けられた冷却装置に適用したもので、
この冷却装置は、水槽8と連続焼鈍炉の焼鈍帯で焼鈍さ
れた鋼帯4を冷却水を吹付けて所定の温度まで冷却する
ための冷却ユニット2と、鋼帯を上方に引上げるための
シンクロール3とを備えている。そして、強冷却開始位
置である冷却ユニット入口面から鋼帯長手方向0.2m
以内に、鋼帯をその両面側から拘束するピンチロール1
が設けられている。
【0023】連続焼鈍炉の焼鈍帯で焼鈍された鋼帯4は
上方から、水面5に入り、冷却ユニット2で冷却水を吹
付けられて強冷却され、所定の温度まで冷却されて、シ
ンクロール3を介して上方に引上げられる。
【0024】このとき強冷却が開始される冷却ユニット
入口面において、鋼帯4の幅方向に圧縮熱応力が発生
し、鋼帯4は幅方向に座屈して面外変形により形状不良
が発生する原因となる。これに対して本発明では、強冷
却開始位置付近にピンチロール1を設けて、鋼帯4をそ
の両面側から拘束して面外変形を抑制する。強冷却開始
位置である冷却ユニット入口面とピンチロール1による
鋼帯拘束位置との鋼帯長手方向の間隔Sは、後述する実
施例における実験結果から明らかなように、0.2m以
内であることが望ましい。図1の場合、ピンチロール1
による鋼帯の拘束位置は水面上と水面下のどちらでも構
わない。
【0025】本発明は、原理的には金属板を搬送しなが
ら冷却する任意の製造装置に適用可能である。しかし、
本発明の効果がはっきりと現れるのは金属板の幅方向
(搬送方向に垂直な方向)に圧縮応力が発生し、それに
よって金属板が幅方向に座屈してできた面外変形が形状
不良の原因となっている場合である。そのような製造装
置には一般的には以下のような前提条件がある。
【0026】まず、金属板の板厚は3mm以下である必
要がある。材質を作り込むために高温の金属板を冷却す
る場合、冷却前の金属板の温度は1000℃以下であ
る。この温度域では、板厚3mm以上の金属板を一般的
に知られている冷却方向で冷却しても座屈しない。
【0027】本発明が対象としている冷却装置では、冷
却装置前後における金属板のある点の温度Tは模式的に
図2のように変化する。このとき、同じ領域での金属板
のある点の温度Tを搬送方向位置Xで微分した微分係数
∂T/∂X、および、温度Tを搬送方向位置Xで2回微
分した微分係数∂2T/∂X2を、やはり模式的に示した
のが図3および図4である。発明者らの検討によると、
金属板の幅方向に働く応力σYは、∂2T/∂X2に比例
することがわかっている。図4からわかるように、冷却
開始位置において∂2T/∂X2は最も大きくなってい
る。すなわち、金属板の幅方向圧縮応力が最大となり面
外変形が発生しやすいのは、冷却が開始される位置であ
る。金属板が幅方向の圧縮応力で面外変形するために
は、後述する実施例における実験結果から明らかなよう
に、金属板の冷却開始位置において、∂2T/∂X2が1
000℃/m2以上である必要がある。つまり、金属板
の温度を搬送方向位置で2回微分した微分係数∂2T/
∂X2が1000℃/m2以上となる位置において、金属
板をその両面側から拘束して面外変形を抑制することが
効果的で好ましい。
【0028】連続焼鈍炉で使用されている冷却方式とし
ては、ガスジェット冷却やロールクエンチ、ミスト冷
却、ウオータークエンチがある。ロールクエンチは、水
冷ロールに金属板を巻きつけることにより冷却する方式
であるが、この方式では面外変形を許していることにな
るので、本発明における金属板をその両面側から拘束す
ることには該当しない。図5に示すように、水冷ロール
6と反対側の方向には面外変形が発生し得るからであ
る。図6のように、水冷ロール6の反対側に、金属板を
その両面側から拘束して面外変形を抑制するための拘束
ロール7を設置して金属板4をピンチすることは、本発
明の実施にあたる。
【0029】以上の説明では、冷却開始位置での面外変
形を問題としてきたが、実際には、マルテンサイト変態
をはじめとする、他の要因によっても面外変形による形
状不良は発生しうる。金属板の板幅方向に働く圧縮応力
が発生する領域またはその近傍領域で、金属板両面側か
ら拘束することにより面外変形を抑制することは、すべ
て金属板の形状改善効果がある。
【0030】
【実施例】連続焼鈍ラインの焼入れ冷却(ウォーターク
エンチ)による、鋼帯の幅方向形状不良について検討す
るため、図8に示すような実験装置を製作した。鋼帯の
コイルJ2を電気加熱炉J1にて所定の温度まで加熱し
た後、鋼帯J9を払い出してコイラーJ11まで搬送す
る。途中、冷却ユニットJ6にて、鋼帯J9に冷却水を
噴き付け所定の温度まで冷却する。冷却後の鋼帯J9
は、シンクロールJ7を介しコイラーJ11にて巻取ら
れる。冷却装置入側温度計J4は鋼帯J9の焼入れ開始
温度を、冷却装置出側温度計J10は鋼帯J9の焼入れ
終了温度を、それぞれ測定する。
【0031】実験に用いた鋼帯J9は、板厚1.0m
m、幅1000mmで、成分として0.1%の炭素、
1.5%のマンガンおよび不可避的な不純物を含んでい
る。鋼帯J9のマルテンサイト変態開始温度は約450
℃である。コイルJ2を電気加熱炉J1で850℃まで
加熱して払い出し、1m/sで搬送した。冷却ユニット
J6で冷却水を噴付けて冷却し、コイラーJ11で巻取
った。焼入れ開始温度は750℃、焼入れ終了温度は1
50℃であった。
【0032】実験終了後のコイルを巻戻すと、図9に示
すように、板幅方向に波型の形状不良が観察された。コ
イルの断面を検鏡したところ、ほぼ100%がマルテン
サイト組織のマルテンサイト単相鋼であった。そこで、
鋼帯J9が冷却開始される位置に近接して、鋼帯全幅を
ピンチするピンチロールJ5により鋼帯両面側から拘束
することにより面外変形を抑制した。
【0033】形状不良の度合いを表わすために、反り量
δを定義する。鋼帯J9の定常部分を切り出して平面上
に置き、平面と鋼帯J9が最も離れた場所における距離
を反り量δとする。図9に反り量δの定義を示す。ピン
チロールJ5を使用しないとき反り量δは約20mmで
あった。
【0034】ピンチロールJ5の最適な設置場所を検討
するため以下のような実験を行った。ピンチロールJ5
で鋼帯J9を拘束する位置と、冷却開始位置との間隔S
を図8に示すように定義し、この間隔Sを変化させて実
験終了後のコイルを巻戻して形状を観察した。Sは冷却
ユニットによる強冷却開始位置である冷却ユニット入口
面とピンチロールJ5との間隔である。S≧0のとき、
ピンチロールJ5は冷却開始位置よりも上にある。S<
0のとき、ピンチロールJ5は冷却開始位置よりも下に
あることを意味する。S<0の実験を行うときは、冷却
ユニットJ6を上下に分割し、上下2つの冷却ユニット
J6の間にピンチロールJ5を設置した。
【0035】図10に、強冷却開始位置とピンチロール
で鋼帯を拘束する位置との間隔Sと鋼帯の反り量との関
係の実験結果を示す。ピンチロールJ5を設置した位置
と強冷却開始位置の間の距離Sを横軸にとり、図9で定
義した反り量δを縦軸にプロットした。ピンチロールが
強冷却開始位置から離れるにつれて、反り量δは大きく
なる。−0.2≦S≦0.2の範囲では、反り量δは5
mm以下となっている。これは、現在、需要家から要望
されている最も厳しい条件を、充分に満足するものであ
る。
【0036】発明者らが行った理論的な検討によると、
冷却の過程で金属板に発生する圧縮応力σYは、∂2T/
∂X2に比例し、冷却開始位置において最大となる。σY
によって、金属板が座屈して幅方向の形状不良が発生す
ることは、上述したとおりである。そこで、次に∂2
/∂X2と形状不良の因果関係を調べるための実験を行
った。
【0037】図11に∂2T/∂X2を調べるための実験
装置を示す。熱電対を装着したサンプルK1を、加熱装
置K2で所定温度に加熱した後、サンプル搬送装置K4
でサンプルK1を冷却水を噴出している冷却ユニットK
3に送り込んで冷却する。図11(a)は、サンプル搬
送装置K4でサンプルK1を冷却水を噴出している冷却
ユニットK3に送り込む前の状態を示し、図11(b)
は、サンプル搬送装置K4でサンプルK1を冷却水を噴
出している冷却ユニットK3に送り込んだ状態を示して
いる。
【0038】冷却ユニットK3と図8の冷却ユニットJ
6は同じものである。熱電対で測定した温度履歴と、加
熱装置K2から冷却ユニットK3へのサンプルK1の搬
送速度をもとに、冷却開始点における∂2T/∂X2を算
出した。冷却ユニットK3からの冷却水の噴出量と、サ
ンプルK1の搬送速度を種々変更し、それぞれの条件に
ついて冷却開始点における∂2T/∂X2を求めた。
【0039】図11に示す実験装置での冷却ユニットK
3からの冷却水の噴出量と、サンプルK1の搬送速度の
組み合わせと全く同一の条件で、図8に示す実験装置で
の冷却ユニットJ6からの冷却水の噴出量と、鋼帯J9
の搬送速度の組み合わせを設定して実験を行い、鋼帯の
反り量δを測定した。つまり、図11に示す実験装置か
らサンプルK1の冷却開始点における∂2T/∂X2を算
出し、図8に示す実験装置からサンプルK1と同一組
成、同一板厚の鋼帯J9の反り量δを測定した。実験に
使用した鋼帯J9およびサンプルK1の板厚は0.8〜
1.2mmである。ピンチロールJ5は使用していな
い。
【0040】図12に、図11の実験装置を用いて測定
した∂2T/∂X2を横軸、図8の実験装置を用いて測定
した反り量δを縦軸にプロットしたものを示す。
【0041】∂2T/∂X2が1000を越えたところ
で、δが急速に立ち上がっていることが判る。この結果
から、本発明は、冷却開始点における∂2T/∂X2が、
1000を越える冷却装置に適用されるべきであること
が判る。
【0042】
【発明の効果】本発明により、冷却による金属板の形状
不良が改善できた。その結果、次のような効果が期待で
きる。歩留まりが向上する。搬送速度を上げること
ができ、生産性が向上する。プレス成型などの後工程
におけるハンドリング性が改善する。テンパーなど、
形状矯正の工程が省略され製造コストが低減できる。
金属板をコイル状に巻いて出荷する場合には、巻姿が良
くなり需要家に好印象を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属板の製造装置の一実施形態を示す
側面図
【図2】金属板の温度変化を示す説明図
【図3】金属板の温度を搬送方向位置で微分した微分係
数の変化を示す説明図
【図4】金属板の温度を搬送方向位置で2回微分した微
分係数の変化を示す説明図
【図5】ロールクエンチの実施例を示す説明図
【図6】ロールクエンチに本発明を適用したときの実施
例を示す説明図
【図7】金属板の形状不良の発生機構を示す説明図
【図8】本発明の効果を検証した実験装置を示す説明図
【図9】鋼帯の形状不良と反り量の定義を示す説明図
【図10】ピンチロール設置位置と鋼帯の反り量との関
係の一例を示すグラフ
【図11】サンプルの∂2T/∂X2を測定するための実
験装置を示す説明図
【図12】∂2T/∂X2と反り量δとの関係の一例を示
すグラフ
【符号の説明】
1 ピンチロール 2 冷却ユニット 3 シンクロール 4 鋼帯 5 水面 6 水冷ロール 7 拘束ロール 8 水槽 J1 加熱炉 J2 コイル J3 ルーパー J4 冷却装置入側温度計 J5 ピンチロール J6 冷却ユニット J7 シンクロール J8 水槽 J9 鋼帯 J10 冷却装置出側温度計 J11 コイラー K1 サンプル K2 加熱装置 K3 冷却ユニット K4 サンプル搬送装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山崎 雅之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 馬立 健治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 吉村 洋 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K032 BA01 CJ00 CM00 4K037 FF00 FH01 FJ00 FK00 JA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する金属板を冷却装置で冷却する金
    属板の製造方法において、金属板の冷却により板幅方向
    での圧縮応力が発生している領域またはその近傍領域
    で、金属板両面側から拘束することにより面外変形を抑
    制することを特徴とした金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属板の板幅方向に発生する圧縮応力が
    極大となる位置と金属板をその両面側から拘束する位置
    との金属板長手方向の間隔を0.2m以内とすることを
    特徴とする請求項1に記載の金属板の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属板の温度を搬送方向位置で2回微分
    した微分係数が1000℃/m2以上となる位置におい
    て、金属板をその両面側から拘束して面外変形を抑制す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の金属板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 金属板通板ライン上において、冷却装置
    による冷却開始位置の0.2m以内の位置に、金属板を
    その両面側から拘束して面外変形を抑制する金属板の拘
    束装置を設けたことを特徴とする金属板の製造装置。
  5. 【請求項5】 金属板の拘束装置がピンチロールからな
    ることを特徴とする請求項4に記載の金属板の製造装
    置。
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