JP2003272822A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
誘導加熱調理器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 負荷検知動作時にスイッチング素子を安定的
にオンさせ、スイッチング素子の損失増大を抑制できる
誘導加熱調理器を得る。 【解決手段】 共振コンデンサと、負荷を誘導加熱する
加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とLo側の電
流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コイルに高
周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ
回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前記インバ
ータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回路と、前
記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号を出力す
る制御回路と、前記制御回路の起動時からの数秒間、前
記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断する負荷
検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前記負荷検
知動作時は、前記制御回路から駆動回路へ出力するスイ
ッチング素子制御信号のHi側オン時間を7μsec±2
μsecとしたものである。
にオンさせ、スイッチング素子の損失増大を抑制できる
誘導加熱調理器を得る。 【解決手段】 共振コンデンサと、負荷を誘導加熱する
加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とLo側の電
流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コイルに高
周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ
回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前記インバ
ータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回路と、前
記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号を出力す
る制御回路と、前記制御回路の起動時からの数秒間、前
記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断する負荷
検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前記負荷検
知動作時は、前記制御回路から駆動回路へ出力するスイ
ッチング素子制御信号のHi側オン時間を7μsec±2
μsecとしたものである。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加熱コイルに高
周波電流を流して誘導加熱を行う誘導加熱調理器に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】図3は、従来の誘導加熱調理器の回路構
成ブロック図である。図において、1は共振コンデン
サ、2は負荷を誘導加熱する加熱コイル、3は電流共振
型ハーフブリッジ形でHi側とLo側からなる、例えば
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、ま
たはMOS-FET(MOStype - Field Effect Trans
istor)のスイッチング素子により構成されるインバー
タ回路、4は前記インバータ回路3に電源電圧を供給す
る直流電源回路、5は前記インバータ回路3の前記スイ
ッチング素子を駆動させるための駆動回路、6は前記駆
動回路5に前記スイッチング素子のオンオフ制御信号を
出力する制御回路、7は前記制御回路6の起動時からの
数秒間、前記加熱コイル2に流れる電流を、例えばカレ
ントトランス等の電流検出手段7´を用いて検出して、
その検出情報から、例えば負荷の有無あるいは負荷の材
質などの負荷状態を検知する負荷検知手段である。 【0003】図4は、前記制御回路6の起動時からの数
秒間、制御回路6からの制御出力信号を基に、前記駆動
回路5から前記インバータ回路3のスイッチング素子の
ゲートへ与えられる制御信号波形を示した図である。図
4において、8は制御回路6からの制御出力信号10を
基に前記駆動回路5で生成され、前記インバータ回路3
のスイッチング素子Hi側のゲートへ与えられる制御信
号波形、9は制御回路6からの制御出力信号11を基に
前記駆動回路5で生成され、前記インバータ回路3のス
イッチング素子Lo側のゲートへ与えられる制御信号波
形である。 【0004】前記制御回路6の起動後、制御回路6から
の制御出力信号10を基にスイッチング素子Hi側へ与
えられる制御信号波形8は、オン時間がゼロから矢印で
示すような出力可変のソフトスタートを行う。即ち、図
中の点線で示す制御信号波形8が、時間経過とともにオ
ン時間が可変して実線で示す制御信号波形に移行してい
く。一方、前記制御回路6の起動後、制御回路6からの
制御出力信号11を基にスイッチング素子Lo側へ与え
られる制御信号波形9は、前記制御信号波形8のオン時
間がゼロから大きくなるに伴い、デッドタイム(dead.
t)を保持しながら矢印で示すようなオン時間の可変出
力波形となる。即ち、図中の点線で示す制御信号波形9
が、時間経過とともに実線で示す制御信号波形に移行し
て、オン時間が小さくなる。 【0005】尚、前記デッドタイム(dead.t)とは、前
記スイッチング素子のHi側の制御信号とLo側の制御
信号とで形成され、前記スイッチング素子のHi側とL
o側が同時にオンして、スイッチング素子が破壊するの
を防止するために設けられる時間のことで、このデッド
タイムは必ず設けられている。 【0006】また、図4に示すHi側及びLo側の制御
信号波形8、9で、立ち上がりや立ち下がりに或る程度
の時間(時定数)を要するのは、Hi側及びLo側のス
イッチング素子の持つ電極間容量の影響によるものであ
る。 【0007】次に動作について説明する。まず、前記電
流共振型ハーフブリッジ形で構成されるインバータ回路
3のスイッチング素子は、前記制御回路6の起動前にお
いてはHi側、Lo側ともにオフ状態であり、前記加熱
コイル2に高周波電流は流れていない。 【0008】そして、誘導加熱調理器に電源が投入さ
れ、前記インバータ回路3に直流電源回路4から電源が
供給されるとともに前記制御回路6が起動すると、制御
回路6の起動から数秒間、前記負荷検知手段7が動作
し、電流検出手段7´により前記加熱コイル2に流れる
電流を監視する。そして、その負荷検知手段7の動作
時、制御回路6からの上記図4に示した制御出力信号1
0、11を基に前記駆動回路5で生成された制御信号
8、9が、前記インバータ回路3のスイッチング素子の
Hi側、Lo側のゲートにそれぞれ与えられ、スイッチ
ング素子をオンオフ制御して、前記加熱コイル2に高周
波電流を供給する。 【0009】前記制御回路6の起動時から数秒間、すな
わち負荷検知手段7の動作時に、前記駆動回路5から前
記インバータ回路3のスイッチング素子のHi側に与え
られる制御信号8は、オン時間をゼロから徐々に大きく
し、Lo側に与えられる制御信号9は、前記制御信号8
とデッドタイムを保持しながら、オン時間を徐々に小さ
くするような可変出力(ソフトスタート)を行うこと
で、負荷抵抗値が小さい場合(例えば、負荷がアルミ鍋
などの時)に、前記インバータ回路3に過大な電流が流
れてスイッチング素子が破壊するのを防止するととも
に、確実に負荷検知を行うことを可能としている。例え
ば前記負荷抵抗値が小さい場合、加熱コイル2へ流れる
電流が大きくなるため、該電流を電流検出手段7´によ
り検出して、負荷検知手段7ではその検出情報から所定
レベル範囲より大きければ負荷状態が不適正と判断し、
制御回路6から駆動回路5にスイッチング素子への駆動
停止信号を出力させインバータ回路3を停止させるよ
う、前記制御回路6に信号を出力する。 【0010】しかしながら、従来のスイッチング素子H
i側にオン時間をゼロから徐々に大きくする制御信号を
与える方法では、例えば、スイッチング素子として使用
される前記IGBT及びMOS−FETにおいても、電
気的特性の電極間容量のうち、IGBTのゲート−コレ
クタ間容量(MOS−FETの場合はゲート−ドレイン
間容量)の大きなものを使用すると、上記図4に示すよ
うな制御信号ではオンせず中途半端な立ち上がりとな
り、その結果スイッチング素子の損失増大、つまり瞬時
にスイッチング素子の温度上昇を引き起こし、スイッチ
ング素子を破損してしまうなどの不具合を引き起こして
しまうことが分かっている。 【0011】図5はゲート−コレクタ間容量の大きいI
GBTをスイッチング素子として使った実験の一例を示
した波形である。図中、8´がスイッチング素子のHi
側の制御信号波形を、9´がLo側の制御信号波形を、
12が前記加熱コイル2に流れる電流波形をそれぞれ示
す。図5に示すように、Hi側の制御信号8´が中途半
端な立ち上がり動作となり、加熱コイル2に流れる電流
が小さい様子が示されている。したがって、このような
場合負荷検知手段7では電流検出手段7´により検出さ
れる電流検出情報から所定レベル範囲より小さい、つま
り負荷状態が不適正と判断し、インバータ回路3を停止
させてしまう。このような不具合を起こす原因について
IGBT素子を例に以下に説明する。 【0012】図6は前記IGBT素子の構造図を示す。
図中、CGCはゲート−コレクタ間容量を、CGEはゲ
ート−エミッタ間容量を、CCEはコレクタ−エミッタ
間容量をそれぞれ示し、電気的特性であるこれら3つの
電極間容量を有する。ちなみに、図示しないがMOS−
FETにおいては夫々ゲート−ドレイン間容量CGD、
ゲート−ソース間容量CGS、ドレイン−ソース間容量
CDSの3つの電極間容量を有する。ここでは、IGB
Tの場合について説明することとするが、MOS−FE
Tの場合についても同様のことが言える。 【0013】前記IGBTスイッチング素子を駆動する
ためのゲート電流が前記駆動回路5からIGBTのゲー
トに供給されると、充電電流として前記ゲート−エミッ
タ間の電極間容量CGE及びゲート−コレクタ間の電極
間容量CGCに電荷が充電され、IGBTスイッチング
素子のゲート電圧が上昇を始める。即ち、IGBTスイ
ッチング素子はオン状態へと移行し始めることになり、
コレクタ−エミッタ間が導通状態へと移行し始める。 【0014】IGBTのコレクタ−エミッタ間が導通状
態へと移行し始めている間、コレクタ電位とエミッタ電
位は等しくなるように動作するが、コレクタ電位がエミ
ッタ電位に等しくなる(コレクタ電流が流れ始める)過
渡状態においては、前記充電電流により満充電されてい
た前記電極間容量CGCがエミッタに向けて放電を始め
るため、前記駆動回路5からゲート電流が供給され続け
るにもかかわらずゲート電圧が上昇しない現象が起き
る。これがミラー効果というものであり、入力容量増大
に起因する現象である。過渡状態を経てコレクタ電位が
エミッタ電位に等しくなり、駆動回路5から供給される
ゲート電流により電極間容量CGCが再び満充電状態と
なるとゲート電圧も再び上昇に転じる。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、インバ
ータ回路3のスイッチング素子として使用する、例えば
前記IGBTあるいはMOS−FETの中でも、電気的
特性である電極間容量のうち、例えばIGBTのゲート
−コレクタ間容量(MOS−FETの場合はゲート−ド
レイン間容量)の大きなものを使用して、そして前述し
たオン時間の可変出力(ソフトスタート)を負荷検知動
作時に行おうとする場合、直流電源回路4による電源電
圧がスイッチング素子のHi側の出力端(コレクタ−エ
ミッタ間)に生じている状態で、前記駆動回路5からス
イッチング素子Hi側にオン時間をゼロから徐々に大き
くする制御信号を与える従来の方法では、ゲート電圧上
昇によりコレクタ電流が流れ始める際、コレクタ電位変
動に伴うスイッチング素子の入力容量変動(ミラー効
果)が大きく、短いオン時間ではゲート電圧不足が生じ
スイッチング素子が安定的にオンせず、その結果スイッ
チング素子の損失増大、つまり瞬時にスイッチング素子
の温度上昇を引き起こし、スイッチング素子が破損して
しまう恐れがあるという問題点があった。 【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電気的特性である電極間容量の
うち、例えばIGBTのゲート−コレクタ間容量(MO
S−FETの場合はゲート−ドレイン間容量)の大きな
ものをスイッチング素子として用いても、負荷検知動作
時にスイッチング素子を安定的にオンさせ、スイッチン
グ素子の損失増大を抑制することのできる誘導加熱調理
器を得ることを目的とする。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の誘導加熱調理器は、共振コンデンサと、負荷を誘導
加熱する加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とL
o側の電流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コ
イルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記イ
ンバータ回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前
記インバータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回
路と、前記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号
を出力する制御回路と、前記制御回路の起動時からの数
秒間、前記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断
する負荷検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前
記負荷検知手段の動作時は、前記制御回路から前記駆動
回路へ出力するスイッチング素子制御信号のHi側オン
時間を7μsec±2μsecとしたものである。 【0018】 【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成ブロックは、上
記従来例図3と同様であるので、ここでの説明を省略す
る。図1は、本実施の形態1における前記負荷検知手段
7の動作時、制御回路6から駆動回路5へ出力されるス
イッチング素子の制御出力信号波形である。図1におい
て、10´は前記制御回路6の起動時から数秒間、すな
わち前記負荷検知手段7の動作時、前記制御回路6から
駆動回路5へ出力されるスイッチング素子Hi側の制御
出力信号波形、11´は前記負荷検知手段7の動作時、
制御回路6から上記同様に駆動回路5に出力されるスイ
ッチング素子Lo側の制御出力信号波形であり、前記H
i側の制御出力信号10´とLo側の制御出力信号11
´との間にはデッドタイム(dead.t)が設けられてい
る。尚、前記スイッチング素子Hi側及びLo側の制御
出力信号10´、11´は、前記制御回路6の起動時か
ら数秒間、すなわち負荷検知手段7の動作時後述の周期
Tで繰り返し出力される。前記駆動回路5では制御回路
6からの前記Hi側の制御出力信号10´とLo側の制
御出力信号11´の出力信号をもとに駆動信号を生成さ
せ、前記スイッチング素子のHi側及びLo側のゲート
に与える。 【0019】尚、図1中、Tは前記制御出力信号の動作
周期を表し、前記制御回路6の出力周波数は凡そ20〜
40KHzを必要とするため、周期Tは25〜50μs
ecである。また、図1中tは前記スイッチング素子H
i側制御出力信号10´のオン時間を表している。 【0020】前記制御回路6の起動時から数秒間、すな
わち前記負荷検知手段7の動作時において、従来は制御
回路6から駆動回路5へ出力するスイッチング素子制御
信号のHi側オン時間を可変とするようにしたが、本実
施の形態においては、制御回路6から駆動回路5に出力
するスイッチング素子制御信号のHi側オン時間tを一
定とするもので、該時間tを7μsec±2μsecとするも
のである。 【0021】図2はスイッチング素子制御信号のオン時
間出力概念図を示し、上記図1を併用して、以下に動作
について説明する。前記電流共振型ハーフブリッジ形で
構成されるインバータ回路3のスイッチング素子は、前
記制御回路6の起動前においてはHi側、Lo側ともに
オフ状態であり、前記加熱コイル2に高周波電流は流れ
ていない。 【0022】次に誘導加熱調理器に電源が投入され、前
記インバータ回路3に直流電源回路4から電源が供給さ
れるとともに前記制御回路6が起動すると、制御回路6
の起動から数秒間、前記負荷検知手段7が動作し、電流
検出手段7´により前記加熱コイル2に流れる電流を監
視する。そして、その負荷検知手段7の動作時、制御回
路6から上記図1に示した周期T(25〜50μse
c)でのスイッチング素子Hi側の制御出力信号10´
とLo側の制御出力信号11´を駆動回路5に出力し、
駆動回路5ではその出力信号をもとに駆動信号を生成さ
せ、前記スイッチング素子のHi側及びLo側のゲート
にそれぞれ与えてスイッチング素子をオンオフ制御し
て、前記加熱コイル2に高周波電流を供給する。 【0023】そして、前記制御回路6の起動時から数秒
間、すなわち負荷検知手段7の動作時に、前記制御回路
6から駆動回路5へ出力するスイッチング素子Hi側の
制御出力信号10´のオン時間tを上記図2の概念図に
示すように7μsec±2μsecで一定とする。 【0024】上記のように制御回路6からのスイッチン
グ素子Hi側のオン時間を負荷検知動作時に7μsec±
2μsecで一定とすることにより、前述したゲート−コ
レクタ間容量CGCの大きいIGBT、あるいはゲート
−ドレイン間容量CGDの大きいMOS−FETをイン
バータ回路3のスイッチング素子として用いた場合にお
いても、スイッチング素子を安定的にオンさせることが
でき、従来の不具合を解消することができるものであ
る。 【0025】尚、上記オン時間tが7μsec±2μsecよ
り短かすぎると、前記IGBT、あるいはMOS−FE
Tのゲート電圧不足が生じてスイッチング素子が安定的
にオンせずスイッチング素子の損失増大を引き起こし、
7μsec±2μsecより長すぎると負荷検知動作時、負荷
抵抗値が小さい場合(例えば、負荷がアルミ鍋などの
時)に、インバータ回路3に過大な電流が流れてスイッ
チング素子を破損してしまう恐れがある。したがって、
7μsec±2μsecを最適とするものである。 【0026】負荷検知動作が終了した後の上記図2の斜
線領域においては、使用者の火力設定や負荷材質等の負
荷状態により、通常のオン時間の可変制御がなされる。 【0027】以上のように、本実施の形態においてはス
イッチング素子をHi側とLo側の電流共振型ハーフブ
リッジ形で構成したインバータ回路3において、制御回
路6からのスイッチング素子Hi側のオン時間を、負荷
検知動作時に7μsec±2μsecで一定とするようにした
ので、電気的特性の電極間容量のうち、例えばIGBT
のゲート−コレクタ間容量(MOS−FETの場合はゲ
ート−ドレイン間容量)の大きなものをスイッチング素
子として用いても、負荷検知動作時にスイッチング素子
を安定的にオンさせることができ、スイッチング素子の
損失増大を抑制することのできる誘導加熱調理器が得ら
れるものである。 【0028】尚、上記実施の形態においては、電流共振
型ハーフブリッジ形で構成されるスイッチング素子のイ
ンバータ回路としたが、これに限られるものではなく、
4個のスイッチング素子で構成されるフルブリッジ形の
インバータ回路としてもよく、同様の効果が得られるも
のである。 【0029】 【発明の効果】以上のように本発明に係る請求項1の誘
導加熱調理器は、共振コンデンサと、負荷を誘導加熱す
る加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とLo側の
電流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コイルに
高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバー
タ回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前記イン
バータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回路と、
前記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号を出力
する制御回路と、前記制御回路の起動時からの数秒間、
前記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断する負
荷検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前記負荷
検知手段の動作時は、前記制御回路から前記駆動回路へ
出力するスイッチング素子制御信号のHi側オン時間を
7μsec±2μsecで一定とするようにしたので、例えば
ゲート−コレクタ間容量CGCの大きいIGBTや、ゲ
ート−ドレイン間容量CGDの大きいMOS−FETを
インバータ回路のスイッチング素子として用いた場合で
も、スイッチング素子を安定して制御動作させることが
でき、スイッチング素子の損失増大を抑制することので
きる誘導加熱調理器を得ることができる。
周波電流を流して誘導加熱を行う誘導加熱調理器に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】図3は、従来の誘導加熱調理器の回路構
成ブロック図である。図において、1は共振コンデン
サ、2は負荷を誘導加熱する加熱コイル、3は電流共振
型ハーフブリッジ形でHi側とLo側からなる、例えば
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、ま
たはMOS-FET(MOStype - Field Effect Trans
istor)のスイッチング素子により構成されるインバー
タ回路、4は前記インバータ回路3に電源電圧を供給す
る直流電源回路、5は前記インバータ回路3の前記スイ
ッチング素子を駆動させるための駆動回路、6は前記駆
動回路5に前記スイッチング素子のオンオフ制御信号を
出力する制御回路、7は前記制御回路6の起動時からの
数秒間、前記加熱コイル2に流れる電流を、例えばカレ
ントトランス等の電流検出手段7´を用いて検出して、
その検出情報から、例えば負荷の有無あるいは負荷の材
質などの負荷状態を検知する負荷検知手段である。 【0003】図4は、前記制御回路6の起動時からの数
秒間、制御回路6からの制御出力信号を基に、前記駆動
回路5から前記インバータ回路3のスイッチング素子の
ゲートへ与えられる制御信号波形を示した図である。図
4において、8は制御回路6からの制御出力信号10を
基に前記駆動回路5で生成され、前記インバータ回路3
のスイッチング素子Hi側のゲートへ与えられる制御信
号波形、9は制御回路6からの制御出力信号11を基に
前記駆動回路5で生成され、前記インバータ回路3のス
イッチング素子Lo側のゲートへ与えられる制御信号波
形である。 【0004】前記制御回路6の起動後、制御回路6から
の制御出力信号10を基にスイッチング素子Hi側へ与
えられる制御信号波形8は、オン時間がゼロから矢印で
示すような出力可変のソフトスタートを行う。即ち、図
中の点線で示す制御信号波形8が、時間経過とともにオ
ン時間が可変して実線で示す制御信号波形に移行してい
く。一方、前記制御回路6の起動後、制御回路6からの
制御出力信号11を基にスイッチング素子Lo側へ与え
られる制御信号波形9は、前記制御信号波形8のオン時
間がゼロから大きくなるに伴い、デッドタイム(dead.
t)を保持しながら矢印で示すようなオン時間の可変出
力波形となる。即ち、図中の点線で示す制御信号波形9
が、時間経過とともに実線で示す制御信号波形に移行し
て、オン時間が小さくなる。 【0005】尚、前記デッドタイム(dead.t)とは、前
記スイッチング素子のHi側の制御信号とLo側の制御
信号とで形成され、前記スイッチング素子のHi側とL
o側が同時にオンして、スイッチング素子が破壊するの
を防止するために設けられる時間のことで、このデッド
タイムは必ず設けられている。 【0006】また、図4に示すHi側及びLo側の制御
信号波形8、9で、立ち上がりや立ち下がりに或る程度
の時間(時定数)を要するのは、Hi側及びLo側のス
イッチング素子の持つ電極間容量の影響によるものであ
る。 【0007】次に動作について説明する。まず、前記電
流共振型ハーフブリッジ形で構成されるインバータ回路
3のスイッチング素子は、前記制御回路6の起動前にお
いてはHi側、Lo側ともにオフ状態であり、前記加熱
コイル2に高周波電流は流れていない。 【0008】そして、誘導加熱調理器に電源が投入さ
れ、前記インバータ回路3に直流電源回路4から電源が
供給されるとともに前記制御回路6が起動すると、制御
回路6の起動から数秒間、前記負荷検知手段7が動作
し、電流検出手段7´により前記加熱コイル2に流れる
電流を監視する。そして、その負荷検知手段7の動作
時、制御回路6からの上記図4に示した制御出力信号1
0、11を基に前記駆動回路5で生成された制御信号
8、9が、前記インバータ回路3のスイッチング素子の
Hi側、Lo側のゲートにそれぞれ与えられ、スイッチ
ング素子をオンオフ制御して、前記加熱コイル2に高周
波電流を供給する。 【0009】前記制御回路6の起動時から数秒間、すな
わち負荷検知手段7の動作時に、前記駆動回路5から前
記インバータ回路3のスイッチング素子のHi側に与え
られる制御信号8は、オン時間をゼロから徐々に大きく
し、Lo側に与えられる制御信号9は、前記制御信号8
とデッドタイムを保持しながら、オン時間を徐々に小さ
くするような可変出力(ソフトスタート)を行うこと
で、負荷抵抗値が小さい場合(例えば、負荷がアルミ鍋
などの時)に、前記インバータ回路3に過大な電流が流
れてスイッチング素子が破壊するのを防止するととも
に、確実に負荷検知を行うことを可能としている。例え
ば前記負荷抵抗値が小さい場合、加熱コイル2へ流れる
電流が大きくなるため、該電流を電流検出手段7´によ
り検出して、負荷検知手段7ではその検出情報から所定
レベル範囲より大きければ負荷状態が不適正と判断し、
制御回路6から駆動回路5にスイッチング素子への駆動
停止信号を出力させインバータ回路3を停止させるよ
う、前記制御回路6に信号を出力する。 【0010】しかしながら、従来のスイッチング素子H
i側にオン時間をゼロから徐々に大きくする制御信号を
与える方法では、例えば、スイッチング素子として使用
される前記IGBT及びMOS−FETにおいても、電
気的特性の電極間容量のうち、IGBTのゲート−コレ
クタ間容量(MOS−FETの場合はゲート−ドレイン
間容量)の大きなものを使用すると、上記図4に示すよ
うな制御信号ではオンせず中途半端な立ち上がりとな
り、その結果スイッチング素子の損失増大、つまり瞬時
にスイッチング素子の温度上昇を引き起こし、スイッチ
ング素子を破損してしまうなどの不具合を引き起こして
しまうことが分かっている。 【0011】図5はゲート−コレクタ間容量の大きいI
GBTをスイッチング素子として使った実験の一例を示
した波形である。図中、8´がスイッチング素子のHi
側の制御信号波形を、9´がLo側の制御信号波形を、
12が前記加熱コイル2に流れる電流波形をそれぞれ示
す。図5に示すように、Hi側の制御信号8´が中途半
端な立ち上がり動作となり、加熱コイル2に流れる電流
が小さい様子が示されている。したがって、このような
場合負荷検知手段7では電流検出手段7´により検出さ
れる電流検出情報から所定レベル範囲より小さい、つま
り負荷状態が不適正と判断し、インバータ回路3を停止
させてしまう。このような不具合を起こす原因について
IGBT素子を例に以下に説明する。 【0012】図6は前記IGBT素子の構造図を示す。
図中、CGCはゲート−コレクタ間容量を、CGEはゲ
ート−エミッタ間容量を、CCEはコレクタ−エミッタ
間容量をそれぞれ示し、電気的特性であるこれら3つの
電極間容量を有する。ちなみに、図示しないがMOS−
FETにおいては夫々ゲート−ドレイン間容量CGD、
ゲート−ソース間容量CGS、ドレイン−ソース間容量
CDSの3つの電極間容量を有する。ここでは、IGB
Tの場合について説明することとするが、MOS−FE
Tの場合についても同様のことが言える。 【0013】前記IGBTスイッチング素子を駆動する
ためのゲート電流が前記駆動回路5からIGBTのゲー
トに供給されると、充電電流として前記ゲート−エミッ
タ間の電極間容量CGE及びゲート−コレクタ間の電極
間容量CGCに電荷が充電され、IGBTスイッチング
素子のゲート電圧が上昇を始める。即ち、IGBTスイ
ッチング素子はオン状態へと移行し始めることになり、
コレクタ−エミッタ間が導通状態へと移行し始める。 【0014】IGBTのコレクタ−エミッタ間が導通状
態へと移行し始めている間、コレクタ電位とエミッタ電
位は等しくなるように動作するが、コレクタ電位がエミ
ッタ電位に等しくなる(コレクタ電流が流れ始める)過
渡状態においては、前記充電電流により満充電されてい
た前記電極間容量CGCがエミッタに向けて放電を始め
るため、前記駆動回路5からゲート電流が供給され続け
るにもかかわらずゲート電圧が上昇しない現象が起き
る。これがミラー効果というものであり、入力容量増大
に起因する現象である。過渡状態を経てコレクタ電位が
エミッタ電位に等しくなり、駆動回路5から供給される
ゲート電流により電極間容量CGCが再び満充電状態と
なるとゲート電圧も再び上昇に転じる。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、インバ
ータ回路3のスイッチング素子として使用する、例えば
前記IGBTあるいはMOS−FETの中でも、電気的
特性である電極間容量のうち、例えばIGBTのゲート
−コレクタ間容量(MOS−FETの場合はゲート−ド
レイン間容量)の大きなものを使用して、そして前述し
たオン時間の可変出力(ソフトスタート)を負荷検知動
作時に行おうとする場合、直流電源回路4による電源電
圧がスイッチング素子のHi側の出力端(コレクタ−エ
ミッタ間)に生じている状態で、前記駆動回路5からス
イッチング素子Hi側にオン時間をゼロから徐々に大き
くする制御信号を与える従来の方法では、ゲート電圧上
昇によりコレクタ電流が流れ始める際、コレクタ電位変
動に伴うスイッチング素子の入力容量変動(ミラー効
果)が大きく、短いオン時間ではゲート電圧不足が生じ
スイッチング素子が安定的にオンせず、その結果スイッ
チング素子の損失増大、つまり瞬時にスイッチング素子
の温度上昇を引き起こし、スイッチング素子が破損して
しまう恐れがあるという問題点があった。 【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電気的特性である電極間容量の
うち、例えばIGBTのゲート−コレクタ間容量(MO
S−FETの場合はゲート−ドレイン間容量)の大きな
ものをスイッチング素子として用いても、負荷検知動作
時にスイッチング素子を安定的にオンさせ、スイッチン
グ素子の損失増大を抑制することのできる誘導加熱調理
器を得ることを目的とする。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の誘導加熱調理器は、共振コンデンサと、負荷を誘導
加熱する加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とL
o側の電流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コ
イルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記イ
ンバータ回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前
記インバータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回
路と、前記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号
を出力する制御回路と、前記制御回路の起動時からの数
秒間、前記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断
する負荷検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前
記負荷検知手段の動作時は、前記制御回路から前記駆動
回路へ出力するスイッチング素子制御信号のHi側オン
時間を7μsec±2μsecとしたものである。 【0018】 【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成ブロックは、上
記従来例図3と同様であるので、ここでの説明を省略す
る。図1は、本実施の形態1における前記負荷検知手段
7の動作時、制御回路6から駆動回路5へ出力されるス
イッチング素子の制御出力信号波形である。図1におい
て、10´は前記制御回路6の起動時から数秒間、すな
わち前記負荷検知手段7の動作時、前記制御回路6から
駆動回路5へ出力されるスイッチング素子Hi側の制御
出力信号波形、11´は前記負荷検知手段7の動作時、
制御回路6から上記同様に駆動回路5に出力されるスイ
ッチング素子Lo側の制御出力信号波形であり、前記H
i側の制御出力信号10´とLo側の制御出力信号11
´との間にはデッドタイム(dead.t)が設けられてい
る。尚、前記スイッチング素子Hi側及びLo側の制御
出力信号10´、11´は、前記制御回路6の起動時か
ら数秒間、すなわち負荷検知手段7の動作時後述の周期
Tで繰り返し出力される。前記駆動回路5では制御回路
6からの前記Hi側の制御出力信号10´とLo側の制
御出力信号11´の出力信号をもとに駆動信号を生成さ
せ、前記スイッチング素子のHi側及びLo側のゲート
に与える。 【0019】尚、図1中、Tは前記制御出力信号の動作
周期を表し、前記制御回路6の出力周波数は凡そ20〜
40KHzを必要とするため、周期Tは25〜50μs
ecである。また、図1中tは前記スイッチング素子H
i側制御出力信号10´のオン時間を表している。 【0020】前記制御回路6の起動時から数秒間、すな
わち前記負荷検知手段7の動作時において、従来は制御
回路6から駆動回路5へ出力するスイッチング素子制御
信号のHi側オン時間を可変とするようにしたが、本実
施の形態においては、制御回路6から駆動回路5に出力
するスイッチング素子制御信号のHi側オン時間tを一
定とするもので、該時間tを7μsec±2μsecとするも
のである。 【0021】図2はスイッチング素子制御信号のオン時
間出力概念図を示し、上記図1を併用して、以下に動作
について説明する。前記電流共振型ハーフブリッジ形で
構成されるインバータ回路3のスイッチング素子は、前
記制御回路6の起動前においてはHi側、Lo側ともに
オフ状態であり、前記加熱コイル2に高周波電流は流れ
ていない。 【0022】次に誘導加熱調理器に電源が投入され、前
記インバータ回路3に直流電源回路4から電源が供給さ
れるとともに前記制御回路6が起動すると、制御回路6
の起動から数秒間、前記負荷検知手段7が動作し、電流
検出手段7´により前記加熱コイル2に流れる電流を監
視する。そして、その負荷検知手段7の動作時、制御回
路6から上記図1に示した周期T(25〜50μse
c)でのスイッチング素子Hi側の制御出力信号10´
とLo側の制御出力信号11´を駆動回路5に出力し、
駆動回路5ではその出力信号をもとに駆動信号を生成さ
せ、前記スイッチング素子のHi側及びLo側のゲート
にそれぞれ与えてスイッチング素子をオンオフ制御し
て、前記加熱コイル2に高周波電流を供給する。 【0023】そして、前記制御回路6の起動時から数秒
間、すなわち負荷検知手段7の動作時に、前記制御回路
6から駆動回路5へ出力するスイッチング素子Hi側の
制御出力信号10´のオン時間tを上記図2の概念図に
示すように7μsec±2μsecで一定とする。 【0024】上記のように制御回路6からのスイッチン
グ素子Hi側のオン時間を負荷検知動作時に7μsec±
2μsecで一定とすることにより、前述したゲート−コ
レクタ間容量CGCの大きいIGBT、あるいはゲート
−ドレイン間容量CGDの大きいMOS−FETをイン
バータ回路3のスイッチング素子として用いた場合にお
いても、スイッチング素子を安定的にオンさせることが
でき、従来の不具合を解消することができるものであ
る。 【0025】尚、上記オン時間tが7μsec±2μsecよ
り短かすぎると、前記IGBT、あるいはMOS−FE
Tのゲート電圧不足が生じてスイッチング素子が安定的
にオンせずスイッチング素子の損失増大を引き起こし、
7μsec±2μsecより長すぎると負荷検知動作時、負荷
抵抗値が小さい場合(例えば、負荷がアルミ鍋などの
時)に、インバータ回路3に過大な電流が流れてスイッ
チング素子を破損してしまう恐れがある。したがって、
7μsec±2μsecを最適とするものである。 【0026】負荷検知動作が終了した後の上記図2の斜
線領域においては、使用者の火力設定や負荷材質等の負
荷状態により、通常のオン時間の可変制御がなされる。 【0027】以上のように、本実施の形態においてはス
イッチング素子をHi側とLo側の電流共振型ハーフブ
リッジ形で構成したインバータ回路3において、制御回
路6からのスイッチング素子Hi側のオン時間を、負荷
検知動作時に7μsec±2μsecで一定とするようにした
ので、電気的特性の電極間容量のうち、例えばIGBT
のゲート−コレクタ間容量(MOS−FETの場合はゲ
ート−ドレイン間容量)の大きなものをスイッチング素
子として用いても、負荷検知動作時にスイッチング素子
を安定的にオンさせることができ、スイッチング素子の
損失増大を抑制することのできる誘導加熱調理器が得ら
れるものである。 【0028】尚、上記実施の形態においては、電流共振
型ハーフブリッジ形で構成されるスイッチング素子のイ
ンバータ回路としたが、これに限られるものではなく、
4個のスイッチング素子で構成されるフルブリッジ形の
インバータ回路としてもよく、同様の効果が得られるも
のである。 【0029】 【発明の効果】以上のように本発明に係る請求項1の誘
導加熱調理器は、共振コンデンサと、負荷を誘導加熱す
る加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とLo側の
電流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コイルに
高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバー
タ回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前記イン
バータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回路と、
前記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号を出力
する制御回路と、前記制御回路の起動時からの数秒間、
前記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断する負
荷検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前記負荷
検知手段の動作時は、前記制御回路から前記駆動回路へ
出力するスイッチング素子制御信号のHi側オン時間を
7μsec±2μsecで一定とするようにしたので、例えば
ゲート−コレクタ間容量CGCの大きいIGBTや、ゲ
ート−ドレイン間容量CGDの大きいMOS−FETを
インバータ回路のスイッチング素子として用いた場合で
も、スイッチング素子を安定して制御動作させることが
でき、スイッチング素子の損失増大を抑制することので
きる誘導加熱調理器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における負荷検知動
作時の制御回路から駆動回路へ出力されるスイッチング
素子制御信号波形図である。 【図2】 この発明の実施の形態1に係るスイッチング
素子制御信号のオン時間出力概念図である。 【図3】 従来の誘導加熱調理器の回路構成ブロック図
である。 【図4】 従来の負荷検知動作時に出力されるスイッチ
ング素子制御信号波形図である。 【図5】 ゲート−コレクタ間容量の大きいIGBTを
スイッチング素子として使った実験の一例を示した波形
図である。 【図6】 IGBT素子の構造図である。 【符号の説明】 1 共振コンデンサ、 2 加熱コイル、 3 インバ
ータ回路、 4 直流電源回路、 5 駆動回路、 6
制御回路、 7 負荷検知手段、 7´ 電流検出手
段、 10´ Hi側の制御信号波形、 11´ Lo側
の制御信号波形。
作時の制御回路から駆動回路へ出力されるスイッチング
素子制御信号波形図である。 【図2】 この発明の実施の形態1に係るスイッチング
素子制御信号のオン時間出力概念図である。 【図3】 従来の誘導加熱調理器の回路構成ブロック図
である。 【図4】 従来の負荷検知動作時に出力されるスイッチ
ング素子制御信号波形図である。 【図5】 ゲート−コレクタ間容量の大きいIGBTを
スイッチング素子として使った実験の一例を示した波形
図である。 【図6】 IGBT素子の構造図である。 【符号の説明】 1 共振コンデンサ、 2 加熱コイル、 3 インバ
ータ回路、 4 直流電源回路、 5 駆動回路、 6
制御回路、 7 負荷検知手段、 7´ 電流検出手
段、 10´ Hi側の制御信号波形、 11´ Lo側
の制御信号波形。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 春原 勝之
東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三
菱電機株式会社内
(72)発明者 野村 智
東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三
菱電機株式会社内
(72)発明者 木下 広一
埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1
三菱電機ホーム機器株式会社内
Fターム(参考) 3K051 AA03 AC07 AD16 AD24 AD30
AD34 BD10 CD07
3K059 AA08 AB26 AD05
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 共振コンデンサと、負荷を誘導加熱する
加熱コイルと、スイッチング素子をHi側とLo側の電
流共振型ハーフブリッジで構成し、前記加熱コイルに高
周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ
回路に電源電圧を供給する直流電源回路と、前記インバ
ータ回路のスイッチング素子を駆動する駆動回路と、前
記駆動回路に前記スイッチング素子の制御信号を出力す
る制御回路と、前記制御回路の起動時からの数秒間、前
記加熱コイルに流れる電流から負荷状態を判断する負荷
検知手段を備えた誘導加熱調理器であって、前記負荷検
知手段の動作時は、前記制御回路から前記駆動回路へ出
力するスイッチング素子制御信号のHi側オン時間を7
μsec±2μsecとしたことを特徴とする誘導加熱調理
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002068079A JP2003272822A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 誘導加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002068079A JP2003272822A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 誘導加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003272822A true JP2003272822A (ja) | 2003-09-26 |
Family
ID=29199260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002068079A Pending JP2003272822A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 誘導加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003272822A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102428750A (zh) * | 2009-05-26 | 2012-04-25 | 三菱电机株式会社 | 感应加热烹调器以及感应加热方法 |
CN114585123A (zh) * | 2022-02-22 | 2022-06-03 | 深圳市阳邦兴业智能科技有限公司 | 一种电磁装置控制电路及加热电器 |
-
2002
- 2002-03-13 JP JP2002068079A patent/JP2003272822A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102428750A (zh) * | 2009-05-26 | 2012-04-25 | 三菱电机株式会社 | 感应加热烹调器以及感应加热方法 |
CN114585123A (zh) * | 2022-02-22 | 2022-06-03 | 深圳市阳邦兴业智能科技有限公司 | 一种电磁装置控制电路及加热电器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20040806 |